JP2002294055A - ポリエステル組成物、その製造方法および該組成物からなる成形体 - Google Patents

ポリエステル組成物、その製造方法および該組成物からなる成形体

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JP2002294055A
JP2002294055A JP2001103299A JP2001103299A JP2002294055A JP 2002294055 A JP2002294055 A JP 2002294055A JP 2001103299 A JP2001103299 A JP 2001103299A JP 2001103299 A JP2001103299 A JP 2001103299A JP 2002294055 A JP2002294055 A JP 2002294055A
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Koji Takahashi
橋 浩 二 高
Junji Tan
淳 二 丹
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】透明性、ガスバリア性に優れたポリエステル組
成物、その製造方法および該組成物からなる成形体を提
供すること。 【解決手段】(A)テレフタル酸から誘導される構成単
位を0〜50モル%、イソフタル酸から誘導される構成
単位を50〜100モル%の割合で含有するジカルボン
酸単位と、エチレングリコールから誘導される構成単位
を25〜100モル%、1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキ
シ)ベンゼンから誘導される構成単位を0〜75モル%
の割合で含有するジオール単位とからなり、極限粘度が
0.5〜1.5dl/gの範囲にあるポリエステルと、
(B)芳香族ポリアミドと、(C)ポリエチレンテレフ
タレートおよび/またはポリエチレンナフタレートと必
要に応じて(D)上記(A)、(B)または(C)と反
応性を示す官能基を3官能以上有する多官能化合物また
はその無水物を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエステル組成
物、その製造方法および該組成物からなる成形体に関
し、透明性、ガスバリア性に優れたポリエステル組成
物、その製造方法および該組成物を含む各種成形体に関
する。
【0002】
【発明の技術的背景】ポリエチレンテレフタレートなど
の飽和ポリエステルは、ガスバリア性、透明性および機
械的強度に優れるため、ボトルなどの容器として広く利
用されている。特にポリエチレンテレフタレートを二軸
延伸ブロー成形して得られるボトルは、透明性、機械的
強度、耐熱性およびガスバリア性に優れており、ジュー
ス、清涼飲料、炭酸飲料などの飲料充填用容器(PET
ボトル)として広く用いられている。
【0003】近年、ポリエステル樹脂(特にポリエチレ
ンテレフタレート)から製造されるボトルは小型化する
傾向にあるが、このような小型ボトルの場合、単位容量
当たりのボトル胴部と接する面積が大きくなることから
ガス損失または外部からの酸素の透過による内容物への
影響が顕著となり、内容物の保存期間が低下することと
なる。このため小型の容器に用いられるポリエステル樹
脂には、従来よりもガスバリア性に優れていることが要
求されている。
【0004】高いガスバリア性を有するポリエステル樹
脂を複雑な製造工程を用いずに製造する方法としては、
高いガスバリア性を有する他の樹脂を混合する方法があ
る。高いガスバリア性を有する樹脂としては、エチレン
・ポリビニルアルコール共重合樹脂、ナイロン6、ナイ
ロン66などに代表されるポリアミド樹脂などがある。
【0005】このうちエチレン・ポリビニルアルコール
共重合樹脂は、結晶性が高いため芳香族ポリエステル樹
脂の延伸性を損なったり、熱安定性に劣るなどの問題点
があり、またエチレン・ポリビニルアルコール共重合樹
脂は、芳香族ポリエステル樹脂との相溶性に乏しく組成
物が白濁することがある。一方、ポリアミド樹脂、特に
メタキシリレンジアミンとアジピン酸とから得られるポ
リアミド樹脂(以下「ポリアミドMXD6」ということ
がある。)は高いガスバリア性を有し、芳香族ポリエス
テル樹脂、特にポリエチレンテレフタレートとガラス転
移温度、融点、結晶性が接近しているうえに溶融時の熱
安定性にも優れている。そのため、芳香族ポリエステル
樹脂との溶融混合が容易である、芳香族ポリエステル樹
脂の機械的性能や延伸性を損なわない、高いガスバリア
性が発現するという利点がある。
【0006】しかしながら、芳香族ポリエステル樹脂と
ポリアミドMXD6などのポリアミド樹脂との組成物は
透明性が充分ではなく、高い透明性が要求される用途に
おいてはその利用に制限があった。また、芳香族ポリエ
ステル樹脂とポリアミドMXD6との組成物は、非晶で
無延伸状態または低倍率の延伸状態で高湿度雰囲気下に
さらされたり、水と接触すると白化するという問題点が
あった。
【0007】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術におけ
る問題点を解決しようとするものであって、高いガスバ
リア性および透明性に優れたポリエステル組成物および
その製造方法、ならびに該組成物からなる成形体を提供
することを目的としている。
【0008】
【発明の概要】本発明に係るポリエステル組成物は、
(A)全ジカルボン酸単位に対して、テレフタル酸から
誘導される構成単位を0〜50モル%、イソフタル酸か
ら誘導される構成単位を50〜100モル%の割合で含
有するジカルボン酸単位と、全ジオール単位に対して、
エチレングリコールから誘導される構成単位を25〜1
00モル%、1,3-ビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼン
から誘導される構成単位を0〜75モル%の割合で含有
するジオール単位とからなり、極限粘度が0.5〜1.
5dl/gの範囲にあるポリエステルと、(B)芳香族
ポリアミドと、(C)ポリエチレンテレフタレートおよ
び/またはポリエチレンナフタレートとからなることを
特徴としている。
【0009】本発明では、上記(B)芳香族ポリアミド
は、メタキシリレンジアミンとアジピン酸とから得られ
たポリアミドであることが好ましい。本発明に係るポリ
エステル組成物は、上記(A)ポリエステルと、(B)
芳香族ポリアミドと、(C)ポリエチレンテレフタレー
トおよび/またはポリエチレンナフタレートとの合計量
を100重量部としたときに、上記(A)を2〜69.
99重量部、上記(B)を0.01〜68重量部、上記
(C)を30〜95重量部の割合で含んでいる。
【0010】本発明の他の態様に係るポリエステル組成
物は、上記(A)ポリエステル、(B)芳香族ポリアミ
ドならびに(C)ポリエチレンテレフタレートおよび/
またはポリエチレンナフタレートに加えて、(D)上記
(A)、(B)または(C)と反応性を示す官能基を3
官能以上有する多官能化合物またはその無水物を含むこ
とを特徴としている。
【0011】本発明では、上記(B)芳香族ポリアミド
が、メタキシリレンジアミンとアジピン酸とから得られ
たポリアミドであることが好ましい。本発明に係るポリ
エステル組成物は、上記(A)ポリエステルと、(B)
芳香族ポリアミドと、(C)ポリエチレンテレフタレー
トおよび/またはポリエチレンナフタレートと、(D)
上記(A)、(B)または(C)と反応性を示す官能基
を3官能以上有する多官能化合物またはその無水物との
合計量を100重量部としたときに、上記(A)を2〜
69.98重量部、上記(B)を0.01〜68重量
部、上記(C)を30〜95重量部、上記(D)を0.
01〜3.0重量部の割合で含んでいる。
【0012】本発明に係るポリエステル組成物の製造方
法は、(A)全ジカルボン酸単位に対して、テレフタル
酸から誘導される構成単位を0〜50モル%、イソフタ
ル酸から誘導される構成単位を50〜100モル%の割
合で含有するジカルボン酸単位と、全ジオール単位に対
して、エチレングリコールから誘導される構成単位を2
5〜100モル%、1,3-ビス(ヒドロキシエトキシ)ベ
ンゼンから誘導される構成単位を0〜75モル%の割合
で含有するジオール単位とからなり、極限粘度が0.5
〜1.5dl/gの範囲にあるポリエステルと、(B)
芳香族ポリアミドと、(C)ポリエチレンテレフタレー
トおよび/またはポリエチレンナフタレートと、必要に
応じて(D)上記(A)、(B)または(C)と反応性
を示す官能基を3官能以上有する多官能化合物またはそ
の無水物とを溶融混練することを特徴としている。
【0013】本発明に係るポリエステル成形体は上記ポ
リエステル組成物からなることを特徴としている。また
本発明に係るポリエステル成形体は、多層構造を有する
成形体であって、少なくとも1つの層が上記ポリエステ
ル組成物からなることを特徴としている。上記成形体と
しては、射出成形体、ブロー成形体または押出成形体が
ある。
【0014】また上記成形体としては、プリフォーム、
二軸延伸ボトル、シートおよびフィルムなどが挙げられ
る。
【0015】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るポリエステル
組成物、その製造方法およびその用途について具体的に
説明する。ポリエステル組成物 本発明に係るポリエステル組成物(D)は、下記(A)
ポリエステルと、下記(B)芳香族ポリアミドと、下記
(C)ポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレン
ナフタレート(以下「PET/PEN」と記載する。)
と、必要に応じて下記(D)上記(A)、(B)または
(C)と反応しうる官能基を3官能以上有する多官能化
合物またはその無水物(以下「多官能化合物」と記載す
る。)とからなる。
【0016】まず、本発明に係るポリエステル組成物を
形成する各成分について説明する。 ((A)ポリエステル)本発明で用いられるポリエステ
ル(A)は、全ジカルボン酸単位に対して、テレフタル
酸から誘導される構成単位を0〜50モル%、好ましく
は0〜30モル%、より好ましくは0〜15モル%、イ
ソフタル酸から誘導される構成単位を50〜100モル
%、好ましくは70〜100モル%、より好ましくは8
5〜100モル%の割合で含有し、全ジオール単位に対
して、エチレングリコールから誘導される構成単位を2
5〜100モル%、好ましくは50〜100モル%、よ
り好ましくは70〜100モル%、1,3-ビス(ヒドロキ
シエトキシ)ベンゼンから誘導される構成単位を0〜7
5モル%、好ましくは0〜50モル%、より好ましくは
0〜30モル%の割合で含有する。
【0017】ポリエステル(A)は、ジカルボン酸単位
としてイソフタル酸またはテレフタル酸から誘導される
構成単位以外に、例えば5モル%以下の量で他のジカル
ボン酸単位を含んでいてもよい。このようなジカルボン
酸単位としては、フタル酸、2-メチルテレフタル酸、2,
6-ナフタレンジカルボン酸などから誘導される構成単位
が挙げられる。
【0018】またポリエステル(A)は、ジオール単位
として上記のようエチレングリコールまたは1,3-ビス
(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンから誘導される構成
単位以外に、例えば5モル%以下の量で他のジオール単
位を含んでいてもよい。このようなジオール単位として
は、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、シクロヘキサンジオール、シクロ
ヘキサンジメタノール、1,4-ビス(2-ヒドロキシエトキ
シ)ベンゼン、2,2-ビス(4-β-ヒドロキシエトキシフ
ェニル)プロパン、ビス(4-β-ヒドロキシエトキシフ
ェニル)スルホンなどの炭素原子数3〜15のジオール
から誘導される構成単位が挙げられる。
【0019】さらにポリエステル(A)は、必要に応じ
て1,1,1-トリスヒドロキシメチルプロパン、ペンタエリ
スリトールなどの3官能以上の多官能グリコールから誘
導される構成単位;ピロメリット酸、トリメリット酸な
どの3官能以上の多官能カルボン酸から誘導される構成
単位;無水ピロメリット酸などの酸無水物から誘導され
る構成単位を0.01〜3.0モル%の範囲で含有して
いてもよい。
【0020】このようなポリエステル(A)は、o-クロ
ロフェノール溶媒中における極限粘度[η]が、好まし
くは0.5〜1.5dl/g、より好ましくは0.6〜
1.2dl/gの範囲内である。 ((B)芳香族ポリアミド)本発明で用いられる芳香族
ポリアミド(B)は、全ジカルボン酸単位に対して脂肪
族ジカルボン酸から誘導される構成単位を50モル%以
上、好ましくは70〜100モル%、より好ましくは9
0〜100モル%の割合で含有するジカルボン酸単位
と、全ジアミン単位に対して芳香族ジアミンから誘導さ
れる構成単位を50モル%以上、好ましくは70〜10
0モル%、より好ましくは90〜100モル%の割合で
含有するジアミン単位とからなる。
【0021】脂肪族ジカルボン酸としては、炭素原子数
2〜20、好ましくは4〜12のアルキレン鎖を有する
脂肪族ジカルボン酸が挙げられ、具体的にはコハク酸、
アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸およびこれらの
組合せなどが挙げられる。これらのなかでは、アジピン
酸、セバシン酸が好ましい。芳香族ジアミンとしては、
メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、フ
ェニレンジアミンなどが挙げられ、メタキシリレンジア
ミンが好ましい。
【0022】芳香族ポリアミド(B)は、ジカルボン酸
単位として芳香族ジカルボン酸から誘導される構成単位
および/または脂環族ジカルボン酸から誘導される構成
単位を含有していてもよい。芳香族ジカルボン酸として
は、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、2-メチルテレ
フタル酸、ナフタレンジカルボン酸およびこれらの組合
せなどが挙げられる。
【0023】脂環族ジカルボン酸としては、例えば1.4-
シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられる。ポリア
ミド(B)が上記のような芳香族ジカルボン酸から誘導
される構成単位および/または脂環族ジカルボン酸から
誘導される構成単位を含有すると、ポリエステル組成物
は、耐熱性、剛性、保香性などが優れる。
【0024】またポリアミド(B)は、ジアミン単位と
して、脂肪族ジアミンから誘導される構成単位および/
または脂環族ジアミンから誘導される構成単位を含有し
ていてもよい。脂肪族ジアミンとしては、炭素原子数4
〜25、好ましくは6〜18の脂肪族アルキレンジアミ
ンが挙げられる。この脂肪族ジアミンは、直鎖状であっ
ても分岐状であってもよい。なお、上記炭素原子数は、
主鎖アルキレン基の炭素原子数と、側鎖アルキレン基の
炭素原子数との合計である。
【0025】直鎖状のアルキレンジアミンとしては、例
えば1,4-ジアミノブタン、1,6-ジアミノヘキサン、1,7-
ジアミノヘプタン、1,8-ジアミノオクタン、1,9-ジアミ
ノノナン、1,10-ジアミノデカン、1,11-ジアミノウンデ
カン、1,12-ジアミノドデカンおよびこれらの組合せな
どが挙げられる。分岐を有する鎖状のアルキレンジアミ
ンとしては、例えば1-ブチル-1,2-ジアミノ-エタン、1,
1-ジメチル-1,4-ジアミノ-ブタン、1-エチル-1,4-ジア
ミノ-ブタン、1,2-ジメチル-1,4-ジアミノ-ブタン、1,3
-ジメチル-1,4-ジアミノ-ブタン、1,4-ジメチル-1,4-ジ
アミノ-ブタン、2,3-ジメチル-1,4-ジアミノ-ブタン、2
-メチル-1,5-ジアミノ-ペンタン、2,5-ジメチル-1,6-ジ
アミノ-ヘキサン、2,4-ジメチル-1,6-ジアミノ-ヘキサ
ン、3,3-ジメチル-1,6-ジアミノ-ヘキサン、2,2-ジメチ
ル-1,6-ジアミノ-ヘキサン、2,2,4-トリメチル-1,6-ジ
アミノ-ヘキサン、2,4,4-トリメチル-1,6-ジアミノ-ヘ
キサン、2,4-ジエチル-1,6-ジアミノ-ヘキサン、2,3-ジ
メチル-1,7-ジアミノ-ヘプタン、2,4-ジメチル-1,7-ジ
アミノ-ヘプタン、2,5-ジメチル-1,7-ジアミノ-ヘプタ
ン、2,2-ジメチル-1,7-ジアミノ-ヘプタン、2-メチル-4
-エチル-1,7-ジアミノ-ヘプタン、2-エチル-4-メチル-
1,7-ジアミノ-ヘプタン、2,2,5,5-テトラメチル-1,7-ジ
アミノ-ヘプタン、3-イソプロピル-1,7-ジアミノ-ヘプ
タン、3-イソオクチル-1,7-ジアミノ-ヘプタン、1,3-ジ
メチル-1,8-ジアミノ-オクタン、1,4-ジメチル-1,8-ジ
アミノ-オクタン、2,4-ジメチル-1,8-ジアミノ-オクタ
ン、3,4-ジメチル-1,8-ジアミノ-オクタン、4,5-ジメ
チル-1,8-ジアミノ-オクタン、2,2-ジメチル-1,8-ジア
ミノ-オクタン、3,3-ジメチル-1,8-ジアミノ-オクタ
ン、4,4-ジメチル-1,8-ジアミノ-オクタン、3,3,5-トリ
メチル-1,8-ジアミノ-オクタン、2,4-ジエチル-1,8-ジ
アミノ-オクタン、5-メチル-1,9-ジアミノ-ノナンおよ
びこれらの組合せなどが挙げられる。
【0026】芳香族ポリアミド(B)が上記のような脂
肪族ジアミン、脂環族ジアミンなどのジアミンから誘導
される構成単位を含有すると、ポリエステル組成物は、
耐熱性、成形性、保香性などが優れる。また芳香族ポリ
アミド(B)は、トリメリット酸、ピロメリット酸など
の3塩基以上の多価カルボン酸から誘導される構成単位
を少量、例えば1モル%以下の量で含有していてもよ
い。
【0027】本発明で用いられる芳香族ポリアミド
(B)としては、メタキシリレンジアミンとアジピン酸
とから得られる芳香族ポリアミドが好ましい。このよう
な芳香族ポリアミドとしては、ジアミン単位を100モ
ル%としたときにメタキシリレンジアミンから誘導され
る構成単位を70モル%以上、好ましくは90モル%以
上の割合で含有し、ジカルボン酸単位を100モル%と
したときに脂肪族ジカルボン酸を70モル%以上、好ま
しくは90モル%以上の割合で含有する芳香族ポリアミ
ドが好ましい。
【0028】芳香族ポリアミド(B)は、30℃の濃硫
酸中で測定される極限粘度[η]が、0.5〜3.0d
l/g、好ましくは0.5〜2.8dl/g、特に好ま
しくは0.6〜2.5dl/gの範囲にあることが好ま
しい。本発明で用いられる芳香族ポリアミド(B)は、
上記のようなジカルボン酸とジアミンとを公知方法で重
縮合させることにより製造することができ、例えば重縮
合反応は、水溶液状態のナイロン塩を加圧下で加熱する
方法、常圧下でジアミンとジカルボン酸とを直接反応さ
せる方法などが挙げられる。重縮合反応の際には、次亜
リン酸ナトリウムなどの触媒や、安息香酸などの分子量
調整剤を配合することができる。
【0029】((C)PET/PEN)ポリエチレンテ
レフタレートは、テレフタル酸から誘導される構成単位
を主成分とするジカルボン酸単位と、エチレングリコー
ルから誘導される構成単位を主成分とするジオール単位
とからなる。ポリエチレンテレフタレートは、全ジカル
ボン酸単位に対して、テレフタル酸以外のジカルボン酸
から誘導される構成単位を20モル%以下の割合で含有
していてもよい。
【0030】このようなジカルボン酸として具体的に
は、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカ
ルボン酸などの芳香族ジカルボン酸;アジピン酸、セバ
シン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸などの脂肪
族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂
環族ジカルボン酸などが挙げられる。
【0031】またポリエチレンテレフタレートは、全ジ
オール単位に対して、エチレングリコール以外のジオー
ルから誘導される構成単位を20モル%以下の割合で含
有していてもよい。このようなジオールとして具体的に
は、トリメチレングリコール、プロピレングリコール、
テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、
ヘキサメチレングリコール、ドデカメチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
テトラエチレングリコールなどの脂肪族グリコール;シ
クロヘキサンジメタノールなどの脂環族グリコール;ビ
スフェノール類、ハイドロキノン、2,2-ビス(4-β-ヒ
ドロキシエトキシフェニル)プロパンなどの芳香族ジオ
ール類などが挙げられる。
【0032】さらにポリエチレンテレフタレートは、ト
リメシン酸、ピロメリット酸、トリメチロールエタン、
トリメチロールプロパン、トリメチロールメタン、ペン
タエルスリトールなどの官能基を3個以上有する化合物
から誘導される構成単位を少量、例えば2モル%以下の
割合で含んでいてもよい。このようなポリエチレンテレ
フタレートは、実質上線状であり、このことは該ポリエ
チレンテレフタレートが、o-クロロフェノールに溶解す
ることによって確認される。
【0033】ポリエチレンテレフタレートのo-クロロフ
ェノール中で25℃で測定した固有粘度(IV)(フェノ
ール/1,1,2,2-テトラクロロエタン混合溶媒中で25℃
で測定)は、通常0.5〜1.6dl/g、好ましくは
0.7〜1.5dl/gの範囲である。このようなポリ
エチレンテレフタレートのなかでは、全ジカルボン酸単
位に対して、テレフタル酸から誘導される構成単位を8
5モル%を超える割合、好ましくは90〜100モル%
の割合で含有するジカルボン酸単位と、全ジオール単位
に対して、エチレングリコールから誘導される構成単位
を85モル%を超える割合、好ましくは90〜100モ
ル%の割合で含有するジオール単位とからなり、極限粘
度が0.5〜1.5dl/g、好ましくは0.7〜1.
3dl/gの範囲にあるポリエチレンテレフタレートが
好ましい。
【0034】ポリエチレンテレフタレートは、テレフタ
ル酸を主成分とするジカルボン酸またはそのエステル形
成誘導体(例えば低級アルキルエステル、フェニルエス
テルなど)と、エチレングリコールを主成分とするジオ
ールまたはそのエステル形成誘導体(例えばモノカルボ
ン酸エステルエチレンオキサイドなど)を原料として従
来公知の方法で製造することができる。
【0035】ポリエチレンナフタレートは、2,6-ナフタ
レンジカルボン酸から誘導される構成単位などのジカル
ボン酸単位と、エチレングリコールから誘導される構成
単位などのジオール単位とからなる。ポリエチレンナフ
タレートは、全ジカルボン酸単位に対して、2,6-ナフタ
レンジカルボン酸以外のジカルボン酸から誘導される構
成単位を20モル%以下の割合で含有していてもよい。
【0036】このようなジカルボン酸として具体的に
は、テレフタル酸、イソフタル酸、2,7-ナフタレンジカ
ルボン酸、2,5-ナフタレンジカルボン酸、1,4-ナフタレ
ンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキ
シエタンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸;アジ
ピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン
酸などの脂肪族ジカルボン酸などが挙げられる。
【0037】またポリエチレンナフタレートは、全ジオ
ール単位に対して、エチレングリコール以外のジオール
から誘導される構成単位を20モル%以下の割合で含有
していてもよい。このようなジオールとして具体的に
は、トリメチレングリコール、プロピレングリコール、
テトラメチレングリヒール、ネオペンチルグリコール、
ヘキサメチレングリコール、ドデカメチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
テトラエチレングリコールなどの脂肪族グリコール;シ
クロヘキサンジメタノールなどの脂環族グリコール;ビ
スフェノール類、ハイドロキノン、2,2-ビス(4-β-ヒ
ドロキシエトキシフェニル)プロパンなどの芳香族ジオ
ール類などのジヒドロキシ化合物が挙げられる。
【0038】さらにポリエチレンナフタレートは、トリ
メシン酸、ピロメリット酸、トリメチロールエタン、ト
リメチロールプロパン、トリメチロールメタン、ペンタ
エルスリトールなどの官能基を3個以上有する化合物か
ら誘導される構成単位を少量、例えば2モル%以下の割
合で含んでいてもよい。このようなポリエチレンナフタ
レートは、実質上線状であり、このことは該ポリエチレ
ンナフタレートがo-クロロフェノールに溶解することに
よって確認される。
【0039】ポリエチレンナフタレートのo-クロロフェ
ノール中で25℃で測定した固有粘度(IV)(フェノ
ール/1,1,2,2-テトラクロロエタン混合溶媒中で25℃
で測定)は、通常0.5〜1.0dl/g、好ましくは
0.55〜0.9dl/gの範囲である。ポリエチレン
ナフタレートは、2,6-ナフタレンジカルボン酸を主成分
とするジカルボン酸またはそのエステル形成誘導体(例
えば低級アルキルエステル、フェニルエステルなど)
と、エチレングリコールを主成分とするジオールまたは
そのエステル形成誘導体(例えばモノカルボン酸エステ
ルエチレンオキサイドなど)を原料として従来公知の方
法で製造することができる。 ((D)多官能化合物)多官能化合物(D)は、上記ポ
リエステル(A)、上記芳香族ポリアミド(B)または
上記PET/PEN(C)と反応性を示す官能基を3官
能以上有する化合物またはその無水物であり、このよう
な多官能化合物(D)としては、ピロメリット酸および
その酸無水物、トリメリット酸、トリヒドロキシメチル
プロパン、トリス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、グ
リセリン、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。
【0040】このような多官能化合物(D)は、組成物
調製時に上記ポリエステル(A)、上記芳香族ポリアミ
ド(B)およびPET/PEN(C)から選ばれる少な
くとも1つの成分と反応する。 (組成物)本発明に係るポリエステル組成物は、該組成
物がポリエステル(A)と、芳香族ポリアミド(B)
と、PET/PEN(C)とから形成される場合は、
(A)と(B)と(C)との合計量を100重量部とし
たときに、上記(A)を2〜69.99重量部、好まし
くは2〜60重量部、より好ましくは2〜40重量部、
上記芳香族ポリアミド(B)を0.01〜68重量部、
好ましくは0.01〜50重量部、より好ましくは0.
01〜30重量部、上記PET/PEN(C)を30〜
95重量部、好ましくは40〜95重量部、より好まし
くは45〜95重量部の割合で含んでいる。
【0041】また発明に係るポリエステル組成物が、該
組成物がポリエステル(A)と、芳香族ポリアミド
(B)と、PET/PEN(C)と、多官能化合物
(D)とから形成される場合は、(A)と(B)と
(C)との合計量を100重量部としたときに、上記
(A)を2〜69.98重量部、好ましくは2〜60重
量部、より好ましくは2〜40重量部、上記芳香族ポリ
アミド(B)を0.01〜68重量部、好ましくは0.
01〜50重量部、より好ましくは0.01〜30重量
部、上記PET/PEN(C)を30〜95重量部、好
ましくは40〜95重量部、より好ましくは45〜95
重量部、上記多官能化合物(D)を(A)と(B)と
(C)との合計量100重量部に対して0.01〜3.
0重量部、好ましくは0.01〜2.0重量部、より好
ましくは0.01〜1.5重量部の割合で含んでいる。
【0042】PET/PEN(C)に、上述したような
ポリエステル(A)および芳香族ポリアミド(B)を配
合することによりガスバリア性および透明性に優れたポ
リエステル組成物が得られる。またこのような組成物に
さらに多官能化合物(D)を配合するとさらに透明性に
優れたポリエステル成形体が得られる。本発明に係るポ
リエステル組成物は、従来公知の方法で製造することが
でき、例えば上記各成分をヘンシェルミキサー、V-ブ
レンダー、リボンブレンダー、タンブラブレンダーなど
で混合した後、一軸押出機、二軸押出機、ニーダー、バ
ンバリーミキサーなどで溶融混練し、造粒または粉砕す
る方法などを採用して製造することができる。
【0043】本発明に係るポリエステル組成物には、耐
熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、滑剤、離型剤、顔
料分散剤、顔料または染料など、通常ポリエステルに添
加して用いられる各種配合剤を、本発明の目的を損なわ
ない範囲で添加することができる。本発明に係るポリエ
ステル組成物は、透明性、ガスバリア性に優れており、
ガスがリア性および透明性が要求される各種成形体、例
えばボトル用素材として好適である。またこのようなポ
リエステル組成物は、多層構造の成形体の1層として用
いることにより透明性を低下させることなく、成形体に
ガスバリア性を付与することができる。
【0044】成形体 本発明に係る成形体としては、上記ポリエステル組成物
からなる成形体および多層構造を有する成形体であっ
て、少なくとも1つの層が上記ポリエステル組成物から
なる成形体がある。本発明に係るポリエステル組成物か
らは、射出成形体、押出成形体、ブロー成形体などによ
り各種成形体、例えばボトル形成用プリフォーム、二軸
延伸ボトル、シート、フィルムなどを製造することがで
きる。
【0045】射出成形体は、従来公知の射出成形装置お
よび成形条件を採用して、ポリエステル組成物を種々の
形状に射出成形して製造することができる。ボトル形成
用プリフォームは、例えば射出成形により製造すること
ができる。押出成形体は、従来公知の押出装置および成
形条件を採用して、例えば単軸スクリュー押出機、混練
押出機、ラム押出機、ギヤ押出機などを用いて、溶融し
たポリエステル組成物をTダイなどから押出すことによ
り製造することができる。シートまたはフィルム(未延
伸)は、例えば押出成形により製造することができる。
延伸フィルムは、上記のような押出シートまたは押出フ
ィルム(未延伸)を、例えばテンター法(縦横延伸、横
縦延伸)、同時二軸延伸法、一軸延伸法により延伸する
ことにより得られる。
【0046】ブロー成形体は、従来公知のブロー成形装
置および成形条件を採用して製造することができる。二
軸延伸ボトルは、例えば上記ポリエステル組成物からな
るプリフォームを延伸適正温度まで加熱した後、二軸延
伸ブロー成形することにより製造することができる。ま
た、ポリエステル組成物をパリソン金型に射出してパリ
ソンを成形し、次いでパリソンを所望形状の金型中に保
持した後空気を吹き込み、金型に着装することにより二
軸延伸ボトルを製造することができる。
【0047】延伸(ブロー)倍率は、通常縦方向に1.
1〜3.5倍、横方向に1.3〜4.5倍程度である。少
なくとも1つの層が上記ポリエステル組成物からなる多
層構造を有する成形体は、異なる樹脂からなる層を少な
くとも2層有し、かつ少なくとも1つの層がポリエステ
ル組成物からなる成形体である。ポリエステル組成物か
らなる層以外の他の層を構成する樹脂としては熱可塑性
樹脂であれば特に限定されないが、ポリエステルが好ま
しく、特に上記PET/PEN(C)が好ましい。また
多層構造を有する成形体を構成する層の数は特に限定さ
れないが、通常2〜7層、好ましくは3〜5層である。
ポリエステル組成物からなる層は、表層であっても中間
層であってもよいが、中間層であることが好ましい。
【0048】本発明に係る多層構造を有する成形体は、
3層からなりポリエステル組成物からなる層が中間層で
あることが特に好ましい。多層構造を有する成形体は、
全肉厚に対してポリエステル組成物層が70〜90%、
好ましくは80〜90%の厚さであることが望ましい。
このような多層構造を有する成形体としては、射出成形
体、押出成形体、ブロー成形体などの各種成形体、例え
ば多層構造のプリフォーム、多層構造のボトル、多層構
造のシート、多層構造のフィルムなどがある。
【0049】これらの多層構造を有する成形体は、共射
出、共押出などの成形方法により上記方法に準じて製造
することができる。
【0050】
【発明の効果】本発明に係るポリエステル組成物および
該組成物からなる成形体は、ガスバリア性および透明性
に優れているだけでなく、リサイクル性にも優れてい
る。
【0051】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。以下の実施例および比較例においては以下
の樹脂を使用した。 ポリエステル(A-1):カルボン酸成分は、テレフタル
酸10モル%、イソフタル酸90モル%からなり、グリ
コール成分は、エチレングリコール85モル%、1,3-ビ
スヒドロキシエトキシベンゼン15モル%からなり、1,
1,1-トリスヒドロキシメチルプロパンを0.3モル%の
範囲で添加して重合したポリエステル(例えば、特公昭
63−40444号公報、特開平12−86748号公
報に記載の方法で製造できる。) ポリエステル(A-2):カルボン酸成分は、テレフタル
酸60モル%、イソフタル酸40モル%からなり、グリ
コール成分は、エチレングリコール100モル%からな
るモノマーを重縮合したポリエステル(例えば、特公昭
63−40444号公報、特開平12−86748号公
報に記載の方法で製造できる。) 芳香族ポリアミド(B):商品名MXナイロン−S(三
菱瓦斯化学社製)、アジピン酸とメタキシリレンジアミ
ンとから得られる芳香族ポリアミド ポリエチレンテレフタレート(C-1):商品名SA13
5(ペトネシアレジンド社製) ポリエチレンナフタレート(C-2):IVが0.6dl/
gのポリエチレンナフタレート(例えば、特開平11−
310629号公報に記載の方法により製造できる。)
【0052】
【実施例1】ポリエステル(A-1)40重量部と芳香族
ポリアミド(B)10重量部とポリエチレンテレフタレ
ート(C-1)50重量部をラボプラストミルにて270
℃で10分間混練を実施した。スクリュー回転数は70
rpm、原料仕込み量は70gであった。また、混練部
分は窒素雰囲気となるように工夫した。混練が終了した
樹脂組成物をプレス成形機を用いて0.3mmの厚さの
金型で成形した。280℃ホットプレート上で6分間予
熱し、気泡を抜いた後1分間120kg/cm 2で加圧
した。その後−10℃にセットした冷却用のコールドプ
レートで10分間120kg/cm2で加圧して冷却し
た。作成した未延伸シートの中央部から100mm×1
00mmのサンプルを打ち抜き、設定温度90℃にて2
軸延伸機で延伸した。予熱時間は3分で、延伸倍率は3
×3倍とした。また、延伸速度は25mm/secとし
延伸後のフィルムを3分間冷却した。得られたフィルム
の厚さは0.033mmであった。このフィルムを用い
てガスバリア性およびヘイズを測定した。結果を表1に
示す。
【0053】なお各物性の測定方法は以下の通りであ
る。炭酸ガスバリア性の測定方法 ジーエルサイエンス株式会社製ガス透過率測定装置GPM-
250を用いて、23℃、相対湿度60%の条件下で炭酸
ガスバリア性を測定した。ヘイズ ASTM D 1003の方法に準じて、得られたフィル
ムを測定した。
【0054】
【実施例2】ポリエステル(A-1)、芳香族ポリアミド
(B)およびポリエチレンテレフタレート(C-1)とと
もに無水ピロメリット酸(D)を0.2重量部使用した
こと以外は実施例1と同様にして、延伸フィルムを作製
し、ガスバリア性およびヘイズを測定した。結果を表1
に示す。
【0055】
【実施例3】ポリエチレンテレフタレート(C-1)に代
えて、ポリエチレンナフタレート(C-2)を用い、かつ
無水ピロメリット酸(D)を0.2重量部使用し、混練
温度を290℃、プレス成形温度を300℃としたこと
以外は実施例1と同様にして、延伸フィルムを作製し、
ガスバリア性およびヘイズを測定した。結果を表1に示
す。
【0056】
【比較例1】ポリエステル(A-1)を使用せず、ポリエ
チレンテレフタレート(C-1)を90重量部使用し、か
つ無水ピロメリット酸(D)を0.2重量部使用したこ
と以外は実施例1と同様にして、延伸フィルムを作製
し、ガスバリア性およびヘイズを測定した。結果を表1
に示す。
【0057】
【比較例2】芳香族ポリアミド(B)を使用せず、ポリ
エチレンテレフタレート(C-1)を60重量部使用し、
かつ無水ピロメリット酸(D)を0.2重量部使用した
こと以外は実施例1と同様にして、延伸フィルムを作製
し、ガスバリア性およびヘイズを測定した。結果を表1
に示す。
【0058】
【比較例3】ポリエステル(A-1)に代えて、ポリエス
テル(A-2)を使用し、かつ無水ピロメリット酸(D)
を0.2重量部使用したこと以外は実施例2と同様にし
て延伸フィルムを作製し、ガスバリア性およびヘイズを
測定した。結果を表1に示す。
【0059】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 77/06 C08L 77/06 Fターム(参考) 4F070 AA47 AA54 AC36 AC40 AE08 FA03 4F071 AA45 AA46 AA56 AA88 AC09 AE02 AF08 AF30 AH05 BB05 BB06 BC01 BC04 4J002 CF04W CF06Y CF08Y CL03X EC056 EF116 EL136 4J029 AA03 AB01 AC02 AD01 AE01 BA03 BF20 CB05A CB06A

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)全ジカルボン酸単位に対して、テレ
    フタル酸から誘導される構成単位を0〜50モル%、イ
    ソフタル酸から誘導される構成単位を50〜100モル
    %の割合で含有するジカルボン酸単位と、全ジオール単
    位に対して、エチレングリコールから誘導される構成単
    位を25〜100モル%、1,3-ビス(ヒドロキシエトキ
    シ)ベンゼンから誘導される構成単位を0〜75モル%
    の割合で含有するジオール単位とからなり、極限粘度が
    0.5〜1.5dl/gの範囲にあるポリエステルと、
    (B)芳香族ポリアミドと、(C)ポリエチレンテレフ
    タレートおよび/またはポリエチレンナフタレートとか
    らなることを特徴とするポリエステル組成物。
  2. 【請求項2】上記(B)芳香族ポリアミドが、メタキシ
    リレンジアミンとアジピン酸とから得られたポリアミド
    である請求項1に記載のポリエステル組成物。
  3. 【請求項3】上記(A)ポリエステルと、(B)芳香族
    ポリアミドと、(C)ポリエチレンテレフタレートおよ
    び/またはポリエチレンナフタレートとの合計量を10
    0重量部としたときに、上記(A)を2〜69.99重
    量部、上記(B)を0.01〜68重量部、上記(C)
    を30〜95重量部の割合で含む請求項1または2に記
    載のポリエステル組成物。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の(A)ポリエステル、上
    記(B)芳香族ポリアミドならびに(C)ポリエチレン
    テレフタレートおよび/またはポリエチレンナフタレー
    トに加えて、(D)上記(A)、(B)または(C)と
    反応性を示す官能基を3官能以上有する多官能化合物ま
    たはその無水物を含むことを特徴とするポリエステル組
    成物。
  5. 【請求項5】上記(B)芳香族ポリアミドが、メタキシ
    リレンジアミンとアジピン酸とから得られたポリアミド
    である請求項4に記載のポリエステル組成物。
  6. 【請求項6】上記(A)ポリエステルと、(B)芳香族
    ポリアミドと、(C)ポリエチレンテレフタレートおよ
    び/またはポリエチレンナフタレートと、(D)上記
    (A)、(B)または(C)と反応性を示す官能基を3
    官能以上有する多官能化合物またはその無水物との合計
    量を100重量部としたときに、上記(A)を2〜6
    9.98重量部、上記(B)を0.01〜68重量部、
    上記(C)を30〜95重量部、上記(D)を0.01
    〜3.0重量部の割合で含む請求項4または5に記載の
    ポリエステル組成物。
  7. 【請求項7】(A)全ジカルボン酸単位に対して、テレ
    フタル酸から誘導される構成単位を0〜50モル%、イ
    ソフタル酸から誘導される構成単位を50〜100モル
    %の割合で含有するジカルボン酸単位と、全ジオール単
    位に対して、エチレングリコールから誘導される構成単
    位を25〜100モル%、1,3-ビス(ヒドロキシエトキ
    シ)ベンゼンから誘導される構成単位を0〜75モル%
    の割合で含有するジオール単位とからなり、極限粘度が
    0.5〜1.5dl/gの範囲にあるポリエステルと、
    (B)芳香族ポリアミドと、(C)ポリエチレンテレフ
    タレートおよび/またはポリエチレンナフタレートと、 必要に応じて(D)上記(A)、(B)または(C)と
    反応性を示す官能基を3官能以上有する多官能化合物ま
    たはその無水物とを溶融混練することを特徴とするポリ
    エステル組成物の製造方法。
  8. 【請求項8】請求項1ないし6のいずれか1項に記載の
    ポリエステル組成物からなることを特徴する成形体。
  9. 【請求項9】多層構造を有する成形体であって、少なく
    とも1つの層が請求項1ないし6のいずれか1項に記載
    のポリエステル組成物からなることを特徴とするポリエ
    ステル成形体。
  10. 【請求項10】上記成形体が、射出成形体、ブロー成形
    体または押出成形体である請求項7または8に記載のポ
    リエステル成形体。
  11. 【請求項11】上記成形体がプリフォーム、二軸延伸ボ
    トル、シートまたはフィルムである請求項7または8に
    記載のポリエステル成形体。
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