JP4841723B2 - 消臭除湿具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は消臭除湿具に関し、特に、衣類の消臭・除湿用として有効な消臭除湿具に関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】
従来から、日常生活で使用される衣類においては、人体から放出された汗等に含まれる臭いが染み込んだり、また汗等の水分を吸収したりするため、初期の快適さを失ってしまうことが一般によく知られている。
【0003】
そこで、脱臭効果を有するシート基材に孔を設け、使用時にはこの孔にハンガーのフック部を通し、ハンガーに掛けて吊るされた衣類に覆い被せて、衣類に染み込んだ臭いを除去するようにした衣類脱臭器具が提案されている(実公平3−3337号公報)。
【0004】
しかしながら、この従来の衣類脱臭器具にあっては、単に脱臭(消臭)効果を得ることのみを目的としているものであり、除湿効果を得ることなど全く問題視していない。しかも、この衣類脱臭器具はハンガーに掛けて吊るされた衣類に覆い被せるように取り付けられるものであり、衣類をハンガーに吊したり、衣類の使用に際してハンガーに吊るされた衣類を取り外したりする度に、この衣類脱臭器具を取り外さなければならず、非常に面倒である。
【0005】
また近年においては、活性炭、有機酸および/またはアミン化合物が添着されたシート基材の表面および/または裏面に通気性の良い布または不織布を積層させた複合シートを、ハンガーを被覆する形状とした態様の脱臭性ハンガーカバーや、活性炭、有機酸および/またはアミン化合物が添着されたシート基材の表面および/または裏面に通気性の良い布または不織布を積層させた複合シートを、ハンガーの表面に接着し、ハンガーを被覆した態様の脱臭性ハンガー等が提案されている(実開平4−86478号公報)。
【0006】
しかしながら、このような脱臭性ハンガーカバーや脱臭性ハンガーにあっては、前述した衣類脱臭器具と同様に、単に脱臭(消臭)効果を得ることのみを目的としているものであり、除湿効果を得ることなど全く問題視していない。しかも、これらの脱臭性ハンガーカバーや脱臭性ハンガーは、活性炭、有機酸および/またはアミン化合物をシート基材に対して直接添着させているものであり、シート基材に対して添着させた活性炭、有機酸および/またはアミン化合物が比較的簡単に剥れ落ちてしまい、使用することによって消臭機能が大幅に低下し、目的の消臭効果を得ることができない。
【0007】
このように従来においては衣類の消臭・除湿用として有効な消臭除湿具は提案されておらず、需要者からは衣類の消臭・除湿用として有効な消臭除湿具の開発が切望されている。
【0008】
本発明は前述した従来の問題点に着目し、これを解決しようとしたものであり、その目的は、衣類の消臭・除湿用として有効な消臭除湿具を提供することにある。
【0009】
【問題点を解決するための手段】
上記の問題点を解決するために、本発明の消臭除湿具は、二枚のシート基材を重ね合わせるとともに、両シート基材間の複数箇所を一体に接合して、接合部によって囲まれる部分に形成される複数の区画室を具え、前記二枚のシート基材のうち少なくとも何れか一方のシート基材が通気性を有し、且つ前記二枚のシート基材のうち少なくとも何れか一方のシート基材が透光性を有する積層シートと、該積層シートの前記区画室内に所定の割合で収容される消臭剤および除湿剤とからなり、ハンガーに対して垂下状態取り付けられた際に、前記積層シートの前記接合部がハンガーの肩部に一致するように配置される消臭除湿具であって、前記ハンガーの前記肩部に一致するように配置される前記接合部に隣接した前記区画室を、前記消臭剤および前記除湿剤が収容されない空き空間で構成したことを特徴とする。
【0011】
そして、前述した消臭除湿具にあっては、ハンガーのフック部を挿通させるための開放部が設けられている態様のもの等を採用する。
【0012】
また、前述した消臭除湿具にあっては、区画室内に収容される消臭剤および除湿剤が粒状物の集合であり、各粒状物とこれに隣接する他の粒状物とが通気可能な間隙を確保する形状を呈している態様のもの等を採用する。
【0013】
さらに、前述した消臭除湿具にあっては、前記消臭剤が臭いを吸収する酸化亜鉛と光により臭いを分解する酸化チタンとからなる態様のもの等を採用することができ、前記除湿剤が水分を吸収するシリカゲルからなる態様のもの等を採用することができる。
【0014】
さらにまた、前述した消臭除湿具にあっては、少なくとも何れか一つの区画室の表面にその区画室の湿度に応じて色を変化させるインジケータが設けられている態様のもの等を採用する。
【0015】
そしてまた、前述した消臭除湿具にあっては、ハンガーに掛けて吊るした衣類によって被覆される態様のもの等を採用したり、さらにハンガーに衣類を掛けて吊るした際に、衣類の内側脇部に入り込むように形成されている態様のもの等を採用する。
【0016】
そしてさらに、前述した消臭除湿具にあっては、ハンガーに掛けて吊るした衣類を被覆する態様のもの等を採用する。
【0017】
【作用】
本発明の消臭除湿具は、ハンガーに対して垂下状態に取り付けられ、ハンガーに掛けて吊るした衣類によって被覆されるようにしたり、ハンガーに掛けて吊るした衣類を被覆するようにしたりすると、人体から衣類に吸収された汗等の水分を区画室内の除湿剤が吸収するとともに、衣類に染み込んだ汗等の水分に含まれる臭いを区画室内の消臭剤が吸収することになる。そして、水分、臭いを吸収した消臭除湿具を天日に晒すと、除湿剤に吸収された水分が蒸発して除湿剤が初期の乾燥状態に戻るとともに、消臭剤に吸収された臭いが太陽光を媒体として分解されて除去されることになる。
【0018】
前述した消臭除湿具にあっては、ハンガーに対して垂下状態に取り付けられた際に、積層シートにおいてハンガーの肩部に一致するように配置されている接合部によってその垂下状態の安定性が得られることになる。
【0019】
そして、前述した消臭除湿具にあっては、ハンガーのフック部を挿通させるために設けられている開放部により、当該消臭除湿具のハンガーへの取り付け作業を比較的簡単に行うことができる。
【0020】
また、前述した消臭除湿具にあっては、区画室内に収容される消臭剤および除湿剤が粒状物の集合であり、各粒状物と隣接する他の粒状物とが通気可能な間隙を確保する形状を呈しているので、消臭剤および除湿剤において通気に触れる広範な表面積が得られることになる。
【0021】
さらに、前述した消臭除湿具にあっては、前記消臭剤として酸化亜鉛および酸化チタンを採用することで、酸化亜鉛が臭いを吸収するとともに、酸化チタンが光により臭いを分解する。同時に前記除湿剤として採用されるシリカゲルが水分を吸収する。
【0022】
さらにまた、前述した消臭除湿具にあっては、少なくとも何れか一つの区画室の表面に設けられているインジケータが、その区画室の湿度に応じて色を変化させる。
【0023】
そしてまた、当該消臭除湿具がハンガーに掛けて吊るした衣類によって被覆されることで衣類の内側から消臭機能および除湿機能が発揮される。特に、ハンガーに衣類を掛けて吊るした際に、衣類の内側脇部に入り込むように形成されていることで、衣類の内側脇部に対する消臭機能および除湿機能が効率よく発揮される。
【0024】
そしてさらに、当該消臭除湿具がハンガーに掛けて吊るした衣類を被覆することで、衣類の外側から消臭機能および除湿機能が発揮される。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。ここで、図1〜図5には本発明の第1実施形態が示されており、図6〜図13には本発明の第2実施形態が示されている。
【0026】
先ず、本発明の第1実施形態について図1〜図5を参照しながら説明する。ここで、図1は本発明の実施形態を示す正面図であり、図2は図1の平面図であり、図3は図1の右側面図であり、図4は図1のA−A線に沿う消臭除湿具の断面図であり、図5は図1のB−B線に沿う消臭除湿具の断面図である。なお、図1の左側面図は右側面図(図3)と略左右対称に現れ、図1の背面図は正面図(図1)と略左右対称に現れるので、ここでは省略する。
【0027】
図1〜図5に示される第1実施形態の消臭除湿具10は、二枚のシート基材11a,11aを重ね合わせるとともに、両シート基材11a,11a間の複数箇所を一体に接合して、接合部12によって囲まれる部分に形成される少なくとも一つの区画室13を具え、前記二枚のシート基材11a,11aのうち少なくとも何れか一方のシート基材が通気性を有し、且つ前記二枚のシート基材11a,11aのうち少なくとも何れか一方のシート基材が透光性を有する積層シート11と、該積層シート11の一または複数の区画室13内に所定の割合で収容される消臭剤14および除湿剤15とからなり、ハンガー9に対して垂下状態に取り付けられるようにしたものである。
【0028】
この第1実施形態の消臭除湿具10は、ハンガー9に掛けて吊るした衣類によって被覆される態様のものとしたり、ハンガー9に掛けて吊るした衣類を被覆する態様のものとしたりすることができる。特に、ハンガー9に衣類を掛けて吊るした際に、衣類の内側脇部に入り込むように形成されている後述する他の実施形態(図6〜図13参照)のような態様のものとしてもよい。
【0029】
ここで、第1実施形態の積層シート11は、ハンガー9の少なくとも前後に垂下されるように、ハンガー9の前方に垂下される部分の積層シート11と、ハンガー9の後方に垂下される部分の積層シート11とが、継目部12aを介して継ぎ合わせられている。つまり、継目部12aは、ハンガー9に取り付けられた際に最上部分の接合部12に相当するものであり、この接合部12がハンガー9の肩部9aに一致するように配置されている。このように、当該第1実施形態の消臭除湿具10は、ハンガー9に対して垂下状態に取り付けられた際に、積層シート11においてハンガー9の肩部9aに一致するように配置されている接合部12(継目部12a)によってその垂下状態の安定性が得られるようになっている。したがって、ハンガー9に対して消臭除湿具10を安定した垂下状態に確実に取り付けることができ、ハンガー9に取り付けられた消臭除湿具10がハンガー9からズレ落ちてしまうといった心配がない。
【0030】
この第1実施形態の消臭除湿具10にあっては、ハンガー9のフック部9bを挿通させるための開放部16が設けられている。このように、ハンガー9のフック部9bを挿通させるために設けられている開放部16により、当該消臭除湿具10のハンガー9への取り付け作業を比較的簡単に行うことができることになる。したがって、ハンガー9に対して消臭除湿具10を取り付けるにあたって極めて便利である。
【0031】
また、第1実施形態にあっては、ハンガー9の前方に垂下される部分の積層シート11と、ハンガー9の後方に垂下される部分の積層シート11とについては、互いにバランスが保たれるように、同一形状の態様のものを採用し、前後の各重量が概ね等しくなるように構成されている。
【0032】
なお、継目部12aは、前述したようにハンガー9の前方に垂下される部分の積層シート11とハンガー9の後方に垂下される部分の積層シート11とを継ぎ合わせたものであり、ハンガー9の肩部9aの傾斜角に略対応するように傾斜状に継ぎ合わせられている。このように、当該第1実施形態の消臭除湿具10をハンガー9に取り付けると、継目部12aがハンガー9の肩部9aに合致するので、安定した取り付け状態をきわめて簡単に維持することができる。
【0033】
第1実施形態の積層シート11において用いるシート基材11a,11aにあっては、少なくとも何れか一方のシート基材が通気性を有し、且つ少なくとも何れか一方のシート基材が透光性を有している。通気性を有するシート基材の材質としては紙、PE、PP、PET等が掲げられ、これらの材質からなる織布や、不織布や、網状物や、通気孔を設けたフィルム(微多孔フィルムを含む)や、通気孔を設けたシートといった成形物の態様のもの等が通気性を有するシート基材として採用される。通気性を有するより具体的なシート基材としては、PET、NY、PP等を芯材とし、その外側をPP、PE等で被覆してなる芯鞘繊維により構成された、織布や、不織布や、網状物といった態様のものが掲げられる。また、透光性を有するシート基材の材質としてはPE、PP、PET等が掲げられ、これらの材質からなる織布や、不織布や、網状物や、フィルムや、シートといった成形物の態様のもの等が透光性を有するシート基材として採用されるほか、ガラスからなる態様のものを採用してもよい。透光性を有するより具体的なシート基材としては、PET、NY、PP等を芯材とし、その外側をPP、PE等で被覆してなる芯鞘繊維により構成された、織布や、不織布や、網状物といった態様のものが掲げられる。これらのうち、PE、PP、PET等の材質からなり、PET、NY、PP等を芯材とし、その外側をPP、PE等で被覆してなる芯鞘繊維により構成された、織布や、不織布や、網状物は、通気性且つ透光性を有するのでシート基材として好ましい。特に、使用時のこすれに対する強さ、熱加工のしやすさ、強度等の点で、PETを芯材とし、その外側をPEで被覆してなる芯鞘繊維により構成された不織布をシート基材として採用することが好ましい。不織布の目付は強度、通気性、透光性の点から決めることができるが、20g/m〜150g/mが好ましい。また、各シート基材11a,11aは用途に応じた形状、大きさにすることができる。
【0034】
この第1実施形態における二枚のシート基材11a,11aは、熱融着等によって周縁部間が一体に接合されて袋状に形成されるとともに、二枚のシート基材11a,11a間が熱融着等によって格子状に一体に接合され、接合部12によって囲まれる二枚のシート基材11a,11a間に四角形状や三角形状の複数の区画室13が形成されるようになっている。
【0035】
第1実施形態にあっては、ハンガー9の少なくとも前後に垂下状態で取り付けられる各積層シート11は、前述したように、二枚のシート基材11a,11aを重ね合わせるとともに、両シート基材11a,11a間の複数箇所を一体に接合して、接合部12によって囲まれる部分に形成される複数の区画室13を具え、前記二枚のシート基材11a,11aのうち少なくとも何れか一方のシート基材が通気性を有し、且つ前記二枚のシート基材11a,11aのうち少なくとも何れか一方のシート基材が透光性を有しているものである。この積層シート11の少なくとも一つの区画室13内には消臭剤14および除湿剤15が所定の割合で収容されるようになっている。
【0036】
なお、第1実施形態にあっては、ハンガー9の前方に垂下される部分の積層シート11と、ハンガー9の後方に垂下される部分の積層シート11との何れにおいても、最上段の区画室13は、消臭剤14および除湿剤15を収容しておらず、空の状態である。このように、最上段の区画室13に消臭剤14および除湿剤15を収容していないのは、当該第1実施形態の消臭除湿具10をハンガー9に取り付けた際に、ハンガー9の肩部9aにおいて無用に嵩張ってしまい、当該第1実施形態の消臭除湿具10を取り付けたハンガー9に衣類を掛けて吊るしたときに型崩れ等の不都合が生じるのを防止するためである。
【0037】
第1実施形態にあっては、区画室13内に収容される消臭剤14および除湿剤15は、粒状物の集合であり、各粒状物とこれに隣接する他の粒状物とが通気可能な間隙を確保する形状を呈している。具体的には比較的大径の球形状(図4および図5参照)や、隣接する他の粒状物と接触しても間隙が確保されるような多角形状等といった形状を呈しているものである。このように、第1実施形態にあっては、区画室13内に収容される消臭剤14および除湿剤15が粒状物の集合であり、各粒状物とこれに隣接する他の粒状物とが通気可能な間隙を確保する形状を呈しているので、消臭剤14および除湿剤15の通気に触れる表面積が広くなっている。したがって、消臭機能並びに除湿機能の発揮に最適である。
【0038】
また、この第1実施形態の消臭除湿具10にあっては、前記消臭剤14としては臭いを吸収する酸化亜鉛と光により臭いを分解する酸化チタン(光触媒)とからなる態様のものを採用し、前記除湿剤15としては水分を吸収するシリカゲルからなる態様のものを採用している。このように、消臭剤14として酸化亜鉛および酸化チタン(光触媒)を採用することで、酸化亜鉛が臭いを吸収するとともに、酸化チタン(光触媒)が光により臭いを分解するようになっている。したがって、良好な消臭効果を得ることができる。同時に除湿剤15としてシリカゲルを採用することで、シリカゲルが水分を吸収するようになっている。したがって、良好な除湿効果を得ることができる。
【0039】
なお、第1実施形態における消臭剤14と除湿剤15との組み合わせは、前述した組み合わせに限定することなく、同様の性質を有するものであれば、他の組み合わせであってもよい。また、第1実施形態における消臭剤14と除湿剤15との割合は、コストや消臭効果や除湿効果の点から1:1〜1:1000の範囲になるように区画室13に収容される。
【0040】
第1実施形態において積層シート11の区画室13に消臭剤14および除湿剤15を収容するにあたっては、消臭剤14および除湿剤15を収容した区画室13内にある程度の余裕空間を確保するようにすれば、良好な通気性を得ることができ、消臭機能および除湿機能を発揮する上で望ましい。例えば、消臭剤や除湿剤は、ある程度の重量をもたせるようにすれば、垂下状態の安定性を向上させることができるとともに、区画室13内において消臭剤14および除湿剤15が下方に溜まりその上方に空間が確保されて通気性が良好となり、消臭効果および除湿効果の大幅な向上を期待することができる。
【0041】
第1実施形態では、ハンガー9の前方に垂下される部分の積層シート11と、ハンガー9の後方に垂下される部分の積層シート11とが、ハンガー9の肩部9aに一致するように配設される接合部12の継目部12aにおいて継ぎ合わせた態様としたが、これとともに左右を継ぎ合わせた態様としてもよい。この場合には、全体をやや大きめに形成することにより、大きさの異なる種々のハンガー9においても使用することができる。
【0042】
さらにまた、この第1実施形態の消臭除湿具10にあっては、少なくとも何れか一つの区画室13においてその表面の一部に、区画室13の湿度に応じて色を変化させるインジケータ17が設けられている。このように、少なくとも何れか一つの区画室13においてその表面の一部に設けられているインジケータ17が、区画室13の湿度に応じて色を変化させるようになっている。したがって、インジケータ17の色を監視することにより、区画室13内のシリカゲルの吸水状態を把握することが可能であり、消臭効果および除湿効果といった一定の効果が常に得られるように維持し、管理することができる。
【0043】
以上説明した第1実施形態の消臭除湿具10は、ハンガー9に対して垂下状態に取り付けられ、ハンガー9に掛けて吊るした衣類によって被覆されるようにしたり、ハンガー9に掛けて吊るした衣類を被覆するようにしたりすると、人体から衣類に吸収された汗等の水分を区画室13内の除湿剤15が吸収して除湿機能を発揮し、衣類に染み込んだ汗等の水分に含まれる臭いを区画室13内の消臭剤14が吸収して消臭機能を発揮するので、目的の消臭効果および除湿効果を得ることができ、衣類の消臭・除湿用として有効である。また、水分、臭いを吸収した消臭除湿具10は、天日に晒すことで、除湿剤15に吸収された水分が蒸発して除湿剤15は初期の乾燥状態に戻るとともに、消臭剤14に吸収された臭いが酸化チタンにより太陽光を媒体として分解されて除去されるので、再び繰り返して使用することができる。
【0044】
前述したように、この第1実施形態の消臭除湿具10をハンガー9に垂下状態に取り付け、ハンガー9に掛けて吊るした衣類によって被覆されるようにしたり、ハンガー9に掛けて吊るした衣類を被覆するようにしたりすると、消臭機能が発揮され、人体から放出した汗等の水分は衣類を通して消臭除湿具10の区画室13内のシリカゲルに吸収されることになる。また、除湿機能が発揮され、汗等に含まれる臭いは衣類を通して消臭除湿具10の区画室13内の酸化亜鉛に吸収されることになる。したがって、衣類において汗等の水分や汗等に含まれる臭いが吸収されたままの状態となるようなことはなく、衣類を乾燥した臭いの染み込んでいない初期の状態に保つことができる。
【0045】
そして、第1実施形態にあっては、消臭除湿具10の区画室13内においてシリカゲルによる吸水が飽和状態になると、区画室13の表面に設けてあるインジケータ17が色を変化させることになるので、この色の変化を監視することにより、シリカゲルの状態を管理することができる。当該第1実施形態の消臭除湿具10の区画室13内においてシリカゲルによる吸水が飽和状態になった場合には、消臭除湿具10を天日に晒すと、シリカゲルに吸収された水分が蒸発してシリカゲルが初期の乾燥した状態に戻るとともに、酸化亜鉛が吸収した臭いは酸化チタン(光触媒)が太陽光を媒体とすることにより分解、除去される。
【0046】
前述したように構成した第1実施形態の消臭除湿具10にあっては、ハンガー9に対して垂下状態に取り付け、ハンガー9に掛けて吊るした衣類によって当該消臭除湿具10が被覆されるようにしたり、ハンガー9に掛けて吊るした衣類を当該消臭除湿具10によって被覆するようにしたりすると、衣類の湿気、臭いを完全に除去することができることになる。
【0047】
また、当該第1実施形態の消臭除湿具10を定期的に天日に晒すことにより、消臭除湿具10を常に初期の機能を発揮する状態に維持することができるので、繰り返し使用が可能であり、衣類を適切な状態に保管することができる。
【0048】
次に、本発明の第2実施形態について図6〜図13を参照しながら説明する。ここで、図6は本発明の他の実施形態を示す正面図であり、図7は図6の平面図であり、図8は図6の右側面図であり、図9は図6の背面図であり、図10は図6のC−C線に沿う消臭除湿具の断面図であり、図11は図6のD−D線に沿う消臭除湿具の断面図であり、図12は図6のE−E線に沿う消臭除湿具の断面図であり、図13は図6の製造方法を示す消臭除湿具の展開図である。なお、図6の左側面図は右側面図(図8)と略左右対称に現れるので、ここでは省略する。また、第2実施形態の消臭除湿具10にあっては、当該消臭除湿具10をハンガー9に対して垂下状態に取り付けた際には積層シート11がハンガー9の肩部9aにおいて実際には撓んだ状態になるが、図中においては便宜上撓んでいない状態で示している。
【0049】
図6〜図13に示される第2実施形態の消臭除湿具10は、二枚のシート基材11a,11aを重ね合わせるとともに、両シート基材11a,11a間の複数箇所を一体に接合して、接合部12によって囲まれる部分に形成される少なくとも一つの区画室13を具え、前記二枚のシート基材11a,11aのうち少なくとも何れか一方のシート基材が通気性を有し、且つ前記二枚のシート基材11a,11aのうち少なくとも何れか一方のシート基材が透光性を有する積層シート11と、該積層シート11の一または複数の区画室13内に所定の割合で収容される消臭剤14および除湿剤15とからなり、ハンガー9に対して垂下状態に取り付けられようにしたものであって、ハンガー9に衣類を掛けて吊るした際に、ハンガー9に掛けて吊るした衣類によって被覆され、衣類の内側脇部に入り込むように左右に袖部分を突出させてT字型に形成されている。
【0050】
この第2実施形態の消臭除湿具10においては、ハンガー9に衣類を掛けて吊るした際に、ハンガー9に掛けて吊るした衣類によって被覆され、T字型に形成されて左右に突出する袖部分が衣類の内側脇部に入り込むようになっている。したがって、第2実施形態の消臭除湿具10によれば、ハンガーに衣類を掛けて吊るした際に、ハンガー9に掛けて吊るした衣類によって被覆され、T字型に形成されて左右に突出する袖部分が衣類の内側脇部に入り込み、衣類の内側脇部に対する消臭機能および除湿機能が効率よく発揮され、第1実施形態の消臭除湿具10により得られる効果に加え、衣類の内側脇部においてきわめて良好な消臭・除湿の効果を得ることができる。
【0051】
この第2実施形態における前述したT字型の消臭除湿具10は、図13に示されるように、上下が交互に反転した状態で左右方向に長尺状に連続した複数の消臭除湿具10を切断線18に沿って切断することで、個々の消臭除湿具10に分離される。なお、個々の消臭除湿具10に分離するに先立って、切開部12bを設けるようにすれば開放部16を比較的簡単に具えることができる。
【0052】
この第2実施形態の消臭除湿具10は、ハンガー9に衣類を掛けて吊るした際に、衣類の内側脇部に入り込むように袖部分が左右に突出するT字型に形成されており、前述したように、ハンガー9に掛けて吊るした衣類によって被覆される態様のものとして使用することが望ましい。なお、ハンガー9に掛けて吊るした衣類を被覆する態様のものとして使用してもよい。
【0053】
ここで、第2実施形態の積層シート11は、ハンガー9の少なくとも前後に垂下されるように、ハンガー9の前方に垂下される部分の積層シート11と、ハンガー9の後方に垂下される部分の積層シート11とが、第1実施形態のような継目部を介して継ぎ合わせられているものではなく、一枚の積層シート11により一体に形成されている。なお、第1実施形態に倣って、ハンガー9の前方に垂下される部分の積層シート11と、ハンガー9の後方に垂下される部分の積層シート11とが、継目部を介して継ぎ合わせられている態様のものとしてもよい。
【0054】
この第2実施形態の消臭除湿具10にあっては、ハンガー9のフック部9bを挿通させるための開放部16が切開部12bによって設けられている。このように、ハンガー9のフック部9bを挿通させるために設けられている開放部16により、当該消臭除湿具10のハンガー9への取り付け作業を比較的簡単に行うことができることになる。したがって、ハンガー9に対して消臭除湿具10を取り付けるにあたって極めて便利である。
【0055】
また、第2実施形態にあっては、ハンガー9の前方に垂下される部分の積層シート11と、ハンガー9の後方に垂下される部分の積層シート11とについては、第1実施形態に倣って互いにバランスが保たれるように、それぞれ同一形状の態様のものを採用し、前後の各重量が概ね等しくなるように構成するようにしてもよい。
【0056】
第2実施形態の積層シート11において用いるシート基材11a,11aにあっては、第1実施形態と同様に、少なくとも何れか一方のシート基材が通気性を有し、且つ少なくとも何れか一方のシート基材が透光性を有している。通気性を有するシート基材の材質としては紙、PE、PP、PET等が掲げられ、これらの材質からなる織布や、不織布や、網状物や、通気孔を設けたフィルム(微多孔フィルムを含む)や、通気孔を設けたシートといった成形物の態様のもの等が通気性を有するシート基材として採用される。通気性を有するより具体的なシート基材としては、PET、NY、PP等を芯材とし、その外側をPP、PE等で被覆してなる芯鞘繊維により構成された、織布や、不織布や、網状物といった態様のものが掲げられる。また、透光性を有するシート基材の材質としてはPE、PP、PET等が掲げられ、これらの材質からなる織布や、不織布や、網状物や、フィルムや、シートといった成形物の態様のもの等が透光性を有するシート基材として採用されるほか、ガラスからなる態様のものを採用してもよい。透光性を有するより具体的なシート基材としては、PET、NY、PP等を芯材とし、その外側をPP、PE等で被覆してなる芯鞘繊維により構成された、織布や、不織布や、網状物といった態様のものが掲げられる。これらのうち、PE、PP、PET等の材質からなり、PET、NY、PP等を芯材とし、その外側をPP、PE等で被覆してなる芯鞘繊維により構成された、織布や、不織布や、網状物は、通気性且つ透光性を有するのでシート基材として好ましい。特に、使用時のこすれに対する強さ、熱加工のしやすさ、強度等の点で、PETを芯材とし、その外側をPEで被覆してなる芯鞘繊維により構成された不織布をシート基材として採用することが好ましい。不織布の目付は強度、通気性、透光性の点から決めることができるが、20g/m〜150g/mが好ましい。また、各シート基材11a,11aは用途に応じた形状、大きさにすることができる。
【0057】
この第2実施形態における二枚のシート基材11a,11aは、第1実施形態と同様に、熱融着等によって周縁部間が一体に接合されて袋状に形成されるとともに、二枚のシート基材11a,11a間が熱融着等によって格子状に一体に接合され、接合部12によって囲まれる二枚のシート基材11a,11a間に四角形状の複数の区画室13が形成されるようになっている。
【0058】
第2実施形態にあっては、ハンガー9の少なくとも前後に垂下状態で取り付けられる各積層シート11は、前述したように、二枚のシート基材11a,11aを重ね合わせるとともに、両シート基材11a,11a間の複数箇所を一体に接合して、接合部12によって囲まれる部分に形成される複数の区画室13を具え、前記二枚のシート基材11a,11aのうち少なくとも何れか一方のシート基材が通気性を有し、且つ前記二枚のシート基材11a,11aのうち少なくとも何れか一方のシート基材が透光性を有しているものである。この第2実施形態における積層シート11の少なくとも一つの区画室13内には、第1実施形態と同様に、消臭剤14および除湿剤15が所定の割合で収容されるようになっている。
【0059】
なお、第2実施形態にあっては、ハンガー9の前方に垂下される部分の積層シート11と、ハンガー9の後方に垂下される部分の積層シート11との何れにおいても、最上段から最下段の各区画室13は、消臭剤14および除湿剤15を収容している。当該第2実施形態の消臭除湿具10をハンガー9に取り付けた際に、ハンガー9の肩部9aにおいて無用に嵩張ってしまう場合には、第1実施形態に倣い、最上段の区画室13には消臭剤14および除湿剤15を収容しないで、当該第2実施形態の消臭除湿具10を取り付けたハンガー9に衣類を掛けて吊るしたときに型崩れ等の不都合が生じるのを防止するようにしてもよい。
【0060】
第2実施形態にあっては、区画室13内に収容される消臭剤14および除湿剤15は、第1実施形態と同様に、粒状物の集合であり、各粒状物とこれに隣接する他の粒状物とが通気可能な間隙を確保する形状を呈している。具体的には比較的大径の球形状(図10〜図12参照)や、隣接する他の粒状物と接触しても間隙が確保されるような多角形状等といった形状を呈しているものである。このように、第2実施形態にあっては、第1実施形態と同様に、区画室13内に収容される消臭剤14および除湿剤15が粒状物の集合であり、各粒状物とこれに隣接する他の粒状物とが通気可能な間隙を確保する形状を呈しているので、消臭剤14および除湿剤15の通気に触れる表面積が広くなっている。したがって、消臭機能並びに除湿機能の発揮に最適である。
【0061】
また、この第2実施形態の消臭除湿具10にあっては、前記消臭剤14としては臭いを吸収する酸化亜鉛と光により臭いを分解する酸化チタン(光触媒)とからなる態様のものを採用し、前記除湿剤15としては水分を吸収するシリカゲルからなる態様のものを採用している。このように、消臭剤14として酸化亜鉛および酸化チタン(光触媒)を採用することで、酸化亜鉛が臭いを吸収するとともに、酸化チタン(光触媒)が光により臭いを分解するようになっている。したがって、良好な消臭効果を得ることができる。同時に除湿剤15としてシリカゲルを採用することで、シリカゲルが水分を吸収するようになっている。したがって、良好な除湿効果を得ることができる。
【0062】
なお、第2実施形態における消臭剤14と除湿剤15との組み合わせは、第1実施形態と同様に、前述した組み合わせに限定することなく、同様の性質を有するものであれば、他の組み合わせであってもよい。また、第2実施形態における消臭剤14と除湿剤15との割合は、第1実施形態と同様に、コストや消臭効果や除湿効果の点から1:1〜1:1000の範囲になるように区画室13に収容される。
【0063】
第2実施形態において積層シート11の区画室13に消臭剤14および除湿剤15を収容するにあたっては、第1実施形態と同様に、消臭剤14および除湿剤15を収容した区画室13内にある程度の余裕空間を確保するようにすれば、良好な通気性を得ることができ、消臭機能および除湿機能を発揮する上で望ましい。例えば、消臭剤や除湿剤は、ある程度の重量をもたせるようにすれば、垂下状態の安定性を向上させることができるとともに、区画室13内において消臭剤14および除湿剤15が下方に溜まりその上方に空間が確保されて通気性が良好となり、消臭効果および除湿効果の大幅な向上を期待することができる。
【0064】
第2実施形態では、ハンガー9の前方に垂下される部分の積層シート11と、ハンガー9の後方に垂下される部分の積層シート11とが、一枚の積層シート11により一体に形成されている態様のものとしたが、前後の各重量が概ね等しくなるようにそれぞれ同一形状の態様のものを採用したり、これとともに左右を継ぎ合わせた態様としてもよい。この場合には、全体をやや大きめに形成することにより、大きさの異なる種々のハンガー9においても使用することができる。
【0065】
さらにまた、この第2実施形態の消臭除湿具10にあっては、第1実施形態と同様に、少なくとも何れか一つの区画室13においてその表面の一部に、区画室13の湿度に応じて色を変化させるインジケータ17が設けられている。このように、少なくとも何れか一つの区画室13においてその表面の一部に設けられているインジケータ17が、区画室13の湿度に応じて色を変化させるようになっている。したがって、インジケータ17の色を監視することにより、区画室13内のシリカゲルの吸水状態を把握することが可能であり、消臭効果および除湿効果といった一定の効果を常に得られるように維持し、管理することができる。
【0066】
以上説明した第2実施形態の消臭除湿具10は、ハンガー9に対して垂下状態に取り付けられ、ハンガー9に掛けて吊るした衣類によって被覆されるようにしたり、ハンガー9に掛けて吊るした衣類を被覆するようにしたりすると、人体から衣類に吸収された汗等の水分を区画室13内の除湿剤15が吸収して除湿機能を発揮し、衣類に染み込んだ汗等の水分に含まれる臭いを区画室13内の消臭剤14が吸収して消臭機能を発揮するので、目的の消臭効果および除湿効果を得ることができ、衣類の消臭・除湿用として有効である。また、水分、臭いを吸収した消臭除湿具10は、天日に晒すことで、除湿剤15に吸収された水分が蒸発して除湿剤15は初期の乾燥状態に戻るとともに、消臭剤14に吸収された臭いが酸化チタンにより太陽光を媒体として分解されて除去されるので、再び繰り返して使用することができる。
【0067】
前述したように、この第2実施形態の消臭除湿具10をハンガー9に垂下状態に取り付け、ハンガー9に掛けて吊るした衣類によって当該消臭除湿具10が被覆されるようにしたり、ハンガー9に掛けて吊るした衣類を当該消臭除湿具10によって被覆するようにすると、消臭機能が発揮され、人体から放出した汗等の水分は衣類を通して消臭除湿具10の区画室13内のシリカゲルに吸収されることになる。また、除湿機能が発揮され、汗等に含まれる臭いは衣類を通して消臭除湿具10の区画室13内の酸化亜鉛に吸収されることになる。したがって、衣類において汗等の水分や汗等に含まれる臭いが吸収されたままの状態となるようなことはなく、衣類を乾燥した臭いの染み込んでいない初期の状態に保つことができる。
【0068】
そして、第2実施形態にあっては、第1実施形態と同様に、消臭除湿具10の区画室13内においてシリカゲルによる吸水が飽和状態になると、区画室13の表面に設けてあるインジケータ17が色を変化させることになるので、この色の変化を監視することにより、シリカゲルの状態を管理することができる。当該第2実施形態の消臭除湿具10の区画室13内においてシリカゲルによる吸水が飽和状態になった場合には、消臭除湿具10を天日に晒すと、シリカゲルに吸収された水分が蒸発してシリカゲルが初期の乾燥した状態に戻るとともに、酸化亜鉛が吸収した臭いは酸化チタン(光触媒)が太陽光を媒体とすることにより分解、除去される。
【0069】
前述したように構成した第2実施形態の消臭除湿具10にあっては、ハンガー9に対して垂下状態に取り付け、ハンガー9に掛けて吊るした衣類によって当該消臭除湿具10が被覆されるようにしたり、ハンガー9に掛けて吊るした衣類を当該消臭除湿具10によって被覆するようにしたりすることにより、当該ハンガー9に衣類を掛けて吊るすと、衣類の湿気、臭いを完全に除去することができることになる。
【0070】
また、当該第2実施形態の消臭除湿具10を定期的に天日に晒すことにより、消臭除湿具10を常に初期の機能を発揮する状態に維持することができるので、繰り返し使用が可能であり、衣類を適切な状態に保管することができる。
【0071】
【発明の効果】
本発明の消臭除湿具は、ハンガーに対して垂下状態に取り付けられ、ハンガーに掛けて吊るした衣類によって被覆されるようにしたり、ハンガーに掛けて吊るした衣類を被覆するようにすると、人体から衣類に吸収された汗等の水分を区画室内の除湿剤が吸収して除湿機能を発揮し、衣類に染み込んだ汗等の水分に含まれる臭いを区画室内の消臭剤が吸収して消臭機能を発揮するので、目的の消臭効果および除湿効果を得ることができ、衣類の消臭・除湿用として有効である。また、水分、臭いを吸収した消臭除湿具は、天日に晒すことで、除湿剤に吸収された水分が蒸発して除湿剤が初期の乾燥状態に戻るとともに、消臭剤に吸収された臭いが太陽光を媒体として分解されて除去されるので、再び繰り返して使用することができる。
【0072】
本発明の消臭除湿具は、ハンガーに対して垂下状態に取り付けられた際に、積層シートにおいてハンガーの肩部に一致するように配置されている接合部によってその垂下状態の安定性が得られるようになっているので、ハンガーに対して安定した垂下状態に確実に取り付けることができ、ハンガーに取り付けられた消臭除湿具がハンガーからズレ落ちてしまうといった心配がない。
【0073】
そして本発明の消臭除湿具は、ハンガーのフック部を挿通させるために設けられている開放部により、当該消臭除湿具のハンガーへの取り付け作業を比較的簡単に行うことができることになるので、ハンガーに対して消臭除湿具を取り付けるにあたって極めて便利である。
【0074】
また本発明の消臭除湿具は、区画室内に収容される消臭剤および除湿剤が粒状物の集合であり、各粒状物と隣接する他の粒状物とが通気可能な間隙を確保する形状を呈しているので、消臭剤および除湿剤の通気に触れる表面積が広くなっているので、消臭機能並びに除湿機能の発揮に最適である。
【0075】
さらに本発明の消臭除湿具は、前記消臭剤として酸化亜鉛および酸化チタンを採用することで、酸化亜鉛が臭いを吸収するとともに、酸化チタンが光により臭いを分解するようになっているので、良好な消臭効果を得ることができる。同時に前記除湿剤としてシリカゲルを採用することで、シリカゲルが水分を吸収するようになっているので、良好な除湿効果を得ることができる。
【0076】
さらにまた本発明の消臭除湿具は、少なくとも何れか一つの区画室においてその表面の一部に設けられているインジケータが、その区画室の湿度に応じて色を変化させるようになっているので、インジケータの色を監視することにより、区画室内のシリカゲルの吸水状態を把握することが可能であり、消臭効果および除湿効果といった一定の効果が常に得られるように維持し、管理することができる。
【0077】
そしてまた、当該消臭除湿具がハンガーに掛けて吊るした衣類によって被覆されることで衣類の内側から消臭機能および除湿機能が発揮され、衣類の内側において良好な消臭・除湿効果を得ることができる。特に、ハンガーに衣類を掛けて吊るした際に、衣類の内側脇部に入り込むように形成されていることで、衣類の内側脇部に対する消臭機能および除湿機能が効率よく発揮され、衣類の内側脇部においてきわめて良好な消臭・除湿の効果を得ることができる。
【0078】
そしてさらに、当該消臭除湿具がハンガーに掛けて吊るした衣類を被覆することで、衣類の外側から消臭機能および除湿機能が発揮され、衣類の外側において良好な消臭・除湿効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す正面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1の右側面図である。
【図4】図1のA−A線に沿う消臭除湿具の断面図である。
【図5】図1のB−B線に沿う消臭除湿具の断面図である。
【図6】本発明の他の実施形態を示す正面図である。
【図7】図6の平面図である。
【図8】図6の右側面図である。
【図9】図6の背面図である。
【図10】図6のC−C線に沿う消臭除湿具の断面図である。
【図11】図6のD−D線に沿う消臭除湿具の断面図である。
【図12】図6のE−E線に沿う消臭除湿具の断面図である。
【図13】図6の製造方法を示す消臭除湿具の展開図である。
【符号の説明】
9……ハンガー
9a……肩部
9b……フック部
10……消臭除湿具
11……積層シート
11a……シート基材
12……接合部
12a……継目部
12b……切開部
13……区画室
14……消臭剤
15……除湿剤
16……開放部
17……インジケータ
18……切断線

Claims (8)

  1. 二枚のシート基材を重ね合わせるとともに、両シート基材間の複数箇所を一体に接合して、接合部によって囲まれる部分に形成される複数の区画室を具え、前記二枚のシート基材のうち少なくとも何れか一方のシート基材が通気性を有し、且つ前記二枚のシート基材のうち少なくとも何れか一方のシート基材が透光性を有する積層シートと、該積層シートの前記区画室内に所定の割合で収容される消臭剤および除湿剤とからなり、ハンガーに対して垂下状態取り付けられた際に、前記積層シートの前記接合部がハンガーの肩部に一致するように配置される消臭除湿具であって、
    前記ハンガーの前記肩部に一致するように配置される前記接合部に隣接した前記区画室を、前記消臭剤および前記除湿剤が収容されない空き空間で構成したことを特徴とする消臭除湿具。
  2. 前記ハンガーのフック部を挿通させるための開放部が設けられている請求項1に記載の消臭除湿具。
  3. 前記区画室内に収容される前記消臭剤および前記除湿剤が粒状物の集合であり、各粒状物とこれに隣接する他の粒状物とが通気可能な間隙を確保する形状を呈している請求項1または2に記載の消臭除湿具。
  4. 前記消臭剤が臭いを吸収する酸化亜鉛と光により臭いを分解する酸化チタンとからなり、前記除湿剤が水分を吸収するシリカゲルからなる請求項1〜の何れか1項に記載の消臭除湿具。
  5. 少なくとも何れか一つの区画室の表面にその区画室の湿度に応じて色を変化させるインジケータが設けられている請求項1〜の何れか1項に記載の消臭除湿具。
  6. 前記ハンガーに掛けて吊るした衣類によって被覆される請求項1〜の何れか1項に記載の消臭除湿具。
  7. 前記ハンガーに衣類を掛けて吊るした際に、衣類の内側脇部に入り込むように形成されている請求項に記載の消臭除湿具。
  8. 前記ハンガーに掛けて吊るした衣類を被覆する請求項1〜の何れか1項に記載の消臭除湿具。
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