JP3956869B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷風と温風の風量割合を調整して吹出空気温度を調整する車両用空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両用空調装置では、冷風と温風の風量割合を調整して吹出空気温度を調整するエアミックス方式が代表的な温度調整方式になっている。
【0003】
このエアミックス方式における温度調整手段であるエアミックスドアとしては、板ドアタイプ、フィルムドアタイプ等が知られている。
【0004】
図8(a)は板ドアによりエアミックスドアを構成する場合を示しており、1枚の板ドアからなるエアミックスドア30を回転軸31を中心として回転操作して、ヒータコア5をバイパスする冷風通路6とヒータコア5側の温風通路7の通路面積を調整して、冷風と温風の風量割合を調整している。
【0005】
なお、図8(a)において、エアミックスドア30の破線位置30aは冷風通路6が全開で、温風通路7が全閉となる最大冷房位置であり、1点鎖線位置30bは温風通路7が全開で、冷風通路6が全閉となる最大暖房位置である。
【0006】
また、図9(a)は可撓性を有する膜状部材40aからなるフィルムドアを用いてエアミックスドア40を構成する場合を示しており、膜状部材40aには図9(b)に示すように空気通過用の開口部40bが設けてある。そして、膜状部材40aの上下両端部を巻き取り軸41、42に連結し、この両巻き取り軸41、42を連動して回転させることにより、膜状部材40aの上下両端部を巻き取り軸41、42に巻き取ったり、巻き取り軸41、42から送り出す(巻き戻す)ようになっている。また、膜状部材40aの上下中間部は中間ガイド部43によりガイドされる。
【0007】
両巻き取り軸41、42の回転により、膜状部材40aが冷風通路6と温風通路7を横断するように移動して、膜状部材40aの開口部40bと冷風通路6および温風通路7との重合位置が変化して、冷風通路6と温風通路7の通路(開口)面積を調整するようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前者の板ドアにより構成されるエアミックスドア30の場合には、板ドアの回転操作のための作動空間をケース2内に設定する必要があり、ケース2の体格が大きくなるという不具合がある。
【0009】
また、エアミックスドア30を最大冷房位置30aから中間温度制御位置(実線位置)側へ回転操作すると、温風通路7のうち板ドア回転方向の通路が開口すると同時に板ドア左右側方の通路(図8(a)の紙面垂直方向の通路)も開口するので、温風通路7の通路面積が急激に増加してしまう。
【0010】
また、エアミックスドア30を最大暖房位置30bから中間温度制御位置(実線位置)側へ回転操作するときも、冷風通路7のうち、板ドア回転方向の通路が開口すると同時に板ドア左右側方の通路(図8(a)の紙面垂直方向の通路)も開口するので、冷風通路6の通路面積がやはり急激に増加してしまう。
【0011】
これに反し、エアミックスドア30を実線で例示する中間温度制御位置に操作しているときは、冷風通路6および温風通路7のうち、板ドア左右側方の通路(実線位置)は既に開いたままであるので、板ドアの回転角の変化に対して冷風通路6および温風通路7の通路面積の変化が緩慢となる。
【0012】
この結果、板ドアからなるエアミックスドア30による吹出空気温度の制御特性は図8(b)に示すように悪化する。図8(b)の横軸は、エアミックスドア30の回転角であり、最大冷房位置30aにおける回転角を0°とし、そして、最大暖房位置30bにおける回転角を最大角度θとしている。
【0013】
図8(b)に示すようにエアミックスドア30の回転角の変化に対して最大冷房位置30aおよび最大暖房位置30b付近の領域▲1▼、▲2▼で吹出空気温度が急変し、中間温度制御域▲3▼にて吹出空気温度の変化が緩慢な特性となる。このため、最大冷房位置30aおよび最大暖房位置30b付近の領域▲1▼、▲2▼では、吹出空気温度を制御しにくくなるという不具合が生じる。
【0014】
一方、後者のフィルムドアにより構成されるエアミックスドア40の場合には、膜状部材40aが冷風通路6と温風通路7を横断するように移動するので、板ドアのような回転作動空間を必要とせず、ケース2の体格を小型化できる利点がある。
【0015】
また、常に膜状部材40aに設けた開口部40bのみを通過して冷風通路6および温風通路7に空気が流れるから、膜状部材40aの移動位置変化に対して冷風通路6と温風通路7の通路面積を一定割合で変化させることができる。このため、図9(c)に示すように膜状部材40aの開口部40bの位置変化により最大冷房状態と最大暖房状態との間の全域にわたってほぼ直線的に吹出空気温度を調整できる。従って、フィルムドアからなるエアミックスドア40によれば、板ドアを用いる場合よりも吹出空気温度制御特性を改善できるという利点がある。
【0016】
なお、図9(c)において、横軸の「0」は、膜状部材40aの開口部40bが冷風通路6上に重合して冷風通路6を全開するとともに膜状部材40aの膜部が温風通路7上に重合して温風通路7を全閉する最大冷房位置を示し、横軸の「L」は膜状部材40aの開口部40bが温風通路7上に重合して温風通路7を全開するとともに膜状部材40aの膜部が冷風通路6上に重合して冷風通路6を全閉する最大暖房位置を示す。
【0017】
しかし、フィルムドアをなす膜状部材40aに設けた一定面積の開口部40bが移動して冷風通路6および温風通路7の通路面積を調整するから、膜状部材40aの開口部40bを図9(a)に示すように、最大冷房位置と最大暖房位置との間の中間温度制御位置に移動させて、吹出空気温度を25℃付近の中間温度域に調整する場合にも、ケース2内の通路面積は必ず開口部40bの開口面積に制限されてしまう。
【0018】
つまり、板ドアからなるエアミックスドア30を用いる場合には、常に冷風通路6と温風通路7の両者を通過して空気が流れるので、ケース2内の通風圧損を低減できるが、フィルムドアからなるエアミックスドア40の場合には、ケース2内の通路面積が常に開口部40bの開口面積に制限されてしまい、通風圧損が増大する。
【0019】
このため、年間を通して最も使用頻度の高い中間温度域での通路圧損が板ドアタイプに比較して大幅に高くなり、送風騒音の増大、送風機消費電力の増大等の原因になっている。
【0020】
本発明は上記点に鑑みて、中間温度域での通路圧損を低減でき、且つ、吹出空気温度制御特性が良好なエアミックス方式の車両用空調装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、冷風通路(6)側に設けられ、冷風通路(6)だけの通路面積を調整する冷風用エアミックスドア(9)と、
温風通路(7)側に設けられ、温風通路(7)だけの通路面積を調整する温風用エアミックスドア(10)とを備え、
この冷風用エアミックスドア(9)と温風用エアミックスドア(10)をともに、両通路(6、7)の空気流れと直交する方向にスライドして通路面積を調整するスライドドアにより構成し、
冷風通路(6)を冷風用エアミックスドア(9)により全開するとともに温風通路(7)を温風用エアミックスドア(10)により全閉することにより最大冷房状態を設定し、
冷風通路(6)を冷風用エアミックスドア(9)により全閉するとともに温風通路(7)を温風用エアミックスドア(10)により全開することにより最大暖房状態を設定し、
最大冷房状態と最大暖房状態との間の中間温度制御域では、冷風用エアミックスドア(9)および温風用エアミックスドア(10)のうち、いずれか一方のドアを両通路(6、7)の一方の全開状態に維持したまま、他方のドアの操作位置を調整することにより両通路(6、7)の他方の通路面積を調整して、車室内への吹出空気温度を調整することを特徴とする。
【0022】
これによると、両エアミックスドア(10)を両通路(6、7)の空気流れと直交する方向にスライドするスライドドアにより構成しているから、板ドアのような回転作動空間を必要とせず、空調装置を小型化できる。
【0023】
しかも、各エアミックスドア(10)が空気流れと直交する方向にスライドすることにより、各通路(6、7)の通路面積を調整するから、各通路(6、7)に常に、各エアミックスドア(10)の操作位置(スライド量)に対応した通路開口部のみが形成され、この通路開口部のみを通過して各通路(6、7)に空気が流れる。
【0024】
従って、各エアミックスドア(10)が各通路(6、7)の全閉状態から開き始める時にも、回転式板ドアのように通路面積が急激に増加するという現象が発生せず、各エアミックスドア(10)の操作位置に対応して各通路(6、7)の空気流量を直線的に変化させることができる。この結果、吹出空気温度の制御特性を制御しやすい直線的な特性にすることができる。
【0025】
更に、最大冷房状態と最大暖房状態との間の中間温度制御域では、両エアミックスドア(9、10)のうち、いずれか一方のドアを両通路(6、7)の一方の全開状態に維持したまま、他方のドアの操作位置を調整することにより両通路(6、7)の他方の通路面積を調整して、車室内への吹出空気温度を調整するから、中間温度制御域では冷風通路(6)と温風通路(7)の両者を同時に全開状態にすることができる。
【0026】
このため、従来のフィルムドアタイプに比較して、通風圧損を大幅に低減できるので、送風騒音の低減、および送風機駆動用モータの消費電力低減に極めて有利である。
【0027】
請求項2に記載の発明では、請求項1において最大冷房状態と最大暖房状態との間の中間温度制御域に、冷風通路(6)を冷風用エアミックスドア(9)により全開するとともに温風通路(7)を温風用エアミックスドア(10)により全開する両通路同時全開状態を設定することを特徴とする。
【0028】
このように、冷風通路(6)と温風通路(7)の同時全開状態を設定することにより、通風圧損の低減を効果的に実現できる。
【0029】
請求項3に記載の発明のように、請求項1または2において、冷風用エアミックスドア(9)および温風用エアミックスドア(10)を構成するスライドドアは、具体的には、可撓性を有する膜状部材(9a、10a)により構成できる。
【0030】
請求項4に記載の発明では、請求項3において、膜状部材(9a、10a)の一端部を固定し、膜状部材(9a、10a)の他端部が一端部に対して開離、接近する方向に移動することにより、冷風通路(6)および温風通路(7)の開口部上における膜状部材(9a、10a)の一端部からの長さが変化して、冷風通路(6)および温風通路(7)の通路面積を変化させることを特徴とする。
【0031】
これによると、膜状部材(9a、10a)の一端部を固定したままとし、そして、膜状部材(9a、10a)の一端部からの長さが変化することにより、通路面積を変化させるから、両通路(6、7)を形成する部材(実施形態ではケース2)に対して膜状部材(9a、10a)が摺動することなく、膜状部材(9a、10a)の一端部からの長さが変化して通路面積を変化させることができる。
【0032】
このため、膜状部材(9a、10a)と通路側部材(2)との間の摺動摩擦が発生せず、膜状部材操作力を低減でき、また、摺動摩擦音の発生を防止できる等の効果を発揮できる。
【0033】
請求項5に記載の発明では、請求項4において、膜状部材(9a、10a)の他端部を巻き取り軸(9c、10c)に連結し、巻き取り軸(9c、10c)が膜状部材(9a、10a)の一端部に対して開離、接近する方向に回転しながら移動することにより、膜状部材(9a、10a)の他端部が巻き取り軸(9c、10c)に対して巻き取られ、あるいは巻き取り軸(9c、10c)から送り出されるようにしたことを特徴とする。
【0034】
これによると、巻き取り軸(9c、10c)が回転しながら移動することにより膜状部材(9a、10a)の他端部の操作位置を確実に移動させることができる。
【0035】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下本発明の一実施形態を図に基づいて説明する。図1は本実施形態に基づく車両用空調装置の室内空調ユニット部のうち、空調本体ユニット1部分の縦断面図である。
【0037】
車両用空調装置の室内空調ユニット部は、本例では図示しない送風機ユニットと、空調本体ユニット1との2つの部分に大別され、図1の前後上下の各矢印は空調本体ユニット1の車両搭載状態における方向を示す。
【0038】
空調本体ユニット1は車室内前部の計器盤内側のうち、車両左右方向の略中央部に配置されるセンター置きレイアウトになっている。これに反し、送風機ユニット1は空調本体ユニット1の車両左右方向の側方である助手席前方の位置にオフセット配置される。
【0039】
送風機ユニットは周知のようにその上部に内外気切替箱を配置し、この内外気切替箱の下方に遠心式の送風機を配置している。そして、内外気切替箱に切替導入される外気または内気を送風機により空調本体ユニット1に向けて送風するようになっている。
【0040】
空調本体ユニット1は樹脂製のケース2を有し、このケース2は、通常、車両左右(幅)方向の中央部に位置する分割面(図示せず)で左右2つに分割成形された分割ケース体を適宜の金属ばねクランプ、ねじ等の締結手段にて一体に連結したものである。このケース2内の最前部には、上記送風機の送風空気が流入する空気入口空間3が形成されている。
【0041】
ケース2内を送風機ユニット1の送風空気が車両前方側から車両後方側へ向かって流れるようになっており、そして、ケース2内に、その空気上流側から順に蒸発器4、ヒータコア5が直列に配列されている。
【0042】
この蒸発器4は、図示しない圧縮機、凝縮器、減圧手段とともに周知の冷凍サイクルを構成するもので、ケース2内の空気を冷却する冷房用熱交換器である。蒸発器4は減圧手段により減圧された低圧冷媒が流れる偏平チューブとこの偏平チューブに接合されたコルゲートフィンとから構成される熱交換用コア部を有し、この熱交換用コア部を送風空気が車両前後方向に通過する。
【0043】
また、ヒータコア5は、内部を流れる温水(エンジン冷却水)を熱源としてケース2内の空気を加熱する暖房用熱交換器であって、周知のごとく温水が流れる偏平チューブとこの偏平チューブに接合されたコルゲートフィンとから構成される熱交換用コア部を有し、この熱交換用コア部を送風空気が車両前後方向に通過する。
【0044】
次に、車室内へ吹き出す空気の吹出温度を調整する温度調整機構を説明すると、ヒータコア5の高さを蒸発器4の1/2程度にしてヒータコア5をケース2内の下方側空間に配置することにより、ヒータコア5の上方側に冷風通路6を形成している。この冷風通路6はヒータコア5をバイパスして冷風を流すためのものである。そして、冷風通路6の下方側に温風通路7が形成されている。この温風通路7はヒータコア5で加熱される温風が流れる通路である。
【0045】
冷風通路6および温風通路7の開口形状は後述の図2、3、5に示すように矩形状であり、冷風通路6および温風通路7の開口周縁部にはシール面8a、8b、8cがケース2と一体に形成されている。
【0046】
そして、ケース2内において、冷風通路6の上流部に冷風用エアミックスドア9が配置され、ヒータコア5(温風通路7)の上流部に温風用エアミックスドア10が配置されている。
【0047】
次に、冷風用エアミックスドア9および温風用エアミックスドア10の具体的構成を図2〜図4により説明すると、両エアミックスドア9、10はいずれも、薄膜部材9a、10aを用いた同一構成のフィルムドアにて構成している。
【0048】
両エアミックスドア9、10の薄膜部材9a、10aの一端部を適宜の固定部材9b、10bにてケース2側のシール面8a、8b、8cの壁面に固定している。固定部材9b、10bは例えば、係止頭部を持つピン状の部材により構成できる。薄膜部材9a、10aの他端部は巻き取り軸9c、10cに連結している。
【0049】
薄膜部材9a、10aの一端部の固定位置に対して巻き取り軸9c、10cが回転しながら接近、開離する方向(軸方向と直交方向)Aに移動することにより、薄膜部材9a、10aの他端部が巻き取り軸9c、10cに巻き取られたり、あるいは薄膜部材9a、10aの他端部が巻き取り軸24c、25cから送り出されるようになっている。
【0050】
具体的には、巻き取り軸9c、10cが図2の矢印方向B(時計方向)に回転するときは、薄膜部材9a、10aの他端部が巻き取り軸24c、25cから送り出され、薄膜部材9a、10aの他端部が巻き取り軸9c、10cとともに薄膜部材9a、10aの一端部(固定部)から離れる方向(図2の右方向)に移動する。
【0051】
これに反し、巻き取り軸9c、10cが図2の矢印方向Bと逆方向(反時計方向)に回転するときは、薄膜部材9a、10aの他端部が巻き取り軸24c、25cに巻き取られ、薄膜部材9a、10aの他端部が巻き取り軸9c、10cとともに薄膜部材9a、10aの一端部(固定部)に接近する方向(図2の左方向)に移動する。
【0052】
これにより、薄膜部材9a、10aの他端部の位置が巻き取り軸9c、10cとともに矢印方向Aに変化して薄膜部材9a、10aの一端部からの長さ(送り出し長さ)が変化することにより、冷風通路6および温風通路7を開閉する。
【0053】
このように、巻き取り軸9c、10cを回転しながらドア移動方向Aに移動させるためのドア操作機構は種々な機構により構成でき、本例では、ウォームギヤ機構を用いてドア操作機構を構成している。
【0054】
具体的には、図3、図4に示すように各巻き取り軸9c、10cごとに専用のアクチュエータ11、12を設定している。このアクチュエータ11、12はサーボモータにより構成され、ウォーム軸13、14を回転駆動する。このウォーム軸13、14は各巻き取り軸9c、10cに対してそれぞれ直交状に配置される。
【0055】
ここで、ウォーム軸13、14は冷風通路6および温風通路7の通風の妨げとならないように、冷風通路6および温風通路7の開口形状の側方に配置される。ウォーム軸13、14の外周面には、巻き取り軸9c、10cの矢印A方向の移動範囲の全長にわたってねじ状の形態をなすウォーム13a、14aが形成されている。また、巻き取り軸9c、10cの軸方向の一端部にはウォームホイール9d、10d(図3)を形成し、このウォームホイール9d、10dをウォーム13a、14aとかみ合わせるようになっている。
【0056】
一方、冷風通路6および温風通路7の開口部周縁に形成されるケース側のシール面8a〜8cにおいて、薄膜部材9a、10aが接触する範囲の左右外側に隣接して、ラック15、16が設けてある。このラック15、16とかみ合うピニオン9e、10eが巻き取り軸9c、10cの軸方向両端部付近に設けてある。
【0057】
ウォーム軸13、14およびラック15、16は巻き取り軸移動方向Aと平行に配置され、ウォーム軸13、14のウォーム13a、14aおよびラック15、16は、巻き取り軸9c、10cの矢印A方向の移動範囲の全長にわたって形成されている。
【0058】
アクチュエータ11、12によりウォーム軸13、14を回転駆動するとウォーム13a、14aとウォームホイール9d、10dとのかみ合いにより巻き取り軸9c、10cが回転する。このとき、巻き取り軸9c、10cのピニオン9e、10eがラック15、16とかみ合っているので、巻き取り軸9c、10cは滑りを起こすことなく、確実に回転しながら矢印A方向に移動する。従って、アクチュエータ11、12の回転量を制御することにより各巻き取り軸9c、10cの回転量を制御し、それにより、各巻き取り軸9c、10cの矢印A方向の移動位置を制御できるようになっている。
【0059】
なお、薄膜部材9a、10aの材質は巻き取り軸9c、10cに巻き取り可能な可撓性を有する樹脂フィルム材であれば、種々なものを使用でき、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、PPS(ポリフェニレンサルファイド)フィルム等が好適である。また、薄膜部材9a、10aの厚さは例えば、200μm程度である。
【0060】
次に、空調本体ユニット1に対する冷風用エアミックスドア9および温風用エアミックスドア10の具体的配置形態を図1に基づいて説明する。冷風用エアミックスドア9においては、薄膜部材9aの一端部、すなわち、上端部を固定部材9bにて冷風通路6の入口開口部の上端部のシール面8aに固定し、薄膜部材9aの他端部、すなわち、下端部を巻き取り軸9cに連結している。このため、薄膜部材9aの下端部が巻き取り軸9cとともに上下方向(矢印A方向)に移動する。
【0061】
これに対し、温風用エアミックスドア10においては、薄膜部材10aの一端部、すなわち、下端部を固定部材10bにて温風通路7の入口開口部の下端部のシール面8cに固定し、薄膜部材10aの他端部、すなわち、上端部を巻き取り軸10cに連結している。このため、薄膜部材10aの上端部が巻き取り軸10cとともに上下方向(矢印A方向)に移動する。
【0062】
冷風用エアミックスドア9においては巻き取り軸9cが上下方向Aに移動することにより薄膜部材9aの下端部位置が変位して、冷風通路6の通路(開口)面積を増減する。同様に、温風用エアミックスドア10においては巻き取り軸10cが上下方向Aに移動することにより薄膜部材10aの下端部位置が変位して、温風通路7の通路(開口)面積を増減する。
【0063】
これにより、冷風通路6の通路面積と温風通路7の通路面積との比率を調整して冷風通路6を流れる冷風aと温風通路7を流れる温風bとの風量割合を調整する。
【0064】
なお、図1において、ケース側のシール面8bは冷風通路6と温風通路7との間に位置するるものであり、この上下方向中間のシール面8bの位置まで冷風用巻き取り軸9cが移動すると、冷風用薄膜部材9aにより冷風通路6が全閉される。また、温風用巻き取り軸10cがシール面8bの位置まで移動すると温風用薄膜部材10aにより温風通路7が全閉される。
【0065】
ケース2内部において、冷風通路6の下流側(車両後方側)に空気混合部17が形成され、この空気混合部17において冷風通路6の冷風aと温風通路7からの温風bとを混合するようになっている。なお、温風通路7はヒータコア5の下流側(車両後方側)にて上方へ向かうように曲げ形成され、温風bがヒータコア5上方の空気混合部17に向かって流れるようになっている。
【0066】
ケース2のうち、車両後方側の上方部には空気混合部17に隣接して吹出開口部18が開口している。この吹出開口部18は空気混合部17で温度調整された空調空気を車室内へ吹き出すためのものである。具体的には、吹出開口部18として、乗員の足元部に向けて空調空気を吹き出すためのフット開口部、乗員の上半身に向けて空調空気を吹き出すためのフェイス開口部、および車両フロントガラス内面に向けて空調空気を吹き出すためのデフロスタ開口部が設けられ、これらの複数の吹出開口部18を図示しない吹出モードドアにより切替開閉するようになっている。
【0067】
図5は本実施形態の電気制御部のブロック図であり、空調制御装置20はCPU、ROMおよびRAM等を含んで構成される周知のマイクロコンピュータとその周辺回路等から構成されるもので、ROM内に空調制御のための制御プログラムを記憶しており、その制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行う。空調制御装置20の入力側にはセンサ群21からのセンサ検出信号、空調パネル22からの操作信号が入力される。
【0068】
センサ群21には、周知の外気温センサ21a、内気温センサ21b、日射センサ21c、蒸発器吹出空気温度センサ21d、温水(エンジン冷却水)温度センサ21e等が備えられている。
【0069】
また、空調パネル22には、周知の温度設定スイッチ22a、内外気切替スイッチ22b、吹出モードスイッチ22c、風量切替スイッチ22d、図示しない冷凍サイクルの圧縮機の作動を断続するエアコンスイッチ22e等が備えられている。
【0070】
空調制御装置20の出力側には、図示しない圧縮機の電磁クラッチ23、図示しない送風機ユニットの送風機駆動用モータ24、図示しない内外気切替ドアの駆動用アクチュエータ25、図示しない吹出モード切替ドアの駆動用アクチュエータ26、冷風用エアミックスドア9の巻き取り軸9cの駆動用アクチュエータ11、および温風用エアミックスドア10の巻き取り軸10cの駆動用アクチュエータ12等が接続され、これらの機器の作動が空調制御装置20の出力信号により制御される。
【0071】
次に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。空調制御装置20は、センサ群41の検出信号、空調パネル42からの操作信号等を読み込み、吹出開口部18から車室内へ吹き出す空気の目標吹出温度TAOを算出する。この目標吹出温度TAOは空調熱負荷変動にかかわらず、車室内を温度設定スイッチ22aにより設定した設定温度Tsetに維持するために必要な車室内への吹出空気温度であって、TAOは周知のごとくこの設定温度Tset、およびセンサ21a〜21cにより検出される外気温Tam、内気温Tr、日射量Tsに基づいて算出する。
【0072】
そして、空調制御装置20は、冷風用エアミックスドア9の操作位置および温風用エアミックスドア10の操作位置をそれぞれ個別に、目標吹出温度TAOと、蒸発器吹出空気温度Teおよび温水温度Twに基づいて決定し、冷風用エアミックスドア9および温風用エアミックスドア10の操作位置を制御することにより、車室内へ吹き出す空気の温度を目標吹出温度TAOとなるように制御する。
【0073】
以下、冷風用エアミックスドア9および温風用エアミックスドア10の操作位置制御を図6および図7により具体的に説明する。図6(a)は冷風用エアミックスドア9および温風用エアミックスドア10の巻き取り軸9c、10cが薄膜部材9a,10aの一端部の固定位置に最も近接した位置に移動することにより、薄膜部材9a,10aが巻き取り軸9c、10cに最大限巻き取られた状態にあり、冷風通路6および温風通路7を全開している。
【0074】
これに対し、図6(b)は冷風用エアミックスドア9および温風用エアミックスドア10の巻き取り軸9c、10cが薄膜部材9a,10aの一端部の固定位置から最も開離した位置に移動することにより、薄膜部材9a,10aが巻き取り軸9c、10cから最大限送り出された(巻き戻された)状態にあり、薄膜部材9a,10aが冷風通路6および温風通路7を全閉している。
【0075】
図6(a)に示す巻き取り軸9c、10cの通路全開位置を以下「0」として表し、図6(b)に示す巻き取り軸9c、10cの通路全閉位置を以下「100」として表す。
【0076】
図7(a)は、横軸に巻き取り軸9c、10cの移動位置をとり、縦軸に車室内への吹出空気温度をとったものである。
【0077】
いま、空調制御装置20にて算出される目標吹出温度TAOに基づいて、車室内吹出空気を最大限に冷却する最大冷房状態を設定する場合には、冷風用エアミックスドア9および温風用エアミックスドア10を図7(b)の操作位置に操作する。
【0078】
具体的には、冷風用エアミックスドア9の巻き取り軸9cをアクチュエータ11により通路全開位置「0」に移動させ、冷風通路6を全開する。これと同時に、温風用エアミックスドア10の巻き取り軸10cを通路全閉位置「100」に移動させ、温風通路7を全閉する。これにより、蒸発器4で冷却された冷風aの全量が冷風通路6を通過して吹出開口部18から車室内へ吹き出して、最大冷房性能を発揮できる。
【0079】
次に、図7(c)は、目標吹出温度TAOが上昇して冷風用エアミックスドア9および温風用エアミックスドア10の操作位置を最大冷房位置から温度制御域へ若干量移行した場合を示している。具体的には、冷風用エアミックスドア9の巻き取り軸9cは通路全開位置「0」を維持して、冷風通路6の全開状態を維持する。これに反し、温風用エアミックスドア10の巻き取り軸10cは通路全閉位置「100」と通路全開位置「0」との中間位置「50」付近に移動している。これにより、温風用エアミックスドア10の膜状部材10aが温風通路7を50%程度開口する。
【0080】
従って、蒸発器4を通過した冷風の一部が温風通路7に流入して温風bとなり、この温風bと冷風aが混合されるので、車室内への吹出空気温度を上昇させることができる。
【0081】
次に、図7(d)は、図7(c)よりも車室内への吹出空気温度を更に上昇させる場合であって、具体的には、冷風用エアミックスドア9の巻き取り軸9cおよび温風用エアミックスドア10の巻き取り軸10cをともに通路全開位置「0」に操作している。従って、冷風通路6および温風通路7をともに全開している。これにより、図7(c)の状態よりも温風bの風量割合を増加して車室内への吹出空気温度を更に上昇させることができる。
【0082】
しかも、冷風通路6および温風通路7をともに全開するから、ケース2内部の通路面積が最大となり、ケース2内部の通風圧損を最小状態に低減できる。特に、図7(d)の状態、すなわち、中間温度制御状態は年間を通して最も使用頻度の高い制御域であるから、空調装置作動時の送風騒音および送風機駆動用モータ24の消費電力を効果的に低減できる。
【0083】
次に、図7(e)は、図7(d)よりも車室内への吹出空気温度を更に上昇させる場合であって、具体的には、温風用エアミックスドア10の巻き取り軸10cを通路全開位置「0」に維持したまま、冷風用エアミックスドア9の巻き取り軸9cは通路全閉位置「100」と通路全開位置「0」との中間位置「50」付近に移動させている。これにより、冷風通路6が半開状態となり、冷風風量が減少し、温風風量が増加するので、吹出空気温度を更に上昇させることができる。
【0084】
次に、図7(f)は、車室内吹出空気を最大限に加熱する最大暖房状態を設定した場合であり、具体的には、温風用エアミックスドア10の巻き取り軸10cを通路全開位置「0」に維持したまま、冷風用エアミックスドア9の巻き取り軸9cを通路全閉位置「100」に操作している。これにより、温風通路7を全開し、冷風通路6を全閉するので、蒸発器4通過後の空気の全量をヒータコア5で加熱することができ、最大暖房性能を発揮できる。
【0085】
ところで、冷風用エアミックスドア9および温風用エアミックスドア10をともに膜状部材9a、10aからなるフィルムドアで構成し、膜状部材9a、10aの他端部をケース側シール面8a〜8c上で巻き取り軸9c、10cに巻き取ったり、巻き取り軸9c、10cから送り出すことにより、冷風通路6および温風通路7の通路(開口)面積を変化させるから、巻き取り軸9c、10cの操作位置の変化により冷風通路6および温風通路7の通路面積をほぼ比例的に変化させることができる。
【0086】
その結果、巻き取り軸9c、10cの操作位置の変化により冷風風量と温風風量との割合をほぼ比例的に変化させて、車室内への吹出空気温度を、図7(a)のように最大冷房状態と最大暖房状態との間の全域で直線的に変化させることができる。従って、中間温度制御域における通風圧損の低減による送風騒音の低減及び送風機駆動用モータ24の消費電力の低減と、最大冷房状態および最大暖房状態付近での温度制御性の改善とを両立できる。
【0087】
更に、本実施形態による冷風用エアミックスドア9および温風用エアミックスドア10の操作機構によると、次のような効果も発揮できる。
【0088】
(1)冷風用エアミックスドア9および温風用エアミックスドア10を構成する膜状部材9a、10aの一端部をケース2側に固定したまま、膜状部材9a、10aの他端側がケース2側のシール面8a〜8c上で巻き取り軸9c、10cに巻き取られたり、あるいは巻き取り軸9c、10cから送り出されるだけで、シール面8a〜8cに対して両膜状部材9a、10aが摺動することがない。
【0089】
これにより、両膜状部材9a、10aとケース2側との間に摺動摩擦が発生せず、両膜状部材9a、10aの駆動は基本的には転がり力ですむから、両膜状部材9a、10aの駆動のための操作力を従来技術に比較して大幅に低減できる。
【0090】
(2)両膜状部材9a、10aの摺動摩擦がないから、摺動摩擦力に対抗する引っ張り強度や引き裂き強度を両膜状部材9a、10aに設定する必要がない。その結果、両膜状部材9a、10aの具体的材質として、前述したようにPETフィルム、PPSフィルム等の樹脂フィルム材をそのまま使用でき、材料コストを低減できる。
【0091】
(3)両膜状部材9a、10aの摺動摩擦がないから、摺動摩擦音の発生も防止できる。
【0092】
(4)巻き取り軸9c、10cのピニオン9e、10eをケース2側のラック15、16にかみ合わせているから、ウォーム軸13、14の回転により巻き取り軸9c、10cを確実に回転させることができ、巻き取り軸9c、10cの滑りを防止できる。
【0093】
(他の実施形態)
なお、上記の一実施形態では、冷風用エアミックスドア9および温風用エアミックスドア10を構成する膜状部材9a、10aの一端部をケース2側に固定し、膜状部材9a、10aの他端部をケース側シール面8a〜8c上で巻き取り軸9c、10cに巻き取ったり、巻き取り軸9c、10cから送り出すことにより、冷風通路6および温風通路7の通路(開口)面積を変化させるようにしているが、本発明はこのようなドア構成のものだけに限定されず、ドア構成を以下のように変形可能である。
【0094】
例えば、特開2002−79819号公報に記載されているような、可撓性を有する膜状部材をケース側シール面上でスライド移動させるタイプのスライドドアを用いて、冷風用エアミックスドア9および温風用エアミックスドア10を構成してもよい。
【0095】
すなわち、冷風用エアミックスドア9の膜状部材および温風用エアミックスドア10の膜状部材がそれぞれケース側に形成したガイド溝に沿ってケース側シール面上でスライド移動することにより、冷風通路6および温風通路7の通路(開口)面積を図7のように独立に変化させることができる。
【0096】
従って、特開2002−79819号公報に記載のスライドドアにより構成した冷風用エアミックスドア9および温風用エアミックスドア10によって、冷風通路6および温風通路7の通路面積を変化させるようにしても、中間温度制御域における通風圧損を低減でき、且つ、最大冷房状態および最大暖房状態付近での温度制御性を改善できる。
【0097】
但し、この変形例によると、膜状部材がケース側シール面上でスライド移動するので、膜状部材とケース側シール面との間に摺動抵抗が発生するという不利な面がある。
【0098】
また、冷風用エアミックスドア9および温風用エアミックスドア10を、可撓性を有する膜状部材でなく、剛体で構成されたスライドドアにより構成し、この剛体のスライドドアをケース側シール面上でスライドさせることにより、冷風通路6および温風通路7の通路面積を図7のように独立に変化させる構成としてもよい。
【0099】
要は、冷風通路6および温風通路7の空気流れと直交する方向にスライドして通路面積を調整するスライドドアにて、冷風用エアミックスドア9および温風用エアミックスドア10を構成すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による車両用空調装置の空調本体ユニット部分の縦断面図である。
【図2】本発明の一実施形態によるエアミックスドア(フィルムドア)の概略斜視図である。
【図3】図2のエアミックスドアの操作機構を示す平面図である。
【図4】図3の断面図である。
【図5】本発明の一実施形態による電気制御部のブロック図である。
【図6】(a)は図2のエアミックスドア(フィルムドア)の全開状態の平面図、(b)は図2のエアミックスドア(フィルムドア)の全閉状態の平面図である。
【図7】本発明の一実施形態によるエアミックスドア(フィルムドア)の作動説明図である。
【図8】(a)は従来技術による車両用空調装置の空調本体ユニット部分の縦断面図、(b)は(a)による温度制御特性図である。
【図9】(a)は別の従来技術による車両用空調装置の空調本体ユニット部分の縦断面図、(b)は(a)の膜状部材の平面図、(c)は(a)による温度制御特性図である。
【符号の説明】
2…ケース、6…冷風通路、7…温風通路、9…冷風用エアミックスドア、10…温風用エアミックスドア、9a、10a…膜状部材、9c、10c…巻き取り軸。

Claims (5)

  1. 冷風が流れる冷風通路(6)と、
    温風が流れる温風通路(7)と、
    前記冷風通路(6)側に設けられ、前記冷風通路(6)だけの通路面積を調整する冷風用エアミックスドア(9)と、
    前記温風通路(7)側に設けられ、前記温風通路(7)だけの通路面積を調整する温風用エアミックスドア(10)とを備え、
    前記冷風用エアミックスドア(9)および前記温風用エアミックスドア(10)をともに、前記両通路(6、7)の空気流れと直交する方向にスライドして前記通路面積を調整するスライドドアにより構成し、
    前記冷風通路(6)を前記冷風用エアミックスドア(9)により全開するとともに前記温風通路(7)を前記温風用エアミックスドア(10)により全閉することにより最大冷房状態を設定し、
    前記冷風通路(6)を前記冷風用エアミックスドア(9)により全閉するとともに前記温風通路(7)を前記温風用エアミックスドア(10)により全開することにより最大暖房状態を設定し、
    前記最大冷房状態と前記最大暖房状態との間の中間温度制御域では、前記冷風用エアミックスドア(9)および前記温風用エアミックスドア(10)のうち、いずれか一方のドアを前記両通路(6、7)の一方の全開状態に維持したまま、他方のドアの操作位置を調整することにより前記両通路(6、7)の他方の通路面積を調整して車室内への吹出空気温度を調整することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記中間温度制御域に、前記冷風通路(6)を前記冷風用エアミックスドア(9)により全開するとともに前記温風通路(7)を前記温風用エアミックスドア(10)により全開する両通路同時全開状態を設定することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記冷風用エアミックスドア(9)および前記温風用エアミックスドア(10)を構成するスライドドアを、可撓性を有する膜状部材(9a、10a)により構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記膜状部材(9a、10a)の一端部を固定し、前記膜状部材(9a、10a)の他端部が前記一端部に対して開離、接近する方向に移動することにより、前記冷風通路(6)および前記温風通路(7)の開口部上における前記膜状部材(9a、10a)の前記一端部からの長さが変化して、前記冷風通路(6)および前記温風通路(7)の通路面積を変化させることを特徴とする請求項3に記載の車両用空調装置。
  5. 前記膜状部材(9a、10a)の他端部を巻き取り軸(9c、10c)に連結し、前記巻き取り軸(9c、10c)が前記開離、接近する方向に回転しながら移動することにより、前記膜状部材(9a、10a)の他端部が前記巻き取り軸(9c、10c)に対して巻き取られ、あるいは前記巻き取り軸(9c、10c)から送り出されるようにしたことを特徴とする請求項4に記載の車両用空調装置。
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