JP2002237383A - 有機el素子の製造方法、有機el素子 - Google Patents

有機el素子の製造方法、有機el素子

Info

Publication number
JP2002237383A
JP2002237383A JP2001101312A JP2001101312A JP2002237383A JP 2002237383 A JP2002237383 A JP 2002237383A JP 2001101312 A JP2001101312 A JP 2001101312A JP 2001101312 A JP2001101312 A JP 2001101312A JP 2002237383 A JP2002237383 A JP 2002237383A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organic
liquid
thin film
layer
forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001101312A
Other languages
English (en)
Inventor
Natsuo Fujimori
南都夫 藤森
Masaya Ishida
方哉 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2001101312A priority Critical patent/JP2002237383A/ja
Publication of JP2002237383A publication Critical patent/JP2002237383A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】有機EL素子をなす発光層の配置をインクジェ
ット法等で行う際に、液体が所定の領域内に確実に(隣
の領域に配置されることなく)、且つ領域内で均一な厚
さに配置されるようにする。 【解決手段】ITO電極2上に、開口部3aを有するS
iO2薄膜パターン3を形成する。次に、SiO2薄膜パ
ターン3の上に、開口部4bを有する有機極薄膜パター
ン41を形成する。有機極薄膜パターン41の表面は撥
液性になっている。この開口部4b内に、正孔輸送層6
1を形成した後に、その上にインクジェット法で発光層
形成材料を含む液体7を吐出する。この液体7は、有機
極薄膜パターン41の表面に止まらずに、開口部4b内
に入る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機EL(エレク
トロルミネッセンス)素子の製造方法と、この方法で製
造される有機EL素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶ディスプレイに替わる自発光
型ディスプレイとして、有機EL素子(陽極と陰極との
間に有機物からなる発光層を設けた構造の発光素子)の
開発が加速度的に進んでいる。有機EL素子の発光層材
料としては、低分子量の有機材料であるアルミキノリノ
ール錯体(Alq3)等と、高分子量の有機材料である
ポリパラフェニレンビニレン(PPV)等がある。
【0003】低分子量の有機材料からなる発光層は、例
えば「Appl.Phys.Lett.51(12),
21 September 1987 913頁」に記
載されているように、蒸着法で成膜される。高分子量の
有機材料からなる発光層は、例えば「Appl.Phy
s.Lett.71(1),7 July 19973
4頁〜」に示されているように、塗布法で成膜される。
【0004】多くの場合、有機EL素子の発光層と陽極
との間には正孔輸送層が設けられている。この正孔輸送
層に向けて陽極から正孔が注入され、正孔輸送層はこの
正孔を発光層まで輸送する。発光層が正孔輸送性を有す
る場合には正孔輸送層を設けないこともある。正孔注入
層と正孔輸送層を別の層として設けることもある。PP
V等の高分子材料で発光層を構成する際には、正孔輸送
層として、多くの場合、ポリチオフェン誘導体やポリア
ニリン誘導体等の導電性高分子が使用されている。Al
q3等の低分子材料で発光層を構成する際には、正孔輸
送層として、多くの場合フェニルアミン誘導体等が使用
されている。
【0005】例えばディスプレー用の有機EL素子で
は、基板上の各画素位置に陽極を形成し、各陽極の上に
発光層および正孔輸送層を配置する必要がある。したが
って、この発光層および正孔輸送層の配置をインクジェ
ット法で行うことができれば、塗布とパターニングが同
時にできるため、短時間で精度の高いパターニングがで
きる。しかも、用いる材料が必要最小限で済むため、材
料に無駄がなく製造コストを低くするという点でも有効
である。
【0006】発光層および正孔輸送層の配置をインクジ
ェット法で行うためには、液状の材料を使用する必要が
あるが、発光層材料としてPPV等の高分子材料を用い
る場合は、例えばその前駆体溶液を使用することでイン
クジェット法による配置が可能である。PPV系高分子
材料からなる発光層をインクジェット法で配置すること
については、特開平11−40358号公報、特開平1
1−54270号公報、特開平11−339957号公
報等に記載されている。
【0007】また、インクジェット法の場合には、発光
層および正孔輸送層の形成領域を隔壁で囲い、この隔壁
で囲われた領域に向けて液状の材料を吐出することによ
り、前記領域に液状の材料を配置する。この隔壁として
は、例えば国際公開WO99/48229に、下層(基
板側)が酸化シリコン等の無機系絶縁からなり、上層が
ポリイミド等の有機高分子からなる二層構造の隔壁が記
載されている。
【0008】図21はこの構造を示す断面図である。基
板1上の各画素位置に陽極2が形成され、各陽極2の周
縁部を取り囲むように酸化シリコンからなる下層隔壁3
1が形成されている。さらに、この下層隔壁31の上
に、ポリイミドからなる上層隔壁32が形成されてい
る。下層隔壁31および上層隔壁32は薄膜形成とパタ
ーニングとにより、例えば1〜3μmの厚さ(合計厚)
で形成されている。
【0009】なお、国際公開WO99/48229に
は、隔壁の上層の表面をプラズマ処理によって撥液化処
理することも記載されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
上層隔壁がポリイミドからなる二層構造の隔壁では、隔
壁の高さや、インクジェット法で吐出された液体(発光
層形成材料を含む液体)とポリイミドとの親和性の点か
ら、隔壁近傍と中央部とで発光層の厚さが不均一になる
恐れがある。発光層の厚さが不均一になると、発光色、
発光量が画素内で不均一になったり不安定になったりし
て、発光効率が低下することになる。
【0011】また、赤緑青の3色の画素が隣り合って配
置されるカラーディスプレーの場合には、隣り合う画素
に別々の液体を確実に配置して、全ての画素内の液体が
隣の画素用の液体で汚染されないようにする必要がある
が、前記構造の隔壁ではこの点においても改善の余地が
ある。汚染された画素は発光色の純度が低下することに
なる。
【0012】なお、これらの問題点は、国際公開WO9
9/48229の方法によっても改善されるが、この方
法ではプラズマ処理を行う必要があるため、コスト等の
点で改善の余地がある。
【0013】本発明は、このような従来技術の問題点に
着目してなされたものであり、有機EL素子をなす発光
層や正孔輸送層の配置をインクジェット法等の液体配置
工程で行う際に、液体が所定の領域内に確実に(隣の領
域に配置されることなく)、且つ領域内で均一な厚さに
配置されるようにすることを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、陰極と陽極の間に、少なくとも発光層を
含む、1層または2層以上の構成層を有する有機EL素
子の製造方法において、少なくとも1層の構成層につい
ては、構成層の形成材料を含む液体を、構成層の形成領
域に対応させた開口部を有するパターンを用いて、構成
層の形成領域に選択的に配置する工程を有し、この液体
配置工程で、前記パターンとして、膜形成面の構成原子
と結合可能な官能基および前記液体に対して撥液性の官
能基を有する化合物を用いて、表面が前記液体に対して
撥液性である有機極薄膜パターンを形成することを特徴
とする有機EL素子の製造方法を提供する。
【0015】有機極薄膜パターンの表面の撥液性は、前
記液体の接触角が50°以上となる撥液性であることが
好ましい。
【0016】本発明の方法においては、さらに、少なく
とも1層の構成層については、前記有機極薄膜パターン
形成工程と液体配置工程との間に、構成層が形成される
面に対して、膜形成面の構成原子と結合可能な官能基お
よび前記液体に対して親液性の官能基を有する化合物を
用いて、表面が前記液体に対して親液性である有機極薄
膜を形成する工程を行うことが好ましい。
【0017】本発明において「極薄膜」とは、厚さが数
nm程度(例えば3nm以下)の薄膜を意味する。この
ような有機極薄膜としては、例えば自己組織化膜が挙げ
られる。前記有機極薄膜パターンは自己組織化膜からな
るパターンであることが好ましい。
【0018】本発明において「自己組織化膜」とは、膜
形成面の構成原子と結合可能な官能基が直鎖分子に結合
されている化合物を、気体または液体の状態で膜形成面
と共存させることにより、前記官能基が膜形成面に吸着
して膜形成面の構成原子と結合し、直鎖分子を外側に向
けて形成された単分子膜である。この単分子膜は、化合
物の膜形成面に対する自発的な化学吸着によって形成さ
れることから、自己組織化膜と称される。
【0019】なお、自己組織化膜については、A.Ul
man著の「An Introduction to
Ultrathin Organic Film fr
omLangmuir−Blodgett to Se
lf−Assembly」(Academic Pre
ss Inc.Boston,1991)の第3章に詳
細に記載されている。
【0020】前記撥液性有機極薄膜パターンとしては、
フルオロアルキル基を有する材料、例えばフルオロアル
キルシランを用いて形成された自己組織化膜から構成さ
れるパターンが挙げられる。この場合、膜形成面は親水
性になっている必要がある。
【0021】親水性の膜形成面(ヒドロキシル基等の親
水基が存在する膜形成面)に対してフルオロアルキルシ
ランを用いて自己組織化膜を形成すると、膜形成面のヒ
ドロキシル基との間に脱水反応によってシロキサン結合
が生じ、直鎖分子の末端にフルオロアルキル基(CF3
(CF2n(CH2n−)が配置されるため、得られる
自己組織化膜の表面は撥液性(液体によって濡れ難い性
質)となる。
【0022】前記有機極薄膜パターンの形成工程は、前
記化合物を用いて表面が撥液性である有機極薄膜を全面
に形成する工程と、当該有機極薄膜に対してフォトマス
クを介して紫外線を照射することで当該有機極薄膜の構
成層形成領域に対応する部分を除去する工程と、によっ
て行うことができる。
【0023】前記親液性有機極薄膜は、親液性の官能基
としてアミノ基またはカルボキシル基を有する材料から
なる自己組織化膜であることが好ましい。アミノ基また
はカルボキシル基が表面にあると、正孔輸送層形成材料
の溶媒として通常使用される水やアルコール等との親和
性が高い。
【0024】正孔輸送層形成材料としては、ポリエチレ
ンジオキシチオフェンとポリスチレンスルフォン酸との
混合物、銅フタロシアニン等が用いられる。そのため、
正孔輸送層の下地として形成される親液性有機極薄膜と
しては、親液性の官能基としてアミノ基またはカルボキ
シル基を有するアルキルシランを用いて形成された自己
組織化膜を用いることが好ましい。これにより、得られ
る自己組織化膜の表面にアミノ基またはカルボキシル基
が存在するため、正孔輸送層形成材料の密着性が向上す
る。
【0025】発光層形成材料としては、ポリフルオレン
系高分子やポリフェニレンビニレン系高分子等が用いら
れる。そのため、発光層の下地として形成される親液性
有機極薄膜としては、親液性の官能基としてアリル基、
ビニル基、フェニル基、またはベンジル基等を有するア
ルキルシランを用いて形成された自己組織化膜を用いる
ことが好ましい。これにより、得られる自己組織化膜の
表面にアリル基、ビニル基、フェニル基、またはベンジ
ル基が存在するため、ポリフルオレン系高分子やポリフ
ェニレンビニレン系高分子からなる発光層の密着性が向
上する。
【0026】本発明はまた、本発明の方法において、液
体配置工程をインクジェット法で行う方法を提供する。
すなわち、赤緑青の3色の画素が隣り合って配置される
カラーディスプレーの画素をなす素子として有機EL素
子を作製する際に、発光層および/または正孔輸送層の
形成材料を含む液体の配置をインクジェット法で行う場
合には、本発明の方法を採用することが好ましい。
【0027】本発明はまた、陰極と陽極の間に発光層と
正孔注入層および/または正孔輸送層とを有する有機E
L素子において、絶縁薄膜層と、当該絶縁薄膜層上に、
膜形成面の構成原子と結合可能な官能基および撥液性の
官能基を有する化合物を用いて形成された、表面が撥液
性である有機極薄膜層と、で構成された二層構造の隔壁
により、発光層と正孔注入層および/または正孔輸送層
とのうちの少なくとも一方が囲われていることを特徴と
する有機EL素子を提供する。
【0028】この薄膜二重層の隔壁を構成する絶縁薄膜
層の膜厚は50〜200nmであり、有機極薄膜層の膜
厚は3nm以下であることが好ましい。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0030】〔第1実施形態〕図1〜8を用いて本発明
の第1実施形態について説明する。ここでは、有機EL
素子を画素として備えたディスプレーを例にとって、本
発明の方法の一実施形態を説明する。各図において
(a)は1つの画素の断面図であり、(b)はその平面
図である。この有機EL素子は、陽極と陰極との間に、
構成層として正孔輸送層と発光層の2層を有する。
【0031】先ず、図1に示すように、ガラス基板1上
の各画素位置にITO電極(陽極)2を形成する。この
ガラス基板1には、予め、有機EL素子の駆動用半導体
装置等が形成されている。
【0032】次に、CVD法等により、ガラス基板1上
全面にSiO2薄膜を形成する。次に、フォトリソグラ
フィー工程とエッチング工程とからなる通常のパターニ
ング工程を行うことにより、このSiO2薄膜の構成層
形成領域(ITO電極2上の所定領域)に開口部3aを
形成する。これにより、ガラス基板1の最表面にSiO
2薄膜パターン3が形成される。図2はこの状態を示
す。ここでは、開口部3aを円形とし、SiO2薄膜厚
さを150nmとした。
【0033】次に、このガラス基板1上の全面(SiO
2薄膜パターン3の上面、開口部3aに露出しているI
TO電極2の上面、開口部3aの内壁面)に、ヘプタデ
カフルオロテトラヒドロデシルトリメトキシシランを用
いて自己組織化膜4を形成する。この自己組織化膜4の
表面全体には撥液性のフルオロアルキル基が存在する。
ここでは、図2の状態のガラス基板1を、ヘプタデカフ
ルオロテトラヒドロデシルトリメトキシシランの雰囲気
中に96時間放置することにより、厚さ約1nmの自己
組織化膜4を形成した。図3はこの状態を示す。
【0034】この状態で、ガラス基板1上には、自己組
織化膜4を最表面に有する凹部4aが存在する。この凹
部4aの開口形状は、SiO2薄膜パターン3の開口部
3aと同じ円形であり、その半径は自己組織化膜4の厚
さ分だけ開口部3aより小さい。
【0035】次に、図4に示すように、凹部4aの開口
円に対応させた光透過部5aを有するフォトマスク5を
介して、ガラス基板1上の自己組織化膜4に紫外線(波
長172nm)を照射する。これにより、紫外線が照射
された部分、すなわちITO電極2の上面および開口部
3aの内壁面の自己組織化膜4が除去されて、図5に示
すように、SiO2薄膜パターン3の上面にのみ自己組
織化膜4が残る。
【0036】このようにして、SiO2薄膜パターン3
の上に、表面が撥液性である有機極薄膜パターン41が
形成される。この有機極薄膜パターン41の開口部4b
は、その内壁面が、SiO2薄膜パターン3の開口部3
aの内壁面と同じか少し外側に配置されるようにする。
【0037】この状態で、図5に示すように、正孔輸送
層形成材料を含む液体6を、インクジェット法により、
有機極薄膜パターン41の上側からその開口部4bに向
けて吐出する。ここでは、この液体6として、正孔輸送
層形成材料であるポリエチレンジオキシチオフェンとポ
リスチレンスルフォン酸とが溶解している水溶液を用い
た。
【0038】ここで、有機極薄膜パターン41の表面は
撥液性になっているため、吐出された液体6は有機極薄
膜パターン41の上面には止まらず、全て開口部3a内
に入る。液体6が開口部3aから溢れる場合には、図5
に2点鎖線で示すように、液体6の上面が、有機極薄膜
パターン41の開口部4b上に盛り上がった状態とな
る。したがって、或る開口部4bに向けて吐出された液
体6が隣の開口部4bに入ることはない。
【0039】次に、このガラス基板1を所定温度で加熱
して、この吐出された液体6から溶媒を除去する。これ
により、SiO2薄膜パターン3の開口部3a内に、ポ
リエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルフォ
ン酸との混合物からなる正孔輸送層61が形成される。
図6はこの状態を示す。ここでは、この正孔輸送層61
の厚さを60nmとした。
【0040】次に、この状態で、図6に示すように、発
光層形成材料を含む液体7を、インクジェット法によ
り、有機極薄膜パターン41の上側からその開口部4b
に向けて吐出する。発光層形成材料を含む液体7として
は、ポリパラフェニレンビニレン(発光層形成材料)を
キシレンにとかした液体を使用した。
【0041】この時も前述のように、有機極薄膜パター
ン41の表面が撥液性になっているため、吐出された液
体7は有機極薄膜パターン41の上面には止まらず、全
て開口部3a内に入る。したがって、或る開口部4bに
向けて吐出された液体7が隣の開口部4bに入ることは
ない。
【0042】次に、このガラス基板1を所定温度で加熱
して、この吐出された液体7から溶媒を除去する。これ
により、SiO2薄膜パターン3の開口部3a内に、例
えばポリフルオレン系高分子からなる発光層71が形成
される。図7はこの状態を示す。ここでは、この発光層
71の厚さを80nmとした。
【0043】次に、この状態で、ガラス基板1のITO
電極2の上側となる位置に陰極8を形成する。この陰極
8は、発光層に応じて適切な仕事関数を有する材料を選
択して形成される。ここでは、この陰極8を、厚さ10
nmのカルシウム薄膜を蒸着法で形成した上に、さらに
厚さ400nmのアルミニウム薄膜を蒸着法で形成する
ことにより、2層構造の陰極層とした。この陰極8の上
に、必要に応じて保護膜の形成や封止ガラスの接着等を
行う。
【0044】このようにして、ディスプレーの各画素位
置に、ITO電極(陽極)2と陰極8との間に正孔輸送
層61と発光層71を有する有機EL素子が形成され
る。また、この有機EL素子は、SiO2薄膜パターン
(絶縁薄膜層)3と有機極薄膜パターン(表面が撥液で
ある有機極薄膜層)41とからなる二層構造の隔壁によ
り、発光層71および正孔輸送層61が囲われている。
ここで、SiO2薄膜パターン3は、ITO電極(陽
極)2と陰極8との間の電気的なリークを防ぐために形
成されている。
【0045】この実施形態の方法によれば、表面が撥液
性である有機極薄膜パターン41の上側からこの有機極
薄膜パターン41の開口部4bに向けて、インクジェッ
ト法により、正孔輸送層61および発光層71の形成材
料を含む液体6,7が吐出される。そのため、或る開口
部4bに向けて吐出された液体6,7が、隣の開口部4
bに入ることが防止される。したがって、この実施形態
の方法で、赤緑青の3色の画素が隣り合って配置される
カラーディスプレーの有機EL素子を作製することによ
り、各色の画素の発光色の純度を高くすることができ
る。
【0046】また、従来のプラズマ処理されたポリイミ
ドからなる撥液性パターンでは、膜厚がμmオーダーで
あることやプラズマ処理による表面状態の制御が難しい
ことから、吐出された液体が、撥液性パターンの開口部
内で凸状または凹状の液滴で存在することがある。この
凸状または凹状の液滴には、撥液性パターンの膜厚に応
じたμmオーダーの高さの差がある。すなわち、一つの
開口部3a内で液滴の高さが不均一となる場合がある。
また、複数の開口部の間で、液滴の形状が異なる場合も
ある。
【0047】これに対して、この実施形態の有機極薄膜
パターン41は約1nmと非常に薄く、しかも優れた撥
液性を有することから、吐出された液体が、有機極薄膜
パターン41の開口部4b内で凸状または凹状の液滴で
存在することはなく、開口部4b上に上面が盛り上がっ
た状態となる。その結果、上記従来の撥液性パターンと
比較して、一つの開口部3a内および複数の開口部間に
おける正孔輸送層61および発光層71の膜厚の均一性
を高くすることができる。
【0048】〔第2実施形態〕図9〜14を用いて本発
明の第2実施形態について説明する。ここでは、有機E
L素子を画素として備えたディスプレーを例にとって、
本発明の方法の一実施形態を説明する。各図において
(a)は1つの画素の断面図であり、(b)はその平面
図である。この有機EL素子は、陽極と陰極との間に、
構成層として正孔輸送層と発光層の2層を有する。
【0049】先ず、前記第1実施形態と同様に、図1〜
4に示す工程を行うことによって、ガラス基板1上の各
画素位置にITO電極(陽極)2を形成し、その上に開
口部3aを有するSiO2薄膜パターン3を形成し、こ
のSiO2薄膜パターン3の上に、表面が撥液性である
有機極薄膜パターン41を形成する。この状態を図9に
示す。
【0050】次に、このガラス基板1上の開口部3aに
露出しているITO電極2の上面に、アミノプロピルト
リエトキシシランを用いて自己組織化膜9を形成する。
図10はこの状態を示す。この自己組織化膜9の表面全
体には、親液性のアミノ基が存在する。ここでは、図9
の状態のガラス基板1を、アミノプロピルトリエトキシ
シランを含むメタノール1%溶液に浸漬し、さらにメタ
ノール、水にてリンスを行い、厚さ約0.5nmの自己
組織化膜9を形成した。
【0051】次に、この状態で、第1実施形態と同じ液
体6(正孔輸送層形成材料を含む液体)を、インクジェ
ット法により、有機極薄膜パターン41の上側からその
開口部4bに向けて吐出する。ここで、有機極薄膜パタ
ーン41の表面は撥液性になっているため、吐出された
液体6は有機極薄膜パターン41の上面には止まらず、
全て開口部3a内に入る。したがって、或る開口部4b
に向けて吐出された液体6が隣の開口部4bに入ること
はない。
【0052】また、ITO電極2の上面には、表面にア
ミノ基を有する自己組織化膜(有機極薄膜)9が形成さ
れているため、吐出された液体6は、この自己組織化膜
9上に均一に広がった状態で密に配置される。
【0053】次に、このガラス基板1を所定温度で加熱
して、この吐出された液体6から溶媒を除去する。これ
により、SiO2薄膜パターン3の開口部3a内に、ポ
リエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルフォ
ン酸との混合物からなる正孔輸送層61が形成される。
図11はこの状態を示す。この例でも、この正孔輸送層
61の厚さを60nmとした。
【0054】次に、この状態のガラス基板1をアリルト
リエトキシシランを含むメタノール1%溶液に浸漬し、
さらにメタノール、水にてリンスを行い、開口部3aに
露出している正孔輸送層61の上面に、自己組織化膜1
0を厚さ約0.4nmで形成する。この自己組織化膜1
0の表面全体にはアリル基が存在する。図12はこの状
態を示す。
【0055】次に、この状態で、図12に示すように、
第1実施形態と同じ液体7(発光層形成材料を含む液
体)を、インクジェット法により、有機極薄膜パターン
41の上側からその開口部4bに向けて吐出する。この
時も前述のように、有機極薄膜パターン41の表面が撥
液性になっているため、吐出された液体7は有機極薄膜
パターン41の上面には止まらず、全て開口部3a内に
入る。したがって、或る開口部4bに向けて吐出された
液体7が隣の開口部4bに入ることはない。
【0056】また、正孔輸送層61の上面には、表面に
液体7(ポリパラフェニレンビニレンのキシレン溶液)
に対して親液性であるアリル基を有する自己組織化膜
(表面が親液性である有機極薄膜)10が形成されてい
るため、吐出された液体7は、この自己組織化膜10上
に均一に広がった状態で配置される。
【0057】次に、このガラス基板1を所定温度で加熱
して、この吐出された液体7から溶媒を除去する。これ
により、SiO2薄膜パターン3の開口部3a内に、ポ
リパラフェニレンビニレンからなる発光層71が形成さ
れる。図13はこの状態を示す。
【0058】次に、この状態で、ガラス基板1のITO
電極2の上側となる位置に陰極8を形成する。図14は
この状態を示す。ここでも、第1実施形態と同様に、厚
さ10nmのカルシウム薄膜と厚さ400nmのアルミ
ニウム薄膜からなる2層構造の陰極層を形成した。この
陰極8の上に、必要に応じて保護膜の形成や封止ガラス
の接着等を行う。
【0059】このようにして、ディスプレーの各画素位
置に、陽極と陰極との間に正孔輸送層61と発光層71
を有する有機EL素子が形成される。なお、この有機E
L素子では、ITO電極2と正孔輸送層61との間およ
び正孔輸送層61と発光層71との間に、自己組織化膜
9,10が存在するが、これらの自己組織化膜9,10
は膜厚が薄く正孔が容易に移動可能な孔を有するため、
有機EL素子の性能を大きく低下させることはない。
【0060】また、この有機EL素子は、SiO2薄膜
パターン(絶縁薄膜層)3と有機極薄膜パターン(表面
が撥液である有機極薄膜層)41とからなる二層構造の
隔壁により、発光層71および正孔輸送層61が囲われ
ている。
【0061】そして、この実施形態の方法によれば、前
記第1実施形態と同様の効果に加えて、自己組織化膜
9,10の存在により、ITO電極2と正孔輸送層61
との間の密着性、および正孔輸送層61と発光層71と
の間の密着性が高くなるため、有機EL素子の耐久性が
高くなる効果が得られる。また、前記第1実施形態で得
られた有機EL素子と比較して、SiO2薄膜パターン
3の開口部3a内での正孔輸送層61および発光層71
の膜厚の均一性をより高くすることができる。
【0062】〔第3実施形態〕図15〜20を用いて本
発明の第3実施形態について説明する。ここでは、有機
EL素子をバックライト等の面光源装置に適用した例に
ついて説明する。各図において(a)は平面図であり、
(b)は(a)のA−A線断面図である。この有機EL
素子は、陽極と陰極との間に、構成層として正孔輸送層
と発光層の2層を有する。
【0063】先ず、図15に示すように、ガラス基板1
上にITO電極(陽極)2を所定形状で形成する。この
ITO電極2は、構成層を挟む長方形の挟持部分21
と、この挟持部分21から突出している端子部分22と
からなる。このITO電極2は、スパッタリング法等に
よるITO薄膜の形成後に、フォトリソグラフィー工程
とエッチング工程とからなる通常のパターニング工程を
行うことにより形成される。ここでは、このITO電極
2の厚さを150nmとした。
【0064】次に、図16に示すように、このガラス基
板1上の全面に、ヘプタデカフルロロテトラヒドロデシ
ルトリエトキシシランを用いて、自己組織化膜4を形成
する。この自己組織化膜4の表面全体には、撥液性のフ
ルオロアルキル基が存在する。ここでは、図15の状態
のガラス基板1を、ヘプタデカフルオロテトラヒドロデ
シルトリエトキシシランの雰囲気中に96時間放置する
ことにより、約1nmの膜厚で自己組織化膜4を形成し
た。
【0065】次に、図16に示すように、構成層の形成
領域(ITO電極2の挟持部分21より一回り大きな長
方形の領域)に対応させた光透過部を有するフォトマス
ク5を介して、ガラス基板1上の自己組織化膜4に紫外
線(波長172nm)を照射する。これにより、紫外線
が照射された部分の自己組織化膜が除去されて、図17
に示すように、構成層の形成領域に対応させた開口部4
bを有する、表面が撥液性である有機極薄膜パターン4
1が形成される。
【0066】この状態で、ポリエチレンジオキシチオフ
ェンとポリスチレンスルフォン酸との混合物(正孔輸送
層形成材料)の水溶液を、スピンコート法によりガラス
基板1の上面に塗布する。ここで、有機極薄膜パターン
41の表面は撥液性になっているため、前記液体は有機
極薄膜パターン41の上面には止まらず開口部4b内に
のみ入り、開口部4b内にあるITO電極2上に付着す
る。
【0067】次に、このガラス基板1を所定温度で加熱
することにより、塗布された液膜を乾燥させて、ITO
電極2上に正孔輸送層61を形成する。図18はこの状
態を示す。ここでは、この正孔輸送層61の厚さを60
nmとした。
【0068】次に、ポリパラフェニレンビニレン(発光
層形成材料)をキシレンに溶かした液体を、スピンコー
ト法によりガラス基板1の上面に塗布する。この時も、
前記液体は、表面が撥液性である有機極薄膜パターン4
1に弾かれて開口部4b内にのみ入り、開口部4b内に
ある正孔輸送層61上に付着する。次に、このガラス基
板1を所定温度で加熱することにより、塗布された液膜
を乾燥させて、正孔輸送層61の上に発光層71を形成
する。図19はこの状態を示す。ここでは、この発光層
71の厚さを80nmとした。
【0069】次に、この発光層71の上に陰極8を形成
する。この陰極8も、構成層を挟む長方形の挟持部分8
1と、この挟持部分81から突出している端子部分82
とからなり、端子部分82が陽極2の端子部分82と同
じ側に、互いに重ならない位置に配置する。この例で
も、第1実施形態と同様に、厚さ10nmのカルシウム
薄膜と厚さ400nmのアルミニウム薄膜からなる2層
構造の陰極層を形成した。
【0070】次に、有機極薄膜パターン41を除去して
陽極2の端子部分22を露出させた後に、この陰極8の
上に、必要に応じて保護膜の形成や封止ガラスの接着等
を行う。
【0071】このようにして、ITO電極(陽極)2と
陰極8との間に正孔輸送層61と発光層71を有する有
機EL素子が、面光源装置として形成される。
【0072】この実施形態の方法によれば、正孔輸送層
61または発光層71の形成材料を含む各液体をスピン
コート法により塗布する際に、表面が撥液性である有機
極薄膜パターン41で両層61,71の形成領域以外の
部分が覆われているため、ガラス基板1の裏面等に各液
体が付着することが防止される。
【0073】なお、面光源装置用の有機EL素子の作製
方法において、正孔輸送層61または発光層71の形成
材料を含む各液体の塗布方法としては、スピンコート法
以外に、前記液体にガラス基板1の上面を浸漬する方法
(浸漬法)も好適に採用できる。
【0074】また、ディスプレーの画素用の有機EL素
子の作製方法において、正孔輸送層61の形成材料を含
む液体の塗布方法としては、スピンコート法や浸漬法も
好適に採用できる。ディスプレーの画素用の有機EL素
子の作製方法において、発光層71の形成材料を含む液
体の塗布方法としては、赤緑青の3色の画素が隣り合っ
て配置されるカラーディスプレーの場合以外では、スピ
ンコート法や浸漬法も好適に採用できる。
【0075】また、親液性有機極薄膜(自己組織化膜
9,10)は、アミノ基あるいはカルボキシル基を有す
るアルキルシランを、メタノールあるいはエタノール等
の溶剤に溶かした溶液中に、ガラス基板1を浸漬する方
法で形成してもよい。
【0076】また、第1実施形態および第2実施形態に
おいて、絶縁薄膜層3の形成は以下の方法で行うことも
できる。先ず、図1の状態のガラス基板1をヘプタデカ
フルオロテトラヒドロデシルトリエトキシシランの雰囲
気中に96時間放置することにより、表面が撥液性であ
る自己組織化膜を形成する。次に、構成層形成領域に対
応する部分が光遮蔽部であり、それ以外の部分が光透過
部となっているフォトマスクを介して、この自己組織化
膜に紫外線(波長172nm)を照射する。これによ
り、ITO電極2上の構成層形成領域のみに自己組織化
膜が残る。
【0077】次に、この状態のガラス基板の表面に、ペ
ルオキシポリシラザンを溶媒に溶かした溶液をスピンコ
ート法で塗布する。これにより、この溶液は、表面が撥
液性である自己組織化膜上に止まらずに、自己組織化膜
の開口部(ITO電極2上の構成層形成領域以外の部
分)に配置される。次に、この状態のガラス基板を所定
温度で加熱することにより、前記部分に主成分が酸化シ
リコンからなる絶縁薄膜層を形成する。
【0078】次に、この状態のガラス基板の表面に紫外
線(波長172nm)を照射することにより、ITO電
極2上の構成層形成領域に残っていた自己組織化膜を除
去する。その結果、図2に示すように、ITO電極2上
に、構成層形成領域に開口部3aを有する絶縁薄膜層3
が形成される。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の有機EL
素子の製造方法によれば、構成層(発光層や正孔輸送
層)の形成材料を含む液体を、構成層の形成領域内に確
実に(隣の領域に配置されることなく)、且つ領域内で
均一な厚さに配置することができる。また、本発明の方
法によれば、プラズマ処理を行う方法と比較してコスト
を低く抑えることができる。
【0080】特に、本発明の方法を、発光層の形成材料
を含む液体の配置をインクジェット法で行い、赤緑青の
3色の画素が隣り合って配置されるカラーディスプレー
の画素用の有機EL素子を作製する方法に適用すること
により、各色の画素の発光色の純度を高くし、発光効率
も高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の方法を説明する図であ
る。
【図2】本発明の第1実施形態の方法を説明する図であ
る。
【図3】本発明の第1実施形態の方法を説明する図であ
る。
【図4】本発明の第1実施形態の方法を説明する図であ
る。
【図5】本発明の第1実施形態の方法を説明する図であ
る。
【図6】本発明の第1実施形態の方法を説明する図であ
る。
【図7】本発明の第1実施形態の方法を説明する図であ
る。
【図8】本発明の第1実施形態の方法を説明する図であ
る。
【図9】本発明の第2実施形態の方法を説明する図であ
る。
【図10】本発明の第2実施形態の方法を説明する図で
ある。
【図11】本発明の第2実施形態の方法を説明する図で
ある。
【図12】本発明の第2実施形態の方法を説明する図で
ある。
【図13】本発明の第2実施形態の方法を説明する図で
ある。
【図14】本発明の第2実施形態の方法を説明する図で
ある。
【図15】本発明の第3実施形態の方法を説明する図で
ある。
【図16】本発明の第3実施形態の方法を説明する図で
ある。
【図17】本発明の第3実施形態の方法を説明する図で
ある。
【図18】本発明の第3実施形態の方法を説明する図で
ある。
【図19】本発明の第3実施形態の方法を説明する図で
ある。
【図20】本発明の第3実施形態の方法を説明する図で
ある。
【図21】従来の液体配置工程を説明する図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 ITO電極(陽極) 21 陽極の挟持部分 22 陽極の端子部分 3 SiO2薄膜パターン 3a SiO2薄膜パターンの開口部 31 下層隔壁 32 ポリイミドからなる上層隔壁 4 表面が撥液性である自己組織化膜 41 表面が撥液性である有機極薄膜パターン 4a 凹部 4b 有機極薄膜パターンの開口部 5 フォトマスク 5a 光透過部 6 正孔輸送層形成材料を含む液体 61 正孔輸送層(構成層) 7 発光層形成材料を含む液体 71 発光層(構成層) 8 陰極 81 陰極の挟持部分 82 陰極の端子部分 9 表面が親液性である自己組織化膜 10 表面が親液性である自己組織化膜

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極と陽極の間に、少なくとも発光層を
    含む、1層または2層以上の構成層を有する有機EL素
    子の製造方法において、 少なくとも1層の構成層については、構成層の形成材料
    を含む液体を、構成層の形成領域に対応させた開口部を
    有するパターンを用いて、構成層の形成領域に選択的に
    配置する工程を有し、 この液体配置工程で、前記パターンとして、膜形成面の
    構成原子と結合可能な官能基および前記液体に対して撥
    液性の官能基を有する化合物を用いて、表面が前記液体
    に対して撥液性である有機極薄膜パターンを形成するこ
    とを特徴とする有機EL素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも1層の構成層については、前
    記有機極薄膜パターン形成工程と液体配置工程との間
    に、構成層が形成される面に対して、膜形成面の構成原
    子と結合可能な官能基および前記液体に対して親液性の
    官能基を有する化合物を用いて、表面が前記液体に対し
    て親液性である有機極薄膜を形成する工程を行うことを
    特徴とする請求項1記載の有機EL素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記有機極薄膜パターンは自己組織化膜
    からなるパターンである請求項1または2記載の有機E
    L素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記撥液性有機極薄膜パターンは、フル
    オロアルキル基を有する材料からなる自己組織化膜から
    構成されるパターンである請求項1記載の有機EL素子
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記有機極薄膜パターンの形成工程を、
    前記化合物を用いて表面が撥液性である有機極薄膜を全
    面に形成する工程と、当該有機極薄膜に対してフォトマ
    スクを介して紫外線を照射することで当該有機極薄膜の
    構成層形成領域に対応する部分を除去する工程と、によ
    って行う請求項1記載の有機EL素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記親液性有機極薄膜は、親液性の官能
    基としてアミノ基またはカルボキシル基を有する自己組
    織化膜である請求項2記載の有機EL素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 液体配置工程をインクジェット法で行う
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機EL素子の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 陰極と陽極の間に発光層と正孔注入層お
    よび/または正孔輸送層とを有する有機EL素子におい
    て、 絶縁薄膜層と、当該絶縁薄膜層上に、膜形成面の構成原
    子と結合可能な官能基および撥液性の官能基を有する化
    合物を用いて形成された、表面が撥液性である有機極薄
    膜層と、で構成された二層構造の隔壁により、 発光層と正孔注入層および/または正孔輸送層とのうち
    の少なくとも一方が囲われていることを特徴とする有機
    EL素子。
JP2001101312A 2000-03-31 2001-03-30 有機el素子の製造方法、有機el素子 Pending JP2002237383A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001101312A JP2002237383A (ja) 2000-03-31 2001-03-30 有機el素子の製造方法、有機el素子

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000098159 2000-03-31
JP2000371723 2000-12-06
JP2000-98159 2000-12-06
JP2000-371723 2000-12-06
JP2001101312A JP2002237383A (ja) 2000-03-31 2001-03-30 有機el素子の製造方法、有機el素子

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007011113A Division JP5114952B2 (ja) 2000-03-31 2007-01-22 エレクトロルミネッセンス素子、及びエレクトロルミネッセンス素子の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002237383A true JP2002237383A (ja) 2002-08-23

Family

ID=27342930

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001101312A Pending JP2002237383A (ja) 2000-03-31 2001-03-30 有機el素子の製造方法、有機el素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002237383A (ja)

Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003041452A1 (fr) * 2001-11-07 2003-05-15 Nec Corporation Procede de production de corps luminescent a champ electrique, corps luminescent associe, procede de modelage et dispositif d'affichage emetteur de lumiere a champ electrique
WO2004032573A1 (en) * 2002-10-07 2004-04-15 Koninklijke Philips Electronics N.V. Method for manufacturing a light emitting display
JP2004139879A (ja) * 2002-10-18 2004-05-13 Casio Comput Co Ltd 表示パネル及び表示パネルの製造方法
WO2005112517A1 (ja) * 2004-05-13 2005-11-24 Ulvac, Inc. 有機el素子及び有機el素子の製造方法
JP2005334864A (ja) * 2004-01-16 2005-12-08 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 膜パターン付基板及びその作製方法、半導体装置の作製方法、液晶テレビジョン、並びにelテレビジョン
JP2006059796A (ja) * 2004-07-22 2006-03-02 Sharp Corp 有機発光素子、それを備えた表示装置、及び有機発光素子の製造方法
JP2007005056A (ja) * 2005-06-22 2007-01-11 Seiko Epson Corp 有機el装置、及びその製造方法
KR100702022B1 (ko) 2004-02-16 2007-03-30 세이코 엡슨 가부시키가이샤 유기 일렉트로루미네선스 장치, 유기 일렉트로루미네선스장치의 제조 방법 및 전자 기기
US7387903B2 (en) 2003-07-15 2008-06-17 Seiko Epson Corporation Method for manufacturing layer pattern, method for manufacturing wiring, and method for manufacturing electronic equipment
WO2008146470A1 (ja) * 2007-05-28 2008-12-04 Panasonic Corporation 有機elデバイス及び表示装置
WO2008149498A1 (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Panasonic Corporation 有機el素子、およびその製造方法
WO2009001935A1 (ja) * 2007-06-28 2008-12-31 Sumitomo Chemical Company, Limited 薄膜形成方法、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法、半導体素子の製造方法及び光学素子の製造方法
US7524764B2 (en) 2005-02-04 2009-04-28 Seiko Epson Corporation Method of forming film pattern, device, method of manufacturing the same, electro-optical apparatus, and electronic apparatus
WO2009113239A1 (ja) 2008-03-13 2009-09-17 パナソニック株式会社 有機elディスプレイパネル及びその製造方法
JP2010010670A (ja) * 2008-05-28 2010-01-14 Panasonic Corp 発光装置及びその製造方法
JP2010021161A (ja) * 2009-11-05 2010-01-28 Casio Comput Co Ltd 表示パネルの製造方法
US7674407B2 (en) 2004-07-09 2010-03-09 Seiko Epson Corporation Method for manufacturing microlens and method for manufacturing organic electroluminescence element
WO2010038356A1 (ja) * 2008-09-30 2010-04-08 パナソニック株式会社 有機elデバイスおよびその製造方法
JP2010087346A (ja) * 2008-10-01 2010-04-15 Sumitomo Chemical Co Ltd 有機エレクトロルミネッセンス素子、およびその製造方法
JP2011061103A (ja) * 2009-09-14 2011-03-24 Casio Computer Co Ltd 発光パネル及び発光パネルの製造方法
JP2011143404A (ja) * 2004-01-16 2011-07-28 Semiconductor Energy Lab Co Ltd パターン形成方法
WO2013179485A1 (ja) * 2012-06-01 2013-12-05 パイオニア株式会社 有機elパネル及びその製造方法
EP3376550B1 (en) * 2017-03-13 2019-12-25 Samsung Display Co., Ltd. Organic light-emitting display apparatus and method of manufacturing the same

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0888402A (ja) * 1994-09-12 1996-04-02 Motorola Inc 分子整合有機発光ダイオードおよびその製造方法
JPH09203803A (ja) * 1996-01-25 1997-08-05 Asahi Glass Co Ltd カラーフィルタの製造方法及びそれを用いた液晶表示素子
JPH09230129A (ja) * 1996-02-26 1997-09-05 Asahi Glass Co Ltd カラーフィルタの製造方法及びそれを用いた液晶表示素子
WO1999013692A1 (en) * 1997-09-05 1999-03-18 Cambridge Display Technology Limited SELF-ASSEMBLED TRANSPORT LAYERS FOR OLEDs
WO1999048339A1 (fr) * 1998-03-17 1999-09-23 Seiko Epson Corporation Substrat de formation de motifs sur film mince et son traitement de surface
JPH11271753A (ja) * 1998-03-18 1999-10-08 Seiko Epson Corp 薄膜形成方法、表示装置およびカラーフィルタ

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0888402A (ja) * 1994-09-12 1996-04-02 Motorola Inc 分子整合有機発光ダイオードおよびその製造方法
JPH09203803A (ja) * 1996-01-25 1997-08-05 Asahi Glass Co Ltd カラーフィルタの製造方法及びそれを用いた液晶表示素子
JPH09230129A (ja) * 1996-02-26 1997-09-05 Asahi Glass Co Ltd カラーフィルタの製造方法及びそれを用いた液晶表示素子
WO1999013692A1 (en) * 1997-09-05 1999-03-18 Cambridge Display Technology Limited SELF-ASSEMBLED TRANSPORT LAYERS FOR OLEDs
WO1999048339A1 (fr) * 1998-03-17 1999-09-23 Seiko Epson Corporation Substrat de formation de motifs sur film mince et son traitement de surface
JPH11271753A (ja) * 1998-03-18 1999-10-08 Seiko Epson Corp 薄膜形成方法、表示装置およびカラーフィルタ

Cited By (47)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003041452A1 (fr) * 2001-11-07 2003-05-15 Nec Corporation Procede de production de corps luminescent a champ electrique, corps luminescent associe, procede de modelage et dispositif d'affichage emetteur de lumiere a champ electrique
WO2004032573A1 (en) * 2002-10-07 2004-04-15 Koninklijke Philips Electronics N.V. Method for manufacturing a light emitting display
JP2004139879A (ja) * 2002-10-18 2004-05-13 Casio Comput Co Ltd 表示パネル及び表示パネルの製造方法
JP4517569B2 (ja) * 2002-10-18 2010-08-04 カシオ計算機株式会社 表示パネルの製造方法
US7387903B2 (en) 2003-07-15 2008-06-17 Seiko Epson Corporation Method for manufacturing layer pattern, method for manufacturing wiring, and method for manufacturing electronic equipment
US8053171B2 (en) 2004-01-16 2011-11-08 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Substrate having film pattern and manufacturing method of the same, manufacturing method of semiconductor device, liquid crystal television, and EL television
US8624252B2 (en) 2004-01-16 2014-01-07 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Substrate having film pattern and manufacturing method of the same, manufacturing method of semiconductor device, liquid crystal television, and el television
US8293457B2 (en) 2004-01-16 2012-10-23 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Substrate having film pattern and manufacturing method of the same, manufacturing method of semiconductor device, liquid crystal television, and EL television
JP2011143404A (ja) * 2004-01-16 2011-07-28 Semiconductor Energy Lab Co Ltd パターン形成方法
JP2005334864A (ja) * 2004-01-16 2005-12-08 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 膜パターン付基板及びその作製方法、半導体装置の作製方法、液晶テレビジョン、並びにelテレビジョン
US7535169B2 (en) 2004-02-16 2009-05-19 Seiko Epson Corporation Organic electroluminescent device, method for producing the same, and electronic appliance
KR100702022B1 (ko) 2004-02-16 2007-03-30 세이코 엡슨 가부시키가이샤 유기 일렉트로루미네선스 장치, 유기 일렉트로루미네선스장치의 제조 방법 및 전자 기기
WO2005112517A1 (ja) * 2004-05-13 2005-11-24 Ulvac, Inc. 有機el素子及び有機el素子の製造方法
GB2423870A (en) * 2004-05-13 2006-09-06 Ulvac Inc Organic EL device and method for fabricating same
GB2423870B (en) * 2004-05-13 2009-02-11 Ulvac Inc Organic EL device and method for manufacturing organic EL device
US7674407B2 (en) 2004-07-09 2010-03-09 Seiko Epson Corporation Method for manufacturing microlens and method for manufacturing organic electroluminescence element
JP2006059796A (ja) * 2004-07-22 2006-03-02 Sharp Corp 有機発光素子、それを備えた表示装置、及び有機発光素子の製造方法
US7524764B2 (en) 2005-02-04 2009-04-28 Seiko Epson Corporation Method of forming film pattern, device, method of manufacturing the same, electro-optical apparatus, and electronic apparatus
JP2007005056A (ja) * 2005-06-22 2007-01-11 Seiko Epson Corp 有機el装置、及びその製造方法
US7683537B2 (en) 2007-05-28 2010-03-23 Panasonic Corporation Organic EL device and display
WO2008146470A1 (ja) * 2007-05-28 2008-12-04 Panasonic Corporation 有機elデバイス及び表示装置
JP2009200049A (ja) * 2007-05-28 2009-09-03 Panasonic Corp 有機elデバイス
JPWO2008146470A1 (ja) * 2007-05-28 2010-08-19 パナソニック株式会社 有機elデバイス及び表示装置
US8330359B2 (en) 2007-05-31 2012-12-11 Panasonic Corporation Organic EL element and manufacturing method thereof
WO2008149498A1 (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Panasonic Corporation 有機el素子、およびその製造方法
US8217573B2 (en) 2007-05-31 2012-07-10 Panasonic Corporation Organic EL element having forward tapered banks containing fluorine resin and manufacturing method thereof
US7710029B2 (en) 2007-05-31 2010-05-04 Panasonic Corporation Organic EL element including banks containing fluorine resin and manufacturing method thereof
US7781963B2 (en) 2007-05-31 2010-08-24 Panasonic Corporation Organic EL display panel with banks containing fluorine resin and manufacturing method thereof
US8008860B2 (en) 2007-05-31 2011-08-30 Panasonic Corporation Organic EL element with forward tapered bank containing fluorine resin
JP2009009833A (ja) * 2007-06-28 2009-01-15 Sumitomo Chemical Co Ltd 薄膜形成方法、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法、半導体素子の製造方法及び光学素子の製造方法
WO2009001935A1 (ja) * 2007-06-28 2008-12-31 Sumitomo Chemical Company, Limited 薄膜形成方法、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法、半導体素子の製造方法及び光学素子の製造方法
JP4460643B2 (ja) * 2008-03-13 2010-05-12 パナソニック株式会社 有機elディスプレイパネル及びその製造方法
JPWO2009113239A1 (ja) * 2008-03-13 2011-07-21 パナソニック株式会社 有機elディスプレイパネル及びその製造方法
US8130177B2 (en) 2008-03-13 2012-03-06 Panasonic Corporation Organic EL display panel and manufacturing method thereof
WO2009113239A1 (ja) 2008-03-13 2009-09-17 パナソニック株式会社 有機elディスプレイパネル及びその製造方法
JP2010010670A (ja) * 2008-05-28 2010-01-14 Panasonic Corp 発光装置及びその製造方法
JP4647708B2 (ja) * 2008-09-30 2011-03-09 パナソニック株式会社 有機elデバイスおよびその製造方法
WO2010038356A1 (ja) * 2008-09-30 2010-04-08 パナソニック株式会社 有機elデバイスおよびその製造方法
US8362473B2 (en) 2008-09-30 2013-01-29 Panasonic Corporation Organic EL device and method for manufacturing same
JP2010087346A (ja) * 2008-10-01 2010-04-15 Sumitomo Chemical Co Ltd 有機エレクトロルミネッセンス素子、およびその製造方法
JP2011061103A (ja) * 2009-09-14 2011-03-24 Casio Computer Co Ltd 発光パネル及び発光パネルの製造方法
JP2010021161A (ja) * 2009-11-05 2010-01-28 Casio Comput Co Ltd 表示パネルの製造方法
WO2013179485A1 (ja) * 2012-06-01 2013-12-05 パイオニア株式会社 有機elパネル及びその製造方法
EP3376550B1 (en) * 2017-03-13 2019-12-25 Samsung Display Co., Ltd. Organic light-emitting display apparatus and method of manufacturing the same
US10658438B2 (en) 2017-03-13 2020-05-19 Samsung Display Co., Ltd. Organic light-emitting display apparatus comprising self-assembled layer containing fluorine and method of manufacturing the same
US11164924B2 (en) 2017-03-13 2021-11-02 Samsung Display Co., Ltd. Organic light-emitting display apparatus comprising self-assembled layer containing fluorine
US11758768B2 (en) 2017-03-13 2023-09-12 Samsung Display Co., Ltd. Organic light-emitting display apparatus comprising self-assembled layer containing fluorine

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6610552B2 (en) Method of manufacturing organic EL element
JP2002237383A (ja) 有機el素子の製造方法、有機el素子
EP2141964B1 (en) Organic EL element and manufacturing method thereof
JP4460643B2 (ja) 有機elディスプレイパネル及びその製造方法
JP4692415B2 (ja) エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
US20050282308A1 (en) Organic electroluminescent display device and method of producing the same
JP5114952B2 (ja) エレクトロルミネッセンス素子、及びエレクトロルミネッセンス素子の製造方法
KR100657534B1 (ko) 유기 전계 발광 표시 장치 및 이의 제조 방법
JP2005093280A (ja) 有機el表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060822

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061019

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061121

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070119

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070529

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070726

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20070801

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20070914