JP2002249672A - 湿気硬化型組成物 - Google Patents

湿気硬化型組成物

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JP2002249672A JP2001048855A JP2001048855A JP2002249672A JP 2002249672 A JP2002249672 A JP 2002249672A JP 2001048855 A JP2001048855 A JP 2001048855A JP 2001048855 A JP2001048855 A JP 2001048855A JP 2002249672 A JP2002249672 A JP 2002249672A
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貴之 村中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 速硬化性を有し、毒性、環境汚染性の少ない
触媒系を有する湿気硬化型組成物を提供する。 【解決手段】 分子末端または側鎖に加水分解性基と結
合した珪素原子を1分子中に少なくとも1個有するシリ
ル基含有有機重合体(A)100重量部に対して、硬化
触媒として、下記一般式(1): 【化1】 で表されるチタン化合物(B)および下記一般式
(2): 【化2】 で表されるチタン化合物(C)よりなる群から選ばれる
少なくとも1種を0.1〜20重量部含有することを特
徴とする湿気硬化型組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、速硬化性を有し、
毒性、環境汚染性の少ない触媒系を有する湿気硬化型組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来1液型の湿気硬化型ゴム組成物とし
ては、シリコーンゴム系、ウレタンゴム系、ポリサルフ
ァイドゴム系等のものが知られている。1液型の湿気硬
化型ゴム組成物は、一般に硬化が速く2液型のものに比
べ、液の混合調整等の必要がない等、作業性の点で優れ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、シリコーンゴ
ム系のものは、周囲への汚染の可能性、その表面への塗
装性の点で問題があり、ウレタンゴム系のものは、貯蔵
安定性、耐候性、耐発泡性、変色等の点で問題がある。
さらに、ポリサルファイドゴム系についても、硬化性、
周囲への汚染の可能性の点で問題がある。
【0004】変成シリコーンゴム系硬化型組成物は、ポ
リエーテルを主鎖とする架橋可能な加水分解性珪素官能
基を有する重合体と硬化触媒とからなるものであり、密
封下では長期間安定であるが、湿気にさらすと急速に硬
化してゴム状物質に変わる1液型組成物である(特公昭
62−35421号公報、特開昭61−141761号
公報、特開平1−58219号公報)。この変成シリコ
ーンゴム系硬化型組成物は、ポリウレタンゴム系に比べ
貯蔵安定性、耐候性、耐発泡性、耐変色性が良好であ
り、ポリサルファイドゴム系に比べ、硬化性に優れ、周
囲への汚染性が少なく、毒性がない。また、通常のシリ
コーンゴム系に比べ周囲への汚染性が少なく、表面への
塗装性が良好である。この加水分解性珪素官能基を有す
る重合体の硬化触媒として、錫カルボン酸塩化合物、鉛
カルボン酸塩化合物等が知られているが、有機鉛化合物
は環境への負荷が大きく、有機錫化合物は内分泌撹乱物
質として生体への影響が懸念されており、使用に際して
は十分な注意が必要となることから、これらに代わる実
用的な硬化速度を持つ触媒の開発が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
毒性、環境汚染性が少なく、しかも速硬化性を有する湿
気硬化型組成物について検討し、本発明に至った。
【0006】すなわち本発明は、(1)分子末端または
側鎖に加水分解性基と結合した珪素原子を1分子中に少
なくとも1個有するシリル基含有有機重合体(A)10
0重量部に対して、硬化触媒として、下記一般式
(1):
【0007】
【化3】
【0008】(式中、R1およびR2はそれぞれ炭素原子
数1〜10の炭化水素基を示し、R1、R2は相互に同一
であっても、異なっていてもよく、2個のR1は相互に
同一であっても、異なっていてもよい)で表されるチタ
ン化合物(B)および下記一般式(2):
【0009】
【化4】
【0010】(式中、R3は炭素原子数1〜10の炭化
水素基を示し、2個のR3は相互に同一であっても、異
なっていてもよい)で表されるチタン化合物(C)より
なる群から選ばれる少なくとも1種を0.1〜20重量
部含有することを特徴とする湿気硬化型組成物を提供す
る。
【0011】また本発明は、(2)チタン化合物(B)
が、一般式(1)においてR1およびR2がそれぞれ炭素
原子数1〜4の炭化水素基(R1、R2は相互に同一であ
っても、異なっていてもよく、2個のR1は相互に同一
であっても、異なっていてもよい)を示すものであり、
チタン化合物(C)が、一般式(2)においてR3が炭
素原子数1〜4の炭化水素基(2個のR3は相互に同一
であっても、異なっていてもよい)を示すものである前
記(1)項に記載の湿気硬化型組成物を提供する。
【0012】また本発明は、(3)チタン化合物(B)
が、一般式(1)においてR1がイソプロピルまたはブ
チル、R2がメチルまたはエチルを示すものであり、チ
タン化合物(C)が、一般式(2)においてR3がイソ
プロピルまたはブチルを示すものである前記(1)項ま
たは(2)項に記載の湿気硬化型組成物を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明においては、分子末端また
は側鎖に加水分解性基と結合した珪素原子を1分子中に
少なくとも1個有するシリル基含有有機重合体に、硬化
触媒として、前記特定のチタン化合物を配合することに
より、毒性、環境汚染性が少なく、しかも速硬化性を有
し、接着性、耐水接着性に優れた1液型の湿気硬化型組
成物が得られることが見出された。
【0014】本発明に用いるシリル基含有有機重合体
(A)は、分子末端または側鎖に加水分解性基と結合し
た珪素原子(以下、加水分解性基と結合した珪素基とい
う場合がある)を1分子中に少なくとも1個有する有機
重合体であり、その主鎖としては、アルキレンオキシド
重合体ないしポリエーテル、エーテル・エステルブロッ
ク共重合体、ポリシロキサン等が挙げられる。また、エ
チレン性不飽和化合物、ジエン系化合物の重合体等が挙
げられる。
【0015】前記アルキレンオキシド重合体ないしポリ
エーテルとしては、 [CH2CH2O]n [CH(CH3)CH2O]n [CH(C25)CH2O]n [CH2CH2CH2CH2O]n 等の繰り返し単位を有するものが例示される。ここでn
は、2以上の整数である。
【0016】また、エチレン性不飽和化合物、ジエン系
化合物の重合体としては、エチレン、プロピレン、アク
リル酸エステル、メタクリル酸エステル、酢酸ビニル、
アクリロニトリル、スチレン、イソブチレン、ブタジエ
ン、イソプレン、クロロプレン等の単独重合体またはこ
れらの2種以上の共重合体が挙げられる。より具体的に
は、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、
アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、エチレン−ブ
タジエン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アク
リル酸エステル共重合体、ポリイソプレン、スチレン−
イソプレン共重合体、イソブチレン−イソプレン共重合
体、ポリクロロプレン、スチレン−クロロプレン共重合
体、アクリロニトリル−クロロプレン共重合体、ポリイ
ソブチレン、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル
酸エステル等が挙げられる。
【0017】前記加水分解性基と結合した珪素基は、湿
気や架橋剤の存在下、必要に応じて触媒等を使用するこ
とにより縮合反応を起こす基のことである。具体的に
は、ハロゲン化シリル基、アルコキシシリル基、アルケ
ニルオキシシリル基、アシロキシシリル基、アミノシリ
ル基、アミノオキシシリル基、オキシムシリル基、アミ
ドシリル基等があげられる。ここで、1つの珪素原子に
結合したこれら加水分解性基の数は1〜3の範囲から選
択される。また1つの珪素原子に結合した加水分解性基
は1種であってもよく、複数種であってもよい。さらに
加水分解性基と非加水分解性基が1つの珪素原子に結合
していてもよい。加水分解性基と結合した珪素基として
は、取り扱いが容易である点で、とくにアルコキシシリ
ル基(モノアルコキシシリル基、ジアルコキシシリル
基、トリアルコキシシリル基を含む)が好ましい。加水
分解性基と結合した珪素基は、重合体分子の末端に存在
していても、側鎖に存在していてもよい。加水分解性基
と結合した珪素基は、重合体の1分子当たり少なくとも
1個あればよいが、硬化速度、硬化物性の点からは、1
分子当たり平均して1.5個以上あるのが好ましい。加
水分解性基と結合した珪素基を前記主鎖重合体に結合さ
せる方法としては公知の方法が採用できる。
【0018】本発明で用いる有機重合体(A)の分子量
は、とくに制約はないが、過度に高分子量のものは高粘
度であり、硬化型組成物とした場合に使用上困難となる
から、数平均分子量として30000以下が望ましい。
このような有機重合体は、公知の方法によって製造する
ことができるが、鐘淵化学工業(株)製のカネカMSポ
リマー等の市販品を使用してもよい。
【0019】本発明では、硬化触媒として、下記一般式
(1):
【0020】
【化5】
【0021】(式中、R1およびR2はそれぞれ炭素原子
数1〜10の炭化水素基を示し、R1、R2は相互に同一
であっても、異なっていてもよく、2個のR2は相互に
同一であっても、異なっていてもよい)で表されるチタ
ン化合物(B)および下記一般式(2):
【0022】
【化6】
【0023】(式中、R3は炭素原子数1〜10の炭化
水素基を示し、2個のR3は相互に同一であっても、異
なっていてもよい)で表されるチタン化合物(C)より
なる群から選ばれる少なくとも1種を使用する。
【0024】一般式(1)、(2)において、R1
2、R3で表される炭素原子数1〜10の炭化水素基と
しては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、オクチル、2−エチルヘキシル、デシル
などのアルキル基が好ましい。
【0025】好ましいチタン化合物(B)は、一般式
(1)においてR1およびR2がそれぞれ炭素原子数1〜
4の炭化水素基、とくにアルキル基(R1、R2は相互に
同一であっても、異なっていてもよく、2個のR2は相
互に同一であっても、異なっていてもよい)を示すもの
である。好ましいチタン化合物(C)は、一般式(2)
においてR3が炭素原子数1〜4の炭化水素基、とくに
アルキル基(2個のR3は相互に同一であっても、異な
っていてもよい)を示すものである。とくに好ましいチ
タン化合物(B)は、一般式(1)においてR1がイソ
プロピルまたはブチル、R2がメチルまたはエチルを示
すものである。とくに好ましいチタン化合物(C)は、
一般式(2)においてR3がイソプロピルまたはブチル
を示すものである。
【0026】チタン化合物(B)の具体例としては、た
とえばジイソプロポキシチタンビス(アセト酢酸エチル
エステル)、ジブトキシチタンビス(アセト酢酸エチル
エステル)、ジイソプロポキシチタンビス(アセト酢酸
メチルエステル)等が挙げられる。チタン化合物(C)
の具体例としては、ジイソプロポキシチタンビス(アセ
トアセトネート)等が挙げられる。このような化合物は
公知の方法によって製造することができる。
【0027】本発明の湿気硬化型組成物において、チタ
ン化合物(B)およびチタン化合物(C)よりなる群か
ら選ばれる少なくとも1種からなる硬化触媒の含有量
は、シリル基含有有機重合体(A)100重量部に対し
て0.1〜20重量部、特に0.5〜10重量部が好ま
しい。硬化触媒の含有量が前記範囲未満では硬化速度な
どの硬化性能が不十分であり、一方前記範囲を超えると
硬化後の硬化物の復元率、耐候性などの物性、貯蔵中の
安定性が低下することがある。
【0028】本発明の湿気硬化性組成物には、硬化を促
進し基材への密着性を良くするため、公知の種々のアミ
ノ基置換アルコキシシラン化合物、またはその縮合物を
使用することができる。具体的に例示すると、γ―アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、γ―アミノプロピルト
リエトキシシラン、N−(トリメトキシシリルプロピ
ル)エチレンジアミン、δ−アミノブチル(メチル)ジ
エトキシシラン、N,N’−ビス(トリメトキシシリル
プロピル)エチレンジアミンおよびこれらの部分加水分
解物等が挙げられる。また、基材への密着性の向上のた
めに、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシ
シラン、ビニルトリイソプロポキシシラン等のビニルア
ルコキシシラン化合物を使用できる。
【0029】また本発明の湿気硬化型組成物には、さら
に充填剤、着色剤、可塑剤、硬化促進剤、硬化遅延剤、
タレ防止剤、老化防止剤、溶剤等の硬化型組成物に通常
添加される添加剤を加えてもよい。例えば、充填剤とし
ては、具体的には、炭酸カルシウム、カオリン、タル
ク、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含
水ケイ酸、クレー、焼成クレー、ガラス、ベントナイ
ト、有機ベントナイト、シラスバルーン、ガラス繊維、
石綿、ガラスフィラメント、粉砕石英、珪藻土、ケイ酸
アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マ
グネシウム、二酸化チタン等が挙げられる。着色剤とし
ては、具体的には、酸化鉄、カーボンブラック、フタロ
シアニンブルー、フタロシアニングリーン等が使用され
る。可塑剤としては、具体的には、ジブチルフタレー
ト、ジオクチルフタレート、ブチルベンジルフタレート
等のフタル酸エステル類、アジピン酸ジオクチル、コハ
ク酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、セバシン酸ジ
イソデシル、オレイン酸ブチル等の脂肪族カルボン酸エ
ステル類、ペンタエリスリトールエステル等のポリオー
ル化合物のエステル類、リン酸トリオクチル、リン酸ト
リクレジル等のリン酸エステル類、エポキシ化大豆油、
エポキシステアリン酸ベンジル等のエポキシ可塑剤、塩
素化パラフィン等が使用される。タレ防止剤としては、
具体的には、水添ヒマシ油、無水ケイ酸、有機ベントナ
イト、コロイド状シリカ等が使用される。また他の添加
剤としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の接着付
与剤、紫外線吸収剤、ラジカル連鎖禁止剤、過酸化物分
解剤、各種の老化防止剤等が使用される。
【0030】
【実施例】以下に本発明を実施例を用いて具体的に説明
するが、本発明の範囲はこれによってを限定されるもの
ではない。
【0031】製造例1 窒素導入管を取り付けた500mlナス型フラスコに、
テトライソプロポキシチタン142g(0.5mo
l)、アセト酢酸エチルエステル130.1g(1.0
mol)を量り込み、マグネチックスターラーにて十分
に混合した。発熱がおさまり、内温が室温付近になるま
で攪拌を続けた後、イソプロピルアルコールを減圧留去
し、黄色液体のチタン化合物Aの208g(98%)を
得た。この化合物のFT−IR分析にて、アセト酢酸エ
チルエステルのカルボニル基の吸収(1706cm-1
1735cm-1)が低波数側(1614cm-1、163
5cm -1)にシフトしたことを確認した。また、次の元
素分析の結果より、ジイソプロポキシチタンビス(アセ
ト酢酸エチルエステル)であることを確認した。 C(%) H(%) O(%) Ti(%) 測定値 50.6 8.1 30.1 11.2 理論値 50.7 8.0 30.0 11.3
【0032】製造例2 窒素導入管を取り付けた500mlナス型フラスコに、
テトラブトキシチタン189g(0.54mol)、ア
セト酢酸エチルエステル140g(1.08mol)を
量り込み、マグネチックスターラーにて十分に混合し
た。発熱がおさまり、内温が室温付近になるまで攪拌を
続けた後、ブチルアルコールを減圧留去し、黄色液体の
チタン化合物Bの238g(95%)を得た。この化合
物のFT−IR分析にて、アセト酢酸エチルエステルの
カルボニル基の吸収(1706cm -1、1735c
-1)が低波数側(1614cm-1、1635cm-1
にシフトしたことを確認した。また、次の元素分析の結
果より、ジブトキシチタンビス(アセト酢酸エチルエス
テル)であることを確認した。 C(%) H(%) O(%) Ti(%) 測定値 52.6 8.6 28.1 10.7 理論値 52.8 8.4 28.3 10.5
【0033】製造例3 窒素導入管を取り付けた500mlナス型フラスコに、
テトライソプロポキシチタン142g(0.5mo
l)、アセチルアセトン100.1g(1.0mol)
を量り込み、マグネチックスターラーにて十分に混合し
た。発熱がおさまり、内温が室温付近になるまで攪拌を
続けた後、イソプロピルアルコールを減圧留去し、黄色
液体のチタン化合物Cの178g(98%)を得た。こ
の化合物のFT−IR分析にて、アセチルアセトンのカ
ルボニル基の吸収(1706cm-1、1735cm-1
が低波数側(1614cm-1、1635cm-1)にシフ
トしたことを確認した。また、次の元素分析の結果よ
り、ジイソプロポキシチタンビス(アセトアセトネー
ト)であることを確認した。 C(%) H(%) O(%) Ti(%) 測定値 52.5 8.1 26.0 13.4 理論値 52.5 8.3 26.2 13.1
【0034】製造例4 窒素導入管を取り付けた500mlナス型フラスコに、
テトライソプロポキシチタン142g(0.5mo
l)、アセト酢酸メチルエステル116.1g(1.0
mol)を量り込み、マグネチックスターラーにて十分
に混合した。発熱がおさまり、内温が室温付近になるま
で攪拌を続けた後、イソプロピルアルコールを減圧留去
し、黄色液体のチタン化合物Dの196g(99%)を
得た。この化合物のFT−IR分析にて、アセト酢酸メ
チルエステルのカルボニル基の吸収(1706cm-1
1735cm-1)が低波数側(1614cm-1、163
5cm -1)にシフトしたことを確認した。また、次の元
素分析の結果より、ジイソプロポキシチタンビス(アセ
ト酢酸メチルエステル)であることを確認した。 C(%) H(%) O(%) Ti(%) 測定値 48.1 7.8 32.0 12.1 理論値 48.3 7.6 32.1 12.0
【0035】実施例1〜4 シリル基含有有機重合体(鐘淵化学工業(株)製MSポ
リマーS303)100重量部に対して、製造例1、
2、3および4で得られたチタン化合物A、B、Cまた
はD、および表1に示される各種添加剤を表1に示され
る重量部数配合し、混練して硬化型組成物を調製した。
【0036】得られた硬化型組成物について、下記の硬
化性試験および引張接着性試験を行った。結果を表1に
示す。なお、混練から硬化までの操作は、室温25℃、
湿度60%RHの恒温室にて行った。
【0037】<硬化性試験>硬化型組成物について、ス
ナップタイム(半ゲル化し流動性のなくなるまでの時
間)およびタックフリータイム(表面タックのなくなる
までの時間)を測定した。
【0038】<引張接着性試験>硬化型組成物につい
て、JIS A 5758に準拠し、引張接着性を試験
した。被着体は、アルミニウム板を使用した。破断状況
は、以下の略号で示した。 CF:材料破断 TCF:材料薄層破断 AF:被着体―材料界面剥離
【0039】比較例1〜2 シリル基含有有機重合体(鐘淵化学工業(株)製MSポ
リマーS303)100重量部に対して、変成シリコー
ンゴム系硬化型組成物の硬化剤として用いられている従
来の錫化合物としてジブチル錫ジラウレートまたはジブ
チル錫ジアセテートおよび表1に示される各種添加剤を
表1に示される重量部数配合し、実施例1〜4と同じ条
件下に混練して硬化型組成物を得、実施例1〜4と同様
にしてスナップタイム、タックフリータイムおよび引張
接着性を測定した。結果を表1に示す。
【0040】表1に示す材料の詳細はつぎのとおりであ
る。
【0041】ノクラックNS−6:老化防止剤(大内新
興化学工業株式会社製) A−171:ビニルアルコキシシラン化合物(日本ユニ
カー株式会社製) A−1100:アミノ基置換アルコキシシラン化合物
(日本ユニカー株式会社製) スモイルP−350:流動パラフィン(村松石油(株)
製) ネオスタンU−200:ジブチル錫ジアセテート(日東
化成株式会社製) ネオスタンU−100:ジブチル錫ジラウレート(日東
化成株式会社製)
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】表1から明らかなように、本発明の湿気
硬化型組成物を用いると、従来の湿気硬化型組成物に比
べ早く硬化し、接着性、耐水接着性も優れている。ま
た、本発明の湿気硬化型組成物は錫化合物を硬化触媒と
して使用しないため内分泌撹乱物質による生体への影
響、環境への影響の心配のない硬化型組成物である。こ
のような湿気硬化型組成物は、シーリング剤、コーティ
ング剤、弾性接着剤として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田淵 均 大阪府大阪市東淀川区西淡路3丁目17番14 号 日東化成株式会社内 Fターム(参考) 4J002 BB201 CF271 CH051 CP061 EE046 EH036 FD010 FD020 FD090 FD150 FD200 FD340 GJ00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子末端または側鎖に加水分解性基と結
    合した珪素原子を1分子中に少なくとも1個有するシリ
    ル基含有有機重合体(A)100重量部に対して、硬化
    触媒として、下記一般式(1): 【化1】 (式中、R1およびR2はそれぞれ炭素原子数1〜10の
    炭化水素基を示し、R1、R2は相互に同一であっても、
    異なっていてもよく、2個のR1は相互に同一であって
    も、異なっていてもよい)で表されるチタン化合物
    (B)および下記一般式(2): 【化2】 (式中、R3は炭素原子数1〜10の炭化水素基を示
    し、2個のR3は相互に同一であっても、異なっていて
    もよい)で表されるチタン化合物(C)よりなる群から
    選ばれる少なくとも1種を0.1〜20重量部含有する
    ことを特徴とする湿気硬化型組成物。
  2. 【請求項2】 チタン化合物(B)が、一般式(1)に
    おいてR1およびR2がそれぞれ炭素原子数1〜4の炭化
    水素基(R1、R2は相互に同一であっても、異なってい
    てもよく、2個のR1は相互に同一であっても、異なっ
    ていてもよい)を示すものであり、チタン化合物(C)
    が、一般式(2)においてR3が炭素原子数1〜4の炭
    化水素基(2個のR3は相互に同一であっても、異なっ
    ていてもよい)を示すものである請求項1に記載の湿気
    硬化型組成物。
  3. 【請求項3】 チタン化合物(B)が、一般式(1)に
    おいてR1がイソプロピルまたはブチル、R2がメチルま
    たはエチルを示すものであり、チタン化合物(C)が、
    一般式(2)においてR3がイソプロピルまたはブチル
    を示すものである請求項1または2に記載の湿気硬化型
    組成物。
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