JP6732158B1 - MnZn系フェライトおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

優れた磁気特性と優れた機械的特性とをそなえ、自動車搭載用電子部品に使用して好適なMnZn系フェライトを提供する。本発明のMnZn系フェライトでは、基本成分および副成分を適正範囲に調整すると共に、不可避的不純物であるP、BおよびTi量をそれぞれ、P:10massppm未満、B:10massppm未満およびTi:50massppm未満に抑制し、表面残留応力の値を40MPa未満とする。

Description

本発明は、特に自動車搭載部品の磁心に供して好適なMnZn系フェライトおよびその製造方法に関する。
MnZnフェライトは、スイッチング電源等のノイズフィルタやトランス、アンテナの磁心として幅広く使用されている材料である。MnZnフェライトの特長としては、軟磁性材料の中ではkHz領域において高透磁率、低損失であり、またアモルファス金属等と比較して安価なことが挙げられる。
ここで、近年の自動車のハイブリッド化、電装化に伴いニーズが拡大している自動車搭載用途の電子機器の磁心としては、その使用時に破損しないこと、すなわち特に破壊靭性値(Kic)が高いことが求められる。というのは、MnZnフェライトをはじめとする酸化物磁性材料はセラミックスであり、脆性材料であることから破損しやすいこと、加えて従来の家電製品用途と比較して、自動車搭載用途では絶えず振動を受け、破損されやすい環境下で使用され続けるためである。
しかし、自動車用途では、同時に、軽量化や省スペース化も求められる。したがって、MnZnフェライトは、高い破壊靭性値に加え、従来用途と同様に好適な磁気特性を併せ持つことが重要である。
自動車搭載用途向けのMnZnフェライトとしては、過去に様々な開発が進められている。
良好な磁気特性に言及したものとしては、特許文献1および2等が、また破壊靭性値を高めたMnZnフェライトとしては、特許文献3および4等が報告されている。
特開2007−51052号公報 特開2012−76983号公報 特開平4−318904号公報 特開平4−177808号公報
一般的にMnZn系フェライトの損失を低減するためには、磁気異方性と磁歪を小さくすることが有効である。これらの実現のためには、MnZn系フェライトの主成分であるFe、ZnOおよびMnOの配合量を、好適な範囲に設定する必要がある。
また、高周波数領域におけるMnZn系フェライトの損失を低減させる手法として、以下の手法がある。すなわち、焼成工程において十分な熱を加え、フェライト内の結晶粒を適度に成長させることで、磁化工程における結晶粒内の磁壁の移動を容易化しつつ、さらに粒界に偏析する成分を添加し、適度で均一な厚みの粒界を生成させる。この手法により、MnZn系フェライトの比抵抗を保持させて渦電流損失を低減させ、もって100kHz〜500kHz領域での低損失を実現している。
自動車車載用電子部品の磁心に関しては、上記の磁気特性に加え、絶えず振動を受ける環境下でも破損しないよう、高い破壊靭性値が求められる。もし磁心であるMnZn系フェライトが破損した場合、インダクタンスが大きく低下することから電子部品は所望の働きができなくなり、その影響で自動車全体が動作不能となる。
以上から、自動車車載用電子部品の磁心は、低損失という磁気特性および高い破壊靭性値の両者が求められる。具体的な一例としては、100℃、300kHzおよび100mTにおける損失(本発明においてkW/mを単位とするコアロスともいう)の値が450kW/m以下という良好な磁気特性と、JIS R1607に基づく破壊靭性値が1.10MPa・m1/2以上という優れた機械的特性が求められる。
しかし、特許文献1や特許文献2では、所望の磁気特性を実現するための組成については言及されているものの、破壊靭性値については一切述べられておらず、車載用電子部品の磁心としては不適と思われる。
また、特許文献3および特許文献4では、破壊靭性値の改良については言及されているものの、磁気特性が車載用電子部品の磁心としては不十分であり、やはりこの用途には不適といえる。
そこで、本発明者らは、まず、100℃、300kHzにおける損失を低減させ得るMnZn系フェライトの基本成分のうち、鉄(Fe換算)および亜鉛(ZnO換算)の適正量について検討した。
その結果、本発明者らは、磁気異方性および磁歪が小さく、比抵抗も保持し、損失の温度特性が極小値を示すセカンダリピークも100℃近傍に出現させることができ、その結果、低損失を実現可能な、基本成分の適正範囲を見出した。
次に、本発明者らは、粒界に偏析する非磁性成分であるSiO、CaOおよびNbを適量加えることで、MnZn系フェライトに均一な厚みの粒界を生成させ、比抵抗を上昇させた。そして、当該成分を用いることで、MnZn系フェライトにおいてさらなる損失の低減が可能であることを見出した。
さらに、本発明者らが破壊靭性値の向上に効果的な因子を調査したところ、以下の2つの知見を得ることができた。
まず、本発明者らは、異常粒成長の抑制が必須であることを見出した。本発明にいう異常粒成長とは、不純物の存在等により、焼成時の粒成長のバランスが崩れることで一部に通常の粒子100個分程度の大きさの粗大な粒子(本発明において異常粒ともいう)が出現するものである。そして、この異常粒成長が生じた場合、当該部位は極端に強度が低いため、この部位を起点にフェライトコアが破断し易くなる。そのため、フェライト内の異常粒成長を抑えることが、フェライトの破壊靭性値向上には欠かせない。
次に、本発明者らは、フェライト表面のX線回折からフェライト材の残留応力を測定し考察した。その結果、本発明者らは、残留応力の値と破壊靭性値の間に相関があることを突き止めた。すなわち、脆性材料は引張応力により破断するものであるが、表面の残留応力が圧縮応力、もしくはある一定値以下の引張応力であれば、破壊時のき裂伝播を抑制することができるので、MnZnフェライト材料の破壊靭性値は向上する。
この観点で本発明者らは、さらに調査を進めたところ、表面に残留する引張応力を低減させるための手段を見出した。
それは、フェライトコアを製造する過程における焼成後の焼成品を、10N以上の濃度の酸化性液体、例えば、硝酸、硫酸または塩酸などに0.50時間超浸漬する手法である。従来のMnZnフェライトの表面は、焼成時の還元反応により若干酸素欠乏状態となっており、これに起因して引張応力が生じている。しかしながら、上述の酸化性液体による化学的酸化を行うと、フェライト表面部に酸素が付与され、フェライト表面部の引張応力を低減することができる。
そして、本発明の製造方法では、この手段を用いることによって、効果的に材料の破壊靭性値を高めることが可能になる。
なお、特許文献5と特許文献6にはフェライト焼成品を酸に浸漬するプロセスが開示されている。しかし、特許文献5では酸の濃度が1〜5%(硫酸では0.2〜1.1N程度、硝酸では0.2〜0.8N程度、塩酸では0.3〜1.5N程度に相当)と低く、特許文献6では浸漬時間が6〜30分と短いので、いずれも表面残留応力を十分に下げることができない。また、これらの文献では、フェライトを浸漬する目的が、それぞれCu溶出、インダクタンスL値の調整であり、表面残留応力についてはいずれも述べられていない。
特開2003−286072号公報 特開平9−20554号公報
先に述べた特許文献1および特許文献2では、破壊靭性値に関する言及がなされておらず、かかる値の改善は不可能といえる。
また、特許文献3および特許文献4では、靭性は改善されているものの、適切な組成範囲を選択できていないために、所望の磁気特性を実現できていない。
ここで、特許文献7および特許文献8には、残留応力が抗折強度に影響する旨が記載されている。しかし、特許文献7および特許文献8における抗折強度は、特に最表面における強度が重要なものを評価する手段であって、最表面における部位の強度を評価するため予き裂を入れない場合の曲げ強度を評価するものである。
一方、本発明で課題とする破壊靭性の改善は、所定の酸による処理を利用する。そのため、表面からある程度の深さにおける強度を評価する必要がある。よって、本明細書における破壊靭性値は、試験片の表面に予き裂を入れた後に曲げ試験で評価するものである。
このように、本明細書におけるMnZn系フェライトでは、上記特許文献7および特許文献8とは異なる部位の強度が重要であって、かかる異なる部位を評価するために特許文献7および特許文献8とは異なる方法で評価している。すなわち、上記特許文献7および特許文献8と本明細書におけるMnZn系フェライトとは、強度の評価方法からも技術的に大きな差異があることがわかる。
特開2015−178442号公報 特開2015−178443号公報
そのため、これらの既知の技術のみでは実用上有用な自動車搭載部品、特には車載用電子部品の磁心に適したMnZn系フェライトを作製することはできない。
本発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、上記の新規知見に立脚するものである。
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
1.基本成分、副成分および不可避的不純物からなるMnZn系フェライトであって、
上記基本成分として、
鉄:Fe換算で51.5〜55.5mol%、
亜鉛:ZnO換算で5.0〜15.5mol%および
マンガン:残部
を含み、
上記基本成分に対して、上記副成分として、
SiO:50〜300massppm、
CaO:100〜1300massppmおよび
Nb:100〜400massppm
を含み、
上記不可避的不純物におけるP、BおよびTi量をそれぞれ、
P:10massppm未満、
B:10massppm未満および
Ti:50massppm未満
に抑制し、
上記MnZn系フェライトの表面残留応力の値が40MPa未満であるMnZn系フェライト。
2.前記MnZn系フェライトが、副成分として、さらに
CoO:3500massppm以下および
NiO:15000massppm以下
のうちから選んだ一種または二種を含有する前記1に記載のMnZn系フェライト。
3.前記MnZn系フェライトの、JIS R1607に基づく破壊靭性測定の破壊靭性値が1.10MPa・m1/2以上であり、さらに100℃、300kHzおよび100mTにおける損失の値が450kW/m以下である前記1または2に記載のMnZn系フェライト。
4.前記基本成分の混合物を仮焼し、冷却して仮焼粉を得る仮焼工程と、上記仮焼工程で得られた仮焼粉に副成分を添加して、混合、粉砕して粉砕粉を得る混合−粉砕工程と、上記混合−粉砕工程で得られた粉砕粉にバインダーを添加、混合した後、造粒する造粒工程と、上記造粒工程で得られた造粒粉を成形後、焼成する焼成工程と、酸に浸漬する浸漬工程とを有する前記1〜3のいずれかに記載のMnZn系フェライトを得るMnZn系フェライトの製造方法であって、
前記浸漬工程は、前記焼成工程で得られた焼成品を、濃度10N以上の酸化性液体に0.50時間超浸漬するMnZn系フェライトの製造方法。
5.前記酸化性液体が硝酸、硫酸または塩酸である、前記4に記載のMnZn系フェライトの製造方法。
本発明のMnZn系フェライトは、従来のMnZn系フェライトでは不可能であったレベルの良好な磁気特性と優れた機械的特性とを両立でき、特に自動車搭載用電子部品の磁心に用いて好適である。良好な磁気特性としては、例えば、100℃、300kHzおよび100mTにおける損失の値が450kW/m以下であり、優れた機械的特性としては、例えば、JIS R1607に基づく破壊靭性値が1.10MPa・m1/2以上である。
以下、本発明を具体的に説明する。
まず、本発明において、MnZn系フェライトの組成を上述した範囲に限定した理由について説明する。なお、基本成分として本発明に含まれる鉄、亜鉛、マンガンについては、すべてFe、ZnO、MnOにそれぞれ換算した値で示す。また、これらFe、ZnO、MnOの含有量についてはmol%で、一方副成分および不純物成分の含有量については基本成分に対するmassppmで表す。
Fe:51.5〜55.5mol%
基本成分のうち、Feが適量範囲よりも少ない場合でも多い場合でも、磁気異方性が大きくなり、また磁歪も大きくなるために、損失の増大を招く。そのため、本発明では、最低でもFe量を51.5mol%とする一方で、55.5mol%を上限とする。
ZnO:5.0〜15.5mol%
ZnOが少ない場合にはキュリー温度が過度に高くなるため、100℃における損失が増大することから、最低でも5.0mol%は含有させることとする。一方、含有量が適正量を超えた場合でも損失が極小値を示すセカンダリピーク温度が低下するため、100℃における損失の増大を招く。そこで、ZnO量の上限を15.5mol%とする。ZnO量は、好ましくは8.0〜14.5mol%、より好ましくは11.0〜14.0mol%の範囲である。ZnO量は、8.0mol%以上が好ましく、11.0mol%以上がより好ましく、14.5mol%以下が好ましく、14.0mol%以下がより好ましい。
マンガン:残部
本発明は、MnZn系フェライトであり、主成分組成の残部はマンガンとする。その理由は、マンガンでなければ、100℃、300kHzおよび100mTにおける励磁条件下における損失が450kW/m以下といった良好な磁気特性が得られ難いからである。マンガン量の好ましい範囲は、MnO換算で30.0〜42.0mol%、より好ましくは30.5〜41.5mol%の範囲である。MnO量は、30.0mol%以上が好ましく、30.5mol%以上がより好ましく、42.0mol%以下が好ましく、41.5mol%以下がより好ましく、40.0mol%以下が更に好ましい。
以上、基本成分について説明したが、副成分については次のとおりである。
SiO:50〜300massppm
SiOは、フェライトの結晶組織の均一化に寄与することが知られており、適量の添加により異常粒成長を抑制し、また比抵抗も高めることができる。したがって、適量のSiO添加により、100℃、300kHzおよび100mTの励磁条件下における損失を低下させられるとともに、破壊靭性値を高めることができる。そのため、最低でもSiOを50massppm含有させることとする。一方、SiOの添加量が過多の場合には反対に局所的に低強度となる異常粒成長が生じ、破壊靭性値を著しく低下させると同時に、損失が著しく劣化する。よって、SiOの含有は300massppm以下に制限する必要がある。SiO量は、好ましくは60〜250massppmの範囲であり、60massppm以上が好ましく、250massppm以下が好ましい。
CaO:100〜1300massppm
CaOは、MnZn系フェライトの結晶粒界に偏析し、結晶粒の成長を抑制する働きを持つ。よって、適量なCaOの添加により、比抵抗が上昇し、100℃、300kHzおよび100mTの励磁条件下における損失を低下させることができる。また、結晶粒成長の抑制させる働きは異常粒成長の出現を抑制するため、破壊靭性値を高めることができる。そのため、最低でもCaOを100massppm含有することとする。一方、CaO添加量過多の場合には異常粒が出現し、破壊靭性値が低下し損失も悪化する。よって、CaOの含有量は1300massppm以下に制限する必要がある。好ましいCaOの含有量は100massppm以上、1300massppm未満、より好ましくは150〜1100massppmの範囲である。CaO量は、150massppm以上が好ましく、1300massppm未満が好ましく、1100massppm以下がより好ましい。
Nb:100〜400massppm
Nbは、MnZn系フェライトの結晶粒界に偏析し、結晶粒成長を緩やかに抑制し、かつかかる応力を緩和させる効果を有している。そのため、Nbの適量の添加により、損失を低減させることができ、かつ局所的に低強度となる異常粒成長を抑制することにより破壊靭性値も高めることができる。したがって、最低でもNbを100massppm含有することとする。一方、添加量過多の場合には異常粒が出現し、破壊靭性値の著しい低下および損失の悪化を誘発することから、Nb量を400massppm以下に抑制する必要がある。好ましいNbの含有量は150〜350massppmの範囲であり、150massppm以上が好ましく、350massppm以下が好ましい。
次に、抑制すべき不可避的不純物成分について説明する。
P:10massppm未満、B:10massppm未満、Ti:50massppm未満
これらは、主に原料酸化鉄中に不可避に含まれる成分である。PおよびBの含有がごく微量であれば問題ない。しかし、PおよびBがある一定以上含まれる場合にはフェライトの異常粒成長を誘発し、この部位が破壊の起点となることから破壊靭性値が低下するとともに、コアロスを劣化させ、重大な悪影響を及ぼす。よって、PおよびBの含有量はともに10massppm未満に抑制することとした。好ましくはP、B量とも8massppm以下である。Pの含有量は8massppm以下が好ましく、Bの含有量は8massppm以下が好ましい。
また、Tiの含有量が多いと、破壊靭性のみならず、コアロスの値も悪くなる。よってTiの含有量は50massppm未満に制御する。Tiの含有量は、好ましくは40massppm未満、より好ましくは30massppm未満である。
また、組成に限らず種々のパラメータによりMnZn系フェライトの諸特性は多大な影響を受ける。そこで、本発明では、より好ましい磁気特性、強度特性を有するために以下に述べる規定を更に設けることができる。
JIS R 1607に基づくファインセラミックスの破壊靭性値:1.10MPa・m1/2以上
MnZn系フェライトはセラミックスであり、脆性材料であるためほとんど塑性変形しない。そのため、破壊靭性はJIS R 1607に規定されたSEPB法を用いる。このSEPB法は、測定物の中心部にビッカース圧痕を打痕し、予き裂を加えた状態で曲げ試験をすることで破壊靭性値(Kic)を測定する。本発明のMnZn系フェライトは、高靭性が求められる自動車搭載用を想定しており、SEPB法により求めた破壊靭性値が1.10MPa・m1/2以上であることが望ましい。
この破壊靭性値の条件を満たすためには、得られたMnZn系フェライトの表面残留応力の値が40MPa未満である必要がある。ここで、表面残留応力の値は、MnZn系フェライト(フェライトコア)の表面を、MnFeと仮定し、X線回折により、148.40°に出現する(551)面ピークのシフトから微小応力を算出した結果である。
MnZn系フェライトは脆性材料であることから、引張応力によって破断する。同様に脆性材料であるガラスでは、この破断を引き起こす引張応力を相殺するために、予め表面に圧縮応力を付与した強化ガラスが知られている。これに着想を得て、MnZn系フェライトにおいても表面応力を制御することでフェライトの破壊靭性値を向上できるのではないか、と本発明者らは考え、鋭意研究を重ねた。その結果、通常のMnZn系フェライトの表面には、焼成時の還元反応による若干の酸素欠乏状態によって発生した引張応力が残留しており、この引張応力を低減することにより材料としてのMnZn系フェライトの破壊靭性値を高めることができることを突き止めた。そして破壊靭性値と表面残留応力との間には相関があり、1.10MPa・m1/2以上という望ましい破壊靭性値を得るためには、表面残留応力を40MPa未満とする必要があり、37MPa以下とすることが好ましい。
MnZn系フェライトの表面残留応力の値を40MPa未満に保つためには、フェライトコア製造過程における焼成後の焼成品を、10N以上の濃度の酸化性液体に0.50時間超浸漬する必要がある。浸漬温度は20〜60℃の範囲が好ましい。従来のMnZn系フェライトの表面は、焼成時の還元作用により若干酸素欠乏状態となるために引張応力が生じており、表面残留応力は40MPa以上となる。そこで、本発明の製造方法では、フェライトを所定濃度の酸化性液体に浸漬することで化学的に酸化させる。この手法により、フェライト表面部に酸素が付与される結果、表面の引張応力は低減して、残留応力が40MPa未満になる。
ここで、酸化性液体は、入手のし易さ、取り扱い易さ等の点から、硝酸、硫酸または塩酸が好ましい。
なお、本発明のMnZn系フェライトでは、以下の添加物を含有しても良い。
CoO:3500massppm以下
CoOは、正の磁気異方性を有するCo2+イオンを含有する成分であり、同成分の添加により損失の極小温度を示すセカンダリピークの温度幅を広げることができる。一方、CoOの添加量過多の場合には、他の成分の有する負の磁気異方性と相殺できないことから損失の著しい増大を招く。そのため、CoOを添加する場合には3500massppm以下に制限する必要がある。CoOを添加する場合の量は、好ましくは3000massppm以下、より好ましくは2500massppm以下である。
NiO:15000massppm以下
NiOは、スピネル格子のBサイトに選択的に組み込まれ、材料のキュリー温度を高めて飽和磁束密度を高める結果、損失を低減する効果を有する。一方、NiOの添加量過多の場合には磁歪が大きくなるため、損失が著しく増大する。そのため、NiOを添加する場合には15000massppm以下に制限する必要がある。NiOを添加する場合の量は、好ましくは12000massppm以下であり、より好ましくは10000massppm以下であり、更に好ましくは5000massppm以下である。
次に、本発明のMnZn系フェライトの製造方法について詳細に説明する。
MnZn系フェライトの製造については、まず所定の比率となるようFe、ZnOおよびMnOを秤量し、これらを十分に混合した後に仮焼及び冷却を行い仮焼粉とする(仮焼工程)。Fe、ZnOおよびMnOは、通常、粉末である。この仮焼粉を粉砕する際に、本発明にて規定された副成分としての添加物を所定の比率で加え、混合し、粉砕粉を得る(混合−粉砕工程)。この工程では、添加した成分の濃度に偏りがないよう粉末が充分に均質化され、かつ仮焼粉を目標の平均粒径の大きさに微細化する。かくして得られた目標組成の粉末状の粉砕粉にポリビニルアルコール等の有機物バインダーを加え、スプレードライ法等による造粒工程を経て造粒粉とし(造粒工程)、必要であればかかる造粒粉を粒度調整のために篩通し等の工程を行った後、成形機にて圧力を加えて成形する。かかる成形を行った後、適した焼成条件の下で焼成を行い(焼成工程)、濃度10N以上の酸化性液体、例えば、硝酸、硫酸または塩酸などに0.50時間超、すなわち30分超浸漬する(浸漬工程)。その後、必要に応じて水洗して乾燥し、本発明に従うフェライト焼結体すなわちMnZn系フェライトとなる。
得られた上記フェライト焼結体は、表面研磨等加工を施しても構わない。
かくして得られたMnZn系フェライトは、従来のMnZn系フェライトでは不可能であった、極めて優れた破壊靭性及び磁気特性を示す。これらの極めて優れた特性とは、例えば、平板状試料のJIS R1607に基づく破壊靭性測定により、破壊靭性値が1.10MPa・m1/2以上(好ましくは1.15MPa・m1/2以上、より好ましくは1.20MPa・m1/2以上)、かつ同条件で作製したトロイダル形状コアの100℃、300kHzおよび100mTにおける損失の値が450kW/m以下(好ましくは430kW/m以下)という極めて優れた特性である。
(実施例1)
Fe23、ZnOおよびMnO量が表1に示す比率となるように秤量した各原料粉末を、ボールミルを用いて16時間混合した後、空気中にて900℃で3時間の仮焼を行い、大気中にて1.5時間かけて室温まで冷却し仮焼粉とした。次に、この仮焼粉に対し、SiO2、CaOおよびNb25をそれぞれ150,700および250massppm相当分秤量した後に添加し、ボールミルで12時間粉砕した。ついで、かかる粉砕により得られた粉砕粉に、ポリビニルアルコールを加えてスプレードライ造粒し、118MPaの圧力をかけトロイダルコア形状および平板状コア形状に成形し成形体とした。その後、これらの成形体を焼成炉に装入して、最高温度1320℃で2時間、窒素ガスと空気を適宜混合したガス流中で焼成し、これら焼成後の焼成品を23℃の室温下、13.0N(規定)の硝酸に1.00時間浸漬した後取り出し、純水で洗浄して乾燥することで、MnZn系フェライトとしての、外径:25mm、内径:15mm、高さ:5mmの焼結体トロイダルコア(以下単にトロイダルコアともいう)と、縦:4mm、横:35mm、厚み:3mmの焼結体平板状コア(以下単に直方体コアともいう)を得た。
なお、原料として高純度原料を用い、かつボールミル等媒体は使用前に十分に洗浄し、他材質からの成分混入を抑制したことから、トロイダルコアおよび直方体コアに含まれる不純物P、BおよびTiの含有量はそれぞれ4、3および15massppmであった。また、P、BおよびTiの含有量は、JIS K 0102(ICP質量分析法)に従って定量した。
得られたトロイダルコアの損失は、コアに1次側5ターン、2次側5ターンの巻線を施した後に、コアロス測定器(岩通計測製:SY-8232)を用い、100℃、300kHzおよび100mTでの損失の値を測定した。
表面残留応力は、微小応力測定装置(リガク製AutoMATE)を使用し、Cr-Kα線を用い、並傾法を用いて計算した。このとき、フェライト表面はMnFe24であると仮定し、148.40°に出現する(551)面ピークのシフトを測定し、ポアソン比0.28、弾性定数147GPaの値を用いて算出した。なお、上記並傾法の詳細は、「材料」(J.Soc.Mat.Sci.,Japan),Vol.47,No.11,pp.1189-1194,Nov.1998に記載されている。
直方体コアの破壊靭性値については、JIS R 1607に準じ、ビッカース圧子により中央部に打痕した試料に予き裂を加えた後に3点曲げ試験で破断し、その破断荷重と試験片の寸法を元に算出した。
得られた結果をそれぞれ表1に併記する。

Figure 0006732158
同表に示したとおり、発明例である実施例1−1〜1−5では、100℃、300kHzおよび100mTにおける損失の値が450kW/m以下で、かつ破壊靭性値が1.10MPa・m1/2以上という、良好な磁気特性と高靭性とが併せて得られている。
これに対し、Feを51.5mol%未満しか含まない比較例(比較例1−1)およびFeが55.5mol%より多い比較例(比較例1−2)では、高靭性は実現できているものの、磁気異方性と磁歪が大きくなったため損失が増大しており、100℃、300kHzおよび100mTにおける損失の値が450kW/mを上回っている。
また、ZnO量が不足した比較例(比較例1−3)では、キュリー温度が過度に上昇したため、反対にZnOを本発明範囲より多量に含む比較例(比較例1−4)では、損失が極小値を示すセカンダリピークが低下したため、いずれにおいても、100℃、300kHzおよび100mTにおける損失の値が450kW/mを上回っている。
(実施例2)
Feが53.0mol%、ZnOが12.0mol%、MnOが35.0mol%となるよう原料を秤量し、ボールミルを用いて16時間混合した後、空気中、900℃で3時間の仮焼を行い、大気中にて1.5時間かけて室温まで冷却し仮焼粉とした。次に、この仮焼粉に表2に示す量の副成分であるSiO、CaOおよびNb、また一部試料にはCoOもしくはNiOを加え、ボールミルで12時間粉砕した。ついで、かかる粉砕により得られた粉砕粉に、ポリビニルアルコールを加えてスプレードライ造粒し、118MPaの圧力をかけトロイダルコア形状および平板状コア形状に成形し成形体とした。その後、これらの成形体を焼成炉に装入して、最高温度1320℃で2時間、窒素ガスと空気を適宜混合したガス流中で焼成し、これら焼成後の焼成品を23℃の室温下、13.0N(規定)の硝酸に1.00時間浸漬した後取り出し、純水で洗浄して乾燥することで、MnZn系フェライトとしての、外径:25mm、内径:15mm、高さ:5mmの焼結体トロイダルコアと、縦:4mm、横:35mm、厚み:3mmの焼結体直方体コアを得た。なお、得られたトロイダルコアおよび直方体コアに含まれる不純物P、BおよびTiの含有量は、いずれもそれぞれ4、3および15massppmであった。
これらの各試料について、実施例1と同じ手法、装置を用いそれぞれの特性を評価した。得られた評価の結果を表2に併記する。
Figure 0006732158
同表に示したとおり、SiO,CaO,Nbが規定の範囲内である実施例2−1〜2−13では、100℃、300kHzおよび100mTにおける損失の値が450kW/m以下で、かつ破壊靭性値が1.10MPa・m1/2以上という高い靭性が併せて得られている。中でも、CoOおよびNiOを添加した場合の量が上述した好適範囲内である実施例2−1〜2−11では、100℃、300kHzおよび100mTにおける損失の値が更に良好になっている。
これに対し、SiO、CaOおよびNbの3成分のうち1つでも規定量未満しか含まない比較例2−1、2−3および2−5では、粒界生成が不十分となって比抵抗が低下し、渦電流損失が増大することで損失が劣化しており、さらには結晶粒成長の適度な抑制が不十分であるために低強度な粗大粒が一部出現して、破壊靭性値が低くなっている。反対に、同3成分のうち1つでも過多である比較例2−2、2−4および2−6では、異常粒の出現により損失が劣化しており、また異常粒の部位は局所的に低強度なため、破壊靭性値も大きく低下している。
なお、CoO量およびNiO量がそれぞれ3500massppmおよび15000massppmよりも多い実施例2−12および2−13では、それぞれ磁気異方性および磁歪が比較的大きくなったために、実施例2−1〜2−11と比較して、損失の値がやや劣化している。
(実施例3)
実施例1に示した手法により、基本成分および副成分が実施例1−2と同じ組成となるような割合にする一方、含有する不可避的不純物量が表3に示すように種々に異なる原料を用いて得られた造粒粉を、118MPaの圧力をかけトロイダルコア形状および平板状コア形状に成形して成形体とした。その後、これらの成形体を焼成炉に装入して、最高温度1320℃で2時間、窒素ガスと空気を適宜混合したガス流中で焼成し、これら焼成後の焼成品を23℃の室温下、13.0N(規定)の硝酸に1.00時間浸漬した後取り出し、純水で洗浄して乾燥することで、MnZn系フェライトとしての、外径:25mm、内径:15mm、高さ:5mmの焼結体トロイダルコアと、縦:4mm、横:35mm、厚み:3mmの焼結体直方体コアを得た。
これらの各試料について、実施例1と同じ手法、装置を用いてそれぞれの特性を評価した。得られた評価の結果を表3に併記する。
Figure 0006732158
同表に示したとおり、不可避的不純物P、BおよびTi成分が規定の範囲内である実施例3−1では、100℃、300kHzおよび100mTにおける損失の値が450kW/m以下となるだけでなく、1.10MPa・m1/2以上という優れた破壊靭性値も得られている。
これに対し、上記不純物成分のうちいずれか一つ以上が規定値を超えて含まれる比較例3−1〜3−4では、異常粒が出現することから損失の値が劣化し、同時に破壊靭性値も低下し、ともに所望の値が得られていない。
(実施例4)
実施例1に示した手法により作製した実施例1−2と同じ組成となるようして得られた造粒粉を、118MPaの圧力をかけトロイダルコア形状および平板状コア形状に成形して成形体とした。その後、これらの成形体を焼成炉に装入して、最高温度1320℃で2時間、窒素ガスと空気を適宜混合したガス流中で焼成して得られた焼結品を、表4に示す条件にて、酸化性液体である、硝酸、硫酸または塩酸に浸漬処理した後取り出し、純水で洗浄して乾燥することで、MnZn系フェライトとしての、外径:25mm、内径:15mm、高さ:5mmの焼結体トロイダルコアと、縦:4mm、横:35mm、厚み:3mmの焼結体直方体コアを得た。なお、浸漬後のトロイダルコアおよび直方体コアに含有するP、BおよびTi成分の量は、いずれもそれぞれ4、3および15massppmであった。
これらの各試料について、実施例1と同じ手法、装置を用いてそれぞれの特性を評価した。得られた結果を表4に併記する。
Figure 0006732158
浸漬工程において
1)浸漬する酸化性液体の濃度が10規定(N)以上で、
2)浸漬時間が0.50時間(hr)超
の1)、2)の両方を満たす浸漬工程条件下で作製した実施例4−1〜4−8では、MnZn系フェライトとしてのコアの表面が化学的に酸化されるため、コアの表面残留応力が40MPa未満となった。その結果、引張応力が低下し、コアの破壊靭性値が1.10MPa・m1/2以上という良好な破壊靭性値が得られている。
これに対し、上記の条件を満足しない浸漬工程を経て作製した比較例4−1〜4−8では、化学的酸化が不十分であることから表面に残留した引張応力の解消も不十分である。その結果、所望の破壊靭性値が得られていない。

Claims (5)

  1. 基本成分、副成分および不可避的不純物からなるMnZn系フェライトであって、
    上記基本成分として、
    鉄:Fe換算で51.5〜55.5mol%、
    亜鉛:ZnO換算で5.0〜15.5mol%および
    マンガン:残部
    を含み、
    上記基本成分に対して、上記副成分として、
    SiO:50〜300massppm、
    CaO:100〜1300massppmおよび
    Nb:100〜400massppm
    を含み、
    上記不可避的不純物におけるP、BおよびTi量をそれぞれ、
    P:10massppm未満、
    B:10massppm未満および
    Ti:50massppm未満
    に抑制し、
    上記MnZn系フェライトの表面残留応力の値が40MPa未満であるMnZn系フェライト。
  2. 前記MnZn系フェライトが、副成分として、さらに
    CoO:3500massppm以下および
    NiO:15000massppm以下
    のうちから選んだ一種または二種を含有する請求項1に記載のMnZn系フェライト。
  3. 前記MnZn系フェライトの、
    JIS R1607に基づく破壊靭性測定の破壊靭性値が1.10MPa・m1/2以上であり、さらに
    100℃、300kHzおよび100mTにおける損失の値が450kW/m以下である請求項1または2に記載のMnZn系フェライト。
  4. 前記基本成分の混合物を仮焼し、冷却して仮焼粉を得る仮焼工程と、
    上記仮焼工程で得られた仮焼粉に副成分を添加して、混合、粉砕して粉砕粉を得る混合−粉砕工程と、
    上記混合−粉砕工程で得られた粉砕粉にバインダーを添加、混合した後、造粒する造粒工程と、
    上記造粒工程で得られた造粒粉を成形後、焼成する焼成工程と、
    酸に浸漬する浸漬工程と、
    を有する請求項1〜3のいずれかに記載のMnZn系フェライトを得るMnZn系フェライトの製造方法であって、
    前記浸漬工程は、前記焼成工程で得られた焼成品を、濃度10N以上の酸化性液体に0.50時間超浸漬するMnZn系フェライトの製造方法。
  5. 前記酸化性液体が硝酸、硫酸または塩酸である、請求項4に記載のMnZn系フェライトの製造方法。
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