JP2002015743A - 固体高分子型燃料電池 - Google Patents

固体高分子型燃料電池

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JP2002015743A
JP2002015743A JP2000199461A JP2000199461A JP2002015743A JP 2002015743 A JP2002015743 A JP 2002015743A JP 2000199461 A JP2000199461 A JP 2000199461A JP 2000199461 A JP2000199461 A JP 2000199461A JP 2002015743 A JP2002015743 A JP 2002015743A
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polymer electrolyte
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ion exchange
cathode
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Satoru Motomura
了 本村
Yasuhiro Kunihaza
康弘 国狭
Masaru Yoshitake
優 吉武
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Asahi Glass Co Ltd
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    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

(57)【要約】 【課題】 起動初期において大電流を流す場合であって
もフラッディングの発生が十分に防止され、高い電池出
力を起動初期から長期間にわたり安定して得ることので
きる固体高分子型燃料電池を提供する。 【解決手段】 燃料電池FCは、アノード8と、カソー
ド5と、アノードとカソードとの間に配置された高分子
電解質膜PEMとを有しており、更に、カソードが、ガ
ス拡散層4と、ガス拡散層と高分子電解質膜との間に配
置される触媒層1と触媒層2とを備えており、高分子電
解質膜に接する触媒層1に含有されているイオン交換樹
脂の含水率W1[%]及びガス拡散層に接する触媒層2
に含有されているイオン交換樹脂の含水率W2[%]
が、それぞれ下記式(1)〜(3)の条件:10≦W1
<100…(1),5≦W2<80…(2),5≦(W
1−W2)≦45…(3)を同時に満たすことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体高分子型燃料
電池に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は、電池反応による生成物が原
理的に水であり、地球環境への悪影響がほとんどないク
リーンな発電システムとして注目されている。
【0003】特に、高分子電解質膜を有する固体高分子
型燃料電池は、(1)高いイオン導電性を有する高分子
電解質膜が開発されたこと、(2)高分子電解質膜と同
種或いは異種のイオン交換樹脂(高分子電解質)で被覆
した触媒担持カーボン微粒子を電極触媒層の構成材料と
して使用し、いわゆる触媒層内の反応サイトの3次元化
が図られるようになったこと等によって、電池特性が飛
躍的に向上した。そして、このような高い電池特性を得
られることに加え、小型軽量化が容易であることから、
固体高分子型燃料電池は、電気自動車等の移動車両や、
小型コジェネレーションシステムの電源等としての実用
化が期待されている。
【0004】そして、現在検討されている固体高分子型
燃料電池は、その作動温度領域が高分子電解質膜の耐熱
性やイオン伝導性等の制約により一般的に50〜120
℃と低く、その排熱を利用しにくいので、その実用化に
向けて、特に、純水素等のアノード反応ガス利用率及び
空気等のカソード反応ガス利用率の高い作動条件下にお
いて、高い発電効率、高い出力密度を得ることのできる
性能が要求されている。
【0005】通常、固体高分子型燃料電池に使用される
ガス拡散電極は、上記のイオン交換樹脂で被覆された触
媒担持カーボン微粒子を含有する触媒層と、この触媒層
に反応ガスを供給すると共に触媒層において発生する電
荷を集電するガス拡散層とからなる。そして、ガス拡散
電極の触媒層内には、上記の構成材料となるカーボン微
粒子の二次粒子間又は三次粒子間に形成される微少な細
孔からなる空隙部が存在し、当該空隙部が反応ガスの拡
散流路として機能している。
【0006】しかし、上記のような電池反応の反応速度
が比較的高い作動条件のもとでは、アノードからカソー
ドに向けて高分子電解質膜中を移動するプロトンに伴っ
て移動する水(以下、プロトン同伴水という)の量と、
カソードの電極反応により生成し凝縮する生成水の量と
が多くなる。そのため、これらの水がカソードから外部
に速やかに排出されず、カソードの触媒層内の空隙部が
これらの水により閉塞されてしまう現象、いわゆるフラ
ッディングの現象が起こり易かった。このようなフラッ
ディングが起こると、カソード反応ガスの触媒層の反応
サイトへの供給が妨げられ、所望の電池出力を安定的に
得られなくなる。そのため、フラッディングの発生を防
止して所望の電池出力を長期間にわたり安定して得るた
めには、カソードの良好な排水性の確保が必要となる。
【0007】そのため、特開平5−36418号公報に
は、撥水化剤として、ポリテトラフルオロエチレン(以
下、PTFEという)、テトラフルオロエチレン/ヘキ
サフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレ
ン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体
等の含フッ素樹脂等を、カソード触媒層中に含有させた
固体高分子型燃料電池が提案されている。しかし、この
ように触媒層中に撥水化剤を含有させると、撥水化剤に
より撥水性の高い空隙部を構築できるものの、撥水化剤
の絶縁性による電極の電気抵抗の増大や、触媒層の層厚
の増大による触媒層内のガス拡散性の低下により、かえ
って電池出力が低下する場合があるという問題があっ
た。なお、本明細書中において、「A/B共重合体」と
は、Aに基づく重合単位とBに基づく重合単位とからな
る共重合体を示す。
【0008】また、特開平11−288727号公報に
は、イオン交換容量(以下、IECという)の異なるイ
オン交換樹脂で被覆した2種類の触媒担持カーボン微粒
子を構成材料として用いて、それぞれ触媒層を調製し、
IECの高いイオン交換樹脂を含む触媒層を高分子電解
質膜の側に配置し、IECの低いイオン交換樹脂を含む
触媒層をガス拡散層の側に配置した二層構造のカソード
触媒層を有する固体高分子型燃料電池が提案されてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らは、上記特開平11−288727号公報に記載の
固体高分子型燃料電池であっても、起動初期の電池出力
を高くして大電流を流そうとすると起動から比較的短時
間で電池出力が低下し、更にはカソード触媒層における
フラッディングが発生してしまうという問題、或いは、
カソード触媒層におけるフラッディングを防止しようと
すると起動初期の電池出力が低くなり、従って高い電池
出力を長期間にわたり得ることができなくなるという問
題があり、未だ十分なものではないことを見出した。
【0010】本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑
みてなされたものであり、起動初期において大電流を流
す場合であってもフラッディングの発生が十分に防止さ
れ、高い電池出力を起動初期から長期間にわたり安定し
て得ることのできる固体高分子型燃料電池を提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するべく鋭意研究を重ねた結果、かかる特開平1
1−288727号公報に記載の固体高分子型燃料電池
が有する問題の原因は、高分子電解質膜の側に配置され
る触媒層に含有されているイオン交換樹脂の含水率W1
とガス拡散層の側に配置される触媒層に含有されている
イオン交換樹脂の含水率W2を算出した場合、これらの
差(W1−W2)が、3〜4%程度と小さいことにある
ことを見出した。
【0012】そこで、本発明は、アノードと、カソード
と、アノードとカソードとの間に配置された高分子電解
質膜とを有する固体高分子型燃料電池であって、カソー
ドが、ガス拡散層と、当該ガス拡散層と高分子電解質膜
との間に配置される複数の触媒層と、を備えており、高
分子電解質膜に接する最内部の触媒層に含有されるイオ
ン交換樹脂の含水率W1[%]、及びガス拡散層に接す
る最外部の触媒層に含有されるイオン交換樹脂の含水率
W2[%]が下記式(1)〜(3)の条件:10≦W1
<100…(1),5≦W2<80…(2),5≦(W
1−W2)≦45…(3)を同時に満たしていることを
特徴とする固体高分子型燃料電池を提供する。
【0013】ここで、本明細書において、「イオン交換
樹脂の含水率W」とは、下記式(4):W={(Xw−
Xd)/Xd}×100…(4)に基づく値である。な
お、式(4)中、Xwはイオン交換樹脂を90℃の温水
に保持した後、更に水中で室温に戻した後に測定した膨
潤質量を示し、Xdはイオン交換樹脂を減圧乾燥した
後、更に窒素雰囲気で室温に戻した後に測定した乾燥質
量を示す。そして、W1は最内部の触媒層に含有される
イオン交換樹脂の含水率を示し、W2は最外部の触媒層
に含有されるイオン交換樹脂の含水率を示す。
【0014】このように、上記のW1とW2の値が
(1)及び(2)の条件を満たす範囲内において、(W
1−W2)の値を5%以上とすることで、最内部の触媒
層には電極反応を主として担う機能を、最外部の触媒層
には反応生成水やプロトン同伴水の外部への排水を主と
して担う機能をそれぞれを明確に差別化して持たせるこ
とができる。
【0015】すなわち、高分子電解質膜に接する最内部
の触媒層は反応生成水の累積量が少ないため当該触媒層
中の含水量が低くなりこのままでは反応サイトを有効に
利用することができないが、本発明においては、最内部
の触媒層に意図的に高い含水率Wを有するイオン交換樹
脂を分布させることにより、当該触媒層中の含水量を十
分に高くした状態に保持させて多数の反応サイトを確保
し電極反応を効率よく行なわせることができる。一方、
ガス拡散層に接する最外部の触媒層は反応生成水の累積
量が多いため当該触媒層中の含水量が高くなりこのまま
ではフラッディングが発生する可能性が高くなるが、本
発明においては、最外部の触媒層に意図的に低い含水率
Wを有するイオン交換樹脂を分布させることにより、当
該触媒層中の含水量を十分に低くした状態に保持させて
当該触媒層内の離水性を高くさせ、優れた排水性を持た
せて反応生成水やプロトン同伴水の外部への排水を効率
よく行なわせることができる。
【0016】その結果、高分子電解質膜の近傍の触媒層
領域においては、多数の反応サイトが有効に利用される
ので電池の高出力密度化を図ることができ、一方、ガス
拡散層の近傍の触媒層領域においては、反応生成水やプ
ロトン同伴水をスムーズに外部に排水することができる
ので、フラッディングの発生の防止を図ることができ
る。従って、このように固体高分子型燃料電池を構成す
ることにより、作動中の固体高分子型燃料電池の電極に
おいて、フラッディングの発生を防止しつつ反応サイト
への反応ガス及びプロトンの十分な供給を長期間にわた
り保持できる、良好な排水構造を有する触媒層を構築す
ることができる。
【0017】ここで、最内部の触媒層に含有されている
イオン交換樹脂の含水率W1と最外部の触媒層に含有さ
れているイオン交換樹脂の含水率W2との差(W1−W
2)の値が5%未満であると、最内部の触媒層と最外部
の触媒層とのそれぞれに対して、前者には電極反応を主
として担う機能、後者には反応生成水やプロトン同伴水
の外部への排水を主として担う機能を明確に差別化して
持たせることが困難となる。一方、この(W1−W2)
の値が45%を超えると、高分子電解質膜側の触媒層中
のイオン交換樹脂からガス拡散層側の触媒層中のイオン
交換樹脂への水の移動量が大きくなり、ガス拡散層側の
触媒層中のイオン交換樹脂が水を排出しきれなくなる。
また、この(W1−W2)の値は、上記と同様の観点か
ら、5〜20%であることがより好ましい。
【0018】イオン交換樹脂の含水率Wが5%未満とな
ると、十分なプロトン伝導性を得ることが困難となり電
池出力が低下する。一方、このWの値が100%以上と
なると触媒層中の排水性が著しく不十分となりフラッデ
ィングが発生してしまう。
【0019】このため本発明においては、上記のW1と
W2がともに5%以上100%未満の範囲に入るように
するために、W1については(1)式の条件:10%以
上100%未満、W2については(2)式の条件:5%
以上80%未満としている。また、上記説明した観点か
ら、このW1は15〜60%であることがより好まし
く、一方、W2は10〜50%であることがより好まし
い。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の固体高分子型燃料電池の好適な実施形態について詳細
に説明する。
【0021】図1は、本発明の固体高分子型燃料電池の
好適な実施形態にかかる単位セル及びセパレータを示す
断面図である。この燃料電池FCは、平板状の単位セル
UCと、単位セルUCの両側に配置された2つのセパレ
ータSP1とSP2とから構成されている。このセパレ
ータSP1とSP2とはそれぞれカソード反応ガス流路
9とアノード反応ガス流路10と形成するためのもので
ある。更に、単位セルUCは、カソード5と、アノード
8と、プロトン伝導性を有する高分子電解質膜PEMと
から構成されている。
【0022】この燃料電池FCの電極活物質としては、
例えばメタノールや天然ガスといった炭化水素系原燃料
を水蒸気改質して生成される水素含有ガス(燃料ガス)
がアノード反応ガスとして用いられ、例えば空気等の酸
素含有ガスがカソード反応ガスとして用いられる。そし
て、アノード8においては、以下の(5)式に、カソー
ド5においては以下の(6)式に、それぞれ示す電極反
応が進行し、全体として(7)式に示す全電池反応が進
行して電気エネルギーが発生する。 H2→2H++2e- …(5) (1/2)O2+2H++2e-→H2O …(6) H2+(1/2)O2→H2O …(7)
【0023】以下、図1に基づいて本実施形態の各構成
要素の詳細について説明する。高分子電解質膜PEM
は、例えば、含フッ素重合体等の固体高分子材料によっ
て形成されており、湿潤状態下で良好なイオン伝導性を
示すイオン交換膜である。高分子電解質膜PEMを構成
する固体高分子材料としては、スルホン酸基を有するパ
ーフルオロカーボン重合体(以下、スルホン酸型パーフ
ルオロカーボン重合体という)、ポリサルホン樹脂、ホ
スホン酸基又はカルボン酸基を有するパーフルオロカー
ボン重合体等を用いることができる。中でも、スルホン
酸型パーフルオロカーボン重合体が好ましく、商品とし
ては例えば、ナフィオン(デュポン社製)、フレミオン
(旭硝子社製)等が挙げられる。
【0024】一方、ガス拡散電極であるカソード5及び
アノード8は、何れもガス拡散層4及びガス拡散層7
と、これらのガス拡散層上に形成された触媒層3及び触
媒層6とからなる。
【0025】ガス拡散層4及びガス拡散層7は、単セル
UCに供給された燃料ガス又は空気を触媒層側に円滑か
つ均一に供給すると共に、触媒層3及び触媒層6におけ
る上記(5)及び(6)式に示す電極反応によって生じ
る電荷を単セルUCの外部に放出させる役割や反応生成
水や未反応ガス等を外部に放出する役割を担うものであ
る。ガス拡散層4及びガス拡散層7の構成材料として
は、例えば、電子伝導性を有する多孔質体(例えば、撥
水化剤とカーボン粉末とからなる層が表面に形成された
カーボンクロスやカーボンペーパー)が使用される。
【0026】燃料電池FCのカソード触媒層3は、上記
(6)式に示す電極反応が起こる反応場となる。カソー
ド触媒層3は、イオン交換樹脂を被覆した表面積の大き
な触媒担持カーボンブラック微粒子を主体として構成さ
れている。
【0027】図1に示すように、この触媒層3は、高分
子電解質膜PEM側に配置される触媒層1と、ガス拡散
層4側に配置された触媒層2とから構成されている。こ
れらの触媒層1と触媒層2とは、高分子電解質膜PEM
に接する触媒層1に含有されているイオン交換樹脂の含
水率W1%、及びガス拡散層に接する触媒層2に含有さ
れているイオン交換樹脂の含水率W2%が、それぞれ下
記式(1)〜(3)の条件:10≦W1<100…
(1),5≦W2<80…(2),5≦(W1−W2)
≦45…(3)を同時に満たすようにして形成されてい
る。
【0028】先に述べたように、この(1)〜(3)式
の条件を同時に満たす時に、触媒層3におけるイオン、
反応ガス、及び電子の反応サイトへの供給路のうち、電
池反応の生成水及びプロトン同伴水の影響を受けるイオ
ン伝導経路とガス拡散経路とを燃料電池FCの作動中に
バランスよく確保することができる。
【0029】つまり、触媒層1においては、含有されて
いるイオン交換樹脂の含水率Wが高いので十分にプロト
ンが移動できる経路を確保して反応サイトを広く設ける
ことができる。なお、触媒層1においては、高分子電解
質膜PEM中を移動してくるプロトン同伴水の凝縮分
と、高分子電解質膜PEMと触媒層1との界面から触媒
層1の厚さ方向に向けて移動しながら累積される反応生
成水とが存在しているが、これらを合わせた水量は、反
応生成水の累積分が少ないだけ触媒層2中の水量に比較
して少量であり、含水率Wが高くともガス拡散性に大き
な支障はきたさない。しかも、高分子電解質膜PEM近
傍ではカソード3からアノード8への水の濃度勾配を駆
動力とする逆拡散水もあるため、さらに排水の負担は軽
減されることになる。その一方で、触媒層2において
は、含有されているイオン交換樹脂の含水率Wが低いの
で離水し易くなるため排水性が良好となるので、触媒層
1に比較して累積生成水の分だけ非常に多量の水が存在
するにもかかわらず、多量の水を効率よく外部に排出す
ると共にガスが拡散する経路を十分に確保することがで
きる。
【0030】このように触媒層3内には、十分多く確保
された反応サイトへのスムーズな反応ガスの供給を、長
期間にわたり保持することのできる良好な排水構造が構
築されている。そのため、作動中の触媒層3におけるフ
ラッディングの発生を防止して当該触媒層3内の反応サ
イトを有効に利用することが可能となるので、高い電池
出力を起動初期から長期間にわたり安定して得ることが
できる。
【0031】また、触媒層1及び触媒層2に含有される
イオン交換樹脂は、スルホン酸型パーフルオロカーボン
重合体であることが好ましい。スルホン酸型パーフルオ
ロカーボン重合体は、触媒層1及び触媒層2内において
長期間化学的に安定であり速やかなプロトン伝導を可能
にする。
【0032】このようなスルホン酸型パーフルオロカー
ボン重合体は、テトラフルオロエチレンに基づく重合単
位とCF2=CF−(OCF2CFZ)m−Op−(C
2n−SO3Hで表されるフルオロビニル化合物に基
づく重合単位(式中、mは0〜3の整数、nは1〜12
の整数、pは0又は1であり、ZはF又はCF3であ
る)とからなる共重合体が好ましい。
【0033】上記フルオロビニル化合物の好ましい例と
しては、以下(i)〜(iv)の化合物が挙げられる。
ただし、下記式中、qは1〜8の整数、rは1〜8の整
数、sは1〜8の整数、tは1〜3の整数を示す。 CF2=CFO(CF2qSO3H (i) CF2=CFOCF2CF(CF3)O(CF2rSO3H (ii) CF2=CF(CF2sSO3H (iii) CF2=CF(OCF2CF(CF3))tO(CF22SO3H (iv)
【0034】なお、上記共重合体には、ヘキサフルオロ
プロピレン等の含フッ素オレフィン又はパーフルオロ
(アルキルビニルエーテル)に基づく重合単位が、テト
ラフルオロエチレンに基づく重合単位の25質量%以下
であればテトラフルオロエチレンに基づく重合単位と置
き換わって含まれていてもよい。
【0035】更に、触媒層1及び触媒層2にそれぞれ含
有されるイオン交換樹脂の含水率Wを先に述べた(1)
〜(3)式の条件に制御する方法としては、イオン交換
樹脂のIECにより制御する方法、イオン交換樹脂の分
子量により制御する方法等がある。例えば、イオン交換
樹脂の含水率Wをイオン交換樹脂のIECにより制御す
る場合には、原料となるモノマーの重合条件等のイオン
交換樹脂の合成条件を変化させることにより容易に行な
うことができる。また、イオン交換樹脂の含水率Wをイ
オン交換樹脂の分子量により制御する場合には、イオン
交換樹脂の合成条件を変化させて合成過程において得ら
れるイオン交換樹脂の前駆体の溶融押し出し温度を変化
させること等により容易に行なうことができる。
【0036】なお、イオン交換樹脂のIECは、乾燥樹
脂1g当たりに含有されるイオン交換基の当量数で定義
される値[ミリ当量/g乾燥樹脂](以下、meq./
gとする)であり、イオン交換樹脂のIECが高いほど
そのイオン交換樹脂の含水率Wは高くなる傾向にある。
また、前駆体の溶融押し出し温度(以下、TQとする)
は、樹脂の分子量の目安となる数値であり一般にTQ
低いほど分子量は小さくなる。そして、得られるイオン
交換樹脂は、分子量が小さいほど結晶状態における分子
鎖の絡みが少なく膨潤し易くなるので高い含水率Wを有
することになる。
【0037】また、触媒層1及び触媒層2にそれぞれ含
有されるイオン交換樹脂の含有量については、触媒層1
及び触媒層2のいずれにおいても、触媒とイオン交換樹
脂との比率(質量比)の範囲が、触媒の質量:イオン交
換樹脂の質量=0.40:0.60〜0.95:0.0
5であることが好ましく、触媒の質量:イオン交換樹脂
の質量=0.60:0.40〜0.80:0.20であ
ることがより好ましい。
【0038】ここで、イオン交換樹脂に対する触媒の含
有率が、触媒の質量:イオン交換樹脂の質量=0.4
0:0.60の比率より低いと、触媒量が不足するので
反応サイトが少なくなる傾向がある。また、触媒を被覆
するイオン交換樹脂の被覆層の厚みが大きくなり樹脂中
における反応ガスの拡散速度が小さくなる傾向がある。
更に、反応ガスの拡散に必要な細孔が樹脂により塞がれ
てしまいフラッディングが生じ易くなるおそれがある。
一方、イオン交換樹脂に対する触媒の含有率が、触媒の
質量:イオン交換樹脂の質量=0.95:0.05の比
率を超えると、触媒に対して当該触媒を被覆するイオン
交換樹脂の量が不足して反応サイトが少なくなり電池出
力が低下する傾向がある。また、イオン交換樹脂は、カ
ソード5のバインダ及びカソード5と高分子電解質膜P
EMとの接着剤としても機能するが、その機能が不十分
となり触媒層構造を安定に維持できなくなる傾向が大き
くなる。なお、ここでいう触媒は、触媒担持カーボンな
どの担体に担持された担持触媒の場合にはその担体の質
量も含むものとする。
【0039】更に、本発明においては、各電極の触媒層
内の全細孔容積に対する細孔径0.1μm以下の細孔容
積の割合(以下、「微細孔割合」という)に着目した場
合、触媒層2の微細孔割合は触媒層1の微細孔割合より
小さいことが好ましく、触媒層2の微細孔割合と触媒層
1の微細孔割合との差が5〜80vol.%であること
がより好ましい。なお、以下の説明においては、「微細
孔割合」に対して、細孔径が0.1μmを超える細孔か
ら構成されたガス拡散性と排水性に優れた空隙部を「ガ
ス拡散有効空隙部」という。
【0040】このように、触媒層1及び触媒層2のそれ
ぞれに含有させるイオン交換樹脂の含水率Wに着目する
ことに加え、触媒層1及び触媒層2のそれぞれに形成さ
れている細孔の細孔径を制御することにより、触媒層1
においては反応サイトの密度を高くし、触媒層2におい
ては排水性を高くすることができるので各触媒層中の反
応サイトへのスムーズな反応ガスの供給を、長期間にわ
たり保持することのできる良好な排水構造を有する触媒
層をより確実に構築することが可能となる。
【0041】特に、上記のように、触媒層1内の微細孔
割合と触媒層2内の微細孔割合との差を5vol.%以
上とすることで、触媒層1と触媒層2とがそれぞれ有す
る機能をより明確に差別化することができる。触媒層1
内の微細孔割合と触媒層2内の微細孔割合との差が5v
ol.%未満となると、先に述べた触媒層1と触媒層2
とがそれぞれ有する機能を明確に差別化することが徐々
に困難となる傾向がある。一方、触媒層1内の微細孔割
合と触媒層2内の微細孔割合との差が80vol.%を
超えると、触媒層の構造を維持することが徐々に困難と
なる傾向が大きくなる。また、触媒層1においてフラッ
ディングが発生し易くなる傾向も大きくなる。
【0042】また、本発明のカソードの触媒層1及び触
媒層2のそれぞれについて、微細孔割合が10vol.
%未満となると各触媒層における細孔内の表面積が著し
く減少し、反応ガスの接触し得る面積が小さくなり電池
出力が低下する傾向がある。一方、微細孔割合が98v
ol.%を超えると、各触媒層内のガス拡散経路の割合
が少なくなり、高電流密度領域のように多量の水が生成
する条件の下で燃料電池FCを作動させる場合に、フラ
ッディングが発生する傾向が大きくなる。
【0043】このため、本発明においては、カソードの
触媒層1及び触媒層2の微細孔割合がともに10〜98
vol.%の範囲に入るようにするため、触媒層1にお
ける微細孔割合は40〜98vol.%であることが好
ましく、60〜96vol.%であることがより好まし
い。一方、触媒層2における微細孔割合も上記の観点か
ら10〜93vol.%であることが好まし好ましく、
40〜90vol.%であることがより好ましい。
【0044】このように、各触媒層内に形成される空隙
部の細孔構造を制御する方法としては、例えば、少なく
ともイオン交換樹脂及び触媒を溶媒に溶解又は分散した
液(以下、触媒層形成インクという)の溶媒の種類を変
化させればよい。例えば、水よりもエタノール、トルエ
ン、ジクロロペンタフルオロプロパン等の有機溶媒を用
いる方がより多孔質の触媒層構造を得ることが可能であ
る。
【0045】また、その他の方法として、造孔剤や発泡
剤を用いてもよい。造孔剤としては、例えば、樟脳(昇
華性を有する)や酸に可溶な炭酸カルシウムなどが適用
できる。発泡剤としては少量で効率よく発泡されるもの
が好ましく、例えばアゾ化合物、ニトロソ化合物、スル
ホニルヒドラジド化合物に代表される有機系物質、また
金属炭酸塩、重炭酸塩、亜硝酸塩、水素化物に代表され
る無機系物質などがある。発泡剤は、加熱処理により分
解させ、ガスを発生させるために200〜280℃の温
度で10秒〜30分保持する加熱処理を施す必要があ
る。なお、この加熱処理において、触媒被覆用樹脂が分
解してしまう場合があるため、処理時間は短い方が好ま
しい。
【0046】また、カソード触媒層3の層厚は1〜50
μmであることが好ましく、5〜40μmであることが
より好ましい。カソード触媒層3の層厚が1μm未満で
あると、薄すぎて実質的に二層の複数層構造の形成が困
難であると共に十分な反応サイトを有する触媒層を形成
しにくくなる傾向にある。一方、カソード触媒層3の層
厚が50μmを超えると、触媒層3全体の厚みが大きく
なり、触媒層3のガス拡散性が著しく低下すると共に、
触媒層3全体のオーム抵抗(電圧損失)が増大してしま
う傾向にある。そして、触媒層1と触媒層2のそれぞれ
の層厚は0.5〜40μmであることが好ましい。
【0047】一方、燃料電池FCのアノード8の触媒層
6も、イオン交換樹脂を被覆した表面積の大きな触媒担
持カーボンブラック微粒子により構成されている。アノ
ード8の触媒層6は、上記(5)式に示す電極反応を進
行させる役割を担う。
【0048】アノード8の触媒層6に含まれるイオン交
換樹脂は、カソード5と同様にスルホン酸型パーフルオ
ロカーボン重合体であることが好ましい。また、アノー
ド8では反応生成水が生じないため、カソード5ほどの
排水性は必要ない。従って、十分な反応サイトを確保す
るためにアノード8中のイオン交換樹脂は含水率Wが高
いものが好ましい。
【0049】以上のような観点から、触媒層6に含有さ
れるイオン交換樹脂のIECは、0.3〜1.5me
q./gであることが好ましい。触媒層6に含有される
イオン交換樹脂のIECが、0.3meq./g未満で
あると、触媒層6内に十分なプロトン伝導経路を構築す
ることが困難となり十分な反応サイトが確保できない。
一方、触媒層6に含有されるイオン交換樹脂のIEC
が、1.5meq./gを超えると、触媒層6内の排水
性が低下し、加湿水の凝縮による触媒層6内にフラッデ
ィングが発生する傾向が大きくなる。また、図1では触
媒層6は、単層からなるが複数の層から構成されていて
もよい。
【0050】なお、触媒層3及び触媒層6には、必要に
応じて撥水化剤を含有させてもよい。特に、触媒層3中
に撥水化剤を含有させることは、触媒層3中の排水性を
向上させることができ、フラッディングの抑制効果が高
まるので好ましい。ただし、撥水化剤は絶縁体であるた
めその量は少量であるほど望ましく、その添加量は0.
01〜15質量%が好ましい。このような撥水化剤とし
ては、PTFEや溶媒に可溶な含フッ素樹脂等が使用で
きる。
【0051】このようなガス拡散層と触媒層とからなる
カソード5とアノード8の形成方法は特に限定されるも
のではなく、例えば、以下のような形成方法に従って製
造される。
【0052】先ず、触媒層形成インクを調製する。次
に、この触媒層形成インクを、高分子電解質膜PEM、
或いは撥水化剤とカーボンとからなる層が表面に形成さ
れたカーボンクロス等のガス拡散層となる材料表面に、
噴霧、塗布、濾過転写するなどして、高分子電解質膜P
EM、或いはガス拡散層となる材料表面上に所定の構造
を有する触媒層を厚さが均一になるように形成する。
【0053】次に、触媒層を形成した高分子電解質膜P
EMとガス拡散層となる材料との接合、或いは、高分子
電解質膜PEMと触媒層を形成したガス拡散層となる材
料との接合を行う。上記の両者の接合は、例えば、ホッ
トプレスやロールプレスにより行ってもよい。このと
き、特開平7−220741号公報等に開示されている
ように、特殊な接着剤を用いて非加熱により両者を接合
させてもよい。また、予め用意したPTFEやポリエチ
レンテレフタレートなどの基材平板上に触媒層を塗布等
により形成した後、これを高分子電解質膜PEMにホッ
トプレスにより転写する、いわゆる転写法を用いてもよ
い。このようにして、カソード5、アノード8、及び単
位セルUCが完成する。
【0054】ここで、二層構造の触媒層3の形成を行う
場合には、例えば高分子電解質膜PEM上にカソード形
成用の触媒層形成インクを直接二回塗布することによっ
て行ってもよい。この場合には、一回目の塗布は、触媒
層1を形成する工程となり、二回目の塗布は、触媒層2
を形成する工程となる。
【0055】更に、上記の触媒層形成インクの粘度は、
電極の形成方法により好ましい範囲が異なり、数十cP
程度の分散液状のものから2万cP程度のペースト状の
ものまで、広い粘度範囲のものが使用できる。粘度を調
節するために、触媒層形成インクには増粘剤や希釈溶媒
が含まれていてもよい。
【0056】以上、本発明の好適な実施形態について詳
細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるも
のではない。
【0057】例えば、上記の実施形態においては、二層
の触媒層構造を有するカソードを備えた固体高分子型燃
料電池について説明したが、本発明の固体高分子型燃料
電池はこれに限定されるものではなく、三層以上の触媒
層構造を有するカソードを備えるものであってもよい。
【0058】この場合には、複数の触媒層にそれぞれ含
有されているイオン交換樹脂の含水率Wが、最内部の触
媒層から最外部の触媒層にかけて減少していくようにな
っていることが好ましい。このように、最内部の触媒層
から最外部の触媒層にかけてそれぞれの触媒層中のイオ
ン交換樹脂の含水率Wに負の傾斜を設けることにより、
最内部の触媒層と最外部の触媒層とが、それぞれに意図
された効率の良い電極反応の役割と効率の良い排水の役
割を効果的に発揮することができる。
【0059】また、複数の触媒層それぞれにおける微細
孔割合が、最内部の触媒層から最外部の触媒層にかけて
減少していくようになっていることが好ましい。このよ
うに微細孔割合を、最内部の触媒層から最外部の触媒層
にかけて減少させることは、ガス拡散有効空隙部を最内
部の触媒層から最外部の触媒層にかけて増加させること
にもなる。従って、このようにすることにより、各触媒
層中の反応サイトへのバランスのとれた反応ガス及びプ
ロトンの供給を、長期間にわたり保持することのできる
良好な排水構造を有する触媒層を更に確実に構築するこ
とが可能となる。
【0060】更に、上記の実施形態においては、単位セ
ルのみの構成を有する固体高分子型燃料電池について説
明したが、本発明の固体高分子型燃料電池はこれに限定
されるものではなく、単位セルを複数積層したいわゆる
スタック構造を有するものであってもよい。
【0061】また、上記の実施形態においては、単位セ
ルとしていわゆる電極・膜接合体について説明したが、
本発明の固体高分子型燃料電池はこれに限定されるもの
ではない。例えば、熱処理によりアノードとカソードと
をそれぞれ高分子電解質膜に接合させず、高分子電解質
膜に対してアノードとカソードとを当該高分子電解質膜
に接触させ、高分子電解質膜に対するアノードとカソー
ドとのそれぞれの接触抵抗が最小値となるようにして、
高分子電解質膜をアノードとカソードとで外側から力学
的に加圧した状態で挟持させてもよい。
【0062】更に、上記の実施形態においては、アノー
ド反応ガスとして水素を主成分とするガスを用いる場合
の固体高分子型燃料電池について説明したが、本発明の
固体高分子型燃料電池はこれに限定されるものではな
く、例えば、アノード反応ガスとしてメタノールガスを
アノードに直接導入する構成のものであってもよい。
【0063】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の固
体高分子型燃料電池の内容を更に詳しく説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。な
お、以下に示す実施例及び比較例の固体高分子型燃料電
池について、各々のカソードの触媒層の構造の特徴を示
すイオン交換樹脂の含水率W、IEC、層厚、及び微細
孔割合を表1に示す。
【0064】(実施例1)実施例1の単位セルは、以下
に説明する手順により作製した。触媒層内に含有させる
イオン交換樹脂の前駆体を先ず以下の手順で調製した。
すなわち、ステンレス鋼製オートクレーブに、重合開始
剤としてジイソプロピルパーオキシカーボネートと、C
2=CF−OCF2CF(CF3)−OCF2CF 2SO2
Fとを仕込んだ。次に、このオートクレーブ内の気体を
液体窒素で十分にパージした後、テトラフルオロエチレ
ンを仕込み、オートクレーブ内の温度を40℃に保持し
て、バルク重合を開始した。なお、重合反応中のオート
クレーブ内の圧力は、系外からテトラフルオロエチレン
を追加導入することにより一定に保持した。次に、重合
開始から10時間後に未反応のCF2=CF2をパージし
て重合を終了させ、得られたポリマー溶液をメタノール
で凝集し、洗浄、乾燥させてイオン交換樹脂の前駆体と
なるCF2=CF2/CF2=CF−OCF2CF(C
3)−OCF2CF2SO2F共重合体を得た。
【0065】次に、上記のイオン交換樹脂の前駆体を、
ジメチルスルホキシド30質量%及びKOHを15質量
%含む混合水溶液中に混入させて加水分解させ、水洗
後、1mol/Lの塩酸中に浸漬することでスルホン酸
型パーフルオロカーボン重合体を得た。ここで、重合開
始剤の量、重合時の圧力を調整することにより、IEC
が1.1meq./gと、0.9meq./gである2
種類のイオン交換樹脂を合成した。
【0066】次に、合成した2種類のイオン交換樹脂の
含水率Wを以下の手順で測定した。先ず、イオン交換樹
脂を電池作動温度に近い90℃の温水中に16時間浸し
た後、更に水中で室温に戻した後にすばやく表面の水分
を取り除きイオン交換樹脂の膨潤質量Xwを計測した。
その後、減圧オーブン内において乾燥温度を120℃と
してイオン交換樹脂を16時間減圧乾燥した後、更にこ
のイオン交換樹脂をドライボックス中で窒素雰囲気下に
おいて室温にまで戻した後にその乾燥質量Xdを計測し
た。そしてこのXwとXdを利用して(4)式に基づき
各イオン交換樹脂の含水率Wを求めた。
【0067】触媒層形成インクは次のようにして調製し
た。すなわち、触媒層形成インクAとして、40質量%
白金担持カーボン微粒子と、IECが1.10meq.
/gのイオン交換樹脂を質量比で2:1となるようにし
て、エタノール/水の混合溶媒(質量比で1:1)に分
散させた液を調製した。また、触媒層形成インクBとし
て、IECを0.9meq./gとしたイオン交換樹脂
を使用した以外の調製条件は触媒層形成インクAと同様
とした液を調製した。更に、触媒層形成インクCとし
て、溶媒をエタノール/水の混合溶媒(質量比で4:
1)とした以外の調製条件は触媒層形成インクAと同様
とした溶液を調製した。
【0068】電極のガス拡散層は、アノード、カソード
ともに撥水性カーボンクロス(繊維織布)を撥水性カー
ボン粉末層(カーボンブラックとPTFEの混合物)で
目詰めした厚さ350μmのものを用いた。
【0069】更に、二層構造を有するカソード触媒層は
以下の手順により形成した。すなわち、先ず、ガス拡散
層側の触媒層として、触媒層形成用の触媒層形成インク
Cを上記ガス拡散層シートの撥水性カーボン粉末層側に
白金担持量が0.3mg/cm2となるように1回塗布
して乾燥させた。次に、その上に高分子電解質膜側の触
媒層として触媒層形成インクAを白金担持量が0.3m
g/cm2となるように1回塗布して乾燥させた。この
ようにして二層構造のカソード触媒層を形成した。ここ
で、作製したカソード用ガス拡散電極に担持された白金
の量は0.6mg/cm2であり、触媒層の厚みは20
μm(高分子電解質膜側の触媒層;9μm、ガス拡散層
側の触媒層;11μm、)であった。なお、高分子電解
質膜側の触媒層は、その微細孔割合が93vol.%で
あり、ガス拡散層側の触媒層は、その微細孔割合が78
vol.%であった。
【0070】一方、アノードの触媒層は、触媒形成用の
触媒層形成インクA(樹脂のIEC=1.10meq.
/g)を1回あたり白金の担持量が0.3mg/cm2
となるように塗布、乾燥させ、同工程を2回繰り返すこ
とで形成した。ここで、作製したアノード用ガス拡散電
極に担持された白金の量は0.6mg/cm2であっ
た。
【0071】また、作製したガス拡散電極は、アノー
ド、カソードともに、有効電極面積が25cm2となる
ように切り出した。更に、高分子電解質膜としては、ス
ルホン酸型パーフルオロカーボン重合体(商品名:フレ
ミオンHR、旭硝子(株)社製、IEC=1.1meq.
/g、乾燥膜厚50μm)を使用した。
【0072】上記のようにして作製した、アノード、カ
ソードと、高分子電解質膜を、以下のようにして接合
し、いわゆる電極・膜接合体を作製した。すなわち、カ
ソード及びアノードを触媒層形成インクが塗布された面
を内側に向けて対向させ、その間に高分子電解質膜を挟
み込んだ状態でホットプレスを行い接合させた。
【0073】(実施例2)触媒層形成インクDとして、
40質量%白金担持カーボン触媒と、IECが1.10
meq./gのイオン交換樹脂と、造孔剤としての炭酸
カルシウムとを質量比で2:1:0.05となるように
して、エタノール/水の混合溶媒(質量比で1:1)に
分散させた溶液を調製した。
【0074】この触媒層形成インクDをガス拡散層シー
トに白金担持量が0.3mg/cm 2となるように塗布
後、酸による洗浄処理を施して造孔剤を除去させること
によって造孔させガス拡散層側の触媒層を作製した以外
は、実施例1と同様にして電極・膜接合体を得た。
【0075】(実施例3、実施例4、及び比較例1〜比
較例5)カソード触媒層の二層構成を、表1に示すIE
C、層厚、及び微細孔割合となるようにした以外は、実
施例1と同様にして電極・膜接合体を作製した。
【0076】[電池特性試験]上記の実施例1〜実施例4
及び比較例1〜比較例4の各単位セル(電極・膜接合
体)にセパレータを装着して測定セルとし、電子負荷と
直流電源(高砂製作所社製,FK400L及びEW17
50L)を用いて測定セルの電流電圧特性を測定した。
測定条件は、水素導入口圧力;0.05MPa、空気導
入口圧力;0.05MPa、測定セルの作動温度;80
℃とし、電流密度;1.0A/cm2における測定セル
の分極特性の1000時間にわたる経時変化を測定し
た。これらの各単位セルの試験結果を表1に示す。
【0077】なお、表1においてΔWの値は、二層構造
を有するカソードの触媒層における、高分子電解質膜側
の触媒層に含有されているイオン交換樹脂の含水率W1
と、ガス拡散層側の触媒層に含有されているイオン交換
樹脂の含水率W2との差(W1−W2)を示す。また、
ΔVの値は、起動初期(測定開始から約250分後)の
測定セルの電池電圧(端子間電圧)と、1000時間経
過後の各測定セルの電池電圧との差を示す。
【表1】
【0078】なお、特願平11−288727の固体高
分子型燃料電池に対応する比較例3の固体高分子型燃料
電池は、起動初期の電池電圧に対して、1000時間作
動させた後の電池電圧は50mVも低下してしまうこと
が確認された。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の固体高分
子型燃料電池によれば、十分に多く確保された反応サイ
トへの反応ガスの供給を、長期間にわたり保持すること
のできる良好な排水構造を有する触媒層を構築すること
が可能となる。そのため、作動中の触媒層内、特に、カ
ソード触媒層内におけるフラッディングの発生を防止し
て当該触媒層内の反応サイトを有効に利用することが可
能となる。従って、本発明によれば、起動初期の電池出
力を高くして大電流を流す場合であってもフラッディン
グの発生が十分に防止され、高い電池出力を起動初期か
ら長期間にわたり安定して得ることのできる固体高分子
型燃料電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による固体高分子型燃料電池の好適な
一実施形態を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1…高分子電解質膜側の触媒層、2…ガス拡散層側の触
媒層、3…カソード触媒層、4…ガス拡散層、5…カソ
ード、6…アノード触媒層、7…ガス拡散層、8…アノ
ード、9…カソード反応ガス流路、10…アノード反応
ガス流路、FC…燃料電池、PEM…高分子電解質膜、
SP1,SP2…セパレータ、UC…単位セル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉武 優 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社内 Fターム(参考) 5H018 AA06 AS03 EE03 EE18 HH04 HH05 5H026 AA06 CC03 EE19 HH04 HH05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アノードと、カソードと、前記アノード
    と前記カソードとの間に配置された高分子電解質膜とを
    有する固体高分子型燃料電池であって、 前記カソードが、ガス拡散層と、当該ガス拡散層と前記
    高分子電解質膜との間に配置される複数の触媒層と、を
    備えており、 前記高分子電解質膜に接する最内部の触媒層に含有され
    るイオン交換樹脂の含水率W1[%]、及び前記ガス拡
    散層に接する最外部の触媒層に含有されるイオン交換樹
    脂の含水率W2[%]が下記式(1)〜(3)の条件を
    同時に満たしていることを特徴とする固体高分子型燃料
    電池。 10≦W1<100 (1) 5≦W2<80 (2) 5≦(W1−W2)≦45 (3)
  2. 【請求項2】 前記イオン交換樹脂がスルホン酸基を有
    するパーフルオロカーボン重合体であることを特徴とす
    る請求項1に記載の固体高分子型燃料電池。
  3. 【請求項3】 前記最内部の触媒層における全細孔容積
    に対する細孔径0.1μm以下の細孔容積の割合は、4
    0〜98vol.%であり、かつ、前記最外部の触媒層
    の前記割合は、前記最内部の触媒層の前記割合より小さ
    いことを特徴とする請求項1又は2に記載の固体高分子
    型燃料電池。
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