JP2012123927A - 触媒層部材と膜電極接合体および燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】発電能力の低下抑制の実効性の高い新たな触媒層を提供する。
【解決手段】電極触媒層であるカソード22は、Pt担持カーボン粒子50とPt未担持カーボン粒子51の両粒子をそれぞれ第1電解質樹脂71と第2電解質樹脂72で被膜した状態で混在させている。Pt未担持カーボン粒子51を被覆する第2電解質樹脂72は、Pt担持カーボン粒子50を被覆する第1電解質樹脂71のイオン交換基当量より小さいイオン交換基当量を有することから、Pt担持カーボン粒子50を被覆する第1電解質樹脂71より高い保水性を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、プロトン伝導性を有する電解質膜の膜面に電極として形成される触媒層部材と、この触媒層部材を電極として電解質膜の膜面に接合した膜電極接合体、および燃料電池に関する。
燃料電池は、燃料とその酸化剤、例えば、水素と酸素の電気化学反応によって発電する。この燃料電池では、プロトン伝導性を有する電解質膜(例えば、固体高分子膜)の両膜面に形成したアノードとカソードの両電極に、ガス拡散層を経て燃料ガスと酸化ガス、例えば水素ガスと空気を供給する。これら電極は、カーボン粒子等の導電性の担体に触媒を担持させた担体粒子を用いて触媒層(触媒層部材)から形成されており、その触媒を介してアノードおよびカソードでの電気化学反応を起こしている。
ところで、電解質膜のプロトン伝導性は、電解質膜の含水状態の影響を受け、含水率が低下して電解質膜が乾燥し始めると概ね低下する。このため、電解質膜の含水状態をアノード或いはカソードの電極(触媒層部材)にて図ることで発電能力を高める技術が種々提案されている(例えば、下記特許文献1)。
特開2006−286329号公報
上記公報で提案された技術では、親水化処理された触媒担持済みカーボン粒子を高分子の電解質樹脂で被覆したマイクロ/ナノカプセルを電極としての触媒層に用いている。そして、この触媒層では、触媒担持済みカーボン粒子の表面を取り囲む領域を親水層とした上でプロトン伝導性の高い領域とするので、水成分が不足しがちな高温環境下での発電能力を維持もしくは高めることができるものの、水成分が過多となり易い低温或いは常温の環境下では、触媒担持済みカーボン粒子の表面を取り囲む親水層に水成分が留まりがちとなり得る。そうなると、カーボン粒子の表面に担持済みの触媒が親水層に留まった水により覆われしまい、発電能力の低下が危惧される。
本発明は、上述した従来の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、発電能力の低下抑制の実効性の高い新たな触媒層部材を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決することを目的としてなされたものであり、以下の構成を採用した。
[適用1:触媒層部材]
プロトン伝導性を有する電解質膜の膜面に電極として形成される触媒層部材であって、
導電性を備え触媒を担持済みの触媒担持担体粒子と、導電性を備え触媒を未担持の触媒未担持粒子とを、両粒子とも電解質樹脂に被膜した状態で混在して備え、
前記触媒未担持粒子を被覆する第2電解質樹脂を、前記触媒担持担体粒子を被覆する第1電解質樹脂より高い保水性を有する電解質樹脂とした
ことを要旨とする。
上記構成を備える触媒層部材では、触媒担持担体粒子と触媒未担持粒子とを、両粒子とも電解質樹脂に被膜した状態で混在していることから、この両粒子は、共に、水蒸気や生成水等の水成分に同じように接触することになる。その一方、触媒未担持粒子を被覆する第2電解質樹脂の保水性は、触媒担持担体粒子を被覆する第1電解質樹脂の保水性より高い。よって、触媒担持担体粒子と触媒未担持粒子との混在箇所およびその周辺では、触媒未担持粒子とその周囲に存在する触媒担持担体粒子との水成分の接触が起きることになり、この際の水成分は、保水性の高い第2電解質樹脂の方に優先的に保水(以下、この保水を優先保水と称する)される。このため、触媒担持担体粒子は、その周囲の触媒未担持粒子を被覆した第2電解質樹脂による優先的な保水により、水成分が過多とならないようにして保水した第1電解質樹脂にて被覆されることになる。この結果、上記構成を備える触媒層部材によれば、電気化学反応に寄与する触媒を担持した触媒担持担体粒子が水成分で覆われてしまわないようにして、触媒三相界面にガスが届かないようになる事態を抑制できるので、発電能力の低下を高い実効性で抑制できる。しかも、触媒未担持粒子とその周囲の触媒担持担体粒子とにおいての上記した水成分の保水の状況(優先保水)は、発電運転の温度に拘わらず起き得るので、上記構成を備える触媒層部材によれば、発現し得る発電温度の範囲における発電能力の低下抑制の実効性を高めることができる。
上記した触媒層部材は、次のような態様とすることができる。例えば、前記触媒未担持粒子を被覆する前記第2電解質樹脂のイオン交換基当量(Equivalent Weight)を、前記触媒担持担体粒子を被覆する前記第1電解質樹脂のイオン交換基当量より小さくすることができる。一般に、イオン交換基は、水成分を補足することから、イオン交換基を有する電解質樹脂を水成分が移動する際の抵抗となるので、電解質樹脂はその有するイオン交換基により水成分移動を妨げて保水機能を発揮する。そして、イオン交換基当量が小さいほど、同量の電解質樹脂に含まれる官能基(イオン交換基)の量が増えるので、上記した保水機能は、イオン交換基当量が小さいほど高まる。よって、上記の態様によれば、触媒未担持粒子を被覆する第2電解質樹脂の保水性を、触媒担持担体粒子を被覆する第1電解質樹脂より簡便に高くでき、発電能力の低下を抑制できる触媒層部材を容易に提供できる。
また、前記触媒担持担体粒子の重量に対する前記第1電解質樹脂の重量比である第1重量比と、前記触媒未担持粒子の重量に対する前記第2電解質樹脂の重量比である第2重量比とに差を持たせ、前記第2重量比を前記第1重量比より大きくすることができる。こうすれば、共に電解質樹脂で被覆された触媒担持担体粒子と触媒未担持粒子とを含む触媒層部材において、触媒未担持粒子を被覆する第2電解質樹脂の相対量を増やすことができるので、触媒未担持粒子とその周囲の触媒担持担体粒子とにおいての上記した水成分の保水の状況(優先保水)をより確実に発現させることができる。よって、この態様によれば、発電能力の低下抑制の実効性をより高めることができる。
この場合、前記第1重量比を1以下とし、前記第2重量比を5〜10とすれば、水成分が不足した状況に推移しても、それ以前において、水成分を第2電解質樹脂のなす層の方に保水しておくことができる。通常、水成分が不足すると、電解質膜とその膜面の電極(触媒層部材)を含む燃料電池の内部抵抗が上昇する。ところが、上記の態様によれば、水成分が不足した状況下でも、それ以前に水成分を保水済みであることから、内部抵抗の上昇の抑制を通して、発電能力の低下を抑制できる。しかも、水成分が過剰な場合においては、この過剰な水成分を保水性の高い第2電解質樹脂の方により確実に保水できるので、水成分が過剰な状況下でも、発電能力の低下を抑制できる。
また、前記触媒未担持粒子を第2電解質樹脂で被覆するに当たり、イオン交換基当量が前記第1電解質樹脂より小さい2種類の前記第2電解質樹脂にて触媒未担持粒子を内側樹脂層と外側樹脂層の2層の層状で被覆した上で、前記外側樹脂層の形成に用いた前記2種類の内の一方の前記第2電解質樹脂を、前記内側樹脂層の形成に用いた他方の前記第2電解質樹脂より小さい前記イオン交換基当量を有する電解質樹脂とすることができる。こうすれば、触媒未担持粒子を被覆して保水性も高い2種類の第2電解質樹脂からなる内外の樹脂層で水成分を優先的に保水した上で、水成分の離脱側となる外側樹脂層では、イオン交換基当量が小さいことからイオン交換基による水成分移動の抵抗が増えるので、その保水した水を、小さいイオン交換基当量でのイオン交換基により離脱させ難くできる。よって、この態様によれば、触媒未担持粒子を被覆する第2電解質樹脂(内外の樹脂層)での優先保水と外側樹脂層での水離脱抑制により、内部抵抗の上昇の抑制を通して、発電能力の低下抑制の実効性を高めることができる。
また、前記触媒未担持粒子を、親水化処理により粒子表面に親水基を備えた状態で、前記第2電解質樹脂により被覆するようにできる。こうすれば、第2電解質樹脂のイオン交換基を触媒未担持粒子表面の親水基に近づくようにできるので、触媒未担持粒子を被覆した第2電解質樹脂では、触媒未担持粒子表面の側において親水基とイオン交換基とにより水成分を効果的に保水できる。触媒未担持粒子を被覆した第2電解質樹脂の外側界面の側では、第2電解質樹脂のイオン交換基が触媒未担持粒子表面の親水基に近づく分だけイオン交換基が少なくなるため、第2電解質樹脂の外側界面の側での水成分移動が妨げられる。よって、第2電解質樹脂からの水離脱を抑制できるので、触媒未担持粒子を被覆した第2電解質樹脂での保水の実効性が高まって、触媒担持担体粒子における触媒三相界面にガスが届かないようになる事態をより確実に抑制でき、発電能力の低下抑制の実効性を高めることができる。特に、触媒未担持粒子を2種類の第2電解質樹脂にて内側樹脂層と外側樹脂層の2層の層状で被覆した上記の態様において、触媒未担持粒子を親水化処理により粒子表面に親水基を備えたものとした場合には、内側樹脂層における触媒未担持粒子表面での親水基とイオン交換基とによる効果的な水成分保水と、外側樹脂層における小さいイオン交換基当量でのイオン交換基による水成分の離脱抑制とを図ることができるので、発電能力の低下抑制の実効性はより高まる。
本発明は、上記した触媒層部材の他、プロトン伝導性を有する電解質膜の両膜面に電極を接合した膜電極接合体や、この膜電極接合体とその電極面に拡散層を備えた燃料電池についても適用できる。
本発明の好適な一実施例としての燃料電池を構成する単セル10の概略構成を表わす断面模式図である。 本実施例の燃料電池における電極(アノード21とカソード22)の製造工程の概略を表わす説明図である。 カソード22におけるPt担持カーボン粒子とPt未担持カーボン粒子の混在の様子を模式的に拡大して示す説明図である。 本実施例によるカソード22を備えた単セル10の発電能力を比較例品と対比して示す説明図である。 親水化処理済みのPt未担持カーボン粒子51を第2電解質樹脂72で被覆した様子を模式的に示す説明図である。 親水化処理済みのPt未担持カーボン粒子51を第2電解質樹脂72で被覆した場合と親水化しないでPt未担持カーボン粒子51を第2電解質樹脂72で被覆した場合の水成分の離脱の様子を対比して示す説明図である。 変形例のカソード22AにおけるPt担持カーボン粒子とPt未担持カーボン粒子の混在の様子を模式的に拡大して示す説明図である。 この変形例の電極製造工程の要部を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、その実施例を図面に基づき説明する。図1は本発明の好適な一実施例としての燃料電池を構成する単セル10の概略構成を表わす断面模式図である。単セル10は、電解質膜20と、電解質膜20の両膜面に形成された電極であるアノード21およびカソード22と、電極を形成した上記電解質膜20を両側から挟持するガス拡散層23,24と、ガス拡散層23,24のさらに外側に配設されたガスセパレータ25,26と、を備えている。
本実施例の燃料電池は、固体高分子型燃料電池であり、電解質膜20は、固体高分子材料、例えばパーフルオロカーボンスルホン酸を備えるフッ素系樹脂により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜であり、湿潤状態で良好なプロトン伝導性を示す。アノード21は、触媒金属を担持した導電性の担体粒子を、電解質膜20を構成する高分子の電解質樹脂と同様にプロトン伝導性を示す電解質樹脂で被覆して備える。カソード22は、本発明における触媒層部材に相当し、導電性を備え触媒担持済みの触媒担持担体粒子と導電性を備え触媒を未担持の触媒未担持粒子の両担体粒子を、電解質樹脂に被膜した状態で混在して備える。触媒金属としては、例えば、白金(Pt)や、白金合金を用いることができる。触媒金属を担持する導電性の担体粒子としては、例えば、カーボン粒子を用いることができ、触媒未担持の担体粒子にあっても、カーボン粒子とすることができる。本実施例では、アノード21およびカソード22が備える電解質樹脂として、電解質膜20を構成する電解質樹脂と同種の高分子の電解質樹脂を用いている。電解質膜20と、アノード21およびカソード22とは、MEA(膜電極接合体、Membrane Electrode Assembly)30を構成している。MEA30の詳しい構成、および製造方法については、後に詳述する。
ガス拡散層23,24は、ガス透過性を有する導電性部材、例えば、カーボンペーパやカーボンクロス、あるいは金属メッシュや発泡金属によって形成することができる。本実施例のガス拡散層23,24は、いずれも、平坦な板状部材として形成されている。このようなガス拡散層24は、電気化学反応に供されるガスの流路になると共に、集電を行なう。
なお、アノード21とガス拡散層23との間、あるいは、カソード22とガス拡散層24との間には、撥水性物質を備える撥水層を設けることとしても良い。撥水層は、例えば、カーボン粒子とフッ素樹脂などの撥水性物質とを含有する混合液である撥水層インクを作製し、ガス拡散層23,24を構成する導電性部材、あるいはMEAの表面に塗布し、乾燥・焼成を行なうことによって形成することができる。このような撥水層を設けることにより、電極からガス拡散層への排水を促進したり、電解質膜の乾燥を抑制することによって、電池性能の向上を図ることが可能になる。
ガスセパレータ25,26は、ガス不透過な導電性部材、例えば、圧縮カーボンや、ステンレス鋼等から成る金属製部材によって形成される。ガスセパレータ25,26は、それぞれ所定の凹凸形状を有している。この凹凸形状によって、ガスセパレータ25とガス拡散層23との間には、水素を含有する燃料ガスが流れる単セル内燃料ガス流路47が形成される。また、上記凹凸形状によって、ガスセパレータ26とガス拡散層24との間には、酸素を含有する酸化ガスが流れる単セル内酸化ガス流路48が形成される。
さらに、単セル10の外周部には、単セル内燃料ガス流路47および単セル内酸化ガス流路48におけるガスシール性を確保するために、ガスケット等のシール部材が配置されている(図示せず)。また、本実施例の燃料電池は、単セル10を複数積層したスタック構造を有しているが、このスタック構造の外周部には、単セル10の積層方向と平行であって燃料ガスあるいは酸化ガスが流通する複数のガスマニホールドが設けられている(図示せず)。これら複数のガスマニホールドのうちの燃料ガス供給マニホールドを流れる燃料ガスは、各単セル10に分配され、電気化学反応に供されつつ各単セル内燃料ガス流路47内を通過し、その後、燃料ガス排出マニホールドに集合する。同様に、酸化ガス供給マニホールドを流れる酸化ガスは、各単セル10に分配され、電気化学反応に供されつつ各単セル内酸化ガス流路48内を通過し、その後、酸化ガス排出マニホールドに集合する。
次に、アノード21とカソード22の両電極の製造手法について説明する。図2は本実施例の燃料電池における電極(アノード21とカソード22)の製造工程の概略を表わす説明図である。アノード21とカソード22の両電極を電解質膜20に作製する際には、図2に示すように、まず、触媒金属を担持する導電性粒子として、カーボン粒子(カーボン粉末)を用意する(ステップS100)。ここでは、種々のカーボン粒子を選択可能であり、例えば、カーボンブラックやグラファイトを用いることができる。
次に、ステップS100で用意したカーボン粒子上に、触媒金属(ここでは白金(Pt))を液中で担持させる(ステップS110)。Ptを担持させるには、上記カーボン粒子を、Pt化合物の溶液中に分散させて、含浸法や共沈法、あるいはイオン交換法を行なえばよい。Pt化合物の溶液としては、例えば、テトラアンミン白金塩溶液やジニトロジアンミン白金溶液や白金硝酸塩溶液、あるいは塩化白金酸溶液などを用いることができる。このとき、カーボン粒子重量に対する担持された触媒金属の重量の割合、すなわち、触媒担持率は、例えば、本実施例では、60〜70wt%とした。
ステップS110において、Pt化合物溶液中にカーボン粒子を分散させてカーボン粒子にPtを担持させると、次にこれを乾燥・焼成する(ステップS120)。これによって、Pt微粒子を分散担持するカーボン粒子が得られる。例えば、含浸法による場合には、カーボン粒子を、上記した量のPtを含有する溶液中に分散させた後に、溶媒を蒸発させて乾燥し、還元処理(還元雰囲気下での焼成)を行なえばよい。このステップS120までは、アノード21とカソード22の作製に共通している。
その後、ステップS120で得たPt担持カーボン粒子を、適当な水及び有機溶媒中に分散させると共に、既述したプロトン伝導性を有する電解質を含有する電解質溶液(例えば、Aldrich Chemical社、Nafion Solution、Nafionは登録商標)をさらに混合して、触媒インクを作製する(ステップS130)。この場合、本実施例では、カソード22においては、その電極触媒層(触媒層部材)での水成分保持を図るため、アノード21とカソード22とで、触媒インクの製造手法が相違する。即ち、アノード21については、上記した手順で触媒インク(アノード形成用触媒インク)を作製する(ステップS131)。カソード22については、Pt担持カーボン粒子を上記の電解質溶液(第1電解質溶液)に混合すると共に(ステップS132)、ステップS100で準備したPt未担持のカーボン粒子(Pt未担持カーボン粒子)を、上記の電解質溶液(第1電解質溶液)とは異なる電解質溶液(第2電解質溶液)に混合する(ステップS133)。次いで、Pt担持カーボン粒子を分散混合した電解質溶液(第1電解質溶液)とPt未担持カーボン粒子を分散混合した電解質溶液(第2電解質溶液)とを混ぜ合わせ、触媒インク(カソード形成用触媒インク)を作製する(ステップS134)。
この場合、本実施例では、Pt未担持カーボン粒子を分散混合した第2電解質溶液を、後述するインク塗布・乾燥を経た電解質樹脂としてのイオン交換基当量が、Pt担持カーボン粒子を分散混合した第1電解質溶液のイオン交換基当量より小さい性質の電解質溶液とされている。例えば、第2電解質溶液を、第1電解質溶液と同質の上記電解質溶液とした上で、イオン交換基であるスルホン酸基の含有量が少ないものとする。
また、本実施例では、第1、第2の電解質溶液を、後述するインク塗布・乾燥を経た電解質樹脂としてカーボン粒子を被覆した形態において、Pt担持カーボン粒子の重量に対する第1電解質溶液(樹脂)の重量比である第1重量比と、Pt未担持カーボン粒子に対する第2電解質溶液(樹脂)の重量比である第2重量比とに差を持たせた。例えば、第1重量比を0.1〜5、好ましくは0.1〜1とし、第2重量比を5〜10とすることで、第2重量比が第1重量比より大きくなるようにした。
この他、本実施例では、カソード形成用触媒インクにおけるPt担持カーボン粒子とPt未担持カーボン粒子の混在の程度を、10:1〜2:1程度とすることで、Pt担持カーボン粒子の量を多くした。これにより、カソード形成用触媒インクにおいては、Pt未担持カーボン粒子がPt担持カーボン粒子で取り囲まれるように両粒子が分散混合することになる。
そして、上記のステップS130で、アノード用とカソード用に別々に作製した触媒インクを、電解質膜20の両膜面にそれぞれ塗布する(ステップS140)。つまり、ステップS131を経たアノード用触媒インクを電解質膜20の一方の膜面に塗布し(ステップS141)、ステップS134を経たカソード用触媒インクを電解質膜20の他方の膜面に塗布する(ステップS142)。アノード用およびカソード用の触媒インクの電解質膜の膜面への塗布は、一方の膜面への塗布後、他方の膜面に塗布するようにしても良い。また、触媒インク塗布は、例えば、ドクターブレード法や触媒インクを用いたスクリーン印刷法により行なうことができる。あるいは、スプレー印刷法や、インクジェット法により行なうこともできる。さらに、触媒インクを塗布する他の方法として、アノード用およびカソード用のそれぞれの触媒インクを他の基材(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から成る基材)上に塗布した後に、この塗布した触媒インクを電解質膜20の両膜面に熱圧転写し、その後基材を剥離して除去する方法も可能である。また、ガス拡散層23にアノード用触媒インクを塗布し、ガス拡散層24にカソード用触媒インクを塗布し、この両ガス拡散層で電解質膜20を熱圧接合するようにしても良い。
その後、塗布した触媒インクを乾燥させて(ステップS150)、有機溶媒を除去することにより、内部に微細な細孔を有する多孔質なアノード21あるいはカソード22が完成する。図3はカソード22におけるPt担持カーボン粒子とPt未担持カーボン粒子の混在の様子を模式的に拡大して示す説明図である。図示するように、カソード22においては、Pt触媒60を担持したPt担持カーボン粒子50とPt未担持カーボン粒子51の両カーボン粒子が、それぞれ電解質樹脂で被膜された状態で混在して存在し、Pt未担持カーボン粒子51にあっては、Pt担持カーボン粒子50を被覆する第1電解質樹脂71よりも小さいイオン交換基当量を有する第2電解質樹脂72にて被覆されていることになる。
図4は本実施例によるカソード22を備えた単セル10の発電能力を比較例品と対比して示す説明図である。図における比較例品1は、カソード22についてもアノード21と同様にアノード形成用触媒インクで形成したものである。つまり、この比較例品1は、カソード22に第2電解質樹脂72で被覆したPt未担持カーボン粒子51をまったく有しない。比較例品2は、カソード22をカソード形成用触媒インクで形成したものの、Pt未担持カーボン粒子51を被覆する第2電解質樹脂72の既述した重量比(第2重量比)を2としたものである。実施例品1〜2は、カソード22をカソード形成用触媒インクで形成した上で、Pt未担持カーボン粒子51を被覆する第2電解質樹脂72の既述した重量比(第2重量比)を5としたもの(実施例品1)と10としたもの(実施例品2)である。なお、比較例品2と実施例品1〜2におけるPt担持カーボン粒子とPt未担持カーボン粒子の混在の程度は、共に10:1とした。
この図4から明らかなように、実施例品1〜2は、比較例品1〜2に比べて、測定温度範囲に亘って高い発電能力を備えていることが判明した。特に、水成分が不足となりがちな高い温度においても、実施例品1〜2は高い発電能力を発揮する。比較例品2は、カソード22に第2電解質樹脂72で被覆したPt未担持カーボン粒子51を有するものの、第2電解質樹脂72の重量比が2と小さいために、カソード22に第2電解質樹脂72で被覆したPt未担持カーボン粒子51をまったく有しない比較例品1とほぼ同程度の発電能力となった。これらの状況は、次のように説明できる。
実施例品1〜2の単セル10は、電極触媒層であるカソード22に、図3に示すように、Pt担持カーボン粒子50とPt未担持カーボン粒子51の両粒子をそれぞれ第1電解質樹脂71と第2電解質樹脂72で被膜した状態で混在させている。この上記両粒子は、単セル10の発電過程において、共に、水蒸気や生成水等の水成分に同じように接触するものの、Pt未担持カーボン粒子51を被覆する第2電解質樹脂72は、第1電解質樹脂71のイオン交換基当量より小さいイオン交換基当量を有することから、Pt担持カーボン粒子50を被覆する第1電解質樹脂71より高い保水性を備える。よって、Pt担持カーボン粒子50とPt未担持カーボン粒子51との混在箇所およびその周辺では、Pt未担持カーボン粒子51とその周囲に存在するPt担持カーボン粒子50との水成分の接触に際し、水成分は、保水性の高い第2電解質樹脂72の方に優先的に保水される。このため、Pt担持カーボン粒子50は、その周囲のPt未担持カーボン粒子51を被覆した第2電解質樹脂72による優先的な保水により、水成分が過多とならないようにして保水した第1電解質樹脂71にて被覆されることになる。この結果、実施例品1〜2の単セル10によれば、電気化学反応に寄与するPt触媒60を担持したPt担持カーボン粒子50が水成分で覆われてしまわないようにして、触媒三相界面にガスが届かないようになる事態を抑制できるので、高い発電能力を備える。そして、Pt未担持カーボン粒子51とその周囲のPt担持カーボン粒子50とにおいての上記した水成分の保水の状況(優先保水)は、発電運転の温度に拘わらず起き得るので、実施例品1〜2の単セル10によれば、発現し得る発電温度の範囲において高い発電能力を発揮できる。
しかも、実施例品1〜2の単セル10は、Pt担持カーボン粒子50の重量に対する第1電解質樹脂71の重量比(第1重量比)と、Pt未担持カーボン粒子51の重量に対する第2電解質樹脂72の重量比(第2重量比)とに差を持たせ、第2重量比を第1重量比(=0.1〜5、好ましくは0.1〜1)より大きくした。具体的には、実施例品1では第2重量比を5とし、実施例品2では第2重量比を10とした。このため、実施例品1〜2の単セル10は、保水性に高低のある第1電解質樹脂71と第2電解質樹脂72でそれぞれ被覆したPt担持カーボン粒子50とPt未担持カーボン粒子51とを含むカソード22(触媒層)において、Pt未担持カーボン粒子51を被覆して保水性も高い第2電解質樹脂72の相対量が増えることになる。よって、実施例品1〜2の単セル10では、Pt未担持カーボン粒子51とその周囲のPt担持カーボン粒子50とにおいての上記した水成分の保水の状況(優先保水)をより確実に発現させることができるので、図4に示すように、高い発電能力を発揮できる。特に、温度が上昇して水成分が不足した状況に推移しても、実施例品1〜2の単セル10では、それ以前において、水成分を保水性の高い第2電解質樹脂72の方に保水しておくことができるので、セルの内部抵抗の上昇の抑制を通して、高い発電能力を発揮でき、このことは、図4に示すように高温度における実施例品1〜2の発電能力特性と符合する。この場合、比較例品2は、Pt未担持カーボン粒子51を保水性の高い第2電解質樹脂72で被覆するものの、第2電解質樹脂72の第2重量比が小さいために、第2電解質樹脂72での保水が不足するので、比較例品1と同程度の発電能力となったと推定される。
また、本実施例では、Pt担持カーボン粒子50とPt未担持カーボン粒子51とを保水性に高低のある第1電解質樹脂71と第2電解質樹脂72で被覆するに当たり、水移動の際の抵抗となるイオン交換基の呈するイオン交換基当量を、第2電解質樹脂72の方が小さくした。よって、本実施例によれば、Pt未担持カーボン粒子51を被覆する第2電解質樹脂72の保水性を、Pt担持カーボン粒子50を被覆する第1電解質樹脂71より簡便に高くでき、高い発電能力を発揮できる触媒層(カソード22)、延いてはこれを有する単セル10を容易に提供できる。
以上説明したように、実施例品1〜2では、カソード22の形成に際して、保水性の高い第2電解質樹脂72で被覆したPt未担持カーボン粒子51を第1電解質樹脂71で被覆したPt担持カーボン粒子50と混在させた。このPt未担持カーボン粒子51の混在は、水成分を保水性の高い第2電解質樹脂の方に優先的に保水させて発電能力の向上に寄与する。そして、上記の実施例では、Pt未担持カーボン粒子51を被覆する第2電解質樹脂72の保水性を高めるのに、第1電解質樹脂71より小さいイオン交換基当量の電解質樹脂を採用した。以下に説明する変形例では、他の手法で、Pt未担持カーボン粒子51を被覆する第2電解質樹脂72の保水性を高めた。
この変形例では、ステップS133におけるPt未担持カーボン粒子51と第2電解質溶液(第2電解質樹脂72)との混合に先だち、Pt未担持カーボン粒子51を親水化処理に処し、親水化処理済みのPt未担持カーボン粒子51を第2電解質溶液(第2電解質樹脂72)に混合する。図5は親水化処理済みのPt未担持カーボン粒子51を第2電解質樹脂72で被覆した様子を模式的に示す説明図である。この図5に示すように、Pt未担持カーボン粒子51は、その受けた親水化処理により粒子表面に親水基(例えば、図示するカルボキシル基)を備えた状態で、保水性の高い第2電解質樹脂72で被覆されることになる。Pt未担持カーボン粒子51に処する親水化処理は、既存の処理手法が採用でき、例えば、硫酸等の酸を用いて極性基を粒子表面に導入する手法や、プラズマ照射、オゾン照射等を経た気相法、或いは、真空加熱を経た純水浸漬手法のいずれとしても良い。なお、Pt未担持カーボン粒子51の表面の親水基は、カルボキシル基に限られず、粒子の材料や親水化処理に応じて水酸基やアミノ基等となることがある。
このPt未担持カーボン粒子51を被覆する第2電解質樹脂72のイオン交換基(スルホン酸基)は、カーボン粒子表面の親水基(カルボキシル基)に近づき、第2電解質樹脂72では、Pt未担持カーボン粒子51の表面の側において親水基(カルボキシル基)とイオン交換基(スルホン酸基)とにより水成分を効果的に保水できる。Pt未担持カーボン粒子51を被覆した第2電解質樹脂72の外側界面の側では、第2電解質樹脂72のイオン交換基(スルホン酸基)がPt未担持カーボン粒子51の表面の親水基(カルボキシル基)に近づく分だけイオン交換基(スルホン酸基)が少なくなるため、第2電解質樹脂72の外側界面の側での水成分移動が妨げられる。よって、親水化処理済みのPt未担持カーボン粒子51を第2電解質溶液に混合(第2電解質樹脂72で被覆)した変形例によれば、第2電解質樹脂72からの水離脱を抑制できる。図6は親水化処理済みのPt未担持カーボン粒子51を第2電解質樹脂72で被覆した場合と親水化しないでPt未担持カーボン粒子51を第2電解質樹脂72で被覆した場合の水成分の離脱の様子を対比して示す説明図である。
図6は、親水化処理済みのPt未担持カーボン粒子51を第2電解質樹脂72で被覆したサンプル品と、親水化しないでPt未担持カーボン粒子51を第2電解質樹脂72で被覆したサンプル品とを、共に水を充分含んだ状態とし、各サンプル品を乾かしながら、計測の際の水蒸気圧と飽和水蒸気圧との相対圧毎に、水成分(水蒸気)の離脱量を計時的に計測し、その計測値から水蒸気の離脱速度をプロットしたものである。この図6に示すように、親水化処理済みのPt未担持カーボン粒子51を第2電解質樹脂72で被覆したサンプル品は、親水化しないサンプル品に比べて、水蒸気の離脱速度が低く、高い保水性を有することが判明した。このため、この変形例では、ステップS133において親水化処理済みのPt未担持カーボン粒子51を第2電解質溶液(第2電解質樹脂72)に混合するようにして得たカソード形成用触媒インク(ステップS134)にてカソード22を形成する。そのカソード22を用いた変形例の単セル10は、図4に示した実施例品1〜2よりもPt未担持カーボン粒子51(親水化処理済み)を被覆した第2電解質樹脂72での保水の実効性が高まるので、図4に示した実施例品1〜2よりも高い発電能力を有すると予想される。
次に、また別の変形例について説明する。図7は変形例のカソード22AにおけるPt担持カーボン粒子とPt未担持カーボン粒子の混在の様子を模式的に拡大して示す説明図、図8はこの変形例の電極製造工程の要部を示す説明図である。
図7に示すように、この変形例では、Pt触媒60を担持したPt担持カーボン粒子50とPt未担持カーボン粒子51の両カーボン粒子が、それぞれ電解質樹脂で被膜された状態で混在して存在し、Pt未担持カーボン粒子51にあっては、Pt担持カーボン粒子50を被覆する第1電解質樹脂71よりも小さいイオン交換基当量を有する2種類の第2電解質樹脂72a、72bにて内外2層の層状に被覆されている。こうしたカソード22Aを作製するには、図8に示すカソード形成用触媒インクの生成手順を取る。つまり、ステップS132でのPt担持カーボン粒子50の第1電解質溶液混合に続き、ステップS100で準備したPt未担持カーボン粒子51を、まず、第2電解質溶液72aに混合した上で、乾燥させ、Pt未担持カーボン粒子51を第2電解質樹脂72aで被覆する(ステップS133a)。この第2電解質樹脂72aとなる第2電解質溶液72aは、Pt担持カーボン粒子50を被覆する第1電解質樹脂71よりも小さいイオン交換基当量を有する。
次いで、第2電解質樹脂72aで被覆済みのPt未担持カーボン粒子51を、第1電解質樹脂71および第2電解質樹脂72aよりも小さいイオン交換基当量を有する他の第2電解質溶液72b(第2電解質樹脂72b)に混合する(ステップS133b)。これにより、第2電解質樹脂72aで被覆済みのPt未担持カーボン粒子51は、第2電解質溶液72bで覆われることになり、後の乾燥により、第1電解質樹脂71および第2電解質樹脂72aよりも小さいイオン交換基当量を有する第2電解質樹脂72bで被覆されることになる。こうして、Pt担持カーボン粒子50とPt未担持カーボン粒子51を別々に分散混合した電解質溶液(第1電解質溶液と第2電解質溶液72b)を混ぜ合わせ、触媒インク(カソード形成用触媒インク)を作製する(ステップS134)。その後は、既述したステップS140に移行する。
この変形例のカソード22Aでは、Pt未担持カーボン粒子51を、第1電解質樹脂71よりもイオン交換基当量の小さい第2電解質樹脂72aと第2電解質樹脂72bで内外2層の層状に被覆した上で、外側の樹脂層の形成に用いた第2電解質樹脂72bを、内側の樹脂層の形成に用いた第2電解質樹脂72aより小さいイオン交換基当量を有する電解質樹脂とした。よって、この変形例のカソード22Aでは、Pt未担持カーボン粒子51を被覆して保水性も高い2種類の第2電解質樹脂72aと第2電解質樹脂72bからなる内外の樹脂層で水成分を優先的に保水した上で、水成分の離脱側となる外側の樹脂層(第2電解質樹脂72b)では、イオン交換基当量が小さいことからイオン交換基による水成分移動の抵抗を増やすことができる。この結果、この変形例のカソード22Aによれば、内外の樹脂層(第2電解質樹脂72aおよび第2電解質樹脂72b)で保水した水成分をより離脱させ難くできるので、Pt未担持カーボン粒子51を被覆する内外の樹脂層(第2電解質樹脂72aおよび第2電解質樹脂72b)での優先保水と外側の樹脂層(第2電解質樹脂72b)での水離脱抑制により、内部抵抗の上昇の抑制を通して、発電能力をより高めることができる。例えば、変形例のカソード22Aでは、図6に示した水蒸気の離脱速度を図における親水処理有りの離脱速度と同程度、もしくはそれより遅くできるので、図4に示した実施例品1〜2よりも高い発電能力を有すると予想される。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、上記した変形例のカソード22Aにおいて、図8のステップS133aにおけるPt未担持カーボン粒子51と第2電解質溶液72a(第2電解質樹脂72a)との混合に先だち、Pt未担持カーボン粒子51を親水化処理に処し、親水化処理済みのPt未担持カーボン粒子51を第2電解質溶液72a(第2電解質樹脂72a)に混合するようにすることもできる。こうすれば、図6で説明したように更に水蒸気の離脱速度が低くなり、保水性を高めることできる。これは、Pt未担持カーボン粒子51を内側で被覆する内側樹脂層(第2電解質樹脂72a)におけるPt未担持カーボン粒子51の表面での親水基とイオン交換基とによる効果的な水成分保水と、外側樹脂層(第2電解質樹脂72b)における小さいイオン交換基当量による水成分の離脱抑制とを図ることができることで説明でき、発電能力の向上に有益となる。
また、Pt触媒60の担持担体をカーボン粒子としたが、導電性を備えた他の担体とすることもできる。
10…単セル
20…電解質膜
21…アノード
22、22A…カソード
23…ガス拡散層
24…ガス拡散層
25…ガスセパレータ
26…ガスセパレータ
30…MEA
47…単セル内燃料ガス流路
48…単セル内酸化ガス流路
50…Pt担持カーボン粒子
51…Pt未担持カーボン粒子
60…Pt触媒
71…第1電解質樹脂
72…第2電解質樹脂
72a、72b…第2電解質樹脂(第2電解質溶液)

Claims (8)

  1. プロトン伝導性を有する電解質膜の膜面に電極として形成される触媒層部材であって、
    導電性を備え触媒を担持済みの触媒担持担体粒子と、導電性を備え触媒を未担持の触媒未担持粒子とを、両粒子とも電解質樹脂に被膜した状態で混在して備え、
    前記触媒未担持粒子を被覆する第2電解質樹脂を、前記触媒担持担体粒子を被覆する第1電解質樹脂より高い保水性を有する電解質樹脂とした
    触媒層部材。
  2. 前記触媒未担持粒子を被覆する前記第2電解質樹脂を、前記触媒担持担体粒子を被覆する前記第1電解質樹脂より小さいイオン交換基当量を有する電解質樹脂とした請求項1に記載の触媒層部材。
  3. 前記触媒担持担体粒子の重量に対する前記第1電解質樹脂の重量比である第1重量比と、前記触媒未担持粒子に対する前記第2電解質樹脂の重量比である第2重量比とに差を持たせ、前記第2重量比を前記第1重量比より大きくした請求項1または請求項2に記載の触媒層部材。
  4. 前記第1重量比を1以下とし、前記第2重量比を5〜10とした請求項3に記載の触媒層部材。
  5. 前記触媒未担持粒子は、イオン交換基当量が前記第1電解質樹脂より小さい2種類の前記第2電解質樹脂にて内側樹脂層と外側樹脂層の2層の層状に被覆され、前記外側樹脂層の形成に用いた前記2種類の内の一方の前記第2電解質樹脂を、前記内側樹脂層の形成に用いた他方の前記第2電解質樹脂より小さい前記イオン交換基当量を有する電解質樹脂とした請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の触媒層部材。
  6. 前記触媒未担持粒子は、親水化処理により粒子表面に親水基を備えた状態で、前記第2電解質樹脂により被覆されている請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の触媒層部材。
  7. プロトン伝導性を有する電解質膜の両膜面に電極を接合した膜電極接合体であって、
    前記電解質膜の両膜面に請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の触媒層部材を前記電極として備える
    膜電極接合体。
  8. プロトン伝導性を有する電解質膜の両膜面に電極を接合した膜電極接合体と、該膜電極接合体の一方の電極面に設けられたアノード拡散層と、前記膜電極接合体の他方の電極面に設けられたカソード拡散層とを備えた燃料電池であって、
    少なくとも前記カソード拡散層の側の前記電極を、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の触媒層部材から形成した
    燃料電池。
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