JP2002284863A - 常圧カチオン可染ポリエステル及びその連続製造方法 - Google Patents
常圧カチオン可染ポリエステル及びその連続製造方法Info
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Abstract
性の安定性に優れ、耐光性があり、且つ耐熱劣化性を有
する常圧カチオン可染ポリエステルを提供すること。 【解決手段】繰り返し単位がエチレンテレフタレートで
あり、酸成分中に2.0〜3.0モル%の金属スルホネ
ート基含有イソフタル酸成分を含有し、平均分子量が4
00〜1000のポリアルキレングリコールをポリマー
中に4.0〜6.0重量%含有するポリエステルであっ
て、ジエチレングリコール含有量が4.5〜6.0モル
%であり、極限粘度の最大値[η]maxと最小値[η]m
inの比が1.0≦[η]max/[η]min≦1.02 で
あり、末端カルボキシル基濃度が20〜30当量/トン
である事を特徴とする常圧カチオン可染ポリエステル。
Description
染料に可染性である常圧カチオン可染ポリエステル及び
その連続製造方法に関する。更に詳しくは、極限粘度の
バラツキが少なく紡糸操業性、糸物性の安定性に優れ、
耐光性があり、且つ耐熱劣化性を要する常圧カチオン可
染ポリエステル、及び効率良く安価に、安定的に生産可
能な常圧カチオン可染ポリエステルの直接連続重合製造
方法に関する。
染料、アゾイック染料でしか染色できないため鮮明且つ
深みのある色相が得られにくいという欠点があった。か
かる欠点を解消する方法として、特公昭34−1049
7号公報の様にカチオン染料可染ポリエステルが提案さ
れ、ポリエステルに金属スルホネート含有イソフタル酸
成分を2〜3モル%共重合する方法が公知となってい
る。
るポリエステル繊維は高温、高圧下で染色することしか
出来ず、天然繊維系やウレタン繊維などと交編、交織し
た後に染色すると天然繊維、ウレタン繊維が脆化すると
いう問題があった。これを常圧、100℃付近の温度で
キャリアー無しに十分に染色しようとすれば、スルホネ
ート含有イソフタル酸成分を多量に使用することが必要
である。しかし、この場合スルホネート基が存在するこ
とによる増粘効果から、ポリマーの重合度が上がらずに
溶融粘度のみが上昇し、紡糸操業性が著しく悪くなると
いう問題があった。
0以上のポリエチレングリコールを共重合すると、易染
化効果があり、かつポリエチレングリコールが可塑効果
を発現するためにスルホネート基に起因する増粘作用を
低減させることが出来る為、ポリマーの重合度を上げる
ことが可能となることが公知である。しかし、この共重
合ポリエステルは耐光性が劣る事が欠点であった。
染性を出す方法としてアジピン酸、セバシン酸の様な直
鎖炭化水素系のジカルボン酸、或いはジエチレングリコ
ール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタ
ノール、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベン
ゼンの様なグリコールをスルホネート基含有イソフタル
酸と共に共重合することが知られている。
圧可染性を持つポリマーが製造されるが、これらはいず
れも特開昭62−89725号公報記載の様にテレフタ
ル酸ジメチルを用いたエステル交換法(以下 DMT法
と称する)が主流であり、DMT法ではバッチ式製造方
法が一般的である。また、テレフタル酸を用いた直接重
合法(以下 直重法と称する)に関する製造方法とし
て、特公昭58−45971号公報記載の方法がある
が、これもバッチ式製造方法である。バッチ式製造法を
用いると、ポリマー押し出しの経時変化により押し出し
開始時のポリマー粘度と押し出し終了時のポリマー粘度
に相違が生じ、また、バッチ数が増えると釜内残存ポリ
マーが劣化した異物が混入したり、バッチ間のポリマー
物性差が大きくなるという問題があった。これを改善す
る為に、バッチ数を減らしたり、ポリマーペレットをブ
レンドするという対策が為されるが、生産効率が悪く安
価に生産することが出来ないという問題があった。
6921号公報では、直接連続重合法を用いて、エステ
ル化終了後のオリゴマーを抜き出し、別の重合槽へ導き
バッチ式重合法にて製造する方法が取られているが、重
合反応はバッチ方式となっているので、ポリマー物性の
斑があり、満足するものではなく、設備が複雑になると
いう問題点もある。
術の欠点を解消し、極限粘度のバラツキが少なく紡糸操
業性、糸物性の安定性に優れ、耐光性があり、且つ耐熱
劣化性を有する常圧カチオン可染ポリエステルを提供す
ることを課題とする。
解決するものであり、その要旨は主たる繰り返し単位が
エチレンテレフタレートであり、酸成分中に2.0〜
3.0モル%の金属スルホネート基含有イソフタル酸成
分を含有し、平均分子量が400〜1000のポリアル
キレングリコールをポリマー中に4.0〜6.0重量%
含有するポリエステルであって、ジエチレングリコール
含有量が4.5〜6.0モル%であり、極限粘度の最大
値[η]maxと最小値[η]minの比が 1.0≦[η]
max/[η]min≦1.02 であり、末端カルボキシル
基濃度が20〜30当量/トンである事を特徴とする常
圧カチオン可染ポリエステルである。
金属スルホネート基含有イソフタル酸成分、ポリアルキ
レングリコールを原料としてポリエステルを直接エステ
ル化反応し、重縮合してポリエステルを製造するに際
し、ジカルボン酸成分とエチレングリコールをスラリー
化させ、pHが4.5〜5.5となるように調整し、該
スラリーを連続的にトータルモル比が1.1〜1.2の
条件でエステル化反応させ、生成したオリゴマーにポリ
アルキレングリコールを加えた後に重合槽に逐次導いて
減圧下で重合反応させる一連の反応を連続して行う事を
特徴とするポリエステルの直接連続重合方法である。
本発明に使用される金属スルホネート基含有イソフタル
酸成分は、5−金属スルホイソフタル酸ジメチル(以下
SIPMと称する)又はジメチル基をエチレングリコ
ールでエステル化させた化合物(以下SIPEと称す
る)が採用される。SIPMを多量にスラリー槽へ投入
するとスラリー物性を悪化させることがあるのでSIP
Eを採用するのが好ましい。SIPM又はSIPE中金
属はナトリウム、カリウム、リチウムなどが用いられる
が、最も好ましいのはナトリウムである。
2.0〜3.0モル%とする必要がある。SIPEの共
重合比率がこれより少ないと、十分な常圧カチオン可染
性を得る事が出来ない。一方、共重合比率がこれより多
いと、溶融紡糸工程でのSIPEの電荷による増粘、ゲ
ル化が発生し、操業性が著しく低下する。
HO(CnH2nO)mH(但し、n、mは正の整数)で表
されるもので、n=2のポリエチレングリコール(以下
PEGと称す)が汎用的で最も好ましい。
の分子量は、400〜1000が必要である。分子量が
400未満だと、溶融紡糸時に改質ポリエステルの加水
分解反応が起こり易く、融点及びガラス転移点が低下
し、ポリエステルペレット同士の融着や仮撚工程での白
粉が発生する。また、分子量が1000を超えると、耐
光堅牢度が悪化しポリマーの耐熱性が悪化する。
ポリマーに対して4.0〜6.0重量%とする必要があ
る。共重合量が4.0重量%未満であれば、常圧カチオ
ン可染性能は十分ではない。一方、6.0重量%を超え
ると常圧カチオン可染性能は向上するもののポリマーの
耐熱性が低下し、更にガラス転移点が低下することによ
ってポリマーペレット同士の融着が発生するなどの問題
が生じる。
粘度の最大値[η]maxと最小値[η]minの比が 1.
0≦[η]max/[η]min≦1.02 である。[η]
max/[η]minが上記範囲から外れると、溶融紡糸時の
糸切れが多発し、紡糸濾過性が悪い為紡糸口金寿命が短
くなる等、操業性に劣る。
レングリコール(以下DEGと称する)が4.5〜6.
0モル%含まれる。このDEGは重合中の副反応により
生成する。4.5モル%未満であれば、常圧カチオン可
染性能が劣る。また、6.0モル%を超えると、ポリマ
ーの耐熱性、耐酸化性が劣り、溶融紡糸時の操業性が著
しく悪くなる。
染ポリエステルの製造方法については以下図面を用いて
詳細に説明する。(図1)は、本発明の一実施態様を示
した工程の概略図である。スラリー化槽1でテレフタル
酸とグリコールをスラリー化させた後、金属スルホネー
ト基含有イソフタル酸化合物を投入口aから1に投入し
スラリー化させる。その後、第1エステル化槽2へ該ス
ラリーを連続的に供給してエステル化反応させオリゴマ
ーを形成させる。更に生成したオリゴマーを第2エステ
ル化槽3へ逐次供給し、ポリアルキレングリコールを投
入口bにて添加する。しかる後、重合槽4へ該オリゴマ
ーを逐次連続的に供給して真空下で所定の重合度まで連
続的に重合反応を行う。所定の重合度になったポリマー
は重合槽4のポリマー排出口(図示せず)から細孔を通
して水浴中に押し出され、押し出された索をカッターに
よりチップ化する。
ル酸成分は、先に調製したテレフタル酸とエチレングリ
コールのスラリーへ均一に添加することが重要である。
従来の技術思想は、SIPEの持つ電荷により発生する
ゲルを抑制する為に、SIPEは酸価が低下したオリゴ
マーへ投入するのが一般的であった。しかしながら、エ
ステル化が終了したオリゴマーの粘度は高くなっている
のでSIPEの分散性が悪く凝集が発生するという問題
があった。また、エステル化が終了したオリゴマーにエ
チレングリコールを投入して重合度を下げる解重合法
は、バッチ方式の製造方法でしか実現できない。本発明
の如く、テレフタル酸とエチレングリコールのスラリー
へ均一にSIPEを投入して分散させることにより上記
問題は解決出来、効率の良い連続重合方法が採用でき
る。
トリウム、カリウム、リチウム、マグネシウム、カルシ
ウムなどの水酸化物、酢酸塩、炭酸塩のようなアルカリ
金属またはアルカリ土類金属の水酸化物や弱酸塩を添加
して、スラリーのpHを4.5〜5.5の範囲となる様
に調整する必要がある。pH調整の為に添加する化合物
は、具体的には酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リ
チウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げ
られるが、酢酸ナトリウム、酢酸リチウム等が特に好ま
しく用いられる。これらの化合物を添加する方法は特に
こだわらないが、例えば少量のエチレングリコールに溶
解してこれを加える方法が適当である。
EGの副生が極端に多くなる。一方pHが5.5を超え
るとポリマーの着色が目立ち、ポリマー中不溶異物の発
生も多発するので実用に適したポリマーは得られない。
好ましくはpHが4.7〜5.3の範囲が良い。
比を1.1〜1.2とする必要がある。このモル比が
1.2を超えるとDEGが大量に生成しポリマーの物性
が損なわれる。又1.1未満であると、エチレングリコ
ールの量が不十分な為、エステル化反応、重合反応が適
正に進まない。
端カルボキシル基濃度である。本発明者らが鋭意検討し
た結果、常圧カチオン可染ポリエステルの如く数種の改
質剤を共重合させる系では耐熱性が悪化するので、これ
を抑制する為にポリマーの酸価、この場合末端カルボキ
シル基濃度を20〜30当量/トンの範囲に限定すれば
問題を解決できることが判った。末端カルボキシル基濃
度が20当量/トン未満の場合、重合槽から押し出され
るポリマーのカラーが悪く、30当量/トンを超える場
合、紡糸工程や後工程での耐熱性が悪くなる。
キシル基濃度を30当量/トン以下にすることが困難で
あり従来の方法では、30当量/トンを超えるものしか
得られていない。また、直重法では末端カルボキシル基
濃度は上述したトータルモル比と深く関係するが、バッ
チ方式の重合方法ではバッチ間、バッチ内のカルボキシ
ル基濃度バラツキが大きく、耐熱性ある場合と無い場合
で紡糸操業性が不安定となる問題があった。本発明の直
接連続重合方法を採用することによって、これらの問題
は解決出来た。
のbにて行うのが良く、第2エステル化槽にて行う。投
入の目安はオリゴマーのエステル化率が80%以上であ
る。エステル化率が80%以上であれば、PEGの投入
による沸騰現象が発生して系内の蒸気圧が上昇しても、
遊離しているエチレングリコール量が少ないので系内の
発泡現象を抑制することが出来る。
は、各種物性を改善する目的で耐光剤、耐熱剤、艶消し
剤などを添加する事が出来る。これらの添加剤の投入
は、製造工程中の任意の工程で可能であるが、スラリー
工程にてエチレングリコール分散液として投入すること
が凝集予防対策として好ましい。
は、直接連続重合方法によって製造されるので品質が安
定しており、且つ安価に効率良く製造することが可能で
ある。また、常圧下100℃以下の温度でカチオン染料
にキャリアー無しで容易に染色され、且つ耐光堅牢度が
優れており、通常のポリエチレンテレフタレートに近い
条件で操業性が良く溶融紡糸、後処理が出来るので水着
や下着などに天然繊維やウレタン繊維等と交編、交織後
染色しても天然繊維、ウレタン繊維が脆化することなく
高品質の商品を得ることが出来る。
明する。尚、以下の実施例における特性値は、次に示す
方法によって測定したものである。
ように行った。連続重合法で生産されるポリマーチップ
に関しては、適当な時間間隔でチップを採取してそれを
サンプルとし、バッチ重合法で生産されるポリマーは1
バッチ毎にポリマー押し出し始めと押し出し終了直前の
チップ、それと押出し途中に適宜チップを採取してそれ
をサンプルとした。サンプルは、フェノール/テトラク
ロロエタン=6/4(重量比)の混合溶剤中20℃でウ
ベローデ法により測定した。尚、サンプル数はいずれも
5個であり、5試料中で最大の極限粘度を[η]maxと
し、最小の極限粘度を[η]minとして、それぞれの測
定結果から[η]max/[η]minを算出し、ポリマーの
極限粘度斑の指標とした。
砕後、水酸化カリウム−メタノール溶液にてケン化し、
純水にて加水分解後テレフタル酸で中和処理後ガスクロ
分析を行い内部標準法でDEG含有量を求め、ポリマー
中DEGのモル%は、 DEG(モル%)=100×DEGモル数/(DEGモ
ル数+EGモル数) より算出した。
砕後、ベンジルアルコールにて加熱溶解し、クロロホル
ムを添加後に1/50N水酸化カリウム―ベンジルアル
コール溶液で酸成分を滴定することによって求めた。
クス/36フィラメントの紡糸を直接紡糸延伸方法(ス
ピンドロー法)で行い、紡糸濾過圧上昇具合、糸切れ回
数から○、△、×にて評価した。
lue GSL−ED(商標:日本化薬)3.0%ow
f、酢酸0.2g/l、浴比1:50にて常圧沸騰温度
(98℃)で60分間染色し、染色前後の染色液吸光度
を測定し、 吸尽率(%)=100×(染色前吸光度−染色後吸光
度)/染色前吸光度 より算出した。
染糸から筒編み試料を作成し、カチオン染料濃色にて染
色し、JIS−L0842法に従い紫外線カーボンアー
ク灯光40時間に対する染色堅牢度を測定した。評価
は、変退色をブルースケールと比較して8段階で実施し
た。
成分中2.5モル%)をスラリー槽へ投入し、ここへ艶
消し剤として2酸化チタンをポリマーに対して4000
ppm、トリメチルホスフェート45ppmと酢酸ナト
リウム・3水和物をポリマーに対して800ppm添加
してスラリーpHを5.0とし、その後スラリーを第1
エステル化槽へ連続的に供給し270℃、68.6kP
aの加圧反応を行い、第2エステル化槽へ連続的に供給
して、該オリゴマーへ(表1)記載の分子量のポリエチ
レングリコールを(表1)ポリマーに対して記載量を添
加し、ヒンダードフェノール系抗酸化剤であるイルガノ
ックス245(チバガイギー社製)を0.2重量%、エ
チレングリコールに溶解した三酸化アンチモンを400
ppm添加し、第2エステル化槽内モル比を1.14と
してエステル化反応を常圧下で行い、その後、連続的に
初期重合槽、後期重合槽へ送液して反応温度280℃に
て連続的に重合反応を行い、(表1)記載の改質ポリエ
ステルポリマーを得た。尚、エステル化から重合反応終
了までの滞留時間は6.2時間であり、生産レートは3
5t/Dにて実施した。また、重合押し出し時のペレッ
ト同士の融着状況は(表1)に記載した。チップタンク
内でペレットが融着すると、タンクからペレットを抜き
出す事が出来なくなり、乾燥、紡糸等の後工程へチップ
を搬送することが出来ないという問題が生じる。
チップを通常の方法で乾燥し、溶融温度290℃にて溶
融し、紡糸温度295℃にて直接紡糸延伸機(スピンド
ロー)にて紡糸延伸を一段階で行い、44デシテックス
/36フィラメントの常圧カチオン可染糸を得た。紡糸
段階での紡糸操業性は、(表1)記載の通りである。こ
の後、得られた常圧カチオン可染糸を用いて筒編みを作
成し、70℃で20分の精錬によって油剤を除去後、前
述の方法で常圧下でカチオン染色を行い、染色前後の残
液濃度から染料吸尽率を求めた、(表1)記載の結果を
得た。また、該染色後筒編試料をJIS―0842法に
基づき、紫外線カーボンアーク灯光で40時間の耐光試
験を行いった。耐光堅牢度の結果を(表1)に記載し
た。耐光堅牢度は4級以上を合格とした。ペレット融着
有無、紡糸操業性、染着率、耐光堅牢度全てを満足する
ものは、実施例1、2であった。
成分に対して(表1)記載量をスラリー槽へ投入し、こ
こへ艶消し剤として2酸化チタンをポリマーに対し40
00ppm、トリメチルホスフェート45ppmと酢酸
ナトリウム・3水和物をポリマー対して800ppm添
加してスラリーpHを5.0とし、トータルモル比1.
0にてバッチ式加圧エステル化反応器に投入し、270
℃×68.6kPaの加圧条件にて、2.5時間エステ
ル化反応を行い、エステル化率84%のオリゴマーを得
た。その後、該オリゴマーにヒンダードフェノール系抗
酸化剤であるイルガノックス245を0.2重量%と平
均分子量600のポリエチレングリコールをポリマーに
対して5重量%添加してエステル化反応を終了した。そ
の後、エチレングリコールに溶解した三酸化アンチモン
400ppm添加し、合計の酸成分とエチレングリコー
ルとのモル比を(表1)記載条件とした後、重合反応器
に移した。反応温度を280℃に昇温しながら1時間か
けて101.3kPaから0.13kPa以下の減圧に
保持したまま、280℃にて2.5時間重縮合反応を行
い、(表1)記載の改質ポリエステルポリマーを得た。
その後の評価は実施例1と同様に実施した。尚、比較例
8では、紡糸巻取りが不可能であり、後工程の評価は出
来なかった。
レングリコール、及び酢酸ナトリウム・3水和物をポリ
マーに対して600ppmをモル比1.85にてバッチ
式エステル化反応器に投入し、エステル交換反応触媒と
して酢酸マンガン・4水和物をポリマーに対して175
ppm添加し、常法に従い窒素気流下、常圧にて140
℃から235℃まで攪拌しながら4時間かけて昇温し、
エステル交換反応を終了した。次いで、平均分子量60
0のポリエチレングリコールを5.0重量%、ヒンダー
ドフェノール系抗酸化剤であるイルガノックス245
(チバガイギー社製)を0.2重量%、トリメチルホス
フェートを350ppm、エチレングリコールに溶解し
た三酸化アンチモンを400ppm添加し、攪拌混合し
た後に、バッチ式重合反応器に移送した。その後、反応
温度280℃で1時間かけて101.3kPaから0.
13kPa以下の減圧に保持したまま2.5時間重縮合
反応を行い(表1)記載の改質ポリエステルを得た。そ
の後の評価は、実施例1と同様に行った。いずれも、本
発明要件を外れており、紡糸糸切れ、毛羽が多発すると
いう問題が発生した。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 主たる繰り返し単位がエチレンテレフタ
レートであり、酸成分中に2.0〜3.0モル%の金属
スルホネート基含有イソフタル酸成分を含有し、平均分
子量が400〜1000のポリアルキレングリコールを
ポリマー中に4.0〜6.0重量%含有するポリエステ
ルであって、ジエチレングリコール含有量が4.5〜
6.0モル%であり、極限粘度の最大値[η]maxと最
小値[η]minの比が 1.0≦[η]max/[η]min
≦1.02 であり、末端カルボキシル基濃度が20〜
30当量/トンである事を特徴とする常圧カチオン可染
ポリエステル。 - 【請求項2】 テレフタル酸、エチレングリコール、金
属スルホネート基含有イソフタル酸成分、ポリアルキレ
ングリコールを原料としてポリエステルを直接エステル
化反応し、重縮合してポリエステルを製造するに際し、
ジカルボン酸成分とエチレングリコールをスラリー化さ
せ、pHが4.5〜5.5となるように調整し、該スラ
リーを連続的にトータルモル比が1.1〜1.2の条件
でエステル化反応させ、生成したオリゴマーにポリアル
キレングリコールを加え、その後重合槽に逐次導いて減
圧下で重合反応させる一連の反応を連続して行う事を特
徴とするポリエステルの連続製造方法。
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JP2001086169A JP4726315B2 (ja) | 2001-03-23 | 2001-03-23 | 常圧カチオン可染ポリエステル及びその連続製造方法 |
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