JP2000091114A - 高透磁率酸化物磁性材料 - Google Patents
高透磁率酸化物磁性材料Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 結晶粒径を均一に大きくし、高抵抗の粒界層
を形成して、高透磁率で低損失なMn−Zn系の酸化物
磁性材料を得る。 【解決手段】 主成分として、Fe2O352〜53mo
l%、MnO24〜28mol%、ZnO19〜24m
ol%とし、かつ、不純物SiO2を0.01wt%以下
に抑え、副成分として、0.01〜0.10wt%のCa
O,0.005〜0.08wt%のTa2O5を含有する高
透磁率酸化物磁性材料にて、平均結晶粒径を13〜32
μmとし、かつ平均気孔径を0.8〜1.7μmとする。
を形成して、高透磁率で低損失なMn−Zn系の酸化物
磁性材料を得る。 【解決手段】 主成分として、Fe2O352〜53mo
l%、MnO24〜28mol%、ZnO19〜24m
ol%とし、かつ、不純物SiO2を0.01wt%以下
に抑え、副成分として、0.01〜0.10wt%のCa
O,0.005〜0.08wt%のTa2O5を含有する高
透磁率酸化物磁性材料にて、平均結晶粒径を13〜32
μmとし、かつ平均気孔径を0.8〜1.7μmとする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピネル型Mn−
Znフェライトにおける高透磁率で低損失な酸化物磁性
材料に関するものである。
Znフェライトにおける高透磁率で低損失な酸化物磁性
材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化、高性能化の技
術革新が著しく、それに伴い、使用されるMn−Znフ
ェライトの高性能化、例えば、高透磁率化、及び低損失
化が求められている。
術革新が著しく、それに伴い、使用されるMn−Znフ
ェライトの高性能化、例えば、高透磁率化、及び低損失
化が求められている。
【0003】一般に、高透磁率を有するMn−Znフェ
ライトの主成分組成として、52〜53mol%Fe2
O3、24〜28mol%MnO、残部ZnO付近の組
成とされており、現在、市販されているものも、ほぼこ
の範囲である。
ライトの主成分組成として、52〜53mol%Fe2
O3、24〜28mol%MnO、残部ZnO付近の組
成とされており、現在、市販されているものも、ほぼこ
の範囲である。
【0004】Mn−Znフェライトは、副成分として、
SiO2,CaO,Bi2O3等を含有させる場合があ
る。これは、高抵抗の粒界層を形成することにより、渦
電流損失を低減させ、特に、初透磁率(μi)の周波数
特性を良好とする目的と粒成長をコントロールすること
を目的として成されている。
SiO2,CaO,Bi2O3等を含有させる場合があ
る。これは、高抵抗の粒界層を形成することにより、渦
電流損失を低減させ、特に、初透磁率(μi)の周波数
特性を良好とする目的と粒成長をコントロールすること
を目的として成されている。
【0005】高μiを達成するためには、上記のような
組成を吟味して、最適な組成を選択することのみなら
ず、結晶粒径を比較的大きくし、均一にすることが必要
である。
組成を吟味して、最適な組成を選択することのみなら
ず、結晶粒径を比較的大きくし、均一にすることが必要
である。
【0006】更に、高μiを達成するためには、前述し
たごとく、組成及び結晶粒径を吟味し、また、不純物の
少ない高純度な原料を使用する必要がある。
たごとく、組成及び結晶粒径を吟味し、また、不純物の
少ない高純度な原料を使用する必要がある。
【0007】通常のMn−Znフェライトは、混合、仮
焼、解砕、造粒、成形、焼成の工程を経て製造される。
この中で、結晶粒径を制御するためには、解砕後の粉末
粒径、及び、焼成条件、特に焼成温度を適切な条件に設
定することが不可欠である。
焼、解砕、造粒、成形、焼成の工程を経て製造される。
この中で、結晶粒径を制御するためには、解砕後の粉末
粒径、及び、焼成条件、特に焼成温度を適切な条件に設
定することが不可欠である。
【0008】粉末粒径に関しては、通常、0.5〜2.0
μm程度、そして焼成温度については、1300〜14
50℃の行われているのが通例であり、この焼成温度の
範囲のなかで、なるべく高い温度で焼成することが高い
透磁率を得るための必須条件となる。
μm程度、そして焼成温度については、1300〜14
50℃の行われているのが通例であり、この焼成温度の
範囲のなかで、なるべく高い温度で焼成することが高い
透磁率を得るための必須条件となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、焼成温
度をあまり高くしすぎると、種々の弊害が現れる。その
1つとして、異常粒成長が挙げられる。異常粒が発生す
ると、結晶粒径分布がブロードとなるのみならず、結晶
粒内にポアが取り残される。
度をあまり高くしすぎると、種々の弊害が現れる。その
1つとして、異常粒成長が挙げられる。異常粒が発生す
ると、結晶粒径分布がブロードとなるのみならず、結晶
粒内にポアが取り残される。
【0010】また、本来、粒界層の構成成分となる微量
添加物も、粒界層の切断等により結晶粒内に取り残され
る。その結果、粒界層の形成が不十分となり、比抵抗が
低下し損失の増大を招く。周波数特性を良好とするため
には、高周波数で支配的な渦電流損失を低減することが
必須であり、高抵抗の粒界層を形成する必要がある。
添加物も、粒界層の切断等により結晶粒内に取り残され
る。その結果、粒界層の形成が不十分となり、比抵抗が
低下し損失の増大を招く。周波数特性を良好とするため
には、高周波数で支配的な渦電流損失を低減することが
必須であり、高抵抗の粒界層を形成する必要がある。
【0011】そのため、SiO2,CaO等の微量添加
物を添加するのが一般的である。しかしながら、SiO
2は、異常粒発生を促進する因子であることより、高抵
抗化と組織制御を同時に実現不可能となっており、高性
能なMn−Znフェライトを得るためには、これまでの
CaOとSiO2を主体とした粒界層ではなく、全く新
規な粒界層を形成させることが不可欠と考えた。
物を添加するのが一般的である。しかしながら、SiO
2は、異常粒発生を促進する因子であることより、高抵
抗化と組織制御を同時に実現不可能となっており、高性
能なMn−Znフェライトを得るためには、これまでの
CaOとSiO2を主体とした粒界層ではなく、全く新
規な粒界層を形成させることが不可欠と考えた。
【0012】そこで、本発明の技術的な課題は、上記欠
点を解消し、結晶粒径を均一に大きくし、かつ、高比抵
抗の粒界層を形成可能とし、高透磁率で、低損失なMn
−Znフェライトからなる酸化物磁性材料を提供するこ
とにある。
点を解消し、結晶粒径を均一に大きくし、かつ、高比抵
抗の粒界層を形成可能とし、高透磁率で、低損失なMn
−Znフェライトからなる酸化物磁性材料を提供するこ
とにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者は、種々の検討
を行った結果、主成分として、Fe2O352〜53mo
l%、MnO24〜28mol%、ZnO19〜24m
ol%からなり、かつ、SiO2を0.01wt%以下、
好ましくは0.07wt%以下の組成からなる高透磁率
酸化物磁性材料において、副成分として、0.02〜0.
10wt%のCaO、0.005〜0.08wt%のTa
2O5を含有させ、平均結晶粒径を13〜32μmとし、
かつ平均気孔径を0.8〜1.7μmとすることにより、
高透磁率で低損失な酸化物磁性材料を得ることができる
ことを見出した。
を行った結果、主成分として、Fe2O352〜53mo
l%、MnO24〜28mol%、ZnO19〜24m
ol%からなり、かつ、SiO2を0.01wt%以下、
好ましくは0.07wt%以下の組成からなる高透磁率
酸化物磁性材料において、副成分として、0.02〜0.
10wt%のCaO、0.005〜0.08wt%のTa
2O5を含有させ、平均結晶粒径を13〜32μmとし、
かつ平均気孔径を0.8〜1.7μmとすることにより、
高透磁率で低損失な酸化物磁性材料を得ることができる
ことを見出した。
【0014】これは、異常粒成長促進の要因であるSi
O2をほとんど含まないCaOとTa2O5を主成分とし
た新規な粒界層が形成され、この粒界層と前記範囲の平
均径を有する気孔により、異常粒成長が抑制され、より
高温で焼結可能となったため、高透磁率な酸化物磁性材
料が得られることを見いだしたものである。
O2をほとんど含まないCaOとTa2O5を主成分とし
た新規な粒界層が形成され、この粒界層と前記範囲の平
均径を有する気孔により、異常粒成長が抑制され、より
高温で焼結可能となったため、高透磁率な酸化物磁性材
料が得られることを見いだしたものである。
【0015】更に、この新規な粒界層は、高電気抵抗な
粒界層であるために、渦電流損失を低減され、透磁率の
周波数特性が良好となる。
粒界層であるために、渦電流損失を低減され、透磁率の
周波数特性が良好となる。
【0016】本発明において、主成分組成の範囲をFe
2O352〜53mol%、MnO24〜28mol%、
ZnO19〜24mol%としたのは、Fe2O3が52
mol%以下、MnOが28mol%以上であると、キ
ュリー温度が低いため、実用的でなく、また、Fe2O3
が53mol%以上、MnOが24mol%以下である
と、十分な透磁率が得られないためである。
2O352〜53mol%、MnO24〜28mol%、
ZnO19〜24mol%としたのは、Fe2O3が52
mol%以下、MnOが28mol%以上であると、キ
ュリー温度が低いため、実用的でなく、また、Fe2O3
が53mol%以上、MnOが24mol%以下である
と、十分な透磁率が得られないためである。
【0017】更に、CaOを0.01〜0.10wt%、
Ta2O5を0.005〜0.08wt%としたのは、Ca
Oが0.01wt%以下、Ta2O5が0.005wt%以
下では、粒界層がほとんど形成されず、比抵抗が著しく
低下するためであり、CaOが0.10wt%以上、T
a2O5が0.08wt%以上では、十分な透磁率が得ら
れないためである。
Ta2O5を0.005〜0.08wt%としたのは、Ca
Oが0.01wt%以下、Ta2O5が0.005wt%以
下では、粒界層がほとんど形成されず、比抵抗が著しく
低下するためであり、CaOが0.10wt%以上、T
a2O5が0.08wt%以上では、十分な透磁率が得ら
れないためである。
【0018】SiO2量を0.01wt%以下としたの
は、原料中及び製造過程において、SiO2の混入がさ
けられず、SiO2の量の管理が必要であり、0.01w
t%を越える範囲では、焼結体の組織制御が困難となる
ためである。この時、SiO2が0.007wt%以下の
含有量の方が、容易に高透磁率化がはかれるため、望ま
しい。
は、原料中及び製造過程において、SiO2の混入がさ
けられず、SiO2の量の管理が必要であり、0.01w
t%を越える範囲では、焼結体の組織制御が困難となる
ためである。この時、SiO2が0.007wt%以下の
含有量の方が、容易に高透磁率化がはかれるため、望ま
しい。
【0019】平均結晶粒径が13〜32μmであり、か
つ、平均気孔径が0.8〜1.7μmとしたのは、平均結
晶粒径が13μmより小さくなると、十分な透磁率が得
られないためであり、30μmより大きくなると、組織
制御が困難となるためであり、この結晶粒径範囲で気孔
径が0.8μmより小さくなると、組織制御が困難とな
るためであり、1.7μmより大きくなると、十分な透
磁率が得られないためである。
つ、平均気孔径が0.8〜1.7μmとしたのは、平均結
晶粒径が13μmより小さくなると、十分な透磁率が得
られないためであり、30μmより大きくなると、組織
制御が困難となるためであり、この結晶粒径範囲で気孔
径が0.8μmより小さくなると、組織制御が困難とな
るためであり、1.7μmより大きくなると、十分な透
磁率が得られないためである。
【0020】即ち、本発明は、主成分として、Fe2O3
52〜53mol%、MnO24〜28mol%、Zn
O19〜24mol%からなり、かつ、不純物SiO2
を0.01wt%以下に抑えた高透磁率酸化物磁性材料
において、副成分として、0.01〜0.10wt%のC
aO、0.005〜0.08wt%のTa2O5とした高透
磁率酸化物磁性材料である。
52〜53mol%、MnO24〜28mol%、Zn
O19〜24mol%からなり、かつ、不純物SiO2
を0.01wt%以下に抑えた高透磁率酸化物磁性材料
において、副成分として、0.01〜0.10wt%のC
aO、0.005〜0.08wt%のTa2O5とした高透
磁率酸化物磁性材料である。
【0021】また、本発明は、前記組成を有する高透磁
率酸化物磁性材料において、平均結晶粒径を13〜32
μmとし、かつ平均気孔径を0.8〜1.7μmとした高
透磁率酸化物磁性材料である。
率酸化物磁性材料において、平均結晶粒径を13〜32
μmとし、かつ平均気孔径を0.8〜1.7μmとした高
透磁率酸化物磁性材料である。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態による高透磁
率酸化物磁性材料について、以下、実施例にて説明す
る。
率酸化物磁性材料について、以下、実施例にて説明す
る。
【0023】
【実施例】(実施例1)高純度の市販されている原料
で、52.5Fe2O3−26.0MnO−21.5ZnO
(mol%)となるよう、Fe2O3、Mn3O4及びZn
Oを秤量し、ボールミルで混合し、これら得られた各混
合粉末を950℃の大気中で2時間予焼した。
で、52.5Fe2O3−26.0MnO−21.5ZnO
(mol%)となるよう、Fe2O3、Mn3O4及びZn
Oを秤量し、ボールミルで混合し、これら得られた各混
合粉末を950℃の大気中で2時間予焼した。
【0024】次に、これら各予焼粉末に対して、CaO
を0.01〜0.15wt%、Ta2O5を0〜0.1wt
%添加し、ボールミルで解砕を行った。また、この時の
焼結体中の不純物SiO2の含有量は、0.007wt%
であった。
を0.01〜0.15wt%、Ta2O5を0〜0.1wt
%添加し、ボールミルで解砕を行った。また、この時の
焼結体中の不純物SiO2の含有量は、0.007wt%
であった。
【0025】更に、バインダーを0.5wt%添加し、
スプレードライヤーで乾燥・造粒した。得られた造粒体
を30φ×20φ×10t(mm)のトロイダル形状に
加圧成形した後、1370℃で窒素と酸素の混合気流中
で酸素分圧:Po2=5%となるよう焼成した。
スプレードライヤーで乾燥・造粒した。得られた造粒体
を30φ×20φ×10t(mm)のトロイダル形状に
加圧成形した後、1370℃で窒素と酸素の混合気流中
で酸素分圧:Po2=5%となるよう焼成した。
【0026】また、同様な方法により、同主成分組成
で、SiO2,CaOの含有量が、0.013,0.04
wt%である従来粉末を作製し、比較サンプルとした。
で、SiO2,CaOの含有量が、0.013,0.04
wt%である従来粉末を作製し、比較サンプルとした。
【0027】表1に、CaO量の添加量が0.06wt
%のときのTa2O5の添加量と100kHzの透磁率、
比抵抗の関係を、また、表2に、Ta2O5の添加量が
0.06wt%の時のCaOの添加量と100kHzの
透磁率、比抵抗の関係を示す。
%のときのTa2O5の添加量と100kHzの透磁率、
比抵抗の関係を、また、表2に、Ta2O5の添加量が
0.06wt%の時のCaOの添加量と100kHzの
透磁率、比抵抗の関係を示す。
【0028】
【0029】表1より、Ta2O5の添加量が、0.00
5〜0.08wt%の範囲で透磁率及び比抵抗が改善さ
れているのがわかる。
5〜0.08wt%の範囲で透磁率及び比抵抗が改善さ
れているのがわかる。
【0030】
【0031】また、表2より、CaOの添加量が0.0
1〜0.10wt%の範囲で、透磁率及び比抵抗が改善
されているのが分かる。
1〜0.10wt%の範囲で、透磁率及び比抵抗が改善
されているのが分かる。
【0032】また、Ta2O5=0.06wt%の時の透
磁率の周波数特性を図1に示す。図1より、本発明品の
方の透磁率の方が、より高周波数まで一定となっている
のが分かる。
磁率の周波数特性を図1に示す。図1より、本発明品の
方の透磁率の方が、より高周波数まで一定となっている
のが分かる。
【0033】(実施例2)市販されている原料で、実施
例1と同様な方法により、同主成分組成でSiO2、C
aO、Ta2O5の含有量が0.007,0.06,0.0
6wt%の粉末を作製した。この粉末を実施例1と同形
状に加圧成形した後、1300〜1370で窒素と酸素
の混合気流中で酸素分圧:Po2=0.1%〜20%とな
るよう焼成した。
例1と同様な方法により、同主成分組成でSiO2、C
aO、Ta2O5の含有量が0.007,0.06,0.0
6wt%の粉末を作製した。この粉末を実施例1と同形
状に加圧成形した後、1300〜1370で窒素と酸素
の混合気流中で酸素分圧:Po2=0.1%〜20%とな
るよう焼成した。
【0034】表3と表4に、この時の平均結晶粒径と1
00kHzの透磁率及び比抵抗を示す。
00kHzの透磁率及び比抵抗を示す。
【0035】
【0036】
【0037】また、表5に、この時の平均気孔径と10
0kHzの透磁率及び比抵抗を示す。
0kHzの透磁率及び比抵抗を示す。
【0038】
【0039】表3、表4、表5より、平均結晶粒径が1
3〜32μm、かつ、平均気孔径が0.8〜1.7μmの
範囲で透磁率及び比抵抗が改善されていることが分か
る。
3〜32μm、かつ、平均気孔径が0.8〜1.7μmの
範囲で透磁率及び比抵抗が改善されていることが分か
る。
【0040】(実施例3)市販されている原料で、実施
例1と同様な方法により、主成分組成が、 52.0Fe2O3−28.0MnO−19.0ZnO
(mol%) 52.5Fe2O3−26.0MnO−21.5ZnO
(mol%) 53.0Fe2O3−24.0MnO−24.0ZnO
(mol%) で、CaO,Ta2O5、SiO2の含有量が0.06,
0.007wt%の粉末を作製し、1370℃で窒素と
酸素の混合気流中で酸素分圧:Po2=5%となるよう
焼成した。
例1と同様な方法により、主成分組成が、 52.0Fe2O3−28.0MnO−19.0ZnO
(mol%) 52.5Fe2O3−26.0MnO−21.5ZnO
(mol%) 53.0Fe2O3−24.0MnO−24.0ZnO
(mol%) で、CaO,Ta2O5、SiO2の含有量が0.06,
0.007wt%の粉末を作製し、1370℃で窒素と
酸素の混合気流中で酸素分圧:Po2=5%となるよう
焼成した。
【0041】実施例1,2と同形状に成形し、1370
℃で窒素と酸素の混合気流中で酸素分圧:Po2=5%
となるよう焼成した。
℃で窒素と酸素の混合気流中で酸素分圧:Po2=5%
となるよう焼成した。
【0042】表5に、この時の組成と100kHzの透
磁率及び比抵抗を示す。表5より、本発明の主成分組成
のFe2O3=52.0〜53.0mol%,MnO=2
4.0〜28.0mol%の範囲では、透磁率及び比抵抗
が改善されているのが分かる。
磁率及び比抵抗を示す。表5より、本発明の主成分組成
のFe2O3=52.0〜53.0mol%,MnO=2
4.0〜28.0mol%の範囲では、透磁率及び比抵抗
が改善されているのが分かる。
【0043】
【発明の効果】以上、述べた如く、本発明によれば、M
n−Znフェライトを得る場合において、SiO2の含
有量が0.01wt%以下、好ましくは0.007wt%
以下の範囲で、0.01〜0.1wt%の酸化カルシウム
(CaO)及び0.005〜0.08wt%の五酸化タン
タル(Ta2O5)を含有させることにより、SiO2を
ほとんど含まないCaOとTa2O5を主成分とした新規
な粒界層が形成され、更に結晶粒径を13〜32μm、
かつ気孔径を0.8〜1.7μmとすることにより、異常
粒が抑制され,高電気抵抗を有する高透磁率で周波数特
性に優れた酸化物磁性材料が得られるものである。
n−Znフェライトを得る場合において、SiO2の含
有量が0.01wt%以下、好ましくは0.007wt%
以下の範囲で、0.01〜0.1wt%の酸化カルシウム
(CaO)及び0.005〜0.08wt%の五酸化タン
タル(Ta2O5)を含有させることにより、SiO2を
ほとんど含まないCaOとTa2O5を主成分とした新規
な粒界層が形成され、更に結晶粒径を13〜32μm、
かつ気孔径を0.8〜1.7μmとすることにより、異常
粒が抑制され,高電気抵抗を有する高透磁率で周波数特
性に優れた酸化物磁性材料が得られるものである。
【図1】本発明の実施の形態による高透磁率酸化物磁性
材料の透磁率の周波数特性を示す図。
材料の透磁率の周波数特性を示す図。
Claims (2)
- 【請求項1】 主成分としてFe2O352〜53mol
%、MnO24〜28mol%、ZnO19〜24mo
l%からなる高透磁率酸化物磁性材料において、副成分
として、0.01〜0.10wt%のCaO、0.005
〜0.08wt%のTa2O5を含有し、かつ不純物Si
O2を0.01wt%以下に抑えたことを特徴とする高透
磁率酸化物磁性材料。 - 【請求項2】 前記高透磁率酸化物磁性材料において、
平均結晶粒径を13〜32μmとし、かつ平均気孔径を
0.8〜1.7μmとすることを特徴とする請求項1記載
の高透磁率酸化物磁性材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10276675A JP2000091114A (ja) | 1998-09-11 | 1998-09-11 | 高透磁率酸化物磁性材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10276675A JP2000091114A (ja) | 1998-09-11 | 1998-09-11 | 高透磁率酸化物磁性材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000091114A true JP2000091114A (ja) | 2000-03-31 |
Family
ID=17572760
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10276675A Pending JP2000091114A (ja) | 1998-09-11 | 1998-09-11 | 高透磁率酸化物磁性材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000091114A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005272229A (ja) * | 2004-03-25 | 2005-10-06 | Jfe Ferrite Corp | 高飽和磁束密度Mn−Zn−Ni系フェライト |
JP2006160560A (ja) * | 2004-12-07 | 2006-06-22 | Nitto Denko Corp | 球状焼結フェライト粒子およびそれを用いた半導体封止用樹脂組成物ならびにそれを用いて得られる半導体装置 |
JP2008094663A (ja) * | 2006-10-12 | 2008-04-24 | Nec Tokin Corp | MnZnフェライト |
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1998
- 1998-09-11 JP JP10276675A patent/JP2000091114A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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