JP2002258321A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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Masahiro Ishii
正宏 石井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配線の信号遅延や液晶の駆動電圧の上昇を引
き起こすことなく、画素開口率が大きく高輝度で歩留り
が良い横電界方式の液晶表示装置を提供する。 【解決手段】 映像信号配線DLまたは走査信号配線G
Lのうち少なくとも一方の信号配線と、共通信号電極C
Eとが、その一部において層間絶縁膜PASを介して重
畳した部分に容量が形成された配置構造において、層間
絶縁膜PASに含まれる絶縁膜のうち少なくとも一層O
IL1を画素電極PX上の少なくとも一部の領域に対し
て選択的に形成する。配線重畳部分に寄生容量低減用の
層間絶縁膜OIL1を新たに一層追加し、画素電極PX
上に選択的に形成すると、液晶の駆動電圧上昇を招くこ
となく、配線重畳部分での寄生容量を低減でき、配線間
の短絡防止が可能となる。高透過率で高性能な液晶表示
装置を歩留り良く製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置に係
り、特に、横電界方式の液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】画素を構成する表示領域にスイッチング
素子として薄膜トランジスタTFT(TFT:Thin Film
Transistor)素子を設けた構造のアクティブマトリクス
方式液晶表示装置が知られている。
【0003】アクティブマトリクス方式液晶表示装置に
おいては、一対の基板の間に液晶層を挿入し、この液晶
層を各基板で挟持した構造が採用されている。一対の基
板のうち、一方の基板(TFT基板)側には、TFT素
子,画素電極,走査信号や映像信号の電極や配線,およ
び配線と外部駆動回路とを接続するための端子などが形
成され、他方の基板(CF基板)側にはカラーフィルタと
対向電極が形成され、基板面にほぼ垂直な縦電界を印加
して表示するツイストネマチック表示方式を採用してい
る。
【0004】この方式に対して、液晶表示装置の課題と
なっていた視野角とコントラストを改善できる方式とし
て、カラーフィルタ基板側に配置していた対向電極に代
えて、TFT基板側に共通信号電極を配置し、櫛歯状の
画素電極と共通信号電極間に電圧を印加することによ
り、基板面にほぼ平行な電界成分を表示に利用した横電
界(in plain switching)方式の液晶表示装置が、特開平
6−160878号公報に提案されている。
【0005】画素電極および共通信号電極は、メタル電
極配線材料で構成してもよいし、特開平9−73101
号公報に示されているように、ツイストネマチック表示
方式において、透明画素電極として用いられている酸化
インジウムスズ(ITO:Indium Tin Oxide)で構成して
もよい。
【0006】上記の横電界方式の液晶表示装置において
は、画素電極と共通信号電極との間以外に、画素電極お
よび共通信号電極とこれらの電極に隣接して配置されて
いる信号配線との間にも、本来の表示に不要な漏洩電界
が発生する。
【0007】これらの電極に隣接して配置されている信
号配線とは、例えばx方向に延在されy方向に並設され
る走査信号配線やy方向に延在されx方向に並設される
映像信号配線である。
【0008】この漏洩電界によるクロストークで、その
部分の液晶が駆動され、光もれを生じさせることが知ら
れている。このような光もれ部分は、信号配線に沿った
方向に帯状に筋を引く画質不良(スミア)を引き起こす。
【0009】この問題を解決する手段は、例えば、特開
平6−2022127号公報に詳述されている。
【0010】しかし、この液晶表示装置は、信号配線に
隣接して電界遮蔽のためのシールド電極を配置し、この
シールド電極に外部から基準電位を供給するように構成
されているので、シールド電極と信号電極との間の容量
への電流の充放電が大きく、駆動回路に対して負荷が大
きくなりすぎる。
【0011】したがって、液晶表示装置の消費電力が大
きいまたは駆動回路が大きくなりすぎる。さらには、シ
ールド電極に電位を印可するための接続手段が必要であ
り、工程の増加や接続不良が発生する。
【0012】また、この方式では、表示に寄与する画素
の開口部分の面積がシールド電極の配置分だけ小さくな
るために、液晶表示装置の輝度を低下させるという大き
な問題があった。
【0013】これらの問題を解決する手段が、特願平1
0−543713(WO98/47044)号公報に詳述
されている。
【0014】櫛歯状の画素電極と並設して隣接する映像
信号配線に対して、基板全面に形成した有機絶縁膜を介
して平面的に見て完全に重畳させた状態で基準電極が形
成されている構造を採用し、映像信号配線から発生する
不要な電気力線のほとんど全てが、基準電極で終端する
ようになっている。
【0015】したがって、横電界方式に特有の漏洩電界
によるクロストークの問題を解消できる。
【0016】この方式では、従来、クロストークを低減
するために、映像信号配線の両脇または対向基板上に配
置していたシールド電極が不要となるので、開口部分の
面積を大きくできる。
【0017】基準電極上の液晶層が自己遮光層として機
能し、従来、映像信号配線とシールド電極との間隙部分
を隠すために設けていた遮光膜(ブラックマトリクス)も
不要となるので、さらに画素の開口率を向上できる。
【0018】また、層間膜として基板全面に設けた有機
絶縁膜は、無機絶縁膜と比較して、その誘電率が小さ
く、有機絶縁膜は無機絶縁膜と比較して厚膜化が容易で
あるから、映像信号配線上に基準電極を完全に覆い被せ
た場合においても、映像信号配線と基準電極との間に形
成される配線の寄生容量を小さくできる。
【0019】したがって、映像信号配線から見たときの
負荷が軽くなるため、映像信号の配線伝播遅延が小さく
なり、信号電圧が十分に表示電極に充電できるようにな
る。
【0020】その結果、映像信号配線を駆動するための
駆動回路を縮小できる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
においては、新たに下記の課題が発生する。上記したよ
うに、液晶に電圧を印加して表示する場合には、画素電
極と共通信号電極との間に印加する電位差を利用する。
【0022】上記従来例では、基準電極となる共通信号
電極は、映像信号配線と共通信号電極との間の容量を低
減するために、基板全面に形成された有機絶縁膜を介し
た最上層に形成されるが、画素電極はこれよりも下層に
配置されるため、画素電極上に有機絶縁膜が配置される
構造となる。
【0023】したがって、この有機絶縁膜が、画素電極
と共通信号電極との間で液晶と直列に接続される容量を
新たに形成することになる。
【0024】そのため、画素電極と共通信号電極との間
に印加された電位差の一部が、液晶層と直列に接続され
る容量により吸収されてしまうという問題が生じる。そ
の結果、画素電極と共通信号電極との間には、この電圧
降下分を考慮して、液晶に印加したい所望の電圧以上の
電位差を加える必要がある。
【0025】すなわち、映像信号配線と共通信号電極間
の容量を低減するために形成された有機絶縁膜の存在に
より、液晶層と直列に接続される容量成分も小さくな
り、その結果として、液晶と直列接続される容量による
電圧降下分が増大してしまい、液晶の駆動電圧が上昇す
るという新たな課題が生じる。
【0026】駆動電圧が上昇すると、消費電力の上昇を
招くために、特に携帯型の液晶表示装置としては不適当
となる。
【0027】また、駆動電圧が上昇すると、安価な低電
圧ドライバを使用できなくなるので、液晶表示装置を安
価に提供できなくなるという課題も生じる。
【0028】したがって、上記従来例においては、信号
配線上に、電界をシールドするための基準電極となる共
通信号電極を、層間絶縁膜を介して、重ね合わせる構造
の横電界方式の液晶表示装置においては、信号配線と共
通信号電極との重畳部分に形成される信号配線の寄生容
量の低減と、画素電極と共通信号電極との間で液晶と直
列に接続される容量の増大とを両立することは困難であ
った。
【0029】これに対して、画素電極を有機絶縁膜上、
すなわち共通信号電極と同層の最上層に配置すれば、上
記した駆動電圧上昇の問題は回避できる(特願平10−
543713(WO98/47044)号公報)。
【0030】しかし、画素電極と共通信号電極とが同層
になるため、パターニング不良などによる画素電極と共
通信号電極と間の短絡不良の確率が大きくなる。その
分、画素電極と共通信号電極パターンとの間隔を大きく
とる必要が生じ、画素電極および共通信号電極パターン
の配置に制限が生じる。
【0031】また、画素電極とTFTのソース電極との
接続のために、有機絶縁膜にスルーホールを新たに開口
する必要が生じ、接続不良などによる点欠陥不良を招き
やすい。また、スルーホール部分が開口部として寄与し
ないため、その分開口率も低下する。
【0032】本発明の目的は、映像信号配線または走査
信号配線のうち少なくとも一方の信号配線上に、電界を
シールドするための基準電極となる共通信号電極が、層
間絶縁膜を介して重ね合わされた構造の横電界方式の液
晶表示装置において、映像信号配線または走査信号配線
と共通信号電極との重畳部分に形成される信号配線の寄
生容量の低減と、画素電極と共通信号電極との間で液晶
と直列に接続される容量の増大とを両立できる構造を備
えた液晶表示装置を提供することである。
【0033】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、一対の基板と、この基板に挟持された液
晶層と、前記一対の基板の第1の基板には、複数の走査
信号配線とそれらにマトリクス状に交差する複数の映像
信号配線と、これらの配線のそれぞれの交点に対応して
形成された複数の薄膜トランジスタとを有し、前記複数
の走査信号配線および前記映像信号配線で囲まれるそれ
ぞれの領域で少なくとも一つの画素が構成され、それぞ
れの画素には複数の画素に亘って共通信号配線により接
続された共通信号電極と、対応する薄膜トランジスタに
接続された画素電極とを有し、前記共通信号電極と前記
画素電極間に印加される電圧により、前記液晶層には前
記第1の基板に対して支配的に平行な成分を持った電界
が発生する液晶表示装置において、以下の手段を講じた
ことを特徴とする。
【0034】(1)前記共通信号電極と、前記映像信号配
線または前記走査信号配線のうち少なくとも一方の信号
配線とが、その一部において層間絶縁膜を介して重なり
合い、この重なり合った部分により容量が形成され、前
記層間絶縁膜に含まれる絶縁膜のうち、少なくとも一層
を、前記画素電極上の少なくとも一部の領域に対して、
前記共通信号電極と、前記映像信号配線または前記走査
配線のうち少なくとも一方の信号配線とが重ね合わさる
領域の少なくとも一部の領域に、選択的に形成した構造
とする。
【0035】(2)前記共通信号電極と、前記映像信号配
線または前記走査信号配線のうち少なくとも一方の信号
配線とが、その一部において層間絶縁膜を介して重なり
合い、この重なり合った部分により容量が形成され、前
記層間絶縁膜に含まれる絶縁膜の層数をn、第k層の絶
縁膜の誘電率をεk、膜厚をdkとした場合の数式9をS
Aとし、前記画素電極上の少なくとも一部の領域におい
て、前記画素電極上に配置された第1の配向膜と前記画
素電極の間に配置された絶縁膜の層数をm、第l層の絶
縁膜の誘電率εlを、膜厚をdl、液晶のダイレクタに対
して垂直方向の液晶の誘電率をεLCとした場合の数式1
0(ただしm≧1とする)をSBとした場合に、SA<SB
が成立する構造とする。
【0036】
【数9】
【0037】
【数10】 (3)前記共通信号電極と、前記映像信号配線または前記
走査信号配線のうち少なくとも一方の信号配線とが、そ
の一部において層間絶縁膜を介して重なり合い、この重
なり合った部分により容量が形成され、前記層間絶縁膜
に含まれる絶縁膜の層数nを、第k層の絶縁膜の誘電率
をεk、膜厚をdkとした場合の数式11をSAとし、前
記画素電極上の少なくとも一部の領域において、前記画
素電極上に配置された絶縁膜の層m数を、第l層の絶縁
膜の誘電率をεl、膜厚をdl、液晶のダイレクタに対し
て平行方向の液晶の誘電率εLCをとした場合の数式12
(ただしm≧とする)をSBとした場合に、SA<SBが成
立する構造とする。
【0038】
【数11】
【0039】
【数12】 (4)前記共通信号電極と、前記映像信号配線または前記
走査信号配線のうち少なくとも一方の信号配線とが、そ
の一部において層間絶縁膜を介して重なり合い、この重
なり合った部分により容量が形成され、前記画素電極上
の少なくとも一部の領域において、前記第1の基板上に
配置された第1の配向膜と前記画素電極の間には絶縁膜
が存在しておらず、前記層間絶縁膜に含まれる絶縁膜の
層数をn、第k層の絶縁膜の誘電率をk、膜厚をdkと
した場合の数式13をSAとし、液晶のダイレクタに対
して垂直方向の誘電率をεLCとした場合の数式14をS
Bとした場合に、SA<SBが成立する構造とする。
【0040】
【数13】
【0041】
【数14】 (5)前記共通信号電極と、前記映像信号配線または前記
走査信号配線のうち少なくとも一方の信号配線とが、そ
の一部において層間絶縁膜を介して重なり合い、この重
なり合った部分により容量が形成され、前記画素電極上
の少なくとも一部の領域において、前記第1の基板上に
配置された第1の配向膜と前記画素電極の間には絶縁膜
が存在しておらず、前記層間絶縁膜に含まれる絶縁膜の
層数をn、第k層の絶縁膜の誘電率をεk、膜厚をdkと
した場合の数式15をSAとし、液晶のダイレクタに対
して平行方向の誘電率をεLCとした場合の数式16をS
Bとした場合に、SA<SBが成立する構造とする。
【0042】
【数15】
【0043】
【数16】 上記(1)ないし(5)のいずれかの構造を採ることによ
り、映像信号配線または走査信号配線と共通信号電極の
重畳部分に形成される信号配線の寄生容量を低減した場
合においても、画素電極と共通信号電極との間で液晶と
直列に接続される容量を独立で増大でき、駆動電圧の上
昇を抑制できる。
【0044】具体的には、(1)に示したように、配線と
共通信号電極の重畳部分に形成した層間絶縁膜、すなわ
ち配線の寄生容量低減のために形成した層間絶縁膜を、
画素電極上には形成しない構造、すなわち絶縁膜を選択
的に形成する構造とすることにより、層間絶縁膜の厚膜
化または層間絶縁膜の構造を変化させて、配線の寄生容
量を、液晶層と直列に接続される容量とは独立して任意
に低減できる。
【0045】また、駆動電圧の低減に関しては、(1)な
いし(5)に示したように、画素電極が存在する領域上の
絶縁膜、すなわち、液晶層と直列に接続される容量を形
成する絶縁膜を選択的に除去する構造とする。
【0046】これにより、選択的に除去した領域に、今
度は液晶が存在することになる。ここで、駆動電圧の低
減効果を得るためには、選択的に除去した絶縁膜の絶縁
膜の層数をj、第i層の絶縁膜の誘電率をεi、膜厚を
diとした場合の数式17に対し、液晶の誘電率をεLC
とした場合の数式18を大きくしなければならない。
【0047】ここで、εLCはΔεが正の液晶の場合には
液晶のダイレクタに対して平行方向の誘電率であり、Δ
εが負の液晶の場合には液晶のダイレクタに対して垂直
方向の誘電率とする。すなわち液晶層に電圧を印可した
際に下側基板から上側基板に向かってみた場合の誘電率
とする。
【0048】
【数17】
【0049】
【数18】 上式が成立する場合にのみ、駆動電圧低減の効果が得ら
れる。一般的に実現している液晶表示装置の液晶層のε
LCは7以上であるため、選択的に形成する絶縁膜が窒化
シリコン(ε=6〜7)、酸化シリコン(ε=3〜4)など
であることを考えると、ほとんどの場合で、絶縁膜を選
択的に除去することにより、画素電極と共通信号電極と
の間で液晶と直列に接続される容量を増大でき、駆動電
圧を低減できる。
【0050】また、上に示した方式の組み合わせとし
て、具体的には、配線と共通信号電極の重畳部分に形成
した層間絶縁膜の構造を、例えばゲート絶縁膜としての
機能を有する絶縁膜の一部や薄膜トランジスタの表面保
護膜の機能を有する絶縁膜の一部と、それ以外の新規の
絶縁膜との積層構造とし、その新規の絶縁膜を、画素電
極上の領域に対して選択的に形成し、さらには従来構造
で使用した絶縁膜を、画素電極上の領域に対して選択的
に形成し、新規絶縁膜と同じ領域に選択的に形成するこ
とにより実現できる。
【0051】次に、上に示した構造を実現するためのよ
り具体的な構造を以下に示す。
【0052】(6)(1)ないし(5)のいずれかに記載の液
晶表示装置において、前記層間絶縁膜と、前記画素電極
上の少なくとも一部の領域において、前記第1の基板上
に形成された第1の配向膜と前記画素電極との間に配置
された絶縁膜とで、絶縁膜層の層数、層を構成する材料
の膜厚または層を構成する材料の誘電率のうち少なくと
も一つが異なる構造とする。
【0053】(7)(1)ないし(6)のいずれかに記載の液
晶表示装置において、前記層間絶縁膜が、一層で構成さ
れ、かつその一層を、前記画素電極上の少なくとも一部
の領域に対して選択的に形成した構造とする。
【0054】(8)(7)に記載の液晶表示装置において、
前記層間絶縁膜が、前記薄膜トランジスタのゲート絶縁
膜としての機能を有する第1の絶縁膜の一部または前記
薄膜トランジスタの表面保護膜としての機能を有する第
2の絶縁膜の一部のいずれかである構造とする。
【0055】(9)(7)に記載の液晶表示装置において、
前記層間絶縁膜が、前記薄膜トランジスタのゲート絶縁
膜としての機能を有する第1の絶縁膜または前記薄膜ト
ランジスタの表面保護膜としての機能を有する第2の絶
縁膜、以外の第3の絶縁膜である構造とする。
【0056】(10)(1)ないし(6)のいずれかに記載の
液晶表示装置において、前記層間絶縁膜が2層で構成さ
れ、かつ、そのうち少なくとも一層を、前記画素電極上
の少なくとも一部の領域に対して選択的に形成した構造
とする。
【0057】(11)(10)に記載の液晶表示装置におい
て、前記層間絶縁膜が、前記薄膜トランジスタのゲート
絶縁膜としての機能を有する第1の絶縁膜の一部および
前記薄膜トランジスタの表面保護膜としての機能を有す
る第2の絶縁膜の一部の2層で構成されている構造とす
る。
【0058】(12)(10)に記載の液晶表示装置におい
て、前記層間絶縁膜のうち、一層が前記薄膜トランジス
タのゲート絶縁膜としての機能を有する第1の絶縁膜の
一部または前記薄膜トランジスタの表面保護膜としての
機能を有する第2の絶縁膜の一部のいずれかであり、も
う一方は前記第1の絶縁膜および前記第2の絶縁膜以外
の絶縁膜で、前記画素電極上の少なくとも一部の領域に
対して選択的に形成した第3の絶縁膜である構造とす
る。
【0059】(13)(1)ないし(6)のいずれかに記載の
液晶表示装置において、前記層間絶縁膜が3層以上で構
成され、かつ、そのうち少なくとも一層を、前記画素電
極上の少なくとも一部の領域に対して選択的に形成した
構造とする。
【0060】(14)(13)に記載の液晶表示装置におい
て、前記層間絶縁膜に、前記薄膜トランジスタのゲート
絶縁膜としての機能を有する第1の絶縁膜の一部と、前
記薄膜トランジスタの表面保護膜としての機能を有する
第2の絶縁膜の一部および前記第1の絶縁膜、前記第2
の絶縁膜以外の絶縁膜で、前記画素電極上の少なくとも
一部の領域に対して選択的に形成する第3の絶縁膜の全
てが含まれている構造とする。
【0061】(15)(1)ないし(14)のいずれかに記載
の液晶表示装置において、前記画素電極上の少なくとも
一部の領域に対して、前記共通信号電極と、前記映像信
号配線または前記走査信号配線のうち少なくとも一方の
信号配線とが、その一部において重ね合わさる部分に選
択的に形成された前記層間絶縁膜のパターン形状は、前
記映像信号配線または前記走査信号配線のパターン形状
を倣って形成した構造とする。
【0062】(16)(15)に記載の液晶表示装置におい
て、前記映像信号配線の幅をWDL、前記映像信号配線と
重ね合わさる部分における前記共通信号電極の幅をWCO
M1、前記映像信号配線のパターン形状を倣って選択的に
形成した前記層間絶縁膜の幅をWISO1とした場合に、 WDL<WISO1<WCOM1 WDL>0 または、 WDL<WCOM1<WISO1 WDL>0 が成立する構造とする。
【0063】(17)(15)に記載の液晶表示装置におい
て、前記走査信号配線の幅をWGL、前記走査信号配線と
重ね合わさる部分における前記共通信号電極の幅をWCO
M2、前記走査信号配線のパターン形状を倣って選択的に
形成した前記層間絶縁膜の幅をWISO2とした場合に、 WGL<WISO2<WCOM2 WGL>0 または、 WGL<WCOM2<WISO2 WGL>0 が成立する構造とする。
【0064】(18)(1)ないし(14)のいずれかに記載
の液晶表示装置において、前記共通信号電極と前記映像
信号配線とが、その一部において重ね合わさる部分に形
成された前記層間絶縁膜に対して、前記画素電極上の少
なくとも一部の領域に形成された絶縁膜の少なくとも一
部を選択的に除去または薄膜化した構造とする。
【0065】(19)(18)に記載の液晶表示装置におい
て、前記画素電極上の少なくとも一部の領域に形成され
た絶縁膜の少なくとも一部を、前期画素電極のパターン
形状を倣って選択的に除去または薄膜化した構造とす
る。
【0066】(20)(19)に記載の液晶表示装置におい
て、前記画素電極の幅をWPX、前記画素電極のパターン
形状を倣って選択的に除去または薄膜化した領域の前記
層間絶縁膜の幅をWISO3とした場合に、 WISO3<WPX WISO3>0 が成立する構造とする。
【0067】(21)(1)ないし(20)のいずれかに記載
の液晶表示装置において、少なくとも端子接続のための
露出領域を除いた領域に、少なくとも前記画素電極上、
さらには前記共通信号電極上を覆うように、第4の絶縁
膜を形成した構造とする。
【0068】これにより、画素電極、共通信号電極表面
を被覆保護でき、電極材料が液晶に接することによる相
互汚染などの副作用を防止できる。
【0069】(22)(1)ないし(7),(9),(10),
(12),(13),(15)ないし(21)のいずれかに記載
の液晶表示装置において、前記薄膜トランジスタの表面
保護膜としての機能を有する第2の絶縁膜を省略した構
造とする。
【0070】薄膜トランジスタの表面保護膜を第3の絶
縁膜で代替した構造であり、これにより、薄膜トランジ
スタの表面保護膜形成工程を省略でき、製造工程を簡略
化できる。
【0071】(23)(7),(9),(10),(12)ないし
(22)のいずれかに記載の液晶表示装置において、前記
第3の絶縁膜および前記第四の絶縁膜が塗布型絶縁膜で
形成した絶縁膜である構造とする。
【0072】(24)(23)に記載の液晶表示装置におい
て、前記塗布型絶縁膜が、印刷,スピンコートなどで形
成され、有機系の樹脂絶縁膜またはSiを含む絶縁膜で
ある構造とする。
【0073】(25)(23)または(24)に記載の液晶表
示装置において、前記第3の絶縁膜として使用する前記
塗布型絶縁膜が、フォトイメージ形成型である構造とす
る。
【0074】(26)(10),(12)ないし(25)のいず
れかに記載の液晶表示装置において、前記薄膜トランジ
スタのゲート絶縁膜としての機能を有する第1の絶縁膜
または前記薄膜トランジスタの表面保護膜としての機能
を有する第2の絶縁膜または前記第1の絶縁膜と前記第
2の絶縁膜との積層膜を、前記選択的に形成された第3
の絶縁膜パターンを用いて一括で自己整合的に加工し、
前記画素電極上の少なくとも一部の領域に対して、前記
第1の絶縁膜または前記第2の絶縁膜または前記第1の
絶縁膜と前記第2の絶縁膜との積層膜を選択的に形成し
た構造とする。
【0075】(27)(7),(9),(10),(12)ないし
(26)のいずれかに記載の液晶表示装置において、前記
第3の絶縁膜の膜厚が0.5μm〜4.0μmである構造
とする。
【0076】(28)(7),(9),(10),(12)ないし
(27)のいずれかに記載の液晶表示装置において、前記
第3の絶縁膜の誘電率が1.5〜6.5である構造とす
る。
【0077】(29)(21)に記載の液晶表示装置におい
て、前記第四の絶縁膜として使用する、前記塗布型絶縁
膜の膜厚が0.1〜0.5μmである構造とする。
【0078】(30)(1)ないし(17),(21)ないし
(29)のいずれかに記載の液晶表示装置において、選択
的に形成された前記層間絶縁膜により生じた段差領域
を、埋め込み平坦化するように、誘電率が7.0以上の
第5の絶縁膜を選択的に形成した構造とする。
【0079】(31)(18),(19),(20)に記載の液
晶表示装置において、前記画素電極上の少なくとも一部
の領域に形成された絶縁膜の少なくとも一部を選択的に
除去または薄膜化して生じた段差領域を、埋め込み平坦
化するように、誘電率が7.0以上の第5の絶縁膜を選
択的に形成した。
【0080】上記(30),(31)の構造により、液晶層
の誘電率にかかわらず、駆動電圧の低減が可能となる。
【0081】また、絶縁膜の選択形成、選択除去により
生じた段差を埋め込み平坦化できる。
【0082】(32)(1)ないし(31)のいずれかに記載
の液晶表示装置において、前記共通信号配線は、前記共
通信号電極と同層に、前記共通信号電極を延長して形成
した構造とする。
【0083】(33)(1)ないし(32)のいずれかに記載
の液晶表示装置において、前記共通信号配線は、前記走
査信号配線または前記映像信号配線のいずれかと同層で
形成され、前記共通信号配線と前記共通信号電極とは、
層間絶縁膜に開口したスルーホールを介して接続した構
造とする。
【0084】(34)(1)ないし(33)のいずれかに記載
の液晶表示装置において、前記画素電極は、酸化インジ
ウムスズ(ITO)または酸化インジウム亜鉛(IZO)ま
たは酸化インジウムゲルマニウム(IGO)などの酸化イ
ンジウム系の透明導電膜からなる構造とする。
【0085】(35)(34)に記載の液晶表示装置におい
て、前記画素電極は、多結晶の酸化インジウム系の透明
導電膜からなる構造とする。
【0086】(36)(1)ないし(35)のいずれかに記載
の液晶表示装置において、前記共通信号電極は、少なく
ともその一部に、酸化インジウムスズ(ITO)または酸
化インジウム亜鉛(IZO)または酸化インジウムゲルマ
ニウム(IGO)などの酸化インジウム系の透明導電膜を
含む構造とする。
【0087】(37)(36)に記載の液晶表示装置におい
て、前記共通信号電極の少なくとも一部に含まれる、前
記酸化インジウム系の透明導電膜は、アモルファスから
なる構造とする。
【0088】(38)(34)ないし(37)のいずれかに記
載の液晶表示装置において、前記画素電極と、前記共通
信号電極との間に電界が発生していない際には黒表示が
なされるノーマリブラックモードとした構造とする。
【0089】本発明によれば、配線の信号遅延や駆動電
圧の上昇を引き起こすことなく、画素開口率が大きくて
輝度が高い横電界方式の液晶表示装置を提供できる。
【0090】
【発明の実施の形態】具体的な実施形態を説明する前
に、図1,図2を参照して、本発明による液晶表示装置
の原理を説明する。
【0091】図1および図2の説明においては、上記従
来の構造の一例を標準構造として、本発明の構造による
効果を比較検証した。
【0092】具体的には、映像信号配線と同層に画素電
極を形成し、層間絶縁膜として、この上にTFTの表面
保護膜を想定した窒化シリコン膜(誘電率ε=6.7)を
膜厚350nmで全面に形成し、最上層に共通信号電極
を形成した。
【0093】映像信号配線上には、上記層間絶縁膜を介
して、シールド電極を兼ねた共通信号電極を重畳した。
この構造は、後述する図1(b)および図2(c)におい
て、x=0の構造に相当する。
【0094】まず、図1を用いて、従来構造である標準
構造に対して、容量低減用絶縁膜を一層追加した際の低
容量化の効果について説明する。
【0095】図1(a)は、容量低減用絶縁膜の効果を検
討するために使用した構造を示す図である。ここで、容
量低減用絶縁膜とは、上記の標準構造の層間絶縁膜であ
る窒化シリコン膜350nmとは別に、新たに一層を追
加した層間絶縁膜のことをいう。
【0096】図1(b)は、容量低減用絶縁膜の膜厚xに
対する規格化容量値の変化を示す図である。規格化容量
とは、標準構造での配線重畳部分における寄生容量値に
対する膜厚xを変更した各構造の寄生容量値の比として
定義する。
【0097】容量低減用絶縁膜として、(b)有機材料で
構成される塗布型絶縁膜(ε=3.0)、(c)窒化シリコ
ン膜(ε=6.7)を適用した場合を図示している。
【0098】図1(b)から、容量低減用絶縁膜となり得
る層間絶縁膜を一層加えると、誘電率εや膜厚の違いな
どにより効果の差はあるが、配線重畳部分に生じる寄生
容量を低減し、信号遅延を低減できることが分かる。
【0099】また、標準構造に対して寄生容量値を1/
5にするすなわち規格化容量値を0.2とするために
は、容量低減用絶縁膜として、ε=3.0の塗布型の有
機絶縁膜の場合は0.6μm、ε=6.7の窒化シリコン
膜の場合は1.4μmの膜厚が必要であることが分か
る。誘電率εが小さい有機絶縁膜の方が、より薄膜で寄
生容量低減の効果を得ることができる。
【0100】一方、構造(C)の窒化シリコン膜のよう
に、堆積膜を容量低減用絶縁膜として使用した場合、例
えば窒化シリコン膜の形成にはプラズマCVD法などが
用いられるため、膜厚が大きくなるにつれて、膜形成に
時間を要することになり、スループットが低下するとい
う新たな問題が発生する。
【0101】これに対し、(B)の塗布型の有機絶縁膜を
使用した場合、例えば塗布型絶縁膜の形成には、スピン
コート法などが用いられる。
【0102】スピンコート法では、塗布材料の粘度を調
整して膜厚の制御をするため、堆積型のCVD法と異な
り、膜厚に対してスループットがほとんど変化しないと
いう利点がある。
【0103】また、塗布型絶縁膜を形成すると、下層の
窒化シリコン膜のピンホール,クラック,下層段差乗り
越え部の付着不良部を埋め込み、被覆効果により補修で
きるため、最上層の共通信号電極加工時においても、よ
り下層に存在する各種電極や配線の腐食,溶解,断線を
大きく低減でき、歩留りを大幅に向上できることが分か
る。
【0104】上記窒化シリコンの不良部分を被覆する効
果により、配線重畳部分の層間の絶縁不良による短絡不
良も低減できる。
【0105】これらのことから、寄生容量を低減するす
なわち配線の信号遅延を低減する方法としては、誘電率
が小さく薄膜で寄生容量低減の効果が得られ、かつ厚膜
化に対してスループットが変化しない塗布型絶縁膜を容
量低減用絶縁膜として使用することがより望ましいこと
が分かる。
【0106】上記の寄生容量低減の効果は、映像信号配
線と共通信号電極とを重畳した領域に配置された絶縁
膜、すなわち液晶表示装置を構成した際に、液晶層と並
列に接続される寄生容量を形成する領域の絶縁膜の構造
(本検証では容量低減用絶縁膜の種類(誘電率),膜厚)に
依存している。
【0107】一方で、画素電極上の絶縁膜、すなわち液
晶表示装置を構成した際に、液晶層と直列に接続される
容量を形成する領域の絶縁膜の構造(本検証では容量低
減用絶縁膜の種類,膜厚)にはほとんど依存しない。
【0108】なお、映像信号配線上に、この映像信号配
線を覆うように重畳させて配置した共通信号電極の効果
により、前記映像信号配線の電界が効果的にシールドさ
れるため、隣接する画素電極との配線のクロストークを
防止でき、液晶の光もれによる画質低下を防止できる。
【0109】次に、図2を用いて、従来構造である標準
構造に対して、絶縁膜の構造を変更した際の液晶の駆動
電圧低減の効果について説明する。
【0110】図2(a)は、駆動電圧低減の効果を検証す
るために使用した構造を示す図である。図2(a)におい
て、画素電極と共通信号電極との間に電圧を印加する
と、液晶層はその印加電圧に対応して異なった光学特性
を示し、透過率が変化する。
【0111】図2(b)は、実際に画素電極と共通信号電
極との間に電圧を印可した際の透過率の変化の一例を示
す図である。
【0112】本実施形態では、液晶の表示モードとして
ノーマリブラックモードを使用したため、印加電圧が0
Vの際には透過率がほぼ0となり、印加電圧を高くする
と、透過率が徐々に上昇し、一定の電圧値、例えば構造
(A)の場合にはVA、構造(B)の場合にはVBで透過率の
ピークTMAXに達する。
【0113】液晶表示装置においては、0Vから透過率
ピークTMAXを与える電圧の間で液晶を駆動することか
ら、上記透過率ピークTMAXを与える電圧を小さくする
と、液晶の駆動電圧の低減が可能となる。
【0114】ここで、構造(A)と構造(B)とでは、画素
電極上に配置された絶縁膜の構造が異なる。構造(A)
は、ε=6.7の窒化シリコン膜を350nm配置した
標準構造であり、構造(B)は、さらに、ε=3.0の塗
布型の有機絶縁膜を0.6μm積層配置した構造であ
る。
【0115】2つの構造の印加電圧−透過率特性を比較
すると、透過率のピークの値はほぼ同じ値を示すのに対
して、透過率の値がピークとなる印可電圧値が、構造
(A)に対して、構造(B)では1.2倍程度大きくなるこ
とが分かる。
【0116】この現象は、画素電極上に配置される絶縁
膜、すなわち、液晶層と直列に接続される容量を形成す
る絶縁膜の構造の違いに起因する。
【0117】有機絶縁膜を積層配置した構造(B)の方が
容量が小さくなるため、大きな電圧降下を引き起こし、
この電圧降下分だけ液晶に電圧を効率良く印加できなく
なるためである。
【0118】上記液晶の駆動電圧値(透過率の値がピー
クとなる電圧値)は、図1で述べた配線重畳部分の層間
絶縁膜の構造、すなわち信号配線の寄生容量を形成する
領域の絶縁膜の構造(本検証では絶縁膜の種類(誘電
率)、膜厚に相当する)には、ほとんど依存しない。
【0119】図2(c)は、標準構造において、画素電極
上にも容量低減用の塗布型有機絶縁膜が配置された際の
有機絶縁膜の膜厚xに対する規格化電圧値の変化を示す
図である。ここで、規格化電圧とは、標準構造において
透過率がピークとなる電圧値に対する膜厚xが異なる各
構造の透過率がピークとなる電圧値の比として定義す
る。
【0120】有機絶縁膜が厚膜化するにつれて、液晶層
と直列に接続される容量が小さくなると、電圧降下が大
きくなり、規格化した液晶の駆動電圧値が線形的に上昇
することが分かる。
【0121】すなわち、液晶の駆動電圧に関しては、画
素電極上に配置される絶縁膜は、できるだけ薄膜で構成
することが望ましい。駆動電圧低減策としてより望まし
くは、画素電極上に絶縁膜が存在しない構造をとること
である。
【0122】また、図2では、画素電極上に配置された
絶縁膜の構造として誘電率が3.0の有機絶縁膜を例に
とって説明したが、例えば誘電率が3.0よりも小さい
絶縁膜で構成した場合には、図2(c)に示した直線の傾
きがさらに大きくなり、結果として駆動電圧のさらなる
上昇を引き起こすことが推測される。
【0123】逆に、誘電率が3.0よりも大きい絶縁膜
で構成した場合には、直線の傾きが緩やかになって駆動
電圧が低減できることは容易に推測される。
【0124】本発明者らが検証した、以上2つの知見か
ら、信号配線と共通信号電極との重畳部分にのみ容量低
減を目的とした層間絶縁膜を新たに配置し、画素電極上
にはできるだけ絶縁膜を配置しない本発明の構造を採用
すると、従来構造に対して、配線の寄生容量低減と液晶
の駆動電圧低減の両方を実現できることが分かる。
【0125】以上の知見を元に、本発明の具体的な実施
形態を説明する。なお、以下の説明に用いる各図面にお
いて、SUB1は薄膜トランジスタが配置される側の透
明絶縁基板を示し、TFTは画素のスイッチング素子で
ある薄膜トランジスタを示し、Cstgは液晶の電圧保持
特性を保証するための蓄積容量を示し、CLは共通信号
配線を示し、CEは共通信号電極を示し、GEは走査信
号電極を示し、GLは走査信号配線を示し、SIは半導
体層を示し、NSIは薄膜トランジスタのソース電極ド
レイン電極と半導体層のコンタクトを保証するためにリ
ンなどの不純物をドープしたシリコン膜からなる電極を
示し、SDは薄膜トランジスタのソース電極示し、ドレ
イン電極となる映像信号電極を示し、DLは映像信号配
線を示し、PXは画素電極を示し、GIは前記TFTの
ゲート絶縁膜を示し、PASは薄膜トランジスタの表面
保護膜を示し、THは絶縁膜に開口したスルーホールを
示し、OIL1は容量低減を目的として選択的に形成す
る塗布型絶縁膜を示し、BMは遮光パターンを示し、C
Fはカラーフィルタを示し、OCはオーバーコート膜を
示し、SUB2はカラーフィルタ側の透明絶縁基板を示
す。
【0126】また、ORI1,2は配向膜を示し、PO
L1,2は偏光板を示し、GTMは走査信号配線用端子
を示し、DTMは映像信号配線用端子を示し、CTMは
共通信号配線用端子を示し、CBは共通信号配線のバス
配線を示し、SLはシール材を示し、TC1は走査信号
配線および共通信号配線用端子のパッド電極を示し、T
C2は映像信号配線用端子DTMのパッド電極を示す。
【0127】
【実施形態1】次に、図1〜図16を参照して、本発明
による液晶表示装置の実施形態1を説明する。
【0128】実施形態1の液晶表示装置は、映像信号配
線DLと共通信号電極CEとを、選択的に形成した層間
絶縁膜OIL1を介して、重畳した構造である。
【0129】図3は、本発明による液晶表示装置の実施
形態1を示すアクティブマトリクス型液晶表示装置のT
FT基板側の単位画素の平面図である。
【0130】図4は、図3中のA−A′で示した線に沿
うTFT基板SUB1の断面を示す図であり、図5は、
図3中のB−B′で示した線に沿うTFT基板SUB1
の断面を示す図である。
【0131】図3に示すように、本実施形態1では、走
査信号配線GLおよび映像信号配線DLにより分けられ
た領域に、薄膜トランジスタTFT,蓄積容量Cstg,
画素電極PX,共通信号電極CEがそれぞれ一つずつ形
成されて、画素を構成している。
【0132】画素電極PXおよび共通信号電極CEの少
なくとも一部が、画素内で櫛歯状に複数に分割またはス
リット状に加工されている。
【0133】画素電極PXおよび共通信号電極CEの櫛
歯電極部分はx方向に延在しており、映像信号配線DL
の延在方向に一致している。
【0134】本実施形態1では、薄膜トランジスタTF
Tとして、逆スタガ型の薄膜トランジスタを用いてい
る。ゲート電極GEに薄膜トランジスタTFTのしきい
値以上の電圧が加わると、半導体層SIが導通状態とな
り、薄膜トランジスタTFTのソース電極,ドレイン電
極となる映像信号電極SD間が導通となる。その際に、
映像信号配線DLに印加されている電圧が、画素電極P
Xに伝達される。
【0135】ゲート電極GEの電圧が、薄膜トランジス
タのしきい値電圧以下の場合には、薄膜トランジスタT
FTのソース電極ドレイン電極となる映像信号電極SD
間が絶縁となるため、映像信号配線DLに印加されてい
る電圧が画素電極PXに伝達されず、映像信号電極SD
が導通状態のときに伝達された電圧を保持する。
【0136】液晶の電圧保持特性を保証するために、画
素電極PXと共通信号配線CL間に、ゲート絶縁膜GI
を介して液晶と並列に接続される蓄積容量Cstgを形成
している。
【0137】本実施形態1において、x方向に併設され
ている共通信号電極CEは、画素領域の周囲部分におい
て、選択的に形成した塗布型絶縁膜OIL1を介して、
映像信号配線DL上を覆って重畳するように形成され、
走査信号配線GLと同一工程、同一材料で形成された共
通信号配線CLに、TFTの表面保護膜PAS、ゲート
絶縁膜GIに一括エッチングで開口したスルーホールT
Hを介して、電気的に接続されている。
【0138】塗布型絶縁膜OIL1のパターン形状は、
映像信号配線DLのパターン形状を倣って、前記映像信
号配線DL上を覆うように選択的に形成されている。
【0139】また、本実施形態1において、画素電極P
Xは、薄膜トランジスタTFTのソース電極ドレイン電
極となる映像信号電極SDの一方をそのまま延在して形
成され、映像信号電極SDの他方をそのまま延在して映
像信号配線DLが形成されている。
【0140】本実施形態1によれば、映像信号配線DL
上に共通信号電極CEが重畳している領域に、共通信号
電極CEのパターン形状を倣って、塗布型絶縁膜OIL
1を選択的に形成すると、液晶の駆動電圧の上昇を招く
ことなく、映像信号配線DLと共通信号電極CEの間に
発生する寄生容量を低減することが可能となる。
【0141】例えば、塗布型絶縁膜OIL1として、誘
電率3.0の材料を使用し、膜厚を0.6μmとした場合
には、映像信号配線DLと共通信号電極CEとの間の寄
生容量は、塗布型絶縁膜OIL1を形成しない場合の約
1/3に低減される。
【0142】その結果、配線を重畳した場合において
も、信号遅延による信号波形なまりを防止でき、画質低
下を引き起こすことなく、高画質の液晶パネルを提供す
ることが可能となる。
【0143】また、前述したように、画素電極PX上に
配置される絶縁膜については電圧降下を引き起こす要因
となり得るが、本実施形態1では塗布型絶縁膜OIL1
を選択的に形成しているため、画素電極PX上には塗布
型絶縁膜OIL1が存在しない構造としている。したが
って、電圧降下を引き起こす要因となる絶縁膜を増やす
ことがない。
【0144】その結果、駆動電圧の上昇を防止できる。
【0145】映像信号配線DL上に、前記映像信号配線
DLを覆うように重畳させた共通信号電極CEにより、
前記映像信号配線DLの電界が効果的にシールドされ、
隣接する画素電極PX側に漏洩するのを抑制できる。
【0146】本実施形態1によれば、塗布型絶縁膜OI
L1の被覆効果により、窒化シリコン膜にあるクラック
やピンホールなどの欠陥、映像信号配線DL上の付着部
分の被覆不良などを被覆でき、映像信号配線DLと共通
信号電極CE間の絶縁不良に起因するショート不良を防
止できる。
【0147】また、最上層で共通信号電極CEを加工す
る際のエッチング液が、前記不良部分を介して映像信号
配線DL表面に到達するのを防止できるため、電極や配
線の溶解を防止できる。
【0148】画素電極PX上に塗布型絶縁膜OIL1を
形成すると、駆動電圧の上昇を引き起こすことは、図2
で既に説明した。
【0149】その一方で、駆動電圧に依存しない領域、
すなわち、走査信号配線GL、映像信号配線DLおよび
薄膜トランジスタTFTが存在する領域など、画素電極
PXが存在しない領域については塗布型絶縁膜OIL1
を形成してもよい。
【0150】この場合には、映像信号配線DL、共通信
号電極CE間の寄生容量低減効果の他に、塗布型絶縁膜
OIL1の被覆効果により、映像信号配線DLのみなら
ず、下層に存在する電極、配線の保護膜としての機能を
も有することになる。
【0151】これにより、具体的には、塗布型絶縁膜O
IL1上で共通信号電極CEを加工する際に、TFTの
表面保護膜PASおよびゲート絶縁膜GIの欠陥部分か
らエッチング液が染み込むことによって生じる、映像信
号電極DE、さらには走査信号配線GL、走査信号電極
GE、共通信号配線CLの溶解断線を防止できる。
【0152】また、これらの欠陥部分から、下層配線材
料の一部が液晶内部に流出し、液晶の電気−光学特性に
影響を与えることによって生じる、液晶表示装置の画質
低下を防止できる。
【0153】ただし、上述のように駆動電圧上昇を招く
画素電極PX上および走査信号や映像信号の端子露出部
分および共通信号電極CEと共通信号配線CLとを接続
するスルーホールTH部分については、塗布型絶縁膜O
IL1を形成してはならない。
【0154】前述したように、本実施形態1において
は、塗布型絶縁膜OIL1のパターン形状は、映像信号
配線DLのパターン形状を倣って、選択的に形成されて
いる。
【0155】図4に示したように、映像信号配線DLの
パターン幅をWDLμm、重畳部分に前記映像信号配線D
Lのパターン形状を倣って選択的に形成した塗布型絶縁
膜OIL1のパターン幅をWISO1μm、共通信号電極C
Eのパターン幅をWCOM1μmと定義する。
【0156】これらのパターン幅については、前記映像
信号配線の電界シールド効果、配線の寄生容量低減効果
およびホトリソグラフィ工程でのパターンの合わせ精度
と加工寸法精度を考慮して設定する必要がある。
【0157】映像信号配線の電界シールド効果について
はWDL<WCOM1が、配線の寄生容量低減効果については
WDL<WISO1が成立するときに大きな効果を得ることが
できる。WDLに対してをWISO1小さくした、すなわち、
映像信号配線DLが塗布型絶縁膜OIL1のパターンか
らはみ出した構造とした場合においても、塗布型絶縁膜
OIL1との重畳分については寄生容量低減効果が得ら
れる。
【0158】しかし、映像信号配線DLが塗布型絶縁膜
OIL1からはみ出した分だけ、寄生容量が発生するこ
とになるため、望ましくない。)さらに、図4に示した
実施形態1のように、WISO1<WCOM1として、選択形成
した塗布型絶縁膜OIL1パターンの側面も覆うように
共通信号電極CEパターンを重畳形成すると、塗布型絶
縁膜を全面形成する従来構造に比べて、塗布型絶縁膜中
での電界拡散を抑制できる。
【0159】電界シールド効果がさらに向上するため、
その分共通信号電極CEのパターン幅WCOM1を小さくで
き、その分だけ画素開口率を向上できる。
【0160】したがって、最も大きな効果が得られるの
は、図4に示した実施形態1のように、 WDL<WISO1<WCOM1 WDL>0 が成立する場合である。
【0161】また、本実施形態1においては、塗布型絶
縁膜OIL1を選択形成したことにより、新たに塗布型
絶縁膜OIL1パターン段差が生じることになる。この
ような段差部分は、上層配向膜の塗布不良や、液晶配向
のためのラビング時の陰となることによる液晶の初期配
向不良、液晶のスイッチング異常(ドメイン)などの画質
不良を誘発しやすくなることが一般に知られている。
【0162】しかし、図4に示した実施形態1において
は、図7で後述する自己遮光領域(共通信号電極CEの
パターン幅WCOM1)内に、塗布型絶縁膜OIL1の段差
パターン部分が収まる構造(WISO1<WCOM1)であるため
に、画素の開口部分には塗布型絶縁膜OIL1の段差が
存在しない。
【0163】これにより、塗布型絶縁膜OIL1を選択
形成した場合においても、段差部分による画質不良を防
止できる。
【0164】本実施形態1においては、例えば、映像信
号配線DLの幅WDLを6μm、WISO1を12μm、WCO
M1を18μmとした。
【0165】なお、本実施形態1においては、単位画素
に関わる櫛歯状電極の分割数は、図面上では画素電極P
Xが2本、共通信号電極が重畳部分も含めて3本である
が、この範囲にかかわらず分割数を変更できる。
【0166】図6は、図4に示した実施形態1におい
て、共通信号電極CEのパターン形状を変更した構造の
実施形態1におけるA−A′で示した線に沿う断面図で
ある。
【0167】図4の構造に比べて、映像信号配線DLの
シールド効率がやや劣ることおよび液晶の配向におい
て、選択的に形成した塗布型絶縁膜OIL1により生じ
た段差部分の影響を受けやすいパターン配置となるが、
共通信号電極CEが、塗布型絶縁膜OIL1パターンの
段差を乗り越えて覆うように付着する必要がないので、
共通信号電極CEの断線に関して冗長を持たせることが
できる。
【0168】本実施形態1の場合には、図4で前述した
パターン幅相互の関係は、 WDL<WCOM1<WISO1 WDL>0 となる。
【0169】図7は、図3中のA−A′で示した線に沿
うTFT基板SUB1、カラーフィルタ基板SUB2を
含む断面図である。
【0170】薄膜トランジスタTFTが配置される側の
透明絶縁基板SUB1はTFT基板と称され、このTF
T基板と、液晶LCを介して対向配置される、対向側の
透明絶縁基板SUB2はCF基板と称される。
【0171】図7に示すように、CF基板は、その液晶
層LC側の面に、まず、各画素領域を画するようにして
遮光パターンBMが形成され、この遮光パターンBMの
実質的な画素領域を決定する開口部には、カラーフィル
タCFが形成されている。そして、遮光パターンBMお
よびカラーフィルタCFを覆って、例えば樹脂膜からな
るオーバーコート膜OCが形成され、このオーバーコー
ト膜OCの上面には配向膜ORI1が形成されている。
【0172】TFT基板、CF基板、それぞれの外側の
面(液晶層LC側の面とは反対の面)には、偏向板POL
1、POL2が形成されている。
【0173】本実施形態1では、画素電極PXと共通信
号電極CEとの間に、透明基板SUB1とほぼ平行な成
分を持つ電界が発生していない場合には黒表示がなされ
る、ノーマリブラックモードの構造を採用している。
【0174】ノーマリブラックモードは、液晶の特性
(この実施形態1では例えば正、画素電極PXと共通信
号電極CEとの間の電界の方向、配向膜OR1のラビン
グ方向、偏向板POLの偏向透過軸方向)によって設定
できる。
【0175】ノーマリブラックモードを採用すると、透
明絶縁基板SUB1とほぼ垂直方向に電界が発生してお
り、ほぼ平行な成分を持つ電界がほとんど発生しない共
通信号電極CEの直上(図7中に示したCの領域)におい
ては、共通信号電極CEとして、例えば酸化インジウム
スズ(ITO)または酸化インジウム亜鉛(IZO)または
酸化インジウムゲルマニウム(IGO)などの酸化インジ
ウム系の透明導電膜を用いた場合においても、黒表示が
なされることになり、共通信号電極CE自身が、映像信
号配線CL近傍で液晶を駆動させる電界による光もれを
遮光する遮光膜として自己遮光的に機能できるようにな
る。
【0176】これにより、映像信号配線DL上について
は、ブラックマトリクスBMが不要となるため、その分
の開口率を大きくできる。
【0177】また、透明絶縁基板SUB1に対する透明
絶縁基板SUB2の位置合わせにおいて、映像信号配線
CLの並列方向(x方向)に対する合わが不要となるた
め、合わせずれに対して裕度を大きくできる利点が生じ
る。
【0178】本実施形態1においては、ブラックマトリ
クスBMは、走査信号配線GL上および薄膜トランジス
タTFT上にのみ設けられている。
【0179】図7には示していないが、本実施形態1に
おいては、ブラックマトリクスBMは、走査信号配線G
L上および薄膜トランジスタTFT上にのみに設けられ
ている。
【0180】実施形態1においては、ノーマリブラック
モードの構造の液晶表示装置について説明した。しか
し、本実施形態1は、ノーマリホワイトモードの構造に
ついても適用できる。 この場合、共通信号電極CE
は、例えばAlなどの金属またはその合金膜の様に、不
透明な導電層とすると、上記自己遮光膜としての機能を
持たせることができる。
【0181】図8は、実施形態1において、マルチドメ
イン方式を適用した構造の実施形態1における単位画素
の平面図であり、具体的には、図3に示した実施形態1
において、画素電極PXおよび共通信号電極CEに屈曲
部を設けたものである。
【0182】ここで、マルチドメイン方式とは、液晶の
広がり方向に発生する電界(横電界)において、各画素領
域内に横電界の方向が異なる領域を形成するようにし
て、各領域の液晶分子のねじれ方向を逆にする(図8中
のLC1、LC2)と、例えば、表示領域を左右からそ
れぞれ見た場合に生じる着色差を相殺させる効果を付与
したものである。
【0183】具体的には、図8において、一方向に延在
し、それと交差する方向に併設させた帯状の各画素電極
PXおよび共通信号電極CEを、前記一方向に対して角
度(P型液晶で、配向膜ORI1のラビング方向を映像
信号配線DLの方向と一致させた場合、5〜40°の範
囲が適当)に傾けて延在された後に、角度(−2θ)に屈
曲させて延在させることを繰り返してジグザグ状にパタ
ーン形成するだけで、前述したマルチドメイン方式の効
果をもたらすことができる。
【0184】なお、本実施形態1においては、画素電極
PXおよび共通信号電極CEは、図8中のy方向に延在
させて形成しているが、図8中のx方向に延在させるよ
うにして、これに対して屈曲部を設けて、マルチドメイ
ンの効果を得る様にしてもよい。
【0185】本実施形態1によれば、画素電極PXおよ
び共通信号電極CEのパターン形状を変更すると、実施
形態1で示した寄生容量低減の効果と同時に、マルチド
メインの効果をも得ることができる。
【0186】図9は、図3に示した実施形態1におい
て、共通信号配線CLの配置を変更した構造の実施形態
1における単位画素の平面図である。前述した図3の実
施形態1においては、共通信号配線CLは、画素領域の
ほぼ中央を通るように形成されているが、本実施形態1
のように走査信号配線GL側に近接して配置してもよ
い。
【0187】図10は、図3に示した実施形態1におい
て、画素電極PXを透明導電膜で形成した構造の実施形
態1における単位画素の平面図である。
【0188】図3の実施形態1においては、画素電極P
Xは、映像信号電極SDの一方をそのまま延在して形成
され、必然的に、映像信号電極SD、映像信号配線DL
を構成するメタル配線材料で形成されていた。
【0189】本実施形態1のように、画素電極PXが透
明になると、その部分の透過光により、白表示するとき
の最大透過率が向上するため、画素電極PXがメタルな
どの不透明材料からなる場合よりも、より明るく表示で
きる。
【0190】このとき、図7で前述したように、電圧無
印可時には、液晶分子は初期の配向状態を保ち、その状
態で黒表示するように偏光板の配置を構成する(ノーマ
リブラックモードにする)しているので、画素電極PX
を透明にしても、その部分の光を透過することがなく、
良質な黒表示が得られる。
【0191】これにより、十分なコントラスト比を確保
しつつ、最大透過率を向上できる。ただし、この場合、
画素電極PX形成のための透明導電層形成、パターニン
グ工程が新たに必要となる。
【0192】次に、本実施形態1における基板端部の形
状、電気回路および端子部の形状について説明する。
【0193】図11は、本発明の実施形態1に係るアク
ティブマトリクス型液晶表示装置の電気回路を示す概略
図である。
【0194】図12は、本発明の実施形態1に係るアク
ティブマトリクス型液晶表示装置の基板端部の断面模式
図で、(a)は走査信号配線端子GTMが配置される側の
端部で、(b)は液晶封入口が配置される側の端部の模式
図である。
【0195】図11の電気回路に示す通り、x方向に延
在され、y方向に併設される、前記各走査信号配線GL
には、走査信号配線用端子GTMを介して、垂直走査回
路によって順次走査信号(電圧信号)が供給されるように
なっている。
【0196】走査信号配線GLに沿って配置される、各
画素領域の薄膜トランジスタTFTは、前記走査信号に
よって駆動される。
【0197】この走査信号のタイミングに合わせて、映
像信号駆動回路から、映像信号配線用端子DTMを介し
て、y方向に延在され、x方向に併設される、各映像信
号配線DLに映像信号が供給される。
【0198】この映像信号は、各画素領域の前記薄膜ト
ランジスタTFTを介して、画素電極PXに印加され
る。
【0199】各画素領域において、画素電極PXととも
に形成されている、共通信号電極CEには、共通信号配
線用端子CTMを介して、共通信号配線のバス配線CB
から分岐した対向電圧が印加され、これら画素電極PX
と共通信号電極CE間に電界を発生させる。
【0200】この電界のうち、透明絶縁基板SUB1に
対して支配的に平行な成分を有する電界(横電界)によっ
て、液晶の光透過率を制御する構造である。
【0201】図11または図12において、各画素領域
に示したR,G,Bの各符号は、各画素領域にそれぞれ赤
色用フィルタ、緑色用フィルタ、青色用フィルタが形成
されていることを示している。
【0202】TFT基板(SUB1)のCF基板(SUB
2)に対する固定は、図12に示すように、CF基板(S
UB2)の周辺に形成されたシール材SLによってなさ
れ、このシール材SLは、透明絶縁基板SUB1、SU
B2の間に液晶を封入するための封入材としての機能を
も有している。
【0203】このシール材SLの外側、TFT基板(S
UB1)の周辺で、フィルタ基板によって覆われていな
い領域には、それぞれ、走査信号配線用端子GTM,映
像信号配線用端子DTM、共通信号配線用端子CTMが
形成されている。
【0204】図12では、このうち、走査信号配線GL
用端子GTMを例示してある。各端子は、導電粒子を接
着剤中に分散させた異方性導電膜を介して、TCP(Tap
e Carrier Package)またはCOG(Chip On Glass)接
続方式により、図11で前述した外部駆動回路と接続さ
れる。
【0205】なお、このシール材SLの一部(図12中
下側)には、図示しない液晶封入口があり、ここから液
晶を封入した後は、液晶封入材によって封止がなされ
る。
【0206】図13は、本発明の実施形態1に係るアク
ティブマトリクス型液晶表示装置の走査信号配線GL用
端子GTM部分の要部平面図(a)と、(b)A−A′で示
した線に沿う断面図である。
【0207】図14は、映像信号配線用端子DTM部分
の要部平面図(a)と、(b)A−A′で示した線に沿う断
面図である。
【0208】図13に示すように、走査信号配線用端子
GTMとして、まず、透明絶縁基板SUB1上の走査信
号配線用端子形成領域に、走査信号配線GLの延在部が
形成される。
【0209】次に、走査信号配線GLを覆って、ゲート
絶縁膜GIおよび薄膜トランジスタTFTの表面保護膜
PASが順次積層され、これらゲート絶縁膜GIおよび
表面保護膜PASに設けたスルーホールTHによって、
走査信号配線GLを延在した端部の一部が露出され、こ
こに、端子接続用のパッド電極TC1が、走査信号配線
GLを延材した端部を覆うようにして形成されている。
【0210】端子接続用のパッド電極TC1は、共通信
号電極CEを形成した際と同一の透明導電膜材料で、同
一の工程で形成される。
【0211】以上により、走査信号配線用端子GTMが
形成される。
【0212】通常、液晶表示装置の端子露出部分は、金
属材料ではなく、耐湿性、耐薬品性、腐食性に優れる透
明導電膜材料で構成されるが、本実施形態1において
も、走査信号配線用端子GTMは、耐エッチング性に優
れた透明導電膜で構成されるため、露出端子部分の信頼
性を十分確保できる。
【0213】また、本実施形態1においては、走査信号
配線GLと共通信号配線CLとは、同一材料、同一工程
で形成されるため、共通信号配線用端子CTMについて
も走査信号配線GL用端子GTMと同一材料、同一工程
で形成され、必然的に同一構造となる。
【0214】この場合、図11に前述したように、共通
信号配線用端子CTMは、走査信号配線用端子GTMと
は反対の方向に引き出される。
【0215】映像信号配線用端子DTM部分は、図14
に示すように、まず、透明絶縁基板SUB1上にゲート
絶縁膜GIが形成されたのち、映像信号配線用端子DT
Mが形成される領域に映像信号配線DLの延在部が形成
される。
【0216】その後、薄膜トランジスタTFTの表面保
護膜PASが形成され、映像信号配線溶端子DTMが形
成される領域のうち、後述する端子接続用のパッド電極
TC2が形成される領域の一部に、スルーホールTHが
開口される。
【0217】次に、端子接続用のパッド電極TC2が、
共通信号電極CEを形成した際と同一の透明導電膜材料
を用いて、同一の工程で形成される。
【0218】このパッド電極TC2は、スルーホールT
Hによる映像信号配線DL端部の露出部分を覆うように
して形成され、スルーホールTHを介して、映像信号配
線DLと電気的に接続される。
【0219】本構造を採用すると、映像信号配線用端子
DTMも走査信号配線用端子GTMと同様に、耐湿性、
耐薬品性、腐食性に優れる透明導電膜材料で構成される
ため、露出端子部分の信頼性を十分確保できる。
【0220】次に、実施形態1における形成方法の具体
例を、図15および図16を用いて説明する。
【0221】図15は、本発明の実施形態1の構造を実
現するためのプロセスフローを示す図である。 図16
は、図15のプロセスフローに則ってTFT基板を作製
した際の前記図3におけるA−A′およびB−B′で示
した線に沿う断面図である。実施形態1においては、具
体的には(A)〜(F)の6段階のホトリソグラフィ工程を
経てTFT基板SUB1が完成する。
【0222】以下、工程順に説明する。
【0223】工程(A) 透明絶縁基板SUB1を用意し、その表面全域に、例え
ばスパッタリング法によって、Cr膜を100〜500
nm、好ましくは150〜350nm形成する。次に、
ホトリソグラフィ技術を用いて、前記Cr膜を選択エッ
チングし、画素領域内には走査信号電極GE、走査信号
配線GLおよび共通信号配線CLを形成する。
【0224】また、図16には示していないが、走査信
号配線用端子GTM形成領域には走査信号配線GLの延
在部を、共通信号配線用端子CTM形成領域には共通信
号配線CLの延在部を、それぞれ形成する。
【0225】工程(B) 透明絶縁基板SUB1表面全域に、例えばプラズマCV
D法によって、ゲート絶縁膜GIとなる窒化シリコン膜
を200〜700nm程度、好ましくは300〜500
nmの膜厚で形成する。
【0226】さらに、このゲート絶縁膜GIの表面全域
に、例えばプラズマCVD法によって、アモルファスシ
リコン膜を50〜300nm、好ましくは100〜20
0nmの膜厚でおよびn型不純物としてリンをドーピン
グしたアモルファスシリコン膜を10〜100nm、好
ましくは20〜60nmの膜厚で順次積層する。
【0227】次に、ホトリソグラフィ技術を用いて、前
記アモルファスシリコン膜をエッチングし、画素領域内
に薄膜トランジスタTFTの半導体層SIを形成する。
【0228】工程(C) 透明絶縁基板SUB1の表面全域に、例えばスパッタリ
ング法によって、Cr膜を100〜500nm、好まし
くは150〜350nm形成する。
【0229】次に、ホトリソグラフィ技術を用いて、前
記Cr膜をエッチングし、画素領域内には、薄膜トラン
ジスタTFTのソース電極ドレイン電極となる映像信号
電極SDおよび映像信号電極SDをそのまま延在して形
成した画素電極PXおよび前記映像信号電極SDの延在
部である映像信号配線DLを形成する。
【0230】また、図16には示していないが、映像信
号配線DL用端子DTM形成領域には、映像信号配線D
Lの延在部を形成する。
【0231】その後、Cr膜をエッチングしたパターン
をマスクとして、n型不純物としてリンをドーピングし
たアモルファスシリコン膜をエッチングする。画素電極
PXの一部分は、ゲート絶縁膜GIを介して、共通信号
配線CL間で蓄積容量Cstgを形成する。
【0232】工程(D) 透明絶縁基板SUB1の表面の全域に、例えばプラズマ
CVD法によって、薄膜トランジスタTFTの表面保護
膜PASとなる窒化シリコン膜を200nm〜900n
m、好ましくは300〜500nmの膜厚で形成する。
【0233】次に、ホトリソグラフィ技術を用いて、表
面保護膜PASおよび表面保護膜PASの下層に位置す
るゲート絶縁膜GIをエッチングして、画素領域内に共
通信号配線CLの一部を露出するためのスルーホールT
Hを形成する。
【0234】これとともに、走査信号配線用端子GTM
形成領域には走査信号配線GLの延在部を露出させるた
めのスルーホールTHを、共通信号配線用端子CTM形
成領域には共通信号配線CLの延在部を露出させるため
のスルーホールTHを、映像信号配線用端子DTM形成
領域には、映像信号配線DLの延在部を露出するための
スルーホールTHを、それぞれ形成する。
【0235】工程(E) 透明絶縁基板SUB1の表面の全域に、例えばスピンコ
ート法によって、ポリイミド系、アクリル系ポリマ、エ
ポキシ系ポリマ、ベンジシクロブテン系ポリマなどの種
々の有機系の樹脂または有機溶媒に可溶なSiを含む無
機ポリマ、例えば、SOG膜などの絶縁膜からなる塗布
型絶縁膜OIL1を、0.5〜4μm、好ましくは0.5
〜1.5μmの膜厚で塗布する。
【0236】次に、ホトリソグラフィ技術を用いて、塗
布型絶縁膜を選択的に形成する。選択形成する領域は、
映像信号配線DLと、後述する工程(G)で形成する透明
導電膜からなる共通信号電極CEが、重畳して配置され
る領域の少なくとも一部とする。
【0237】ただし、画素領域内では、画素電極PX上
および工程(G)で形成する透明導電膜からなる共通信号
電極CEと共通信号配線CLとを電気的に接続するため
に形成するスルーホールTH部分、走査信号配線用端子
GTM形成領域には、走査信号配線GLの延在部を露出
させるためのスルーホールTH部分、共通信号配線用端
子GTM形成領域には、共通信号配線CLの延在部を露
出させるためのスルーホールTH部分、映像信号配線用
端子DTM形成領域には、映像信号配線DLの延在部を
露出させるためのスルーホールTH部分については、少
なくとも塗布型絶縁膜OIL1は配置しない。
【0238】工程(F) 透明絶縁基板SUB1の表面全域に、例えばスパッタリ
ング法によって、透明導電膜であるITO膜を50〜3
00nm、好ましくは70〜200nm形成する。
【0239】次に、ホトリソグラフィ技術を用いて、I
TO膜をエッチングし、画素領域内には、スルーホール
THを介して、共通信号配線CLと接続された共通信号
電極CEを形成する。
【0240】共通信号電極CEの一部分は、選択形成さ
れた層間絶縁膜である塗布型絶縁膜OIL1を介して映
像信号配線DLと重畳するように配置される。
【0241】図16には示していないが、走査信号配線
用端子GTM形成領域および共通信号配線用端子CTM
形成領域には、走査信号配線用端子GTM用および共通
信号配線用端子CTM用のパッド電極TC1をそれぞれ
形成する。
【0242】映像信号配線用端子DTM形成領域には、
映像信号配線用端子DTM用のパッド電極TC2を形成
する。
【0243】以上に示した工程により、TFT基板側が
完成する。
【0244】一方,CF基板側には染色法により作製し
たカラーフィルタCF,およびCr系または有機材料か
らなる遮光パターンBMが形成される。
【0245】その後、平坦化層となるオーバーコート膜
を形成し、TFT基板とCF基板を貼り合せ,間に液晶
層LCを封入し,両基板の外側に偏光板POL1、PO
L2を配置すると、液晶表示装置となる。
【0246】本実施形態1において、塗布型絶縁膜OI
L1として、フォトイメージ形成型の絶縁膜を使用して
いるが、ホトリソグラフィ工程を用いて、エッチングに
より塗布型絶縁膜OIL1のパターンを形成してもよ
い。
【0247】例えば、塗布型絶縁膜OIL1として、熱
硬化型の絶縁膜を用いて、酸素を反応ガスに用いたドラ
イエッチング法によりパターンを形成してもよい。
【0248】この場合、ホトリソグラフィ工程で用いる
レジストの膜厚は、ドライエッチングによる膜減り分を
考慮して厚膜化する必要がある。
【0249】
【実施形態2】次に、図17〜図21を参照して、本発
明による液晶表示装置の実施形態2を説明する。
【0250】図17から図21において、前述の実施形
態1と同一の構成要素については同一の符号を付して重
複する説明を省略する。
【0251】図17は、本発明の実施形態2を示すアク
ティブマトリクス型液晶表示装置の単位画素の平面図で
ある。
【0252】図18は、図17中のB−B′で示した線
に沿う断面図である。前述した実施形態1と異なる点
は、映像信号配線DLのみならず、走査信号配線GLに
ついても、共通信号電極CEと重畳した構造とした点で
ある。
【0253】具体的には、容量低減用の塗布型絶縁膜O
IL1のパターン形状は、映像信号配線DLおよび走査
信号配線GLのパターン形状を倣って選択的に形成さ
れ、画素電極PX上には、塗布型絶縁膜OIL1を配置
していない。
【0254】したがって、本実施形態2においても、映
像信号配線DLおよび走査信号配線GLの寄生容量を低
減でき、配線の信号遅延を防止できることおよび液晶の
駆動電圧の上昇を回避できる。
【0255】また、塗布型絶縁膜OIL1の埋め込み、
被覆効果により、映像信号配線DLおよび走査信号配線
GLと共通信号電極CEとの重畳部分における絶縁性が
確保できることおよび最上層で共通信号電極CEを加工
する際のエッチング液が、前記不良部分を介して映像信
号配線DL、さらには走査信号配線GL表面に到達する
のを防止できることについても同様である。
【0256】走査信号配線GLのパターン幅をWGLμ
m、走査信号配線GLとの重畳部分に前記走査信号配線
GLのパターン形状を倣って選択的に形成した塗布型絶
縁膜OIL1のパターン幅をWISO2μm、共通信号電極
CEのパターン幅をWCOM2μmと定義すると、図3から
図6で前述した実施形態1において説明したように、走
査信号配線GLの電界シールド効果および走査信号配線
GLの寄生容量低減効果を十分に得るためには、本実施
形態2においても、走査信号配線GLと共通信号電極C
Eとの重畳部分において、 WGL<WISO2<WCOM2 WGL>0 が成立するように、各パターン幅を設定する必要があ
る。
【0257】さらに、塗布型絶縁膜OIL1パターン端
部での共通信号電極CEの断線冗長が要求される場合に
は、 WGL<WCOM2<WISO2 WGL>0 とする必要がある。
【0258】図19は、共通信号電極CEの断線冗長を
考慮して、共通信号電極CEのパターン形状を変更した
(WCOM2<WISO2)実施形態2におけるB−B′で示した
線に沿う断面図である。
【0259】上記構造とすると、映像信号配線DL上の
みならず、走査信号配線GL上についてもブラックマト
リクスBMを省略できるため、透明絶縁基板SUB1に
対する透明絶縁基板SUB2の位置合わせ裕度を大幅に
向上でき、その分、画素の開口率を向上できる。
【0260】また、共通信号電極CEが、y方向のみな
らずx方向にも延在してマトリクス状に配置されるた
め、共通信号電極CE自身の配線抵抗も大幅に低減でき
る。
【0261】図20は、実施形態2において、共通信号
配線CLを、表通信号電極CEと同層に、共通信号電極
CEを延在して形成した構造の実施形態2における単位
画素の平面図である。
【0262】図21は、図20中のB−B′で示した線
に沿う断面図である。本実施形態2においては、上記マ
トリクス配置により共通信号電極CE自身の配線抵抗を
大幅に低減できることを利用した構造である。
【0263】配線抵抗を低減するための共通信号配線C
Lを別個に設ける必要が無くなるため、その分の開口率
を向上できる。
【0264】さらには、共通信号配線CLと共通信号電
極CEとをスルーホールTHを介して接続する必要が無
くなるため、その分の歩留りも向上できる。
【0265】本実施形態2においては、前記共通信号配
線CLを兼ねた共通信号電極CEをITOなどの透明導
電膜で形成しているが、共通信号配線CLのさらなる低
抵抗化が要求される場合においては、透明導電膜に代え
て、Alなどの金属や合金膜を用いることも可能であ
る。
【0266】
【実施形態3】次に、図22〜図37を参照して、本発
明による液晶表示装置の実施形態3を説明する。
【0267】図22から図37において、前述の実施形
態1と同一の構成要素については同一の符号を付して重
複する説明を省略する。実施形態3では、映像信号配線
DLまたは走査信号配線GLと、前記共通信号電極CE
との重畳部分に存在する層間絶縁膜の構造に対して、画
素電極PX上の絶縁膜を選択的に除去した構造の実施形
態を、応用例のバリエーションも含めて説明する。
【0268】図22は、本発明の実施形態3の基本とな
るアクティブマトリクス型液晶表示装置の単位画素の平
面図である。
【0269】図23は、図22中のA−A′で示した線
に沿う断面図、図24は、図22中のB−B′で示した
線に沿う断面図である。
【0270】本実施形態3は、映像信号配線DLおよび
走査信号配線GLを共通信号電極CEと重畳した実施形
態2において、容量低減用の塗布型絶縁膜OIL1を、
画素電極PX上および電極配線接続用スルーホールT
H、端子接続用の露出部分を除いた、ほぼ基板全面に形
成した実施形態である。
【0271】換言すると、前記重畳部分に対して、画素
電極PX上の塗布型絶縁膜OIL1膜を、前記画素電極
PXのパターン形状を倣って選択的に除去した構造であ
る。配線による電界のシールド効果、配線の寄生容量低
減効果、液晶の駆動電圧上昇抑制効果については、実施
形態2と同様である。
【0272】本実施形態3では、塗布型絶縁膜OIL1
がほぼ基板全面に形成されるため、ゲート絶縁膜GI、
薄膜トランジスタTFTの表面保護膜PASにピンホー
ルやクラックまたは段差乗り越え部の付着不良などの不
良部分が存在した場合においても、塗布型絶縁膜OIL
1の埋め込み、被覆効果の恩恵を受ける領域を拡大でき
る。
【0273】また、最上層で共通信号電極CEを加工す
る際のエッチング液が、前記不良部分を介して下層の電
極や配線表面に到達するのを防止できるため、電極や配
線の溶解を防止できる領域についても拡大できる。共通
信号配線CLと共通信号電極CEは、図24に示すよう
に、スルーホールTHを介して接続される。
【0274】本実施形態3では、塗布型絶縁膜OIL1
のスルーホールTHの径を、一括加工した薄膜トランジ
スタの表面保護膜PASおよびゲート絶縁膜GIのそれ
よりも小さくしている。これは、共通信号電極CEが、
スルーホールTH端部の段差を乗り越える際の断線不良
を低減するためである。
【0275】薄膜トランジスタの表面保護膜PASおよ
びゲート絶縁膜GIを一括加工して形成されたスルーホ
ールTH端部は、塗布型絶縁膜OIL1中に埋め込まれ
てしまうため、最終的なスルーホールTH端部の段差形
状は、塗布型絶縁膜OIL1の形状によって決定される
ことになる。
【0276】本実施形態3では、塗布型絶縁膜OIL1
としてフォトイメージ型の材料を使用した。
【0277】これにより、スルーホールTH端部の段差
形が緩和され、なだらかな局面を持った形状が実現でき
るため、結果として共通信号電極CEの段差乗り越えが
容易となり、断線による不良部を低減することが可能と
なる。
【0278】また、本実施形態3では、前記画素電極P
Xのパターン形状を倣って選択的に除去した塗布型絶縁
膜OIL1のパターン幅WISO3μmを、前記画素電極P
Xパターン幅WPXμmよりも狭くしている(WISO3<WP
X)。
【0279】これにより、選択除去した塗布型絶縁膜O
IL1のパターン端部によって生じる段差部分が、画素
電極PXパターン内に収まることになるため、前記段差
部分における上層配向膜の塗布不良や、液晶の初期配向
不良、液晶のスイッチング異常(ドメイン)などの画質不
良を防止できる。
【0280】図25は、図23に示した実施形態3にお
いて、絶縁膜OIL1パターン形状を変更した構造の実
施形態3におけるA−A′で示した線に沿う断面図であ
る。絶縁膜OIL1パターン端部の段差による画質低下
の影響が無視できる場合は、本実施形態3のように、画
素電極PXの幅WPXに対して絶縁膜OIL1パターン幅
WISO3を広くする(WISO3>WPX)ことも可能である。
【0281】図26は、実施形態3の第1の応用例とし
て、画素電極PX上の塗布型絶縁膜OIL1を選択的に
薄膜化した構造の実施形態3におけるA−A′で示した
線に沿う断面図である。
【0282】単位画素の平面図については、図22と類
似した構造となる。
【0283】具体的には、図22における塗布型絶縁膜
OIL1のスルーホールTHパターン部分を薄膜化した
構造である。
【0284】本実施形態3は、画素電極PX上にも、液
晶の駆動電圧の著しい上昇を引き起こさない程度の膜厚
の塗布型絶縁膜OIL1を、薄膜化して残した例であ
る。これにより、画素電極PX上についても塗布型絶縁
膜OIL1を被覆、保護できるため、最上層で共通信号
電極CEを加工する際のエッチング液が、薄膜トランジ
スタTFTの表面保護膜PASの不良部分を介して下層
の画素電極PX表面に到達するのを防止でき、画素電極
PXの溶解をも防止できる。
【0285】本実施形態3において、絶縁膜OIL1を
選択的に薄膜化する方法として、具体的には下記の手段
がある。
【0286】塗布型絶縁膜OIL1として、フォトイメ
ージ形成型の絶縁膜を使用した場合においては、例え
ば、多階調のホトリソグラフィ用の露光マスクを用い
る、または複数枚の露光マスクを用いることで、塗布型
絶縁膜OIL1の露光強度を多段階に調節し、現像液に
対する塗布型絶縁膜OIL1のエッチング特性を変化さ
せることで、一部の領域を選択的に薄膜化できる。
【0287】いずれの場合も、スルーホールTH部分、
端子接続のための露出部分については、塗布型絶縁膜O
IL1を完全に除去する必要があるため、塗布型絶縁膜
OIL1を残す領域、薄膜化する領域、完全に除去する
領域、の3段階の調節が必要である。
【0288】また、ホトレジストパターンを用いて、2
回のホトリソグラフィ工程を経て、エッチングにより塗
布型絶縁膜OIL1のパターンを形成してもよい。例え
ば、塗布型絶縁膜OIL1として、熱硬化型の絶縁膜を
用いて、酸素を反応ガスに用いたドライエッチング法に
よりパターンを形成してもよい。
【0289】この場合、ホトリソグラフィ工程で用いる
レジストの膜厚は、ドライエッチングによる膜減り分を
考慮して厚膜化する必要がある。
【0290】図27は、実施形態3の第2の応用例とし
て、画素電極上の絶縁膜であるTFTの表面保護膜PA
Sそのものを選択的に除去した構造の実施形態3におけ
るA−A′で示した線に沿う断面図である。
【0291】単位画素の平面図については、図22と類
似した構造となる。
【0292】具体的には、図22における塗布型絶縁膜
OIL1パターン部分を、TFTの表面保護膜PASに
置き換えた構造である。
【0293】本実施形態3では、塗布型絶縁膜OIL1
を選択形成していない。したがって、映像信号配線DL
および走査信号配線GLと、共通信号電極CEとの重畳
部分における配線の寄生容量低減については、TFTの
表面保護膜PASの厚膜化が可能な範囲で対応した。
【0294】TFTの表面保護膜PASとしては、具体
的には窒化シリコン膜(ε=6.7)を用いた。
【0295】本実施形態3によれば、従来構造におい
て、画素電極上に存在するTFTの表面保護膜PASそ
のものを、配線重畳部分に対して画素電極PX上で選択
的に除去しているため、従来構造に対して、液晶の駆動
電圧の上昇を抑制するのではなく、さらに低減すること
が可能となる。
【0296】理由を以下に示す。液晶の駆動電圧の上昇
を引き起こす要因となっているのは、画素電極PX上に
存在する絶縁膜が、液晶と直列に接続される容量を形成
し、共通信号電極CE、画素電極PX間に印加した電圧
の一部を吸収するためであることは前述した通りであ
る。
【0297】本実施形態3において、従来構造で画素電
極PX上に存在した絶縁膜を選択的に除去すると、前記
選択除去した領域に、絶縁膜の代わりに液晶層LCが新
たに配置されることになる。
【0298】従来構造での駆動電圧に対して、選択除去
した構造における駆動電圧の大小を決定するのは、選択
除去した領域に新たに配置された液晶に電圧を印加した
際のTFT基板(SUB1)からCF基板(SUB2)に向
かってみた液晶の誘電率の値である。
【0299】新たに配置された液晶に電圧を印加した際
に、TFT基板(SUB1)からCF基板(SUB2)に向
かってみた誘電率の値が、選択除去した絶縁膜の誘電率
に対して高い場合には、その領域の容量が従来構造の場
合の容量に比べて大きくなり、その分だけ選択除去した
領域での電圧降下を低減できる。
【0300】その結果、より効果的に液晶に電圧を印加
できるようになり、駆動電圧を低減できる。
【0301】選択除去した領域に配置された液晶に電圧
を印加した際のTFT基板(SUB1)からCF基板(S
UB2)に向かってみた誘電率の値とは、液晶のΔεが
負の場合には液晶のダイレクタに対して垂直方向の誘電
率となり、液晶のΔεが正の場合には液晶のダイレクタ
に対して平行方向の誘電率となる。
【0302】ここで、液晶のΔεが負の場合には電圧を
印加していない場合でも、TFT基板(SUB1)からC
F基板(SUB2)に向かってみた誘電率の値は、液晶の
ダイレクタに対して垂直方向の誘電率となるが、液晶の
Δεが正の場合には、液晶に電圧が印加されていない場
合には、TFT基板(SUB1)からCF基板(SUB2)
に向かってみた誘電率は液晶のダイレクタに対して垂直
方向の誘電率となる。 そのため、選択除去した窒化シ
リコン膜の誘電率の値(ε=6.7)よりは一般に低い値
を示す。
【0303】ただし、電圧を印加した場合には、絶縁膜
を選択的に除去した領域の液晶には、TFT基板(SU
B1)に対して垂直方向の電界が発生する。
【0304】この電界により選択的に除去した領域の液
晶のほとんどが、電界に倣って配向状態が変化し、液晶
のダイレクタはTFT基板(SUB1)に対して、垂直と
なる。このため、液晶に電圧を印加した場合には、TF
T基板(SUB1)からCF基板(SUB2)に向かってみ
た誘電率の値は、液晶のダイレクタに対して平行方向の
誘電率となる。
【0305】一般に、液晶のΔεが負の場合の液晶のダ
イレクタに対して垂直方向の誘電率および液晶のΔεが
正の場合の液晶のダイレクタに対して平行方向の誘電率
は、窒化シリコン膜の誘電率の値に対して大きいため、
実際にはほとんどの場合で駆動電圧の低減が可能であ
る。
【0306】本実施形態3では、選択除去したTFTの
表面保護膜PASとして窒化シリコン膜を適用して説明
したが、本実施形態3の効果はこれに限定されるもので
はなく、例えば、選択除去した絶縁膜に窒化シリコン膜
よりもさらに誘電率の小さい酸化シリコン膜を使用した
場合には、その効果がより顕著になる。
【0307】次に、図28から図36を用いて、実施形
態3の第3の応用例を説明する。具体的には、図22か
ら図25に示した実施形態3において、画素電極PX上
を選択的に除去して形成した塗布型絶縁膜OIL1パタ
ーンを用いて、下層のTFT表面保護膜PASについて
も、選択的に一括して除去した構造について説明する。
【0308】本実施形態3は、配線の寄生容量を低減し
つつ、かつ液晶の駆動電圧を低減できる構造である。
【0309】図28は、図22において、塗布型絶縁膜
OIL1、TFT表面保護膜PASを選択的に一括除去
した際のA−A′で示した線に沿う断面図であり、図2
9は、B−B′で示した線に沿う断面図である。
【0310】本構造とすると、塗布型絶縁膜OIL1パ
ターン加工と、TFT表面保護膜PASおよびゲート絶
縁膜GIのスルーホールTH加工を、一括して1回のホ
トリソグラフィ工程で実行できるため、1回分のホトリ
ソグラフィ工程を省略でき、工程を簡略化できる。その
結果、スループットを向上でき、生産コストを低減でき
る。
【0311】また、第1の塗布型絶縁膜OIL1パター
ンに対して、パターンの合わせずれを生じることなく薄
膜トランジスタTFTの表面保護膜およびゲート絶縁膜
GIを除去できるため、画素電極PX上、スルーホール
TH部、端子露出部における選択形成または選択除去パ
ターンを合わせ余裕度の分だけ小さくでき、その分、画
素の開口率に寄与する領域を拡大できる。
【0312】本実施形態3においては、塗布型絶縁膜O
IL1およびTFTの表面保護膜PASからなる積層膜
を一括で除去するため、生じる積層段差パターンの高さ
はより大きくなり、段差により生じる副作用も大きくな
る方向にある。
【0313】本実施形態3においても、前記画素電極P
Xのパターン形状を倣って選択的に除去した塗布型絶縁
膜OIL1のパターン幅WIOS3μmを、前記画素電極P
Xパターン幅WPXμmよりも狭くしている(WIOS3<WP
X)。
【0314】これにより、選択して一括除去した塗布型
絶縁膜OIL1、TFTの表面保護膜PASからなる積
層段差パターンの端部によって生じる段差部分が、画素
電極PXパターン内に収まることになるため、前記段差
部分における上層配向膜の塗布不良や、液晶の初期配向
不良、液晶のスイッチング異常(ドメイン)などの画質不
良を防止できる。
【0315】また、本方式を実施すると、配線重畳部分
に容量低減用の塗布型絶縁膜OIL1を任意に形成した
場合においても、従来構造に対して、画素電極PX上の
絶縁膜を選択的に除去できるため、液晶の駆動電圧をさ
らに低減できる。
【0316】図30は、図28,図29に示した第3の
応用例において、絶縁膜OIL1パターン形状を変更し
た構造の実施形態3における単位画素の平面図である図
31は、図30中のA−A′で示した線に沿う断面図で
ある。本実施形態3においては、選択除去する塗布型絶
縁膜OIL1パターンの開口部を、図22に比べて大き
く配置している。
【0317】これにより、塗布型絶縁膜OIL1パター
ンの加工不良による、開口不良を低減できる。
【0318】本実施形態3においても、塗布型絶縁膜O
IL1のパターン端部の一方が、共通信号電極パターン
内に、もう一方が画素電極PXパターン内に収まるよう
に配置されているため、一括して選択除去した塗布型絶
縁膜OIL1とTFTの表面保護膜PASの積層段差部
分における上層配向膜の塗布不良や、液晶の初期配向不
良、液晶のスイッチング異常(ドメイン)などの画質不良
を防止できる。
【0319】本実施形態3においては、画素電極PX表
面が露出するように、液晶の駆動電圧上昇の要因である
画素電極PX上の絶縁膜を一括して除去している。その
ため、絶縁膜除去後に形成する共通信号電極CEパター
ンと画素電極PXパターンとが重畳して短絡することが
ないように、塗布型絶縁膜OIL1パターンおよび共通
信号電極CEパターンを配置する必要がある。
【0320】また、本実施形態3においては、露出した
画素電極PX上で、共通信号電極CEパターンを形成、
加工する必要がある。
【0321】したがって、下層の画素電極PXを構成す
る導電膜材料に対して、上層の共通信号電極CEを構成
する導電膜材料が選択的にエッチングできることが条件
となる。
【0322】例えば、画素電極PXをAlまたはAlの
合金膜で、共通信号電極CEを透明導電膜で形成したい
場合は、例えば、共通信号電極CEは、Alに対するエ
ッチング速度が小さい蓚酸などの弱酸でエッチングが可
能なアモルファスのITOまたは、IZOまたはIGO
などを用いる必要がある。
【0323】画素電極PX、共通信号電極CEともに透
明導電膜で形成したい場合には、例えば、上層の共通信
号電極CEは、エッチング速度が小さい蓚酸などの弱酸
でエッチングが可能なアモルファスのITOまたは、I
ZOまたはIGOなどを用い、下層の画素電極PXは、
前記アモルファスのITO、IZO、IGOに比べて2
桁ほどエッチング速度が小さい多結晶のITO、IZ
O、IGOなどを用いることで実現できる。
【0324】なお、共通信号電極CE加工時に画素電極
PXが露出しない構造、具体的には先に述べた本発明の
実施形態1および実施形態2および実施形態3のうちの
一部の実施形態で述べた構造例などについては、画素電
極PXおよび共通信号電極CEを構成する導電膜材料に
対する制約は、特にない。
【0325】図32は、図28から図32に示した第3
の応用例に係る、アクティブマトリクス型液晶表示装置
の基板端部の断面模式図である。
【0326】図33は、走査信号配線GL用端子GTM
部分の要部平面図(a)と、(b)A−A′で示した線に沿
う断面図を、図34は、映像信号配線DL用端子DTM
部分の要部平面図(a)と、(b)A−A′で示した線に沿
う断面図を、それぞれ示す。
【0327】図32から図34に示した実施形態3にお
ける平面図および断面図は、選択的に形成または除去し
た塗布型絶縁膜OIL1の有無以外の構造は、実施形態
1中の図12から図14と同一であるため、説明を省略
する。
【0328】次に、図28から図32に示した第3の応
用例について、形成方法の具体例を、図35および図3
6を用いて説明する。
【0329】図35は、図28から図32に示した第3
の応用例に係るアクティブマトリクス型液晶表示装置の
構造を実現するための、プロセスフローを示す図であ
る。
【0330】図36は、図35のプロセスフローに則っ
てTFT基板を作製した際の図22におけるA−A′、
およびB−B′で示した線に沿う断面図である。
【0331】第3の応用例においては、具体的には(A)
〜(E)の5段階のホトリソグラフィ工程を経てTFT基
板SUB1が完成する。
【0332】以下、工程順に説明する。
【0333】工程(A) 透明絶縁基板SUB1を用意し、その表面全域に、例え
ばスパッタリング法によって、Cr膜を100〜500
nm、好ましくは150〜350nm形成する。次に、
ホトリソグラフィ技術を用いて、前記Cr膜を選択エッ
チングし、画素領域内には走査信号電極GE、走査信号
配線GLおよび共通信号配線CLを形成する。
【0334】また、図16には示していないが、走査信
号配線用端子GTMおよび共通信号配線用端子CTM形
成領域には、走査信号配線GLおよび共通信号配線CL
の延在部をそれぞれ形成する。
【0335】工程(B) 透明絶縁基板SUB1表面全域に、例えばプラズマCV
D法によって、ゲート絶縁膜GIとなる窒化シリコン膜
を200〜700nm程度、好ましくは300〜500
nmの膜厚で形成する。
【0336】さらに、このゲート絶縁膜GIの表面全域
に、例えばプラズマCVD法によって、アモルファスシ
リコン膜を50〜300nm、好ましくは100〜20
0nmの膜厚でおよびn型不純物としてリンをドーピン
グしたアモルファスシリコン膜を10〜100nm、好
ましくは20〜60nmの膜厚で順次積層する。次に、
ホトリソグラフィ技術を用いて、前記アモルファスシリ
コン膜をエッチングし、画素領域内に薄膜トランジスタ
TFTの半導体層SIを形成する。
【0337】工程(C) 透明絶縁基板SUB1の表面全域に、例えばスパッタリ
ング法によって、Cr膜を100〜500nm、好まし
くは150〜350nm形成する。
【0338】次に、ホトリソグラフィ技術を用いて、前
記Cr膜をエッチングし、画素領域内には、薄膜トラン
ジスタTFTのソース電極ドレイン電極となる映像信号
電極SDおよび映像信号電極SDをそのまま延在して形
成した画素電極PXおよび前記映像信号電極SDの延在
部である映像信号配線DLを形成する。
【0339】図16には示していないが、映像信号配線
DL用端子DTM形成領域には、映像信号配線DLの延
在部を形成する。
【0340】その後、Cr膜をエッチングしたパターン
をマスクとして、n型不純物としてリンをドーピングし
たアモルファスシリコン膜をエッチングする。
【0341】画素電極PXの一部分は、ゲート絶縁膜G
Iを介して、共通信号配線CL間で蓄積容量Cstgを形
成する。
【0342】工程(D) 透明絶縁基板SUB1の表面の全域に、例えばプラズマ
CVD法によって、薄膜トランジスタTFTの表面保護
膜PASとなる窒化シリコン膜を200nm〜900n
m、好ましくは300〜500nmの膜厚で形成する。
【0343】次いで、透明絶縁基板SUB1の表面の全
域に、例えばスピンコート法によって、ポリイミド系,
アクリル系ポリマ,エポキシ系ポリマ,ベンジシクロブ
テン系ポリマなどの種々の有機系の樹脂または有機溶媒
に可溶なSiを含む無機ポリマ、例えば、SOG膜など
の絶縁膜からなる塗布型絶縁膜OIL1を、0.5〜4
μm、好ましくは0.5〜1.5μmの膜厚で塗布する。
【0344】次に、ホトリソグラフィ技術を用いて、塗
布型絶縁膜OIL1パターンを選択的に形成する。
【0345】選択形成する領域は、画素領域内では、画
素電極PX上および工程(E)で形成する透明導電膜から
なる共通信号電極CEと共通信号配線CLとを電気的に
接続するために形成するスルーホールTH部分、走査信
号配線用端子GTM形成領域には、走査信号配線GLの
延在部を露出させるためのスルーホールTH部分、共通
信号配線用端子GTM形成領域には、共通信号配線CL
の延在部を露出させるためのスルーホールTH部分、映
像信号配線用端子DTM形成領域には、映像信号配線D
Lの延在部を露出させるためのスルーホールTH部分を
除くほぼ基板全面とする。
【0346】次いで、前記選択形成した塗布型絶縁膜O
IL1パターンをマスクに、TFTの表面保護膜PAS
および表面保護膜PASの下層に位置するゲート絶縁膜
GIを一括でエッチングして、画素領域内に、画素電極
PX表面を露出するためのスルーホールTHおよび共通
信号配線CLの一部を露出するためのスルーホールTH
を形成する。
【0347】これとともに、走査信号配線用端子GTM
形成領域には、走査信号配線GLの延在部を露出させる
ためのスルーホールTHを、共通信号配線用端子GTM
形成領域には、共通信号配線CLの延在部を露出させる
ためのスルーホールTHを、映像信号配線用端子DTM
形成領域には、映像信号配線DLの延在部を露出するた
めのスルーホールTHを、それぞれ形成する。
【0348】工程(E) 透明絶縁基板SUB1の表面全域に、例えばスパッタリ
ング法によって、透明導電膜であるITO膜を50〜3
00nm、好ましくは70〜200nm形成する。
【0349】次に、ホトリソグラフィ技術を用いて、I
TO膜をエッチングし、画素領域内には、スルーホール
THを介して、共通信号配線CLと接続された共通信号
電極CEを形成する。
【0350】共通信号電極CEの一部分は、選択形成さ
れた層間絶縁膜である塗布型絶縁膜OIL1を介して、
映像信号配線DLおよび走査信号配線GLと重畳するよ
うに配置される。
【0351】図16には示していないが、走査信号配線
用端子GTM形成領域および共通信号配線用端子CTM
形成領域には、走査信号配線用端子GTM用および共通
信号配線用端子CTM用のパッド電極TC1をそれぞれ
形成する。
【0352】映像信号配線用端子DTM形成領域には、
映像信号配線用端子DTM用のパッド電極TC2を形成
する。
【0353】本実施形態3において、上層の共通信号電
極CEを構成するITO膜は、下層の画素電極PXを構
成するCr膜に対して選択的にエッチング加工できるた
め、選択エッチングの制約条件は達成している。
【0354】以上に示した工程により、TFT基板側が
完成する。
【0355】本実施形態3において、塗布型絶縁膜OI
L1として、フォトイメージ形成型の絶縁膜を使用して
いるが、もちろん、工程(D)で作製した塗布型絶縁膜O
IL1パターンをマスクとして用いずに、レジストを用
いたホトリソグラフィ工程により、塗布型絶縁膜OIL
1、TFTの表面保護膜PASおよび表面保護膜PAS
の下層に位置するゲート絶縁膜GIからなる3層の積層
膜を一括エッチングにより、選択的に除去、形成しても
よい。
【0356】例えば、塗布型絶縁膜OIL1として熱硬
化型の絶縁膜を用いて、酸素を反応ガスに用いたドライ
エッチング法によりエッチングしてもよい。
【0357】この場合、ホトリソグラフィ工程で用いる
レジストの膜厚は、塗布型絶縁膜OIL1および前記塗
布型絶縁膜OIL1に次いで、TFTの表面保護膜PA
Sおよび表面保護膜PASの下層に位置するゲート絶縁
膜GIを一括でドライエッチングする際の膜減り分を考
慮して厚膜化する必要がある。
【0358】
【実施形態4】次に、図37,図38を参照して、本発
明による液晶表示装置の実施形態4を説明する。
【0359】図37および図38において、前述の実施
形態1と同一の構成要素については同一の符号を付して
重複する説明を省略する。
【0360】実施形態4は、実施形態3において、露出
した画素電極PX、共通信号電極CE表面を覆うように
絶縁膜OIL2を形成した構造である。絶縁膜OIL2
は、プロセスの歩留り向上を目的として新たに追加した
第2の塗布型絶縁膜である。
【0361】図37は、図28および図29に示した実
施形態3において、画素電極上の絶縁膜OIL1,TF
Tの表面保護膜PASを選択的に除去した後、露出した
画素電極PX、共通信号電極CE表面を覆うように絶縁
膜OIL2を形成した実施形態4におけるA−A′で示
した線に沿う断面図である。
【0362】絶縁膜OIL2の表面被覆により、画素電
極PX、共通信号電極CEを構成する導電膜材料の一部
が液晶内部に流出して、液晶の比抵抗が低下するなどの
液晶の電気−光学特性に影響を与えることによって生じ
る液晶表示装置の画質低下を防止できる。
【0363】また、共通信号電極CEのパターン端部お
よび選択除去した塗布型絶縁膜OIL1およびTFT表
面保護膜PASの積層パターン端部によって生じる段差
部分を、絶縁膜OIL2が付着して被覆すると、前記段
差部分における上層配向膜の塗布不良や、液晶の初期配
向不良、液晶のスイッチング異常(ドメイン)などの画質
不良を防止できる。
【0364】しかし、共通信号電極CE上および画素電
極PX上に存在する絶縁膜は、前述したように液晶の駆
動電圧を上昇する要因となるため、駆動電圧の上昇分と
して許容範囲内に収まるように、絶縁膜OIL2の種類
(誘電率)および膜厚を設定する必要がある。
【0365】また、画素電極PX、共通信号電極CEの
露出による、電極表面の電界集中を緩和できるため、液
晶LCおよび配向膜ORI1に局部的に強電界が印可さ
れることによる残像の発生を防止できる。
【0366】第2の塗布型絶縁膜OIL2としては、例
えばスピンコート法によって、ポリイミド系、アクリル
系ポリマ、エポキシ系ポリマ、ベンジシクロブテン系ポ
リマなどの種々の有機系の樹脂または有機溶媒に可溶な
Siを含む無機ポリマ、例えば、SOG膜などの塗布型
絶縁膜を形成する。膜厚は、0.1〜0.5μmの範囲が
望ましい。
【0367】なお、第2の塗布型絶縁膜OIL2の形成
に際しては、走査信号配線用端子GTM形成領域には、
走査信号配線GLの延在部を露出させるためのスルーホ
ールTH、共通信号配線用端子GTM形成領域には、共
通信号配線CLの延在部を露出させるためのスルーホー
ルTH、映像信号配線用端子DTM形成領域には、映像
信号配線DLの延在部を露出させるためのスルーホール
THを形成しておく必要がある。
【0368】図38は、図37に示した実施形態4にお
いて、画素電極PX表面のみを覆うように絶縁膜OIL
2を形成し、共通信号電極CEについては露出させた構
造の実施形態4におけるA−A′で示した線に沿う断面
図である。
【0369】本実施形態4において、第2の塗布型絶縁
膜OIL2は、画素電極PX上の塗布型絶縁膜OIL1
およびTFTの表面保護膜PASを一括除去して、画素
電極PX表面を露出した後に、露出した画素電極PX表
面のみならず、基板のほぼ全面を被覆、保護するように
形成されている。
【0370】したがって、この後の工程で、画素電極P
X上で共通信号電極CEを加工する際に、下層の画素電
極PXのみならず、さらにはより下層に存在する電極、
配線が、TFTの表面保護膜PAS、ゲート絶縁膜GI
に存在するクラックやピンホールまたは段差乗り越え部
の付着不良などの不良部分を介して溶解、断線するのを
防止できる。
【0371】これにより、露出した画素電極PX上で、
共通信号電極CEパターンを形成、加工する必要が無く
なるため、下層の画素電極PXを構成する導電膜材料に
対して、上層の共通信号電極CEを構成する導電膜材料
が選択的にエッチングできること、という制約を受ける
ことなく、画素電極PXおよび共通信号電極CEを構成
する導電膜材料を、独立して任意に選択できる。
【0372】また、図37に示した実施形態4の構造と
は異なり、第2の塗布型絶縁膜OIL2は画素電極PX
上のみに存在し、共通信号電極CE上には存在しない。
【0373】したがって、図37に示した実施形態4に
比べて、共通信号電極CE上に存在する第2の塗布型絶
縁膜OIL2の分だけ、液晶の駆動電圧上昇という副作
用を低減できる。
【0374】ただし、共通信号電極CE上については、
表面被覆、保護効果は得られない。
【0375】本実施形態4は、共通信号電極CE加工時
の画素電極PXおよび下層に存在する配線、電極の保護
のために、新たに第2の塗布型絶縁膜OIL2を追加し
た構造となっているが、塗布型絶縁膜をOIL1一層の
みとし、OIL1に本実施形態で示したOIL2の効果
を付与しても同様の効果が得られる。
【0376】その際には、図26に前述した実施形態3
中の第1の応用例の構造のように、OIL1は、選択的
に形成する領域以外の絶縁膜を全て除去するのではな
く、その領域に薄膜を残すような構造となる。
【0377】なお、第2の塗布型絶縁膜OIL2の形成
に際しては、共通信号電極CEと共通信号配線CLとを
電気的に接続するために形成するスルーホールTH、走
査信号配線用端子GTM形成領域には、走査信号配線G
Lの延在部を露出させるためのスルーホールTH、共通
信号配線用端子GTM形成領域には、共通信号配線CL
の延在部を露出させるためのスルーホールTH、映像信
号配線用端子DTM形成領域には、映像信号配線DLの
延在部を露出させるためのスルーホールTHを形成して
おく必要がある。
【0378】
【実施形態5】次に、図39を参照して、本発明による
液晶表示装置の実施形態5を説明する。図39は、本発
明の実施形態5におけるA−A′で示した線に沿う断面
図である。
【0379】図39において、前述の実施形態3と同一
の構成要素については同一の符号を伏して重複する説明
を省略する。
【0380】実施形態5では、図28および図29に示
した実施形態3において、実施形態3で示したプロセス
フローの後に、画素電極上の塗布型絶縁膜OIL1、T
FTの表面保護膜PASを選択的に除去して生じた段差
部分を埋め込み、平坦化するように、絶縁膜OIL3を
形成している。
【0381】OIL3は、駆動電圧低減のために新たに
挿入された絶縁膜であり、この絶縁膜OIL3は、その
誘電率が、同じ領域で選択的に除去した絶縁膜の誘電率
よりも高いことを特徴とする。
【0382】本実施形態5によれば、画素電極上の塗布
型絶縁膜OIL1およびTFTの表面保護膜PASを選
択的に除去した領域に、誘電率の高い絶縁膜を新しく形
成すると、液晶の誘電率に左右されずに駆動電圧を低減
できる。この場合、絶縁膜OIL3の誘電率が高いほ
ど、駆動電圧低減の効果は大きくなる。
【0383】また、本実施形態5によれば、塗布型絶縁
膜OIL1およびTFTの表面保護膜PASを選択的に
除去した段差領域に絶縁膜OIL3を配置することで、
TFT基板(SUB1)とCF基板(SUB2)とに挟持さ
れた液晶LCの段差によるギャップの差をほぼ0にで
き、ギャップばらつきによる表示不良を引き起こすこと
なく、良好な表示を実現できる。
【0384】なお、第3の塗布型絶縁膜OIL3の形成
に際しても、走査信号配線用端子GTM形成領域には、
走査信号配線GLの延在部を露出させるためのスルーホ
ールTH、共通信号配線用端子GTM形成領域には、共
通信号配線CLの延在部を露出させるためのスルーホー
ルTH、映像信号配線用端子DTM形成領域には、映像
信号配線DLの延在部を露出させるためのスルーホール
THを形成しておく必要がある。
【0385】
【実施形態6】次に、図40,図41を参照して、本発
明による液晶表示装置の実施形態6を説明する。
【0386】実施形態6は、下層のTFT表面保護膜P
ASを省略して、画素電極PX上を選択的に除去して形
成した絶縁膜OIL1で、TFT表面保護膜を兼用した
構造である。
【0387】図40に、図22に示した実施形態3にお
いて、塗布型絶縁膜OIL1でTFT表面保護膜PAS
を兼用した構造におけるA−A′で示した線に沿う断面
図を、図41に、B−B′で示した線に沿う断面図をそ
れぞれ示す。通常、TFT表面保護膜PASには、プラ
ズマCVD法などの真空プロセスで形成した窒化シリコ
ン膜などの無機絶縁膜が用いられ、その加工にも真空プ
ロセスであるドライエッチング法が用いられる。
【0388】プラズマCVD法などの堆積型の膜形成で
は、膜厚が厚くなるにつれて膜形成に時間を要すること
になり、スループットが低下するという問題がある。
【0389】これに対して、塗布型の有機絶縁膜をTF
Tの表面保護膜PASとして使用した場合、例えば塗布
型絶縁膜OIL1の形成にはスピンコート法などが用い
られる。スピンコート法では、塗布材料の粘度を調整し
て膜厚の制御をするため、堆積型のCVD法と異なり、
厚膜化が容易である。
【0390】真空プロセスを用いない分、製膜設備も安
価である。加えて、フォトイメージ形成型の塗布型絶縁
膜を用いると、ドライエッチング工程を新たに設ける必
要も無くなり、配線の重畳部分への塗布型絶縁膜OIL
1の選択形成、画素電極PX上での選択除去を容易に実
行できる。
【0391】すなわち、塗布型絶縁膜OIL1でTFT
の表面保護膜PASを兼用すると、TFT表面保護膜P
ASの形成、加工のための工程を省略できるため、スル
ープットを向上でき、生産コストを大幅に削減できる。
【0392】また、塗布型絶縁膜OIL1を形成する
と、TFTの表面保護膜PASで問題となるピンホール
やクラック、下層段差乗り越え部の付着不良部を埋め込
み、被覆効果により補修できるため、より下層に存在す
る各種電極、配線の腐食、溶解、断線を大きく低減で
き、歩留りを大幅に向上できる。
【0393】また、配線重畳部分の層間の絶縁不良によ
る短絡不良についても低減できる。重畳部分における配
線の寄生容量の低減および液晶の駆動電圧の低減が両立
できる。
【0394】ただし、本実施形態6では、TFTのチャ
ネル半導体層であるアモルファスシリコン膜SIのバッ
クチャネル部分が、塗布型絶縁膜OIL1と直接接触す
る構造となる。
【0395】したがって、アモルファスシリコン膜SI
や塗布型絶縁膜OIL1の膜質や材料特性によっては、
例えば、接触界面に固定電荷が発生し、バックチャネル
部分におけるリーク電流が増大するなど、TFT特性が
影響を受けることが懸念される。その場合は、バックチ
ャネル部分を保護するための処理工程が新たに必要とな
る。
【0396】本実施形態6では、塗布型絶縁膜OIL1
を形成する前に、基板全面を酸素プラズマ中に曝す酸素
プラズマ処理により、アモルファスシリコン膜SIのバ
ックチャネル部分の極表面を酸化させて保護する処理を
施した。
【0397】以上の実施形態6においては、映像信号配
線DLおよび走査信号配線GL上に重畳して形成した共
通信号電極CEの自己遮光膜としての機能を利用して、
CF基板(SUB2)上のy方向およびx方向に延在する
ブラックマトリクスBMを省略する構造について説明し
たが、反射防止膜としての用途で、CF基板(SUB2)
上のブラックマトリクスBMを残しておいてもよい。
【0398】以上の実施形態では、例えば走査信号配線
GLをx方向に延在してy方向に並設して、映像信号配
線DLをy方向に延在してx方向に並設して形成した
が、走査信号配線GLと映像信号配線DLの位置関係を
入れ替えて構成してもよい。
【0399】また、以上の実施形態6では、層間絶縁膜
となるゲート絶縁膜GIを介して、走査信号配線GLを
下層に、映像信号配線DLを上層に配置しているが、走
査信号配線GLと映像信号配線DLとの層順序に関係す
る位置関係を入れ替えて構成してもよい。
【0400】なお、この配線の層順序は、後述するTF
Tの構造とも関係している。また、以上の実施形態6に
おいては、画素電極PXおよび共通信号電極CLについ
ては、映像信号配線DLと同一方向に延在、併設して形
成したが、走査信号配線GLと同一方向に延在、併設し
てと形成してもよい。
【0401】図8に示した共通信号電極CEおよび画素
電極PXに屈曲部を設けた構造は、実施形態1の構造を
変化させた構造として示したが、これに限定されるもの
ではなく、その他の実施形態に適用すると、それぞれに
示した効果に、マルチドメインの効果が付与される。
【0402】以上の実施形態においては、共通信号配線
CLとして、走査信号電極GE、走査信号配線GLと同
層に、同一材料、同一工程で形成したメタル配線を用い
た例を説明したが、映像信号電極SD、映像信号配線D
Lと同層に、同一材料,同一工程で形成してもよい。
【0403】また、共通信号電極CEを構成する電極材
料をそのまま延在して共通信号配線CLとしてもよいこ
とは、実施形態に示した通りである。
【0404】画素電極PXについても、映像信号電極S
Dを構成する電極材料をそのまま延在して形成してもよ
いことも、実施形態に示したした通りである。
【0405】走査信号電極GE、走査信号配線GLおよ
び映像信号電極SD、映像信号配線DLおよび共通信号
配線CL、画素電極PXを構成するメタル膜は、一例と
してCrを使用しているが、例えば、スパッタリングま
たは蒸着法などで形成されたCr,Mo,Ta,Ti,N
b,Wなどの高融点金属、これらの合金または金属シリ
サイドまたは低抵抗配線材料であるAl,Al合金また
はこれらの材料からなる積層膜で構成されてもよい。
【0406】また、画素電極,共通信号電極CE,共通
信号配線CLについては、透明導電膜で構成してもよい
ことは、実施形態で示した通りである。
【0407】以上の実施形態においては、透明導電膜と
して酸化インジウムスズ(ITO:Indium Tin Oxid
e)を使用して説明したが、透明導電膜であれば同様の効
果は得られるため、例えば、酸化インジウム亜鉛(IZ
O:Indium Zinc Oxide)、酸化インジウムゲルマニウ
ム(IGO:Indium Germanium Oxide)などの酸化イ
ンジウム系の他の透明導電膜でもよい。
【0408】半導体、不純物をドープしたシリコン膜か
らなる電極NSIを構成するシリコン膜としては、アモ
ルファスシリコン膜を使用しているが、例えば、アモル
ファスシリコン膜を熱処理またはレーザアニール処理し
て結晶化した多結晶シリコン膜を用いてもよい。
【0409】ゲート絶縁膜GI、保護絶縁膜は、例えば
プラズマCVDまたはスパッタリング法などで形成され
た窒化シリコン膜を使用しているが、例えば、酸化シリ
コン膜などの絶縁膜で構成してもよい。
【0410】ゲート絶縁膜GIについては、走査信号電
極GE、走査信号配線GLを構成するメタルの一部表面
を酸化して得られた絶縁膜を用いてもよい。
【0411】以上の実施形態においては、配線重畳部分
の層間絶縁膜の構造として、薄膜トランジスタTFTの
表面保護膜PASが含まれた構造を一例として説明した
が、ゲート絶縁膜GI、薄膜トランジスタTFTの表面
保護膜PASの積層膜が含まれる場合、ゲート絶縁膜G
I、薄膜トランジスタTFTの表面保護膜PASのいず
れかが存在しない場合またはいずれも存在しない場合で
もよい。
【0412】以上の実施形態においては、本発明の構造
を、逆スタガ型のTFTをスイッチング素子に用いた液
晶表示装置に適用した例を説明したが、本発明はこれの
みに限定されるものではなく、例えば正スタガ型のTF
T、またはコプレナ型のTFTなど、異なる構造のTF
Tを用いた場合も適用可能である。
【0413】
【実施形態7】次に、図42,図43を参照して、本発
明による液晶表示装置の実施形態1を説明する。
【0414】図42および図43は、本発明の実施形態
7を示すアクティブマトリクス型液晶表示装置の実施形
態であり、具体的には、図28および図29に示した実
施形態3において、画素のスイッチング素子に正スタガ
型のTFTを適用した構造を示す。
【0415】図42は、A−A′で示した線に沿う断面
図を、図43は、B−B′で示した線に沿う断面図をそ
れぞれ示す。
【0416】通常の正スタガ型のTFT構造の場合、上
記した一連の実施形態で述べた逆スタガ型のTFT構造
とは、ゲート絶縁膜GIを介した走査信号配線GLおよ
び映像信号配線DLの層順序が逆転した構造となる。
【0417】したがって、映像信号電極SDの一方を延
在して画素電極PXを形成した場合、画素電極PXは最
下層に配置されることになる。
【0418】映像信号配線DLと共通信号電極CEとの
重畳部分における層間絶縁膜の構造は、ゲート絶縁膜G
I,TFTの表面保護膜PAS,第1の塗布型絶縁膜O
IL1の3層の積層絶縁膜構造となる。
【0419】一方、画素電極PX上に存在する絶縁膜を
一括して除去する場合には、画素電極PX上を選択的に
除去した絶縁膜OIL1パターンを用いて、下層のTF
T表面保護膜PASのみならずゲート絶縁膜GIについ
ても選択的に一括して除去する構造となる。
【0420】正スタガ型のTFT構造を適用した本実施
形態7においても、配線の寄生容量低減効果、液晶の駆
動電圧低減効果については同様である。
【0421】本発明は、以上の実施形態の構造に限定さ
れるものではなく、配線重畳部分の寄生容量低減と、液
晶の駆動電圧低減を目的に、配線の重畳部分と、画素電
極上とで、絶縁膜層の層数、層を構成する材料の膜厚ま
たは層を構成する材料の誘電率のうち少なくとも一つが
異なる構造とした場合であれば、全て該当する。
【0422】
【発明の効果】本発明によれば、映像信号配線または走
査信号配線のうち少なくとも一方の信号配線上に、電界
をシールドするための基準電極となる共通信号電極を、
層間絶縁膜を介して重ね合わせる構造の横電界方式の液
晶表示装置において、配線重畳部分に寄生容量低減用の
層間絶縁膜を新たに一層追加し、画素電極上に選択的に
形成する構造をとると、液晶の駆動電圧上昇を招くこと
なく、配線重畳部分での寄生容量を低減でき、かつ、配
線間の短絡防止が可能となる。
【0423】また、従来構造で配置されていた画素電極
上の層間絶縁膜を、配線重畳部分に対して選択的に除去
する構造をとると、画素電極と共通信号電極間で液晶と
直列に接続される容量が増大、効率良く液晶に電圧を印
可できるようになるため、駆動電圧の低減が可能とな
る。
【0424】さらに、2つの効果を組み合わせた構造と
すると、配線の寄生容量低減と液晶の駆動電圧低減の両
方を実現できる。
【0425】これにより、高透過率で高性能な液晶表示
装置を、歩留り良く製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】配線重畳部分の層間絶縁膜構造に対して新たに
容量低減用絶縁膜を一層追加した際の容量低減効果を示
す図である。
【図2】画素電極上に配置される絶縁膜構造を変更した
際の液晶の駆動電圧低減の効果を示す図である。
【図3】本発明によるアクティブマトリクス型液晶表示
装置の実施形態1、すなわち、映像信号配線DLと共通
信号電極CEとを選択的に形成した層間絶縁膜OIL1
を介して重畳した構造におけるTFT基板側の単位画素
の平面図である。
【図4】図3のA−A′線に沿うTFT基板の断面図で
ある。
【図5】図3のB−B′線に沿うTFT基板の断面図で
ある。
【図6】実施形態1において共通信号電極CEのパター
ン形状を変更した構造の実施形態のA−A′線に沿う断
面図である。
【図7】図3中のA−A′線に沿うTFT基板とカラー
フィルタ基板とを含む断面図である。
【図8】実施形態1においてマルチドメイン方式を適用
した実施形態における単位画素の平面図である。
【図9】実施形態1において共通信号配線CLの配置を
変更した実施形態における単位画素の平面図である。
【図10】実施形態1において画素電極PXを透明導電
膜で形成した実施形態における単位画素の平面図であ
る。
【図11】実施形態1のアクティブマトリクス型液晶表
示装置の電気回路を示す概略図である。
【図12】実施形態1のアクティブマトリクス型液晶表
示装置の基板端部の断面模式図である。
【図13】実施形態1のアクティブマトリクス型液晶表
示装置の走査信号配線GL用端子GTM部分の要部平面
図(a)と、(b)A−A′線に沿う断面図である。
【図14】実施形態1のアクティブマトリクス型液晶表
示装置の映像信号配線DL用端子DTM部分の要部平面
図(a)と、(b)A−A′線に沿う断面図である。
【図15】実施形態1のアクティブマトリクス型液晶表
示装置の構造を実現するためのプロセスフローを示す図
である。
【図16】図15のプロセスフローに則ってTFT基板
を作製した際の図3におけるA−A′およびB−B線に
沿う断面図である。
【図17】本発明によるアクティブマトリクス型液晶表
示装置の実施形態2、すなわち、映像信号配線DLのみ
ならず、走査信号配線GLについても共通信号電極CE
と重畳した構造における単位画素の平面図である。
【図18】図17のB−B′線に沿う断面図である。
【図19】実施形態2において共通信号電極CEのパタ
ーン形状を変更した実施形態におけるB−B′線に沿う
断面図である。
【図20】実施形態2において共通信号配線CLを、共
通信号電極CEと同層に共通信号電極CEを延在して形
成した実施形態における単位画素の平面図である。
【図21】図20中のB−B′線に沿う断面図である。
【図22】本発明によるアクティブマトリクス型液晶表
示装置の実施形態3、すなわち、画素電極PX上の絶縁
膜を選択的に除去した構造における単位画素の平面図で
ある。
【図23】図22のA−A′線に沿う断面図である。
【図24】図22のB−B′線に沿う断面図である。
【図25】図22から図24に示した実施形態3におい
て、画素電極PX上を選択的に除去した絶縁膜OIL1
パターン形状を変更した構造の実施形態におけるA−
A′線に沿う断面図である。
【図26】実施形態3の第1の応用例において、画素電
極PX上の絶縁膜OIL1を選択的に薄膜化した構造の
実施形態におけるA−A′線に沿う断面図である。
【図27】実施形態3の第2の応用例において、画素電
極PX上の絶縁膜であるTFTの表面保護膜PASその
ものを選択的に除去した構造の実施形態におけるA−
A′線に沿う断面図である。
【図28】実施形態3の第3の応用例において、画素電
極PX上を選択的に除去した絶縁膜OIL1パターンを
用いて、下層のTFT表面保護膜PASについても選択
的に一括して除去した実施形態におけるA−A′線に沿
う断面図である。
【図29】図28に示した実施形態におけるB−B′線
に沿う断面図である。
【図30】図28,図29に示した第3の応用例におい
て絶縁膜OIL1パターン形状を変更した構造の実施形
態における単位画素の平面図である。
【図31】図30中のA−A′線に沿う断面図である。
【図32】本発明の実施形態3の第3の応用例に係るア
クティブマトリクス型液晶表示装置の基板端部の断面模
式図である。
【図33】本発明の実施形態3の第3の応用例に係るア
クティブマトリクス型液晶表示装置の走査信号配線GL
用端子GTM部分の要部平面図(a)と、(b)A−A′線
に沿う断面図である。
【図34】本発明の実施形態3の第3の応用例に係るア
クティブマトリクス型液晶表示装置の映像信号配線DL
用端子DTM部分の要部平面図(a)と、(b)A−A′線
に沿う断面図である。
【図35】本発明の実施形態3の第3の応用例に係るア
クティブマトリクス型液晶表示装置の構造を実現するた
めのプロセスフローを示す図である。
【図36】図35のプロセスフローに則ってTFT基板
を作製した際の図22におけるA−A′、およびB−
B′線に沿う断面図である。
【図37】図28および図29に示した実施形態3にお
いて、画素電極上の絶縁膜OIL1,TFTの表面保護
膜PASを選択的に除去した後、露出した画素電極P
X、共通信号電極CE表面を覆うように絶縁膜OIL2
を形成した、本発明の実施形態4におけるA−A′線に
沿う断面図である。
【図38】図37に示した実施形態4において、画素電
極PX表面のみを覆うように絶縁膜OIL2を形成し、
共通信号電極CEについては露出させた構造の実施形態
におけるA−A′線に沿う断面図である。
【図39】図28および図29に示した実施形態3にお
いて、画素電極上の絶縁膜OIL1,TFTの表面保護
膜PASを選択的に除去して生じた段差部分を埋め込
み、平坦化するように、絶縁膜OIL3を形成した、本
発明の実施形態5におけるA−A′線に沿う断面図であ
る。
【図40】実施形態3において、下層のTFT表面保護
膜PASを省略して、画素電極PX上を選択的に除去し
て形成した絶縁膜OIL1で、TFT表面保護膜を兼用
した、本発明の実施形態6におけるA−A′線に沿う断
面図である。
【図41】図40に示した実施形態6におけるB−B′
線に沿う断面図である。
【図42】実施形態3において、画素のスイッチング素
子に正スタガ型のTFTを適用した本発明の実施形態
7、すなわち、画素電極PX上を選択的に除去した絶縁
膜OIL1パターンを用いて下層のTFT表面保護膜P
ASおよびゲート絶縁膜GIについても選択的に一括し
て除去した構造におけるA−A′線に沿う断面図であ
る。
【図43】図42に示した実施形態7におけるB−B′
線に沿う断面図である。
【符号の説明】
BM 遮光パターン/ブラックマトリクス CB 共通信号配線CLのバス配線 CE 共通信号電極 CF カラーフィルタ CL 共通信号配線 Cstg 液晶の電圧保持特性を保証する蓄積容量 CTM 共通信号配線CL用端子 DL 映像信号配線 DTM 映像信号配線DL用端子 GE 走査信号電極 GI 薄膜トランジスタTFTのゲート絶縁膜 GL 走査信号配線 GTM 走査信号配線GL用端子 LC 液晶層 NSI 不純物をドープしたシリコン膜からなる電極 OIL1 容量低減のため選択的に形成する第1の塗布
型絶縁膜 OIL2 歩留り向上のための第2の塗布型絶縁膜 OIL3 駆動電圧低減を目的とした絶縁膜 ORI1 配向膜 ORI2 配向膜 PAS 前記薄膜トランジスタTFTの表面保護膜 POL1 偏光板 POL2 偏光板 PX 画素電極 SD 薄膜トランジスタTFTのソース電極ドレイン電
極となる映像信号電極 SI 半導体層 SL シール材 SUB1 TFTが配置される側の透明絶縁基板 SUB2 カラーフィルタCF側の透明絶縁基板 TC1 走査信号配線GL用端子GTMのパッド電極 TC2 映像信号配線DL用端子DTMのパッド電極 TFT 画素のスイッチング素子である薄膜トランジス
タ TH 絶縁膜に開口したスルーホール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/336 H01L 29/78 619B (72)発明者 若木 政利 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 鬼沢 賢一 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 沖代 賢次 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 仲吉 良彰 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所デスプレイグループ内 (72)発明者 石井 正宏 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所デスプレイグループ内 (72)発明者 丹野 淳二 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所デスプレイグループ内 Fターム(参考) 2H090 HB03X HB07X HC05 HD03 KA05 LA04 LA15 2H092 GA14 GA15 GA25 GA29 GA43 JA26 JA34 JA46 JB05 JB25 JB34 JB51 JB56 JB64 KB25 MA05 MA08 MA10 MA13 MA17 NA07 NA16 NA23 PA02 PA08 QA07 5C094 AA05 AA08 AA10 AA13 AA24 AA42 AA43 AA48 AA53 BA03 BA43 CA19 CA24 DA15 DB01 DB02 DB04 EA04 EA05 ED03 FA01 FA02 FB12 FB15 GA10 GB10 JA08 5F110 CC07 EE03 EE04 EE05 EE06 EE43 EE44 FF02 FF03 FF22 FF30 GG02 GG13 GG15 GG24 GG25 GG45 HK03 HK04 HK05 HK06 HK09 HK16 HK21 HK25 HK33 HK35 HK42 HL07 NN03 NN04 NN05 NN23 NN24 NN27 NN35 NN36 NN37 NN72 NN73 PP03

Claims (38)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の基板と、この基板に挟持された液
    晶層と、前記一対の基板の第1の基板には、複数の走査
    信号配線とそれらにマトリクス状に交差する複数の映像
    信号配線と、これらの配線のそれぞれの交点に対応して
    形成された複数の薄膜トランジスタとを有し、前記複数
    の走査信号配線および前記映像信号配線で囲まれるそれ
    ぞれの領域で少なくとも一つの画素が構成され、それぞ
    れの画素には複数の画素に亘って共通信号配線により接
    続された共通信号電極と、対応する薄膜トランジスタに
    接続された画素電極とを有し、前記共通信号電極と前記
    画素電極間に印加される電圧により、前記液晶層には前
    記第1の基板に対して支配的に平行な成分を持った電界
    が発生する液晶表示装置において、 前記共通信号電極と、前記映像信号配線または前記走査
    信号配線のうち少なくともいずれかの信号配線とが、そ
    の一部において層間絶縁膜を介して重なり合い、 この重なり合った部分により容量が形成され、 前記層間絶縁膜に含まれる絶縁膜のうち少なくとも一層
    を、前記画素電極上の少なくとも一部の領域に対して、
    前記共通信号電極と前記映像信号配線または前記走査配
    線のうち少なくとも一方の信号配線とが重なり合う領域
    の少なくとも一部の領域に選択的に形成したことを特徴
    とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 一対の基板と、この基板に挟持されたΔ
    εが負の液晶を用いた液晶層と、前記一対の基板の第1
    の基板には、複数の走査信号配線とそれらにマトリクス
    状に交差する複数の映像信号配線とこれらの配線のそれ
    ぞれの交点に対応して形成された複数の薄膜トランジス
    タとを有し、前記複数の走査信号配線および前記映像信
    号配線で囲まれるそれぞれの領域で少なくとも一つの画
    素が構成され、それぞれの画素には複数の画素に亘って
    接続された共通信号電極と対応する薄膜トランジスタに
    接続された画素電極とを有し、前記共通信号電極と前記
    画素電極間に印加される電圧により、前記液晶層には前
    記第1の基板に対して支配的に平行な成分を持った電界
    が発生する液晶表示装置において、 前記共通信号電極と、前記映像信号配線または前記走査
    信号配線のうち少なくとも一方の信号配線とが、その一
    部において層間絶縁膜を介して重なり合い、 この重なり合った部分により容量が形成され、 前記層間絶縁膜に含まれる絶縁膜の層数をn、第k層の
    絶縁膜の誘電率をεk、膜厚をdkとした場合の数式1を
    SAとし、前記画素電極上の少なくとも一部の領域にお
    いて、前記画素電極上に配置された第1の配向膜と前記
    画素電極の間に配置された絶縁膜の層数をm、第l層の
    絶縁膜の誘電率εlを、膜厚をdl、液晶のダイレクタに
    対して垂直方向の液晶の誘電率をεLCとした場合の数式
    2(ただしm≧1とする)をSBとした場合に、SA<SB
    が成立することを特徴とする液晶表示装置。 【数1】 【数2】
  3. 【請求項3】 一対の基板と、この基板に挟持されたΔ
    εが正の液晶を用いた液晶層と、前記一対の基板の第1
    の基板には、複数の走査信号配線とそれらにマトリクス
    状に交差する複数の映像信号配線と、これらの配線のそ
    れぞれの交点に対応して形成された複数の薄膜トランジ
    スタとを有し、前記複数の走査信号配線および前記映像
    信号配線で囲まれるそれぞれの領域で少なくとも一つの
    画素が構成され、それぞれの画素には複数の画素に亘っ
    て接続された共通信号電極と、対応する薄膜トランジス
    タに接続された画素電極とを有し、前記共通信号電極と
    前記画素電極間に印加される電圧により、前記液晶層に
    は前記第1の基板に対して支配的に平行な成分を持った
    電界が発生する液晶表示装置において、 前記共通信号電極と、前記映像信号配線または前記走査
    信号配線のうち少なくとも一方の信号配線とが、その一
    部において層間絶縁膜を介して重なり合い、 この重なり合った部分により容量が形成され、 前記層間絶縁膜に含まれる絶縁膜の層数nを、第k層の
    絶縁膜の誘電率をεk、膜厚をdkとした場合の数式3を
    SAとし、前記画素電極上の少なくとも一部の領域にお
    いて、前記画素電極上に配置された絶縁膜の層m数を、
    第l層の絶縁膜の誘電率をεl、膜厚をdl、液晶のダイ
    レクタに対して平行方向の液晶の誘電率εLCをとした場
    合の数式4(ただしm≧とする)をSBとした場合に、SA
    <SBが成立することを特徴とする液晶表示装置。 【数3】 【数4】
  4. 【請求項4】 一対の基板と、この基板に挟持されたΔ
    εが負の液晶を用いた液晶層と、前記一対の基板の第1
    の基板には、複数の走査信号配線とそれらにマトリクス
    状に交差する複数の映像信号配線と、これらの配線のそ
    れぞれの交点に対応して形成された複数の薄膜トランジ
    スタとを有し、前記複数の走査信号配線および前記映像
    信号配線で囲まれるそれぞれの領域で少なくとも一つの
    画素が構成され、それぞれの画素には複数の画素に亘っ
    て接続された共通信号電極と、対応する薄膜トランジス
    タに接続された画素電極とを有し、前記共通信号電極と
    前記画素電極間に印加される電圧により、前記液晶層に
    は前記第1の基板に対して支配的に平行な成分を持った
    電界が発生する液晶表示装置において、 前記共通信号電極と、前記映像信号配線または前記走査
    信号配線のうち少なくとも一方の信号配線とが、その一
    部において層間絶縁膜を介して重なり合い、 この重なり合った部分により容量が形成され、 前記画素電極上の少なくとも一部の領域において、前記
    第1の基板上に配置された第1の配向膜と前記画素電極
    の間には絶縁膜が存在しておらず、前記層間絶縁膜に含
    まれる絶縁膜の層数をn、第k層の絶縁膜の誘電率を
    k、膜厚をdkとした場合の数式5をSAとし、液晶のダ
    イレクタに対して垂直方向の誘電率をεLCとした場合の
    数式6をSBとした場合に、SA<SBが成立することを
    特徴とする液晶表示装置。 【数5】 【数6】
  5. 【請求項5】 一対の基板と、この基板に挟持されたΔ
    εが正の液晶を用いた液晶層と、前記一対の基板の第1
    の基板には、複数の走査信号配線とそれらにマトリクス
    状に交差する複数の映像信号配線と、これらの配線のそ
    れぞれの交点に対応して形成された複数の薄膜トランジ
    スタとを有し、前記複数の走査信号配線および前記映像
    信号配線で囲まれるそれぞれの領域で少なくとも一つの
    画素が構成され、それぞれの画素には複数の画素に亘っ
    て接続された共通信号電極と、対応する薄膜トランジス
    タに接続された画素電極とを有し、前記共通信号電極と
    前記画素電極間に印加される電圧により、前記液晶層に
    は前記第1の基板に対して支配的に平行な成分を持った
    電界が発生する液晶表示装置において、 前記共通信号電極と、前記映像信号配線または前記走査
    信号配線のうち少なくとも一方の信号配線とが、その一
    部において層間絶縁膜を介して重なり合い、 この重なり合った部分により容量が形成され、 前記画素電極上の少なくとも一部の領域において、前記
    第1の基板上に配置された第1の配向膜と前記画素電極
    の間には絶縁膜が存在しておらず、前記層間絶縁膜に含
    まれる絶縁膜の層数をn、第k層の絶縁膜の誘電率をε
    k、膜厚をdkとした場合の数式7をSAとし、液晶のダ
    イレクタに対して平行方向の誘電率をεLCとした場合の
    数式8をSBとした場合に、SA<SBが成立することを
    特徴とする液晶表示装置。 【数7】 【数8】
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか一項に記載
    の液晶表示装置において、 前記共通信号電極と、前記映像信号配線または前記走査
    信号配線のうち少なくとも一方の信号配線とが、その一
    部において重ね合わさる部分に形成された前記層間絶縁
    膜と、前記画素電極上の少なくとも一部の領域におい
    て、 前記第1の基板上に形成された第1の配向膜と前記画素
    電極との間に配置された絶縁膜とで、絶縁膜層の層数、
    層を構成する材料の膜厚または層を構成する材料の誘電
    率のうち少なくとも一つが異なることを特徴とする液晶
    表示装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか一項に記載
    の液晶表示装置において、 前記共通信号電極と、前記映像信号配線または前記走査
    信号配線のうち少なくとも一方の信号配線とが、その一
    部において重ね合わさる部分に形成された前記層間絶縁
    膜が、一層で構成され、 かつ、その一層を、前記画素電極上の少なくとも一部の
    領域に対して選択的に形成したことを特徴とする液晶表
    示装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の液晶表示装置におい
    て、 前記層間絶縁膜が、前記薄膜トランジスタのゲート絶縁
    膜としての機能を有する第1の絶縁膜の一部または前記
    薄膜トランジスタの表面保護膜としての機能を有する第
    2の絶縁膜の一部のいずれかであることを特徴とする液
    晶表示装置。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載の液晶表示装置におい
    て、 前記層間絶縁膜が、前記薄膜トランジスタのゲート絶縁
    膜としての機能を有する第1の絶縁膜または前記薄膜ト
    ランジスタの表面保護膜としての機能を有する第2の絶
    縁膜、以外の第3の絶縁膜であることを特徴とする液晶
    表示装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし6のいずれか一項に記
    載の液晶表示装置において、 前記共通信号電極と、前記映像信号配線または前記走査
    信号配線のうち少なくとも一方の信号配線とが、その一
    部において重ね合わさる部分に形成された前記層間絶縁
    膜が2層で構成され、 かつ、そのうち少なくとも一層を、前記画素電極上の少
    なくとも一部の領域に対して選択的に形成したことを特
    徴とする液晶表示装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の液晶表示装置にお
    いて、 前記層間絶縁膜が、前記薄膜トランジスタのゲート絶縁
    膜としての機能を有する第1の絶縁膜の一部および前記
    薄膜トランジスタの表面保護膜としての機能を有する第
    2の絶縁膜の一部の2層で構成されていることを特徴と
    する液晶表示装置。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載の液晶表示装置にお
    いて、 前記層間絶縁膜のうち、一層が前記薄膜トランジスタの
    ゲート絶縁膜としての機能を有する第1の絶縁膜の一部
    または前記薄膜トランジスタの表面保護膜としての機能
    を有する第2の絶縁膜の一部のいずれかであり、もう一
    方は前記第1の絶縁膜および前記第2の絶縁膜以外の絶
    縁膜で、前記画素電極上の少なくとも一部の領域に対し
    て選択的に形成した第3の絶縁膜であることを特徴とす
    る液晶表示装置。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし6のいずれか一項に記
    載の液晶表示装置において、 前記共通信号電極と、前記映像信号配線または前記走査
    信号配線のうち少なくとも一方の信号配線とが、その一
    部において重ね合わさる部分に形成された前記層間絶縁
    膜が3層以上で構成され、かつ、そのうち少なくとも一
    層を、前記画素電極上の少なくとも一部の領域に対して
    選択的に形成したことを特徴とする液晶表示装置。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の液晶表示装置にお
    いて、 前記層間絶縁膜に、前記薄膜トランジスタのゲート絶縁
    膜としての機能を有する第1の絶縁膜の一部と、前記薄
    膜トランジスタの表面保護膜としての機能を有する第2
    の絶縁膜の一部および前記第1の絶縁膜、前記第2の絶
    縁膜以外の絶縁膜で、前記画素電極上の少なくとも一部
    の領域に対して選択的に形成する第3の絶縁膜の全てが
    含まれていることを特徴とする液晶表示装置。
  15. 【請求項15】 請求項1ないし14のいずれか一項に
    記載の液晶表示装置において、 前記画素電極上の少なくとも一部の領域に対して、前記
    共通信号電極と、前記映像信号配線または前記走査信号
    配線のうち少なくとも一方の信号配線とが、その一部に
    おいて重ね合わさる部分に選択的に形成された前記層間
    絶縁膜のパターン形状は、前記映像信号配線または前記
    走査信号配線のパターン形状を倣って形成したことを特
    徴とする液晶表示装置。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の液晶表示装置にお
    いて、 前記映像信号配線の幅をWDL、前記映像信号配線と重ね
    合わさる部分における前記共通信号電極の幅をWCOM1、
    前記映像信号配線のパターン形状を倣って選択的に形成
    した前記層間絶縁膜の幅をWISO1とした場合に、 WDL<WISO1<WCOM1 WDL>0 または、 WDL<WCOM1<WISO1 WDL>0 が成立することを特徴とする液晶表示装置。
  17. 【請求項17】 請求項15に記載の液晶表示装置にお
    いて、 前記走査信号配線の幅をWGL、前記走査信号配線と重ね
    合わさる部分における前記共通信号電極の幅をWCOM2、
    前記走査信号配線のパターン形状を倣って選択的に形成
    した前記層間絶縁膜の幅をWISO2とした場合に、 WGL<WISO2<WCOM2 WGL>0 または、 WGL<WCOM2<WISO2 WGL>0 が成立することを特徴とする液晶表示装置。
  18. 【請求項18】 請求項1ないし14のいずれか一項に
    記載の液晶表示装置において、 前記共通信号電極と前記映像信号配線とが、その一部に
    おいて重ね合わさる部分に形成された前記層間絶縁膜に
    対して、前記画素電極上の少なくとも一部の領域に形成
    された絶縁膜の少なくとも一部を選択的に除去または薄
    膜化したことを特徴とする液晶表示装置。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載の液晶表示装置にお
    いて、 前記画素電極上の少なくとも一部の領域に形成された絶
    縁膜の少なくとも一部を、前記画素電極のパターン形状
    を倣って選択的に除去または薄膜化したことを特徴とす
    る液晶表示装置。
  20. 【請求項20】 請求項19に記載の液晶表示装置にお
    いて、 前記画素電極の幅をWPX、前記画素電極のパターン形状
    を倣って選択的に除去または薄膜化した領域の前記層間
    絶縁膜の幅をWISO3とした場合に、 WISO3<WPX WISO3>0 が成立することを特徴とする液晶表示装置。
  21. 【請求項21】 請求項1ないし20のいずれか一項に
    記載の液晶表示装置において、 少なくとも端子接続のための露出領域を除いた領域に、
    少なくとも前記画素電極上、さらには前記共通信号電極
    上を覆うように、第4の絶縁膜を形成したことを特徴と
    する液晶表示装置。
  22. 【請求項22】 請求項1ないし7,9,10,12,
    13,15ないし21のいずれか一項に記載の液晶表示
    装置において、 前記薄膜トランジスタの表面保護膜としての機能を有す
    る第2の絶縁膜を省略したことを特徴とする液晶表示装
    置。
  23. 【請求項23】 請求項7,9,10,12ないし22
    のいずれか一項に記載の液晶表示装置において、 前記第3の絶縁膜および前記第四の絶縁膜が塗布型絶縁
    膜で形成した絶縁膜であることを特徴とする液晶表示装
    置。
  24. 【請求項24】 請求項23に記載の液晶表示装置にお
    いて、 前記塗布型絶縁膜が、印刷,スピンコートなどで形成さ
    れ、有機系の樹脂絶縁膜またはSiを含む絶縁膜である
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  25. 【請求項25】 請求項23または24に記載の液晶表
    示装置において、 前記第3の絶縁膜として使用する前記塗布型絶縁膜が、
    フォトイメージ形成型であることを特徴とする液晶表示
    装置。
  26. 【請求項26】 請求項10,12ないし25のいずれ
    か一項に記載の液晶表示装置において、 前記薄膜トランジスタのゲート絶縁膜としての機能を有
    する第1の絶縁膜または前記薄膜トランジスタの表面保
    護膜としての機能を有する第2の絶縁膜または前記第1
    の絶縁膜と前記第2の絶縁膜との積層膜を、前記選択的
    に形成された第3の絶縁膜パターンを用いて一括で自己
    整合的に加工し、前記画素電極上の少なくとも一部の領
    域に対して、前記第1の絶縁膜または前記第2の絶縁膜
    または前記第1の絶縁膜と前記第2の絶縁膜との積層膜
    を選択的に形成したことを特徴とする液晶表示装置。
  27. 【請求項27】 請求項7,9,10,12ないし26
    のいずれか一項に記載の液晶表示装置において、 前記第3の絶縁膜の膜厚が0.5μm〜4.0μmである
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  28. 【請求項28】 請求項7,9,10,12ないし27
    のいずれか一項に記載の液晶表示装置において、 前記第3の絶縁膜の誘電率が1.5〜6.5であることを
    特徴とする液晶表示装置。
  29. 【請求項29】 請求項21に記載の液晶表示装置にお
    いて、 前記第四の絶縁膜として使用する前記塗布型絶縁膜の膜
    厚が0.1〜0.5μmであることを特徴とする液晶表示
    装置。
  30. 【請求項30】 請求項1ないし17,21ないし29
    のいずれか一項に記載の液晶表示装置において、 前記画素電極上の少なくとも一部の領域に対して、前記
    共通信号電極と前記映像信号配線とが、その一部におい
    て重ね合わさる部分に選択的に形成された前記層間絶縁
    膜により生じた段差領域を、埋め込み平坦化するよう
    に、誘電率が7.0以上の第5の絶縁膜を選択的に形成
    したことを特徴とする液晶表示装置。
  31. 【請求項31】 請求項18,19,20のいずれかに
    記載の液晶表示装置において、 前記共通信号電極と前記映像信号配線とが、その一部に
    おいて重ね合わさる部分に形成された前記層間絶縁膜に
    対して、前記画素電極上の少なくとも一部の領域に形成
    された絶縁膜の少なくとも一部を選択的に除去または薄
    膜化して生じた段差領域を、埋め込み平坦化するよう
    に、誘電率が7.0以上の第5の絶縁膜を選択的に形成
    したことを特徴とする液晶表示装置。
  32. 【請求項32】 請求項1ないし31のいずれか一項に
    記載の液晶表示装置において、 前記共通信号配線は、前記共通信号電極と同層に、前記
    共通信号電極を延長して形成したことを特徴とする液晶
    表示装置。
  33. 【請求項33】 請求項1ないし32のいずれか一項に
    記載の液晶表示装置において、 前記共通信号配線は、前記走査信号配線または前記映像
    信号配線のいずれかと同層で形成され、前記共通信号配
    線と前記共通信号電極とは、層間絶縁膜に開口したスル
    ーホールを介して接続したことを特徴とする液晶表示装
    置。
  34. 【請求項34】 請求項1ないし33のいずれか一項に
    記載の液晶表示装置において、 前記画素電極は、酸化インジウムスズ(ITO)または酸
    化インジウム亜鉛(IZO)または酸化インジウムゲルマ
    ニウム(IGO)などの酸化インジウム系の透明導電膜か
    らなることを特徴とする液晶表示装置。
  35. 【請求項35】 請求項34に記載の液晶表示装置にお
    いて、 前記画素電極は、多結晶の酸化インジウム系の透明導電
    膜からなることを特徴とする液晶表示装置。
  36. 【請求項36】 請求項1ないし35のいずれか一項に
    記載の液晶表示装置において、 前記共通信号電極は、少なくともその一部に、酸化イン
    ジウムスズ(ITO)または酸化インジウム亜鉛(IZO)
    または酸化インジウムゲルマニウム(IGO)などの酸化
    インジウム系の透明導電膜を含むことを特徴とする液晶
    表示装置。
  37. 【請求項37】 請求項36に記載の液晶表示装置にお
    いて、 前記共通信号電極の少なくとも一部に含まれる前記酸化
    インジウム系の透明導電膜は、アモルファスからなるこ
    とを特徴とする液晶表示装置。
  38. 【請求項38】 請求項34ないし37のいずれか一項
    に記載の液晶表示装置において、 前記画素電極と、前記共通信号電極との間に電界が発生
    していない際には黒表示がなされるノーマリブラックモ
    ードであることを特徴とする液晶表示装置。
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