JP2002313392A - 燃料電池 - Google Patents

燃料電池

Info

Publication number
JP2002313392A
JP2002313392A JP2001115383A JP2001115383A JP2002313392A JP 2002313392 A JP2002313392 A JP 2002313392A JP 2001115383 A JP2001115383 A JP 2001115383A JP 2001115383 A JP2001115383 A JP 2001115383A JP 2002313392 A JP2002313392 A JP 2002313392A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coolant
passage
fuel cell
power generation
circulation circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001115383A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4864225B2 (ja
Inventor
Katsumi Hayashi
勝美 林
Hideo Kato
英男 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2001115383A priority Critical patent/JP4864225B2/ja
Priority to US10/116,603 priority patent/US7223490B2/en
Publication of JP2002313392A publication Critical patent/JP2002313392A/ja
Priority to US11/728,647 priority patent/US7901823B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4864225B2 publication Critical patent/JP4864225B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料電池の低温起動性を向上する。 【解決手段】 固体高分子電解質膜の両側にアノード電
極とカソード電極を設け、さらに前記各電極の外側にそ
れぞれ燃料ガス通路と空気通路を設け、さらにこれら燃
料ガス通路および空気通路から離隔して冷却液通路20
a,20bを設けてセルを構成し、前記セルにおける発
電面の一部の領域には、前記冷却液通路20a,20b
から独立して第2冷却液通路36を設け、この第2冷却
液通路36に接続された冷却液配管54に電気ヒーター
55を設けて、低温起動時に加熱した冷却液を第2冷却
液通路36に供給可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、固体高分子電解
質膜を備えた燃料電池に関し、特に、低温起動性に優れ
た燃料電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】燃料電池の中には、固体高分子電解質膜
をアノード電極とカソード電極とで挟持して、膜・電極
構造体を形成し、この膜・電極構造体を一対のセパレー
タで挟持したものがある。この燃料電池は、アノード電
極の発電面に燃料ガス(例えば、水素ガス)を、カソー
ド電極の発電面に酸化剤ガス(例えば、酸素を含む空
気)供給して化学反応を行い、この間に生じた電子が外
部回路に取り出され、直流の電気エネルギーとして利用
される。カソード電極においては酸化剤ガス(例えば、
酸素を含む空気)が供給されているため、水素イオン、
電子、及び酸素が反応して水が生成される。したがっ
て、環境に与える影響が少ないため車両の駆動源として
注目されている。
【0003】一般に、この種の燃料電池の作動温度は7
0℃〜80℃程度とされているが、低温時においては発
電効率が低下するため低温時における始動性が大きな課
題となっている。したがって、燃料電池を車両用として
用いた場合に、外気温が低い状態、例えば、氷点下で起
動しようとすると始動までに時間がかかるという問題が
ある。これに対して、例えば、特表2000−5120
68号公報に記載されているように、燃料電池の外部負
荷に電力を供給することで反応を促進し、自己発熱によ
り温度を上昇させて始動性を向上させるものがある。ま
た、米国特許第6103410号公報に示されているよ
うに、反応ガスである水素の一部を空気に混ぜること
で、カソード側の触媒により反応を起こし燃焼熱を発生
させ始動性を向上させるものもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
自己発熱を用いた技術では、例えば、起動時に燃料電池
が氷点下となっているような場合に、熱容量の大きい燃
料電池全体を自己発熱だけで加熱するにはある程度長い
時間が必要となってしまうという問題がある。また、燃
料電池を暖機するために燃料電池を発電させているので
あるが、燃料電池の自己発熱だけでは熱量が不足し、暖
機中に燃料電池で生じた生成水が凍結する虞もあった。
一方、後者の水素の一部を燃焼させる技術では、発電用
として搭載している水素の他に始動用としての水素が必
要となるため、その分だけ水素タンクが大型化し、周辺
機能部品の配置スペースに制約を与えてしまうという問
題がある。
【0005】そこで、この発明は、燃料電池の低温起動
時に燃料電池の一部に加熱した冷却液を流通させて発電
部の一部を局所的に加熱することによって自己発熱を促
進し、短時間で燃料電池を温度上昇可能にして低温起動
性に優れた燃料電池を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載した発明は、固体高分子電解質膜
(例えば、後述する各実施の形態における固体高分子電
解質膜12)の両側にアノード電極(例えば、後述する
各実施の形態におけるアノード電極13)とカソード電
極(例えば、後述する各実施の形態におけるカソード電
極14)が設けられさらに前記各電極の外側にそれぞれ
反応ガス通路(例えば、後述する各実施の形態における
燃料ガス通路18a,18b、空気通路19a,19
b)が設けられ前記反応ガス通路から離隔して冷却液通
路(例えば、後述する各実施の形態における20a,2
0b)が設けられてなるセル(例えば、後述する各実施
の形態におけるセル15)を備えた燃料電池(例えば、
後述する各実施の形態における燃料電池11)におい
て、前記セルにおける発電面の一部の領域には、前記冷
却液通路から独立して第2冷却液通路(例えば、後述す
る各実施の形態における冷却液通路36)が設けられ、
この第2冷却液通路に、前記セルの外部に設けられた加
熱手段(例えば、後述する各実施の形態における電気ヒ
ーター55,65)により加熱した冷却液を供給・停止
可能にしたことを特徴とする。
【0007】このように構成することにより、燃料電池
の低温起動時に、第2冷却液通路に加熱した冷却液を供
給することで前記発電面の一部の領域を迅速に加熱する
ことができ、この領域における固体高分子電解質膜のイ
オン通過抵抗を低下させて発電効率を高め、これにより
自己発熱を促進して当該領域の温度を速やかに高め、こ
の高温度領域を発電面全体に拡大して燃料電池の温度を
高めることが可能となる。
【0008】請求項2に記載した発明は、請求項1に記
載の発明において、前記冷却液通路は第1冷却液循環回
路(例えば、後述する第1の実施の形態における第1冷
却液循環回路51)に接続され、前記第2冷却液通路は
前記加熱手段(例えば、後述する第1の実施の形態にお
ける電気ヒーター55)を備えた第2冷却液循環回路
(例えば、後述する第1の実施の形態における冷却液配
管53,54)を介して前記冷却液通路に対し並列的に
前記第1冷却液循環回路に接続されており、前記冷却液
通路への冷却液の流通を許容および阻止する流路切り替
え手段(例えば、後述する第1の実施の形態における制
御バルブV1,V2)を備えることを特徴とする。
【0009】このように構成することにより、流路切り
替え手段によって冷却液通路への冷却液の流通を阻止す
ると、第1冷却液循環回路の冷却液を第2冷却液循環回
路を介して第2冷却液通路にだけ流すことが可能にな
り、しかも、第2冷却液循環回路に設けた加熱手段によ
って加熱した冷却液を第2冷却液通路に流すことが可能
になる。一方、流路切り替え手段によって冷却液通路へ
の冷却液の流通を許容すると、第1冷却液循環回路の冷
却液を冷却液通路に流すことが可能になる。
【0010】請求項3に記載した発明は、請求項2に記
載の発明において、前記流路切り替え手段を燃料電池の
温度に応じて制御することを特徴とする。このように構
成することにより、燃料電池の温度が所定温度よりも低
いときには前記流路切り替え手段により冷却液通路への
冷却液の流通を阻止し、燃料電池の温度が所定温度以上
のときには前記流路切り替え手段により冷却液通路への
冷却液の流通を許容することが可能になる。
【0011】請求項4に記載した発明は、請求項1に記
載の発明において、前記冷却液通路は第1冷却液循環回
路(例えば、後述する第2の実施の形態における第1冷
却液循環回路61)に接続され、前記第2冷却液通路は
前記加熱手段(例えば、後述する第2の実施の形態にお
ける電気ヒーター65)を備えた第3冷却液循環回路
(例えば、後述する第2の実施の形態における第3冷却
液循環回路62)に接続されており、前記第1冷却液循
環回路と前記第3冷却液循環回路が互いに独立している
ことを特徴とする。このように構成することにより、第
3冷却液循環回路における冷却液保有量を少なくするこ
とが可能になる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る燃料電池の
実施の形態を図1から図10の図面を参照して説明す
る。なお、以下に説明する実施の形態における燃料電池
は燃料電池自動車に搭載される態様である。
【0013】〔第1の実施の形態〕初めに、この発明の
第1の実施の形態を図1から図8の図面を参照して説明
する。図2は燃料電池11の一部における縦断面図であ
る。燃料電池11は、固体高分子電解質膜12をアノー
ド電極13とカソード電極14とで挟持し、さらにその
外側を一対のセパレータ16,17で挟持してなるセル
(単位燃料電池)15を水平方向に複数積層して構成さ
れており、図示しないスタッドボルトにより締め付けら
れて、例えば、車両用の燃料電池スタックが構成され
る。尚、この実施の形態では説明の都合上、単一のセル
5を例にして説明する。
【0014】固体高分子電解質膜7は、例えば、パーフ
ルオロスルホン酸ポリマー等を用いている。また、アノ
ード電極9およびカソード電極11はPtを主体とした
ものであって、多孔質カーボンクロス又は多孔質カーボ
ンペーパーからなる拡散層に配設されている。セパレー
タ16,17は緻密質カーボン製や金属製のもので、こ
れらセパレータ16,17から電力を取り出す。
【0015】アノード電極13と、これに隣接するセパ
レータ16との間には、燃料ガスとしての水素ガスを流
通させる燃料ガス通路(反応ガス通路)18a,18b
が形成されている。また、カソード電極14と、これに
隣接するセパレータ17との間には、酸化剤ガスとして
の空気を流通させる空気通路(反応ガス通路)19a,
19bが形成されている。さらに、各セパレータ16,
17の背面間には、燃料電池15を冷却するための冷却
液(純水やエチレングリコールやオイル等)を流通させ
る冷却液通路20a,20bおよび第2冷却液通路36
が形成されている。
【0016】図1はアノード側のセパレータ16を冷却
液通路20a,20bおよび第2冷却液通路36が形成
されている側から見た正面図であり、図3はセパレータ
16を燃料ガス通路18a,18bが形成されている側
から見た正面図である。なお、説明の都合上、図1には
冷却液回路および制御構成を併記しており、図3にはカ
ソード側のセパレータ17に形成されている空気通路1
9a,19bを破線で併記している。燃料電池11は、
左右両側にそれぞれ4つの通路21,22,23,2
4,25,26,27,28を備え、上下両側にそれぞ
れ3つの通路29,30,37,31,32,38を有
しており、これら通路21〜32,37,38はセル1
5の積層方向に貫通して設けられている。
【0017】初めに、燃料ガス通路および空気通路につ
いて説明すると、この第1の実施の形態における燃料電
池11においては、燃料ガス通路および空気通路が上下
二系列に分割されている。左側上から1番目と3番目の
通路は水素ガスを供給するための燃料ガス通路21,2
3であり、右側上から2番目と下から1番目の通路は水
素ガスを排出するための燃料ガス通路26,28であ
り、燃料ガス通路21を流通する水素ガスは上側の燃料
ガス通路18aを通って燃料ガス通路26に排出され、
一方、燃料ガス通路23を流通する水素ガスは下側の燃
料ガス通路18bを通って燃料ガス通路28に排出され
る。
【0018】また、セパレータ17には、上側の燃料ガ
ス通路18aに対応する位置に上側の空気通路19aが
形成されており、下側の燃料ガス通路18bに対応する
位置に下側の空気通路19bが形成されている。右側上
から1番目と3番目の通路は空気を供給するための空気
通路25,27であり、左側上から2番目と下から1番
目の通路は空気を排出するための空気通路22,24で
あり、空気通路25を流通する空気は上側の空気通路1
9aを通って空気通路22に排出され、一方、空気通路
27を流通する空気は下側の空気通路19bを通って空
気通路24に排出される。
【0019】次に、冷却液通路20a,20bおよび第
2冷却液通路36について説明すると、この第1の実施
の形態における燃料電池11においては、冷却液通路が
左右および中央の三系列に分割されている。下側の冷却
液通路31,32,38は冷却液が供給される冷却液通
路であり、上側の冷却液通路29,30,37は冷却液
を排出するための冷却液通路であり、冷却液通路31に
供給された冷却液は冷却液通路20aを通って冷却液通
路29に排出され、冷却液通路32に供給された冷却液
は冷却液通路20bを通って冷却液通路30に排出さ
れ、冷却液通路38に供給された冷却液は第2冷却液通
路36を通って冷却液通路37に排出される。
【0020】第2冷却液通路36は、冷却液通路20a
と冷却液通路20bの間に配置されており、排出側の冷
却液通路37に近い位置において渦巻き状の迷路部36
aを備えている。この迷路部36aはこの部位における
流路長さを長くして冷却液の滞留時間を稼ぐために設け
られており、上側の燃料ガス通路18aおよび空気通路
19aに対応する位置に配置されている。これら冷却液
通路20a,20bおよび第2冷却液通路36は、燃料
ガス通路18a,18bと空気通路19a,19bが重
複する部分(この部分が発電面となる)のほぼ全域をカ
バーしている。
【0021】また、この実施の形態の燃料電池11で
は、連続して積層された所定数のセル15を単位モジュ
ールとして、各モジュールに対して1つの温度センサ3
4が設けられている。温度センサ34は、図2に示すよ
うに各モジュールにおいて代表する1つのセパレータ1
7に設けられ、且つ、図1に示すように第2冷却液通路
36の迷路部36aの近傍に対応する位置に配置されて
おり、各モジュールにおける迷路部36a近傍の温度を
検出することができるようになっている。この温度セン
サ34の出力信号は燃料電池制御用のECU35に入力
される。ECU35は燃料電池11の起動時には図示し
ないバッテリーに蓄電されている電力により作動され
る。
【0022】供給側の冷却液通路31,32は第1冷却
液循環回路51を介して排出側の冷却液通路29,30
に接続されており、第1冷却液循環回路51は、ポンプ
52と、ポンプ52の上流側および下流側に設置された
制御バルブV1,V2と、制御バルブV2と冷却液通路
29,30との間に設けられたラジエータ57を備えて
いる。制御バルブV1,V2は冷却液の流路を制御する
ための流路切り替え手段であり、制御バルブV1,V2
を開くと冷却液通路29,30,31,32への冷却液
の流通が許容され、その結果、冷却液通路20a,20
bに冷却液が流れ、制御バルブV1,V2を閉じると冷
却液通路29,30,31,32への冷却液の流通が阻
止され、その結果、冷却液通路20a,20bに冷却液
が流れなくなる。
【0023】また、排出側の冷却液通路37は、第1冷
却液循環回路51におけるポンプ52と制御バルブV1
との間に、冷却液配管53を介して接続されており、供
給側の冷却液通路38は、第1冷却液循環回路51にお
けるポンプ52と制御バルブV2との間に、冷却液配管
54を介して接続されている。これにより、第2冷却液
通路36は、冷却液通路37,38および冷却液配管5
3,54を介して、冷却液通路20a,20bに対し並
列的に第1冷却液循環回路51に接続されている。この
冷却液配管53,54は制御バルブV1,V2の開閉状
態にかかわらず常に冷却液が流通可能であり、したがっ
て、ポンプ52が駆動されているときには冷却液通路3
7,38および第2冷却液通路36に冷却液が流れる。
なお、この実施の形態において、冷却液配管53,54
は第2冷却液循環回路を構成する。
【0024】供給側の冷却液配管54には電気ヒーター
(加熱手段)55が設けられており、電気ヒーター55
をONすることによって冷却液配管54を流れる冷却液
を加熱することができるようになっている。この電気ヒ
ーター55はECU35によって制御され、冷却液配管
54を流れる冷却液の温度を制御することができるよう
になっている。また、この冷却液配管54には、電気ヒ
ーター55と供給側の冷却液通路38との間に、冷却液
配管54を流れる冷却液の温度を検出するための温度セ
ンサ56が設けられており、温度センサ56の出力信号
はECU35に入力される。
【0025】このように構成された燃料電池11は、全
面発電モードにおいて次のように動作する。全面発電モ
ードでは、上下二系列ある燃料ガス通路18a,18b
の両方に水素ガスを流し、空気通路19a,19bの両
方に空気を流し、左右中央三系列ある冷却液通路20
a,20bおよび第2冷却液通路36の全てに冷却液を
流す。すなわち、燃料ガス通路21,23に水素ガスを
供給して燃料ガス通路18a,18bに水素ガスを流
し、燃料ガス通路26,28に排出する。また、図示し
ないスーパーチャージャーを駆動して空気通路25,2
7に空気を供給し、空気通路19a,19bに空気を流
し、空気通路22,24に排出する。さらに、ポンプ5
2を駆動するとともに制御バルブV1,V2を開いて冷
却液通路31,32,38に冷却液を供給し、冷却液通
路20a,20bおよび第2冷却液通路36に冷却液を
上向きに流し、冷却液通路29,30,37に排出す
る。これにより、全セル15の発電面全面で発電が行わ
れ、発電面全面が冷却液により冷却される。なお、この
全面発電モードにおいては、第1冷却液循環回路51に
設けられている図示しないラジエータを駆動して冷却液
を冷却し、電気ヒーター55はOFFにして冷却液配管
54を流れる冷却液を加熱しない。
【0026】ところで、固体高分子電解質膜を備えた燃
料電池は、温度が低いと発電効率が低下することは前述
した通りである。また、外気温が氷点下(例えば−10
℃)となるような低温時においては、停止時において除
去しきれなかった燃料電池11内の生成水は反応ガス通
路18a,18b19a,19bの溝の一部で凍結して
いる場合が多い。このような条件下で燃料電池11を起
動する場合に前記全面発電モードで起動したのでは、燃
料電池11の温度上昇に時間が長くかかってしまう。
【0027】そこで、この燃料電池11では、このよう
な低温起動時には、燃料電池11を迅速に温度上昇させ
るために局所発電モードで動作するようにし、局所発電
モードでの運転により燃料電池11の温度が上昇してか
ら、全面発電モードに移行するようにしている。局所発
電モードでは、水素ガスは上側の燃料ガス通路18aだ
けに流して下側の燃料ガス通路18bには流さず、空気
は上側の空気通路19aだけに流して下側の空気通路1
9bには流さないようにする。このようにすると、各セ
ル15において上側半分だけを発電面とすることがで
き、各セル15の下側半分は発電に寄与しなくすること
ができる。
【0028】また、局所発電モードでは、ポンプ52を
駆動するとともに制御バルブV1,V2を閉じ、冷却液
通路29,30,31,32の冷却液の流通を阻止して
冷却液通路20a,20bに冷却液を流さないようにす
る。これにより、第1冷却液循環回路51の冷却液は、
ポンプ52→第1冷却液循環回路51→冷却液配管54
→冷却液通路38→第2冷却液通路36→冷却液通路3
7→冷却液配管53→第1冷却液循環回路51→ポンプ
52という閉回路を循環することとなる。したがって、
このときには、冷却液はラジエータ57には流れないの
で冷却されないこととなる。さらに、局所発電モードで
は、電気ヒーター55をONにして冷却液配管54を流
れる冷却液を加熱する。
【0029】これにより、電気ヒーター55によって加
熱された冷却液は第2冷却液通路36だけを上向きに流
れることとなり、冷却液の滞留時間が長い迷路部36a
近傍を集中的に加熱する。そして、その熱がセパレータ
16,17を介してアノード電極13,カソード電極1
4,固体高分子電解質膜12に伝熱し、これらを迅速に
加熱する。その結果、図1および図4に示すように、迷
路部36a近傍の領域Sにおいて局所的な発電が迅速に
行われるようになる(以下、この領域Sを局所発電領域
Sという)。また、迅速に発電が行われることにより反
応による自己発熱が促進され、冷却液による加熱と自己
発熱により局所発電領域Sの温度が速やかに高まる。
【0030】ここで、発電の際の反応熱量と電気ヒータ
ー55による外部アシスト熱量の和が、発電により生じ
る生成水の凍結防止に必要な熱量と放熱量の和よりも大
きくなるように、電気ヒーター55による冷却液の加熱
量(すなわち、電気ヒーター55の発熱量)を制御する
ことにより、生成水の凍結を阻止することができる。換
言すれば、生成水凍結に起因した電圧低下により燃料電
池11が運転停止する前に(すなわち、燃料電池11の
出力電圧が運転限界電圧まで降下する前に)、各セル1
5の局所発電領域Sの温度を0゜C以上に昇温すること
ができる。これによって、局所発電領域Sにおける発電
を持続させることができ、他の部分(例えば、セル15
の下側半分)が氷点下であっても燃料電池11全体とし
ては発電を持続することができるようになる。
【0031】また、領域Sにおける局所発電による自己
発熱と迷路部36aにおける冷却液の熱が、局所発電領
域Sの周囲へも伝熱していき、図5および図6に示すよ
うに、各セル15の上側全体および下側半分も徐々に加
熱されるようになり、発電可能な領域が拡大していき、
燃料電池11を早期に暖機することができる。
【0032】さらに、局所発電領域Sの発電を持続する
ことができることにより、燃料電池11の運転に最小限
必要なエネルギー(すなわち、スーパーチャージャ等の
補機の運転に必要な電力)を燃料電池11の発電によっ
て確保することが可能になる。また、局所発電モードで
は、局所発電領域Sだけを発電できる状態に保てばよい
ので、加熱した冷却液を冷却液通路20a,20bに流
してセル15の全面を加熱するようにした場合に比較し
て小さなエネルギーで済み、局所発電モードにおける消
費電力を抑制することができる。
【0033】さらに、低温起動前に事前処理(例えば、
起動前の予備加熱など)を行う場合も、局所発電領域S
だけを起動可能な状態にすればいいので、この事前処理
のためのエネルギー消費を低減することができる。ま
た、この第1の実施の形態においては、ポンプ52が一
台で済むので、部品点数が増えることがなく、コストア
ップを抑えることができる。
【0034】次に、燃料電池11の起動制御の一例を図
7のフローチャートを参照して説明する。まず、ステッ
プS101において、イグニッションスイッチがONか
否か判定する。ステップS101の判定結果が「YE
S」(イグニッションスイッチON)である場合はステ
ップS102に進み、ステップS101の判定結果が
「NO」(イグニッションスイッチOFF)である場合
は本ルーチンの実行を一旦終了する。
【0035】ステップS102においてシステムチェッ
クを行った後、ステップS103に進み、システムに異
常がないか否か判定する。ステップS103の判定結果
が「YES」(異常なし)である場合はステップS10
4に進み、ステップS103の判定結果が「NO」(異
常あり)である場合はステップS105に進む。ステッ
プS104においては、各モジュールの温度センサ34
のうちの一つの温度センサ34によって検出された温度
Tjを局所発電領域Sにおける内部代表温度として、こ
の内部代表温度が0゜Cよりも低いか否か判定する。ス
テップS104の判定結果が「NO」(0゜C以上)で
ある場合はステップS106に進み、全面発電モードに
移行する。ステップS104の判定結果が「YES」
(0゜C未満)である場合はステップS107に進み、
局所発電モードに移行する。
【0036】ステップS107における局所発電モード
では、前述したように、各セル15の上側の燃料ガス通
路18a、空気通路19aにだけ水素ガスおよび空気を
供給し、また、制御バルブV1,V2を閉じて冷却液通
路19a,19bに冷却液が流れないようにして第2冷
却液通路36にだけ冷却液が流れるようにするととも
に、電気ヒーター55をONして冷却液を加熱し、加熱
した冷却液を第2冷却液通路36に循環させるようにす
る。これにより、局所発電領域Sにおける局所発電を実
行する。また、電気ヒーター55の出力は、第2冷却液
通路36に供給される冷却液の温度が所定温度(例え
ば、70゜C)以下となるように、ECU35によって
制御する。
【0037】そして、ステップS108において、温度
センサ56によって検出される冷却液の温度T0と、温
度センサ34によって検出される各モジュールの局所発
電領域Sの温度Tjを読み込み、ステップS109に進
む。ステップS109において、各モジュールの局所発
電領域Sの温度Tjが冷却液の温度T0よりも小さいか
否か判定し、判定結果が「YES」(Tj<T0)であ
る場合はステップS107に戻り、判定結果が「NO」
(Tj≧T0)である場合はステップS106に進む。
すなわち、各モジュールの局所発電領域Sの温度Tjが
第2冷却液通路36を流れる冷却液の温度T0に達する
までは局所発電モードによる燃料電池11の暖機運転を
継続し、各モジュールの局所発電領域Sの温度Tjが第
2冷却液通路36を流れる冷却液の温度T0以上となっ
たならば局所発電モードを終了して全面発電モードに移
行することとなる。局所発電モードの終了により、電気
ヒーター55をOFFにし、制御バルブV1,V2を開
く。
【0038】ステップS106の全面発電モードでは、
前述したように、制御バルブV1,V2を開くことによ
り冷却液通路20a,20bおよび第2冷却液通路36
に冷却液を流し、各セル15の両燃料ガス通路18a,
18bに水素ガスを流し、両空気通路19a,19bに
空気を流して、全セル15の発電面全面を使って発電を
実行する。この時には電気ヒーター55はOFFにす
る。なお、ステップS105に進んだ場合は異常処理モ
ードに移行して、本ルーチンの実行を一旦終了する。
【0039】なお、前記起動制御では、燃料電池11の
内部代表温度に基づいて局所発電モードに進むか否かを
判定しているが、これに代えて、燃料電池11の総出力
電圧に基づいて局所発電モードに進むか否かを判定する
ようにしてもよい。
【0040】また、前記起動制御では、各モジュールの
局所発電領域Sの温度Tjが冷却液の温度T0よりも小
さいか否かによって、局所発電モードを継続するか全面
発電モードに移行するかを判定しているが、燃料電池1
1の代表温度が所定温度を超えたか否かによって局所発
電モードを継続するか全面発電モードに移行するかを判
定するようにしてもよい。さらに、各セル15に温度セ
ンサ34を設けて、各セル15の局所発電領域Sの温度
が所定温度(例えば、冷却液の温度T0や他の所定温
度)よりも小さいか否かによって、局所発電モードを継
続するか全面発電モードに移行するかを判定してもよ
い。
【0041】また、前記燃料電池11では、第2冷却液
通路36をセル15の幅方向の中央に配置したが、第2
冷却液通路36の設置位置は他の位置であってもよく、
反応ガス(この実施の形態では水素ガスや空気)の流路
形態等に基づいて適宜の位置に配置することが可能であ
る。
【0042】また、前述の実施の形態では、局所発電モ
ードのときには、上側の燃料ガス通路18aと上側の空
気通路19aにだけ水素ガスと空気を流すようにしてい
るが、局所発電モードのときに上下両方の燃料ガス通路
18a,18bに水素ガスを流し、上下両方の空気通路
19a,19bに空気を流すようにしても構わない。こ
のように、発電面の全体に反応ガスを供給した場合に
は、まず、加熱された冷却液により温度上昇した局所発
電領域S1において発電が始まり、この発電による自己
発熱および加熱冷却液の加熱による熱が上下の発電面全
体に広がっていきく。そして、発電面全が温度上昇する
にしたがって、発電面全面においても発電を開始するよ
うになる。
【0043】さらに、前述の実施の形態では、燃料ガス
通路18a,18bと空気通路19a,19bをそれぞ
れ水平方向に延びる直線流路としているが、これら燃料
ガス通路および空気通路は直線流路に限るものではな
く、例えば、図8に示すように、水素ガス供給用の燃料
ガス通路41を左側上方に設け、水素ガス排出用の燃料
ガス通路42を右側下方に設け、空気供給用の空気通路
43を右側上方に設け、空気排出用の空気通路44を左
側下方に設けて、燃料ガス通路41,42を接続する燃
料ガス通路45を逆S字状に蛇行させ、空気通路43,
44を接続する空気通路46をS字状に蛇行させてもよ
い。この場合には、水素ガスおよび空気はそれぞれ燃料
ガス通路45,空気通路46を蛇行しながら下降するよ
うに流れることになる。
【0044】そして、この場合、第2冷却液通路36の
迷路部36aを設ける部位を、例えば、図8において燃
料ガス通路45の最上段の水平部と空気通路46の最上
段の水平部とが重複する領域の中央に対応する部位に設
定すると、図8において二点鎖線で示す領域を局所発電
領域Sとすることができる。なお、この場合も、迷路部
36aの位置を他の位置に設定することにより、局所発
電領域Sを当該他の部位に設定することが可能である。
この燃料電池11においても、前述の燃料電池11の場
合と同様の作用・効果を得ることができる。
【0045】〔第2の実施の形態〕次に、この発明に係
る燃料電池の第2の実施の形態を図9および図10の図
面を参照して説明する。燃料電池11の基本的な構成
は、第2の実施の形態も第1の実施の形態と同じであ
り、第2の実施の形態の燃料電池が第1の実施の形態の
ものと相違する点は、燃料電池を局所発電するための冷
却液循環回路を第1冷却液循環回路から独立して設けた
点にある。以下、この相違点について詳述する。図9
は、アノード側のセパレータ16を冷却液通路20a,
20bおよび第2冷却液通路36が形成されている側か
ら見た正面図に、冷却液回路および制御構成を併記して
示した図であり、第1の実施の形態における図1に対応
する図である。
【0046】供給側の冷却液通路31,32は第1冷却
液循環回路61を介して排出側の冷却液通路29,30
に接続されており、第1冷却液循環回路61はポンプ
(P1)63とラジエータ67を備えている。一方、供
給側の冷却液通路38は第3冷却液循環回路62を介し
て排出側の冷却液通路37に接続されており、第3冷却
液循環回路62はポンプ(P2)64を備えている。こ
れら第1,第3冷却液循環回路61,62はそれぞれ独
立しており、第1,第3冷却液循環回路61,62の間
では冷却液の流通はない。
【0047】第3冷却液循環回路62には、この第3冷
却液循環回路62を流れる冷却液を加熱するための電気
ヒーター(加熱手段)65と、第3冷却液循環回路62
を流れる冷却液の温度を検出するための温度センサ66
が設けられている。これらは第1の実施の形態における
電気ヒーター55、温度センサ56に対応する。そし
て、第2の実施の形態では、第1,第3冷却液循環回路
61,62をそれぞれ独立した回路とし、それぞれにポ
ンプ63,64を設けているので、第1の実施の形態に
おける制御バルブV1,V2はない。その他の構成につ
いては第1の実施の形態のものと同じであり、同一態様
部分に同一符号を付して説明を省略する。
【0048】このように構成された燃料電池11におい
ては、全面発電モードでは、電気ヒーター65をOFF
にし、両ポンプ63,64を駆動して冷却液を第1,第
3冷却液循環回路61,62に循環させて冷却液通路2
0a,20bおよび第2冷却液通路36に冷却液を流
し、発電面全体を冷却する。一方、局所発電モードで
は、電気ヒーター65をONにし、一方のポンプ64だ
けを駆動して第3冷却液循環回路62に冷却液を循環さ
せ、他方のポンプ63は停止させて第1冷却液循環回路
61には冷却液を循環させないようにする。これによ
り、局所発電モードでは、冷却液通路20a,20bに
は冷却液が流れず、電気ヒーター65によって加熱され
た冷却液が第2冷却液通路36にだけ流れるようにな
り、第1の実施の形態の場合と同様に迷路部36a近傍
を集中的に加熱することができ、その結果、局所発電領
域Sを形成することができることとなる。
【0049】したがって、この第2の実施の形態の燃料
電池11においても、第1の実施の形態と同様の作用・
効果を得ることができる。その上、この第2の実施の形
態の燃料電池11の場合には、第1冷却液循環回路61
を第3冷却液循環回路62から独立させているので、局
所発電モードにおける冷却液の保有液量を少なくするこ
とができ、したがって、第2冷却液通路36に供給する
冷却液を迅速に加熱することができ、ひいては局所発電
を早期に実現することができる。
【0050】次に、第2の実施の形態における燃料電池
11の起動制御の一例を図10のフローチャートを参照
して説明する。ステップS201〜ステップS205に
ついては、第1の実施の形態の起動制御におけるステッ
プS101〜ステップS105と同じであるので説明を
省略する。
【0051】この第2の実施の形態において、ステップ
S204で否定判定してステップS206に進み全面発
電モードとなった場合には、ポンプ63,64の両方を
駆動することにより冷却液通路20a,20bおよび第
2冷却液通路36に冷却液を流し、各セル15の両燃料
ガス通路18a,18bに水素ガスを流し、両空気通路
19a,19bに空気を流して、全セル15の発電面全
面を使って発電する。この時には、第1冷却液循環回路
61を流れる冷却水がラジエータ67によって冷却され
る。また、電気ヒーター65をOFFにし、第3冷却液
循環回路62を流れる冷却液を加熱しない。
【0052】一方、ステップS204で肯定判定してス
テップS207に進み局所発電モードとなった場合に
は、各セル15の上側の燃料ガス通路18a、空気通路
19aにだけ水素ガスおよび空気を供給し、また、ポン
プ63を停止して冷却液通路19a,19bに冷却液が
流れないようにし、且つ、ポンプ64を駆動して第2冷
却液通路36にだけ冷却液が流れるようにするととも
に、電気ヒーター65をONにして冷却液を加熱し、加
熱した冷却液を第2冷却液通路36に循環させるように
する。これにより、局所発電領域Sにおける局所発電を
実行する。この時、電気ヒーター65の出力は、第2冷
却液通路36に供給される冷却液の温度が所定温度(例
えば、70゜C)以下となるように、ECU35によっ
て制御する。
【0053】そして、ステップS208において、温度
センサ66によって検出される冷却液の温度T0と、温
度センサ34によって検出される各モジュールの局所発
電領域Sの温度Tjを読み込み、ステップS209に進
んで、各モジュールの局所発電領域Sの温度Tjが冷却
液の温度T0よりも小さいか否か判定する。ステップS
209における判定結果が「YES」(Tj<T0)で
ある場合はステップS207に戻って、局所発電モード
による暖機運転を継続し、判定結果が「NO」(Tj≧
T0)である場合はステップS206に進み、全面発電
モードに移行する。局所発電モードから全面発電モード
への移行に伴い、電気ヒーター65をOFFにし、ポン
プ63,64を駆動する。なお、この第2の実施の形態
の燃料電池11においても、燃料ガス通路および空気通
路の流路形態は水平直線状以外の流路形態(例えば、図
8に示す蛇行流路)とすることが可能である。
【0054】
【発明の効果】以上説明するように、請求項1に記載し
た発明によれば、燃料電池の低温起動時に、第2冷却液
通路に加熱した冷却液を供給することで前記発電面の一
部の領域を迅速に加熱することができ、この領域におけ
る固体高分子電解質膜のイオン通過抵抗を低下させて発
電効率を高め、これにより自己発熱を促進して当該領域
の温度を速やかに高め、この高温度領域を発電面全体に
拡大して燃料電池の温度を高めることが可能となるの
で、発電面全体を自己発熱により加熱した場合よりも起
動時間を短縮することができ、燃料電池の低温起動性を
高めることができるという効果がある。
【0055】請求項2に記載した発明によれば、流路切
り替え手段によって冷却液通路への冷却液の流通を阻止
すると、第1冷却液循環回路の冷却液を第2冷却液循環
回路を介して第2冷却液通路にだけ流すことが可能にな
り、一方、流路切り替え手段によって冷却液通路への冷
却液の流通を許容すると、第1冷却液循環回路の冷却液
を冷却液通路に流すことが可能になるので、第2冷却液
通路に温水を供給したり冷却液通路に冷却液を供給した
りするためのポンプ等の供給手段を共有することがで
き、部品点数を減らすことができ、コストアップを抑え
ることができるという効果がある。
【0056】請求項3に記載した発明によれば、燃料電
池の温度が所定温度よりも低いときには前記流路切り替
え手段により冷却液通路への冷却液の流通を阻止し、燃
料電池の温度が所定温度以上のときには前記流路切り替
え手段により冷却液通路への冷却液の流通を許容するこ
とが可能になるので、全面発電運転と局所発電運転の切
り替えが容易にできるという効果がある。
【0057】請求項4に記載した発明によれば、第3冷
却液循環回路における冷却液保有量を少なくすることが
可能になるので、冷却液を迅速に加熱することができ、
ひいては燃料電池を早期に温度上昇させることができる
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る燃料電池の第1の実施の形態
におけるアノード側のセパレータの正面図である。
【図2】 前記第1の実施の形態における燃料電池の縦
断面図である。
【図3】 前記アノード側のセパレータの背面図であ
る。
【図4】 前記第1の実施の形態の燃料電池において加
熱部分が広がる様子を示す図である。
【図5】 前記第1の実施の形態の燃料電池において加
熱部分が広がる様子を示す図である。
【図6】 前記第1の実施の形態の燃料電池において加
熱部分が広がる様子を示す図である。
【図7】 前記第1の実施の形態の燃料電池における起
動制御の一例を示すフローチャートである。
【図8】 前記第1の実施の形態の燃料電池の変形例に
おけるアノード側のセパレータの背面図である。
【図9】 この発明に係る燃料電池の第2の実施の形態
におけるアノード側のセパレータの正面図である。
【図10】 前記第2の実施の形態の燃料電池における
起動制御の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11 燃料電池 12 固体高分子電解質膜 13 アノード電極 14 カソード電極 15 セル 18a,18b 燃料ガス通路(反応ガス通路) 19a,19b 空気通路(反応ガス通路) 20a,20b 冷却液通路 36 第2冷却液通路 51 第1冷却液循環回路 53,54 冷却液配管(第2冷却液循環回路) 55,65 電気ヒーター(加熱手段) 61 第1冷却液循環回路 62 第3冷却液循環回路 V1,V2 制御バルブ(流路切り替え手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H026 AA06 CC03 5H027 AA06 CC06 KK46 MM16

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体高分子電解質膜の両側にアノード電
    極とカソード電極が設けられさらに前記各電極の外側に
    それぞれ反応ガス通路が設けられ前記反応ガス通路から
    離隔して冷却液通路が設けられてなるセルを備えた燃料
    電池において、 前記セルにおける発電面の一部の領域には、前記冷却液
    通路から独立して第2冷却液通路が設けられ、この第2
    冷却液通路に、前記セルの外部に設けられた加熱手段に
    より加熱した冷却液を供給・停止可能にしたことを特徴
    とする燃料電池。
  2. 【請求項2】 前記冷却液通路は第1冷却液循環回路に
    接続され、前記第2冷却液通路は前記加熱手段を備えた
    第2冷却液循環回路を介して前記冷却液通路に対し並列
    的に前記第1冷却液循環回路に接続されており、前記冷
    却液通路への冷却液の流通を許容および阻止する流路切
    り替え手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の
    燃料電池。
  3. 【請求項3】 前記流路切り替え手段を燃料電池の温度
    に応じて制御することを特徴とする請求項2に記載の燃
    料電池。
  4. 【請求項4】 前記冷却液通路は第1冷却液循環回路に
    接続され、前記第2冷却液通路は前記加熱手段を備えた
    第3冷却液循環回路に接続されており、前記第1冷却液
    循環回路と前記第3冷却液循環回路が互いに独立してい
    ることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
JP2001115383A 2001-04-06 2001-04-13 燃料電池 Expired - Fee Related JP4864225B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001115383A JP4864225B2 (ja) 2001-04-13 2001-04-13 燃料電池
US10/116,603 US7223490B2 (en) 2001-04-06 2002-04-04 Fuel cell employing local power generation when starting at low temperature
US11/728,647 US7901823B2 (en) 2001-04-06 2007-03-26 Fuel cell employing cooling liquid passages for starting at low temperature

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001115383A JP4864225B2 (ja) 2001-04-13 2001-04-13 燃料電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002313392A true JP2002313392A (ja) 2002-10-25
JP4864225B2 JP4864225B2 (ja) 2012-02-01

Family

ID=18966291

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001115383A Expired - Fee Related JP4864225B2 (ja) 2001-04-06 2001-04-13 燃料電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4864225B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005050749A (ja) * 2003-07-31 2005-02-24 Equos Research Co Ltd 燃料電池システム
JP2012069333A (ja) * 2010-09-22 2012-04-05 Honda Motor Co Ltd 燃料電池スタック及びその運転方法
JP2012212683A (ja) * 2012-07-03 2012-11-01 Honda Motor Co Ltd 車両用燃料電池システムの氷点下起動方法と、車両用燃料電池システムの氷点下起動システム
CN113871652A (zh) * 2021-09-29 2021-12-31 中汽创智科技有限公司 一种燃料电池电堆模块及控制方法
CN114188569A (zh) * 2021-10-27 2022-03-15 东风汽车集团股份有限公司 一种燃料电池系统以及一种新能源车辆动力总成

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0794202A (ja) * 1993-09-28 1995-04-07 Mazda Motor Corp 燃料電池の暖機システム
JPH07122280A (ja) * 1993-10-28 1995-05-12 Kansai Electric Power Co Inc:The 固体高分子電解質型燃料電池
JPH08329960A (ja) * 1995-05-31 1996-12-13 Toshiba Corp 燃料電池
WO2000059058A1 (de) * 1999-03-29 2000-10-05 Siemens Aktiengesellschaft Brennstoffzellenbatterie mit heizelement und verbesserter kaltstartperformance und verfahren zum kaltstarten einer brennstoffzellenbatterie

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0794202A (ja) * 1993-09-28 1995-04-07 Mazda Motor Corp 燃料電池の暖機システム
JPH07122280A (ja) * 1993-10-28 1995-05-12 Kansai Electric Power Co Inc:The 固体高分子電解質型燃料電池
JPH08329960A (ja) * 1995-05-31 1996-12-13 Toshiba Corp 燃料電池
WO2000059058A1 (de) * 1999-03-29 2000-10-05 Siemens Aktiengesellschaft Brennstoffzellenbatterie mit heizelement und verbesserter kaltstartperformance und verfahren zum kaltstarten einer brennstoffzellenbatterie
JP2002540585A (ja) * 1999-03-29 2002-11-26 シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト 加熱要素を備えコールドスタート性能を改善した燃料電池および燃料電池のコールドスタート方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005050749A (ja) * 2003-07-31 2005-02-24 Equos Research Co Ltd 燃料電池システム
JP2012069333A (ja) * 2010-09-22 2012-04-05 Honda Motor Co Ltd 燃料電池スタック及びその運転方法
JP2012212683A (ja) * 2012-07-03 2012-11-01 Honda Motor Co Ltd 車両用燃料電池システムの氷点下起動方法と、車両用燃料電池システムの氷点下起動システム
CN113871652A (zh) * 2021-09-29 2021-12-31 中汽创智科技有限公司 一种燃料电池电堆模块及控制方法
CN114188569A (zh) * 2021-10-27 2022-03-15 东风汽车集团股份有限公司 一种燃料电池系统以及一种新能源车辆动力总成

Also Published As

Publication number Publication date
JP4864225B2 (ja) 2012-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7901823B2 (en) Fuel cell employing cooling liquid passages for starting at low temperature
JP4987194B2 (ja) 燃料電池
KR101433693B1 (ko) 연료 전지 시스템을 시동시키기 위한 시스템 및 방법
JP5074669B2 (ja) 燃料電池システム
JP2006513528A (ja) 燃料電池駆動の電気車両又はその他の負荷の氷点下での起動運転
KR20080104188A (ko) 연료전지용 온도제어시스템
JP2007328933A (ja) 燃料電池システム
JP2002305014A (ja) 燃料電池
US7201981B2 (en) Fuel cell stack and method of warming up the same
JP2009193921A (ja) 燃料電池スタック、及び燃料電池システム
JP4864225B2 (ja) 燃料電池
JP2002319425A (ja) 燃料電池の状態検出装置
JP2004171881A (ja) 燃料電池システム
JP5005701B2 (ja) 燃料電池システム
JP4670316B2 (ja) 燃料電池システム
JP2003331886A (ja) 燃料電池システム
JP2010182518A (ja) 燃料電池システム
JP2009212066A (ja) 燃料電池システム
JP2005174645A (ja) 燃料電池システム
JP2010205654A (ja) 燃料電池システム
JP2004296326A (ja) 燃料電池システム
JP4123990B2 (ja) 燃料電池の暖機システム
JP2004273318A (ja) 燃料電池の暖機システム
JP4578890B2 (ja) 燃料電池システムの始動方法
JP2007200581A (ja) 燃料電池システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110627

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110705

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110829

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111101

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111109

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141118

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees