JP3043160U - 遺体保護材及びこの遺体保護材を有する棺 - Google Patents

遺体保護材及びこの遺体保護材を有する棺

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幹彦 岩本
幸善 西村
昌司 武田
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洞海化学工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】脱臭と共に吸湿及び保冷する、遺体保護材及び
この遺体保護材を有する棺を提供する。 【解決手段】脱臭・吸湿剤を可燃性のシ−ト状物質で被
覆した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は吸湿、防臭並びに保冷のために配置される遺体保護材及びこの遺体保 護材を有する棺に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、棺内には脱臭材として活性炭が使用され、活性炭は容器に入れて配置さ れたり、布の間に活性炭を配置してシ−ト状にしたものを棺の内面に張ったり遺 体の下に敷いたりして使用されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら臭気の問題もさることながら、夏場には遺体の腐敗防止のために 棺内の遺体の周囲に多量のドライアイスが配置されるが、ドライアイスを使用す ると棺内の温度は下がり湿度は高くなる結果、結露して棺内に水滴がたまる。ま た棺に保冷作用がないとドライアイスの使用により棺の外面に結露が生じ、不快 感をもよおし、また棺を持つ際に手が滑ったりして危険である。従来の脱臭材で は、脱臭効果はあるものの吸湿効果がないので水分を除去したりすることはでき ず、また保冷効果もない。
【0004】 本考案は、脱臭と共に吸湿及び保冷する、遺体保護材及びこの遺体保護材を有 する棺を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案の遺体保護材は、脱臭・吸湿剤を可燃性のシ−ト状物質で被覆してなる ことを特徴とする。
【0006】 脱臭・吸湿剤は粒子径10〜1000μmのB型シリカゲルからなることが好 ましく、シ−ト状物質のフレ−ジャ−空気透過性は1.0×10-4〜2.0m3 /m2 ・sであるのが好ましい。
【0007】 シ−ト状物質は多孔性フィルムでラミネ−トしてもよく、この場合、多孔性フ ィルムの厚さは30〜150μm、多孔性フィルムの細孔半径は0.5〜10μ mであるのが好ましく、さらにでラミネ−トしてなるシ−ト状物質のガーレ型法 の透気度は15〜1500s/100mlであるのが好ましい。
【0008】 また本考案の遺体保護材は、上述の遺体保護材の一乃至複数が、棺内の底面又 は上面及び側面に相応する各片が折曲線を介して接続され棺の外に出すと平らに 展開可能な、熱伝導率が0.01〜0.1kcal/m・hr・℃の可燃性のシ −ト状物に固定して配置されていることを特徴とする。
【0009】
【考案の実施の形態】
図1及び図2は本考案の遺体保護材1を示すもので、遺体保護材1はシリカゲ ルを含む脱臭・吸湿剤2を可燃性のシ−ト状物質3で覆った構造を有し、これを 棺内又は棺外の遺体の下に敷いたり遺体の上に掛けたりする。また幅のあるシ− ト状物質の両端が開口した横長の筒状にしたり、一方端だけが閉塞された筒状に してその中に遺体を入れてもよい。
【0010】 脱臭・吸湿剤を構成するシリカゲルとしてはB型シリカゲルが好ましい。B型 シリカゲルは、JIS Z0701に高湿度において多量の湿気を吸い、吸収容 量の大きいものとして規定されるもので、相対湿度20%における吸湿率が3. 0%以上、相対湿度50%における吸湿率が10.0%以上、相対湿度90%に おける吸湿率が50.0%以上のシリカゲルである。本考案で使用されるB型シ リカゲルとしては相対湿度90%における吸湿率が60〜120%であるものが 好ましい。
【0011】 B型シリカゲル(以下単に「シリカゲル」という)の粒子径は10〜1000 μmであるのが好ましい。粒子形が10μmに満たない場合にはシ−ト状物質か ら漏れ易いので好ましくない。また粒子形が1000μmを超える場合には遺体 保護材1の表面が凹凸になって好ましくない。シリカゲルの粒子径の好ましい範 囲は40〜600μmである
【0012】 シリカゲル粒子の形状については制限はないが、外形が球形のものは流動性が あり2枚のシート状物質の間に入れやすいので好ましい。
【0013】 使用するシリカゲルの量は、遺体の大きさ即ち棺の大きさや、棺の材質、棺の 使用日数、季節、ドライアイスの有無及び使用量等によっても異なる。例えば縦 ×横×高さが190cm×55cm×45cm、容積0.48m3 の大きさの棺 を冬場2日使用する場合、シリカゲルの量は0.2〜0.4kg使用するのが好 ましく、また同じ棺を夏場2日使用しドライアイス10kgを配置する場合、シ リカゲルの量は0.4〜1kg使用するのが好ましい。
【0014】 これら必要な量のシリカゲルは棺内に配置される各遺体保護材にそれぞれ分担 して配置される。例えば、遺体の下に敷くタイプの遺体保護材と、遺体の上に掛 けるタイプの遺体保護材を使用する場合、遺体の上に掛けるタイプの遺体保護材 は、シリカゲルの量は比較的少なく脱臭・吸湿剤の厚さが薄い方が取り扱い易く 、また遺体の下に敷くタイプの遺体保護材はシリカゲルの量が比較的多く脱臭・ 吸湿剤が厚くなってもよい。
【0015】 上述の棺の中の遺体の下に敷くタイプの遺体保護材としてシリカゲル例えば0 .4kgを厚さが均等になるように配置した場合、脱臭・吸湿剤の厚さは7mm ぐらいとなり、また遺体の上に掛けるタイプの遺体保護材としてシリカゲル例え ば0.2kgを均等に配置した場合、脱臭・吸湿剤の厚さは4mmぐらいとなる 。なお、遺体保護材の厚さが厚くなれば、シ−ト状というよりはマット状である といえる。
【0016】 シ−ト状物質としては、例えばポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポリ エチレン繊維、アクリル繊維、ビスコ−ス法繊維等の合成繊維や、パルプ、コッ トン等の天然繊維を単独で、又は複数組合せた、織布又は不織布を使用するのが 好ましい。
【0017】 シ−ト状物質の空気透過性は、フレ−ジャ−空気透過性が1.0×10-4〜2 .0m3 /m2 ・sであることが好ましい。フレ−ジャ−空気透過性が1.0× 10-43 /m2 ・sに満たない場合には通気抵抗が大きくなる。またフレ−ジ ャ−空気透過性が2.0×10m3 /m2 ・sを超える場合には、シリカゲルの 粒子が漏れやすくなるので好ましくない。
【0018】 なおシリカゲルの粒子の漏れが発生するおそれがある場合には、シ−ト状物質 を多孔性フィルムでラミネ−トしてもよい。多孔性フィルムとしてはポリエチレ ン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、パルプ、セロハン等が好 ましく用いられる。多孔性フィルムの厚さは30〜150μmが好ましく、特に 50〜100μmが好ましい。フィルムの細孔半径としては0.5〜10μmが 好ましく、特に0.7〜6μmが好ましい。
【0019】 多孔性フィルムでラミネ−トしたシ−ト状物質の場合、フレ−ジャ−空気透過 性が1.0×10-4〜1.0-23 /m2 ・sであることが好ましい。このレベ ルの空気透過性を表すにはJIS P8117に基づくガ−レ型法の透気度が好 適である。多孔性フィルムでラミネ−トしたシ−ト状物質のガ−レ型法の透気度 15〜1500s/100mlが好ましい。より好ましくは25〜500s/1 00mlである。
【0020】 なお内部のシリカゲルの片寄りを防止するために、シ−ト状物質をキルテイン グ状に0.5〜20cm程度の間隔で融着や縫製により仕切り4を設けるのが好 ましい。
【0021】 シリカゲルに4級アンモニウム系、フェノ−ル系、イミダゾ−ル系、チアゾ− ル系、ハロゲン系等の有機系抗菌剤や、銀、銅、亜鉛等の無機系抗菌剤を適宜担 持させたり、また担持したものを一部混合して、また他の多孔性物質に抗菌剤を 担持させたものを混合して、抗菌性を付することもできる。また天然又は合成の 香料を併用してもよい。
【0022】 図3及び図4は本考案の別の遺体保護材10を展開した状態で示すもので、遺 体保護材10は棺20(図5)の本体20aの底部に相応する部分と棺の本体の 側部に相応する各折曲片11とを有し、各折曲片11を折曲げ線11aに沿って 折曲げると図5のように棺20の本体20a内に配置できる。
【0023】 遺体保護材10は可燃性で、熱伝導率が小さいシ−ト状物であるのが好ましい 。例えば合成繊維又は天然繊維からなる織布や不織布、合成樹脂や天然材料から なるシ−ト、また嵩高の緩衝材や空気入り(エア−セル)の緩衝材等が好ましく 用いられる。熱伝導率は0.01〜0.1kcal/m・hr・℃であるのが好 ましい。熱伝導率が0.1kcal/m・hr・℃を超えると保冷が不充分であ り、また 0.01kcal/m・hr・℃より小さいと材料の入手が困難とな るので好ましくない。このような材質としてはポリエチレン、ポリエステル、ポ リプロピレン、パルプ、コットンを使用できる。
【0024】 遺体保護材10には図3〜図5のように、上述の遺体保護材1と同じように脱 臭・吸湿剤をシ−ト状物質で覆ってなる脱臭・吸湿部材12を配置してもよい。 なお脱臭・吸湿部材12の大きさや数及び配置する場所は図示のものに限定され るものではない。
【0025】 図6のように棺20内では、まず遺体保護材10を配置し、その底部に遺体保 護材1を配置してから、遺体21を安置し、必要に応じて遺体の周囲にドライア イスを配置してから遺体の上に別の遺体保護材1を配置して、最後に蓋20bを かぶせる。遺体保護材1は遺体の下だけあるいは上だけに配置してもよい。
【0026】 なお、遺体保護材10の大きさは、棺の本体20aの内側面の上縁まであって もよく、また蓋20bの内面に配置してもよい。保冷効果の点からは棺の本体及 び蓋の内面の全体に配置されるのが好ましい。遺体保護材1、遺体保護材10及 び脱臭、吸湿部材12の表面には、棺にふさわしい色や模様を施したり、そのよ うな布(空気透過性を阻害しないもの)等で覆ってもよい。
【0027】 遺体保護材1は、棺に入れられる前の状態で安置されている遺体にも使用でき る。また遺体保護材10や遺体の下に敷く遺体保護材1は、後から棺に配置する のではなく、棺の製造の際に棺の内面に固定しておいてもよい。
【0028】
【考案の効果】
本考案の遺体保護材は遺体から生ずる臭気を吸収して脱臭すると共に、遺体か ら発生する水分を吸湿して遺体の腐敗の促進を遅らせることができる。
【0029】 また本考案の遺体保護材は、夏場には遺体の腐敗防止のために棺内の遺体の周 囲に配置される多量のドライアイスの効果が保たれるように、吸湿し又棺内を保 冷して遺体の腐敗の促進を遅らせると共に、棺の内外面に結露が生じるのを防止 する。従ってドライアイスの使用量を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の遺体保護材の平面図。
【図2】図1のA−Aによる断面図。
【図3】本考案の別の遺体保護材の展開図。
【図4】図3のB−Bによる断面図。
【図5】本考案の棺の本体の斜視図。
【図6】棺の断面図。
【符号の説明】
1 遺体保護材 2 脱臭・吸湿剤 3 シ−ト状物質 4 仕切り 10 遺体保護材 11 折曲片 11a 折曲げ線 12 脱臭、吸湿部材 20 棺 20a 本体 20b 蓋 21 遺体

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】脱臭・吸湿剤を可燃性のシ−ト状物質で被
    覆してなる、棺内又は棺外の遺体に配置される遺体保護
    材。
  2. 【請求項2】脱臭・吸湿剤が粒子径10〜1000μm
    のB型シリカゲルからなる請求項1に記載の遺体保護
    材。
  3. 【請求項3】シ−ト状物質のフレ−ジャ−空気透過性が
    1.0×10-4〜2.0m3 /m2 ・sである請求項1
    又は2に記載の遺体保護材。
  4. 【請求項4】シ−ト状物質が多孔性フィルムでラミネ−
    トしてなり、多孔性フィルムでラミネ−トしてなるシ−
    ト状物質のガーレ型法の透気度が15〜1500s/1
    00mlである請求項1〜3の何れか一つに記載の遺体
    保護材。
  5. 【請求項5】多孔性フィルムの厚さが30〜150μm
    で、多孔性フィルムの細孔半径が0.5〜10μmであ
    る請求項4に記載の遺体保護材。
  6. 【請求項6】請求項1〜5の遺体保護材の一乃至複数
    が、棺内の底面又は上面及び側面に相応する各片が折曲
    線を介して接続され棺の外に出すと平らに展開可能な、
    熱伝導率が0.01〜0.1kcal/m・hr・℃の
    可燃性のシ−ト状物に固定して配置された遺体保護材。
  7. 【請求項7】請求項6の遺体保護材を内部に具備する
    棺。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006077633A1 (ja) * 2005-01-19 2006-07-27 Yoichi Nakano 遺体の冷却装置

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