JPH0648825A - ビスマス層状化合物 - Google Patents

ビスマス層状化合物

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JPH0648825A
JPH0648825A JP4204802A JP20480292A JPH0648825A JP H0648825 A JPH0648825 A JP H0648825A JP 4204802 A JP4204802 A JP 4204802A JP 20480292 A JP20480292 A JP 20480292A JP H0648825 A JPH0648825 A JP H0648825A
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JP
Japan
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sensitivity
compd
bismuth
temperature
layered compound
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JP4204802A
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English (en)
Inventor
Kazuhide Kaneko
和秀 金子
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ビスマス層状化合物の、温度に対する圧電性の
感度のばらつきを低減するとともに、感度を向上させ
る。 【構成】化学構造式が、(M11-2XM2X Bi4+X )T
4 15〔ここで、M1は少なくともSrを含むアルカ
リ土類金属、M2はアルカリ金属、xは0.06≦x≦
0.44〕で表される化合物中に、MnがMnOとして
0.02〜0.25重量%含有されていることを特徴と
する。少なくともSrを含むアルカリ土類金属とアルカ
リ金属とを所定比率で含むため、理由は不明であるが温
度に対する圧電性の感度のばらつきが小さくなり、広い
温度範囲において高い感度で用いることができる。また
所定量でMnを含むため、圧力−電荷出力にヒステリシ
スを生じることなく感度を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧力センサ、高周波フィ
ルタなどとして利用可能な、圧電性を有するビスマス層
状化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】圧電性を有するセラミックスとしては、
チタン酸バリウム(BaTiO3 )、チタン酸鉛(Pb
TiO3 )、チタン酸ジルコン酸鉛固溶体(PZT)、
ビスマス層状化合物(SrBi4 Ti4 15)などが知
られている。例えばPZTは特に高い感度を有するた
め、圧電アクチュエータとして利用されている。またビ
スマス層状化合物は、感度はPZTほど高くないが、強
度が大きく、キュリー温度が約500〜800℃と高く
広い温度範囲で使用できるため、圧力センサとしての利
用が期待されている。
【0003】さらに特公昭55−16380号公報に
は、ビスマス層状化合物にマンガンを含有させた圧電性
磁器組成物が開示されている。この組成物は高い抵抗率
と低い誘電率を示し、電気機械結合係数(kt)及び機
械的品質係数(Qm)が大きく、さらに静電容量の温度
係数(CxTC)と共振周波数の温度係数(frTC)
が小さいので、高周波フィルタなどに好適である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが従来のビスマ
ス層状化合物では、圧電性の感度が低く、30〜150
℃の温度範囲で感度のばらつきが大きいことが明らかと
なった。また、上記公報のようにビスマス層状化合物に
マンガンを加えても、感度のばらつきはそのままである
ことも明らかとなった。なお、圧電性の感度とは、図1
に示すように、試料に力Fを加えた場合に発生する電荷
の量をEとしたときに、単位力当たりの電荷(E/F,
単位pC/N)をいう。
【0005】したがって、ビスマス層状化合物を広い温
度範囲で圧力センサとして使用するためには、温度補償
回路が不可欠である。そして温度変化の激しい場所で使
用するためには、その温度補償回路が極めて複雑になる
という問題があり、ビスマス層状化合物の圧力センサと
しての利用の妨げとなっている。本発明はこのような事
情に鑑みてなされたものであり、ビスマス層状化合物の
温度に対する感度のばらつきを低減するとともに、感度
を向上させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明の発明者は、上
記課題を解決するためにビスマス層状化合物の組成を鋭
意研究した結果、Srを含むアルカリ土類金属とアルカ
リ金属とを所定比率で共存させることにより、温度に対
する感度のばらつきが小さくなることを発見した。しか
しながらこの化合物は、例えば30℃における圧電性の
感度が8pC/Nと低く、感度をさらに向上させること
が望まれた。
【0007】そこで他の成分を添加することを想起し、
鋭意研究の結果マンガン(Mn)を所定量加えることに
より感度が向上し、かつ力−電荷出力線図におけるヒス
テリシスも小さくなることを見出し、本発明を完成した
ものである。すなわち上記課題を解決する本発明のビス
マス層状化合物は、化学構造式が(M11-2XM2X Bi
4+X )Ti4 15〔ここで、M1は少なくともSrを含
むアルカリ土類金属、M2はアルカリ金属、xは0.0
6≦x≦0.44〕で表される化合物中に、MnがMn
Oとして0.02〜0.25重量%含有されていること
を特徴とする。
【0008】上記化学構造式において、M1は少なくと
もSrを含むアルカリ土類金属を表し、Srのみで構成
してもよいし、SrにBe,Mg,Ca,Ba及びRa
から選ばれる金属が共存していてもよい。またM2はア
ルカリ金属であり、Li,Na,K,Rb,Cs及びF
rから選ばれる。
【0009】さらに、M2の含有量を表すxは、0.0
6≦x≦0.44の範囲とする必要がある。xの値がこ
の範囲を外れると、温度に対する感度のばらつきがアル
カリ金属をもたない従来のビスマス層状化合物と同程度
に大きくなり、好ましくない。本発明のビスマス層状化
合物は、MnをMnOとして0.02〜0.25重量%
含んでいる。Mnの含有量が0.02重量%より少ない
と圧電性の感度が低くなり、0.25重量%より多くな
ると力−電荷出力線図におけるヒステリシスが大きくな
る。
【0010】なお、本発明のビスマス層状化合物には、
性能を損なわない範囲でNi,Crなどの金属を共存さ
せることもできる。
【0011】
【作用】本発明のビスマス層状化合物では、少なくとも
Srを含むアルカリ土類金属とアルカリ金属とを所定比
率で含むため、理由は不明であるが温度に対する感度の
ばらつきが小さくなる。そしてMnを所定量で含むこと
により、感度を向上させることができ、かつ力−電荷出
力線図におけるヒステリシスの発生もない。
【0012】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。 (1)ビスマス層状化合物の製造 出発原料として、炭酸ストロンチウム(SrCO3 ),
炭酸ナトリウム(Na 2 CO3 ),酸化ビスマス(Bi
2 3 ),酸化チタン(TiO2 )及び酸化マンガン
(MnO)を用い、それぞれの原料粉末を、モル比が
(Sr0.8 Na0.1Bi4.1 )Ti4 15となるよう
に、かつMnOを0.02重量%含むように秤量して、
エタノールとともにポットミル中で48時間湿式混合し
た。
【0013】混合粉末を脱エタノール乾燥し、700〜
950℃で2時間仮焼した。この仮焼粉末を再びポット
ミル中で48時間湿式混合し、脱エタノール乾燥して粉
末原料とした。この粉末原料にポリビニルアルコール
(PVA)を約3重量%加えて造粒し、それを金型中に
供給して成形圧力1t/cm2 でプレス成形し、直径2
0mm、厚さ1mmのペレット状成形体を作製した。
【0014】この成形体をジルコニア粉末からなるパッ
ド材の上に置き、それをアルミナ製るつぼ内に収納しア
ルミナ製の蓋をして焼成した。焼成条件は、昇温速度2
00℃/時で大気下にて加熱し、1100〜1300℃
で2時間焼成して行った。これにより、(Sr0.8 Na
0.1 Bi4.1 )Ti4 15の組成(x=0.1)で、M
nをMnOとして0.02重量%含むビスマス層状化合
物からなるペレット状の素子が得られた。 (2)圧電素子の製造 次に、得られた素子の両面に銀ペーストをスクリーン印
刷で塗布し、焼き付けて銀電極を形成した。そしてシリ
コンオイル中に浸漬した状態で、素子に6〜10kVの
電圧を印加して200℃にて10分間保持し、分極処理
を行った。これにより圧電素子とした。 (3)試験 この圧電素子の圧電性の感度を、30〜150℃の範囲
で温度を種々変化させながら、図1に従って測定した。
そして30℃における感度(8pC/N)を1としたと
きの各温度における感度の相対値を求め、その結果の概
略図を図2に示す。
【0015】図2に示すように、相対感度は最大値をも
つ上に凸の曲線を描いた。そこで温度変化に対する感度
のばらつきを表す指標として、このグラフから上記温度
範囲内における相対感度dの最大値と最小値を求め、そ
の差Δdを感度の温度変化率と定義し、結果を表1に示
す。 (Na量の影響)化学構造式(Sr1-2XNaX
4+X )Ti4 15+yMnOにおいて、y=0.02
重量%一定とし、Naのモル比xの値が表1に示す0〜
0.5の範囲となるように、上記と同様の原料粉末をそ
れぞれ秤量し、同様にして7種類の圧電素子を作製し
た。そして同様に感度の温度変化率を算出し、結果を表
1に示す。
【0016】
【表1】 (評価)表1より明らかに、xが0.1〜0.4の範囲
にあれば、感度の温度変化率を5%以下とすることがで
き、x=0の従来のビスマス層状化合物に比べて著しく
低減することができる。すなわち、本発明のビスマス層
状化合物によれば、温度変化に対して感度のばらつきが
小さく、圧力センサとして有用であることが明らかであ
る。 (Mn量の影響)化学構造式(Sr1-2XNaX
4+X )Ti4 15+yMnOにおいて、yの値を0〜
0.30重量%まで変化させ、かつxを0.1〜0.4
まで変化させたマトリックスを組み、それぞれの組成で
原料粉末をそれぞれ秤量し、同様にして複数の圧電素子
を作製した。
【0017】それぞれの圧電素子について、30℃にお
ける感度(pC/N)と、150℃におけるヒステリシ
スの大きさを測定し、結果を図3に示す。なお、ヒステ
リシスの大きさとは、図4に示すように圧力−電荷出力
線図のヒステリシスの電荷出力の幅の最大部分の幅iと
電荷出力の最大値jを求め、式1/2×i/j×100
により求めた値をいう。
【0018】図3より、Mnの量が0.02重量%より
少ないと感度が急激に低下し、Mnの量が0.25重量
%を超えると急激にヒステリシスが生じることが明らか
であり、Mn量を本発明の範囲に規制することにより、
高感度と低ヒステリシスを両立できることが明らかであ
る。なお、xの値を変動させても全く同じ挙動を示し、
Mnの作用効果はNa及びSrの作用効果とは独立して
いることがわかった。 (他の成分の影響)本発明の組成範囲において、Srの
一部を他のアルカリ土類金属で置換した組成で同様に圧
電素子を作製し、同様に試験したところ、少なくともS
rを含むことにより上記と同様の結果が得られたことを
付記しておく。
【0019】
【発明の効果】したがって本発明のビスマス層状化合物
によれば、感度の温度依存性が小さいので、温度変化の
激しい場所においても温度補償回路を不要として、広い
温度範囲で圧力センサとして利用することができ、コス
トの低減を図ることができる。また比誘電率も130〜
160と低いので、高周波フィルタなどとしても適して
いる。
【0020】さらに感度が高いためノイズが減少し、微
小圧力変動を正確に感知できる。そして印加力が0〜2
000Nの広範囲でヒステリシスがないため、大きな圧
力変動が生じる場所にも圧力センサとして用いることが
できる。したがって本発明のビスマス層状化合物は、微
小な圧力変動から大きな圧力変動まで、正確に感知でき
る圧力センサとして用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】力と電荷出力の関係を示し、圧電性の感度の定
義を示す説明図である。
【図2】ビスマス層状化合物の温度と相対感度の関係を
示し、感度の温度変化率の算出方法を示す説明図であ
る。
【図3】Mn量の変化に対する感度とヒステリシスの大
きさとの関係を示すグラフである。
【図4】ヒステリシスの大きさの定義を説明する説明図
である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学構造式が(M11-2XM2X
    4+X )Ti4 15〔ここで、M1は少なくともSrを
    含むアルカリ土類金属、M2はアルカリ金属、xは0.
    06≦x≦0.44〕で表される化合物中に、マンガン
    がMnOとして0.02〜0.25重量%含有されてい
    ることを特徴とするビスマス層状化合物。
JP4204802A 1992-07-31 1992-07-31 ビスマス層状化合物 Pending JPH0648825A (ja)

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JP4204802A JPH0648825A (ja) 1992-07-31 1992-07-31 ビスマス層状化合物
EP93305478A EP0581481B1 (en) 1992-07-31 1993-07-13 Bismuth layer compound
DE69310042T DE69310042T2 (de) 1992-07-31 1993-07-13 Lamellare Wismut enthaltende Verbindung
US08/098,103 US5369068A (en) 1992-07-31 1993-07-28 Bismuth lamellar compound

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