JPH0555463B2 - - Google Patents
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- JPH0555463B2 JPH0555463B2 JP63278566A JP27856688A JPH0555463B2 JP H0555463 B2 JPH0555463 B2 JP H0555463B2 JP 63278566 A JP63278566 A JP 63278566A JP 27856688 A JP27856688 A JP 27856688A JP H0555463 B2 JPH0555463 B2 JP H0555463B2
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Landscapes
- Magnetic Ceramics (AREA)
- Soft Magnetic Materials (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明は高初透磁率かつ低損失を有する通信用
の変成器磁心に使用するに適した酸化物磁性材料
に関する。 [従来の技術および解決しようとする課題] 近年、酸化物磁性材料は小型化かつ高性能化が
ますます要求されてきている。そのため、初透磁
率を大きくする必要がある。従来、初透磁率を大
きくする方法としては、できるだけ高純度の酸化
鉄原料を使用し、Bi2O3、V2O5等の粒成長促進効
果のある添加物を微細添加し、1350℃〜1400℃の
温度で焼成し、焼結後の結晶粒径を50〜100μま
で大きくすることによつて、初透磁率を大きくし
ていた。この場合、初透磁率が大きくなるにつれ
て、相対的に損失が大きくなり、高初透磁率を維
持したまま損失特性を改善することは困難であつ
た。又、かならずしも、初透磁率が正の温度係数
を有することは困難であつた。 そこで、本発明の技術的課題は、前記の諸特性
を満足する酸化物磁性材料を提供することにあ
る。 [課題を解決するための手段] 本発明によれば、酸化第二鉄(Fe2O3)、酸化
マンガン(MnO)、及び酸化亜鉛(ZnO)を主成
分とし、0.010重量%以下の二酸化ケイ素
(SiO2)、0.020重量%以下の酸化カルシウム
(CaO)を副成分とした焼結型酸化物磁性材料に
おいて、更に副成分として、0.020〜0.050重量%
の酸化ビスマス(Bi2O3)及び0.005〜0.05重量%
の酸化アルミニウム(Al2O3)を含有し、初透磁
率μoが、18000以上、相対損失係数tanδ/μが2.0
×10-6以下であることを特徴とする酸化物磁性材
料が得られる。 本発明によれば、上記酸化物磁性材料におい
て、1300〜1370℃の温度で焼結した焼結体である
ことを特徴とする酸化物磁性材料が得られる。 本発明によれば、上記酸化物磁性材料におい
て、上記酸化アルミニウムが、0.005〜0.03重量
%であり、上記初透磁率μoが20000以上であるこ
とを特徴とする酸化物磁性材料が得られる。 本発明によれば、上記酸化物磁性材料におい
て、1300〜1360℃の温度で焼結した焼結体である
ことを特徴とする酸化物磁性材料が得られる。 本発明によれば、上記酸化物磁性材料におい
て、上記酸化アルミニウムが、0.02〜0.05重量%
であり、上記初透磁率μoの温度特性が常に正の
温度係数を有することを特徴とする酸化物磁性材
料が得られる。 本発明によれば、上記酸化物磁性材料におい
て、1330〜1370℃の温度で焼結した焼結体である
ことを特徴とする酸化物磁性材料が得られる。 本発明によれば、酸化第二鉄(Fe2O3)、酸化
マンガン(MnO)、酸化亜鉛(ZnO)を主成分と
して、これに副成分として、0.010重量%以下
(0%を含まず)の二酸化ケイ素(SiO2)、0.020
重量%以下(0%を含まず)の酸化カルシウム
(CaO)とを含むMn−Zn系フエライトである酸
化物磁性材料に、酸化ビスマス(Bi2O3)を0.020
〜0.050重量%と酸化アルミニウム(Al2O3)を
0.005〜0.050重量%とを同時に添加し、1300℃〜
1370℃の温度で焼成することにより、高初透磁率
(μo>18000、20℃)かつ低損失係数(tanδ/μ
<2.0×10-6)を有する酸化物磁性材料を提供す
るものである。 また初透磁率の温度特性において、−20℃から
100℃の広い温度範囲での正の温度係数を有する
酸化物磁性材料を提供するものである。 [実施例] 以下、本発明の実施例について説明する。 実施例 1 まず、主成分として、52.0モル%の酸化第二鉄
(Fe2O3)、25モル%の酸化マンガン(MnO)及
び23.0モル%の酸化亜鉛(ZnO)を含有し、副成
分として、0.005重量%の二酸化ケイ素(SiO2)
と0.010重量%の酸化カルシウム(CaO)を含有
する従来組成のMn−Zn系フエライトに酸化ビス
マス(Bi2O3)0〜0.060重量%、酸化アルミニウ
ム(Al2O3)0〜0.040重量%をそれぞれ単独ある
いは複合添加し、混合、予備焼成、造粒し、成形
プレスした後、1330℃で4時間0.5%の酸素を含
む窒素雰囲気中で焼成した。 その場合の10kHzでの初透磁率μo、相対損失係
数tanδ/μ、ヒステリシス損失係数h10を第1表
に示す。 その結果、酸化ビスマスの単独添加では、
0.020〜0.060重量%の範囲で初透磁率μoが顕著に
向上し、μo=20000以上となるが相対損失係数
tanδ/μ及びヒステリシス損失係数は増大する。 一方、酸化アルミニウム(Al2O3)の単独添加
では、0.005〜0.040重量%の範囲で相対損失係数
tanδ/μ及びヒステリシス損失h10の改善は認め
られるが、初透磁率が大幅に低下している。 酸化ビスマス(Bi2O3)及び酸化アルミニウム
(Al2O3)を同時に添加すると、酸化ビスマス
(Bi2O3)の単独添加の時の初透磁率を維持した
まま、相対損失係数tanδ/μ、ヒステリシス損失
h10の改善が認められる。 すなわち、酸化ビスマス(Bi2O3)0.020〜
0.050重量%、酸化アルミニウム(Al2O3)0.005
〜0.03重量%の範囲で、初透磁率μoは20000以上
かつ相対損失係数tanδ/μ2.0×10-6以下の特性が
得られた。尚、この場合、焼成温度は1300〜1360
℃の範囲である。1300℃より低い温度では初透磁
率の低下を招き、1360℃を越える温度では、相対
損失係数tanδ/μ、ヒステリシス損失h10が大き
くなり、かつ、初透磁率が低下する。 実施例 2 まず、主成分として、52.0モル%の酸化第二鉄
(Fe2O3)、25モル%の酸化マンガン(MnO)及
び23.0モル%の酸化亜鉛(ZnO)を含有し、副成
分として、0.005重量%の二酸化ケイ素(SiO2)
と0.010重量%の酸化カルシウム(CaO)を含有
する従来組成のMn−Zn系フエライトに酸化ビス
マス(Bi2O3)0〜0.060重量%、酸化アルミニウ
ム(Al2O3)0〜0.060重量%をそれぞれ単独ある
いは複合添加し、混合、予備焼成、造粒し、成形
プレスした後、1350℃で4時間0.5%の酸素を含
む窒素雰囲気中で焼成した。 その場合の室温(20℃)、10kHzでの初透磁率
μo、相対損失係数tanδ/μ、ヒステリシス損失
係数h10を第2表に示す。さらに初透磁率の温度
特性を第2図に示す。 その結果、酸化ビスマス(Bi2O3)の単独添加
では0.020〜0.060重量%の範囲で初透磁率μoが向
上し、μo>20000以上となるが相対損失係数
tanδ/μ及びヒステリシス損失係数は増大する。
一方、酸化アルミニウム(Al2O3)の単独添加で
は、0.020〜0.060重量%の範囲で相対損失係数
tanδ/μ、及びヒステリシス損失h10の改善は認
められるが初透磁率が大幅に低下している。 酸化ビスマス(Bi2O3)と酸化アルミニウム
(Al2O3)を同時に添加すると酸化ビスマス
(Bi2O3)の単独添加の時の初透磁率を維持した
まま、相対損失係数tanδ/μ、ヒステリシス損失
h10の改善が認められる。 さらに酸化ビスマス(Bi2O3)0.020〜0.050重
量%、酸化アルミニウム(Al2O3)0.020〜0.050
重量%の範囲では、温度20℃、10kHzの周波数で
初透磁率μoは18000以上、相対損失係数tanδ/
μ2.0×10-6以下かつ、−20℃から100℃の温度範囲
で初透磁率の温度特性において正の温度係数を有
する特性が得られた。その代表例を第2図に示
す。試料番号8では20℃から60℃の温度範囲で負
の温度係数を示している。試料番号16についても
同様であつた。一方、試料番号30では−20℃から
100℃の温度範囲で正の温度係数を示している。
これは、酸化ビスマス(Bi2O3)0.020〜0.050重
量%、酸化アルミニウム(Al2O3)0.020〜0.050
重量%の範囲ではすべて正の温度係数を示した。 尚、焼成温度は1330℃〜1370℃の範囲である。
1330℃より低い温度では初透磁率の低下を招き、
1370℃を超える温度では、相対損失係数tanδ/
μ、ヒステリシス損失h10が大きくなつたり、あ
るいは負の温度係数を取る。
の変成器磁心に使用するに適した酸化物磁性材料
に関する。 [従来の技術および解決しようとする課題] 近年、酸化物磁性材料は小型化かつ高性能化が
ますます要求されてきている。そのため、初透磁
率を大きくする必要がある。従来、初透磁率を大
きくする方法としては、できるだけ高純度の酸化
鉄原料を使用し、Bi2O3、V2O5等の粒成長促進効
果のある添加物を微細添加し、1350℃〜1400℃の
温度で焼成し、焼結後の結晶粒径を50〜100μま
で大きくすることによつて、初透磁率を大きくし
ていた。この場合、初透磁率が大きくなるにつれ
て、相対的に損失が大きくなり、高初透磁率を維
持したまま損失特性を改善することは困難であつ
た。又、かならずしも、初透磁率が正の温度係数
を有することは困難であつた。 そこで、本発明の技術的課題は、前記の諸特性
を満足する酸化物磁性材料を提供することにあ
る。 [課題を解決するための手段] 本発明によれば、酸化第二鉄(Fe2O3)、酸化
マンガン(MnO)、及び酸化亜鉛(ZnO)を主成
分とし、0.010重量%以下の二酸化ケイ素
(SiO2)、0.020重量%以下の酸化カルシウム
(CaO)を副成分とした焼結型酸化物磁性材料に
おいて、更に副成分として、0.020〜0.050重量%
の酸化ビスマス(Bi2O3)及び0.005〜0.05重量%
の酸化アルミニウム(Al2O3)を含有し、初透磁
率μoが、18000以上、相対損失係数tanδ/μが2.0
×10-6以下であることを特徴とする酸化物磁性材
料が得られる。 本発明によれば、上記酸化物磁性材料におい
て、1300〜1370℃の温度で焼結した焼結体である
ことを特徴とする酸化物磁性材料が得られる。 本発明によれば、上記酸化物磁性材料におい
て、上記酸化アルミニウムが、0.005〜0.03重量
%であり、上記初透磁率μoが20000以上であるこ
とを特徴とする酸化物磁性材料が得られる。 本発明によれば、上記酸化物磁性材料におい
て、1300〜1360℃の温度で焼結した焼結体である
ことを特徴とする酸化物磁性材料が得られる。 本発明によれば、上記酸化物磁性材料におい
て、上記酸化アルミニウムが、0.02〜0.05重量%
であり、上記初透磁率μoの温度特性が常に正の
温度係数を有することを特徴とする酸化物磁性材
料が得られる。 本発明によれば、上記酸化物磁性材料におい
て、1330〜1370℃の温度で焼結した焼結体である
ことを特徴とする酸化物磁性材料が得られる。 本発明によれば、酸化第二鉄(Fe2O3)、酸化
マンガン(MnO)、酸化亜鉛(ZnO)を主成分と
して、これに副成分として、0.010重量%以下
(0%を含まず)の二酸化ケイ素(SiO2)、0.020
重量%以下(0%を含まず)の酸化カルシウム
(CaO)とを含むMn−Zn系フエライトである酸
化物磁性材料に、酸化ビスマス(Bi2O3)を0.020
〜0.050重量%と酸化アルミニウム(Al2O3)を
0.005〜0.050重量%とを同時に添加し、1300℃〜
1370℃の温度で焼成することにより、高初透磁率
(μo>18000、20℃)かつ低損失係数(tanδ/μ
<2.0×10-6)を有する酸化物磁性材料を提供す
るものである。 また初透磁率の温度特性において、−20℃から
100℃の広い温度範囲での正の温度係数を有する
酸化物磁性材料を提供するものである。 [実施例] 以下、本発明の実施例について説明する。 実施例 1 まず、主成分として、52.0モル%の酸化第二鉄
(Fe2O3)、25モル%の酸化マンガン(MnO)及
び23.0モル%の酸化亜鉛(ZnO)を含有し、副成
分として、0.005重量%の二酸化ケイ素(SiO2)
と0.010重量%の酸化カルシウム(CaO)を含有
する従来組成のMn−Zn系フエライトに酸化ビス
マス(Bi2O3)0〜0.060重量%、酸化アルミニウ
ム(Al2O3)0〜0.040重量%をそれぞれ単独ある
いは複合添加し、混合、予備焼成、造粒し、成形
プレスした後、1330℃で4時間0.5%の酸素を含
む窒素雰囲気中で焼成した。 その場合の10kHzでの初透磁率μo、相対損失係
数tanδ/μ、ヒステリシス損失係数h10を第1表
に示す。 その結果、酸化ビスマスの単独添加では、
0.020〜0.060重量%の範囲で初透磁率μoが顕著に
向上し、μo=20000以上となるが相対損失係数
tanδ/μ及びヒステリシス損失係数は増大する。 一方、酸化アルミニウム(Al2O3)の単独添加
では、0.005〜0.040重量%の範囲で相対損失係数
tanδ/μ及びヒステリシス損失h10の改善は認め
られるが、初透磁率が大幅に低下している。 酸化ビスマス(Bi2O3)及び酸化アルミニウム
(Al2O3)を同時に添加すると、酸化ビスマス
(Bi2O3)の単独添加の時の初透磁率を維持した
まま、相対損失係数tanδ/μ、ヒステリシス損失
h10の改善が認められる。 すなわち、酸化ビスマス(Bi2O3)0.020〜
0.050重量%、酸化アルミニウム(Al2O3)0.005
〜0.03重量%の範囲で、初透磁率μoは20000以上
かつ相対損失係数tanδ/μ2.0×10-6以下の特性が
得られた。尚、この場合、焼成温度は1300〜1360
℃の範囲である。1300℃より低い温度では初透磁
率の低下を招き、1360℃を越える温度では、相対
損失係数tanδ/μ、ヒステリシス損失h10が大き
くなり、かつ、初透磁率が低下する。 実施例 2 まず、主成分として、52.0モル%の酸化第二鉄
(Fe2O3)、25モル%の酸化マンガン(MnO)及
び23.0モル%の酸化亜鉛(ZnO)を含有し、副成
分として、0.005重量%の二酸化ケイ素(SiO2)
と0.010重量%の酸化カルシウム(CaO)を含有
する従来組成のMn−Zn系フエライトに酸化ビス
マス(Bi2O3)0〜0.060重量%、酸化アルミニウ
ム(Al2O3)0〜0.060重量%をそれぞれ単独ある
いは複合添加し、混合、予備焼成、造粒し、成形
プレスした後、1350℃で4時間0.5%の酸素を含
む窒素雰囲気中で焼成した。 その場合の室温(20℃)、10kHzでの初透磁率
μo、相対損失係数tanδ/μ、ヒステリシス損失
係数h10を第2表に示す。さらに初透磁率の温度
特性を第2図に示す。 その結果、酸化ビスマス(Bi2O3)の単独添加
では0.020〜0.060重量%の範囲で初透磁率μoが向
上し、μo>20000以上となるが相対損失係数
tanδ/μ及びヒステリシス損失係数は増大する。
一方、酸化アルミニウム(Al2O3)の単独添加で
は、0.020〜0.060重量%の範囲で相対損失係数
tanδ/μ、及びヒステリシス損失h10の改善は認
められるが初透磁率が大幅に低下している。 酸化ビスマス(Bi2O3)と酸化アルミニウム
(Al2O3)を同時に添加すると酸化ビスマス
(Bi2O3)の単独添加の時の初透磁率を維持した
まま、相対損失係数tanδ/μ、ヒステリシス損失
h10の改善が認められる。 さらに酸化ビスマス(Bi2O3)0.020〜0.050重
量%、酸化アルミニウム(Al2O3)0.020〜0.050
重量%の範囲では、温度20℃、10kHzの周波数で
初透磁率μoは18000以上、相対損失係数tanδ/
μ2.0×10-6以下かつ、−20℃から100℃の温度範囲
で初透磁率の温度特性において正の温度係数を有
する特性が得られた。その代表例を第2図に示
す。試料番号8では20℃から60℃の温度範囲で負
の温度係数を示している。試料番号16についても
同様であつた。一方、試料番号30では−20℃から
100℃の温度範囲で正の温度係数を示している。
これは、酸化ビスマス(Bi2O3)0.020〜0.050重
量%、酸化アルミニウム(Al2O3)0.020〜0.050
重量%の範囲ではすべて正の温度係数を示した。 尚、焼成温度は1330℃〜1370℃の範囲である。
1330℃より低い温度では初透磁率の低下を招き、
1370℃を超える温度では、相対損失係数tanδ/
μ、ヒステリシス損失h10が大きくなつたり、あ
るいは負の温度係数を取る。
【表】
【表】
【表】
[発明の効果]
以上の説明の通り、本発明によれば0.020〜
0.050重量%の酸化ビスマス(Bi2O3)と0.005〜
0.03重量%の酸化アルミニウム(Al2O3)を同時
に添加することにより、従来のMn−Zn系フエラ
イトに関して、初透磁率を向上させかつ相対損失
係数、ヒステリシス損失係数を大幅に改良するこ
とができる。 更に、本発明によれば0.020〜0.050重量%の酸
化ビスマス(Bi2O3)と0.020〜0.050重量%の酸
化アルミニウム(Al2O3)を同時に添加し、1330
℃〜1370℃の温度範囲で焼成することにより、従
来のMn−Zn系フエライトに関して、高初透磁
率、低損失かつ、−20℃〜100℃の温度範囲で初透
磁率の温度特性において、常に正の温度係数を有
することができた。
0.050重量%の酸化ビスマス(Bi2O3)と0.005〜
0.03重量%の酸化アルミニウム(Al2O3)を同時
に添加することにより、従来のMn−Zn系フエラ
イトに関して、初透磁率を向上させかつ相対損失
係数、ヒステリシス損失係数を大幅に改良するこ
とができる。 更に、本発明によれば0.020〜0.050重量%の酸
化ビスマス(Bi2O3)と0.020〜0.050重量%の酸
化アルミニウム(Al2O3)を同時に添加し、1330
℃〜1370℃の温度範囲で焼成することにより、従
来のMn−Zn系フエライトに関して、高初透磁
率、低損失かつ、−20℃〜100℃の温度範囲で初透
磁率の温度特性において、常に正の温度係数を有
することができた。
第1図は試料番号24及び30についての初透磁率
の温度特性を示す図である。
の温度特性を示す図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 酸化第二鉄(Fe2O3)、酸化マンガン
(MnO)、及び酸化亜鉛(ZnO)を主成分とし、
0.010重量%以下の二酸化ケイ素(SiO2)、0.020
重量%以下の酸化カルシウム(CaO)を副成分と
した焼結型酸化物磁性材料において、更に副成分
として、0.020〜0.050重量%の酸化ビスマス
(Bi2O3)及び0.005〜0.05重量%の酸化アルミニ
ウム(Al2O3)を含有し、初透磁率μoが、18000
以上、相対損失係数tanδ/μが2.0×10-6以下で
あることを特徴とする酸化物磁性材料。 2 第1の請求項記載の酸化物磁性材料におい
て、1300〜1370℃の温度で焼結した焼結体である
ことを特徴とする酸化物磁性材料。 3 第1の請求項記載の酸化物磁性材料におい
て、上記酸化アルミニウムが、0.005〜0.03重量
%であり、上記初透磁率μoが20000以上であるこ
とを特徴とする酸化物磁性材料。 4 第3の請求項記載の酸化物磁性材料におい
て、1300〜1360℃の温度で焼結した焼結体である
ことを特徴とする酸化物磁性材料。 5 第1の請求項記載の酸化物磁性材料におい
て、上記酸化アルミニウムが、0.02〜0.05重量%
であり、上記初透磁率μoの温度特性が常に正の
温度係数を有することを特徴とする酸化物磁性材
料。 6 第3の請求項記載の酸化物磁性材料におい
て、1330〜1370℃の温度で焼結した焼結体である
ことを特徴とする酸化物磁性材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63278566A JPH02129063A (ja) | 1988-11-05 | 1988-11-05 | 酸化物磁性材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63278566A JPH02129063A (ja) | 1988-11-05 | 1988-11-05 | 酸化物磁性材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02129063A JPH02129063A (ja) | 1990-05-17 |
JPH0555463B2 true JPH0555463B2 (ja) | 1993-08-17 |
Family
ID=17599051
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63278566A Granted JPH02129063A (ja) | 1988-11-05 | 1988-11-05 | 酸化物磁性材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH02129063A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2802839B2 (ja) * | 1991-05-14 | 1998-09-24 | 川崎製鉄株式会社 | 酸化物軟質磁性材料 |
KR100379749B1 (ko) * | 2000-01-28 | 2003-04-10 | 반석제로파 주식회사 | 전자파 흡수와 원적외선의 방사 기능을 갖는 세라믹 조성물 및 그 제조방법 |
JP6055892B2 (ja) * | 2015-10-27 | 2016-12-27 | Jfeケミカル株式会社 | Mn−Zn系フェライト |
-
1988
- 1988-11-05 JP JP63278566A patent/JPH02129063A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02129063A (ja) | 1990-05-17 |
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