JP2002121288A - 生分解性樹脂水系分散体及び生分解性複合材料 - Google Patents

生分解性樹脂水系分散体及び生分解性複合材料

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JP2002121288A JP2000315001A JP2000315001A JP2002121288A JP 2002121288 A JP2002121288 A JP 2002121288A JP 2000315001 A JP2000315001 A JP 2000315001A JP 2000315001 A JP2000315001 A JP 2000315001A JP 2002121288 A JP2002121288 A JP 2002121288A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繊維製品や紙製品等への塗工用等として利用
して、繊維製品や紙製品の耐水性、耐油性、気密性、光
沢、熱接着性等の物性を向上できると共に、繊維製品や
紙製品の生分解性を低下させることがなく、安定した分
散性を有する生分解性樹脂水系分散体を提供する。 【解決手段】 本発明の生分解性樹脂水系分散体は、生
分解性樹脂が可塑剤及び分散安定化剤の存在下に水に分
散安定化されていることを特徴とする。本発明において
可塑剤としては、クエン酸誘導体、エーテルエステル誘
導体、グリセリン誘導体、フタル酸誘導体、アジピン酸
誘導体が好ましく、分散安定化剤としては、平均分子量
30万以上のカチオン性高分子化合物又は平均分子量3
0万以上のアニオン性高分子化合物を含有するものが好
ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は生分解性樹脂水系分
散体及び生分解性複合材料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】布製品
や紙製品等の植物性繊維を原料とした製品は、微生物等
によって分解され易く、埋没による廃棄処分が容易であ
るが、植物性繊維等の天然素材は耐水性、耐溶剤性、気
密性、強度等の物性が充分でない場合が多い。このた
め、天然素材に各種の合成樹脂液等を塗布したり、噴霧
したり、含浸させる等によって、天然素材に合成樹脂被
膜を形成した複合素材とすることにより、これらの問題
の改善を図ってきた。
【0003】しかしながら、従来より植物性繊維等の天
然素材と複合化するために用いられていた合成樹脂は、
微生物等による分解が極めて遅いため、埋没による廃棄
処分が困難であり、また燃焼カロリーが高いため焼却処
分した場合、焼却炉を傷める等の問題があり、更に一部
の合成樹脂は焼却時に有害ガスを発生して環境汚染を生
じる虞れがあった。従って、このような合成樹脂と天然
素材とを複合化した素材も当然、合成樹脂の有する上記
問題を生じる虞れがあり、このため近年は、従来の合成
樹脂にかわる生分解性樹脂の応用開発が進められてい
る。
【0004】例えば、特開平4−334448号公報、
特開平5−311600号公報、特開平8−24483
6号公報等には、パルプ、繊維等と生分解性樹脂からな
る生分解性複合材料が提案されている。しかしながらこ
れらの生分解性複合材料を得るには生分解性樹脂の有機
溶媒溶液を用いる必要があり、しかも使用できる有機溶
媒は、塩素系溶媒や芳香族系溶媒に限定されるため、安
全面、環境面で好ましいものではなかった。
【0005】一方、特開平2−222421号公報に
は、ポリヒドロキシ酪酸・ポリヒドロキシ吉草酸共重合
体の水系分散体をコーティングした生分解性複合材料
が、特開平9−78494号公報には、ポリ乳酸及び/
又は他のヒドロキシカルボン酸との共重合物の粒子及び
充填剤を、水溶性高分子を用いて水分散させてなる水系
塗料組成物が提案されている。しかしながら、従来の生
分解性樹脂の水系分散体を用いた生分解性複合体は、生
分解性樹脂水系分散体の造膜性が十分でないために、樹
脂本来の耐水性、耐油性、強度等の機能を十分に発揮さ
せることが出来なかった。即ち、一般に分散粒子が大き
いと造膜性が悪く、製品である生分解性複合体における
被膜形成が不十分であるため、生分解性複合体は、耐水
性、耐油性、強度、気密性、表面光沢等の性能が十分に
得られ難い。造膜性の良好な分散粒子の小さな分散体を
調製するためには、多量の分散剤を用いる必要がある。
しかしながら分散剤は通常、樹脂に比べて親水性が高
く、強度等の物理的性質も低いため、多量の分散剤を用
いると得られる生分解性樹脂複合体の耐水性や強度が損
なわれる虞れがある。更に分散剤と樹脂との相溶性が十
分でない場合には、光沢等の物性が低下するという問題
がある。また、生分解性複合体が耐熱性と耐水性を要求
される場合には、耐熱性の良好な高融点の生分解性樹脂
を用い、さらに分散剤の量を極力少なくする必要が生
じ、必然的に生分解性樹脂水系分散体における分散粒子
径は大きくなる。このような粒子径の大きな高融点生分
解性樹脂の水系分散体の造膜温度は著しく高くなり、例
えば塗工面同士、あるいは塗工面と非塗工面を熱接着さ
せようとする場合においても、低温での熱接着が困難で
あり、特にポリ乳酸樹脂の如き高融点の生分解性樹脂の
場合には、ポリ乳酸樹脂の融点(例えばL体リッチのポ
リ乳酸の場合約180℃)以上の温度で処理しなければ
十分な熱接着が困難であるなどの問題があった。従っ
て、必要最小限の分散剤で優れた造膜性を持った生分解
性樹脂水系分散体の出現が求められていた。
【0006】本発明は上記の現状に鑑みなされたもの
で、繊維製品や紙製品等の天然素材を原料とする製品へ
の塗工、含浸、噴霧、内部添加用等としての利用が可能
で、生分解性に優れ、製造が容易な生分解性樹脂水系分
散体及び、この生分解性樹脂水系分散体を用いた耐水
性、光沢、熱接着性の良好な生分解性複合材料を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち本発明の生分解性樹
脂水系分散体は、生分解性樹脂が可塑剤及び分散安定化
剤の存在下に水に分散安定化されていることを特徴とす
る。本発明の生分解性樹脂水系分散体における生分解性
樹脂としては、ポリ乳酸樹脂及び/又は乳酸と他のヒド
ロキシカルボン酸との共重合体が好ましい。また可塑剤
としては、クエン酸誘導体、エーテルエステル誘導体、
グリセリン誘導体、フタル酸誘導体、アジピン酸誘導体
より選ばれた1種又は2種以上が好ましく、分散安定化
剤としては、平均分子量30万以上のカチオン性高分子
化合物又は平均分子量30万以上のアニオン性高分子化
合物を含有するものが好ましい。
【0008】本発明の生分解性複合材料は、上記生分解
性樹脂水系分散体を、シート基材と複合化してなること
を特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の生分解性樹脂水系分散体
において、生分解性樹脂としては、脂肪族ポリエステル
系生分解性樹脂、アセチルセルロース系生分解性樹脂、
化学変性澱粉系生分解性樹脂、ポリアミノ酸系生分解性
樹脂、ポリエステルポリカーボネート系生分解性樹脂等
が用いられ、これらは1種又は2種以上を混合して用い
ることができる。
【0010】脂肪族ポリエステル系生分解性樹脂として
は、例えばポリ乳酸、乳酸と他のヒドロキシカルボン酸
との共重合体、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレ
ンサクシネート、ポリブチレンアジペート等の二塩基酸
ポリエステル、ポリカプロラクトン、カプロラクトンと
他のヒドロキシカルボン酸との共重合体、ポリヒドロキ
シブチレート、ポリヒドロキシブチレートと他のヒドロ
キシカルボン酸との共重合体、ポリヒドロキシ酪酸、ポ
リヒドロキシ酪酸と他のヒドロキシカルボン酸との共重
合体等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合し
て用いることができる。
【0011】またアセチルセルロース系生分解性樹脂と
しては、アセチルセルロース、アセチルブチルセルロー
ス、アセチルプロピオニルセルロース等が挙げられる
が、光沢、透明性、引っ張り強さ、硬度等の物理的特性
と生分解性が良好である点でアセチルセルロースが特に
好ましい。
【0012】化学変性澱粉系生分解性樹脂としては、例
えば高置換度エステル化澱粉、エステル化ビニルエステ
ルグラフト重合澱粉、エステル化ポリエステルグラフト
重合澱粉等の澱粉エステル、エーテル化ビニルエステル
グラフト重合澱粉、エーテル化ポリエステルグラフト重
合澱粉等の澱粉エーテル、ポリエステルグラフト重合澱
粉等が挙げられるが、これらの中でもエステル化ビニル
エステルグラフト澱粉、エステル化ポリエステルグラフ
ト重合澱粉が好ましい。これらエステル化ビニルエステ
ルグラフト澱粉、エステル化ポリエステルグラフト重合
澱粉に用いられるエステル化試薬としては、アシル基の
炭素数2〜18のビニルエステル、又は酸無水物、酸塩
化物が好ましく、グラフト試薬としては、アシル基の炭
素数2〜18のビニルエステル、環員数2〜12のラク
トンが好ましい。これら化学変性澱粉系生分解性樹脂
は、2種以上を併用することができる。
【0013】本発明において上記生分解性樹脂は単独で
用いるのみならず、同一種類又は異なる種類から選択し
た2種以上の樹脂を適宜混合して用いることができる。
【0014】本発明の生分解性水系分散体において、生
分解性樹脂としては、ポリ乳酸樹脂及び/又は乳酸と他
のヒドロキシカルボン酸との共重合体が、樹脂の耐熱
性、耐水性、耐溶剤性、光沢等の点で好ましい。乳酸と
共重合する他のヒドロキシカルボン酸としては、グリコ
ール酸、2−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシバレリン
酸、2−ヒドロキシカプロン酸、2−ヒドロキシヘプタ
ン酸、2−ヒドロキシオクタン酸、2−ヒドロキシ−2
−メチルプロピオン酸、2−ヒドロキシ−2−メチル酪
酸、2−ヒドロキシ−2−エチル酪酸、2−ヒドロキシ
−2−メチルバレリン酸、2−ヒドロキシ−2−エチル
バレリン酸、2−ヒドロキシ−2−プロピルバレリン
酸、2−ヒドロキシ−2−ブチルバレリン酸、2−ヒド
ロキシ−2−メチルカプロン酸、2−ヒドロキシ−2−
エチルカプロン酸、2−ヒドロキシ−2−プロピルカプ
ロン酸、2−ヒドロキシ−2−ブチルカプロン酸、2−
ヒドロキシ−2−ペンチルカプロン酸、2−ヒドロキシ
−2−メチルヘプタン酸、2−ヒドロキシ−2−エチル
ヘプタン酸、2−ヒドロキシ−2−プロピルヘプタン
酸、2−ヒドロキシ−2−ブチルヘプタン酸、2−ヒド
ロキシ−2−メチルオクタン酸、3−ヒドロキシプロピ
オン酸、4−ヒドロキシ酪酸、5−ヒドロキシバレリン
酸、6−ヒドロキシカプロン酸、7−ヒドロキシヘプタ
ン酸等が挙げられる。上記乳酸及びヒドロキシカルボン
酸は、D体、L体、D/L体などの形をとる場合がある
が、本発明においてその形態に何ら制限は無い。
【0015】本発明の生分解性水系分散体に用いる可塑
剤としては、クエン酸トリエチル、クエン酸トリブチ
ル、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸ト
リブチル等のクエン酸誘導体、ジエチレングリコールジ
アセテート、トリエチレングリコールジアセテート、ト
リエチレングリコールジプロピオネート等のエーテルエ
ステル誘導体、グリセリントリアセテート、グリセリン
トリプロピオネート、グリセリントリブチレート等のグ
リセリン誘導体、エチルフタリルエチルグリコレート、
エチルフタリルブチルグリコレート、ブチルフタリルブ
チルグリコレート等のフタル酸誘導体、アジピン酸と
1,4−ブタンジオールとの縮合体等のアジピン酸誘導
体、ポリカプロラクトン、ポリプロピオラクトン等のポ
リヒドロキシカルボン酸等が挙げられる。これらのうち
アジピン酸誘導体、フタル酸誘導体を用いたものが、造
膜性向上効果が高い点で特に好ましい。可塑剤の使用量
は生分解性樹脂100重量部あたり5から40重量部が
好ましい。5重量部未満となると可塑化効果が発揮でき
なくなる虞れがあり、40重量部を超えると可塑剤のブ
リードアウトが発生する虞れがある。
【0016】本発明において分散安定化剤としては、通
常のアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非
イオン性界面活性剤、高分子界面活性剤、ポリビニルア
ルコール等の水溶性高分子を用いることができるが、平
均分子量30万以上のカチオン性高分子化合物、または
平均分子量30万以上のアニオン性高分子化合物の何れ
かを用いると、分散体の粒子径が十分に小さくなり好ま
しい。
【0017】上記分散安定化剤としての平均分子量30
万以上のカチオン性高分子化合物としては、メタクリル
酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノ
エチル、メタクリル酸ジメチルアミノプロピル、アクリ
ル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノ
エチル、アクリル酸ジメチルアミノプロピル、ジメチル
アミノメチルメタクリルアミド、ジメチルアミノエチル
メタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリル
アミド、ジメチルアミノメチルアクリルアミド、ジメチ
ルアミノエチルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピ
ルアクリルアミド等のカチオン性アクリル系モノマー
や、これらカチオン性アクリル系モノマーにハロゲン化
アルキル、ジアルキル硫酸、モノクロル酢酸等を反応し
て得られる、例えばメタクリル酸ジメチルアミノエチル
メチルクロライド塩、メタクリル酸ジエチルアミノエチ
ルジメチル硫酸塩、メタクリル酸ジメチルアミノプロピ
ルクロル酢酸塩等の4級アンモニウム塩等の単独重合体
や共重合体が挙げられる。更には上記カチオン性アクリ
ル系モノマーと、アクリル酸アルキルエステル、アクリ
ル酸ヒドロキシアルキルエステル、アクリル酸ポリオキ
シエチレンエステル、アクリル酸アルコキシポリオキシ
エチレンエステル、メタクリル酸アルキルエステル、メ
タクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、メタクリル酸
ポリオキシエチレンエステル、メタクリル酸アルコキシ
ポリオキシエチレンエステル、アクリルアミド、メタク
リルアミド、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリ
ルアミド、イソプロピルアクリルアミド、ジメチルメタ
クリルアミド、ジエチルメタクリルアミド、メチロール
アクリルアミド、モルホリルアクリルアミド等のアクリ
ルモノマー、エチルビニルエーテル、ヒドロキシブチル
ビニルエーテル、トリエチレングリコールビニルエーテ
ル、メトキシトリエチレングリコールビニルエーテル等
のビニルエーテル類、ヒドロキシエチルアリルエーテ
ル、テトラエチレングリコールアリルエーテル、メトキ
シエチレングリコールアリルエーテル等のアリルエーテ
ル類、酢酸ビニル、モノクロル酢酸ビニル、ピバリン酸
ビニル等のカルボン酸ビニルエステル類、ビニルピリジ
ン、ビニルイミダゾール、メチルビニルイミダゾール等
のビニルアミン類、ジアリルアンモニウムクロライド、
或いは上記カチオン性アクリル系モノマーと共重合可能
な不飽和結合を有するモノマーとの共重合体等のアクリ
ル系ポリマーが挙げられる。
【0018】更にアクリル系ポリマー以外のカチオン性
高分子化合物として、ポリエチレンイミン、ポリプロピ
レンイミン、ポリ−3−メチルプロピルイミン、ポリ−
2−エチルプロピルイミン等の環状イミンの重合体、ポ
リビニルアミン、ポリアリルアミン等の不飽和アミンの
重合体等や、これらの4級アンモニウム塩等のカチオン
系ポリマーが挙げられる。またこれらのカチオン系ポリ
マーに、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アシル
基、ポリオキシアルキレン基、カルボキシアルキル基等
を付加したものでも良い。アルキル基はアルキルハライ
ドを、ヒドロキシアルキル基は1,2−エポキシアルカ
ンを、アシル基は、脂肪酸またはアシルハライドを、ポ
リオキシアルキレン基は酸化エチレンを、カルボキシア
ルキル基はモノクロル酢酸やアクリル酸等を、それぞれ
カチオン系ポリマーと反応させることにより付加させる
ことができる。
【0019】カチオン性高分子化合物は、シュウ酸、マ
ロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン
酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の二塩基
酸類や、これら二塩基酸類のアルキルエステル類、ヘキ
サメチレンジイソシアネートグリシジルエーテル、ジフ
ェニルメタンジイソシアネート等のジイソシアネート
類、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエ
チレングリコールジグリシジルエーテル、オルソフタル
酸ジグリシジルエーテル等のジエポキシ類、ソルビタン
ポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリ
グリシジルエーテル等のポリグリシジルエーテル類、尿
素、グアニジン類、二塩基酸ジハライド、ジアルデヒド
等で架橋したものでも良い。
【0020】平均分子量30万以上のカチオン性高分子
化合物として、カチオン性アクリル系モノマーと他のモ
ノマーとの共重合体を用いる場合、カチオン性高分子化
合物中におけるカチオン性アクリル系モノマーの含有率
は30モル%以上であることが好ましい。カチオン性高
分子化合物は、通常、適当な酸性化合物の塩として用い
るのが好ましく、このような酸性化合物としては、塩
酸、硫酸、蟻酸、リン酸等の無機酸、酢酸、蓚酸、酒石
酸、リンゴ酸、安息香酸、乳酸等の有機酸のいずれでも
良いが、中でも酢酸、リン酸、乳酸が安全性、価格、熱
安定性、着色性等の面で好ましい。
【0021】上記したカチオン性高分子化合物のなかで
も、アクリルアミド、メタクリル酸ジメチルアミノエチ
ルやその中和物等のモノマー、或いはこれらモノマーの
4級塩の少なくとも一種を主成分とする重合体が好まし
い。
【0022】一方、分散安定化剤としての平均分子量3
0万以上のアニオン性高分子化合物としては、不飽和モ
ノカルボン酸系単量体、不飽和ジカルボン酸系単量体、
不飽和スルホン酸系単量体等の単量体の単独重合体やこ
れら単量体相互の共重合体、これら不飽和モノカルボン
酸系単量体、不飽和ジカルボン酸系単量体、不飽和スル
ホン酸系単量体等の単量体と、共重合可能な他の単量体
(以下、単に他の単量体と呼ぶ。)との共重合体等が挙
げられる。不飽和モノカルボン酸系単量体としては、ア
クリル酸、メタクリル酸、クロトン酸やこれらの酸の中
和物、部分中和物等が挙げられ、不飽和ジカルボン酸系
単量体としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、
シトラコン酸やこれらの酸の中和物、部分中和物等が挙
げられ、不飽和スルホン酸系単量体としては、ビニルス
ルホン酸、アリルスルホン酸、メタクリルスルホン酸、
スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチル
プロパンスルホン酸、スルホエチル(メタ)アクリレー
ト、スルホエチルマレイミド、3−アリロキシ−2−ヒ
ドロキシプロパンスルホン酸やこれらの中和物、部分中
和物等が挙げられる。
【0023】アニオン性高分子化合物として、上記不飽
和モノカルボン酸系単量体、不飽和ジカルボン酸系単量
体、不飽和スルホン酸系単量体等の単量体と他の単量体
との共重合体を用いる場合、他の単量体としては特に制
限はないが、例えば(メタ)アクリルアミド、イソプロ
ピルアミド、t−ブチル(メタ)アクリルアミド等のア
ミド系単量体、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、
スチレン、2−メチルスチレン、酢酸ビニル等の疎水性
単量体、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポ
リプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ア
リルアルコール、ポリエチレングリコールモノアリルエ
ーテル、ポリプロピレングリコールモノアリルエーテ
ル、3−メチル−3−ブテン−1−オール(イソプレノ
ール)、ポリエチレングリコールモノイソプレノールエ
ーテル、ポリプロピレングリコールモノイソプレノール
エーテル、3−メチル−2−ブテン−1−オール(プレ
ノール)、ポリエチレングリコールモノプレノールエス
テル、ポリプロピレングリコールモノプレノールエステ
ル、2−メチル−3−ブテン−2−オール(イソプレン
アルコール)、ポリエチレングリコールモノイソプレン
アルコールエーテル、ポリプロピレングリコールモノイ
ソプレンアルコールエーテル、N−メチロール(メタ)
アクリルアミド、グリセロールモノアリルエーテル、ビ
ニルアルコール等の水酸基含有単量体、(メタ)アクリ
ルアミドメタンホスホン酸、(メタ)アクリルアミドメ
タンホスホン酸メチルエステル、2−(メタ)アクリル
アミド−2−メチルプロパンホスホン酸等のリン含有単
量体、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリ
レート、エトキシプロピレングリコール(メタ)アクリ
レート等を挙げることができる。
【0024】アニオン性高分子化合物は、シュウ酸、マ
ロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン
酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の二塩基
酸類や、これら二塩基酸類のアルキルエステル類、ヘキ
サメチレンジイソシアネートグリシジルエーテル、ジフ
ェニルメタンジイソシアネート等のジイソシアネート
類、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエ
チレングリコールジグリシジルエーテル、オルソフタル
酸ジグリシジルエーテル等のジエポキシ類、ソルビタン
ポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリ
グリシジルエーテル等のポリグリシジルエーテル類、尿
素、グアニジン類、二塩基酸ジハライド、ジアルデヒド
等で架橋したものでも良い。
【0025】アニオン性高分子化合物は、通常、適当な
塩基性化合物の塩として用いるのが好ましく、このよう
な塩基性化合物としては、アルカリ金属の水酸化物、ア
ルカリ土類金属の水酸化物、モノエタノールアミン、ジ
イソプロパノールアミン等のアミン化合物、アンモニア
等が用いられる。
【0026】アニオン性高分子化合物としては、上記し
た化合物のうち、メタクリル酸やその中和物の少なくと
も一種を主成分とする重合体が好ましい。
【0027】上記平均分子量30万以上のカチオン性高
分子化合物、平均分子量30万以上のアニオン性高分子
化合物は、単独で用いる場合に限らず、他の分散安定化
剤と併用した場合でも効果がある。
【0028】上記カチオン性高分子化合物やアニオン性
高分子化合物と混合して用いる分散安定化剤としてはポ
リビニルアルコールが好ましく、特に平均分子量30万
以上のカチオン性高分子や平均分子量30万以上のアニ
オン系高分子化合物と、特定のポリビニルアルコールと
を混合して用いると分散体の経時安定性が更に向上する
ため好ましい。このような特定のポリビニルアルコール
としては、鹸化度70〜90%、平均分子量5〜30万
のものが好ましい。特に、生分解性樹脂水系分散体にお
ける生分解性樹脂の分散安定性をより高めるとともに、
生分解性水系分散体を用いて得た複合材料の耐水性を高
める上で、平均分子量30万以上のカチオン性高分子化
合物又は平均分子量30万以上のアニオン性高分子化合
物と、上記ポリビニルアルコールとを、重量比で、カチ
オン性高分子化合物又はアニオン性高分子化合物:ポリ
ビニルアルコール=8:2〜1:9の割合で使用するこ
とが好ましい。上記カチオン性高分子化合物又はアニオ
ン性高分子化合物と、ポリビニルアルコールとの更に好
ましい割合は、重量比でカチオン性高分子化合物又はア
ニオン性高分子化合物と、ポリビニルアルコール=5:
5〜2:8である。
【0029】本発明の生分解性樹脂水系分散体には、必
要に応じて上記成分以外に更に、増粘剤、表面平滑剤、
離型剤、撥水剤(疎水性向上剤)、防錆剤、流動性調製
剤等を含有せしめることができ、増粘剤としては、ポリ
エチレングリコール等のポリアルコキシド系高分子、メ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロ
ース誘導体、カチオン化澱粉、エーテル化澱粉等の澱粉
誘導体、アラビアガム、グアーガム、キサンタンガム等
の植物ガム、カゼイン、キトサン、キチン等の動物性高
分子等が挙げられる。一方、表面平滑性、離型性、撥水
性等を改善するために、天然ワックス、合成ワックス等
のワックス類を含有させることができる。天然ワックス
としては、キャンデリラワックス、カルナバワックス、
ライスワックス、木ろう、ホホバ固体ろう等の植物系天
然ワックス、みつろう、ラノリン、鯨ろう等の動物系天
然ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシ
ン等の鉱物系天然ワックス、パラフィンワックス、マイ
クロクリスタリンワックス、ペトロラタムワックス等の
石油系天然ワックス等が挙げられる。また合成ワックス
としては、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエ
チレンワックス等の合成炭化水素類、モンタンワックス
誘導体、パラフィンワックス誘導体、マイクロクリスタ
リンワックス誘導体等の変性ワックス、硬化ひまし油、
硬化ひまし油誘導体等の水素化ワックス、12−ヒドロ
キシステアリン酸、ステアリン酸アミド、無水フタル酸
イミド等が挙げられる。
【0030】本発明の生分解性樹脂水系分散体は、紙、
パルプ、動植物繊維の不織布、織布、編布、皮革製品等
の動植物素材からなる製品に複合化することで、これら
の製品の撥水・撥油性、耐水性、気密性、表面光沢等を
向上させることができる。複合化方法としては、本発明
の水系分散体を、動植物素材からなるシート状物、板状
物、不織布、織布、編布、成形品等の製品の表面に塗布
したり噴霧したり、これらの製品に含浸させた後、加熱
ロール、プレス、金型等によって加熱、加圧処理する方
法等が挙げられる。また、これらの製品の製造原料とし
て用いる動植物素材の粉末、粒状体、スラリー、ペース
ト等に添加して複合化したり、他の天然素材、例えば粘
土、砂等の無機系鉱物質等の粉末、粒状体相互を結合す
るためのバインダーとして用いて粉末、粒状体等と複合
化しても良い。例えば、シート基材が紙の場合、生分解
性樹脂水系分散体をパルプスラリー中に添加して抄紙す
ることにより、パルプとアセチルセルロース系生分解性
樹脂とを複合化させることができる。
【0031】本発明の生分解性樹脂水系分散体を、動植
物素材からなる製品の耐水性、耐溶剤性等を高めるため
に用いる場合、離型性・疎水性向上剤として天然ワック
ス及び/又は合成ワックスを含有していることが好まし
い。天然ワックス及び/又は合成ワックスを含有する場
合、製品の撥水・撥油性、耐水性、耐油性、気密性等の
より向上を図ることができるとともに、加工時の熱処理
工程における加熱ロール、プレス、金型等からの離型性
が向上するため好ましい。
【0032】本発明の生分解性樹脂水系分散体は、例え
ば攪拌装置を有する密閉槽内に、生分解性樹脂、可塑
剤、分散安定化剤、及び水を同時に仕込み、加熱攪拌し
ながら加圧して生分解性樹脂を分散させる加圧分散法、
常圧または加圧下に保持されている熱水中に、生分解性
樹脂、可塑剤、分散安定化剤とを含む溶融物を添加攪拌
して分散させる直接分散法、生分解性樹脂の有機溶媒溶
液を、可塑剤、分散安定化剤を含む水溶液中に添加攪拌
して分散させた後、有機溶媒を除去する方法、生分解性
樹脂を加熱溶融させ、これに可塑剤、分散安定化剤とを
含む水溶液を添加攪拌して生分解性樹脂を水に分散させ
る転相法等により得ることができる。
【0033】上記以外の方法でも、生分解性樹脂の水系
分散体を得ることができる方法であれば適宜採用するこ
とができるが、生分解性樹脂の幅広い種類に適応が可能
な点で、上記した生分解性樹脂の有機溶媒溶液を、可塑
剤、分散安定化剤とを含む水溶液中に添加攪拌して分散
させる方法が好ましい。また水系分散体を調製するに際
し、必要により高圧ホモゲナイザー等の分散装置を併用
しても良い。
【0034】上記生分解性水系分散体をシート基材と複
合化してなる本発明の生分解性複合材料は、上記生分解
性樹脂水系分散体を、紙、不織布、織布、編布、合成樹
脂のシート、フィルム等のシート基材に、含浸させた
り、塗布したり、噴霧して硬化させる等により複合化し
て得ることができる。またシート基材の製造工程におい
て、シート基材製造原料中に添加することにより、シー
ト基材と複合化することもできる。例えば、シート基材
が紙の場合、生分解性樹脂水系分散体をパルプスラリー
中に添加して抄紙すればよい。
【0035】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。
【0036】実施例1〜5、比較例1〜4 表1に示す生分解性樹脂、可塑剤、分散安定化剤、脱イ
オン水、酢酸エチルを同表に示す割合でホモミキサーを
装着したオートクレーブ中に仕込み、120℃に加熱し
て10,000r.p.m.で3分間撹拌した後、40℃まで
急冷した。その後、減圧下に酢酸エチルを除去して生分
解性樹脂水系分散体を得た。尚、分散安定化剤としてカ
チオン性高分子化合物を用いた場合、pHが6以上のと
きには酢酸でpHを6に調整し、アニオン性高分子化合
物を用いた場合、pHが8以下のときには水酸化ナトリ
ウムでpHを8に調整してから加熱、撹拌した。得られ
た各水系分散体中に分散している生分解性樹脂の粒子径
を比較するために、水系分散体の製造直後に粒度分布測
定装置(堀場製作所株式会社製:LA−910型粒度分
布測定装置)にて分散している生分解性樹脂の粒子径
(メジアン径及び平均径)を測定した。またこの水系分
散体を、20℃と40℃の雰囲気下で保持し、それぞれ
の温度における水系分散体の経時安定性を評価した。こ
れらの結果を表1にあわせて示す。
【0037】
【表1】
【0038】表1に示した水系分散体の安定性は、10
0mlのスクリュー管に水系分散体50mlを入れ、2
0℃と40℃の恒温槽中で静置した後、1カ月後及び2
カ月後の分散状態を目視観察し、 ◎・・・分離が認められない。 ○・・・分離が認められるが、沈殿物の発生は認められ
ない。 △・・・分離が認められるが、スクリュー管の横倒し、
立て直し操作を10回繰り返すと、再分散して均一とな
る。 ×・・・分離が認められると共に沈降物がハードケーキ
状となり、スクリュー管の横倒し、立て直し操作を10
回繰り返しても再分散しない。として評価した。
【0039】尚、上記表1に示す生分解性樹脂、可塑
剤、分散安定化剤等は以下の通りである。
【0040】(1)生分解性樹脂 生分解性樹脂A:三井化学(株)製ポリ乳酸樹脂「レイシ
ア100H」 生分解性樹脂B:島津製作所(株)製ポリ乳酸樹脂「ラク
ティ9020」 生分解性樹脂C:島津製作所(株)製ポリ乳酸樹脂「ラク
ティ9800」
【0041】(2)可塑剤 可塑剤A:エチルフタリルエチルグリコレート 可塑剤B:ブチルジグリコールジアジペート 可塑剤C:アセチルクエン酸トリエチル 可塑剤D:グリセリントリプロピオネート
【0042】(3)分散安定化剤 分散安定化剤A:アクリルアミド/メタクリル酸(重量
比で90:10)共重合体(平均分子量2100万) 分散安定化剤B:メタクリル酸ジメチルアミノエチル/
アクリルアミド(重量比で80:20)共重合体(平均
分子量600万) 分散安定化剤C:アクリル酸ジメチルアミノエチル/ア
クリルアミド/メタクリルアミド(重量比で33:3
9:28)共重合体(平均分子量20万) 分散安定化剤D:ポリビニルアルコール(鹸化度:8
8.1%、平均分子量22万)
【0043】上記実施例1〜5、及び水系分散体が得ら
れた比較例1〜3について、各水系分散体を、中性上質
紙(坪量70g/m2)にバーコーターNo.20で塗
工し、40℃の熱風乾燥機中で30分間乾燥した後、フ
ェロ板に挟み、株式会社羽島製全自動転写プレス:HP
−84にて130℃、200g/cm2、及び160
℃、200g/cm2の条件にて1分間プレスして処理
した。次いで処理紙をJIS−P−8111に準拠し、
20℃、60%RHで前処理した後、撥水性(耐水
性)、撥油性(耐油性)、表面光沢、生分解性を測定し
た。130℃でプレスした場合の結果を表2に、160
℃でプレスした場合の結果を表3にそれぞれ示す。ま
た、さらに、上記の各水系分散体を、檜の木片(幅8m
m、長さ60mm、厚さ2mm)に刷毛塗りし自然乾燥
した後、塗工面同士を長さ方向に4mm重ね合わせ、フ
ェロ板に挟んで上記のプレス装置にてプレスして処理し
た後、処理片の引張り強度を測定し、引っ張り強度の大
きさにより熱接着性の良否を評価した。引っ張り強度
は、130℃、200g/cm2で5分プレスした場合
と、160℃、200g/cm2で5分プレスした場合
について測定した。これらの評価結果を表4に示す。
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】
【表4】
【0047】※1:撥水性は、JIS−P−8140に
準拠して5分後の吸水度で示した。 ※2:撥油性は、TAPPI紙パルプ試験法No.40
に準じて測定した。 ※3:表面光沢は、JIS−8142に準拠して測定し
た。 ※4:生分解性は、2枚のポリプロピレン製の網に挟ん
だ塗工紙を、愛知県岩倉市の当社工場敷地内の地表10
cmから30cmの土中に埋没し、6ケ月後に完全に消
失している場合を○、塗工紙の一部が残っている場合を
×と判定した。 ※5:引っ張り強度は、JIS−K−6850に準拠し
て接着面積325mm2での引っ張り強度を測定し、破
断時の引っ張り強度の値で示した。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明の生分解性水
系分散体は分散安定性に優れるとともに、実質的に有機
溶媒を含んでいないため安全面、環境面において優れて
いる。また本発明の生分解性樹脂水系分散体は、生分解
性樹脂を可塑剤、分散安定化剤の存在下に水に分散安定
化されていることにより造膜性に優れ、比較的低温で天
然素材に塗工して、確実に被膜を形成することが出来
る。また、本発明の水系分散体を布製品、紙製品等と複
合化して得た生分解性複合材料は、生分解性に優れるこ
とはもとより、耐水・耐油性、光沢性、熱接着性に優れ
る効果がある。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年11月7日(2000.11.
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の生分解性樹脂水系分散体
において、生分解性樹脂としては、脂肪族ポリエステル
系生分解性樹脂、アセチルセルロース系生分解性樹脂、
化学変性澱粉系生分解性樹脂、ポリアミノ酸系生分解性
樹脂等が用いられ、これらは1種又は2種以上を混合し
て用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/16 ZBP C08L 101/16 ZBP (72)発明者 細田 和夫 東京都葛飾区堀切4丁目66番1号 ミヨシ 油脂株式会社内 (72)発明者 守屋 雅文 東京都葛飾区堀切4丁目66番1号 ミヨシ 油脂株式会社内 Fターム(参考) 4F070 AA47 AC43 AC88 AC90 AE02 CA01 CA03 CB01 4J002 CF032 CF181 CF192 EH046 EH096 EH156 FD026 FD160 FD330 GH02 HA07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生分解性樹脂が可塑剤及び分散安定化剤
    の存在下に水に分散安定化されていることを特徴とする
    生分解性樹脂水系分散体。
  2. 【請求項2】 生分解性樹脂が、ポリ乳酸樹脂及び/又
    は乳酸と他のヒドロキシカルボン酸との共重合体である
    請求項1記載の生分解性樹脂水系分散体。
  3. 【請求項3】 可塑剤が、クエン酸誘導体、エーテルエ
    ステル誘導体、グリセリン誘導体、フタル酸誘導体、ア
    ジピン酸誘導体より選ばれた1種又は2種以上である請
    求項1又は2記載の生分解性樹脂水系分散体。
  4. 【請求項4】 分散安定化剤が、平均分子量30万以上
    のカチオン性高分子化合物又は平均分子量30万以上の
    アニオン性高分子化合物を含有する請求項1〜3のいず
    れかに記載の生分解性樹脂水系分散体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の生分解
    性水系分散体を、シート基材と複合化してなることを特
    徴とする生分解性複合材料。
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