JP3483871B2 - 改質ポリエステル及びその連続製造方法 - Google Patents

改質ポリエステル及びその連続製造方法

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JP3483871B2
JP3483871B2 JP2001569044A JP2001569044A JP3483871B2 JP 3483871 B2 JP3483871 B2 JP 3483871B2 JP 2001569044 A JP2001569044 A JP 2001569044A JP 2001569044 A JP2001569044 A JP 2001569044A JP 3483871 B2 JP3483871 B2 JP 3483871B2
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伸治 吉田
正弘 酒井
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、アルカリ水によって、極めて溶解し易い改
質ポリエステル及びその連続製造方法に関する。更に詳
しくな、極限粘度が安定しており紡糸操業性、糸物性の
安定性に優れたアルカリ易溶解ポリエステル、及び効率
良く安価に生産可能なアルカリ易溶解ポリエステルの直
接連続重合製造方法に関する。
背景技術 アルカリ易溶解ポリエステルは、一方の成分Aが他方
成分Bを複数個に分割する形態を有する分割型複合繊維
の構成成分として使用されている。かかる複合繊維は、
例えば特公昭63−20939号公報や特公平8−14
042号公報に開示される様に、アルカリ処理により分
割成分の少なくとも一部を溶出して分割糸とし、極めて
細繊度の極細糸を得る目的で製造され、スウェード調高
密度織編物或いは優雅な光沢と柔軟な風合いを持つ絹様
織編物に用いられる。
又、いわゆるオパール加工を適用するポリエステル系
布帛、例えば特開平4−91894号公報に記載されて
いるような、布帛の構成成分として用いられている。
従来、アルカリ易溶解ポリエステルについて種々検討
されており、例えば特公昭47−47532号公報で
は、ポリアルキレングリコール類を5〜16重量%添加
したポリエチレンテレフタレートが、また、特公昭63
−20939号公報には、5−ソジウムスルホイソフタ
レートを3モル%以上共重合したポリエチレンテレフタ
レートが提案されている。
しかし、前者の場合、ポリアルキレングリコール類の
含有率が多くなると、ポリマーの耐熱性、耐空気酸化性
が悪化し、溶融紡糸時の粘度低下、着色、仮撚工程での
白粉発生などの問題を生じる。また、後者の場合、5−
ソジウムスルホイソフタレートの共重合率が多くなる
と、5−ソジウムスルホイソフタレートの持つ電荷によ
る凝集、ゲル化増粘により紡糸が困難となり、且つ微細
なゲルの発生により、紡糸濾過圧の急激な上昇が生じ、
紡糸操業性を悪化させるという欠点があった。
そこで、特公昭61−1551号公報や特開平1−1
62825号公報の様に、両成分を適宜調整して用いる
提案が為されているが、上述の問題は完全に解決されて
いないのが現状である。
従来、かかる改質ポリエステルを製造する方法は、特
開昭62−89725号公報記載の様にテレフタル酸ジ
メチルを用いたエステル交換法(以下 DMT法と称す
る)が主流であり、DMT法ではバッチ式製造方法が一
般的である。また、テレフタル酸を用いた直接重合法
(以下 直重法と称する)に関する製造方法として、特
公昭58−45971号公報記載の方法があるが、これ
もバッチ式製造方法である。バッチ式製造法を用いる
と、ポリマー押し出しの経時変化により押し出し開始時
のポリマー粘度と押し出し終了時のポリマー粘度に相違
が生じ、また、バッチ数が増えると釜内残存ポリマーが
劣化した異物が混入したり、バッチ間のポリマー物性差
が大きくなるという問題があった。これを改善する為
に、バッチ数を減らしたり、ポリマーペレットをブレン
ドするという対策が為されるが、生産効率が悪く安価に
生産することが出来ない。
上記対策として、例えば特開昭62−146921号
公報では、直接連続重合法を用いて、エステル化終了後
のオリゴマーを抜き出し、別の重合槽へ導きバッチ式重
合法にて製造する方法が取られているが、重合反応はバ
ッチ方式となっているので、ポリマー物性の斑があり、
満足するものではなく、設備が複雑になるという問題点
もある。
本発明はかかる従来技術の欠点を解消し、十分なアル
カリ水溶解性を有しながら、溶融紡糸時の粘度低下や着
色の少ない、紡糸操業性に優れ、生産性に優れた改質ポ
リエステルを提供することを課題とする。
発明の開示 本発明は、上記の課題を解決するものであり、その要
旨は主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレートであ
り、酸成分中に2.0〜3.0モル%の金属スルホネー
ト基含有イソフタル酸成分を含有し、平均分子量が10
00〜10000のポリアルキレングリコールをポリマ
ー中に9.0〜13.0重量%含有するポリエステルで
あって、含まれるDEGのモル%がグリコール成分中、
4.7〜5.7モル%であり、極限粘度の最大値[η]
max と最小値[η]min の比が 1.0≦[η]max/
[η]min≦1.02 である事を特徴とするポリエス
テルである。
又、テレフタル酸、エチレングリコール、金属スルホ
ネート基含有イソフタル酸成分、ポリアルキレングリコ
ールを原料としてポリエステルを直接エステル化反応
し、重縮合してポリエステルを製造するに際し、ジカル
ボン酸成分とエチレングリコールをスラリー化させ、p
Hが4.5〜5.5となるように調整し、該スラリーを
連続的にトータルモル比が1.1〜1.2の条件でエス
テル化反応させ、生成したオリゴマーにポリアルキレン
グリコールを加えた後に重合槽に逐次導いて減圧下で重
合反応させる一連の反応を連続して行う事を特徴とする
ポリエステルの製造方法である。
図面の簡単な説明 第1図は、本発明の製造方法の工程の概略を示した図
である。
次に、符号について説明する。
1は、スラリー化槽である。
2は、第1エステル化槽である。
3は、第2エステル化槽である。
4は、重合槽である。
a,bは、改質剤等投入口である。
発明を実施するための最良の形態 以下に本発明を詳細に説明する。本発明に使用される
金属スルホネート基含有イソフタル酸成分は、5−金属
スルホイソフタル酸ジメチル(以下、SIPMと称す
る)又はジメチル基をエチレングリコールでエステル化
させた化合物(以下 SIPEと称する)が採用され
る。SIPMを多量にスラリー槽へ投入するとスラリー
物性を悪化させることがあるのでSIPEを採用するの
が好ましい。SIPM又はSIPE中金属はナトリウ
ム、カリウム、リチウムなどが用いられるが、最も好ま
しいのはナトリウムである。
SIPEの共重合率はポリマーの酸成分中2.0〜
3.0モル%とする必要がある。SIPEの共重合比率
がこれより少ないと、十分なアルカリ溶解性を得る事が
出来ない。一方、共重合比率がこれより多いと、溶融紡
糸工程でのSIPEの電荷による増粘、ゲル化が発生
し、操業性が著しく低下する。
また、ポリアルキレングリコールは一般式 HO(C
n2nO) mH(但し、n、mは正の整数)で表されるも
ので、n=2のポリエチレングリコール(以下PEGと
称す)が汎用的で最も好ましい。
本発明に用いるポリアルキレングリコールの分子量
は、1000〜10000が必要である。分子量が10
00未満だと、溶融紡糸時に改質ポリエステルの加水分
解反応が起こり易く、ポリエステルの耐熱性が不十分で
あり、ポリエステルペレット同士の融着や仮撚工程での
白粉発生が発生する。また、分子量が10000を超え
ると、重合反応性が乏しくなり、ポリエステルの分子鎖
中にポリアルキレングリコールが共重合され難いのでポ
リエステルの耐酸化性が劣る。
ポリアルキレングリコールの共重合量は、ポリマーに
対して9.0〜13.0重量%とする必要がある。共重
合量が9.0重量%未満であれば、アルカリ水溶解性能
は十分ではない。一方、13.0重量%を超えると、ポ
リマーの耐熱性、耐酸化性が悪くなる。
本発明のポリエステルの極限粘度は、極限粘度の最大
値[η]max と最小値[η]min の比が 1.0≦
[η]max/[η]min≦1.02 である。[η]max
/[η]min が上記範囲から外れると、溶融紡糸時の糸
切れが多発し、紡糸濾過性が悪い為紡糸口金寿命が短く
なる等、操業性に劣る。
また、本発明のポリエステルは、グリコール成分中に
ジエチレングリコール(DEG)が4.7〜5.7モル
%含まれる。このDEGは重合中の副反応により生成す
る。4.7モル%未満であれば、アルカリ水溶解性能が
劣る。また、5.7モル%を超えると、ポリマーの耐熱
性、耐酸化性が劣り、溶融紡糸時の操業性が著しく悪く
なる。
本発明の請求項2にかかる改質ポリエステルの製造方
法については以下図面を用いて詳細に説明する。(第1
図)は、本発明の一実施態様を示した工程の概略図であ
る。スラリー化槽1でテレフタル酸とグリコールをスラ
リー化させた後、金属スルホネート基含有イソフタル酸
化合物を投入口aから1に投入しスラリー化させる。そ
の後、第1エステル化槽2へ該スラリーを連続的に供給
してびエステル化反応させオリゴマーを形成させる。更
に生成したオリゴマーを第2エステル化槽3へ逐次供給
し、ポリアルキレングリコールを投入口bにて添加す
る。しかる後、重合槽4へ該オリゴマーを逐次連続的に
供給して真空下で所定の重合度まで連続的に重合反応を
行う。所定の重合度になったポリマーは重合槽4のポリ
マー排出口(図示せず)から細孔を通して水浴中に押し
出され、押し出された索をカッターによりチップ化す
る。
ここで、金属スルホネート基含有イソフタル酸成分
は、先に調製したテレフタル酸とエチレングリコールの
スラリーへ均一に添加することが重要である。従来の技
術思想は、SIPEの持つ電荷により発生するゲルを抑
制する為に、SIPEは酸価が低下したオリゴマーへ投
入するのが一般的であった。しかしながら、エステル化
が終了したオリゴマーの粘度は高くなっているのでSI
PEの分散性が悪く凝集が発生するという問題があっ
た。また、エステル化が終了したオリゴマーにエチレン
グリコールを投入して重合度を下げる解重合法は、バッ
チ方式の製造方法でしか実現できない。本発明の如く、
テレフタル酸とエチレングリコールのスラリーへ均一に
SIPEを投入して分散させることにより上記問題は解
決出来、効率の良い連続重合方法が採用できる。
このようにして調製したスラリーへ更にナトリウム、
カリウム、リチウム、マグネシウム、カルシウムなどの
水酸化物、酢酸塩、炭酸塩のようなアルカリ金属または
アルカリ土類金属の水酸化物や弱酸塩を添加して、スラ
リーのpHを4.5〜5.5の範囲となる様に調整する
必要がある。pH調製の為に添加する化合物は、具体的
には酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられるが、
酢酸ナトリウム、酢酸リチウム等が特に好ましく用いら
れる。これらの化合物を添加する方法は特にこだわらな
いが、例えば少量のエチレングリコールに溶解してこれ
を加える方法が適当である。
スラリーのpHが4.5未満であれば、DEGの副生
が極端に多くなる。一方pHが5.5を超えるとポリマ
ーの着色が目立ち、ポリマー中不溶異物の発生も多発す
るので実用に適したポリマーは得られない。好ましくは
pHが4.7〜5.3の範囲が良い。
本発明では、エステル化時のトータルモル比を1.1
〜1.2とする必要がある。このモル比が1.2を超え
るとDEGが大量に生成しポリマーの物性が損なわれ
る。又1.1未満であると、エチレングリコールの量が
不十分な為、エステル化反応、重合反応が適正に進まな
い。
PEGの投入は、第1図のbにて行うのが良く、第1
エステル化槽2にて行う。投入の目安はオリゴマーのエ
ステル化率が80%以上である。エステル化率が80%
以上であれば、PEGの投入による沸騰現象が発生して
も、遊離しているエチレングリコール量が少ないので系
内の発泡現象を抑制することが出来る。
本発明のポリエステルには、各種物性を改善する目的
で耐光剤、耐熱剤、艶消し剤などを添加する事が出来
る。これらの添加剤の投入は、製造工程中の任意の工程
で可能である。
(実施例) 以下、実施例によって本発明を更に詳しく説明する。
尚、以下の実施例における特性値は、次に示す方法によ
って測定したものである。
(1)極限粘度[η] 重合チップの極限粘度[η]測定用のサンプル採取は次
のように行った。連続重合法で生産されるポリマーチッ
プに関しては、適当な時間間隔でチップを採取してそれ
をサンプルとし、バッチ重合法で生産されるポリマーは
1バッチ毎にポリマー押し出し始めと押し出し終了直前
のチップ、それと押出し途中に適宜チップを採取してそ
れをサンプルとした。サンプルは、フェノール/テトラ
クロロエタン=6/4(重量比)の混合溶剤中20℃で
ウベローデ法により測定した。尚、サンプル数はいずれ
も5個であり、5試料中で最大の極限粘度を[η]max
とし、最小の極限粘度を[η]min として、それぞれの
測定結果から[η]max/[η]minを算出し、ポリマー
の極限粘度斑の指標とした。
(2)ジエチレングリコール(DEG)量 ジエチレングリコール量は、ポリエステルペレットを
粉砕後、水酸化カリウム−メタノール溶液にてケン化
し、純水にて加水分解後テレフタル酸で中和処理後ガス
クロ分析を行い内部標準法でDEG含有量を求め、ポリ
マー中DEGのモル%は、 DEG(モル%)=DEGモル数/(DEGモル数+E
Gモル数) より算出した。
(3)紡糸操業性 該改質ポリエステルとレギュラーPETを用い、微細
分割型複合繊維の紡糸を行い、紡糸濾過上昇具合、糸切
れ回数から○、△、×にて評価した。
(4)耐熱性 上記極細分割型複合繊維を仮撚加工を行い、工程通過
時の白粉発生状況及び未解撚状態から○、△、×にて評
価した。
(5)アルカリ溶解性 上記仮撚糸を用いて筒編試料を作成し、1%の水酸化
ナトリウム水溶液(浴比50、98℃)でアルカリ溶解
試験を行い、その重量減少速度から○、△、×にて評価
した。
(実施例1) テレフタル酸とエチレングリコール、及びSIPE
(酸成分中2.3モル%)をスラリー槽へ投入し、ここ
へトリメチルホスフェート45ppmと酢酸ナトリウム
・3水和物をポリマーに対して600ppm添加してス
ラリーpHを5.2とし、その後スラリーを第1エステ
ル化槽へ連続的に供給し270℃、68.6kPaの加
圧反応を行い、第2エステル化槽へ連続的に供給して、
該オリゴマーへ平均分子量8000のポリエチレングリ
コールを10重量%、ヒンダードフェノール系抗酸化剤
であるイルガノックス245(チバガイギー社製)を
0.3重量%、エチレングリコールに溶解した三酸化ア
ンチモンを400ppm添加し、第2エステル化槽内モ
ル比を1.14としてエステル化反応を常圧下で行い、
その後、連続的に初期重合槽、後期重合槽へ送液して反
応温度280℃にて連続的に重合反応を行い、(表1)
記載の改質ポリエステルポリマーを得た。尚、エステル
化から重合反応終了までの滞留時間は6.2時間であ
り、生産レートは35t/Dにて実施した。
(実施例2、比較例1〜9) (表1)記載の共重合量及び添加量、トータルモル比
以外は実施例1と同様の重合反応を行い、(表1)記載
の改質ポリエステルポリマーを得た。一方、実施例1と
トータルモルを1.09とする以外は同様の条件で重合
反応を行うとポリマー重合反応が進行せず改質ポリエス
テルポリマーを得ることは出来なかった。
この後、該改質ポリエステルポリマーと通常ポリエチ
レンテレフタレートの比率が1:3である複合繊維を3
200m/分の紡糸速度で紡糸し、128デシテックス
/25フィラメントの部分配向複合繊維を得た。それぞ
れの紡糸操業性は(表1)記載の通りである。一方、該
複合繊維を用いて糸速200m/分、ドラフト1.5条
件でヒーター180℃〜210℃まで変更して仮撚を行
い、ヒーター温度による毛羽発生状況から耐熱性評価を
行い(表1)記載の結果が得られた。更に、この仮撚糸
を1%水酸化ナトリウム水溶液(浴比50 98℃)に
てアルカリ減量処理し、減量速度からアルカリ溶解性を
評価した。
本発明の範囲である実施例1及び2は紡糸操業性、仮
撚時の耐熱性、アルカリ減量性いずれも実用に適したも
のであった。しかし、比較例1〜9は本発明範囲を外れ
ており、紡糸操業性、耐熱性、アルカリ溶解性のいずれ
かが乏しいものとなった。
(比較例10) テレフタル酸とエチレングリコール、及びSIPEを
酸成分に対して2.3モル%スラリー槽へ投入し、ここ
へトリメチルホスフェート45ppmと酢酸ナトリウム
・3水和物をポリマー対して600ppm添加してスラ
リーpHを5.2とし、トータルモル比1.0にてバッ
チ式加圧エステル化反応器に投入し、270℃×68.
6kPaの加圧条件にて、2.5時間エステル化反応を
行い、エステル化率84%のオリゴマーを得た。その
後、該オリゴマーにヒンダードフェノール系抗酸化剤で
あるイルガノックス245を0.3重量%と平均分子量
8000のポリエチレングリコールをポリマーに対して
10重量%添加してエステル化反応を終了した。その
後、エチレングリコールに溶解した三酸化アンチモン4
00ppm添加し、合計の酸成分とエチレングリコール
とのモル比を1.2とした後、重合反応器に移した。反
応温度を280℃に昇温しながら1時間かけて101.
3kPaから0.13kPa以下の減圧に保持したま
ま、280℃にて2.5時間重縮合反応を行い、(表
1)記載の改質ポリエステルポリマーを得た。その後の
評価は実施例1と同様に実施した。
(比較例11) ジメチルテレフタレート、SIPE2.3モル%とエ
チレングリコール、及び酢酸ナトリウム・3水和物をポ
リマーに対して600ppmをモル比1.9にてバッチ
式エステル化反応器に投入し、エステル交換反応触媒と
して酢酸マンガン・4水和物をポリマーに対して175
ppm添加し、常法に従い窒素気流下、常圧にて140
℃から235℃まで攪拌しながら4時間かけて昇温し、
エステル交換反応を終了した。次いで、平均分子量30
00のポリエチレングリコールを8.0重量%、ヒンダ
ードフェノール系抗酸化剤であるイルガノックス245
(チバガイギー社製)を0.3重量%、トリメチルホス
フェートを350ppm、エチレングリコールに溶解し
た三酸化アンチモンを400ppm添加し、攪拌混合し
た後に、バッチ式重合反応器に移送した。その後、反応
温度280℃で1時間かけて101.3kPaから0.
13kPa以下の減圧に保持したまま2.5時間重縮合
反応を行い(表1)記載の改質ポリエステルを得た。そ
の後の評価は、実施例1と同様に行った。
比較例10、11は本発明の製造方法外のバッチ式重
合方法であり、極限粘度斑が大きく紡糸糸切れ多発、紡
糸ろ過圧上昇などの問題が生じた。
産業上の利用可能性 本発明のアルカリ易溶解改質ポリエステルは、アルカ
リ性溶媒に対する溶解速度が速く、通常のポリエチレン
テレフタレートに近い条件で操業性が良く溶融紡糸、後
処理が出来るので極細糸製造用複合繊維やオパール加工
用布帛の製造等に効率良く使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒井 正弘 日本国福井県鯖江市水落町4丁目17−5 −D−303号 (72)発明者 高田 真吾 日本国福井県鯖江市下河端町68−69 (56)参考文献 特開 平6−184415(JP,A) 特開 昭63−48353(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 63/00 - 63/91 WPI/L(QUESTEL)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレ
    ートであり、酸成分中に2.0〜3.0モル%の金属ス
    ルホネート基含有イソフタル酸成分を含有し、平均分子
    量が1000〜10000のポリアルキレングリコール
    をポリマー中に9.0〜13.0重量%含有するポリエ
    ステルであって、含まれるジエチレングリコールのモル
    %がグリコール成分中、4.7〜5.7モル%であり、
    極限粘度の最大値[η]max と最小値[η]min の比が
    1.0≦[η]max/[η]min≦1.02 である事
    を特徴とするポリエステル。
  2. 【請求項2】テレフタル酸、エチレングリコール、金属
    スルホネート基含有イソフタル酸成分、ポリアルキレン
    グリコールを原料としてポリエステルを直接エステル化
    反応し、重縮合してポリエステルを製造するに際し、ジ
    カルボン酸成分とエチレングリコールをスラリー化さ
    せ、pHが4.5〜5.5となるように調整し、該スラ
    リーを連続的にトータルモル比が1.1〜1.2の条件
    でエステル化反応させ、生成したオリゴマーにポリアル
    キレングリコールを加え、その後重合槽に逐次導いて減
    圧下で重合反応させる一連の反応を連続して行う事を特
    徴とするポリエステルの製造方法。
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