JP2001196068A - 固体高分子型の燃料電池 - Google Patents

固体高分子型の燃料電池

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JP2001196068A
JP2001196068A JP2000006051A JP2000006051A JP2001196068A JP 2001196068 A JP2001196068 A JP 2001196068A JP 2000006051 A JP2000006051 A JP 2000006051A JP 2000006051 A JP2000006051 A JP 2000006051A JP 2001196068 A JP2001196068 A JP 2001196068A
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electrode
oxygen
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exchange resin
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Satoru Motomura
了 本村
Ichiro Terada
一郎 寺田
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フラッディングが防止され、電池性能
の向上した固体高分子型燃料電池を提供する。 【解決手段】 固体高分子型燃料電池において、酸素
極内で酸素が供給される近傍における触媒中のイオン交
換樹脂のイオン交換容量を、酸素が排出される近傍にお
けるイオン交換樹脂のイオン交換容量より高くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体高分子型燃料
電池に関する。
【0002】
【従来の技術】水素・酸素燃料電池は、水素燃料を酸素
や空気を用いて電気化学的に酸化し、燃料の化学エネル
ギーを電気エネルギーとして取りだすもので、その反応
生成物が原理的に水のみであり、地球環境への悪影響が
ほとんどない低公害性の発電システムとして注目されて
いる。燃料電池は、用いる電解質の種類により、アルカ
リ性水溶液型、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体電解質型
等に分類されるが、なかでも、イオン交換膜を固体電解
質とする固体高分子型燃料電池は、1950年代後半に
米国GE社で開発され、1965年に出力1kWの燃料
電池がジェミニ5号に搭載される等、燃料電池の中で初
めて実用化された電池であり、基本的に他の型の燃料電
池に比較して種々の特徴をもっている。
【0003】すなわち、低温で作動し、また近年の研究
の急速な進展により出力密度が高められ、小型・軽量化
が可能で、低温動作性と高出力密度の点、及びCO2
性を有するため、アルカリ水溶液型と異なりCO2 を含
む燃料ガスや空気も使用可能である点で、宇宙船や車両
用等の移動用電源として実用化が大いに期待されてい
る。
【0004】特に、(1)固体高分子電解質としてプロ
トン(水素イオン)高導電性の膜が開発されたこと、及
び(2)電極層に用いられる触媒をカーボンに担持し、
さらにこれをイオン交換樹脂で被覆することにより、き
わめて大きな活性が得られるようになったことの二点
が、近年固体高分子型燃料電池が注目されている理由で
あると考えられる。
【0005】固体高分子型燃料電池は、作動温度が室温
〜120℃と低いため、低温で起動でき、起動時間が短
いという特徴があるが、一方排熱が低温であるため、燃
料電池の補機動力等に有効利用しがたいという欠点があ
る。これを補う意味でも固体高分子型燃料電池は、特に
高い出力密度を要求され、出力密度向上のため多くの検
討がなされている。
【0006】実用化への課題の一つとして、酸素極で生
成する過剰の水が電極多孔体中に滞留し、電極中のガス
流路を閉塞する現象(フラッディング)を如何に防止す
るか、又は減少させるかと云う問題がある。フラッディ
ングが生ずると、酸素含有ガス(例えば、空気)が電極
内部まで充分供給されず発電出力が低下する。これらを
解決するために、従来、電極に撥水性を付与する方策が
採られており、具体的には、テトラフルオロエチレン/
ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラ
フルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテ
ル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)等のフッ素樹脂等を撥水化剤として電極、
特に酸素極中に含有させる試みがなされている(例え
ば、特開平5−36418)。
【0007】しかしながら、充分に撥水化するために電
極中の撥水化剤を多くすると、上記撥水化剤は、絶縁体
のため電極の電気抵抗が増大する。また、電極の厚さが
厚くなるためガス透過性の悪化を招き、逆に出力が低下
する問題がある。この電極の導電性の低下を補うために
は、例えば触媒担体のカーボン材料の導電性や触媒を被
覆するイオン交換樹脂のイオン導電性を高めることが必
要であるが、従来充分な導電性と充分な撥水性を同時に
満足する電極は得られておらず、高出力かつ長期的に安
定な固体高分子型燃料電池を得ることは困難であった。
【0008】その他に、PTFEと共にフッ化ピッチを
混合する方法(特開平7−211324)、触媒を担持
したカーボン表面の一部をフッ素化被膜によりコーティ
ング処理する方法(特開平7−192738)等も提案
されているが、基本的に、触媒表面をイオン交換樹脂に
より均一に被覆することは、困難である。
【0009】さらにまた、触媒を被覆するイオン交換樹
脂のイオン交換容量を燃料極より酸素極を低くする方法
(特開平9−213350)も提案されている。しかし
ながら、導電性及びガス透過性の観点から、高出力を得
るためには、基本的には、イオン交換樹脂の交換基濃度
は、高い方が有利であり、酸素極の交換容量についても
高いものを使用することが好ましい。
【0010】以上のごとく、従来の撥水化剤を使用する
方法等では、フラッディングを充分防止しつつ、かつ、
高出力を維持することは困難であった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】電極に含まれるイオン
交換樹脂は、基本的には、イオン交換基濃度が高い方が
プロトン導電性が高く、また含水率を高くできるので高
ガス溶解性・移動性により反応サイトへのガス供給が容
易となり反応が促進されるので好ましい。しかしなが
ら、一方、反応により水を生成する酸素極では、過剰の
水の滞留のためフラッディングが起こりやすく出力が低
下する傾向が見られ、さらに、イオン交換樹脂は、イオ
ン交換基濃度が高いほど含水率が高くなって膨潤しやす
くなるので、ガスが拡散するパスが塞がれ、出力が低下
すると考えられる。
【0012】そこで、本発明者らは、導電性が高く撥水
性の高い酸素極を使用して高出力を維持することが可能
となる固体高分子型燃料電池を得ることを目的として鋭
意検討した結果、水の滞留は、酸素極の中で一様に発生
するのではなく、酸素供給口の近傍すなわち上流側にお
いては少なく、酸素排出口近傍すなわち下流側において
増大することを見出した。そしてその滞留量に合わせて
酸素極に含まれるイオン交換樹脂のイオン交換容量を適
度に変えることにより、酸素極全体として、フラッディ
ングを防止し、かつ、高出力を維持できることを見出し
た。本発明は、かかる知見によりなされるに到ったもの
である。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、電極触
媒とイオン交換樹脂とを含有するガス拡散電極からなる
燃料極及び酸素極を有し、膜状固体高分子電解質の一面
に前記燃料極が、他の面に前記酸素極が配置された固体
高分子型燃料電池において、前記酸素極の膜状固体高分
子電解質と接する面と反対側の表面に、該表面と平行に
酸素を含むガスが流れており、前記酸素極では、前記流
れの上流に接する部分のイオン交換樹脂のイオン交換容
量が、前記流れの下流に接する部分のイオン交換樹脂の
イオン交換容量より高く構成されていることを特徴とす
る固体高分子型燃料電池、が提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】本発明の固体高分子型燃料電池において
は、基本的に、電極触媒とイオン交換樹脂とを含有する
ガス拡散電極を燃料極及び酸素極とする。
【0016】電極触媒としては、水素等の燃料の酸化反
応あるいは酸化剤である酸素の還元反応に触媒作用を有
するものであればよく、例えば白金、パラジウム、ロジ
ウム、ルテニウム、バナジウム、パラジウム、オスミウ
ム、イリジウム又はこれらの合金から選択することがで
き、好ましくは、白金又は白金と、金、ルテニウム、レ
ニウム、クロム、コバルト、ニッケル、アルミニウム、
ガリウム、ケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛、リン、ア
ンチモン、ビスマス、セレン及びテルル等から選択され
る一種以上の元素との合金が使用される。
【0017】これらの電極触媒は、微粒子の状態でその
まま使用してもよいが、高比表面積と安定性を確保する
ため、適当な担体に担持させることが好ましい。担体と
しては、導電性と耐蝕性を兼ね備えたものが好ましく、
特にアセチレンブラックやファーネスブラック等のカー
ボンブラックやグラファイト等が望ましい。これらの担
体の比表面積は、30〜1600(m2 /g)程度のも
のが好ましい。
【0018】本発明におけるガス拡散電極は、上記電極
触媒と固体高分子電解質であるイオン交換樹脂からな
る。
【0019】電極を形成する方法は、特に限定するもの
ではないが、燃料極及び酸素極は、膜状固体高分子電解
質であるイオン交換膜の両面に配置されることから、こ
れら電極と当該膜は一体に接合されていることが好まし
く、例えば次のような方法が採用できる。
【0020】すなわち、メタノール、エタノール、2
−プロパノール等のアルコール類、フルオロカーボン
類、ヒドロフルオロカーボン類、ヒドロクロロフルオロ
カーボン類、水等の溶媒にイオン交換樹脂を溶解させた
溶液に、電極触媒微粒子を分散させ(以下、この分散液
を触媒分散液という。)、カーボンペーパー、カーボン
クロス、又はカーボンクロスの片面をカーボン粒子で目
詰め等して導電性多孔質体としたものをガス拡散層と
し、その上に触媒分散液を、塗布や噴霧して電極を形成
した後、イオン交換膜と接着/加熱プレスする方法、又
は触媒分散液を塗工液とし、イオン交換膜上に直接ス
クリーン印刷等で塗布し、乾燥後、好ましくは同様に加
熱プレスして圧着させる方法等である。上記において
は、カーボンペーパー等の代わりにカーボンとフッ素樹
脂からなるカーボン層をカーボン繊維織布上に形成した
シートを用いても良い。また、別途用意した平板上に形
成し、これをイオン交換膜に転写してもよい。
【0021】加熱プレスする場合の装置としては、加熱
プレス機、ロールプレス機等が用いられ、プレス温度
は、使用するイオン交換樹脂のガラス転移温度以上であ
ればよく、通常120〜250℃であり、プレス圧力
は、0.5〜10MPa程度である。
【0022】触媒分散液の粘度は、電極の形成方法によ
り好ましい範囲が異なり、数十cP程度の分散液状のも
のから20000cP程度のペースト状のものまで、広
い粘度範囲のものが使用できる。粘度を調節するため
に、電極形成用の液には増粘剤や希釈溶媒が含まれてい
てもよい。増粘剤としては、エチルセルロース、メチル
セルロースやセロソルブ系のものが使用できる。
【0023】また必要に応じ、触媒分散液中には、結着
剤と撥水化剤を兼ねるPTFE、PFA、FEP等等を
添加して使用することができる。これらは、電極中に
0.01〜30質量%含有することが好ましい。
【0024】撥水化剤は、通常電極中に0.01〜30
質量%含まれることが好ましいが、本発明における酸素
極では、後記するように酸素ガス中の水分濃度に応じて
イオン交換樹脂のイオン交換容量を変化させているの
で、従来に比べて絶縁物である撥水化剤の量が少量であ
っても従来と同等の撥水性が得られる。したがって、撥
水化剤の添加による電極の抵抗上昇を最小限に抑えるこ
とができるとともに、撥水化剤により電極の細孔が潰さ
れるおそれも少ない。
【0025】本発明におけるイオン交換樹脂としては、
フッ素系イオン交換樹脂、炭化水素系イオン交換樹脂等
が使用可能であり、単一のイオン交換樹脂からなってい
てもよいし、2種以上のイオン交換樹脂を混合したもの
であってもよい。また、イオン交換樹脂は、燃料極側と
酸素極側で同じであっても異なっていてもよい。
【0026】本発明は、膜状に形成した上記のごとき固
体高分子電解質の一面に燃料極が、他の面に酸素極が配
置された固体高分子型燃料電池において、例えば前記酸
素極内で酸素が供給される近傍におけるイオン交換樹脂
のイオン交換容量(ミリ当量/g乾燥樹脂)を、酸素が
排出される近傍におけるイオン交換樹脂のイオン交換容
量より高く構成し、酸素極表面に平行に流れる酸素流の
上流に接する部分のイオン交換樹脂のイオン交換容量
が、流れの下流に接する部分のイオン交換樹脂のイオン
交換容量より高くなるように構成されていることを特徴
とする。なお、通常燃料としては、水素が使用され、酸
素は、酸素を含むガス例えば空気として供給される。
【0027】以下、添付図面を参照しながら、本発明の
具体的な実施の形態を説明する。図1は、電極と、これ
に対向するセパレータとの関係を模式的に示す説明図で
ある。
【0028】図1 (a) に示すように膜状固体高分子電
解質1の両面に配置された燃料極10及び酸素極13に
は、それぞれ膜状固体高分子電解質1と接する面と反対
の表面に隣接してセパレータ20、23が配置され、当
該セパレータの電極対向面には、連続する溝20a,2
0a’,20a’’,・・・及び23a,23a’,2
3a’’,・・・が形成されて、図1 (b) に示すよう
な、燃料極に燃料ガスを、酸素極に酸素を供給するガス
流通路L20、L23がそれぞれ形成されている。なお、セ
パレータの裏面には、通常冷却水流通路溝が形成されて
いるが、図1(a)においては、表示を省略している。
【0029】なお、例えば前記酸素極13に対向するセ
パレータ23の上部及び下部には、酸素供給口23i
び酸素排出口23o がそれぞれ設けられ、かつ、前記ガ
ス流通路L23の両端は、この酸素供給口及び酸素排出口
に接続されている。ここでセパレータは、導電性を有
し、かつガス不透過性の緻密なカーボン材料や金属材料
で形成される。
【0030】図2 (1) 〜 (4) は、酸素極に隣接する
セパレータ23に形成された酸素流通路の形体の一例を
示す説明図であり、図2 (1) ’〜 (4) ’は、この酸
素流通路に対応する酸素極の表面領域を示す説明図であ
る。
【0031】本発明においては、酸素極において基本的
には、酸素の流れの上流に接する部分(酸素供給口近
傍)におけるイオン交換樹脂のイオン交換容量を、酸素
の流れの下流に接する部分(酸素排出口近傍)における
値よりも高くするが、具体的には、図2(1)’等に示
すように、酸素極を少なくとも前記流通路の上流部A及
び下流部Bの二つの領域に分割し、当該上流部Aに、よ
り高いイオン交換容量のイオン交換樹脂を配置し、下流
部Bにより低いイオン交換容量のイオン交換樹脂を配置
するものである。
【0032】本発明において、酸素供給口と酸素排出口
を接続する酸素流通路L23の形としては、特に限定する
ものではないが、最も一般的な形体としては、図2
(1) に示すような、酸素供給口は、上部の入口マニホ
ールドmに、酸素排出口は下部の出口マニホールドm’
に接続され、この両マニホールドが、それぞれ垂下する
複数の並列流路l1 ,l2 ,l3 ,・・・により接続さ
れているものである。酸素供給口から供給された酸素ガ
スは、この入口マニホールドを流通しながら、分散して
各並列流路l1 ,l2 ,l3 ,・・・中を流下し、この
流路に沿った酸素極内を拡散しながらプロトン(及び外
部回路から流入した電子)と反応して水を生成するもの
である。従って、下流に行くほど、酸素中には、生成し
た水が蓄積し、出口における未反応の酸素排出ガス中に
は、最も多量の水分が含有されていることになる。
【0033】このように、酸素極では、電極内で水を生
成する反応が起こり、酸素が排出される出口近傍では、
上流側で生成した水が集中することになり、酸素ガス中
には、水が過剰に存在している。この水が電極中に高濃
度に保持されると電極内の細孔を閉塞するために、酸素
の供給がされにくい状態になり出力が低下する。これ
が、フラッディングと呼ばれる現象である。一般的に言
ってこのフラッディングは、電流密度が高い領域ほど、
生成する水量が多いため起きやすい。
【0034】図2 (2) は、マニホールドm、m’が底
面に垂直であり、これを底面に水平な並列流路l1 ,l
2 ,l3 ,l4 ,・・・により接続する形体である。
【0035】その他の酸素流通路の形としては、図2
(3) 、 (4) に示すように、酸素供給口と酸素排出口
を一本の流通路で接続することもできる。この場合は、
(3)に示すごとく流通路を水平方向でジグザグに屈曲
させるか、 (4) のごとく垂直方向でジグザクに屈曲さ
せることにより、供給された酸素を酸素極の各部に分散
して供給することが行われる。
【0036】以上のような、基本的な酸素流通路の形体
に対しては、酸素極を、図2 (1)’に示すように上流
部A、下流部Bに、床面に平行な線25により大きく分
割すると、上流部Aは、生成した水分濃度(酸素中の水
分濃度を意味する。以下、同じ。)がより低い部分であ
り、下流部Bは、水分濃度がより高い部分となる。一般
的にイオン交換容量が低い樹脂は、樹脂中に含まれる交
換基濃度が低いため含水時に保持する水量が少ない。こ
のため、水が過剰に存在する出口近傍等を低イオン交換
容量とすると、電極内に保持する水量を減らすことがで
きるので生成した水分は、過剰に電極内に保持されるこ
となく、酸素ガスと共に容易に系外に排出される。従っ
て、図2 (1) の酸素流通路の形体に対しては、Aの部
分により高いイオン交換容量のイオン交換樹脂を配置
し、Bの部分により低いイオン交換容量の樹脂を配置す
ればよいことになる。なお、図において矢印は、低い水
分濃度から高い水分濃度への総括的な変化の方向を示
す。このように、領域Aと領域Bとにおける水分濃度の
差異を、イオン交換容量を変化させることによって補償
し、電極内に保持される水分量を両領域において均一化
することができる。
【0037】これに対して、図2 (2) の場合は、図2
(2) ’に示すように、床面に垂直な線25により、水
分濃度の高い上流部Aと低い下流部Bの分割が行われる
ことになる。従って、より高いイオン交換容量の樹脂
は、Aの部分に、より低いイオン交換容量の樹脂は、B
の部分に配置することになる。
【0038】以上の説明は、一本の流通路をジグザグに
屈曲させた場合においても基本的に妥当するものであ
り、上流側Aと下流側Bの位置関係は、図2 (3) ’、
(4)’に示したとおりである。
【0039】また、上記においては、上流部Aと下流部
Bの二つの領域に分割したが、さらに上流部A、中流部
B、下流部Cの三つの領域に分割して、A→B→Cの順
にイオン交換容量の低くなる樹脂を配置することも、よ
り好ましい態様である。かくすることにより、各領域に
おける電極内に保持される水分量をより均一化すること
ができる。
【0040】さらに一般的には、最上流部A、中流部
B、・・・、下流部G、最下流部Hと、より多数の領域
に分割して同様にA→B→、・・・、→G→Hの順に樹
脂を配置することもできる。容易に理解されるように、
分割数を多くすることにより、電極面内各部に保持され
る水分量を、全体としてさらに均一化することができ
る。
【0041】図2に示したような領域A、Bに対して、
それぞれイオン交換容量の異なるイオン交換樹脂を配置
するには、次のようにして行われる。すなわち、すでに
述べたように、触媒分散液を塗工液として、イオン交換
膜上又はガス拡散層上に塗布して電極層を形成するに際
し、イオン交換容量の異なるイオン交換樹脂を溶解した
二種類の塗工液a、b(但し、樹脂のイオン交換容量に
ついてa>bとする。)を準備し、塗工液aを領域A
に、塗工液bを領域Bに塗工すればよいのである。同様
にして、領域がA、B、Cである場合には、塗工液とし
てa、b、cの三種類の塗工液を使用する。
【0042】なお、酸素供給口と酸素排出口を一本の流
通路で接続する形式において、流通路を水平方向又は垂
直方向でジグザグに屈曲させる代わりに、例えば特開平
10−284094号に記載されているように、電極面
の中心に折り返し部を有する渦巻き状等に形成すること
もできる。この場合は、上流部A、下流部Bの画定は、
この渦巻き状の流通路に沿って行われることになり、酸
素供給口から中心の折り返し部までの流通路に沿った領
域が上流部A、折り返し部から酸素排出口までの流通路
に沿った部分が下流部Bとなる。従って、上流部、下流
部とも互いに入り組んだ渦巻き状となる。この渦巻き状
の上流部Aにイオン交換容量の高いイオン交換樹脂を、
渦巻き状の下流部に交換容量の低い樹脂を配置すること
になる。
【0043】また、その他の複雑な流通路の場合も、当
該流通路に沿って上流部、下流部を画定し、この画定し
た領域(すなわち流通路に沿った領域又は流通路を含む
領域)に、イオン交換容量の異なるイオン交換樹脂を配
置すればよいことは同じである。ここで当然のことなが
ら、上流部では、酸素供給口を含み、下流部では酸素排
出口を含む領域を画定する。
【0044】また、このような流通路の場合において
も、上流部、中流部、下流部に三分割したり、さらに多
分割することができることはいうまでもない。
【0045】なお、上流部Aと下流部Bに二分割する場
合、図2に示したモデルにおいてはAとBの領域面積は
ほぼ等しいとして扱ったが、領域は、必ずしも等分に分
割する必要はなく、AとBの領域面積は、A>Bのごと
く異なっていてもよい。この場合は、領域面積の小さい
部分(ここではB)の面積は、全体(A+B)の好まし
くは5%以上、特に10%以上、さらに好ましくは20
%以上である。5%未満であると、本発明における電極
内に保持される水分量を均一化させる効果が充分に奏さ
れない。
【0046】以上を一般的に述べれば、ガス流通路の上
流部の表面の面積及び下流部の表面の面積は、いずれも
酸素極表面全面積の5%以上であることが好ましい。
【0047】本発明においては、酸素極において酸素が
供給される近傍と排出される近傍におけるイオン交換樹
脂のイオン交換容量の差は、0.05ミリ当量/g乾燥
樹脂以上であることが好ましく、0.1ミリ当量/g乾
燥樹脂以上であることがより好ましい。0.05ミリ当
量/g乾燥樹脂未満では、前記電極内に保持される水分
量を均一化させる効果が充分に得られない。また、好ま
しい具体的なイオン交換容量値としては、入口近傍(又
は上流部)では、1.0ミリ当量/g乾燥樹脂以上、好
ましくは1.1ミリ当量/g乾燥樹脂以上、出口近傍
(又は下流部)では、1.0ミリ当量/g乾燥樹脂以下
が望ましい。
【0048】すなわち、すでに述べたように、酸素供給
口から導入された酸素は、供給された部分から反応が開
始する。酸素中には、この反応により生成した水分が徐
々に蓄積されながらセパレータの溝により形成されてい
る酸素流通路を上流から下流に流下するにつれ酸素中の
水分濃度は次第に増加し、最終的に生成した水分はすべ
て未反応の酸素と共に酸素排出口から排出される。
【0049】本発明においては、ここで電極に含まれる
イオン交換樹脂は、イオン交換容量が大きいほど、導電
性及びガスの溶解度が高くなることに着目し、酸素中の
水分濃度の増加を補償するように電極内に保持される水
分量を調整するものである。すなわち、酸素が供給され
る近傍では、イオン交換容量が高い樹脂を用いることに
より、この部分の反応サイトへの酸素ガス等の供給を充
分にして、電気化学的反応を促進し、一方酸素が排出さ
れる排出口近傍では、上流からの反応により生成蓄積し
た酸素中の水分濃度が極めて高くなっているので、イオ
ン交換容量の低い樹脂を用い、電極内に保持される水分
量を減少させることにより、水分を酸素ガスと共に系外
に排出しやすくして、全体として電池性能を低下させる
ことなく、フラッディングを防止することが可能とな
る。
【0050】これに対し、酸素中の水分量を考慮するこ
となく、電極全面にイオン交換容量が低い樹脂を用いる
と、樹脂中に保持する水分量が少なくなり、導電性が低
く、ガスの溶解性も低下するために、反応サイトへのガ
ス供給量が少なくなり、反応を促進すべき酸素が供給さ
れる近傍においても、反応性が低下し、全体として電池
性能が低下してしまう。
【0051】本発明は、水の生成量が多く、フラッディ
ングが生じやすい高電流密度領域で燃料電池を作動させ
ると、より効果を発揮するものである。
【0052】本発明においては、酸素極(及び燃料極)
に含まれるイオン交換樹脂としては、フッ素系イオン交
換樹脂、炭化水素系イオン交換樹脂等が使用可能であ
る。フッ素系イオン交換樹脂としては、パーフルオロカ
ーボン重合体が好ましく、特に、式(1)で表される重
合単位及び式(2)で表される重合単位を含む重合体が
好ましい。なお、本明細書においてパーフルオロカーボ
ン重合体とは、炭化水素からなる重合体の水素原子をす
べてフッ素原子に置換した重合体だけではなく、エーテ
ル結合性の酸素原子等を含有する重合体も含むものとす
る。
【0053】
【化1】
【0054】式(1)において、X1 は、フッ素原子又
はトリフルオロメチル基であり、X 2 は、フッ素原子又
は炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基である。
【0055】また、式(2)において、A1 は、SO3
M、COOM又は加水分解によりこれらの基に変換され
る基(ここでMは、水素原子又はアルカリ金属原子を表
す。)、であり、X3 は、フッ素原子又は炭素数1〜6
のパーフルオロアルキル基である。
【0056】Yは、式(3)(P)、式(4)(Q)、
式(5)(R)、式(6)(S)、で表される含フッ素
単位から構成されるものであり、−(P・Q・R・S)
−、又は、−O−(P・Q・R・S)−であり、(P・
Q・R・S)は、P、Q、RおよびSの少なくとも一つ
以上を任意の順序で配列することを表し、a、b、c、
d、e及びfは、0または1〜6の整数である。また、
xは、0又は1である。
【0057】
【化2】
【0058】式(3)〜(6)において、X4 、X6
8 及びX10は、フッ素原子又はトリフルオロメチル基
であり、X5 、X7 、X9 、及びX11は、フッ素原子又
は、炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基である。
a、b及びcは、それぞれ独立に0〜6の整数である
が、全部が同時にa=b=c=0となることはなく、
d、e及びfは、1〜6の整数である。
【0059】なお、−(P・Q・R・S)−、又は、−
O−(P・Q・R・S)−の好ましい具体例としては、
式(7)〜(11)が挙げられる。
【0060】
【化3】
【0061】上式において、f、g、h、i、j、k、
r、sは、それぞれ独立に1〜6の整数であり、Z1
2 、Z3 、Z4 及びZ5 は、それぞれ独立にフッ素原
子又は炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基である。
【0062】一方、炭化水素系イオン交換樹脂の好まし
い例としては、式(12)で表される重合単位と式(1
3)で表される重合単位とを含む重合体が挙げられる。
【0063】
【化4】
【0064】上記式中、P1 は、フェニルトリール基、
ビフェニルトリール基、ナフタレントリール基、フェナ
ントレントリール基、アントラセントリール基であり、
2は、フェニレン基、ビフェニレン基、ナフチレン
基、フェナントリレン基、アントラシレン基であり、A
2 は、−SO3 M(ここでMは、水素原子、又はアルカ
リ金属原子を表す。以下同じ)、−COOM又は加水分
解によりこれらの基に転換する基であり、B1 、B2
は、それぞれ独立に酸素原子、イオウ原子、スルホニル
基又はイソプロピリデン基である。なお、P1 及びP2
の構造異性については、特に限定されない。
【0065】また、P1 及びP2 の水素原子の1個以上
がフッ素原子、塩素原子、臭素原子又は炭素数1〜3の
アルキル基で置換されているものも好ましく使用でき
る。
【0066】本発明においては、酸素極及び燃料極に含
まれる電極触媒とイオン交換樹脂とは、質量比で触媒:
イオン交換樹脂=0.40:0.60〜0.95:0.
05であることが、電極の導電性の観点から好ましい。
なお、ここでいう触媒の質量は、カーボンなどの担体に
担持された担持触媒の場合は、当該担体の質量を含むも
のとする。
【0067】本発明における膜状固体高分子電解質も上
記したイオン交換樹脂からなることが好ましい。膜状固
体高分子電解質は、これらの樹脂を例えば押出し製膜す
ることにより得られる。膜状固体高分子電解質(以下、
イオン交換膜とも称する。)の厚みは、30〜300μ
m、好ましくは50〜200μmである。
【0068】
【実施例】以下、本発明を、実施例(例1〜8)及び比
較例(例9〜11)により説明するが、これらは単なる
例示であり、本発明の技術的範囲がこれらにより限定さ
れるものではない。
【0069】(ガス拡散電極・イオン交換膜接合体の形
成) 〔例1〕イオン交換樹脂として、CF2 =CF2 に基づ
く重合単位と、CF2 =CFOCF2 CF(CF3 )O
CF2 CF2 SO3 Hに基づく重合単位とからなる共重
合体からなるパーフルオロカーボン重合体(イオン交換
容量1.1ミリ当量/g乾燥樹脂)と、白金が40質量
%含まれるようにカーボンブラック粉末に白金を担持さ
せた電極触媒とを質量比で1:3としてエタノールに分
散、溶解させ触媒分散液とした。
【0070】この触媒分散液を塗工液とし、スクリーン
印刷機により、カーボンとポリテトラフルオロエチレン
からなるカーボン層をカーボン繊維織布上に形成したシ
ート上に、塗布した後エタノールを乾燥させ、ガス拡散
電極を得た。これを燃料極の電極シートとする。
【0071】同様にして、上記と同じ重合単位からなる
イオン交換樹脂(但し、イオン交換容量1.0ミリ当量
/g乾燥樹脂及び0.91ミリ当量/g乾燥樹脂)を用
いて、上記と同様にして触媒分散液からなる塗工液を作
製し、図2(3)’のパターンに示すように塗布して
(すなわち、イオン交換容量1.0ミリ当量/g乾燥樹
脂を使用する塗工液をA部に、同じく0.91ミリ当量
/g乾燥樹脂の塗工液をB部に塗工する。)、図2
(3)’に示すガス拡散電極を作製した。それぞれの電
極面積の割合(A/B)は、50%/50%である。こ
のガス拡散電極を酸素極の電極シートとする。なお、塗
工液は、電極シートに含まれる白金の量が0.5mg/
cm2 となるように塗布した。電極シートは、燃料極、
酸素極ともに、有効電極面積が25cm2 となるように
切り出した。
【0072】膜状固体高分子電解質としてスルホン酸基
を有するパーフルオロカーボン重合体からなるイオン交
換膜(商品名:フレミオンHR、旭硝子社製、イオン交
換容量1.1ミリ当量/g乾燥樹脂、膜厚50μm)を
使用した。酸素極及び燃料極は、電極シートの触媒分散
液が塗布された面を内側に向けて対向させ、その間にイ
オン交換膜を挟み込んだ状態でホットプレスを行うこと
により電極と膜を接合させ、ガス拡散電極・イオン交換
膜接合体を作製した。
【0073】〔例2〜6〕酸素極に用いるイオン交換樹
脂として例1におけるイオン交換樹脂と同じ重合単位か
らなるイオン交換樹脂で、イオン交換容量がそれぞれ
1.1、1.33及び0.9ミリ当量/g乾燥樹脂のも
のを用い、それぞれ例1と同様にして触媒分散液を作製
した。これらの触媒分散液を用い表1に示すように、例
1と同様の方法で図2(3)’のパターンに示す電極を
作製した。また燃料極は、例1と全く同じイオン交換容
量1.1ミリ当量/g乾燥樹脂のイオン交換樹脂を用い
た。以下、例1と同様にして、ガス拡散電極・イオン交
換膜接合体を作製した。
【0074】〔例7〜8〕酸素の流れの上流部から下流
部に向けてA部、B部、C部の3領域に分けて表2に示
すとおり各イオン交換容量のイオン交換樹脂が配置され
るように例1と同様の方法で酸素極を作製した。膜状固
体高分子電解質と燃料極は例1と同じものを用いガス拡
散電極・イオン交換膜接合体を得た。
【0075】〔例9〜11〕例1において燃料極を作製
したのと同様な方法で、イオン交換容量が0.91ミリ
当量/g乾燥樹脂(例9)、1.1ミリ当量/g乾燥樹
脂(例10)及び1.33ミリ当量/g乾燥樹脂(例1
1)のイオン交換樹脂をそれぞれ用いて酸素極を作製
し、燃料極は、例1と同じものを用いガス拡散電極・イ
オン交換膜接合体を得た。
【0076】表1〜3に燃料極、酸素極に用いたイオン
交換樹脂のイオン交換容量値とその面積割合を示す。
【0077】(電池性能試験)上記ガス拡散電極・イオ
ン交換膜接合体を電池性能測定用セルに設置し、常圧
(0.1MPa)、燃料極に水素を、酸素極に空気を流
して、セル温度80℃において発電試験を行った。な
お、ここで使用した燃料極及び酸素極のセパレータの溝
形状は図2(3)に示したとおりである。1A/cm2
の端子電圧とIR損を測定した。結果を表4に示す
【0078】
【表1】
【0079】
【表2】
【0080】
【表3】
【0081】
【表4】
【0082】
【発明の効果】本発明によれば、酸素極の酸素が供給さ
れる入口近傍において、イオン交換樹脂のイオン交換容
量を出口近傍より高くすることにより、酸素極内におけ
る水分の保持量を均一化し、フラッディングを防止し、
かつ、全体として電池性能を向上させることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】電極と、これに隣接するセパレータとの関係を
模式的に示す説明図である。
【図2】酸素極に隣接するセパレータに形成された酸素
流通路の形体及びこの酸素流通路に対応する酸素極の表
面領域を示す説明図である。
【符号の説明】
1 膜状固体高分子電解質 10 燃料極 13 酸素極 20 燃料極に隣接するセパレータ 23 酸素極に隣接するセパレータ 20a,20a’,20a’’ 燃料極に隣接するセパ
レータの溝 23a,23a’,23a’’ 酸素極に隣接するセパ
レータの溝 23i 酸素供給口 23o 酸素排出口 25 酸素極を分割する線 L20 燃料極におけるガス流通路 L23 酸素極におけるガス流通路 m 酸素極における入口マニホールド m’ 酸素極における出口マニホールド l1 ,l2 ,l3 ,l4 並列流路 A,B 酸素極の分割された各領域

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極触媒とイオン交換樹脂とを含有する
    ガス拡散電極からなる燃料極及び酸素極を有し、膜状固
    体高分子電解質の一面に前記燃料極が、他の面に前記酸
    素極が配置された固体高分子型燃料電池において、前記
    酸素極の膜状固体高分子電解質と接する面と反対側の表
    面に、該表面と平行に酸素を含むガスが流れており、前
    記酸素極では、前記流れの上流に接する部分のイオン交
    換樹脂のイオン交換容量が、前記流れの下流に接する部
    分のイオン交換樹脂のイオン交換容量より高く構成され
    ていることを特徴とする固体高分子型燃料電池。
  2. 【請求項2】 前記酸素極における前記流れの上流に接
    する部分と、前記流れの下流に接する部分とのイオン交
    換樹脂のイオン交換容量差が0.05ミリ当量/g乾燥
    樹脂以上である請求項1に記載の固体高分子型燃料電
    池。
  3. 【請求項3】 前記酸素極には、前記反対側の表面にセ
    パレータが配置され、当該セパレータの酸素極と接する
    面には、連続する溝が形成されて、前記酸素極に酸素を
    含むガスを供給するガス流通路が形成されており、か
    つ、前記ガス流通路の両端は、それぞれ前記流れの上流
    に通じる酸素供給口及び前記流れの下流に通じる酸素排
    出口に接続されており、前記酸素極は、少なくとも前記
    ガス流通路の上流部及び下流部の二つの領域に分割され
    ており、当該上流部により高いイオン交換容量のイオン
    交換樹脂が配置され、当該下流部により低いイオン交換
    容量のイオン交換樹脂が配置されている請求項1又は2
    に記載の固体高分子型燃料電池。
  4. 【請求項4】 酸素極を少なくとも前記ガス流通路の上
    流部、中流部、及び下流部の三つの領域に分割し、各領
    域には異なるイオン交換容量のイオン交換樹脂が含ま
    れ、上流部に近いほどイオン交換容量の高いイオン交換
    樹脂が含まれている請求項3に記載の固体高分子型燃料
    電池。
  5. 【請求項5】 前記ガス流通路の上流部の表面の面積及
    び下流部の表面の面積は、いずれも酸素極表面全面積の
    5%以上である請求項3又は4に記載の固体高分子型燃
    料電池。
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