JP2000095560A - 高透磁率Mn―Znフェライト - Google Patents

高透磁率Mn―Znフェライト

Info

Publication number
JP2000095560A
JP2000095560A JP11191729A JP19172999A JP2000095560A JP 2000095560 A JP2000095560 A JP 2000095560A JP 11191729 A JP11191729 A JP 11191729A JP 19172999 A JP19172999 A JP 19172999A JP 2000095560 A JP2000095560 A JP 2000095560A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ferrite
crystal grain
mass
magnetic permeability
grain size
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11191729A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3653625B2 (ja
Inventor
Osamu Kobayashi
修 小林
Koji Honda
弘司 本田
Toshiharu Kawasaki
俊治 川崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minebea Co Ltd
Original Assignee
Minebea Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minebea Co Ltd filed Critical Minebea Co Ltd
Priority to JP19172999A priority Critical patent/JP3653625B2/ja
Publication of JP2000095560A publication Critical patent/JP2000095560A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3653625B2 publication Critical patent/JP3653625B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Ceramics (AREA)
  • Soft Magnetic Materials (AREA)
  • Compounds Of Iron (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 結晶粒径のバラツキの拡大や異常粒成長を抑
えながら平均結晶粒径を増大させると共に、残留応力を
抑えてMn −Zn フェライトの高透磁率化を図る。 【解決手段】 主成分が、Fe2O3 52.0〜53.5 mol%、Mn
O 24.5〜26.5 mol%、残部ZnO からなり、副成分とし
て、MoO3 0.001〜0.080 mass%と、 PbO, In2O3のうち
の1種または2種 0.005〜0.080 mass%とを含有し、所
望により、さらに CaO 0.005〜0.200 mass%と SiO2
0.005〜0.050 mass%とのうちの何れか1種または両方
を含有する構成とし、平均結晶粒径が35〜50μmで、残
留応力が4.0 ×106N/m2 以下となるMn −Zn フェライ
トを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電子部品に使
用される高透磁率磁性材料に係り、さらに詳しくは通信
機器、各種インダクタ等に用いられる高透磁率Mn −Z
n フェライトに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、通信機器、各種インダクタ等に使
用される高透磁率磁性材料としては、Fe2O3 52〜55 mol
%、MnO 25〜38 mol%、残部ZnO を主成分とするMn −
Zn フェライトが多用されている。このMn −Zn フェ
ライトは、通常、Fe2O3 、MnO、残部ZnO の各原料粉末
を所定の割合で混合した後、仮焼、粉砕、成分調整、造
粒、成形等の各工程を経て所定の形状とし、しかる後、
窒素を流すことにより酸素濃度を低く抑えた雰囲気中
で、1300〜1400℃に3〜4時間保持する焼成処理を行っ
て製造される。
【0003】ところで、この種のMn −Zn フェライト
の透磁率は、成分組成に大きく依存する他、結晶粒径に
ほぼ比例して増大することが知られている。そこで従
来、特に高透磁率が要求される場合は、主成分として、
Fe2O3 52.0〜53.5 mol%、MnO24.5〜26.5 mol%、残部Z
nO の組成を選択し、また、比較的大きな結晶粒径が得
られるように各工程内の処理条件を工夫していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
Mn −Zn フェライトで得られる平均結晶粒径は、せい
ぜい20〜30μmであり、要求される透磁率を満足させる
には、いま一つ結晶粒の粗大化の程度が不十分であると
いう問題があった。
【0005】なお、一部では、上記主成分に対する副成
分として、V2O5、MoO3等を選択し、これら副成分を単独
に加えて結晶粒成長を促進することも行っている。しか
し、この対策によれば、平均結晶粒径が大きくなる一方
で、結晶粒径のバラツキも大きくなり、場合によって異
常粒成長も起って、透磁率が逆に低下してしまい、安定
して高い透磁率を得ることが困難であるという問題があ
った。この透磁率の低下原因は、結晶粒径のバラツキに
よって残留応力が大きくなったためと推量される。ま
た、他では、副成分としてMoO3、Bi2O3 を選択し、これ
らを複合添加することにより結晶粒成長を促進させるよ
うにしているが(特開平6−204025号公報)、こ
の場合は、最適焼成温度範囲の下限を比較的高く設定す
る必要があるため、製造性の面で不満が残るという問題
があった。
【0006】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたもので、その目的とするところは、結晶粒成長を促
進させる副成分を効果的に含有させることにより、結晶
粒径のバラツキの拡大と異常粒成長とを抑えると共に、
最適焼成温度範囲の可及的低下を可能にし、もって高い
透磁率の安定確保と製造性の向上に寄与するMn −Zn
フェライトを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するた
め、第1の発明は、主成分が、Fe2O3 52.0〜53.5 mol
%、MnO 24.5〜26.5 mol%、残部ZnO からなり、副成分
として、MoO3 0.001〜0.080 mass%と、PbO ,In2O3
1種または2種の合計 0.005〜0.080 mass%とを含有す
る構成としたことを特徴とする。
【0008】上記副成分としてのMoO3並びにPbO ,In2O
3 等は、何れも低融点酸化物であって、Mn −Zn フェ
ライトの結晶粒成長を促進する作用をなすが、これらを
単独で含有させたのでは、結晶粒成長に及ぼす効果が小
さく、また結晶粒径のバラツキの拡大や異常粒成長を招
くことになる。しかし、上記第1の発明のようにFe2O
3 、MnO およびZnO を主成分とするMn −Zn フェライ
トに対し、前記したMoO3と他の酸化物とを複合添加する
ことで、35〜50μmとかなり大きな平均結晶粒径を有す
ると共に、結晶粒径のバラツキが小さくかつ異常粒成長
もない組織を安定して得ることができる。この結果、残
留応力を4.0 ×106 N/m2以下に抑えることもできて、例
えば、10kHz 程度の周波数において10000 を越えるきわ
めて高い透磁率(初透磁率)が得られるようになる。ま
た、低融点酸化物としてPbO またはIn2O3 を選択してい
ることにより、最適焼成温度範囲の下限を従来一般的な
Mn−Zn フェライトよりも低くすることが可能にな
り、焼成温度を低くできる分、エネルギー消費を抑える
ことができて製造コスト面で有利となり、また、焼成温
度範囲を拡大できる分、製造も容易となる。
【0009】ただし、上記副成分としてのMoO3が 0.001
mass%未満、PbO ,In2O3 のうちの1種および/または
2種が 0.005mass%未満では結晶粒成長に及ぼす効果が
小さく、一方、これら副成分が 0.080mass%を超えて含
有すると、結晶粒径のバラツキの増大や異常粒成長を招
くので、これら副成分は上記範囲とする。
【0010】ところで、通信機器や各種インダクタに用
いられるMn −Zn フェライトは、通常10kHz 程度の周
波数における透磁率が重要となるが、これよりも高い周
波数における透磁率を重視する場合がある。第2の発明
は、このような用途に向けて好適となるもので、上記第
1の発明の組成に対し、副成分として、さらにCaO 0.00
5 〜0.200 mass%とSiO2 0.005〜0.050 mass%とのうち
の何れ1種または両方を含有する構成としたことを特徴
とする。
【0011】この第2の発明においては、CaO とSiO2
を単独でまたは複合して添加することで、例えば、100k
Hz程度の周波数においても10000 を超える高い透磁率
(初透磁率)が得られるようになる。ただし、上記副成
分としてのCaO ,SiO2が 0.005 mass %未満ではその効
果が小さく、またCaO が0.200 mass%を超え、SiO2が0.
050 mass%を超えると異常粒成長を引き起こすので、こ
れら副成分は上記範囲とする。
【0012】
【発明の実施の形態】Mn −Zn フェライトの製造に際
しては、予め主成分としてのFe2O3 、ZnO およびMnO の
各原料粉末を所定の比率となるように秤量し、これらを
混合して混合粉末を得、次に、この混合粉末を仮焼、微
粉砕する。前記仮焼温度は、目標組成によって多少異な
るが、850 〜950 ℃の温度範囲内で適宜の温度を選択す
ることができる。また、混合粉末の微粉砕には汎用のボ
ールミルを用いることができる。そして、この微細な混
合粉末に副成分としてのMoO3と、PbO ,In2O3 のうちの
少なくとも1種と、さらに所望によりCaO とSiO2とのう
ちの何れか1種または両方とをそれぞれ粉末の形態で所
定の比率で添加混合し、目標組成の混合粉末を得る。そ
の後は、通常のフェライト製造プロセスに従って造粒、
成形を行い、さらに焼成を行って焼成体(Mn −Zn フ
ェライト)を完成させる。前記造粒は、ポリビニルアル
コール、ポリアクリルアミド、メチルセルロース、ポリ
エチレンオキシド、グリセリン等のバインダーを添加し
て行い、また成形は、例えば、80MPa 以上の圧力を加え
て行い、さらに焼成は、窒素を流すことにより酸素分圧
を調整した雰囲気中で、例えば、1250〜1400℃の温度に
適宜の時間保持する方法で行う。
【0013】このようにして得られたMn −Zn フェラ
イトは、Fe2O3 、MnO およびZnO を主成分として含有す
ると共に、副成分としてMoO3と他の酸化物特にPbO およ
び/またはIn2O3 とを複合的に含有しているので、35〜
50μmとかなり大きな平均結晶粒径を有すると共に、結
晶粒径のバラツキが小さくかつ異常粒成長もない組織と
なる。しかも、このような組織を持つことで、残留応力
が4.0 ×106 N/m2以下に抑えられ、10000 を超える高い
透磁率(初透磁率)が得られ、その上、最適焼成温度範
囲の下限を従来一般的なMn −Zn フェライトよりも低
くすることが可能になる。
【0014】ここで、MoO3,PbO ,In2O3 等の副成分を
加えて得たMn −Zn フェライトについて、10kHz での
残留応力と初透磁率とを測定し、両者の関係を調査した
ところ、図1に示すように両者の間には密接な相関があ
ることが分かった。すなわち、初透磁率は、残留応力が
小さくなる程増大する傾向にあるが、その増大する割合
は残留応力4.0 ×106 N/m2程度を境として、それより大
きい範囲ではわずかで、それより小さい範囲で顕著とな
っている。しかも、残留応力が4.0 ×106 N/m2以下では
10000 を超える高い初透磁率が得られており、後の実施
例にも詳述されているように、本発明の範囲に含まれる
Mn −Zn フェライトの残留応力が、4.0 ×106 N/m2
下となっていることを鑑みれば、本発明が高い透磁率を
得ているのは、この残留応力の低減によるものと推量さ
れる。
【0015】
【実施例】実施例1 Fe2O3 粉末53.0 mol%と、MnO 粉末25.5 mol%とZnO 粉
末21.5 mol%とをボールミルにて混合した後、空気中、
900℃で2時間仮焼し、さらにボールミルにて24時間
粉砕し、混合粉末を得た。次に、この混合粉末に、副成
分としてのMoO3と、Bi2O3 、PbO 、In2O3 のうちの少な
くとも1種とを表1に示すように種々の割合で添加し、
さらにボールミルにて1時間混合した。次に、この混合
粉末にポリビニルアルコールを加えて造粒し、80MPa の
圧力で外径18mm,内径10mm,高さ4mmのトロイダル状コ
アを成形し、その後、各成形体を焼成炉に入れ、窒素を
流すことにより酸素分圧を調整した雰囲気中で、1350℃
で3時間焼成し、焼成コア(Mn −Zn フェライト)を
完成させた。そして、各焼成コア(試料番号1−1〜1
−14)について、10kHz での初透磁率、平均結晶粒径
および残留応力の測定を行うと共に、内部組織を観察し
た。それらの結果を表1、表2および図2に示す。
【0016】
【表1】
【0017】表1は、上記各試料1−1〜1−14につ
いての初透磁率および平均結晶粒径の測定結果と、組織
観察による結晶粒径のバラツキ程度の観察結果とを示し
たものである。表1に示す結果より、MoO3、PbO 、In2O
3 を全く含まない試料1−1は、初透磁率および平均結
晶粒径が最も小さくなっているのに対し、MoO3、Bi2O
3 、PbO およびIn2O3 をそれぞれ単独にまたは複合して
含有させた試料1−2〜1−14は、何れも初透磁率お
よび平均結晶粒径が大きくなっている。しかし、MoO3
PbO およびIn2O3 をそれぞれ単独に含有させた試料1−
2、1−4、1−12およびMoO3と他の成分(PbO )と
を複合して含有させたものの、一方の成分の含有量の多
い試料試料1−7(0.120 mass%MoO3)、試料1−11
(0.120 mass%PbO )は、何れも初透磁率が10000 に達
しないものとなっている。これは、MoO3,PbO およびIn
2O3 をそれぞれ単独に含有させたもの、あるいはこれら
を多めに含有させたものでは、同表に示されるように何
れも結晶粒径のバラツキが大きくなっており、特にPbO
およびIn2O3 を単独に含有させた試料1−4、1−12
については、何れも異常成長粒が認められ、これらのこ
とが原因したためと推量される。なお、PbO およびIn2O
3 を単独に含有させた試料1−4、1−12について
は、異常成長粒の存在のため、平均結晶粒径の測定を断
念した。
【0018】これに対して、MoO3とBi2O3 、PbO または
In2O3 とを複合して含有させかつそれらの含有量を適当
に調整した試料1−3、1−5、1−6、1−8〜1−
10、1−13並びに1−14は、何れも初透磁率とし
て12000 を超える高値が得られている。これは、同表に
示されるように何れも平均結晶粒径が40μm 以上と大き
く、しかも結晶粒径のバラツキが小さくなっており、こ
れらが透磁率の向上に大きく寄与した結果と推量され
る。
【0019】図2は、試料1−4(比較例)と試料1−
6(本発明)との内部組織の顕微鏡観察結果を示したも
のである。これより、試料1−4には結晶粒の異常成長
が見られるのに対し、本発明の試料1−6の結晶粒は平
均化しており、この差が、上記した初透磁率の差になっ
て現れたことは明らかである。
【0020】
【表2】
【0021】表2は、試料1−1、1−2、1−4〜1
−8、1−10および1−13についての残留応力の測
定結果を示したものである。なお、残留応力の測定は、
結晶の格子面間隔の変化つまり歪みをX線回折により測
定し、これにMn −Zn フェライトのヤング率を乗ずる
方法によった。表2に示す結果より、MoO3とPbO または
In2O3 とを複合して含有させかつそれらの含有量を適当
に調整した試料1−5、1−6、1−8、1−10並び
に1−13は、それ以外の試料1−1、1−2、1−4
並びに1−7に対して残留応力が著しく小さくなってお
り、この差が、上記した初透磁率の差になって現れたこ
とは明らかである。
【0022】実施例2 実施例1における試料1−3、1−8および1−14の
製造途中で、その成形体の焼成温度として実施例1より
も低い1280℃を選択して焼成を行って得た焼成コア(試
料番号2−1〜2−3)について、10kHz での初透磁率
を測定した。その測定結果を表3に示す。
【0023】
【表3】
【0024】表3に示す結果より、MoO3とPbO とを複合
添加した試料2−2およびMoO3とIn 2O3 とを複合添加し
た試料2−3が、10000 を超える高い初透磁率を得てい
るのに対し、MoO3とBi2O3 とを複合添加した試料2−1
の初透磁率は10000 未満の値となっている。このこと
は、MoO3とPbO またはIn2O3 とを複合添加したMn −Z
n フェライトは、最適焼成温度範囲の下限を低めに設定
しても、十分高い初透磁率が得られることを意味し、本
発明は、製造コストの低減および製造性の改善に大きく
寄与するものとなる。
【0025】実施例3 実施例1における試料1−6の製造途中で、その混合粉
末に対し、副成分として、さらにCaO 粉末とSiO2粉末と
を種々の割合で単独にまたは複合して添加し、その後
は、実施例1と同様の工程を経て焼成コア(Mn −Zn
フェライト)を完成させ、各焼成コア(試料番号3−1
〜3−7)について、10kHz と100kHzでの初透磁率およ
び電気抵抗の測定を行った。なお、比較のため前記試料
1−6についても同様の測定を行った。それらの結果を
表4に示す。
【0026】
【表4】
【0027】表4に示す結果より、CaO とSiO2とを全く
含まない試料1−6に対し、CaOとSiO2とをそれぞれ単
独にまたは複合して含有させた試料3−1〜3−7は何
れも電気抵抗が大きくなっている。そして、特にCaO と
SiO2とを本発明の範囲内で、それぞれ単独にまたは複合
して含有させた試料3−1、3−2、3−4、3−5お
よび試料3−7は、前記試料1ー6に比べて10kHz での
初透磁率が低いものの、100kHzでの初透磁率が高くなっ
ており、CaO とSiO2とが高い周波数における透磁率の向
上に大きく寄与することが明らかとなった。ただし、Ca
O またはSiO2を本発明の範囲を超えて含有させた場合
は、試料3−3および試料3−6に見られるように、10
kHz 、100kHzでの初透磁率が共に小さくなっている。こ
れは、CaO またはSiO2の過剰の含有で、結晶粒径のバラ
ツキが大きくなったためと推量される。
【0028】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、第1の発
明に係るMn −Zn フェライトによれば、結晶粒成長を
促進させる副成分特にMoO3とPbO および/またはIn2O3
とを複合して含有させることにより、結晶粒径のバラツ
キの拡大や異常粒成長を抑えながら十分に大きい結晶粒
径を持つ組織を得ることができ、高い透磁率を安定して
確保することができるものとなる。また、これら副成分
の複合添加により、最適焼成温度範囲の下限を低めに設
定することが可能になり、製造コストの面で有利となる
ばかりか、製造性の改善にも寄与し、本発明の利用価値
は著しく高いものとなる。また、第2の発明に係るMn
−Zn フェライトによれば、副成分として、さらにCaO
とSiO2とを単独でまたは複合して含有させることで、高
い周波数においても高い透磁率を確保することができ、
その適用範囲はより一層拡大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】初透磁率に及ぼす残留応力の影響を示すグラフ
である。
【図2】本発明に係るMn −Zn フェライトのミクロ組
織を比較例と対比して示す顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川崎 俊治 静岡県磐田郡浅羽町浅名1743番地1 ミネ ベア株式会社浜松製作所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主成分が、Fe2O3 52.0〜53.5 mol%、Mn
    O 24.5〜26.5 mol%、残部ZnO からなり、副成分とし
    て、MoO3 0.001〜0.080 mass%と、PbO ,In2O 3 のうち
    の1種または2種の合計 0.005〜0.080 mass%とを含有
    することを特徴とする高透磁率Mn −Zn フェライト。
  2. 【請求項2】 主成分が、Fe2O3 52.0〜53.5 mol%、Mn
    O 24.5〜26.5 mol%、残部ZnO からなり、副成分とし
    て、MoO3 0.001〜0.080 mass%と、PbO ,In2O 3 のうち
    の1種または2種の合計 0.005〜0.080 mass%と、CaO
    0.005 〜0.200mass%およびSiO2 0.005〜0.050 mass%
    のうちの何れか1種または両方とを含有することを特徴
    とする高透磁率Mn −Zn フェライト。
  3. 【請求項3】 平均結晶粒径が、35〜50μmであること
    を特徴とする請求項1または2に記載の高透磁率Mn −
    Zn フェライト。
  4. 【請求項4】 残留応力が、4.0 ×106 N/m2以下である
    ことを特徴とする請求項1、2または3に記載の高透磁
    率Mn −Zn フェライト。
JP19172999A 1998-07-22 1999-07-06 高透磁率Mn−Znフェライト Expired - Fee Related JP3653625B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19172999A JP3653625B2 (ja) 1998-07-22 1999-07-06 高透磁率Mn−Znフェライト

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22229498 1998-07-22
JP10-222294 1998-07-22
JP19172999A JP3653625B2 (ja) 1998-07-22 1999-07-06 高透磁率Mn−Znフェライト

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000095560A true JP2000095560A (ja) 2000-04-04
JP3653625B2 JP3653625B2 (ja) 2005-06-02

Family

ID=26506868

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19172999A Expired - Fee Related JP3653625B2 (ja) 1998-07-22 1999-07-06 高透磁率Mn−Znフェライト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3653625B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009152256A (ja) * 2007-12-19 2009-07-09 Nec Tokin Corp MnZnフェライト
CN102376408A (zh) * 2011-11-28 2012-03-14 无锡斯贝尔磁性材料有限公司 一种宽温锰锌铁氧体
JP6732158B1 (ja) * 2019-03-18 2020-07-29 Jfeケミカル株式会社 MnZn系フェライトおよびその製造方法
JP6732159B1 (ja) * 2019-03-18 2020-07-29 Jfeケミカル株式会社 MnCoZn系フェライトおよびその製造方法
WO2020189037A1 (ja) * 2019-03-18 2020-09-24 Jfeケミカル株式会社 MnZn系フェライトおよびその製造方法
WO2020189036A1 (ja) * 2019-03-18 2020-09-24 Jfeケミカル株式会社 MnZn系フェライトおよびその製造方法
WO2020189035A1 (ja) * 2019-03-18 2020-09-24 Jfeケミカル株式会社 MnCoZn系フェライトおよびその製造方法
JP7385174B2 (ja) 2019-12-11 2023-11-22 Tdk株式会社 磁性シート、および、磁性シートを備えるコイルモジュール、並びに非接触給電装置。

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109485404A (zh) * 2018-11-26 2019-03-19 上海宝钢磁业有限公司 具有高使用频率、高磁导率及高阻抗的Mn-Zn铁氧体材料

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009152256A (ja) * 2007-12-19 2009-07-09 Nec Tokin Corp MnZnフェライト
CN102376408A (zh) * 2011-11-28 2012-03-14 无锡斯贝尔磁性材料有限公司 一种宽温锰锌铁氧体
JP6732158B1 (ja) * 2019-03-18 2020-07-29 Jfeケミカル株式会社 MnZn系フェライトおよびその製造方法
JP6732159B1 (ja) * 2019-03-18 2020-07-29 Jfeケミカル株式会社 MnCoZn系フェライトおよびその製造方法
WO2020189037A1 (ja) * 2019-03-18 2020-09-24 Jfeケミカル株式会社 MnZn系フェライトおよびその製造方法
WO2020189036A1 (ja) * 2019-03-18 2020-09-24 Jfeケミカル株式会社 MnZn系フェライトおよびその製造方法
WO2020189035A1 (ja) * 2019-03-18 2020-09-24 Jfeケミカル株式会社 MnCoZn系フェライトおよびその製造方法
JP7385174B2 (ja) 2019-12-11 2023-11-22 Tdk株式会社 磁性シート、および、磁性シートを備えるコイルモジュール、並びに非接触給電装置。

Also Published As

Publication number Publication date
JP3653625B2 (ja) 2005-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2383242A1 (en) Mnzn ferrite core and manufacturing method therefor
JP4694973B2 (ja) MnCoZnフェライトおよびトランス用磁心
JP5089970B2 (ja) MnCoZnフェライトおよびトランス用磁心
CN106915956A (zh) MnZnLi系铁氧体、磁芯及变压器
JP3584439B2 (ja) Mn−Znフェライトおよびその製造方法
JP2000095560A (ja) 高透磁率Mn―Znフェライト
JP3588693B2 (ja) Mn−Zn系フェライトおよびその製造方法
JP4711897B2 (ja) MnCoZnフェライトおよびトランス用磁心
JP4670435B2 (ja) フェライト焼結体とその製造方法及びコイル部品
JP3418827B2 (ja) Mn−Znフェライトおよびその製造方法
JP4750563B2 (ja) MnCoZnフェライトおよびトランス用磁心
JPH06310320A (ja) 酸化物磁性体材料
JP2004247370A (ja) MnZnフェライト
JP5048219B2 (ja) フェライト焼結体、その製造方法及びコイル部品
JP5089923B2 (ja) MnCoZnフェライトおよびトランス用磁心
JP3446082B2 (ja) Mn−Znフェライトおよびその製造方法
JP2004247371A (ja) MnZnフェライト
JP2022059859A (ja) MnZn系フェライト、及びその製造方法
JP7406022B1 (ja) MnZnCo系フェライト
JPH11307336A (ja) 軟磁性フェライトの製造方法
JP7117447B1 (ja) ジルコニア質セッタおよびMnZn系フェライトの製造方法
JPS6314406A (ja) 酸化物磁性材料
JPH09306718A (ja) フェライト磁性材料とその製造方法
WO2023182133A1 (ja) MnZn系フェライト
JP2020083752A (ja) NiCuZn系フェライトおよびNiCuZn系フェライト用造粒粉

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040426

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040616

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040806

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040915

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041026

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20041124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050105

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050111

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050209

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050216

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees