JP5287368B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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本発明は、燃料電池システムに関するものである。
水素と酸素との電気化学反応によって発電する燃料電池がエネルギ源として注目されている。この燃料電池を備える燃料電池システムには、燃料電池のアノードから排出されるアノードオフガスに含まれる発電において未消費の水素を発電に再利用するタイプのものがある(以下、水素循環型燃料電池システムとも呼ぶ)。そして、水素循環型燃料電池システムは、燃料ガス供給系として、燃料電池のアノードに水素を供給するための水素供給配管と、水素を含むアノードオフガスを水素供給配管に循環させるための水素循環配管と、を備える。この水素循環配管には、一般に、アノードオフガスに含まれる水を凝縮させて分離するための気液分離器や、アノードオフガスを水素供給配管に循環させるための循環ポンプが配設される(以下、水素循環配管、気液分離器、循環ポンプを含めて、水素循環系とも呼ぶ)。
ところで、燃料電池システムには、燃料電池の温度を発電に適した温度範囲内に維持するために、燃料電池に冷却媒体を循環させるための冷却媒体循環系が備えられる。そして、例えば、下記特許文献1には、燃料電池システムにおいて、冷却媒体が循環する循環流路に、燃料電池(燃料電池スタック)をバイパスするバイパス流路を備えるようにし、氷点下で燃料電池システムを起動するときに、冷却媒体をバイパス流路に流しつつ加温装置によって加温し、加温された冷却媒体を燃料電池スタックに循環させることによって、燃料電池システムの暖機時間を短縮する技術が記載されている。
特開2006−179198号公報 特開2005−251416号公報 特開2001−015138号公報 特開2007−522623号公報 特開平04−363870号公報 特開平09−180743号公報
しかし、上記特許文献1に記載された技術を、先に説明した水素循環型燃料電池システムに適用した場合、燃料電池システムの氷点下起動時に、燃料電池の温度が氷点以上に上昇しても、水素循環系の温度は氷点下のままで、アノードオフガスに含まれる水蒸気が凍結して、水素循環系を閉塞させる場合があった。また、燃料電池に接続される負荷が所定値以上となる燃料電池システムの高負荷運転時には、アノードに供給される水素の供給量が増加し、アノードオフガスの循環量に応じて循環ポンプの回転数が上昇するため、循環ポンプの温度が過剰に高くなり、循環ポンプの熱暴走を招く場合があった。そして、このような循環ポンプの熱暴走は、水素循環型燃料電池システムの小型化のために、循環ポンプを小型化した場合に、特に顕著だった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、水素循環型燃料電池システムにおいて、燃料電池システムの氷点下起動時の水素循環系の凍結、および、高負荷運転時の循環ポンプの熱暴走のうちの少なくとも一方を抑制することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]燃料電池システムであって、水素と酸素との電気化学反応によって発電を行う燃料電池と、前記燃料電池のアノードに水素を供給するための水素供給配管と、前記燃料電池のアノードから排出される排出ガスであって、発電において未消費の水素を含むアノードオフガスを前記水素供給配管に供給するための水素循環配管と、前記水素循環配管に配設され、前記アノードオフガスに含まれる水を凝縮させて前記アノードオフガスから分離するための気液分離器と、前記水素循環配管に配設され、前記気液分離器から排出されたアノードオフガスを前記水素供給配管に循環させるための循環ポンプと、前記燃料電池の温度を制御するための冷却媒体を循環させる第1の冷却媒体循環系と、前記燃料電池の温度を制御するための冷却媒体を循環させる冷却媒体循環系であって、前記気液分離器、および、前記循環ポンプとの熱交換が可能に設けられた第2の冷却媒体循環系と、前記第1および第2の冷却媒体循環系を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記燃料電池システムの氷点下起動時、および、前記燃料電池に接続される負荷が所定値以上となる前記燃料電池システムの高負荷運転時の少なくとも一方において、前記第2の冷却媒体循環系を駆動させ、前記燃料電池に接続される負荷が前記所定値未満となる前記燃料電池システムの低負荷運転時、および、前記高負荷運転時に、前記第1の冷却媒体循環系を駆動させる、燃料電池システム。
適用例1の燃料電池システムでは、上記気液分離器、および、上記循環ポンプとの熱交換が可能に設けられた第2の冷却媒体循環系を備えており、制御部は、燃料電池システムの氷点下起動時、および、燃料電池に接続される負荷が所定値以上となる燃料電池システムの高負荷運転時の少なくとも一方において、第2の冷却媒体循環系を駆動させる。そして、燃料電池システムの氷点下起動時に、第2の冷却媒体循環系を駆動させることによって、第2の冷却媒体循環系が備える冷却媒体循環ポンプ等の運転によって暖められた冷却媒体を循環させて、比較的高温の冷却媒体と比較的低温の気液分離器との熱交換を行い、気液分離器を加温することができる。また、燃料電池システムの高負荷運転時に、第2の冷却媒体循環系を駆動することによって、比較的低温の冷却媒体と比較的高温の循環ポンプとの熱交換を行い、循環ポンプを冷却することができる。つまり、適用例1の燃料電池システムによって、燃料電池システムの氷点下起動時の水素循環系の凍結、および、高負荷運転時の循環ポンプの熱暴走のうちの少なくとも一方を抑制することができる。
本発明の一実施例としての燃料電池システム1000の概略構成を示す説明図である。 燃料電池システム1000の氷点下起動時における第1および第2の冷却媒体循環系の駆動状態を示す説明図である。 燃料電池システム1000の低負荷運転時における第1および第2の冷却媒体循環系の駆動状態を示す説明図である。 燃料電池システム1000の高負荷運転時における第1および第2の冷却媒体循環系の駆動状態を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき説明する。
A.燃料電池システムの構成:
図1は、本発明の一実施例としての燃料電池システム1000の概略構成を示す説明図である。この燃料電池システム1000は、後述するように、いわゆる水素循環型燃料電池システムである。
この燃料電池システム1000において、燃料電池スタック100は、水素と酸素との電気化学反応によって発電するセルを複数積層させた積層体である。各セルは、プロトン伝導性を有する電解質膜を挟んで、アノード(水素極)と、カソード(酸素極)とを配置した構成となっている(図示省略)。本実施例では、電解質膜として、ナフィオン(登録商標)等の固体高分子膜を利用する固体高分子型のセルを用いるものとしたが、これに限らず、種々のタイプを利用可能である。なお、図示は省略しているが、燃料電池スタック100には、燃料電池スタック100の温度を検出するための温度センサや、各セルのセル電圧(アノードとカソードとの間の電圧)を測定するためのセル電圧モニタが接続されている。
燃料電池スタック100のアノードには、水素供給配管20を介して、水素を貯蔵した水素タンク(図示省略)から、燃料ガスとしての水素が供給される。水素タンクの代わりに、例えば、アルコール、炭化水素、アルデヒドなどを原料とする改質反応によって水素を生成する水素生成装置を用いるものとしてもよい。
水素タンクに貯蔵された水素は、圧力、および、供給量が調整されて、燃料電池スタック100のアノードに供給される。そして、アノードからの排気ガス(以下、アノードオフガスと呼ぶ)は、アノードオフガス排出配管22を介して、気液分離器24に導入される。気液分離器24は、アノードオフガスに含まれる水と、燃料電池スタック100による発電において未消費の水素とを分離する。気液分離器24によって分離された水素を含むアノードオフガスは、水素循環配管28を介して、水素供給配管20に再循環させることができる。アノードオフガスの圧力は、燃料電池スタック100での発電によって水素が消費された結果、アノードへの水素の供給圧力よりも低い状態となっているため、水素循環配管28には、アノードオフガスの再循環時に、アノードオフガスを加圧するための循環ポンプ26が配設されている。
なお、本実施例では、燃料電池スタック100のカソードに供給される酸化剤ガスとしての空気の流れや、カソードから排出されるカソードオフガスの流れについては、図示、および、説明を省略した。
燃料電池スタック100は、上述した電気化学反応によって発熱するので、発電時に燃料電池スタック100の温度を発電に適した温度範囲内に維持するために、燃料電池スタック100には、冷却媒体を循環させるための冷却媒体循環系が接続されている。そして、本実施例の燃料電池システム1000は、2系統の冷却媒体循環系、すなわち、いわゆる大流量・低吐出圧タイプのポンプ(以下、大流量ポンプと呼ぶ)を備える第1の冷却媒体循環系300と、いわゆる低流量・高吐出圧タイプのポンプ(以下、低流量ポンプと呼ぶ)を備える第2の冷却媒体循環系400とを備えている。なお、第1の冷却媒体循環系300に用いられるポンプは、上述した大流量ポンプに限られない。また、第2の冷却媒体循環系400に用いられるポンプは、上述した低流量ポンプに限られない。第1の冷却媒体循環系300、および、第2の冷却媒体循環系400の駆動制御については、後から詳述する。
第1の冷却媒体循環系300は、配管30と、配管30に配設されたバルブ31およびロータリ弁32と、ラジエータ33と、大流量ポンプ34と、ラジエータ33をバイパスするバイパス配管36と、を備えている。第1の冷却媒体循環系300において、冷却媒体は、大流量ポンプ34によって、配管30を流れ、ラジエータ33によって冷却されて、燃料電池スタック100に供給される。また、ロータリ弁32を切り換えることによって、ラジエータ33を通さずに、配管30、および、バイパス配管36を介して、冷却媒体を循環させることも可能である。
第2の冷却媒体循環系400は、配管40と、配管40に配設された低流量ポンプ42と、を備えている。そして、配管40の一部は、配管40内を流れる冷却媒体と気液分離器24との熱交換が可能なように、気液分離器24に接触するように配設されている。また、配管40の一部は、配管40内を流れる冷却媒体と循環ポンプ26との熱交換が可能なように、循環ポンプ26に接触するように配設されている。
なお、第2の冷却媒体循環系400における配管40の配管容積は、第1の冷却媒体循環系における配管30の配管容積よりも小さい。つまり、第2の冷却媒体循環系400における配管40に流れる冷却媒体の総量は、第1の冷却媒体循環系300における配管30に流れる冷却媒体の総量よりも少ない。このため、先に説明したように、本実施例では、第2の冷却媒体循環系400に、いわゆる低流量・高吐出圧タイプの低流量ポンプ42を用いており、第1の冷却媒体循環系300に、いわゆる大流量・低吐出量タイプの大流量ポンプ34を用いている。また、第2の冷却媒体循環系400に高吐出圧タイプの低流量ポンプ42を用いるのは、後述するように、第2の冷却媒体循環系400が駆動される燃料電池システム1000の氷点下起動時には、冷却媒体の温度が氷点下であり、冷却媒体の粘性が燃料電池システム1000の暖機後よりも高いためである。
燃料電池システム1000の運転は、制御ユニット50によって制御される。制御ユニット50は、内部にCPU、RAM、ROM等を備えるマイクロコンピュータとして構成されており、ROMに記憶されたプログラムに従って、燃料電池スタック100に対する出力要求(燃料電池スタック100に接続される負荷の大きさ)や、燃料電池スタック100に接続された温度センサ等、各種センサの出力等に基づいて、各種バルブや、燃料ガス給排気系や、酸化剤ガス給排気系や、第1および第2の冷却媒体循環系300,400等、システムの運転を制御する。制御ユニット50は、本発明における制御部に相当する。
以下、第1の冷却媒体循環系300、および、第1および第2の冷却媒体循環系300の駆動制御について説明する。
B.第1および第2の冷却媒体循環系の駆動制御:
B1.氷点下起動時の駆動制御:
水素循環型燃料電池システムの氷点下起動時には、燃料電池の温度が氷点以上に上昇しても、水素循環系(例えば、本実施例の燃料電池システム1000における気液分離器24や、循環ポンプ26)の温度は氷点下のままで、アノードオフガスに含まれる水蒸気が凍結して、水素循環系を閉塞させる場合があった。本実施例の燃料電池システム1000では、第1および第2の冷却媒体循環系300,400の駆動制御によって、氷点下起動時の水蒸気の凍結による水素循環系の閉塞を抑制する。
図2は、燃料電池システム1000の氷点下起動時における第1および第2の冷却媒体循環系300,400の駆動状態を示す説明図である。
制御ユニット50は、燃料電池システム1000の氷点下起動時に、燃料電池スタック100への水素および空気の供給を開始して、発電による燃料電池スタック100の昇温を行う。この起動制御と併せて、制御ユニット50は、第2の冷却媒体循環系400を駆動させる、すなわち、低流量ポンプ42を駆動する。このとき、制御ユニット50は、第1の冷却媒体循環系300は駆動させない。つまり、バルブ31は閉弁状態であり、大流量ポンプ34、および、ラジエータ33は停止状態である。なお、図2では、第1の冷却媒体循環系300が駆動していない状態を、配管30、および、バイパス配管36を破線で描くことによって示している。
先に説明したように、配管40には、低流量ポンプ42が配設されているので、配管40内を流れる冷却媒体は、低流量ポンプ42の駆動時に発生する熱によって暖められる。また、配管40内を流れる冷却媒体は、燃料電池スタック100の昇温によっても暖められる。そして、配管40の配管容量は、比較的小さいため、配管40内を流れる冷却媒体の温度は、比較的速く上昇する。また、配管40の一部は、配管40内を流れる冷却媒体と気液分離器24、および、循環ポンプ26との熱交換が可能なように、気液分離器24、および、循環ポンプ26にそれぞれ接触するように配設されている。したがって、配管40内を流れる温度が上昇した冷却媒体との熱交換によって、配管40内を流れる冷却媒体の温度よりも温度が低い気液分離器24、および、循環ポンプ26を暖めることができ、かつ、これらを燃料電池スタック100とほぼ同じ温度に保つことができるので、燃料電池スタック100の温度が氷点以上に上昇した場合の閉塞を抑制することができる。この結果、燃料電池システム1000の氷点下起動時の水素循環系の凍結を抑制することができる。
B2.低負荷運転時の駆動制御:
図3は、燃料電池システム1000の低負荷運転時における第1および第2の冷却媒体循環系300,400の駆動状態を示す説明図である。燃料電池システム1000の低負荷運転とは、燃料電池スタック100に接続された負荷が所定値Lth未満である、すなわち、燃料電池スタック100に対する出力要求が所定値Wth未満である場合の通常の運転である。上記負荷および出力要求に関する各所定値Lth,Wthは、燃料電池システム1000の仕様に応じて、任意に設定可能である。
燃料電池システム1000の低負荷運転時には、先に説明した氷点下起動時の駆動制御を含む燃料電池システム1000の運転制御によって、水素循環系の温度が氷点以上に上昇しており、凍結による水素循環系の閉塞は生じない。また、燃料電池システム1000の低負荷運転時には、後述する燃料電池システム1000の高負荷運転時のように、循環ポンプ26の温度が過剰に上昇するおそれが少ない。つまり、気液分離器24、および、循環ポンプ26の加熱や、循環ポンプ26の冷却の必要がない。したがって、燃料電池システム1000の低負荷運転時には、制御ユニット50は、第2の冷却媒体循環系400の駆動を停止する、すなわち、低流量ポンプ42の駆動を停止する。なお、図3では、第2の冷却媒体循環系400が駆動していない状態を、配管40を破線で描くことによって示している。
そして、制御ユニット50は、バルブ31を開弁状態とし、大流量ポンプ34、および、ラジエータ33を動作させ、第1の冷却媒体循環系300を駆動する。なお、本実施例では、燃料電池システム1000の低負荷運転時には、高負荷運転時よりも、燃料電池スタック100の温度上昇が小さいため、冷却媒体が過剰に冷却されないように、バイパス配管36にも冷却媒体が流れるようロータリ弁32の動作を制御する。
B3.高負荷運転時の駆動制御:
水素循環型燃料電池システムにおいて、燃料電池に接続される負荷が所定値以上となる高負荷運転時には、アノードに供給される水素の供給量が増加し、アノードオフガスの循環量に応じて循環ポンプの回転数が上昇するため、循環ポンプの温度が過剰に高くなり、循環ポンプの熱暴走を招く場合があった。そして、このような循環ポンプの熱暴走は、水素循環型燃料電池システムの小型化のために、循環ポンプを小型化した場合に、特に顕著だった。本実施例の燃料電池システム1000では、第1および第2の冷却媒体循環系300,400の駆動制御によって、高負荷運転時の循環ポンプの熱暴走を抑制する。
図4は、燃料電池システム1000の高負荷運転時における第1および第2の冷却媒体循環系300,400の駆動状態を示す説明図である。燃料電池システム1000の高負荷運転とは、燃料電池スタック100に接続される負荷が所定値Lth以上である、すなわち、燃料電池スタック100に対する出力要求が所定値Wth以上である場合の運転である。上記負荷および出力要求に関する各所定値Lth,Wthは、燃料電池システム1000の仕様に応じて、任意に設定可能である。
制御ユニット50は、燃料電池システム1000の高負荷運転時には、先に説明した低負荷運転時と同様に、バルブ31を開弁状態とし、大流量ポンプ34、および、ラジエータ33を動作させ、第1の冷却媒体循環系300を駆動する。ただし、本実施例では、燃料電池システム1000の高負荷運転時には、低負荷運転時よりも、燃料電池スタック100の温度上昇が大きいため、冷却媒体をより冷却するように、バイパス配管36に冷却媒体が流れないようロータリ弁32の動作を制御する。図4では、バイパス配管36に冷却媒体が流れていない状態を、バイパス配管36を破線で描くことによって示している。
さらに、制御ユニット50は、燃料電池システム1000の高負荷運転時に、第2の冷却媒体循環系400を駆動させる、すなわち、低流量ポンプ42を駆動する。先に説明したように、配管40の一部は、配管40内を流れる冷却媒体と循環ポンプ26との熱交換が可能なように、循環ポンプ26に接触するように配設されている。したがって、配管40内を流れる比較的低温の冷却媒体との熱交換によって、循環ポンプ26を冷却することができる。この結果、燃料電池システム1000の高負荷運転時の循環ポンプ26の熱暴走を抑制する。
また、先に説明したように、配管40の一部は、配管40内を流れる冷却媒体と気液分離器24との熱交換が可能なように、気液分離器24に接触するように配設されている。したがって、配管40内を流れる温度が上昇した冷却媒体との熱交換によって、比較的温度の低い気液分離器24を暖めることができるので、水素循環配管28内を流れるアノードオフガスの水蒸気圧を上昇させ、燃料電池スタック100のアノードに供給される水素に含まれる水分量を増加させることができる。
以上説明した本実施例の燃料電池システム1000によれば、低負荷運転時および高負荷運転時に用いられる第1の冷却媒体循環系300とは別系統で、気液分離器24、および、循環ポンプ26との熱交換が可能に設けられた第1および第2の冷却媒体循環系300を備えており、燃料電池システム1000の氷点下起動時に、第1および第2の冷却媒体循環系300を駆動させて、低流量ポンプ42の運転によって暖められた冷却媒体を循環させて、比較的高温の冷却媒体と比較的低温の気液分離器24との熱交換を行い、気液分離器24を加温することができる。また、燃料電池システム1000の高負荷運転時に、第2の冷却媒体循環系を駆動することによって、比較的低温の冷却媒体と比較的高温の循環ポンプ26との熱交換を行い、循環ポンプ26を冷却することができる。
1000…燃料電池システム
100…燃料電池スタック
20…水素供給配管
22…アノードオフガス排出配管
24…気液分離器
26…循環ポンプ
28…水素循環配管
300…第1の冷却媒体循環系
30…配管
31…バルブ
32…ロータリ弁
33…ラジエータ
34…大流量ポンプ
36…バイパス配管
400…第2の冷却媒体循環系
40…配管
42…低流量ポンプ
50…制御ユニット

Claims (1)

  1. 燃料電池システムであって、
    水素と酸素との電気化学反応によって発電を行う燃料電池と、
    前記燃料電池のアノードに水素を供給するための水素供給配管と、
    前記燃料電池のアノードから排出される排出ガスであって、発電において未消費の水素を含むアノードオフガスを前記水素供給配管に供給するための水素循環配管と、
    前記水素循環配管に配設され、前記アノードオフガスに含まれる水を凝縮させて前記アノードオフガスから分離するための気液分離器と、
    前記水素循環配管に配設され、前記気液分離器から排出されたアノードオフガスを前記水素供給配管に循環させるための循環ポンプと、
    前記燃料電池の温度を制御するための冷却媒体を循環させる第1の冷却媒体循環系と、
    前記燃料電池の温度を制御するための冷却媒体を循環させる冷却媒体循環系であって、前記気液分離器、および、前記循環ポンプとの熱交換が可能に設けられた第2の冷却媒体循環系と、
    前記第1および第2の冷却媒体循環系を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記燃料電池システムの氷点下起動時、および、前記燃料電池に接続される負荷が所定値以上となる前記燃料電池システムの高負荷運転時の少なくとも一方において、前記第2の冷却媒体循環系を駆動させ、
    前記燃料電池に接続される負荷が前記所定値未満となる前記燃料電池システムの低負荷運転時、および、前記高負荷運転時に、前記第1の冷却媒体循環系を駆動させる、
    燃料電池システム。
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