JP2002359108A - 高透磁率酸化物磁性材料及びその製造方法 - Google Patents
高透磁率酸化物磁性材料及びその製造方法Info
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- H01F1/01—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
- H01F1/03—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
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- H01F1/34—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials non-metallic substances, e.g. ferrites
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高い初透磁率と高いインピーダンス特性を同
時に実現するとともに、製造コストを低減できる酸化物
磁性材料及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 主成分組成が52.0〜52.5mol%
のFe2O3、24.0〜28.0mol%のMnO、残部
ZnOからなり、副成分として0.005〜0.05wt
%のSiO2、0.01〜0.1wt%のCaOを含有
し、100kHzにおける初透磁率が8000以上で、
インピーダンスの最大値が2500以上である高透磁率
酸化物磁性材料。
時に実現するとともに、製造コストを低減できる酸化物
磁性材料及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 主成分組成が52.0〜52.5mol%
のFe2O3、24.0〜28.0mol%のMnO、残部
ZnOからなり、副成分として0.005〜0.05wt
%のSiO2、0.01〜0.1wt%のCaOを含有
し、100kHzにおける初透磁率が8000以上で、
インピーダンスの最大値が2500以上である高透磁率
酸化物磁性材料。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高透磁率酸化物磁
性材料及びその製造方法に関し、特に、ノイズフィルタ
用フェライト材料及びその製造方法に関するものであ
る。
性材料及びその製造方法に関し、特に、ノイズフィルタ
用フェライト材料及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化、高性能化の技
術革新が著しく、それに伴い使用されるMn−Zn系フ
ェライトの高性能化、例えば高透磁率化及び低損失化が
求められている。なかでも、ノイズフィルタ用フェライ
トコアは、高い初透磁率とインピーダンスが要求され
る。
術革新が著しく、それに伴い使用されるMn−Zn系フ
ェライトの高性能化、例えば高透磁率化及び低損失化が
求められている。なかでも、ノイズフィルタ用フェライ
トコアは、高い初透磁率とインピーダンスが要求され
る。
【0003】初透磁率は、結晶磁気異方性を小さくする
ことにより高くなる。また、平均結晶粒径を大きくする
ことにより高くなる。
ことにより高くなる。また、平均結晶粒径を大きくする
ことにより高くなる。
【0004】結晶磁気異方性定数を小さくするために
は、主成分組成のZnO量をリッチ組成とすることが一
般的に知られている。具体的には52.0〜52.5mo
1%Fe2O3、24.0〜28.0mol%MnO、残部
ZnO付近の組成で製造されている。
は、主成分組成のZnO量をリッチ組成とすることが一
般的に知られている。具体的には52.0〜52.5mo
1%Fe2O3、24.0〜28.0mol%MnO、残部
ZnO付近の組成で製造されている。
【0005】結晶粒径を大きくするためには、粒成長を
促進することを目的としてBi2O3等の添加物を適量添
加する方法が用いられている。また、焼成保持温度を高
くすることにより、粒成長を促進する方法が用いられて
いる。
促進することを目的としてBi2O3等の添加物を適量添
加する方法が用いられている。また、焼成保持温度を高
くすることにより、粒成長を促進する方法が用いられて
いる。
【0006】ところで、インピーダンス(Z)は、材料
の比抵抗に依存する。渦電流損失は、周波数の増加に伴
って増大し、高周波域では初透磁率は低下する。これを
防ぐ有効な手段は、材料を高抵抗化することであり、そ
れにより初透磁率の高周波域の周波数特性が良好とな
る。また、初透磁率が高周波域まで高い値を維持する
と、そのインピーダンスの虚数部分(リアクタンスX)
のピ−ク値は高周波側に現れ、これによりインピーダン
スも大きくなる。そのため、一般的には、SiO2、C
aO等の粒界に析出する添加物を添加することにより高
インピーダンスを得る方法を用いている。
の比抵抗に依存する。渦電流損失は、周波数の増加に伴
って増大し、高周波域では初透磁率は低下する。これを
防ぐ有効な手段は、材料を高抵抗化することであり、そ
れにより初透磁率の高周波域の周波数特性が良好とな
る。また、初透磁率が高周波域まで高い値を維持する
と、そのインピーダンスの虚数部分(リアクタンスX)
のピ−ク値は高周波側に現れ、これによりインピーダン
スも大きくなる。そのため、一般的には、SiO2、C
aO等の粒界に析出する添加物を添加することにより高
インピーダンスを得る方法を用いている。
【0007】結晶粒径を大きくするために、Bi2O3等
の添加物を用いることを先に述べた。しかしながら、B
i2O3は、粒成長促進には有効であるが、異常粒成長を
促進する因子でもあり、異常粒が発生しやすくなる。異
常粒は、渦電流損失を増加させ、比抵抗の低下につなが
り、大幅なインピーダンスの低下を招く。よって、高い
初透磁率と高いインピーダンス特性を同時に実現するの
は困難であった。
の添加物を用いることを先に述べた。しかしながら、B
i2O3は、粒成長促進には有効であるが、異常粒成長を
促進する因子でもあり、異常粒が発生しやすくなる。異
常粒は、渦電流損失を増加させ、比抵抗の低下につなが
り、大幅なインピーダンスの低下を招く。よって、高い
初透磁率と高いインピーダンス特性を同時に実現するの
は困難であった。
【0008】また、結晶粒径を大きくするために、焼成
保持温度を高くすることを先に述べた。しかしながら、
焼成温度をあまり高くしすぎると、焼成体表面部よりZ
nOが揮発することにより、初透磁率が激減する。その
ため、10000を超える高透磁率材料の製造方法とし
て、プレス体を予焼粉末で覆い焼成する方法が用いられ
ている。しかしながら、予焼粉末を用いることにより粉
末コスト、工程コストが高くなるという問題があった。
保持温度を高くすることを先に述べた。しかしながら、
焼成温度をあまり高くしすぎると、焼成体表面部よりZ
nOが揮発することにより、初透磁率が激減する。その
ため、10000を超える高透磁率材料の製造方法とし
て、プレス体を予焼粉末で覆い焼成する方法が用いられ
ている。しかしながら、予焼粉末を用いることにより粉
末コスト、工程コストが高くなるという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の課題
を解決し、高い初透磁率と高いインピーダンス特性を同
時に実現するとともに、製造コストを低減できる酸化物
磁性材料及びその製造方法を提供することにある。
を解決し、高い初透磁率と高いインピーダンス特性を同
時に実現するとともに、製造コストを低減できる酸化物
磁性材料及びその製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、種々の検討
を行った結果、主成分組成を52.0〜52.5mol%
のFe2O3、24.0〜28.0mol%のMnO、残部
ZnOからなり、副成分として0.005〜0.05wt
%のSiO2、0.01〜0.1wt%のCaOを含有さ
せ、焼成プロセスにおいて、700℃以下から焼成保持
温度までを、酸素と窒素の混合比において酸素が0.1
vol%以下であり、焼成保持時の酸素と窒素の混合比
において酸素が10vol%以上とすることにより、得
られた焼成体は高い初透磁率と高いインピーダンス特性
を持つことを見出した。
を行った結果、主成分組成を52.0〜52.5mol%
のFe2O3、24.0〜28.0mol%のMnO、残部
ZnOからなり、副成分として0.005〜0.05wt
%のSiO2、0.01〜0.1wt%のCaOを含有さ
せ、焼成プロセスにおいて、700℃以下から焼成保持
温度までを、酸素と窒素の混合比において酸素が0.1
vol%以下であり、焼成保持時の酸素と窒素の混合比
において酸素が10vol%以上とすることにより、得
られた焼成体は高い初透磁率と高いインピーダンス特性
を持つことを見出した。
【0011】即ち、本発明は、主成分組成が52.0〜
52.5mol%のFe2O3、24.0〜28.0mol
%のMnO、残部ZnOからなり、副成分として0.0
05〜0.05wt%のSiO2、0.01〜0.1wt%
のCaOを含有し、100kHzにおける初透磁率が8
000以上で、インピーダンスの最大値が2500以上
であることを特徴とする高透磁率酸化物磁性材料であ
る。
52.5mol%のFe2O3、24.0〜28.0mol
%のMnO、残部ZnOからなり、副成分として0.0
05〜0.05wt%のSiO2、0.01〜0.1wt%
のCaOを含有し、100kHzにおける初透磁率が8
000以上で、インピーダンスの最大値が2500以上
であることを特徴とする高透磁率酸化物磁性材料であ
る。
【0012】また、本発明は、焼成プロセスにおける昇
温部の700℃以下から焼成保持温度までを、酸素と窒
素の混合比における酸素が0.1vol%以下であり、
焼成保持時の酸素と窒素の混合比における酸素が10v
ol%以上であることを特徴とする上記の高透磁率酸化
物磁性材料の製造方法である。
温部の700℃以下から焼成保持温度までを、酸素と窒
素の混合比における酸素が0.1vol%以下であり、
焼成保持時の酸素と窒素の混合比における酸素が10v
ol%以上であることを特徴とする上記の高透磁率酸化
物磁性材料の製造方法である。
【0013】本発明において、主成分を52.0〜52.
5mol%のFe2O3、24.0〜28.0mol%のM
nO、残部ZnO、副成分を0.005〜0.05wt%
のSiO2、0.01〜0.1wt%のCaOとしたの
は、Fe2O3が52.0mol%未満であるか52.5m
ol%を超える、MnOが24.0mol%未満である
か28.0mol%を超える、SiO2が0.005wt
%未満であるか0.05wt%を超える、CaOが0.0
1wt%未満であるか0.1wt%を超えると、初透磁
率、インピーダンス等の諸特性が低下するためである。
5mol%のFe2O3、24.0〜28.0mol%のM
nO、残部ZnO、副成分を0.005〜0.05wt%
のSiO2、0.01〜0.1wt%のCaOとしたの
は、Fe2O3が52.0mol%未満であるか52.5m
ol%を超える、MnOが24.0mol%未満である
か28.0mol%を超える、SiO2が0.005wt
%未満であるか0.05wt%を超える、CaOが0.0
1wt%未満であるか0.1wt%を超えると、初透磁
率、インピーダンス等の諸特性が低下するためである。
【0014】また、本発明によれば、700℃以下から
焼成保持温度までを、酸素と窒素の混合比において酸素
0.1vol%以下とすることにより、粒成長が促進さ
れ、初透磁率を高くすることができる。
焼成保持温度までを、酸素と窒素の混合比において酸素
0.1vol%以下とすることにより、粒成長が促進さ
れ、初透磁率を高くすることができる。
【0015】また、焼成保持温度の酸素と窒素の混合比
において、酸素10vol%以上とすることにより焼成
体表面からのZnOの揮発を抑制することができる。こ
れにより、初透磁率を高くすることができる。また、高
酸素濃度の焼成は、粒界層の酸化を促進することより、
渦電流損失の低減を図れる。渦電流損失の低減は、イン
ピーダンスの虚数成分(リアクタンスX)の改善をな
し、インピーダンスを高くすることができる。
において、酸素10vol%以上とすることにより焼成
体表面からのZnOの揮発を抑制することができる。こ
れにより、初透磁率を高くすることができる。また、高
酸素濃度の焼成は、粒界層の酸化を促進することより、
渦電流損失の低減を図れる。渦電流損失の低減は、イン
ピーダンスの虚数成分(リアクタンスX)の改善をな
し、インピーダンスを高くすることができる。
【0016】700℃以下から焼成保持温度までを、酸
素と窒素の混合比において酸素0.1vol%以下とし
たのは、0.1vol%を超えると、粒成長が進まず初
透磁率が低くなるからであり、同様に雰囲気の導入温度
が700℃以上を超えると、粒成長が進まず初透磁率が
低くなるからである。焼成保持温度の酸素と窒素の混合
比において酸素10vol%以上としたのは、10vo
l%未満であると、焼成体の表面からZnOが揮発し、
初透磁率を低減させるだけでなく、十分な粒界層の酸化
がなされず、渦電流損失が増大し、インピーダンス特性
が劣化するためである。
素と窒素の混合比において酸素0.1vol%以下とし
たのは、0.1vol%を超えると、粒成長が進まず初
透磁率が低くなるからであり、同様に雰囲気の導入温度
が700℃以上を超えると、粒成長が進まず初透磁率が
低くなるからである。焼成保持温度の酸素と窒素の混合
比において酸素10vol%以上としたのは、10vo
l%未満であると、焼成体の表面からZnOが揮発し、
初透磁率を低減させるだけでなく、十分な粒界層の酸化
がなされず、渦電流損失が増大し、インピーダンス特性
が劣化するためである。
【0017】得られた焼成体の平均結晶粒径は5〜20
μmが好ましい。平均結晶粒径が5μm未満であると、
十分な初透磁率が得られず、20μmを超えると渦電流
損失が増加し、比抵抗、インピーダンスが低下するため
である。
μmが好ましい。平均結晶粒径が5μm未満であると、
十分な初透磁率が得られず、20μmを超えると渦電流
損失が増加し、比抵抗、インピーダンスが低下するため
である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明する。
明する。
【0019】(実施の形態1)主成分組成として52.
5mo1%のFe2O3、22.5mol%のZnO、残
部MnOからなり、副成分として0.015wt%のS
iO2、CaOに換算して0.03wt%のCa(OH)
2となるように秤量し、アトライターを用いて2時間混
合した。混合の後、スプレードライヤーで造粒した。そ
の後、各混合粉末を850℃の大気中で2時間予焼し
た。得られた粉末をアトライターを用いて粉砕した。粉
砕後、スプレードライヤーにて造粒し、25mmφ−1
5mmφ−12mmのトロイダル形状にプレスし、焼成
した。
5mo1%のFe2O3、22.5mol%のZnO、残
部MnOからなり、副成分として0.015wt%のS
iO2、CaOに換算して0.03wt%のCa(OH)
2となるように秤量し、アトライターを用いて2時間混
合した。混合の後、スプレードライヤーで造粒した。そ
の後、各混合粉末を850℃の大気中で2時間予焼し
た。得られた粉末をアトライターを用いて粉砕した。粉
砕後、スプレードライヤーにて造粒し、25mmφ−1
5mmφ−12mmのトロイダル形状にプレスし、焼成
した。
【0020】焼成プロセスは、常温から500℃までは
脱バインダーを目的として雰囲気は大気中とした。50
0℃以上、焼成保持温度までの雰囲気を0.01〜0.2
vol%の酸素雰囲気とした(以下、大気雰囲気から酸
素と窒素の混合雰囲気が変わる温度を「雰囲気切替温
度」、同混合比を「昇温部酸素分圧」とする)。保持部
は1350℃、2時間、20.6vol%(大気雰囲
気)とした。冷却過程は1280℃で保持雰囲気より純
窒素雰囲気とした。
脱バインダーを目的として雰囲気は大気中とした。50
0℃以上、焼成保持温度までの雰囲気を0.01〜0.2
vol%の酸素雰囲気とした(以下、大気雰囲気から酸
素と窒素の混合雰囲気が変わる温度を「雰囲気切替温
度」、同混合比を「昇温部酸素分圧」とする)。保持部
は1350℃、2時間、20.6vol%(大気雰囲
気)とした。冷却過程は1280℃で保持雰囲気より純
窒素雰囲気とした。
【0021】また、従来品として主成分組成52.5m
o1%のFe2O3、22.5mol%のZnO、残部M
nOからなり、副成分として0.015wt%のSi
O2、CaOに換算して0.03wt%のCa(O
H)2、0.015wt%のBi2O3となるように秤量
し、アトライターを用いて2時間混合した。混合の後、
スプレードライヤーで造粒した。その後、各混合粉末を
850℃の大気中で2時間予焼した。得られた粉末をア
トライターを用いて粉砕した。粉砕後、スプレードライ
ヤーにて造粒し、25mmφ−15mmφ−12mmの
トロイダル形状にプレスし、焼成した。
o1%のFe2O3、22.5mol%のZnO、残部M
nOからなり、副成分として0.015wt%のSi
O2、CaOに換算して0.03wt%のCa(O
H)2、0.015wt%のBi2O3となるように秤量
し、アトライターを用いて2時間混合した。混合の後、
スプレードライヤーで造粒した。その後、各混合粉末を
850℃の大気中で2時間予焼した。得られた粉末をア
トライターを用いて粉砕した。粉砕後、スプレードライ
ヤーにて造粒し、25mmφ−15mmφ−12mmの
トロイダル形状にプレスし、焼成した。
【0022】焼成プロセスは、常温から1000℃まで
を大気雰囲気とした。昇温部の1000℃以上、焼成保
持、冷却における1280℃までを4vol%の酸素雰
囲気とした。保持部は1350℃、2時間とした。冷却
過程は1280℃で所定雰囲気より純窒素雰囲気とし
た。
を大気雰囲気とした。昇温部の1000℃以上、焼成保
持、冷却における1280℃までを4vol%の酸素雰
囲気とした。保持部は1350℃、2時間とした。冷却
過程は1280℃で所定雰囲気より純窒素雰囲気とし
た。
【0023】表1に、昇温部酸素分圧を変えた発明品と
従来品の平均結晶粒径、比抵抗、10kHz及び100
kHzおける初透磁率(μ)、巻線数10ターンのイン
ピーダンスの最大値(Zmax)を示す。
従来品の平均結晶粒径、比抵抗、10kHz及び100
kHzおける初透磁率(μ)、巻線数10ターンのイン
ピーダンスの最大値(Zmax)を示す。
【0024】
【表1】
【0025】表1より、昇温部酸素分圧を0.1vol
%以下とし、平均結晶粒径が5〜20μmである発明品
は、従来品に比べμ、Zmax及び比抵抗が高いことが
わかる。
%以下とし、平均結晶粒径が5〜20μmである発明品
は、従来品に比べμ、Zmax及び比抵抗が高いことが
わかる。
【0026】図1に、発明品1(A)と従来品(B)の
初透磁率の周波数特性を示す。図1より、発明品1
(A)は、高周波まで高い初透磁率を維持していること
がわかる。
初透磁率の周波数特性を示す。図1より、発明品1
(A)は、高周波まで高い初透磁率を維持していること
がわかる。
【0027】(実施の形態2)主成分組成として52.
5mo1%のFe2O3、22.5mol%のZnO、残
部MnOからなり、副成分として0.015wt%のS
iO2、CaOに換算して0.03wt%のCa(OH)
2となるように秤量し、アトライターを用いて2時間混
合した。混合の後、スプレードライヤーで造粒した。そ
の後、各混合粉末を850℃の大気中で2時間予焼し
た。得られた粉末をアトライターを用いて粉砕した。粉
砕後、スプレードライヤーにて造粒し、25mmφ−1
5mmφ−12mmのトロイダル形状にプレスし、焼成
した。
5mo1%のFe2O3、22.5mol%のZnO、残
部MnOからなり、副成分として0.015wt%のS
iO2、CaOに換算して0.03wt%のCa(OH)
2となるように秤量し、アトライターを用いて2時間混
合した。混合の後、スプレードライヤーで造粒した。そ
の後、各混合粉末を850℃の大気中で2時間予焼し
た。得られた粉末をアトライターを用いて粉砕した。粉
砕後、スプレードライヤーにて造粒し、25mmφ−1
5mmφ−12mmのトロイダル形状にプレスし、焼成
した。
【0028】焼成プロセスは、常温から雰囲気切替温度
までは脱バインダーを目的として雰囲気は大気中とし
た。雰囲気切替温度は500〜800℃とした。昇温部
酸素雰囲気を0.01vol%とした。保持部は135
0℃、2時間、20.6vol%(大気雰囲気)とし
た。冷却過程は1280℃で保持雰囲気より純窒素雰囲
気とした。
までは脱バインダーを目的として雰囲気は大気中とし
た。雰囲気切替温度は500〜800℃とした。昇温部
酸素雰囲気を0.01vol%とした。保持部は135
0℃、2時間、20.6vol%(大気雰囲気)とし
た。冷却過程は1280℃で保持雰囲気より純窒素雰囲
気とした。
【0029】また、従来品として主成分組成52.5m
o1%のFe2O3、22.5mol%のZnO、残部M
nOからなり、副成分として0.015wt%のSi
O2、CaOに換算して0.03wt%のCa(O
H)2、0.015wt%のBi2O3となるように秤量
し、アトライターを用いて2時間混合した。混合の後、
スプレードライヤーで造粒した。その後、各混合粉末を
850℃の大気中で2時間予焼した。得られた粉末をア
トライターを用いて粉砕した。粉砕後、スプレードライ
ヤーにて造粒し、25mmφ−15mmφ−12mmの
トロイダル形状にプレスし、焼成した。
o1%のFe2O3、22.5mol%のZnO、残部M
nOからなり、副成分として0.015wt%のSi
O2、CaOに換算して0.03wt%のCa(O
H)2、0.015wt%のBi2O3となるように秤量
し、アトライターを用いて2時間混合した。混合の後、
スプレードライヤーで造粒した。その後、各混合粉末を
850℃の大気中で2時間予焼した。得られた粉末をア
トライターを用いて粉砕した。粉砕後、スプレードライ
ヤーにて造粒し、25mmφ−15mmφ−12mmの
トロイダル形状にプレスし、焼成した。
【0030】焼成プロセスは、常温から1000℃まで
を大気雰囲気とした。昇温部の1000℃以上、焼成保
持、冷却における1280℃までを4vol%の酸素雰
囲気とした。保持部は1350℃、2時間とした。冷却
過程は1280℃で所定雰囲気より純窒素雰囲気とし
た。
を大気雰囲気とした。昇温部の1000℃以上、焼成保
持、冷却における1280℃までを4vol%の酸素雰
囲気とした。保持部は1350℃、2時間とした。冷却
過程は1280℃で所定雰囲気より純窒素雰囲気とし
た。
【0031】表2に、雰囲気切替温度を変えた発明品と
従来品の平均結晶粒径、比抵抗、10kHz及び100
kHzおけるμ、巻線数10ターンのZmaxを示す。
従来品の平均結晶粒径、比抵抗、10kHz及び100
kHzおけるμ、巻線数10ターンのZmaxを示す。
【0032】
【表2】
【0033】表2より、雰囲気切替温度が700℃以下
とし、平均結晶粒径が5〜20μmである発明品は、従
来品に比べμ、Zmax及び比抵抗が高いことがわか
る。
とし、平均結晶粒径が5〜20μmである発明品は、従
来品に比べμ、Zmax及び比抵抗が高いことがわか
る。
【0034】(実施の形態3)主成分組成として52.
5mo1%のFe2O3、22.5mol%のZnO、残
部MnOからなり、副成分として0.015wt%のS
iO2、CaOに換算して0.03wt%のCa(OH)
2となるように秤量し、アトライターを用いて2時間混
合した。混合の後、スプレードライヤーで造粒した。そ
の後、各混合粉末を850℃の大気中で2時間予焼し
た。得られた粉末をアトライターを用いて粉砕した。粉
砕後、スプレードライヤーにて造粒し、25mmφ−1
5mmφ−12mmのトロイダル形状にプレスし、焼成
した。
5mo1%のFe2O3、22.5mol%のZnO、残
部MnOからなり、副成分として0.015wt%のS
iO2、CaOに換算して0.03wt%のCa(OH)
2となるように秤量し、アトライターを用いて2時間混
合した。混合の後、スプレードライヤーで造粒した。そ
の後、各混合粉末を850℃の大気中で2時間予焼し
た。得られた粉末をアトライターを用いて粉砕した。粉
砕後、スプレードライヤーにて造粒し、25mmφ−1
5mmφ−12mmのトロイダル形状にプレスし、焼成
した。
【0035】焼成プロセスは、常温から雰囲気切替温度
までは脱バインダーを目的として雰囲気は大気中とし
た。雰囲気切替温度は500℃とした。昇温部雰囲気を
0.01volとした。保持部は1350℃、2時間、
9〜20.6vol%(大気雰囲気)とした。冷却過程
は1280℃で保持雰囲気より純窒素雰囲気とした。
までは脱バインダーを目的として雰囲気は大気中とし
た。雰囲気切替温度は500℃とした。昇温部雰囲気を
0.01volとした。保持部は1350℃、2時間、
9〜20.6vol%(大気雰囲気)とした。冷却過程
は1280℃で保持雰囲気より純窒素雰囲気とした。
【0036】また、従来品として主成分組成52.5m
o1%のFe2O3、22.5mol%のZnO、残部M
nOからなり、副成分として0.015wt%のSi
O2、CaOに換算して0.03wt%のCa(O
H)2、0.015wt%のBi2O3となるように秤量
し、アトライターを用いて2時間混合した。混合の後、
スプレードライヤーで造粒した。その後、各混合粉末を
850℃の大気中で2時間予焼した。得られた粉末をア
トライターを用いて粉砕した。粉砕後、スプレードライ
ヤーにて造粒し、25mmφ−15mmφ−12mmの
トロイダル形状にプレスし、焼成した。
o1%のFe2O3、22.5mol%のZnO、残部M
nOからなり、副成分として0.015wt%のSi
O2、CaOに換算して0.03wt%のCa(O
H)2、0.015wt%のBi2O3となるように秤量
し、アトライターを用いて2時間混合した。混合の後、
スプレードライヤーで造粒した。その後、各混合粉末を
850℃の大気中で2時間予焼した。得られた粉末をア
トライターを用いて粉砕した。粉砕後、スプレードライ
ヤーにて造粒し、25mmφ−15mmφ−12mmの
トロイダル形状にプレスし、焼成した。
【0037】焼成プロセスは、常温から1000℃まで
を大気雰囲気とした。昇温部の1000℃以上、焼成保
持、冷却における1280℃までを4vol%の酸素雰
囲気とした。保持部は1350℃、2時間とした。冷却
過程は1280℃で所定雰囲気より純窒素雰囲気とし
た。
を大気雰囲気とした。昇温部の1000℃以上、焼成保
持、冷却における1280℃までを4vol%の酸素雰
囲気とした。保持部は1350℃、2時間とした。冷却
過程は1280℃で所定雰囲気より純窒素雰囲気とし
た。
【0038】表3に、保持部雰囲気を変えた発明品と従
来品の平均結晶粒径、比抵抗、10kHz及び100k
Hzおけるμ、巻線数10ターンのZmaxを示す。
来品の平均結晶粒径、比抵抗、10kHz及び100k
Hzおけるμ、巻線数10ターンのZmaxを示す。
【0039】
【表3】
【0040】表3より、保持部雰囲気が酸素10vol
%以上とし、平均結晶粒径が5〜20μmである発明品
は、従来品に比べμ、Zmax及び比抵抗が高いことが
わかる。
%以上とし、平均結晶粒径が5〜20μmである発明品
は、従来品に比べμ、Zmax及び比抵抗が高いことが
わかる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高い初透磁率と高いインピーダンス特性を同時に実現す
るとともに、製造コストを低減できる酸化物磁性材料及
びその製造方法を提供することができた。
高い初透磁率と高いインピーダンス特性を同時に実現す
るとともに、製造コストを低減できる酸化物磁性材料及
びその製造方法を提供することができた。
【図1】発明品1と従来品の初透磁率の周波数特性を示
す図。
す図。
A 発明品1 B 従来品
Claims (2)
- 【請求項1】 主成分組成が52.0〜52.5mol%
のFe2O3、24.0〜28.0mol%のMnO、残部
ZnOからなり、副成分として0.005〜0.05wt
%のSiO2、0.01〜0.1wt%のCaOを含有
し、100kHzにおける初透磁率が8000以上で、
インピーダンスの最大値が2500以上であることを特
徴とする高透磁率酸化物磁性材料。 - 【請求項2】 焼成プロセスにおける昇温部の700℃
以下から焼成保持温度までを、酸素と窒素の混合比にお
ける酸素が0.1vol%以下であり、焼成保持時の酸
素と窒素の混合比における酸素が10vol%以上であ
ることを特徴とする請求項1記載の高透磁率酸化物磁性
材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001164142A JP2002359108A (ja) | 2001-05-31 | 2001-05-31 | 高透磁率酸化物磁性材料及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001164142A JP2002359108A (ja) | 2001-05-31 | 2001-05-31 | 高透磁率酸化物磁性材料及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002359108A true JP2002359108A (ja) | 2002-12-13 |
Family
ID=19007000
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001164142A Pending JP2002359108A (ja) | 2001-05-31 | 2001-05-31 | 高透磁率酸化物磁性材料及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002359108A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013241284A (ja) * | 2012-05-17 | 2013-12-05 | Jfe Chemical Corp | Mn−Zn系フェライトおよびその製造方法 |
JP2016074592A (ja) * | 2015-10-27 | 2016-05-12 | Jfeケミカル株式会社 | Mn−Zn系フェライト |
-
2001
- 2001-05-31 JP JP2001164142A patent/JP2002359108A/ja active Pending
Cited By (2)
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JP2013241284A (ja) * | 2012-05-17 | 2013-12-05 | Jfe Chemical Corp | Mn−Zn系フェライトおよびその製造方法 |
JP2016074592A (ja) * | 2015-10-27 | 2016-05-12 | Jfeケミカル株式会社 | Mn−Zn系フェライト |
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