JP2008251335A - 燃料電池システムの暖機装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】特に極低温環境下で燃料電池を起動した場合でも、燃料電池の暖機を促進することができる燃料電池システムの暖機装置を提供する。
【解決手段】第2流体配管7と加熱配管12とを連通させた状態において加熱装置4を作動させ、加熱した冷媒を燃料電池2の入口2a側から作動デバイス(水素熱交換器11、気液分離器25、パージ弁26)に供給する。そして、温度T2が温度T1よりも高くなった場合には、第4流体配管9と加熱配管12とを連通させ、加熱装置4を停止させ、燃料電池2の出口2bから排出された冷媒を作動デバイスに供給する。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池冷却用の冷媒を加温する加熱装置を備えた燃料電池システムの暖機装置に関する。
従来から、燃料電池システムでは、低温環境下での始動性を向上させるために始動時に燃料電池を暖機する技術として、例えば、冷媒(伝熱流体)をヒータなどで加熱し、その加熱した冷媒を燃料電池内に供給して循環させることが提案されている(特許文献1参照)。また、燃料電池システムでは、例えばアノード系内の暖機速度を向上させることが燃料電池の起動性向上に寄与することが既に知られており、その手段として、燃料電池の出口から排出された冷媒を、熱交換器に導入して反応ガス(水素など)を加温したり、弁などの燃料電池の周辺デバイスを加温するのに使用することが提案されている。
特開2003−243012号公報(図1)
しかしながら、前記した従来の技術では、例えば燃料電池を極低温環境下で起動した場合、燃料電池の出口の冷媒温度がなかなか上昇せず、暖機もほとんど促進されないという問題があった。また、周辺デバイスでは加温に必要な流量は少なくて済むが、熱交換器では要求流量が多く、その流量を確保するために配管が大型化して重量増加を招くという問題もあった。
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、特に極低温環境下で燃料電池を起動した場合でも、燃料電池の暖機を促進することができる燃料電池システムの暖機装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、燃料電池に熱交換用の伝熱流体を供給する燃料電池用流体流路と、前記燃料電池用流体流路の伝熱流体を加熱する加熱装置と、所定の作動デバイスに熱交換用の伝熱流体を供給する作動デバイス用流体流路と、を備えた燃料電池システムの暖機装置において、前記燃料電池用流体流路における前記燃料電池の伝熱流体の入口と前記加熱装置との間を連通する第1の流体流路と、前記第1の流体流路から分岐した第2の流体流路と、前記燃料電池用流体流路における前記燃料電池の伝熱流体の出口と前記加熱装置との間を連通する第3の流体流路と、前記第3の流体流路から分岐した第4の流体流路と、前記第2の流体流路を前記作動デバイス用流体流路の上流側とする第1の伝熱流体供給パターンと、前記第4の流体流路を前記作動デバイス用流体流路の上流側とする第2の伝熱流体供給パターンと、を前記燃料電池の運転状態に基づいて切換え可能な切換手段と、を備えたことを特徴とする。
これによれば、第1の伝熱流体供給パターンと第2の伝熱流体供給パターンとを切換え可能な切換手段を設けたことにより、燃料電池の運転状態に基づいて作動デバイスへの伝熱流体の最適な供給が可能になり、燃料電池システム全体の昇温が可能になる。なお、運転状態とは、例えば、暖機中、特に極低温状態での始動時、電気ヒータや触媒燃焼ヒータ等を用いて燃料電池システムを暖機している状態を意味する。
請求項2に係る発明は、前記第2の流体流路と前記第4の流体流路とが合流する合流部を有し、
前記合流部の下流に前記作動デバイスを加熱する加熱流路を設け、前記切換手段は、前記合流部から前記加熱流路へ向かう伝熱流体を、前記第2の流体流路からの伝熱流体にするか、前記第4の流体流路からの伝熱流体にするかを切り換えることを特徴とする。
これによれば、簡単な構成により切換手段を構成でき、しかも合流部より下流側は共通な加熱流路となるので装置の小型化が可能になる。
請求項3に係る発明は、前記第1の流体流路または前記第2の流体流路を流れる伝熱流体の温度を検出もしくは予測する第1の温度検知手段と、前記第3の流体流路または前記第4の流体流路を流れる伝熱流体の温度を検出もしくは予測する第2の温度検知手段と、を備え、前記第1の温度検知手段および前記第2の温度検知手段により得られたそれぞれの温度に基づいて前記切換手段を切換えることを特徴とする。
これによれば、温度に基づいて切換手段を切換えるようにしているため、燃料電池システム全体の昇温を早めることが可能になる。
請求項4に係る発明は、前記燃料電池が暖機中か否かを判断する暖機判断手段を備え、前記暖機判断手段により前記燃料電池が暖機中であると判断された場合には、前記第1の伝熱流体供給パターンとなるように前記切換手段を切換えることを特徴とする。
これによれば、第1流体流路ないし第4流体流路に温度検知手段を設置しなくても制御可能となる。なお、暖機判断手段は、燃料電池の温度や外気温度等の温度パラメータに基づいて判断できる。
請求項5に係る発明は、前記作動デバイスは、前記燃料電池へ供給される燃料ガスの燃料ガス供給路に設けられて前記燃料ガスとの熱交換をする熱交換器と、前記燃料電池から排出される燃料排ガスの燃料排ガス路に設けられて前記燃料排ガス路の燃料排ガスを処理する処理装置と、で構成され、前記熱交換器を前記処理装置の上流側に配置したことを特徴とする。
これによれば、系内を暖機する熱交換器に必要な流量は、作動デバイスの加温に必要な流量よりも大流量が要求されるため、先に熱交換器を接続し、その下流に処理装置を接続することにより、熱交換器に対して大流量の伝熱流体を確保でき、処理装置には必要十分な流量の伝熱流体を確保できるようになる。
請求項6に係る発明は、前記処理装置は、複数の処理装置からなり、前記熱交換器を通過した伝熱流体が前記複数の処理装置に対して並列に流れるようにした分岐流路を備えることを特徴とする。
これによれば、処理装置の加温に必要な流量は少なくて済むため、伝熱流体が並列に流れるように分岐流路を備えることにより、大径の配管を長く引き回さなくてよいので、装置の小型化および軽量化に寄与できる。
本発明によれば、特に極低温環境下で燃料電池を起動した場合でも、燃料電池の暖機を促進することができる。
(第1実施形態)
図1は第1実施形態の暖機装置を含む燃料電池システムを示す全体構成図、図2は第1実施形態の暖機装置における燃料電池システムの起動時の制御を示すフローチャートである。なお、燃料電池システムF1の暖機装置1Aは自動車用に限定されるものではなく、船舶や航空機、定置式の家庭用電源などに適用することもできる。まず、燃料電池システムF1について説明する。
図1に示すように、燃料電池システムF1は、燃料電池2、アノード系20、冷却系30などを含んで構成されている。なお図示していないが、燃料電池システムF1には、エアコンプレッサ、加湿器、背圧弁、配管などで構成されたカソード系が設けられているものとする。
前記燃料電池2は、例えば、固体高分子電解質膜を触媒を含むアノード(電極)および触媒を含むカソード(電極)で挟み、さらに導電性のセパレータで挟んで構成された単セルを厚み方向に複数積層した構造を有している。また、導電性のセパレータには、水素が流通するアノード流路、空気が流通するカソード流路(図示せず)、冷媒が流通する冷媒流路が形成されている。なお、冷媒は水や不凍液などである。
前記アノード系20は、水素タンク21、遮断弁22、レギュレータ23、エゼクタ24、気液分離器25、パージ弁26などで構成されている。
前記水素タンク21は、例えば、アルミニウム合金により形成され、その内部に高純度の水素ガスを高圧で貯留するタンク室(図示せず)を有し、そのタンク室の周囲をCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastic:炭素繊維強化プラスチック)や、GFRP(Glass Fiber Reinforced Plastic:ガラス繊維強化プラスチック)等で形成されたカバー(図示せず)で被覆して構成されている。
前記遮断弁22は、水素タンク21の出口に接続された配管27aに設けられ、後記する制御部40によって開閉制御される。
前記レギュレータ23は、遮断弁22の下流側に配管27bを介して接続され、水素タンク21から供給された高圧の水素ガスを所定圧に減圧する機能を有している。
前記エゼクタ24は、燃料電池2のアノードから排出された未反応の水素を、燃料電池2のアノードに戻す機能を有している。また、エゼクタ24は、レギュレータ23と配管27cを介して接続されている。また、燃料電池2のアノード入口側とは、配管27dを介して接続されている。また、エゼクタ24は、アノード出口側に接続された配管27e(燃料排ガス路)から分岐した配管27fと接続されている。なお、配管27eは、燃料電池2のアノードの出口と後記する希釈ボックス28とを接続する配管である。
前記気液分離器25は、アノードオフガス(燃料排ガス)を処理する、つまり燃料電池2から排出されたアノードオフガスを生成水と水素とに分離して、生成水を貯留して排出する機能を有し、配管27eの途中に設けられている。なお、図示していないが、気液分離器25には、生成水を排出する際に開く弁が設けられている。ちなみに、気液分離器25に貯留される生成水は、例えば燃料電池2のカソード側で生成されて電解質膜を透過してきたものである。
前記パージ弁26は、配管27e上に設けられ、後記する制御部40によって開閉されることにより、アノードオフガス(燃料排ガス)を処理する(系外に排出する)機能を有している。なお、パージ弁26は、例えば定期的に開閉することで、発電性能が損なわれるのを防止している。
前記希釈ボックス28は、燃料電池2のアノードから排出されたアノードオフガスに含まれる水素を、燃料電池2のカソードから排出されたカソードオフガス(空気など)で希釈した後に系外に排出する機能を有している。
前記冷却系30は、燃料電池2が発電により発生した熱を放熱する機能を有し、ラジエータ31、バイパス配管32、サーモスタット弁33、循環ポンプ34などを備えている。
前記ラジエータ31は、管とフィンなどで構成され、燃料電池2で温められた冷媒を放熱する機能を有している。また、ラジエータ31は、燃料電池2と後記する各配管と接続されることで、燃料電池2とラジエータ31との間で冷媒を循環させることができるように構成されている。
前記バイパス配管32は、燃料電池2から排出された冷媒をラジエータ31を通さずに燃料電池2に戻す配管である。
前記サーモスタット弁33は、冷媒(伝熱流体)の温度に応じて切り替わる機能を有し、冷媒が燃料電池2を冷却する必要がある温度であるときに、ラジエータ31を通る位置に切替えられ、冷媒が燃料電池2を冷却する必要がない温度(または暖機する必要がある温度)であるときに、ラジエータ31をバイパスする位置に切替えられるように構成されている。なお、サーモスタット弁33の切り替えは、内部のワックスが温度によって体積が変化することによりなされるものであってもよく、あるいは後記する制御部40からの信号により電気的に切替えが行われるものであってもよい。
前記循環ポンプ34は、燃料電池2とラジエータ31との間において冷媒を循環させる機能を有している。
図1に示すように、第1実施形態の暖機装置1Aは、燃料電池2を冷却する際の冷媒(伝熱流体)を利用して暖機する機能を有し、燃料電池用流体配管3、加熱装置4、作動デバイス用流体配管5、三方弁(切換手段)10、水素熱交換器11、制御部40、温度センサ41,42などを含んで構成されている。
前記燃料電池用流体配管3は、燃料電池2に対して冷媒を循環させる流路を構成し、燃料電池2の入口2aとラジエータ31の出口31aとを接続して、燃料電池2に供給される冷媒が流通する冷媒供給配管3Aと、燃料電池2の出口2bとラジエータ31の入口31bとを接続して、燃料電池2から排出された冷媒が流通する冷媒排出配管3Bとで構成されている。
前記冷媒供給配管3Aは、燃料電池用流体配管3の一部を構成し、燃料電池2の冷媒の入口2aと加熱装置4とを接続する第1流体配管6を有している。また、冷媒排出配管3Bは、燃料電池用流体配管3の一部を構成し、燃料電池2の冷媒の出口2bと加熱装置4とを接続する第3流体配管8を有している。
前記加熱装置4は、冷媒を加温する機能を有し、ヒータ4aと、冷媒を冷媒供給配管3Aからヒータ4aに導く加温供給配管4bと、ヒータ4aで加温された冷媒を冷媒供給配管3Aに戻す加温排出配管4cと、冷媒の流れをヒータ4a側または燃料電池2側に切り替える加温切替弁4dとで構成されている。
前記ヒータ4aは、電気ヒータや触媒燃焼ヒータなどで構成されている。なお、触媒燃焼ヒータは、例えば、ハニカム形状のベース部材に白金やパラジウムなどの酸化触媒を担持させて形成したものが用いられ、水素と空気の混合ガスが供給されることにより燃焼するようになっている。
前記作動デバイス用流体配管5は、所定の作動デバイスに冷媒(伝熱流体)を供給する流路を構成し、第2流体配管7、第4流体配管9、および加熱配管12を有している。なお、本実施形態における作動デバイスとは、後記する水素熱交換器(熱交換器)11、前記した気液分離器(処理装置)25およびパージ弁(処理装置)26である。
前記第2流体配管7は、第1流体配管6から分岐して形成され、後記する三方弁10と接続されている。前記第4流体配管9は、第3流体配管8から分岐して形成され、後記する三方弁10と接続されている。なお、第2流体配管7と第4流体配管9とが合流している部分(三方弁10の部分)が本実施形態における合流部に相当する。
前記三方弁10は、作動デバイス用流体配管5の上流側の配管を第2流体配管7として、冷媒が第2流体配管7から加熱配管12に流れる状態に設定する第1の伝熱流体供給パターンと、作動デバイス用流体配管5の上流側の配管を第4流体配管9として、冷媒が第4流体配管9から加熱配管12に流れる状態に設定する第2の伝熱流体供給パターンとに切換え可能な弁である。
前記水素熱交換器11は、水素タンク21から供給された水素との間で熱交換を行う機能を有し、例えばレギュレータ23とエゼクタ24との間の配管27cに設けられている。
前記加熱配管12は、前記三方弁10が位置する合流部の下流に接続され、作動デバイス(水素熱交換器11、気液分離器25、パージ弁26)を加熱する機能を有している。また、加熱配管12は、先に単一の配管12aで水素熱交換器11に冷媒が流れ、その後に分岐配管12b,12cとなって気液分離器25、パージ弁26に対して冷媒が並列に流れるように構成されている。なお、分岐配管12b,12cは、気液分離器25、パージ弁26を通過後、合流して配管12dとなって冷媒排出配管3Bおよびバイパス配管32に接続されるように構成されている。
前記制御部40は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、プログラムなどで構成されている。また、制御部40は、遮断弁22、気液分離器25に設けられた弁(図示せず)、パージ弁26、加温切替弁4d、三方弁10、循環ポンプ34、後記する温度センサ41,42などと電気的に接続されている。
前記温度センサ41は、第2流体配管7に流れる冷媒の温度を検出する機能を有している。前記温度センサ42は、第4流体配管9に流れる冷媒の温度を検出する機能を有している。なお、温度センサ41は、第2流体配管7の位置に限定されるものではなく、第1流体配管6に設けてもよい。また、温度センサ42についても、第4流体配管9に限定されるものではなく、第3流体配管8に設けてもよい。
次に、第1実施形態の燃料電池システムF1の暖機装置1Aの動作について図2を参照(適宜、図1を参照)しながら説明する。なお、燃料電池システムF1の運転停止時には、遮断弁22、気液分離器25の弁、パージ弁26が閉じられ、循環ポンプ34が停止している。また、加温切替弁4dは、冷媒が加熱装置4を通らない状態に切換えられ、三方弁10は、第2の伝熱流体供給パターンに切換えられている。
車両のイグニッションがオンにされると、ステップS101において、制御部40は、加熱装置4による冷媒の加熱が必要であるか否かを判断する。加熱装置4による冷媒の加熱が必要な状態とは、例えばマイナス20℃や30℃というような極低温の環境下における起動である。
ステップS101において、制御部40は、冷媒の加熱が必要であると判断した場合には(Yes)、低温起動が必要であると判断して、ステップS102に進み、三方弁10を第1の伝熱流体供給パターンに切換える。これにより、第2流体配管7と加熱配管12とが連通して、燃料電池2の入口2a側の燃料電池2を通過していない冷媒が作動デバイス(水素熱交換器11、気液分離器25、パージ弁26)に流れるようになる。なお、このときには、すでに遮断弁22が開いており、水素タンク21から燃料電池2のアノードに水素が供給され、図示しないカソード系の装置によって燃料電池2のカソードに空気が供給され、また循環ポンプ34が駆動されているものとする。
そして、ステップS103に進み、制御部40は、ヒータ4aを駆動して、加温切替弁4dをヒータ4a側に切換えて、冷媒の加熱処理を行う。これにより、加熱装置4によって加熱された冷媒が第2流体配管7、配管12aを介して水素熱交換器11を通り、燃料電池2のアノードに供給される水素が加温される。このように、加温された水素が燃料電池2に供給されるので、燃料電池システムF1が温められて、燃料電池2の暖機が促進される。
また、水素熱交換器11を通過した冷媒は、配管12aを分岐して並列に形成された分岐配管12b,12cを通って、気液分離器25、パージ弁26を加温する。これにより、気液分離器25に溜まった凍結した生成水が解け、気液分離器25に設けられた弁(図示せず)やパージ弁26の作動性が高められる。なお、気液分離器25およびパージ弁26を通過した冷媒は、配管12d、バイパス配管32を通って、循環ポンプ34に戻る。
そして、ステップS104に進み、制御部40は、温度センサ42によって検出される温度T2が温度センサ41によって検出される温度T1よりも大きいか否かを判断する。すなわち、このステップS104での処理は、燃料電池2の入口2a側の冷媒の温度T1と、燃料電池2の出口2b側の冷媒の温度T2とを比較する処理である。ステップS104において、制御部40は、温度T2が温度T1以下であると判断した場合には(No)、ステップS103に戻り、温度T2が温度T1より高いと判断した場合には(Yes)、ステップS105に進み、三方弁10を第2の伝熱流体供給パターンに切換える。これにより、第2流体配管7と加熱配管12との連通が遮断され、第4流体配管9と加熱配管12とが連通して、燃料電池2の出口2bから排出された冷媒が作動デバイス(水素熱交換器11、気液分離器25、パージ弁26)に流れるようになる。
このように、ステップS104において温度T1と温度T2とを比較したのは、燃料電池2を極低温環境下で起動させる場合には、ヒータ4aで加熱した冷媒が燃料電池2内の冷媒流路を通ることにより、燃料電池2によって冷媒の熱が吸収され、燃料電池2の出口2b側の温度T2が入口2a側の温度T1よりも低くなるからである。したがって、温度T1と温度T2とを比較して、温度の高い方の冷媒を作動デバイスに流すことにより、作動デバイスつまり燃料電池2の暖機を促進することが可能になる。
そして、ステップS106に進み、制御部40は、加熱装置4(ヒータ4a)を停止する。その後は、燃料電池2の温度が所定温度になるまで暖機を継続し、作動デバイス(水素熱交換器11、気液分離器25、パージ弁26)の加温を継続する。
また、ステップS101において、制御部40は、冷媒の加熱が必要でないと判断した場合には(No)、通常起動を実行すると判断して、三方弁10を第2の伝熱流体供給パターンに設定(維持)し、燃料電池2の出口2bから排出された冷媒を作動デバイス(水素熱交換器11、気液分離器25、パージ弁26)に供給する。なお、通常起動とは、燃料電池2の暖機運転の一種であり、冷媒の加熱を必要としない暖機を意味している。
第1実施形態の燃料電池システムF1の暖機装置1Aによれば、特に、極低温状態での始動(低温起動)時に、三方弁10を第1の伝熱流体供給パターンと第2の伝熱流体供給パターンとを適宜切換えて、作動デバイス(水素熱交換器11、気液分離器25、パージ弁26)への冷媒の最適な供給が可能になるので、燃料電池システムF1の昇温を速やかに行うことが可能になる。
また、第1実施形態によれば、温度センサ41,42による温度T1,T2に基づいて第1の伝熱流体供給パターンと第2の伝熱流体供給パターンとを切換えているので、冷媒の温度を正確に把握することができ、燃料電池システムF1の昇温をさらに早めることが可能になる。
また、第1実施形態によれば、熱交換器(水素熱交換器11)を処理装置(気液分離器25、パージ弁26)の上流側に配置したので、水素熱交換器11に対しては大流量の冷媒を供給できるようになり、処理装置(気液分離器25、パージ弁26)には必要十分な流量の冷媒を確保できるようになる。これは、燃料電池2の熱容量と作動デバイスの熱容量との大小関係に基づくものであり、燃料電池2が0℃以下となる場合には、燃料電池2を昇温するのに必要な流量と、作動デバイスを昇温するのに必要な流量とを比べると燃料電池2を昇温するほうが大流量を必要とするので、水素熱交換器11が処理装置(気液分離器25、パージ弁26)よりも大流量を要求するからである。
また、第1実施形態によれば、冷媒が複数の処理装置(気液分離器25、パージ弁26)に対して並列に流れるように分岐した分岐配管12b,12cを備えることにより、水素熱交換器11を通るような大径の配管を長く引き回す必要がなくなるので、暖機装置1Aの小型化および軽量化が図れる。
(第2実施形態)
図3は第2実施形態の暖機装置を含む燃料電池システムを示す全体構成図、図4は第2実施形態の暖機装置における暖機時の制御を示すフローチャートである。なお、第2実施形態の暖機装置1Bと第1実施形態の暖機装置1Aとの相違点は、温度センサ41,42が設けられていない点、制御部40が暖機中であるか否かを判断する暖機判断手段を備えている点である。その他同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
車両のイグニッションがオンにされると、ステップS201において、制御部40は、暖機中であるか否かを判断する。ここでの暖機中であるか否かの判断は、加熱装置4が作動しているか否かに基づいて判断する。なお、加熱装置4の作動の可否は、燃料電池2の温度、外気温度などの温度パラメータに基づいて判断されることが前提である。また、このステップS201が、本実施形態の暖機判断手段が実施する処理に相当する。
ステップS201において、制御部40は、暖機中であると判断した場合には(Yes)、ステップS202に進み、三方弁10を第1の伝熱流体供給パターンに切換える。これにより、第2流体配管7と加熱配管12とが連通して、燃料電池2の入口2a側の冷媒が作動デバイス(水素熱交換器11、気液分離器25、パージ弁26)に流れるようになる。
そして、ステップS203に進み、制御部40は、暖機が完了したか否かを判断する。なお、例えば燃料電池2の温度が所定値を超えたときに暖機完了と判断される。ステップS203において、制御部40は、暖機が完了したと判断した場合には(Yes)、ステップS204に進み、三方弁10を第2の伝熱流体供給パターンに切換える。これにより、第2流体配管7と加熱配管12との連通が遮断され、第4流体配管9と加熱配管12とが連通して、燃料電池2の出口2bから排出された冷媒が作動デバイス(水素熱交換器11、気液分離器25、パージ弁26)に流れるようになる。なお、ステップS205は、前記したステップS107と同様である。
第2実施形態の燃料電池システムF1の暖機装置1Aによれば、特に、極低温状態での始動(低温起動)時に、三方弁10を第1の伝熱流体供給パターンと第2の伝熱流体供給パターンとを適宜切換えて、作動デバイス(水素熱交換器11、気液分離器25、パージ弁26)への冷媒の最適な供給が可能になるので、燃料電池システムF1の昇温を速やかに行うことが可能になる。
第2実施形態の暖機装置1Bによれば、暖機判断手段を備えることにより、前記したような温度センサ41,42が不要になる。
また、第2実施形態によれば、水素熱交換器11を処理装置(気液分離器25、パージ弁26)の上流側に配置したので、水素熱交換器11に対しては大流量の冷媒を供給できるようになり、処理装置(気液分離器25、パージ弁26)には必要十分な流量の冷媒を確保できるようになる。
また、第2実施形態によれば、冷媒が複数の処理装置(気液分離器25、パージ弁26)に対して並列に流れるように分岐した分岐配管12b,12cを備えることにより、水素熱交換器11を通るような大径の配管を長く引き回す必要がなくなるので、暖機装置1Aの小型化および軽量化が図れる。
図5は第1実施形態の暖機装置の変形例を示す全体構成図、図6は暖機装置の変形例における暖機時の制御を示すフローチャートである。なお、この変形例である暖機装置1Cは、暖機装置1Aの三方弁10に替えて、遮断弁10A,10Bが設けられている。遮断弁10Aは、第2流体配管7に設けられ、制御部40によって開閉制御される。遮断弁10Bは、第4流体配管9に設けられ、制御部40によって開閉制御される。また、図6では、図2のステップS102,S105,S107が、ステップS302,S305,S307に置き換わっている点を除いて図2と同様である。
図6に示すように、制御部40は、冷媒の加熱が必要であると判断した場合には(S302、Yes)、遮断弁10Aを開いて、遮断弁10Bを閉じて、燃料電池2の入口2a側の冷媒が加熱配管12に供給されるようになっている。また、制御部40は、温度T2が温度T1よりも高いと判断した場合には(S304、Yes)、遮断弁10Aを閉じて、遮断弁10Bを開いて、燃料電池2の出口2b側の冷媒が加熱配管12に供給されるようになっている。
なお、前記した各実施形態では、アノード系20の作動デバイスを加温する場合を例に挙げて説明したが、カソード系(図示せず)の作動デバイスを加温する場合に適用してもよい。また、第1実施形態において、温度センサ41,42を設けて温度T1,T2を直接に検出したが、燃料電池2の温度や外気温度などに基づいて温度を予測するようにしてもよい。
第1実施形態の暖機装置を含む燃料電池システムを示す全体構成図である。 第1実施形態の暖機装置における暖機時の制御を示すフローチャートである。 第2実施形態の暖機装置を含む燃料電池システムを示す全体構成図である。 第2実施形態の暖機装置における暖機時の制御を示すフローチャートである。 第1実施形態の暖機装置の変形例を示す全体構成図である。 第1実施形態の暖機装置の変形例における暖機時の制御を示すフローチャートである。
符号の説明
1A〜1C 暖機装置
2 燃料電池
2a 入口
2b 出口
3 燃料電池用流体配管(燃料電池用流体流路)
4 加熱装置
5 作動デバイス用流体配管(作動デバイス用流体流路)
6 第1流体配管(第1の流体流路)
7 第2流体配管(第2の流体流路)
8 第3流体配管(第3の流体流路)
9 第4流体配管(第4の流体流路)
10 三方弁(切換手段)
11 水素熱交換器(熱交換器)
12 加熱配管(加熱流路)
12b,12c 分岐配管(分岐流路)
25 気液分離器(処理装置)
26 パージ弁(処理装置)
27e 配管(燃料排ガス路)
41 温度センサ(第1の温度検知手段)
42 温度センサ(第2の温度検知手段)
F1 燃料電池システム

Claims (6)

  1. 燃料電池に熱交換用の伝熱流体を供給する燃料電池用流体流路と、
    前記燃料電池用流体流路の伝熱流体を加熱する加熱装置と、
    所定の作動デバイスに熱交換用の伝熱流体を供給する作動デバイス用流体流路と、を備えた燃料電池システムの暖機装置において、
    前記燃料電池用流体流路における前記燃料電池の伝熱流体の入口と前記加熱装置との間を連通する第1の流体流路と、
    前記第1の流体流路から分岐した第2の流体流路と、
    前記燃料電池用流体流路における前記燃料電池の伝熱流体の出口と前記加熱装置との間を連通する第3の流体流路と、
    前記第3の流体流路から分岐した第4の流体流路と、
    前記第2の流体流路を前記作動デバイス用流体流路の上流側とする第1の伝熱流体供給パターンと、前記第4の流体流路を前記作動デバイス用流体流路の上流側とする第2の伝熱流体供給パターンと、を前記燃料電池の運転状態に基づいて切換え可能な切換手段と、を備えたことを特徴とする燃料電池システムの暖機装置。
  2. 前記第2の流体流路と前記第4の流体流路とが合流する合流部を有し、
    前記合流部の下流に前記作動デバイスを加熱する加熱流路を設け、
    前記切換手段は、
    前記合流部から前記加熱流路へ向かう伝熱流体を、前記第2の流体流路からの伝熱流体にするか、前記第4の流体流路からの伝熱流体にするかを切り換えることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システムの暖機装置。
  3. 前記第1の流体流路または前記第2の流体流路を流れる伝熱流体の温度を検出もしくは予測する第1の温度検知手段と、
    前記第3の流体流路または前記第4の流体流路を流れる伝熱流体の温度を検出もしくは予測する第2の温度検知手段と、を備え、
    前記第1の温度検知手段および前記第2の温度検知手段により得られたそれぞれの温度に基づいて前記切換手段を切換えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池システムの暖機装置。
  4. 前記燃料電池が暖機中か否かを判断する暖機判断手段を備え、
    前記暖機判断手段により前記燃料電池が暖機中であると判断された場合には、前記第1の伝熱流体供給パターンとなるように前記切換手段を切換えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池システムの暖機装置。
  5. 前記作動デバイスは、
    前記燃料電池へ供給される燃料ガスの燃料ガス供給路に設けられて前記燃料ガスとの熱交換をする熱交換器と、
    前記燃料電池から排出される燃料排ガスの燃料排ガス路に設けられて前記燃料排ガス路の燃料排ガスを処理する処理装置と、で構成され、
    前記熱交換器を前記処理装置の上流側に配置したことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の燃料電池システムの暖機装置。
  6. 前記処理装置は、複数の処理装置からなり、
    前記熱交換器を通過した伝熱流体が前記複数の処理装置に対して並列に流れるようにした分岐流路を備えることを特徴とする請求項5に記載の燃料電池システムの暖機装置。
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