JP7214221B2 - 重合体の硬化に用いる硬化触媒、湿気硬化型組成物、硬化物の製造方法 - Google Patents

重合体の硬化に用いる硬化触媒、湿気硬化型組成物、硬化物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、重合体の硬化に用いる硬化触媒、湿気硬化型組成物、硬化物の製造方法に関する。
1液型の湿気硬化型ゴム組成物は、一般に硬化速度が速く、また使用前にベースポリマー、架橋剤および触媒等の各種添加剤を秤量して混合する必要がないため、2液型のものに比べ作業性の点で優れている。
これらの1液型の湿気硬化型ゴム組成物としては、シリコーン系ゴム、変性シリコーン系ゴム、ウレタン系ゴム、ポリサルファイド系ゴム等のものが知られている。
シリコーン系ゴムの1液型の湿気硬化型ゴム組成物として、オルガノポリシロキサン組成物が広範囲に使用されており、室温で硬化してゴム弾性体を生成する。オルガノシロキサンが架橋重合した-Si-O-結合を主鎖とするシロキサンの高分子化合物は、撥水性、耐熱性、耐候性、耐寒性、電気絶縁性等の性質に優れていることから建築、土木工業、電気、電子工業、自動車工業等の分野で広く使用されている。
変性シリコーン系ゴムの1液型の湿気硬化型ゴム組成物としては、ポリエーテルを主鎖とする架橋可能な反応性加水分解性ケイ素官能基を有する重合体を含む組成物がある。この重合体の硬化型組成物は、ポリウレタン系ゴムのものに比べて貯蔵安定性、耐候性、耐発泡性および変色性が良好であり、ポリサルファイド系のものに比べて硬化性に優れ、周囲への汚染性が少なく毒性がない。
前記シリコーン系ゴムおよび変性シリコーン系ゴムが、硬化物となる過程における反応機構は、水共存下における、反応性加水分解性ケイ素含有基の加水分解反応に縮合反応もしくは付加反応によるとされており、ポリマー化が進行し3次元網目構造のポリマー硬化体が形成されるものと考えられている。この反応において硬化を速やかに進行させるために、硬化触媒が使用される(特許文献1~5)。
特開平8-41358号公報 特開昭60-161457号公報 特公昭63-42942号公報 特開2003-147220号公報 WO2019/098112
この反応性加水分解性ケイ素含有基を有するシリコーン系ゴムおよび変性シリコーン系ゴムの硬化組成物の硬化触媒として、従来から錫カルボン酸塩化合物、アルキル錫塩化合物などが使用されてきたが、内分泌撹乱物質として生体への影響が懸念されていることから、こうした物質を使用しない湿気硬化型組成物として、カルボン酸とアミンの併用触媒(特許文献1)が提案されているが、施工時に充分な硬化速度が得られないという問題点がある。
特許文献2および特許文献3では、ジイソプロポキシチタンビス(アルキルアセトアセトネート)等のチタン酸エステル化合物を触媒として使用することが提案されているが、組成物中の添加剤や充填剤中に含まれる水分で分解されやすく、また、施工時の湿度により、硬化速度にばらつきが生じるため、安定した硬化物が得られない等の問題点がある。
特許文献4では、テトラカルボン酸チタン化合物を触媒として使用することが提案されているが、硬化速度について実用的な満足度は得られないという問題点がある。
特許文献5では、アルコキシチタントリスカルボキシレート、及び、又は、ジアルコキシチタンビスカルボキシレートと第2級アミン、又は、第3級アミンを組み合わせた触媒が提案されている。該触媒を含む湿気硬化型組成物は、カートリッジに充填して長期保管すると、初期と比較して硬化速度が低下する、組成物粘度が上昇し取り扱いが困難になる等の貯蔵安定性の問題があった。
そこで、安全性が高く(毒性、環境汚染性が低く)、実用的な硬化速度を持ち、湿気硬化型組成物中での安定性が良く長期貯蔵安定性が確保できる硬化触媒の開発が望まれていた。
前記従来技術に鑑みて、本発明は、安全性が高く、実用的な硬化速度を有し、湿気硬化型組成物中での安定性に優れた硬化触媒を提供することを目的とする。
本発明によれば、反応性加水分解性ケイ素含有基を有する重合体[A]の硬化に用いる硬化触媒[B]であって、前記硬化触媒[B]は、チタン化合物[BTi]とアルミニウム化合物[BAl]の少なくとも一方を含有し、前記チタン化合物[BTi]は、化学式(1)で表され、前記アルミニウム化合物[BAl]は、化学式(2)で表される、硬化触媒[B]が提供される。
本発明者は鋭意検討を行ったところ、上記触媒[B]を用いた場合には、重合体[A]の硬化速度、及び、湿気硬化型組成物の貯蔵安定性が大幅に高まることを見出し、本発明の完成に到った。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の硬化触媒[B]は、反応性加水分解性ケイ素含有基を有する重合体[A]の硬化に用いられる。重合体[A]は、室温で液状のものが好ましい。
1.重合体[A]
重合体[A]は、反応性加水分解性ケイ素含有基を、分子末端または側鎖に1分子当たり少なくとも1個有する。反応性加水分解性ケイ素含有基は、重合体[A]分子の末端に存在していても、側鎖に存在していてもよく、さらに末端と側鎖の両方に存在していてもよい。反応性加水分解性ケイ素含有基は、重合体[A]の1分子当たり少なくとも1個あればよいが、硬化速度、硬化物性の点からは、1分子当たり平均して1.5個以上あるのが好ましい。反応性加水分解性ケイ素含有基を前記主鎖重合体に結合させる方法としては公知の方法が採用できる。
反応性加水分解性ケイ素含有基は、加水分解性基(例:ハロゲン、アルコキシ、アルケニルオキシ、アシロキシ、アミノ、アミノオキシ、オキシム、アミド)又は水酸基からなる反応性基と結合したケイ素原子を有する基であり、湿気や架橋剤の存在下、必要に応じて触媒などを使用することにより縮合反応を起こす性質を有する。具体的には、ハロゲン化シリル基、アルコキシシリル基、アルケニルオキシシリル基、アシロキシシリル基、アミノシリル基、アミノオキシシリル基、オキシムシリル基、アミドシリル基などが挙げられる。
ここで、1つのケイ素原子に結合した反応性加水分解性基の数は1~3の範囲から選択される。また、1つのケイ素原子に結合した反応性加水分解性基は1種であってもよく、複数種であってもよい。さらに反応性加水分解性基と非反応性加水分解性基が1つのケイ素原子に結合していてもよく、加水分解性基と水酸基が1つのケイ素原子に結合していてもよい。反応性加水分解性ケイ素含有基としては、取り扱いが容易である点で、特にアルコキシシリル基(モノアルコキシシリル基、ジアルコキシシリル基、トリアルコキシシリル基を含む)が好ましい。
また上記のアルコキシシリル基のうち、トリアルコキシシリル基は、活性が高く良好な硬化性が得られること、また、得られる硬化物の復元性、耐久性、耐クリープ性に優れることから好ましい。一方、ジアルコキシシリル基、モノアルコキシシリル基は、貯蔵安定性に優れ、また、得られる硬化物が高伸び、高強度であることから好ましい。
反応性加水分解性ケイ素含有基がジアルコキシシリル基である重合体[A]と、トリアルコキシシリル基である重合体[A]を併用すると、硬化物の物性と硬化性とのバランスが取れ好ましい。
重合体[A]としては、有機重合体[A1]、オルガノポリシロキサン[A2]が例示される。
(有機重合体[A1])
本発明に用いる有機重合体[A1]の主鎖としては炭素原子を有するもの、例えば、アルキレンオキシド重合体、ポリエステル重合体、エーテル・エステルブロック共重合体、エチレン性不飽和化合物の重合体、ジエン系化合物の重合体などが挙げられる。
前記アルキレンオキシド重合体としては、
〔CHCHO〕
〔CH(CH)CHO〕
〔CH(C)CHO〕
〔CHCHCHCHO〕
などの繰り返し単位の1種または2種以上を有するものが例示される。ここで、nは同一又は異なって2以上の整数である。これらアルキレンオキシド重合体は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、上記の繰り返し単位を2種以上含む共重合体も使用できる。
ポリエステル重合体としては、酢酸、プロピオン酸、マレイン酸、フタル酸、クエン酸、ピルビン酸、乳酸等のカルボン酸およびその無水物ならびにそれらの分子内および/または分子間エステルおよびそれらの置換体等を繰返し単位として有するものが例示される。
エーテル・エステルブロック共重合体としては、上述したアルキレンオキシド重合体に用いられる繰り返し単位および上述したポリエステル重合体に用いられる繰り返し単位の両方を繰返し単位として有するものが例示される。
また、エチレン性不飽和化合物及びジエン系化合物の重合体としては、エチレン、プロピレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどの単独重合体、またはこれらの2種以上の共重合体が挙げられる。より具体的にはポリブタジエン、スチレン-ブタジエン共重合体、アクリロニトリル-ブタジエン共重合体、エチレン-ブタジエン共重合体、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリイソプレン、スチレン-イソプレン共重合体、イソブチレン-イソプレン共重合体、ポリクロロプレン、スチレン-クロロプレン共重合体、アクリロニトリル-クロロプレン共重合体、ポリイソブチレン、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステルなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、あるいは2種類以上を併用してもよい。
有機重合体[A1]としては、分子内に含窒素特性基等の極性基を有する有機重合体を用いることもできる。上記含窒素特性基の具体例としては(チオ)ウレタン基,アロファネート基,その他のN-置換ウレタン基,N-置換アロファネート基等の(チオ)ウレタン基由来の結合基、(チオ)ウレア基,ビウレット基,それ以外のN-置換ウレア基,N,N'-置換ウレア基、N-置換ビウレット基,N,N'-置換ビウレット基等の(チオ)ウレア基由来の結合基、アミド基、N-置換アミド基等のアミド基由来の結合基、イミノ基由来の結合基に代表される含窒素特性基や、(チオ)エステル基、(チオ)エーテル基等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。これらのなかでは、硬化性の高さから含窒素特性基が好ましく、合成の容易さから、(チオ)ウレタン基由来の結合基、(チオ)ウレア由来の結合基がより好ましい。また、該含窒素特性基は、上記有機重合体[A1]中に1個だけ含まれていてもよく、さらに1種又は2種以上の含窒素特性基が複数含まれていてもよい。ここで「(チオ)」及び「N-置換」の表記は上記と同様である。
有機重合体[A1]中に上記含窒素特性基等の極性基が含まれると、硬化物の強靱性が向上するうえ、硬化性及び接着強さが高まる。特に、上記架橋性ケイ素基が含窒素特性基等の極性基を介して主鎖に連結されている場合、より硬化性が高まる。その理由としては、該含窒素特性基の極性基同士が、水素結合等の相互作用により強く引き合うことが挙げられる。該含窒素特性基の極性基同士が強く引き合うことにより、硬化性樹脂の分子同士も強く結びつく(ドメイン形成する)ことで硬化物に強靱性が発現すると考えられるのである。また、上記架橋性ケイ素基が含窒素特性基等の極性基を介して主鎖に連結されている場合、該含窒素特性基同士ドメイン形成に際し、それに伴って該架橋性ケイ素基同士も近接することによって、該架橋性ケイ素基同士の接触確率も向上し、さらに、該含窒素特性基中の極性基による触媒硬化によって該架橋性ケイ素基同士の縮合反応性が向上することが考えられる。
このような有機重合体[A1](変成シリコーン系ポリマー)は、例えば、特公昭61-18569号公報、特許419845号、特許5226218号、特許6138785号に記載されている方法等の公知の方法によって製造することができるか、或いは市販されている。市販品としては、例えば、カネカ社製のカネカMSポリマーシリーズ(MSポリマーS203、MSポリマーS303、MSポリマーS903、MSポリマーS911、MSポリマーSAX520等)、サイリルシリーズ(サイリルポリマーSAT200、サイリルポリマーMA430、サイリルポリマーMAX447等)、MAシリーズ、SAシリーズ、ORシリーズ;AGC社製のESシリーズ(ES-GX3440ST等),ESGXシリーズ等、Wacker社製のGENIOSIL STP-E10,E15、E-30,E-35、GENIOSIL XB,Momentive社製のSPUR+1015LM等が例示される。
本発明で用いる有機重合体[A1]の数平均分子量は、特に制限はないが、過度に高分子のものは高粘度であり、硬化性組成物とした場合、使用上困難となる為、30000以下が望ましい。このような有機重合体は、公知の方法によって製造することができるが、上記したカネカ社製のカネカMSポリマー等の市販品を使用してもよい。
(オルガノポリシロキサン[A2])
本発明に用いるオルガノポリシロキサン[A2]は、主鎖がSi-Oで表されるシロキサン結合で構成されたものであり、さらにシロキサン結合を構成するケイ素原子に有機基が結合している。このような有機基としては、具体的にはメチル、エチル、プロピル、ブチル等のアルキル基;シクロヘキシル等のシクロアルキル基;ビニル、イソプロペニル、置換ビニル等のアルケニル基;アリル基、クロチル、メタリル等の置換アリル基;フェニル、トルイル、キシリル等のアリール基;ベンジル、フェニルエチル等のアラルキル基;及びこれら有機基の水素原子の全部もしくは一部がハロゲン原子で置換された基、例えばクロロメチル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基などが挙げられる。
オルガノポリシロキサン[A2]としては、
(-Si(R)-O-)
(式中、Rは同一又は異なって有機基、mは2以上の整数を示す。)
で表される繰り返し単位を有するものが例示される。具体例としては、
(-Si(CH-O-)
(-Si(C-O-)
(-Si(Ph)-O-)
(-Si(-CH=CH-O-)
などの繰り返し単位の1種または2種以上を有するものが例示される。ここでmは同一又は異なって2以上の整数である。オルガノポリシロキサン[A2]は単独の主鎖から構成されていてもよく、あるいは2種以上の主鎖から構成されていてもよい。
オルガノポリシロキサンは直鎖状であっても、3官能形(R'SiO1.5)または4官能形(SiO)を含む分岐状のものであってもよい。また、硬化物の物性や用途により、必要に応じて2官能形(R'SiO)や1官能形(R'SiO0.5)を組み合わせてもよい(ここで、R'は有機基)。さらに加水分解性ケイ素含有基は分子末端、分子鎖の途中の何れに結合していてもよい。
なお、オルガノポリシロキサンは一般的に平均組成式としてRSiO4-a/2で示される(例えば、特開2005-194399号や特開平8-151521号公報等)。上記の表記はこれに従った。
本発明で用いるオルガノポリシロキサン[A2]の粘度は特に制約はないが過度に高粘度のものは、作業性が低下したり、得られる硬化物の物性が損なわれたりするおそれがあるので、25℃における粘度が0.025~100Pa・sの範囲にあるのが望ましい。このようなオルガノポリシロキサンは、公知の方法によって製造することができるが、モメンティブ社製のトスシールシリーズ、信越化学工業社製のシーラントシリーズ、東レダウコーニング社製のSHシリーズ等の市販品を使用することができる。
2.硬化触媒[B]
硬化触媒[B]は、チタン化合物[BTi]とアルミニウム化合物[BAl]の少なくとも一方(つまり、一方又は両方)を含有する。
チタン化合物[BTi]は、化学式(1)で表され、アルミニウム化合物[BAl]は、化学式(2)で表される。
-Ti-A(4-n) (1)
-Al-A(3-m) (2)
(式(1)~(2)中、
Aは、炭素数1~8のアルコキシ基又は炭素数6~18の飽和カルボン酸由来のカルボキレート基を表し、
Yは、化学式(3)で表されるカルボン酸Y-Hより得られたカルボキレート配位子であり、
nは、1~3であり、mは1~2である。)
Figure 0007214221000001
(式(3)中、Rは、互いに同一又は異なって、水素、炭素数1~12の置換又は非置換の炭化水素基を表し、隣接するR同士が繋がって環構造を形成してしてもよく、
Xは、N(R、OR、OHを表し、Rは、炭素数3~12の置換又は非置換の炭化水素基を表し、
実線と破線との二重線は単結合又は二重結合を示す。)
で表される置換又は非置換の炭化水素基は、置換又は非置換の脂肪族又は芳香族の炭化水素基である。置換基としては、水酸基やアルコキシ基が挙げられる。アルコキシ基の炭素数は、1~6が好ましく、1~4がさらに好ましい。脂肪族炭化水素基としては、飽和又は不飽和炭化水素基が挙げられ、直鎖又は分岐アルキル基又はアルケニル基が好ましい。Rの炭化水素基の炭素数は、1~12であり、1~8が好ましい。この炭素数は、具体的には例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11,12であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。Rの炭化水素基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、オクチル、2-エチルヘキシル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル等のアルキル基、フェニル基、p-メトキシフェニル等の置換アリール基、ビニル基、アリル基、メタリル基等が挙げられる。
また、隣接するR同士が繋がって5員環、6員環、7員環、8員環等の環を形成しても良く、環内に不飽和結合を有していてもよい。例えば、6員環の場合、下記化学式(4)のようなものが例示できる。
Figure 0007214221000002
ここでRは、互いに同一又は異なって、水素、メチル基、エチル基、tert-ブチル等のアルキル基でRの炭素数合計が8以下である。
触媒活性の点で、Rの炭素数合計は2以上が好ましく、4以上がより好ましい。
で表される置換又は非置換の炭化水素基は、置換又は非置換の脂肪族又は芳香族の炭化水素基である。置換基としては、水酸基やアルコキシ基が挙げられる。アルコキシ基の炭素数は、1~6が好ましく、1~4がさらに好ましい。脂肪族炭化水素基としては、飽和又は不飽和炭化水素基が挙げられ、直鎖又は分岐アルキル基又はアルケニル基が好ましい。Rの炭化水素基の炭素数は、3~12であり、3~8が好ましい。この炭素数は、具体的には例えば、3、4、5、6、7、8、9、10、11,12であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。Rの炭素数3~12の炭化水素基としては、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、2-ペンチル、3-ペンチル、ヘキシル、2-ヘキシル、3-へキシル、シクロヘキシル、2-メチルシクロヘキシル、2,5-ジメチルシクロヘキシル、ヘプチル、オクチル、2-エチルヘキシル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル等のアルキル基、フェニル、p-メトキシフェニル等の無置換又は置換アリール基等が挙げられる。
Aのアルコキシ基の炭素数は、1~8であり、具体的には例えば、1、2、3、4、5、6、7、8であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。Aのアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、2-エチルヘキシルオキシ等が挙げられ、触媒活性、触媒製造の取り扱い易さを総合して、イソプロポキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基が好ましい。
Aの飽和カルボン酸由来のカルボキシレート基の炭素数は、6~18であり、具体的には例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。このカルボキシレート基としては、ヘキサネート、ヘプタネート、オクタネート、2-エチルヘキサネート、ネオノネート、ネオデカネート、ラウレート、ステアレート等が挙げられ、触媒活性、触媒製造の取り扱い易さを総合して、2-エチルヘキサネート基、ネオノネート基、ネオデカネート基が好ましい。
チタン化合物[BTi]の式中のnは、1~3であるが、触媒活性、物性を総合して、1又は2が好ましい。
アルミニウム化合物[BAl]の式中のnは、1~2であるが、触媒活性、物性を総合して、1が好ましい。
チタン化合物[BTi]とアルミニウム化合物[BAl]は、単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
前記カルボン酸Y-Hの製造方法は、特に限定されず、公知の方法を組み合わせれば良い。例えば、酸無水物と2級アミン、又は、アルコール、又は、水を反応させることにより製造することができる。前記カルボン酸Y-Hは、具体的には、以下の方法で製造することができる。
例えば、酸無水物と2級アミンをモル比(2級アミン/酸無水物)0.5~1.5、より好ましくは、0.9~1.1の範囲で反応させる。反応は無溶媒でも溶媒を使用しても実施できる。反応溶媒は特に制限がないが、例えば、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル、4-メチルテトラヒドロピラン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、DMF等のアミド系溶媒、DMSO等のスルホキシド系溶媒等の単独溶媒、それらの混合溶媒が挙げられる。反応温度は特に制限がないが、20~200℃の範囲、好ましくは50~150℃で反応させる。このようにして得られた反応液を濃縮してアミド基を有するカルボン酸Y-Hを製造することができる。同様に、酸無水物とアルコール、酸無水物と水を反応して、対応するカルボン酸Y-Hを製造することができる。必要に応じて、蒸留、再沈殿、再結晶等により精製することができる。また、反応液よりカルボン酸Y-Hを単離することなく、硬化触媒Bの製造工程に使用することもできる。
チタン化合物[BTi]の製造方法は、特に限定されず、例えば、テトラアルコキシチタンと前記カルボン酸Y-H、必要に応じて炭素数6~18の飽和カルボン酸を反応することにより製造することができる。チタン化合物[BTi]は、具体的には、以下の方法で製造することができる。
例えば、テトラアルコキシチタンと前記カルボン酸Y-Hをモル比(Y-H/テトラアルコキシチタン)1~3の範囲で反応させる。反応は無溶媒でも溶媒を用いても良い。反応溶媒は特に制限がないが、例えば、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル、4-メチルテトラヒドロピラン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、DMF等のアミド系溶媒、DMSO等のスルホキシド系溶媒等の単独溶媒、それらの混合溶媒が挙げられる。Y-H製造の反応液をそのまま用いても良い。反応温度は特に制限がないが、20~200℃の範囲、好ましくは50~150℃で反応させる。テトラアルコキシチタンと前記カルボン酸Y-Hの反応で生成するアルコールを反応溶媒と共に、常圧又は減圧濃縮して系外に留去することによりチタン化合物[BTi]を製造することができる。
また、テトラアルコキシチタンと炭素数6~18の飽和カルボン酸をモル比(飽和カルボン酸/テトラアルコキシチタン)1~3の範囲で反応させ、前記のように生成したアルコールを留去して飽和カルボキシレート配位子を含むアルコキシチタン化合物を得る。得られたアルコキシチタン化合物と前記カルボン酸Y-Hをモル比(Y-H/アルコキシチタン化合物)1~3の範囲で反応させ生成したアルコールを反応溶媒と共に、常圧又は減圧濃縮して系外に留去することにより前記カルボキシレート配位子及び飽和カルボキシレート配位子を含むチタン化合物[BTi]を製造することができる。
アルミニウム化合物[BAl]の製造方法は、特に限定されず、例えば、トリアルコキシアルミニウムと前記カルボン酸Y-H、必要に応じて炭素数6~18の飽和カルボン酸を反応することにより製造することができる。アルミニウム化合物[BAl]は、具体的には、以下の方法で製造することができる。
例えば、トリアルコキシアルミニウムと前記カルボン酸Y-Hをモル比(Y-H/トリアルコキシアルミニウム)1~2の範囲で反応させる。溶媒及び反応温度の説明は、チタン化合物[BTi]の製造方法と同様である。トリアルコキシアルミニウムと前記カルボン酸Y-Hの反応で生成するアルコールを反応溶媒と共に、常圧又は減圧濃縮して系外に留去することによりアルミニウム化合物[BAl]を製造することができる。
また、トリアルコキシアルミニウムと炭素数6~18の飽和カルボン酸をモル比(飽和カルボン酸/トリアルコキシアルミニウム)1~2の範囲で反応させ、前記のように生成したアルコールを留去して飽和カルボキシレート配位子を含むアルコキシアルミニウム化合物を得る。得られたアルコキシアルミニウム化合物と前記カルボン酸Y-Hをモル比(Y-H/アルコキシアルミニウム化合物)1~2の範囲で反応させ生成したアルコールを反応溶媒と共に、常圧又は減圧濃縮して系外に留去することにより前記カルボキシレート配位子及び飽和カルボキシレート配位子を含むアルミニウム化合物[BAl]を製造することができる。
3.湿気硬化型組成物
本発明の湿気硬化型組成物は、上記の硬化触媒[B]と重合体[A]とを含み、必要に応じ後述する他の添加剤を含めても良い。本発明の湿気硬化型組成物の調製は、乾燥条件下で両者を混合すればよく、その混合形態は特に限定はない。通常、温度15~30℃程度、60%RH以下の雰囲気下で混合すればよい。
本発明の湿気硬化型組成物中において、硬化触媒[B]の含有量は、重合体[A]100重量部に対して0.1~20重量部、さらに0.5~10重量部、特に2~8重量部が好ましい。硬化触媒[B]の含有量が0.1重量部未満では硬化性能が不十分であり、20重量部を超えると硬化後の硬化物の復元率、耐候性などの物性、貯蔵中の安定性が悪くなることがある。硬化触媒[B]の含有量は、具体的には例えば、重合体[A]100重量部に対して、0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20質量部であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
本発明の湿気硬化型組成物には、アミン化合物[C]を配合しても良い。アミン化合物としては、例えば、オクチルアミン、2-エチルへキシルアミン、ジオクチルアミン、ピロリジン、ピペリジン、2-メチルピペリジン、4-メチルピペリジン、N-メチルピペリジン、DBU、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノエチルアミン、N-メチルピペラジン、2-アミノピペリジン、1,1,3,3-テトラメチルグアニジン等が挙げられる。上記のアミン化合物は、単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。アミン化合物[C]を硬化触媒[B]と組み合わせることで助触媒的に働き触媒活性を向上させることができる。硬化触媒[B]とアミン化合物[C]の配合モル比[C]/[B]=0.3~3が好ましく、0.5~2がより好ましい。このモル比は、具体的には例えば、0.3、0.5、1、1.5、2、2.5、3であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
本発明の湿気硬化型組成物には、さらに充填剤[D]を配合しても良い。充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸、クレー、焼成クレー、ガラス、ベントナイト、有機ベントナイト、シラスバーン、ガラス繊維、石綿、ガラスフィラメント、粉砕石英、珪藻土、ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、二酸化チタン等があげられる。充填剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。充填剤を加えることにより、湿気硬化型組成物のハンドリングが良くなる。また、硬化物のゴム補強剤としても働く。最大のメリットは、増量剤として添加することで使用する樹脂の量を減らす事が出来るためコストダウンが出来ることである。
中でも、硬化後の硬化性組成物の優れた表面ノンタック、50%モジュラス、作業性および耐候性等を維持する点から、炭酸カルシウム、酸化チタンが好ましい。炭酸カルシウムを使用する場合は、その割合を、重合体[A]100重量部に対して、1~200重量部とするのが好ましく、50~200質量部とするのがさらに好ましい。上記範囲であると、硬化後の特性を損なわない。
本発明の湿気硬化型組成物には、さらに他の金属触媒、硬化促進剤、着色剤、可塑剤、硬化遅延剤、タレ防止剤、老化防止剤、溶剤等、硬化性組成物に通常添加される添加剤を加えてもよい。
他の金属触媒としては、ジルコニウム、ビスマス、カリウム、ナトリウム等の有機酸金属塩、例えば、ジルコニウム(IV)ブトキシトリスネオデカネート、ジルコニウム(IV)イソプロポキシトリス(2-エチルヘキサネート)、ビスマス(III)トリスネオデカネート、ビスマス(III)トリス(2-エチルヘキサネート)、カリウムネオデカネート、ナトリウムネオデカネート等が挙げられる。
硬化促進剤としては、例えば、公知の種々のアミノ基置換アルコキシシラン化合物、またはその縮合物を使用することが出来る。具体的に例示すると、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン、δ―アミノブチル(メチル)ジエトキシシラン、N,N-ビス(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミンおよび、これらの部分加水分解等があげられ、これらは基材への密着性を向上させる効果もある。
着色剤としては、具体的には、酸化鉄、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等が使用される。
可塑剤としては、具体的には、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソノニルフタレート等のフタル酸エステル類;ジイソノニルシクロヘキサンジカルボキシレート等の水素化フタル酸エステル類;アジピン酸ジオクチル、コハク酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、オレイン酸ブチル等の脂肪酸カルボン酸エステル類;ペンタエリスリトールエステル類等のグリコールエステル類;リン酸トリオクチル、リン酸トリクレジル等のリン酸エステル類;エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ベンジル等のエポキシ可塑剤;塩素化パラフィン等が使用される。
タレ防止剤としては、具体的には、水添ヒマシ油、無水ケイ酸、有機ベントナイト、コロイド状シリカ等が使用される。
また、他の添加剤としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の接着付与剤、紫外線吸収剤、ラジカル連鎖禁止剤、過酸化物分解剤、各種の老化防止剤等が使用される。
本発明の硬化型組成物は、長期貯蔵安定性に優れ、かつ、湿気に接触すると配合された硬化触媒[B]により硬化反応が自発的に進行する。また、スナップタイム(半ゲル化し流動性が無くなるまでの時間)やタックフリータイム(表面タックの無くなるまでの時間)も短く作業性に優れる。
上記の特性から、本発明の硬化型組成物は1液型シーリング材として用いることができる。具体的には、建築物、船舶、自動車等の車両のシーリング材、接着剤、密封剤、防水用の目止め材等の用途に好適に用いられる。
次に実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれによって限定されるものではない。
1.カルボン酸Y-Hの合成
<製造例1 Y1-H>
窒素雰囲気下、攪拌装置、温度計、冷却器を備えた500mL4つ口丸底フラスコに、マレイン酸無水物(キシダ化学社製):49.0g(0.50mol)、トルエン:100gを仕込み、攪拌しながら内温45℃まで加熱しマレイン酸無水物を溶解した。内温を30℃まで冷却し、ジブチルアミン(東京化成工業社製):64.6g(0.50mol)を内温27~33℃の範囲で30分かけて滴下し、同温度範囲で3時間攪拌した。反応液を約0.3gサンプリングし減圧濃縮乾燥してIRスペクトル、H-NMRスペクトル、ESI-MSスペクトルを測定し、下記構造であることを確認した。本反応液をY1-Hのトルエン溶液:2.3mmol/gとして次工程以降に使用した。
Figure 0007214221000003
IR(ATR):3200-2900cm-1(ブロードOH伸縮)、1714cm-1(CO伸縮)、1622cm-1(CO伸縮)
H-NMR(CDCl):δ=6.62(d,1H),6.40(d,1H),3.42(m,2H),3.37(m,2H),1.61(m,4H),1.36(m,4H),0.98(t,6H)
ESI-MS:228(M+H)
<製造例2 Y2-H>
窒素雰囲気下、攪拌装置、温度計、冷却器を備えた200mL4つ口丸底フラスコに、2,3-ジメチルマレイン酸無水物(東京化成工業社製):12.6g(0.10mol)、トルエン:30gを仕込み、攪拌しながら内温55℃まで加熱して2,3-ジメチルマレイン酸無水物を溶解し、さらに内温70℃まで加熱した。ジブチルアミン(東京化成工業社製):13.0g(0.10mol)を内温70~75℃の範囲で15分かけて滴下し、同温度範囲で3時間攪拌した。反応液を約0.3gサンプリングし減圧濃縮乾燥してIRスペクトル、ESI-MSスペクトルを測定し下記構造であることを確認した。本反応液をY2-Hのトルエン溶液:1.7mmol/gとして次工程以降に使用した。
Figure 0007214221000004
IR(ATR):3200-2900cm-1(ブロードOH伸縮)、1714cm-1(CO伸縮)、1620cm-1(CO伸縮)
ESI-MS:256(M+H)
<製造例3 Y3-H>
窒素雰囲気下、攪拌装置、温度計、冷却器を備えた200mL4つ口丸底フラスコに、cis-1,2-シクロヘキサンジカルボン酸無水物(東京化成工業社製):15.4g(0.10mol)、トルエン:30gを仕込み、攪拌しながら内温60℃まで加熱して、cis-1,2-シクロヘキサンジカルボン酸無水物を溶解し、さらに内温80℃まで加熱した。ジブチルアミン(東京化成工業社製):13.0g(0.10mol)を内温80~85℃の範囲で30分かけて滴下し、同温度範囲で3時間攪拌した。反応液を約0.3gサンプリングし減圧濃縮乾燥してIRスペクトル、H-NMRスペクトル、ESI-MSスペクトルを測定し下記構造であることを確認した。本反応液をY3-Hのトルエン溶液:1.7mmol/gとして次工程以降に使用した。
Figure 0007214221000005
IR(ATR):3500-2900cm-1(ブロードOH伸縮)、1726cm-1,1701cm-1(CO伸縮)、1638cm-1,1614cm-1(CO伸縮)
H-NMR(CDCl):δ=3.52(m,1H),3.28(m,1H),3.15(m,1H),3.06(m,1H),2.97(m,1H),2.87(m,1H),2.70(m,1H),2.46(m,1H),1.8-1.3(m,14H),0.97(t,3H),0.93(t,3H)
ESI-MS:284(M+H)
<製造例4 Y4-H>
窒素雰囲気下、攪拌装置、温度計、冷却器を備えた200mL4つ口丸底フラスコに、cis-1,2-シクロヘキサンジカルボン酸無水物(東京化成工業社製):15.4g(0.10mol)、トルエン:30gを仕込み、攪拌しながら内温60℃まで加熱して、cis-1,2-シクロヘキサンジカルボン酸無水物を溶解し、さらに内温110℃まで加熱した。3-ペンタノール(東京化成工業社製):9.0g(0.10mol)を内温110~115℃の範囲で30分かけて滴下し、同温度範囲で3時間攪拌した。反応液を約0.3gサンプリングし減圧濃縮乾燥してIRスペクトル、H-NMRスペクトル、ESI-MSスペクトルを測定し下記構造であることを確認した。本反応液をY4-Hのトルエン溶液:1.8mmol/gとして次工程以降に使用した。
Figure 0007214221000006
IR(ATR):3500-2900cm-1(ブロードOH伸縮)、1726cm-1(CO伸縮)、1701cm-1(CO伸縮)
H-NMR(CDCl):δ=4.82(m,1H),3.28(m,1H),2.4-1.5(m,13H),0.91(t,6H)
ESI-MS:243(M+H)
<製造例5 Y5-H>
窒素雰囲気下、攪拌装置、温度計、冷却器を備えた500mL4つ口丸底フラスコに、cis-1,2-シクロヘキサンジカルボン酸無水物:46.3g(0.30mol)、THF:100gを仕込み、攪拌して均一溶液とした。イオン交換水:5.6g(0.31mol)を22~25℃の範囲で5分間かけて滴下しTHF:5gで洗いこんだ。攪拌しながら内温72℃まで加熱し6時間加熱還流した。反応液を約0.1gサンプリングしてIRスペクトルを測定し、酸無水物CO伸縮振動1858cm-1,1788cm-1の消失、ジカルボン酸CO伸縮振動1701cm-1、3500-2800cm-1のブロードなOH伸縮振動を確認した後、THF:55gを添加して希釈した。約0.3gをサンプリングして減圧濃縮乾燥してH-NMRスペクトル、ESI-MSスペクトルを測定し下記構造であることを確認した。本反応液をY5-HのTHF溶液:1.4mmol/gとして次工程以降に使用した。
Figure 0007214221000007
H-NMR(Acetone-d6):δ=2.86(m,2H),2.1-1.8(m,4H),1.5(m,4H)
ESI-MS:173(M+H)
<製造例6 Y6-H>
窒素雰囲気下、攪拌装置、温度計、冷却器を備えた500mL4つ口丸底フラスコに、4-メチルシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸無水物(東京化成工業社製):50.5g(0.30mol)、トルエン:70gを仕込み、攪拌しながら内温80℃まで加熱した。ジブチルアミン(東京化成工業社製):38.8g(0.30mol)を内温80~85℃の範囲で30分かけて滴下し、同温度範囲で3時間攪拌した。反応液を約0.3gサンプリングし減圧濃縮乾燥してIRスペクトル、1H-NMRスペクトル、ESI-MSスペクトルを測定し、化学式(10)の化合物と化学式(11)の化合物の混合物であることを確認した。本反応液をY6-Hのトルエン溶液:1.9mmol/gとして次工程以降に使用した。
Figure 0007214221000008
Figure 0007214221000009
IR(ATR):3500-2900cm-1(ブロードOH伸縮)、1724cm-1,1705cm-1(CO伸縮)、1638cm-1,1603cm-1(CO伸縮)
H-NMR(CDCl):δ=3.4-3.1(m,4H),2.9-2.6(m,2H),2.2-2.1(m,1H),1.8-1.3(m,14H),1.05-0.8(m,9H)
ESI-MS:298(M+H)
<製造例7 Y7-H>
窒素雰囲気下、攪拌装置、温度計、冷却器を備えた500mL4つ口丸底フラスコに、4-メチルシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸無水物(東京化成工業社製):50.5g(0.30mol)、THF:70gを仕込み、攪拌して均一溶液とした。イオン交換水:5.6g(0.31mol)を22~25℃の範囲で5分間かけて滴下しTHF:5gで洗いこんだ。攪拌しながら内温72℃まで加熱し6時間加熱還流した。反応液を約0.1gサンプリングしてIRスペクトルを測定し、酸無水物CO伸縮振動1857cm-1,1788cm-1の消失、ジカルボン酸CO伸縮振動1699cm-1、3500-2800cm-1のブロードなOH伸縮振動を確認した後、反応液にTHF:55gを添加して希釈した。約0.3gをサンプリングして減圧濃縮乾燥してH-NMRスペクトル、ESI-MSスペクトルを測定し下記構造であることを確認した。本反応液をY7-HのTHF溶液:1.6mmol/gとして次工程以降に使用した。
Figure 0007214221000010
H-NMR(Acetone-d6):δ=3.3(m,1H),2.51(m)+2.45(m)合わせて1H,2.3-1.4(m,7H),0.97(d)+0.90(d)合わせて3H
ESI-MS:187(M+H)
<製造例8 Y8-H>
窒素雰囲気下、攪拌装置、温度計、冷却器を備えた500mL4つ口丸底フラスコにフタル酸無水物(東京化成工業社製):44.4g(0.30mol)、トルエン:130gを仕込み、攪拌しながら内温80℃まで加熱した。ジブチルアミン(東京化成工業社製):38.8g(0.30mol)を内温80~85℃の範囲で30分かけて滴下し、同温度範囲で3時間攪拌した。反応液を約0.3gサンプリングし減圧濃縮乾燥してIRスペクトル、H-NMRスペクトル、ESI-MSスペクトルを測定し下記構造であることを確認した。本反応液をY8-Hのトルエン溶液:1.4mmol/gとして次工程以降に使用した。
Figure 0007214221000011
IR(ATR):3500-2900cm-1(ブロードOH伸縮)、1717cm-1(CO伸縮)、1638cm-1(CO伸縮)
H-NMR(CDCl):8.08(d,1H),7.48(t,1H),7.38(t,1H),7.27(d,1H),3.1-3.0(m,2H),1.8-1.6(m,2H),1.5-1.1(m,8h),1.01(t,3H),0.75(t,3H)
ESI-MS:278(M+H)
2.硬化触媒の合成
<製造例9 チタン化合物S1 チタン(IV)ジイソプロポキシビスネオデカネート>
窒素雰囲気下、攪拌装置、温度計、蒸留ヘッド付き冷却器を備えた1L4つ口丸底フラスコに、チタン(IV)テトライソプロポキシド(日本曹達社製):241.0g(0.848mol)を仕込み、攪拌しながらネオデカン酸(Hexion社製):292.5g(1.70mol)を10分かけて滴下したところ、内温は25℃から70℃まで上昇した。攪拌しながら内温105℃まで加熱し、徐々に減圧濃縮し無色透明の留出液102gを得た。(最終減圧度20Torr,内温122℃)留出成分は、IR、GC分析よりイソプロパノール(1.70mol)であった。減圧濃縮物を淡黄色透明液体424.4gとして得た。IRスペクトルよりネオデカン酸のカルボン酸OH伸縮振動3500-2500cm-1、CO伸縮振動1695cm-1が消失し、新たにチタンカルボキシレートに相当するCO伸縮振動1549,1514cm-1が認められ、チタン(IV)ジイソプロポキシビスネオデカネート(以下、S1と略す)であることを確認した。収率:98.4%
<製造例10 チタン化合物S2 チタン(IV)トリイソプロポキシネオデカネート>
窒素雰囲気下、攪拌装置、温度計、蒸留ヘッド付き冷却器を備えた1L4つ口丸底フラスコに、チタン(IV)テトライソプロポキシド(日本曹達社製):284.3g(1.00mol)を仕込み、攪拌しながらネオデカン酸(Hexion社製):173.0g(1.00mol)を10分かけて滴下したところ、内温は25℃から68℃まで上昇した。攪拌しながら内温100℃まで加熱し、徐々に減圧濃縮し無色透明の留出液59gを得た。(最終減圧度25Torr,内温113℃)留出成分は、IR、GC分析よりイソプロパノール(0.98mol)であった。減圧濃縮物を淡黄色透明液体390.7gとして得た。IRスペクトルよりネオデカン酸のカルボン酸OH伸縮振動3500-2500cm-1、CO伸縮振動1695cm-1が消失し、新たにチタンカルボキシレートに相当するCO伸縮振動1557cm-1が認められ、チタン(IV)トリイソプロポキシネオデカネート(以下、S2と略す)であることを確認した。収率:98.5%
<製造例11 チタン化合物B1>
窒素雰囲気下、攪拌装置、温度計、冷却器を備えた200mL4つ口丸底フラスコに、製造例9で製造したS1:38.2g(0.075mol)、製造例1で製造したY1-Hのトルエン溶液:32.6g(0.075mol)を仕込み、攪拌しながら内温80℃まで加熱した。内温80~85℃の範囲で1時間加熱攪拌し、反応液を200mLナスフラスコへ移液しトルエン15gで洗いこんだ。本フラスコをエバポレターに取り付け、水浴温度80~85℃で加熱しながら、徐々に減圧濃縮し無色透明の留出液34.5gを得た。(最終減圧度20Torr)留出液をGC分析で定量するとイソプロパノール4.4g(0.073mol、反応率97%)含有していた。減圧濃縮物を橙色粘稠液体51.0gとして得た。IRスペクトルより、原料Y1-Hと比較してカルボン酸OH伸縮振動3200-2900cm-1、カルボン酸CO伸縮振動1714cm-1が殆ど消失し、原料S1と比較して、チタンカルボキシレートに相当するCO伸縮振動1537cm-1付近が増大していることが認められ、チタン化合物B1が主成分であることを確認した。
<製造例12 チタン化合物B2>
窒素雰囲気下、攪拌装置、温度計、冷却器を備えた200mL4つ口丸底フラスコに、製造例9で製造したS1:38.2g(0.075mol)、製造例2で製造したY2-Hのトルエン溶液:44.1g(0.075mol)を仕込み、攪拌しながら内温80℃まで加熱した。内温80~85℃の範囲で1時間加熱攪拌し、反応液を200mLナスフラスコへ移液しトルエン15gで洗いこんだ。本フラスコをエバポレターに取り付け、水浴温度80~85℃で加熱しながら、徐々に減圧濃縮し無色透明の留出液43.6gを得た。(最終減圧度20Torr)留出液をGC分析で定量するとイソプロパノール4.1g(0.073mol、反応率91%)含有していた。減圧濃縮物を橙色粘稠液体53.1gとして得た。IRスペクトルより、原料Y2-Hと比較してカルボン酸OH伸縮振動3200-2900cm-1、カルボン酸CO伸縮振動1714cm-1が殆ど消失し、原料S1と比較して、チタンカルボキシレートに相当するCO伸縮振動1540cm-1付近が増大していることが認められ、チタン化合物B2が主成分であることを確認した。
<製造例13 チタン化合物B3>
窒素雰囲気下、攪拌装置、温度計、冷却器を備えた200mL4つ口丸底フラスコに、製造例9で製造したS1:38.2g(0.075mol)、製造例3で製造したY3-Hのトルエン溶液:44.2g(0.075mol)を仕込み、攪拌しながら内温80℃まで加熱した。内温80~85℃の範囲で1時間加熱攪拌し、反応液を200mLナスフラスコへ移液しトルエン20gで洗いこんだ。本フラスコをエバポレターに取り付け、水浴温度80~85℃で加熱しながら、徐々に減圧濃縮し無色透明の留出液46.0gを得た。(最終減圧度20Torr)留出液をGC分析で定量するとイソプロパノール4.3g(0.072mol、反応率96%)含有していた。減圧濃縮物を橙色粘稠液体55.8gとして得た。IRスペクトルより、原料Y3-Hと比較してカルボン酸OH伸縮振動3500-2900cm-1、カルボン酸CO伸縮振動1726cm-1, 1701cm-1が殆ど消失し、原料S1と比較して、チタンカルボキシレートに相当するCO伸縮振動1545cm-1付近が増大していることが認められ、チタン化合物B3が主成分であることを確認した。
<製造例14 チタン化合物B4>
窒素雰囲気下、攪拌装置、温度計、冷却器を備えた200mL4つ口丸底フラスコに、製造例9で製造したS1:38.2g(0.075mol)、製造例4で製造したY4-Hのトルエン溶液:41.6g(0.075mol)を仕込み、攪拌しながら内温80℃まで加熱した。内温80~85℃の範囲で1時間加熱攪拌し、反応液を200mLナスフラスコへ移液しトルエン20gで洗いこんだ。本フラスコをエバポレターに取り付け、水浴温度80~85℃で加熱しながら、徐々に減圧濃縮し無色透明の留出液42.5gを得た。(最終減圧度20Torr)留出液をGC分析で定量するとイソプロパノール4.3g(0.072mol、反応率96%)含有していた。減圧濃縮物を橙色粘稠液体56.1gとして得た。IRスペクトルより、原料Y4-Hと比較してカルボン酸OH伸縮振動3500-2900cm-1、カルボン酸CO伸縮振動1701cm-1が殆ど消失し、原料S1と比較して、チタンカルボキシレートに相当するCO伸縮振動1540cm-1付近が増大していることが認められ、チタン化合物B4が主成分であることを確認した。
<製造例15 チタン化合物B5>
窒素雰囲気下、攪拌装置、温度計、冷却器を備えた200mL4つ口丸底フラスコに、製造例9で製造したS1:25.4g(0.050mol)、トルエン:25gを仕込み、攪拌しながら製造例5で製造したY5-HのTHF溶液:35.7g(0.050mol)を、22~25℃の範囲で30分かけて滴下した。同温度範囲で30分間攪拌し、反応液を200mLナスフラスコへ移液しトルエン10gで洗いこんだ。本フラスコをエバポレターに取り付け、水浴温度40~50℃で加熱しながら、徐々に減圧濃縮し無色透明の留出液62.8gを得た。(最終減圧度20Torr)留出液をGC分析で定量するとイソプロパノール2.9g(0.048mol、反応率97%)含有していた。減圧濃縮物を淡黄色粘稠液体32.5gとして得た。IRスペクトルより、原料Y5-Hと比較して、カルボン酸OH伸縮振動3500-2800cm-1、CO伸縮振動1701cm-1が減少し、原料S1と比較して、チタンカルボキシレートに相当するCO伸縮振動1537cm-1付近が増大していることが認められ、チタン化合物B5が主成分であることを確認した。
<製造例16 チタン化合物B6>
窒素雰囲気下、攪拌装置、温度計、冷却器を備えた200mL4つ口丸底フラスコに、製造例9で製造したS1:38.2g(0.075mol)、製造例6で製造したY6-Hのトルエン溶液:39.5g(0.075mol)を仕込み、攪拌しながら内温80℃まで加熱した。内温80~85℃の範囲で1時間加熱攪拌し、反応液を200mLナスフラスコへ移液しトルエン20gで洗いこんだ。本フラスコをエバポレターに取り付け、水浴温度80~85℃で加熱しながら、徐々に減圧濃縮し無色透明の留出液40.5gを得た。(最終減圧度20Torr)留出液をGC分析で定量するとイソプロパノール4.3g(0.072mol、反応率96%)含有していた。減圧濃縮物を橙色粘稠液体56.5gとして得た。IRスペクトルより、原料Y6-Hと比較してカルボン酸OH伸縮振動3500-2900cm-1、カルボン酸CO伸縮振動1724cm-1,1705cm-1が殆ど消失し、原料S1と比較して、チタンカルボキシレートに相当するCO伸縮振動1540cm-1付近が増大していることが認められ、チタン化合物B6が主成分であることを確認した。
<製造例17 チタン化合物B7>
窒素雰囲気下、攪拌装置、温度計、冷却器を備えた200mL4つ口丸底フラスコに、製造例9で製造したS1:25.4g(0.050mol)、トルエン:25gを仕込み、攪拌しながら製造例7で製造したY7-HのTHF溶液:31.3g(0.050mol)を、22~25℃の範囲で30分かけて滴下した。同温度範囲で30分間攪拌し、反応液を200mLナスフラスコへ移液しトルエン10gで洗いこんだ。本フラスコをエバポレターに取り付け、水浴温度40~50℃で加熱しながら、徐々に減圧濃縮し無色透明の留出液58.5gを得た。(最終減圧度20Torr)留出液をGC分析で定量するとイソプロパノール2.9g(0.048mol、反応率97%)含有していた。減圧濃縮物を淡黄色粘稠液体32.8gとして得た。IRスペクトルより、原料Y7-Hと比較して、カルボン酸OH伸縮振動3500-2800cm-1、CO伸縮振動1699cm-1が減少し、原料S1と比較して、チタンカルボキシレートに相当するCO伸縮振動1540cm-1付近が増大していることが認められ、チタン化合物B7が主成分であることを確認した。
<製造例18 チタン化合物B8>
窒素雰囲気下、攪拌装置、温度計、冷却器を備えた200mL4つ口丸底フラスコに、製造例9で製造したS1:38.2g(0.075mol)、製造例8で製造したY8-Hのトルエン溶液:53.6g(0.075mol)を仕込み、攪拌しながら内温80℃まで加熱した。内温80~85℃の範囲で1時間加熱攪拌し、反応液を200mLナスフラスコへ移液しトルエン20gで洗いこんだ。本フラスコをエバポレターに取り付け、水浴温度80~85℃で加熱しながら、徐々に減圧濃縮し無色透明の留出液56.5gを得た。(最終減圧度20Torr)留出液をGC分析で定量するとイソプロパノール4.3g(0.072mol、反応率96%)含有していた。減圧濃縮物を橙色粘稠液体55.2gとして得た。IRスペクトルより、原料Y8-Hと比較してカルボン酸OH伸縮振動3500-2900cm-1、カルボン酸CO伸縮振動1716cm-1が殆ど消失し、原料S1と比較して、チタンカルボキシレートに相当するCO伸縮振動1540cm-1付近が増大していることが認められ、チタン化合物B8が主成分であることを確認した。
<製造例19 チタン化合物B9>
窒素雰囲気下、攪拌装置、温度計、冷却器を備えた200mL4つ口丸底フラスコに、製造例10で製造したS2:19.8g(0.050mol)、トルエン:25gを仕込み、攪拌しながら製造例7で製造したY7-HのTHF溶液:62.5g(0.10mol)を、22~25℃の範囲で30分かけて滴下した。同温度範囲で30分間攪拌し、反応液を200mLナスフラスコへ移液しトルエン10gで洗いこんだ。本フラスコをエバポレターに取り付け、水浴温度40~50℃で加熱しながら、徐々に減圧濃縮し無色透明の留出液82.1gを得た。(最終減圧度20Torr)留出液をGC分析で定量するとイソプロパノール5.7g(0.095mol、反応率95%)含有していた。減圧濃縮物を淡黄色粘稠液体35.0gとして得た。IRスペクトルより、原料Y7-Hと比較して、カルボン酸OH伸縮振動3500-2800cm-1、CO伸縮振動1699cm-1が減少し、原料S1と比較して、チタンカルボキシレートに相当するCO伸縮振動1540cm-1付近が増大していることが認められ、チタン化合物B9が主成分であることを確認した。
<製造例20 アルミニウム化合物S3 アルミニウム(III)イソプロポキシビスネオデカネート>
窒素雰囲気下、攪拌装置、温度計、冷却器を備えた300mL4つ口丸底フラスコに、トリイソプロポキシアルミニウム(東京化成工業社製):20.4g(0.10mol)、トルエン:50gを仕込み攪拌して均一溶液とした後、攪拌しながらネオデカン酸(Hexion社製):34.6g(0.20mol)を5分かけて滴下したところ、内温は25℃から45℃まで上昇した。攪拌しながら内温を85℃まで加熱し、徐々に減圧濃縮し無色透明の留出液60gを得た。(最終減圧度60Torr,内温75℃)留出液をGC分析で定量するとイソプロパノール11.5g(0.19mol、反応率96%)含有していた。減圧濃縮物を淡黄色粘稠液体43.0gとして得た。IRスペクトルよりネオデカン酸のカルボン酸OH伸縮振動3500-2500cm-1、CO伸縮振動1695cm-1が消失し、新たにアルミニウムカルボキシレートに相当するCO伸縮振動1578cm-1, 1521cm-1が認められ、アルミニウム(III)イソプロポキシビスネオデカネート(以下、S3と略す)であることを確認した。シクロヘキサン40gを添加攪拌してS3シクロヘキサン溶液とした。(1.2mmol/g)
<製造例21 アルミニウム化合物B10>
窒素雰囲気下、攪拌装置、温度計、冷却器を備えた200mL4つ口丸底フラスコに、製造例20で製造したS3シクロヘキサン溶液:40.0g(0.048mol)、製造例6で製造したY6-Hのトルエン溶液:25.5g(0.048mol)を仕込み、攪拌しながら内温80℃まで加熱した。内温80~85℃の範囲で1時間加熱攪拌し、反応液を200mLナスフラスコへ移液しトルエン20gで洗いこんだ。本フラスコをエバポレターに取り付け、水浴温度80~85℃で加熱しながら、徐々に減圧濃縮し無色透明の留出液54.8gを得た。(最終減圧度22Torr)留出液をGC分析で定量するとイソプロパノール2.7g(0.045mol、反応率94%)含有していた。減圧濃縮物を淡黄色粘稠液体31.2gとして得た。IRスペクトルより、原料Y6-Hと比較してカルボン酸OH伸縮振動3500-2900cm-1、カルボン酸CO伸縮振動1724cm-1, 1705cm-1が殆ど消失し、原料S3と比較して、アルミニウムカルボキシレートに相当するCO伸縮振動1570cm-1付近が増大していることが認められ、アルミニウム化合物B10が主成分であることを確認した。
<製造例22 アルミニウム化合物B11>
窒素雰囲気下、攪拌装置、温度計、冷却器を備えた200mL4つ口丸底フラスコに、製造例7で製造したY7-HのTHF溶液:30.0g(0.048mol)を仕込み、攪拌しながら製造例20で製造したS3シクロヘキサン溶液:40.0g(0.048mol)を22~25℃の範囲で15分間かけて滴下した。攪拌しながら内温80℃まで加熱した。内温80~85℃の範囲で1時間加熱攪拌し、反応液を200mLナスフラスコへ移液しトルエン20gで洗いこんだ。本フラスコをエバポレターに取り付け、水浴温度80~85℃で加熱しながら、徐々に減圧濃縮し無色透明の留出液55.0gを得た。(最終減圧度22Torr)留出液をGC分析で定量するとイソプロパノール2.8g(0.047mol、反応率97%)含有していた。減圧濃縮物を淡黄色粘稠液体33.5gとして得た。IRスペクトルより、原料Y7-Hと比較して、カルボン酸OH伸縮振動3500-2800cm-1、CO伸縮振動1699cm-1が減少し、原料S3と比較して、アルミニウムカルボキシレートに相当するCO伸縮振動1570cm-1付近が増大していることが認められ、アルミニウム化合物B11が主成分であることを確認した。
<比較製造例1 チタン化合物R1 チタン(IV)イソプロポキシトリスネオデカネート>
窒素雰囲気下、攪拌装置、温度計、蒸留ヘッド付き冷却器を備えた1L4つ口丸底フラスコに、チタン(IV)テトライソプロポキシド(日本曹達社製):142.1g(0.500mol)を仕込み、攪拌しながらネオデカン酸(Hexion社製):258.4g(1.50mol)を15分かけて滴下したところ、内温は25℃から65℃まで上昇した。攪拌しながら内温105℃まで加熱し、徐々に減圧濃縮し無色透明の留出液89gを得た。(最終減圧度18Torr,内温125℃)留出成分は、IR、GC分析よりイソプロパノール(1.49mol、反応率99%)であった。減圧濃縮物を淡黄色透明液体305.0gとして得た。IRスペクトルよりネオデカン酸のカルボン酸OH伸縮振動3500-2500cm-1、CO伸縮振動1695cm-1が消失し、新たにチタンカルボキシレートに相当するCO伸縮振動1540cm-1が認められ、チタン(IV)イソプロポキシトリスネオデカネート(以下、R1と略す)であることを確認した。収率:98.2%
<比較製造例2 アルミニウム化合物R2 アルミニウム(III)トリスネオデカネート>
窒素雰囲気下、攪拌装置、温度計、蒸留ヘッド付き冷却器を備えた500mL4つ口丸底フラスコに、トリイソプロポキシアルミニウム(東京化成工業社製):51.0g(0.250mol)、ネオデカン酸(Hexion社製):129.2g(0.750mol)を仕込み、攪拌しながら内温115℃まで加熱し、徐々に減圧濃縮し無色透明の留出液44.5gを得た。(最終減圧度18Torr,内温125℃)留出成分は、IR、GC分析よりイソプロパノール(0.74mol、反応率99%)であった。減圧濃縮物を淡黄色透明液体133.5gとして得た。IRスペクトルよりネオデカン酸のカルボン酸OH伸縮振動3500-2500cm-1、CO伸縮振動1695cm-1が消失し、新たにアルミニウムカルボキシレートに相当するCO伸縮振動1584cm-1が認められ、アルミニウム(III)トリスネオデカネート(以下、R2と略す)であることを確認した。収率:98.7%
3.湿気硬化型組成物の調製
表1、表2に示す物質をこれらの表に示す配合割合(質量部)で配合し、混練して湿気硬化型組成物を調製し、2本のカートリッジに充填封入した。カートリッジ1本はそのまま室温2日間保管し初期サンプルとして物性測定に供し、もう1本のカートリッジはアルミラミネート袋に入れシールして50℃2週間インキュベーターに保管し貯蔵後サンプルとして物性測定に供した。なお、材料の配合、混練、カートリッジ分注、室温保管までの操作は、25±1℃、45~55%RHの雰囲気下で行った。表1~表2において、NDAは、ネオデカネートを示し、Y1~Y8は、カルボン酸Y1-H~Y8-Hより得られたカルボキレート配位子を示す。
4.性能評価
4-1.タックフリータイム(TFT)の測定
充填封入したカートリッジを開封し、シーリングガンを使用して湿気硬化型組成物約20gをA5用紙の上に絞り出し直ちに厚さ約3mmの板状に平たく広げて試料を調製した。タックフリータイム(エチルアルコールで清浄した指先で、試料表面の3箇所に軽く触れ、試料が指先に付着しなくなるまでに要した時間)を測定した。上記試料の調製、TFT測定は、25±1℃、45~55%RHの雰囲気下で行った。初期サンプルのタックフリータイムをT1、50℃2週間貯蔵後サンプルのタックフリータイムをT2とし、タックフリータイムの貯蔵後変化率としてT2/T1を算出した。
4-2.粘度測定
充填封入したカートリッジを開封し、シーリングガンを使用して湿気硬化型組成物約200gを100mlディスポカップに入れてB型粘度計を使用して、10rpm、1分間の条件で粘度を測定した。粘度測定は、25±1℃、45~55%RHの雰囲気下で行った。初期サンプルの粘度をV1、50℃2週間貯蔵後サンプルの粘度をV2とし、湿気硬化型組成物の粘度の貯蔵後変化率としてV2/V1を算出した。
4-3.まとめ
タックフリータイム及び粘度測定の結果を表1~表2に示す。
硬化触媒[B]を含む実施例1~11では、硬化触媒[B]以外の硬化触媒を含む比較例1~2に比べて、初期タックフリータイムと50℃2週間貯蔵後タックフリータイムのどちらもが短く、その変化率も小さかった。また、実施例1~11では、比較例1~2に比べて、粘度の貯蔵後変化率が小さかった。
実施例1~9と実施例12~20を比較すると、アミン化合物[C]の添加によってタックフリータイムが短縮されることが分かった。また、アミン化合物[C]が存在する系では、硬化触媒[B]を含む実施例12~20では、硬化触媒[B]以外の硬化触媒を含む比較例3~5に比べて、タックフリータイムの貯蔵後変化率と粘度の貯蔵後変化率が小さかった。
Figure 0007214221000012
Figure 0007214221000013
表に示す材料の詳細は次のとおりである。
(重合体[A])
MSポリマー S203:シリル基含有有機重合体(カネカ社製)
MSポリマー S303:シリル基含有有機重合体(カネカ社製)
MSポリマー SAX520:シリル基含有有機重合体(カネカ社製)
(アミン化合物[C])
ジエチルアミノプロピルアミン:東京化成工業社製
ジメチルアミノプロピルアミン:東京化成工業社製
2-エチルへキシルアミン:東京化成工業社製
4-メチルピペリジン:和光純薬社製
(充填剤)
カルファイン200M、スーパーS:炭酸カルシウム(丸尾カルシウム社製)
FR-41:酸化チタン(古河ケミカルズ社製)
(その他添加剤)
可塑剤:DINP(ジェイプラス社製)
タレ防止剤:ディスパロン6500(楠本化学社製)
紫外線吸収剤:Songsorb 3260PW(SONGWON社製)
光安定化剤:Sabostab UV-70(SONGWON社製)
脱水剤:KBE-1003(信越シリコーン工業社製)
接着付与剤:KBM-603(信越シリコーン工業社製)

Claims (6)

  1. 反応性加水分解性ケイ素含有基を有する重合体[A]の硬化に用いる硬化触媒[B]であって、
    前記硬化触媒[B]は、チタン化合物[BTi]とアルミニウム化合物[BAl]の少なくとも一方を含有し、
    前記チタン化合物[BTi]は、化学式(1)で表され、
    前記アルミニウム化合物[BAl]は、化学式(2)で表される、硬化触媒[B]。
    -Ti-A(4-n) (1)
    -Al-A(3-m) (2)
    (式(1)~(2)中、
    Aは、炭素数1~8のアルコキシ基又は炭素数6~18の飽和カルボン酸由来のカルボキレート基を表し、
    Yは、化学式(3)で表されるカルボン酸Y-Hより得られたカルボキレート配位子であり、
    nは、1~3であり、mは1~2である。)
    Figure 0007214221000014
    (式(3)中、Rは、互いに同一又は異なって、水素、又は炭素数1~12の置換若しくは非置換の炭化水素基を表し、隣接するR同士が繋がって環を形成してしてもよく、
    Xは、N(R、OR又はOHを表し、Rは、炭素数3~12の置換又は非置換の炭化水素基を表し、
    実線と破線との二重線は単結合又は二重結合を示す。)
  2. 請求項1に記載の硬化触媒[B]であって、
    前記硬化触媒[B]は、前記チタン化合物[BTi]を含有する、硬化触媒[B]。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の硬化触媒[B]であって、
    前記硬化触媒[B]は、前記アルミニウム化合物[BAl]を含有する、硬化触媒[B]。
  4. 請求項1~請求項3の何れか1つに記載の硬化触媒[B]と、前記重合体[A]を含む湿気硬化型組成物。
  5. 請求項4に記載の湿気硬化型組成物であって、更に、アミン(C)を含む、湿気硬化型組成物。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の湿気硬化型組成物を湿気と接触させる工程を備える、硬化物の製造方法。
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