JP2003282074A - 燃料電池用電極とその製造方法 - Google Patents

燃料電池用電極とその製造方法

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JP2003282074A
JP2003282074A JP2002085269A JP2002085269A JP2003282074A JP 2003282074 A JP2003282074 A JP 2003282074A JP 2002085269 A JP2002085269 A JP 2002085269A JP 2002085269 A JP2002085269 A JP 2002085269A JP 2003282074 A JP2003282074 A JP 2003282074A
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ion conductive
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Yoshihiro Hori
堀  喜博
Takeshi Yonamine
毅 与那嶺
Osamu Sakai
修 酒井
Shinya Kosako
慎也 古佐小
Yasuo Takebe
安男 武部
Eiichi Yasumoto
栄一 安本
Makoto Uchida
誠 内田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料電池の効率の向上のためには、触媒層中
の触媒担持カーボン粉末の表面に比較的薄い水素イオン
伝導性高分子電解質の層をできるだけ均一に、また、で
きるだけ多くの触媒に水素イオン伝導性高分子電解質の
層を付着させることが重要である。 【解決手段】 触媒反応層は担体カ−ボンに担持した貴
金属粒子を触媒粒子として有し、前記触媒粒子に、貴金
属を予め担持したカ−ボン担体に、水蒸気処理、二酸化
炭素処理、ハロゲンガス処理、水酸化カリウム処理、塩
化亜鉛処理、硫酸処理、紫外線処理、グロ−放電処理か
ら選ばれる少なくとも一つ以上の賦活処理を行うことを
特徴とする燃料電池用電極の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子電解質形燃
料電池用電極ならびにその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高分子電解質を用いた燃料電池は、水素
を含有する燃料ガスと、空気など酸素を含有する燃料ガ
スとを、電気化学的に反応させることで、電力と熱とを
同時に発生させるものである。その構造は、まず、水素
イオンを選択的に輸送する高分子電解質膜の両面に、白
金系の金属触媒を担持したカーボン粉末を触媒体とし、
これに水素イオン伝導性高分子電解質を混合したもので
触媒反応層を形成する。次に、この触媒反応層の外面
に、燃料ガスの通気性と、電子伝導性を併せ持つ、例え
ば撥水処理を施したカーボンペーパーで拡散層を形成す
る。この触媒反応層と拡散層とを合わせて電極と呼ぶ。
【0003】次に、燃料を供給する燃料ガスが外部に漏
れたり、燃料ガスと酸化剤ガスとが互いに混合しないよ
うに、電極の周囲には高分子電解質膜を挟んでガスシー
ル材やガスケットを配置する。このシール材やガスケッ
トは、電極及び高分子電解質膜と一体化し、これをMEA
(電極電解質膜接合体)と呼ぶ。MEAの外側には、これ
を機械的に固定するとともに、隣接したMEAを互いに電
気的に直列に接続するための導電性セパレータ板を配置
する。セパレータ板のMEAと接触する部分には、電極面
に反応ガスを供給し、生成ガスや余剰ガスを運び去るた
めのガス流路を形成する。ガス流路はセパレータ板とを
別に設けることもできるが、セパレータの表面に溝を設
けてガス流路とする方式が一般的である。
【0004】高分子電解質型燃料電池の電極の拡散層
は、撥水処理を施したカーボン不織布などの多孔質カー
ボン層で構成されることが一般的である。また、触媒反
応層または高分子電解質膜の保湿を目的として、触媒反
応層と拡散層との界面に撥水カーボン層を設けることも
ある。撥水カーボン層は、まず、カーボン粒子と、界面
活性剤を含んだポリフルオロテトラエチレンの微粒子の
ディスパージョンを混合し、これを乾燥あるいはろ過な
どの手法によりカーボン粒子とポリフルオロテトラエチ
レン微粒子の混合体を得る。次に、これに水または有機
溶媒を加えてインク化する。拡散層であるカーボン不織
布などの片面に、スクリーン印刷法やスプレー塗工法、
ドクターブレード法やロールコーター法などでこのイン
クを塗工し、300℃から400℃程度の温度で焼成す
ることによって界面活性剤を焼散することで、撥水カー
ボン層を形成することが一般的である。このとき撥水カ
ーボン層は、電極触媒層と隣接するように配置する。
【0005】一方、触媒反応層は、一般に白金系の貴金
属触媒を担持したカーボン粉末と水素イオン伝導性高分
子電解質との混合物を薄く塗布することで形成する。現
在、水素イオン伝導性高分子電解質としては、パーフル
オロカーボンスルホン酸が一般的に使用されている。触
媒反応層の形成方法は、白金などの触媒を担持したカー
ボン粉末と、エタノールなどのアルコール系溶媒に高分
子電解質を溶解させた高分子電解質溶液とを混合し、こ
れにイソプロピルアルコールやブチルアルコールなどの
比較的高沸点の有機溶媒を添加することでインク化し、
このインクをスクリーン印刷法やスプレー塗工法、ドク
ターブレード法やロールコーター法などを用いて塗布す
る。
【0006】さらに、この触媒反応層において、生成し
た水分や供給ガスに含まれる水分を反応場付近に保持す
ると同時に、過剰となった水分を排出することを目的
に、ポリフルオロテトラエチレンの微粉末やこれらが分
散または溶解した液体を前記インクに添加していた。
【0007】さらに、触媒反応層に用いるカ−ボン担体
には、触媒貴金属を凝集させないで、微細かつ均一に担
持させるために、導電性を消失しない範囲で、比較的に
高比表面積のアセチレンブラック、カ−ボンブラックな
どが用いられてきた。さらに、このカ−ボン担体に触媒
貴金属を担持する前に、予め水蒸気を含む不活性ガス雰
囲気で処理した高比表面積のカ−ボン担体を利用するこ
ともある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】燃料電池を実用化する
ためには、更なる効率の向上と経持変化の少ない特性、
すなわち優れた寿命特性が重要である。そのために、微
細な触媒貴金属の凝集を抑制すると同時に、触媒層中の
水素イオン伝導性高分子電解質を触媒の担体カ−ボン表
面に強固かつ均一に被覆する必要がある。しかしなが
ら、カ−ボン担体は、導電性を消失しない範囲で、高比
表面積のアセチレンブラック、カ−ボンブラックなどが
用いられる。または、このカ−ボン担体に触媒貴金属を
担持する前に水蒸気を含む不活性ガス雰囲気で処理した
高比表面積のカ−ボン担体を利用されている。このよう
に、触媒貴金属を均一に担持する工程には、種々の工夫
が施されている。しかし、触媒層中の水素イオン伝導性
高分子電解質を触媒の担体カ−ボン表面に強固かつ均一
に被覆するために、担体カ−ボンの表面官能基をふくむ
表面性を、改良する検討は行われていない。これらの理
由によって、実用化に向けた十分な発電特性を得ること
ができない課題があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の前記課題を解決す
るため本発明の製造方法は、水素イオン伝導性高分子電
解質膜と、前記水素イオン伝導性高分子電解質膜の両面
に配置した一対の電極と、前記電極の一方に燃料ガスを
供給排出し、他方に酸化剤ガスを供給排出するガス流路
を有する一対の導電性セパレータを具備した燃料電池に
おいて、前記電極は前記水素イオン伝導性高分子電解質
膜に接合した触媒反応層と、前記触媒反応層に接合した
拡散層とを有し、前記触媒反応層は担体カ−ボンに担持
した貴金属粒子を触媒粒子として有し、前記触媒粒子
に、貴金属を予め担持したカ−ボン担体に、水蒸気処
理、二酸化炭素処理、ハロゲンガス処理、水酸化カリウ
ム処理、塩化亜鉛処理、硫酸処理、紫外線処理、グロ−
放電処理から選ばれる少なくとも一つ以上の賦活処理を
行うことを特徴とする。
【0010】このとき、触媒反応層のかさ密度を、0.
3g/cc以上1.3g/CC以下としたことが望まし
い。
【0011】また、貴金属触媒を担持した担体カ−ボン
の表面に官能基を付与し、前記表面官能基を介して水素
イオン伝導性高分子を化学吸着させたことが有効であ
る。
【0012】また、貴金属触媒を担持させたときに残存
する不純物を除去したことが有効である。
【0013】また、賦活処理された触媒粉末を、乾燥雰
囲気中に流動させ、水素イオン伝導性高分子電解質と撥
水材料とを分散した分散液もしくは溶液を、前記触媒粉
末に噴霧し、造粒された複次触媒粒子を得ることが望ま
しい。
【0014】
【発明の実施の形態】触媒貴金属を担持したカ−ボン表
面に水素イオン伝導性高分子電解質を強固かつ均一に被
覆する必要がある。そこで、予め触媒貴金属を担持した
カ−ボン担体を、水蒸気、二酸化炭素、ハロゲンガス、
水酸化カリウム、塩化亜鉛、硫酸、紫外線、グロ−放電
などの群から、少なくとも一つ以上選ばれる賦活処理を
施す方法が考えられる。この方法を用いることによっ
て、触媒粉末の表面に高分子電解質が強固かつ均一に被
覆し、さらに担体カ−ボンの表面積増大に基づく触媒貴
金属の凝集を抑制することが可能になる。以上のような
触媒を用いることによって、効率の向上と優れた寿命特
性を有する固体高分子形燃料電池用電極ならび製造方法
を提供することができる。
【0015】本発明は燃料電池用電極の触媒において、
触媒貴金属を担持したカ−ボン担体を、賦活処理するこ
とにより、カ−ボン担体の表面官能基を増加させ、さら
に、カ−ボン担体の表面積増大と、触媒貴金属を担持す
る工程中にカ−ボン担体に付着残存する不純物が除去可
能になる。以上のような触媒を用いることによって、効
率の向上と優れた寿命特性を有する固体高分子形燃料電
池用電極ならび製造方法を提供することができる。
【0016】
【実施例】本実施例では、まず、予め触媒貴金属を担持
したカ−ボン粉末を、不活性ガス雰囲気中で水蒸気、二
酸化炭素、ハロゲンガス、水酸化カリウム、塩化亜鉛、
硫酸、紫外線、グロ−放電などの群から、少なくとも一
つ以上選ばれる賦活処理を行う。その他は従来の方法と
同様であり、作製した触媒粉末を用いてMEAを作製し
た。
【0017】(実施例1)はじめに、30nmの平均一
次粒子径を持つ導電性カーボン粒子であるケッチェンブ
ラックEC(オランダ国、AKZO Chemie社)
に、平均粒径約30Åの白金粒子を50重量%担持した
ものを、空気極側の触媒担持粒子とした。一方、ケッチ
ェンブラックECに平均粒径約30Åの白金粒子とルテニ
ウム粒子をそれぞれ25重量%担持したものを燃料極側
の触媒担持粒子とした。
【0018】前記、触媒担持粒子を不活性ガス雰囲気中
に80℃以上の飽和水蒸気と二酸化炭素を10%混合して、
700℃の電気炉中で熱処理を行った。
【0019】さらに、図1で示した装置を用い、この賦
活処理後の触媒担持粒子の表面に水素イオン伝導性高分
子電解質の溶液を噴霧しながら乾燥し、次に撥水材料の
分散液を同じように噴霧しながら乾燥し、触媒担持粒子
の表面に、水素イオン伝導性高分子電解質ならびに撥水
材料を被覆した。ここで、水素イオン伝導性高分子は1
0重量%濃度のパーフルオロカーボンスルホン酸(デュ
ポン社製SE10072)、撥水材料は四フッ化エチレ
ン−六フッ化プロピレン共重合体(ダイキン工業社製ネ
オフロンFEP)の分散液を用いた。
【0020】装置を用いた工程での詳細な条件は、次の
通りである。触媒担持粒子としての白金を担持したケッ
チェンブラックを40g、水素イオン伝導性高分子電解
質の溶液を185g、撥水材料の分散液を3.49g投
入した。高圧スプレー11による水素イオン伝導性高分
子電解質溶液の噴霧速度は2g/分。窒素ガス入り口温
度は、100℃。窒素ガス風量は0.06m3/分。撹
拌羽根7の回転速度は300rpm。パルスジェット9
のOn/Off間隔は、1回/12秒で行った。このよ
うにして得た触媒体は、一次粒子のレベルで、表面に水
素イオン伝導性高分子電解質ならびに撥水材料を均一に
配置しており、また、複次粒子の平均粒径を5μmとす
ることができた。
【0021】この触媒体を窒素雰囲気中でエチレングリ
コ−ルと混合し、電極触媒層用のペースト状のインクを
調製した。つぎに、外寸が20cm×32cmの水素イ
オン伝導性高分子電解質膜(デュポン社製ナフィオン1
12)の裏表両面に、電極触媒層用ペーストをスクリー
ン印刷法により塗布した。形成後の反応電極中に含まれ
る白金量は、0.5mg/cm2となるよう調製し、こ
のときの電極触媒層の平均厚みは20μmになるように
調整した。
【0022】一方、電極の拡散層となるカーボンペーパ
ーを撥水処理した。外寸16cm×20cm、厚み36
0μmの導電性カーボン粒子のカーボン不織布(東レ
製、TGP―H―120)を、フッ素樹脂含有の水性デ
ィスパージョン(ダイキン工業製、ネオフロンND1)
に含浸した後、これを乾燥し、400℃で30分加熱す
ることで、撥水性を与えた。さらに、このカーボン不織
布の一方の面に、導電性カーボン粉末とPTFE微粉末
を分散させた水溶液とを混合したインクを、スクリーン
印刷法を用いて塗布することで撥水層を形成した。この
とき、撥水層の一部を、カーボン不織布の中に埋め込ん
だ。
【0023】つぎに、空気極側の触媒層と燃料極側の触
媒層とを水素イオン伝導性高分子電解質膜の裏表に形成
したのち、前述のカーボンペーパーを撥水層の塗布した
面が触媒層の側に接するようにホットプレスで接合し、
これを電極電解質膜接合体(MEA)とした。さらに、
同時に、作製したMEAの水素イオン伝導性高分子電解
質膜の外周部にゴム製のガスケット板を接合し、冷却水
と燃料ガス及び酸化剤ガス流通用のマニホールド穴を形
成した。
【0024】つぎに、外寸が20cm×32cm、厚み
が1.3mm、ガス流路および冷却水流路の深さが0・
5mmの樹脂含浸黒鉛板から構成したセパレータを準備
し、セパレータ2枚を用い、MEAシートの一方の面に
酸化剤ガス流路が形成されたセパレータを、裏面に燃料
ガス流路が形成されたセパレータを重ね合わせ、これを
単電池とした。この単電池を2セル積層した後、冷却水
路溝を形成したセパレータでこの2セル積層電池を挟み
込み、このパターンを繰り返して100セル積層の電池
スタックを作製した。このとき、電池スタックの両端部
には、ステンレス製の集電板と電気絶縁材料の絶縁板、
さらに端板と締結ロッドで固定した。このときの締結圧
はセパレータの面積あたり12kgf/cm2とした。
【0025】このように作製した本実施例の高分子電解
質型燃料電池を、80℃に保持し、燃料極側に75℃の
露点となるよう加湿・加温した空気を供給した。この単
電池の放電特性を図2に示す。
【0026】なお、以上では触媒体を、エチレングリコ
−ルと混合し、電極触媒層用のペースト状のインクを調
製したが、インク溶媒塗工用インクにするために、ブタ
ノ−ル、イソプロパノールヘキサン、ヘプタン、プロピ
レングリコ−ル、グリセリンを用いても、同様の高性能
が得られることを確認した。
【0027】(実施例2)実施例1と同様の方法で賦活
処理した触媒粉末を、酸化極の触媒層は、プロトン導伝
性高分子膜と同じイオン交換用量のプロトン導電性高分
子を結着剤として、触媒に用いたケッチェンブラックの
重量と同量になるように混合した。なお、このプロトン
導電性高分子はエタノ−ルに分散されている溶液を用い
た。この触媒インクを、PTFE基材上にスクリ−ン印
刷法を用いて形成した。乾燥後、プロトン導伝性高分子
膜としてイオン交換容量が1000〜1100の膜を用
い、膜の酸化極側に前記形成物を熱転写した。次に、燃
料極側の触媒層は、比表面積が800m2/gのライオ
ン社製ケッチェンブラックにPt−Ru触媒を60重量
%担持した触媒を用い、プロトン導伝性高分子膜と同じ
イオン交換容量のプロトン導電性高分子を、触媒に用い
たケッチェンブラックの重量の1.2倍になるよう混合
した。
【0028】この触媒インクを、酸化極側と同様に、P
TFE基材上にスクリ−ン印刷法を用いて形成した。乾
燥後、酸化極側の触媒層を予め形成した高分子膜を用
い、高分子膜の燃料極側に一層目の触媒層を転写した。
さらに、同様のインクを用いて、PTFE基材に流路下
流部半分の面積を覆うようなパタ−ンを一層上に形成し
た。一方、PTFEと電気化学社のアセチレンブラック
が23重量%となるような水溶系インクを調整、東レ製
カーボンペーパー(厚み:360μm)にスプレ−を用
いて塗布し、300℃で焼成した。焼成後のカ−ボンペ
−パ−を外側にして、電解質ならびに触媒層をホットプ
レスにて接合、膜電極接合体を得た。これらの膜電極接
合体を用いて、単電池を作製し、燃料極に一酸化炭素を
50ppm含んだ水素ガスを、空気極に空気をそれぞれ
供給し,電池温度を75℃、燃料ガス利用率(Uf)を
70%、空気利用率(Uo)を40%とした.ガス加湿
は燃料ガスを75℃、空気を50℃のバブラーをそれぞ
れ通して加湿を行い,単電池の放電試験を行った。図1
に、このときの電流密度と電池電圧の関係を示す。
【0029】(比較例1)本比較例は、実施例1に対し
て、撥水材料の分散液を噴霧しなかった単電池の放電特
性の結果を図3に示す。
【0030】(比較例2)本比較例は、実施例1に対し
て、撥水材料の分散液を噴霧した後、水素イオン伝導性
高分子電解質を噴霧した結果を図3に示す。
【0031】前記比較例1の特性が、実施例と比べて優
れていないのは、撥水材料が触媒層に含まれていないた
めに、水分制御が不十分となり、分極特性が低いと考え
られる。一方、比較例2は触媒粉末の最表面、すなわち
白金などの貴金属表面の一部を撥水材料が覆ってしまっ
たため分極特性が低いと考えられる。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、水素イオ
ン伝導性高分子電解質が触媒担持粒子表面へ被覆後、こ
れら外部に撥水材料が付着した触媒粉末の構造をとる。
このような構造の触媒粉末を用いて、燃料電池電池電極
を作製する事によって、優れた電池特性を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で用いた製造装置の概念を示す図
【図2】実施例と比較例で作成した燃料電池の第1の特
性図
【図3】実施例と比較例で作成した燃料電池の第2の特
性図
【符号の説明】
1 下部円柱状容器部 2 流動部 3 上部円柱状容器部 4 バグフィルター 5 ガス導入口 6 造粒プレート 7 撹拌羽根 8 造粒プレートと撹拌羽根との間のギャップ 9 パルスジェット 10 衝突ターゲット 11 高圧スプレー 12 カーボン微粉末上に担持された触媒 13 カ−ボン部粉末 14 水素イオン伝導性高分子電解質 15 撥水材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒井 修 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 古佐小 慎也 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 武部 安男 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 安本 栄一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 内田 誠 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5H018 AA06 AS02 AS03 BB07 BB08 EE03 EE05 EE17 5H026 AA06 BB10 CX05 EE02 EE05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素イオン伝導性高分子電解質膜と、前
    記水素イオン伝導性高分子電解質膜の両面に配置した一
    対の電極と、前記電極の一方に燃料ガスを供給排出し、
    他方に酸化剤ガスを供給排出するガス流路を有する一対
    の導電性セパレータを具備した燃料電池において、前記
    電極は前記水素イオン伝導性高分子電解質膜に接合した
    触媒反応層と、前記触媒反応層に接合した拡散層とを有
    し、前記触媒反応層は担体カ−ボンに担持した貴金属粒
    子を触媒粒子として有し、前記触媒粒子に、貴金属を予
    め担持したカ−ボン担体に、水蒸気処理、二酸化炭素処
    理、ハロゲンガス処理、水酸化カリウム処理、塩化亜鉛
    処理、硫酸処理、紫外線処理、グロ−放電処理から選ば
    れる少なくとも一つ以上の賦活処理を行うことを特徴と
    する燃料電池用電極の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の製造法により、触媒反応
    層のかさ密度を、0.3g/cc以上1.3g/CC以
    下としたことを特徴とする燃料電池用電極。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の方法により貴金属触媒を
    担持した担体カ−ボンの表面に官能基を付与し、前記表
    面官能基を介して水素イオン伝導性高分子を化学吸着さ
    せたことを特徴とする燃料電池用電極。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の方法により、貴金属触媒
    を担持させたときに残存する不純物を除去したことを特
    徴とする燃料電池用電極。
  5. 【請求項5】 請求項1または2記載の方法により、賦
    活処理された触媒粉末を、乾燥雰囲気中に流動させ、水
    素イオン伝導性高分子電解質と撥水材料とを分散した分
    散液もしくは溶液を、前記触媒粉末に噴霧し、造粒され
    た複次触媒粒子を得ることを特徴とする燃料電池電極。
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Cited By (7)

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