JP2002165693A - 消臭除湿具 - Google Patents

消臭除湿具

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JP2002165693A JP2000365032A JP2000365032A JP2002165693A JP 2002165693 A JP2002165693 A JP 2002165693A JP 2000365032 A JP2000365032 A JP 2000365032A JP 2000365032 A JP2000365032 A JP 2000365032A JP 2002165693 A JP2002165693 A JP 2002165693A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、衣類の消臭・除湿用として
有効な消臭除湿具を提供することにある。 【解決手段】 本発明の消臭除湿具は、二枚のシート基
材を重ね合わせるとともに、両シート基材間の複数箇所
を一体に接合して、接合部によって囲まれる部分に形成
される少なくとも一つの区画室を具え、前記二枚のシー
ト基材のうち少なくとも何れか一方のシート基材が通気
性を有し、且つ前記二枚のシート基材のうち少なくとも
何れか一方のシート基材が透光性を有する積層シート
と、該積層シートの一または複数の区画室内に所定の割
合で収容される消臭剤および除湿剤とからなり、ハンガ
ーに対して垂下状態に取り付けられるようにしたことを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は消臭除湿具に関し、
特に、衣類の消臭・除湿用として有効な消臭除湿具に関
する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】従来から、日常生活で使
用される衣類においては、人体から放出された汗等に含
まれる臭いが染み込んだり、また汗等の水分を吸収した
りするため、初期の快適さを失ってしまうことが一般に
よく知られている。
【0003】そこで、脱臭効果を有するシート基材に孔
を設け、使用時にはこの孔にハンガーのフック部を通
し、ハンガーに掛けて吊るされた衣類に覆い被せて、衣
類に染み込んだ臭いを除去するようにした衣類脱臭器具
が提案されている(実公平3−3337号公報)。
【0004】しかしながら、この従来の衣類脱臭器具に
あっては、単に脱臭(消臭)効果を得ることのみを目的
としているものであり、除湿効果を得ることなど全く問
題視していない。しかも、この衣類脱臭器具はハンガー
に掛けて吊るされた衣類に覆い被せるように取り付けら
れるものであり、衣類をハンガーに吊したり、衣類の使
用に際してハンガーに吊るされた衣類を取り外したりす
る度に、この衣類脱臭器具を取り外さなければならず、
非常に面倒である。
【0005】また近年においては、活性炭、有機酸およ
び/またはアミン化合物が添着されたシート基材の表面
および/または裏面に通気性の良い布または不織布を積
層させた複合シートを、ハンガーを被覆する形状とした
態様の脱臭性ハンガーカバーや、活性炭、有機酸および
/またはアミン化合物が添着されたシート基材の表面お
よび/または裏面に通気性の良い布または不織布を積層
させた複合シートを、ハンガーの表面に接着し、ハンガ
ーを被覆した態様の脱臭性ハンガー等が提案されている
(実開平4−86478号公報)。
【0006】しかしながら、このような脱臭性ハンガー
カバーや脱臭性ハンガーにあっては、前述した衣類脱臭
器具と同様に、単に脱臭(消臭)効果を得ることのみを
目的としているものであり、除湿効果を得ることなど全
く問題視していない。しかも、これらの脱臭性ハンガー
カバーや脱臭性ハンガーは、活性炭、有機酸および/ま
たはアミン化合物をシート基材に対して直接添着させて
いるものであり、シート基材に対して添着させた活性
炭、有機酸および/またはアミン化合物が比較的簡単に
剥れ落ちてしまい、使用することによって消臭機能が大
幅に低下し、目的の消臭効果を得ることができない。
【0007】このように従来においては衣類の消臭・除
湿用として有効な消臭除湿具は提案されておらず、需要
者からは衣類の消臭・除湿用として有効な消臭除湿具の
開発が切望されている。
【0008】本発明は前述した従来の問題点に着目し、
これを解決しようとしたものであり、その目的は、衣類
の消臭・除湿用として有効な消臭除湿具を提供すること
にある。
【0009】
【問題点を解決するための手段】上記の問題点を解決す
るために、本発明の消臭除湿具は、二枚のシート基材を
重ね合わせるとともに、両シート基材間の複数箇所を一
体に接合して、接合部によって囲まれる部分に形成され
る少なくとも一つの区画室を具え、前記二枚のシート基
材のうち少なくとも何れか一方のシート基材が通気性を
有し、前記二枚のシート基材のうち少なくとも何れか一
方のシート基材が透光性を有する積層シートと、該積層
シートの一または複数の区画室内に所定の割合で収容さ
れる消臭剤および除湿剤とからなり、ハンガーに対して
垂下状態に取り付けられるようにしたことを特徴とす
る。
【0010】前述した消臭除湿具にあっては、ハンガー
に対して垂下状態に取り付けられた際に、積層シートの
接合部がハンガーの肩部に一致するように配置されてい
る態様のもの等を採用する。
【0011】そして、前述した消臭除湿具にあっては、
ハンガーのフック部を挿通させるための開放部が設けら
れている態様のもの等を採用する。
【0012】また、前述した消臭除湿具にあっては、区
画室内に収容される消臭剤および除湿剤が粒状物の集合
であり、各粒状物とこれに隣接する他の粒状物とが通気
可能な間隙を確保する形状を呈している態様のもの等を
採用する。
【0013】さらに、前述した消臭除湿具にあっては、
前記消臭剤が臭いを吸収する酸化亜鉛と光により臭いを
分解する酸化チタン(光触媒)とからなる態様のもの等
を採用することができ、前記除湿剤が水分を吸収するシ
リカゲルからなる態様のもの等を採用することができ
る。
【0014】さらにまた、前述した消臭除湿具にあって
は、少なくとも何れか一つの区画室の表面にその区画室
の湿度に応じて色を変化させるインジケータが設けられ
ている態様のもの等を採用する。
【0015】そしてまた、前述した消臭除湿具にあって
は、ハンガーに掛けて吊るした衣類によって被覆される
態様のもの等を採用したり、さらにハンガーに衣類を掛
けて吊るした際に、衣類の内側脇部に入り込むように形
成されている態様のもの等を採用する。
【0016】そしてさらに、前述した消臭除湿具にあっ
ては、ハンガーに掛けて吊るした衣類を被覆する態様の
もの等を採用する。
【0017】
【作用】本発明の消臭除湿具は、ハンガーに対して垂下
状態に取り付けられ、ハンガーに掛けて吊るした衣類に
よって被覆されるようにしたり、ハンガーに掛けて吊る
した衣類を被覆するようにしたりすると、人体から衣類
に吸収された汗等の水分を区画室内の除湿剤が吸収する
とともに、衣類に染み込んだ汗等の水分に含まれる臭い
を区画室内の消臭剤が吸収することになる。そして、水
分、臭いを吸収した消臭除湿具を天日に晒すと、除湿剤
に吸収された水分が蒸発して除湿剤が初期の乾燥状態に
戻るとともに、消臭剤に吸収された臭いが太陽光を媒体
として分解されて除去されることになる。
【0018】前述した消臭除湿具にあっては、ハンガー
に対して垂下状態に取り付けられた際に、積層シートに
おいてハンガーの肩部に一致するように配置されている
接合部によってその垂下状態の安定性が得られることに
なる。
【0019】そして、前述した消臭除湿具にあっては、
ハンガーのフック部を挿通させるために設けられている
開放部により、当該消臭除湿具のハンガーへの取り付け
作業を比較的簡単に行うことができる。
【0020】また、前述した消臭除湿具にあっては、区
画室内に収容される消臭剤および除湿剤が粒状物の集合
であり、各粒状物と隣接する他の粒状物とが通気可能な
間隙を確保する形状を呈しているので、消臭剤および除
湿剤において通気に触れる広範な表面積が得られること
になる。
【0021】さらに、前述した消臭除湿具にあっては、
前記消臭剤として酸化亜鉛および酸化チタン(光触媒)
を採用することで、酸化亜鉛が臭いを吸収するととも
に、酸化チタン(光触媒)が光により臭いを分解する。
同時に前記除湿剤として採用されるシリカゲルが水分を
吸収する。
【0022】さらにまた、前述した消臭除湿具にあって
は、少なくとも何れか一つの区画室の表面に設けられて
いるインジケータが、その区画室の湿度に応じて色を変
化させる。
【0023】そしてまた、当該消臭除湿具がハンガーに
掛けて吊るした衣類によって被覆されることで衣類の内
側から消臭機能および除湿機能が発揮される。特に、ハ
ンガーに衣類を掛けて吊るした際に、衣類の内側脇部に
入り込むように形成されていることで、衣類の内側脇部
に対する消臭機能および除湿機能が効率よく発揮され
る。
【0024】そしてさらに、当該消臭除湿具がハンガー
に掛けて吊るした衣類を被覆することで、衣類の外側か
ら消臭機能および除湿機能が発揮される。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。ここで、図1〜図5には本発明
の第1実施形態が示されており、図6〜図13には本発
明の第2実施形態が示されている。
【0026】先ず、本発明の第1実施形態について図1
〜図5を参照しながら説明する。ここで、図1は本発明
の実施形態を示す正面図であり、図2は図1の平面図で
あり、図3は図1の右側面図であり、図4は図1のA−
A線に沿う消臭除湿具の断面図であり、図5は図1のB
−B線に沿う消臭除湿具の断面図である。なお、図1の
左側面図は右側面図(図3)と略左右対称に現れ、図1
の背面図は正面図(図1)と略左右対称に現れるので、
ここでは省略する。
【0027】図1〜図5に示される第1実施形態の消臭
除湿具10は、二枚のシート基材11a,11aを重ね
合わせるとともに、両シート基材11a,11a間の複
数箇所を一体に接合して、接合部12によって囲まれる
部分に形成される少なくとも一つの区画室13を具え、
前記二枚のシート基材11a,11aのうち少なくとも
何れか一方のシート基材が通気性を有し、且つ前記二枚
のシート基材11a,11aのうち少なくとも何れか一
方のシート基材が透光性を有する積層シート11と、該
積層シート11の一または複数の区画室13内に所定の
割合で収容される消臭剤14および除湿剤15とからな
り、ハンガー9に対して垂下状態に取り付けられるよう
にしたものである。
【0028】この第1実施形態の消臭除湿具10は、ハ
ンガー9に掛けて吊るした衣類によって被覆される態様
のものとしたり、ハンガー9に掛けて吊るした衣類を被
覆する態様のものとしたりすることができる。特に、ハ
ンガー9に衣類を掛けて吊るした際に、衣類の内側脇部
に入り込むように形成されている後述する他の実施形態
(図6〜図13参照)のような態様のものとしてもよ
い。
【0029】ここで、第1実施形態の積層シート11
は、ハンガー9の少なくとも前後に垂下されるように、
ハンガー9の前方に垂下される部分の積層シート11
と、ハンガー9の後方に垂下される部分の積層シート1
1とが、継目部12aを介して継ぎ合わせられている。
つまり、継目部12aは、ハンガー9に取り付けられた
際に最上部分の接合部12に相当するものであり、この
接合部12がハンガー9の肩部9aに一致するように配
置されている。このように、当該第1実施形態の消臭除
湿具10は、ハンガー9に対して垂下状態に取り付けら
れた際に、積層シート11においてハンガー9の肩部9
aに一致するように配置されている接合部12(継目部
12a)によってその垂下状態の安定性が得られるよう
になっている。したがって、ハンガー9に対して消臭除
湿具10を安定した垂下状態に確実に取り付けることが
でき、ハンガー9に取り付けられた消臭除湿具10がハ
ンガー9からズレ落ちてしまうといった心配がない。
【0030】この第1実施形態の消臭除湿具10にあっ
ては、ハンガー9のフック部9bを挿通させるための開
放部16が設けられている。このように、ハンガー9の
フック部9bを挿通させるために設けられている開放部
16により、当該消臭除湿具10のハンガー9への取り
付け作業を比較的簡単に行うことができることになる。
したがって、ハンガー9に対して消臭除湿具10を取り
付けるにあたって極めて便利である。
【0031】また、第1実施形態にあっては、ハンガー
9の前方に垂下される部分の積層シート11と、ハンガ
ー9の後方に垂下される部分の積層シート11とについ
ては、互いにバランスが保たれるように、同一形状の態
様のものを採用し、前後の各重量が概ね等しくなるよう
に構成されている。
【0032】なお、継目部12aは、前述したようにハ
ンガー9の前方に垂下される部分の積層シート11とハ
ンガー9の後方に垂下される部分の積層シート11とを
継ぎ合わせたものであり、ハンガー9の肩部9aの傾斜
角に略対応するように傾斜状に継ぎ合わせられている。
このように、当該第1実施形態の消臭除湿具10をハン
ガー9に取り付けると、継目部12aがハンガー9の肩
部9aに合致するので、安定した取り付け状態をきわめ
て簡単に維持することができる。
【0033】第1実施形態の積層シート11において用
いるシート基材11a,11aにあっては、少なくとも
何れか一方のシート基材が通気性を有し、且つ少なくと
も何れか一方のシート基材が透光性を有している。通気
性を有するシート基材の材質としては紙、PE、PP、
PET等が掲げられ、これらの材質からなる織布や、不
織布や、網状物や、通気孔を設けたフィルム(微多孔フ
ィルムを含む)や、通気孔を設けたシートといった成形
物の態様のもの等が通気性を有するシート基材として採
用される。通気性を有するより具体的なシート基材とし
ては、PET、NY、PP等を芯材とし、その外側をP
P、PE等で被覆してなる芯鞘繊維により構成された、
織布や、不織布や、網状物といった態様のものが掲げら
れる。また、透光性を有するシート基材の材質としては
PE、PP、PET等が掲げられ、これらの材質からな
る織布や、不織布や、網状物や、フィルムや、シートと
いった成形物の態様のもの等が透光性を有するシート基
材として採用されるほか、ガラスからなる態様のものを
採用してもよい。透光性を有するより具体的なシート基
材としては、PET、NY、PP等を芯材とし、その外
側をPP、PE等で被覆してなる芯鞘繊維により構成さ
れた、織布や、不織布や、網状物といった態様のものが
掲げられる。これらのうち、PE、PP、PET等の材
質からなり、PET、NY、PP等を芯材とし、その外
側をPP、PE等で被覆してなる芯鞘繊維により構成さ
れた、織布や、不織布や、網状物は、通気性且つ透光性
を有するのでシート基材として好ましい。特に、使用時
のこすれに対する強さ、熱加工のしやすさ、強度等の点
で、PETを芯材とし、その外側をPEで被覆してなる
芯鞘繊維により構成された不織布をシート基材として採
用することが好ましい。不織布の目付は強度、通気性、
透光性の点から決めることができるが、20g/m
150g/mが好ましい。また、各シート基材11
a,11aは用途に応じた形状、大きさにすることがで
きる。
【0034】この第1実施形態における二枚のシート基
材11a,11aは、熱融着等によって周縁部間が一体
に接合されて袋状に形成されるとともに、二枚のシート
基材11a,11a間が熱融着等によって格子状に一体
に接合され、接合部12によって囲まれる二枚のシート
基材11a,11a間に四角形状や三角形状の複数の区
画室13が形成されるようになっている。
【0035】第1実施形態にあっては、ハンガー9の少
なくとも前後に垂下状態で取り付けられる各積層シート
11は、前述したように、二枚のシート基材11a,1
1aを重ね合わせるとともに、両シート基材11a,1
1a間の複数箇所を一体に接合して、接合部12によっ
て囲まれる部分に形成される複数の区画室13を具え、
前記二枚のシート基材11a,11aのうち少なくとも
何れか一方のシート基材が通気性を有し、且つ前記二枚
のシート基材11a,11aのうち少なくとも何れか一
方のシート基材が透光性を有しているものである。この
積層シート11の少なくとも一つの区画室13内には消
臭剤14および除湿剤15が所定の割合で収容されるよ
うになっている。
【0036】なお、第1実施形態にあっては、ハンガー
9の前方に垂下される部分の積層シート11と、ハンガ
ー9の後方に垂下される部分の積層シート11との何れ
においても、最上段の区画室13は、消臭剤14および
除湿剤15を収容しておらず、空の状態である。このよ
うに、最上段の区画室13に消臭剤14および除湿剤1
5を収容していないのは、当該第1実施形態の消臭除湿
具10をハンガー9に取り付けた際に、ハンガー9の肩
部9aにおいて無用に嵩張ってしまい、当該第1実施形
態の消臭除湿具10を取り付けたハンガー9に衣類を掛
けて吊るしたときに型崩れ等の不都合が生じるのを防止
するためである。
【0037】第1実施形態にあっては、区画室13内に
収容される消臭剤14および除湿剤15は、粒状物の集
合であり、各粒状物とこれに隣接する他の粒状物とが通
気可能な間隙を確保する形状を呈している。具体的には
比較的大径の球形状(図4および図5参照)や、隣接す
る他の粒状物と接触しても間隙が確保されるような多角
形状等といった形状を呈しているものである。このよう
に、第1実施形態にあっては、区画室13内に収容され
る消臭剤14および除湿剤15が粒状物の集合であり、
各粒状物とこれに隣接する他の粒状物とが通気可能な間
隙を確保する形状を呈しているので、消臭剤14および
除湿剤15の通気に触れる表面積が広くなっている。し
たがって、消臭機能並びに除湿機能の発揮に最適であ
る。
【0038】また、この第1実施形態の消臭除湿具10
にあっては、前記消臭剤14としては臭いを吸収する酸
化亜鉛と光により臭いを分解する酸化チタン(光触媒)
とからなる態様のものを採用し、前記除湿剤15として
は水分を吸収するシリカゲルからなる態様のものを採用
している。このように、消臭剤14として酸化亜鉛およ
び酸化チタン(光触媒)を採用することで、酸化亜鉛が
臭いを吸収するとともに、酸化チタン(光触媒)が光に
より臭いを分解するようになっている。したがって、良
好な消臭効果を得ることができる。同時に除湿剤15と
してシリカゲルを採用することで、シリカゲルが水分を
吸収するようになっている。したがって、良好な除湿効
果を得ることができる。
【0039】なお、第1実施形態における消臭剤14と
除湿剤15との組み合わせは、前述した組み合わせに限
定することなく、同様の性質を有するものであれば、他
の組み合わせであってもよい。また、第1実施形態にお
ける消臭剤14と除湿剤15との割合は、コストや消臭
効果や除湿効果の点から1:1〜1:1000の範囲に
なるように区画室13に収容される。
【0040】第1実施形態において積層シート11の区
画室13に消臭剤14および除湿剤15を収容するにあ
たっては、消臭剤14および除湿剤15を収容した区画
室13内にある程度の余裕空間を確保するようにすれ
ば、良好な通気性を得ることができ、消臭機能および除
湿機能を発揮する上で望ましい。例えば、消臭剤や除湿
剤は、ある程度の重量をもたせるようにすれば、垂下状
態の安定性を向上させることができるとともに、区画室
13内において消臭剤14および除湿剤15が下方に溜
まりその上方に空間が確保されて通気性が良好となり、
消臭効果および除湿効果の大幅な向上を期待することが
できる。
【0041】第1実施形態では、ハンガー9の前方に垂
下される部分の積層シート11と、ハンガー9の後方に
垂下される部分の積層シート11とが、ハンガー9の肩
部9aに一致するように配設される接合部12の継目部
12aにおいて継ぎ合わせた態様としたが、これととも
に左右を継ぎ合わせた態様としてもよい。この場合に
は、全体をやや大きめに形成することにより、大きさの
異なる種々のハンガー9においても使用することができ
る。
【0042】さらにまた、この第1実施形態の消臭除湿
具10にあっては、少なくとも何れか一つの区画室13
においてその表面の一部に、区画室13の湿度に応じて
色を変化させるインジケータ17が設けられている。こ
のように、少なくとも何れか一つの区画室13において
その表面の一部に設けられているインジケータ17が、
区画室13の湿度に応じて色を変化させるようになって
いる。したがって、インジケータ17の色を監視するこ
とにより、区画室13内のシリカゲルの吸水状態を把握
することが可能であり、消臭効果および除湿効果といっ
た一定の効果が常に得られるように維持し、管理するこ
とができる。
【0043】以上説明した第1実施形態の消臭除湿具1
0は、ハンガー9に対して垂下状態に取り付けられ、ハ
ンガー9に掛けて吊るした衣類によって被覆されるよう
にしたり、ハンガー9に掛けて吊るした衣類を被覆する
ようにしたりすると、人体から衣類に吸収された汗等の
水分を区画室13内の除湿剤15が吸収して除湿機能を
発揮し、衣類に染み込んだ汗等の水分に含まれる臭いを
区画室13内の消臭剤14が吸収して消臭機能を発揮す
るので、目的の消臭効果および除湿効果を得ることがで
き、衣類の消臭・除湿用として有効である。また、水
分、臭いを吸収した消臭除湿具10は、天日に晒すこと
で、除湿剤15に吸収された水分が蒸発して除湿剤15
は初期の乾燥状態に戻るとともに、消臭剤14に吸収さ
れた臭いが酸化チタンにより太陽光を媒体として分解さ
れて除去されるので、再び繰り返して使用することがで
きる。
【0044】前述したように、この第1実施形態の消臭
除湿具10をハンガー9に垂下状態に取り付け、ハンガ
ー9に掛けて吊るした衣類によって被覆されるようにし
たり、ハンガー9に掛けて吊るした衣類を被覆するよう
にしたりすると、消臭機能が発揮され、人体から放出し
た汗等の水分は衣類を通して消臭除湿具10の区画室1
3内のシリカゲルに吸収されることになる。また、除湿
機能が発揮され、汗等に含まれる臭いは衣類を通して消
臭除湿具10の区画室13内の酸化亜鉛に吸収されるこ
とになる。したがって、衣類において汗等の水分や汗等
に含まれる臭いが吸収されたままの状態となるようなこ
とはなく、衣類を乾燥した臭いの染み込んでいない初期
の状態に保つことができる。
【0045】そして、第1実施形態にあっては、消臭除
湿具10の区画室13内においてシリカゲルによる吸水
が飽和状態になると、区画室13の表面に設けてあるイ
ンジケータ17が色を変化させることになるので、この
色の変化を監視することにより、シリカゲルの状態を管
理することができる。当該第1実施形態の消臭除湿具1
0の区画室13内においてシリカゲルによる吸水が飽和
状態になった場合には、消臭除湿具10を天日に晒す
と、シリカゲルに吸収された水分が蒸発してシリカゲル
が初期の乾燥した状態に戻るとともに、酸化亜鉛が吸収
した臭いは酸化チタン(光触媒)が太陽光を媒体とする
ことにより分解、除去される。
【0046】前述したように構成した第1実施形態の消
臭除湿具10にあっては、ハンガー9に対して垂下状態
に取り付け、ハンガー9に掛けて吊るした衣類によって
当該消臭除湿具10が被覆されるようにしたり、ハンガ
ー9に掛けて吊るした衣類を当該消臭除湿具10によっ
て被覆するようにしたりすると、衣類の湿気、臭いを完
全に除去することができることになる。
【0047】また、当該第1実施形態の消臭除湿具10
を定期的に天日に晒すことにより、消臭除湿具10を常
に初期の機能を発揮する状態に維持することができるの
で、繰り返し使用が可能であり、衣類を適切な状態に保
管することができる。
【0048】次に、本発明の第2実施形態について図6
〜図13を参照しながら説明する。ここで、図6は本発
明の他の実施形態を示す正面図であり、図7は図6の平
面図であり、図8は図6の右側面図であり、図9は図6
の背面図であり、図10は図6のC−C線に沿う消臭除
湿具の断面図であり、図11は図6のD−D線に沿う消
臭除湿具の断面図であり、図12は図6のE−E線に沿
う消臭除湿具の断面図であり、図13は図6の製造方法
を示す消臭除湿具の展開図である。なお、図6の左側面
図は右側面図(図8)と略左右対称に現れるので、ここ
では省略する。また、第2実施形態の消臭除湿具10に
あっては、当該消臭除湿具10をハンガー9に対して垂
下状態に取り付けた際には積層シート11がハンガー9
の肩部9aにおいて実際には撓んだ状態になるが、図中
においては便宜上撓んでいない状態で示している。
【0049】図6〜図13に示される第2実施形態の消
臭除湿具10は、二枚のシート基材11a,11aを重
ね合わせるとともに、両シート基材11a,11a間の
複数箇所を一体に接合して、接合部12によって囲まれ
る部分に形成される少なくとも一つの区画室13を具
え、前記二枚のシート基材11a,11aのうち少なく
とも何れか一方のシート基材が通気性を有し、且つ前記
二枚のシート基材11a,11aのうち少なくとも何れ
か一方のシート基材が透光性を有する積層シート11
と、該積層シート11の一または複数の区画室13内に
所定の割合で収容される消臭剤14および除湿剤15と
からなり、ハンガー9に対して垂下状態に取り付けられ
ようにしたものであって、ハンガー9に衣類を掛けて吊
るした際に、ハンガー9に掛けて吊るした衣類によって
被覆され、衣類の内側脇部に入り込むように左右に袖部
分を突出させてT字型に形成されている。
【0050】この第2実施形態の消臭除湿具10におい
ては、ハンガー9に衣類を掛けて吊るした際に、ハンガ
ー9に掛けて吊るした衣類によって被覆され、T字型に
形成されて左右に突出する袖部分が衣類の内側脇部に入
り込むようになっている。したがって、第2実施形態の
消臭除湿具10によれば、ハンガーに衣類を掛けて吊る
した際に、ハンガー9に掛けて吊るした衣類によって被
覆され、T字型に形成されて左右に突出する袖部分が衣
類の内側脇部に入り込み、衣類の内側脇部に対する消臭
機能および除湿機能が効率よく発揮され、第1実施形態
の消臭除湿具10により得られる効果に加え、衣類の内
側脇部においてきわめて良好な消臭・除湿の効果を得る
ことができる。
【0051】この第2実施形態における前述したT字型
の消臭除湿具10は、図13に示されるように、上下が
交互に反転した状態で左右方向に長尺状に連続した複数
の消臭除湿具10を切断線18に沿って切断すること
で、個々の消臭除湿具10に分離される。なお、個々の
消臭除湿具10に分離するに先立って、切開部12bを
設けるようにすれば開放部16を比較的簡単に具えるこ
とができる。
【0052】この第2実施形態の消臭除湿具10は、ハ
ンガー9に衣類を掛けて吊るした際に、衣類の内側脇部
に入り込むように袖部分が左右に突出するT字型に形成
されており、前述したように、ハンガー9に掛けて吊る
した衣類によって被覆される態様のものとして使用する
ことが望ましい。なお、ハンガー9に掛けて吊るした衣
類を被覆する態様のものとして使用してもよい。
【0053】ここで、第2実施形態の積層シート11
は、ハンガー9の少なくとも前後に垂下されるように、
ハンガー9の前方に垂下される部分の積層シート11
と、ハンガー9の後方に垂下される部分の積層シート1
1とが、第1実施形態のような継目部を介して継ぎ合わ
せられているものではなく、一枚の積層シート11によ
り一体に形成されている。なお、第1実施形態に倣っ
て、ハンガー9の前方に垂下される部分の積層シート1
1と、ハンガー9の後方に垂下される部分の積層シート
11とが、継目部を介して継ぎ合わせられている態様の
ものとしてもよい。
【0054】この第2実施形態の消臭除湿具10にあっ
ては、ハンガー9のフック部9bを挿通させるための開
放部16が切開部12bによって設けられている。この
ように、ハンガー9のフック部9bを挿通させるために
設けられている開放部16により、当該消臭除湿具10
のハンガー9への取り付け作業を比較的簡単に行うこと
ができることになる。したがって、ハンガー9に対して
消臭除湿具10を取り付けるにあたって極めて便利であ
る。
【0055】また、第2実施形態にあっては、ハンガー
9の前方に垂下される部分の積層シート11と、ハンガ
ー9の後方に垂下される部分の積層シート11とについ
ては、第1実施形態に倣って互いにバランスが保たれる
ように、それぞれ同一形状の態様のものを採用し、前後
の各重量が概ね等しくなるように構成するようにしても
よい。
【0056】第2実施形態の積層シート11において用
いるシート基材11a,11aにあっては、第1実施形
態と同様に、少なくとも何れか一方のシート基材が通気
性を有し、且つ少なくとも何れか一方のシート基材が透
光性を有している。通気性を有するシート基材の材質と
しては紙、PE、PP、PET等が掲げられ、これらの
材質からなる織布や、不織布や、網状物や、通気孔を設
けたフィルム(微多孔フィルムを含む)や、通気孔を設
けたシートといった成形物の態様のもの等が通気性を有
するシート基材として採用される。通気性を有するより
具体的なシート基材としては、PET、NY、PP等を
芯材とし、その外側をPP、PE等で被覆してなる芯鞘
繊維により構成された、織布や、不織布や、網状物とい
った態様のものが掲げられる。また、透光性を有するシ
ート基材の材質としてはPE、PP、PET等が掲げら
れ、これらの材質からなる織布や、不織布や、網状物
や、フィルムや、シートといった成形物の態様のもの等
が透光性を有するシート基材として採用されるほか、ガ
ラスからなる態様のものを採用してもよい。透光性を有
するより具体的なシート基材としては、PET、NY、
PP等を芯材とし、その外側をPP、PE等で被覆して
なる芯鞘繊維により構成された、織布や、不織布や、網
状物といった態様のものが掲げられる。これらのうち、
PE、PP、PET等の材質からなり、PET、NY、
PP等を芯材とし、その外側をPP、PE等で被覆して
なる芯鞘繊維により構成された、織布や、不織布や、網
状物は、通気性且つ透光性を有するのでシート基材とし
て好ましい。特に、使用時のこすれに対する強さ、熱加
工のしやすさ、強度等の点で、PETを芯材とし、その
外側をPEで被覆してなる芯鞘繊維により構成された不
織布をシート基材として採用することが好ましい。不織
布の目付は強度、通気性、透光性の点から決めることが
できるが、20g/m〜150g/mが好ましい。
また、各シート基材11a,11aは用途に応じた形
状、大きさにすることができる。
【0057】この第2実施形態における二枚のシート基
材11a,11aは、第1実施形態と同様に、熱融着等
によって周縁部間が一体に接合されて袋状に形成される
とともに、二枚のシート基材11a,11a間が熱融着
等によって格子状に一体に接合され、接合部12によっ
て囲まれる二枚のシート基材11a,11a間に四角形
状の複数の区画室13が形成されるようになっている。
【0058】第2実施形態にあっては、ハンガー9の少
なくとも前後に垂下状態で取り付けられる各積層シート
11は、前述したように、二枚のシート基材11a,1
1aを重ね合わせるとともに、両シート基材11a,1
1a間の複数箇所を一体に接合して、接合部12によっ
て囲まれる部分に形成される複数の区画室13を具え、
前記二枚のシート基材11a,11aのうち少なくとも
何れか一方のシート基材が通気性を有し、且つ前記二枚
のシート基材11a,11aのうち少なくとも何れか一
方のシート基材が透光性を有しているものである。この
第2実施形態における積層シート11の少なくとも一つ
の区画室13内には、第1実施形態と同様に、消臭剤1
4および除湿剤15が所定の割合で収容されるようにな
っている。
【0059】なお、第2実施形態にあっては、ハンガー
9の前方に垂下される部分の積層シート11と、ハンガ
ー9の後方に垂下される部分の積層シート11との何れ
においても、最上段から最下段の各区画室13は、消臭
剤14および除湿剤15を収容している。当該第2実施
形態の消臭除湿具10をハンガー9に取り付けた際に、
ハンガー9の肩部9aにおいて無用に嵩張ってしまう場
合には、第1実施形態に倣い、最上段の区画室13には
消臭剤14および除湿剤15を収容しないで、当該第2
実施形態の消臭除湿具10を取り付けたハンガー9に衣
類を掛けて吊るしたときに型崩れ等の不都合が生じるの
を防止するようにしてもよい。
【0060】第2実施形態にあっては、区画室13内に
収容される消臭剤14および除湿剤15は、第1実施形
態と同様に、粒状物の集合であり、各粒状物とこれに隣
接する他の粒状物とが通気可能な間隙を確保する形状を
呈している。具体的には比較的大径の球形状(図10〜
図12参照)や、隣接する他の粒状物と接触しても間隙
が確保されるような多角形状等といった形状を呈してい
るものである。このように、第2実施形態にあっては、
第1実施形態と同様に、区画室13内に収容される消臭
剤14および除湿剤15が粒状物の集合であり、各粒状
物とこれに隣接する他の粒状物とが通気可能な間隙を確
保する形状を呈しているので、消臭剤14および除湿剤
15の通気に触れる表面積が広くなっている。したがっ
て、消臭機能並びに除湿機能の発揮に最適である。
【0061】また、この第2実施形態の消臭除湿具10
にあっては、前記消臭剤14としては臭いを吸収する酸
化亜鉛と光により臭いを分解する酸化チタン(光触媒)
とからなる態様のものを採用し、前記除湿剤15として
は水分を吸収するシリカゲルからなる態様のものを採用
している。このように、消臭剤14として酸化亜鉛およ
び酸化チタン(光触媒)を採用することで、酸化亜鉛が
臭いを吸収するとともに、酸化チタン(光触媒)が光に
より臭いを分解するようになっている。したがって、良
好な消臭効果を得ることができる。同時に除湿剤15と
してシリカゲルを採用することで、シリカゲルが水分を
吸収するようになっている。したがって、良好な除湿効
果を得ることができる。
【0062】なお、第2実施形態における消臭剤14と
除湿剤15との組み合わせは、第1実施形態と同様に、
前述した組み合わせに限定することなく、同様の性質を
有するものであれば、他の組み合わせであってもよい。
また、第2実施形態における消臭剤14と除湿剤15と
の割合は、第1実施形態と同様に、コストや消臭効果や
除湿効果の点から1:1〜1:1000の範囲になるよ
うに区画室13に収容される。
【0063】第2実施形態において積層シート11の区
画室13に消臭剤14および除湿剤15を収容するにあ
たっては、第1実施形態と同様に、消臭剤14および除
湿剤15を収容した区画室13内にある程度の余裕空間
を確保するようにすれば、良好な通気性を得ることがで
き、消臭機能および除湿機能を発揮する上で望ましい。
例えば、消臭剤や除湿剤は、ある程度の重量をもたせる
ようにすれば、垂下状態の安定性を向上させることがで
きるとともに、区画室13内において消臭剤14および
除湿剤15が下方に溜まりその上方に空間が確保されて
通気性が良好となり、消臭効果および除湿効果の大幅な
向上を期待することができる。
【0064】第2実施形態では、ハンガー9の前方に垂
下される部分の積層シート11と、ハンガー9の後方に
垂下される部分の積層シート11とが、一枚の積層シー
ト11により一体に形成されている態様のものとした
が、前後の各重量が概ね等しくなるようにそれぞれ同一
形状の態様のものを採用したり、これとともに左右を継
ぎ合わせた態様としてもよい。この場合には、全体をや
や大きめに形成することにより、大きさの異なる種々の
ハンガー9においても使用することができる。
【0065】さらにまた、この第2実施形態の消臭除湿
具10にあっては、第1実施形態と同様に、少なくとも
何れか一つの区画室13においてその表面の一部に、区
画室13の湿度に応じて色を変化させるインジケータ1
7が設けられている。このように、少なくとも何れか一
つの区画室13においてその表面の一部に設けられてい
るインジケータ17が、区画室13の湿度に応じて色を
変化させるようになっている。したがって、インジケー
タ17の色を監視することにより、区画室13内のシリ
カゲルの吸水状態を把握することが可能であり、消臭効
果および除湿効果といった一定の効果を常に得られるよ
うに維持し、管理することができる。
【0066】以上説明した第2実施形態の消臭除湿具1
0は、ハンガー9に対して垂下状態に取り付けられ、ハ
ンガー9に掛けて吊るした衣類によって被覆されるよう
にしたり、ハンガー9に掛けて吊るした衣類を被覆する
ようにしたりすると、人体から衣類に吸収された汗等の
水分を区画室13内の除湿剤15が吸収して除湿機能を
発揮し、衣類に染み込んだ汗等の水分に含まれる臭いを
区画室13内の消臭剤14が吸収して消臭機能を発揮す
るので、目的の消臭効果および除湿効果を得ることがで
き、衣類の消臭・除湿用として有効である。また、水
分、臭いを吸収した消臭除湿具10は、天日に晒すこと
で、除湿剤15に吸収された水分が蒸発して除湿剤15
は初期の乾燥状態に戻るとともに、消臭剤14に吸収さ
れた臭いが酸化チタンにより太陽光を媒体として分解さ
れて除去されるので、再び繰り返して使用することがで
きる。
【0067】前述したように、この第2実施形態の消臭
除湿具10をハンガー9に垂下状態に取り付け、ハンガ
ー9に掛けて吊るした衣類によって当該消臭除湿具10
が被覆されるようにしたり、ハンガー9に掛けて吊るし
た衣類を当該消臭除湿具10によって被覆するようにす
ると、消臭機能が発揮され、人体から放出した汗等の水
分は衣類を通して消臭除湿具10の区画室13内のシリ
カゲルに吸収されることになる。また、除湿機能が発揮
され、汗等に含まれる臭いは衣類を通して消臭除湿具1
0の区画室13内の酸化亜鉛に吸収されることになる。
したがって、衣類において汗等の水分や汗等に含まれる
臭いが吸収されたままの状態となるようなことはなく、
衣類を乾燥した臭いの染み込んでいない初期の状態に保
つことができる。
【0068】そして、第2実施形態にあっては、第1実
施形態と同様に、消臭除湿具10の区画室13内におい
てシリカゲルによる吸水が飽和状態になると、区画室1
3の表面に設けてあるインジケータ17が色を変化させ
ることになるので、この色の変化を監視することによ
り、シリカゲルの状態を管理することができる。当該第
2実施形態の消臭除湿具10の区画室13内においてシ
リカゲルによる吸水が飽和状態になった場合には、消臭
除湿具10を天日に晒すと、シリカゲルに吸収された水
分が蒸発してシリカゲルが初期の乾燥した状態に戻ると
ともに、酸化亜鉛が吸収した臭いは酸化チタン(光触
媒)が太陽光を媒体とすることにより分解、除去され
る。
【0069】前述したように構成した第2実施形態の消
臭除湿具10にあっては、ハンガー9に対して垂下状態
に取り付け、ハンガー9に掛けて吊るした衣類によって
当該消臭除湿具10が被覆されるようにしたり、ハンガ
ー9に掛けて吊るした衣類を当該消臭除湿具10によっ
て被覆するようにしたりすることにより、当該ハンガー
9に衣類を掛けて吊るすと、衣類の湿気、臭いを完全に
除去することができることになる。
【0070】また、当該第2実施形態の消臭除湿具10
を定期的に天日に晒すことにより、消臭除湿具10を常
に初期の機能を発揮する状態に維持することができるの
で、繰り返し使用が可能であり、衣類を適切な状態に保
管することができる。
【0071】
【発明の効果】本発明の消臭除湿具は、ハンガーに対し
て垂下状態に取り付けられ、ハンガーに掛けて吊るした
衣類によって被覆されるようにしたり、ハンガーに掛け
て吊るした衣類を被覆するようにすると、人体から衣類
に吸収された汗等の水分を区画室内の除湿剤が吸収して
除湿機能を発揮し、衣類に染み込んだ汗等の水分に含ま
れる臭いを区画室内の消臭剤が吸収して消臭機能を発揮
するので、目的の消臭効果および除湿効果を得ることが
でき、衣類の消臭・除湿用として有効である。また、水
分、臭いを吸収した消臭除湿具は、天日に晒すことで、
除湿剤に吸収された水分が蒸発して除湿剤が初期の乾燥
状態に戻るとともに、消臭剤に吸収された臭いが太陽光
を媒体として分解されて除去されるので、再び繰り返し
て使用することができる。
【0072】本発明の消臭除湿具は、ハンガーに対して
垂下状態に取り付けられた際に、積層シートにおいてハ
ンガーの肩部に一致するように配置されている接合部に
よってその垂下状態の安定性が得られるようになってい
るので、ハンガーに対して安定した垂下状態に確実に取
り付けることができ、ハンガーに取り付けられた消臭除
湿具がハンガーからズレ落ちてしまうといった心配がな
い。
【0073】そして本発明の消臭除湿具は、ハンガーの
フック部を挿通させるために設けられている開放部によ
り、当該消臭除湿具のハンガーへの取り付け作業を比較
的簡単に行うことができることになるので、ハンガーに
対して消臭除湿具を取り付けるにあたって極めて便利で
ある。
【0074】また本発明の消臭除湿具は、区画室内に収
容される消臭剤および除湿剤が粒状物の集合であり、各
粒状物と隣接する他の粒状物とが通気可能な間隙を確保
する形状を呈しているので、消臭剤および除湿剤の通気
に触れる表面積が広くなっているので、消臭機能並びに
除湿機能の発揮に最適である。
【0075】さらに本発明の消臭除湿具は、前記消臭剤
として酸化亜鉛および酸化チタン(光触媒)を採用する
ことで、酸化亜鉛が臭いを吸収するとともに、酸化チタ
ン(光触媒)が光により臭いを分解するようになってい
るので、良好な消臭効果を得ることができる。同時に前
記除湿剤としてシリカゲルを採用することで、シリカゲ
ルが水分を吸収するようになっているので、良好な除湿
効果を得ることができる。
【0076】さらにまた本発明の消臭除湿具は、少なく
とも何れか一つの区画室においてその表面の一部に設け
られているインジケータが、その区画室の湿度に応じて
色を変化させるようになっているので、インジケータの
色を監視することにより、区画室内のシリカゲルの吸水
状態を把握することが可能であり、消臭効果および除湿
効果といった一定の効果が常に得られるように維持し、
管理することができる。
【0077】そしてまた、当該消臭除湿具がハンガーに
掛けて吊るした衣類によって被覆されることで衣類の内
側から消臭機能および除湿機能が発揮され、衣類の内側
において良好な消臭・除湿効果を得ることができる。特
に、ハンガーに衣類を掛けて吊るした際に、衣類の内側
脇部に入り込むように形成されていることで、衣類の内
側脇部に対する消臭機能および除湿機能が効率よく発揮
され、衣類の内側脇部においてきわめて良好な消臭・除
湿の効果を得ることができる。
【0078】そしてさらに、当該消臭除湿具がハンガー
に掛けて吊るした衣類を被覆することで、衣類の外側か
ら消臭機能および除湿機能が発揮され、衣類の外側にお
いて良好な消臭・除湿効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す正面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1の右側面図である。
【図4】図1のA−A線に沿う消臭除湿具の断面図であ
る。
【図5】図1のB−B線に沿う消臭除湿具の断面図であ
る。
【図6】本発明の他の実施形態を示す正面図である。
【図7】図6の平面図である。
【図8】図6の右側面図である。
【図9】図6の背面図である。
【図10】図6のC−C線に沿う消臭除湿具の断面図で
ある。
【図11】図6のD−D線に沿う消臭除湿具の断面図で
ある。
【図12】図6のE−E線に沿う消臭除湿具の断面図で
ある。
【図13】図6の製造方法を示す消臭除湿具の展開図で
ある。
【符号の説明】
9……ハンガー 9a……肩部 9b……フック部 10……消臭除湿具 11……積層シート 11a……シート基材 12……接合部 12a……継目部 12b……切開部 13……区画室 14……消臭剤 15……除湿剤 16……開放部 17……インジケータ 18……切断線

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二枚のシート基材を重ね合わせるととも
    に、両シート基材間の複数箇所を一体に接合して、接合
    部によって囲まれる部分に形成される少なくとも一つの
    区画室を具え、前記二枚のシート基材のうち少なくとも
    何れか一方のシート基材が通気性を有し、且つ前記二枚
    のシート基材のうち少なくとも何れか一方のシート基材
    が透光性を有する積層シートと、該積層シートの一また
    は複数の区画室内に所定の割合で収容される消臭剤およ
    び除湿剤とからなり、ハンガーに対して垂下状態に取り
    付けられるようにしたことを特徴とする消臭除湿具。
  2. 【請求項2】 ハンガーに対して垂下状態に取り付けら
    れた際に、積層シートの接合部がハンガーの肩部に一致
    するように配置されている請求項1に記載の消臭除湿
    具。
  3. 【請求項3】 ハンガーのフック部を挿通させるための
    開放部が設けられている請求項1または2に記載の消臭
    除湿具。
  4. 【請求項4】 区画室内に収容される消臭剤および除湿
    剤が粒状物の集合であり、各粒状物とこれに隣接する他
    の粒状物とが通気可能な間隙を確保する形状を呈してい
    る請求項1〜3の何れか1項に記載の消臭除湿具。
  5. 【請求項5】 前記消臭剤が臭いを吸収する酸化亜鉛と
    光により臭いを分解する酸化チタン(光触媒)とからな
    り、前記除湿剤が水分を吸収するシリカゲルからなる請
    求項1〜4の何れか1項に記載の消臭除湿具。
  6. 【請求項6】 少なくとも何れか一つの区画室の表面に
    その区画室の湿度に応じて色を変化させるインジケータ
    が設けられている請求項1〜5の何れか1項に記載の消
    臭除湿具。
  7. 【請求項7】 ハンガーに掛けて吊るした衣類によって
    被覆される請求項1〜6の何れか1項に記載の消臭除湿
    具。
  8. 【請求項8】 ハンガーに衣類を掛けて吊るした際に、
    衣類の内側脇部に入り込むように形成されている請求項
    7に記載の消臭除湿具。
  9. 【請求項9】 ハンガーに掛けて吊るした衣類を被覆す
    る請求項1〜8の何れか1項に記載の消臭除湿具。
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