JP2002079819A - 空気通路開閉装置 - Google Patents

空気通路開閉装置

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JP2002079819A JP2000275306A JP2000275306A JP2002079819A JP 2002079819 A JP2002079819 A JP 2002079819A JP 2000275306 A JP2000275306 A JP 2000275306A JP 2000275306 A JP2000275306 A JP 2000275306A JP 2002079819 A JP2002079819 A JP 2002079819A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可撓性のある膜状部材を用いて空気通路を開
閉する装置において、膜状部材の巻き取り機構を不要に
して、構成の簡素化を図る。 【解決手段】 可撓性を有する膜状部材15の少なくと
も1箇所に、駆動軸16から膜状部材往復動のための駆
動力を付与するようにし、膜状部材15が屈折した経路
を往復動するように膜状部材15をガイドするガイド部
材17、18を空調ケース1に備え、膜状部材15は駆
動軸16から押し出し力が付与されるときにもガイド部
材17、18に沿って前進できる剛性を有するように構
成されており、膜状部材15の往復動により空気通路1
3、14を開閉する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、膜状部材(フィル
ムドア)を空気通路中で移動させることによって空気通
路を開閉する空気通路開閉装置に関するもので、車両用
空調装置に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の膜状部材の移動によって
空気通路の切替を行う空気通路開閉装置は、特開平8−
2238号公報等にて提案されている。この従来技術
は、空調ケース内に回転自在に設けられた駆動軸および
従動軸のそれぞれに、樹脂フィルムのような可撓性の膜
状部材の両端を連結するとともに、前記両軸の端部にそ
れぞれ、同軸上にプーリーを連結し、さらに、この両プ
ーリーにワイヤーの両端を巻架している。また、駆動軸
にはモータを結合して、駆動軸を回転駆動するようにし
ている。
【0003】そして、駆動軸が膜状部材を巻き取る方向
に回転すると、この駆動軸が膜状部材を直接巻き取り、
膜状部材が移動する。逆に、駆動軸が膜状部材を送り出
す方向に回転すると、この駆動軸の回転が上記両プーリ
ーおよびワイヤーを介して従動軸に伝わり、従動軸が膜
状部材を巻き取る方向に回転し、膜状部材が従動軸に巻
き取られ、移動する。
【0004】このように、膜状部材を空調ケース内で正
逆両方向に移動させることによって、空気通路を開閉で
きるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
においては、膜状部材の両端を駆動軸および従動軸にそ
れぞれ連結し、巻き取る構成であるので、駆動軸と従動
軸とを連動させる必要がある。このため、プーリー、ワ
イヤーといった連動機構が必要となり、装置全体として
部品点数が増加するとともに、組付も煩雑となり、コス
ト高になるという問題があった。
【0006】そこで、本発明は上記点に鑑み、可撓性の
ある膜状部材を用いて空気通路の開閉を行う空気通路開
閉装置において、膜状部材の巻き取り機構を不要にし
て、構成の簡素化を図ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、空気通路(13、1
4、5、6、7)を開閉する可撓性を有する膜状部材
(15、35)の少なくとも1箇所に、膜状部材(1
5、35)の往復動のための駆動力を付与する駆動手段
(16、19、20、38、39、40、59、60)
と、膜状部材(15、35)が往復動するように膜状部
材(15、35)をガイドするガイド手段(17、1
8、36、37)とを有し、膜状部材(15、35)は
駆動手段(16、19、20、38、39、40、5
9、60)から押し出し力が付与されるときにもガイド
手段(17、18、36、37)に沿って前進できる剛
性を有するように構成されていることを特徴とする。
【0008】これにより、駆動手段からの駆動力付与に
よって、膜状部材(15、35)がガイド手段(17、
18、36、37)に沿って往復動できるので、膜状部
材(15、35)の巻き取り機構を不要にして、膜状部
材を用いた空気通路開閉装置の構成を大幅に簡素化でき
る。
【0009】これにより、請求項2に記載の発明では、
空気通路(13、14、5、6、7)側の開口(23)
の縁部に形成されたシール面(21)に膜状部材(1
5、35)が風圧により圧接することにより、膜状部材
(15、35)が空気通路(13、14、5、6、7)
を閉じるようになっており、膜状部材(15、35)
に、その往復動方向と垂直な方向に延びる補強部(15
c)を形成したことを特徴とする。
【0010】これにより、補強部(15c)の付加によ
り膜状部材(15、35)の剛性を向上できるので、膜
状部材(15、35)の風圧による撓みを効果的に抑制
できる。しかも、補強部(15c)が膜状部材(15、
35)の往復動方向と垂直な方向に延びるので、補強部
(15c)相互間に薄肉部を形成することにより膜状部
材(15、35)の往復動方向における変形が容易であ
る。そのため、往復動の経路が屈折していても膜状部材
(15、35)を容易に往復動させることができる。
【0011】また、請求項2による補強部(15c)
を、膜状部材(15、35)のうち、シール面(21)
と反対側の面に形成すれば、膜状部材(15、35)の
うち、シール面(21)と接する面は補強部(15c)
のない平坦面としてシール性能を良好に発揮できる。
【0012】請求項3に記載の発明では、空気通路(1
3、14、5、6、7)側の開口(23)の縁部に形成
されたシール面(21)に膜状部材(15、35)が風
圧により圧接することにより、膜状部材(15、35)
が空気通路(13、14、5、6、7)を閉じるように
なっており、膜状部材(15、35)に、その往復動方
向と平行な方向に延びる補強部(15g、15h、15
j)を形成したことを特徴とする。
【0013】これによると、往復動方向と平行な方向に
延びる補強部(15g、15h)の付加により膜状部材
(15、35)の剛性を向上できるので、膜状部材(1
5、35)の風圧による撓みを抑制できる。
【0014】また、請求項3による補強部(15g、1
5h)を、膜状部材(15、35)の往復動方向と垂直
な方向においてシール面(21)の外側領域に形成すれ
ば、膜状部材(15、35)のうち、シール面(21)
に対応する部位では補強部をなくして膜状部材(15、
35)の撓み易さを確保してシール性能を良好に発揮で
きる。
【0015】なお、請求項2による補強部(15c)お
よび請求項3による補強部(15g、15h)は、膜状
部材(15、35)の面からリブ状に突出するもの以外
に、膜状部材(15、35)の板厚を部分的に厚くする
等により形成してもよい。
【0016】請求項4に記載の発明では、請求項3の補
強部を、膜状部材(15、35)の面から突出する補強
リブ(15g、15h)とし、補強リブ(15g、15
h)が嵌入係止される凹部(21a)をシール面(2
1)側に形成したことを特徴とする。
【0017】これにより、補強リブ(15g、15h)
をシール面(21)側に係止できるので、膜状部材(1
5、35)の風圧による撓みによって膜状部材(15、
35)がガイド手段(17、18、36、37)から抜
け出ることを防止できる。
【0018】請求項5に記載の発明では、空気通路(1
3、14、5、6、7)において膜状部材(15、3
5)の風下側に、膜状部材(15、35)の風圧による
変形を抑制する格子部材(25)を備えたことを特徴と
する。
【0019】これにより、膜状部材(15、35)側に
補強リブを設けなくても開口(23)側の格子部材(2
5)によって、膜状部材(15、35)の風圧による変
形を抑制できる。
【0020】請求項6に記載の発明では、膜状部材(1
5、35)のうち、往復動方向の端部にストッパー手段
(15i)を備えるとともに、空気通路(13、14、
5、6、7)側の開口(23)に、膜状部材(15、3
5)のストッパー手段(15i)を所定位置にて係止す
るストッパー手段(27)を備えたことを特徴とする。
【0021】これにより、膜状部材(15、35)の往
復動範囲を確実に所定範囲に規制できる。
【0022】請求項7に記載の発明では、膜状部材(1
5、35)に、駆動手段(16、19、20、38、3
9、40、59、60)から駆動力が付与される駆動力
伝達部(15j)を形成するとともに、この駆動力伝達
部(15j)の剛性を膜状部材(15、35)の他の部
位より高くしたことを特徴とする。
【0023】このように、剛性を高めた駆動力伝達部
(15j)を設けることにより、駆動手段から駆動力を
膜状部材(15、35)に良好に伝達して、膜状部材
(15、35)の往復動をスムースに行うことができ
る。
【0024】請求項8に記載の発明では、膜状部材(1
5、35)の往復動方向の端部を収納する収納空間(2
4)を備えることを特徴とする。
【0025】これにより、膜状部材(15、35)の往
復動に伴って、空気通路開閉に不要となる余分な部分が
往復動方向の端部に生ずる場合に、この余分な部分を収
納空間(24)内に収納できる。従って、この余分な部
分による不都合が生じない。
【0026】請求項9に記載の発明では、収納空間(2
4)に、膜状部材(15、35)の風下側の面を部分的
に支持する支持手段(30)を備えることを特徴とす
る。
【0027】これにより、収納空間(24)内部におい
て膜状部材(15、35)の端部を支持手段(30)に
より支持できるので、膜状部材(15、35)の端部が
風圧の影響で収納空間(24)の内壁に不規則に脱着す
ることを防止でき、この不規則な脱着動作に起因する膜
状部材(15、35)のバタツキ音を抑制できる。
【0028】しかも、支持手段(30)は収納空間(2
4)内部において膜状部材(15、35)の風下側の面
を部分的に支持するから、支持手段(30)と膜状部材
(15、35)との摩擦力の増加を抑制して、膜状部材
操作力の増加を抑制できる。
【0029】請求項10に記載の発明のように、請求項
9の支持手段(30)は、具体的には膜状部材(15、
35)のうち、往復動方向と垂直な方向の両端部を支持
するように形成するとよい。
【0030】請求項11に記載の発明では、請求項9ま
たは10において、収納空間(24)のうち、支持手段
(30)の形成部位より奥側の部位に、膜状部材(1
5、35)の風上側および風下側の両面と対向する隙間
(32、33)を設けたことを特徴とする。
【0031】ところで、収納空間(24)の奥側の部位
では入口側に比較して風圧の影響が小さいので、膜状部
材(15、35)を支持手段(30)により支持しなく
てもバタツキ音が発生しにくい。
【0032】そこで、請求項11では、膜状部材(1
5、35)の端部を隙間(32、33)により収納空間
(24)の奥側の部位で収納空間(24)の内壁と接触
しない状態として、膜状部材操作力をより一層低減する
ことができる。
【0033】請求項12に記載の発明では、膜状部材
(15、35)の往復動方向の端部を収納する収納空間
(24)と、収納空間(24)に設けられ、膜状部材
(15、35)の風下側の面を部分的に支持する支持手
段(30)と、空気通路(13、14、5、6、7)側
の開口(23)の縁部に全周にわたって、膜状部材(1
5、35)の風下側の面に向かうように形成された盛り
上がり部(23a)とを備えることを特徴とする。
【0034】これにより、膜状部材(15、35)の風
下側の面が盛り上がり部(23a)の頂部の面に面接触
することにより、開口(23)の閉塞時のシール性を良
好に発揮できる。これと同時に、盛り上がり部(23
a)と支持手段(30)との組み合わせにより、膜状部
材(15、35)と開口(23)の周辺部との摩擦力の
増加を抑制して、膜状部材操作力の増加を効果的に抑制
できる。
【0035】請求項13に記載の発明では、駆動手段
は、駆動軸(16、38)と、駆動軸(16、38)に
より回転する駆動ギヤ(19、20、39、40)とを
有し、駆動ギヤ(19、20、39、40)の回転によ
り膜状部材(15、35)を往復動させるようになって
おり、駆動ギヤ(19、20、39、40)を膜状部材
(15、35)の風下側に配置することを特徴とする。
【0036】これにより、膜状部材(15、35)が風
圧を受けると、駆動ギヤ(19、20、39、40)側
へ膜状部材(15、35)が撓むので、膜状部材(1
5、35)の風圧による撓みによって駆動ギヤの外れを
防止できる。
【0037】請求項14に記載の発明では、駆動ギヤ
(19、20、39、40)を膜状部材(15、35)
より下方側に配置することを特徴とする。
【0038】これにより、膜状部材(15、35)が自
重により下方側へ撓むと、膜状部材(15、35)が駆
動ギヤ(19、20、39、40)側へ変位するので、
膜状部材(15、35)の自重による撓みによって駆動
ギヤの外れを防止できる。
【0039】請求項15に記載の発明では、駆動ギヤ
(19、20、39、40)を膜状部材(15、35)
より上方側に配置するとともに、膜状部材(15、3
5)を駆動ギヤ(19、20、39、40)の歯底側へ
押圧する押圧手段(34、41)を備えることを特徴と
する。
【0040】これにより、膜状部材(15、35)が自
重により下方側へ撓むことを押圧手段(34、41)に
より阻止できるので、駆動ギヤ(19、20、39、4
0)を膜状部材(15、35)より上方側に配置しても
駆動ギヤの外れを確実に防止できる。
【0041】請求項16に記載の発明では、空気通路
(13、14、5、6、7)に空気を送風する送風手段
の作動時のみに膜状部材(15、35)の往復動を行う
ようにしたことを特徴とする。
【0042】これにより、送風手段の作動時、すなわ
ち、膜状部材(15、35)が風圧を受けて駆動ギヤ
(19、20、39、40)側へ撓み、膜状部材(1
5、35)と駆動ギヤとのかみ合い状態が確実に維持さ
れるときにのみ、膜状部材(15、35)を往復動させ
るから、駆動ギヤの外れを生じることなく、膜状部材
(15、35)の往復動を確実に行うことができる。
【0043】請求項17に記載の発明では、駆動手段
は、駆動軸(16、38)と、駆動軸(16、38)に
より回転する駆動ギヤ(19、20、39、40)とを
有し、駆動ギヤ(19、20、39、40)の回転によ
り膜状部材(15、35)を往復動させるようになって
おり、空気通路(13、14、5、6、7)を形成する
ケース部材(1)に、膜状部材(15、35)を駆動ギ
ヤ(19、20、39、40)の歯底側へ押圧する押圧
手段(34、41)を備えることを特徴とする。
【0044】これにより、押圧手段(34、41)の押
圧作用によって膜状部材(15、35)と駆動ギヤとの
かみ合い状態を確実に維持できる。
【0045】請求項18に記載の発明では、押圧手段
(34、41)を駆動ギヤ(19、20、39、40)
よりも軸方向の外方側に配置してケース部材(1)に一
体成形することを特徴とする。
【0046】これによると、ケース部材(1)の壁部に
押圧手段(34、41)を連続して成形することができ
るので、押圧手段(34、41)の隣りに成形時のアン
ダーカット形状となる凹部を形成せずに済む。そのた
め、押圧手段(34、41)をケース部材(1)に容易
に一体成形できる。
【0047】請求項19に記載の発明のように、押圧手
段(34、41)を駆動ギヤ(19、20、39、4
0)よりも軸方向の内方側に配置してケース部材(1)
と別体で成形してもよい。
【0048】請求項20に記載の発明では、空気通路
(13、14、5、6、7)に対して往復動可能に配置
された可撓性を有する膜状部材(15、35)と、膜状
部材(15、35)の少なくとも1箇所に膜状部材(1
5、35)の往復動のための駆動力を付与する駆動手段
(16、19、20、38、39、40、59、60)
とを有し、膜状部材(15、35)の少なくとも一端部
が自由端となっており、自由端を持った膜状部材(1
5、35)が往復動することにより、空気通路(13、
14、5、6、7)を開閉するようになっており、更
に、空気通路(13、14、5、6、7)は、膜状部材
(15、35)の往復動方向と垂直な方向に複数個配置
された開口(6a、6b)を有しており、複数個の開口
(6a、6b)の間の仕切部(6c)の延長方向上の位
置に駆動手段(16、19、20、38、39、40、
59、60)を配置することを特徴とする。
【0049】これにより、請求項1と同様に、膜状部材
(15、35)の巻き取り機構を不要にして、膜状部材
を用いた空気通路開閉装置の構成を大幅に簡素化でき
る。
【0050】これに加え、請求項20では、空気通路
(13、14、5、6、7)に膜状部材(15、35)
の往復動方向と垂直な方向に複数個の開口(6a、6
b)を配置する場合に、この複数個の開口(6a、6
b)の間の仕切部(6c)が通風面積に寄与しないデッ
ドスペースとなる点に着目して、この仕切部(6c)の
延長方向上の位置に駆動手段(16、19、20、3
8、39、40、59、60)を配置するから、駆動手
段配置のための専用スペースを設定する必要が無く、装
置全体の体格を小型化できる。また、装置全体の体格を
小型化しない場合には、駆動手段の配置スペースの分だ
け開口(6a、6b)の開口面積を増大でき、通風抵抗
を低減できる。
【0051】請求項21に記載の発明では、請求項20
と同様に、空気通路(13、14、5、6、7)は、膜
状部材(15、35)の往復動方向と垂直な方向に複数
個配置された開口(6a、6b)を有しており、複数個
の開口(6a、6b)の少なくとも1つは、空気流れ状
態が常に許容される開口(6b)であり、駆動手段(1
6、19、20、38、39、40、59、60)を、
空気流れ状態が常に許容される開口(6b)を含む延長
方向上の位置に配置することを特徴とする。
【0052】ここで、駆動手段を開口(6b)を含む延
長方向上の位置に配置するとは、駆動手段を開口(6
b)の延長方向上の位置に配置する場合と、開口(6
b)と複数個の開口(6a、6b)の仕切部(6c)と
にまたがる延長方向上の位置に駆動手段を配置する場合
の両方を含む。
【0053】空気流れ状態が常に許容される開口(6
b)では完全な閉塞状態を作る必要がないことに着目し
て、請求項21では、この開口(6b)の形成スペース
部分の延長方向上の位置に駆動手段を配置することによ
り、請求項20と同様に駆動手段配置のための専用スペ
ースを設定する必要が無く、装置全体の体格を小型化で
きる。また、装置全体の体格を小型化しない場合には、
駆動手段の配置スペースの分だけ開口(6a、6b)の
開口面積を増大でき、通風抵抗を低減できる。
【0054】請求項22に記載の発明のように、車両用
空調装置に備えられる空気通路開閉装置において、複数
個の開口(6a、6b)のうち、空気流れ状態が常に許
容される開口(6b)はサイドフェイス用開口であり、
複数個の開口(6a、6b)のうち、他の開口(6a)
はセンタフェイス用開口である。
【0055】請求項23に記載の発明のように、具体的
には、駆動手段は駆動ギヤ(19、20、39、40)
であり、膜状部材(15、35)には駆動ギヤ(19、
20、39、40)とかみ合う穴部(15a、15b)
を駆動ギヤ(19、20、39、40)と同一位置の延
長方向に設ければよい。
【0056】請求項24に記載の発明では、膜状部材
(15、35)の往復動方向の端部の少なくとも一方に
凹形状(15p)を形成することにより、膜状部材(1
5、35)の往復動方向の端部において、ガイド部材
(17、18、36、37)により支持される部分に対
してガイド部材(17、18、36、37)により支持
されない部分が凹むようにしたことを特徴とする。
【0057】ところで、空気通路(13、14、5、
6、7)側の開口(23)を膜状部材(15、35)が
進行する場合に、膜状部材(15、35)が風下側に撓
んで膜状部材(15、35)の進行方向の端部が開口
(23)の端面(23b)に当接して膜状部材の座屈が
生じる場合がある。
【0058】請求項24によると、膜状部材(15、3
5)の往復動方向の端部に形成した凹形状(15p)に
より、「ガイド部材(17、18、36、37)により
支持されない部分」が「ガイド部材(17、18、3
6、37)により支持される部分」より遅れて開口(2
3)の端面(23b)の位置に徐々に到達する。そのた
め、開口(23)において、「ガイド部材(17、1
8、36、37)により支持されない部分」の撓み量が
大きくなってもこの撓み量を徐々に小さい方に矯正で
き、膜状部材の座屈を防止できる。
【0059】請求項25に記載の発明では、膜状部材
(15、35)のうち、少なくとも往復動方向の端部の
いずれか一方に、他の部位より剛性を高めた補強部(1
5c)を形成したことを特徴とする。
【0060】これにより、膜状部材(15、35)の端
部の剛性を高めて、膜状部材(15、35)の端部の風
圧による撓み量を小さくできる。その結果、膜状部材
(15、35)の進行方向の端部が開口(23)の端面
(23b)に当接して座屈することを防止できる。
【0061】請求項26に記載の発明では、駆動手段
は、駆動軸(16、38)と、駆動軸(16、38)に
より回転する駆動ギヤ(19、20、39、40)とを
有し、膜状部材(15、35)には駆動ギヤ(19、2
0、39、40)がかみ合う穴部(15a、15b、3
5a)が設けられており、駆動ギヤ(19、20、3
9、40)の回転により膜状部材(15、35)を往復
動させるようになっており、駆動ギヤ(19、20、3
9、40)の歯(53)のかみ合い面(54)が穴部
(15a、15b、35a)の進行方向の端面(51)
より常に後方側に位置するように駆動ギヤ(19、2
0、39、40)を構成したことを特徴とする。
【0062】これにより、駆動ギヤの歯(53)が膜状
部材(15、35)の穴部(15a、15b、35a)
より抜け出るときに歯(53)が穴部(15a、15
b、35a)に引っ掛かることを防止して、この引っ掛
かりに起因する異音の発生を防止できる。
【0063】請求項27に記載の発明では、駆動手段
は、駆動軸(16、38)と、駆動軸(16、38)に
より回転する駆動ギヤ(19、20、39、40)とを
有し、膜状部材(15、35)には駆動ギヤ(19、2
0、39、40)がかみ合う穴部(15a、15b、3
5a)が設けられており、駆動ギヤ(19、20、3
9、40)の回転により膜状部材(15、35)を往復
動させるようになっており、駆動ギヤ(19、20、3
9、40)の歯(53)の幅(S)が歯底から歯先に向
かって次第に減少するように駆動ギヤ(19、20、3
9、40)を構成したことを特徴とする。
【0064】これにより、駆動ギヤ(19、20、3
9、40)の歯(53)を後述の図46に示すえぐり部
(55)のない歯形状とするとができる。このため、え
ぐり部(55)が穴部(15a、15b、35a)に引
っ掛かることに起因する異音の発生を防止できる。
【0065】請求項28に記載の発明のように、駆動ギ
ヤ(19、20、39、40)の歯(53)は具体的に
はインボリュート歯である。このインボリュート歯の使
用により駆動ギヤから膜状部材への動力伝達の効率を他
の歯形状に比較して向上できる。
【0066】請求項29に記載の発明では、空気通路
(13、14、5、6、7)に対して往復動可能に配置
された可撓性を有する膜状部材(15、35)の少なく
とも1箇所に、膜状部材(15、35)の往復動のため
の駆動力を付与する駆動手段(16、19、20、3
8、39、40、59、60)を有し、膜状部材(1
5、35)の少なくとも一端部が自由端となっており、
この自由端を持った膜状部材(15、35)が往復動す
ることにより、空気通路(13、14、5、6、7)を
開閉することを特徴とする。
【0067】これにより、駆動手段からの駆動力付与に
よって膜状部材(15、35)が往復動して空気通路
(13、14、5、6、7)を開閉するので、膜状部材
(15、35)の巻き取り機構を不要にして、膜状部材
を用いた空気通路開閉装置の構成を大幅に簡素化でき
る。
【0068】請求項30に記載の発明では、空気通路
(13、14、5、6、7)において膜状部材(15、
35)の曲げ部の外側部位に、膜状部材(15、35)
の曲げ部に沿った曲げ形状を有する格子部材(25、2
5a)を配置することを特徴とする。
【0069】膜状部材(15、35)はそれ自身の弾性
復元力により進行経路の曲げ部を真っ直ぐ進行しようと
して空気通路の開口(23)の端面(23b)に当接し
て座屈する場合があるが、請求項30によると、格子部
材(25、25a)の案内作用により膜状部材(15、
35)を進行経路の曲げ部に沿って確実に進行させるこ
とができ、曲げ部付近での膜状部材(15、35)の座
屈を防止できる。請求項31に記載の発明では、空気通
路(13、14、5、6、7)において膜状部材(1
5、35)の風上側に、膜状部材(15、35)の自重
による変形を抑制する格子部材(25a)を配置するこ
とを特徴とする。
【0070】これにより、膜状部材(15、35)が風
上側へ自重により変形することを風上側の格子部材(2
5a)により抑制することができる。
【0071】請求項32に記載の発明では、駆動手段に
は、膜状部材(15、35)を往復動させるための駆動
力を発生する駆動源(60)と、駆動源(60)の動き
と連動する連動部材(59)と、連動部材(59)の位
置を所定位置に規制するストッパ部材(65)とを備
え、連動部材(59)の位置を所定位置に規制すること
により、駆動源(60)の位置を初期化することを特徴
とする。
【0072】これにより、駆動源(60)の位置の初期
化に際して、膜状部材(15、35)に力を加えること
無く、初期化を行うことができる。そのため、膜状部材
を保護しながら、駆動源(60)の位置の初期化を良好
に行うことができる。
【0073】請求項33に記載の発明では、膜状部材
(15、35)のうち、シール面(21)側の摺動面に
低摩擦層を設け、膜状部材(15、35)のうち、シー
ル面(21)と反対側の面に補強部(15c、15g、
15h、15j)を設けることを特徴とする。
【0074】このように、膜状部材(15、35)の反
シール面側の面に補強部(15c、15g、15h、1
5j)を設けることにより、膜状部材の送り出しに必要
な剛性を確保でき、しかも、同時に、膜状部材(15、
35)のシール面側の低摩擦層形成により摺動摩擦を低
減して、膜状部材の操作力を低減できる。
【0075】請求項34に記載の発明では、膜状部材
(15、35)の往復動方向の中間部に開口部(58)
を設け、膜状部材(15、35)の自由端が空気通路
(13、14、5、6、7)の外側に位置したままの状
態で、開口部(58)により空気通路(13、14、
5、6、7)を開口するようにしたことを特徴とする。
【0076】これにより、膜状部材(15、35)の自
由端が空気通路(13、14、5、6、7)内に位置し
て振動することに起因する異音の発生を良好に防止でき
る。
【0077】なお、上記括弧内の符号は、後述する実施
形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0078】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1は本発明を
車両用空調装置に適用した第1実施形態を示しており、
本実施形態における車両用空調装置は、樹脂製の空調ケ
ース(ケース部材)1を有しており、この空調ケース1
は自動車の車室内計器盤の左右方向の略中央部位に配置
され、かつ車両の前後、上下方向に対して図1に示すよ
うに配置される。
【0079】そして、空調ケース1はその車両前方側部
位の側面に空気入口2が開口している。右ハンドル車の
場合には、この空気入口2が空調ケース1の助手席側の
面(車両左側の面)に配置され、車室内計器盤の助手席
側に配置された送風ユニット(図示せず)の空気出口部
が空気入口2に接続される。従って、送風ユニット内の
送風機が作動することによって、空気入口2から空調ケ
ース1内に空気が流入する。
【0080】空調ケース1内には、その空気上流側から
順に蒸発器3、ヒータコア4が設けられている。この蒸
発器3は周知の冷凍サイクルに設けられ、空調ケース1
内への送風空気から吸熱して冷媒が蒸発することにより
送風空気を冷却する冷却用熱交換器である。また、ヒー
タコア4は、内部を流れる温水(エンジン冷却水)を熱
源として空調ケース1内の空気を加熱する加熱用熱交換
器である。
【0081】空調ケース1の空気下流端には複数の吹出
開口部5〜7が形成されている。このうち、デフロスタ
開口部5には図示しないデフロスタダクトが接続され、
このデフロスタダクト先端部のデフロスタ吹出口から空
調空気を車室内フロントガラス内面に向けて吹き出す。
また、フェイス開口部6には図示しないフェイスダクト
が接続され、このフェイスダクト先端部のフェイス吹出
口から空調空気を乗員の上半身に向けて吹き出す。
【0082】更に、フット開口部7には、樹脂製のケー
ス1に一体に設けられたフット吹出通路8が接続され、
このフット吹出通路8には、乗員の足元部に向けて空調
空気を吹き出すためのフット吹出口9が空調ケース1の
左右両側に分岐して配置される。本例では、上記各吹出
開口部5、6、7はそれぞれ回動可能な板状ドア10、
11、12により開閉される。
【0083】空調ケース1内において、ヒータコア4の
上方部にはヒータコア4をバイパスして冷風が流れる冷
風バイパス通路13が形成されている。そして、空調ケ
ース1内に冷風バイパス通路13とヒータコア4の通風
路14をそれぞれ横切るようにしてエアミックス用膜状
部材15が往復動可能に配置されている。
【0084】このエアミックス用膜状部材15は、冷風
バイパス通路13を通過する冷風とヒータコア4の通風
路14を通過する温風との風量割合を調整することによ
り車室内への吹出空気温度を調整する温度調整手段とし
ての役割を果たすものである。このエアミックス用膜状
部材15は、空調ケース1の体格の小型化等のために図
2に示すように空調ケース1内の屈折した経路を往復動
するようになっている。従って、エアミックス用膜状部
材15は可撓性を有する薄膜状の樹脂製フィルム部材に
て構成されている。
【0085】ところで、本例ではエアミックス用膜状部
材15の往復動方向A(図3(b)、(c)参照、図
1、2の概略上下方向)の1箇所のみに配置した駆動軸
16から伝達される駆動力によりエアミックス用膜状部
材15を往復動させるようになっている。その結果、膜
状部材15の往復動方向Aの両端部は巻き取り機構に連
結されず、自由端となっている。
【0086】このような駆動方式であるため、エアミッ
クス用膜状部材15のうち、駆動軸16よりも往復動方
向Aの後方側部位では駆動軸16からの引っ張り力が作
用し、往復動方向Aの前方側部位では駆動軸16からの
押し出し力が作用しで膜状部材15が移動することにな
る。そこで、空調ケース1側にガイド部材17、18を
備え、このガイド部材17、18により膜状部材15の
往復動方向Aと垂直な方向(図3(a)(c)の左右方
向で、以下膜状部材15の幅方向という)の両端部をガ
イドするようにしてある。
【0087】ガイド部材17、18に沿ってエアミック
ス用膜状部材15が押し出し力で移動(前進)するため
にはエアミックス用膜状部材15が所定の剛性を持つ必
要がある。従って、膜状部材15の材質、板厚等を必要
な剛性が得られるように選定する。なお、膜状部材15
の具体的材質としては可撓性を有し、かつ、摩擦抵抗が
小さい樹脂材料であるPET(ポリエチレンテレフタレ
ート)フィルムが好適であり、その他に、適度の剛性を
持ったエラストマフィルム等を使用しても良い。
【0088】次に、エアミックス用膜状部材15の駆動
機構について詳述すると、駆動軸16は図1、2に示す
ようにヒータコア4の上端部付近に配置され、膜状部材
15の屈折位置に位置している。更に、駆動軸16はよ
り具体的には図3(a)に示すように膜状部材15の風
上側(空気流れ上流側)において膜状部材幅方向に延び
るように配置されている。
【0089】そして、駆動軸16の一端部は空調ケース
1の外部において図示しない駆動用モータ(例えば、ス
テップモータ)に連結され、この駆動用モータよって駆
動軸16が正逆両方向に回転駆動されるようになってい
る。
【0090】駆動軸16の軸方向の両端側には2つの駆
動ギヤ19、20が一体に設けてある。一方、膜状部材
15の幅方向の両端部には図3(a)(c)に示すよう
に駆動ギヤ19、20の歯がかみ合う穴部15a、15
bが開けてある。この穴部15a、15bは膜状部材1
5の往復動方向Aのほぼ全長にわたって所定間隔で連続
形成されている。従って、駆動ギヤ19、20が回転し
て、その歯部が膜状部材15の穴部15a、15bにか
み合うことにより、膜状部材15に往復動方向Aの駆動
力を付与できる。
【0091】なお、膜状部材15の穴部15a、15b
は図3(a)(c)に示すように空調ケース1のシール
面21の外側領域に位置しているから、穴部15a、1
5bからの空気漏れは生じない。シール面21には駆動
ギヤ19、20の歯との干渉を避けるための凹部22が
駆動ギヤ19、20の設置部位に形成されている。23
はケース側シール面21に設けられた開口で、前述した
冷風バイパス通路13またはヒータコア4の通風路14
を形成するものである。この開口23の縁部に形成され
たシール面21に膜状部材15が風圧により圧接するこ
とにより、膜状部材15が開口23(通路13、14)
を閉じるようになっている。
【0092】前記したガイド部材17、18は空調ケー
ス1と一体成形することが可能であり、膜状部材15よ
り風下側(空気下流側)のガイド部材18は図3(a)
に示すように上記シール面21の外側領域の部位と一体
に構成できる。一方、膜状部材15より風上側のガイド
部材17は図3(a)に示すようにケース内壁からの突
出寸法が上記シール面21より小さくてもよく、また、
ガイド部材17と駆動ギヤ19、20との干渉を避ける
ために、駆動ギヤ19、20の配置部位ではガイド部材
17を部分的に廃止している。
【0093】そして、本例では、ヒータコア4の通風路
14の面積に比較して冷風バイパス通路13の面積が小
さくなっているので、ガイド部材17、18のうち、冷
風バイパス通路13側の端部、すなわち、空調ケース1
の上面部に膜状部材15の往復動方向Aの一端部を収納
する収納空間24が形成してある。
【0094】次に、上記構成において第1実施形態の作
動を説明する。図2(a)はエアミックス用膜状部材1
5の最大冷房状態を示しており、車両上下方向の最下部
に膜状部材15が位置してヒータコア4の通風路14を
全閉し、冷風バイパス通路13を全開している。これに
より、蒸発器3を通過した冷風が全量冷風バイパス通路
13を通過するので、最大冷房状態となる。
【0095】図2(a)の最大冷房状態から、図示しな
い駆動用モータによって駆動軸16と駆動ギヤ19、2
0が反時計方向に回転すると、この駆動ギヤ19、20
の回転によりエアミックス用膜状部材15が上方へ移動
して図2(b)に示すようにヒータコア4の通風路14
を所定量開放し、冷風バイパス通路13の開度を所定量
減少させる。これにより、冷風バイパス通路13からの
冷風とヒータコア4を通過した温風とを所定割合で混合
して所望の吹出温度を得ることができる。
【0096】図2(b)の中間温度制御状態から、更に
駆動軸16と駆動ギヤ19、20を反時計方向に回転す
ると、エアミックス用膜状部材15が更に上方へ移動し
て図2(c)に示すようにヒータコア4の通風路14を
全開し、冷風バイパス通路13を全閉する。これによ
り、蒸発器3を通過した冷風が全量ヒータコア4に流入
し、加熱されて温風となるので、最大暖房状態となる。
【0097】エアミックス用膜状部材15は、冷風バイ
パス通路13より大きな面積を有するヒータコア通風路
14を全閉するため、エアミックス用膜状部材15の面
積は冷風バイパス通路13より大きい。従って、最大暖
房状態ではエアミックス用膜状部材15の上端側に通路
切替にとって不要な部分が生じるが、この不要部分は空
調ケース1の上面部に形成した収納空間24内に進入し
収納されるので、不都合は生じない。
【0098】なお、図2(c)の最大暖房状態から、駆
動軸16と駆動ギヤ19、20を時計方向に回転すれ
ば、エアミックス用膜状部材15が下方へ移動して図2
(b)の中間温度制御状態、さらには図2(a)の最大
冷房状態を得ることができる。
【0099】ところで、本実施形態では、エアミックス
用膜状部材15の往復動方向Aの両端部を自由端にし
て、エアミックス用膜状部材15の往復動方向Aの1箇
所から駆動力を与える構成であって、エアミックス用膜
状部材15の巻き取り機構が不要であるため、膜状部材
駆動機構を大幅に簡素化できる。
【0100】しかも、膜状部材15の幅方向の両端部を
ガイドするガイド部材17、18をケース1に備えると
ともに、駆動ギヤ19、20からの押し出し力によって
も膜状部材15がガイド部材17、18に沿って移動で
きる程度の剛性を持つように構成してあるため、巻き取
り機構がなくても膜状部材15を屈折した経路で移動さ
せることができる。
【0101】つまり、本実施形態によると、膜状部材1
5の可撓性を活かして膜状部材15を屈折した経路で移
動でき、これにより、空調ケース1の体格の小型化、空
調機器の配置レイアウトの自由度向上といった、膜状部
材本来の作用効果を確保しつつ、同時に、膜状部材15
の巻き取り機構を不要にして膜状部材駆動機構を大幅に
簡素化できる。
【0102】(第2実施形態)図4は第2実施形態であ
り、膜状部材15のうち、空調ケース1のシール面21
と反対側の面(すなわち、風上側の面)に補強リブ(補
強部)15cを形成している。この補強リブ15cは膜
状部材幅方向(駆動軸16の軸方向)に帯状に延びる厚
肉部分を構成するものである。
【0103】この補強リブ15cの形成により膜状部材
15を補強して、剛性を向上できるので、送風空気の風
圧により膜状部材15が風下側へ撓むことを効果的に抑
制できる。しかも、この補強リブ15cは膜状部材往復
動方向Aに対しては複数に分割され、この複数の補強リ
ブ15c相互の間に凹部15dが形成されているので、
この凹部15dの部分は薄肉で変形が容易である。その
ため、補強リブ15cを形成しても膜状部材15の移動
時の変形を妨げない。
【0104】また、補強リブ15cの膜状部材幅方向に
おける両端部には駆動ギヤ19、20の歯部とかみ合う
凹部15e,15fを形成することにより、第1実施形
態と同様に駆動ギヤ19、20の回転により膜状部材1
5を移動できる。
【0105】(第3実施形態)図5は第3実施形態であ
り、膜状部材15の往復動方向Aと平行な方向に延びる
補強リブ(補強部)15g、15hを、膜状部材15の
幅方向においてシール面21の外側領域に対応する部位
に形成している。この補強リブ15g、15hは膜状部
材15のうち、シール面21側(風下側)の面から突出
するように形成されており、ガイド部材18とシール面
21との間に凹部21aを形成し、この凹部21a内に
補強リブ15g、15hを嵌入係止している。
【0106】第3実施形態によると、膜状部材15のう
ち、駆動ギヤ19、20の歯がかみ合う穴部(駆動力伝
達部)15a、15b近傍位置を補強リブ15g、15
hの形成によって効果的に補強し剛性を向上できる。
【0107】しかも、その場合、補強リブ15g、15
hが、膜状部材15の幅方向においてシール面21の外
側領域に対応する部位に位置しているから、開口23の
縁部に形成されるシール面21に対応する部分では膜状
部材15が可撓性の高い状態を維持するので、膜状部材
15によるシール性を確保できる。
【0108】更に、シール面21側の凹部18aにより
補強リブ15g、15hを係止できるので、送風空気の
風圧により膜状部材15が風下側へ撓んで膜状部材15
の幅方向の両端部がガイド部材17、18から抜け出る
ことを確実に防止できる。
【0109】(第4実施形態)図6は第4実施形態であ
り、空調ケース1のシール面21の開口23に膜状部材
15の風圧による変形、撓みを抑制する手段として格子
部材25を備えている。図6の例では、この格子部材2
5を膜状部材15の往復動方向Aと平行な方向に延びる
3枚の板状部材により構成している。各格子部材25の
風上側の端面をシール面21と同一面とすることによ
り、膜状部材15の風圧による変形を良好に抑制でき
る。各格子部材25は矩形状の枠体26とともに空調ケ
ース1のシール面21に樹脂により一体成形できる。
【0110】なお、本発明のように、膜状部材15の端
部を自由端としている場合には、この自由端部分が自重
によって風上側へ撓むことがある。そこで、上記風下側
の格子部材25の他に、膜状部材15の風上側にも格子
部材25aを設けるようにしてもよい。第4実施形態で
は、風下側の格子部材25のうち、中央の1本の格子部
材25に対向する部位に風上側の格子部材25aを設け
ている。
【0111】このため、風下側の格子部材25と風上側
の格子部材25aとの間に、膜状部材15の幅方向の中
央部が挟まれることになる。なお、風上側の格子部材2
5aは膜状部材15の往復動方向Aと平行な方向に、膜
状部材15の全作動領域にわたって延びるように空調ケ
ース1に一体に設けている。
【0112】これにより、膜状部材15の自由端部分が
自重によって風上側へ撓もうとしても、この撓みを風上
側の格子部材25aにより良好に抑制できるので、膜状
部材15を常に滑らかに作動させることが可能となる。
【0113】なお、風上側の格子部材25aを複数本設
けてもよいことはもちろんである。。また、駆動軸16
(駆動ギヤ19、20)の近傍位置では、膜状部材15
の自重による撓みを駆動ギヤ19、20の支持により抑
制できるので、風上側の格子部材25aを膜状部材15
の全作動領域にわたって必ずしも設ける必要はなく、膜
状部材15の自重による撓み抑制の必要な部位に、風上
側の格子部材25aを部分的にに設けるようにしてもよ
い。
【0114】(第5実施形態)図7は第5実施形態であ
り、膜状部材15のうち、往復動方向Aの端部にストッ
パー片(ストッパー手段)15iを一体に備えている。
このストッパー片15iは膜状部材15の往復動方向A
の端部から2箇所所定幅で折り曲げた形状である。
【0115】一方、空調ケース1のシール面21の開口
23にもストッパー片(ストッパー手段)27が備えて
ある。このストッパー片27は、具体的には上流側のガ
イド部材17から開口23の内側方向へ突き出すように
形成されている。
【0116】従って、図7(b)の位置から膜状部材1
5がA方向へ移動して図7(c)の位置に到達すると、
膜状部材15のストッパー片15iがケース側のストッ
パー片27に当接し、係止されるので、膜状部材15の
移動を所定位置にて確実に停止できる。
【0117】なお、図7には膜状部材15の往復動方向
Aの一端側に設けられるストッパー片15i、27のみ
について説明したが、膜状部材15の往復動方向Aの他
端側にも同様のストッパー片を設けることにより、図7
(b)のA方向と逆方向に膜状部材15が移動する際に
も、膜状部材15の移動を所定位置にて確実に停止でき
る。
【0118】(第6実施形態)図8は第6実施形態であ
り、膜状部材15のうち、幅方向の端部、すなわち、駆
動ギヤ19、20の歯がかみ合う穴部15a、15b近
傍の駆動力伝達部15jの板厚を膜状部材15の他の部
位より大きくして、駆動力伝達部15jの剛性を他の部
位に比して高くしている。これにより、駆動ギヤ19、
20からの駆動力を膜状部材15に良好に伝達できる。
【0119】なお、膜状部材15の駆動力伝達部15j
の剛性を高める手段として、上記のように板厚を増加せ
ずに、駆動力伝達部15jの材質を他の部位に比して剛
性の高い材質を用いるようにしてもよい。例えば、駆動
力伝達部15jの材質として剛性の高いエラストマ系の
材料を用い、他の部位は剛性の低いPETフィルムを用
い、この両者を一体に接合、あるいは2色成形すること
により、膜状部材15を構成しても良い。また、上記の
板厚の大小と、材質の差異とを組み合わせても良い。
【0120】なお、第6実施形態において、膜状部材1
5のうち、シール面21と反対側の面(風上側の面)に
板厚増加、別材質成形等により駆動力伝達部15jの補
強を行うとともに、膜状部材15のうち、シール面21
側の摺動面(風下側の面)には低摩擦係数とするための
低摩擦層を形成するようにしてもよい。この低摩擦層の
具体的形成法としては、膜状部材15のシール面21側
の摺動面の表面に、シリコン等の低摩擦材のコーティン
グ層を塗布したり、あるいはナイロン織布を貼着する等
の手段を採用できる。これによる効果を以下に説明す
る。
【0121】本発明のように、膜状部材15の端部を自
由端としている場合には、膜状部材15をガイド部材1
7、18に沿って送り出すために必要な剛性、すなわ
ち、硬さを膜状部材15に設定する必要がある。一方、
膜状部材15が硬くなればなるほど、膜状部材15とガ
イド部材17、18との摩擦が大きくなって、膜状部材
15の送り出しに必要な操作力が大きくなる。
【0122】また、同時に、膜状部材15が硬くなるほ
ど、膜状部材15にガイド部材17、18に沿った変
形、すなわち、「くせ」がつきやすくなり、その結果、
膜状部材15とシール面21との密着性が悪化して、シ
ール不良を起こしたり、異音を発生したりする。
【0123】しかるに、第6実施形態によると、膜状
部材15のうち、反シール面側において、駆動力伝達部
15jの補強を行うことにより、膜状部材15の送り出
しに必要な剛性を確保できる。また、駆動力伝達部15
jは駆動ギヤ19、20からの駆動力に対する膜状部材
15の強度確保のためにも有効である。
【0124】駆動力伝達部15jは図8(b)に示す
ように、膜状部材15のうち、幅方向の端部に位置する
穴部15a、15bの近傍のみに形成され、シール面2
1の開口23に対向する部分には駆動力伝達部15jを
形成しないから、膜状部材15の中央寄りの大部分(シ
ール部)は剛性を低くすることができる。そのため、膜
状部材15の中央寄りのシール部に、ガイド部材17、
18に沿った「くせ」がつくことを抑制できる。
【0125】膜状部材15のシール面21側の摺動面
に低摩擦層を備えることにより、膜状部材15の摺動面
と風下側のガイド部材18との摩擦を減少させて、膜状
部材15の必要操作力を低減できる。
【0126】また、この摩擦減少(必要操作力の低減)
により膜状部材15のうち、送り出し側の部分(駆動ギ
ヤ19、20より往復動方向Aの進行前方側の部分)が
円滑に移動して、送り出し側の部分に加わる力を低減で
きるので、膜状部材15の剛性(硬さ)を大きくする必
要性が減少する。このため、膜状部材15に上記「く
せ」がつくことを一層抑制できる。
【0127】なお、本第6実施形態及び第1〜第5実施
形態ではいずれも膜状部材15の往復動のために、膜状
部材15の駆動力伝達部15jに穴部15a、15bを
設け、この穴部15a、15bに駆動ギヤ19、20の
歯をかみ合わせているが、第6実施形態による駆動力伝
達部15jに、往復動方向Aと平行に延びるラック状の
歯を一体成形し、このラック状の歯に駆動ギヤ19、2
0の歯をかみ合わせて、膜状部材15を往復動させるよ
うにしてもよい。
【0128】これによると、駆動力伝達部15jに穴部
15a、15bを設ける必要がなく、しかも、ラック状
の歯の一体成形による補強効果が加わるから、駆動力伝
達部15jの形成による強度向上をより一層図ることが
できる。
【0129】(第7実施形態)図9は第7実施形態であ
り、膜状部材15の幅方向の両端部のみに、膜状部材1
5の板厚より大きい外径を有する円柱部(部分接触部)
15k、15mを形成している。
【0130】これによれば、この円柱部15k、15m
のみがガイド部材17、18と部分的に接触するので、
膜状部材15の摺動摩擦を低減でき、膜状部材15の操
作力を低減できる。しかも、円柱部15k、15mが補
強リブ効果を発揮するので、膜状部材15の剛性を高め
ることもできる。
【0131】なお、円柱部15k、15mの形成部位は
膜状部材15の幅方向の両端部のみであるから、膜状部
材15の往復動方向と垂直な方向の中央寄り部分には平
坦面を形成し、この平坦面をケース側のシール面21に
密着させることができる。従って、円柱部15k、15
mの形成により膜状部材15のシール作用が損なわれる
ことがない。
【0132】(第8実施形態)図10は第8実施形態で
あり、駆動軸16から膜状部材15に駆動力を伝達する
手段として、駆動ギヤ19、20の代わりに摩擦力の大
きい一対のゴムローラ28、29を用い、駆動側ゴムロ
ーラ28と補助ゴムローラ29との間に膜状部材15を
挟んで膜状部材15を移動させるようにしている。
【0133】(第9実施形態)まず、第9実施形態の課
題について説明すると、第1実施形態では、図1、2に
図示するように膜状部材15とガイド部材17、18
(空調ケース1の内壁面)との隙間を、シールの必要な
シール面21部分(開口23の縁部)でも、シールの不
要な収納空間24部分でも一定としているが、膜状部材
15に送風空気の風圧が加わると、膜状部材15がシー
ル面21に広い面積で付着して、膜状部材15の操作力
を増大させる場合がある。
【0134】また、逆に、収納空間24部分では収納空
間24の奥になるにつれて風圧の影響が小さくなるの
で、膜状部材15の先端部分(自由端部分)が空調ケー
ス1の内壁面に対して不規則に付着、離脱する動作を繰
り返し、バタツキ音を生じる場合がある。
【0135】そこで、第9実施形態では、収納空間24
部分における膜状部材15の操作力の低減とバタツキ音
の抑制を図るものである。
【0136】図11は第9実施形態による収納空間24
部分の拡大詳細図で、図2(c)の最大暖房状態に対応
する図である。図12、図13、図14は、それぞれ図
11のA−A断面図、B−B断面図、C−C断面図であ
る。
【0137】空調ケース1側の開口23は冷風バイパス
通路13を構成するもので、開口23の周囲(縁部)に
は全周にわたって膜状部材15の風下側の面に向かう盛
り上がり部23aが形成してある。図15はこの盛り上
がり部23aが開口23の全周にわたって形成してある
ことを破線で図示する。
【0138】この盛り上がり部23aの高さhは、膜状
部材15に少なくとも風圧が加わったときに盛り上がり
部23aの頂部が膜状部材15と面接触するように設定
されている。従って、盛り上がり部23aの頂部は前述
の各実施形態におけるシール面21を構成する。
【0139】なお、第9実施形態では、盛り上がり部2
3aの頂部を風下側のガイド部材18の面と同一高さに
しているが、盛り上がり部23aの頂部を風下側のガイ
ド部材18の面よりある程度高くなるようにしてもよ
い。この場合、盛り上がり部23aの頂部とガイド部材
18の面は緩やかな斜面で連結するのがよい。
【0140】さらに、膜状部材15の風下側において、
盛り上がり部23aの部位から収納空間24の奥方へ向
かって空調ケース1の内壁面に段差ガイド30を形成し
ている。この段差ガイド30は、図11、13に示すよ
うに盛り上がり部23aの高さhと同一高さhを有す
る。
【0141】この段差ガイド30は、図13に示すよう
に膜状部材15の幅方向(図13の左右方向)の両端部
のみに形成される。従って、膜状部材15の幅方向の中
央部では膜状部材15とその風下側のケース内壁面との
間に隙間31を形成している。この隙間31の間隔(=
高さh)は1〜3mm程度である。なお、図13では膜
状部材幅方向の一端側の段差ガイド30のみを図示して
いる。図13において、片側の段差ガイド30と膜状部
材15とが面接触する長さL1は例えば、5〜20mm
程度である。
【0142】そして、収納空間24の内部において段差
ガイド30より更に奥方では段差ガイド30を廃止し
て、膜状部材15の風上側、風下側の双方でケース内壁
面との間に隙間32、33を形成している。この隙間3
2、33も1〜3mm程度である。なお、図11に示す
最大暖房状態(すなわち、収納空間24内への膜状部材
15の収納完了状態)において、膜状部材15の往復動
方向Aの先端部のうち、段差ガイド30により支持され
ない非接触部長さL2は例えば、50mm程度である。
【0143】次に、第9実施形態の作用効果を説明する
と、開口23の全周に盛り上がり部23aが形成してあ
るため、図11に示す最大暖房状態にて空調ケース1内
の送風空気の風圧が膜状部材15に加わると、膜状部材
15が盛り上がり部23aの頂部(シール面21)に面
接触するので、開口23へ流れる風を膜状部材15によ
り確実に遮断することができ、シール性を良好に発揮で
きる。
【0144】そして、収納空間24の内部において段差
ガイド30が形成されている範囲では、風圧時に膜状部
材15の幅方向の両端部が段差ガイド30により支持さ
れる。これにより、収納空間24の内部において膜状部
材15が空調ケース1の内壁面に不規則に脱着すること
を防止できる。そのため、膜状部材15の不規則な脱着
によるバタツキ音の発生を抑制できる。
【0145】しかも、風圧時に収納空間24の入口側の
みで膜状部材15の幅方向の両端部が段差ガイド30に
より支持され、収納空間24の奥側の部位では隙間31
〜33により膜状部材15がケース内壁面と接触しない
から、膜状部材15とケース内壁面との間の摩擦力を低
減して、風圧時における膜状部材15の操作力を低減で
きる。
【0146】なお、段差ガイド30より更に奥側の部位
に隙間32、33により非接触部となる部分(図11の
長さL2の範囲)を設けているが、収納空間24の高さ
Hは10mm以下の微小寸法であるから、収納空間24
内の奥側の部位では膜状部材15に作用する風圧の影響
が小となる。このため、風圧の影響でバタツキ音を発生
することがない。従って、収納空間24内の奥側の部位
ではバタツキ音防止より操作力低減を優先して、膜状部
材15の先端部を非接触部とした方が好ましい。
【0147】(第9実施形態の変形例)なお、上記第9
実施形態の説明では、収納空間24内の奥側の部位にお
いて所定長さL2の範囲で隙間32、33を設けて膜状
部材15に非接触部を設けているが、この所定長さL2
の範囲において膜状部材15がケース内壁面と部分的に
線接触したり、あるいは面接触するようにしてもよい。
【0148】また、段差ガイド30を膜状部材15の幅
方向の両端部のみに形成しているが、膜状部材15の幅
方向の両端部以外に中央部にも段差ガイド30を部分的
に形成するようにしてもよい。また、膜状部材15の幅
方向の両端部より中央部寄りに段差ガイド30の位置を
ずらしてもよい。
【0149】また、上記第9実施形態では、段差ガイド
30を膜状部材15の風下側のみに配置しているが、段
差ガイド30を膜状部材15の風上側に追加してもよ
い。すなわち、収納空間24の内部では風圧の影響が小
さいので、図11において膜状部材15の曲げ角度θが
小さいときには収納空間24内で膜状部材15の先端側
が風上側へ膨らみ、ケース内壁面と接触することがあ
る。そこで、このような条件では収納空間24内におい
て段差ガイド30を膜状部材15の風上側にも追加し、
上記不具合を防止する。
【0150】また、上記第9実施形態では、開口23の
部位から収納空間24の奥方に向かって、盛り上がり部
23a→段差ガイド30→隙間32、33の順に、これ
らを形成しているが、収納空間24内部での風圧の影響
が小さい場合にはバタツキ音の発生が少ないので、段差
ガイド30を廃止してもよい。
【0151】また、逆に、収納空間24内の最奥部でも
風圧の影響が大きい場合には段差ガイド30を最奥部ま
で形成して、隙間32、33を廃止してもよい。
【0152】(第10実施形態)まず、第10実施形態
の課題について説明すると、第1実施形態では、図3
(a)に示すように、膜状部材15より風上側に駆動軸
16、駆動ギヤ19、20を配置しているので、膜状部
材15が風圧を受けて風下側へ撓むと、駆動ギヤ19、
20が膜状部材15の穴部15a、15bから外れて駆
動ギヤ19、20の空転現象を生じやすいことが分かっ
た。
【0153】そこで、第10実施形態では、図16、1
7に示すように駆動軸16、駆動ギヤ19、20を膜状
部材15より風下側に配置している。これにより、膜状
部材15が風圧により駆動ギヤ19、20の歯底側に押
し付けられ、駆動ギヤ19、20と膜状部材15の穴部
15a、15bとのかみ合い状態を確実に保持できるの
で、駆動ギヤ19、20の空転現象を防止できる。
【0154】図17は図16における駆動軸16、駆動
ギヤ19、20部分の拡大詳細図であり、図16、17
の矢印は車両搭載状態における空調装置の上下、前後方
向であり、この車両搭載状態によると、駆動ギヤ19、
20が膜状部材15より上方側に位置するので、空調用
送風機(図示せず)の停止時(無風圧時)には膜状部材
15が自重により下方側、すなわち、駆動ギヤ19、2
0から離れる方向に撓む。これにより、駆動ギヤ19、
20が膜状部材15の穴部15a、15bから外れる恐
れがある。
【0155】そこで、第10実施形態では、図17に示
すように、膜状部材15の風上側、すなわち、膜状部材
15の下方側に押さえ部材34を配置して、膜状部材1
5が自重で駆動ギヤ19、20から離れる方向に撓むこ
とを防止するようにしている。
【0156】ここで、押さえ部材34は駆動ギヤ19、
20の近傍位置に配置する。例えば、図17(b)の配
置例では、駆動ギヤ19、20の位置から軸方向の内側
(右側)方向へ所定量ずらして押さえ部材34を配置し
ているが、駆動ギヤ19、20の位置から軸方向の外側
(左側)方向へ所定量ずらして押さえ部材34を配置し
てもよい。
【0157】また、駆動ギヤ19、20の位置から軸方
向の左右両側に押さえ部材34を配置してもよい。そし
て、駆動ギヤ19、20の位置から軸方向へ所定量ずら
して押さえ部材34を配置することにより、押さえ部材
34と駆動ギヤ19、20との干渉を避けることができ
る。
【0158】また、押さえ部材34は空調ケース1の内
壁面に一体成形することができるが、樹脂成形の型抜き
が困難となる場合等には押さえ部材34を空調ケース1
と別体で成形して空調ケース1の内壁面に配置してもよ
い。
【0159】ところで、第1実施形態では、板状の吹出
モードドア10、11、12により吹出開口部5〜7を
開閉するようにしているが、第10実施形態では、板状
の吹出モードドア10、11、12のうち、吹出モード
ドア11、12の役割を吹出モード切替用膜状部材(第
2膜状部材)35にて発揮するようにしている。
【0160】この膜状部材35はエアミックス用膜状部
材(第1膜状部材)15と同様のものであり、図16に
示すようにガイド部材17、18と同様のガイド部材3
6、37、駆動軸16と同様の駆動軸38、および駆動
ギヤ19、20と同様の駆動ギヤ39、40を吹出モー
ド切替用膜状部材35のために設けている。
【0161】これにより、駆動ギヤ39、40の回転に
より膜状部材35がガイド部材36、37に沿って往復
動することができ、この往復動により、フェイス開口部
6とフット開口部7を開閉できる。また、駆動軸38お
よび駆動ギヤ39、40を図16に示すようにフェイス
開口部6とフット開口部7との間のデッドスペースに配
置できるので、空調装置小型化のために有利である。
【0162】図18は吹出モード切替用膜状部材35の
駆動ギヤ39、40部分の詳細を示す拡大図であり、こ
の駆動ギヤ39、40は膜状部材35の風下側に位置
し、且つ、駆動ギヤ39、40が膜状部材35に対して
下方側に位置するので、空調用送風機(図示せず)の作
動時(風圧時)には風圧により膜状部材35が駆動ギヤ
39、40の歯底側へ押し付けられ、また、空調用送風
機(図示せず)の停止時(無風圧時)には膜状部材35
が自重により下方側、すなわち、駆動ギヤ39、40の
歯底側へ撓む。
【0163】従って、吹出モード切替用膜状部材35の
駆動ギヤ39、40の搭載状態によると、膜状部材35
の自重による撓みに起因する駆動ギヤ39、40の外れ
が生じないので、基本的には、前述の押さえ部材34を
必要としない。
【0164】しかし、前述の押さえ部材34と同様の押
さえ部材41を駆動ギヤ39、40の近傍位置に設けれ
ば、駆動ギヤ39、40の外れ防止をより確実に行うこ
とができる。例えば、車両の振動等による駆動ギヤ3
9、40の外れ防止に対しても押さえ部材41の追加に
より効果を発揮できる。
【0165】ところで、第10実施形態では膜状部材1
5、35の風下側に駆動ギヤ19、20、39、40を
配置して、風圧により膜状部材15、35を駆動ギヤ1
9、20、39、40の歯底側へ押し付けて、駆動ギヤ
39、40の外れ防止効果を得るようにしているが、こ
の外れ防止効果をより効果的に発揮させるために、空調
用送風機の作動時のみ膜状部材15、35を移動させる
ようにしてもよい。
【0166】具体的には、空調用送風機の駆動用モー
タ、膜状部材15の駆動用モータおよび膜状部材35の
駆動用モータの作動を制御する空調用電子制御装置(E
CU)を設け、この空調用電子制御装置から空調用送風
機の駆動用モータへ作動信号を出力しているときのみ、
空調用電子制御装置から膜状部材15、35の駆動用モ
ータへ作動信号を出力するように空調用電子制御装置の
制御プログラムを設定すればよい。
【0167】(第11実施形態)第11実施形態は第1
0実施形態と同一課題のものであり、特に上記両膜状部
材15、35の押さえ部材34、41の具体的構成に関
する。
【0168】図19は、駆動ギヤ19、20、39、4
0部分の拡大図であって、空調ケース1に、駆動ギヤ1
9、20、39、40の外径側を被覆する円弧状のギヤ
カバー部1eを成形している。
【0169】そして、円弧状のギヤカバー部1eの円周
方向延長上の2箇所に押さえ部材34、41を配置して
いる。この押さえ部材34、41の頂部(押圧面)が少
なくとも駆動ギヤ19、20、39、40の歯先ライン
L1よりもギヤ中心a側に位置するように押さえ部材3
4、41の高さを設定する。
【0170】ここで、押さえ部材34、41の頂部(押
圧面)が駆動ギヤ19、20、39、40の歯底ライン
L2よりもギヤ中心a側に位置するように押さえ部材3
4、41の高さを設定すれば、膜状部材15、35から
のギヤ外れ防止効果をより確実に発揮できる。
【0171】図20は空調ケース1の分割面1aを膜状
部材15、35の幅方向(図20の左右方向)の中央部
に設定し、左右の分割ケース体1b、1cをそれぞれ成
形した後に、左右の分割ケース体1b、1cを一体に締
結して空調ケース1を構成する場合を示し、このような
空調ケース1を用いる場合に図20では押さえ部材3
4、41を膜状部材15、35の幅方向全長にわたって
形成している。
【0172】また、図21、図22の例では、押さえ部
材34、41を膜状部材15、35の幅方向の両端側の
みに形成している。すなわち、駆動ギヤ19、20、3
9、40より軸方向の外方側に押さえ部材34、41を
配置し、この押さえ部材34、41により膜状部材1
5、35の幅方向両端部を押圧するようにしている。こ
のため、押さえ部材34、41は左右の分割ケース体1
b、1cの側壁1dに連続して形成することができる。
【0173】図23は更に他の形状例であり、駆動ギヤ
19、20、39、40より軸方向の内方側に押さえ部
材34、41を配置し、駆動ギヤ19、20、39、4
0より軸方向の内方側の部位において膜状部材15、3
5を押さえ部材34、41により押圧するようにしてい
る。
【0174】この図23の形状例によると、押さえ部材
34、41とケース側壁1dとの間に凹部42が形成さ
れる。この凹部42は、分割ケース体1b、1cを樹脂
成形する際に、図23(b)の左右方向での型抜きでは
成形できないアンダーカット形状となり、成形コストの
上昇を招く。
【0175】従って、図23の形状例の場合には、押さ
え部材34、41を分割ケース体1b、1cとは別体で
成形し、この別体の押さえ部材34、41を分割ケース
体1b、1cの内面に接着等の手段で固定するようにし
た方がよい。つまり、押さえ部材34、41は空調ケー
ス1(分割ケース体1b、1c)と一体成形するだけに
限らず、空調ケース1と別体で成形してもよい。
【0176】図20の形状例と、図21、22の形状例
では、図の左右方向での型抜きに対するアンダーカット
形状(凹形状部)がないので、簡単な成形型により押さ
え部材34、41を左右の分割ケース体1b、1cに一
体成形することができ、成形コストの低減に有利であ
る。もちろん、図20〜図22の形状例においても、押
さえ部材34、41を必要に応じて別体で成形してもよ
い。
【0177】なお、図22の例では駆動ギヤ19、2
0、39、40より軸方向の外方側のみに押さえ部材3
4、41を配置し、また、図23の例では、駆動ギヤ1
9、20、39、40より軸方向の内方側のみに押さえ
部材34、41を配置しているが、駆動ギヤ19、2
0、39、40より軸方向の外方側および内方側の両方
に押さえ部材34、41を配置して、膜状部材15、3
5への押圧作用をより確実に発揮できるようにしてもよ
い。
【0178】(第12実施形態)第12実施形態は第1
1実施形態の変形である。すなわち、第11実施形態で
は図19に示すように空調ケース1において駆動ギヤ1
9、20、39、40を被覆するギヤカバー部1eをギ
ヤ外径に沿った円弧状に成形しているが、第12実施形
態では図24に示すように空調ケース1におけるギヤカ
バー部1eを台形状に成形している。
【0179】ガイド部材17、18、36、37も、直
線状に限らず、湾曲状等の形状にすることもできる。な
お、図24において、D1は駆動ギヤ19、20、3
9、40の歯底円であり、D2は駆動ギヤ19、20、
39、40の歯先円である。
【0180】(第13実施形態)第13実施形態は空調
装置小型化のために有利な駆動ギヤ配置に関する。第1
実施形態では、開口23の外側の領域に駆動ギヤ19、
20を配置することにより膜状部材15の穴部15a、
15bを通過して開口23への空気漏れが生じることを
防止しているが、このような配置レイアウトによると、
駆動ギヤ19、20の配置スペース確保のために、空調
装置の体格が大きくなったり、あるいは体格に制限があ
るときは開口23の開口面積が狭められて空調性能の低
下を引き起こす場合がある。
【0181】上記点に鑑みて、第13実施形態では車両
用空調装置内のデッドスペースをうまく活用して駆動ギ
ヤを配置し、それにより、空調装置の体格を小型化した
り、あるいは膜状部材により開閉する開口面積を増大し
て空調性能を向上できるようにするものである。
【0182】第13実施形態による駆動ギヤ配置は吹出
モード切替用膜状部材35に適用する。図25〜図28
はこの吹出モード切替用膜状部材35により切替設定さ
れる車両用空調装置のフェイス(FACE)モード、バ
イレベル(B/L)モード、フット(FOOT)モー
ド、およびデフロスタ(DEF)モードをそれぞれ示
す。また、図29は図25のX矢視による左側半分を示
す図で、図30は吹出モード切替用膜状部材35の左側
半分の開口パターンを示す図である。
【0183】最初に、空調ケース1側のフェイス開口部
6の具体的構成を図29により説明すると、フェイス開
口部6は、膜状部材35の幅方向(往復動方向Aと垂直
な方向)の中央部にセンタフェイス開口部6aを配置
し、そして、このセンタフェイス開口部6aの左右両側
にサイドフェイス開口部6bを配置する構成となってい
る。
【0184】ここで、センタフェイス開口部6aは周知
のように図示しないセンタフェイスダクトを介して計器
盤中央部のセンタフェイス吹出口に接続され、このセン
タフェイス吹出口から車室内の乗員顔部側へ空調空気を
吹き出すようになっている。また、サイドフェイス開口
部6bは周知のように図示しないサイドフェイスダクト
を介して計器盤左右両端部のサイドフェイス吹出口に接
続され、このサイドフェイス吹出口から車室内の乗員顔
部側または車両側面窓ガラス側へ空調空気を吹き出すよ
うになっている。
【0185】サイドフェイス吹出口には空調空気の風向
を変更する風向変更機構の他に、空調空気の吹出を遮断
する手動操作可能なシャット機構を配備して、空気吹出
の不要時には空気吹出を遮断できるようになっている。
このため、図25〜図28の全吹出モードにおいてサイ
ドフェイス開口部6bは開口状態を維持して空気の流通
が可能となる。
【0186】図30の開口パターンに示すように、吹出
モード切替用膜状部材35には、吹出開口部5、6(6
a、6b)、7を開閉する主開口部43が膜状部材幅方
向に複数個に分割して設けてある。また、図27のフッ
トモード時および図28のデフロスタモード時に、サイ
ドフェイス開口部6bを開口するための補助開口部44
が往復動方向Aにおいて主開口部43からずれた位置に
設けてある。
【0187】空調ケース1においてセンタフェイス開口
部6aとその左右両側のサイドフェイス開口部6bとの
間の仕切部6cの幅Wは、センタフェイスダクトおよび
サイドフェイスダクトの接続のために、通常、10mm
以上設けられる。この仕切部6cの幅Wは、センタフェ
イス開口部6aとサイドフェイス開口部6bの開口面積
に寄与しないデッドスペースである。
【0188】そこで、本第13実施形態では上記デッド
スペースに着目して、膜状部材35の幅方向において仕
切部6cの延長方向上の位置に駆動ギヤ39、40を配
置するとともに、この駆動ギヤ39、40とかみ合う穴
部35aを膜状部材35において仕切部6cの延長方向
上の位置に開けている。
【0189】これにより、上記デッドスペースである仕
切部6cの幅の範囲内に膜状部材35の駆動手段(駆動
ギヤ39、40と穴部35a)を配置することができ
る。そのため、駆動手段配置のために専用のスペースを
設定する必要がなく、その分、空調ケース1を小型化で
きる。また、空調ケース1を小型化しないならば、駆動
手段配置のための専用スペースが不要となる分だけ、セ
ンタフェイス開口部6aとサイドフェイス開口部6bの
開口面積を増大できるので、通風抵抗の減少→風量増加
→空調性能の向上を図ることができる。
【0190】なお、穴部35aは仕切部6cの壁面によ
り閉塞されるので、穴部35aからセンタフェイス開口
部6aへの風洩れは生じない。また、膜状部材35の幅
方向において、デフロスタ開口部5の幅を、センタフェ
イス開口部6aと同等以下の幅寸法とし、膜状部材35
の幅方向の中央部にデフロスタ開口部5を配置すること
により、補助開口部44および穴部35aからデフロス
タ開口部5への風洩れが生じない。
【0191】また、フット開口部7についても、センタ
フェイス開口部6aとサイドフェイス開口部6bの関係
のように膜状部材35の幅方向において、中央部のフッ
ト開口部と、その左右両側のフット開口部とに分割し、
そして、中央部のフット開口部と左右両側のフット開口
部との間に、仕切部6cと同様の幅Wを持つ仕切部を設
定し、この仕切部上に穴部35aを位置させることによ
り、穴部35aからフット開口部7への風洩れが生じな
い。
【0192】なお、第13実施形態では、図29、30
に示すように膜状部材35において穴部35aの形成部
位近傍に、膜状部材35の往復動方向Aに沿って延びる
駆動力伝達部15jを設けている。この駆動力伝達部1
5jは、図8の駆動力伝達部15jと同様に、他の膜状
部材部分より穴部35aの形成部位近傍の板厚を大きく
する、あるいは高剛性材質の部分使用等により剛性を高
めるようにしたものである。
【0193】図29、30の駆動力伝達部15j及び図
8の駆動力伝達部15jの駆動力伝達部15jは、膜状
部材35の往復動方向Aに沿って穴部35aの形成部位
近傍を補強するものであるから、図5の補強リブ15
g、15hの役割を兼務することができる。
【0194】第13実施形態の駆動力伝達部15jは、
図8とは異なり、膜状部材35の幅方向の中間部、すな
わち、センタフェイス開口部6aとサイドフェイス開口
部6bとの間の仕切部6cに対向する部位に位置すると
いう特徴がある。
【0195】(第14実施形態)第14実施形態は上記
第13実施形態と同様に空調装置小型化のために有利な
駆動ギヤ配置に関する。
【0196】前述したように、サイドフェイス吹出口は
手動操作可能なシャット機構により空気吹出を随時遮断
できるようになっているので、サイドフェイス開口部6
bは全吹出モードにおいて開口状態を維持して空気吹出
が許容されるようになっている。
【0197】このようにサイドフェイス開口部6bは全
吹出モードで開口してよいこと、換言すると、完全シー
ル状態を設定する必要がないことに着目して、第14実
施形態では、図31のように膜状部材35の幅方向にお
いてサイドフェイス開口部6bの延長方向上の位置に駆
動ギヤ39、40を配置するとともに、この駆動ギヤ3
9、40とかみ合う穴部35aを膜状部材35における
サイドフェイス開口部6bの延長方向上の位置に開けて
いる。
【0198】一方、図32は第14実施形態による膜状
部材35の開口パターンの一例であり、第14実施形態
による膜状部材35には図30の開口部43、44が設
けてなく、フェイス開口部6(6a、6b)とデフロス
タ開口部5だけを膜状部材35の全体形状の移動により
開閉し、フット開口部7の開閉は別のドア手段で行うよ
うにしている。
【0199】第14実施形態のデフロスタモード時に、
サイドフェイス開口部6bは穴部35aにより開口し、
この穴部35aを通してサイドフェイス開口部6bへ空
気が流れる。
【0200】第14実施形態においても、第13実施形
態と同様に空調ケース1の小型化あるいは吹出開口部の
開口面積拡大による性能向上を図ることができる。しか
も、サイドフェイス開口部6bは仕切部6cより幅寸法
が大きいから、駆動ギヤ39、40と穴部35aの幅寸
法を仕切部6cの幅以上に設定する必要があるときにも
第14実施形態は問題なく実施できる。
【0201】(第13、第14実施形態の変形例)な
お、第14実施形態では、膜状部材35の幅方向におい
てサイドフェイス開口部6bの延長方向上の位置に駆動
ギヤ39、40と穴部35aを配置しているが、駆動ギ
ヤ39、40と穴部35aをサイドフェイス開口部6b
と仕切部6cの両方にまたがる延長方向上の位置に配置
してもよい。
【0202】また、車両用空調装置では膜状部材35の
幅方向においてデフロスタ開口部5を中央部に配置し、
デフロスタ開口部5の左右両側にサイドフェイス開口部
6bを配置するレイアウトも知られており、このような
レイアウトではデフロスタ開口部5と左右両側のサイド
フェイス開口部6bとの間の仕切部の延長方向上の位置
に駆動ギヤ39、40と穴部35aを配置してもよい。
【0203】(第15実施形態)最初に、第15実施形
態の課題を図33、図34により説明すると、膜状部材
15が図示の矢印A方向に進行する場合に、風量が中風
量(150m3/h程度)以上であるときは膜状部材1
5に作用する風圧が上昇するので、膜状部材15が自身
の可撓性により風下側へ撓む。
【0204】従って、この風下側への撓み状態が発生し
たまま、膜状部材15が矢印A方向への進行を継続する
と、膜状部材15の先端の自由端部が図34のごとく開
口23の端面23bに当接して膜状部材15の座屈が発
生し、膜状部材15を損傷させる恐れがある。なお、図
34のB部は膜状部材15の風下側への撓み範囲を示
し、C部は膜状部材15の先端の座屈部を示す。
【0205】そこで、第15実施形態では膜状部材の風
下側への撓みに起因する座屈を防止しようとするもので
ある。
【0206】図35、図36は第15実施形態の要部を
示すもので、第15実施形態の全体構成は図1等と同じ
である。第15実施形態では、膜状部材15の往復動方
向の端部(自由端部)にV状の凹形状15pを形成して
いる。
【0207】従って、第15実施形態によると、膜状部
材15が矢印A方向に進行して開口23を通過する場合
に、膜状部材15の幅方向の両端部(すなわち、ガイド
部材17、18により常に支持されている部位)が最初
に開口23の進行方向前方の端面23bに到達する。
【0208】図36はこの状態であり、その後、膜状部
材15の矢印A方向への進行が継続されると、膜状部材
15の端部はV状の凹形状15pにより幅方向の両端部
から中央部側へ徐々に開口23の端面23bの位置に到
達する。つまり、この端面23bへの到達部位が矢印D
のように幅方向の両端部から中央部側へ徐々に移行す
る。
【0209】従って、膜状部材15が開口23を通過す
る際に風圧により膜状部材15が風下側へ撓むという現
象が起きても、開口23の端面23bにおいて、膜状部
材15の幅方向中央部が撓み量の大きい状態から小さい
状態へ徐々に矯正されていく。その結果、膜状部材15
の幅方向中央部が撓み量大のまま端面23bに当接する
ことを防止でき、膜状部材15の座屈発生を防止でき
る。
【0210】(第16実施形態)上記第15実施形態で
は、膜状部材15の往復動方向の端部(自由端部)にV
状の凹形状15pを1つのみ形成しているが、第16実
施形態では、図37に示すように膜状部材15の往復動
方向の端部(自由端部)にV状の凹形状15pを複数形
成している。
【0211】すなわち、第16実施形態では膜状部材1
5の風下側に位置する開口23において膜状部材15の
幅方向の中間部に1本または複数本の格子部材25を構
成している。この格子部材25は第4実施形態(図6)
の格子部材25と同じものでよく、膜状部材15の幅方
向の中間部を格子部材25により支持することにより、
膜状部材15の風圧による風下側への撓みを防止するも
のである。
【0212】図37の例では、2本の格子部材25を配
置しているため、V状の凹形状15pを3個とし、V状
の底部がそれぞれ2本の格子部材25の中間位置あるい
は2本の格子部材25と開口23の縁部との中間位置に
位置することにより、上記第15実施形態と同様のメカ
ニズムにて膜状部材15の座屈発生を防止できる。
【0213】(第17実施形態)第17実施形態も第1
5、第16実施形態と同様に膜状部材15の座屈防止を
課題とするものであり、図38、図39に示すように、
膜状部材15の往復動方向Aの端部(自由端部)に少な
くとも補強リブ15cを設けるようにしている。この補
強リブ15cは第2実施形態の補強リブ15cと同様に
他の部位よりも肉厚の大きい帯状の厚肉部分を構成する
ものである。
【0214】この補強リブ15cは膜状部材15のう
ち、風上の面で帯状に突き出すようにに形成した方が空
調ケース1側のシール面21と膜状部材15とのシール
性確保のために有利である。
【0215】この補強リブ15cの形成により膜状部材
15の端部(自由端部)を補強して、剛性を向上できる
ので、送風空気の風圧により膜状部材15の端部が風下
側へ撓むことを効果的に抑制できる。これにより、膜状
部材15の端部が開口23の端面23bに当接して膜状
部材15が座屈することを防止できる。
【0216】なお、上記の補強リブ15cは膜状部材1
5の端部に一体成形するほかに、別体のものを膜状部材
15の端部に接着等で固定するとか、膜状部材15の端
部を折り曲げて形成するとか、更には2色成形の手法で
膜状部材15の端部に成形する等種々な形態で補強リブ
15cを成形できる。
【0217】(第18実施形態)上記した第15〜第1
7実施形態では膜状部材15の端部が風圧により風下側
へ撓んで開口23の端面23bに当接して座屈する場合
について説明したが、第18実施形態では膜状部材15
自身の弾性復元力により風上側へ撓んで開口23の端面
23bに当接して座屈することを防止するものである。
【0218】図40は膜状部材15の幅方向中央部の断
面図で、膜状部材15の幅方向中央部の風下側に撓み防
止用の格子部材25を配置しており、膜状部材15の進
行経路として2箇所の曲がり部X、Yが設定されてお
り、最初の曲がり部Xでは膜状部材15の幅方向中央部
の曲がり外側(風下側)に格子部材25が位置している
ので、膜状部材15の幅方向中央部の曲がり外側を格子
部材25により案内することができる。
【0219】これに対し、次の曲がり部Yでは膜状部材
15の幅方向中央部の曲がり外側(風上側)に格子部材
25が位置していないため、膜状部材15の幅方向中央
部の曲がり外側を規制する部材が存在しない。一方、ガ
イド部材17、18は膜状部材15の幅方向両端部の曲
がりを規制できても幅方向中央部の曲がりの規制は不十
分となる。そのため、膜状部材15の幅方向中央部が弾
性復元力により曲がり部Yでも破線のように真っ直ぐ
進行してケース1の壁面(開口23の端面23b)に当
接して、のように座屈する場合がある。
【0220】そこで、第18実施形態では、図41に示
すように開口23の膜状部材幅方向中央部において、膜
状部材15の風下側に、風圧による撓み防止用の格子部
材25を配置するとともに、風上側にも格子部材25a
を配置している。これにより、膜状部材15の幅方向中
央部が曲がり部Yで曲がり外側(風上側)へ座屈するこ
とを確実に防止できる。なお、第18実施形態における
格子部材25、25aを図37のごとく複数本設けても
よいことはもちろんである。この場合、複数本の格子部
材25、25aは10〜75mm程度の間隔で設けるの
が好ましく、等間隔で設けなくてもよい。
【0221】また、第15〜第18実施形態ではエアミ
ックス用膜状部材15に例をとって説明したが、吹出モ
ード切替用膜状部材35に第15〜第18実施形態を適
用できることはもちろんである。
【0222】(第19実施形態)本発明者らの実験検討
によると、膜状部材15、35の穴部15a、15b、
35aから駆動ギヤ19、20、39、40の歯が抜け
出るときに、この穴部と駆動ギヤとの引っかかりが原因
となって、異音(パキッという音)が発生することが分
かった。そこで、第19実施形態では、この異音を抑制
することを目的としている。
【0223】まず、異音の発生原因について説明する
と、図42は本発明者らが実験検討した比較例であり、
製造の容易性から単純な円柱状の歯50を駆動ギヤ1
9、20、39、40に設けている。図42の2点鎖線
は、歯50のかみ合い面52の回転軌跡を10°刻みで
示す。
【0224】ところが、このような円柱状の歯50で
は、その歯底部から歯先部まで同一径であるので、膜状
部材15、35の穴部15a、15b、35aから円柱
状の歯50が抜け出るとき(図42のZ部の回転位置)
に、円柱状歯50のかみ合い面52の歯先部が図43に
示すように穴部15a、15b、35aの進行方向Aの
端面(すなわち、膜状部材かみ合い面)51より前方側
へ突き出す。
【0225】その結果、歯50のかみ合い面52が膜状
部材進行方向Aの端面51に引っかかって異音が発生す
ることが分かった。
【0226】そこで、上記点に鑑みて第19実施形態で
は、図44に示すように駆動ギヤの歯53のかみ合い面
54が常に膜状部材進行方向Aの穴部端面51より後方
側に位置するように駆動ギヤを構成している。
【0227】図45は、図44に示すかみ合い条件を満
足する駆動ギヤ19、20、39、40の具体例を示す
もので、図45の駆動ギヤ19、20、39、40の歯
53はインボリュート曲線によるインボリュート歯であ
る。
【0228】但し、通常のJIS規格等によるインボリ
ュートギヤでは、元来、歯と歯のスムースなかみ合いを
意図しているため、図46のようにギヤ回転時の歯相互
間の逃げとなる抉れ部55を歯底側に形成している。
【0229】しかし、本発明では、歯と歯のかみ合いで
はなく、膜状部材15、35の面と垂直に開けられた穴
部15a、15b、35aに駆動ギヤの歯53をかみ合
わせる構成となっており、この構成においては、駆動ギ
ヤの歯53に抉れ部55を設けると、抉れ部55が膜状
部材進行方向Aの穴部端面51に引っかかって異音を発
生する原因となることが分かった。
【0230】そこで、第19実施形態による駆動ギヤで
は図45のごとく抉れ部55を設けない歯形状としてい
る。図45の歯形状をより具体的に説明すると、本例で
は、JIS規格B1701の圧力角=20°、インボリ
ュート歯の歯数=8として、直径=18mmのピッチ円
(図46参照)より径外方側の部分にて歯53を構成し
ている。従って、歯53は図45に示すようにその回転
方向の幅Sが歯底から歯先へ向かって徐々に減少する形
状となる。なお、ピッチ円は、ギヤの歯の大きさの規準
となる基準ピッチを歯数倍した長さの円周を持つ円を言
う。
【0231】図45に示すインボリュート歯53による
と、駆動ギヤの歯53のかみ合い面54が常に膜状部材
進行方向Aの穴部端面51より後方側に位置(図44参
照)するので、膜状部材15、35の穴部15a、15
b、35aから駆動ギヤ19、20、39、40の歯が
抜け出るときに、この穴部の端面51に駆動ギヤの歯5
3のかみ合い面54が引っかかることなく、端面51に
沿って歯53のかみ合い面54がスムースに通過する。
これにより、駆動ギヤの歯53の引っかかりによる異音
の発生を抑制できる。
【0232】なお、上記説明では、駆動ギヤの歯53を
ピッチ円より径外方側の部分にて構成しているが、駆動
ギヤの歯53を基礎円(図46参照)より径外方側の部
分にて構成してもよい。ここで、基礎円はインボリュー
ト歯が作られる基礎となる円を言う。
【0233】(第20実施形態)第19実施形態では、
駆動ギヤの歯53を幅Sが歯底から歯先へ向かって徐々
に減少する形状からなる(抉れ部55を持たない)イン
ボリュート歯により構成しているが、第20実施形態で
は図47に示すように駆動ギヤの歯53を台形状の歯形
で構成している。
【0234】(第21実施形態)第21実施形態では、
図48に示すように駆動ギヤの歯53を三角形状の歯形
で構成している。
【0235】第20、第21実施形態の歯形であって
も、駆動ギヤの歯53のかみ合い面54が常に膜状部材
進行方向Aの穴部端面51より後方側に位置するという
条件を満足するので、第19実施形態と同様に駆動ギヤ
の歯53の引っかかりによる異音の発生を抑制できる。
なお、駆動ギヤの歯53をインボリュート歯でなく、サ
イクロイド歯により構成してもよい。
【0236】(第22実施形態)第19実施形態では、
抉れ部55を持たないインボリュート歯により駆動ギヤ
の歯53を構成しているが、第22実施形態は抉れ部5
5を持った通常のJIS規格等によるインボリュート歯
をそのまま利用して駆動ギヤの歯53を構成する場合の
対応に関する。
【0237】第22実施形態では、図49、50に示す
ように駆動ギヤ19、20、39、40の軸方向両側
に、膜状部材15、35を支持するための円形支持面5
6、57を駆動ギヤに一体成形している。そして、この
円形支持面56、57の直径を前述した基礎円またはピ
ッチ円以上とすることにより、駆動ギヤのインボリュー
ト歯53に抉れ部55が存在しても、円形支持面56、
57により膜状部材15、35を抉れ部55の径外方側
で支持することができる。従って、抉れ部55を実質上
無効化でき、第19実施形態と同様の効果を発揮でき
る。
【0238】(第23実施形態)第1実施形態等では、
図1等に示すように膜状部材15の往復動方向(進行方
向)Aの一端側(空調ケース1の上部)のみに、膜状部
材15の収納空間24を形成しているが、第23実施形
態では図51(a)に示すように膜状部材15の往復動
方向(進行方向)Aの両端側(空調ケース1の上部及び
下部の両方)に膜状部材15の収納空間24、24aを
形成している。
【0239】第23実施形態で用いるエアミックス用膜
状部材15は、図51(b)に示すように往復動方向
(進行方向)Aの中間部に開口部58を設ける構成にな
っている。本例の開口部58は3個並列に設けている。
【0240】第23実施形態によると、膜状部材15の
開口部58が図51(a)のように冷風バイパス通路1
3の位置と全面的にラップする位置に移動すると、吹出
空気の温度制御は最大冷房状態となる。また、膜状部材
15の開口部58がヒータコア4の通風路14の位置と
全面的にラップする位置に移動すると、吹出空気の温度
制御は最大暖房状態となる。更に、膜状部材15の開口
部58が、冷風バイパス通路13とヒータコア通風路1
4との中間位置に移動すると、吹出空気の温度制御は中
間温度制御状態となる。
【0241】そのため、膜状部材15の自由端(両先端
部)は、常に、上下の収納空間24、24a内に位置さ
せることができる。従って、膜状部材15の自由端が冷
風バイパス通路13とヒータコア通風路14内に位置す
ることがないので、膜状部材15の自由端が空気流れに
よって振動することを防止できる。その結果、自由端の
振動に起因する異音の発生を防止できる。
【0242】(第24実施形態)第24実施形態は、膜
状部材15の駆動手段の初期化(イニシャライズ)に関
する。
【0243】ところで、膜状部材15の駆動用モータ
(駆動源)としてステップモータを用いる場合は、入力
パルスのステップ数によりステップモータの回転量が一
義的に規定されるので、膜状部材の移動位置(モータ回
転位置)をポテンショメータのような位置検出手段によ
り検出してモータの回転量をフィードバック制御する必
要がない。この位置検出手段の廃止により膜状部材駆動
機構の構成を簡素化できるという利点がある。
【0244】その反面、膜状部材の駆動手段としてステ
ップモータを用いて、入力パルスのステップ数により膜
状部材を所定位置に移動させるためには、ステップモー
タの入力パルスのステップ数=0での膜状部材位置(モ
ータ回転位置)を、予め、特定位置に設定すること、す
なわち、ステップモータ(膜状部材)位置の初期化(イ
ニシャライズ)が必要となる。
【0245】そこで、第24実施形態では、端部が自由
端となっている膜状部材15の駆動手段として、ステッ
プモータのごとく操作位置の初期化が必要となる駆動源
を用いるものにおいて、駆動源(膜状部材)位置の初期
化を簡単、かつ、確実に行うことができるようにするこ
とを目的としている。
【0246】図52(a)は第24実施形態であり、駆
動軸16のギヤ部(図示省略)にかみ合う扇形の駆動ギ
ヤ(連動部材)59を設け、この駆動ギヤ59の回転軸
59aは空調ケース1に回転可能に支持されている。ま
た、図52(b)のステップモータ60の出力軸60a
には駆動軸16を連結している。
【0247】そのため、ステップモータ60の回転が駆
動軸16に伝達され、駆動軸16の回転により膜状部材
15を往復動させるとともに、ステップモータ60の回
転に連動して扇形の駆動ギヤ59が回転するようになっ
ている。
【0248】なお、図52(b)はステップモータ60
の制御系統を概略図示するもので、ステップモータ60
の制御は空調用制御装置(ECU)61により行うよう
になっている。この空調用制御装置61は例えばマイク
ロコンピュータとその周辺回路にて構成されるもので、
予め設定されたプログラムに従って所定の演算処理を行
って、車両用空調装置の電気機器を制御する。
【0249】本実施形態では、ステップモータ60は空
調用制御装置61のマイクロコンピュータにより算出さ
れたエアミックス開度信号もしくは乗員により手動設定
された吹出空気温度調整信号に基づいて、ステップモー
タ60への入力パルスのステップ数が決定され、これに
よりステップモータ60の回転量(回転角度)および回
転方向が決定される。
【0250】空調用制御装置61には、周知のごとく車
室内の空調に影響する内気温度、外気温、日射量等の環
境因子のセンサ群62および空調制御パネル63の操作
スイッチ群64からの信号が入力される。
【0251】更に、空調ケース1には、扇形の駆動ギヤ
59の回転範囲の一端側を所定位置に規定するギヤスト
ッパ65を設けている。このギヤストッパ65は空調ケ
ース1の所定部位に一体成形で設けることも可能であ
る。ギヤストッパ65の具体的位置は、本例では、膜状
部材15が最大冷房位置を若干量通り過ぎた位置で、且
つ、膜状部材15の端部(自由端)が収納空間24を形
成する空調ケース内壁面に当接しない位置に設定する。
【0252】従って、膜状部材15が最大冷房位置を若
干量通り過ぎ、且つ、膜状部材15の端部(自由端)が
空調ケース内壁面に当接する前に、扇形の駆動ギヤ59
が図52(a)のようにギヤストッパ65に当接して、
駆動ギヤ59の回転、すなわち、膜状部材15の移動が
停止する。
【0253】これにより、膜状部材15の駆動用ステッ
プモータ60の初期化(イニシャライズ)を扇形の駆動
ギヤ59とギヤストッパ65との間で行うことができ
る。そのため、初期化のための力を膜状部材15に何ら
加えることなく、駆動用ステップモータ60の初期化を
行うことができる。
【0254】ここで、ステップモータ60(膜状部材1
5)の初期位置設定(初期化)の手順の具体的一例を説
明すると、車両用空調装置を車両に装着して、空調用制
御装置61を車載の電源バッテリ(図示せず)に始めて
接続するときや、電源バッテリの交換点検のために、空
調用制御装置61と電源バッテリとの間の電気接続が一
旦遮断されて、その後、空調用制御装置61と電源バッ
テリとの間が再度電気接続された場合等に、ステップモ
ータ60(膜状部材15)位置の初期化が必要となる。
【0255】そこで、空調用制御装置61においては、
電源バッテリとの間の電気接続の信号、車両エンジンの
イグニッションスイッチのオン信号等に基づいて、ステ
ップモータ60(膜状部材15)の初期位置設定の必要
条件(電源バッテリとの間の電気接続完了後に、イグニ
ッションスイッチが最初にオンされたとき等)を判定す
ると、空調用制御装置61によりモータ60に所定時間
通電して、扇形の駆動ギヤ59を図52(a)の矢印a
方向に所定時間回転駆動し、扇形の駆動ギヤ59をギヤ
ストッパ65に当接させる。
【0256】これにより、ステップモータ60(膜状部
材15)の初期位置を自動的に設定することができ、こ
の駆動ギヤ59とギヤストッパ65との当接状態をステ
ップモータ18の入力パルスのステップ数=0の位置と
する。
【0257】なお、第24実施形態では、膜状部材15
の駆動手段としてステップモータ60を用いた場合にお
ける初期化について説明したが、ステップモータ60と
同様に初期化の必要な他の駆動手段にも第24実施形態
を適用できることはもちろんである。
【0258】(他の実施形態)本発明は上記実施形態に
限定されることなく、以下に例示するように種々変形可
能である。
【0259】上記各実施形態では膜状部材15の全体
形状を一体成形しているが、膜状部材15の全体形状を
一体成形せずに、複数に分割して成形した分割体を一体
に接合して、膜状部材15の全体形状を構成しても良
い。膜状部材15の補強リブ15cについても、図4の
形状に限定されることなく変形可能である。
【0260】上記各実施形態では膜状部材15の往復
動方向Aにおいて、駆動軸16を1箇所のみ配置してい
るが、膜状部材15の往復動方向Aにおいて複数箇所に
連動する駆動軸16を配置して、この複数箇所の駆動軸
16から膜状部材15に駆動力を伝達するようにしても
良い。
【0261】膜状部材15の往復動方向Aの一端部に
ワイヤー等の連結部材を介して駆動手段(リンクレバー
等)を連結し、この駆動手段から連結部材を介して膜状
部材15の一端部に常に駆動力(引っ張り力または押し
出し力)を伝達することにより、膜状部材15を移動さ
せるようにしても良い。
【0262】膜状部材15に磁性を持たせて、膜状部
材15をリニアモータにて直接往復動させるようにして
も良い。また、逆に、駆動手段としてモータを使用せず
に、手動操作力を膜状部材15に伝達して、膜状部材1
5を移動させるようにしても良い。
【0263】上記各実施形態では、膜状部材15の一
端部をそのまま収納空間24内に直線的に進入させ、膜
が伸びた状態で膜状部材15の一端部を収納している
が、膜状部材15の一端部を収納空間24内に渦巻き状
に巻回して収納してもよい。
【0264】上記各実施形態では、前述したように、
車両用空調装置におけるエアミックス用膜状部材15と
吹出モード切替用膜状部材35に本発明を適用した場合
について説明したが、車両用空調装置における内外気切
替用膜状部材に本発明を適用しても良い。また、車両用
空調装置に限らず、本発明は種々な分野における空気通
路の切替に広く適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による車両用空調装置を
示す断面図である。
【図2】図1の作動説明図である。
【図3】(a)は第1実施形態の要部断面図、(b)は
(a)の駆動ギヤ部の側面図、(c)は(a)、(b)
の膜状部材の平面図である。
【図4】(a)は第2実施形態の駆動ギヤ部の側面図、
(b)は(a)の膜状部材の平面図、(c)は膜状部材
とガイド部材との嵌合状態を示す側面図である。
【図5】(a)は第3実施形態の要部斜視図、(b)は
第3実施形態の膜状部材を示す平面図である。
【図6】(a)は第4実施形態の要部斜視図、(b)は
(a)の平面図である。
【図7】(a)は第5実施形態の要部斜視図、(b)、
(c)は第5実施形態の作動説明図である。
【図8】(a)は第6実施形態の要部斜視図、(b)は
第6実施形態の膜状部材を示す平面図である。
【図9】第7実施形態の膜状部材の斜視図である。
【図10】第8実施形態による膜状部材の駆動機構の説
明図である。
【図11】第9実施形態による膜状部材の収納空間部分
の断面図である。
【図12】図11のA−A矢視断面図である。
【図13】図11のB−B矢視断面図である。
【図14】図11のC−C矢視断面図である。
【図15】第9実施形態の空調ケース開口と膜状部材と
の関係を示す概略正面図である。
【図16】第10実施形態による車両用空調装置を示す
断面図である。
【図17】(a)は第10実施形態によるエアミックス
用駆動ギヤ部の断面図で、(b)は(a)のA−A矢視
断面図である。
【図18】(a)は第10実施形態による吹出モード用
駆動ギヤ部の断面図で、(b)は(a)のA−A矢視断
面図である。
【図19】第11実施形態による駆動ギヤ部の断面図で
ある。
【図20】第11実施形態による膜状部材押さえ部材の
一例を示す断面図である。
【図21】第11実施形態による膜状部材押さえ部材の
他の例を示す断面図である。
【図22】図21の膜状部材押さえ部材の拡大断面図で
ある。
【図23】第11実施形態による膜状部材押さえ部材の
更に他の例を示す断面図である。
【図24】第12実施形態による駆動ギヤ部の断面図で
ある。
【図25】第13実施形態による車両用空調装置のフェ
イスモード時を示す断面図である。
【図26】第13実施形態による車両用空調装置のバイ
レベルモード時を示す断面図である。
【図27】第13実施形態による車両用空調装置のフッ
トモード時を示す断面図である。
【図28】第13実施形態による車両用空調装置のデフ
ロスタモード時を示す断面図である。
【図29】第13実施形態の要部断面図である。
【図30】第13実施形態の吹出モード切替用膜状部材
の開口パターンを示す部分正面図である。
【図31】第14実施形態の要部断面図である。
【図32】第14実施形態の吹出モード切替用膜状部材
の開口パターンを示す部分正面図である。
【図33】第15実施形態の課題の説明図である。
【図34】第15実施形態の課題の説明図である。
【図35】第15実施形態による膜状部材の端部形状を
示す正面図である。
【図36】第15実施形態による膜状部材の端部形状を
示す斜視図である。
【図37】第16実施形態による膜状部材の端部形状を
示す正面図である。
【図38】第17実施形態による膜状部材の端部の補強
リブを示す正面図である。
【図39】第17実施形態による膜状部材の端部の補強
リブを示す斜視図である。
【図40】第18実施形態の課題の説明図である。
【図41】第18実施形態による膜状部材の座屈防止用
格子部材の概略説明図である。
【図42】第19実施形態の課題の説明図である。
【図43】第19実施形態の課題の説明図である。
【図44】第19実施形態の作用の説明図である。
【図45】第19実施形態による駆動ギヤ部分の拡大断
面図である。
【図46】第19実施形態に用いるインボリュートギヤ
の説明図である。
【図47】第20実施形態による駆動ギヤ部分の拡大断
面図である。
【図48】第21実施形態による駆動ギヤ部分の拡大断
面図である。
【図49】第22実施形態による駆動ギヤ部分の歯形部
分の拡大図である。
【図50】第22実施形態による駆動ギヤ機構の拡大図
である。
【図51】(a)は第23実施形態による車両用空調装
置を示す断面図、(b)は第23実施形態の膜状部材を
示す平面図である。
【図52】(a)は第24実施形態による車両用空調装
置を示す断面図、(b)は第24実施形態の膜状部材駆
動用ステップの制御ブロック図である。
【符号の説明】
13…冷風バイパス通路(空気通路)、14…ヒータコ
ア通風路(空気通路)、15、35…膜状部材、16、
38…駆動軸(駆動手段)、17、18、36、37…
ガイド部材(ガイド手段)、19、20、39、40…
駆動ギヤ(駆動手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川島 誠文 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 上村 幸男 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3L011 BH02 BJ02 3L081 AA03 AA06 AB03 GA02 HA00 HB04

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気通路(13、14、5、6、7)に
    対して往復動可能に配置され、前記空気通路(13、1
    4、5、6、7)を開閉する可撓性を有する膜状部材
    (15、35)と、前記膜状部材(15、35)の少な
    くとも1箇所に前記膜状部材(15、35)の往復動の
    ための駆動力を付与する駆動手段(16、19、20、
    38、39、40、59、60)と、 前記膜状部材(15、35)が往復動するように前記膜
    状部材(15、35)をガイドするガイド手段(17、
    18、36、37)とを有し、 前記膜状部材(15、35)は前記駆動手段(16、1
    9、20、38、39、40、59、60)から押し出
    し力が付与されるときにも前記ガイド手段(17、1
    8、36、37)に沿って前進できる剛性を有するよう
    に構成されていることを特徴とする空気通路開閉装置。
  2. 【請求項2】 前記空気通路(13、14、5、6、
    7)側の開口(23)の縁部に形成されたシール面(2
    1)に前記膜状部材(15、35)が風圧により圧接す
    ることにより、前記膜状部材(15、35)が前記空気
    通路(13、14、5、6、7)を閉じるようになって
    おり、 前記膜状部材(15、35)に、その往復動方向と垂直
    な方向に延びる補強部(15c)を形成したことを特徴
    とする請求項1に記載の空気通路開閉装置。
  3. 【請求項3】 前記空気通路(13、14、5、6、
    7)側の開口(23)の縁部に形成されたシール面(2
    1)に前記膜状部材(15、35)が風圧により圧接す
    ることにより、前記膜状部材(15、35)が前記空気
    通路(13、14、5、6、7)を閉じるようになって
    おり、 前記膜状部材(15、35)に、その往復動方向と平行
    な方向に延びる補強部(15g、15h、15j)を形
    成したことを特徴とする請求項1に記載の空気通路開閉
    装置。
  4. 【請求項4】 前記補強部は、前記膜状部材(15、3
    5)の面から突出する補強リブ(15g、15h)であ
    り、 前記補強リブ(15g、15h)が嵌入係止される凹部
    (21a)を前記シール面(21)側に形成したことを
    特徴とする請求項3に記載の空気通路開閉装置。
  5. 【請求項5】 前記空気通路(13、14、5、6、
    7)において前記膜状部材(15、35)の風下側に、
    前記膜状部材(15、35)の風圧による変形を抑制す
    る格子部材(25)を備えたことを特徴とする請求項1
    ないし4のいずれか1つに記載の空気通路開閉装置。
  6. 【請求項6】 前記膜状部材(15、35)のうち、前
    記往復動方向の端部にストッパー手段(15i)を備え
    るとともに、前記前記空気通路(13、14、5、6、
    7)側の開口(23)に、前記膜状部材(15、35)
    のストッパー手段(15i)を所定位置にて係止するス
    トッパー手段(27)を備えたことを特徴とする請求項
    1ないし5のいずれか1つに記載の空気通路開閉装置。
  7. 【請求項7】 前記膜状部材(15、35)に、前記駆
    動手段(16、19、20、38、39、40、59、
    60)から駆動力が付与される駆動力伝達部(15j)
    を形成するとともに、 この駆動力伝達部(15j)の剛性を前記膜状部材(1
    5、35)の他の部位より高くしたことを特徴とする請
    求項1ないし6のいずれか1つに記載の空気通路開閉装
    置。
  8. 【請求項8】 前記膜状部材(15、35)の往復動方
    向の端部を収納する収納空間(24)を備えることを特
    徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の空気
    通路開閉装置。
  9. 【請求項9】 前記収納空間(24)に、前記膜状部材
    (15、35)の風下側の面を部分的に支持する支持手
    段(30)を備えることを特徴とする請求項8に記載の
    空気通路開閉装置。
  10. 【請求項10】 前記支持手段(30)は、前記膜状部
    材(15、35)のうち、前記往復動方向と垂直な方向
    の両端部を支持するように形成されていることを特徴と
    する請求項9に記載の空気通路開閉装置。
  11. 【請求項11】 前記収納空間(24)において、前記
    支持手段(30)の形成部位より奥側の部位に、前記膜
    状部材(15、35)の風上側および風下側の両面と対
    向する隙間(32、33)を設けたことを特徴とする請
    求項9または10に記載の空気通路開閉装置。
  12. 【請求項12】 前記膜状部材(15、35)の往復動
    方向の端部を収納する収納空間(24)と、 前記収納空間(24)に設けられ、前記膜状部材(1
    5、35)の風下側の面を部分的に支持する支持手段
    (30)と、 前記空気通路(13、14、5、6、7)側の開口(2
    3)の縁部に全周にわたって、前記膜状部材(15、3
    5)の風下側の面に向かうように形成された盛り上がり
    部(23a)とを備えることを特徴とする請求項1ない
    し7のいずれか1つに記載の空気通路開閉装置。
  13. 【請求項13】 前記駆動手段は、駆動軸(16、3
    8)と、前記駆動軸(16、38)により回転する駆動
    ギヤ(19、20、39、40)とを有し、前記駆動ギ
    ヤ(19、20、39、40)の回転により前記膜状部
    材(15、35)を往復動させるようになっており、 前記駆動ギヤ(19、20、39、40)を前記膜状部
    材(15、35)の風下側に配置することを特徴とする
    請求項1ないし12のいずれか1つに記載の空気通路開
    閉装置。
  14. 【請求項14】 前記駆動ギヤ(19、20、39、4
    0)を前記膜状部材(15、35)より下方側に配置す
    ることを特徴とする請求項13に記載の空気通路開閉装
    置。
  15. 【請求項15】 前記駆動ギヤ(19、20、39、4
    0)を前記膜状部材(15、35)より上方側に配置す
    るとともに、 前記膜状部材(15、35)を前記駆動ギヤ(19、2
    0、39、40)の歯底側へ押圧する押圧手段(34、
    41)を備えることを特徴とする請求項13に記載の空
    気通路開閉装置。
  16. 【請求項16】 前記空気通路(13、14、5、6、
    7)に空気を送風する送風手段の作動時のみに前記膜状
    部材(15、35)の往復動を行うようにしたことを特
    徴とする請求項13ないし15のいずれか1つに記載の
    空気通路開閉装置。
  17. 【請求項17】 前記駆動手段は、駆動軸(16、3
    8)と、前記駆動軸(16、38)により回転する駆動
    ギヤ(19、20、39、40)とを有し、前記駆動ギ
    ヤ(19、20、39、40)の回転により前記膜状部
    材(15、35)を往復動させるようになっており、 前記空気通路(13、14、5、6、7)を形成するケ
    ース部材(1)に、前記膜状部材(15、35)を前記
    駆動ギヤ(19、20、39、40)の歯底側へ押圧す
    る押圧手段(34、41)を備えることを特徴とする請
    求項1ないし12のいずれか1つに記載の空気通路開閉
    装置。
  18. 【請求項18】 前記押圧手段(34、41)を前記駆
    動ギヤ(19、20、39、40)よりも軸方向の外方
    側に配置して前記ケース部材(1)に一体成形すること
    を特徴とする請求項17に記載の空気通路開閉装置。
  19. 【請求項19】 前記押圧手段(34、41)を前記駆
    動ギヤ(19、20、39、40)よりも軸方向の内方
    側に配置して前記ケース部材(1)と別体で成形するこ
    とを特徴とする請求項17に記載の空気通路開閉装置。
  20. 【請求項20】 空気通路(13、14、5、6、7)
    に対して往復動可能に配置された可撓性を有する膜状部
    材(15、35)と、 前記膜状部材(15、35)の少なくとも1箇所に前記
    膜状部材(15、35)の往復動のための駆動力を付与
    する駆動手段(16、19、20、38、39、40、
    59、60)とを有し、 前記膜状部材(15、35)の少なくとも一端部が自由
    端となっており、 前記自由端を持った膜状部材(15、35)が往復動す
    ることにより、前記空気通路(13、14、5、6、
    7)を開閉するようになっており、 更に、前記空気通路(13、14、5、6、7)は、前
    記膜状部材(15、35)の前記往復動方向と垂直な方
    向に複数個配置された開口(6a、6b)を有してお
    り、 前記複数個の開口(6a、6b)の間の仕切部(6c)
    の延長方向上の位置に前記駆動手段(16、19、2
    0、38、39、40、59、60)を配置することを
    特徴とする空気通路開閉装置。
  21. 【請求項21】 空気通路(13、14、5、6、7)
    に対して往復動可能に配置された可撓性を有する膜状部
    材(15、35)と、 前記膜状部材(15、35)の少なくとも1箇所に前記
    膜状部材(15、35)の往復動のための駆動力を付与
    する駆動手段(16、19、20、38、39、40、
    59、60)とを有し、 前記膜状部材(15、35)の少なくとも一端部が自由
    端となっており、 前記自由端を持った膜状部材(15、35)が往復動す
    ることにより、前記空気通路(13、14、5、6、
    7)を開閉するようになっており、 更に、前記空気通路(13、14、5、6、7)は、前
    記膜状部材(15、35)の前記往復動方向と垂直な方
    向に複数個配置された開口(6a、6b)を有してお
    り、 前記複数個の開口(6a、6b)の少なくとも1つは、
    空気流れ状態が常に許容される開口(6b)であり、 前記駆動手段(16、19、20、38、39、40、
    59、60)を、前記空気流れ状態が常に許容される開
    口(6b)を含む延長方向上の位置に配置することを特
    徴とする空気通路開閉装置。
  22. 【請求項22】 請求項21に記載の空気通路開閉装置
    は車両用空調装置に備えられるものであって、 前記複数個の開口(6a、6b)のうち、前記空気流れ
    状態が常に許容される開口(6b)はサイドフェイス用
    開口であり、前記複数個の開口(6a、6b)のうち、
    他の開口(6a)はセンタフェイス用開口であることを
    特徴とする空気通路開閉装置。
  23. 【請求項23】 前記駆動手段は駆動ギヤ(19、2
    0、39、40)であり、前記膜状部材(15、35)
    には前記駆動ギヤ(19、20、39、40)とかみ合
    う穴部(15a、15b)が前記駆動ギヤ(19、2
    0、39、40)と同一位置の延長方向に設けられてい
    ることを特徴とする請求項20ないし22のいずれか1
    つに記載の空気通路開閉装置。
  24. 【請求項24】 前記膜状部材(15、35)の往復動
    方向の端部の少なくとも一方に凹形状(15p)を形成
    することにより、前記膜状部材(15、35)の往復動
    方向の端部において、前記ガイド部材(17、18、3
    6、37)により支持される部分に対して前記ガイド部
    材(17、18、36、37)により支持されない部分
    が凹むようにしたことを特徴とする請求項1ないし19
    のいずれか1つに記載の空気通路開閉装置。
  25. 【請求項25】 前記膜状部材(15、35)のうち、
    少なくとも往復動方向の端部のいずれか一方に、他の部
    位より剛性を高めた補強部(15c)を形成したことを
    特徴とする請求項1ないし24のいずれか1つに記載の
    空気通路開閉装置。
  26. 【請求項26】 前記駆動手段は、駆動軸(16、3
    8)と、前記駆動軸(16、38)により回転する駆動
    ギヤ(19、20、39、40)とを有し、 前記膜状部材(15、35)には前記駆動ギヤ(19、
    20、39、40)がかみ合う穴部(15a、15b、
    35a)が設けられており、 前記駆動ギヤ(19、20、39、40)の回転により
    前記膜状部材(15、35)を往復動させるようになっ
    ており、 前記駆動ギヤ(19、20、39、40)の歯(53)
    のかみ合い面(54)が前記穴部(15a、15b、3
    5a)の進行方向の端面(51)より常に後方側に位置
    するように前記駆動ギヤ(19、20、39、40)を
    構成したことを特徴とする請求項1ないし12および2
    0ないし25のいずれか1つに記載の空気通路開閉装
    置。
  27. 【請求項27】 前記駆動手段は、駆動軸(16、3
    8)と、前記駆動軸(16、38)により回転する駆動
    ギヤ(19、20、39、40)とを有し、 前記膜状部材(15、35)には前記駆動ギヤ(19、
    20、39、40)がかみ合う穴部(15a、15b、
    35a)が設けられており、 前記駆動ギヤ(19、20、39、40)の回転により
    前記膜状部材(15、35)を往復動させるようになっ
    ており、 前記駆動ギヤ(19、20、39、40)の歯(53)
    の幅(S)が歯底から歯先に向かって次第に減少するよ
    うに前記駆動ギヤ(19、20、39、40)を構成し
    たことを特徴とする請求項1ないし12および20ない
    し25のいずれか1つに記載の空気通路開閉装置。
  28. 【請求項28】 前記駆動ギヤ(19、20、39、4
    0)の歯(53)はインボリュート歯であることを特徴
    とする請求項26または27に記載の空気通路開閉装
    置。
  29. 【請求項29】 空気通路(13、14、5、6、7)
    に対して往復動可能に配置された可撓性を有する膜状部
    材(15、35)と、 前記膜状部材(15、35)の少なくとも1箇所に前記
    膜状部材(15、35)の往復動のための駆動力を付与
    する駆動手段(16、19、20、38、39、40、
    59、60)とを有し、 前記膜状部材(15、35)の少なくとも一端部が自由
    端となっており、 前記自由端を持った膜状部材(15、35)が往復動す
    ることにより、前記空気通路(13、14、5、6、
    7)を開閉することを特徴とする空気通路開閉装置。
  30. 【請求項30】 前記空気通路(13、14、5、6、
    7)において前記膜状部材(15、35)の曲げ部の外
    側部位に、前記膜状部材(15、35)の曲げ部に沿っ
    た曲げ形状を有する格子部材(25、25a)を配置す
    ることを特徴とする請求項1ないし29のいずれか1つ
    に記載の空気通路開閉装置。
  31. 【請求項31】 前記空気通路(13、14、5、6、
    7)において前記膜状部材(15、35)の風上側に、
    前記膜状部材(15、35)の自重による変形を抑制す
    る格子部材(25a)を配置することを特徴とする請求
    項1ないし29のいずれか1つに記載の空気通路開閉装
    置。
  32. 【請求項32】 前記駆動手段には、前記膜状部材(1
    5、35)を往復動させるための駆動力を発生する駆動
    源(60)と、 前記駆動源(60)の動きと連動する連動部材(59)
    と、 前記連動部材(59)の位置を所定位置に規制するスト
    ッパ部材(65)とを備え、 前記連動部材(59)の位置を所定位置に規制すること
    により、前記駆動源(60)の位置を初期化することを
    特徴とする請求項1ないし31のいずれか1つに記載の
    空気通路開閉装置。
  33. 【請求項33】 前記膜状部材(15、35)のうち、
    前記シール面(21)側の摺動面に低摩擦層を設け、前
    記膜状部材(15、35)のうち、前記シール面(2
    1)と反対側の面に前記補強部(15c、15g、15
    h、15j)を設けることを特徴とする請求項2ないし
    4のいずれか1つに記載の空気通路開閉装置。
  34. 【請求項34】 前記膜状部材(15、35)の往復動
    方向の中間部に開口部(58)を設け、 前記膜状部材(15、35)の自由端が前記空気通路
    (13、14、5、6、7)の外側に位置したままの状
    態で、前記開口部(58)により前記空気通路(13、
    14、5、6、7)を開口するようにしたことを特徴と
    する請求項1ないし33のいずれか1つに記載の空気通
    路開閉装置。
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