JP2006001378A - 車両用空調装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 再加熱防止リブ26を設けた車両用空調装置において、バイレベル吹出モードで適度な上下温度差を付けることができるようにする。
【解決手段】 再加熱防止リブ26によって空気混合部19の方向へ向けられた温風の少なくとも一部を、冷風バイパス通路15を流れてきた冷風と隔てるための冷温風分離ガイド27を空気混合部19中に設けた。
これは、空気混合部19中に冷温風分離ガイド27を設けることにより、ヒータコア13からの温風と冷風バイパス通路15からの冷風とが混ざり過ぎることを防止でき、バイレベル吹出モードではフット吹出温に対して適度な温度差でフェイス吹出温を低くすることができ、頭寒足熱の良好なエアコントロールとすることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 再加熱防止リブ26によって空気混合部19の方向へ向けられた温風の少なくとも一部を、冷風バイパス通路15を流れてきた冷風と隔てるための冷温風分離ガイド27を空気混合部19中に設けた。
これは、空気混合部19中に冷温風分離ガイド27を設けることにより、ヒータコア13からの温風と冷風バイパス通路15からの冷風とが混ざり過ぎることを防止でき、バイレベル吹出モードではフット吹出温に対して適度な温度差でフェイス吹出温を低くすることができ、頭寒足熱の良好なエアコントロールとすることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、車両用空調装置に関するものであり、特にエアミックスドアにて温風と冷風との混合割合を可変して温度調節するエアミックス方式の車両用空調装置に関するものである。
従来、車両用空調装置の吹出温度調節方法として、エアミックス方式が多く採用されている。つまり、エアミックスドアの開度調整により加熱用熱交換器であるヒータコアを通過する空気量と、ヒータコアをバイパスする空気量との割合を変更して車室内への吹出空気温度を調節するものである。
そして、上記エアミックス方式を採用した車両用空調装置において、フェイス吹出モード時にエアミックスドアをホット側にすると、フェイス吹出口より使用上限温度(約30℃)以上の暖風が吹き出し、温度コントロールされた空気の使用領域が狭くなっている。これを防ぐため、本出願人は先に特許文献1に示す技術を開示している。これは、ヒータコアをバイパスする第2の冷風バイパス通路を設け、この冷風バイパス通路を通してヒータコアにて加熱されていない冷風をフェイス吹出口から吹き出させるものである。
片や、ヒータコアには車両走行用エンジンの冷却水を熱源とするものが多く、ヒータコアを使用しない冷房時などにはウォータバルブなどによって冷却水の供給を停止するものもあるが、ウォータバルブなどを省いて車両走行用エンジンが稼動している間は常にヒータコアに冷却水を流通させ、エアミックスドアによる通過空気量の調節だけで吹出空気温度の調節を行うものがある。
図2は、そのような従来の空調ユニット10の縦断面図であり、フェイス吹出モード時の状態を示している。ヒータコア13に常に温水が流通している空調ユニット10では、図2に示すように、フェイス吹出モード時にヒータコア13をバイパスした冷風が、ヒータコア13からの輻射熱によって再加熱されてしまい、吹き出し温度が上昇する傾向がある。
これに対して上記特許文献1に示す従来技術で対応するには、空調ケース11で構成する空気通路が複雑となるうえ、空調ケース11が大きくなってしまう。そこで、他に図3に示す従来技術がある。図3は、従来の他の実施形態における空調ユニット10の縦断面図であり、バイレベル吹出モード時の状態を示している。
これは、空調ケース11の内壁面からヒータコア13と空気混合部19との間に再加熱防止リブ(輻射熱軽減板部)26を突出させて設けたものであり、ヒータコア13へ通風しない場合には空気混合部19を通過する冷風に掛かるヒータコア13からの輻射熱を遮って軽減すると共に、ヒータコア13へ通風した場合にはヒータコア13を通過した温風を空気混合部19の方向へ向かうようにしたものである。
特開平5−85147号公報
しかしながら、上記従来技術では図3に示すように、空気混合部19にて冷風と温風とが混ざり過ぎてしまい、頭寒足熱を狙ったバイレベル吹出モードにおいてフェイス吹出温とフット吹出温との上下温度差が付き難いという問題点がある。
本発明は、この従来技術の問題点に鑑みて成されたものであり、再加熱防止リブを設けた車両用空調装置において、バイレベル吹出モードで適度な上下温度差を付けることのできるようにすることを目的としている。
本発明は上記目的を達成するために、請求項1ないし請求項4に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、空調用空気の通路を形成する空調ケース(11)と、空調ケース(11)内に設けられ、空調用空気を加熱する加熱用熱交換器(13)と、空調ケース(11)内にて加熱用熱交換器(13)をバイパスして流れる冷風バイパス通路(15)と、加熱用熱交換器(13)と冷風バイパス通路(15)との上流側に配置されて加熱用熱交換器(13)を通過する空気と冷風バイパス通路(15)を通過する空気との風量割合を調整する風量割合調整手段(16)と、加熱用熱交換器(13)で加熱されて供給される温風と冷風バイパス通路(15)から供給される冷風とを混合させる空気混合部(19)と、加熱用熱交換器(13)と空気混合部(19)との間で、冷風バイパス流路(15)と反対側の空調ケース(11)内壁から突出するように設けられて加熱用熱交換器(13)へ通風しない場合には空気混合部(19)を通過する冷風に掛かる加熱用熱交換器(13)からの輻射熱を遮って軽減すると共に、加熱用熱交換器(13)へ通風した場合には加熱用熱交換器(13)を通過した温風を空気混合部(19)の方向へ向ける輻射熱軽減板部(26)とを備える車両用空調装置において、
輻射熱軽減板部(26)によって空気混合部(19)の方向へ向けられた温風の少なくとも一部を、冷風バイパス通路(15)を流れてきた冷風と隔てるための冷温風分離板部(27)を空気混合部(19)中に設けたことを特徴としている。
輻射熱軽減板部(26)によって空気混合部(19)の方向へ向けられた温風の少なくとも一部を、冷風バイパス通路(15)を流れてきた冷風と隔てるための冷温風分離板部(27)を空気混合部(19)中に設けたことを特徴としている。
この請求項1に記載の発明によれば、空気混合部(19)中に冷温風分離板部(27)を設けることにより、加熱用熱交換器(13)からの温風と冷風バイパス通路(15)からの冷風とが混ざり過ぎることを防止でき、バイレベル吹出モードではフット吹出温に対して適度な温度差でフェイス吹出温を低くすることができ、頭寒足熱の良好なエアコントロールとすることができる。
また、請求項2に記載の発明では、冷温風分離板部(27)は、輻射熱軽減板部(26)に対して空気流れ上流側へずらして設けていることを特徴としている。この請求項2に記載の発明によれば、輻射熱軽減板部(26)に対して冷温風分離板部(27)をずらして配置することにより、フェイス吹出モード時には再加熱を防止する範囲を広くすることができるうえ、バイレベル吹出モード時にはフット吹出温に対してフェイス吹出温を低く温度差を付けることができることとなる。
また、請求項3に記載の発明では、冷温風分離板部(27)は、空調ケース(11)に一体にして設けていることを特徴としている。この請求項3に記載の発明によれば、空調装置のコストを抑えることができる。
また、請求項4に記載の発明では、加熱用熱交換器(13)は、車両走行用エンジンの冷却水を熱源とするものであり、車両走行用エンジンが稼動している間は常に冷却水が流通するようになっていることを特徴としている。この請求項4に記載の発明によれば、ウォータバルブを無くした簡素なヒータシステムとすることができ、空調装置のコストを抑えることができる。ちなみに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態における空調ユニット10の縦断面図であり、バイレベル吹出モード時の状態を示している。本実施形態の車両用空調装置の通風系は、大別して、空調ユニット10と図示しない送風機ユニットとの2つの部分に分かれている。送風機ユニットは車室内の計器盤下方部のうち、中央部から助手席側へオフセットして配置されており、これに対し、空調ユニット10は車室内の計器盤下方部のうち、左右方向の略中央部に配置されている。
送風機ユニットは、周知の如く内気(車室内空気)と外気(車室外空気)とを切換導入する内外気切換箱と、この内外気切換箱から導入される空気を送風する送風機とから構成されている。この送風機は周知の遠心多翼ファン(シロッコファン)を電動モータにて回転駆動するものである。空調ユニット10は、1つの共通の空調ケース11内に冷媒蒸発器(冷却用熱交換器)12とヒータコア(加熱用熱交換器)13とを、両方とも一体的に内蔵するタイプのものである。
空調ケース11はポリプロピレンのような、ある程度弾性を有し、強度的にも優れた樹脂の成形品からなり、図1の上下方向(車両上下方向)に分割面を有する左右2分割のケースからなる。この左右2分割のケースは、上記熱交換器12・13、後述のドアなどの機器を収納した後に、金属バネクリップやねじなどの締結手段により一体に結合されて空調ケース11を構成する。
空調ユニット10は、車室内の計器盤下方部の略中央部に、車両の前後および上下方向に対して図1に示す形態で配置されている。そして、空調ケース11の下方且つ車両前方側の部位には、空気流入口14が配設されており、この空気流入口14には、前述の送風機ユニットから送風される空調空気が流入する。尚、この空気流入口14は助手席前方の部位に配置される送風機ユニットの空気出口部に接続するために、空調ケース11のうち、助手席側の側面に開口している。
空調ケース11内において、空気流入口14直後(本実施形態では直上)の部位には、冷媒蒸発器12が空気通路の全域を横切るように配置されている。この冷媒蒸発器12は、周知の如く冷凍サイクルの冷媒の蒸発潜熱を空調用空気から吸熱して、空調用空気を冷却するものである。ここで冷媒蒸発器12は、図1に示すように、車両上下方向には薄型で、車両左右方向に長手方向が向く形態で空調ケース11内に設置されている。
また、冷媒蒸発器12は周知の積層型のものであり、アルミニウムなどの金属薄板を2枚張り合わせて構成した偏平チューブ間にコルゲートフィンを介在して多数積層配置し、一体ろう付けしたものである。そして、冷媒蒸発器12の空気流れ下流側(車両上方側)に、所定の間隔を開けてヒータコア13が隣接配置されている。
このヒータコア13は、冷媒蒸発器12を通過した冷風を再加熱するものであり、その内部に高温のエンジン冷却水(温水)が流れ、このエンジン冷却水を熱源として空気を加熱するものである。尚、本実施形態では車両走行用のエンジンが稼動している間は常に冷却水が流通するようになっている。このヒータコア13も冷媒蒸発器12と同様に、車両上下方向には薄型で、車両左右方向に長手方向が向く形態で空調ケース11内に設置されている。
また、ヒータコア13は周知のものであり、アルミニウムなどの金属薄板を溶接などにより断面偏平状に接合してなる偏平チューブ間にコルゲートフィンを介在して多数積層配置し、一体ろう付けしたものである。また、空調ケース11内で、ヒータコア13の車両前方側部位には、このヒータコア13をバイパスして空気(冷風)が流れる冷風バイパス通路15が形成されている。
また、空調ケース11内で、冷媒蒸発器12とヒータコア13との間には、ヒータコア13で加熱される温風とヒータコア13をバイパスする冷風(すなわち、冷風バイパス通路15を流れる冷風)との風量割合を調整する平板状のエアミックスドア(風量割合調整手段)16が配置されている。ここでエアミックスドア16は、ヒータコア13の下面に沿って車両の前後方向にスライドする、いわゆるスライドドアが採用されている。
このエアミックスドア16は、上記風量割合の調整により空気温度を調整する温度調整手段となっている。尚、スライドドアの駆動機構については様々な方法があるため、ここでの具体的な説明は省略する。そして、図示しない空調装置の制御装置により、位置が制御されるようになっている。
また、空調ケース11内において、冷風バイパス通路15の空気下流側(車両上方側の部位)には、ヒータコア13や冷風バイパス通路15との間に所定間隔を開け、斜め前方へ延びる壁面17が形成されている。この壁面17により冷風バイパス通路15の直後から斜め前方へ向かう冷風通路18が形成され、この冷風通路18の下流側(上方側)はヒータコア13の上方部において合流し、冷風と温風との混合を行う冷温風混合空間19を形成している。
そして、空調ケース11の上面部において、車両後方側の部位にはフェイス開口部20が開口している。このフェイス開口部20は、冷温風混合空間19から温度制御された空調用空気が第1入口孔20aを通って流入するものであって、図示しないフェイスダクトを介してフェイス吹出口に接続され、この吹出口から車室内の乗員上半身に向けて風を吹き出す。
また、空調ケース11内には第2入口孔22が形成され、この第2入口孔22の下流に形成された空間には、第3入口孔23aと第4入口孔25aとが形成されている。そして、入口孔20aと入口孔22とは、フェイスドア21によって選択的に開閉される。すなわち、フェイス開口部20と入口孔22はフェイスドア21によって開閉される。このフェイスドア21は、空調ケース11に回動可能に支持された回転軸21aと、この回転軸21aに設けられた板部21bとにより構成される。
また、第3入口孔23aの下流側にデフロスタ開口部23が設けられており、第4入口孔25aの下流側にフット開口部25が設けられている。そして、第3入口孔23aと第4入口孔25aとは、デフロスタフット切換用ドア24によって選択的に開閉される。すなわち、デフロスタ開口部23とフット開口部25とはデフロスタフット切換用ドア24によって開閉される。
このデフロスタフット切換用ドア24は、回転軸の両側に板部を有する、いわゆるバタフライドアとなっており、より具体的には空調ケース11に回動可能に支持された回転軸24aと、この回転軸24aの上方側に設けられて第3入口孔23aを開閉する板部24bと、回転軸24aの下方側に設けられて第4入口孔25aを開閉する板部24cとにより構成される。
フェイスドア21とデフロスタフット切換用ドア24は、吹出モード切換用のドア手段であり、図示しないリンク機構に連結されて、吹出モード切換機構(サーボモータのようなアクチュエータ)により連動操作されるようになっている。そして、空調ケース11の上面部において車両前方側の部位に開口されたデフロスタ開口部20は、冷温風混合空間19から温度制御された空調空気が第2入口孔22と第3入口孔23aとを通って流入するものであり、図示しないデフロスタダクトを介してデフロスタ吹出口に接続され、この吹出口から、車両前面窓ガラスの内面に向けて風を吹き出す。
また、フット開口部25は、冷温風混合空間19から温度制御された空調空気が第2入口孔22と第4入口孔25aとを通って流入するものであり、図示しないフットダクトを介してフット吹出口に接続され、このフット吹出口から乗員足元に温風を吹き出す。尚、上述したフェイスドア21とデフロスタフット切換用ドア24は、いずれも各回転軸21a・24aおよび各回転軸21a・24aと一体に結合された各板部21b・24b・24cとを有し、各回転軸21a・24aは長さが略同一である。また、各板部21b・24b・24cは樹脂または金属製のドア基板を有し、この基板の片面もしくは表裏両面にウレタンフォームのような弾性シール材を貼着した構造となっている。
最後に、本発明に関する要部構成として、本実施形態の空調ユニット10は、空調ケース11の内壁面からヒータコア13と空気混合部19との間に再加熱防止リブ(輻射熱軽減板部)26を突出させて設けている。これは、ヒータコア13へ通風しない場合には空気混合部19を通過する冷風に掛かるヒータコア13からの輻射熱を遮って軽減すると共に、ヒータコア13へ通風した場合にはヒータコア13を通過した温風を空気混合部19の方向へ向かうようにしたものである。
そして、この再加熱防止リブ26によって空気混合部19の方向へ向けられた温風の少なくとも一部を、冷風バイパス通路15を流れてきた冷風と隔てるための冷温風分離ガイド(冷温風分離板部)27を、空気混合部19中の再加熱防止リブ26に対して空気流れ上流側へずらした位置に、空調ケース11に一体にして設けている。
次に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。車両用空調装置は、周知のように、図示しない空調操作パネルに設けられた各種操作スイッチからの操作信号、および空調制御用の各種センサからのセンサ信号が入力される図示しない空調制御装置を備えており、この空調制御装置の出力信号により各ドア16・21・24の位置が制御される。
図2は、フェイス吹出モードが設定された状態を示している。尚、図2は従来の課題を説明したものであって空調ケース11の形状が図1と一部異なっているが、ドア類の作動は同じであるため、この図を用いて説明する。フェイスドア21は、フェイス開口部20への第1入口孔20aを開放してデフロスタ開口部23への第3入口孔23aとフット開口部25への第4入口孔25aとが連通する第2入口孔22を閉塞する。
従って、デフロスタフット切換用ドア24がどの姿勢であってもデフロスタ開口部23とフット開口部25は閉塞され、送風空気はフェイス開口部20を通ってフェイス吹出口から乗員の上半身に向かって吹き出される。尚、図2のフェイス吹出モードでエアミックスドア16は最大冷房位置に操作された状態が示されているが、エアミックスドア16をこの最大冷房位置から最大暖房側へスライド操作することにより、吹出空気温度は任意に調整できる。
次に図1は、バイレベル吹出モードが設定された状態を示している。上記したフェイス吹出モードの状態からフェイスドア21を所定量だけ反時計方向に回動操作して、第1入口孔20aと第2入口孔22との中間位置とし、デフロスタフット切換用ドア24はデフロスタ開口部23への第3入口孔23aを閉塞すると共にフット開口部25への第4入口孔25aを開放する。更に、エアミックスドア16は最大冷房位置と最大暖房位置の中間位置へ操作する。
この状態では、送風機ユニットからの送風空気が空気流入口14より空調ユニット10内に流入し、冷媒蒸発器12にて冷却されて冷風となる。そして、この冷風がエアミックスドア16により冷風バイパス通路15を流れる部分とヒータコア13で再加熱される部分とに振り分けられる。
そして、ヒータコア13をバイパスした冷風は冷風通路18を上昇して冷温風混合空間19へ向かう。冷温風混合空間19では、冷風バイパス通路15からの冷風とヒータコア13を通過して再加熱された温風とが混合されるが、冷風は主にフェイス開口部20側へ流れ、温風は主にフット開口部25側へ流れる。
これにより、フット開口部25側へ向かう空気の温度よりも、フェイス開口部20へ向かう空気の温度が適度な温度差で低くなる。その結果、乗員の頭部に吹き出される吹出空気温度が乗員の足元に吹き出される吹出空気温度より低くなり、バイレベル吹出モードとして頭寒足熱型の快適な温度分布が得られる。
以後の吹出モードは図示しないが、次に、フット吹出モードが設定された状態を説明する。上記したバイレベル吹出モードの状態からフェイスドア21を更に所定量だけ反時計方向に回動操作して、フェイス開口部20への第1入口孔20aを閉塞すると共に第2入口孔22を開放する。そしてデフロスタフット切換用ドア24は、デフロスタ開口部23への第3入口孔23aをわずかに開けると共にフット開口部25への第4入口孔25aを略開放する。更に、エアミックスドア16は最大暖房位置側へ操作する。これにより、窓ガラスの曇り止めを行いながら、乗員足元への温風吹き出しによる暖房作用を行うことができる。
また、上記したフット吹出モードの状態から、デフロスタフット切換用ドア24を所定量だけ反時計方向に回動操作して、デフロスタ開口部23への第3入口孔23aの開度を大きくすると共に、フット開口部25への第4入口孔25aの開度を小さくする。これにより、デフロスタ開口部23への吹出風量を増加させてフット開口部25への吹出風量を減少させることができ、フットデフロスタ吹出モードが得られる。
更に、上記したフットデフロスタ吹出モードの状態から、デフロスタフット切換用ドア24を所定量だけ反時計方向に回動操作して、デフロスタ開口部23への第3入口孔23aを開放すると共に、フット開口部25への第4入口孔25aを閉塞する。これによりデフロスタ吹出モードとして、送風機ユニットからの送風空気は主にデフロスタ開口部23を通って車両前面窓ガラスに向かって吹き出され、前面窓ガラスの曇り止めを行う。
次に、本実施形態での特徴と、それによる効果を説明する。まず、再加熱防止リブ26によって空気混合部19の方向へ向けられた温風の少なくとも一部を、冷風バイパス通路15を流れてきた冷風と隔てるための冷温風分離ガイド27を空気混合部19中に設けている。
これによれば、空気混合部19中に冷温風分離ガイド27を設けることにより、ヒータコア13からの温風と冷風バイパス通路15からの冷風とが混ざり過ぎることを防止でき、バイレベル吹出モードではフット吹出温に対して適度な温度差でフェイス吹出温を低くすることができ、頭寒足熱の良好なエアコントロールとすることができる。
また、冷温風分離ガイド27は、再加熱防止リブ26に対して空気流れ上流側へずらして設けている。これによれば、再加熱防止リブ26に対して冷温風分離ガイド27をずらして配置することにより、フェイス吹出モード時には再加熱を防止する範囲を広くすることができるうえ、バイレベル吹出モード時にはフット吹出温に対してフェイス吹出温を低く温度差を付けることができることとなる。
また、冷温風分離ガイド27は、空調ケース11に一体にして設けている。これによれば、空調装置のコストを抑えることができる。また、ヒータコア13は、車両走行用エンジンの冷却水を熱源とするものであり、車両走行用エンジンが稼動している間は常に冷却水が流通するようになっている。これによれば、ウォータバルブを無くした簡素なヒータシステムとすることができ、空調装置のコストを抑えることができる。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、エアミックスドア16にスライドドアを採用し、デフロスタフット切換用ドア24にバタフライドアを採用しているが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、ドアの種類や構成は異なるものであっても良い。また、上述の実施形態では、両熱交換器を略上下方向に配置したタイプのものであるが、略前後方向や略左右方向に配置したタイプのものであっても良い。
上述の実施形態では、エアミックスドア16にスライドドアを採用し、デフロスタフット切換用ドア24にバタフライドアを採用しているが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、ドアの種類や構成は異なるものであっても良い。また、上述の実施形態では、両熱交換器を略上下方向に配置したタイプのものであるが、略前後方向や略左右方向に配置したタイプのものであっても良い。
11…空調ケース
13…ヒータコア(加熱用熱交換器)
15…冷風バイパス通路
16…エアミックスドア(風量割合調整手段)
19…空気混合部
26…再加熱防止リブ(輻射熱軽減板部)
27…冷温風分離ガイド(冷温風分離板部)
13…ヒータコア(加熱用熱交換器)
15…冷風バイパス通路
16…エアミックスドア(風量割合調整手段)
19…空気混合部
26…再加熱防止リブ(輻射熱軽減板部)
27…冷温風分離ガイド(冷温風分離板部)
Claims (4)
- 空調用空気の通路を形成する空調ケース(11)と、
前記空調ケース(11)内に設けられ、空調用空気を加熱する加熱用熱交換器(13)と、
前記空調ケース(11)内にて前記加熱用熱交換器(13)をバイパスして流れる冷風バイパス通路(15)と、
前記加熱用熱交換器(13)と前記冷風バイパス通路(15)との上流側に配置されて前記加熱用熱交換器(13)を通過する空気と前記冷風バイパス通路(15)を通過する空気との風量割合を調整する風量割合調整手段(16)と、
前記加熱用熱交換器(13)で加熱されて供給される温風と前記冷風バイパス通路(15)から供給される冷風とを混合させる空気混合部(19)と、
前記加熱用熱交換器(13)と前記空気混合部(19)との間で、前記冷風バイパス流路(15)と反対側の前記空調ケース(11)内壁から突出するように設けられて前記加熱用熱交換器(13)へ通風しない場合には前記空気混合部(19)を通過する冷風に掛かる前記加熱用熱交換器(13)からの輻射熱を遮って軽減すると共に、前記加熱用熱交換器(13)へ通風した場合には前記加熱用熱交換器(13)を通過した温風を前記空気混合部(19)の方向へ向ける輻射熱軽減板部(26)とを備える車両用空調装置において、
前記輻射熱軽減板部(26)によって前記空気混合部(19)の方向へ向けられた温風の少なくとも一部を、前記冷風バイパス通路(15)を流れてきた冷風と隔てるための冷温風分離板部(27)を前記空気混合部(19)中に設けたことを特徴とする車両用空調装置。 - 前記冷温風分離板部(27)は、前記輻射熱軽減板部(26)に対して空気流れ上流側へずらして設けていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
- 前記冷温風分離板部(27)は、前記空調ケース(11)に一体にして設けていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置。
- 前記加熱用熱交換器(13)は、車両走行用エンジンの冷却水を熱源とするものであり、車両走行用エンジンが稼動している間は常に冷却水が流通するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
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