JP3088364U - 衣類等の消臭吸湿収納体 - Google Patents

衣類等の消臭吸湿収納体

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 体臭や臭気ガス若しくは揮発性有機化合物或
いは汗や体液等が付着吸着する衣類を収納させるのみで
これらが分解消去され消臭が図られ、且汗や体液も吸湿
により細菌や黴の繁殖が抑制され被着性も良好に保持さ
れる衣類等の消臭吸湿収納体の提供。 【解決手段】 粒径が30μm以下で比表面積が70m
/g以上並びに塩基置換容量(meq/100g)が
120mg以上で且吸湿能力が50%以上の人工ゼオラ
イト粉体が、不織布1m当り10乃至40gの目付割
合で且分散塗着される人工ゼオライト粉体の微細多孔を
閉塞させず而も塗着不織布の初期通気率に対し少なくと
も5%以上の通気率が保持されるよう塗着された消臭吸
湿不織布の表裏面に該消臭吸湿不織布より通気率が大き
く且熱融着性を保持する融着不織布が積層されてなる消
臭吸湿基材1を適宜形状デザインに裁断のうえ、その端
縁を融着接合34により若しくは縫合して形成された構
造の衣類等の消臭吸湿収納体2。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は着用に際して体臭を初め発汗或いはその他臭気等が付着吸着され易い 洋服や着物等を着用後に収納させ、或いは着用済肌着や下着等多量の汗や体液等 が付着吸着された着衣を収納させることにより、臭気の分解消去による消臭と且 保管中の湿気の吸着が防止しえる衣類等の消臭吸湿収納体に関するものである。
【0002】
【従来技術】
衣類等はその着用機能の面から吸湿性や保湿性或いは風合等が必須機能として 要請されることから、主に天然繊維素材を用い且スパン糸(紡績糸)により織成 若しくは編成された織物地や編物地が使用されるため、着用時の吸湿性や風合等 により着用感が極めて良好なるものの、素材自体の吸湿性に加えてスパン糸使用 による糸状の嵩高構造及び織成や編成に伴う編織構造とが相俟って吸湿吸着面積 が極めて大きく、従って着用者の体臭や環境面からの臭気ガス等が吸着され易く 、更には汗や体液等も多量に付着吸着され浸透される。
【0003】 そしてこれら体臭や臭気ガス或いは汗や体液等が付着吸着された洋服や着物等 は、従来その着用後に洋服ダンスや和ダンス内に収納させていたが、該洋服ダン スや和ダンスは収納スペースも狭少であり着用された洋服や着物がそのまま収納 されると、特に細菌や黴の繁殖とともに害虫が蝟集して洋服や着物が食害所謂虫 喰い被害を蒙ることから、樟脳やナフタリン等の防虫剤を分散させて虫喰い防止 を図っている。 加えて洋服ダンスや和ダンスも高級なものにおいては、吸湿性に優れる桐材等 が用いられるものの、一般的な洋服ダンスや和ダンス等では特段の吸湿機能も保 持せぬもので、而も近年では建物の密閉性が高く且温暖で比較的多湿な建物内で 収納保管されるものであるから、長期に亘る収納保管では細菌や黴の繁殖ととも に湿気も吸着され被着感が著しく悪くなり、且付着吸着された体臭や臭気或いは 体液や汗等の臭気に対しては何等の消臭もなされず、結局樟脳やナフタリン臭に よる臭気隠蔽がなされているに過ぎない。
【0004】 加えて現在では洋服ダンスや和ダンス等への収納から建物内に収納専用区画所 謂クローゼットを形成し洋服や着物を吊下収納させる方法が採用されつつあるが 、かかる収納方法においては収納される洋服や着物の防塵を図るうえから、吊下 収納される洋服や着物等にビニールフィルム等のフィルム材を収納しえる形状に 形成させた所謂ハンガーカバー等の収納ケースに収納させているが、該ハンガー カバー等に収納させると、洋服や着物に付着吸着された体臭や臭気等が該ハンガ ーカバー内に籠って消臭が図られず、且吸着された汗や体液等により蒸れを生じ 細菌や黴の繁殖も増長されて、却って繁殖に伴う異臭の発生も招来され且これら が内部に籠り、而も密閉性が高く多湿な建物空間内の湿気に対しては何等対処で きず、従って着用に際しては湿気の吸湿により被着感が著しく悪くなる問題も発 生する。
【0005】 更に近年の如く核家族化に伴って、肌着や下着類等を日々洗濯することが面倒 なうえ非経済的でもあること等により数日分を纏めて洗濯し、或いは老人病院等 では日々多量の汚れた肌着、下着、オムツ或いはシーツ等が排出されこれらが放 置される間臭気が拡散され、更には長時に着用した洋服や着物等のクリーニング に搬出するまでの間の建物内の放置時にも臭気が拡散されて建物空間が著しく不 快となっている実情にある。
【0006】 考案者はかかる問題に鑑み鋭意研究を重ねた結果、従来天然ゼオライトが優れ たガス吸着性や消臭性、並びに高い塩基置換性と分解性或いは触媒作用及び分子 ふるい作用等を保持することが喧伝され、これにより各分野への利用が期待され たものの実用性能が伴わず、結局土壌改良剤の一部にしか利用されているに過ぎ ない事実も確認されている。 然るに近時において、酸化珪素並びに酸化アルミニウムを主成分とする産業廃 棄物等より、アルカリ前処理と且高温高圧処理により極めて微粒状で且膨大な微 細多孔を有し、比表面積が大きく臭気ガスや揮発性有機化合物等に優れた吸着性 を示し、且この吸着した臭気ガスや揮発性有機化合物を容易に分解消去しえる高 い塩基置換性を有し、而もその体積に対して少なくとも50%重量以上の吸湿性 を有する吸湿能力を保持した人工ゼオライト粉体が生成しえること、及び該人工 ゼオライト粉体を比較的粗目で軽量且強靭な不織布に人工ゼオライト粉体の微細 多孔を閉塞されぬよう、且通気性が阻害されぬよう均質に分散塗着させて消臭吸 湿不織布となし、この消臭吸湿不織布の表面及び裏面に該消臭吸湿不織布より通 気率が大きく且熱融着性を有する融着不織布を積層させた消臭吸湿基材を用いて 融着若しくは縫合により適宜形状の収納体を形成することにより、これら問題を 解決しえることを究明した。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
即ち本考案は体臭や臭気ガス或いは汗や体液等が付着吸着された衣類を収納さ せるのみで、付着吸着した体臭や臭気ガスが分解消去されて消臭が図られ、且汗 や体液等も吸湿により細菌や黴の繁殖が抑制されるとともに被着性も良好に保持 される衣類等の消臭吸湿収納体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために本考案が用いた技術的手段は、衣類等に付着吸着 された体臭や臭気ガス或いは揮発性有機化合物等を積極的に吸着せしめ、或いは 汗や体液等も積極的吸湿により細菌や黴の繁殖が抑制されるために、吸着吸湿機 能を保持する人工ゼオライト粉体は接触表面積率の大きなものが望ましく、従っ て該人工ゼオライト粉体の粒径としては30μm以下の微粉状のものが用いられ 、且短時間に効率良く吸着や吸湿を図るうえからは吸着容量所謂比表面積におい て少なくとも70m/g以上で、而も吸着に伴う吸着飽和を回避し長期に亘る 吸着性を発揮させるうえから、吸着した体臭、臭気ガス或いは揮発性有機化合物 を分解消去せしむる高い塩基置換性が要請されるため、その塩基置換容量(me q/100g)において少なくとも120mg以上のものが選択され、更には十 分な吸湿を図り付着吸着された汗や体液による細菌や黴の繁殖を阻止し、而も多 湿な外部環境においては除湿による衣類等の被着性を良好ならしむるため、その 吸湿能力において少なくとも50%以上の人工ゼオライト粉体が選択採用される 。
【0009】 そして本考案は消臭吸湿性を保持する衣類等の収納体を形成するものであるか ら、該人工ゼオライト粉体が塗着された織物若しくは編物として使用することが 好都合で、とりわけ人工ゼオライト粉体の塗着性に加え強靭で軽量安価なうえ、 多様な形状の形成に際しての熱融着性や縫製加工性に優れる素材として不織布が 選択されるもので、本発明は一方において消臭吸湿機能を発揮させ且他方におい ては多様な形状デザインに形成させるための熱融着性や縫製加工性とともに色彩 や模様等意匠性も付加させる必要上から、人工ゼオライト粉体が塗着される消臭 吸湿不織布と該消臭吸湿不織布を挟んで、その表面及び裏面に融着不織布が積層 された消臭吸湿基材として用いることが要請され、消臭吸湿不織布はその素地が 十分な通気性を有する目合と且強靭で、塗着される人工ゼオライト粉体に体臭や 臭気ガス或いは揮発性有機化合物を吸着分解せしめ若しくは過剰な湿気を吸湿さ せるため、該素地としての不織布1m当り人工ゼオライト粉体を10乃至40 gの目付割合で、且人工ゼオライト粉体が保持する膨大数の微細多孔を閉塞させ ぬよう、而も効果的吸着吸湿を図るためには体臭や臭気ガス或いは揮発性有機化 合物を含む空気を十分に接触流通させる必要上より、該不織布の初期通気率に対 して少なくとも5%以上の通気率を以って分散塗着されて消臭吸湿不織布が形成 される。
【0010】 そしてかかる消臭吸湿不織布の表面及び裏面には該消臭吸湿不織布の通気率を 阻害せぬよう大きな通気率を有し、且本考案の収納体は多様な形状やデザイン及 び色彩や模様等の意匠性も要求されることからウエルダー加工で融着形成される ことが望まれるため、熱融着性を有する融着不織布を積層させて消臭吸湿基材と なしたるうえ該消臭吸湿基材を所要の形状デザインに裁断のうえ、その融着不織 布相互を融着接合させ或いは裁断された消臭吸湿基材を縫合させて形成された構 造の衣類等の消臭吸湿収納体に存する。
【0011】
【作用】
本考案は上述の如き構成からなるため、次の如き作用を有する。即ち使用する 人工ゼオライト粉体が粒径30μm以下とその接触表面積率が極めて大きく、且 吸着容量としての比表面積も70m/g以上と大きなうえ、塩基置換容量(m eq/100g)も120mg以上で而も吸湿能力も50%以上のものが選択使 用され、この人工ゼオライト粉体が通気性を有する不織布にm当り10乃至4 0gの目付で且該人工ゼオライト粉体が保持する微細多孔を閉塞せぬよう、而も その不織布の初期通気率に対して少なくとも5%以上の通気率を以って分散塗着 させて消臭吸湿不織布を形成し、更にこの消臭吸湿不織布を挟んでその表面及び 裏面に、該消臭吸湿不織布より通気率が大きく且熱融着性を有する融着不織布を 積層させてなる消臭吸湿基材を用い、この消臭吸湿基材を適宜形状に裁断し相互 の融着不織布を融着接合させ、若しくはミシン縫合により収納体が形成されるも のであるから、該収納体に収納される体臭や臭気ガス或いは揮発性有機化合物等 を吸着した洋服や着物或いは体臭、汗、体液等が付着吸着してなる肌着や下着等 から体臭や臭気ガス等が発散放出されても、消臭吸湿不織布に塗着されてなる人 工ゼオライト粉体の大きな接触表面積率により積極的に接触吸着されるばかりか 、その吸着容量が極めて大きく而も吸着された体臭や臭気ガス、或いは揮発性有 機化合物等は高い塩基置換性により分解消去されるため吸着飽和することがなく 、効率良く吸着され且吸着性が長期に亘って保持される。而も該人工ゼオライト 粉体は吸湿能力が50%以上有するため多湿時においても収納される洋服や着物 自体への吸湿が防止され且収納体内の過剰な湿気も吸湿されるため、汗や体液等 が付着吸着された衣類が収納されても細菌や黴の繁殖も著しく抑制できる。
【0012】 更に該消臭吸着基材は強靭で軽量なうえ柔軟な不織布に人工ゼオライト粉体を 分散塗着させた消臭吸湿不織布の表面及び裏面に該消臭吸湿不織布の通気率より 大きな通気率を有し且熱融着性を有する融着不織布が積層されてなるから柔軟性 に優れ多様な形状デザインに裁断でき、且融着不織布相互の融着接合による収納 体は外観上の美感が極めて良好に仕上がり、且ミシン縫合に際しても消臭吸湿不 織布が人工ゼオライト粉体の塗着に伴って目づれ防止作用が働くため強固な縫合 がなしえる。
【0013】
【実施例】
以下に本考案実施例を図とともに説明すれば、図1は本考案を形成するための 消臭吸湿基材1の消臭吸湿不織布1Aの部分説明図であって、該消臭吸湿不織布 1Aに使用する不織布10Aは、該不織布10A全体に人工ゼオライト粉体11 を分散塗着させるうえから、塗着材(図示せず)との被着性に優れるものが望ま しく、通常はポリエステル繊維やポリアミド繊維等の合成繊維素材や或いはレー ヨン繊維から形成されるものが望まれる。 更に該不織布10Aは人工ゼオライト粉体を分散塗着させた場合にも、通気性 即ち該不織布10Aの初期通気率に対して少なくとも5%以上の通気率を保持せ しめることが体臭や臭気ガス或いは揮発性有機化合物の吸着や湿気の吸湿のうえ から望まれるため、望ましくはその通気孔隙において略0.1乃至1mm程度の ものが良好で、一般的不織布の規格であるm当りの原糸目付量で判断する場合 にはm当り20乃至50g程度のものが選択される。
【0014】 そしてこの不織布10Aに塗着される人工ゼオライト粉体11は体臭や臭気ガ ス或いは揮発性有機化合物、若しくは過剰な湿気等を積極的に吸着吸湿せしむる うえからは接触表面積率が大きなものほど有利であるため、使用する人工ゼオラ イト粉体11の粒径は最大でも30μm以下のものが望ましく、更に短時間の接 触において効率良く吸着を図るうえからは、その吸着容量の大きなものが望まし く、従ってその比表面積においては少なくとも70m/g以上のものが要請さ れ、且体臭や臭気ガス或いは揮発性有機化合物等を積極的効率的に吸着させるの みでは短時に吸着量が飽和し長期に亘る吸着性が発揮されなくなる。 これがため吸着された体臭や臭気ガス或いは揮発性有機化合物等を分解消去せ しめて、消臭はもとより吸着容量の飽和を除去するうえから高い塩基置換性が要 求されるため、その塩基置換容量(meq/100g)において少なくとも12 0mg以上望ましくは150mg以上のものが選択され、更には付着吸着した汗 や体液等を吸湿乾燥状態に保持せしめて細菌や黴の繁殖を抑制し、且多湿な外部 条件下においても吸湿により収納される洋服や着物等への湿気の吸着を防止する うえから、その吸湿能力において少なくとも50%以上好ましくは70%以上の ものが選択されるもので、かかる理由は不織布10Aへの塗着形成に際して人工 ゼオライト粉体11の保持する微細多孔が最大で略20乃至30%程度閉塞され る危険を加味しても実用性能が発揮できるためのことによる。
【0015】 かくして選択された人工ゼオライト粉体11は、不織布10Aの全体に略均等 に分散塗着されるもので、分散塗着手段は浸漬塗着やロール塗着、ドット塗着等 多様な手段が採用できるが、肝要なことは所要塗着量の人工ゼオライト粉体11 を強固に、而も人工ゼオライト粉体11が保持する微細多孔を閉塞させることな く塗着させることにある。 かかる塗着手段の一つとしては塗着固化の状態において透気性や透水性を保持 する例えばセルロース誘導体からなるメチルセルロース等の接着成分が略3乃至 10%程度の水溶液に人工ゼオライト粉体11を混合し、人工ゼオライト粉体1 1の外表面を該メチルセルロース等の接着成分で包着せしめ、更にアクリル樹脂 分が略10乃至30%程度のアクリルエマルジョン溶液を配合させて所要粘度の 塗着溶液となしたるうえ塗着し乾燥させることにより、メチルセルロースの透気 性や透水性と且アクリルエマルジョン溶液における多量の水分の蒸散に伴う蒸散 孔の形成とにより、人工ゼオライト粉体11の吸着性や吸湿性とが保持され塗着 される。
【0016】 そして当然ながら体臭や臭気ガス或いは揮発性有機化合物の吸着と分解消去や 消臭或いは吸湿のためには吸着絶対容量や吸湿絶対容量の十分に大きなことが不 可欠であって、これがためには不織布10Aの1m当り少なくとも10g以上 で且最大40g程度の塗着が望まれる。無論この塗着量が10g以下では吸着や 吸湿効果が十分に発揮されず、且40gを超えると通気性が阻害されて十分に人 工ゼオライト粉体11との接触流通ができず吸着や吸湿効果が悪くなることによ るもので、特に人工ゼオライト粉体11が塗着されてなる消臭吸湿不織布1Aに おいては、使用される原初の不織布10Aの通気率に対して少なくとも5%以上 望ましくは10乃至30%程度の通気率を保持させることが、人工ゼオライト粉 体11との十分な接触を図るうえからも望ましく、かかる通気率を保持させるう えからも使用される人工ゼオライト粉体11の塗着量も略40gが上限となる。
【0017】 かくして形成される消臭吸湿不織布1Aの表面及び裏面には、図2に示す如く 該消臭吸湿不織布1Aより通気率が大きく且形成される本考案消臭吸湿収納体2 の形成に際して熱融着加工をなしえるため、及び該消臭吸湿収納体2の表面に所 望の色彩や模様を付与させるために、予めこれら色彩や模様等を施してなる融着 不織布1B、1Bを接着し積層させて消臭吸湿基材1となしたるものが使用され る。この接着積層される融着不織布1Bはポリエステル繊維やポリアミド繊維の みで形成されたものや、ポリエステル繊維やポリアミド繊維にポリエチレン繊維 やポリプロピレン繊維が混織されたもの等が使用できる。
【0018】 そして消臭吸湿不織布1Aに融着不織布1Bを接着し積層させる手段には特段 の制約はないが、好適な手段を例示すれば消臭吸湿不織布1Aの形成に際して所 要塗着量の人工ゼオライト粉体11を塗着させたる後、その乾燥前に融着不織布 1B、1Bを該消臭吸湿不織布1Aを表裏面から挟むよう接合加圧させて積層さ せる方法や、一旦形成された消臭吸湿不織布1Aに適宜接着剤を表裏面に塗布し たうえ、その表裏面に融着不織布1B、1Bを積層加圧させる方法等が挙げられ る。 当然に形成される本考案消臭吸湿収納体2に色彩や模様が要請される場合には 、該融着不織布1B、1Bの一側面に予め適宜の色彩や模様を印刷したものが採 用され、或いは特別の色調が要請される場合には該色調に着色された繊維素材に より形成された不織布を採用すれば良い。
【0019】 かかる如くして形成された消臭吸湿基材1を用いて所要の形状に融着接合3A 若しくは縫合3Bを施すことにより本考案消臭吸湿収納体3が形成される。 図3は融着接合3Aにより形成されたハンガーカバーにおける消臭吸湿収納体 2の見取図であって、該ハンガーカバーの形成に際してはその形状に消臭吸湿基 材2を裁断したうえ、その表裏の裁断された消臭吸湿吸湿基材2の端縁30に沿 って所要の幅に接合する融着不織布1B、1B相互を超音波シーラーやインパル スシーラー等の熱融着機器を以って融着接合させることにより形成される。 更に図4には縫合3Bにより形成されたランドリーバッグにおける消臭吸湿収 納体2の見取図であって、かかる縫合3Bによるランドリーバッグにおいても、 予め消臭吸湿基材1を所要の形状に裁断したうえ、該裁断片の端縁30をミシン 縫製により縫合3Bさせることにより形成される。
【0020】
【考案の効果】
本考案は以上述べたように、不織布に粒径が30μm以下でその比表面積が少 なくとも70m/g以上、及び塩基置換容量(meq/100g)が120m g以上で而も吸湿能力が少なくとも50%以上の人工ゼオライト粉体が、該不織 布1m当り10乃至40gの塗着量で、且人工ゼオライト粉体の微細多孔を閉 塞することなく、更には不織布の通気率に対して少なくとも5%以上の通気率が 保持されるよう塗着された消臭吸湿不織布の表面及び裏面に、該消臭吸湿不織布 の通気率よりも大きな通気率を有し且つ熱融着性を保持する融着不織布が積層さ れた消臭吸湿基材を用い、この消臭吸湿基材を所要の形状デザインに裁断したる うえ融着接合により若しくは縫合により収納体が形成されるものであるから、か かる収納体に洋服や着物等が収納された場合には付着吸着してなる体臭や臭気ガ ス或いは揮発性有機化合物の発散や放散に伴って接触表面積率が極めて大きく且 吸着容量も極めて膨大な人工ゼオライト粉体に積極的且効率良く吸着されるとと もに、該吸着された体臭や臭気ガス或いは揮発性有機化合物はその高い塩基置換 性により分解消去されるため、消臭がなされるとともに吸着量の飽和が除去され 長期に亘って吸着性と分解消去による消臭が確実になされる。 加えて該人工ゼオライト粉体は吸湿能力が50%以上にも及ぶため、特に汗や 体液等が多量に吸着付着してなる洋服や着物或いは肌着や下着、シーツ等が収納 されても、吸湿に伴い収納体内が低湿度化され細菌や黴等の繁殖が抑制されて異 臭の発生防止はもとより害虫の蝟集が防止されて虫喰いの被害も解消でき、而も 保管されてなる衣類等が湿気を帯びることなく保管される。 更に本考案は不織布を用いて且該不織布1mに10乃至40g程度の人工ゼ オライト粉体が塗着された消臭吸湿不織布の表裏面に融着不織布を積層させた消 臭吸湿基材を用いるため、軽量で且柔軟性に優れるため複雑な形状デザインの収 納体でも容易に加工しえ、更に表裏面の融着不織布により融着接合が可能なため 形成される収納体の外観や美感が著しく高められ、而も消臭吸湿基材は通気性を 保持するため、羊毛、綿、生糸等の天然繊維素材からなる衣類の保管には極めて 好適であり、且外部からの塵埃等も不織布の織目により遮断されるため収納衣類 の汚損も防止できる等、多くの特長を具備した衣類等の消臭吸湿収納体である。
【図面の簡単な説明】
【図1】消臭吸湿基材を形成する消臭吸湿不織布の部分
説明図である。
【図2】消臭吸湿基材の断面説明図である。
【図3】融着接合により形成されたハンガーカバーの見
取図である。
【図4】縫合により形成されたランドリーバッグの見取
図である。
【符号の説明】
1 消臭吸湿基材 1A 消臭吸湿不織布 10A 消臭吸湿不織布の不織布 11 人工ゼオライト粉体 1B 融着不織布 2 本考案衣類等の消臭吸湿収納体 2A ハンガーカバーの場合の本考案品 2B ランドリーバッグの場合の本考案品 3A 融着接合 3B 縫合

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒径が30μm以下で比表面積が70m
    /g以上並びに塩基置換容量(meq/100g)が
    120mg以上で、且吸湿能力が50%以上の人工ゼオ
    ライト粉体が不織布1m当り10乃至40gの目付割
    合で、且分散塗着される人工ゼオライト粉体の微細多孔
    を閉塞させず而も該塗着される不織布の初期通気率に対
    して少なくとも5%以上の通気率が保持されるように塗
    着された消臭吸湿不織布の表面及び裏面には、該消臭吸
    湿不織布より通気率が大きく且熱融着性を有する融着不
    織布を積層させて消臭吸湿基材となしたるうえ、該消臭
    吸湿基材を適宜形状に裁断したうえ融着不織布相互を融
    着接合させ、或いはミシン縫合により適宜形状に形成さ
    れた構造からなる衣類等の消臭吸湿収納体。
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