JP2002093614A - 高透磁率酸化物磁性材料及びその製造方法 - Google Patents
高透磁率酸化物磁性材料及びその製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 Mn−Zn系フェライトで、インピーダンス
を低下させることなく、高初透磁率を得るため、結晶粒
の成長を制御すること。 【解決手段】 主成分が52.0〜53.0モル%のFe
2O3、19.0〜23.5モル%のZnO、残部がMn
Oからなり、主成分100に対して、副成分として0.
005〜0.025重量%のSiO2、0.02〜0.0
7重量%のCaO、0.01〜0.03重量%のBi2O
3を含有する組成とし、原料粉末に還元剤を添加して焼
結する。これによって、焼結体内部内部まで酸素分圧を
低下させ、焼結体の平均気孔径を1.0〜1.5μmとす
ることで、結晶粒の成長を促進する。
を低下させることなく、高初透磁率を得るため、結晶粒
の成長を制御すること。 【解決手段】 主成分が52.0〜53.0モル%のFe
2O3、19.0〜23.5モル%のZnO、残部がMn
Oからなり、主成分100に対して、副成分として0.
005〜0.025重量%のSiO2、0.02〜0.0
7重量%のCaO、0.01〜0.03重量%のBi2O
3を含有する組成とし、原料粉末に還元剤を添加して焼
結する。これによって、焼結体内部内部まで酸素分圧を
低下させ、焼結体の平均気孔径を1.0〜1.5μmとす
ることで、結晶粒の成長を促進する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟磁性フェライト
材料の高性能化に関するものである。
材料の高性能化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化、高性能化につ
いての技術革新が著しく、それらに使用されるMn−Z
n系フェライトについても、高性能化、具体的には高透
磁率化と高インピーダンス化が求められている。中で
も、ノイズフィルタ用のフェライトコアは、その傾向が
著しい。
いての技術革新が著しく、それらに使用されるMn−Z
n系フェライトについても、高性能化、具体的には高透
磁率化と高インピーダンス化が求められている。中で
も、ノイズフィルタ用のフェライトコアは、その傾向が
著しい。
【0003】一般に、高透磁率を有するMn−Zn系フ
ェライトの主成分の組成は、52.0〜52.5モル%の
Fe2O3、24.0〜28.0モル%のMnO、残部Z
nO付近であり、現在、市販されているものも、ほぼこ
の範囲の組成である。このMn−Zn系フェライトは、
副成分としてSiO2、CaO、Bi2O3などを含有
させる場合がある。
ェライトの主成分の組成は、52.0〜52.5モル%の
Fe2O3、24.0〜28.0モル%のMnO、残部Z
nO付近であり、現在、市販されているものも、ほぼこ
の範囲の組成である。このMn−Zn系フェライトは、
副成分としてSiO2、CaO、Bi2O3などを含有
させる場合がある。
【0004】これらの副成分の中で、SiO2、CaO
は、高抵抗の粒界相を形成することにより、渦電流損失
を低減させ、特に初透磁率μiの周波数特性を向上する
ことを目的として添加されている。また、Bi2O
3は、粒成長を促進して、高い初透磁率を得るに必要な
大きな結晶粒径を得ることを目的として添加されてい
る。
は、高抵抗の粒界相を形成することにより、渦電流損失
を低減させ、特に初透磁率μiの周波数特性を向上する
ことを目的として添加されている。また、Bi2O
3は、粒成長を促進して、高い初透磁率を得るに必要な
大きな結晶粒径を得ることを目的として添加されてい
る。
【0005】また、初透磁率μiが高周波まで高い値を
維持すると、その虚数部分μ″のピーク値は高周波側に
現れ、これにより、インピーダンスZも高くなる。高μ
iを達成するには、上記の組成を最適化するのみなら
ず、結晶粒径を比較的大きくすることが必要である。
維持すると、その虚数部分μ″のピーク値は高周波側に
現れ、これにより、インピーダンスZも高くなる。高μ
iを達成するには、上記の組成を最適化するのみなら
ず、結晶粒径を比較的大きくすることが必要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】結晶粒を大きくするた
めに、従来は焼結工程の昇温部で雰囲気にN2を用い、
酸素分圧を低下させている。これは、その原因が未だに
十分解明されてはいないが、昇温部を低酸素分圧にする
ことで、気孔の成長が抑制され、温度保持部での粒成長
が促進されるためと解される。
めに、従来は焼結工程の昇温部で雰囲気にN2を用い、
酸素分圧を低下させている。これは、その原因が未だに
十分解明されてはいないが、昇温部を低酸素分圧にする
ことで、気孔の成長が抑制され、温度保持部での粒成長
が促進されるためと解される。
【0007】しかしながら、従来の雰囲気の調整だけで
は、フェライト圧粉体の内部までは、酸素分圧の調整が
不可能であり、何らかの対策が望まれている。従って、
本発明の技術的な課題は、前記フェライト材料の焼結工
程の昇温部において、圧粉体の内部まで確実に酸素分圧
を低下することにある。
は、フェライト圧粉体の内部までは、酸素分圧の調整が
不可能であり、何らかの対策が望まれている。従って、
本発明の技術的な課題は、前記フェライト材料の焼結工
程の昇温部において、圧粉体の内部まで確実に酸素分圧
を低下することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決する手段として、還元剤に着目し、これを原料粉末
に混合することによる、圧粉体内部の酸素分圧低下の可
否を検討した結果なされたものである。
解決する手段として、還元剤に着目し、これを原料粉末
に混合することによる、圧粉体内部の酸素分圧低下の可
否を検討した結果なされたものである。
【0009】即ち、本発明は、組成が52.0〜53.0
モル%のFe2O3、19.0〜23.5モル%のZn
O、残部がMnOからなる主成分を100としたとき
に、0.005〜0.025重量%のSiO2、0.01
〜0.07重量%のCaO、0.01〜0.03重量%の
Bi2O3を副成分として添加し、更に還元剤を添加し
た原料粉末を成形、焼結することを特徴とする高透磁率
酸化物磁性材料の製造方法である。
モル%のFe2O3、19.0〜23.5モル%のZn
O、残部がMnOからなる主成分を100としたとき
に、0.005〜0.025重量%のSiO2、0.01
〜0.07重量%のCaO、0.01〜0.03重量%の
Bi2O3を副成分として添加し、更に還元剤を添加し
た原料粉末を成形、焼結することを特徴とする高透磁率
酸化物磁性材料の製造方法である。
【0010】また、本発明は、前記の高透磁率酸化物磁
性材料の製造方法において、前記還元剤として、グラフ
ァイトを使用することを特徴とする高透磁率酸化物磁性
材料の製造方法である。
性材料の製造方法において、前記還元剤として、グラフ
ァイトを使用することを特徴とする高透磁率酸化物磁性
材料の製造方法である。
【0011】また、本発明は、前記の製造方法で製造さ
れる、焼結体の平均気孔径が、1.0〜1.5μmである
ことを特徴とする高透磁率酸化物磁性材料である。
れる、焼結体の平均気孔径が、1.0〜1.5μmである
ことを特徴とする高透磁率酸化物磁性材料である。
【0012】
【作用】従来方法においては、高透磁率を得るために、
焼結工程の昇温部で多量のN2を焼結雰囲気として使用
し、酸素分圧を低下させている。昇温部における酸素分
圧が低いと、前記のように気孔の成長が抑制される結
果、粒成長が促進され、磁壁が存在しないとされる4μ
m以下の微細粒の頻度が低下する。これによって、イン
ピーダンスを低減させることなく、高透磁率の材料が得
られる。
焼結工程の昇温部で多量のN2を焼結雰囲気として使用
し、酸素分圧を低下させている。昇温部における酸素分
圧が低いと、前記のように気孔の成長が抑制される結
果、粒成長が促進され、磁壁が存在しないとされる4μ
m以下の微細粒の頻度が低下する。これによって、イン
ピーダンスを低減させることなく、高透磁率の材料が得
られる。
【0013】しかし、焼結工程の昇温部においては、ヘ
マタイト相がスピネル相に転化し、酸素を放出するた
め、酸素分圧が上昇する。また、焼結工程の昇温部にお
いては、相変化とともに緻密化も進行するので、従来の
ように雰囲気の酸素分圧を低下させる方法では、圧粉体
あるいは焼結体内部まで均一に酸素分圧を低くするのは
不可能である。
マタイト相がスピネル相に転化し、酸素を放出するた
め、酸素分圧が上昇する。また、焼結工程の昇温部にお
いては、相変化とともに緻密化も進行するので、従来の
ように雰囲気の酸素分圧を低下させる方法では、圧粉体
あるいは焼結体内部まで均一に酸素分圧を低くするのは
不可能である。
【0014】これに対し、本発明においては、原料粉末
に還元剤を予め混合してあるので、前記の相変化に伴っ
て発生する酸素が速やかに補足され、圧粉体あるいは焼
結体内部まで、均一に酸素分圧を低下できる。このた
め、気孔径が小さくなり、結晶粒成長を促進できる。
に還元剤を予め混合してあるので、前記の相変化に伴っ
て発生する酸素が速やかに補足され、圧粉体あるいは焼
結体内部まで、均一に酸素分圧を低下できる。このた
め、気孔径が小さくなり、結晶粒成長を促進できる。
【0015】本発明に用いられる還元剤としては、有機
金属化合物、グラファイトなどが挙げられるが、還元反
応によって生成する二酸化炭素が系外に速やかに拡散す
るので、グラファイトが望ましい。また、昇温中の酸素
濃度や昇温速度などを考慮して、還元剤の添加量を決定
する必要がある。
金属化合物、グラファイトなどが挙げられるが、還元反
応によって生成する二酸化炭素が系外に速やかに拡散す
るので、グラファイトが望ましい。また、昇温中の酸素
濃度や昇温速度などを考慮して、還元剤の添加量を決定
する必要がある。
【0016】本発明において、主成分を52.0〜53.
0モル%のFe2O3、19.0〜23.5モル%のZn
O、残部MnOとしたのは、Fe2O3が52.0モル
%以下であると、インピーダンスが低減するためであ
り、Fe2O3が53.0モル%以上であると、十分な
初透磁率が得られないためである。
0モル%のFe2O3、19.0〜23.5モル%のZn
O、残部MnOとしたのは、Fe2O3が52.0モル
%以下であると、インピーダンスが低減するためであ
り、Fe2O3が53.0モル%以上であると、十分な
初透磁率が得られないためである。
【0017】また、ZnOが19.0モル%以下である
と、十分な初透磁率が得られないためであり、23.5
モル%以上であると、キュリー温度Tcが低下し、実用
的ではなくなるためである。
と、十分な初透磁率が得られないためであり、23.5
モル%以上であると、キュリー温度Tcが低下し、実用
的ではなくなるためである。
【0018】そして、副成分の添加量を限定したのは、
以下の理由による。SiO2が0.005重量%以下、
CaOが0.01重量%以下であると、高抵抗の粒界相
が得られず、高いインピーダンスが得られない。SiO
2が0.025重量%以上、CaOが0.07重量%以上
であると、十分な初透磁率が得られない。
以下の理由による。SiO2が0.005重量%以下、
CaOが0.01重量%以下であると、高抵抗の粒界相
が得られず、高いインピーダンスが得られない。SiO
2が0.025重量%以上、CaOが0.07重量%以上
であると、十分な初透磁率が得られない。
【0019】Bi2O3が0.01重量%以下である
と、結晶粒成長の効果が得られず、0.03重量%以上
では、異常粒成長を抑制できず、異常粒増加による渦電
流損失増加のため、インピーダンスが低減する。
と、結晶粒成長の効果が得られず、0.03重量%以上
では、異常粒成長を抑制できず、異常粒増加による渦電
流損失増加のため、インピーダンスが低減する。
【0020】また、焼結体の平均気孔径を1.0〜1.5
μmに限定した理由は、平均気孔径が1.0μm以下で
あると、異常粒成長を抑制できないためであり、1.5
μm以上であると十分に結晶粒が成長しないためであ
る。
μmに限定した理由は、平均気孔径が1.0μm以下で
あると、異常粒成長を抑制できないためであり、1.5
μm以上であると十分に結晶粒が成長しないためであ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、具体的な例を挙げ、本発明
の実施の形態について説明する。
の実施の形態について説明する。
【0022】本発明による酸化物磁性材料の製法は、原
料粉末に還元剤を添加する以外、従来法と同様である。
まず、原料の調製法は、次のような順番である。請求項
に記載した範囲で、それぞれ主成分及び副成分を秤量
し、アトライターを用いて2時間混合し、濾過した後、
大気中、850℃で2時間、予焼した。
料粉末に還元剤を添加する以外、従来法と同様である。
まず、原料の調製法は、次のような順番である。請求項
に記載した範囲で、それぞれ主成分及び副成分を秤量
し、アトライターを用いて2時間混合し、濾過した後、
大気中、850℃で2時間、予焼した。
【0023】予焼した粉末に、所要量のグラファイトと
その他の添加剤を添加して、アトライターを用いて粉砕
した。粉砕後は、スプレードライヤーにて造粒し、圧粉
体作製用の粉末とした。
その他の添加剤を添加して、アトライターを用いて粉砕
した。粉砕後は、スプレードライヤーにて造粒し、圧粉
体作製用の粉末とした。
【0024】次に、前記粉末を、外径が25mm、内径
が15mm、厚さが12mmのトロイダル形状にプレス
成形して、1350℃で、2時間焼成し、得られる焼結
体に10ターンの巻線を施して特性を評価した。
が15mm、厚さが12mmのトロイダル形状にプレス
成形して、1350℃で、2時間焼成し、得られる焼結
体に10ターンの巻線を施して特性を評価した。
【0025】
【実施例】次に、具体的な実施例を挙げ、本発明につい
て更に詳しく説明する。
て更に詳しく説明する。
【0026】(実施例1)まず、第1の実施例について
説明する。主成分が52.5モル%のFe2O3、22.
5モル%のZnO、残部がMnO、主成分100に対し
て副成分として、0.015重量%のSiO2、0.01
5重量%のBi2O3を秤量し、前記の手順で予焼粉末
を得た。得られた予焼粉末に、CaOに換算して0.0
3重量%のCaCO3と0.03重量%のグラファイト
を添加し、アトライターを用いて粉砕後、前記の手順に
従いトロイダル形状の焼結体を得た。
説明する。主成分が52.5モル%のFe2O3、22.
5モル%のZnO、残部がMnO、主成分100に対し
て副成分として、0.015重量%のSiO2、0.01
5重量%のBi2O3を秤量し、前記の手順で予焼粉末
を得た。得られた予焼粉末に、CaOに換算して0.0
3重量%のCaCO3と0.03重量%のグラファイト
を添加し、アトライターを用いて粉砕後、前記の手順に
従いトロイダル形状の焼結体を得た。
【0027】また、比較例として、主成分が52.5モ
ル%のFe2O3、22.5モル%のZnO、残部がM
nO、主成分100に対して副成分として0.015重
量%のSiO2、0.03重量%のCaO、0.015重
量%のBi2O3なる組成のフェライトを同様に作製し
た。
ル%のFe2O3、22.5モル%のZnO、残部がM
nO、主成分100に対して副成分として0.015重
量%のSiO2、0.03重量%のCaO、0.015重
量%のBi2O3なる組成のフェライトを同様に作製し
た。
【0028】これらのフェライト材について、平均気孔
径、キュリー温度Tc、100kHzにおける初透磁率
μi、巻線数10ターンのインピーダンスの最大値Z
maxを測定した。その結果を表1に示す。
径、キュリー温度Tc、100kHzにおける初透磁率
μi、巻線数10ターンのインピーダンスの最大値Z
maxを測定した。その結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】この表1から明らかなように、実施例にお
いては、還元剤としてグラファイトを添加したことによ
り、初透磁率μiが比較例より高いことがわかる。
いては、還元剤としてグラファイトを添加したことによ
り、初透磁率μiが比較例より高いことがわかる。
【0031】(実施例2)次に、第2の実施例について
説明する。主成分が52.0〜53.0モル%のFe2O
3、19.0〜23.5モル%のZnO、残部がMnO、
主成分100に対して副成分として、0.012重量%
のSiO2、0.015重量%のBi2O3という組成
で8種類の原料を秤量し、前記の手順で予焼粉末を得
た。得られた予焼粉末に、CaOに換算して0.03重
量%のCaCO3と0.03重量%のグラファイトを添
加し、アトライターを用いて粉砕後、前記の手順に従い
トロイダル形状の焼結体を得た。表2には、本実施例の
8種類の原料組成を示した。
説明する。主成分が52.0〜53.0モル%のFe2O
3、19.0〜23.5モル%のZnO、残部がMnO、
主成分100に対して副成分として、0.012重量%
のSiO2、0.015重量%のBi2O3という組成
で8種類の原料を秤量し、前記の手順で予焼粉末を得
た。得られた予焼粉末に、CaOに換算して0.03重
量%のCaCO3と0.03重量%のグラファイトを添
加し、アトライターを用いて粉砕後、前記の手順に従い
トロイダル形状の焼結体を得た。表2には、本実施例の
8種類の原料組成を示した。
【0032】また、比較に供するために、主成分の組成
が51.0〜54.0モル%のFe2O3、18.0〜2
5.0モル%のZnO、残部がMnOで、副成分、Ca
O、グラファイトの添加量を実施例と同一とした4種類
の原料を実施例と同様に調製し、やはり実施例と同様に
トロイダル形状の焼結体を得た。これら4種類の組成に
ついても表2に示した。
が51.0〜54.0モル%のFe2O3、18.0〜2
5.0モル%のZnO、残部がMnOで、副成分、Ca
O、グラファイトの添加量を実施例と同一とした4種類
の原料を実施例と同様に調製し、やはり実施例と同様に
トロイダル形状の焼結体を得た。これら4種類の組成に
ついても表2に示した。
【0033】
【表2】
【0034】これらの合わせて12種類の焼結体につい
ても、第1の実施例と同様の評価を行った。その結果を
表3に示した。
ても、第1の実施例と同様の評価を行った。その結果を
表3に示した。
【0035】
【表3】
【0036】この結果から、Fe2O3が52.0〜5
3.0モル%で、ZnOが19.0〜23.5モル%とい
う組成範囲で、初透磁率μiが高いことがわかる
3.0モル%で、ZnOが19.0〜23.5モル%とい
う組成範囲で、初透磁率μiが高いことがわかる
【0037】(実施例3)次に、第3の実施例について
説明する。主成分が52.2モル%のFe2O3、22.
0モル%のZnO、残部がMnO、主成分100に対し
て副成分として、0.005〜0.025重量%のSiO
2、0.01〜0.03重量%のBi2O 3という組成で
原料を秤量し、前記の手順で予焼粉末を得た。得られた
予焼粉末に、CaOに換算して0.01〜0.07重量%
のCaCO3と0.03重量%のグラファイトを添加
し、アトライターを用いて粉砕後、前記の手順に従いト
ロイダル形状の焼結体を得た。表4には、本実施例の1
1種類の原料組成を示した。
説明する。主成分が52.2モル%のFe2O3、22.
0モル%のZnO、残部がMnO、主成分100に対し
て副成分として、0.005〜0.025重量%のSiO
2、0.01〜0.03重量%のBi2O 3という組成で
原料を秤量し、前記の手順で予焼粉末を得た。得られた
予焼粉末に、CaOに換算して0.01〜0.07重量%
のCaCO3と0.03重量%のグラファイトを添加
し、アトライターを用いて粉砕後、前記の手順に従いト
ロイダル形状の焼結体を得た。表4には、本実施例の1
1種類の原料組成を示した。
【0038】また、比較に供するために、主成分の組成
が52.2モル%のFe2O3、22.0モル%のZn
O、残部がMnOで、主成分100に対して副成分とし
て、0〜0.03重量%のSiO2、0〜0.04重量%
のBi2O3という組成で原料を秤量し、前記の手順で
予焼粉末を得た。得られた予焼粉末に、CaOに換算し
て0.005〜0.08重量%のCaCO3と0.03重
量%のグラファイトを添加して、6種類の原料を実施例
と同様に調製し、やはり実施例と同様に、トロイダル形
状の焼結体を得た。これら6種類の組成についても表4
に示した。
が52.2モル%のFe2O3、22.0モル%のZn
O、残部がMnOで、主成分100に対して副成分とし
て、0〜0.03重量%のSiO2、0〜0.04重量%
のBi2O3という組成で原料を秤量し、前記の手順で
予焼粉末を得た。得られた予焼粉末に、CaOに換算し
て0.005〜0.08重量%のCaCO3と0.03重
量%のグラファイトを添加して、6種類の原料を実施例
と同様に調製し、やはり実施例と同様に、トロイダル形
状の焼結体を得た。これら6種類の組成についても表4
に示した。
【0039】
【表4】
【0040】これらの合わせて17種類の焼結体につい
ても、第1の実施例と同様の評価を行った。その結果を
表5に示した。
ても、第1の実施例と同様の評価を行った。その結果を
表5に示した。
【0041】
【表5】
【0042】この結果から、SiO2が0.005〜0.
025重量%で、CaOが0.01〜0.03重量%、B
i2O3が0.01〜0.03重量%という組成範囲で、
初透磁率μi、インピーダンスの最大値Zmaxが高い
ことがわかる。
025重量%で、CaOが0.01〜0.03重量%、B
i2O3が0.01〜0.03重量%という組成範囲で、
初透磁率μi、インピーダンスの最大値Zmaxが高い
ことがわかる。
【0043】
【発明の効果】以上に説明したように、主成分が52.
0〜53.0モル%のFe2O3、19.0〜23.5モ
ル%のZnO、残部がMnOからなり、主成分100に
対して、副成分として0.005〜0.025重量%のS
iO2、0.02〜0.07重量%のCaO、0.01〜
0.03重量%のBi2O3を含有するフェライト材料
に、還元剤を添加して焼結することにより、焼結体内部
の平均気孔径を1.0〜1.5μmとすることで、結晶粒
成長の制御が可能となった。
0〜53.0モル%のFe2O3、19.0〜23.5モ
ル%のZnO、残部がMnOからなり、主成分100に
対して、副成分として0.005〜0.025重量%のS
iO2、0.02〜0.07重量%のCaO、0.01〜
0.03重量%のBi2O3を含有するフェライト材料
に、還元剤を添加して焼結することにより、焼結体内部
の平均気孔径を1.0〜1.5μmとすることで、結晶粒
成長の制御が可能となった。
【0044】これによって得られるMn−Zn系のフェ
ライト材料は、高いインピーダンス特性と高い初透磁率
を同時に実現しているものである。
ライト材料は、高いインピーダンス特性と高い初透磁率
を同時に実現しているものである。
Claims (3)
- 【請求項1】 組成が、52.0〜53.0モル%のFe
2O3、19.0〜23.5モル%のZnO、残部がMn
Oからなる主成分を100としたときに、0.005〜
0.025重量%のSiO2、0.01〜0.07重量%
のCaO、0.01〜0.03重量%のBi2O3を副成
分として添加し、更に還元剤を添加した原料粉末を成
形、焼結することを特徴とする高透磁率酸化物磁性材料
の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の高透磁率酸化物磁性材
料の製造方法において、前記還元剤は、グラファイトで
あることを特徴とする高透磁率酸化物磁性材料の製造方
法。 - 【請求項3】 請求項1もしくは請求項2のいずれかに
記載の方法で製造され、焼結体の平均気孔径が1.0〜
1.5μmであることを特徴とする高透磁率酸化物磁性
材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000284901A JP2002093614A (ja) | 2000-09-20 | 2000-09-20 | 高透磁率酸化物磁性材料及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000284901A JP2002093614A (ja) | 2000-09-20 | 2000-09-20 | 高透磁率酸化物磁性材料及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002093614A true JP2002093614A (ja) | 2002-03-29 |
Family
ID=18769047
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000284901A Withdrawn JP2002093614A (ja) | 2000-09-20 | 2000-09-20 | 高透磁率酸化物磁性材料及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2002093614A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016138015A (ja) * | 2015-01-28 | 2016-08-04 | パウダーテック株式会社 | 外殻構造を有する触媒担持体用フェライト粒子 |
-
2000
- 2000-09-20 JP JP2000284901A patent/JP2002093614A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016138015A (ja) * | 2015-01-28 | 2016-08-04 | パウダーテック株式会社 | 外殻構造を有する触媒担持体用フェライト粒子 |
US10258970B2 (en) | 2015-01-28 | 2019-04-16 | Powdertech Co., Ltd. | Ferrite particles provided with outer shell structure for catalyst supporting medium |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070308 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20080908 |