JPH08113271A - 収納袋および包装用シート材 - Google Patents

収納袋および包装用シート材

Info

Publication number
JPH08113271A
JPH08113271A JP6245578A JP24557894A JPH08113271A JP H08113271 A JPH08113271 A JP H08113271A JP 6245578 A JP6245578 A JP 6245578A JP 24557894 A JP24557894 A JP 24557894A JP H08113271 A JPH08113271 A JP H08113271A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
activated carbon
layer
waterproof
storage bag
moisture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP6245578A
Other languages
English (en)
Inventor
Jiro Takase
二郎 高瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Wacoal Corp
Original Assignee
Wacoal Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Wacoal Corp filed Critical Wacoal Corp
Priority to JP6245578A priority Critical patent/JPH08113271A/ja
Publication of JPH08113271A publication Critical patent/JPH08113271A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Bag Frames (AREA)
  • Packages (AREA)
  • Wrappers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用後の水着などを持ち帰る時に用いるのに
適する収納袋、および、これらを包むのに適する包装材
を設ける。 【構成】 夫々シート状の吸湿層11、活性炭層12、
防水層13の少なくとも3層を積層したものであって、
物品を包む内面側に吸湿層、外面側に防水層、その間に
活性炭層を挟んで配置する。吸湿層は、不織布、発泡
体、紙、織物あるいは編物から形成している。活性炭層
は、粉末活性炭あるいは粒状活性炭を上記吸湿層の形成
材料に接着もしくは含浸させたもの、不織布、発泡体、
紙、織物あるいは編物からなる基布に接着もしくは含浸
させたもの、あるいは活性炭繊維を含有する不織布から
形成している。防水層は、合成樹脂フィルム、合成樹脂
シート、合成皮革、防水紙あるいは防水布から形成して
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は収納袋に関し、特に、収
納袋および包装用シート材に、脱塩素機能、脱臭機能、
吸湿機能、および防水機能を与えて、塩素が付着した物
品、水分を含む物品および/あるいは臭が出る物品、例
えば、水着等を収納して、物品から蒸発する水蒸気を吸
収すると共に脱塩素、脱臭を図り、さらに、外部への水
漏れを防止できるようにするものである。
【0002】
【従来の技術】従来、消臭・脱臭機能を有する袋は、実
開平4−45234号および実開昭63−59102
号、実開平4−19468号で提案されている。また、
収納する物品に対して吸湿機能を備えると共に外部に対
して防水機能を有する袋は、実開昭61−30659
号、実開平3−45838号、特開平1−153458
号、特開平2−182138号で提案されている。
【0003】上記消臭・脱臭機能を有する袋は、消臭剤
を含む樹脂層を袋の内面に設けているか、あるいは袋の
内面に粉状の消臭剤を付着している。上記吸湿・防水機
能を有する袋は、いずれも、内面側に吸湿シートを、外
面側に防水シートを配置した構成とされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
より提案されている袋は、消臭・脱臭機能のみを有する
か、あるいは吸湿・防水機能のみを有するもので、両方
の機能、即ち、消臭・脱臭機能と吸湿・防水機能の両方
を兼ね備えているものは提供されていなかった。袋内に
収納する物品によっては両方の機能を備えることが必要
であるものが多々あり、その場合には、上記した袋は要
求を満たすことが出来なかった。
【0005】さらに、塩素を付着した物品では、塩素を
付着したままの状態で袋に収納しておくと、塩素の作用
で不具合が発生し、そのため、袋が脱塩素機能を有する
ことが好ましい場合がある。即ち、使用後の水着を袋に
収納して持ち帰る場合、プール等の滅菌に使用される次
亜塩素酸が水着に付着し、次亜塩素酸に含まれる塩素イ
オンは強い酸化作用を有するため、これが水着の漂白
(脱色)を促進して、水着の色落ちが生じる問題があ
る。特に、水着の繊維構成がポリウレタン,ナイロンか
らなる場合、影響が大きく色落ちが生じやすい。さら
に、ポリウレタンは塩素イオンにより加水分解を受けや
すく、加水分解が生じると、脆化現象が発生し、水着は
大きなダメージを受けることとなる。
【0006】よって、使用後の水着を収納する袋は、脱
塩素機能を有することが好ましく、かつ、使用後の水着
であるため、防水機能も必要とされる。さらに、濡れた
水着であるため、吸湿機能があることが好ましく、か
つ、汗臭を消臭あるいは脱臭する機能を有することが好
ましい。しかしながら、従来、脱塩素機能と防水機能、
さらに好ましくは、吸湿機能、消臭・脱臭機能を備えた
収納袋は提供されていなかった。
【0007】上記使用後の水着以外にも、汗をかいて濡
れた衣類、例えば、運動着、下着、ソックス、さらに
は、濡れた靴等を収納する袋あるいは、これらを包む包
装材も、脱臭機能、吸湿機能および防水機能を必要とす
るが、これらの機能を具備した収納袋あるいは包装材は
提供されていなかった。
【0008】本発明は、上記した点に鑑みてなされたも
ので、使用後の濡れた水着、運動着下着、靴下等の収納
に好適に用いられ、脱塩素機能、脱臭機能、吸湿機能、
さらに外部への水漏れを防止できる防止機能の多機能を
有する収納袋を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、請求項1で、夫々シート状の吸湿層、活
性炭層、防水層の少なくとも3層を積層したもので、上
記吸湿層は物品を包む内面側に、上記防水層は外面側
に、その間に活性炭層を挟んで配置している収納袋を提
供している。
【0010】また、請求項2で、夫々シート状の透湿防
水層、吸湿層、活性炭層、防水層の少なくとも4層を積
層したもので、物品を包む内面側より、透湿防水層、吸
湿層、活性炭層、防水層を順次配置している収納袋を提
供している。
【0011】さらに、請求項3で、上記吸湿層は、不織
布、発泡体、紙、織物あるいは編物から形成し、上記活
性炭層は、粉末活性炭あるいは粒状活性炭を上記吸湿層
の形成材料に接着もしくは含浸させたもの、あるいは、
不織布、発泡体、紙、織物あるいは編物からなる基布に
接着もしくは含浸させたもの、あるいは活性炭繊維を含
有する不織布から形成し、上記防水層は、合成樹脂フィ
ルム、合成樹脂シート、合成皮革、防水紙あるいは防水
布から形成している前記請求項のいずれか1項に記載の
収納袋を提供している。
【0012】上記粉末活性炭あるいは粒状活性炭は、脱
塩素機能および脱臭機能を有するヤシ殻、石炭を原料と
し、活性炭量を5〜100g/m2とすることが好まし
い。(請求項4) また、上記粉末活性炭あるいは粒状活性炭は、平均細孔
直径が10〜100Å、標準粒度が2〜200メッシ
ュ、比表面積が500〜1500m2/gのものが好ま
しい。(請求項5) さらに、上記活性炭繊維は、平均細孔直径が10〜10
0Åで、比表面積が500〜2500m2/gものが好
ましい。(請求項6)
【0013】また、上記いずれか層に抗菌加工を施して
いることが好ましい。(請求項7) あるいは、抗菌加工を施した別の層を設けてもよい。
【0014】上記防水層は、紙あるいは樹脂フィルムの
外面にアルミニウム箔をラミネートして遮光性を持たせ
ることが好ましい。(請求項8)
【0015】上記袋は水着収納用として用いることが好
ましい。(請求項9) 上記袋は単独で使用出来る構成としてもよいし、他の硬
質材で形成した外袋の内部に内袋として取り付けてもよ
い。あるいは、本発明の収納袋を他の通常の収納袋と組
み合わせた構成としてもよい。
【0016】さらに、本発明は、請求項10で、夫々シ
ート状の吸湿層、活性炭層、防水層の少なくとも3層の
積層体より形成していることを特徴とする包装用シート
材を提供している。また、請求項11で、夫々シート状
の透湿防水層、吸湿層、活性炭層、防水層の少なくとも
4層の積層体より形成していることを特徴とする包装用
シート材を提供している。上記請求項10および請求項
11の包装用シート材は、単独で風呂敷状に用い、物品
を包装するようにして使用しても良いし、ハードケース
の内張り用として用いること等が出来る。
【0017】
【作用】上記請求項1に記載の収納袋では、物品を包む
内面側の吸湿層で物品が発生する水分を吸収する。ま
た、活性炭層では水蒸気、ガスに含まれている塩素を吸
着して除去し、また、水蒸気、ガスに含まれている発臭
成分を吸着して消臭、脱臭作用を行う。外面側の防水層
は外部へ水漏れを防止する。よって、上記3層を備えた
収納袋は、脱塩素機能、消臭・脱臭機能、吸湿機能、防
水機能を全て備えている。
【0018】上記請求項2に記載の収納袋は、請求項1
に記載の収納袋にさらに、物品を包む内面側に透湿防水
層を備えたもので、水蒸気、ガスのみを通して、水は通
さないようにしているため、活性炭層が湿り、劣化する
のを防止している。
【0019】上記請求項3に記載の収納袋では、各層を
形成する素材が、夫々、所要の性能を有し、かつ、厚さ
および形状を任意かつ容易に選択でき、その結果、所要
の形状を有する収納袋を簡単に形成することが出来る。
しかも、各層は多種類の材料から選択して用いることが
出来るため、用途に応じて各層の材料を選定することが
出来る。
【0020】上記請求項4に記載のように、上記粉末活
性炭あるいは粒状活性炭として、脱塩素機能および脱臭
機能を有するヤシ殻、石炭を原料とし、活性炭量を5〜
100g/m2とすると、脱塩素機能、脱臭機能を有す
る収納袋が軽量なものとなり、使用しやすい。また、粉
末状あるいは粒状の活性炭を付着するため、活性炭の量
を簡単に制御して、吸着能力、吸着速度を収納袋の用途
に応じて調整することが出来る。また、請求項5に記載
のように、活性炭の種類を使い分けることによっても、
吸着能力、吸着速度を簡単に調整できる。さらに、請求
項6に記載のように、活性炭繊維を用いた場合も、吸着
能力、吸着速度を繊維構成で簡単に調整できる。しか
も、上記粉末状あるいは粒状の活性炭を付着する場合と
比較して比表面積が大きく吸着能力が高い。
【0021】上記請求項7に記載のように、いずれか層
に抗菌加工を施すと、衛生上から好ましい。また、上記
請求項8に記載のように、上記防水層に遮光性を持たせ
ると、収納袋の内部温度の上昇を抑止でき、加熱される
と不都合が発生する物品の収納に好適となる。
【0022】上記請求項9に記載のように、上記収納袋
を水着収納用とすると、使用後の水着に付着した塩素を
含む水分が吸湿層で吸収され、活性炭層で塩素の除去が
図れる。よって、塩素による水着の色落ち、脆化が抑制
あるいは防止できる。また、外面に防水層があるため、
外部への水漏れが防止できる。
【0023】上記請求項10および請求項11に記載の
ように包装用シート材を形成すると、吸湿機能、脱塩素
機能、消臭・脱臭機能および防水機能を備えた包装材と
することができる。また、この包装材を単独あるいは外
側ケースの内張りとして用いた場合のいずれも、上記機
能を付与することができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例により詳細
に説明する。図1から図7に示す第1実施例は使用後の
水着の収納して持ち帰るのに適する収納袋に関する。上
記収納袋1は透湿防水層10、吸湿層11、活性炭層1
2、防水層13の積層体からなり、本実施例では、上記
各層を積層体シート状に一体化して縫着しており、図3
に示すように、袋の内面側より外面側にかけて透湿防水
層10、吸湿層11、活性炭層12、防水層13を積層
配置している。
【0025】上記各層を積層体シートは2つ折りし、図
4に示すように、左右両側辺a、bを縫着し、その縫目
を防水テープ19で被覆し、上辺cを開口としている。
開口とした上辺cは折り返して紐挿通袋部3を設け、紐
4を通して、紐4を引っ張ることにより開口を閉じる構
成としている。
【0026】上記透湿防水層10は、空気、水蒸気のみ
を通し、水は通過させず水漏れを防止するのに適するも
のである。本実施例では透湿防水性をもつメルトブロー
不織布を補強のために両側からスパンボンド不織布で挟
み、エンボス加工により熱接着した不織布タイプのもの
を用いている。尚、透湿防水層はこの様に積層構造のも
のでも一層構造のものでも良い。
【0027】上記吸湿層11は、透湿防水層10を通過
した水蒸気を吸収するものである。本実施例ではレーヨ
ン100%の吸湿不織布を用いている。吸湿層の材料と
しては、その他に合成繊維を親水化した不織布、編物、
織物などの材料が用いられる。上記親水化の方法として
は、親水性物質を繊維の表面に付着させる。又は、繊
維に練り込む。繊維の表面に微細空孔を作り、そこに
水分を吸収保持させる。極細繊維を使い毛細管現象を
利用して水分を吸収する等の方法が挙げられる。尚、吸
湿層11はこの様に一層構造のものでも積層構造のもの
でも良い。また、上記不織布以外に、強度、吸湿性、剛
軟性、厚さ等に応じて、樹脂発泡体、紙、織物、編物か
ら任意に選択して用いられる。
【0028】上記活性炭層12は、ポリプロピレン10
0%のスパンボンド不織布と上記吸湿層11をエンボス
加工により仮接着し、スパンボンド不織布からなる外面
側にに粉末状活性炭あるいは粒状活性炭をプリントした
構成からなる。上記活性炭層は直接吸湿層にプリントさ
れても良いし、更に不織布をはり合わせた積層構造にし
ても良く、また、吸湿層11と活性炭層12の材料を分
離した構造にしてもよい。
【0029】この粉末状あるいは粒状活性体は、図5に
示すように、格子形状にプリントして付着している。
尚、水玉状でもよいし、任意の模様にプリントすること
ができ、かつ、全面に付着してもよい。
【0030】上記活性炭として、本実施例では、クラレ
ケミカル(株)製のクラレコール(商標)のうち、特
に、脱塩素機能に優れたヤシ殻、石炭を原料とする活性
炭を用い、かつ、標準粒度が100メッシュ以下の一般
脱色精製用を用いている。粉末活性炭あるいは粒状活性
炭が用いられる場合は、標準粒度が2〜200メッシュ
のものが好ましく、4〜100メッシュのものを用いる
と更に好ましい。また、上記活性炭としては平均細孔直
径が10〜100Åの多数の細孔を有するものが好まし
く、特に20〜100Åの細孔を有するものが好まし
い。この活性炭の付着量は吸収する異臭、塩素成分に比
例し、活性炭量が多い程、異臭の脱臭および消臭機能が
高まるとともに、脱塩素機能が高まる。よって、用途に
応じて活性炭の付着量は5〜100g/m2の範囲で選
定されるが、不織布に付着させる場合は10〜20g/
2が好ましい。
【0031】尚、上記吸湿層11を形成する材料に粉末
状あるは粒状の活性炭をプリントする代わりに、活性炭
層12を活性炭繊維から形成し、吸湿層の材料と分離・
遊離させてもよい。上記活性炭繊維は、平均細孔直径が
10〜100Å、さらに好ましくは20〜60Åの細孔
を多数有するものが更に好ましく、比表面積が500〜
2500m2/gものが、脱塩素機能、消臭・脱臭機能
の点で優れ、ユニチカ(株)製の「アドール」(商品
名)が好適に用いられる。
【0032】上記防水層13は、柔軟性のある合成樹脂
フィルム、合成樹脂シート、合成皮革、防水紙あるは防
水布等の防水材料より、収納袋の用途等に応じて任意に
選択して用いられる。本実施例では、図6に示すよう
に、紙15にアルミニウム箔16をラミネートしたもの
を用い、収納袋1の外面側にアルミニウム箔16を位置
させている。尚、合成樹脂からなるフィルムやシートに
アルミニウム箔をラミネートしたものを用いてもよい。
【0033】上記構成からなる収納袋1では、図7に示
すように、使用後の水に濡れた水着A1、タオルA2、
水泳キャップA3を内部に入れた場合、これら水に濡れ
た物品から水分がでると共に、水蒸気、ガスが発生す
る。収納袋1の内面には水蒸気及びガスのみを通し、水
を通過させない透湿防水層10が位置しているため、水
は最初は内部に溜まり、徐々に水蒸気となって透湿防水
層10を通って吸湿層11に吸収される。即ち、一度に
大量の水分が吸湿層11に吸収されるのを防ぎ、活性炭
層12は湿ると吸着能力が低下するので、活性炭層12
が湿らない構造としている。上記水着等の物品A1〜A
3から発生する水蒸気、ガスは透湿防水層10を通って
吸湿層11に吸収される。
【0034】吸湿層11に吸収された水蒸気およびガス
は、該吸湿層11の外面側に付着している活性炭層12
の粉末状あるいは粒状の活性炭に吸着し、これら水蒸気
およびガス中に含まれている塩素および各種の臭気を吸
着する。このように、濡れた水着から蒸発する水蒸気、
ガス中に含まれる塩素が活性炭で吸着され、水着から除
去されるため、塩素による水着の色落ち、生地の脆化が
防止・抑制出来る。さらに、水着から発生する汗臭も除
去できる。
【0035】さらに、収納袋1の外面には防水層13が
あるため、外部への水漏れが防止できる。また、防水層
13は、その外面に遮光性のアルミニウム箔16を備え
ているため、熱を遮断し、収納袋1の内部温度の上昇を
防いでいる。上記のように収納袋1にいれた水着は、該
水着から蒸発する水蒸気が吸湿層11で吸湿されること
により、通常より早く乾燥させることができる。上記収
納袋1は、使用後、裏返して、日向干しして、あるいは
ドライヤーをあてて温度を上昇させると、活性炭層13
に吸着した塩素、臭素が脱着し、活性炭の吸着機能を再
生させることができる。
【0036】本発明の収納袋は上記実施例に限定され
ず、上記各層のいずれかに抗菌加工を施しておくと、衛
生上好ましい。また、抗菌加工した布を別に設け、この
布を上記各層の布の間に配置してもよい。この様に、各
層の間、若しくは内側、外側に更なる層を追加しても何
等差し支えない。
【0037】図8および図9は第2実施例を示し、透湿
防水層10、吸湿層11及び活性炭層12を一体に縫着
して積層体シート状とし、この3層より中袋25を形成
する一方、防水層13上記層と一体化せずに遊離させ、
裁ち端をヒートシール処理して単独で用い、外袋26を
形成している。該外袋26の開口26aはビニールファ
スナー、を用いている。開口部の開閉手段はその他、マ
ジックテープ、ホック、紐等通常の開閉手段をデザイン
や用途に応じて選択することができる。上記構造とする
と、防水層13の裁ち端はヒートシールされるので、確
実に防水処理して水漏れを防ぐことが出来る。その他の
材料により超音波加工、高周波加工による裁ち端の処理
を行うことができる。また、中袋25と外袋26とは遊
離した別体であるため、使用後に中袋25だけ取り出
し、乾燥して活性炭の吸着機能を容易に再生させること
が出来る。
【0038】図10および図12は第3実施例を示し、
大型鞄30の内部の区分けした部分に内袋31をして取
り付けておき、この内袋31を湿って臭いを発生しやす
いものをいれる収納部とし、他の乾燥部品を収納する収
納部32と区別して設けてもよい。上記大型鞄30の開
口はファスナー33で開閉し、内袋31は蓋部34を設
け、該蓋部34をホック35で開閉するようにしてい
る。
【0039】上記内袋31は、内面の透湿防水層を除い
ている点で第1実施例の収納袋1と同様であり、内面側
に吸湿層11を配置し、その外面側に活性炭層12、最
外面に防水層13を備えた3層構造の積層体より形成し
ている。
【0040】上記内袋31は、使用後の水着ほどには濡
れていない、運動をした後の運動着、使用後の靴下ある
いは下着を入れて、持ち帰るスポーツ用品収納袋として
いる。これら使用後のスポーツ用品は、汗をかいて湿っ
ていると共に、汗の臭いがするため、吸湿層でスポーツ
用品から発生する水分を吸収し、汗の臭いを活性炭層1
2で消臭・脱臭する事が出来る。
【0041】尚、吸湿層11の内面に、透湿防水層を配
置してもよい。その場合には、濡れたものをいれておく
ことができる。
【0042】さらに、図13の第4実施例に示すよう
に、吸湿層11、活性炭層12および防水層13を一体
に固着した包装用シート材40を設け、風呂敷と同様に
用い、物品をつつむものとして用いることもできる。図
14は第5実施例を示し、透質防水層10、吸湿層1
1、活性炭層12および防水層13を一体に固着した包
装用シート材41を示し、第4実施例と同じく風呂敷と
同様に用い、物品をつつむものとして用いるようにして
いる。
【0043】上記各実施例に用いている活性炭層12で
吸着される臭気としては、アンモニア、アセトアルデヒ
ド、硫化水素等があり、身近い臭気としては、ガソリン
臭、ペイント臭、消毒剤臭、ゴム臭、肥料臭などがあ
り、これらの臭気を発生する物品を収納して、臭気の発
生を防止、抑制することができる。
【0044】
【実験例1】次亜塩素酸ナトリウム溶液(塩素1000
ppm濃度 1L液)中に水着を30分浸漬し、引き上
げて絞ったものを、図15(A)(B)に示すチャンバ
ー20(容量 約43L)の内部に吊るす。図15
(A)は活性炭シートをかけず、図7(B)では活性炭
シート21を水着を囲むようにして吊るし、チャンバー
20内のガスをサンプリング孔22より取り出して、塩
素濃度を北川式検知管109SB(0.1〜10pp
m)にて測定した。上記活性炭シート21は、基布とし
てポリプロピレン100%のスパンボンド不織布にメル
トブロー不織布を介してパルプを積層した不織布タイプ
の基布を用い、該基布に活性炭を約15gr/m2付着
したものを用いた。
【0045】実験結果は、下記の表1に示す通りであ
り、放置30分後には活性炭シート21で水着を囲んだ
(B)側では、塩素が活性炭シート21に吸着され、チ
ャンバー20内の塩素濃度は、(A)側の活性炭シート
を用いていない場合と比較して約1/10となってい
た。また、放置7時間後には(B)側では塩素臭も除去
されていたが、(A)側では塩素臭さが残っていた。上
記のように、活性炭シートを用いると脱塩素機能、脱臭
機能があると認められた。
【0046】
【表1】
【0047】
【実験例2】上記実験例1のチャンバー20の代わり
に、図16(A)(B)に示すように、38×48cm
のビニール袋25の中でおこなった。他の実験条件は実
験例1と同一とし、(A)では水着を活性炭シート21
で囲まず、(B)では活性炭シート21で囲んだ。ビニ
ール袋25の上端にサンプリング孔26を設け、ビニー
ル中の塩素濃度を測定した。
【0048】実験結果を下記の表2に示す。該表2に示
すように、(B)の活性炭シート21で水着を囲んだ側
では、塩素濃度が0、または、極微量となり、活性炭シ
ート21で塩素が吸着されて除去された事が認められ
た。また、塩素臭さもなくなっていた。
【0049】
【表2】
【0050】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
に係わる全請求項に記載の収納袋および包装用シート材
では、吸湿層で収納物品から蒸発する水分を吸収し、活
性炭層で臭気及び塩素を吸着し、防水層で水漏れを防止
し、吸湿機能、脱塩素機能、消臭・脱臭機能および防水
機能の多機能を備える。よって、特に使用後の水着のよ
うな濡れて塩素が付着した物品を収納すると、活性炭の
脱塩素機能で、水着の色落ち、生地の脆化を防止でき
る。また、使用後の運動着、下着、靴下等の汗がついて
湿った物品を収納すると消臭・脱臭が図れる。
【0051】また、上記請求項2に記載の収納袋は、最
内面側に透湿防水層を配置しているので、水蒸気、ガス
のみを通して、水は通さないことより、水を大量に含む
ものでは、活性炭層が水を吸着し劣化することを防止出
来る。
【0052】上記請求項3に記載の如く収納袋の各層を
形成する材料を、収納袋の目的に応じて、夫々材質、厚
さ、固さを選定すると、使い捨て用収納袋から高級な収
納袋まで、多種類、多用途の袋に用いることができる。
【0053】上記請求項4に記載の如く活性炭層を、粉
末活性炭あるいは粒状活性炭をプリント等の方法で、吸
湿層の外面あるいは防水層の内面あるいは基布に付着す
ると、収納袋の軽量化を図ることができ、取り扱いが容
易で、持ち運びに便利である。請求項5に記載の如く、
活性炭の種類を使い分けることによっても、吸着能力、
吸着速度を簡単に調整できる。さらに、請求項6に記載
のように、活性炭繊維を用いた場合も、吸着能力、吸着
速度を繊維構成で簡単に調整できる。しかも、上記粉末
状あるいは粒状の活性炭を付着する場合と比較して比表
面積が大きく吸着能力が高い。
【0054】上記請求項7に記載のように、いずれか層
に抗菌加工を施すと、あるいは、抗菌加工を施した別の
層をもうけると、衛生上から好ましい。また、上記請求
項8に記載のように、上記防水層に遮光性を持たせる
と、収納袋の内部温度の上昇を抑止でき、加熱されると
不都合が発生する物品の収納に好適となる。
【0055】請求項9に記載のように、上記収納袋を水
着収納用とすると、使用後の水着に付着した塩素を含む
水分、水蒸気、ガスが吸湿層で吸収され、活性炭層で塩
素を除去することができる。よって、塩素による水着の
色落ち、生地の脆化が抑制あるいは防止できる。また、
外面に防水層があるため、外部への水漏れが防止でき、
使用後の水着を持ち帰るための収納袋として最適とな
る。
【0056】また、上記請求項10および請求項11に
記載のように包装用シート材を形成すると、吸湿機能、
脱塩素機能、消臭・脱臭機能および防水機能を備えた包
装材とすることができ、多用途に用いる事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の収納袋の正面図である。
【図2】 上記収納袋を裏返した状態で示す正面図であ
る。
【図3】 図1のIIIーIIIの拡大断面図である。
【図4】 図2のIV−IVの拡大断面図である。
【図5】 一体化した吸湿層と活性炭層を示し、(A)
は平面図、(B)は断面図である。
【図6】 防水層の拡大断面図である。
【図7】 第1実施例の収納袋に使用後の水着を収納し
た時の作用を示す概略図である。
【図8】 第2実施例の概略正面図である。
【図9】 第2実施例の概略断面図である。
【図10】 第3実施例の斜視図である。
【図11】 第3実施例の鞄を開けた状態の一部斜視図
である。
【図12】 第3実施例の内袋の一部断面図である。
【図13】 第4実施例の斜視図である。
【図14】 第5実施例の斜視図である。
【図15】 (A)(B)は第1実験例の装置を示す概
略図である。
【図16】 (A)(B)は第2実験例の装置を示す概
略図である。
【符号の説明】
1 収納袋 10 透湿防水層 11 吸湿層 12 活性炭層 13 防水層

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 夫々シート状の吸湿層、活性炭層、防水
    層の少なくとも3層を積層したもので、上記吸湿層は物
    品を包む内面側に、上記防水層は外面側に、その間に活
    性炭層を挟んで配置している収納袋。
  2. 【請求項2】 夫々シート状の透湿防水層、吸湿層、活
    性炭層、防水層の少なくとも4層を積層したもので、物
    品を包む内面側より、透湿防水層、吸湿層、活性炭層、
    防水層を順次配置している収納袋。
  3. 【請求項3】 上記吸湿層は、不織布、発泡体、紙、織
    物あるいは編物から形成し、 上記活性炭層は、粉末活性炭あるいは粒状活性炭を上記
    吸湿層の形成材料に接着もしくは含浸させたもの、ある
    いは、不織布、発泡体、紙、織物あるいは編物からなる
    基布に接着もしくは含浸させたもの、あるいは活性炭繊
    維を含有する不織布から形成し、 上記防水層は、合成樹脂フィルム、合成樹脂シート、合
    成皮革、防水紙あるいは防水布から形成している前記請
    求項のいずれか1項に記載の収納袋。
  4. 【請求項4】 上記粉末活性炭あるいは粒状活性炭は、
    脱塩素機能および脱臭機能を有するヤシ殻、石炭を原料
    とし、活性炭量を5〜100g/m2としている請求項
    3に記載の収納袋。
  5. 【請求項5】上記粉末活性炭あるいは粒状活性炭は、平
    均細孔直径が10〜100Å、標準粒度が2〜200メ
    ッシュ、比表面積が500〜1500m2/gのもので
    ある請求項3に記載の収納袋。
  6. 【請求項6】 上記活性炭繊維は、平均細孔直径が10
    〜100Åで、比表面積が500〜2500m2/gも
    のである請求項3に記載の収納袋。
  7. 【請求項7】 上記いずれか層に抗菌加工を施している
    前記請求項のいずれか1項に記載の収納袋。
  8. 【請求項8】 上記防水層は、紙あるいは樹脂フィルム
    の外面にアルミニウム箔をラミネートして遮光性を持た
    せている前記請求項のいずれか1項に記載の収納袋。
  9. 【請求項9】 上記袋は水着収納用としている前記請求
    項のいずれか1項に記載の収納袋。
  10. 【請求項10】 夫々シート状の吸湿層、活性炭層、防
    水層の少なくとも3層の積層体より形成していることを
    特徴とする包装用シート材。
  11. 【請求項11】 夫々シート状の透湿防水層、吸湿層、
    活性炭層、防水層の少なくとも4層の積層体より形成し
    ていることを特徴とする包装用シート材。
JP6245578A 1994-10-11 1994-10-11 収納袋および包装用シート材 Withdrawn JPH08113271A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6245578A JPH08113271A (ja) 1994-10-11 1994-10-11 収納袋および包装用シート材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6245578A JPH08113271A (ja) 1994-10-11 1994-10-11 収納袋および包装用シート材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08113271A true JPH08113271A (ja) 1996-05-07

Family

ID=17135817

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6245578A Withdrawn JPH08113271A (ja) 1994-10-11 1994-10-11 収納袋および包装用シート材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08113271A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5092008A (en) Absorbent sheet like mat
JP2926717B2 (ja) シート状脱酸素剤
WO2008119062A1 (en) Moisture and odor adsorbing insert
US7745684B2 (en) Odor control nether garment, method of making same and method of controlling odor
CN102946818A (zh) 用于医疗器械和装置的袋子
JP2004528086A (ja) 吸収および脱着装置
JP2862274B2 (ja) 吸水シートの製造方法
WO2009143744A1 (zh) 一种洗漱用品储放袋
JPH0717582A (ja) インジケーター付き除湿剤用包装袋
US8935858B2 (en) Rolled garment storage
JPH08113271A (ja) 収納袋および包装用シート材
JP2000202011A (ja) 消臭除湿シ―ト
JP3088364U (ja) 衣類等の消臭吸湿収納体
JP2862262B2 (ja) 機能性を有する吸水シート
JP3991058B2 (ja) 衣類の畳み皺防止具
JP3050910U (ja) 脱臭器
JP3641447B2 (ja) 再生型おむつ
JP3056573U (ja) 消臭防虫抗菌マット
CA2301150A1 (en) Clean room suit with adsorbent properties
JPS5931255Y2 (ja) 滅菌袋
JP2862263B2 (ja) 青果物の鮮度を保持する吸水シート
JP2815384B2 (ja) 機能性を有する吸水シート
JPS6160475A (ja) 異臭物の通気性収納容器
JPH0334273Y2 (ja)
JP2001000823A (ja) フイルム又はシート状の吸湿材

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20020115