JP2002052917A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP2002052917A
JP2002052917A JP2000241586A JP2000241586A JP2002052917A JP 2002052917 A JP2002052917 A JP 2002052917A JP 2000241586 A JP2000241586 A JP 2000241586A JP 2000241586 A JP2000241586 A JP 2000241586A JP 2002052917 A JP2002052917 A JP 2002052917A
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JP
Japan
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air
cool
door
bypass passage
bypass
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JP2000241586A
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Katsuyuki Osaki
勝之 大▲崎▼
Michihiro Kachi
道浩 可知
Yoshihiko Okumura
奥村  佳彦
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷房時冷風風量を不足させることなしに、2
つのエアミックスドア用いた場合よりも、暖房用熱交換
器の空気通過方向に対し空調ユニットを小型化できる空
調装置を提供すること。 【解決手段】 冷風バイパス通路15a、15bをヒー
タコア13の空気通過方向と略直交する面に有し、冷風
バイパス通路15aを通過する冷風の風量を調節する冷
風エアミックスドア16と、冷風バイパス通路15bを
通過する冷風の風量を調節するクールバイパスドア37
とを具備している。これによると、冷風エアミックスド
ア16およびクールバイパスドア37の回動半径を小さ
く抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用空調装置に
関し、特に空調ユニットを小型化できる構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用空調装置においては、空調
ユニットの小型化を目的として、暖房用熱交換器を通過
する温風と暖房用熱交換器をバイパスする冷風との風量
割合を調節するエアミックスドアを2つのドアで構成
し、一方のドアで温風の風量を調節し、他方のドアで冷
風の風量を調節するものが知られている。
【0003】例えば、特開平10−147129号公報
に記載の発明では、車両前後方向に冷房用熱交換器と暖
房用熱交換器とを車両前後方向に隣接して縦置きに配置
し、温風エアミックスドアを暖房用熱交換器の下流側に
設け、冷風エアミックスドアを暖房用熱交換器の上方の
バイパス通路に配置している。そして、温風エアミック
スドアを回動して暖房用熱交換器を通過する温風の風量
を調節し、冷風エアミックスドアを回動してバイパス通
路を通過する冷風の風量を調節することで温風と冷風と
の風量割合を調節している。
【0004】上記の構成により、エアミックスドアの設
置スペースを縮小し、車両前後方向に空調ユニットを小
型化するものが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術では、車両への空調装置搭載スペースの制約よ
り、車両前後方向(暖房用熱交換器の空気通過方向)に
対して空調ユニットの更なる小型化が求められた場合に
は、冷風エアミックスドア回動半径を小さくする必要が
あり、冷風エアミックスドアを回動半径方向に短くする
とともに、これに対応してバイパス通路の面積を小さく
しなくてはならない。
【0006】そして、バイパス通路の面積が小さくする
と、冷房時冷風風量が不足するという問題がある。
【0007】本発明は、上記点に鑑みてなされたもの
で、冷房時冷風風量を不足させることなしに、2つのエ
アミックスドア用いた場合よりも、暖房用熱交換器の空
気通過方向に対し空調ユニットを小型化できる車両用空
調装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1ないし請求項3に記載の発明では、空調ケ
ース(11)内に設けられ、この空調ケース(11)内
を流れる空気を加熱する暖房用熱交換器(13)と、こ
の暖房用熱交換器(13)をバイパスして空気を流すバ
イパス通路(15a、15b)と、回転軸を中心に回動
することにより、暖房用熱交換器(13)を通過する温
風の風量を調節する温風エアミックスドア手段(19)
と、回転軸を中心に回動することにより、バイパス通路
(15a、15b)を通過する冷風の風量を調節する冷
風エアミックスドア手段(16、37)とを備える車両
用空調装置において、バイパス通路(15a、15b)
は、第1のバイパス通路(15a)と第2のバイパス通
路(15b)とを暖房用熱交換器(13)の空気の通過
方向と略直交する面に有し、冷風エアミックスドア手段
(16、37)は、第1のバイパス通路(15a)を通
過する冷風の風量を調節する第1の冷風エアミックスド
ア(16)と、第2のバイパス通路(15b)を通過す
る冷風の風量を調節する第2の冷風エアミックスドア
(37)とを具備することを特徴としている。
【0009】これによると、冷房時求められる冷風風量
を得るために必要なバイパス通路面積を、暖房用熱交換
器(13)の空気通過方向と略直交する面に設けた第1
のバイパス通路(15a)および第2のバイパス通路
(15b)により分割して確保できるため、第1の冷風
エアミックスドア(16)および第2の冷風エアミック
スドア(37)の回動半径を小さく抑えることができ
る。
【0010】従って、従来のように2つのエアミックス
ドアを用いた場合よりも、エアミックスドア(16、1
9、37)の設置スペースを小さくすることができる。
このようにして、冷房時冷風風量を不足させることなし
に、2つのエアミックスドア用いた場合よりも、暖房用
熱交換器(13)の空気通過方向に対し空調ユニット
(10)を小型化できる。
【0011】また、請求項2に記載の発明では、第2の
バイパス通路(15b)は、この第2のバイパス通路
(15b)を通過した冷風を、車室内の乗員上半身に向
かって風を吹き出すフェイス吹出口に接続されるフェイ
ス開口部(23)に送るように配置されていることを特
徴としている。
【0012】これによると、主に冷風を必要とするフェ
イス開口部(23)を開口する吹出モードにおいて、効
率的に冷風をフェイス開口部(23)からフェイス吹出
口に送ることができる。
【0013】また、請求項3に記載の発明では、第2の
冷風エアミックスドア(37)は、最大冷房時に、第2
のバイパス通路(15b)を全開する構成であることを
特徴としている。
【0014】これによると、最大冷房時に最大冷房能力
を良好に発揮できる。
【0015】なお、上記各手段に付した括弧内の符号
は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を
示す。
【0016】
【発明の実施の形態】(一実施形態)以下、本発明の実
施の形態を図に基づいて説明する。
【0017】図1は本発明の一実施形態を示すものであ
り、本実施形態の車両用空調装置の通風系は、大別し
て、空調ユニット10と図示しない送風機ユニットとの
2つの部分に分かれている。送風機ユニット部は車室内
の計器盤下方部のうち、中央部から助手席側へオフセッ
トして配置されており、これに対し、空調ユニット10
は車室内の計器盤下方部のうち、左右方向の略中央部に
配置されている。
【0018】図示しない送風機ユニット部は周知のごと
くは内気(車室内空気)と外気(車室外空気)とを切換
導入する内外気切換箱と、この内外気切換箱から導入さ
れる空気を送風する送風機とから構成されている。この
送風機は周知の遠心多翼ファン(シロッコファン)を電
動モータにて回転駆動するものである。空調ユニット1
0は、1つの共通の空調ケース11内に蒸発器(冷房用
熱交換器)12とヒータコア(暖房用熱交換器)13を
両方とも一体的に内蔵するタイプのものである。
【0019】空調ケース11はポリプロピレンのよう
な、ある程度弾性を有し、強度的にも優れた樹脂の成形
品からなり、図1の上下方向(車両上下方向)に分割面
を有する左右2分割のケースからなる。この2分割のケ
ースは、上記熱交換器12、13、後述のドア等の機器
を収納した後に、金属バネクリップ、ネジ等の締結手段
により一体に結合されて空調ケース11を構成する。
【0020】空調ユニット10は、車室内の計器盤下方
部の略中央部に、車両の前後および上下方向に対して、
図1に示す形態で配置され、そして、空調ケース11
の、最も車両前方部の部位には、空気流入口14が配設
されており、この空気流入口14には、前述の送風機ユ
ニットから送風される空気が流入する。この空気流入口
14は助手席前方の部位に配置される送風機ユニットの
空気出口部に接続するために、空調ケース11のうち、
助手席側の側面に開口している。
【0021】空調ケース11内において、空気流入口1
4直後の部位に蒸発器12が空気通路の全域を横切るよ
うに配置されている。この蒸発器12は周知のごとく冷
凍サイクルの冷媒の蒸発潜熱を空気から吸収して、空気
を冷却するものである。ここで、蒸発器12は図1に示
すように、車両前後方向には薄型で、車両上下方向に長
手方向が向く形態で空調ケース11内に設置されてい
る。
【0022】また、蒸発器12は周知の積層型のもので
あって、アルミニウム等の金属薄板を2枚張り合わせて
構成した偏平チューブをコルゲートフィンを介在して多
数積層配置し、一体ろう付けしたものである。そして、
蒸発器12の空気流れ下流側(車両後方側)に、所定の
間隔を開けてヒータコア13が隣接配置されている。こ
のヒータコア13は、蒸発器12を通過した冷風を再加
熱するものであって、その内部に高温のエンジン冷却水
(温水)が流れ、この冷却水を熱源として空気を加熱す
るものである。このヒータコア13も蒸発器12と同様
に、車両前後方向には薄型で、車両上下方向に長手方向
が向く形態で空調ケース11内に設置されている。
【0023】ただし、ヒータコア13は鉛直方向より若
干車両前方側(空気流れ上流側)へ傾斜して配置されて
いる。ここでこの傾斜の角度は最大冷房時におけるヒー
タコア13から冷風への放熱を抑制するために設けられ
るものであって、具体的には10°程度に設定すること
が好ましい。また、蒸発器12通過後の空気の圧損の増
加を招くことなくスムースにヒータコア13に導入する
ために、傾斜の角度は極端に大きくすることは好ましく
ないが、空調ユニット10の設計上の仕様から30°程
度まで増加させる場合もある。
【0024】また、ヒータコア13は周知のものであっ
て、アルミニウム等の金属薄板を溶接等により断面偏平
状に接合してなる偏平チューブをコルゲートフィンを介
在して多数積層配置し、一体ろう付けしたものである。
【0025】また、空調ケース11内で、ヒータコア1
3の上方部位には、ヒータコア13の空気通過方向と略
直交する面に、このヒータコア13をバイパスして空気
(冷風)が流れる第1のバイパス通路である冷風バイパ
ス通路15aと、第2のバイパス通路である冷風バイパ
ス通路15bが形成されている。そして、冷風バイパス
通路15aには、この冷風バイパス通路15aの開度を
調整する第1の冷風エアミックスドアである冷風エアミ
ックスドア16が配置されている。
【0026】ここで、冷風エアミックスドア16は平板
状のものであって、冷風バイパス通路15aの下流側の
上部に水平方向に配置された回転軸16aと一体に結合
されており、この回転軸16aとともに車両上下方向に
回動可能になっている。
【0027】また、冷風バイパス通路15bには、この
冷風バイパス通路15bの開度を調整する第2の冷風エ
アミックスドアであるクールバイパスドア37が配置さ
れている。ここで、クールバイパスドア37は、水平方
向に配置された回転軸37aと一体に結合されており、
この回転軸37aとともに車両上下方向に回動可能にな
っている。
【0028】なお、冷風バイパス通路15aと冷風バイ
パス通路15bとで、本実施形態のバイパス通路を構成
しており、冷風バイパス通路15aの面積と冷風バイパ
ス通路15bの面積とで、冷房時求められる冷風風量を
得るために必要な通路面積を確保している。また、冷風
エアミックスドア16とクールバイパスドア37とで、
本実施形態の冷風エアミックスドア手段を構成してい
る。
【0029】一方、空調ケース11内において、ヒータ
コア13の空気下流側(車両後方側の部位)には、ヒー
タコア13との間に所定間隔をおいて下方から上方へ延
びる仕切壁17が空調ケース11に一体成形されてい
る。この仕切壁17によりヒータコア13の直後から上
方に向かう温風通路18が形成されている。この温風通
路18の下流側(上方側)、すなわち、ヒータコア13
の上端部の車両後方側の部位に、この温風通路18の開
度を調整する温風エアミックスドア19が配置されてい
る。
【0030】ここで、温風エアミックスドア19は平板
状のものであって、仕切壁17の上端部に水平方向に配
置された回転軸19aと一体に結合されており、この回
転軸19aとともに車両前後方向に回動可能になってい
る。温風エアミックスドア19は本実施形態における温
風エアミックスドア手段である。
【0031】上記した冷風エアミックスドア16とクー
ルバイパスドア37と温風エアミックスドア19とは連
動操作されるものであって、それぞれの回転軸16a、
37a、19aは、空調ケース11に回転自在に支持さ
れるとともに空調ケース11の外部に突出して、図示し
ないリンク機構に結合されて、空調装置の温度制御機構
(サーボモータのようなアクチュエータ等)により回動
操作されるようになっている。
【0032】図2に示すように、上記冷風エアミックス
ドア16の回動操作位置P16と、温風エアミックスド
ア19の回動操作位置P19の選択により、ヒータコア
13で加熱される温風とヒータコア13をバイパスする
冷風(すなわち、冷風バイパス通路15aを流れる冷
風)との風量割合を調整して、車室内への吹出し空気温
度を調整できるようにしてある。ここで、クールバイパ
スドア37は、図2に示す回動操作位置P37のように
操作され、最大冷房時のみ冷風バイパス通路15bを開
口するドアである。
【0033】冷風バイパス通路15aの下流側(車両後
方側)の部位には、冷風バイパス通路15aからの冷風
と温風通路18からの温風とを合流させて、冷風と温風
とを混合させる冷温風混合空間20を形成している。
【0034】空調ケース11の上面部において、車両前
方側の部位にはデフロスタ開口部21が開口している。
このデフロスタ開口部21は冷温風混合空間20から温
度制御された空気が流入するものであって、図示しない
デフロスタダクトを介してデフロスタ吹出口に接続さ
れ、この吹出口から、車両前面窓ガラスの内面に向けて
風を吹き出す。
【0035】デフロスタ開口部21はデフロスタドア2
2により開閉される。このデフロスタドア22は、空調
ケース11に回動可能に支持された回転軸22aに結合
された平板状ドア部にて形成されている。
【0036】空調ケース11の上面部において、デフロ
スタ開口部21よりも車両後方側の部位にはフェイス開
口部23が開口している。このフェイス開口部23も冷
温風混合空間20から温度制御された空気が流入するも
のであって、フェイス開口部23は、図示しないフェイ
スダクトを介して、計器盤上方部に配置されているフェ
イス吹出口に接続され、この吹出口から車室内の乗員上
半身に向けて風を吹き出す。
【0037】フェイス開口部23はフェイスドア24に
より開閉される。このフェイスドア24は、空調ケース
11に回動可能に支持された回転軸24aに結合された
平板状ドア部にて形成されている。また、前述の冷風バ
イパス通路15bは、冷風バイパス通路15bを通過し
た冷風を主にフェイス開口部23に送るように配置され
ている。
【0038】また、空調ケース11のうち、仕切壁17
よりもさらに車両後方側の部位に、フット通風路34が
形成されており、このフット通風路34にも冷温風混合
空間20から温度制御された空気が流入する。フット通
風路34の下端にはフット開口部35が開口している。
フット開口部35は、図示しないフットダクトを介して
フット吹出口に接続され、この吹出口から車室内の乗員
足元に向けて風を吹き出す。
【0039】フット開口部35はフットドア36により
開閉される。このフットドア36は、空調ケース11に
回動可能に支持された回転軸36aに結合された平板状
ドア部にて形成されている。
【0040】上記したデフロスタドア22、フェイスド
ア24およびフットドア36は、吹出モード切替用のモ
ードドアであって、図示しないリンク機構に連結され
て、吹出モード切替機構(サーボモータのようなアクチ
ュエータ等)により連動操作されるようになっている。
【0041】なお、上述した各ドア16、19、22、
24、36、37は、いずれも単体の状態では同様の構
造であり、各回転軸16a、19a、22a、24a、
36a、37aと一体に結合された樹脂または金属製の
ドア基板を、回転軸半径方向一方向に有し、この基板の
片面(各ドアが各開口部を閉じたときに空調ケース11
に当接する面)にウレタンフォームのような弾性シール
材を貼着した構造である。
【0042】次に、上記構成において本実施形態の作動
を説明すると、車両用空調装置は、周知のように、空調
操作パネルに設けられた各種操作部材からの操作信号お
よび空調制御用の各種センサからのセンサ信号が入力さ
れる電子制御装置(図示せず)を備えており、この制御
装置の出力信号により各ドア16、19、22、24、
36、37の位置が制御される。
【0043】まず、フェイス吹出モードについて説明す
ると、図1に示すように、3枚のモードドア22、2
4、36はすべて実線の位置に操作され、フェイス開口
部23のみが開放され、デフロスタ開口部21およびフ
ット開口部35はいずれも閉塞されている。従って、送
風空気はすべてフェイス開口部23を通ってフェイス吹
出口から乗員の上半身に向かって吹き出される。
【0044】フェイス吹出モードでは、主に冷風が必要
とされることが多い。そして、最大冷房状態が設定され
ると、冷風エアミックスドア16、温風エアミックスド
ア19およびクールバイパスドア37が実線の位置に操
作され、冷風エアミックスドア19が冷風バイパス通路
15aを全開し、クールバイパスドア37が冷風バイパ
ス通路15bを全開するとともに、温風エアミックスド
ア19が温風通路18を全閉する。
【0045】従って、この状態では、図示しない送風機
ユニットからの送風空気が空気流入口14より空調ユニ
ット10内に流入し、まず、蒸発器12にて冷却されて
冷風となる。そして、この冷風が冷風エアミックスドア
16およびクールバイパスドア37により冷風バイパス
通路15a、15bを通過して、冷風バイパス通路15
aを通過した冷風は冷温風混合空間20を経て、冷風バ
イパス通路15bを通過した冷風は冷温風混合空間20
を経ず直接フェイス開口部23に流入する。このフェイ
ス開口部23から図示しないフェイスダクト、フェイス
吹出口を経て、車室内の乗員上半身に向けて冷風を吹き
出して、車室内の冷房を行なう。
【0046】このように、冷風バイパス通路15bは、
冷風バイパス通路15bを通過した冷風を主にフェイス
開口部23に送るように配置され、最大冷房時に、クー
ルバイパスドア37が冷風バイパス通路15bを全開す
る。その結果、最大冷房能力を良好に発揮できる。
【0047】図1は最大冷房状態を示しているが、クー
ルバイパスドア37が冷風バイパス通路15bを閉じ、
両エアミックスドア16、19を最大冷房状態からそれ
ぞれ最大暖房側へ回動操作することにより、冷風バイパ
ス通路15aの開度を減少するとともに、温風通路18
をを開放してヒータコア13で加熱された温風を温風通
路18から冷温風混合空間20に流入させることがで
き、冷風バイパス通路15aからの冷風と温風通路18
からの温風との風量割合を調整できる。これにより、フ
ェイス吹出モードにおける吹出空気温度を、図2に示す
ように任意に調整できる。
【0048】次に、バイレベル吹出モードにおいては、
デフロスタドア22によりデフロスタ開口部21を閉塞
し、また、フェイスドア24、フットドア36により、
フェイス開口部23とフット開口部35はいずれも開放
される。さらに、クールバイパスドア37が冷風バイパ
ス通路15bを閉じるとともに、両エアミックスドア1
6、19はそれぞれ最大冷房位置と最大暖房位置との中
間位置に操作される。
【0049】この状態では、図示しない送風機ユニット
からの送風空気が空気流入口14より空調ユニット10
内に流入し、送風空気が蒸発器12にて冷却されて冷風
となる。そして、この冷風が両エアミックスドア16、
19により、冷風バイパス通路15aを流れる部分とヒ
ータコア13で再加熱される部分とに振り分けられる。
【0050】その後、ヒータコア13で加熱された温風
は温風通路18を上昇した後に、冷温風空間20におい
て、冷風バイパス通路15aからの冷風と混合される
が、冷風バイパス通路15aからの冷風が主にフェイス
開口部23側へ向かい、温風通路18からの温風が主に
フット開口部35側へ向かう。
【0051】その結果、フェイス開口部23を通って乗
員の上半身に吹き出される吹出空気温度がフット開口部
35を通って乗員の足元に吹き出される吹出空気温度よ
り低くなり、頭寒足熱型の快適な温度分布が得られる。
【0052】次に、フット吹出モードにおいては、フェ
イスドア24によりフェイス開口部23のみが閉塞さ
れ、デフロスタ開口部21とフット開口部35がいずれ
も開放される。従って、送風空気はデフロスタ開口部2
1を通ってデフロスタ吹出口から車両前面窓ガラスに向
かって吹き出されるとともに、フット開口部35を通っ
てフット吹出口から乗員の足元に向かって吹き出され
る。ただし、デフロスタドア22はデフロスタ開口部2
1の開度を絞るので、デフロスタ開口部21への吹出風
量を20%程度に設定し、フット開口部35への吹出風
量を80%程度に設定している。
【0053】フット吹出モードでは、主に温風が必要と
されることが多い。そして、最大暖房状態が設定される
と、冷風エアミックスドア16、温風エアミックスドア
19およびクールバイパスドア37が二点鎖線の位置に
操作され、冷風エアミックスドア19が冷風バイパス通
路15aを全閉し、クールバイパスドア37が冷風バイ
パス通路15bを全閉するとともに、温風エアミックス
ドア19が温風通路18を全開する。
【0054】従って、この状態では、図示しない送風機
ユニットからの送風空気が空気流入口14より空調ユニ
ット10内に流入し、まず、蒸発器12にて冷却されて
冷風となる。そして、この冷風が温風エアミックスドア
19によりヒータコア13で再加熱された後、温風通路
18を通過して、冷温風混合空間20を経て、デフロス
タ開口部21およびフット開口部35に流入する。
【0055】デフロスタ開口部21に流入した温風は、
図示しないデフロスタダクト、デフロスタ吹出口を経
て、車両前面窓ガラスに向けて吹き出され、フット開口
部35に流入した温風は、図示しないフットダクト、フ
ット吹出口を経て、車両内の乗員足元に向けて吹き出さ
れ、車室内の暖房を行なう。この結果、窓ガラスの曇り
止めを行ないながら、乗員足元への温風吹出による暖房
作用を行なうことができる。
【0056】両エアミックスドア16、19を最大暖房
状態からそれぞれ最大冷房側へ回動操作することによ
り、温風通路18の開度を減少するとともに、冷風バイ
パス通路15aを開放してヒータコア13をバイパスし
た冷風を冷風バイパス通路15aから冷温風混合空間2
0に流入させることができ、冷風バイパス通路15aか
らの冷風と温風通路18からの温風との風量割合を調整
できる。これにより、フット吹出モードにおける吹出空
気温度を、図2に示すように任意に調整できる。
【0057】また、上記したフット吹出モードの状態か
らデフロスタドア22を所定量だけ反時計方向に回動操
作して、デフロスタ開口部21の開度を大きくすること
により、デフロスタ開口部21への吹出風量とフット開
口部35への吹出風量をともに50%程度(同等の風
量)に設定することができ、フットデフロスタ吹出モー
ドが得られる。
【0058】次に、デフロスタ吹出モードにおいては、
デフロスタドア22によりデフロスタ開口部21のみが
開放され、フェイス開口部23およびフット開口部35
はいずれもドア24、36により閉塞されている。従っ
て、送風空気はすべてデフロスタ開口部21を通って車
両前面窓ガラスに向かって吹き出され、窓ガラスの曇り
止めを行なう。
【0059】ここで、バイレベル吹出モード、フットデ
フロスタ吹出モードおよびデフロスタ吹出モードにおい
ても、両エアミックスドア16、19およびクールバイ
パスドア37の操作位置により吹出空気温度を、図2に
示すように任意に調整できる。
【0060】以上の実施形態によると、冷房時求められ
る冷風風量を得るために必要なバイパス通路面積を、ヒ
ータコア13の空気通過方向と略直交する面に設けた冷
風バイパス通路15aおよび冷風バイパス通路15bに
より分割して確保しているため、冷風エアミックスドア
16およびクールバイパスドア37の回動半径を小さく
抑えることができる。
【0061】従って、従来のように冷風エアミックスド
アを1つ設けた場合よりも、冷風エアミックスドア16
およびクールバイパスドア37のヒータコア13空気通
過方向の設置スペースを小さくすることができる。この
ようにして、冷房時冷風風量を不足させることなしに、
2つのエアミックスドア用いた場合よりも、ヒータコア
13の空気通過方向に対し空調ユニット10を小型化で
きる。
【0062】また、冷房時求められる冷風風量を得るた
めに必要なバイパス通路面積を確保しているため、冷風
バイパス通路15a、15bを通過する冷風の速度は、
バイパス通路面積が不十分な場合の冷風の速度よりも低
下する。これにより、冷風がバイパス通路を通過すると
きの騒音が上昇することが防止できる。
【0063】(他の実施形態)上記一実施形態では、ク
ールバイパスドア37は、図2に示す回動操作位置P3
7のように、最大冷房時にのみ冷風バイパス通路15b
を開く構成であったが、図3に示す回動操作位置P37
aのように、吹出し温度コントロール域でも回動操作さ
れる構成であってもよい。これによると、例えばバイレ
ベル吹出モードにおいて、フェイス吹出口から吹き出さ
れる空気とフット吹出口から吹き出される空気との温度
差を大きくすることができる。
【0064】また、上記一実施形態では、冷風エアミッ
クスドア16とクールバイパスドア37と温風エアミッ
クスドア19とは連動操作される構成であったが、冷風
エアミックスドア16と温風エアミックスドア19とを
連動操作し、クールバイパスドア37は、使用者が手動
もしくはアクチュエータ作動することで任意の位置に操
作できる構成であってもよい。これによると、例えばフ
ェイス吹出口から吹き出される空気の温度を適宜低下さ
せることができる。
【0065】また、上記一実施形態では、温風エアミッ
クスドア19はヒータコア13の下流側に配置する構成
であったが、ヒータコア13の上流側に設ける構成であ
ってもよい。
【0066】また、上記一実施形態では、各ドア16、
19、22、24、36、37は、ドア基板の片面に弾
性シール材を貼着した構造であったが、ドア基板の空調
ケース11に当接する部位に弾性シール材が貼着されて
いる構造であればよい。
【0067】また、上記各実施形態にでは、各ドア1
6、19、22、24、36、37は、各回転軸16
a、19a、22a、24a、36a、37aの半径方
向一方向にドア基板を設けた片持ちタイプの構造であっ
たが、各回転軸16a、19a、22a、24a、36
a、37aの半径方向両側にドア基板を設けたバタフラ
イタイプの構造であってもよい。
【0068】また、上記一実施形態では、ヒータコア1
3は鉛直方向より若干車両前方側(空気流れ上流側)へ
傾斜して配置されているが、鉛直方向に沿って配置する
ものであってもよい。
【0069】また、上記一実施形態では、空調ユニット
10内に蒸発器(冷房用熱交換器)12を配設しないタ
イプの空調装置にも同様に本発明を適用できることはも
ちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における空調ユニット部の
断面図で、フェイス吹出モードの状態を示す。
【図2】本発明の一実施形態における冷風エアミックス
ドア16、温風エアミックスドア19およびクールバイ
パスドア37の操作位置と吹出温度との関係を示す図で
ある。
【図3】本発明の他の実施形態における冷風エアミック
スドア16、温風エアミックスドア19およびクールバ
イパスドア37の操作位置と吹出温度との関係を示す図
である。
【符号の説明】
10 空調ユニット 11 空調ケース 12 蒸発器(冷房用熱交換器) 13 ヒータコア(暖房用熱交換器) 15a 冷風バイパス通路(バイパス通路の一部、第1
のバイパス通路) 15b 冷風バイパス通路(バイパス通路の一部、第2
のバイパス通路) 16 冷風エアミックスドア(冷風エアミックスドア手
段の一部、第1の冷風エアミックスドア) 19 温風エアミックスドア(温風エアミックスドア手
段) 23 フェイス開口部 37 クールバイパスドア(冷風エアミックスドア手段
の一部、第2の冷風エアミックスドア)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥村 佳彦 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3L011 BH01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空調ケース(11)と、 この空調ケース(11)内に設けられ、この空調ケース
    (11)内を流れる空気を加熱する暖房用熱交換器(1
    3)と、 前記空調ケース(11)内に設けられ、前記暖房用熱交
    換器(13)をバイパスして前記空気を流すバイパス通
    路(15a、15b)と、 回転軸を中心に回動することにより、前記暖房用熱交換
    器(13)を通過する温風の風量を調節する温風エアミ
    ックスドア手段(19)と、 回転軸を中心に回動することにより、前記バイパス通路
    (15a、15b)を通過する冷風の風量を調節する冷
    風エアミックスドア手段(16、37)とを備える車両
    用空調装置において、 前記バイパス通路(15a、15b)は、第1のバイパ
    ス通路(15a)と第2のバイパス通路(15b)とを
    前記暖房用熱交換器(13)の前記空気の通過方向と略
    直交する面に有し、 前記冷風エアミックスドア手段(16、37)は、前記
    第1のバイパス通路(15a)を通過する前記冷風の風
    量を調節する第1の冷風エアミックスドア(16)と、
    前記第2のバイパス通路(15b)を通過する前記冷風
    の風量を調節する第2の冷風エアミックスドア(37)
    とを具備することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記第2のバイパス通路(15b)は、
    この第2のバイパス通路(15b)を通過した前記冷風
    を、車室内の乗員上半身に向かって風を吹き出すフェイ
    ス吹出口に接続されるフェイス開口部(23)に送るよ
    うに配置されていることを特徴とする請求項1に記載の
    車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の冷風エアミックスドア(3
    7)は、最大冷房時に、前記第2のバイパス通路(15
    b)を全開する構成であることを特徴とする請求項2に
    記載の車両用空調装置。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007125941A (ja) * 2005-11-01 2007-05-24 Denso Corp 車両用空調装置
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KR101364510B1 (ko) 2007-12-14 2014-02-19 한라비스테온공조 주식회사 차량용 수납박스
US11712944B2 (en) 2019-01-11 2023-08-01 Denso Corporation Air conditioner for vehicle

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