JP2706975B2 - Mn―Zn系フェライト材料の製造方法 - Google Patents
Mn―Zn系フェライト材料の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、Mn−Zn系フェライト材料の製造方法に関
し、更に詳細には、粉末状のMn−Zn系フェライト材料の
製造方法に関するものである。
し、更に詳細には、粉末状のMn−Zn系フェライト材料の
製造方法に関するものである。
(従来の技術) 上記Mn−Zn系フェライト材料は、例えば、スイッチン
グ電源用トランスのコアに用いられるものであり、一般
に、主成分として、一次粒径0.2〜0.4μmのFe2O3を50
〜56モル%と、29〜38モル%のMnOと、9〜16モル%のZ
nOとを有し、微量添加物として0.01〜0.2wt%のCaOと、
0.001〜0.1wt%のSiO2を含む原料粉末を秤量した後、混
合し、熱処理して、一次粒径が0.6〜1μmの材料粉末
を得、こうして得られた材料粉末を粉砕して製造され
る。
グ電源用トランスのコアに用いられるものであり、一般
に、主成分として、一次粒径0.2〜0.4μmのFe2O3を50
〜56モル%と、29〜38モル%のMnOと、9〜16モル%のZ
nOとを有し、微量添加物として0.01〜0.2wt%のCaOと、
0.001〜0.1wt%のSiO2を含む原料粉末を秤量した後、混
合し、熱処理して、一次粒径が0.6〜1μmの材料粉末
を得、こうして得られた材料粉末を粉砕して製造され
る。
また、このMn−Zn系フェライト材料粉末を用いてのス
イッチング電源用トランスのコアの製造は、上記粉砕さ
れて得られた材料粉末に結合剤を加えて混合し、造粒し
た後、プレス成形して成形体を得、この成形体を、大気
中で焼成し、得られた焼結体を加工することによって行
なわれる。
イッチング電源用トランスのコアの製造は、上記粉砕さ
れて得られた材料粉末に結合剤を加えて混合し、造粒し
た後、プレス成形して成形体を得、この成形体を、大気
中で焼成し、得られた焼結体を加工することによって行
なわれる。
ところで、近年、電子機器全般の小型軽量化の流れの
中で、これらの電子機器に組み込まれるスイッチング電
源用トランスのフェライトコアにも小型軽量化が要求さ
れている。
中で、これらの電子機器に組み込まれるスイッチング電
源用トランスのフェライトコアにも小型軽量化が要求さ
れている。
従来より、スイッチング電源用トランスのフェライト
コアについて、小型軽量にして同等の特性を得ようとす
る場合、高いスイッチング周波数で用いるのが一般であ
る。
コアについて、小型軽量にして同等の特性を得ようとす
る場合、高いスイッチング周波数で用いるのが一般であ
る。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記従来の製造方法で得られたMn−Zn
系フェライトを用いたコアは、500KHz〜1MHzの高周波域
でのコア損失が大きく、所望の特性を得るのは実用上困
難であった。
系フェライトを用いたコアは、500KHz〜1MHzの高周波域
でのコア損失が大きく、所望の特性を得るのは実用上困
難であった。
そこで、本発明の目的は、上記従来の問題点を解決し
て、高周波域での損失を改善し、特に500KHz〜1MHzの高
周波にて小コア損失で動作する電源トランス用のコアを
得ることが可能なMn−Zn系フェライト材料の製造方法を
提供することにある。
て、高周波域での損失を改善し、特に500KHz〜1MHzの高
周波にて小コア損失で動作する電源トランス用のコアを
得ることが可能なMn−Zn系フェライト材料の製造方法を
提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明は、Fe2O3を主成分として含む原材料を用い、
この原材料を秤量し、混合し、仮焼し、次いで粉砕して
なるMn−Zn系フェライト材料の製造方法において、前記
原材料中のFe2O3として一次粒径が0.02〜0.1μmの粉末
を用い、その他の原材料とともに混合したのち仮焼し
て、仮焼後の材料粉末の一次粒子径が、0.1〜0.5μmの
範囲でありかつ、上記原材料中のFe2O3粉末の一次粒子
径の2〜10倍になるようにしたことを特徴とするもので
ある。
この原材料を秤量し、混合し、仮焼し、次いで粉砕して
なるMn−Zn系フェライト材料の製造方法において、前記
原材料中のFe2O3として一次粒径が0.02〜0.1μmの粉末
を用い、その他の原材料とともに混合したのち仮焼し
て、仮焼後の材料粉末の一次粒子径が、0.1〜0.5μmの
範囲でありかつ、上記原材料中のFe2O3粉末の一次粒子
径の2〜10倍になるようにしたことを特徴とするもので
ある。
(作 用) 本発明のMn−Zn系フェライト材料の製造方法において
は、原材料の中のFe2O3として一次粒径が0.02〜0.1μm
の粉末を用い、その他の原材料とともに混合したのち仮
焼して、仮焼後の材料粉末の一次粒子径が、0.1〜0.5μ
mの範囲でありかつ、上記原材料中のFe2O3粉末の一次
粒子径の2〜10倍になるようにしたので製造された材料
の結晶粒子径が小さく、焼結した場合、焼結密度が向上
して比抵抗が上昇する。
は、原材料の中のFe2O3として一次粒径が0.02〜0.1μm
の粉末を用い、その他の原材料とともに混合したのち仮
焼して、仮焼後の材料粉末の一次粒子径が、0.1〜0.5μ
mの範囲でありかつ、上記原材料中のFe2O3粉末の一次
粒子径の2〜10倍になるようにしたので製造された材料
の結晶粒子径が小さく、焼結した場合、焼結密度が向上
して比抵抗が上昇する。
(実施例) 次に、本発明のMn−Zn系フェライト材料の製造方法の
実施例を比較例と共に説明する。
実施例を比較例と共に説明する。
先ず、第1表に示す一次粒径(B.E.T法)のFe2O352.5
モル%と、MnO35モル%と、ZnO12.5モル%とからなる主
成分に対し、副成分としてSiO20.015wt%、CaO0.075wt
%をそれぞれ添加し、これらをボートミルで12時間湿式
混合したのち、脱水乾燥し、第1表に示す温度で仮焼し
た。上記仮焼済み材料について、走査型電子顕微鏡(SE
M)を用いて観察し、一次粒子の平均粒径を求めた。そ
の結果を第1表に示す。また、仮焼後の材料粉末の一次
粒子径の上記原材料中のFe2O3粉末の一次粒子径に対す
る粒子径比を計算し、第1表に示した。上記仮焼済み材
料を、ボールミルを用いて2時間湿式解砕し、乾燥した
のち、バインダーとしてPVAを固形分で1wt%添加し、粒
径が250μになるように造粒したのち、成形密度が3.15g
/ccになるようにE字形コアに成型した。得られた成型
体を、酸素分圧が1〜2wt%に制御された窒素雰囲気中
で1280℃で2時間焼成、コア試料を得た。
モル%と、MnO35モル%と、ZnO12.5モル%とからなる主
成分に対し、副成分としてSiO20.015wt%、CaO0.075wt
%をそれぞれ添加し、これらをボートミルで12時間湿式
混合したのち、脱水乾燥し、第1表に示す温度で仮焼し
た。上記仮焼済み材料について、走査型電子顕微鏡(SE
M)を用いて観察し、一次粒子の平均粒径を求めた。そ
の結果を第1表に示す。また、仮焼後の材料粉末の一次
粒子径の上記原材料中のFe2O3粉末の一次粒子径に対す
る粒子径比を計算し、第1表に示した。上記仮焼済み材
料を、ボールミルを用いて2時間湿式解砕し、乾燥した
のち、バインダーとしてPVAを固形分で1wt%添加し、粒
径が250μになるように造粒したのち、成形密度が3.15g
/ccになるようにE字形コアに成型した。得られた成型
体を、酸素分圧が1〜2wt%に制御された窒素雰囲気中
で1280℃で2時間焼成、コア試料を得た。
上記コア試料について、500KHzにおけるコア損失を測
定し、第1表に示した。
定し、第1表に示した。
第1表に示される通り、本発明の実施例ではいずれ
も、コア損失が120mW/cm3以下であったのに対し、本発
明の範囲外の比較例ではいずれも、コア損失が160mW/cm
3以上であつた。
も、コア損失が120mW/cm3以下であったのに対し、本発
明の範囲外の比較例ではいずれも、コア損失が160mW/cm
3以上であつた。
また、上記実施例ではいずれも、仮焼温度が500〜900
℃の範囲内であるが、これに限定するものではなく、仮
焼済みの材料粉末の一次粒径が0.1〜0.5μmの範囲であ
りかつ、上記原材料中のFe2O3粉末の一次粒子径の2〜1
0倍になるように、適当な仮焼温度を設定してやればよ
い。
℃の範囲内であるが、これに限定するものではなく、仮
焼済みの材料粉末の一次粒径が0.1〜0.5μmの範囲であ
りかつ、上記原材料中のFe2O3粉末の一次粒子径の2〜1
0倍になるように、適当な仮焼温度を設定してやればよ
い。
(発明の効果) 本発明の製造方法により得られたMn−Zn系フェライト
材料は、結晶粒子径が小さく、焼結した場合、焼結密度
が向上して比抵抗が上昇するので、スイッチング電源用
トランスのコアに用いた場合、コア損失の周波数特性が
改善され、従来に比べてコア損失の小さなコアを得るこ
とができる。
材料は、結晶粒子径が小さく、焼結した場合、焼結密度
が向上して比抵抗が上昇するので、スイッチング電源用
トランスのコアに用いた場合、コア損失の周波数特性が
改善され、従来に比べてコア損失の小さなコアを得るこ
とができる。
Claims (1)
- 【請求項1】Fe2O3を主成分として含む原材料を用い、
この原材料を秤量し、混合し、仮焼し、次いで粉砕して
なるMn−Zn系フェライト材料の製造方法において、前記
原材料中の主成分として一次粒径が0.02〜0.1μmのFe2
O3粉末を用い、その他の原材料とともに仮焼して、仮焼
後の材料粉末の一次粒子径が、0.1〜0.5μmの範囲であ
りかつ、前記原材料中のFe2O3粉末の一次粒子径の2〜1
0倍になるようにしたことを特徴とするMn−Zn系フェラ
イト材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1105761A JP2706975B2 (ja) | 1989-04-27 | 1989-04-27 | Mn―Zn系フェライト材料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1105761A JP2706975B2 (ja) | 1989-04-27 | 1989-04-27 | Mn―Zn系フェライト材料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02289430A JPH02289430A (ja) | 1990-11-29 |
JP2706975B2 true JP2706975B2 (ja) | 1998-01-28 |
Family
ID=14416192
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1105761A Expired - Lifetime JP2706975B2 (ja) | 1989-04-27 | 1989-04-27 | Mn―Zn系フェライト材料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2706975B2 (ja) |
-
1989
- 1989-04-27 JP JP1105761A patent/JP2706975B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02289430A (ja) | 1990-11-29 |
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