JP2002226264A - 圧電磁器組成物および圧電共振子 - Google Patents
圧電磁器組成物および圧電共振子Info
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Abstract
の周波数で位相歪みが発生せず、厚み滑り振動や厚み縦
振動のP/Vを大きくでき、発振周波数の温度安定性に
優れた圧電磁器組成物および圧電共振子を提供する。 【解決手段】モル比による組成式を(A1-xBix)2B
i4Ti5O18と表したとき、0<x≦0.3、AはS
r、Ca、(Bi0.5Na0.5)、(Bi0.5Li0.5)お
よび(Bi0.5K0.5)のうち少なくとも1種を満足する
主成分と、該主成分100重量部に対してMnをMnO
2換算で0.05〜1重量部含有するものである。
Description
よび圧電共振子に関し、例えば、共振子、超音波振動
子、超音波モータ、あるいは加速度センサ、ノッキング
センサ、およびAEセンサ等の圧電センサなどに適し、
特に、高周波発振子用として好適に用いられる圧電磁器
組成物および圧電共振子に関するものである。
は、例えば、フィルタ、圧電共振子(以下、発振子を含
む概念である)、超音波振動子、超音波モータ、圧電セ
ンサ等がある。
振用として、例えば、コルピッツ発振回路等の発振回路
に組み込まれて利用される。図1はコルピッツ発振回路
を基本とした回路構成においてインダクタの部分を圧電
発振子に置き換えたピアス発振回路を示すものである。
このピアス発振回路は、コンデンサ11、12と、抵抗
13と、インバータ14および発振子15により構成さ
れている。そして、この発振回路において、発振信号を
発生するには、以下の発振条件を満足する必要がある。
増幅回路における増幅率をα、移相量をθ1とし、ま
た、発振子15とコンデンサ11、12からなる帰還回
路における帰還率をβ、移相量をθ2としたとき、ルー
プゲインがα×β≧1であり、かつ、移相量がθ1+θ2
=360゜×n(但しn=1,2,…)であることが必
要となる。
らなる増幅回路は、マイコンに内蔵されている。誤発振
や不発振を起さない、安定した発振を得るためにはルー
プゲインを大きくしなければならない。ループゲインを
大きくするには、帰還率βのゲインを決定する、発振子
のP/V、すなわち共振インピーダンスR0および反共
振インピーダンスRaの差を大きくする事が必要とな
る。なお、P/Vは20×Log(Ra/R0)の値とし
て定義される。
は、共振周波数と反共振周波数の間およびその近傍の周
波数で、移相が約−90゜から約+90゜まで移相反転
し、且つ共振周波数と反共振周波数の間およびその近傍
にスプリアス振動による移相歪みが発生しないことも重
要となる。
得られるPZT、PT系材料が使用されていた。しかし
ながら、PZT、PT系材料には鉛が自重の約60%の
割合で含有されているため、酸性雨により鉛の溶出が起
こり環境汚染を招く危険性が指摘されている。そこで、
鉛を含有しない圧電材料への高い期待が寄せられてい
る。鉛を含有しないビスマス層状化合物を主体とする材
料系においては、PZT、PT系材料と比較して機械的
品質係数(Qm)が比較的高いという特徴があり、発振
子用の非鉛圧電材料としての応用が可能である。
鉛を含有しないビスマス層状化合物を主体とする圧電磁
器組成物では、発振子として用いる場合、充分なP/V
が得られられないばかりか、加工性が悪くチッピング
(共振子用磁器エッジの欠け)により共振周波数と反共
振周波数の間にスプリアス振動に伴う移相歪みが発生
し、移相の条件を満足しないことから不発振や安定した
発振が得られない問題があった。
ppmよりも大きく、電子機器から要求される温度特性
に対する周波数の許容公差±5000ppm以内の精度
には対応できないという問題があった。
波数の間およびその近傍の周波数で移相歪みが発生せ
ず、厚み滑り振動や厚み縦振動のP/Vを大きくできる
とともに、−20℃〜+80℃の温度範囲で発振周波数
の温度安定性に優れた非鉛系の圧電磁器組成物および圧
電共振子を提供することを目的とする。
は、金属元素として少なくともBiおよびTiを含有す
るBi層状化合物であって、モル比による組成式を(A
1-xBix)2Bi4Ti5O18と表したとき、0<x≦
0.3、AはSr、Ca、(Bi0.5Na0.5)、(Bi
0.5Li0.5)および(Bi0.5K0.5)のうち少なくとも
1種を満足する主成分と、該主成分100重量部に対し
てMnをMnO2換算で0.05〜1重量部含有するも
のである。
器を用いて圧電共振子を作製した場合、共振周波数と反
共振周波数の間およびその近傍の周波数で位相歪みが発
生せず、特に厚み滑り基本波振動や厚み縦の基本波およ
び3次オーバートーン振動でのP/V値を大きくするこ
とができる。例えば、厚み滑り基本波振動の−20〜8
0℃における共振周波数の温度変化率が±5000pp
m以内となり、かつ共振インピーダンスR0と反共振イ
ンピーダンスRaとした時、20×Log(Ra/R0)
で表されるP/Vを55dB以上とすることができる。
また、キュリー温度を300℃以上とすることができ
る。
1-xBix)2Bi4Ti5O18と表したとき、0<x≦
0.3を満足することが望ましい。これは、従来、Sr
Bi4Ti5O18系のビスマス層状化合物はSrBi4T
i4O15系と異なり圧電特性が小さいことが知られてい
たが、本発明では、Srの一部をBiで所定量置換し、
Biをビスマス層状化合物中に固溶させることにより優
れた圧電特性を示すことを見いだしたのである。
ル比による組成式を{(Sr1-aCaa)1-xBix}2B
i4Ti5O18と表したとき、0.05≦x≦0.3、0
<a≦0.8を満足することが望ましい。これにより、
特に厚み滑り基本波振動のP/Vを大きくしながら、発
振周波数の温度安定性をさらに向上することができる。
に電極を形成してなるとともに、前記圧電磁器が上記圧
電磁器組成物からなるものである。このような圧電共振
子では、上記したように、Bi層状化合物からなる非鉛
圧電磁器を用いた圧電共振子、例えば、厚み滑り基本波
振動を適用した発振子ではP/Vが大きくなることから
発振余裕度が高まり、且つ共振周波数と反共振周波数の
間およびその近傍の周波数で移相歪みが発生しないこと
から安定した発振が得られるとともに、発振周波数の温
度安定性に優れた高精度な発振が得られ、2〜20MH
zの周波数に適応できる発振子を得ることができる。ま
た、厚み縦振動を適用した発振子とすることにより、P
/Vが大きく、特に発振周波数の温度特性をさらに向上
できる。
元素として少なくともBiおよびTiを含有するBi層
状化合物であって、モル比による組成式を(A1-xB
ix)2Bi4Ti 5O18と表したとき、0<x≦0.3、
AはSr、Ca、(Bi0.5Na0.5)、(Bi0.5Li
0.5)および(Bi0.5K0.5)のうち少なくとも1種を
満足する主成分と、該主成分100重量部に対してMn
をMnO2換算で0.05〜1重量部含有するものであ
る。
設定した理由ついて説明する。上記組成式において、x
を0<x≦0.3の範囲に設定した理由は、xが0.3
より多い場合には、体積固有抵抗値が下がり、分極時に
電流が流れ充分な分極ができずP/Vが低くなるからで
ある。一方、xが0の時、加工時にチッピングが起こり
易く、共振周波数と反共振周波数の間で移相が約−90
゜から約+90゜に位相反転した周波数帯域において、
10゜を超える位相歪みが発生することから発振条件を
満足しなくなり発振停止がおこるためである。
を大きくし、移相歪みの発生を抑制するという点から、
0.05≦x≦0.3、特には0.1≦x≦0.2であ
ることが望ましい。
Na0.5)、(Bi0.5Li0.5)および(Bi
0.5K0.5)のうち少なくとも1種を満足するとしたの
は、これによりP/Vを55dBより大きくすることが
できるからである。特に、大きなP/Vが得られるとい
う点から、主成分のモル比による組成式が(Sr1-xB
ix)2Bi4Ti5O18と表わされるものが望ましい。A
としては、特には、SrとCaの組合せが望ましい。
量部に対して、MnをMnO2換算で0.05〜1重量
部含有することが望ましい。Mnを含有せしめることに
より、P/Vの向上に大きく向上できるが、MnO2含
有量が主成分l00重量部に対してl重量部よりも多く
なると体積固有抵抗値が下がり、分極時に電流が流れ充
分な分極ができずP/Vが低くなるからである。一方、
0.05重量部よりも少なくなると、P/Vが低下し、
移相歪みが発生しやすくなるからである。
ると言う理由から、主成分100重量部に対して、Mn
O2換算で0.2〜0.7重量部含有することが望まし
い。
式を{(Sr1-aCaa)1-xBix} 2Bi4Ti5O18と
表したとき、0.05≦x≦0.3、0<a≦0.8を
満足することが望ましい。これは、Caによる適量置換
により、P/Vが60dB以上で、特に発振周波数の温
度変化率を±3000ppm以内に減少することも可能
となるからである。厚み縦振動を適用した発振子では、
特に発振周波数の温度変化率をア1030ppm以内に
減少することも可能となる。
P/Vが小さくなる傾向にあり、0.3よりも大きい場
合には、移相歪みができやすく損失が大きくなることか
らP/Vが小さくなるからであり、aが0.8よりも大
きい場合にはP/Vが小さくなるとともに移相歪みが出
やすくなる傾向があるからである。
くし、発振周波数の温度変化率を小さくするという点か
ら、0.05≦x≦0.2、0.3≦a≦0.7、Mn
含有量が0.2〜0.7重量部であることが望ましい。
は、粉砕時のZrO2ボールからZr等が混入する場合
もあるが、微量であれば特性上問題ない。
は、実質的に、一般式が(A1-xBix)2Bi4Ti5O
18で表わされるBi層状化合物からなる結晶相で構成さ
れており、Mnは前記Bi層状化合物に殆ど固溶する
が、ごくわずかMn化合物の結晶として粒界に析出する
場合がある。Biについても、Bi層状化合物に殆ど固
溶するが、ごくわずか粒界に析出する場合がある。
が(A1-xBix)2Bi4Ti5O18で表わされ、Mnが
固溶したBi層状化合物からなる結晶相で構成されるこ
とが望ましいが、その他に、パイロクロア相、ペロブス
カイト相、構造の異なるBi層状化合物がごくわずか存
在することもあるが、微量であれば特性上問題ない。
として、SrCO3、CaCO3、Bi2O3、MnO2、
TiO2、Na2CO3、K2CO3、Li2CO3からなる
各種酸化物或いはその塩を用いることができる。原料は
これに限定されず、焼成により酸化物を生成する炭酸
塩、硝酸塩等の金属塩を用いても良い。
秤量し、混合後の平均粒度分布(D 50)が0.2〜1μ
mの範囲になるように粉砕し、この混合物を750〜1
050℃で仮焼し、所定の有機バインダを加え湿式混合
し造粒する。このようにして得られた粉体を、公知のプ
レス成形等により所定形状に成形し、大気中等の酸化性
雰囲気において1000〜1300℃の温度範囲で2〜
5時間焼成し、本発明の圧電磁器組成物が得られる。
うなピアス発振回路の発振子の圧電磁器として最適であ
るが、それ以外の圧電共振子、超音波振動子、超音波モ
ータおよび加速度センサ、ノッキングセンサ、AEセン
サ等の圧電センサなどもに最適であり、特に厚み滑り振
動の基本波振動を利用する高周波用として最適な圧電磁
器である。また、優れた発振周波数の温度特性が要求さ
れる場合には、本発明の圧電磁器組成物を圧み縦振動モ
ードで作動させることが望ましい。
を示す。この発振子は、圧電磁器1の両面に電極2、3
を形成して構成されている。このような圧電共振子で
は、厚み滑り振動における基本波のP/Vを高くでき、
発振余裕度が高まり、共振周波数と反共振周波数の間及
びその近傍の周波数で移相歪みが発生しないことから安
定した発振が得られ、さらに発振周波数の温度安定性に
優れた高精度な発振が得られ、特に2〜20MHzの周
波数に適応できる圧電発振子を得ることができる。
CO3、CaCO3、Bi2O3、MnO2、TiO2、Na
2CO3、K2CO3、Li2CO3の粉末を用いて、モル比
による組成式を(A1-xBix)2Bi4Ti5O18、また
は{(Sr1-aCaa)1-xBix}2Bi4Ti5O18と表
したとき、A、x、aが表1、2に示す元素、値の主成
分と、該主成分100重量部に対してMnをMnO2換
算で表1、2に示すような重量部となるように秤量混合
し、純度99.9%のジルコニアボール、イソプロピル
アルコール(IPA)と共に500mlポリポットに投
入し、16時間回転ミルにて混合した。
40メッシュを通し、その後、大気中950℃、3時間
保持して仮焼し、この合成粉末を純度99.9%のZr
O2ボールとイソプロピルアルコール(IPA)と共に
500mlポリポットに投入し、20時間粉砕して評価
粉末を得た。
て造粒し、金型プレスにて150MPaで長さ25m
m、幅38mm、厚みl.0mmの板状に成形して、大
気中において1160℃の温度で3時間本焼成し厚み滑
り用の圧電磁器を得た。
し、長さ方向に分極するための端面電極を形成し分極処
理を施した。その後、分極用電極を除去し、厚み0.1
7mmに加工した。その後、長さ6mmと幅30mmか
らなる面の両面にCr−Agを蒸着し、電極と磁器との
密着強度を高めるために200℃で12時間のアニール
処理を施した。
に、無電極に相当する部位の電極をエッチングで除去
し、長さ4.45mm(L)、幅0.9mm(W)、厚
み0.17mm(H)形状にダイシングソーやワイヤー
ソーを用いて加工し、8MHz発振に相当する厚み滑り
振動の基本波振動用発振子を得た。
おいては、長さ6mm、幅30mmの圧電磁器を作製
し、厚み方向に分極するために主両面にCr−Agを蒸
着し電極を形成した。その後、密着強度を高めるために
200℃で12時間のアニール処理を施し分極処理をお
こなった。
(W)、厚み0.25mm(H)形状にダイシングソー
やワイヤーソーを用いて加工し、8MHz発振に相当す
る厚み縦振動の基本波振動用発振子を得た。
って結晶相を確認したところ、本発明の組成の圧電磁器
は、一般式が(A1-xBix)2Bi4Ti5O18で表わさ
れ、Mnが固溶した結晶相から構成されていた。
ザによリインピーダンス波形を測定し、厚み滑り振動ま
たは厚み縦振動の基本波振動でのP/VをP/V=20
×Log(Ra/R0)の式により算出した(但し、R
a:反共振インピーダンス、R0:共振インピーダン
ス)。
数と反共振周波数の間で移相が約−90゜から約+90
゜に移相反転した後の約+90゜の位相からなる周波数
帯域において、10゜を超える移相歪みが発生するか否
かを調査した。移相歪みの評価は、移相歪み=|最大移
相値−最大値から局所的に変化した移相値|により求
め、共振子100個中5個以上において10゜を超える
移相歪みが発生した場合においては×、それ以下の場合
は○とした。
℃の発振周波数を基準にして、−20℃もしくは+80
℃での発振周波数の変化を以下の式により算出した。
(drift)一Fosc(25))/Fosc(2
5)}×100、但し、Fosc(drift)は、−
20℃もしくは+80℃での発振周波数であり、Fos
c(25)は25℃での発振周波数である。これらの結
果を表1、2に示す。
囲内の試料は、厚み滑り振動または厚み縦振動の基本波
振動のP/V値が55dB以上と大きくでき、且つ位相
歪みの発生が起こりにくいことから安定した発振を得る
ことができ、さらに、発振周波数の温度変化率が±50
00ppm以内となり小さいことが判る。
が0.05〜0.2、aが0.3〜0.7、Mn含有量
を0.2〜0.7重量部とすることにより、高いP/V
値を維持した状態、特に68dB以上を維持し、発振周
波数の温度変化率が±5000ppm以内、特には±3
000ppm以内と小さくできることが判る。
特にP/V値を60dB以上、発振周波数の温度変化率
が±1030ppm以内と小さくできることが判る。
o.14、35の場合には焼結体の密度が低く、P/V
値が40dB以下と小さいことが判る。一方、Mn量が
1.1重量部の場合にはP/V値が41dB以下と小さ
いことが判る。
試作した発振子100個中5個を上回る発振子において
10゜を上回る移相歪みが発生し、安定した発振が得ら
れられないことが判る。一方xの値が0.3より多い試
料No.11、32の場合、P/Vが小さくなり安定し
た発振が得られられないことが判る。
の場合、P/Vが72dBと著しく大きくなることが判
る。さらに、Aの種類をSrとCaに複合化した試料N
o.3、24の場合、aの値が0.5でP/Vが77d
B以上と大きな値を有しながら、−20〜80℃の発振
周波数の温度変化率が厚み滑り振動の場合で±3000
ppm以内、厚み縦振動の場合で±1030ppm以内
と優れた温度特性を有し発振子として最も好ましい特性
となる。
は、特に、厚み滑り振動や厚み縦振動の基本波振動のP
/Vを大きくするとともに、共振周波数と反共振周波数
の間において、10゜を超える移相歪みの発生を著しく
少なく、さらに、−20℃〜80℃での発振周波数の温
度変化率を小さくすることができ、安定した発振子とし
て使用できることが判る。
を、図4に発振周波数の温度変化率を、図5に試料N
o.3のx線回折測定結果を示す。本発明の組成の圧電
磁器は、図5に示すように、一般式が{(Sr1-aC
aa)1-xBix}2Bi4Ti5O18で表わされた結晶相か
らなり、Mnのピークが存在しないことにより、Mnが
固溶した上記結晶相から構成されていることが判る。
組成物では、厚み滑り振動や厚み縦振動のP/V値を大
きくしながら、共振周波数と反共振周波数の間で10゜
を超える移相歪みが発生せず、発振周波数の温度変化率
が小さく、これにより、発振子を構成した場合、発振余
裕度が高まり、安定した発振と、発振周波数の温度安定
性に優れた高精度な発振特性が得られ、例えば、厚み滑
り振動の基本波振動を用いた2〜20MHz発振子用素
子として好適な発振子を得ることができる。
回路を示した概略図である。
性を示すグラフである。
変化率を示すグラフである。
を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】金属元素として少なくともBiおよびTi
を含有するとともに、モル比による組成式を (A1-xBix)2Bi4Ti5O18 と表したとき、 0<x≦0.3 AはSr、Ca、(Bi0.5Na0.5)、(Bi0.5Li
0.5)および(Bi 0.5K0.5)のうち少なくとも1種を
満足する主成分と、該主成分100重量部に対してMn
をMnO2換算で0.05〜1重量部含有することを特
徴とする圧電磁器組成物。 - 【請求項2】主成分が、モル比による組成式を {(Sr1-aCaa)1-xBix}2Bi4Ti5O18 と表したとき、 0.05≦x≦0.3 0<a≦0.8 を満足することを特徴とする請求項1記載の圧電磁器組
成物。 - 【請求項3】請求項1または2記載の圧電磁器組成物か
らなる圧電磁器の両主面に、電極を形成してなることを
特徴とする圧電共振子。
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