JP2001516939A - 有機発光デバイスのための自己組織化移送層 - Google Patents

有機発光デバイスのための自己組織化移送層

Info

Publication number
JP2001516939A
JP2001516939A JP2000511341A JP2000511341A JP2001516939A JP 2001516939 A JP2001516939 A JP 2001516939A JP 2000511341 A JP2000511341 A JP 2000511341A JP 2000511341 A JP2000511341 A JP 2000511341A JP 2001516939 A JP2001516939 A JP 2001516939A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
forming
organic light
polymer
light emitting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000511341A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3442363B2 (ja
Inventor
ピッチラー、カール
ホー、ピーター
クレメント グリーンハム、ネイル
ヘンリー フレンド、リチャード
バロウズ、ジェレミー
ブライト、クリス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Cambridge Display Technology Ltd
Original Assignee
Cambridge Display Technology Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from GBGB9718920.3A external-priority patent/GB9718920D0/en
Priority claimed from GBGB9805478.6A external-priority patent/GB9805478D0/en
Application filed by Cambridge Display Technology Ltd filed Critical Cambridge Display Technology Ltd
Publication of JP2001516939A publication Critical patent/JP2001516939A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3442363B2 publication Critical patent/JP3442363B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/10Apparatus or processes specially adapted to the manufacture of electroluminescent light sources
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y10/00Nanotechnology for information processing, storage or transmission, e.g. quantum computing or single electron logic
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y30/00Nanotechnology for materials or surface science, e.g. nanocomposites
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/10OLEDs or polymer light-emitting diodes [PLED]
    • H10K50/11OLEDs or polymer light-emitting diodes [PLED] characterised by the electroluminescent [EL] layers
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/10Organic polymers or oligomers
    • H10K85/111Organic polymers or oligomers comprising aromatic, heteroaromatic, or aryl chains, e.g. polyaniline, polyphenylene or polyphenylene vinylene
    • H10K85/113Heteroaromatic compounds comprising sulfur or selene, e.g. polythiophene
    • H10K85/1135Polyethylene dioxythiophene [PEDOT]; Derivatives thereof
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/10Organic polymers or oligomers
    • H10K85/141Organic polymers or oligomers comprising aliphatic or olefinic chains, e.g. poly N-vinylcarbazol, PVC or PTFE
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/10Organic polymers or oligomers
    • H10K85/151Copolymers
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/10Organic polymers or oligomers
    • H10K85/111Organic polymers or oligomers comprising aromatic, heteroaromatic, or aryl chains, e.g. polyaniline, polyphenylene or polyphenylene vinylene
    • H10K85/114Poly-phenylenevinylene; Derivatives thereof
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/10Organic polymers or oligomers
    • H10K85/111Organic polymers or oligomers comprising aromatic, heteroaromatic, or aryl chains, e.g. polyaniline, polyphenylene or polyphenylene vinylene
    • H10K85/115Polyfluorene; Derivatives thereof
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/60Organic compounds having low molecular weight
    • H10K85/631Amine compounds having at least two aryl rest on at least one amine-nitrogen atom, e.g. triphenylamine

Abstract

(57)【要約】 有機発光デバイスの製造方法が提供される。この方法は、基板(2)上にデバイスのための第1の電極(4)を形成し、第1の電極(4)上に少なくとも1つの高分子層(6、8)を自己組織化によって形成し、少なくとも1つの高分子層(6、8)上に少なくとも1つの有機発光材料の層(10)を自己組織化以外によって形成し、少なくとも1つの有機発光材料の層(10)上にデバイスのための第2の電極(12)を形成するか、または第1の電極上に少なくとも1つの有機発光材料の層を自己組織化以外によって形成し、少なくとも1つの有機発光材料の層上に少なくとも1つの高分子層を自己組織化によって形成し、少なくとも1つの高分子層上にデバイスのための第2の電極を形成する工程からなる。また、本発明の方法によって得られる有機発光デバイスが提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、有機発光デバイスのための改良された製造方法、およびこれにより
形成される構造に関する。
【0002】 ケンブリッジ・ディスプレイ・テクノロジー社(Cambridge Display Technolo
gy Limited)に譲渡された先の米国特許第5,247,190号、またはVan Sl
ykeらによる米国特許第4,539,507号(参考および例としてこれらの内 容をここに援用する)に記載されたような有機発光デバイス(organic light-em
itting devices (OLEDs))は、大面積のフラットパネルディスプレイのような多
様なディスプレイ用途で使用するための大きな可能性を有する。OLEDは、主
として、正の電荷担体(charge carriers)を注入する陽極と、負の電荷担体を 注入する陰極と、2つの電極の間に介装された少なくとも1つの有機エレクトロ
ルミネセント層とよりなる。陽極に対して順バイアスを印加した状態で、陽極か
ら正孔が注入され、陰極から電子が注入される。これらの担体が有機エレクトロ
ルミネセント層内で再結合し、光が生ずる。
【0003】 典型的には、必ずしも必然的なものではないが、陽極は、例えば、インジウム
スズ酸化物(ITO)により形成される薄膜であり、これは半透明の導電性の酸
化物であって、既に容易に市販のものが入手可能であり、ガラスまたはプラスチ
ックの基板上に成膜されている。有機層(1または複数)は、典型的には共役高
分子の薄い(100〜1000 nm)層であり、通常は、例えば、蒸着、また はスピンコート、ブレードコート、ディップコート、もしくはメニスカスコート
のいずれかによってITO被覆基板上に成膜される。典型的には低い仕事関数の
金属電極である陰極層を有機層の上に形成させる最終工程は、通常は適切な陰極
金属の熱蒸着またはスパッタリングによって行われる。Al、Ca、またはMg
:AgもしくはMg:Inの合金、またはAl合金の層が、陰極材料としてしば
しば使用される。
【0004】 OLED技術の鍵となる利点の1つは、適切なエレクトロルミネセント有機層
、並びに正および負の電荷担体の注入のための良好な効率を有する電極を使用す
ることを条件として、低いデバイス電圧でデバイスを動作させることができると
いうものである。
【0005】 高分子LEDの性能についての鍵となる性能パラメータは、量子効率(quantu
m efficiency、回路内を流れる電荷担体当たりの放射されたフォトンの数)、お
よび与えられた光出力を達成するために要求される駆動電圧である。他の重要な
パラメータとして、電力効率(power efficiency、電力入力に対する光パワー出
力の比率)がある。高い電力効率を得るためには、高い量子効率と低い駆動電圧
の両者が必要である。高分子LEDsにおけるさらに重要なパラメータは、達成
可能な最大の明るさ、製造が容易で再現性があること、および動作寿命である。
【0006】 OLEDsにおける良好な性能を達成するためには、個々の層、陽極、陰極、
および有機層(1または複数)、並びに層の間の界面を最適化することが極めて
重要である。
【0007】 陰極または陽極のいずれか1つと有機層、いわゆる界面層(interfacial laye
r)との間に薄く、極めて良好に特定された高分子層を設けることにより、デバ イスの性能を改良することができる。しかしながら、改良された性能を達成する
ためには、この種の層が、極めて良好に制御された条件下で製造されることが必
須である。デバイスの性能を最適化するためには、ナノメータの状態で厚さを制
御することが重要である。
【0008】 良好に特定された高分子層を構築するために、自己組織化(self-assembly) として知られている技術を使用することができる。高分子自己組織化の技術は、
溶液から高分子層を順次吸着させることによって高分子膜を構築することからな
る。この技術は、順次の層の間の誘引性の相互作用に基づくものであり、形成さ
れるそれぞれの層が、先に形成された層と非類似であることが必要である。典型
的には、高分子層の繰り返し配列を使用することができ、例えば、ABAB…、
またはABCDABCD…とし、この場合、A、B、C、およびDはそれぞれの
非類似の層を示す。
【0009】 自己組織化プロセスを使用して製造された高分子発光デバイスは、A. C. Fou 、O. Onitsuka、M. FerreiraおよびM. F. Rubner、「自己組織化ポリ(フェニレ
ンビニレン)多重層ヘテロ構造における層間相互作用:発光および光整流ダイオ
ードとの関係」、Mat. Res. Soc. Symp. Proc., Vol. 369, pp. 575-580, 1995 、およびA. C. Fou、O. Onitsuka、M. Ferreira、M. F. RubnerおよぴB. R. Hsi
eh、「ポリ(フェニレンビニレン)の自己組織化多重層に基づく発光ダイオード
の製造および性質」、J. Appl. Phys., Vol. 79, pp. 7501-7509, 1996に記載さ
れている。
【0010】 これらの参考文献においては、G. Decher、J. D. HongおよびJ. Schmitt、「 自己組織化プロセスによる超薄型多重層膜の構築3、帯電した表面上での陰イオ
ン性および陽イオン性高分子電解質の連続的交互吸着」、Thin Solid Films(薄
い固体膜),Vol. 210, pp. 831-835, 1992に記載された高分子陽イオンおよび高
分子陰イオンを使用する技術が利用されている。このような構造においては、P
PV前駆体またはその誘導体が、高分子陽イオンとして使用され、ポリスチレン
スルホン酸またはスルホン化されたポリアニリンのような種々の高分子陰イオン
が用いられている。ポリ(p-ピリジルビニレン)およびその誘導体も、自己組織
化LEDsを作製するために使用されている。
【0011】 動作可能なLEDを得るための、十分な厚さを有する膜を自己組織化によって
製造するプロセスは、多数の浸漬およびリンス工程を伴うことから、極めて時間
のかかるものである。前記した研究においては、デバイス全体を自己組織化によ
って完成させていることから、多くの浸漬工程の問題が残されたままである。こ
の方法は、商業的に実行できる見込みはない。
【0012】 したがって、本発明の目的は、標準的な商業的製造プロセスを過度に阻害する
ことなく、十分に特定された薄い高分子界面層をOLEDの電極とエレクトロル
ミネセント材料との間に設けることのできる構造および製造プロセスを提供する
ことにある。
【0013】 よって、本発明の第1の観点によれば、有機発光デバイスを製造する方法であ
って、基板上にデバイスのための第1の電極を形成し、第1の電極上に少なくと
も1つの高分子層を自己組織化によって形成し、この少なくとも1つの高分子層
の上に少なくとも1つの有機発光材料の層を自己組織化以外によって形成し、こ
の少なくとも1つの有機発光材料の層の上にデバイスのための第2の電極を形成
する工程からなることを特徴とする有機発光デバイスの製造方法が提供される。
【0014】 また、本発明の第1の観点によれば、有機発光デバイスを製造する方法であっ
て、基板上にデバイスのための第1の電極を形成し、第1の電極上に少なくとも
1つの有機発光材料の層を自己組織化以外によって形成し、この少なくとも1つ
の有機発光材料の層の上に少なくとも高分子層を自己組織化によって形成し、こ
の少なくとも1つの高分子層の上にデバイスのための第2の電極を形成する工程
からなることを特徴とする有機発光デバイスの製造方法が提供される。
【0015】 よって、本発明の第1の観点においては、自己組織化を使用して、電極/発光
層界面において、少なくとも1つの付加的な高分子の層を形成する。その後、ス
ピンコートのような標準的な技術を使用してデバイスの残りの部分を完成させる
。本発明のこの第1の観点は、高分子界面における十分に制御された層の増強を
伴う迅速な処理の利点を有する。
【0016】 よって、本発明の第1の観点によれば、全て自己組織化によって製造される従
来技術のデバイスと比較して、処理時間およびコストの低減が得られる。
【0017】 界面層のないデバイスと比較すると、量子効率、駆動電圧、電力効率、および
/または最大輝度における有意義な改良が得られるのみならず、デバイス寿命の
改良が達成される。
【0018】 量子効率は、所定範囲の界面層の厚さに渡って有意義に増強されるのに対し、
駆動電圧は、層が厚くなるのに応じて増加し始める。したがって、最適な電力効
率は、中間的な厚さにおいて得られる。この厚さは、スピンコートによる界面層
により典型的に達成することのできるものより小さい。自己組織化によって、こ
の厚さの状態で、薄く連続的で十分に特定された膜が提供される。これは、この
厚さの状態におけるピンホールのない膜を製造するための理想的な技術である。
【0019】 少なくとも1つの自己組織化高分子層は、好ましくは1以上の協働サブ層(co
-operating sub-layer)の対合からなり、少なくとも1つの有機発光層は、全体
に渡って同一の組成を有する連続層からなる。
【0020】 少なくとも1つの自己組織化高分子層は、絶縁性高分子、半導体性高分子、ま
たは導電性高分子のいずれかとすることができる。OLEDsにおける絶縁性、
半導体性、または導電性高分子の自己組織化による形成によって、デバイス性能
の更なる最適化が可能となる。
【0021】 協働サブ層の対合は、引き付け力(attractive forces)によって相互作用し 、それぞれの層は互いに非類似である。好ましくは、対合のサブ層の一方は正に
帯電するものとし、対合のサブ層の他方は負に帯電するものとする。
【0022】 好ましくは、対合の正に帯電したサブ層は、高分子陽イオン電解質溶液に基板
を浸すことによって形成し、対合の負に帯電したサブ層は、高分子陰イオン溶液
に基板を浸すことによって形成する。
【0023】 高分子が絶縁性の高分子である場合は、高分子陰イオン電解質溶液は、好まし
くは図2(a)の構造からなるものとし、高分子陽イオン溶液は、好ましくは図
2(b)の構造からなるものとする。
【0024】 高分子が半導体性の高分子である場合は、高分子陰イオン電解質溶液は、好ま
しくは図2(c)の構造からなるものとし、高分子陽イオン溶液は、好ましくは
図2(d)の構造からなるものとする。
【0025】 高分子が導電性の高分子である場合は、高分子陰イオン電解質溶液は、好まし
くは図2(e)の構造の非プロトン化した形態からなるものとし、高分子陽イオ
ン溶液は、好ましくは図2(f)の構造からなるものとする。
【0026】 協働するサブ層は、代替的な例においては、受容体/供与体相互作用によって
相互作用を行うことができる。好ましくは、この種の受容体/供与体相互作用は
、水素結合によって与えられる。
【0027】 水素結合の技術は、例えば、W. B. StocktonとM. F. Rubiner、「共役高分子 の分子レベル加工4、水素結合相互作用を介するポリアニリンの層−層加工」、
Macromolecules, 1997, 30, 2717-2725に一般的に論じられている。
【0028】 好ましくは、サブ層の協働する対合のそれぞれのサブ層は、0.3〜2nmの
厚さとし、好ましくは1nmの厚さとする。
【0029】 少なくとも1つの高分子層は、好ましくは複数の対合、例えば2、4、または
10の対合のサブ層からなる。
【0030】 少なくとも1つの高分子層は、代替的に、3以上の協働するサブ層からなるも
のとすることができ、それぞれのサブ層は互いに非類似とすることができる。少
なくとも1つの高分子層は、3以上のサブ層の複数からなるものとすることがで
きる。
【0031】 好ましくは、少なくとも1つの高分子層は、約0.3〜20nmの厚さとする
ことができる。
【0032】 有機材料は、共役高分子、または低分子量化合物とすることができる。少なく
とも1つの有機材料の層は、少なくとも1つの共役高分子の層と、少なくとも1
つの低分子量化合物の層とを含む複合構造からなるものとすることができる。
【0033】 少なくとも1つの有機材料の層が高分子である場合は、これは好ましくは半導
体性の共役高分子とする。半導体性の共役高分子は、好ましくはPPVまたはそ
の誘導体とする。
【0034】 少なくとも1つの有機発光材料の層は、スピンコート、ブレードコート、メニ
スカスコート、またはディップコートのいずれかによって形成することができる
【0035】 少なくとも1つの有機材料の層は、好ましくは約30nm〜1000nmの範
囲、好ましくは約90nmの厚さを有する。
【0036】 この方法は、少なくとも1つの高分子層を形成する工程の前に、基板の表面か
ら物理吸着した(physisorbed)水を除去する工程をさらに含み得る。表面から 物理吸着した水を除去する工程は、好ましくは表面を加熱することからなる。
【0037】 この方法は、少なくとも1つの高分子層を形成する工程の前に、カップリング
層を形成する工程をさらに含み得る。カップリング層を形成する工程は、好まし
くは基板をシリル化することからなる。物理吸着した水を除去する工程を行う場
合は、カップリング層を形成する工程をその後に行う。
【0038】 基板は、pH依存性の表面電荷を有することができ、またこの方法は、表面電
荷をpH非依存性とすることによって、自己組織化の前に基板の表面を調製する
ことをさらに含む。
【0039】 この方法は、自己組織化の前に基板の表面を調製することをさらに含むことが
でき、この場合は表面はアミノ基からなり、この方法にはアミノ基を4級化する
工程が含まれる。4級化した表面は正に帯電する。
【0040】 この方法は、自己組織化の前に、基板の表面を調製することをさらに含むこと
ができ、この場合は表面はチオール基からなり、この方法にはチオール基を酸化
する工程が含まれる。酸化された表面は負に帯電する。
【0041】 第1の電極を形成する前においては、出発基板は、ガラスまたはプラスチック
材料の内の1つからなるものとすることができる。基板は、ポリエステル、ポリ
カーボネート、ポリイミド、またはポリエーテルイミドからなるものとすること
ができる。
【0042】 この方法は、第2の電極上に導電性の材料の層を形成する工程をさらに含み得
る。導電性の材料は、好ましくはアルミニウムまたはその合金からなるものとす
る。導電性の材料は、スパッタリングによる形成によって、好ましくはDCマグ
ネトロンもしくはRFスパッタリングによって形成させるか、または好ましくは
抵抗もしくは電子ビーム熱蒸着によって蒸着させることができる。
【0043】 第1の電極を陰極とし、第2の電極を陽極とすることができ、または第1の電
極を陽極とし、第2の電極を陰極とすることができる。
【0044】 陰極は、発光性で導電性の酸化物、好ましくはインジウムスズ酸化物、酸化ス
ズ、または酸化亜鉛からなるものとすることができる。陰極は、スパッタリング
により形成または蒸着させることができる。
【0045】 陽極は、発光性で導電性の酸化物、好ましくはインジウムスズ酸化物、酸化ス
ズ、または酸化亜鉛からなるものとすることができる。陽極は、スパッタリング
により形成または蒸着させることができる。
【0046】 また、本発明の第1の観点によれば、有機発光デバイスであって、第1の電極
と第2の電極との間の少なくとも1つの有機発光材料の層であって、自己組織化
以外によって形成された少なくとも1つの有機発光材料と、第1および第2の電
極の内の1つと少なくとも1つの有機発光材料との間の少なくとも1つの高分子
層であって、自己組織化によって形成された少なくとも1つの高分子層とからな
ることを特徴とする有機発光デバイスが提供される。
【0047】 好ましくは、少なくとも1つの高分子層は、少なくとも1つの対合の協働する
サブ層からなり、少なくとも1つの有機材料の層は、全体に渡って一貫した組成
を有する連続層である。
【0048】 少なくとも1つの高分子層は、好ましくは複数の協働する層の対合からなる。
【0049】 本発明の好適な態様では、高分子電解質(polyelectrolyte)の自己組織化の 技術を使用して、LEDsにおける好ましくはITO−電極と発光性高分子との
間に、絶縁性、半導体性、または導電性の高分子の薄い、十分に特定された層を
形成させる。この技術では、高分子陽イオンおよび高分子陰イオン溶液中に基板
を交互に浸漬し、静電的誘引によって交互の層を形成させる。自己組織化技術に
よって薄い界面層のみを形成させ、デバイスの残りの部分は、好ましくはスピン
コートによって形成させる。これにより、自己組織化によって全体が作製される
従来技術のデバイスと比較して、処理時間が有意義に低減される。
【0050】 それぞれの自己組織化層は、薄く隣接するものであることから、界面層の厚さ
をナノメータの状態で制御しつつ、本発明のこの観点によって良好に特定された
構造を構築することができる。また、本発明によれば、高分子LEDsの量子効
率および電力効率を最適化するために、これらの界面層のための最適な材料およ
び厚さが提供される。本発明を使用することによって、有意義に増強された電力
効率および有意義に増強された最大の明るさが達成される。
【0051】 自己組織化プロセスには、好ましくは十分に特定された表面電荷を有する出発
表面が必要である。これは、典型的にはシリル化剤を用いた表面処理によって、
自己組織化の前に表面上にカップリング層を形成することによって典型的に達成
される。
【0052】 本発明の第2の目的は、有機LEDまたはその一部を製造するに際し、自己組
織化プロセスのための改良された出発表面を提供することにある。
【0053】 本発明の第2の観点によれば、有機発光デバイスを製造する方法であって、基
板上にデバイスのための第1の電極を形成し、第1の電極の表面から物理吸着し
た水を除去し、カップリング層を形成し、第1の電極上に少なくとも1つの高分
子層を自己組織化によって形成し、この少なくとも1つの高分子層上に少なくと
も1つの有機発光材料の層を形成し、この少なくとも1つの発光材料の層上にデ
バイスのための第2の電極を形成する工程からなることを特徴とする有機発光デ
バイスの製造方法が提供される。
【0054】 このカップリング層を形成する工程は、好ましくは基板をシリル化することを
含む。
【0055】 また、本発明の第2の観点によれば、有機発光デバイスを製造する方法であっ
て、基板上にデバイスのための第1の電極を形成し、第1の電極上に少なくとも
1つの有機発光材料の層を形成し、この少なくとも1つの有機発光材料の表面か
ら物理吸着した水を除去し、カップリング層を形成し、この少なくとも1つの発
光材料の層上に少なくとも1つの高分子層を自己組織化によって形成し、この少
なくとも1つの高分子層上にデバイスのための第2の電極を形成する工程からな
ることを特徴とする有機発光デバイスの製造方法が提供される。
【0056】 表面シリル化およびLEDの製造の前に、ITO基板を真空中で加熱すること
によって表面から物理吸着した水除去することは、自己組織化の前に十分に特定
された表面を製造することに帰着し、さらに結果的には界面層の品質の改良され
た制御に帰着する。この発明のこの第2の観点によっても、界面層の近傍から水
を除去することによって、デバイス劣化の低減がもたらされる。物理吸着した水
を除去しなければ、カップリング層は形成に際してゲルを形成し、表面上を浮遊
することとなる。よって、この発明のこの第2の観点により、電極に対するカッ
プリング層の結合の改良がもたらされる。
【0057】 本発明の第3の目的は、自己組織化プロセスの実施が多様性を有するよう、自
己組織化プロセスのための改良された出発表面を提供することにある。
【0058】 本発明の第3の観点によれば、自己組織化の前にpH依存性の表面電荷を有す
る表面を調製する方法であって、表面電荷をpH非依存性とする工程からなるこ
とを特徴とする、pH依存性の表面電荷を有する表面の調製方法が提供される。
この表面は、好ましくは発光デバイスの基板とする。発光デバイスは、好ましく
は有機発光デバイスとする。
【0059】 また、本発明の第3の観点によれば、自己組織化の前にアミノ基からなる表面
を調製する方法であって、アミノ基を4級化する工程からなることを特徴とする
、アミノ基からなる表面の調整方法が提供される。この表面は、好ましくは発光
デバイスの基板とする。発光デバイスは、好ましくは有機発光デバイスとする。
4級化された表面は正に帯電する。
【0060】 さらに、本発明の第3の観点によれば、自己組織化の前にチオール基からなる
表面を調製する方法であって、チオール基を酸化する工程からなることを特徴と
する、チオール基からなる表面の調製方法が提供される。この表面は、好ましく
は発光デバイスの基板とする。発光デバイスは、好ましくは有機発光デバイスと
する。酸化された表面は負に帯電する。酸化の後、好ましくはアルカリを用いて
表面を脱プロトン化する。
【0061】 多くの高分子イオンは、所定のpH値のみにおいて安定であるため、4級化お
よび酸化工程により、カップリング剤を変更することなく従来可能であった場合
と比較すると、より広い範囲の高分子イオンをLED構造においてそれぞれ形成
させることが可能となる。これにより、所定の範囲の高分子陽イオンおよび高分
子陰イオンに対して(これらは、溶液中でイオンとして安定であるためには異な
るpH値を要求する)、同じカップリング剤を使用して自己組織化を行うことが
可能となる。
【0062】 4級化および酸化技術は、例えば、J. March、「最新有機化学:反応、機構お
よび構造(Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechanisms and Structur
e)」、第3版、John Wiley & Sons, New York, 1985, Chapters 10および19に 記載されている。
【0063】 本発明の第3の観点による4級化または酸化プロセスのいずれかによる結果、
結果的に得られるカップリング剤は、デバイスにおける問題となり得るプロセス
である酸化に対する感受性が、有利に大幅に低減される。
【0064】 添付図面を参照して、本発明をここに説明する。
【0065】 第1の実施例では、市販の1×1cm2のITO(インジウムスズ酸化物)− ガラス基板(Balzers)上でデバイスを製造する。図1を参照すると、この種の 例示的な基板が示されており、この場合、ITO層4は、ガラス基板2の上に形
成されている。この第1の実施例における全ての化学的処理工程に際し、基板は
、PTFE基板ホルダ上に垂直な配置で保持される。別に示さない限り、この実
施例で使用する溶剤は、HPLC等級またはそれ以上のものとする。使用する試
薬は、AR等級またはそれ以上のものとする。
【0066】 第1の工程では、ITO層をパターン化して浄化する。ITO表面は、市販の
フォトレジストを用いて選択的に被覆した後、オーブン内で45℃で10分間焼
成する。露呈した領域は、200mlの5wt%HCl中で60〜65℃にて4
5分間エッチング除去する。その後、フォトレジストを2×100mlのアセト
ン中で剥離除去する。
【0067】 その後、パターン化したITO基板は、RCA処方(10:2:0.6のH2 O−H22−NH3、200ml)を使用して浄化し、55〜60℃で穏やかに 75分間攪拌する。
【0068】 第2の工程では、層6として図1に示すカップリング層を、層−層(layer-by
-layer)自己組織化のための調製の際に形成する。好ましくは、また有利には、
真空オーブン内で動的真空中(dynamic vacuum)で165〜170℃で2〜3時
間基板を加熱し、表面シリル化の前に物理吸着したH2Oを除去する。
【0069】 その後、空気中において短時間で100℃に基板を冷却した後、5vol%の
3−アミノプロピルトリメトキシシランを含有する200mLのトルエン浴に浸
す。湿分を排除するよう注意しながら、反応浴を95〜97℃に2時間加温した
。これにより、短いC3アルキル鎖の末端に連結されたアミノ(−NH2)基によ
り官能化されたITO表面が得られる。
【0070】 シリル化した基板は、2×100mlのトルエンおよび1×MeOH中でこの
順に洗浄し、N2の噴流下で乾燥させる。この時点でのITO基板の鏡面反射の 目視による検査により、光学的に清浄で均一な表面が示され、ピンホールのない
ITO膜には散乱粒子は殆ど認められない。
【0071】 その後、有利かつ好ましくは、pH非感受性のトリメチルアンモニウム(−N
Me3 +)部分へとアミノ基を4級化するが、これを達成するために、5vol%
のCH3Iおよび0.6vol%のEt3Nを含有する200mLのN,N−ジメ
チルホルムアミド中に3時間基板を浸す。反応浴は、暗所で室温(24℃)に保
持する。
【0072】 4級化した基板は、2×100mlのMeOH、1×100mlの0.45μ
mフィルタ処理したH2O、およびその後に1×100mlの0.45μmフィ ルタ処理したIPA中でこの順に洗浄し、N2の噴流中でブロー乾燥する。この 時点における目視による検査により、表面は光学的に清浄で均一に維持されてい
ることが示される。
【0073】 第3の工程では、層8として図1に示される界面層を、層−層自己組織化を使
用して構成する。
【0074】 自己組織化製造工程は、どのような種類の自己組織化技術によっても実施する
ことができる。1つの代替的な態様では、協働するサブ層の対合が相互作用する
ための引き付け力は、受容体/供与体相互作用によって、特に水素結合によって
与えるものとする。
【0075】 ここに記載する実施例に関連して使用する好適な技術においては、協働するサ
ブ層の対合が相互作用するための引き付け力は、各対合のサブ層のそれぞれにつ
いて反対に帯電した層を使用して与えるものとする。
【0076】 第1の実施例では、層−層自己組織化の第3の工程は、室温において層流キャ
ビネット内で、誘導化したITO基板上で行う。
【0077】 それぞれの集成サイクルは、協働サブ層の対合である二重層を集成するもので
あり、次の工程よりなる。
【0078】 (i) 高分子陰イオン電解質浴(静的)中での14分の浸漬、 (ii) 新鮮なH2O(ミリポア)浴(穏やかに攪拌)中での10秒のリンス、 (iii) 高分子陽イオン浴(静的)中での14分の浸漬、 (iv) 新鮮なH2O(ミリポア)浴(穏やかに攪拌)中での10秒のリンス。
【0079】 集成した膜は、好ましくは順次の工程の間で乾燥させないようにする。慎重な
取り扱いおよびリンスによって、溶液の持ち込みおよび相互混入を最小とした。
【0080】 高分子陰イオン電解質浴は、界面層が絶縁性の高分子であるこの実施例では、
20mlのH2O(ミリポア)、21mgのポリ(スチレンスルホン酸Na塩) (アルドリッチ、MW70k)、30mgのNaCl、およびpHを約3に調整
するためのHCl水溶液を含有する。高分子陽イオン浴は、界面層が絶縁性の高
分子であるこの実施例では、20mlのH2O(ミリポア)、8mgのポリ(ア リルアミン塩酸塩)(アルドリッチ、MW50−65k)、30mgのNaCl
、およびpHを約3に調整するためのHCl水溶液を含有する。自己組織化工程
(i)〜(iv)の後に、二重層は、図2(a)の構造の1つのサブ層と、図2
(b)の構造の1つのサブ層とを有する。
【0081】 この第1の実施例の第1の例示においては、工程(i)〜(iv)は2回行い
、2つの二重層、または2つの対合のサブ層を有する構造を集成した。
【0082】 その後、2×40mlのH2O(ミリポア)中で2分間基板をリンスする。そ の後、動的真空下で5時間基板を乾燥させる。
【0083】 第3の工程の4級化工程は、正に帯電した表面を得ることができるので有利で
あり、これにより、その後の自己組織化の際に、塩基性溶液または酸性溶液中に
表面を浸漬することができる。4級化により、この種の記載したデバイスの表面
電荷がpH非依存性となるので、塩基性または酸性溶液の使用が可能となるから
である。
【0084】 代替的な形態では、チオール基を用いてITO表面を官能化するが、この種の
表面をpH非依存性とするためには異なる工程が必要である。この代替的な形態
では、第2の工程において、層6として図1に示すカップリング層を、層−層自
己組織化のための調製の際に再度形成する。真空オーブン中で2〜3時間165
〜170℃に動的真空下で基板を再度加熱し、表面シリル化の前に、物理吸着し
たH2Oを除去する。
【0085】 その後、空気中で短時間100℃に基板を再度冷却した後、5vol%の3−
メルカプトプロピルトリメトキシシランを含有する200mLのトルエン浴に浸
す。湿分を排除するよう注意しながら、反応浴を95〜97℃に2時間加温した
。これにより、短いC3アルキル鎖の末端に連結されたチオール(−SH)基に より官能化されたITO表面が与えられる。
【0086】 シリル化した基板は、2×100mlのトルエンおよび1×MeOH中でこの
順に洗浄し、N2の噴流下で乾燥させる。この時点でのITO基板の鏡面反射の 目視による検査により、光学的に清浄で均一な表面が示され、ピンホールのない
ITO膜には散乱粒子は殆ど認められない。
【0087】 その後、この代替的な第2の工程では、有利かつ好ましくは、pH非感受性の
スルホネート(−SO3)部分へとチオール基を酸化するが、これを達成するた めに、10mlのHCOOHおよび30mlのH22を含有する200mLのH 2 O中に室温(24℃)で30分間基板を浸す。
【0088】 酸化した基板は、2×100mlのH2O、1×100mlの薄いNaOH( 0.02M)、2×100mLの0.45μmフィルタ処理したH2O、および その後に1×100mlの0.45μmフィルタ処理したイソプロピルアルコー
ル(IPA)中でこの順に洗浄し、N2の噴流中でブロー乾燥する。この時点に おける目視による検査により、表面は光学的に清浄で均一に維持されていること
が示される。
【0089】 この代替的な形態では、層8によって図1に示される界面層を、界面層の層−
層自己組織化を使用して再度構成するものであるが、第3の工程が変更されてい
る。集成は、室温において層流キャビネット内で、誘導化したITO基板上で行
う。
【0090】 それぞれの集成サイクルは、協働するサブ層の対合である二重層を集成するも
のであり、この代替的な形態では次の工程よりなる。
【0091】 (i) 高分子陽イオン浴(静的)中での14分の浸漬、 (ii) 新鮮なH2O(ミリポア)浴(穏やかに攪拌)中での10秒のリンス、 (iii) 高分子陰イオン電解質浴(静的)中での14分の浸漬、 (iv) 新鮮なH2O(ミリポア)浴(穏やかに攪拌)中での10秒のリンス。
【0092】 集成した膜は、好ましくは順次の工程の間で乾燥させないようにする。慎重な
取り扱いおよびリンスによって、溶液の持ち込みおよび相互混入を最小とした。
【0093】 高分子陰イオン電解質浴は、界面層が再度絶縁性の高分子であるこの代替的な
実施例では、20mlのH2O(ミリポア)、21mgのポリ(スチレンスルホ ン酸Na塩)(アルドリッチ、MW70k)、30mgのNaCl、およびpH
を約3に調整するためのHCl水溶液を再度含有する。高分子陽イオン浴は、界
面層が再度絶縁性の高分子であるこの代替的な実施例では、20mlのH2O( ミリポア)、8mgのポリ(アリルアミン塩酸塩)(アルドリッチ、MW50−
65k)、30mgのNaCl、およびpHを約3に調整するためのHCl水溶
液を再度含有する。自己組織化工程(i)〜(iv)の後に、二重層は、図2(
a)の構造の1つのサブ層と、図2(b)の構造の1つのサブ層とを再度有する
【0094】 第4の工程では、層10として図1に示す発光性のMEH−PPV層をデバイ
ス上にスピンコートする。90−nmのポリ(2−メトキシ,5−(2’−エチ
ル)−ヒドロキシ−p−フェニレンビニレン)[MEH−PPV]を、MEH−
PPVの0.5重量%CHCl3溶液を2000rpmで1分間スピンコートす ることにより、基板−高分子集成体上に形成させる。
【0095】 第5の工程では、このように構成されたデバイスを熱処理する。半完成のデバ
イスを、動的真空(P<10-4mbar)下に100℃で1時間焼成して遊離の
2Oを除去する。その後、依然として真空中で2時間かけて基板を徐々に50 ℃に冷却する。
【0096】 第6の工程は、金属電極の形成工程である。真空状態を継続して、200−n
m厚のCa層を、6×10-6mbarのベース圧力でマスクを介してMEH−P
PVへと熱蒸着させ、4.4mm2のデバイスを得る。その後、100−nm厚 のAl層を最終蒸着してCa電極を保護する。
【0097】 以上により、本発明によるOLEDの第1の実施例が完了する。対照として、
本発明の概念を実施するここに記載する実施例によって達成される有利な性能の
特徴と比較するために、MEH−PPVをRCA浄化したITO上に同様にして
直接スピン処理する。RCA浄化したITOから調製されるデバイスは、以下に
記載する「従来のデバイス」のように設計する。
【0098】 絶縁性の高分子界面層を有する第1の実施例によるデバイスについては、従来
のデバイスについての7Vで0.16cd/Aと比較すると、7Vで0.92c
d/Aの最大効率が得られ、5.8の率の改良が示されている。絶縁性の高分子
界面層を有する第1の実施例によるデバイスは、従来のデバイスについての93
0mA/cm2と比較すると、170mA/cm2の電流密度を有し、5の率の減
少が示されている。絶縁性の高分子界面層を有する第1の実施例によるデバイス
は、従来のデバイスについての7Vで0.079lm/Wと比較すると、6Vで
0.45lm/Wの最大電力効率を有し、5.8の率の増加が示されている。絶
縁性の高分子界面層を有する第1の実施例によるデバイスは、従来のデバイスに
ついての7Vで1300cd/m2と比較すると、8Vで2100cd/m2の最
大輝度を有し、1.6の率の増加が示されている。
【0099】 本発明によって集成したOLEDの有利な性能を示すために、ここで図3、4
、および5を参照する。図3、4、および5は、従来のデバイスを用いて達成さ
れた結果に対して、本発明によって集成したデバイスによって達成された実験結
果を示している。図3、4、および5は、デバイスの効率、電力効率、および輝
度をそれぞれ示す。
【0100】 第3の工程で形成させる二重層の数を変化させる以外は、第1の実施例に記載
したようにして多数のデバイスを製造する。1、2、4、および10の二重層ま
たはサブ層の対合を有するデバイスを、工程(i)〜(iv)を1回、2回、4
回、および10回それぞれ行うことによって集成した。図2〜4において、ポイ
ントIP−1、IP−2、IP−4、およびIP−10は、それぞれ1、2、4
、および10の二重層を用いて第1の実施例により集成したデバイスについての
結果を示す。これらの結果は、電力効率が、図2(a)および(b)に示される
絶縁性高分子の2つの二重層により最適化されることを示している。
【0101】 第2の実施例では、第3の工程において、高分子陰イオン浴が、20mlのH 2 O(ミリポア)、22mgのポリ(スチレンスルホン酸Na塩)(アルドリッ チ、MW70k)、30mgのNaCl、およびpHを約3に調整するためのH
Cl水溶液を含有し、高分子陽イオン浴が、20mlのH2O(ミリポア)、0 .76gの、ポリ(フェニレンビニレン)への塩化テトラヒドロチオフェニウム
前駆体の3.0wt%MeOH溶液、30mgのNaCl、およびpHを約3に
調整するためのHCl水溶液を含有する以外は、前記第1の実施例に記載したよ
うにしてデバイスを製造する。自己組織化工程(i)〜(iv)の後に、二重層
は、図2(c)の構造の1つのサブ層と、図2(d)の構造の1つのサブ層とを
再度有する。第5の熱処理工程は、半導体性の高分子を与えるよう、PPV−前
駆体高分子において短い共役長さを与えることが認められる。
【0102】 半導体性の高分子界面層を有する第2の実施例によるデバイスについては、6
.5Vで0.73cd/Aの最大効率が得られ、従来のデバイスと比較すると、
4.6の率の改良が示される。半導体性の高分子界面層を有する第2の実施例に
よるデバイスは、従来のデバイスと類似する、970mA/cm2の電流密度を 有する。半導体性の高分子界面層を有する第2の実施例によるデバイスは、6V
で0.364lm/Wの最大電力効率を有し、従来のデバイスと比較すると、4
.6の率の増加が示されている。半導体性の高分子界面層を有する第2の実施例
によるデバイスは、従来のデバイスと比較すると、7.5Vで7900cd/m 2 の最大輝度を有し、6.0の率の増加が示されている。
【0103】 第2の実施例において、第3の工程で形成させる二重層の数を変化させる以外
は、前記第1の実施例に記載したようにして多数のデバイスを製造する。1、2
、4、および10の二重層を有するデバイスを再度形成した。これらのデバイス
についての効率、電力効率、および最大輝度の値をそれぞれ図3、4、および5
に示す。図3〜5において、ポイントSP−1、SP−2、SP−4、およびS
P−10は、それぞれ1、2、4、および10の二重層について第2の実施例に
より集成したデバイスについての結果を示す。これらの結果は、効率、電力効率
、および最大輝度が、図2(c)および(d)の半導体性の高分子の2つの二重
層または2つの対合のサブ層により全て最適化されることを示している。
【0104】 第3の実施例では、第3の工程において、高分子陰イオン浴が、20mlのH 2 O(ミリポア)、16mgのスルホン化したポリアニリン、30mgのNaC l、およびpHを約11に調整するための濃NH3を含有し、高分子陽イオン浴 が、20mlのH2O(ミリポア)、17mgの臭化ヘキサジメトリン(アルド リッチ)、30mgのNaCl、およびpHを約11に調整するための濃いNH 3 を含有する以外は、第1の実施例に前記記載したようにしてデバイスを製造す る。界面層を形成させた後、0.2MのHCl溶液に基板を手短に浸漬して界面
層をプロトン化し、導電性の形態のポリアニリンを得る。よって、第3の実施例
により、界面層が導電性の高分子である構造が集成され、二重層は、図2(e)
の構造の1つのサブ層と、図2(f)の構造の1つのサブ層とを有するものとな
る。
【0105】 導電性の高分子界面層を備える第3の実施例により集成したデバイスは、6.
5Vで0.44cd/Aの最大効率を有し、従来のデバイスと比較すると、2.
8の率の改良が示される。導電性の高分子界面層を備える第3の実施例により集
成したデバイスは、1430mA/cm2の電流密度を有し、従来のデバイスと 比較すると、1.5の率の増加が示される。導電性の高分子界面層を備える第3
の実施例により集成したデバイスは、6Vで0.23lm/Wの最大電力効率を
有し、従来のデバイスと比較すると、3.0の率の増加が示されている。導電性
の高分子界面層を備える第3の実施例によるデバイスは、従来のデバイスと比較
すると、7Vで7300cd/m2の最大輝度を有し、従来のデバイスと比較す ると、5.6の率の増加が示されている。
【0106】 第3の工程で形成させる二重層の数を再度変化させる以外は、第1の実施例に
記載したようにして多数のデバイスを製造する。1、2、4、および10の二重
層またはサブ層の対合を有するデバイスを再度使用した。図3〜5において、ポ
イントCP−1、CP−2、CP−4、およびCP−10は、それぞれ1、2、
4、および10の二重層について第3の実施例により集成したデバイスについて
の結果を示す。これらの結果は、効率、電力効率、および最大輝度が、従来のデ
バイスと比較して、全て改良されることを示している。効率および電力効率は、
1〜10の範囲において、図2(e)および(f)の導電性高分子の二重層の数
に対して比較的非感受性であるが、最大輝度は、薄い界面層について与えられた
駆動電圧における電流密度の増加のために、薄い界面層によって最適化される。
【0107】 高分子層の性質をその厚さに渡って徐々に変化させることを含む方法をここに
説明する。
【0108】 この実施例は、発光材料50としての5BTF8配合物(図7も参照)、カル
シウム−アルミニウム陰極51、およびITO陽極53に隣接するPEDOT:
PSSおよびPPVに基づく介在層(interlayer)からなる有機発光デバイス(
OLED)(概略的に断面図で図6に示す)の製造を記載するものである。PE
DOT:PSS/PPV52とITO53との間には、シリルカップリング層5
4(図8も参照)が存在する。このデバイスは、ガラス基板55上に形成され、
動作に際しては、陽極と陰極との間に電圧が印加されると、一般的に矢印56で
示すようにガラスを介して光が放射される。
【0109】 高分子電解質自己組織化プロセスは、介在層52を構築するために用いられる
。このプロセスは、一方の符号の正味の電荷を担持する一方の高分子電解質の後
に、他方の符号の正味の電荷を担持する他方の高分子電解質を順次吸着(形成)
させることにより、超薄型で連続的で共形の(conformal)高分子多重層膜を( 好ましくは適切に処理された基板上に)形成する一般的な多用途の方法として特
に魅力のあるものである。多重層膜は、工程のサイクルを繰り返すことによって
形成することができる。各集成サイクルは、2つの高分子電解質溶液のそれぞれ
に基板を順に浸漬して、溶液から一対の一連のサブ層を形成させることよりなり
、その間に広範なリンス工程を行うものである。よって、各集成サイクルにより
、多重層膜の1つの二重層が集成される。
【0110】 以下に記載するプロセスにより、従来の文献に報告されたものを超える実質的
な増強が与えられる。第1に、本プロセスにより、発光層全体よりも、寧ろ介在
層の製造が可能となり、これにより、従来は可能ではなかったある程度の独立制
御が可能となる。第2に、本プロセスは、成長方向における介在層の組成/性質
(1または複数)の階調化(gradation)に向けられており、この階調化を特に 操作して、LED性能の有意義な改良を達成することができる。
【0111】 この実施例では、3−アミノプロピルトリメトキシシランを用いた表面シリル
化によって、適切に処理されたITO表面を調製した。高分子電解質の自己組織
化は、層流キャビネット内でダストのない条件下で実施した。市販のp−ドープ
したPEDOT:PSS(バイエルAGから入手可能)を高分子陰イオンとして
作用させる。この材料は、密接に組み合わせたPEDOTおよびPSS高分子対
からなり、正に帯電したチオフェン環(PEDOT上)に対する負に帯電したス
ルホネート基(PSS上)の比率は約3であり、これにより高分子対は全体とし
て負に帯電している。その自己組織化の相手としては、ポリ(塩化p−キシリレ
ンテトラヒドロチオフェニウム)(PPV−THT)を使用した。この高分子は
、昇温下でテトラヒドロチオフェンおよび塩酸が脱離し、共役p−フェニレンビ
ニレン(PPV)配列を与えるものであり、これにより電荷移送(ここでは正孔
移送)および形成層を介する1方向の注入が有利に支持され得るが、層および/
または隣接層との一方または両方のその界面を介する反対方向の電子の漏れは妨
げられ得る。このデバイスは、その後スピンコートによって厚さ860Åの5B
TF8発光高分子層を形成させた後、厚さ2000Åのカルシウム陰極および厚
さ1000Åのアルミニウムキャッピング層を熱蒸着により形成させることによ
って完成する。
【0112】 この発明を例示するために、幾つかの異なる種類のデバイスを作製した。デバ
イスIは、スピンコートによってITO基板上に直接形成させた厚さ320Åの
PEDOT:PSSの正孔移送層からなる対照デバイスであり、PEDOT:P
SS上にスピン処理した発光体層を有する。デバイスIIは、高分子電解質自己
組織化によってシリル化したITO基板上に形成させたPEDOT:PSS/P
PVの6つの二重層の膜からなる。その後、スピンコートによってこの介在層の
上に5BTF8を形成させる。介在層中のPEDOTは、実質的に完全にドープ
する(すなわち、高度に導電性である)。
【0113】 デバイスIIIは、PEDOT:PSS/PPVの6つの二重層の膜からなる
が、集成の際にPEDOTドーピングレベルを次第に低減させた。これにより最
終的な二重層中のPEDOTは、主としてドープされていない(すなわち、導電
性は乏しい)。デバイスIVは、ポリスチレンスルホネート/PPVの付加的な
二重層が、PEDOT:PSS/PPVフィルム上のキャッピング層として集成
されている以外は、デバイスIIIと同様にして構築する。デバイスVは、PE
DOTが実質的にドープされていない以外は、デバイスIIと同様に構築する。
【0114】 集成溶液におけるPEDOTのドープレベルは、副生物としての無害のN2の 形成を伴ってp−ドープされたPEDOTを還元するヒドラジンを用いた制御さ
れた反応によって容易に調整される。この様式で、減少する(または一般に徐々
に変化する)ドープレベルのPEDOTを介在層膜に集成することができる。同
時帯電および成長する介在層を介するイオン移送(ion-transport)によるドー プレベルが急変することを抑制するために、全体に渡って塩基性溶液媒体を用い
た。この媒体では、より移動性のH+イオンの代わりに、NH4+イオンが電荷の 中立性を維持する。
【0115】 5つの例示的なデバイス(デバイスI〜V)の製造をここに説明する。
【0116】 デバイスI〜Vの製造の詳細 (1)ITO表面誘導化 十分に特定された、pH非感受性でレドックス不活性な4級アンモニウム官能
性を用いてITO表面を調製するために、以下の手順を採用した。
【0117】 ITO被覆したガラス基板(10Ω/平方、Balzers)を最初にパターン化し 、RCA処方(H2O:H22:NH3、10:2:0.6、50〜60℃、30
分)により浄化した後、真空中で焼成して(165〜70℃、150分)物理吸
着した水を除去し、グローブバッグ内で乾燥窒素下に冷却した。
【0118】 一方、グローブバッグ内で、シリル化浴(95℃、2時間)中で基板を処理し
、ITO表面に結合する−CH2CH2CH2NH2基を形成した。シリル化浴(2
0ml)は、4Åの分子篩により予め乾燥させたHPLC等級のトルエン(アル
ドリッチ)中の5vol%の3−アミノプロピルトリメトキシシラン(アルドリ
ッチ)よりなるものとした。その後、HPLC等級のトルエン(1×50ml)
、HPLC等級のメタノール(2×50ml)、およびHPLC等級のイソプロ
パノール(2×50ml)中でこの順に基板を洗浄した。斜め照明の下での観察
による検査では、十分な注意がない場合に起こり得るシリカゲル形成の兆候は認
められなかった。
【0119】 続いて、メチル化浴中で暗所で基板を処理し(25℃、3時間)、pH非感受
性でレドックス不活性のプロピルトリメチルアンモニウムイオン(−CH2CH2 CH2NMe3 +)へと−CH2CH2CH2NH2を4級化した。メチル化浴(20 ml)は、HPLC等級のN,N−ジメチルホルムアミド(アルドリッチ)中の
5vol%のCH3I(アルドリッチ)および酸スキャベンジャとしての0.5 vol%のトリメチルアミンよりなるものとした。その後、脱イオン化したH2 O(3×50ml)およびHPLC等級のイソプロパノール(1×50ml)中
で基板を洗浄し、50℃で乾燥キャビネット内で乾燥した。この段階での目視に
よる検査により、誘導化したITO表面は主として清浄なままであることが示さ
れた。
【0120】 (2)制御されたPEDOTドープレベルを有するPEDOT:PSS集成溶
液の調製 市販の材料(バイエルAGの試供品Al14071)から、減少するレベルの
ドーピングによるPEDOT:PSSの4つの溶液(P1〜P4)を調製した。
十分にドープしたPEDOT:PSSの暗青色の溶液2.0ml(1.6w/v
%全固体)と、以下の容積の55w/v%ヒドラジン水和物(アルドリッチ)と
を反応させた。
【0121】 材料P1を調製するための0.00ml(なし)、 材料P2を調製するための0.20ml、 材料P3を調製するための1.0ml、 材料P4を調製するための8.0ml。
【0122】 それぞれ十分な蒸留水と共に封止したアンバーバイアルに入れ、全反応容積を1
0.0mlとした。反応混合物を70℃に3時間加温し、その際にPEDOTの
脱ドーピング(dedoping)が生起した。その後、溶液を一夜放置した。沈殿は認
められなかった。この結果得られた溶液のUV−可視吸収スペクトル測定により
(図9に示す)、選択的な脱ドーピングが成功したことが示された。P1溶液の
スペクトルが、十分にドープされたPEDOT(約30%のドープ)の特性を示
すのに対し、P4溶液は、ドープされていないPEDOT(すなわち、約0%の
ドープ)の特性を示す。P2およびP3のスペクトルは、この2つの間の中間に
あり、620nmにおけるπ−π*遷移の補正強度から推定したものとして、そ れぞれ約25%および20%に対応する。ガラス基板上に流延したミクロン厚の
膜における4つのインラインプローブにより測定したdc伝導率も、減少するレ
ベルのドーピングと一貫しており、P1について1.0S/cm、P2について
0.01S/cm、P3について0.008S/cm、およびP4について0.
004S/cmである。
【0123】 PEDOT:PSS集成溶液を調製するために、結果的に得られたP1〜P4
溶液のそれぞれ9.5mlと、10mlの50mMNaCl水溶液とを混合して
最終イオン強度を25mMに固定し、50μlの35w/v%NH3水溶液を添 加することによりpHを11に調整した。したがって、これにより、集成溶液中
の約0.15w/v%の全高分子固体が与えられた。NaCl溶液は、脱イオン
化した水を用いて作製した。溶液のイオン強度は25mMに保持し、市販の高分
子電解質中の不純物の影響を排除すると共に、自己組織化のための一定のイオン
的基盤を与えるものとした。
【0124】 (3)PPV−THT集成溶液の調製 PPV−THT集成溶液を調製するために、メタノール中の2.05gのポリ
(p−キシリレンテトラヒドロチオフェニウム塩酸塩)溶液(1.1w/v%全
固体、標準的な文献的手順により調製、例えば、R. A. Wessling、「キシリレン
ビスアルキルスルホニウム塩の重合(The polymerisation of xylylen bisalkyl
sulfonium salts)」、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・ シンポジウム(Journal of Polymer Science Polymer Symposium) 72, pp 55-6
6, 1985を参照することができる)と、18mlの25mMNaCl溶液とを混 合し、50μlの35w/v%NH3水溶液を添加することによりpHを11に 調整した。したがって、集成溶液中のPPV−THT含有量は、約0.1w/v
%であった。
【0125】 (4)高分子電解質の自己組織化 介在層膜を形成するために、それぞれの高分子電解質溶液を作製した後2時間
以内に、層流キャビネット内で室温(22℃)で高分子電解質の自己組織化を行
った。
【0126】 (a)デバイスIIのための介在層の1つの二重層を集成するために、誘導化
したITO基板をP1溶液に10分間浸し、合計で1分間2×30mlの新鮮な
脱イオン化した水で激しくリンスした後、PPV−THT溶液に10分間浸し、
最後に2×30mlの新鮮な脱イオン化した水中で1分間リンスした。このサイ
クルを5回以上繰り返し、ITO陽極上に十分にドープしたPEDOT:PSS
/PPVの6つの二重層の膜を集成した。
【0127】 (b)デバイスIIIにおける介在層の最初の3つの二重層は、デバイスII
について前記した手順に従って製造した。その後、次の集成サイクルのために、
PEDOT:PSS集成溶液をP2に変え、次いでP3および最後にP4とした
。よって、結果的に得られる高分子多重層膜の理想的な組成は、30%ドープ(
十分なドープ)PEDOTの3つの二重層であり、25%ドープPEDOTの1
つの二重層が続き、次いで20%ドーブPEDOTの1つの二重層であり、最後
にドープしていないPEDOTの1つの二重層である。
【0128】 (c)デバイスIVにおける介在層膜の最初の6つの二重層を、デバイスII
Iについて前記したようにして製造した。その後、ポリ(スチレンスルホン酸ナ
トリウム塩)の高分子陰イオン溶液中、次いでPPV−THTの高分子陽イオン
溶液による付加的な集成サイクルを使用し、PEDOT:PSS/PPV膜上の
PSS/PPVのキャッピング層を集成した。ポリ(スチレンスルホン酸)溶液
は、24mgのポリ(スチレンスルホン酸ナトリウム塩)(分子量=70,00
0、アルドリッチより)を20mlの25mMNaCl溶液に添加し、50μl
の35w/v%NH3水溶液の添加によりpHを11に調整することにより作製 した。
【0129】 集成プロセスの終了に際し、グローブボックス内の真空加熱リグに基板を移し
、動的真空(10-6mbar未満の圧力)で2時間70℃で焼成し、自己組織化
した高分子電解質膜から緩く結合した水分子を除去し、PPV−THTの部分的
変換を行って、オリゴ−p−フェニレンビニレン配列の短い共役部分を得た。こ
れより高い焼成温度では、低電圧でデバイスを駆動した際に、相当な非生産的な
漏れ電流を引き起こすことが認められた。後続する工程は、全てグローブボック
ス内で行った。
【0130】 (5)発光性高分子および金属陰極の形成 1.5w/v%p−キシレン溶液から、1400rpmでのスピンコートによ
って、自己組織化した高分子膜の頂部に860Åの5BTF8膜を形成させた。
シャドウマスクを介して10-6mbarのベース圧力の下、20Å/sにて20
00Åのカルシウム層を熱蒸着し、それぞれのデバイス基板上に8つの1.5m
2(公称)の発光ダイオードを画成した。その後、カルシウム上に、厚さ10 00Åの薄いアルミニウム保護層を蒸着した。
【0131】 (6)対照デバイス RCA浄化ITO基板を調製し、0.8w/v%の水溶液から1850rpm
の割合でこの上に320ÅのPEDOT:PSS膜をスピンコートすることによ
り、二重層対照デバイスIを製造した。その後、(4)の部分に記載したように
して膜を70℃で焼成し、その後860Åの5BTF8膜、続いて2000Åの
カルシウム層および1000Åのアルミニウム保護層を、(5)の部分に記載し
たようにして形成させた。
【0132】 製造プロセスにおける変動による散らばりを低減するために、5つのデバイス
の全てを1つのバッチで製造した。
【0133】 図10〜14は、デバイスI〜Vの代表的な性能をそれぞれ示す。それぞれの
図の上側の図は、印加電圧に対するデバイスの明るさ並びにデバイスを介する電
流密度を示す。それぞれの図の下側の図は、印加電圧に対するデバイスの電力効
率並びに量子効率を示す。
【0134】 以下の表に、選択された明るさにおけるデバイスの駆動電圧および電力効率を
まとめる。データは、それぞれの種類のデバイスの3〜4個を平均して得たもの
である。
【0135】
【表1】
【0136】 これらの結果は、層状にしたPEDOT:PSS/PPV介在層により、PE
DOT:PSS単独で構築した対照デバイスを超えるほどに、デバイスの電力効
率が有意義に改良されることを示す。前記した表から、3〜4Vの中程度に低い
駆動および約10cd/m2の明るさにおける電力効率の30倍〜40倍の改良 が、介在層デバイスII〜Vについて達成される。さらに低い電圧であっても、
これらのデバイスはより効率的である。20〜30lm/Wに至る電力効率は、
デバイスのターンオン直後に容易に達成される。(明るさに対してデバイスの電
力効率をプロットした図15を参照)電力効率は、駆動電圧および明るさが増加
するとともに減少する。しかしながら、1000cd/m2の中程度に高い明る さであってなお、対照デバイスの2倍〜3倍を超える程度に増強されている。高
いlm/W値をより高い明るさにシフトさせる1つの手法は、5BTF8層の厚
さを増加させることである。特に、約1000、1200、1500、または約
2000Åまでも厚さを増加させることができる。
【0137】 PEDOT:PSS/PPV介在層の構成は、正孔を移送するが電子を遮断す
る作用を与えると考えられ、これにより、電荷の再結合が促進されが、発光体層
に対する励起の遮断が助成される。層状にしたPEDOT:PSS/PPV集成
体における、特に終止層としての半導体性PPV層の存在は、この点において重
要な役割を果たすと考えられる。半変換された(semi-converted)PPVは、P
EDOT、F8BT、およびF8の場合(図16a参照)より数十エレクトロン
ボルト高い、電子移送についてのLUMO準位を有することが予期され、これに
より、反対方向から界面を横切る電子に対して遮断効果を及ぼし得るものである
。遮断された電子は、デバイス内の電界を有利に再分布させ、デバイスに注入さ
れる電子と正孔とのバランスが改善される。また、PPV層は、さらに後続して
形成される励起を、幾分かの非放射性の損失に至るITO陽極との直接接触から
隔離するよう補助する。一方、PEDOTは、介在層に対して正孔移送作用を与
え、発光体層による界面を横切る正孔の注入を補助する。よって、正味の効果は
、改良された電子−正孔捕捉に関連した改良された電子−正孔バランス、および
高い割合の放射再結合ということになろう。これは、介在層デバイスにおいて観
察される大幅に改良された電力効率に至ると考えられる。
【0138】 この結果、移送層について、選択された光出力を生成するために必要な駆動電
圧は、これらの介在層デバイスについては相当に低減される。動作の際のデバイ
スにおける電気的応力が低減され、これにより、通常はより長い動作寿命に至る
ことから、このことは極めて望ましい。駆動電圧の低減は、徐々に変化させた介
在層のデバイスIIIおよびVについて最も顕著である。例えば、1000cd
/m2をもたらすのに必要な電圧は、対照デバイスIについての7.1Vから、 介在層デバイスIIにおける6.3Vまで、さらに徐々に変化させた介在層デバ
イスIIIおよびIVについての5.5Vまで低下する。電子的に階調化した(
electronically-graded)介在層を有するデバイスにおける改良は、その電力効 率の増強が弱いことに起因する少ない寄与と相俟って、電流注入の容易性が増加
したことに帰するところが大きい。これは、印加電圧に対する、異なるデバイス
を介しての電流密度をプロットした図17、および明るさに対する、種々のデバ
イスについての駆動電流をプロットした図18に、より明瞭に示されている。す
なわち、電子的性質における階調化を介在層内に構築することができ、このよう
な階調化を利用してOLEDsの性能を改良することができることが明瞭に示さ
れている。
【0139】 導電性における階調化または正孔移送についてのHOMO準位は、図16bに
概略的に示す図式に至るものと考えられる。正孔移送または電子移送の状態が、
その間に階調を有する隣接する層におけるものとエネルギー的に(および/また
は分子的性質において)より密接に整合する介在層を製造することにより、隣接
する層の間の電荷移送についての熱力学的エネルギーの不整合が低減される。注
入界面における熱力学的障壁は、例えば、発光高分子との間に電子的に急峻な界
面を与える十分にドープされたPEDOT層を利用する従来の二重層デバイスに
おける場合と比較すると、階調化した介在層デバイスにおいては、より小さくな
ると共により急峻でないようになる。さらに、このような階調化によって、介在
層自体を介して徐々に変化することを可能にすると、電界が界面において急激に
発生することも回避される。これにより、通常はデバイスの劣化が増強されるに
至る、界面における電荷の蓄積を低減させることができる。総括すると、介在層
の電子的性質がこのように空間的に徐々に変化することにより、OLEDsにお
いて、よりバランスのとれた電子−正孔注入を、より低い駆動電圧で達成するこ
とが可能となる。
【0140】 上記したように、少なくとも1つの高分子層は、層の厚さ方向に沿って変化す
る電子的および/または光学的性質を有する。本方法のこの観点の幾つかの好適
な(必須ではないが)一般的特徴をここに記載する。
【0141】 好ましくは、高分子層が一連の二重層からなる場合は、それぞれの二重層は2
つの構成部分により形成され、その一方は好ましくは半導体(例えばPPV)で
あり、他方は好ましくは導電性(例えばPEDOT−PSS)である。半導体は
(存在する場合)、デバイスの導電性材料(存在する場合)と発光材料との間の
中間的なエネルギー準位を好適に与える。好ましくは、発光材料と当接する(ま
たは最も隣接する)サブ層は、半導体よりなるサブ層とする。最後のサブ層と発
光材料との間に、他の層(例えば導電性の層)が存在してもよい。順次の二重層
の構成材料は同一である必要はなく、例えば、それぞれの層において異なる導電
性材料を使用することができる。1以上の二重層を、2以上のサブ層を有する層
によって置換するようにしてもよい。それぞれのサブ層は、適切には高分子材料
により形成され、好ましくは1つの高分子鎖の深さとする(正確な厚さは、鎖の
立体配座によって決定される)。幾つかの好適な態様では、導電性材料の伝導エ
ネルギー準位は、一連の二重層の間で変動し、好ましくは、発光材料へと向かう
方向において、発光材料のHOMOまたはLUMO準位へと向かって、一連の二
重層の間で増加または減少する。特に、導電性材料の性質がこの様式で変動する
場合は、他の層を省略し、二重層を単一層により実質的に置換することができる
。このプロセスは、発光デバイス以外のデバイス、特に電荷の注入を改良すべき
場合に適用することができる。
【0142】 PSSはPPVをある程度ドープし得ると考えられ、PPVが、例えば100
℃より高い高温での焼成により変換される場合は、ドープの程度は増加すると考
えられる。
【0143】 介在層デバイスは、単一層5BTF8デバイスと対比される、従来の二重層デ
バイスのような鋭い(ダイオードのような)ターンオン特性を示すことを銘記す
べきである。
【0144】 重要なことは、本方法により、特に電子的性質(例えばドーピング)の階調化
に対する微細な制御が可能となり、またこのような階調化の利点が得られるとい
うことである。
【0145】 この製造方法により、層−層形成技術を利用して、エネルギー準位またはエネ
ルギー準位の分布(特に、電荷担体移送に対応するもの)、有効な仕事関数、電
子親和力、イオン化エネルギー、および/または介在層の厚さ方向に沿うバンド
ギャップのような1以上の電子的および/または光学的パラメータが制御された
介在層を構築する手段が提供される。完成したデバイスにおいて、これらの1以
上を、介在層に隣接する1以上の材料の特性と整合させることにより、障壁(例
えばエネルギー障壁)の高さおよび幅の有利な操作を達成することができる。よ
って、これにより、付加的な制御パラメータが与えられ、これを利用して、明る
さ、効率、寿命、駆動電圧、および/または色に関する発光デバイス(特に有機
発光デバイス)の性能を最適化することができる。
【0146】 また、この方法は、分子相互作用パラメータと介在層の両側の材料との合致を
図る手段として組成の階調化を利用するものであり、これにより介在層に接触す
る2つの材料の間で、所望のレベルの形成を維持することができる。また、これ
により、デバイスの性能をさらに最適化することが可能となる。
【0147】 PEDOT−PSS層の厚さを介する階調化に対するこの手法は、他の材料、
特に高分子(オリゴマーを含む)に適用することができる。この手法を使用して
、層の厚さを介する1以上の以下の特性、すなわち、組成、ドーピングのレベル
、電子親和力、イオン化電位、仕事関数、バンドギャップ、および電荷注入およ
び/または形成を制御する分子相互作用を変化させることができる。好ましくは
、この変化は、異なる組成の複数のサブ層からなるPEDOT−PSS層により
与えられる。デバイスにおいて、前記した原理を具体化する代替的な材料を使用
することができる。例えば、スルホン化されたもしくは他の適切な誘導体とされ
たポリアニリン、ポリチオフェン、ポリ(ビニルカルバゾール)、ポリ(ビニル
ナフタレン)あるいはこれらに基づく材料、または他の材料を使用することがで
きる。
【0148】 発光デバイスにおいては、階調化された徐々に変化する層は、適切には発光材
料に隣接して存在させることができ、これは陽極または陽極に接触する層(例え
ばPEDOT)と発光材料との間の界面、および/または陰極または陰極に接触
する層と発光高分子との間の界面、および/または2つの発光材料の間の界面と
することができる。階調化された徐々に変化する層の厚さは、適切には5〜10
00Å以上の範囲、好ましくは5〜200Å以上の範囲である。
【0149】 階調化された層は、適切には高分子層、好ましくは高分子介在層とする。階調
化された層は、適切には一連の異なる性質(例えば組成)のサブ層を形成させる
ことによって、または所定の層(または一連のサブ層)を形成させることによっ
て形成され、形成工程の幾つかもしくは全てまたは単に最終形成工程に続いて、
少なくとも最後に形成された層/サブ層の性質を改変する工程を行うものとする
。層またはサブ層は、膜の形態とすることができる。
【0150】 完成した階調化層は、適切にはその厚さの方向において、組成の変化を有する
。これにより、適切には、その厚さを横切る電子的または分子的性質の変化が導
かれる。この組成の空間的な変化は、散漫なものまたは急峻なものとすることが
でき、層の厚さの全部または一部に渡って延在するものとすることができる。例
えば、この変化は、順次の様式で互いに配置された2以上の完全に別個の化学的
実体(例えば、デバイスIにおけるようなPEDOTとPPV)から、または介
在層材料のドープまたは脱ドープのレベルの連続的な変化(例えば、デバイスI
I〜IVにおけるような骨格帯電(backbone charging)の程度が異なるPED OT)から誘導することができる。組成の変動は、層を最初に製造する場合に存
在させることができ、またはその製造の後の物理的および/または化学的処理に
よって、例えば、電磁気放射(例えばUV照射)またはプラズマに含まれるよう
な高エネルギー粒子に露呈することによって、または拡散、化学量論、時間、反
応性、および濃度の1以上により限定される化学反応によって誘導することがで
きる。
【0151】 本発明の利点を示すために、本発明において具体化した超薄型の高分子介在層
および階調化した移送介在層の一般的原理に基づいて、自己組織化において用い
る材料の変形態様を使用し、比較的大きい16mm2のデバイスを構築した。
【0152】 以下のデバイスは全て、スピンコートにより形成させた発光体層としての80
0オングストロームの5BTF8、および保護のための5000オングストロー
ムのAgを重ね合わせた1000オングストロームのCaの陰極コンタクトを有
する。全体で24ピクセルのそれぞれの種類を製造した。
【0153】 デバイスX:ITO/4級化アンモニウムプロピルシリルカップリング層/(
PEDOT:PSS/PPV−THT)5/(PSS/PPV−THT)1/5F
8BT/Ca/Ag。このデバイスは、十分にドープされたPEDT:PSSに
より与えられる介在層における均一な導電性の高分子から製造され、PPV−T
HTにより与えられる超薄型(10オングストローム)の半導体層でキャップさ
れたITO陽極界面における超薄型の(100オングストローム未満)の電荷注
入介在層を有する。
【0154】 デバイスY:ITO/4級化アンモニウムプロピルシリルカップリング層/(
PEDOT:PSS/PVV−THT)5/(PSS/PPV−THT)1/5F
8BT/Ca/Ag。このデバイスは、成長の際のPEDOT:PSSの順次の
脱ドーピングによって製造され、PPV−THTによって与えられる超薄型の半
導体層により最終的にキャップされた階調化された移送の側面を有する超薄型の
電荷注入介在層を有する。
【0155】 デバイスZ:ITO/PEDOT:PSS/5BTF8/Ca/Ag。これは
対照デバイスであり、これに対してデバイスXおよびYの性能を比較する。
【0156】 厚さ500オングストロームのPEDOT:PSS層をスピンコートによって
形成させた。
【0157】 図19〜21は、デバイスX〜Zの代表的な性能をそれぞれ示す。
【0158】 データは、交互の高分子電解質の吸着によって形成させたPEDOT:PSS
/PPVの超薄型正孔移送層(100オングストローム未満)を有するように製
造されたデバイスXが、一般的なスピンコートによって製造した遙かに厚いPE
DOT:PSS正孔移送層を有するように製造された対照デバイスと類似する性
能を与えることを明らかに示している。デバイスXの最大輝度効率は5lm/W
であり、これは対照デバイスZと極めて類似して、4.0Vの駆動電圧および2
0cd/m2の光出力において生ずる。相対的に遅いターンオン特性が得られる 。100cd/m2に必要な駆動電圧も、両者の場合について類似しており(5 .0V)この場合、デバイスを介して通過した電流密度約10mA/cm2であ る。より高い電圧であっても、デバイスの抵抗を増加させ、よって駆動電流を制
限する超薄型(10オングストローム)PSS/PPVキャッピング層の効果が
明らかである。
【0159】 デバイスXと比較すると、デバイスYは、達成される輝度効率および選択され
た電圧についてデバイスを通過し得る駆動電流の両者において、顕著な改良を示
す。これにより、他の2つのデバイスに対して、その光出力が顕著に増強される
。最大輝度効率は、約3.0Vで約13lm/Wである。2.1Vにおいて、デ
バイス性能の鋭いターンオンが認められる。4.5Vで100cd/m2の光出 力が達成され、これは10mA/cm2の電流密度を与える。
【0160】 これらの結果は、この発明の設計原理に固有の有意義な柔軟性を利用して、適
切な材料の選択、および超薄型の電荷注入介在層の製造、そしてこの層の厚さ方
向における移送特性の特に制御された階調化によって、OLEDsの性能を改良
することができることを示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明により製造されるOLEDを示す。
【図2】 図1の構造の特定の層の組成の例を示す。
【図3】 本発明による記載されたデバイスの例によって得られる効率を示す。
【図4】 本発明による記載されたデバイスの例によって得られる電力効率を示す。
【図5】 本発明による記載されたデバイスの例によって得られる輝度を示す。
【図6】 発光材料として5BTF8(5%F8BTを用いてドープしたF8)を有する
デバイスの概略断面図である。
【図7】 ポリ(スチレンスルホン酸)ドープポリ(エチレンジオキシチオフェン)(P
EDOT−PSS)、ポリ(2,7−(9,9−ジ−n−オクチルフルオレン)
)(F8)、およびポリ(2,7−(9,9−ジ−n−オクチルフルオレン)−
3,6−ベンゾチアジアゾール)(F8BT)の化学構造を示す。
【図8】 シリルカップリング層の化学構造を示す。
【図9】 デバイスI〜IVについて、集成溶液のUV−可視吸収スペクトル測定を示す
【図10】 デバイスIの電圧に対する光−出力性能、効率を示す。
【図11】 デバイスIIの電圧に対する光−出力性能、効率を示す。
【図12】 デバイスIIIの電圧に対する光−出力性能、効率を示す。
【図13】 デバイスIVの電圧に対する光−出力性能、効率を示す。
【図14】 デバイスVの電圧に対する光−出力性能、効率を示す。
【図15】 明るさに対するデバイスI〜Vの電力効率を示す。
【図16】 図16aおよび16bは、2つの例のデバイスにおけるエネルギー準位を示す
【図17】 印加電圧に対してデバイスI〜Vについて電流密度をプロットしたものである
【図18】 明るさに対してデバイスI〜Vについて駆動電圧をプロットしたものである。
【図19】 デバイスXの代表的な性能を示す。
【図20】 デバイスYの代表的な性能を示す。
【図21】 デバイスZの代表的な性能を示す。
【手続補正書】
【提出日】平成12年9月13日(2000.9.13)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 11/06 680 C09K 11/06 680 (31)優先権主張番号 9811014.1 (32)優先日 平成10年5月21日(1998.5.21) (33)優先権主張国 イギリス(GB) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ホー、ピーター イギリス国、ケンブリッジ シービー2 1ティーティー セント ジョンズ カレ ッジ (72)発明者 グリーンハム、ネイル クレメント イギリス国、ケンブリッジ シービー2 1ティーエル クレア カレッジ (72)発明者 フレンド、リチャード ヘンリー イギリス国、ケンブリッジ シービー3 9エルジー バートン ロード 37 (72)発明者 バロウズ、ジェレミー イギリス国、ケンブリッジ シービー1 3キューティー ラスタット ロード 36 (72)発明者 ブライト、クリス イギリス国、ハンティンドン ピーイー17 6エックスユー セント アイヴズ ヴ ァン ゴフ プレース 3 Fターム(参考) 3K007 AB02 AB03 AB06 AB18 CA01 CA05 CB01 DA00 DB03 EB00 FA01 FA03 4J002 BC121 CE002 GP00

Claims (49)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機発光デバイスを製造する方法であって、 基板上にデバイスのための第1の電極を形成し、 第1の電極上に少なくとも1つの高分子層を自己組織化によって形成し、この
    少なくとも1つの高分子層の上に少なくとも1つの有機発光材料の層を自己組織
    化以外によって形成し、この少なくとも1つの有機発光材料の層の上にデバイス
    のための第2の電極を形成するか、または 第1の電極上に少なくとも1つの有機発光材料の層を自己組織化以外によって
    形成し、この少なくとも1つの有機発光材料の層の上に少なくとも高分子層を自
    己組織化によって形成し、この少なくとも1つの高分子層の上にデバイスのため
    の第2の電極を形成する 工程からなることを特徴とする有機発光デバイスの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法において、少なくとも1つの高分子層を形成する前に、基
    板の表面から物理吸着した水を除去することをさらに含むことを特徴とする製造
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の方法において、物理吸着した水を加熱によって除去することを
    特徴とする製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法において、少なくとも1つの高分
    子層を形成する前に、カップリング層を形成することをさらに含むことを特徴と
    する製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の方法において、基板をシリル化することによってカップリング
    層を形成することを特徴とする製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法において、基板の表面電荷がpH
    非依存性となるよう、基板の表面を調製することをさらに含むことを特徴とする
    製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法において、基板がアミノ基からな
    る場合、アミノ基を4級化して表面上に正に帯電した4級化した化学種を形成す
    ることをさらに含むことを特徴とする製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の方法において、基板がチオール基から
    なる場合、チオール基を酸化して表面上に負に帯電した化学種を形成する工程を
    さらに含むことを特徴とする製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の方法において、基板は、ガラスまたは
    プラスチック材料からなることを特徴とする製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の方法において、プラスチック材料は、1以上のポリエステル、
    ポリカーボネート、またはポリ(エーテルアミド)からなることを特徴とする製
    造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の方法において、少なくとも1つの自
    己組織化した高分子層は、1以上の協働するサブ層の対合からなることを特徴と
    する製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の方法において、1以上の協働するサブ層の対合は引き付け力
    によって相互作用し、それぞれのサブ層は互いに非類似であることを特徴とする
    製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の方法において、対合の一方のサブ層は負に帯電し、対合の他
    方のサブ層は正に帯電することを特徴とする製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項11記載の方法において、1以上の協働するサブ層の対合は、供与体/
    受容体相互作用によって相互作用することを特徴とする製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の方法において、供与体/受容体相互作用は、水素結合によっ
    て与えられることを特徴とする製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項11乃至15のいずれか1項に記載の方法において、協働するサブ層の
    対合のそれぞれのサブ層は、0.3〜2nmの厚さであることを特徴とする製造
    方法。
  17. 【請求項17】 請求項1乃至16のいずれか1項に記載の方法において、少なくとも1つの高
    分子層は、0.3〜20nmの厚さであることを特徴とする製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項1乃至17のいずれか1項に記載の方法において、有機材料は、共役高
    分子および/または低分子量化合物からなることを特徴とする製造方法。
  19. 【請求項19】 請求項18記載の方法において、有機材料は、半導体性共役高分子からなるこ
    とを特徴とする製造方法。
  20. 【請求項20】 請求項19記載の方法において、有機材料は、PPVまたはその誘導体からな
    ることを特徴とする製造方法。
  21. 【請求項21】 請求項1乃至20のいずれか1項に記載の方法において、少なくとも1つの有
    機発光材料の層は、30〜1000nmの厚さであることを特徴とする製造方法
  22. 【請求項22】 有機発光デバイスを製造する方法であって、 基板上にデバイスのための第1の電極を形成し、 第1の電極の表面から物理吸着した水を除去し、カップリング層を形成し、第
    1の電極上に少なくとも1つの高分子層を自己組織化によって形成し、この少な
    くとも1つの高分子層上に少なくとも1つの有機発光材料の層を形成するか、ま
    たは 第1の電極上に少なくとも1つの有機発光材料の層を形成し、この少なくとも
    1つの有機発光材料の表面から物理吸着した水を除去し、カップリング層を形成
    し、この少なくとも1つの発光材料の層上に少なくとも1つの高分子層を自己組
    織化によって形成し、 この少なくとも1つの発光材料の層上にデバイスのための第2の電極を形成す
    る 工程からなることを特徴とする有機発光デバイスの製造方法。
  23. 【請求項23】 請求項1乃至22のいずれか1項に記載の方法において、少なくとも1つの高
    分子層は、層の厚さ方向に沿って変動する電子的および/または光学的性質を有
    することを特徴とする製造方法。
  24. 【請求項24】 請求項23記載の方法において、少なくとも1つの高分子層を処理して、電子
    的および/または光学的性質の空間的変動を形成する工程をさらに含むことを特
    徴とする製造方法。
  25. 【請求項25】 請求項24記載の方法において、少なくとも1つの高分子層は、共役材料から
    なり、電子的および/または光学的性質の空間的変動を形成する工程は、共役材
    料の共役の程度を低減させることからなることを特徴とする製造方法。
  26. 【請求項26】 請求項24または25記載の方法において、少なくとも1つの高分子層を処理
    する工程は、反応性の試薬に対して高分子層を露呈して、移送層における化学反
    応を促進させることからなることを特徴とする製造方法。
  27. 【請求項27】 請求項26記載の方法において、反応は、酸化または還元反応であることを特
    徴とする製造方法。
  28. 【請求項28】 請求項26または27記載の方法において、反応性の試薬は酸化剤であること
    を特徴とする製造方法。
  29. 【請求項29】 請求項26乃至28のいずれか1項に記載の方法において、試薬は酸素である
    ことを特徴とする製造方法。
  30. 【請求項30】 請求項26乃至29のいずれか1項に記載の方法において、試薬はプラズマの
    形態であることを特徴とする製造方法。
  31. 【請求項31】 請求項23記載の方法において、少なくとも1つの高分子層を形成する工程は
    、電子的および/または光学的性質がその厚さ方向に沿って変動する状態で高分
    子層を形成することからなることを特徴とする製造方法。
  32. 【請求項32】 請求項31記載の方法において、高分子層は、一連のサブ層に形成されること
    を特徴とする製造方法。
  33. 【請求項33】 請求項31または32記載の方法において、高分子層は、一連の二重層の形態
    で形成され、それぞれが異なる材料の2つのサブ層を含むことを特徴とする製造
    方法。
  34. 【請求項34】 請求項31乃至33のいずれか1項に記載の方法において、高分子層は、それ
    ぞれ電子的および/または光学的性質が異なる材料の一連のサブ層からなるよう
    形成されることを特徴とする製造方法。
  35. 【請求項35】 請求項34記載の方法において、所定の材料のサブ層は、高分子層の厚さ方向
    に沿って前記性質が徐々に変化することを特徴とする製造方法。
  36. 【請求項36】 請求項34または35記載の方法において、材料は、ポリ(スチレンスルホン
    酸)からなることを特徴とする製造方法。
  37. 【請求項37】 請求項34乃至36のいずれか1項に記載の方法において、サブ層は、電子的
    および/または光学的性質の差を達成するようドープされることを特徴とする製
    造方法。
  38. 【請求項38】 請求項36または37記載の方法において、サブ層の少なくとも幾つかにおい
    て、ポリ(スチレンスルホン酸)がポリ(エチレンジオキシチオフェン)により
    ドープされていることを特徴とする製造方法。
  39. 【請求項39】 請求項23乃至38のいずれか1項に記載の方法において、前記性質は、エネ
    ルギー準位またはエネルギー準位の分布であることを特徴とする製造方法。
  40. 【請求項40】 請求項39記載の方法において、前記性質は、イオン化電位であることを特徴
    とする製造方法。
  41. 【請求項41】 請求項23乃至40のいずれか1項に記載の方法において、第1の電極から発
    光層へと向かう方向において、高分子層のイオン化電位が、第1の電極の伝導帯
    から離れて変動することを特徴とする製造方法。
  42. 【請求項42】 請求項23乃至41のいずれか1項に記載の方法において、第1の電極から発
    光層へと向かう方向において、高分子層のイオン化電位が、発光層のHOMO準
    位へと向かって変動することを特徴とする製造方法。
  43. 【請求項43】 請求項23乃至42のいずれか1項に記載の方法において、発光層の光学ギャ
    ップが、第1の電極から第2の電極へと向かう方向において変動することを特徴
    とする製造方法。
  44. 【請求項44】 自己組織化の前にpH依存性の表面電荷を有する表面を調製する方法であって
    、表面電荷がpH非依存性となるよう表面を処理する工程からなることを特徴と
    する、pH依存性の表面電荷を有する表面の調製方法。
  45. 【請求項45】 自己組織化の前にアミノ基からなる表面を調製する方法であって、アミノ基を
    4級化する工程からなることを特徴とする、アミノ基からなる表面の調製方法。
  46. 【請求項46】 自己組織化の前にチオール基からなる表面を調製する方法であって、チオール
    基を酸化する工程からなることを特徴とする、チオール基からなる表面の調製方
    法。
  47. 【請求項47】 請求項1乃至46のいずれか1項に記載の方法により得られることを特徴とす
    る有機発光デバイス。
  48. 【請求項48】 有機発光デバイスであって、第1の電極と第2の電極との間の少なくとも1つ
    の有機発光材料の層であって、自己組織化以外によって形成された少なくとも1
    つの有機発光材料と、第1および第2の電極の内の1つと少なくとも1つの有機
    発光材料との間の少なくとも1つの高分子層であって、自己組織化によって形成
    された少なくとも1つの高分子層とからなることを特徴とする有機発光デバイス
  49. 【請求項49】 請求項48記載の有機発光デバイスにおいて、少なくとも1つの高分子層は、
    層の厚さ方向に沿って変動する電子的および/または光学的性質を有することを
    特徴とする有機発光デバイス。
JP2000511341A 1997-09-05 1998-09-04 有機発光デバイスのための自己組織化移送層 Expired - Lifetime JP3442363B2 (ja)

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GBGB9718920.3A GB9718920D0 (en) 1997-09-05 1997-09-05 Self-assembled transport layers for OLEDs
GBGB9805478.6A GB9805478D0 (en) 1998-03-13 1998-03-13 Electroluminescent devices
GB9811014.1 1998-05-21
GB9718920.3 1998-05-21
GB9805478.6 1998-05-21
GBGB9811014.1A GB9811014D0 (en) 1998-03-13 1998-05-21 Electroluminescent devices
PCT/GB1998/002671 WO1999013692A1 (en) 1997-09-05 1998-09-04 SELF-ASSEMBLED TRANSPORT LAYERS FOR OLEDs

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001516939A true JP2001516939A (ja) 2001-10-02
JP3442363B2 JP3442363B2 (ja) 2003-09-02

Family

ID=27269006

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000511341A Expired - Lifetime JP3442363B2 (ja) 1997-09-05 1998-09-04 有機発光デバイスのための自己組織化移送層

Country Status (7)

Country Link
US (1) US6850003B1 (ja)
EP (1) EP1010360B1 (ja)
JP (1) JP3442363B2 (ja)
AT (1) ATE262264T1 (ja)
AU (1) AU8991598A (ja)
DE (1) DE69822480T2 (ja)
WO (1) WO1999013692A1 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002536492A (ja) * 1999-02-04 2002-10-29 ザ ダウ ケミカル カンパニー フルオレンコポリマーおよびそれから作られる素子
JP2004063139A (ja) * 2002-07-25 2004-02-26 Seiko Epson Corp 電気光学装置及びその製造方法、並びに電子機器
WO2004060025A1 (ja) * 2002-12-25 2004-07-15 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. 表示装置の製造方法
JP2005108504A (ja) * 2003-09-29 2005-04-21 Dainippon Printing Co Ltd 有機エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法
JP2005532416A (ja) * 2001-12-20 2005-10-27 アド−ビジョン・インコーポレイテッド スクリーン印刷可能なエレクトロルミネッセントポリマーインク
JP2007134348A (ja) * 2000-03-31 2007-05-31 Seiko Epson Corp エレクトロルミネッセンス素子、及びエレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP2008210615A (ja) * 2007-02-26 2008-09-11 Tokai Rubber Ind Ltd 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法および有機エレクトロルミネッセンス素子
WO2011043083A1 (ja) * 2009-10-09 2011-04-14 出光興産株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子

Families Citing this family (40)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1310930A (zh) 1999-03-29 2001-08-29 精工爱普生株式会社 组合物及膜的制造方法以及功能元件及其制造方法
US7125578B1 (en) * 1999-04-23 2006-10-24 Los Alamos National Security, Llc Photoinduced charge-transfer materials for nonlinear optical applications
GB9920543D0 (en) 1999-08-31 1999-11-03 Cambridge Display Tech Ltd A formulation for depositing a light-emitting polymer layer
US6611096B1 (en) * 1999-09-03 2003-08-26 3M Innovative Properties Company Organic electronic devices having conducting self-doped polymer buffer layers
DE10015380A1 (de) * 2000-03-28 2001-10-11 Nmi Univ Tuebingen Mikrofluidkomponente und Verfahren zur Oberflächenbehandlung einer solchen
JP2002237383A (ja) * 2000-03-31 2002-08-23 Seiko Epson Corp 有機el素子の製造方法、有機el素子
US20020036291A1 (en) * 2000-06-20 2002-03-28 Parker Ian D. Multilayer structures as stable hole-injecting electrodes for use in high efficiency organic electronic devices
DE60107093T2 (de) 2000-08-30 2005-03-31 Cambridge Display Technology Ltd. Formulierung zur ablagerung einer konjugierten polymerschicht
US8232116B2 (en) 2001-02-28 2012-07-31 Cambridge Display Technology Limited Method for fabricating a polymer L.E.D.
SG128438A1 (en) 2002-03-15 2007-01-30 Sumitomo Chemical Co Polymer compound and polymer light emitting deviceusing the same
TW544955B (en) * 2002-06-13 2003-08-01 Ritdisplay Corp Organic electroluminescence device and fabricating method thereof
JP2004063363A (ja) * 2002-07-31 2004-02-26 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 電界発光素子用材料、およびそれを用いた電界発光素子
TWI272874B (en) 2002-08-09 2007-02-01 Semiconductor Energy Lab Organic electroluminescent device
EP2325224A1 (en) 2002-10-30 2011-05-25 Sumitomo Chemical Company, Limited Aryl copolymer compounds and polymer light emitting devices made by using the same
KR100746067B1 (ko) * 2002-11-13 2007-08-03 닛뽕소다 가부시키가이샤 금속-산소 결합을 갖는 분산질, 금속산화물막 및 단분자막
GB0318817D0 (en) * 2003-08-11 2003-09-10 Univ Cambridge Tech Method of making a polymer device
DE10339772B4 (de) 2003-08-27 2006-07-13 Novaled Gmbh Licht emittierendes Bauelement und Verfahren zu seiner Herstellung
KR100647281B1 (ko) * 2003-12-09 2006-11-17 삼성에스디아이 주식회사 유기 전계 발광 소자
JP4238194B2 (ja) * 2004-09-17 2009-03-11 セイコーエプソン株式会社 有機エレクトロルミネッセンス装置、有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法、電子機器
JP5041535B2 (ja) * 2004-09-24 2012-10-03 プレックストロニクス インコーポレーティッド エレクトロルミネセンス装置におけるヘテロ原子位置規則性ポリ(3−置換チオフェン)
JP5024979B2 (ja) * 2004-11-01 2012-09-12 国立大学法人京都大学 多層構造の有機薄膜を有する光電素子、その製造方法、及び太陽電池
DE112006002147T5 (de) 2005-08-12 2008-10-23 Sumitomo Chemical Co., Ltd. Polymerverbindung und polymere lichtemittierende Vorrichtung diese verwendend
GB2445519B (en) 2005-10-07 2010-11-24 Sumitomo Chemical Co Copolymer and polymer light emitting device using the same
CN101356211A (zh) 2005-11-11 2009-01-28 住友化学株式会社 共轭高分子化合物以及使用该共轭高分子化合物的高分子发光元件
KR20080068134A (ko) 2005-11-18 2008-07-22 스미또모 가가꾸 가부시키가이샤 고분자 화합물 및 이를 이용한 고분자 발광 소자
WO2007074920A1 (ja) 2005-12-28 2007-07-05 Sumitomo Chemical Company, Limited ブロック共重合体
DE102006005926B4 (de) * 2006-02-06 2011-04-14 Samsung Mobile Display Co. Ltd., Suwon Organische Lumineszenzvorrichtung und Verfahren zu deren Herstellung
TW200818981A (en) 2006-08-30 2008-04-16 Sumitomo Chemical Co Organic electroluminescence device
EP2063473A4 (en) 2006-09-14 2010-11-10 Sumitomo Chemical Co ORGANIC ELECTROLUMINESCENCE ELEMENT
JP5374908B2 (ja) 2007-04-27 2013-12-25 住友化学株式会社 ピレン系高分子化合物及びそれを用いてなる発光素子
JP5248910B2 (ja) 2007-05-30 2013-07-31 住友化学株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子および該素子を用いた表示装置
JP2009021104A (ja) 2007-07-12 2009-01-29 Sumitomo Chemical Co Ltd 有機発光素子の製造方法
JP5217931B2 (ja) 2007-11-29 2013-06-19 住友化学株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法
TWI578850B (zh) 2007-12-28 2017-04-11 住友化學股份有限公司 高分子發光元件、製造方法以及高分子發光顯示裝置
KR101603314B1 (ko) * 2008-09-11 2016-03-15 삼성디스플레이 주식회사 유기 발광 표시 장치 및 그 제조 방법
JP5515542B2 (ja) 2008-10-06 2014-06-11 住友化学株式会社 含窒素複素環構造を含む高分子化合物
JP5691177B2 (ja) 2009-01-29 2015-04-01 住友化学株式会社 高分子化合物及びそれを用いる発光素子
WO2011049241A1 (ja) 2009-10-22 2011-04-28 住友化学株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子
WO2011093428A1 (ja) 2010-01-28 2011-08-04 住友化学株式会社 高分子化合物及びそれを用いてなる発光素子
CA2808849A1 (en) 2010-08-20 2012-02-23 Rhodia Operations Polymer compositions, polymer films, polymer gels, polymer foams, and electronic devices containing such films, gels, and foams

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04202394A (ja) * 1990-11-29 1992-07-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd 有機発光素子及びその製造方法
JPH065365A (ja) * 1991-12-24 1994-01-14 Mitsui Toatsu Chem Inc 有機薄膜el素子
JPH0888402A (ja) * 1994-09-12 1996-04-02 Motorola Inc 分子整合有機発光ダイオードおよびその製造方法
JPH08250283A (ja) * 1995-03-10 1996-09-27 Toshiba Corp 電子デバイス
JPH10100306A (ja) * 1996-09-30 1998-04-21 Kagaku Gijutsu Shinko Jigyodan 機能性薄膜とその製造方法
JPH10244616A (ja) * 1997-03-07 1998-09-14 Nitto Denko Corp 電荷移動錯体高分子交互累積超薄膜及びその製造方法
JPH10319872A (ja) * 1997-01-17 1998-12-04 Xerox Corp アクティブマトリクス有機発光ダイオード表示装置
JP2000515578A (ja) * 1996-08-02 2000-11-21 ジィ、オハイオ、ステイト、ユニバーシティー、リサーチ、ファンデーション 解凝集ポリマーの特徴を有する発光ポリマー状物質におけるエレクトロルミネセンス

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5213898A (en) * 1989-10-12 1993-05-25 Norsk Hydro A.S. Process for the preparation of surface modified solid substrates
DE4026978A1 (de) * 1990-08-25 1992-02-27 Bayer Ag Auf traegern angebrachte ein- oder mehrlagige schichtelemente und ihre herstellung
US5156918A (en) 1991-03-28 1992-10-20 Northwestern University Self-assembled super lattices
JP2998268B2 (ja) * 1991-04-19 2000-01-11 三菱化学株式会社 有機電界発光素子
US5207888A (en) * 1991-06-24 1993-05-04 Shipley Company Inc. Electroplating process and composition
US5798170A (en) * 1996-02-29 1998-08-25 Uniax Corporation Long operating life for polymer light-emitting diodes
US6399221B1 (en) * 1996-06-25 2002-06-04 Northwestern University Organic light-emitting diodes and methods for assembly and emission control
US5946550A (en) * 1997-03-14 1999-08-31 University Of Connecticut Self-assembled semiconductor and method of making same

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04202394A (ja) * 1990-11-29 1992-07-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd 有機発光素子及びその製造方法
JPH065365A (ja) * 1991-12-24 1994-01-14 Mitsui Toatsu Chem Inc 有機薄膜el素子
JPH0888402A (ja) * 1994-09-12 1996-04-02 Motorola Inc 分子整合有機発光ダイオードおよびその製造方法
JPH08250283A (ja) * 1995-03-10 1996-09-27 Toshiba Corp 電子デバイス
JP2000515578A (ja) * 1996-08-02 2000-11-21 ジィ、オハイオ、ステイト、ユニバーシティー、リサーチ、ファンデーション 解凝集ポリマーの特徴を有する発光ポリマー状物質におけるエレクトロルミネセンス
JPH10100306A (ja) * 1996-09-30 1998-04-21 Kagaku Gijutsu Shinko Jigyodan 機能性薄膜とその製造方法
JPH10319872A (ja) * 1997-01-17 1998-12-04 Xerox Corp アクティブマトリクス有機発光ダイオード表示装置
JPH10244616A (ja) * 1997-03-07 1998-09-14 Nitto Denko Corp 電荷移動錯体高分子交互累積超薄膜及びその製造方法

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009293013A (ja) * 1999-02-04 2009-12-17 Dow Global Technologies Inc フルオレンコポリマーおよびそれから作られる素子
JP2002536492A (ja) * 1999-02-04 2002-10-29 ザ ダウ ケミカル カンパニー フルオレンコポリマーおよびそれから作られる素子
JP2007134348A (ja) * 2000-03-31 2007-05-31 Seiko Epson Corp エレクトロルミネッセンス素子、及びエレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP2005532416A (ja) * 2001-12-20 2005-10-27 アド−ビジョン・インコーポレイテッド スクリーン印刷可能なエレクトロルミネッセントポリマーインク
JP2004063139A (ja) * 2002-07-25 2004-02-26 Seiko Epson Corp 電気光学装置及びその製造方法、並びに電子機器
WO2004060025A1 (ja) * 2002-12-25 2004-07-15 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. 表示装置の製造方法
US7112113B2 (en) 2002-12-25 2006-09-26 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Manufacturing method of display device
US8337940B2 (en) 2002-12-25 2012-12-25 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Manufacturing method of display device
JP2005108504A (ja) * 2003-09-29 2005-04-21 Dainippon Printing Co Ltd 有機エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法
JP2008210615A (ja) * 2007-02-26 2008-09-11 Tokai Rubber Ind Ltd 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法および有機エレクトロルミネッセンス素子
WO2011043083A1 (ja) * 2009-10-09 2011-04-14 出光興産株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子
KR101334529B1 (ko) 2009-10-09 2013-11-28 이데미쓰 고산 가부시키가이샤 유기 전계 발광 소자
US9095033B2 (en) 2009-10-09 2015-07-28 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Organic electroluminescence element

Also Published As

Publication number Publication date
ATE262264T1 (de) 2004-04-15
AU8991598A (en) 1999-03-29
WO1999013692A1 (en) 1999-03-18
EP1010360A1 (en) 2000-06-21
DE69822480D1 (de) 2004-04-22
DE69822480T2 (de) 2004-08-12
US6850003B1 (en) 2005-02-01
JP3442363B2 (ja) 2003-09-02
EP1010360B1 (en) 2004-03-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3442363B2 (ja) 有機発光デバイスのための自己組織化移送層
JP3479642B2 (ja) エレクトロルミネッセントデバイス
CN108258133B (zh) 钙钛矿发光二极管及其制备方法
JP5041535B2 (ja) エレクトロルミネセンス装置におけるヘテロ原子位置規則性ポリ(3−置換チオフェン)
US20170324057A1 (en) Electroluminescent device
JP2003536227A (ja) 高効率の有機電子デバイスにおいて使用される安定なホール注入電極としての多層構造
JP2008533735A (ja) 無機電子輸送層を含む量子ドット発光ダイオード
US20080003456A1 (en) Methods for producing electroluminescent devices by screen printing
US8310148B2 (en) Organic light emitting device and method of manufacturing the same
Bozano et al. Electroluminescent devices based on cross-linked polymer blends
JPH1092584A (ja) 層状電極を使用する電圧発光装置
US5955834A (en) Light emitting devices utilizing high work function electrodes
Onoda et al. Properties of light-emitting diodes fabricated from self-assembled multilayer heterostructures of poly (p-pyridyl vinylene)
Hoang et al. The influence of spinodal decomposition-based phase separation in a hybrid polymer hole transport layer on electroluminescent quantum dot light-emitting diodes
Durstock et al. Light-emitting devices based on sequentially adsorbed layers of poly (p-phenylene vinylene)(PPV) and poly (acrylic acid)(PAA)
JP2000508112A (ja) エレクトロルミネッセントデバイス
Kajii et al. Polymer Light-Emitting Devices with Selectively Transparent Photonic Crystals Consisting of Printed Inorganic/Organic Hybrid Dielectric Films
Fehse et al. Highly efficient OLEDs on ITO-free polymeric substrates
TW425346B (en) Organic light emitting devices and methods of fabricating the same
KR20050067649A (ko) 폴리플루오렌계 유도체를 포함하는 전기발광소자 및 이의제조 방법
Tokmoldin Fabrication and characterization of hybrid metal-oxide/polymer light-emitting diodes
KR20080087623A (ko) 고분자 전기발광 다이오드의 주입층 형성방법

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030513

S303 Written request for registration of pledge or change of pledge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316303

S631 Written request for registration of reclamation of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313631

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S303 Written request for registration of pledge or change of pledge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316303

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080620

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090620

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090620

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100620

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100620

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110620

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110620

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120620

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120620

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130620

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term