JP2002194037A - 顔料分散樹脂及びこの樹脂を含有する水性顔料分散体 - Google Patents

顔料分散樹脂及びこの樹脂を含有する水性顔料分散体

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JP2002194037A
JP2002194037A JP2001314701A JP2001314701A JP2002194037A JP 2002194037 A JP2002194037 A JP 2002194037A JP 2001314701 A JP2001314701 A JP 2001314701A JP 2001314701 A JP2001314701 A JP 2001314701A JP 2002194037 A JP2002194037 A JP 2002194037A
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unsaturated monomer
resin
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Yoshio Nakajima
義夫 中島
Yoshiyuki Yugawa
嘉之 湯川
Isao Kamimori
功 神守
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高顔料濃度においても、低粘度で、発色性に
優れ、しかも塗膜の仕上り外観、塗膜性能にも優れた水
性顔料分散体を提供できる顔料分散樹脂を得る。 【解決手段】 触媒的連鎖移動剤である金属錯体又は付
加開裂型連鎖移動剤、及びラジカル重合開始剤の存在下
に、メタクリル酸エステル及びスチレンから選ばれる重
合性モノマー及びメタクリル酸を重合してなるマクロモ
ノマー(A)、アミノ基、4級アンモニウム塩基及びス
ルホン酸基から選ばれるイオン性官能基を含有する重合
性不飽和モノマー(B)、ポリオキシアルキレン鎖を有
する非イオン性重合性不飽和モノマー(C)及びその他
のエチレン性不飽和モノマー(D)を共重合して得られ
る重量平均分子量が3,000〜100,000の顔料
分散樹脂、この顔料分散樹脂を用いた水性顔料分散体、
及びこの顔料分散体を用いた塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性塗料、特に自
動車塗装用水性上塗塗料に好適に適用できる顔料分散樹
脂、この顔料分散樹脂を含有する水性顔料分散体及び水
性塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】これまで自動車塗装用上塗
塗料としては、水酸基、カルボキシル基などの官能基を
有するアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂
の如き基体樹脂(ベースポリマー)成分に、アミノ樹
脂、ブロック化されていてもよいポリイソシアネート化
合物、エポキシ化合物などの硬化剤を併用した溶剤型の
ものが幅広く使用されていた。
【0003】近年、地球環境保護の観点から、揮発性有
機物含有量(VOC)が低い塗料が要求されている。自
動車塗装用塗料分野においては、特に着色ベースコート
用塗料が排出VOCが多いため、水性化が強く求められ
ており、今後は溶剤型ベースコートから水性ベースコー
トへの切り換えが急速に進んでいくものと考えられる。
【0004】着色ベースコート塗料用の水性化に伴う問
題点としては、例えば、(1)水性塗料中に配合される
顔料分散樹脂が、水性塗料中のバインダ成分と相溶しな
いこと;(2)顔料分散樹脂や分散剤が顔料を均一に分
散せず、顔料が凝集(フロキュレーションまたはアグロ
メレーション)を起こすこと;(3)水性塗料中の顔料
分散樹脂や分散剤が焼付けによって硬化せず塗膜性能の
劣化を招くこと、などが挙げられる。
【0005】水系塗料における顔料分散樹脂の設計にお
いて、顔料表面は疎水性であって、顔料が主要分散媒で
ある水に濡れにくく、また、通常、顔料分散樹脂は水へ
の溶解性が低く分散安定性を低下させる要因となりやす
い、といった特徴を有しており、顔料の濡れ性と顔料分
散樹脂の分散媒中での分散安定性の両立といったことが
重要であると考えられる。
【0006】顔料の濡れ性に関しては、顔料分散樹脂が
低粘度、低分子量であることが有利であり、分散安定化
については、顔料表面での立体反発層の形成性や顔料分
散樹脂の連続相(水性媒体)への溶解性が良いことが有
利であるといわれている。また、顔料表面の疎水部と顔
料分散樹脂の疎水部との相互作用による、顔料表面への
顔料分散樹脂の濡れ(顔料分散樹脂がアルキル基など水
系で弱い凝集を生じる基を有するものが有効)や顔料へ
の吸着に関しては、顔料の濡れ性と顔料分散樹脂の分散
安定性の両方に関わるものと考えられる。
【0007】これまで上記観点から水性塗料用の顔料分
散樹脂や助剤の開発が行われてきた。例えば特開昭50
−154328号公報などにおいて、(メタ)アクリル
酸などの酸性官能基含有重合性不飽和単量体を単量体成
分の一部として含有する単量体混合物が重合されてなる
酸性官能基を有する直鎖型アニオン性重合体が知られて
いるが、これらは樹脂自体が水性媒体への溶解性を有す
るため、顔料分散体の分散安定化という点で不十分であ
るとともに、その分散体は著しく粘度が高く、取り扱い
が困難となるといった問題がある。
【0008】また特開平1−182304号公報、特開
平7−316240号公報、特表平10−502097
号公報などに記載されているように、カルボキシル基含
有マクロモノマーを共重合して得られるグラフト共重合
体も知られている。これらのグラフト共重合体は、重合
体の幹部分は疎水性であり枝部分は親水性であることか
ら、顔料分散体の分散安定化に優れるものであるが、こ
の顔料分散体の粘度は高く、今後、コスト面やVOC削
減の観点からますます高顔料濃度の顔料分散体が必要と
されることから、これらのグラフト共重合体も決して満
足いくものではない。
【0009】また現在、自動車塗装用上塗塗料において
は、高度の耐久性、耐酸性、耐洗車擦り傷性、耐チッピ
ング性などの塗膜性能はもちろんのこと、これまで以上
に鮮映性、透明性、発色性などの塗膜の仕上り外観が要
求されている。
【0010】本発明の目的は、上記のような塗膜の仕上
り外観に関する問題点を克服でき、高顔料濃度において
も、濡れ性と分散安定性に優れ、低粘度で且つ発色性に
優れた水性顔料分散体を得ることができる顔料分散樹脂
を提供することである。また、本発明の目的は、低粘度
で且つ発色性に優れた水性顔料分散体を得ることであ
る。さらに本発明の目的は、硬化性に優れ、鮮映性、透
明性、発色性などの塗膜の仕上り外観に優れた塗膜を形
成可能な水性塗料を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、触媒的連鎖移動剤
である金属錯体及びラジカル重合開始剤の存在下に特定
のモノマー成分を共重合してなるマクロモノマーを用い
て、このマクロモノマーにイオン性の親水性官能基と非
イオン性の官能基を導入した共重合体である顔料分散樹
脂又は該顔料分散樹脂中に長鎖アルキル基を導入した長
鎖アルキル基導入顔料分散樹脂を用いることによって上
記目的を達成できることを見出し本発明を完成させるに
至った。
【0012】すなわち、本発明は、触媒的連鎖移動剤で
ある金属錯体又は付加開裂型連鎖移動剤、及び必要に応
じてラジカル重合開始剤の存在下に、メタクリル酸エス
テル及びスチレンから選ばれる少なくとも1種の重合性
モノマーならびに必要に応じてメタクリル酸からなるモ
ノマー成分を重合してなるマクロモノマー(A)、アミ
ノ基、4級アンモニウム塩基及びスルホン酸基から選ば
れる少なくとも1種のイオン性官能基を含有する重合性
不飽和モノマー(B)、ポリオキシアルキレン鎖を有す
る非イオン性重合性不飽和モノマー(C)及びその他の
エチレン性不飽和モノマー(D)からなるモノマー混合
物をラジカル重合開始剤の存在下に共重合することによ
り得られる重量平均分子量が3,000〜100,00
0の範囲内にある顔料分散樹脂(以下、「顔料分散樹脂
(I)」という)を提供するものである。
【0013】また、本発明は、触媒的連鎖移動剤である
金属錯体又は付加開裂型連鎖移動剤、及び必要に応じて
ラジカル重合開始剤の存在下に、メタクリル酸と、メタ
クリル酸エステル及びスチレンから選ばれる少なくとも
1種の共重合性モノマーとを共重合してなる樹脂酸価5
0〜450mgKOH/gのマクロモノマー(A−
1)、アミノ基、4級アンモニウム塩基及びスルホン酸
基から選ばれる少なくとも1種のイオン性官能基を含有
する重合性不飽和モノマー(B)、ポリオキシアルキレ
ン鎖を有する非イオン性重合性不飽和モノマー(C)、
及びその他のエチレン性不飽和モノマー(D)からなる
モノマー混合物をラジカル重合開始剤の存在下に共重合
することにより得られる共重合体(K)に、エポキシ基
含有長鎖アルキル化合物(E)を反応させて長鎖アルキ
ル基を導入することにより得られる重量平均分子量が
3,000〜100,000の範囲内にある顔料分散樹
脂(以下、「顔料分散樹脂(II)」という)を提供する
ものである。
【0014】さらに、本発明は、マクロモノマー(A−
1)に、エポキシ基含有長鎖アルキル化合物(E)を反
応させることにより得られる長鎖アルキル基含有マクロ
モノマー(A−2)、アミノ基、4級アンモニウム塩基
及びスルホン酸基から選ばれる少なくとも1種のイオン
性官能基を含有する重合性不飽和モノマー(B)、ポリ
オキシアルキレン鎖を有する非イオン性重合性不飽和モ
ノマー(C)、及びその他のエチレン性不飽和モノマー
(D)からなるモノマー混合物をラジカル重合開始剤の
存在下に共重合することにより得られる重量平均分子量
が3,000〜100,000の範囲内にある顔料分散
樹脂(以下、「顔料分散樹脂(III)」という)を提供
するものである。
【0015】また、本発明は、上記製造方法によって得
られる顔料分散樹脂、顔料、水性媒体、塩基性中和剤及
び必要に応じて分散助剤を含有する水性顔料分散体を提
供するものである。
【0016】さらに、本発明は、上記水性顔料分散体を
含有する水性塗料組成物を提供するものである。以下
に、本発明について詳しく説明する。
【0017】
【発明の実施の形態】まず、本発明の顔料分散樹脂につ
いて説明する。
【0018】顔料分散樹脂(I):本発明の顔料分散樹
脂(I)は、下記のモノマー成分(A)、(B)、
(C)及び(D)を共重合することにより得られる。
【0019】マクロモノマー(A):マクロモノマー
(A)は、触媒的連鎖移動剤である金属錯体又は付加開
裂型連鎖移動剤及び必要に応じてラジカル重合開始剤の
存在下に、メタクリル酸エステル及びスチレンから選ば
れる少なくとも1種の重合性モノマーならびに必要に応
じてメタクリル酸からなるモノマー成分を重合してな
る、重合性不飽和基を有する重合体である。
【0020】上記触媒的連鎖移動剤の存在下で重合反応
を行う場合には、触媒的連鎖移動重合(catalytic Chai
n Transfer Polymerization 、CCTP法)によって重
合反応が行われる。
【0021】CCTP法については、例えば特公平6−
23209号公報、特公平7−35411号公報、特表
平9−501457号公報、特開平9−176256号
公報、Macromolecules,1996,2
9,8083〜8089などに記載されており、本発明
においてマクロモノマー(A)は、これら従来既知のC
CTP法を用いて得ることができる。すなわち、触媒的
連鎖移動重合を行う場合には、重合性不飽和モノマー
を、触媒的連鎖移動剤である金属錯体及びラジカル重合
開始剤の存在下で、有機溶剤中での溶液重合法、水中で
のエマルション重合などの方法で、触媒的連鎖移動重合
させることができる。
【0022】重合に際して使用される上記金属錯体とし
ては、例えばコバルト錯体、鉄錯体、ニッケル錯体、ル
テニウム錯体、ロジウム錯体、パラジウム錯体、レニウ
ム錯体、イリジウム錯体などが挙げられ、これらのうち
コバルト錯体が触媒的連鎖移動剤として効率良く作用す
るので好ましい。
【0023】このようなコバルト錯体としては、例えば
特公平6−23209号公報、特公平7−35411号
公報、USP4526945、USP4694054、
USP4837326、USP4886861、USP
5324879、WO95/17435、特表平9−5
10499号公報などに記載された公知のものを使用す
ることができる。具体例としては、ビス(ボロンジフル
オロジオキシイミノシクロヘキサン)Co(II)、ビス
(1,2-ジオキシイミノエタン)Co(II)、ビス(ボ
ロンジフルオロジメチルグリオキシメイト)Co(I
I)、ビス(ボロンジフルオロジフェニルグイオキシメ
イト)Co(II)、ビシナルイミノヒドロキシイミノ化
合物のコバルト(II)キレート、ジアザジヒドロキシイ
ミノジアルキルデカジエンのコバルト(II)キレート、
ジアザジヒドロキシイミノジアルキルデカジエンのコバ
ルト(II)キレート、ジアザジヒドロキシイミノジアル
キルウンデカジエンのコバルト(II)キレート、テトラ
アザテトラアルキルシクロテトラデカテトラエンのコバ
ルト(II)キレート、テトラアザテトラアルキルシクロ
テトラドデカテトラエンのコバルト(II)キレート、
N,N'−ビス(サリチリデン)エチレンジアミンのコ
バルト(II)キレート、ジアルキルジアザジオキソジア
ルキルドデカジエンのコバルト(II)キレート、ジアル
キルジアザジオキソジアルキルトリデカジエンのコバル
ト(II)キレート、コバルト(II)ポルフィリン錯体な
どを挙げることができる。これらのうち特に容易に入手
可能なビス(ボロンジフルオロジメチルグリオキシメイ
ト)Co(II)、ビス(ボロンジフルオロジフェニルグ
リオキシメイト)Co(II)などを好適に用いることが
できる。
【0024】また、例えば特公平8−19172号公報
に記載されている、金属に直接ラジカル開裂が可能な基
が結合した金属錯体も前記金属錯体として使用すること
が可能である。金属としては、コバルト、レニウム及び
イリジウムなどが挙げられ、ラジカル開裂が可能な基と
しては、例えばアルキル基、アリール基、複素環式基な
どが挙げられる。上記金属に直接ラジカル開裂が可能な
基が結合した金属錯体を使用する系では、ラジカル重合
開始剤を併用しなくてもよい。
【0025】上記触媒的連鎖移動剤である金属錯体の使
用量は、特に限定されるものではないが、通常、メタク
リル酸と、メタクリル酸エステル及びスチレンから選ば
れる少なくとも1種の共重合性モノマーとの合計量10
0重量部に基いて、通常1×10−6〜1重量部、好ま
しくは1×10−4〜0.5重量部の範囲内にあること
が適している。
【0026】また金属錯体の反応性の調整や溶解性をよ
くするために、既知の配位化合物を必要に応じて配合す
ることもできる。かかる配位化合物としては、例えばト
リフェニルホスフィン、トリブチルホスフィンのような
リン化合物:ピリジン、トリブチルアミンのようなアミ
ン化合物などを挙げることができる。
【0027】CCTP法で用いうる重合開始剤として
は、例えばシクロヘキサノンパーオキサイド、3,3,
5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチ
ルシクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキ
サイド類;1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス
(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチ
ル−4,4−ビス(tert−ブチルパーオキシ)バレレー
ト等のパーオキシケタール類;クメンハイドロパーオキ
サイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイド
ロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類;1,
3−ビス(tert−ブチルパーオキシ−m−イソプロピ
ル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−
ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジイソプロピルベンゼン
パーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド等
のジアルキルパーオキサイド類;デカノイルパーオキサ
イド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキ
サイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド等
のジアシルパーオキサイド類;ビス(tert−ブチルシク
ロヘキシル)パーオキシジカーボネート等のパーオキシ
カーボネート類;tert−ブチルパーオキシベンゾエー
ト、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオ
キシ)ヘキサン等のパーオキシエステル類等の有機過酸
化物系重合開始剤並びに2,2´−アゾビスイソブチロ
ニトリル、1,1−アゾビス(シクロヘキサン−1−カ
ルボニトリル)、アゾクメン2,2'−アゾビスメチル
バレロニトリル、4,4´−アゾビス(4−シアノ吉草
酸)等のアゾ系重合開始剤を挙げることができる。これ
らのラジカル重合開始剤の使用量は、特に限定されるも
のではないが、通常、重合性モノマーの合計量100重
量部に基いて、0.1〜15重量部、特に0.3〜8重
量部の範囲内であることが望ましい。
【0028】マクロモノマー(A)は、付加開裂型連鎖
移動剤を用いて製造することもできる。付加開裂型連鎖
移動剤を用いる場合には、ラジカル的付加開裂型連鎖移
動重合によって共重合反応が行われる。付加開裂型連鎖
移動剤としては、例えば、2,4−ジフェニル−4−メ
チル−1−ペンテン(「α−メチルスチレンダイマー」
と略称される)などを挙げることができる。付加開裂型
連鎖移動剤の配合量は、特に限定されるものではない
が、重合性モノマーの合計量100重量部に基いて、通
常、1〜50重量部、好ましくは5〜30重量部の範囲
内であることが適当である。
【0029】ラジカル的付加開裂型連鎖移動重合を行う
場合には、重合性不飽和モノマーを、付加開裂型連鎖移
動剤及びラジカル重合開始剤の存在下で、有機溶剤中で
の溶液重合法、水中でのエマルション重合法などの方法
で、触媒的連鎖移動重合させることができる。上記ラジ
カル重合開始剤としては、CCTP法で用いうる重合開
始剤として例示したものを同様に使用することができ
る。
【0030】マクロモノマー(A)は、メタクリル酸エ
ステル及びスチレンから選ばれる少なくとも1種の重合
性モノマーと、必要に応じてメタクリル酸とを構成モノ
マー成分とするものである。上記メタクリル酸エステル
の具体例としては、例えば、メチルメタクリレート、エ
チルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イ
ソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレー
ト、イソブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリ
レート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オク
チルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ステア
リルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、
イソボルニルメタクリレート、トリデシルメタクリレー
ト等のC1〜24又は環状アルキルのメタクリレートモ
ノマー;2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、2,3−ジヒドロキシブ
チルメタアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリ
レートなどのヒドロキシアルキルメタクリレート、及び
ポリエチレングリコールモノメタアクリレート等の多価
アルコールとアクリル酸又はメタクリル酸とのモノエス
テル化物、上記多価アルコールとメタクリル酸とのモノ
エステル化物にε−カプロラクトンを開環重合した化合
物などの水酸基含有重合性不飽和モノマーを挙げること
ができる。これらの重合性不飽和モノマーは、1種で、
又は2種以上を組合せて使用することができる。
【0031】メタクリル酸と、メタクリル酸エステル及
びスチレンから選ばれる少なくとも1種の重合性モノマ
ーとの比率は、これらのモノマー成分の合計量に基い
て、通常、前者が0〜70重量%、好ましくは5〜70
重量%、さらに好ましくは8〜60重量%であり、後者
が30〜100重量%、好ましくは30〜95重量%、
好ましくは40〜92重量%の範囲内にある。
【0032】マクロモノマー(A)を得るための重合方
法としては、前記したように有機溶剤中での溶液重合
法、水中でのエマルション重合法などの方法を挙げるこ
とができるが、なかでも溶液重合法が好適である。溶液
重合法による方法としては、例えば、前記モノマー成分
(メタクリル酸エステル及びスチレンから選ばれる少な
くとも1種の重合性モノマー及び必要に応じてメタクリ
ル酸)を、上記触媒的連鎖移動剤である金属錯体又は付
加開裂型連鎖移動剤、及び必要に応じてラジカル重合開
始剤を、有機溶媒に溶解もしくは分散せしめ、通常、8
0℃〜200℃程度の温度で、通常1〜10時間程度撹
拌しながら加熱して重合させる方法を挙げることができ
る。
【0033】上記有機溶媒としては、例えば、ヘプタ
ン、トルエン、キシレン、オクタン、ミネラルスピリッ
ト等の炭化水素系溶剤;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、
酢酸イソブチル、エチレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ルアセテート等のエステル系溶剤;メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シ
クロヘキサノン等のケトン系溶剤;メタノール、エタノ
ール、イソプロパノール、n−ブタノール、 sec−ブタ
ノール、イソブタノール等のアルコール系溶剤;n−ブ
チルエーテル、ジオキサン、エチレングリコールモノメ
チルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル
等のエーテル系;コスモ石油社製のスワゾール310、
スワゾール1000、スワゾール1500等の芳香族石
油系溶剤等を挙げることができる。これらの有機溶剤は
1種で又は2種以上を組合せて使用することができる。
重合反応時において、上記有機溶剤は、モノマー成分の
合計量に対して、通常、400重量部以下となる範囲で
使用される。
【0034】上記重合反応において、モノマー成分や重
合開始剤の添加方法は特に制約されるものではないが、
重合開始剤は重合初期に一括仕込みするよりも重合初期
から重合後期にわたって数回に分けて分割滴下すること
が、重合反応における温度制御、ゲル化物のような不良
な架橋物の生成の抑制、などの点から好適である。
【0035】このようにして得られるマクロモノマー
(A)は、分子中に少なくとも1個の重合性不飽和結
合、好ましくは1個の重合性不飽和結合をその分子の片
末端に有しており、水分散安定性、顔料分散性、粘度、
VOC、樹脂の色数(着色度)などの面から樹脂酸価が
0〜450mgKOH/g、好ましくは30〜450m
gKOH/g、さらに好ましくは50〜400mgKO
H/g、特に好ましくは55〜350mgKOH/gの
範囲内にあることが好適であり、分子量は特に制限され
るものではないが、通常、重量平均分子量300〜1
5,000、さらに好ましくは500〜10,000、
特に好ましくは500〜7,000の範囲内にあること
が好適である。
【0036】イオン性官能基を含有する重合性不飽和モ
ノマー(B):モノマー(B)は、アミノ基好ましくは
3級アミノ基、4級アンモニウム塩基及びスルホン酸基
から選ばれる少なくとも1種のイオン性官能基を含有す
る重合性不飽和モノマーである。
【0037】そのようなモノマー(B)の具体例として
は、例えばN,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)ア
クリレート、N,N−ジt−ブチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノブチル(メ
タ)アクリレート等のN,N−ジアルキルアミノ基を含
有するアミノアルキル(メタ)アクリレート;メタクリ
ロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド
のような(メタ)アクリロイルオキシアルキルトリアル
キルアンモニウムハライドに代表される第4級アンモニ
ウム塩基含有重合性不飽和モノマー;2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸のような(メタ)ア
クリルアミド−アルカンスルホン酸に代表されるスルホ
ン酸基含有重合性不飽和モノマーが挙げられる。
【0038】これらのうち、特にN,N−ジメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート、メタクリロイルオキシ
エチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−アクリ
ルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸が好適であ
る。
【0039】ポリオキシアルキレン鎖を含有する非イオ
ン性重合性不飽和モノマー(C):モノマー(C)は、
ポリオキシアルキレン鎖を有する非イオン性重合性不飽
和モノマーであり、下記式で示される化合物が包含され
る。 CH=C(R)COO(C2nO)−R 式中、Rは水素原子またはCHを表し、Rは水素
原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、mは4〜6
0、特に4〜55の整数であり、nは2〜3の整数であ
り、ここで、m個のオキシアルキレン単位(C2n
O)は同じであっても又は互いに異なっていてもよい。
【0040】そのようなモノマー(C)の具体例として
は、例えば、テトラエチレングリコール(メタ)アクリ
レート、メトキシテトラエチレングリコール(メタ)ア
クリレート、エトキシテトラエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、n−ブトキシテトラエチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコー
ル(メタ)アクリレート、メトキシテトラプロピレング
リコール(メタ)アクリレート、エトキシテトラプロピ
レングリコール(メタ)アクリレート、n−ブトキシテ
トラプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピ
レングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエ
チレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリ
エチレングリコール(メタ)アクリレートなどを挙げる
ことができる。これらのうち、特に、ポリエチレングリ
コール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコー
ル(メタ)アクリレートが好適である。
【0041】その他のエチレン性不飽和モノマー
(D):その他のエチレン性不飽和モノマー(D)は、
上記モノマー(B)及びモノマー(C)以外の重合性不
飽和モノマーであり、最終の顔料分散樹脂に望まれる特
性などに応じて適宜選択して使用されるモノマーであ
る。
【0042】そのようなモノマー(D)としては、例え
ば、メタクリル酸エステル及び/又はスチレンを好適に
使用することができる。メタクリル酸エステルとして
は、前記マクロモノマー(A)の製造に使用されるメタ
クリル酸エステルと同じものを用いることができる。し
かし、モノマー(D)成分としては、メタクリル酸エス
テル及びスチレンから選ばれる少なくとも1種のモノマ
ーに加えて、モノマー(D)のうちの30重量%までの
量的割合で、メタクリル酸エステル及びスチレン以外の
その他のモノマーを併用することもできる。
【0043】上記その他のモノマーとしては、例えば、
メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピ
ルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチル
アクリレート、tert−ブチルアクリレート、2−エチル
ヘキシルアクリレート、ステアリルアクリレート等のC
1〜24アルキルアクリレート; 2−ヒドロキシエチ
ルアクリレートなどのヒドロキシアルキルアクリレー
ト;N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,
N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメ
チルアミノプロピルアクリレートなどのアミノアルキル
アクリレート;アクリルアミド、N,N−ジメチルアミ
ノエチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチ
ルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドメチ
ルエーテル、N−メチロールアクリルアミドブチルエー
テルなどのアクリルアミド又はその誘導体;3−エチル
−3−アクリロイルオキシメチルオキセタン、3−メチ
ル−3−アクリロイルオキシメチルオキセタンなどのオ
キセタン環含有アクリレート;アクリル酸などのカルボ
キシル基含有重合性不飽和モノマー;アクリロニトリ
ル、ビニルトルエンなどを挙げることができる。これら
のモノマーは1種で、又は2種以上を組合せて使用する
ことができる。
【0044】本発明によって提供される顔料分散樹脂
は、主として着色水性ベースコート用塗料の作成に用い
られるため、硬化剤成分、例えばアミノ樹脂やブロック
化されてもよいポリイソシアネート化合物と反応し、架
橋塗膜中にとりこまれることが塗膜性能上望ましく、そ
のため、上記モノマー(D)成分は、水酸基含有重合性
不飽和モノマーを含有することが望ましい。
【0045】上記水酸基含有重合性不飽和モノマーの具
体例としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、2,3−ジヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリ
エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の、多
価アルコールとアクリル酸又はメタクリル酸とのモノエ
ステル化物;上記多価アルコールとアクリル酸又はメタ
クリル酸とのモノエステル化物にε−カプロラプトンを
開環重合した化合物等を挙げることができる。なかで
も、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリ
エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート[前記モ
ノマー(C)以外のもの]、及び多価アルコールとアク
リル酸又はメタクリル酸とのモノエステル化物にε−カ
プロラプトンを開環重合した化合物が反応性などの点か
ら好適である。これらの化合物は、1種で又は2種以上
を組み合わせて使用することができる。
【0046】水酸基含有重合性不飽和モノマーの使用量
は、(A)、(B)、(C)及び(D)の合計量を基準
にして、通常、3〜30重量%、好ましくは5〜25重
量%の範囲内にあることが望ましい。
【0047】また本発明により提供される顔料分散樹脂
は、水中での安定性、顔料分散性の面から、樹脂構造と
して親水部と疎水部とが分かれており、疎水部が顔料分
散(吸着)に効果的に働き、親水部が水性顔料分散ペー
ストや水性塗料中での安定性の向上に効果的に働くこと
が望ましい。
【0048】本発明に従い製造される顔料分散樹脂は、
親水成分と疎水成分とが構造規制されたブロック型顔料
分散樹脂であることができ、マクロモノマー(A)のモ
ノマー成分の一つとして、メタクリル酸を使用する場合
は、マクロモノマー(A)を親水成分、共重合するその
他のエチレン性不飽和モノマー(D)を疎水成分とする
ことが好ましい。
【0049】その場合、マクロモノマーと共重合するそ
の他のエチレン性不飽和モノマー(D)は、疎水性モノ
マーであることが望ましい。モノマー(D)としては、
例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタク
リレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタ
クリレート、tert−ブチルメタクリレート、2−エチル
ヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレー
ト、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレー
ト、シクロヘキシルメタクリレート、イソボルニルメタ
クリレート、トリデシルメタクリレート等のC1〜24
アルキル又は環状アルキルのメタクリレートモノマー;
スチレン、ビニルトルエンなどを好適に使用することが
できる。これらのうち、特にスチレンやその誘導体、メ
チルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレー
トなどが好適である。
【0050】また、マクロモノマー(A)の製造に際し
モノマー成分としてメタクリル酸を使用しない場合は、
マクロモノマー(A)を疎水成分、共重合するエチレン
性不飽和モノマー(D)を親水成分とすることが好まし
い。
【0051】その場合、マクロモノマー(A)と共重合
するその他のエチレン性不飽和モノマー(D)として
は、上記疎水モノマーだけでなく、親水性モノマーも共
重合しておくことが望ましい。上記親水性モノマーとし
ては、具体的には、例えば、前記水酸基含有重合性不飽
和モノマー、メタクリル酸などのカルボキシル基含有重
合性不飽和モノマー、メタアクリルアミド、N−メチロ
ールメタアクリルアミド、N−メチロールメタアクリル
アミドメチルエーテル、N−メチロールメタアクリルア
ミドブチルエーテルなどの(メタ)アクリルアミド又は
その誘導体などが挙げられる。
【0052】共重合:マクロモノマー(A)、イオン性
官能基を含有する重合性不飽和モノマー(B)、ポリオ
キシアルキレン鎖を有する非イオン性重合性不飽和モノ
マー(C)及びその他のエチレン性不飽和モノマー
(D)の共重合は、例えば、マクロモノマー(A)と、
モノマー(B)、(C)及び(D)とをラジカル重合開
始剤の存在下に、有機溶剤中で溶液重合する方法、また
は水性媒体中でエマルション重合する方法などの、それ
自体既知のラジカル重合法によって行うことができる。
【0053】上記ラジカル重合開始剤としては、前記マ
クロモノマー(A)の製造に際して使用できるラジカル
重合開始剤として挙げられたものを好適に使用すること
ができる。
【0054】本発明において、顔料分散樹脂(I)を構
成するマクロモノマー(A)とモノマー(B)、(C)
及び(D)の配合割合は、特に限定されるものではない
が、得られる樹脂の性能面などから、これらマクロモノ
マー(A)ならびにモノマー(B)、(C)及び(D)
の4成分の合計量に基いて下記の範囲内にあることが望
ましい。 マクロモノマー(A):5〜70重量%、好ましくは1
0〜60重量%、さらに好ましくは10〜50重量%、 モノマー(B):0.1〜20重量%、好ましくは0.
5〜15重量%、さらに好ましくは0.5〜12重量
%、 モノマー(C):1〜40重量%、好ましくは3〜30
重量%、さらに好ましくは3〜25重量%、 モノマー(D):20〜90重量%、好ましくは30〜
80重量%、さらに好ましくは35〜75重量%。
【0055】このようにして得られる顔料分散樹脂
(I)は、重量平均分子量が3,000〜100,00
0、好ましくは3,000〜70,000、さらに好ま
しくは5,000〜35,000の範囲内にあることが
好適であり、樹脂酸価が10〜200mgKOH/g、
好ましくは10〜150mgKOH/g、さらに好まし
くは20〜100mgKOH/gの範囲内にあることが
好適である。
【0056】本発明方法によって提供される顔料分散樹
脂(I)は、モノマー(B)が共重合されていることに
より、顔料表面への吸着力が向上され、水性分散体や水
性塗料中での顔料同士の凝集を防ぎ、分散安定性を付与
することができる。またモノマー(C)が共重合されて
いることにより界面活性能を有し、水性分散体中での安
定性に優れるばかりか、顔料表面へのぬれに有利な顔料
分散樹脂の疎水部分を凝集させることなく、疎水部分が
顔料表面に効果的に吸着し優れた顔料分散性を示すこと
ができる。
【0057】顔料分散樹脂(II):本発明に従う顔料分
散樹脂(II)は、前述のマクロモノマー(A)の製造に
際し、モノマー成分の一つとしてメタクリル酸を使用す
ることにより得られる高酸価のカルボキシル基含有マク
ロモノマー(A−1)を、顔料分散樹脂(I)の場合と
同様にして、前述のイオン性官能基を含有する重合性不
飽和モノマー(B)、非イオン性重合性不飽和モノマー
(C)及びその他のエチレン性不飽和モノマー(D)と
共重合させ、得られる共重合体(K)に、さらにエポキ
シ基含有長鎖アルキル化合物(E)を反応させることに
より得られる長鎖アルキル基が導入された該共重合体か
らなるものである。
【0058】カルボキシル基含有マクロモノマー(A−
1):カルボキシル基含有マクロモノマー(A−1)
は、マクロモノマー(A)について前述したと全く同様
にして、触媒的連鎖移動剤である金属錯体又は付加開裂
型連鎖移動剤及び必要に応じてラジカル重合開始剤の存
在下に、メタクリル酸と、メタクリル酸エステル及びス
チレンから選ばれる少なくとも1種の共重合性モノマー
とを共重合することにより得られるものである。
【0059】上記メタクリル酸とメタクリル酸エステル
及びスチレンから選ばれる少なくとも1種の共重合性モ
ノマーとの比率は、得られるマクロモノマー(A−1)
の酸価が、50〜450mgKOH/g、好ましくは6
5〜400mgKOH/g、さらに好ましくは65〜3
25mgKOH/gとなる割合であることが好適であ
り、通常、メタクリル酸と共重合性モノマーとの合計に
基いて、メタクリル酸が8〜70重量%、好ましくは1
0〜60重量%、さらに好ましくは10〜50重量%の
範囲内にあり、共重合性モノマーが30〜92重量%、
好ましくは40〜90重量%、さらに好ましくは50〜
90重量%の範囲内にあることが好適である。
【0060】このようにして得られたマクロモノマー
(A−1)は、分子中に少なくとも1個の重合性不飽和
結合、好ましくは1個の重合性不飽和結合をその分子の
片末端に有しており、水分散安定性、顔料分散性、粘
度、VOC、樹脂の色数(着色度)などの面から樹脂酸
価が50〜450mgKOH/g、好ましくは65〜4
00mgKOH/g、さらに好ましくは65〜325m
gKOH/gの範囲内にあることが好適であり、分子量
は特に制限されるものではないが、通常、重量平均分子
量300〜15,000、さらに好ましくは500〜1
0,000、特に好ましくは500〜7,000の範囲
内にあることが好適である。
【0061】共重合体(K):共重合体(K)は、マク
ロモノマー(A)に代えて上記のマクロモノマー(A−
1)を使用する以外は、顔料分散樹脂(I)の製造につ
いて述べたと全く同様にして、モノマー(B)、(C)
及び(D)と共重合させることにより製造することがで
きる。得られる共重合体(K)は、重量平均分子量が
3,000〜100,000、好ましくは3,000〜
70,000、さらに好ましくは5,000〜35,0
00の範囲内にあり、樹脂酸価が10〜200mgKO
H/g、好ましくは10〜150mgKOH/g、さら
に好ましくは20〜100mgKOH/gの範囲内にあ
ることが好適である。
【0062】次いで、この共重合体(K)が有するカル
ボキシル基とエポキシ基含有長鎖アルキル化合物(E)
のエポキシ基との間のエステル化反応を利用して、共重
合体(K)に長鎖アルキル基が導入される。
【0063】エポキシ基含有長鎖アルキル化合物
(E):エポキシ基含有長鎖アルキル化合物(E)とし
ては、1分子中に1個のエポキシ基と、長鎖アルキル基
を1個以上、好ましくは1個有する化合物を挙げること
ができる。ここで、長鎖アルキル基は、直鎖状であって
も分岐状であってもよく、炭素原子数が6〜24個、好
ましくは8〜20個、さらに好ましくは8〜16個であ
ることが好適である。
【0064】エポキシ基含有長鎖アルキル化合物として
は、例えばCardura(カージュラ)E10(レゾ
リューション パーフォーマンス プロダクツ社製、登
録商標、炭素原子数9〜11の分岐高級脂肪酸のグリシ
ジルエステル)、2−エチルヘキシルグリシジルエーテ
ルなどを挙げることができる。
【0065】共重合体(K)とエポキシ基含有長鎖アル
キル化合物(E)とのエステル化反応は、常法、例え
ば、共重合体(K)とエポキシ基含有長鎖アルキル化合
物(E)とを、必要に応じて有機溶剤を添加して、通
常、反応温度100℃〜150℃程度で反応させること
によって行うことができる。その際、N,N−ジメチル
ラウリルアミンや、N,N−ジメチルドデシルアミンの
如き3級アミンを触媒として用いることが好ましい。こ
のエステル化反応において、共重合体(K)100重量
部に対して、エポキシ基含有長鎖アルキル化合物(E)
が、通常、2〜40重量部、好ましくは2〜35重量
部、さらに好ましくは5〜30重量部の範囲内にあるこ
とが好適である。
【0066】得られる顔料分散樹脂(II)は、重量平均
分子量が3,000〜100,000、好ましくは3,
000〜70,000、さらに好ましくは5,000〜
35,000の範囲内にあることが好適であり、樹脂酸
価が10〜200mgKOH/g、好ましくは10〜1
50mgKOH/g、さらに好ましくは20〜100m
gKOH/gの範囲内にあることが好適である。
【0067】顔料分散樹脂(II)は、顔料の濡れ性を改
善できる長鎖アルキル基を有しているので、フタロシア
ニンブルーのような親油性の強い顔料の分散に特に好適
であり、また高顔料濃度の顔料分散体の製造に適してい
る。
【0068】顔料分散樹脂(III):本発明の顔料分散
樹脂(III)は、長鎖アルキル基を導入したマクロモノ
マー(A−2)と、前述のイオン性官能基を含有する重
合性不飽和モノマー(B)、非イオン性重合性不飽和モ
ノマー(C)及びその他のエチレン性不飽和モノマー
(D)を共重合することによって得られる共重合体から
なる。
【0069】上記マクロモノマー(A−2)は、前記カ
ルボキシル基含有マクロモノマー(A−1)を前記エポ
キシ基含有長鎖アルキル化合物(E)とエステル化する
ことによって得られる。エステル化反応におけるマクロ
モノマー(A−1)に対するエポキシ基含有長鎖アルキ
ル化合物(E)の量的割合は、特に限定されるものでは
ないが、顔料分散性の観点から、一般にマクロモノマー
100重量部に対して、エポキシ基含有長鎖アルキル化
合物が2〜60重量部、好ましくは5〜50重量部、特
に好ましくは5〜40重量部の範囲内にあることが適当
である。
【0070】上記マクロモノマー(A−1)とエポキシ
基含有長鎖アルキル化合物(E)とのエステル化反応
は、顔料分散樹脂(II)を製造するに際しての共重合体
(K)とエポキシ基含有長鎖アルキル化合物(E)との
エステル化反応と同様の方法で行うことができる。
【0071】このように長鎖アルキル基を導入して得ら
れたマクロモノマー(A−2)は、前述のイオン性官能
基を含有する重合性不飽和モノマー(B)、非イオン性
重合性不飽和モノマー(C)及びその他のエチレン性不
飽和モノマー(D)と共重合することによって本発明の
顔料分散樹脂(III)が得られる。この共重合反応は、
前記顔料分散樹脂(I)の製造において、マクロモノマ
ー(A)のかわりにマクロモノマー(A−2)を使用す
る以外は、前記顔料分散樹脂(I)を製造する際の、マ
クロモノマー(A)とモノマー(B)、(C)及び
(D)との共重合反応と同様にして行うことができる。
【0072】このようにして得られる顔料分散樹脂(II
I)は、重量平均分子量が3,000〜100,00
0、好ましくは3,000〜70,000、さらに好ま
しくは5,000〜35,000の範囲内にあることが
好適であり、樹脂酸価が10〜200mgKOH/g、
好ましくは10〜150mgKOH/g、さらに好まし
くは20〜100mgKOH/gの範囲内にあることが
好適である。
【0073】顔料分散樹脂(III)は、顔料分散樹脂(I
I)と同様に、顔料の濡れ性を改善できる長鎖アルキル
基を有しているので、フタロシアニンブルーのような親
油性の強い顔料の分散に特に好適であり、また高顔料濃
度の顔料分散体の製造に適している。
【0074】水性顔料分散体:上記した顔料分散樹脂
は、いずれもブロック構造を有しており、溶媒中での広
がりが小さい。このことは、直鎖状(ランダム)樹脂や
グラフト樹脂と比較して、特に低粘度の顔料分散体を得
るのに非常に有利である。また、上記顔料分散樹脂は、
親油性部と親水性部が分かれた構造規制されたポリマー
であるため、著しく優れた顔料分散性(発色性)を示
す。
【0075】さらに、顔料分散樹脂(II)及び(III)
は、分子中に長鎖アルキル基が導入されており、顔料に
対する濡れ性がさらに改善されており、著しい粘度の上
昇を招くことなく高顔料濃度の顔料分散体を製造するの
に特に有利である。
【0076】上述したように、本発明の顔料分散樹脂
は、いずれも顔料分散体の製造に有用なものである。
【0077】本発明の水性顔料分散体は、上記顔料分散
樹脂、顔料、水性媒体、塩基性中和剤、及び必要に応じ
て顔料分散剤やその他の添加剤などを含有するものであ
る。
【0078】上記顔料としては、例えばアルミニウム
粉、銅粉、ニッケル粉、ステンレス粉、クロム粉、雲母
状酸化鉄、酸価チタン被覆マイカ粉、酸化鉄被覆マイカ
粉及び光輝性グラファイト等の光輝性顔料;ピンクE
B、アゾ系やキナクリドン系等の有機赤系顔料、シアニ
ンブルー、シアニングリーンなどの有機青系顔料、ベン
ゾイミダゾロン系、イソインドリン系及びキノフタロン
系等の有機黄色系顔料;チタン白、チタンイエロー、ベ
ンガラ、カーボンブラック、黄鉛、酸化鉄、及び各種焼
成顔料等の無機着色顔料等が挙げられる。顔料の配合割
合は、特に制限されるものではないが、通常、顔料分散
樹脂100重量部に対して、10〜3,000重量部、
好ましくは15〜2,500重量部、特に好ましくは1
5〜2,000重量部の範囲内にあることが、顔料分散
性、分散安定性、及び得られる顔料分散体の着色力の面
などから好適である。
【0079】水性媒体としては、水、または水に水溶性
有機溶媒などの有機溶媒を溶解してなる水-有機溶媒混
合溶液などを挙げることができる。有機溶媒としては、
例えばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロ
ピルアルコール、プロピルプロピレンクリコール、ブチ
ルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、3−メチル3−メトキシブタノールなどの水溶性有
機溶媒;キシレン、トルエン、シクロヘキサノン、ヘキ
サン、ペンタンなどの難溶性又は不溶性有機溶剤などが
挙げられる。該有機溶剤は1種で又は2種以上混合して
使用できる。有機溶剤としては水溶性有機溶媒を主体と
するものが好適である。また水と有機溶媒との混合割合
は特に制限はないが、有機溶媒の含有量は混合溶液の5
0重量%以下、特に35重量%以下が望ましい。この範
囲をはずれると実質的に水性塗料を構成できないおそれ
がある。水性媒体の配合割合は、特に制限されるもので
はないが、通常、顔料分散樹脂100重量部に対して、
50〜5,000重量部、好ましくは100〜3,00
0重量部、特に好ましくは100〜2,000重量部の
範囲内にあることが顔料分散時の粘度、顔料分散性、分
散安定性及び生産効率などの面から好ましい。
【0080】塩基性中和剤は、顔料分散樹脂中のカルボ
キシル基を中和し、顔料分散樹脂を水溶化ないしは水分
散化する働きをするものであって、その具体例として
は、水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウムなどの無機塩基や、アミノメチルプロパノール、
アミノエチルプロパノール、ジメチルエタノールアミ
ン、トリエチルアミン、ジエチルエタノールアミン、ジ
メチルアミノプロパノール、アミノメチルプロパノール
などのアミン類を挙げることができる。塩基性中和剤の
配合量は、水溶化ないしは水分散化できる量的割合であ
り、通常、顔料分散樹脂中のカルボキシル基の中和当量
が0.3〜1.5、好ましくは0.4〜1.3となる割
合であることが好適である。
【0081】必要に応じて用いられる顔料分散剤として
は、例えばBYK-Chemie社のDisperby
k184や190などを挙げることができ、またその他
の添加剤としては消泡剤、防腐剤、防錆剤、可塑剤など
を挙げることができる。これらの配合量はいずれも顔料
の分散性や顔料分散体の安定性を考慮すると、顔料分散
樹脂100重量部に対して50部以下であることが望ま
しい。
【0082】顔料分散体は、上記した各成分を、ペイン
トシェーカー、サンドミル、ボールミル、LMZミル、
DCPミルなどの分散機で、均一に混合、分散すること
によって得ることができる。
【0083】水性塗料組成物:上記水性顔料分散体は、
塗料用バインダ樹脂、及び必要に応じて、水性媒体、ポ
リマー微粒子、硬化触媒、塩基性中和剤、紫外線吸収
剤、紫外線安定剤、塗面調整剤、酸化防止剤、流動性調
整剤、シランカップリング剤等の添加剤等と配合し、水
性媒体中に安定に分散せしめることによって水性塗料組
成物を得ることができる。
【0084】上記塗料用バインダ樹脂としては、水溶性
ないしは水分散性塗料用に使用できる基体樹脂、硬化剤
が包含され、例えば、水酸基含有アクリル樹脂、水酸基
含有ポリエステル樹脂、エポキシ基含有共重合体樹脂、
カルボキシル基含有高酸価樹脂、アミノ樹脂、ブロック
化していてもよいポリイソシアネート化合物など、水性
塗料用樹脂としてそれ自体既知のものを挙げることがで
き、これらは、1種で又は2種以上組合せて使用するこ
とができる。上記ブロック化していてもよいポリイソシ
アネート化合物は、イソシアナト基がブロック化された
ブロック化ポリイソシアネート化合物及び非ブロック化
ポリイソシアネート化合物の両者を包含する。
【0085】上記水酸基含有アクリル樹脂としては、例
えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなど
の水酸基含有重合性不飽和モノマーと、その他の重合性
不飽和モノマーとをラジカル重合開始剤の存在下に共重
合して得られる、重量平均分子量が約2,000〜10
0,000程度、特に5,000〜50,000の範囲
内にあるものが好ましい。
【0086】上記水酸基含有ポリエステル樹脂として
は、例えば、エチレングリコール、ブチレングリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトールなどの多価アルコールと、ア
ジピン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、無水フタル
酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸な
どの多価カルボン酸成分との縮合反応によって得られ
る、重量平均分子量が約1,000〜100,000、
特に1,500〜70,000の範囲内にあるものが好
ましい。
【0087】硬化剤として用いられる上記アミノ樹脂と
しては、メラミン樹脂が一般的で、なかでもメチロール
化メラミン樹脂やメチロール化メラミン樹脂のメチロー
ル基の少なくとも一部をC1〜4の1価アルコールでエ
ーテル化してなるメラミン樹脂が好適であり、特に水溶
性ないしは水分散性を有するものが適しているが水不溶
性のものも使用できる。
【0088】上記メラミン樹脂の市販品としては、例え
ばユーバン20SE−60、ユーバン225(以上、い
ずれも三井化学社製、商品名)、スーパーベッカミンG
840、同G821(以上、いずれも大日本インキ化学
工業社製、商品名)などのブチルエーテル化メラミン樹
脂;スミマールM−100、同M−40S、同M−55
(以上、いずれも住友化学社製、商品名)、サイメル3
03、同325、同327、同350、同370(以
上、いずれも三井サイテック社製、商品名)、ニカラッ
クMS17、同MS15(以上、いずれも三和ケミカル
社製、商品名)、レジミン741(モンサント社製、商
品名)等のメチルエーテル化メラミン樹脂;サイメル2
35、同202、同238、同254、同272、同1
130(以上、いずれも三井サイテック社製、商品
名)、スマミールM66B(住友化学社製、商品名)等
のメチル化とイソブチル化との混合エーテル化メラミン
樹脂;サイメルXV805(三井サイテック社製、商品
名)、ニカラックMS95(三和ケミカル社製、商品
名)等のメチル化とn−ブチル化との混合エーテル化メ
ラミン樹脂などを挙げることができる。
【0089】硬化剤と使用できる前記ブロック化されて
いてもよいポリイソシアネート化合物は、フリーのイソ
シアネート基を有するポリイソシアネート化合物、イソ
シアネート基がブロックされたポリイソシアネート化合
物のいずれでもよい。
【0090】フリーのイソシアネート基を有するポリイ
ソシアネート化合物としては、例えばヘキサメチレンジ
イソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシア
ネートの如き脂肪族ジイソシアネート類;水素添加キシ
リレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート
の如き環状脂肪族ジイソシアネート類;トリレンジイソ
シアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネ
ートの如き芳香族ジイソシアネート類;トリフェニルメ
タン−4,4′,4″−トリイソシアネート、1,3,
5−トリイソシアナトベンゼン、2,4,6−トリイソ
シアナトトルエン、4,4′−ジメチルジフェニルメタ
ン−2,2′,5,5′−テトライソシアネートなどの
3個以上のイソシアネ−ト基を有するポリイソシアネー
ト化合物の如き有機ポリイソシアネートそれ自体、また
はこれらの各有機ポリイソシアネートと多価アルコー
ル、低分子量ポリエステル樹脂もしくは水等との付加
物、あるいは上記した各有機ポリイソシアネート同志の
環化重合体、更にはイソシアネート・ビウレット体等を
挙げることができる。
【0091】フリーのイソシアネート基を有するポリイ
ソシアネート化合物の市販品としては、例えば、バーノ
ックD−750、同−800、同DN−950、同DN
−970、同DN−15−455(以上、いずれも大日
本インキ化学工業社製)、デスモジュールL、同N、同
HL、同N3390(以上、いずれも住友バイエルウレ
タン社製、商品名)、タケネートD−102、同−20
2、同−110、同−123N(以上、いずれも武田薬
品工業社製、商品名)、コロネートEH、同L、同H
L、同203(以上、いずれも日本ポリウレタン工業社
製、商品名)、デュラネート24A−90CX(旭化成
工業社製、商品名)等が挙げられる。
【0092】イソシアネート基がブロックされたポリイ
ソシアネート化合物としては、上記したフリーのイソシ
アネート基を有するポリイソシアネート化合物のイソシ
アネート基を、オキシム、フェノール、アルコール、ラ
クタム、マロン酸エステル又はメルカプタン等の公知の
ブロック剤でブロックしたものが挙げられる。これらの
代表的な市販品の例としては、バーノックD−550
(大日本インキ化学工業社製、商品名)、タケネートB
−815−N(武田薬品工業社製、商品名)、アディト
ールVXL−80(ドイツ国、ヘキスト社製、商品
名)、コロネート2507(日本ポリウレタン工業社
製、商品名)、デスモデュールN3500(住友バイエ
ルウレタン社製、商品名)等が挙げられる。
【0093】前記必要に応じて使用される水性溶媒とし
ては、前記顔料分散体を製造する際に必要に応じて使用
される水性媒体として使用できるものと同様のものを用
いることができる。
【0094】前記ポリマー微粒子は、本発明塗料組成物
中で溶解せず微粒子として分散するポリマーであり、通
常、平均粒子径が0.01〜1μmの範囲内のものが好
適である。該ポリマー微粒子は、粒子内部が架橋されて
いてもされていなくてもよいが、内部架橋されたものが
望ましい。該ポリマー微粒子としては、塗料分野におい
て、塗料の流動性調整剤としてそれ自体既知のものを使
用できる。
【0095】前記硬化触媒としては、硬化剤がブロック
化していてもよいポリイソシアネート化合物である場合
には、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクテー
ト、ジブチル錫ジラウレートなどの有機金属触媒;トリ
エチルアミン、ジエタノールアミン等などのアミン類な
どを好適に使用することができ、硬化剤がメラミン樹脂
などのアミノ樹脂である場合には、パラトルエンスルホ
ン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレ
ンスルホン酸などのスルホン酸化合物やこれらのスルホ
ン酸化合物のアミン中和物などを好適に使用することが
できる。
【0096】前記紫外線吸収剤としては、例えば、ベン
ゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレ
ート系、サリシレート系、蓚酸アニリド系などの化合物
を挙げることができる。前記紫外線安定剤としては、ヒ
ンダードアミン系化合物などを挙げることができる。
【0097】本発明の水性塗料組成物は、着色顔料、メ
タリック顔料、干渉色顔料などの各種顔料を配合した着
色塗料組成物(メタリック塗料、干渉色塗料も包含す
る)として使用することができ、なかでも自動車塗装用
上塗り塗料(着色ベースコート)として好適に使用する
ことができる。
【0098】本発明の塗料組成物は、常法により各種の
被塗物に塗装することができ、通常、約80〜180℃
の温度で、10〜60分間程度焼付けることにより硬化
塗膜を形成することができる。短時間焼付けする場合に
は、例えば、素材到達最高温度が約180℃〜250℃
となる条件で約20秒〜60秒間焼付けることによって
も硬化塗膜を形成することができる。
【0099】本発明の塗料組成物を塗装する被塗物は、
特に限定されるものではなく、例えば、鋼板、アルミニ
ウム、錫などの金属基材;モルタル、セメント、プラス
チックス、ガラスなどのその他基材;これらの基材に表
面処理及び/又は塗膜形成を施したものなどを挙げるこ
とができるが、なかでも、金属基材、特に鋼板を基材と
したものや、プラスチックスを基材としたものを好適に
使用することができる。
【0100】上記鋼板としては、冷延鋼板、溶融亜鉛メ
ッキ鋼板、電気亜鉛メッキ鋼板、アルミニウムメッキ鋼
板、ステンレス鋼板、銅メッキ鋼板、錫メッキ鋼板、鉛
−錫合金メッキ鋼板(ターンシート);鉄−亜鉛、アル
ミニウム−亜鉛、ニッケル−亜鉛などの亜鉛合金メッキ
鋼板などを挙げることができる。また、表面処理を施し
た鋼板としては、上記鋼板に燐酸塩処理やクロム酸塩処
理などの化成処理を施した鋼板を挙げることができる。
【0101】また、塗膜形成を施した被塗物としては、
基材に必要に応じて表面処理を施し、その上にプライマ
ー塗膜を形成したもの、該プライマー塗膜の上に中塗り
塗膜を形成したものなどを挙げることができる。
【0102】本発明の塗料組成物を自動車塗装用上塗り
塗料として使用する場合、被塗物の代表例としては、化
成処理した鋼板にプライマ−を電着塗装し、必要に応じ
て中塗り塗料を塗装したもの、各種プラスチック基材
(必要に応じて、表面処理、プライマ−塗装、中塗り塗
装等を行ったもの)、これらのものが組み合わさった複
合部材等が挙げられる。
【0103】上記電着塗料としてはアニオン型、及びカ
チオン型のいずれでもよいが、防食性の良好なカチオン
型が望ましい。カチオン電着塗料としてはそれ自体既知
のものを用いることができ、例えば樹脂成分として水酸
基及びカチオン性基を有する基体樹脂とブロックポリイ
ソシアネート化合物などの硬化剤を含むものなどを好適
に使用することができる。
【0104】本発明の水性塗料組成物は、被塗物上への
1コート1ベーク用の着色塗膜形成用組成物、被塗物上
への2コート1ベーク(2C1B)、2コート2ベーク
(2C2B)、3コート1ベーク(3C1B)、3コー
ト2ベーク(3C2B)又は3コート3ベーク(3C3
B)方式などにおける上塗着色ベース塗料組成物などと
して好適に使用することができる。
【0105】本発明の塗料組成物を自動車の上塗着色塗
料として使用する場合、例えば、電着塗膜などのプライ
マ塗膜上に、又はプライマ塗膜上に塗装された未硬化も
しくは硬化された中塗塗膜上に、例えば静電霧化塗装
(ベル型等)、エアスプレー塗装等の手段により、乾燥
膜厚が通常、約10〜60μmとなるように塗装し、数
分間室温に放置するか、約50〜80℃の範囲で数分間
強制乾燥するかした後、上塗りクリヤ塗料を塗装し、1
20〜180℃程度の温度で通常、約10〜60分間焼
付けることによって上塗着色塗膜を形成することができ
る。また、上記のように塗装された未硬化又は硬化され
た上塗着色塗膜上に、上塗クリヤ塗料を例えば静電霧化
塗装(ベル型等)、エアスプレー塗装等の手段により、
乾燥膜厚が通常、約20〜100μmとなるように塗装
し硬化させることによって上塗り複層塗膜を形成するこ
ともできる。
【0106】上記上塗着色塗膜上に塗装される上塗クリ
ヤ塗料としては、架橋性官能基(例えば水酸基、エポキ
シ基、カルボキシル基、アルコキシシラン基など)を有
するアクリル樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ア
ルキド樹脂、ウレタン樹脂などの少なくとも1種の基体
樹脂と、この基体樹脂を架橋硬化させるためのアルキル
エーテル化したメラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹
脂、ブロック化されてもよいポリイソシアネート化合
物、エポキシ樹脂、カルボキシル基含有化合物などの少
なくとも1種の架橋剤とからなる上塗クリヤ塗料が好適
であり、基体樹脂と架橋剤との配合比率は、両者の合計
に基づいて、通常、基体樹脂成分が50〜90重量%、
架橋剤成分が10〜50重量%であることが望ましい。
【0107】これらの上塗りクリヤ塗料組成物の形態と
しては、特に制限されず、有機溶剤型、非水分散液型、
水溶液型、水分散液(スラリー)型、ハイソリッド型、
粉体型、など任意の形態のものが使用できる。
【0108】
【実施例】 以下、製造例、実施例、及び比較例を挙げ
て本発明をより一層明らかにする。なお特に断らない限
り「部」及び「%」は、それぞれ「重量部」、「重量
%」を意味する。
【0109】マクロモノマーの製造 製造例1 撹拌機、温度計、窒素導入管、還流冷却管の備わった通
常のアクリル樹脂反応槽に、メトキシプロパノール10
5部を仕込み、反応容器内の窒素置換を行いながら、加
熱撹拌して105℃に保持した。この中にメチルメタク
リレート70部、メタクリル酸30部、アゾビスイソブ
チロニトリル1部、メトキシプロパノール5部、及びビ
ス(ボロンジフルオロジメチルグリオキシメイト)CO
(II)0.03部からなる混合物を3時間かけて滴下し
た。滴下終了後、105℃で30分間熟成し、次にメト
キシプロパノール10部、及びアゾビスイソブチロニト
リル0.5部からなる追加触媒混合液を1時間かけて滴
下した後、105℃で1時間熟成し、ついで冷却して固
形分45%マクロモノマー(C−1)溶液を得た。得ら
れたマクロモノマー(C−1)は、樹脂酸価が約195
mgKOH/gで、重量平均分子量が約1,800であ
った。
【0110】製造例2〜4 製造例1において、後記表1に示す配合組成とする以外
は製造例1と同様の操作を行い、マクロモノマー溶液
(C−2)〜(C−4)を得た。得られた各マクロモノ
マー溶液の固形分、樹脂酸価、重量平均分子量を表1に
示した。
【0111】
【表1】
【0112】顔料分散樹脂の製造 実施例1 撹拌機、温度計、還流冷却管の備わった通常のアクリル
樹脂反応槽に、エチレングリコールモノブチルエーテル
32部、製造例1で得られたマクロモノマー(C−1)
溶液44.4部(固形分量で20部)を仕込み、加熱撹
拌して110℃に保持した。この中にスチレン10部、
メチルメタクリレート43部、n−ブチルメタクリレー
ト15部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート5部、
ジメチルアミノエチルメタクリレート2部、NFバイソ
マーPEM6E(第一工業製薬(株)製、商品名、ポリ
エチレングリコールモノメタクリレート、分子量約35
0)5部、アゾビスイソブチロニトリル1部及びイソブ
チルアルコール5部からなる混合物を3時間かけて滴下
した。滴下終了後、110℃で30分間熟成し、次にエ
チレングリコールモノブチルエーテル20部及びアゾビ
スイソブチロニトリル0.5部からなる追加触媒混合液
を1時間かけて滴下した。ついで110℃で1時間熟成
したのち冷却し、固形分55%の顔料分散樹脂(A−
1)溶液を得た。得られた顔料分散樹脂(A−1)は、
樹脂酸価が約39mgKOH/gで、重量平均分子量が
約5500であった。
【0113】実施例2〜10及び比較例1〜5 上記実施例1において、後記表2に示す配合とする以外
は実施例1と同様の操作を行い、本発明方法による顔料
分散樹脂溶液(A−2)〜(A−10)、及び比較用の
顔料分散樹脂溶液(AC−1)〜(AC−5)を得た。
これらの顔料分散樹脂溶液の固形分、及び顔料分散樹脂
の樹脂酸価及び重量平均分子量を下記表2に示す。
【0114】下記表2における(註)は、それぞれ下記
の意味を有する。 (*1)NFバイソマーS10W:商品名、メトキシポ
リエチレングリコールモノメタクリレートの50%水希
釈品、分子量約1080、第一工業製薬(株)製。 (*2)NFバイソマーS20W:商品名、メトキシポ
リエチレングリコールモノメタクリレートの50%水希
釈品、分子量約2080、第一工業製薬(株)製。 (*3)カージュラE10: レゾリューション パー
フォーマンス プロダクツ社製、登録商標、炭素原子数
9〜11の分岐高級脂肪酸のグリシジルエステル。
【0115】
【表2】
【0116】
【表3】
【0117】水性顔料分散体の作成 実施例11〜23及び比較例6〜12 上記実施例1〜10及び比較例1〜5で得た各顔料分散
樹脂溶液と顔料と中和アミン(N,N−ジメチルアミノ
エタノール)と脱イオン水を用い、後記表3に示す組成
配合にて容量225ccの広口ガラスビン中に入れ、分
散メジアとして直径約1.3mmφのガラスビーズを加
えて密封し、ペイントシェイカーにて4時間分散して各
水性顔料分散体(B−1)〜(B−16)、及び(BC
−1)〜(BC−7)を得た。
【0118】表3における(註)はそれぞれ下記の意味
を有する。 (注1)RT355D:チバスペシャリティケミカルズ
社製の有機系赤顔料、商品名は「シンカシャ(cinquasi
a)マゼンタRT355D」。 (注2)G314:山陽色素(株)社製の有機系青顔
料、商品名は「シアニンブルーG314」。 (注3)MT500HD:テイカ(株)社製、商品名、
無機系白顔料。 (注4)Raven5000UIII:コロンビアカーボ
ン社製、商品名、カーボンブラック顔料。
【0119】上記実施例11〜23及び比較例6〜12
で得られた各水性顔料分散体について下記試験方法に基
いて性能試験を行った。試験結果を後記表3に示す。
【0120】試験方法 塗膜外観:各顔料分散ペーストを、100×200mm
の透明なPETフィルム上にバーコータにて乾燥膜厚が
15μmとなるように塗布し、140℃で15分間焼付
けた。フィルム上に形成された塗膜の濁り程度を下記基
準にて目視評価した。 ○:均一で濁りが全くない △:わずかに濁りが認められる ×:かなり濁りが認められる。
【0121】光沢:顔料分散体をPETフィルム上にド
クターブレード(4ミル、100μm)で塗布し、乾燥
させた塗膜の光沢をJIS K5400 7.6(19
90)に準じて、各塗膜の60度鏡面反射率を測定し
た。
【0122】光透過率:顔料分散体をPETフィルム上
にドクターブレード(4ミル、100μm)で塗布し、
乾燥させた塗膜の光透過率(%)を濁度計(COH−3
00)を用いて下式から測定し透明性を評価した。
【0123】光透過率(%)=100×〔1−(散乱光
強度/照射光強度)〕 粘弾性特性:粘弾性測定解析装置「MR−300」(レ
オロジー社製)にて粘度[パスカル・秒(Pa・se
c)]及び降伏値(dyn/cm)を測定した。
【0124】
【表4】
【0125】
【表5】
【0126】
【表6】
【0127】合成例1 撹拌機、温度計、還流冷却器等の備わったアクリル樹脂
反応槽にエチレングリコールモノブチルエーテル40
部、イソブチルアルコール30部を仕込み、加熱撹拌
し、100℃に達してから下記の単量体等の混合物を3
時間かけて滴下した。
【0128】 スチレン 10部 メチルメタクリレート 38部 n−ブチルアクリレート 25部 2−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト 20部 アクリル酸 7部 2,2´−アゾビスイソブチロニトリル 1部 イソブチルアルコール 5部 滴下終了後、更に30分間100℃に保持した後、2,
2´−アゾビスイソブチロニトリル0.5部とエチレン
グリコールモノブチルエーテル10部との混合物である
追加触媒溶液を1時間要して滴下した。さらに100℃
で1時間撹拌を続けた後、冷却し、イソブチルアルコー
ル15部を加え、75℃になったところでN,N−ジメ
チルアミノエタノール4部を加え、30分間撹拌して固
形分濃度50%のアクリルポリマー溶液(AP−1)を
得た。
【0129】合成例2 合成例1において、滴下する単量体等の混合物の組成を
後記表4に示すとおりとする以外は合成例1と同様の操
作を行い、固形分濃度50%のアクリルポリマー溶液
(AP−2)を合成した。合成例1及び2で得た各アク
リルポリマーの特数値を後記表4に示す。
【0130】合成例3 撹拌機、温度計、精留塔、窒素導入管、還流冷却器等の
備わった反応槽に、イソフタル酸317.8部、ヘキサ
ヒドロフタル酸196.5部、アジピン酸372.6
部、ネオペンチルグリコール268部、1,6−ヘキサ
ンジオール217.8部、トリメチロールプロパン26
3.5部を仕込み、加熱撹拌して160℃に達してから
3時間かけて235℃まで昇温した。昇温後1.5時間
熟成した後、精留塔を還流冷却器に切り換え、トルエン
100部を導入し還流下にて反応を行った。そのまま2
35℃で6時間反応を行った後、減圧下トルエンを除去
し、170℃まで冷却して無水トリメリット酸122.
5部を添加した。そのまま170℃で30分熟成した
後、エチレングリコールモノブチルエーテル322部を
添加してその後80℃まで冷却した。その後ジメチルエ
タノールアミン4部を加え、そのまま80℃で30分保
持した。その後50℃まで冷却し脱イオン水2600部
を加え、30分間撹拌することで、固形分濃度35%の
ポリエステル樹脂(PP−1)を得た。
【0131】合成例4 合成例3において、組成配合を後記表5に示すとおりと
する以外は合成例3と同様の操作を行い固形分濃度35
%のポリエステル樹脂(PP−2)を合成した。合成例
3及び4で得た各ポリエステル樹脂の樹脂特数値を下記
表5に示した。
【0132】
【表7】
【0133】
【表8】
【0134】合成例5 アクリルエマルションの合成 撹拌機、温度計、還流冷却器等の備わったアクリル樹脂
反応槽に脱イオン水400部、ニューコール562SF
(商品名、日本乳化剤(株)製、界面活性剤)2.4部
を入れ、加熱撹拌して82℃に達してからプレエマルシ
ョン作成用混合物を仕込んだ。プレエマルション作成用
混合物は、スチレン6部、n−ブチルアクリレート8.
5部、アリルメタクリレート0.5部、ニューコール5
62SF0.175部及び脱イオン水7.5部を混合し
ディスパーにて約1000r.p.m.で10分間撹拌し
たものである。プレエマルション作成用混合物を仕込み
20分経過後、脱イオン水15部及び過硫酸カリウム
0.54部を加えた。10分経過後、82℃に保持した
まま、スチレン114部、n−ブチルアクリレート16
1.5部、アリルメタクリレート9.5部、ニューコー
ル562SF 3.325部及び脱イオン水142.5
部を混合しディスパーにて約1000r.p.m.で10
分間撹拌し脱イオン水15部及び過硫酸カリウム0.5
4部を加えてなる第1モノマー混合物を3時間かけて滴
下した。滴下終了後、82℃で30分間保持した後、ス
チレン50部、n−ブチルアクリレート23部、2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート10部、メタクリル酸5
部、ニューコール562SF1.6部及び脱イオン水6
0部を混合しディスパーにて約1000r.p.m.で1
0分間撹拌し脱イオン水15部及び過硫酸カリウム0.
54部を加えてなる第2モノマー混合物を1.5時間か
けて滴下した。滴下終了後、82℃で30分間保持した
のち、冷却し、75℃になったところで、N,N−ジメ
チルアミノエタノール7部及び脱イオン水280部の混
合物を15分かけて滴下した。その後75℃で15分間
保持した後、冷却し、固形分濃度30%のアクリルエマ
ルションを合成した。
【0135】着色塗料組成物の製造 実施例24 実施例11で得た顔料分散ペースト(B−1)を61.
2部(固形分量で20部)、合成例1で得たアクリルポ
リマー溶液(AP−1)20部(固形分量で10部)、
合成例3で得たポリエステルポリマー(PP−1)5
7.1部(固形分で20部)、サイメル325(三井サ
イテック(株)製、商品名、固形分約80%のメチルエ
ーテル化メラミン樹脂溶液)37.5部(固形分量で3
0部)、さらに合成例5で得たアクリルエマルション6
6.7部(固形分で20部)を加え、ついで「プライマ
ールASE−60」(商品名、日本アクリル化学(株)
社製、増粘剤)を水希釈により固形分が28%となるよ
うに希釈した28%プライマールASEを1部加え、さ
らにジメチルエタノールアミン0.8部、脱イオン水2
30部、2−エチルヘキシルアルコール30部を加えて
粘度500mPa・s(B型粘度計60r.p.m.によ
る)、pH約8.5の着色塗料組成物を得た。
【0136】実施例25〜33及び比較例17〜20 実施例24において、配合組成を後記表6に示すとおり
とする以外は実施例24と同様に行い、各着色塗料組成
物を得た。
【0137】実施例24〜33及び比較例17〜20で
得た各着色塗料組成物を用いて、下記試験塗板の作成方
法に基づき各試験塗板を作成した。
【0138】試験塗板の作成方法 リン酸亜鉛化成処理を施した厚さ0.8mmの冷延ダル
鋼板上に、エポキシ樹脂系カチオン電着塗料を乾燥膜厚
が約20μmとなるように電着塗装し焼付けた電着塗膜
上に、自動車用ポリエステル樹脂系中塗り塗料を乾燥膜
厚が約20μmとなるように塗装し焼付けた。この塗装
板を#400のサンドペーパーで水研、水切り乾燥し、
石油ベンジンで脱脂した。ついでこの脱脂板上に、粘度
500mPa・s(B型粘度計60r.p.m.)に粘度調整
した上記各着色塗料組成物を、ミニベル回転式静電塗装
機を用い、ブース湿度70%にて乾燥膜厚が約15μm
となるように塗装し、室温で約5分間放置してセッティ
ングした後、電気熱風乾燥器にて80℃で10分間焼付
けて、揮発成分のほとんどを揮発させた。その後塗膜温
度を室温に戻し、自動車用アクリル樹脂系クリヤー塗料
マジクロンTC71(関西ペイント(株)製)を乾燥膜
厚40μmとなるように塗装し、電気熱風乾燥器にて1
40℃で30分間焼付けて各試験塗板を作成した。
【0139】これらの試験塗板について下記試験方法に
基づいて種々の試験を行った。その試験結果を後記表6
に示す。
【0140】試験方法 塗膜外観:塗膜の仕上がり外観をツヤ感、肉持ち感から
総合的に調査し次の基準で評価した。 ○:良好、 △:不良、 ×:著しく不良。
【0141】光沢:JIS K5400 7.6(19
90)に準じて、各塗膜の60度鏡面反射率を測定し
た。
【0142】鮮映性:日本色彩研究所製、鮮明度光沢計
P.G.D.−IVにて測定した。値が大きくなるほど鮮
映性が優れていることを表す。
【0143】密着性:JIS K−5400 8.5.
2(1990)碁盤目−テ−プ法に準じて、試験板の塗
膜表面にカッターナイフで素地に到達するように、直交
する縦横11本ずつの平行な直線を1mm間隔で引い
て、1mm×1mmのマス目を100個作成した。その
表面にセロハン粘着テ−プを密着させ、テ−プを急激に
剥離した際のマス目の剥れ程度を観察し下記基準で評価
した。 ○:塗膜のマス目の90個以上が残存、 △:塗膜が剥離し、マス目の残存数は50個以上で90
個未満、 ×:塗膜が剥離し、マス目の残存数は50個未満。
【0144】耐酸性:下記組成の人口雨を試験板の塗膜
上に0.5cc滴下し、80℃に加熱したホットプレー
ト上で30分間加熱した後、水洗し、塗面を目視にて観
察し次の基準で評価した。 ○:塗面に変化が認められない、 △:塗面に白化、フクレは認められないが境界部に段差
が認められる、 ×:塗面に白化又はフクレが認められる、 使用した人工雨は、1mg/gのNaNO水溶液1
9.6g、1mg/gのKNO水溶液5.2g、1m
g/gのCaCl・2HO水溶液3.7g、1mg
/gのMgSO・7HO水溶液8.2g、1mg/
gの(NHSO水溶液73.3g、0.1Nの
SO水溶液30.0g、0.1NのHNO水溶
液20.0g、0.05NのHCl水溶液10.0g及
び1mg/gのNaF水溶液4.7gを配合し、H
でpHを1.0に調整したものである。
【0145】耐溶剤性:20℃の室内において、メチル
エチルケトンをしみ込ませたガーゼにて塗面に約1kg
/cmの荷重をかけて、約5cmの長さの間を50回
往復させた後の塗面状態を目視にて下記基準で評価し
た。 ○:塗面に変化が認められない、 △:塗面にキズが認められる、 ×:塗膜の白化又は膨潤が認められる。
【0146】耐衝撃性:JIS K−5400 8.
3.2(1990)デュポン式耐衝撃性試験に準じて、
試験塗板の塗膜面を上に向けて、落錘重量500g、撃
芯の尖端直径約12.7mmの条件で行ない、塗膜に損
傷を生じない最大落錘高さを表示した。なお50cmを
最大値とする。
【0147】
【表9】
【0148】
【表10】
【0149】
【発明の効果】本発明による水性顔料分散用樹脂を使用
することによって、高顔料濃度においても濡れ性と分散
安定性に優れ、低粘度で且つ発色性に優れた水性顔料分
散体を得ることができる。また、この水性顔料分散体を
使用することによって顔料の発色性、塗膜の仕上がり外
観、並びに耐候性及び物理的性質等の塗膜性能に優れ、
しかも顔料の分散安定性が良好で高顔料濃度化可能な塗
料組成物を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J011 AA10 PA03 PA07 PA13 PA23 PA34 PA38 PA43 PA49 PC02 PC06 4J027 AA02 AC03 AC04 AE01 AJ01 AJ05 BA05 BA07 BA08 BA13 BA14 CA34 CB08 CC02 CD08 4J037 AA30 CA08 CC11 CC18 CC29 DD11 DD24 EE28 EE43 FF01 FF02 FF09 FF15 4J038 CC062 CG142 CH142 CH202 CH212 CJ132 CJ212 CR062 EA011 GA02 GA03 GA06 GA07 GA08 GA09 GA13 KA08 KA09 MA08 MA10 MA14 NA01 NA25 NA26

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒的連鎖移動剤である金属錯体又は付
    加開裂型連鎖移動剤、及び必要に応じてラジカル重合開
    始剤の存在下に、メタクリル酸エステル及びスチレンか
    ら選ばれる少なくとも1種の重合性モノマーならびに必
    要に応じてメタクリル酸からなるモノマー成分を重合し
    てなるマクロモノマー(A)、 アミノ基、4級アンモニウム塩基及びスルホン酸基から
    選ばれる少なくとも1種のイオン性官能基を含有する重
    合性不飽和モノマー(B)、 ポリオキシアルキレン鎖を有する非イオン性重合性不飽
    和モノマー(C)及びその他のエチレン性不飽和モノマ
    ー(D)からなるモノマー混合物をラジカル重合開始剤
    の存在下に共重合することにより得られる重量平均分子
    量が3,000〜100,000の範囲内にある顔料分
    散樹脂。
  2. 【請求項2】 マクロモノマー(A)の製造に用いられ
    る金属錯体がコバルト錯体であることを特徴とする請求
    項1記載の顔料分散樹脂。
  3. 【請求項3】 マクロモノマー(A)の製造に用いられ
    る付加開裂型連鎖移動剤が2,4−ジフェニル−4−メ
    チルペンテンであることを特徴とする請求項1又は2に
    記載の顔料分散樹脂。
  4. 【請求項4】 マクロモノマー(A)が、メタクリル酸
    エステル及びスチレンから選ばれる少なくとも1種の重
    合性モノマーとメタクリル酸とからなるモノマー成分の
    共重合体であり、30〜450mgKOH/gの樹脂酸
    価を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一
    項に記載の顔料分散樹脂。
  5. 【請求項5】 上記その他のエチレン性不飽和モノマー
    (D)が水酸基含有重合性不飽和モノマーを含有し、該
    水酸基含有重合性不飽和モノマーの量が全モノマー混合
    物中、3〜30重量%の範囲内にあることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の顔料分散樹脂。
  6. 【請求項6】 上記その他のエチレン性不飽和モノマー
    (D)がカルボキシル基含有重合性不飽和モノマーを含
    有し、該カルボキシル基含有重合性不飽和モノマーの量
    が全モノマー混合物中、0.1〜20重量%の範囲内に
    あることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記
    載の顔料分散樹脂。
  7. 【請求項7】 上記顔料分散樹脂を構成するモノマー混
    合物が、 マクロモノマー(A) 5〜70重量%、 イオン性官能基を含有する重合性不飽和モノマー(B)
    0.1〜20重量%、 非イオン性重合性不飽和モノマー(C) 1〜40重量
    %及びその他のエチレン性不飽和モノマー(D) 20
    〜90重量%からなることを特徴とする請求項1〜6の
    いずれか一項に記載の顔料分散樹脂。
  8. 【請求項8】 触媒的連鎖移動剤である金属錯体又は付
    加開裂型連鎖移動剤、及び必要に応じてラジカル重合開
    始剤の存在下に、メタクリル酸と、メタクリル酸エステ
    ル及びスチレンから選ばれる少なくとも1種の共重合性
    モノマーとを共重合してなる樹脂酸価50〜450mg
    KOH/gのマクロモノマー(A−1)、 アミノ基、4級アンモニウム塩基及びスルホン酸基から
    選ばれる少なくとも1種のイオン性官能基を含有する重
    合性不飽和モノマー(B)、 ポリオキシアルキレン鎖を有する非イオン性重合性不飽
    和モノマー(C)、及びその他のエチレン性不飽和モノ
    マー(D)からなるモノマー混合物をラジカル重合開始
    剤の存在下に共重合することにより得られる共重合体
    (K)に、エポキシ基含有長鎖アルキル化合物(E)を
    反応させて長鎖アルキル基を導入することにより得られ
    る重量平均分子量が3,000〜100,000の範囲
    内にある顔料分散樹脂。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のマクロモノマー(A−
    1)に、エポキシ基含有長鎖アルキル化合物(E)を反
    応させることにより得られる長鎖アルキル基含有マクロ
    モノマー(A−2)、 アミノ基、4級アンモニウム塩基及びスルホン酸基から
    選ばれる少なくとも1種のイオン性官能基を含有する重
    合性不飽和モノマー(B)、 ポリオキシアルキレン鎖を有する非イオン性重合性不飽
    和モノマー(C)、及びその他のエチレン性不飽和モノ
    マー(D)からなるモノマー混合物をラジカル重合開始
    剤の存在下に共重合することにより得られる重量平均分
    子量が3,000〜100,000の範囲内にある顔料
    分散樹脂。
  10. 【請求項10】 上記請求項1〜9のいずれか一項に記
    載の顔料分散樹脂、顔料、水性媒体、塩基性中和剤及び
    必要に応じて分散助剤を含有する水性顔料分散体。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の水性顔料分散体を含
    有する水性塗料組成物。
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