JP2002001671A - 研削砥石およびその製造方法 - Google Patents
研削砥石およびその製造方法Info
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Abstract
セグメント12…を、台金の軸線Oを中心とする円周に
沿って配列する。砥粒層セグメント12は直方体形状と
し、研削面15の対向する二辺をなす内側縁15a及び
外側縁15bを平行な直線状にする。各砥粒層セグメン
ト12は軸線Oを中心とする仮想の円周R1に内側縁1
5aの周方向両端a,aを重ねるように配置する。研削
面15は仮想の円周R1−R2間が主研削部分14、R
1と内側縁15a間が副研削部分16a、R2と外側縁
15b間が副研削部分16bをなし、二つの副研削部分
16a、16bの研削量は相補的に増減変化する。
Description
用されるカップ型砥石等の研削砥石及びその製造方法に
関するものである。
軸線方向一端面に、直方体形状のものを円弧状に湾曲さ
せて得た砥粒層セグメントを、台金の軸線を中心とする
円周に沿って多数並べて固定したものであり、各種の平
面研削に使用される。この種の平面研削の中でも、特に
高い平面精度が要求されるのはウェーハの平面研削であ
る。一般的なウェーハの平面研削では、図9および図1
0に示すように下定盤1上にウェーハWを平行かつ同軸
に固定し、下定盤1を中心軸線Ow回りに回転させる。
一方、カップ型砥石2の砥粒層をなすセグメント4の下
端面である研削面5をウェーハWの上面に平行に当接さ
せながら、カップ型砥石2をその軸線回りに回転させる
ことにより、ウェーハWの上面を平面研削する。カップ
型砥石2は、カップ型台金3の下端面に軸線Oを中心と
する真円の円周に沿って多数の円弧状のセグメント4…
を固定したものである。研削に際し、セグメント4はほ
ぼウェーハWの中心軸線Ow上を通過するように位置決
めされ、ウェーハWの中心部も削り残すことがないよう
に配慮される。
法によると、セグメント4の研削面における外周側およ
び内周側のエッジにおいてウェーハ研削量が大きくなる
ので、これら内外縁部分においてセグメント4の摩耗速
度が相対的に大きくならざるを得ない。したがって、時
間経過につれてセグメント4の内外縁部分に形状ダレが
生じ、特に、ウェーハWの中心に僅かな突起が形成さ
れ、この突起によってウェーハWの平面精度が悪化する
という問題があった。同様の問題は他の被削材、他の形
式の平面研削においても発生し得るものである。またセ
グメント4はその配列方向の円周とほぼ同一の曲率半径
を有する円弧状に形成されていて、その周方向に回転移
動するためにその内側縁と外側縁の各エッジによって研
削領域がクリヤーに仕切られ、ウエーハWにはこのエッ
ジの研削痕による段差が生じてしまい研削精度が低下す
ることもあった。
には、砥粒層のセグメントの配列を完全な真円ではな
く、部分的に内または外へ偏心した歪んだ円形状にする
発明が開示されている。この発明によれば、砥石回転に
つれてセグメントが砥石半径方向の内外に揺動するた
め、この揺動につれてウェーハ中心部の突起の発生や段
差の発生を防止することが可能である。しかし、実公平
7−5983号公報に記載された発明においては、セグ
メントを複雑な曲線に沿って配列させ、しかも砥石全体
の重心を砥石の軸線Oと合致させなければならないた
め、実際には製造が難しくコストがかかるという問題が
あった。
あり、高い精度を以て平面研削を効率的に行うことがで
きるようにした研削砥石を提供することを目的とする。
また本発明の他の目的は、高い精度で平面研削を効率的
に行うことができる研削砥石を容易に製造できるように
した研削砥石の製造方法を提供することである。
は、台金の軸線方向の一端面に、複数の砥粒部を、台金
の軸線を中心とする円周に沿って配列した研削砥石であ
って、少なくとも一部の砥粒部は、研削面の外側縁の中
央領域が直線状であり該外側縁に対向する内側縁も直線
状で外側縁及び内側縁は略平行とされていることを特徴
とする。研削砥石を回転研削するに際して、研削面は研
削量が周方向に一定の主研削部分とこの主研削部分の両
側にあって内側縁及び外側縁によってそれぞれ仕切られ
て研削量が周方向に増減変化する副研削部分とで構成さ
れるから、被削材に対して砥粒部の研削面が移動しつつ
研削する際に主研削部分に隣接する副研削部分による研
削量が砥粒部の幅方向外側(径方向内側及び外側)に向
けて連続して変化するために特に周辺の研削がなだらか
に行われて研削面に突起や段差や研削痕を生じさせるこ
となく仕上げ面精度を高めることができる。
台金の軸線を中心とする円周(R1)に重なるように配
設されていてもよい。この場合、砥粒部の長さを適宜設
定することで被削材の中心軸線に交差する砥粒部の線上
での研削面の接触確率を自在に変化させることができる
から、被削材の中心軸線近傍であっても突起のない平坦
研削加工が可能である。
部の回転移動方向に対して研削面の内側縁の両端が台金
の軸線を中心とする円周上に位置するとした場合、内側
縁がなす弦とその内側の仮想の円周(R1)で副研削部
分を構成し、外側縁がなす直線とこれに内接する仮想の
円弧(R2)とで副研削部分を構成することになる。こ
れによって内側縁で形成する副研削部分と外側縁で形成
する副研削部分とで研削量がその長さ方向に沿って相補
的に増減変化して砥粒層セグメントにかかる負荷をバラ
ンスさせて研削抵抗を均一にできる。そのため研削時の
振動が少なくソフトである。また研削面の外側縁は中央
領域の両端部が円弧状であってもよい。回転研削する際
に砥粒部の外側縁両端部を円弧状に角をとってあること
で風切り音や振動がの発生を抑制でき、角部の摩耗やダ
レを抑えることができ、しかも外側縁の中央領域を直線
状に形成することで副切削部分を残すことができ、研削
精度を良好にすることができる。尚、外側縁両端部の円
弧は台金の軸線を中心とする曲率半径を有していてもよ
い。この場合、砥粒部の製作が一層簡単で容易である。
また一部の砥粒部の長さは、砥粒部の内側縁の周方向端
部を含む軸線を中心とする円周の長さの1/20〜1/
100の範囲であってもよい。この砥粒部の長さが円周
(R1)の長さ(=2πr1)の1/100より小さい
とその研削挙動は単純な円周状砥粒層の挙動に近くなり
被削材の中心軸線近傍での突起形成の抑制効果が小さい
という欠点があり、1/20より大きいと被削材の表面
粗さが荒くなるという欠点がある。
略直方体または立方体形状の砥粒部を台金の軸線方向の
一端面にこの軸線を中心とする円周に沿って所定間隔で
配列固定し、台金と同軸に別の研削用砥石を配設し、台
金と別の研削用砥石を同軸回転させて砥粒部の外周面の
両端部に別の研削用砥石を接触させて研磨することで、
前記請求項3記載の研削砥石を製造するようにしたこと
を特徴とする。この製造方法によれば、砥粒部が単純な
直方体形状や円弧板状とは異なる異形状であっても高価
で特殊な型を製作して型成形する必要がなく、一般的な
直方体または立方体形状から外側縁を含む外周面の両端
を研削加工によって成形でき、低廉で容易に成形でき
る。
乃至図5により説明する。図1は、本発明の第一の実施
の形態によるカップ型砥石を下から見た図、図2は図1
に示すカップ型砥石における砥粒層セグメントの部分拡
大図、図3は砥粒層セグメントの幅方向における主及び
副研削部分による研削量の変化を示す図、図4はカップ
型砥石によるウエーハの研削状態を示す図、図5は砥粒
層セグメントの主及び副研削部分によるウエーハの研削
領域を示す図である。本発明の第一の実施の形態による
カップ型砥石10(研削砥石)は、図1及び図2に示す
ように、例えば円盤形をなすカップ型台金11の軸線方
向の一端面11aに、複数の砥粒層セグメント(砥粒
部)12…を、台金の軸線Oを中心とする円周に沿って
周方向に所定の間隔13…を空けた状態で配列したもの
である。ここで台金11の形状や材質は本発明では限定
されず、従来よりカップ型砥石に使用されているもので
あればいかなる形状、材質であってもよい。台金11は
図示しない締結手段を介して砥石軸9に取り付け可能と
され、この砥石軸9によって回転駆動される。
CBNなどの超砥粒、もしくはSiC,Al2O3等の一
般砥粒などを金属、樹脂、もしくはガラスなどの結合材
で固めてなるメタルボンド砥粒層、レジンボンド砥粒
層、ビトリファイドボンド砥粒層、または電着砥粒層の
いずれでもよい。そして各砥粒層セグメント12は、例
えば略直方体形状(または立方体形状)からなり台金1
1の一端面11aへの固着面に対向する面が研削面15
とされ、その内側即ち軸線O側の側面は略長方形平面状
の内側面17とされ、内側面に対向する外側の側面は略
長方形平面状の外側面18とされ、内外側面17,18
は互いに平行とされている。研削面15と内側面17と
の交差稜線は内側縁15aとされ、研削面15と外側面
17との交差稜線は外側縁15bとされ、内外側縁15
a,15bはそれぞれ直線状をなし互いに平行とされて
いる。図2において、台金11の一端面11a上で複数
の砥粒層セグメント12…の配列領域に設けた仮想の円
周R1,R2,R3は軸線Oを中心とする仮想の同心円
をなしており、それぞれ半径r1,r2,r3(r1<
r2<r3)とされている。しかも各砥粒層セグメント
12は内側縁15aの両端a,aが最も内周側に位置す
る仮想の円周R1上にあって内側縁15aはその弦を構
成するように配設されている。仮想の円周R1の外側に
設けた仮想の円周R2は外側縁15bの内接円とされ、
更に円周R2の外側に設けた仮想の円周R3は外側縁1
5bの両端b,bと重なり外側縁15bはその弦を構成
する。
るから、研削面15はその長手方向全長にほぼ同一幅と
された略長方形とされている。この研削面15におい
て、仮想の円周R1−R2間の領域は略円弧状の主研削
部分14とされ、カップ型砥石10の回転研削時に常時
同一幅で研削され、仮想の円周R1と内側縁15a間の
領域が副研削部分16a、仮想の円周R3と外側縁15
b間の領域が副研削部分16bとされていて、回転研削
時に研削幅が増減変化することになる。そのため、カッ
プ型砥石10を軸線O回りに回転させて研削させた場
合、各砥粒層セグメント12は円周R1,R2,R3方
向に摺動して研削面15で研削する。この場合、研削面
15の各部分の研削量は図3に示すように主研削部分1
4で100%、副研削部分16a、16bでは主研削部
分14側から幅方向両側(径方向内側及び外側)に漸次
研削量が滑らかに減少するように幅方向に変化すること
になる。しかも径方向内側の副研削部分16aの研削量
が最小の両端部で径方向外側の副研削部分16bの研削
量が最大とされ、径方向内側の副研削部分16aの研削
量が最大の中央部で径方向外側の副研削部分16bの研
削量が最小となるように互いに相補的に研削量が増減変
化する。
ないが、例えばウェーハ研削用として使用するのであれ
ば1.5〜6mm程度であると好適である。砥粒層セグ
メント12の長さは限定されないが、仮想の円周R1の
長さ(2πr1)の1/20〜1/100の範囲とす
る。ここで砥粒層セグメント12の長さが円周R1の長
さの1/100より小さいとその研削挙動は単純な円周
状砥粒層の挙動に近くなり被削材の中心軸線近傍での突
起形成の抑制効果が小さいという欠点があり、1/20
より大きいと被削材の表面粗さが荒くなるという欠点が
ある。尚、砥粒層セグメント12の研削面15の内外側
縁15a,15bを含む四辺は、必要であればいずれも
面取りされていてよい。また、砥粒層セグメント12の
4つの角は、必要であれば適宜丸められていてもよい。
を使用したウェーハの平面研削方法について図4及び図
5により説明する。この方法ではまず、研磨すべきウェ
ーハWを従来通りの方法により下定盤1上に同軸に固定
し、下定盤1をその軸線Ow回りに定速で回転させる。
さらにカップ型砥石10をその軸線O回りに回転させな
がら、ウェーハWの研削すべき面に各砥粒層セグメント
12の下端面である研削面15を平行に当接させる。こ
の時、ウェーハWとカップ型砥石10との位置は、図4
の通りに設定することが望ましい。図5において斜線を
なす主研削領域24は砥粒層セグメント12の研削面1
5の主研削部分14によって研削される領域を示し、そ
の両側の斜線をなす副研削領域26A,26Bは研削面
15の副研削部分16a,16bによってそれぞれ研削
される領域を示している。
は、主研削領域24に入っていることが必要であり、よ
り好ましくは、仮想の円弧R1またはR2上にウェーハ
Wの中心Owを位置させる。仮想の円弧R2上にウェー
ハWの中心Owを位置させた場合、砥石10の回転につ
れて砥粒層セグメント12の外側縁15bのエッジによ
りウェーハWの中心部が剪断的に研削されるため、中心
Owに突起が一層残りにくくなる。また、仮想の円周R
1上にウェーハWの中心Owを位置させた場合、カップ
型砥石10の回転につれて砥粒層セグメント12の内側
縁15aのエッジによりウェーハWの中心部が剪断的に
研削されるため、やはり中心Owに突起が残りにくくな
る。
うに、砥粒層セグメント12の主研削部分14が研削を
行う研削量100%の主研削領域24の両側に位置する
副研削領域26a,26bを、副研削部分16a,16
bで主研削領域24から幅方向両側になだらかに研削量
が減少するように研削することができるので、各砥粒層
セグメント12の内側縁15aおよび外側縁15bが早
く摩耗しすぎることを防止できる。したがって、砥粒層
セグメントの形状ダレに起因してウェーハWの中心Ow
に突起が生じることを防止できるから、高い精度を以て
ウェーハWの平面研削を行うことが可能である。同様の
効果は、ウェーハW以外の被削材に対しても得ることが
可能である。しかも砥粒層セグメント12の中央から幅
方向外側に研削量が漸次減少することで段差による研削
痕をウエーハWに生じることがなく研削精度が高い。
面15として主研削部分14の両側に幅方向の研削量が
次第に減少する副研削部分16a、16bを設けたこと
で砥粒層セグメント12の四辺のエッジの形状ダレを防
止し、ウエーハWに突起や段差や研削痕等が生じるのを
抑制できて高精度な平面研削を行うことができる。特に
研削面15が略長方形で円周R1の弦を構成するように
配置したから、研削面15の長さを適宜設定することで
ウエーハWの中心軸線Owを横切る線上での研削面15
の接触確率を適宜設定できて中心軸線Ow近傍でも突起
を生じることなく平坦研削加工が可能であり、振動が少
なく研削がソフトである。しかも砥粒層セグメント12
は直方体形状であるから成形が簡単且つ容易であり、従
来の異形状セグメントのように型成形するための特殊な
成形型が不要であるから製造コストが低廉である。ま
た、砥粒層セグメントの配列そのものを歪んだ円形とす
る実公平7−5983号公報に記載された発明に比べ、
本実施の形態の研削面15は幅方向の副研削部分16
a、16bの研削量が相補的に増減することでウェーハ
Wに対する研削抵抗を一定にしやすいため、回転バラン
スがよいという利点も有する。
図7により説明するが、第一の実施の形態と同様の部分
には同一の符号を用いて説明する。図6に示すカップ型
砥石30において、台金11の一端面11a上に軸線O
を中心にして複数の砥粒層セグメント32(砥粒部)…
がそれぞれ周方向に間隔13を開けて配列されている。
各砥粒層セグメント32は第一の実施の形態による砥粒
層セグメント12とほぼ同様な構成を有している。即
ち、この砥粒層セグメント32は略直方体形状を呈し、
研削面15に隣接する内側面17は平面形状とされ、内
側面17と研削面15との交差稜線が内側縁15aとさ
れている。内側面17に対向する外側面33は中央領域
33aが内側面17に平行な平面とされ、その両側は平
面視で略円弧状の凸曲面33b、33cとされている。
この凸曲面33b、33cは軸線Oを中心とする仮想の
円周R4に沿う円弧状を呈しており、この円周R4の半
径r4はr2より大きくr3より小さい値に設定されて
いる。そのため仮想の円周R4は円周2とR3との間に
位置することになる。これによって各凸曲面33b,3
3cは中央領域33aとの接続部から各端部に向けて漸
次内側面17に近づく傾斜面となる。また研削面15と
外側面33との交差稜線をなす外側縁15cは内側縁1
5aに平行な直線状の中央領域15cAとその両側の円
弧状凸曲線15cB、15cCとで構成されている。
とする半径r1の円周R1上に内側縁15aの両端a,
aが位置するように各砥粒層セグメント32を配列固定
した状態で、各砥粒層セグメント32の研削面15は仮
想の円周R1−R2間の主研削部分34と、円周R2と
内側縁15aとの間の副研削部分36aと、円周R2と
外側縁15cとの間の副研削部分36bとで構成される
ことになる。そのため、砥粒層セグメント32の幅方向
の研削量は、主研削部分34で100%、その内側の副
研削部分36aで径方向(幅方向)内側の軸線Oに近づ
くに従って漸次減少するようになっている点で図3に示
す第一の実施の形態による砥粒層セグメント12と同一
であり、径方向外側の副研削部分36bは砥粒層セグメ
ント12による副研削部分12bの研削量の変化よりも
幅方向の減少の傾きが大きい。この場合でも主研削部分
34でウエーハWの軸線Owを研削すれば、ウエーハW
が自転するために研削量がなだらかに変化する内側の副
研削部分36aと研削量が比較的急激に変化する外側の
副研削部分36bとを有することで、中心Owに削り残
しによる突起が残りにくくウエーハ表面に段差や研削痕
も生じない。また研削抵抗が比較的均一で振動が少ない
上に外側縁15c両端の凸曲線15cB、15cCのた
めに研削時の風切り音や振動が少ない。
に装着配列する砥粒層セグメント32の製造方法につい
て図7により説明する。まず砥粒を結合相で分散固着さ
せた砥粒層を直方体形状または長方形板状に成形して砥
粒層セグメント32Aを製作する。砥粒層セグメント3
2Aが例えばメタルボンド砥石であれば超砥粒をメタル
ボンドで分散状態で結合し、型などで直方体形状に成形
する。次に複数の砥粒層セグメント32Aを台金11の
一端面11aにおいて軸線Oを中心とする仮想の円周R
1に沿って所定間隔13をおいて研削面15に対向する
固着面で固着して周方向に配列する。その際、各砥粒層
セグメント32Aの内側面17の両端、即ち平面視で内
側縁15aの両端a,aが仮想の円周R1に重なって弦
を構成するように配置する。このようにして得られたカ
ップ型砥石30を図示しない研削盤に装着して研削盤の
回転軸とカップ型砥石32の軸線Oとを一致させる。
石40を研削盤のもう一軸に装着してカップ型砥石30
と別の研削用砥石40とを同軸に回転させる。この時、
別の研削用砥石40は例えば一軸を中心としてリング状
砥石または円弧状のセグメント砥石で構成されているも
のとし、このリング状砥石または円弧状のセグメント砥
石の内周面は一軸を中心とする半径r4の円周R4上に
設定する。カップ型砥石30と別の研削用砥石40とを
同軸に回転研削させた状態で、研削用砥石40の砥石を
カップ型砥石30の各砥粒層セグメント32Aの外側面
18の両端部に接触させて研磨する。これによって各砥
粒層セグメント32Aの外側面33の中央領域33aを
除く両端領域が断面円弧状の凸曲面33b、33cに成
形されてカップ型砥石30が得られる。これを焼結等す
ればよい。
グメント32Aを研削によって平面状の中央領域33a
とその両端の凸曲面状領域33b、33cとを有する外
側面33に加工成形して、砥粒層セグメント32を製作
できる。従来、直方体とは異なる異形状の砥粒層セグメ
ントの製作に際しては高価な型を製作して型成形してい
たが、本実施の形態による砥粒層セグメント32は型成
形でなく研削によって簡単且つ容易に製作できる。
一端面11aに複数の砥粒層セグメント12、32をそ
れぞれ円周状に配列して構成したが、一部の砥粒層セグ
メント12…または砥粒層セグメント32…に異なる砥
粒層のセグメントが混在して略円周状に配列されていて
もよい。例えば第一の実施の形態によるカップ型砥石で
説明すると、図8に示すように台金11の一端面11a
に配列された複数の砥粒層セグメント12…の一部を例
えば従来の砥粒層のセグメント4…に交換して配設して
もよい。この場合、セグメント4は研削面5が砥粒層セ
グメント12の主研削部分14と同等の円弧形状を呈し
ており、研削面の内側縁4aと外側縁4bが仮想の円周
R1−R2に重なって形成された平面視で長手方向に略
同一幅の円弧板状を呈している。この構成によれば、カ
ップ型砥石50で回転研削する際に、セグメント4では
図5に示す斜線の主研削領域14のみの研削を行い砥粒
層セグメント12では主研削領域24とその両側の副研
削領域16a,16bの研削を行うことになる。
粒層セグメント12(32)の占める割合は特に限定さ
れるものではないが、一般に5〜35%であることが好
ましく、より好ましくは7〜30%とされる。5%より
も少ないと、砥粒層セグメント12の内側縁15a、外
側縁15bにかかる研削負担が大きくなり、これらの摩
耗速度が大きすぎて、本発明の効果が不十分となるおそ
れがある。一方、35%より大きくしてもよいが、それ
以上の効果の向上は期待できない。或いは、砥粒層セグ
メント12、32、セグメント4の一部または全部を周
方向に混在させて配列させてもよい。また砥粒層セグメ
ント12、32とセグメント4は相互に素材が異なって
いてもよく、例えば実施の形態による砥粒層セグメント
12、32のみをセグメント4よりも摩耗しにくい相対
的に硬い砥粒層によって形成してもよい。あるいは逆
に、砥粒層セグメント12、32をセグメント4よりも
摩耗しやすい、相対的に柔らかい砥粒層によって形成し
てもよい。
2…)同士の間に配置されるセグメント4の個数は一定
でなくても良く、砥石の重心さえ回転軸に一致していれ
ば、間隔13を不等間隔にして配置してもよい。また、
上記各実施の形態では、砥粒層セグメント12,32等
を軸線Oを中心とする真円の円周に沿って配列すればよ
いから、砥石製造時にこれらの位置決めが容易であり、
例えば砥粒層セグメント12,32等をはめ込むために
台金11に環状溝を形成する場合などでも、溝の形成コ
ストが安い。尚、本発明は、カップ型砥石10、30、
50に限らずその他の各種研削砥石に用いることができ
る。
石では、少なくとも一部の砥粒部は、研削面の外側縁の
中央領域が直線状であり該外側縁に対向する内側縁も直
線状で外側縁及び内側縁は略平行とされているため、被
削材に対して砥粒部の研削面が相対移動しつつ研削する
際に主研削部分に隣接する副研削部分による研削量が砥
粒部の幅方向外側に向けて連続して変化するために特に
周辺の研削が滑らかに行われて研削面に突起や段差や研
削痕が生じさせることなく仕上げ面精度を高めることが
できる。
台金の軸線を中心とする円周に重なるように配設されて
いるから、砥粒部の長さを適宜設定することで被削材の
中心軸線に交差する砥粒部の線上での研削面の接触確率
を自在に変化させることができ、被削材の中心軸線近傍
であっても突起のない平坦研削加工が可能である。また
研削面は長方形であるから、内側縁とその内側の仮想の
円弧で構成する副研削部分と、外側縁がなす直線とこれ
に内接する仮想の円弧とで構成する副研削部分とで研削
量がその長さ方向に沿って相補的に増減変化して砥粒層
セグメントにかかる負荷をバランスさせて研削抵抗を均
一にでき、研削時の振動が少なくソフトである。
円弧状であるから、この両端部によって風切り音や振動
がの発生を抑制でき、角部の摩耗やダレを抑えることが
できて研削抵抗を抑え、しかも外側縁の中央領域を直線
状に形成することで外周側にも副切削部分を残すことが
でき、研削精度を良好にすることができる。しかも主研
削部分の両側の副研削部分で研削量がその長さ方向に沿
って相補的に増減変化して砥粒層セグメントにかかる負
荷をバランスさせて研削抵抗を均一にでき、研削時の振
動が少なくソフトである。また一部の砥粒部の長さは、
砥粒部の内側縁の周方向端部を含む軸線を中心とする円
周の長さの1/20〜1/100の範囲であるから、こ
の砥粒部の長さが円周R1の長さ(=2πr1)の1/
100より小さいとその研削挙動は単純な円周状砥粒層
の挙動に近くなり被削材の中心軸線近傍での突起形成の
抑制効果が小さいという欠点があり、1/20より大き
いと被削材の表面粗さが荒くなるという欠点がある。
略直方体または立方体形状の砥粒部を台金の軸線方向の
一端面にこの軸線を中心とする円周に沿って所定間隔で
配列固定し、台金と同軸に別の研削用砥石を配設し、台
金と別の研削用砥石を同軸回転させて砥粒部の外周面の
両端部に別の研削用砥石を接触させて研磨することで、
前記請求項3記載の研削砥石を製造するようにしたか
ら、砥粒部が単純な直方体形状や円弧板状とは異なる異
形状であっても、高価で特殊な型を製作して型成形する
必要がなく、一般的な直方体または立方体形状から外側
縁を含む外周面の両端を研削加工で成形でき、低廉で容
易に成形できる。
石を研削面側から見た平面図である。
の配列を示す部分拡大図である。
メントの幅方向における研削部分と研削量との関係を示
す図である。
す図である。
砥石の砥粒層セグメントの研削面で研削した研削領域を
示す平面図である。
層セグメントの構成及び配列を示す部分平面図である。
層セグメントの製造方法を示す説明図である。
面図である。
である。
図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 台金の軸線方向の一端面に、複数の砥粒
部を、台金の軸線を中心とする円周に沿って配列した研
削砥石であって、少なくとも一部の前記砥粒部は、研削
面の外側縁の中央領域が直線状であり該外側縁に対向す
る内側縁も直線状で前記外側縁及び内側縁は略平行とさ
れていることを特徴とする研削砥石。 - 【請求項2】 前記一部の砥粒部は、内側縁の両端部が
前記台金の軸線を中心とする円周に重なるように配設さ
れていることを特徴とする請求項1記載の研削砥石。 - 【請求項3】 前記研削面は長方形であることを特徴と
する請求項1または2記載の研削砥石。 - 【請求項4】 前記研削面の外側縁は中央領域の両端部
が円弧状であることを特徴とする請求項1または2記載
の研削砥石。 - 【請求項5】 前記一部の砥粒部の長さは、前記砥粒部
の内側縁の周方向端部を含む前記軸線を中心とする円周
の長さの1/20〜1/100の範囲であることを特徴
とする請求項1乃至5のいずれか記載の研削砥石。 - 【請求項6】 略直方体または立方体形状の砥粒部を台
金の軸線方向の一端面にこの軸線を中心とする円周に沿
って所定間隔で配列固定し、前記台金と同軸に別の研削
用砥石を配設し、前記台金と別の研削用砥石を同軸回転
させて前記砥粒部の外周面の両端部に前記別の研削用砥
石を接触させて研磨することで、前記請求項4記載の研
削砥石を製造するようにした研削砥石の製造方法。
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