JP2002192541A - セルロースアシレートフイルムの製造方法 - Google Patents

セルロースアシレートフイルムの製造方法

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JP2002192541A JP2001247704A JP2001247704A JP2002192541A JP 2002192541 A JP2002192541 A JP 2002192541A JP 2001247704 A JP2001247704 A JP 2001247704A JP 2001247704 A JP2001247704 A JP 2001247704A JP 2002192541 A JP2002192541 A JP 2002192541A
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cellulose acylate
film
acid
acylate film
producing
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Tsukasa Yamada
司 山田
Eiichiro Aminaka
英一郎 網中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶解後の液経時安定性を改善し、製膜後
のフイルムの光学特性、機械強度、寸法安定性に優れた
セルロースアシレートフイルムを製造する。 【解決手段】 セルロースアシレートを実質的に非塩素
系の溶剤に溶解してセルロースアシレート溶液を調製す
る工程、セルロースアシレート溶液からセルロースアシ
レートフイルムを製膜する工程、そして、セルロースア
シレートフイルムを延伸する工程により、Reレターデ
ーション値が20乃至115nmの範囲にあり、Rthレ
ターデーション値が70乃至400nmの範囲にあり、
遅相軸角度の面内の平均の絶対値が3°以下であり、そ
して、遅相軸角度の標準偏差が1.5°以下であるセル
ロースアシレートフイルムを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セルロースアシレ
ートフイルムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セルロースアシレートフイルムは、その
強靭性と難燃性、光学的等方性から各種の写真材料や光
学材料に用いられている。これらのセルロースアシレー
トフイルムは、一般にソルベントキャスト(溶液製膜)
法により製造する。即ちセルロースアシレートを溶解し
た溶液(ドープ)を支持体上に流延し、溶媒を蒸発させ
てフイルムを形成する。従来溶媒にはジククロロメタン
を70wt%以上含むと塩素系溶剤が用いられてきた。
しかし、これらの塩素系溶剤は環境保護の観点から非塩
素系他溶剤への置き換えが検討されてきた。例えば、ア
セトン、酢酸メチル、テトラヒドロフラン、1,3−ジ
オキソラン、ニトロメタン、1,4−ジオキサン、エピ
クロルヒドリン、N−メチルピロリドンなどが知られて
いる。しかし、これらの溶剤は、十分な高濃度で溶解で
きなかったり、乾燥中に過酸化物を生成し易く爆発の危
険があったりし、実用的ではなかった。ところで、セル
ロースアシレートフイルムには、他のポリマーフイルム
と比較して、光学的等方性が高い(レターデーション値
が低い)との特徴がある。従って、光学補償フイルムに
おいては、光学的異方性が要求される用途にはセルロー
スアシレートフイルムを用いることは一般には不適であ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、溶解後の
液経時安定性を改善し、製膜後のフイルムの光学特性、
機械強度、寸法安定性に優れたセルロースアシレートフ
イルムを製造することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、下
記の(1)〜(9)により達成できる。 (1)セルロースアシレートを実質的に非塩素系の溶剤
に溶解してセルロースアシレート溶液を調製する工程、
セルロースアシレート溶液からセルロースアシレートフ
イルムを製膜する工程、そして、セルロースアシレート
フイルムを延伸する工程により、下記式(I)で定義さ
れるReレターデーション値が20乃至115nmの範
囲にあり、下記式(II)で定義されるRthレターデーシ
ョン値が70乃至400nmの範囲にあり、遅相軸角度
の面内の平均の絶対値が3°以下であり、そして、遅相
軸角度の標準偏差が1.5°以下であるセルロースアシ
レートフイルムを製造することを特徴とするセルロース
アシレートフイルムの製造方法: (I) Re=(nx−ny)×d (II) Rth={(nx+ny)/2−nz}×d [式中、nxは、フイルム面内の遅相軸方向の屈折率で
あり;nyは、フイルム面内の進相軸方向の屈折率であ
り;nzは、フイルムの厚み方向の屈折率であり;そし
て、dは、フイルムの厚さである]。
【0005】(2)セルロースアシレートフイルムを延
伸する工程を、100℃以上の温度で実施し、延伸する
工程の後にセルロースアシレートフイルムを80℃以上
で保存する工程を実施する(1)に記載のセルロースア
シレートフイルムの製造方法。 (3)実質的に非塩素系の溶剤が、炭素原子数3以上1
2以下のエーテル、ケトンまたはエステルと、アルコー
ルとの混合溶媒からなり、全溶剤中のアルコールの割合
が40乃至2質量%の範囲である(1)に記載のセルロ
ースアシレートフイルムの製造方法。
【0006】(4)セルロースアシレート100質量部
に対して、少なくとも二つの芳香族環を有する芳香族化
合物を0.01乃至20質量部添加する(1)に記載の
セルロースアシレートフイルムの製造方法。 (5)芳香族化合物が、少なくとも一つの1,3,5−
トリアジン環を有する(4)に記載のセルロースアシレ
ートフイルムの製造方法。
【0007】(6)セルロースアシレート溶液を調製す
る工程が、−80℃以上0℃以下に冷却する処理または
40℃以上200℃以下に加熱する処理を含む(1)に
記載のセルロースアシレートフイルムの製造方法。 (7)ロールフイルム形態にセルロースアシレートフイ
ルムを製膜し、セルロースアシレートフイルムを延伸す
る工程を、3乃至100%の延伸倍率でロールフイルム
形態における幅方向に延伸して実施する(1)に記載の
セルロースアシレートフイルムの製造方法。 (8)シリカ粒子、可塑剤および紫外線防止剤を添加す
る(1)に記載のセルロースアシレートフイルムの製造
方法。
【0008】(9)セルロースアシレートの全アシル置
換度の合計が2.75乃至2.90であり、かつ6位の
アシル置換度が0.92以上である(1)に記載のセル
ロースアシレートフイルムの製造方法。 (10)セルロースアシレート溶液におけるセルロース
アシレートの静的光散乱による会合分子量が80万以上
である(1)に記載のセルロースアシレートフイルムの
製造方法。 (11)セルロースアシレートフイルムが二層以上の多
層構造を有し、セルロースアシレートフイルムの少なく
とも一方の側の外部層の厚さが1〜50μmの範囲にあ
る(1)に記載のセルロースアシレートフイルムの製造
方法。 (12)各層を同時に流延して製膜する(11)に記載
のセルロースアシレートフイルムの製造方法。 (13)少なくとも一方の外部層が剥離剤を含有する
(11)に記載のセルロースアシレートフイルムの製造
方法。 (14)(1)〜(13)に記載のいずれかの方法で製
造したフイルムを用いる液晶表示装置の光学補償フイル
ムまたは偏光板保護フイルム。
【0009】
【発明の実施の形態】セルロースアシレート原料のセル
ロースとしては、綿花リンターや木材パルプなどがある
が、何れの原料セルロースから得られるセルロースアシ
レートでも使用できるし、混合して使用してもよい。こ
れらのセルロースから得られるセルロースアシレート
は、セルロースの水酸基への置換度が下記式(I)〜
(III)の全てを満足するものである。 (I)2.6≦A+B≦3.0 (II)2.0≦A≦3.0 (III)0≦B≦0.8
【0010】式中、AおよびBは、セルロースの水酸基
に置換されているアシル基の置換基を表し、Aはアセチ
ル基の置換度、またBは炭素原子数3以上のアシル基の
置換度である。セルロースには1グルコース単位に3個
の水酸基があり、上記の数字はその水酸基3.0に対す
る置換度を表すもので、最大の置換度が3.0である。
なお、置換度はセルロースの水酸基に置換する酢酸及び
炭素原子数3以上の脂肪酸の結合度を測定し、計算によ
って得られる。測定方法としては、ASTMのD−81
7−91に準じて実施することが出来る。B=0のもの
は、トリアセチルセルロース(TAC)と呼ばれ、一方
B>0のものをセルロース混合脂肪酸エステルとも呼ば
れている。より好ましくはTACである。TACは式
(V)および(VI)を満足するものである。 (V)2.6≦A≦3.0 (VI)0=B
【0011】セルロース混合脂肪酸エステルはアセチル
基の他に炭素原子数3以上のアシル基を含むものであ
り、好ましいものとしてプロピオニル基(C2 5 CO
−)、ブチリル基(C3 7 CO−)(n−、iso
−)、バレリル基(C4 9 CO−)(n−、iso
−、sec−、tert−)が好ましく、特にn−プロ
ピオニル基が好ましい。これらのアシル基のアシル化剤
としては、酸無水物や酸クロライドである場合は反応溶
媒としての有機溶媒は、有機酸、例えば酢酸やメチレン
クロライド等が使用される。触媒としては、硫酸のよう
なプロトン性触媒が好ましく用いられる。アシル化剤が
酸クロライド(例えば、CH3 CH2 COCl)の場合
には塩基性化合物が用いられる。工業的な最も一般的な
方法は、セルロースをアセチル基及び他のアシル基に対
応する脂肪酸(酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸)又
はそれらの酸無水物(無水酢酸、無水プロピオン酸、無
水酪酸、無水吉草酸)を含む混合有機酸成分でアシル化
してセルロースアシレートを合成する。具体的な製造方
法については、例えば、特開平10−45804号公報
に記載されている方法により合成出来る。セルロースア
シレートの重合度(粘度平均)は200〜700が好ま
しく、より好ましく250〜550、さらに好ましくは
250〜350である。これにより機械的強度を満足す
ることができる。なお、粘度平均重合度はオストワルド
粘度計で測定することができ、測定されたセルロースア
シレートの固有粘度[η]から下記式により求められ
る。 DP=[η]/Km (式中、DPは粘度平均重合度、
Kmは定数6×10-4
【0012】また、全アシル置換度の合計が2.75以
上2.90以下であり、かつ6位のアシル置換度が0.
92以上であるセルロースアシレートを特に好ましく用
いることができる。以下、全アシル置換度の合計が2.
75以上2.90以下であり、かつ6位のアシル置換度
が0.92以上であるセルロースアシレートについて記
す。通常のセルロースアシレートの合成方法では、2位
または3位のアシル置換度の方が、6位のアシル置換度
よりも高い値になり、通常は6位アシル基の置換度は
0.92未満、実際には0.85から0.91の範囲に
なっている。全アシル置換度の合計が2.75以上2.
90以下であり、かつ6位のアシル置換度が0.92以
上であるセルロースアシレートが合成方法を工夫するこ
とにより、6位のアシル置換度を高めたものである。具
体的な合成条件としては、通常のセルロースアシレート
のアシル化の工程において硫酸触媒の量を減らし、アシ
ル化反応の時間を長くすることが好ましい。硫酸触媒が
多いと、アシル化反応の進行が速くなるが、触媒量に応
じてセルロースとの間に硫酸エステルが生成し、反応終
了時に遊離して残存水酸基を生じる。硫酸エステルは、
反応性が高い6位により多く生成する。そのため、硫酸
触媒が多いと6位のアシル置換度が小さくなる。従っ
て、その合成には、可能な限り硫酸触媒の量を削減し、
それにより低下した反応速度を補うため、反応時間を延
長する必要がある。
【0013】本発明では、セルロースアシレートを実質
的に非塩素系溶剤から構成される溶剤に溶解した溶液
(ドープ)を作り、これを流延して製膜する。ここで、
実質的に非塩素系溶剤とは、構造式中に塩素原子を1つ
以上含む溶剤の含率が0vol%以上40vol%以
下、より好ましくは0vol%以上15vol%以下、
さらに好ましくは0vol%である。構造式中に塩素原
子を1つ以上含む溶剤として、炭素原子数が1〜7の塩
素系溶剤が挙げられ、具体的にはジクロロメタン、ジク
ロロエタン、クロロベンゼン等が挙げられる。溶剤の6
0vol%以上100vol%以下、より好ましくは6
0vol%以上98vol%以下、さらに好ましくは6
0vol%以上90%以下を占める主溶剤である非塩素
系溶剤は、炭素原子数3以上12以下の溶剤からなり、
かつ分子中に含酸素含有基、特にエーテル基、カルボニ
ル基(ケトン)、エステル基を少なくとも1つ以上有す
る溶剤の少なくとも1種類をもちいるのが好ましい。こ
れらのエーテル、ケトンおよびエステルは、直鎖構造、
分枝構造をでも、環状構造でもよい。エーテル、ケトン
およびエステルの官能基(すなわち、−O−、−CO−
および−COO−)のいずれかを二つ以上有する化合物
も用いることができる。また、上記の官能基を有し、さ
らに別の官能基(水酸基、アミノ基、ニトロ基、ホルミ
ル基、チオニル基)を有する化合物も特に問題なく使用
できる。また、本特許におけるアルコール類は、官能基
として水酸基のみを有する化合物に限定されるものであ
り、例えば分子中にエーテル基と水酸基を有するエトキ
シエタノール等の化合物は主溶剤に含有される。
【0014】本発明における好適な主溶剤を以下に示
す。炭素原子数が3〜12のエーテル類の例には、ジブ
チルエーテル、ジメトキシエタン、1,3−ジオキソラ
ン、1,4−ジオキサン、1,3,5−トリオキサン、
テトラヒドロフラン、メチレングリコールジメチルエー
テル、エチレングリコールジエチルエーテル、アニソー
ルおよびフェネトールが挙げられる。ただし、エーテル
類は比較的セルロースアシレートに関する溶解性が低い
ため、ケトン類またはエステル類の方が好ましい。炭素
原子数が3〜12のケトン類の例には、アセトン、メチ
ルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルペンチルケト
ン、シクロブタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサ
ノン、メチルシクロヘキサノン、1,4−シクロヘキサ
ンジオン、アセチルアセトンおよびアセトフェノンが挙
げられる。炭素原子数が3〜12のエステル類の例に
は、蟻酸エチル、蟻酸n−プロピル、蟻酸n−ペンチ
ル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸シクロヘキシル、酢
酸n−ペンチル、プロピオン酸メチル、吉草酸プロピ
ル、γ−ブチロラクトン、ジアセトキシエタンが挙げら
れる。このほか、分子中に2種類以上の官能基(エーテ
ル基、カルボニル基、エステル基)を有する有機溶剤と
して、2−エトキシ酢酸エチル、アセト酢酸エチル、ジ
エチレングリコールモノ酢酸ブチル等を挙げることがで
きる。更にエーテル基、カルボニル基、エステル基を有
し更に別の官能基を有する溶剤としては、2−メトキシ
エタノール、2−ブトキシエタノール、ジアセトンアル
コール、乳酸メチル、サリチル酸メチル、シアノ酢酸メ
チル、モルホリン、テトラヒドロフルフリルアルコー
ル、フルフラールが挙げられる。尚、2−メトキシエタ
ノール、2−ブトキシエタノールはアルコールエーテル
結合を有するこれらの溶剤は単独で用いても良く、混合
して用いても良い。
【0015】本発明の溶剤としては、アルコールを併用
することが好ましい。アルコールは炭素原子数が1以上
8以下のモノアルコールまたはジアルコールあるいは炭
素原子数が2以上10以下のフルオロアルコールが好ま
しく、より好ましくはメタノール、エタノール、1−プ
ロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−
ブタノール、tert−ブタノール、1−ペンタノー
ル、2−メチル−2−ブタノール、シクロヘキサノー
ル、エチレングリコール、2−フルオロエタノール、
2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3
−テトラフルオロ−1−プロパノールが挙げられる。こ
れらは単独で添加しても、あるいは2種以上混合して添
加しても良い。これらのアルコールは全溶剤中2vol
%以上40vol%以下、より好ましくは3vol%以
上30vol%以下、さらに好ましくは5vol%以上
20vol%以下である。
【0016】本発明で好ましいこれらの溶剤の組み合わ
せは、以下のものを挙げることができる。 酢酸メチル/シクロヘキサノン/メタノール/エタノー
ル(=70/20/5/5、重量部) 酢酸メチル/メチルエチルケトン/アセト酢酸メチル/
メタノール/エタノール(=50/20/20/5/
5、重量部) アセトン/アセト酢酸メチル/エタノール(75/20
/5、重量部) 酢酸メチル/γ−ブチロラクトン/メタノール/エタノ
ール(70/5/5/5、重量部) 酢酸メチル/1,4−ジオキサン/シクロペンタノン/
メタノール/1−ブタノール(=60/20/12/5
/3、重量部) アセトン/シクロペンタノン/メタノール/エタノール
(=60/30/5/5、重量部) 1,3−ジオキソラン/シクロヘキサノン/メチルエチ
ルケトン/メタノール/エタノール(=55/20/1
5/5/5、重量部)
【0017】炭素原子数が5以上10以下の芳香族ある
いは脂肪族の炭化水素を0vol%以上10vol%以
下添加しても良い。炭化水素の例には、シクロヘキサ
ン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンが含まれ
る。これらの溶剤にセルロースアシレートを溶解する
時、容器内に窒素ガスなどの不活性ガスを充満させても
よい。セルロースアシレート溶液の製膜直前の粘度は、
製膜の際、流延可能な範囲であればよく、通常10ps
・s〜2000ps・sの範囲に調製されることが好ま
しいく、特に30ps・s〜400ps・sが好まし
い。この溶解は、通常定法に従い室温下でタンク中の溶
剤を撹拌しながら上記セルロースアシレートを添加する
ことで行なわれる。溶解時間をさらに短縮したい場合に
は、下記冷却溶解法、高温溶解法のいずれか、あるいは
両方を用いることも好ましい。
【0018】冷却溶解法は、まず室温近辺の温度(−1
0〜40℃)で有機溶媒中にセルロースアシレートを撹
拌しながら徐々に添加する。複数の溶媒を用いる場合
は、その添加順は特に限定されない。例えば、主溶媒中
にセルロースアシレートを添加した後に、他の溶媒(例
えばアルコールなどのゲル化溶媒など)を添加してもよ
いし、逆にゲル化溶媒を予めセルロースアシレートに湿
らせた後の主溶媒を加えてもよく、不均一溶解の防止に
有効である。セルロースアシレートの量は、この混合物
中に10〜40重量%含まれるように調整することが好
ましい。セルロースアシレートの量は、10〜30重量
%であることがさらに好ましい。さらに、混合物中には
後述する任意の添加剤を添加しておいてもよい。次に、
混合物は−100〜−10℃、より好ましくは−80〜
−10℃、さらに好ましくは−50〜−20℃、最も好
ましくは−50〜−30℃に冷却される。冷却は、例え
ば、ドライアイス・メタノール浴(−75℃)や冷却し
たジエチレングリコール溶液(−30〜−20℃)中で
実施できる。冷却速度は、速いほど好ましく、100℃
/秒以上が好ましい。また冷却時の結露による水分混入
を避けるため、密閉容器を用いることが望ましい。冷却
後0〜200℃(好ましくは0〜150℃、さらに好ま
しくは0〜120℃、最も好ましくは0〜50℃)に加
温すると、有機溶媒中にセルロースアシレートが流動す
る溶液となる。昇温は、室温中に放置するだけでもよ
し、温浴中で加温してもよい。また、耐圧性容器を用い
冷却時に加圧し、加温時に減圧すると溶解時間を短縮す
ることができる。加圧および減圧を実施するためには、
ることが望ましい。これらの冷却、加温の操作が1回で
も良く、2回以上くりかえしても良い。
【0019】高温溶解法は、室温近辺の温度(−10〜
40℃)で有機溶媒中にセルロースアシレートを撹拌し
ながら徐々に添加される。複数の溶媒を用いる場合は、
その添加順は特に限定されない。例えば、主溶媒中にセ
ルロースアシレートを添加した後に、他の溶媒(例えば
アルコールなどのゲル化溶媒など)を添加してもよい
し、逆にゲル化溶媒を予めセルロースアシレートに湿ら
せた後の主溶媒を加えてもよく、不均一溶解の防止に有
効である。本発明のセルロースアシレート溶液は、各種
溶媒を含有する混合有機溶媒中にセルロースアシレート
を添加し予め膨潤させることが好ましい。その場合、−
10〜40℃でいずれかの溶媒中に、セルロースアシレ
ートを撹拌しながら徐々に添加してもよいし、場合によ
り特定の溶媒で予め膨潤させその後に他の併用溶媒を加
えて混合し均一の膨潤液としてもよく、更には2種以上
の溶媒で膨潤させしかる後に残りの溶媒をを加えても良
い。セルロースアシレートの溶解濃度は5重量%〜30
重量%が好ましく、より好ましくは15重量%〜30重
量%、さらにこのましくは17重量%〜25重量%であ
る。次にセルロースアシレートと溶媒混合液は、耐圧容
器内で0.2Mp〜30Mpaの加圧下で70〜240
℃、より好ましくは80〜220℃、更に好ましくは1
00〜200℃、最も好ましくは100〜190℃に加
熱される。この後、使用した溶媒の最も低い沸点以下に
冷却する。その場合、−10〜50℃に冷却して常圧に
戻すことが一般的である。冷却は室温に放置するだけで
もよく、更に好ましくは冷却水などの冷媒を用いてもよ
い。これらの加熱、冷却の層座は1回でも良く、2回以
上繰り返しても良い。
【0020】[フイルムのレターデーション]フイルム
のReレターデーション値およびRthレターデーション
値は、それぞれ、下記式(I)および(II)で定義され
る。 (I) Re=(nx−ny)×d (II) Rth={(nx+ny)/2−nz}×d 式(I)および(II)において、nxは、フイルム面内
の遅相軸方向(屈折率が最大となる方向)の屈折率であ
る。式(I)および(II)において、nyは、フイルム
面内の進相軸方向(屈折率が最小となる方向)の屈折率
である。式(II)において、nzは、フイルムの厚み方
向の屈折率である。式(I)および(II)において、d
は、単位をnmとするフイルムの厚さである。
【0021】本発明では、セルロースアシレートフイル
ムのReレターデーション値を20乃至115nm、好
ましくは20乃至70nmに調節し、Rthレターデーシ
ョン値を70乃至400nmに調節する。Reレターデ
ーション値の好ましい範囲が20乃至115nmである
理由について記載する。本発明のセルロースアシレート
フィルムは光学異方性フィルムとして用い、特に斜めか
ら見た視野角を拡大するために用いられる。通常はRe
値が小さいため斜めから見た際の偏光板との光軸のずれ
は考慮しなくていいが、Re値が115nmよりも大き
くなると斜めからの光漏れの影響が大きくなり好ましく
ない。従ってRe値は小さい方が好ましく、20乃至7
0nmが20乃至115nmの範囲の中でもより好まし
い。なお、本発明におけるフィルムは延伸を行うため、
Reレターデーション値は必ず20nm以上になる。R
thレターデーションは液晶セルの光学特性を補償するた
めに必要であり、使用する枚数により最適のRth値が規
定される。この範囲より小さいと光学補償能の発現の程
度が小さく、400nmを超えると複屈折に起因した着
色が現れるため好ましくない。液晶表示装置に二枚の光
学的異方性セルロースアシレートフイルムを使用する場
合、フイルムのRthレターデーション値は70乃至20
0nmであることが好ましい。液晶表示装置に一枚の光
学的異方性セルロースアシレートフイルムを使用する場
合、フイルムのRthレターデーション値は150乃至4
00nmであることが好ましい。なお、セルロースアシ
レートフイルムの複屈折率(Δn:nx−ny)は、
0.00025乃至0.00088であることが好まし
い。また、セルロースアシレートフイルムの厚み方向の
複屈折率{(nx+ny)/2−nz}は、0.000
88乃至0.005であることが好ましい。
【0022】[フイルムの遅相軸角度]セルロースアシ
レートフイルム面内における遅相軸の角度は、ロール状
フイルムの幅方向を基準線(0°)とし、遅相軸と基準
線のなす角度で定義する。時計回りを+とする。遅相軸
角度の平均値の絶対値は3°以下であることが好まし
く、2°以下であることがさらに好ましく、1°以下で
あることが最も好ましい。遅相軸角度の平均値の方向を
遅相軸の平均方向と定義する。また、遅相軸角度の標準
偏差は1.5°以下であることが好ましく、0.8°以
下であることがにさら好ましく、0.4°以下であるこ
とが最も好ましい。遅相軸角度の標準偏差は全体のムラ
に大きく影響するため特に注意しなくてはならない特性
である。偏差が1.5°を超えると場所によってディス
プレイの色が変わる「色ムラ」が観察され問題である。
【0023】[レターデーション上昇剤]セルロースア
シレートフイルムのレターデーションを調整するため、
少なくとも二つの芳香族環を有する芳香族化合物をレタ
ーデーション上昇剤として使用することが好ましい。芳
香族化合物は、セルロースアシレート100質量部に対
して、0.01乃至20質量部の範囲で使用する。芳香
族化合物は、セルロースアシレート100質量部に対し
て、0.05乃至15質量部の範囲で使用することが好
ましく、0.1乃至10質量部の範囲で使用することが
さらに好ましい。二種類以上の芳香族化合物を併用して
もよい。芳香族化合物の芳香族環には、芳香族炭化水素
環に加えて、芳香族性ヘテロ環を含む。
【0024】芳香族炭化水素環は、6員環(すなわち、
ベンゼン環)であることが特に好ましい。芳香族性ヘテ
ロ環は一般に、不飽和ヘテロ環である。芳香族性ヘテロ
環は、5員環、6員環または7員環であることが好まし
く、5員環または6員環であることがさらに好ましい。
芳香族性ヘテロ環は一般に、最多の二重結合を有する。
ヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子および硫黄原
子が好ましく、窒素原子が特に好ましい。芳香族性ヘテ
ロ環の例には、フラン環、チオフェン環、ピロール環、
オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、
イソチアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、フ
ラザン環、トリアゾール環、ピラン環、ピリジン環、ピ
リダジン環、ピリミジン環、ピラジン環および1,3,
5−トリアジン環が含まれる。芳香族環としては、ベン
ゼン環、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサ
ゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、トリアゾー
ル環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環および
1,3,5−トリアジン環が好ましく、ベンゼン環およ
び1,3,5−トリアジン環がさらに好ましい。芳香族
化合物は、少なくとも一つの1,3,5−トリアジン環
を有することが特に好ましい。
【0025】芳香族化合物が有する芳香族環の数は、2
乃至20であることが好ましく、2乃至12であること
がより好ましく、2乃至8であることがさらに好まし
く、2乃至6であることが最も好ましい。二つの芳香族
環の結合関係は、(a)縮合環を形成する場合、(b)
単結合で直結する場合および(c)連結基を介して結合
する場合に分類できる(芳香族環のため、スピロ結合は
形成できない)。結合関係は、(a)〜(c)のいずれ
でもよい。
【0026】(a)の縮合環(二つ以上の芳香族環の縮
合環)の例には、インデン環、ナフタレン環、アズレン
環、フルオレン環、フェナントレン環、アントラセン
環、アセナフチレン環、ナフタセン環、ピレン環、イン
ドール環、イソインドール環、ベンゾフラン環、ベンゾ
チオフェン環、インドリジン環、ベンゾオキサゾール
環、ベンゾチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベン
ゾトリアゾール環、プリン環、インダゾール環、クロメ
ン環、キノリン環、イソキノリン環、キノリジン環、キ
ナゾリン環、シンノリン環、キノキサリン環、フタラジ
ン環、プテリジン環、カルバゾール環、アクリジン環、
フェナントリジン環、キサンテン環、フェナジン環、フ
ェノチアジン環、フェノキサチイン環、フェノキサジン
環およびチアントレン環が含まれる。ナフタレン環、ア
ズレン環、インドール環、ベンゾオキサゾール環、ベン
ゾチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾトリア
ゾール環およびキノリン環が好ましい。(b)の単結合
は、二つの芳香族環の炭素原子間の結合であることが好
ましい。二以上の単結合で二つの芳香族環を結合して、
二つの芳香族環の間に脂肪族環または非芳香族性複素環
を形成してもよい。
【0027】(c)の連結基も、二つの芳香族環の炭素
原子と結合することが好ましい。連結基は、アルキレン
基、アルケニレン基、アルキニレン基、−CO−、−O
−、−NH−、−S−またはそれらの組み合わせである
ことが好ましい。組み合わせからなる連結基の例を以下
に示す。なお、以下の連結基の例の左右の関係は、逆に
なってもよい。 c1:−CO−O− c2:−CO−NH− c3:−アルキレン−O− c4:−NH−CO−NH− c5:−NH−CO−O− c6:−O−CO−O− c7:−O−アルキレン−O− c8:−CO−アルケニレン− c9:−CO−アルケニレン−NH− c10:−CO−アルケニレン−O− c11:−アルキレン−CO−O−アルキレン−O−C
O−アルキレン− c12:−O−アルキレン−CO−O−アルキレン−O
−CO−アルキレン−O− c13:−O−CO−アルキレン−CO−O− c14:−NH−CO−アルケニレン− c15:−O−CO−アルケニレン−
【0028】芳香族環および連結基は、置換基を有して
いてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子(F、C
l、Br、I)、ヒドロキシル、カルボキシル、シア
ノ、アミノ、ニトロ、スルホ、カルバモイル、スルファ
モイル、ウレイド、アルキル基、アルケニル基、アルキ
ニル基、脂肪族アシル基、脂肪族アシルオキシ基、アル
コキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボ
ニルアミノ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル
基、脂肪族アミド基、脂肪族スルホンアミド基、脂肪族
置換アミノ基、脂肪族置換カルバモイル基、脂肪族置換
スルファモイル基、脂肪族置換ウレイド基および非芳香
族性複素環基が含まれる。
【0029】アルキル基の炭素原子数は、1乃至8であ
ることが好ましい。環状アルキル基よりも鎖状アルキル
基の方が好ましく、直鎖状アルキル基が特に好ましい。
アルキル基は、さらに置換基(例、ヒドロキシ、カルボ
キシ、アルコキシ基、アルキル置換アミノ基)を有して
いてもよい。アルキル基の(置換アルキル基を含む)例
には、メチル、エチル、n−ブチル、n−ヘキシル、2
−ヒドロキシエチル、4−カルボキシブチル、2−メト
キシエチルおよび2−ジエチルアミノエチルが含まれ
る。アルケニル基の炭素原子数は、2乃至8であること
が好ましい。環状アルケニル基よりも鎖状アルケニル基
の方が好ましく、直鎖状アルケニル基が特に好ましい。
アルケニル基は、さらに置換基を有していてもよい。ア
ルケニル基の例には、ビニル、アリルおよび1−ヘキセ
ニルが含まれる。アルキニル基の炭素原子数は、2乃至
8であることが好ましい。環状アルキケニル基よりも鎖
状アルキニル基の方が好ましく、直鎖状アルキニル基が
特に好ましい。アルキニル基は、さらに置換基を有して
いてもよい。アルキニル基の例には、エチニル、1−ブ
チニルおよび1−ヘキシニルが含まれる。
【0030】脂肪族アシル基の炭素原子数は、1乃至1
0であることが好ましい。脂肪族アシル基の例には、ア
セチル、プロパノイルおよびブタノイルが含まれる。脂
肪族アシルオキシ基の炭素原子数は、1乃至10である
ことが好ましい。脂肪族アシルオキシ基の例には、アセ
トキシが含まれる。アルコキシ基の炭素原子数は、1乃
至8であることが好ましい。アルコキシ基は、さらに置
換基(例、アルコキシ基)を有していてもよい。アルコ
キシ基の(置換アルコキシ基を含む)例には、メトキ
シ、エトキシ、ブトキシおよびメトキシエトキシが含ま
れる。アルコキシカルボニル基の炭素原子数は、2乃至
10であることが好ましい。アルコキシカルボニル基の
例には、メトキシカルボニルおよびエトキシカルボニル
が含まれる。アルコキシカルボニルアミノ基の炭素原子
数は、2乃至10であることが好ましい。アルコキシカ
ルボニルアミノ基の例には、メトキシカルボニルアミノ
およびエトキシカルボニルアミノが含まれる。
【0031】アルキルチオ基の炭素原子数は、1乃至1
2であることが好ましい。アルキルチオ基の例には、メ
チルチオ、エチルチオおよびオクチルチオが含まれる。
アルキルスルホニル基の炭素原子数は、1乃至8である
ことが好ましい。アルキルスルホニル基の例には、メタ
ンスルホニルおよびエタンスルホニルが含まれる。、脂
肪族アミド基の炭素原子数は、1乃至10であることが
好ましい。脂肪族アミド基の例には、アセトアミドが含
まれる。脂肪族スルホンアミド基の炭素原子数は、1乃
至8であることが好ましい。脂肪族スルホンアミド基の
例には、メタンスルホンアミド、ブタンスルホンアミド
およびn−オクタンスルホンアミドが含まれる。脂肪族
置換アミノ基の炭素原子数は、1乃至10であることが
好ましい。脂肪族置換アミノ基の例には、ジメチルアミ
ノ、ジエチルアミノおよび2−カルボキシエチルアミノ
が含まれる。脂肪族置換カルバモイル基の炭素原子数
は、2乃至10であることが好ましい。脂肪族置換カル
バモイル基の例には、メチルカルバモイルおよびジエチ
ルカルバモイルが含まれる。脂肪族置換スルファモイル
基の炭素原子数は、1乃至8であることが好ましい。脂
肪族置換スルファモイル基の例には、メチルスルファモ
イルおよびジエチルスルファモイルが含まれる。脂肪族
置換ウレイド基の炭素原子数は、2乃至10であること
が好ましい。脂肪族置換ウレイド基の例には、メチルウ
レイドが含まれる。非芳香族性複素環基の例には、ピペ
リジノおよびモルホリノが含まれる。レターデーション
上昇剤の分子量は、300乃至800であることが好ま
しい。レターデーション上昇剤については、特開200
0−111914号、同2000−27543号および
国際特許出願公開WO00/65384号に記載があ
る。
【0032】セルロースアシレート溶液(ドープ)には
可塑剤等の添加剤を加えることができる。具体的には、
リン酸エステルまたはカルボン酸エステル、グリコール
酸エステルが用いられる。リン酸エステルの例には、ト
リフェニルフォスフェート(TPP)およびトリクレジ
ルホスフェート(TCP)、クレジルジフェニルホスフ
ェート、オクチルジフェニルホスフェート、ジフェニル
ビフェニルホスフェート、トリオクチルホスフェート、
トリブチルホスフェートが含まれる。カルボン酸エステ
ルとしては、フタル酸エステルおよびクエン酸エステル
が代表的である。フタル酸エステルの例には、ジメチル
フタレート(DMP)、ジエチルフタレート(DE
P)、ジブチルフタレート(DBP)、ジオクチルフタ
レート(DOP)、ジフェニルフタレート(DPP)お
よびジエチルヘキシルフタレート(DEHP)が含まれ
る。クエン酸エステルの例には、O−アセチルクエン酸
トリエチル(OACTE)およびO−アセチルクエン酸
トリブチル(OACTB)、クエン酸アセチルトリエチ
ル、クエン酸アセチルトリブチル、が含まれる。カルボ
ン酸エステルの例には、オレイン酸ブチル、リシノール
酸メチルアセチル、セバシン酸ジブチル、種々のトリメ
リット酸エステルが含まれる。グリコール酸エステルの
例としては、トリアセチン、トリブチリン、ブチルフタ
リルブチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコ
レート、メチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフ
タリルブチルグリコレートなどがある。これらの中でも
トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェー
ト、クレジルジフェニルホスフェート、トリブチルホス
フェート、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、
ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジエチル
ヘキシルフタレート、トリアセチン、エチルフタリルエ
チルグリコレートが好ましい。特にトリフェニルホスフ
ェート、ジエチルフタレート、エチルフタリルエチルグ
リコレートが好ましい。これらの可塑剤は1種でもよい
し2種以上併用してもよい。可塑剤の添加量はセルロー
スアシレートに対して5〜30重量%以下、特に8〜1
6重量%以下が好ましい。これらの化合物は、セルロー
スアシレート溶液の調製の際に、セルロースアシレート
や溶媒と共に添加してもよいし、溶液調製中や調製後に
添加してもよい。
【0033】本発明においては、劣化防止剤(例、酸化
防止剤、過酸化物分解剤、ラジカル禁止剤、金属不活性
化剤、酸捕獲剤、アミン)や紫外線防止剤を添加しても
よい。これらは、特開平3−199201号、同5−1
907073号、同5−194789号、同5−271
471号、同6−107854号、同6−118233
号、同6−148430号、同7−11056号、同8
−29619号、同8−239509号、同7−110
56号の各公報に記載がある。好ましい劣化防止剤の例
としては、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)を挙
げることができる。劣化防止剤の添加量は、調製する溶
液(ドープ)の0.01〜1重量%であることが好まし
く、0.01〜0.2重量%であることがさらに好まし
い。好ましい紫外線防止剤としてヒンダードフェノール
系の化合物が好ましく、2,6−ジ−tert−ブチル
−p−クレゾール、ペンタエリスリチル−テトラキス
〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコー
ル−ビス〔3−(3−tert−ブチル−5−メチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−
ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4
−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリ
ノ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−ジエチ
レンビス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル
−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレ
ンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキ
シ−ヒドロシンナミド)、1,3,5−トリメチル−
2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−
4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(3,5
−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−
イソシアヌレイトなどが挙げられる。特に2,6−ジ−
tert−ブチル−p−クレゾール、ペンタエリスリチ
ル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエ
チレングリコール−ビス〔3−(3−tert−ブチル
−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕が最も好ましい。またN,N’−ビス〔3−(3,
5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオニル〕ヒドラジンなどのヒドラジン系の金属不
活性剤やトリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニ
ル)フォスファイトなどの燐系加工安定剤を併用しても
よい。これらの紫外線防止剤の添加量は、セルロースア
シレートに対して重量割合で1ppm〜1.0%が好ま
しく、10〜1000ppmが更に好ましい。
【0034】また本発明ではカオリン、タルク、ケイソ
ウ土、石英、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタ
ン、アルミナなどの無機微粒子や、カルシウム、マグネ
シウムなどのアルカリ土類金属の塩などの熱安定剤、帯
電防止剤、難燃剤、滑剤、油剤などを添加するのも好ま
しい。
【0035】また、金属支持体からの剥離工程において
その剥離荷重を軽減する添加剤として、剥離剤は重要で
あり、その添加は必須である。実際には、界面活性剤が
有効であり、リン酸系、スルフォン酸系、カルボン酸
系、ノニオン系、カチオン系など特に限定されない。こ
れらは、例えば特開昭61−243837号、特開20
00−99847などに記載されている。これらの剥離
剤は以下に具体的に示す。すなわち、セルロースアシレ
ート溶液を流延する前に一般式(HK1)又は一般式
(HK2)で表される剥離剤の少なくとも一種を溶液の
0.005〜2質量%添加することを特徴とする。 一般式(HK1) (R1−B1−O)n1−P(=O)−(OM1)n2 一般式(HK2) R2−B2−X ここでR1とR2は炭素数4〜40の置換、無置換のア
ルキル基、アルケニル基、アラルキル基及びアリル基を
表し、M1はアルカリ金属、アンモニア、低級アルキル
アミンである。また、B1、B2は2価の連結基を表
し、Xはカルボン酸(又はその塩)、スルフォン酸(又
はその塩)、硫酸エステル(又はその塩)を表す。n1
は1,2の整数であり、n2は(3−n1)の整数を表
す。
【0036】一般式(HK1)または(HK2)で表さ
れる少なくとも一種の剥離剤を、セルロースアシレート
フィルムが含有することが好ましい。R1とR2の好ま
しい例としては、炭素数4〜40の置換、無置換のアル
キル基(例えば、ブチル、ヘキシル、オクチル、2−エ
チルヘキシル、ノニル、ドデシル、ヘキサデシル、オク
タデシル、エイコサニル、ドコサニル、ミリシル、な
ど)、炭素数4〜40の置換、無置換のアルケニル基
(例えば、2−ヘキセニル、9−デセニル、オレイルな
ど)、炭素数4〜40の置換、無置換のアリル基(例え
ば、フェニル、ナフチル、メチルフェニル、ジメチルフ
ェニル、トリメチルフェニル、エチルフェニル、プロピ
ルフェニル、ジイソプロピルフェニル、トリイソプロピ
ルフェニル、t−ブチルフェニル、ジ−t−ブチルフェ
ニル、トリ−t−ブチルフェニル、イソペンチルフェニ
ル、オクチルフェニル、イソオクチルフェニル、イソノ
ニルフェニル、ジイソノニルフェニル、ドデシルフェニ
ル、イソペンタデシフェニル、など)などを表す。これ
らの中でも更に好ましいのは、アルキルとしては、ヘキ
シル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、ドデシ
ル、ヘキサデシル、オクタデシル、ドコサニル、アルケ
ニルとしてはオレイル、アリル基としてはフェニル、ナ
フチル、トリメチルフェニル、ジイソプロピルフェニ
ル、トリイソプロピルフェニル、ジ−t−ブチルフェニ
ル、トリ−t−ブチルフェニル、イソオクチルフェニ
ル、イソノニルフェニル、ジイソノニルフェニル、ドデ
シルフイソペンタデシフェニルである。次にB1、B2
の2価の連結基について記述する。炭素数1〜10のア
ルキレン、ポリ(重合度1〜50)オキシエチレン、ポ
リ(重合度1〜50)オキシプロピレン、ポリ(重合度
1〜50)オキシグリセリン、でありこれらの混合した
ものでも良い。これらで好ましい連結基は、メチレン、
エチレン、プロピレン、ブチレン、ポリ(重合度1〜2
5)オキシエチレン、ポリ(重合度1〜25)オキシプ
ロピレン、ポリ(重合度1〜15)オキシグリセリンで
ある。次にXは、カルボン酸(又は塩)、スルフォン酸
(又は塩)、硫酸エステル(又は塩)であるが、特に好
ましくはスルフォン酸(又は塩)、硫酸エステル(又は
塩)である。塩として好ましくはNa、K、アンモニウ
ム、トリメチルアミン又はトリエタノールアミンであ
る。
【0037】以下に、剥離剤の具体例を記載する。 RZ−1 C817O−P(=O)−(OH)2 RZ−2 C1225O−P(=O)(OK)2 RZ−3 C1225OCH2CH2O−P(=O)−(OK)2 RZ−4 C1531(OCH2CH25O−P(=O)(OK)2 RZ−5 {C1225O(CH2CH2O)52−P(=O)−OH RZ−6 {C1835(OCH2CH28O}2−P(=O)−ONH4 RZ−7 (t−C493−C62−OCH2CH2O−P(=O)−(OK)2 RZ−8 (iso−C919−C64−O−(CH2CH2O)5−P(=O)− (OK)(OH) RZ−9 C1225SO3Na RZ−10 C1225OSO3Na RZ−11 C1733COOH RZ−12 C1733COOH・N(CH2CH2OH)3 RZ−13 iso−C817−C64−O−(CH2CH2O)3−(CH22S O3Na RZ−14(iso−C9192−C63−O−(CH2CH2O)3−(CH2 4 SO3Na RZ−15 トリイソプロピルナフタレンスルフォン酸ナトリウム RZ−16 トリ−t−ブチルナフタレンスルフォン酸ナトリウム RZ−17 C1733CON(CH3)CH2CH2SO3Na RZ−18 C1225−C64SO3・NH4
【0038】式(1)又は(2)の少なくとも一種の使
用量は、溶液の0.002〜2質量%であるが、さらに
好ましくは、0.01〜0.5質量%である。その添加
方法は、特に限定されないがそのまま液体或いは固体の
まま、溶解する前に他の素材と共に添加され溶液として
も良いし、予め作製されたセルロースアシレート溶液に
後から添加しても良い。
【0039】さらに、特開平10−316701号に記
載の、酸解離指数pKa1.93〜4.50[好ましく
は2.0〜4.4、さらに好ましくは2.2〜4.3
(例えば、2.5〜4.0)、特に2.6〜4.3(例
えば、2.6〜4.0)程度]の酸またはその塩が剥離
財として好ましい。これらは、無機酸または有機酸のい
ずれでもよい。酸のpKaについては「改訂3版 化学
便覧、基礎編II」((財)日本化学会編、丸善(株)
発行)を参照できる。以下に、酸の具体例とともに、括
弧内に酸解離指数pKaを示す。前記無機酸としては、
例えば、HC12(2.31)、HOCN(3.4
8)、モリブデン酸(H2MoO4、3.62)、HNO
2(3.15)、リン酸(H3PO、2.15)、トリポ
リリン酸(H5310、2.0)、バナジン酸(H3
4、3.78)などが例示できる。
【0040】有機酸としては、例えば、脂肪族モノカル
ボン酸としてギ酸(3.55)、オキサロ酢酸(2.2
7)、シアノ酸(2.47)、フェニル酢酸(4.1
0)、フェノキシ酢酸(2.99)、フルオロ酢酸
(2.59)、クロロ酢酸(2.68)、ブロモ酢酸
(2.72)、ヨード酢酸(2.98)、メルカプト酢
酸(3.43)、ビニル酢酸(4.12)などの置換基
を有する酢酸、クロロプロピオン酸(2.71−3.9
2)などのハロプロピオン酸、4−アミノ酪酸(4.0
3)、アクリル酸(4.26)などを挙げることができ
る。また、脂肪族多価カルボン酸としてはマロン酸
(2.65)、コハク酸(4.00)、グルタル酸
(4.13)、アジピン酸(4.26)、ピメリン酸
(4.31)、アゼライン酸(4.39)、フマル酸
(2.85)などであり、オキシカルボン酸としてのグ
リコール酸(3.63)、乳酸(3.66)、リンゴ酸
(3.24)、酒石酸(2.82−2.99)、クエン
酸(2.87)なども挙げられる。さらにアルデヒド酸
又はケトン酸としてのグリオキシル酸(3.18)、ピ
ルビン酸(2.26)、レブリン酸(4.44)など、
芳香族モノカルボン酸であるアニリンスルホン酸(3.
74−3.23)、安息香酸(4.20)、アミノ安息
香酸(2.02−3.12)、クロロ安息香酸(2.9
2−3.99)、シアノ安息香酸(3.60−3.5
5)、ニトロ安息香酸(2.17−3.45)、ヒドロ
キシ安息香酸(4.08−4.58)、アニス酸(4.
09−4.48)、フルオロ安息香酸(3.27−4.
14)、クロロ安息香酸、ブロモ安息香酸(2.85−
4.00)、ヨード安息香酸(2.86−4.00)な
どの置換基を有する安息香酸、サルチル酸(2.8
1)、ナフトエ酸(3.70−4.16)、ケイ皮酸
(3.88)、マンデル酸(3.19)なども挙げられ
る。また、芳香族多価カルボン酸であるフタル酸(2.
75)、イソフタル酸(3.50)、テレフタル酸
(3.54)など、複素環式モノカルボン酸のニコチン
酸(2.05)、2−フランカルボン酸(2.97)な
ど]、複素環式多価カルボン酸[2,6−ピリジンジカ
ルボン酸(2.09)]なども挙げられる。
【0041】さらに、有機酸としては、アミノ酸類もよ
く例えば、アミノ酸としてのアスパラギン(2.1
4)、アスパラギン酸(1.93)、アデニン(4.0
7)、アラニン(2.30)、β−アラニン(3.5
3)、アルギニン(2.05)、イソロイシン(2.3
2)、グリシン(2.36)、グルタミン(2.1
7)、グルタミン酸(2.18)、セリン(2.1
3)、チロシン(2.17)、トリプトファン(2.3
5)、トレオニン(2.21)、ノルロイシン(2.3
0)、バリン(2.26)、フェニルアラニン(2.2
6)、メチオニン(2.15)、リシン(2.04)、
ロイシン(2.35)など、アミノ酸誘導体であるアデ
ノシン(3.50)、アデノシン三リン酸(4.0
6)、アデノシンリン酸(3.65−3.80)、L−
アラニル−L−アラニン(3.20)、L−アラニルグ
リシン(3.10)、β−アラニルグリシン(3.1
8)、L−アラニルグリシルグリシン(3.24)、β
−アラニルグリシルグリシン(3.19)、L−アラニ
ルグリシルグリシルグリシン(3.18)、グリシル−
L−アラニン(3.07)、グリシル−β−アラニン
(3.91)、グリシルグリシル−L−アラニン(3.
18)、グリシルグリシルグリシン(3.20)、グリ
シルグリシルグリシルグリシン(3.18)、グリシル
グリシル−L−ヒスチジン(2.72)、グリシルグリ
シルグリシル−L−ヒスチジン(2.90)、グリシル
−DL−ヒスチジルグリシン(3.26)、グリシル−
L−ヒスチジン(2.54)、グリシル−L−ロイシン
(3.09)、γ−L−グルタミル−L−システイニル
グリシン(2.03)、N−メチルグリシン(サルコシ
ン、2.20)、N,N−ジメチルグリシン(2.0
8)、シトルリン(2.43)、3,4−ジヒドロキシ
フェニルアラニン(2.31)、L−ヒスチジルグリシ
ン(2.84)、L−フェニルアラニルグリシン(3.
02)、L−プロリルグリシン(3.07)、L−ロイ
シル−L−チロシン(3.15)などが用いられる。
【0042】脂肪族モノカルボン酸であるギ酸、クロロ
酢酸などのハロ酢酸、ハロプロピオン酸、アクリル酸な
どの飽和又は不飽和C1−3モノカルボン酸など、脂肪
族多価カルボン酸であるマロン酸、コハク酸、グルタル
酸、フマル酸などの飽和又は不飽和C2−4ジカルボン
酸など、更にオキシカルボン酸であるグリコール酸、乳
酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸などのC1−6オキシ
カルボン酸が好ましい。これらの酸は非水溶性や水溶性
のいずれであってもよい。また、最近の検討で、酒石
酸、クエン酸、乳酸、マロン酸あるいはその部分エステ
ル体、部分エステル体のアルカリ金属塩、土類金属塩な
どが好ましいことが判明してきており、これらの使用が
特に好ましい。
【0043】前述の酸は遊離酸として用いてもよく、ア
ルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、重金属として用い
てもよい。アルカリ金属としては、リチウム、カリウ
ム、ナトリウムなどが例示でき、アルカリ土類金属とし
ては、カルシウム、マグネシウム、バリウム、ストロン
チウムなどが例示できる。重金属としては、亜鉛、ス
ズ、ニッケル、鉄などである。好ましいアルカリ金属に
は、ナトリウムが含まれ、好ましいアルカリ土類金属に
は、カルシウム、マグネシウムが含まれる。これらのア
ルカリ金属、アルカリ土類金属はそれぞれ単独でまたは
二種以上組み合わせて使用でき、アルカリ金属とアルカ
リ土類金属とを併用してもよい。前記酸およびその金属
塩の総含有量は、剥離性、透明性、製膜製などを損なわ
ない範囲、例えば、セルロースアシレート1g当たり、
1×10-9〜3×10-5モル、好ましくは1×10-8
2×10-5モル(例えば、5×10-7〜1.5×10-5
モル)、さらに好ましくは1×10-7〜1×10-5モル
(例えば、5×10-6〜8×10-6モル)程度の範囲か
ら選択でき、通常5×10-7〜5×10-6モル(例え
ば、6×10-7〜3×10-6モル)程度である。なお、
セルロースアシレート中の前記酸およびその金属塩の含
有量は、次のような方法により定量できる。
【0044】[イオンクロマトグラフィー分析]微粉末
状の乾燥したセルロースアセテート2.0gを正確に秤
量し、熱水を80ml加えて攪拌して密封して1晩放置
した後、更に攪拌して試料を沈降させる。約10mlの
上澄みを試料液とし、イオンクロマトグラフィー法によ
り、前記酸の含有量を測定する。
【0045】なお、これらのアルカリ金属及び/又はア
ルカリ土類金属は、含有量が少ない場合、セルロースア
セテートの酸性基(カルボキシル基やスルホン酸基な
ど)を結合していてもよい。セルロースアセテート1g
中のアルカリ金属およびアルカリ土類金属の総含有量
は、セルロースアセテートの耐熱安定性を損なわない有
効量以上であって、イオン当量換算で5.5×10-6
量以下(例えば、0.01×10-6〜5×10-6
量)、好ましくは3.5×10-6当量以下(例えば、
0.01×10-6〜3×10-6当量)、さらに好ましく
は2.5×10-6当量以下(例えば、0.01×10-6
〜2×10-6当量)程度である。特に、アルカリ金属お
よびアルカリ土類金属の総含有量が1×10-6当量以下
(例えば0.1×10-6〜0.5×10-6当量)、特に
0.3×10-6当量以下(例えば0.1×10-6〜0.
3×10-6当量)程度のセルロースアセテートを用いる
と、流延法によりドープを金属支持体に流延し、半乾燥
状態のフィルムを金属支持体から剥離するとき、剥離抵
抗を大きく低減できる。なお、セルロースアセテート中
のアルカリ土類金属の含有量は、原子吸光分析により定
量できる。
【0046】前記態様(1)、(2)のセルロースアセ
テートは、例えばセルロースアセテートと前記酸解離指
数pKaの酸またはその金属塩とを混合し、セルロース
アセテートを前記酸又はその金属塩で処理することによ
り調製できる。上記酸又はその金属塩の混合や処理は、
任意の工程、例えば、セルロースアセテートの製造工程
(例えば、加水分解・熟成工程終了後の耐熱安定剤の添
加工程など)やセルロースアセテートの製造後に行うこ
とができる。また、酸又はその金属塩による処理は、粉
粒状、フレーク状セルロースアセテートの洗浄や浸漬処
理、含浸処理などで行ってもよい。さらに、前記混合や
処理は、セルロースアセテートを含むドープに、酸又は
その金属塩を添加することによって行ってもよい。な
お、前記酸解離指数pKaの酸又はその金属塩の混合や
処理は、作業性を損なわない適当な温度、例えば10〜
70℃(好ましくは15〜50℃)程度の温度で行うこ
とができ、混合又は処理時間は、適当な範囲、例えば、
1分〜12時間程度の範囲から選択できる。このような
特定pKaの酸又はその金属塩を用いると、セルロース
アセテート及び/又はヘミセルロースアセテートに結合
するカルボキシル基のうち少なくとも一部を酸型のカル
ボキシル基として存在させることができる。
【0047】本発明では、このようにして調製したドー
プを流延、乾燥して製膜するが、可能工程での負荷をな
るべく小さくするため予め濃厚化することも好ましい。
濃厚化の方法は特に限定されないが、例えば下記の方法
が挙げられる。 低濃度溶液を筒体とその内部の周方向に回転する回転
羽根外周の回転軌跡との間に導くとともに、溶液との間
に温度差を与えて溶媒を蒸発させながら高濃度溶液を得
る方法(例えば、特開平4−259511号公報等) 加熱した低濃度溶液をノズルから容器内に吹き込み、
溶液をノズルから容器内壁に当たるまでの間で溶媒をフ
ラッシュ蒸発させるとともに、溶媒蒸気を容器から抜き
出し、高濃度溶液を容器底から抜き出す方法(例えば、
USP第2,541,012号、同第2,858,22
9号、同第4,414,341号、同第4,504,3
55号各明細書等などに記載の方法)
【0048】本発明のセルロースアシレートの製膜は、
従来セルロースアシレートフイルム製造に供する溶液流
延製膜方法及び溶液流延製膜装置が用いられる。溶解機
(釜)から調製された固形分量が10〜40%のドープ
をタンクで一旦貯蔵し、ドープに含まれている泡を脱泡
したり、金網やネルなどの適当な濾材を用いて、未溶解
物やゴミ、不純物などの異物を濾過除去しておく。貯蔵
タンクからドープを、例えば回転数によって高精度に定
量送液できる加圧型定量ギヤポンプを通して流延部に送
液する。流延方法は以下の方法として、ドープを加圧
ダイから支持体上に均一に押し出す方法、一旦支持体
上に流延されたドープをブレードで膜厚を調節するドク
ターブレードによる方法、或いは逆回転するロールで
調節するリバースロールコーターによる方法等がある
が、の加圧ダイによる方法が好ましい。加圧ダイには
コートハンガータイプやTダイタイプ等があるがいずれ
も好ましく用いることができ、支持体の上方設置され
る。
【0049】加圧ダイを2基以上設置しセルロースアシ
レート溶液を2層以上共流延してもよい。具体的には以
下の方法が挙げられる。 支持体の進行方向に間隔を置いて設けた複数の流延口
からセルロースアシレートを含む溶液をそれぞれ流延さ
せて積層させる(例えば特開昭61−158414号、
特開平1−122419号、特開平11−198285
号に記載の方法が適応できる)。 2つの流延口からセルロースアシレート溶液を流延す
る(例えば特公昭60−27562号、特開昭61−9
4724号、特開昭61−947245号、特開昭61
−104813号、特開昭61−158413号、特開
平6−134933号に記載の方法が適用できる) 高粘度セルロースアシレート溶液の流れを低粘度のセ
ルロースアシレート溶液で包み込み、その高,低粘度の
セルロースアシレート溶液を同時に押出す流延方法(特
開昭56−162617号に記載の方法が適用でき
る)。 2個の流延口を用いて、第一の流延口により支持体に
成型したフイルムを剥ぎ取り、支持体面に接していた側
に第二の流延を行なう(特公昭44−20235号に記
載の方法が適用できる)。これらの共流延されるセルロ
ースアシレート溶液は同一の溶液でもよいし、異なるセ
ルロースアシレート溶液でもよく特に限定されない。複
数の機能層(例えば、接着層、染料層、帯電防止層、ア
ンチハレーション層、UV吸収層、偏光層など)を同時
に流延することも実施しうる。
【0050】共流延の場合の膜厚は、各層の厚さは特に
限定されないが、好ましくは外部層が内部層より薄いこ
とが好ましく用いられる。その際の外部層の膜厚は、1
〜50μmが好ましく、特に好ましくは1〜30μmで
ある。ここで、外部層とは、2層のバンド面(ドラム
面)ではない面、3層以上の場合は完成したフィルムの
両表面側の層を示す。内部層とは、2層の場合はバンド
面(ドラム面)。3層以上の場合は外部層より内側にあ
る層を示す。
【0051】このようにして押し出されたドープは支持
体(エンドレスに走行しているバンドやドラム)の上に
均一に流延する。支持体表面は鏡面状態に仕上げておく
ことが好ましいく、クロムメッキによって鏡面仕上げさ
れたドラムや、表面研磨によって鏡面仕上げされたステ
ンレスバンドが好ましい。これらの支持体の表面温度は
10℃以下が好ましい。支持体がほぼ一周した剥離点
で、生乾きのドープ膜(ウェブとも呼ぶ)を支持体から
剥離する。この間に、ドープから溶剤を揮発させ、目的
とする残留溶媒にすることがポイントである。つまり、
ドープ膜の厚み方向でのベルト表面付近での溶媒濃度が
高すぎる場合には、剥離した時、ベルトにドープが残っ
てしまい、次の流延に支障をきたす。更に剥離する力に
耐えるだけのウェブ強度が必要である。剥離時点での残
留溶媒量は、ベルトやドラム上での乾燥方法によっても
異なり、ドープ表面から風を当てて乾燥する方法より
は、ベルト或いはドラム裏面から伝熱する方法が効果的
に残留溶媒量を低減することが出来るのである。ドープ
の乾燥は、一般的には支持体(ドラム或いはベルト)の
表面側、つまり支持体上にあるドープの表面から熱風を
当てる方法、ドラム或いはベルトの裏面から熱風を当て
る方法、温度コントロールした液体をベルトやドラムの
ドープ流延面の反対側の裏面から接触させて、伝熱によ
りドラム或いはベルトを加熱し表面温度をコントロール
する液体伝熱方法などがあるが、裏面液体伝熱方式が好
ましい。流延される前の支持体の表面温度はドープに用
いられている溶媒の沸点以下であれば何度でもよい。し
かし乾燥を促進するためには、また支持体上での流動性
を失わせるためには、使用される溶媒の内の最も沸点の
低い溶媒の沸点より1〜10℃低い温度に設定すること
が好ましい。好ましい乾燥温度は40〜250℃、特に
70〜180℃が好ましい。さらに残留溶媒を除去する
ために、50〜160℃で乾燥され、その場合逐次温度
を変えた高温風で乾燥して残留溶剤を蒸発させることが
好ましく用いられている。以上の方法は、特公平5−1
7844号公報に記載がある。この方法によると、流延
から剥ぎ取りまでの時間を短縮することが可能である。
使用する溶媒によって乾燥温度、乾燥風量及び乾燥時間
が異なり、使用溶媒の種類、組合せに応じて適宜選べば
よい。最終仕上がりフイルムの残留溶媒量は2重量%以
下、更に0.4重量%以下であることが、寸度安定性が
良好なフイルムを得る上で好ましい。
【0052】本発明のセルロースアシレート溶液におけ
るセルロースアシレートの静的光散乱による会合分子量
に関して記述する。前記のとおり、流延によって得られ
た未乾のフィルムは金属支持体から剥離が必要であり、
実際には未乾フィルムを冷却してゲル化させ、剥離する
ことになる。本発明者らの鋭意検討の結果、溶液中の静
的光散乱による会合分子量を80万以上、好ましくは1
00万以上とすることがゲル化に大きく関係してくるこ
とを見いだした。なお、静的光散乱による会合分子量の
好ましい上限は500万であり、さらに好ましい上限は
300万である。会合分子量を制御する方法にはいくつ
かの方法があるが、例えば会合分子量を大きくする方法
としては以下を挙げることができる。貧溶剤の添加、
冷却、高温溶解時間の短縮、冷却温度アップ(例え
ば−70℃→−30℃)、高温溶解温度ダウン。
【0053】支持体から剥取ったウエブの乾燥工程では
フイルムは巾方向に収縮しようとし、高温度で乾燥する
ほど収縮が大きくなる。この収縮を可能な限り抑制しな
がら乾燥することが、出来上がったフイルムの平面性を
良好にする上で好ましい。この点から、例えば、特開昭
62−46625号公報に示されているような乾燥全工
程或いは一部の工程を幅方向にクリップでウェブの巾両
端を巾保持しつつ乾燥させる方法(テンター方式)が好
ましい。
【0054】本発明では、乾燥したウエブ(フイルム)
を延伸することにより特定のレターデーション値を発現
させることを特徴とする。例えば、特開昭62−115
035号、特開平4−152125号、同4−2842
11号、同4−298310号、同11−48271号
などに記載されている方法を利用できる。これにより、
セルロースアシレートフイルムの面内レターデーション
値を制御できる。即ちフイルムを延伸することでレター
デーション値を上げることができる。フイルムの延伸
は、常温または加熱条件下で実施する。加熱温度は、フ
イルムのガラス転移温度以下であることが好ましい。フ
イルムの延伸は、一軸延伸でもよく2軸延伸でもよい。
フイルムは、乾燥中の処理で延伸することができ、特に
溶媒が残存する場合は有効である。例えば、フイルムの
搬送ローラーの速度を調節して、フイルムの剥ぎ取り速
度よりもフイルムの巻き取り速度の方を速くするとフイ
ルムは延伸される。フイルムの巾をテンターで保持しな
がら搬送して、テンターの巾を徐々に広げることによっ
てもフイルムを延伸できる。フイルムの乾燥後に、延伸
機を用いて1軸延伸することもできる。延伸倍率は特に
限定はされないが、0乃至100%であることが好まし
い。これら流延から後乾燥までの工程は、空気雰囲気下
でもよいし窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下でもよ
い。
【0055】セルロースアシレートフイルムの製造に係
わる巻き取り機は一般的に使用されているものでよく、
定テンション法、定トルク法、テーパーテンション法、
内部応力一定のプログラムテンションコントロール法な
どの巻き取り方法で巻き取ることができる。出来上がり
(乾燥後)のセルロースアシレートフイルムの厚さは、
使用目的によって異なるが、通常5から500μmの範
囲であり、更に40〜250μmの範囲が好ましく、特
に30〜150μmの範囲が最も好ましい。フイルム厚
さの調製は、所望の厚さになるように、ドープ中に含ま
れる固形分濃度、ダイの口金のスリット間隙、ダイから
の押し出し圧力、支持体速度等を調節すればよい。これ
らの製膜法以外にも従来知られているセルロースアシレ
ート溶液を流延製膜する種々の方法(例えば特開昭61
−94724号、同61−148013号、特開平4−
85011号、同4−286611号、同5−1854
43号、同5−185445号、同6−278149
号、同8−207210号公報などに記載の方法)を好
ましく用いることが出来、用いる溶媒の沸点等の違いを
考慮して各条件を設定することによりそれぞれの公報に
記載の内容と同様の効果が得られる。セルロースアシレ
ートフイルムは製膜後、塗布により、下引層、帯電防止
層、ハレーション防止層、保護層等を設けても良い。
【0056】このようにして得られたセルロースアシレ
ートフイルムは以下の用途に利用できる。 液晶表示装置の光学補償シート セルロースアシレートフイルムは、液晶表示装置の光学
補償シートとして用いると特に効果がある。セルロース
アシレートフイルムには、フイルムそのものを光学補償
シートとして用いることができる。なお、フイルムその
ものを光学補償シートとして用いる場合は、偏光素子
(後述)の透過軸と、セルロースアシレートフイルムか
らなる光学補償シートの遅相軸とを実質的に平行または
垂直になるように配置することが好ましい。このような
偏光素子と光学補償シートとの配置については、特開平
10−48420号公報に記載がある。液晶表示装置
は、二枚の電極基板の間に液晶を担持してなる液晶セ
ル、その両側に配置された二枚の偏光素子、および該液
晶セルと該偏光素子との間に少なくとも一枚の光学補償
シートを配置した構成を有している。液晶セルの液晶層
は、通常は、二枚の基板の間にスペーサーを挟み込んで
形成した空間に液晶を封入して形成する。透明電極層
は、導電性物質を含む透明な膜として基板上に形成す
る。液晶セルには、さらにガスバリアー層、ハードコー
ト層あるいは(透明電極層の接着に用いる)アンダーコ
ート層を設けてもよい。これらの層は、通常、基板上に
設けられる。液晶セルの基板は、一般に80〜500μ
mの厚さを有する。光学補償シートは、液晶画面の着色
を取り除くための複屈折率フイルムである。セルロース
アシレートフイルムそのものを、光学補償シートとして
用いることができる。また、液晶表示装置の視野角を改
良するため、セルロースアシレートフイルムと、それと
は(正/負の関係が)逆の複屈折を示すフイルムを重ね
て光学補償シートとして用いてもよい。光学補償シート
の厚さの範囲は、前述した本発明のフイルムの好ましい
厚さと同じである。
【0057】偏光板 偏光板は、偏光膜およびその両側に配置された二枚の透
明保護膜からなる。一方の保護膜として、上記のセルロ
ースアシレートフイルムを用いることができる。他方の
保護膜は、通常のセルロースアシレートフイルムを用い
てもよい。偏光膜には、ヨウ素系偏光膜、二色性染料を
用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜がある。ヨウ素
系偏光膜および染料系偏光膜は、一般にポリビニルアル
コール系フイルムを用いて製造する。偏光板の保護膜
は、25〜350μmの厚さを有することが好ましく、
50〜200μmの厚さを有することがさらに好まし
い。液晶表示装置には、表面処理膜を設けてもよい。表
面処理膜の機能には、ハードコート、防曇処理、防眩処
理および反射防止処理が含まれる。セルロースアシレー
トフイルムの遅相軸と偏光膜の透過軸のなす角度は3°
以下になるように配置することが好ましく、2°以下に
なるように配置することがさらに好ましく、1°以下に
なるように配置することが最も好ましい。セルロースア
シレートフイルムを偏光板の透明保護膜として使用する
場合、セルロースアシレートフイルムを表面処理するこ
とが好ましい。表面処理としては、コロナ放電処理、グ
ロー放電処理、火炎処理、酸処理、アルカリ処理または
紫外線照射処理を実施する。酸処理またはアルカリ処
理、すなわちセルロースアシレートに対するケン化処理
を実施することが特に好ましい。
【0058】ディスコティック液晶性分子を含む光学
的異方性層 支持体の上に液晶(特にディスコティック液晶性分子)
を含む光学的異方性層を設けた光学補償シートも提案さ
れている(特開平3−9325号、同6−148429
号、同8−50206号、同9−26572号の各公報
記載)。セルロースアシレートフイルムは、そのような
光学補償シートの支持体としても用いることができる。
光学的異方性層は、負の一軸性を有し傾斜配向したディ
スコティック液晶性分子を含む層であることが好まし
い。ディスコティック液晶性分子の円盤面と支持体面と
のなす角は、光学的異方性層の深さ方向において変化し
ている(ハイブリッド配向している)ことが好ましい。
ディスコティック液晶性分子の光軸は、円盤面の法線方
向に存在する。ディスコティック液晶性分子は、光軸方
向の屈折率よりも円盤面方向の屈折率が大きな複屈折性
を有する。ディスコティック液晶性分子は、支持体表面
に対して実質的に水平に配向させてもよい。
【0059】VA型液晶表示装置 セルロースアシレートフイルムは、VAモードの液晶セ
ルを有するVA型液晶表示装置の光学補償シートの支持
体として特に有利に用いられる。VA型液晶表示装置に
用いる光学補償シートには、レターデーションの絶対値
が最小となる方向が光学補償シートの面内にも法線方向
にも存在しないことが好ましい。VA型液晶表示装置に
用いる光学補償シートの光学的性質は、光学的異方性層
の光学的性質、支持体の光学的性質および光学的異方性
層と支持体との配置により決定される。
【0060】OCB型液晶表示装置およびHAN型液
晶表示装置 セルロースアシレートフイルムは、OCBモードの液晶
セルを有するOCB型液晶表示装置あるいはHANモー
ドの液晶セルを有するHAN型液晶表示装置の光学補償
シートの支持体としても有利に用いられる。OCB型液
晶表示装置あるいはHAN型液晶表示装置に用いる光学
補償シートには、レターデーションの絶対値が最小とな
る方向が光学補償シートの面内にも法線方向にも存在し
ないことが好ましい。OCB型液晶表示装置あるいはH
AN型液晶表示装置に用いる光学補償シートの光学的性
質も、光学的異方性層の光学的性質、支持体の光学的性
質および光学的異方性層と支持体との配置により決定さ
れる。
【0061】その他の液晶表示装置 セルロースアシレートフイルムは、ASM(Axial
ly Symmetric Aligned Micr
ocell)モードの液晶セルを有するASM型液晶表
示装置の光学補償シートの支持体としても有利に用いら
れる。ASMモードの液晶セルは、セルの厚さが位置調
整可能な樹脂スペーサーにより維持されているとの特徴
がある。その他の性質は、TNモードの液晶セルと同様
である。ASMモードの液晶セルとASM型液晶表示装
置については、Kume外の論文(Kume et a
l., SID 98 Digest 1089 (1
998))に記載がある。セルロースアシレートフイル
ムを、TNモードの液晶セルを有するTN型液晶表示装
置の光学補償シートの支持体として用いてもよい。TN
モードの液晶セルとTN型液晶表示装置については、古
くから良く知られている。TN型液晶表示装置に用いる
光学補償シートについては、特開平3−9325号、同
6−148429号、同8−50206号、同9−26
572号の各公報に記載がある。
【0062】
【実施例】各実施例において、セルロースアシレート、
溶液およびフイルムの化学的性質および物理的性質は、
以下のように測定および算出した。
【0063】(1)セルロースアシレートの酢化度
(%) 酸化度はケン化法により測定した。乾燥したセルロース
アシレートを精秤し、アセトンとジメチルスルホキシド
との混合溶媒(容量比4:1)に溶解した後、所定量の
1N−水酸化ナトリウム水溶液を添加し、25℃で2時
間ケン化した。フェノールフタレインを指示薬として添
加し、1N−硫酸(濃度ファクター:F)で過剰の水酸
化ナトリウムを滴定した。また、上記と同様の方法によ
り、ブランクテストを行った。そして、下記式に従って
酢化度(%)を算出した。 酢化度(%)=(6.005×(B−A)×F)/W 式中、Aは試料の滴定に要した1N−硫酸量(ml)、
Bはブランクテストに要した1N−硫酸量(ml)、F
は1N−硫酸のファクター、Wは試料重量を示す。
【0064】(2)セルロースアシレートの平均分子量
および分子量分布 ゲル濾過カラムに、屈折率、光散乱を検出する検出器を
接続した高速液体クロマトグラフィーシステム(GPC
−LALLS)を用い測定した。測定条件は以下の通り
である。 溶媒: メチレンクロリド カラム: GMH×1(東ソー(株)製) 試料濃度: 0.1W/v% 流量: 1ml/min 試料注入量:300μl 標準試料: ポリメタクリル酸メチル(Mw=188,
200) 温度: 23℃
【0065】(3)セルロースアシレートの粘度平均重
合度(DP) 絶乾したセルロースアシレート約0.2gを精秤し、メ
チレンクロリド:エタノール=9:1(重量比)の混合
溶媒100mlに溶解した。これをオストワルド粘度計
にて25℃で落下秒数を測定し、重合度を以下の式によ
り求めた。 ηrel =T/T0 T: 測定試料の落下秒数 [η]=(1nηrel )/C T0:溶剤単独の落下秒数 DP=[η]/Km C: 濃度(g/l) Km:6×10-4
【0066】(4)溶液の安定性 得られた溶液またはスラリーの状態を常温(25℃)で
静置保存したまま観察し、以下のA、B、C、Dの4段
階に評価した。 A:20日間経時でも透明性と液均一性を示す。 B:10日間経時まで透明性と液均一性を保持している
が、20日で少し白濁が見られる。 C:液作製終了時では透明性と均一な液であるが、一日
経時するとゲル化し不均一な液となる。 D:液は膨潤・溶解が見られず不透明性で不均一な溶液
状態である。
【0067】(5)フイルム面状 フイルムを目視で観察し、その面状を以下の如く評価し
た。 A:フイルム表面は平滑である。 B:フイルム表面は平滑であるが、少し異物が見られ
る。 C:フイルム表面に弱い凹凸が見られ、異物の存在がは
っきり観察される。 D:フイルムに凹凸が見られ、異物が多数見られる。
【0068】(6)フイルムのレターデーション値 エリプソメーター(M−150、日本分光(株)製)を
用いて、波長550nmにおけるReレターデーション
値およびRthレターデーション値を測定した。
【0069】(7)フイルムの軸ずれ角度 自動複屈折計(KOBRA−21ADH、王子計測機器
(株))で3cmおきに軸ずれ角度を測定した。各々の
測定は幅方向10点で行い、平均値を求めた。遅相軸角
度については標準偏差も求めた。
【0070】(8)フイルムのヘイズ ヘイズ計(1001DP型、日本電色工業(株)製)を
用いて測定した。
【0071】(9)会合分子量 下記方法に従って、静的光散乱法を用いて測定する。な
おこれらの測定は装置の都合上希薄領域で測定するが、
これらの測定値は高濃度域のドープの挙動を反映してい
る。 セルロースアシレートをドープに使用する溶剤に溶か
し、0.1wt%、0.wt%、0.3wt%、0.4
wt%の溶液を調製する。なお、秤量は吸湿を防ぐため
セルロースアシレートは120℃で2時間乾燥したもの
を用い、25℃10%rhで行う。溶解方法は、ドープ
溶解時に採用した方法(常温溶解法、冷却溶解法、高温
溶解法)に従って実施する。 これらの溶液、および溶剤を0.2μmのテフロン
(登録商標)製フィルターで濾過する。 これらの静的光散乱を、光散乱測定装置(大塚電子
(株)製DLS−700)を用い、25℃n於いて30
度から140度まで10度間隔で測定する。 これらのデータを付属のデータ解析ソフトを用い、B
ERRYプロット法にて求める。なお、この解析に必要
な屈折率はアッベ屈折系で求めた溶剤の値を用い、屈折
率の濃度勾配(dn/dc)は、示差屈折計(大塚電子
(株)製DRM−1021)を用い、光散乱測定に用い
た溶剤、溶液を用いて測定する。
【0072】[実施例1] (1−1)セルロースアシレート溶液の作製 下記の3種の溶解方法にてセルロースアシレート溶液を
作製した。各実施例および比較例の詳細な溶剤組成につ
いては表1に記載した。なお、シリカ粒子(粒径20n
m)、トリフェニルフォスフェート/ビフェニルジフェ
ニルフォスフェート(1/2)、2,4−ビス−(n−
オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−
tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン
をそれぞれセルロースアシレートの0.5質量%、10
質量%、1.0質量%添加した。さらに、水準によって
はレターデーション上昇剤として(2,4,6−トリス
(m−トルイルアミノ))−1,3,5−トルイジンを
セルロースアシレートに対して3.5質量%添加した
(表1に上昇剤「有」と記載)
【0073】(1−1a)常温溶解(表1に「常温」と
記載) 溶媒中に、よく攪拌しつつ表1記載のセルロースアシレ
ートを徐々に添加し、室温(25℃)にて3時間放置し
膨潤させた。得られた膨潤混合物を還流冷却機を有する
混合タンク中で50℃において撹拌しながら溶解した。
【0074】(1−1b)冷却溶解(表1に「冷却」と
記載) 溶媒中に、よく攪拌しつつ表1記載のセルロースアシレ
ートを徐々に添加し、室温(25℃)にて3時間放置し
膨潤させた。得られた膨潤混合物をゆっくり撹拌しなが
ら、−8℃/分で−30℃まで冷却、その後表1記載の
温度まで冷却し6時間経過した後、+8℃/分で昇温し
内容物のゾル化がある程度進んだ段階で、内容物の撹拌
を開始した。50℃まで加温しドープを得た。
【0075】(1−1c)高圧高温溶解(表1に「高
温」と記載) 溶媒中に、よく攪拌しつつ表1記載のセルロースアシレ
ートを徐々に添加し、室温(25℃)にて3時間放置し
膨潤させた。得られた膨潤混合物を、二重構造のステン
レス製密閉容器に入れた。容器の外側のジャケットに高
圧水蒸気を通すことで+8℃/分で加温し1Mpa下、
表1記載の温度で5分間保持した。この後外側のジャケ
ットに50℃の水を通し−8℃/分で50℃まで冷却
し、ドープを得た。
【0076】(1−2)セルロースアシレート溶液の濾
過 次に得られたドープを50℃にて、絶対濾過精度0.0
1mmの濾紙(東洋濾紙(株)製、#63)で濾過し、
さらに絶対濾過精度0.0025mmの濾紙(ポール社
製、FH025)にて濾過した。
【0077】(1−3)セルロースアシレートフイルム
の作製および延伸 (1−3a)低温保持条件 得られたドープを、バンド流延機を用いて流延し、残留
溶剤量が15質量%のフイルムの状態で、130℃の条
件で、テンターを用いて25%の延伸倍率で横延伸し、
延伸後の幅のまま50℃で30秒間保持した後クリップ
を外してセルロースアシレートフイルム(厚さ:80μ
m)
【0078】(1−3b)高温保持条件 得られたドープを、バンド流延機を用いて流延した。残
留溶剤量が15重量%のフイルムを、130℃の条件
で、テンターを用いて25%の延伸倍率で横延伸し、延
伸後の幅のまま130℃で15秒間保持した後クリップ
を外してセルロースアシレートフイルムTAC−3(厚
さ:80μm)を製造した。
【0079】
【表1】
【0080】*なお、用いたセルロースアシレートの6
位アシル置換度はいずれも0.90以下であった。ま
た、静的光散乱法でもとめた会合分子量はいずれの水準
も100万以下であった。
【0081】(1−3)結果 得られたセルロースアシレートの溶液およびフイルムを
上述の項目に従って評価した。実施例に記載のセルロー
スアシレート溶液およびフイルムは、その溶液安定性、
フイルムの機械物性、光学物性において特に問題は認め
らず、レターデーション上昇剤の有無によりそのレター
デーションを自由に制御できると共に、軸ずれの角度も
問題なかった。一方、130℃でフイルムを保持した比
較例1から6はその軸ずれの偏差が大きすぎて、均一性
に問題があることがわかった。比較例7,8は均一なド
ープが形成されず面状で問題があった。
【0082】
【表2】
【0083】実施例2 実施例1と同様にしてセルロースアシレート溶液を作製
した。各実施例および比較例の詳細な溶剤組成について
は表3に記載した。添加剤は実施例1と同様である。な
お、溶液によっては剥離剤としてクエン酸モノエチルを
セルロースアシレートに対して400ppmになるよう
に溶液中に添加した。水準によって加えるレターデーシ
ョン上昇剤も実施例1と同様に添加した。なお、本発明
における共流延の内部層、外部層を形成する液としては
上記セルロースアシレート溶液を濃度および溶剤組成を
変えて用いた。詳細は表3に合わせて示した。また、溶
解、濾過についても実施例1と同様に行った。
【0084】このようにした作製した溶液を特開昭56
−162617号に記載の流延機を用いて流延し、12
0℃の環境下で30分乾燥して溶剤を蒸発させセルロー
スアシレートフィルムを得た。層構成は本発明において
は二層または三層であり、二層ではバンド面から内部層
/外部層の構成、三層では外部層/内部層/外部層のサ
ンドイッチ型であった。詳細は表1に示した。なお、本
流延機で流延速度を変更してその対応速度を計測してお
り、以下の3ランクで評価した結果を表2に合わせて示
した。 ○:流延速度大(40m/分超) △:流延速度中(30〜40m/分以上) X:流延速度小(30m/分未満)
【0085】
【表3】
【0086】結果 得られたセルロースアシレートの溶液およびフイルムを
上述の項目に従って評価した。実施例に記載のセルロー
スアシレート溶液およびフイルムは、その溶液安定性、
フイルムの機械物性、光学物性において特に問題は認め
らず、レターデーション上昇剤の有無によりそのレター
デーションを自由に制御できると共に、軸ずれの角度も
問題なかった。一方、130℃でフイルムを保持した比
較例1から6はその軸ずれの偏差が大きすぎて、均一性
に問題があることがわかった。比較例7,8は均一なド
ープが形成されず面状で問題があった。
【0087】また、特開平06−134993号公報記
載の共流延法に従ってバンド側に本発明の実施例1、空
気側に本発明の実施例2のドープを積層したが、溶液安
定性、フィルムの機械物性、光学物性において特に問題
は認められなかった。このようにして得た実施例1から
実施例6のセルロースアシレートフイルムを、特開平1
0−48420号公報の実施例1に記載の液晶表示装
置、特開平9−26572号公報の実施例1に記載のデ
ィスコティック液晶分子を含む光学的異方性層、ポリビ
ニルアルコールを塗布した配向膜、特開2000−15
4261号公報の図2〜9に記載のVA型液晶表示装
置、特開2000−154261号公報の図10〜15
に記載のOCB型液晶表示装置に用いたところ未実装の
ものに比べてムラ、輝度の低下は起こらず、視野角が改
良されることを確認した。また実施例7から実施例8の
フィルムを実装した場合、わずかにムラが観察された
が、ほとんど気にならない程度であった。これに対し、
比較例1から比較例4のフィルムを実装すると視野角は
改良されるものの、ムラが顕著に確認され実用上問題が
あった。さらに、比較例5、比較例6のフィルムの実装
では輝度の低下が起こり実用上問題があった。
【0088】
【表4】
【0089】
【発明の効果】セルロースアシレートを実質的に非塩素
系溶剤を主溶剤とする混合溶剤に溶解後、製膜したのち
に、延伸したセルロースアシレートフイルムの製造方法
であって、該セルロースアシレートフイルムのレターデ
ーション値Reが20乃至120nmの範囲にあり、か
つ、レターデーション値Rthが70乃至400nmの範
囲にあり、更に遅相軸角度の面内の平均の絶対値が3°
以下であり、かつ遅相軸角度の標準偏差が1.5°以下
であることを特徴とするセルロースアシレートフイルム
の製造方法により、溶解後の液経時安定性を改善し、フ
イルムの機械特性、光学特性の問題のないセルロースア
シレートフイルムを製造した。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 11:00 B29L 11:00 Fターム(参考) 4F205 AA01 AB07 AB11 AB14 AB17 AC05 AG01 AG03 GA07 GB02 GB26 GC07 GE22 GE24 GW21 4F210 AA01 AB06 AB07 AB17 AG01 AG03 AH73 AR06 QC03 QG01 QG15 QG18

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロースアシレートを実質的に非塩素
    系の溶剤に溶解してセルロースアシレート溶液を調製す
    る工程、セルロースアシレート溶液からセルロースアシ
    レートフイルムを製膜する工程、そして、セルロースア
    シレートフイルムを延伸する工程により、下記式(I)
    で定義されるReレターデーション値が20乃至115
    nmの範囲にあり、下記式(II)で定義されるRthレタ
    ーデーション値が70乃至400nmの範囲にあり、遅
    相軸角度の面内の平均の絶対値が3°以下であり、そし
    て、遅相軸角度の標準偏差が1.5°以下であるセルロ
    ースアシレートフイルムを製造することを特徴とするセ
    ルロースアシレートフイルムの製造方法: (I) Re=(nx−ny)×d (II) Rth={(nx+ny)/2−nz}×d [式中、nxは、フイルム面内の遅相軸方向の屈折率で
    あり;nyは、フイルム面内の進相軸方向の屈折率であ
    り;nzは、フイルムの厚み方向の屈折率であり;そし
    て、dは、フイルムの厚さである]。
  2. 【請求項2】 セルロースアシレートフイルムを延伸す
    る工程を、100℃以上の温度で実施し、延伸する工程
    の後にセルロースアシレートフイルムを80℃以上で保
    存する工程を実施する請求項1に記載のセルロースアシ
    レートフイルムの製造方法。
  3. 【請求項3】 実質的に非塩素系の溶剤が、炭素原子数
    3以上12以下のエーテル、ケトンまたはエステルと、
    アルコールとの混合溶媒からなり、全溶剤中のアルコー
    ルの割合が40乃至2質量%の範囲である請求項1に記
    載のセルロースアシレートフイルムの製造方法。
  4. 【請求項4】 セルロースアシレート100質量部に対
    して、少なくとも二つの芳香族環を有する芳香族化合物
    を0.01乃至20質量部添加する請求項1に記載のセ
    ルロースアシレートフイルムの製造方法。
  5. 【請求項5】 芳香族化合物が、少なくとも一つの1,
    3,5−トリアジン環を有する請求項4に記載のセルロ
    ースアシレートフイルムの製造方法。
  6. 【請求項6】 セルロースアシレート溶液を調製する工
    程が、−80℃以上0℃以下に冷却する処理または40
    ℃以上200℃以下に加熱する処理を含む請求項1に記
    載のセルロースアシレートフイルムの製造方法。
  7. 【請求項7】 ロールフイルム形態にセルロースアシレ
    ートフイルムを製膜し、セルロースアシレートフイルム
    を延伸する工程を、3乃至100%の延伸倍率でロール
    フイルム形態における幅方向に延伸して実施する請求項
    1に記載のセルロースアシレートフイルムの製造方法。
  8. 【請求項8】 シリカ粒子、可塑剤および紫外線防止剤
    を添加する請求項1に記載のセルロースアシレートフイ
    ルムの製造方法。
  9. 【請求項9】 セルロースアシレートの全アシル置換度
    の合計が2.75乃至2.90であり、かつ6位のアシ
    ル置換度が0.92以上である請求項1に記載のセルロ
    ースアシレートフイルムの製造方法。
  10. 【請求項10】 セルロースアシレート溶液におけるセ
    ルロースアシレートの静的光散乱による会合分子量が8
    0万以上である請求項1に記載のセルロースアシレート
    フイルムの製造方法。
  11. 【請求項11】 セルロースアシレートフイルムが二層
    以上の多層構造を有し、セルロースアシレートフイルム
    の少なくとも一方の側の外部層の厚さが1〜50μmの
    範囲にある請求項1に記載のセルロースアシレートフイ
    ルムの製造方法。
  12. 【請求項12】 各層を同時に流延して製膜する請求項
    11に記載のセルロースアシレートフイルムの製造方
    法。
  13. 【請求項13】 少なくとも一方の外部層が剥離剤を含
    有する請求項11に記載のセルロースアシレートフイル
    ムの製造方法。
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