JP2556917B2 - 電源用高周波低損失フェライトの製造方法 - Google Patents

電源用高周波低損失フェライトの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、周波数200kHz〜1MHzのスイッチング電源等
の磁心等に用いるのに適したMn−Zn系低損失フェライト
焼結体の製造方法に関するものである。
(従来の技術) Mn−Zn系フェライトは、各種通信機器、民生用機器等
のトランス用材料に用いられている。従来のスイッチン
グ電源用トランスにおいては、スイッチング周波数とし
て専ら25〜200kHz程度のものが使用されている。このス
イッチング電源用トランスに用いられる低損失フェライ
トとしては、副成分として、CaO,SiO2を含む、あるい
は、CaO,V2O5,SiO2を含む所望のMn−Zn系フェライトが
使用されている。
(発明が解決しようとする問題点) 近年、スイッチング電源をさらに小型・軽量化するた
め、スイッチング周波数は、益々高い周波数領域に設定
される傾向にあり、この目的に合うフェライト材料とし
ても、高周波において、より損失の少ない材料が必要不
可欠となっている。
しかし、従来のMn−Zn系フェライトでは、数百kHz以
上の周波数領域では電力損失が増大してしまう欠点があ
った。
本発明は、数百kHz以上の周波数領域においても、充
分電力損失の少ない電源用高周波低損失フェライトを提
供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、Fe2O3,MnO,ZnOを主成分とし、副成分とし
て、GaO 300〜1500ppm,SiO2 280〜1000ppm,更にV2O5,Nb
2O5,Ta2O5の少なくとも一種以上を200〜1500ppm複合添
加、含有するフェライト組成物を所定形状に成形し、該
成形体を焼成保持温度1180℃以下、焼成保持雰囲気を、
酸素濃度0.2%以下から成る焼成条件において焼成する
ものである。
本発明により得られるフェライト焼結体は、スイッチ
ング電源用トランス磁心等に用いるのに適しており、と
りわけ、スイッチング周波数200kHz〜1MHz程度の高周波
領域において、極めて、損失が少なく、その効力を発揮
できる。
(実施例) 以下、本発明に関する電源用高周波低損失フェライト
の実施例を説明する。
Fe2O3(53.5mol%),MnO(37.5mol%),ZnO(9.0mol
%)を主成分とする原料をボールミルにて混合後、900
℃にて仮焼成し、副成分として、CaCO3を750ppm(CaOに
換算すると420ppm),Nb2O5を500ppm,SiO2を350ppm複合
添加し、ボールミルにて12時間粉砕した。但し、CaO,Si
O2のように、予め原料に含有されている副成分について
は、仮焼成後に添加する量をその分だけ減じ、全体とし
て上記成分の割合に一致する様にした。
この粉砕原料を乾燥後、バインダーを1.0wt%添加
し、造粒・成形した。この成形体を焼成温度1150℃,焼
成雰囲気は酸素濃度0.05%にて5時間焼成した。なお、
焼成体の形状は、外径25mm、内径15mm、高さ7.5mmのリ
ング状とした。
この実施例1と同様の試料作製工程において、添加物
並び焼成条件(焼成温度・焼成雰囲気)を変えて各試料
を作製した。この結果を第1表に示す。
試料1,5〜7,14〜17は、本発明の実施例である。な
お、試料2〜4,13は、焼成条件(焼成温度・焼成雰囲
気)が特許請求範囲外の比較例であり、試料18は、添加
物として、CaO,V2O5,SiO2を含有する従来材の例であ
る。
実施例1の電力損失の温度特性を第1図に、また、電
力損失の周波数特性を第2図に示した。なお、比較とし
て従来例の電力損失の温度特性及び周波数特性も第1図
及び第2図に示した。
第1図より、実施例1の電源用高周波低損失フェライ
トは、周波数f=500kHz、磁束密度Bm=50mTにおいて、
20℃〜120℃の広温度範囲で電力損失が従来材の1/2〜1/
3程度と、極めて低いことがわかる。
また、第2図より、実施例1の電源用高周波低損失フ
ェライトが、従来の電源用フェライトに比べ、損失が1/
2となるのは、磁束密度50mTでは200kHz以上、100mTで
は、300kHz以上であり、200mTでは、1MHz以上であるこ
とが予想される。すなわち、実施例1が高周波低損失と
いう特徴を発揮するのは、周波数200kHz以上、磁束密度
100mT以下の動作条件であると言える。
また、実施例1以外の本発明の電源用高周波低損失フ
ェライトにおいても、第2図に示したものと同様の傾向
が見られた。
なお、主成分である、Fe2O2,MnO,ZnOの割合は、Fe2O3
52.0〜55.0mol%,MnO 31.0〜42.0mol%,ZnO 6.0〜16.0
mol%の範囲であれば良い。
以上の如く、焼成温度が1180℃より高いと、あるい
は、酸素濃度が0.2%より高いと、異常結晶粒が出始
め、損失が増大すると共に、透磁率及びQも低下する。
従って、本発明は、焼成温度1180℃以下、焼成雰囲気
は、酸素濃度0.2%以下で焼成するものである。
また、本発明において、副成分の添加量を限定した理
由は、以下のとおりである。
副成分のCaOが1500ppmより多いと、電力損失が増大す
ると共に、透磁率が急激に低下する。また、CaOが300pp
mよりも少ないと、電気抵抗が低下するため、高周波領
域における渦電流損失が増大し、電力損失は大きくな
る。
副成分のV2O5,Nb2O5,Ta2O5及びSiO2が本発明の範囲以
上になると、異常焼結し、損失が増大すると共に、透磁
率及びQも低下する。
また、副成分のV2O5,Nb2O5,Ta2O5及びSiO2が本発明の
範囲未満になると、電気抵抗が低下し、損失は増大す
る。
(発明の効果) 前述の如く、本発明の電源用高周波低損失フェライト
は、Fe2O3,MnO,ZnOを主成分とし、副成分として、CaO 3
00〜1500ppm,SiO2 280〜1000ppmに、更にV2O5,Nb2O5,Ta
2O5の少なくとも一種を200〜1500ppm複合添加、含有す
るフェライト組成物を所定形状に成形し、該成形体を焼
成温度1180℃以下、焼成雰囲気は、酸素濃度0.2%以下
から成る焼成条件にて焼成することにより、数百kHz以
上の高周波領域において、電力損失を著しく低減できる
ものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る実施例1の場合の周波数500kH
z、磁束密度50mTにおける電力損失の温度特性を従来例
の場合と比較して示したものであり、第2図は、磁束密
度50・100・200mT,温度80℃における本発明に係る実施
例1の電力損失の周波数特性を従来例の場合と比較して
示したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−252606(JP,A) 特開 昭60−262405(JP,A) 特開 昭60−132301(JP,A) 特開 昭58−114401(JP,A) 特開 昭49−4196(JP,A) 特開 平1−224265(JP,A) 特開 昭63−222018(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Fe2O3、MnO、ZnOを主成分とし、副成分と
    して、CaO 300〜1500ppm、SiO2 280〜1000ppm、更にV
    2O5、Nb2O5、Ta2O5の少なくとも一種を200〜1500ppm複
    合添加、含有するフェライト組成物を所定形状に成形
    し、該成形体を焼成保持温度1180℃以下、焼成保持雰囲
    気を、酸素濃度0.2%以下から成る焼成条件において焼
    成することを特徴とする電源用高周波低損失フェライト
    の製造方法。
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