JP3805103B2 - 3次オーバートーン用発振子の製法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、厚み縦振動を用いた3次オーバートーン用発振子の製法に関する。
【0002】
【従来技術】
従来から、圧電磁器を利用した製品としては、例えば、フイルター、共振子、発振子、超音波振動子、超音波モータ、圧電センサー等がある。
【0003】
ここで、発振子はマイコンの基準信号発振子用として、例えばコルピッツ型発振回路に組み込まれて利用される。図1はコルピッツ型発振回路を示すもので、このコルピッツ型発振回路はコンデンサ11、12と抵抗13とインバータ14、及び図2にも示すような発振子15により構成されている。そして、コルピッツ型発振回路において、発振信号を発生するには、ループゲインと移相量との関係において以下の発振条件を満足する必要がある。
【0004】
インバータ14と抵抗13からなる増幅器における増幅率をα、移相量をθ1 とし、また、発振子15とコンデンサ11、12からなる帰還回路における帰還率をβ、移相量をθ2 としたとき、ループゲインがα×β≧1であり、かつ移相量がθ1 +θ2 =360度×n(但しn=1、2、3…)であることが必要となる。
【0005】
図3に3次オーバートーンにおける発振条件を満足したループゲイン特性及び移相量(b)と、そのときの発振子のインピーダンス特性の関係(a)を示す。
【0006】
発振周波数は3次オーバートーンでのループゲインが1以上で、移相が0度となる周波数が発振ポイントFpとなり発振信号として出力される。
【0007】
移相量の条件を満足させるためには、共振周波数Frと反共振周波数Faの間及びその近傍にスプリアスが発生しないことが重要となる。
【0008】
さらに、コルピッツ型発振回路において、安定した発振を得るためには、ループゲインを大きくしなければならない。そのため、帰還率βのゲインを決定する、発振子のP/V値、すなわち共振インピーダンスRo及び反共振インピーダンスRaの差を大きくすることが必要となる。尚、P/V値は20Log(Ra/Ro)の値として定義される。
【0009】
従来、この種の圧電磁器材料としては、PbTiO3 やPb(TiZr)O3 を主成分としたもの、あるいはこれらに更に第二成分、第三成分として、Pb(Mn1/3 Nb2/3 )O3 やPb(Ni1/3 Nb2/3 )O3 などを固溶させたもの等が知られている。特にPbTiO3 を主成分とした磁器組成物の場合、広がり振動によるスプリアスの影響が小さくなり、さらに比誘電率が400〜700と小さく10MHz以上の高周波領域での使用が可能になるなどの特徴を有していた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来のPbTiO3 を主成分とした圧電磁器組成物においては、反共振インピーダンスRa が小さいことから、周波数に対する移相反転の傾きが小さくなり、インバータ発振回路に発振子を組み込んだときにおいて発振ポイントが容易に変動しやすくなり、発振子がほぼ同様の特性を有する場合でも、個々の発振子の個体差間で発振周波数の信号の周波数公差が大きくなるという問題を有していた。
【0011】
即ち、図3(b)に示すように発振ポイントは移相が0度となる発振周波数で生じるが、周波数に対して移相反転の傾きθ3 が小さくなると、個々の発振子の個体差間での移相反転の状態が僅かに異なることにより影響を受けやすく、移相0度となる周波数の変動幅が大きくなり、その結果発振ポイントの発振周波数が高周波側あるいは低周波側に移動し、周波数公差を大きくしてしまうという問題があった。
【0012】
さらに、発振を開始させる重要な因子、すなわち帰還率βを決定する厚み縦振動の3次オーバートーンでのP/V値が小さいため、増幅率αの比較的小さな増幅器を内蔵したマイコンなどにおいては不発振が生じるという問題があった。
【0013】
本発明は、発振回路に発振子を組み込んだ時に、発振周波数の周波数公差を小さくできるとともに、安定した発振が得られる厚み縦振動を用いた3次オーバートーン用発振子の製法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の3次オーバートーン用発振子の製法は、圧電磁器の両面に電極を形成してなる3次オーバートーン用発振子の製法であって、前記圧電磁器が、チタン酸鉛PbTiO3のPbの一部を少なくともLaとSrとで置換するとともに、Tiの一部を少なくともMnと(Fe1/3Nb2/3)とで置換したABO3型ペロブスカイト型複合酸化物の組成式で表わされる原料粉末であって、Bサイト構成元素1モルに対するPbのモル数をa、Aサイト構成元素のうちPb以外の元素の総モル数をbとしたとき、a/(1−b)で表される値(p)が0.92〜0.99である原料粉末を板状に成形し、該成形体を焼成して得られ、前記圧電磁器に電極を形成して、厚み縦振動の3次オーバートーンにおける反共振インピーダンスRaが20kΩ以上、P/V値が55dB以上の3次オーバートーン用発振子を作製することを特徴とする。
【0016】
また、本発明の3次オーバートーン用発振子の製法は、圧電磁器の原料粉末が、ペロブスカイト型複合酸化物の原子比による組成式を、
Pb(1−x−y)pLaxCy(DcMndTi1−c−d)O3
Cは、Sr、
Dは、(Fe1/3Nb2/3)と表した時、
前記x、y、p、cおよびdが、
0.05≦ x ≦0.15
0.02≦ y ≦0.15
0.92≦ p ≦0.99
0.01≦ c ≦0.04
0.01≦ d ≦0.05
を満足することが望ましい。
【0017】
本発明の製法で作製された3次オーバートーン用発振子を、インバータ発振回路に組み込んだとき、移相の反転が急峻になり発振ポイントの周波数変動が抑制されることから、発振周波数の信号の周波数公差を著しく小さくすることができる。さらに、P/V値が小さいため安定した発振が得られる。
【0018】
即ち、厚み縦振動における3次オーバートーンでの反共振インピーダンスRaを大きくすることで、インバータ発振回路に発振子を組み込んだとき、移相の反転の傾きθ3を大きくして移相の反転を急峻にし、発振ポイントの変動を抑制し、発振周波数の周波数公差の小さい発振信号を得ることができるとともに、P/V値を大きくすることで安定した発振が得られる。このように特に10MHz以上の厚み縦振動の3次オーバートーンを用いた高周波用の発振子が得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の3次オーバートーン用発振子の製法は、圧電磁器の両面に電極を形成してなる3次オーバートーン用発振子の製法であって、前記圧電磁器が、チタン酸鉛PbTiO3のPbの一部を少なくともLaとSrとで置換するとともに、Tiの一部を少なくともMnと(Fe1/3Nb2/3)とで置換したABO3型ペロブスカイト型複合酸化物の組成式で表わされる原料粉末であって、Bサイト構成元素1モルに対するPbのモル数をa、Aサイト構成元素のうちPb以外の元素の総モル数をbとしたとき、a/(1−b)で表される値(p)が0.92〜0.99である原料粉末を板状に成形し、該成形体を焼成して得られ、前記圧電磁器に電極を形成して、厚み縦振動の3次オーバートーンにおける反共振インピーダンスRaが20kΩ以上、P/V値が55dB以上の3次オーバートーン用発振子を作製する製法である。
【0020】
ここで、Pbの一部を少なくともLaにより置換したのは焼結性を高め分極を容易にし、特に、共振インピーダンスRoを小さくすることによりP/V値を向上できるからである。さらに、Tiの一部を少なくともMnにより置換すると、共振インピーダンスRoを小さくすることによりP/V値を大きく向上できるからである。
【0021】
さらに、Bサイト構成元素1モルに対するPbのモル数をa、Aサイト構成元素のうちPb以外の元素の総モル数をbとしたとき、a/(1−b)で表される値(p)を0.92〜0.99とした。これは、a/(1−b)で表される値(p)を0.99以下とすることにより、厚み縦振動における3次オーバートーンの反共振インピーダンスRaを大きくでき、これにより、移相反転の傾きθ3 が大きくなって移相の反転が急峻になることで発振ポイントの周波数変動を抑制できるからである。
【0022】
しかしながら、a/(1−b)で表される値(p)が0.92よりも小さくなると、3次オーバートーンので反共振インピーダンスRaがa/(1−b)=0.92を境として著しい劣化を示す。従って、a/(1−b)で表される値(p)は、厚み縦振動における3次オーバートーンの反共振インピーダンスRaを大きくし、P/V値を大きくするという点から0.955〜0.985が望ましい。
【0023】
さらに、3次オーバートーンにおける反共振インピーダンスRaを20kΩ以上としたのは、インバータ発振回路に発振子として組み込んだときにおいて、移相の反転が急峻となり、発振子の個々の個体差間での発振ポイントの周波数変動が抑制され、発振周波数の信号の周波数公差を±300ppm以内へと著しく小さくすることができるからである。3次オーバートーンにおける反共振インピーダンスRaは、発振周波数の信号の周波数公差を小さくするという観点から25kΩ以上が望ましい。
【0024】
また、P/V値を55dB以上としたのは、ループゲインを大きくさせ、発振停止や基本波あるいは5次オーバートーンへの発振の飛びが無くなり、安定した発振が得られるからであり、P/V値が55dBよりも小さい場合にはループゲインが小さくなるからである。P/V値は、ループゲインを大きくさせるという点から65dB以上が望ましい。
【0025】
ここで、Pbの一部をSr、BaおよびCaのうち少なくとも1種で置換するとともに、Tiの一部を(Fe1/3 Nb2/3 )、(Co1/3 Nb2/3 )、(Y1/2 Nb1/2 )、(Yb1/2 Nb1/2 )、(In1/2 Nb1/2 )および(Mg1/3 Nb2/3 )のうち少なくとも1種で置換してなることが望ましい。
【0027】
PbのLaによる適量置換は、特に分極を容易にしP/V値向上に寄与する。
【0028】
PbのLaによる置換量xを0.05〜0.15としたのは、xが0.05より小さい場合分極がかかりにくくなり、P/V値が小さくなるためである。0.15よりも大きい場合、キュリー温度低下に伴い耐熱性が劣化し、P/V値が小さくなるためである。xはP/V値を向上するという観点から、0.08≦x≦0.12であることが望ましい。
【0029】
またPbのC(Sr、BaおよびCa)による適量置換は、特に発振周波数の温度特性を向上する効果がある。PbのC(Sr、BaおよびCa)による置換量yを0.02〜0.15としたのは、yが0.02より小さい場合には、発振周波数の温度特性が悪化し、また、0.15よりも多い場合には、P/V値が小さくなるからである。yは、発振周波数の温度特性を向上させ、大きなP/V値を維持するという観点から、0.05≦y≦0.10が望ましい。
【0030】
p(上記したa/(1−b))を0.92≦p≦0.99としたのは、0.92よりも小さい場合、および0.99よりも大きい場合には、3次オーバートーンので反共振インピーダンスRaが低下するからである。3次オーバートーンので反共振インピーダンスRaを向上するという点から、pは、0.955≦p≦0.985を満足することが望ましい。
【0031】
(Fe1/3 Nb2/3 )、(Co1/3 Nb2/3 )、(Y1/2 Nb1/2 )、(Yb1/2 Nb1/2 )、(In1/2 Nb1/2 )および(Mg1/3 Nb2/3 )のうち少なくとも1種による置換量cを0.01≦c≦0.04としたのは、cが0.01よりも小さい場合には、分極がかかりにくく、P/V値が小さくなるからである。一方、0.04よりも大きい場合には、3次オーバートーンので反共振インピーダンスRaが低下するからである。P/V値を大きくし、3次オーバートーンので反共振インピーダンスRaを大きくするという観点から0.02≦c≦0.04であることが望ましい。
【0032】
Mnによる置換量dを0.01≦d≦0.05としたのは、dが0.01よりも小さい場合や0.05よりも大きい場合には、P/V値が小さくなるからである。P/V値を最大限に大きくするという観点から0.01≦d≦0.02であることが望ましい。
【0033】
特に、ペロブスカイト型複合酸化物の原子比による組成式を、Pb(1-x-y)pLax Sry (Fe1/3 Nb2/3 )c Mnd Ti1-c-d O3 と表した時、x、y、p、cおよびdが、0.08≦x≦0.12、0.05≦y≦0.10、0.955≦p≦0.985、0.02≦c≦0.04、0.01≦d≦0.02を満足することが望ましい。
【0034】
本発明の振動子用圧電磁器は、Pb(1-x-y)pLax Cy (Dc Mnd Ti1-c-d )O3 で表されるペロブスカイト型結晶相を主結晶相とするものであり、その他の結晶相して、パイロクロア相が存在することもあるが、微量であれば特性上問題ない。
【0035】
本発明の振動子用圧電磁器は、図1に示したコルピッツ型発振回路に適用される発振子用の圧電磁器として最適であるが、それ以外の発振子、超音波振動子、超音波モータ、及び加速度センサー、ノッキングセンサー、AEセンサー等の圧電センサーなどにも適しており、特に厚み縦振動の3次オーバートーンを利用する高周波用として最適な振動子用圧電磁器である。
【0036】
【実施例】
原料として、Pb3 O4 、La2 O3 、MnO2 、TiO2 、及びSrCO3 、BaCO3 、CaCO3 、Fe2 O3 、Nb2 O5 、Co3 O4 、In2 O3 、Y2 O3 、Yb2 O3 、MgCO3 からなる各種酸化物を用い、焼結体が表1の組成となるように秤量し、ZrO2 ボールを用いたボールミルにて24時間湿式混合した。次いで、この混合物を脱水、乾燥した後、1000℃で3時間仮焼し、適量の有機バインダを加え乾式混合し、メッシュの容器に通し整粒した。このようにして得られた粉体を1.5ton/cm2 の圧力で縦20mm、横30mm、厚み1.0mmの板状に成形し、大気中において1250℃の温度で3時間本焼成し圧電磁器を得た。
【0037】
その後、板厚を0.22mmに加工し、両面にCg−Crを蒸着し、80℃で30分間分極を施した。その後、図2に示す電極構造となるように、無電極に相当する部位の電極をエッチングで除去し、縦4.7mm(L)、横1.1mm(B)、厚み約0.22mm(t)形状の33.36MHz発振周波数に相当する厚み縦振動の3次オーバートーン用発振子を得た。
【0038】
発振子の特性は、インピーダンスアナライザにより、厚み縦振動の3次オーバートーンのインピーダンス波形を求め、反共振インピーダンスRaと共振インピーダンスRoの測定を行った。さらに、3次オーバートーンのP/V値をP/V=20×Log(Ra/Ro)の式により算出した。
【0039】
発振周波数の周波数公差の評価は、図1に示すインバータ発振回路を用いて、各組成毎それぞれ反共振周波数Raの変動幅が10ppm以内の100個の発振子を用意し、発振子のみを替えたときの発振周波数の周波数分布を調査した。調査は、各組成毎に平均の発振周波数を求め、平均の発振周波数を基準として発振周波数が最大に変化した周波数を変化率として求め、平均発振周波数に対する最大変化幅を±表記の発振周波数の公差として表した。これらの結果を表1に示す。尚、試料No.8、9、試料No.10〜16は参考試料である。
【0040】
【表1】
【0041】
この表1から明らかなように、本発明の範囲内の試料では、インバータ発振回路に発振子を組み込んだときの発振周波数の公差を±300ppm以内、特には±150ppm以内と小さくすることができることがわかる。
【0042】
一方、Bサイト構成元素1モルに対するPbのモル数をa、Aサイト構成元素のうちPb以外の元素の総モル数をbとしたとき、a/(1−b)で表される値(p)が0.92より小さい場合(試料No.7)や、0.99よりも大きい場合(試料No.1)には、発振周波数の周波数公差が±300ppmを超えてしまうことがわかる。
【0043】
また、3次オーバートーンでのP/V値が55dBより小さい場合の試料No.7、3次オーバートーンでの反共振インピーダンスRaが20kΩより小さい場合の試料No.1、7では、インバータ発振回路に発振子を組み込んだときにおいて、発振周波数の周波数公差が±300ppmを超えてしまうことがわかる。
【0044】
このように、本発明の製法で得られた3次オーバートーン用発振子においては、発振回路に発振子を組み込んだときの発振周波数の公差を小さくできることから、高精度な発振周波数公差とすることができる。しかも3次オーバートーンのP/V値を大きくすることができることから安定した発振周波数精度の発振信号を得ることができる。
【0045】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の3次オーバートーン用発振子の製法によれば、厚み縦振動における3次オーバートーンでの反共振インピーダンスRaが大きくなることから、発振回路に発振子を組み込んだ時、移相の反転が急峻になり、発振周波数の周波数公差を小さくした発振信号を得ることができ、さらにP/V値が大きくなることから、安定した発振が得られる発振子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コルピッツ型の発振回路を示した概略図である。
【図2】33.86MHz発振子の概略図である。
【図3】(a)は発振子の厚み縦振動における3次オーバートーンの発振子のみのインピーダンス特性を、(b)は発振子を発振回路に組み込んだときのループゲイン特性と移相との関係を示す図である。Fpは発振ポイントを表す発振周波数である。
【符号の説明】
11、12・・・コンデンサ
13 ・・・抵抗
14 ・・・インバータ
15 ・・・発振子
16 ・・・電極
Claims (2)
- 圧電磁器の両面に電極を形成してなる3次オーバートーン用発振子の製法であって、前記圧電磁器が、チタン酸鉛PbTiO3のPbの一部を少なくともLaとSrとで置換するとともに、Tiの一部を少なくともMnと(Fe1/3Nb2/3)とで置換したABO3型ペロブスカイト型複合酸化物の組成式で表わされる原料粉末であって、Bサイト構成元素1モルに対するPbのモル数をa、Aサイト構成元素のうちPb以外の元素の総モル数をbとしたとき、a/(1−b)で表される値(p)が0.92〜0.99である原料粉末を板状に成形し、該成形体を焼成して得られ、前記圧電磁器に電極を形成して、厚み縦振動の3次オーバートーンにおける反共振インピーダンスRaが20kΩ以上、P/V値が55dB以上の3次オーバートーン用発振子を作製することを特徴とする3次オーバートーン用発振子の製法。
- 圧電磁器の原料粉末が、ペロブスカイト型複合酸化物の原子比による組成式を、
Pb(1−x−y)pLaxCy(DcMndTi1−c−d)O3
Cは、Sr、
Dは、(Fe1/3Nb2/3)と表した時、
前記x、y、p、cおよびdが、
0.05≦ x ≦0.15
0.02≦ y ≦0.15
0.92≦ p ≦0.99
0.01≦ c ≦0.04
0.01≦ d ≦0.05
を満足することを特徴とする請求項1記載の3次オーバートーン用発振子の製法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP11821098A JP3805103B2 (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 3次オーバートーン用発振子の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP11821098A JP3805103B2 (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 3次オーバートーン用発振子の製法 |
Publications (2)
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JPH11312946A JPH11312946A (ja) | 1999-11-09 |
JP3805103B2 true JP3805103B2 (ja) | 2006-08-02 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP11821098A Expired - Fee Related JP3805103B2 (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 3次オーバートーン用発振子の製法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100852536B1 (ko) * | 2003-10-14 | 2008-08-14 | 제이에프이미네라르 가부시키가이샤 | 압전단결정, 압전단결정소자 및 그 제조방법 |
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1998
- 1998-04-28 JP JP11821098A patent/JP3805103B2/ja not_active Expired - Fee Related
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