JP2001504770A - 乗員感知および衝撃挙動システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 自動車用乗員感知および衝撃挙動システムは乗員（１６、２０、２２）の存在および位置状態を決定し、次いでエアバッグあるいは膨張座席／肩ベルトのような補充的拘束システムの展開を制御する。衝撃予期および衝撃激しさセンサ（４６、４８）は衝撃および乗員の挙動を決定するようにシステムへの追加入力を与える。赤外線センサ（３４）は乗員の位置状態および位置を決定するために複数のビームを放出し、エアバッグのドアおよび乗員の座席に配置された近接センサとして働く。乗員の重量（１８）とチャイルドシートの存在および向きが考慮される。座席ベルト制御器（２６）が衝突あるいは衝撃の間に座席ベルトの長さを制御するために設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】 乗員感知および衝撃挙動システム 本発明は自動車の乗員感知に関し、より詳細には乗員の特質および位置状態、 乗員の挙動および衝突時の前およびその問での車両衝撃挙動の決定に関する。 発明の背景 現在の車両システムには、車のダッシュボードに膨張エアバッグと電気的に起 動される膨張機とを備えたエアバッグシステムが配置されている。膨張機の起動 は、一般的に、車の正面に位置決めされた１つあるいはそれ以上の衝突センサに よって発生される電気信号に応じる。他のセンサが車の側部衝突に応じるように 位置決めされることができる。このようなセンサから発生される電気信号は電子 制御ユニット（ＥＣＵ）に供給され、そこでそれら信号は点火信号を発生するよ うに他の電気信号と組み合せられる。 乗員が人間であるかあるいは動物ではない対象であるか、幼児であるか、若者 であるか、小柄の大人であるかまたは豊かあるいは大柄の大人であるかといった 乗員の特質がエアバッグの異なった展開状態を必要とすることが見い出されてい る。一例として、幼児が乗客側のチャイルドシートにいる場合、その幼児がチャ イルドシートで前向きあるいは後向きになっているかどうかによりエアバッグの 展開は縮少されることができる。 小柄の大人には、大柄の大人が衝撃の場合に充分に拘束されるために必要なエ アバッグからの強力な力は不必要である。 乗員の特質を決定するために、乗員が所定量以上あるいはそれ以下の重量を有 している場合のような乗員の相対重量範囲を決定することを援助する重量センサ が座席に配置される。 発明の概要 本発明の１つの目的は、衝撃あるいは衝突状態下で車および乗員室緊急状況に 応じて適切な拘束応答を与える適応的拘束システムを提供することである。この システムは可変膨張エアバッグおよび一定の力の座席ベルトリトラクタと、エア バッグの正面で座席の区域の情報を与える乗員室センサと、衝突を予測しかつ衝 撃のきびしさを予期する事前衝撃センサと、衝撃の発生を検査し、次いでセンサ から入力を取って乗員室の状況および予期された衝撃の激しさの両方に基づいて エアバッグの膨張あるいは座席ベルトの力を衝撃状況において適切に管理するシ ステム制御器とを備えている。 乗員室状況は幾つかの入力装置によって決定され、それらの全ては共にあるい はある組合せで使用されることができ、１つのこのような入力装置は対象あるい は関連チャイルドシートの存在およびチャイルドシートの向きを検出するＰＰＤ ／ＣＰＯＤ（乗客存在検出／チャイルドシート存在および向き検出）座席機構で ある。他のこのような入力はＡピラーあるいは他の正面区域に装着された赤外線 センサからのものであり、このセンサはエアバッグの正面の対象に対して極めて 危険な区域を監視し、座席区域を監視することでそのデータを検査する。第３の 入力はダッシュに装着された反射容量センサのものであり、このセンサはエアバ ッグの正面の極めて危険な区域の高い湿気含有量を有する対象を監視する。 更に、他の入力は座席、ダッシュあるいは頭部区域に装着されたレーダーセン サのものであってもよく、このセンサは心臓、胸郭器官あるいは肺の運動を測定 することによって危険な側すなわち正面域の人間の乗員を監視する。 各センサからのデータは各感知技術の制限を解決し乗員室の状況の完全で正確 な見通しを得るように個別にかつ組み合わせて解析される。 これらおよび他の目的は本発明の自動車の乗員感知および衝撃挙動システムに よって達成される。このシステムは車の衝撃あるいは衝突状態の存在を決定する 衝撃センサを有する。この衝撃センサはこのような衝突に応じて衝撃信号を発生 するように動作する。膨張機手段は点火信号に応じて膨張ガスの開放を操作する 。膨張ガスはエアバッグあるいは膨張式座席ベルトのような拘束手段に供給され 、それによって乗員が衝撃の結果として自分の座席で前方に移動しないように拘 束動作を行なう。 車の座席でのチャイルドシートの存在と正面に面する向きを検出するチャイル ドシート手段はチャイルドシートの存在および適切な向きの両方あるいはチャイ ルドシートの不存在を指示するチャイルドシート電気信号を発生する。乗員の大 きさを決定するために、重量感知手段は重量感知信号を発生するため車の座席で の乗員の重量に応じる。上述した電気信号の全ては個別的には複数の車両パラメ ータ信号の１つとなる。 存在および位置状態センサは車の座席での乗員の存在更には上記存在および位 置状態センサに対する乗員の位置状態を表す電気信号を発生する。このセンサは 上記車両パラメータ信号の他のものとして存在および位置状態信号を発生する。 電子制御ユニットは衝撃信号、チャイルドシート電気信号および上記他の車両 パラメータ信号に応じて電気的点火信号を発生する。この点火信号は膨張機手段 に供給され、それにより拘束手段を制御可能に膨張させるように上記膨張ガスを 開放する。 これらおよび他の目的は次の図面および詳細な説明から明かとなるであろう。 図面の詳細な説明 図において、 図１は乗員感知および衝撃挙動システムのブロック図である。 図２は自動車内の図１のシステムの幾つかの要素の配置の上面概略図である。 図３は図２のシステムの等角概略図である。 図４は赤外線センサのブロック図である。 図５は図４の赤外線センサの概略図である。 図６は図４のセンサからのビームの方向の概略図である。 図７は図４の赤外線センサの図式図である。 図８は図７の赤外線センサの上面図である。 図９は反射容量センサの概略図である。 図１０は図９のセンサの動作範囲を示すグラフである。 詳細な説明 図面をその内容の特色で参照すると、そこには自動車で見られる乗員感知およ び衝撃挙動システムが示されている。このシステムは衝撃センサ１０と、膨張機 手段１２と、拘束手段１４と、チャイルドシートの存在および向きを検出するチ ャイルドシートセンサ手段１６と、重量感知手段１８と、１対の存在および位置 状態センサすなわち乗客位置状態センサ２０、２２と、座席ベルトセンサ２４と 、座席ベルト制御ユニット２６と、電子制御ユニット（ＥＣＵ）２８とを有して いる。 衝撃あるいは衝突センサ１０は、典型的に、正面衝突の状況を検出するために 自動車３０の正面に配置されている。あるシステムにおいては、３つのこのよう なセンサが設けられ、そのうち２つのセンサがヘッドライトの区域に配置され、 第３のすなわち識別センサは乗員室の近くに配置される。センサは、それらの１ つあるいはそれ以上で、車の衝撃状態の存在を決定し、衝撃信号を発生する。こ の信号は、本システムの目的のため、それが車の乗員３６に影響を及ぼすであろ うような衝突のはげしさの指示を与える点で車両パラメータ信号となる。 更に、側部衝突が生じたかどうかを検出するために１つあるいはそれ以上の側 部衝突センサ３２が車３６の各側部に配置されてもよい。多くの場合に、正面あ るいは側部衝突センサだけが衝突の際に起動する。 典型的に膨張ガスを発生するユニットである膨張機手段１２は電気信号すなわ ち点火信号によって始動される。膨張ガスはエアバックあるいは弾力性もしくは 膨張座席および肩ベルトのような拘束手段１４に供給される。拘束手段１４は自 動車３０の突然の減速の結果として乗員が乗員室において前方に移動しないよう に拘束するように動作する。 典型的には車の座席の座席部分３１に位置するかあるいは座席組立体の他の部 分に装着された重量感知手段１８は車の座席での重量の存在の応答し、重量信号 を発生するように動作する。この重量信号は複数の車両パラメータ信号のうちの １つとして扱われる。 典型的にはチャイルドシートと関連するチャイルドシートセンサ手段は車の座 席でのチャイルドシートの存在および正面に面する向きを検出し、同様車両パラ メータ信号となるチャイルドシート電気信号を発生する。勿論チャイルドシート が存在しなければ、この信号はこの状態も指示する。このセンサ手段はチャイル ドシートの存在および向きの両方を表すチャイルドシート電気信号を発生するよ うに動作可能である。チャイルドシートが子供を車の後方に向かせるように位置 している場合には、この状態は指示されて、理解されように、エアバッグは展開 しない。 存在および位置状態センサ２０、２２は車の座席での乗員の存在を表す電気信 号を発生する。センサの位置状態機能は存在および位置状態センサに対する乗員 の位置状態を決定する。発生されるこの信号は乗員の存在あるいは不存在並びに 場所を指示し、車両パラメータ信号の他のものとなる。好適実施例においては、 システムには２つの存在および位置状態センサ２０、２２が設けられ、第１のセ ンサ２０は近接あるいは反射容量センサであり、第２のセンサ２２は赤外線セン サである。他の形態のこのようなセンサは超音波センサおよび光学的センサを含 んでいる。 全ての車両パラメータ信号は膨張機手段１２への電気的点火信号を発生する電 子制御ユニット（ＥＣＵ）２８に電気的に結合される。ＥＣＵ内には、適切で正 しい点火信号を発生するように車両パラメータ信号の混合したものをあるアルゴ リズムに従って変更する多くのパラメータが記憶されている。全体のシステムお よび適応的あるいは知能的システムを自動車で使用させるようにすることがＥＣ Ｕ２８の機能およびその内容である。典型的に、車両パラメータ信号のあるもの は拘束手段１４の展開を停止するか始動しないように機能し、他方ある車両パラ メータ信号はＥＣＵ２８のアルゴリズムと共に、拘束手段１４を制御可能に膨張 させるために膨張ガスを開放するように機能する。 重量感知手段１８は座席での複数の重量範囲の１つに従って所定の重量感知信 号を発生する。例えば、１つのセットアップにおいて、重量感知手段は、重量が ないか、１２Ｋｇ以下かあるいは１２Ｋｇ以上を指示する。なお、他の設計では 、重量センサは複数の重量の等級、例えば１２Ｋｇ以下、１２Ｋｇおよび３５Ｋ ｇ間、３５Ｋｇおよび７５Ｋｇ間、７５Ｋｇ以上の重量に応じて可変の信号を発 生する。重量感知手段１８は、典型的に、車の座席の座席部分に配置され、座席 での物の重量はセンサ１８を効果的に圧迫する。座席の側部、座席の後部あるい は座席組立体の他の位置といった車の座席に近接して配置されたセンサを座席の 変更を必要としない他の配置が使用してよい。 存在および位置状態センサ２０の１つは自動車３０でのそれらの位置状態に従 って、膨張機手段１２の位置に対する存在および位置状態信号を発生する。この 状態において、そのセンサはエアバッグのドアの上あるいは下に配置されてもよ い。 好適実施例における第２の存在および位置状態センサは乗員の正面区域の上方 およびその区域に配置されている赤外線センサ３４である。この記載の目的のた め、このセンサ３４は第２のセンサとして識別される。以下に示されるように、 図４〜８に示されるような赤外線センサ３４は乗員３６の位置およびセンサに対 する乗員の位置状態を決定するために複数の赤外線ビームを発生する。好適実施 例において、このセンサは自動車のＡピラー３８に配置されているため、ＥＣＵ ２８のアルゴリズム４０は拘束手段１４に対する乗員の位置状態を描くために赤 外線センサ３４によって発生された信号を解釈するように機能する。赤外線セン サの他の位置はドアまたは他の正面領域の近くであってもよい。重要な配慮は、 エアバッグのような拘束手段１４に極めて近い乗員３６の付属物の部分があれば それをセンサが検出できることを決定することである。一例として、乗員３６の 手あるいは足または乗員それ自体がエアバッグに対してその展開時に「真っ直ぐ 」である場合には、エアバッグの力は過度に強力となる恐れがある。 これを達成するために、赤外線センサ３４は車の座席３１の正面、拘束手段１ ４および座席それ自体の区域間の空間を識別するために８つの赤外線ビームを放 出する。この空間の定められた部分のうちの２つは６インチ以下すなわち０〜１ ５．２４ｃｍといったエアバッグの位置から所定の距離内と６および１０インチ すなわち１５．２４および２５．４ｃｍ間とにある。第１の空間の割当て分は赤 ゾーン４２と呼ばれ、位置が外れた乗員への過度の損傷を少なくするためにエア バッグの隠やかな膨張を要求とする。第２の空間の割当て分は黄ゾーンと呼ばれ 、エアバッグの適度の展開あるいは展開の通常の力の減少を要求とする。空間の 次の３つの定められた部分は乗員３６がかがんでいる場合を識別するために上記 所定の距離、黄ゾーン４４および乗員座席の後部の間にある。空間の最後の組の ３つの定められた部分は、典型的には乗員の右および左肩区域並びに頭部といっ た身体上部に対応する。これらの８つのビームによって発生された情報から、Ｅ ＣＵ２８は、そのアルゴリズム４０の制御下で、乗員３６が小さな子供であると してエアバッグの一番近くに立っているかどうか、自分の腕、手および足をエア バ ッグの上にあるいはその極めて近くにもたれているかどうか、かがんでいるかど うかまたは極めて大柄の人物であるかどうかを決定し、上部の身体胴部がどこに あるかを知ることによって乗員が通常の位置から外れているか並びに左右に片よ っているかを決定することができる。頭部についての情報も拘束手段の位置に対 する乗員の位置をチェックさせる。 より詳細には、拘束手段がエアバッグである場合には、第１のセンサ２０はエ アバッグのドアに極めて近くに近接して位置決めされる。このセンサ２０はエア バッグに対する乗員３６の存在および位置状態を感知する。好適実施例において 、この第１のセンサは、そのセンサによって放出される電界の変化に応じるよう にそれが動作できるという点で反射容量センサとなる。電界は乗員３６の誘電特 性のために変化し、電界が所定値以外の時に電気信号を発生する。典型的に、電 界は座席の乗員の水含有量のために変化する。図１０に示されるように、このよ うなセンサには感知するために大きな電界が存在しない。発生される信号は上記 車両パラメータ信号の他のものとして電子制御ユニット２８に供給される。 これは乗員が一人である場合にはその位置を感知するシステムであるために、 それは衝撃挙動を決定することができるシステムでもある。衝突挙動は、その説 明の目的のため、車の衝突あるいは切迫する衝突の特質である。これを行なうた めに、自動車の予期される衝突を感知して衝突感知電気信号を発生する衝突予期 センサ手段４６が追加的に含まれる。この信号は電子制御ユニット２８に供給さ れ、他の車両パラメータ信号と看做されることができる。このようなセンサ４６ は車の周囲の場所を識別してその場所への侵入を検出するレーダーベースのセン サとなることができる。侵入が検出されると、実際上信号がＥＣＵを条件付け、 エアバッグ、正面あるいはいずれかの側面のエアバッグまたはその任意の組合せ のような適切な拘束手段１４の展開の準備を開始させるようにする。この予期さ れる衝撃あるいは衝突検出の利点は衝撃が生じた後の展開に必要な時間を減少さ せかつ同時に最適な拘束展開を決定することであり、それにより乗員は良好に保 護される結果となる。 他の挙動信号は衝撃きびしさセンサ４８から発生され、このセンサは実際の衝 突あるいは衝撃に応じ、ＥＣＵ２８内のアルゴリズムによって衝突あるいは衝撃 のきびしさを決定することができ、それに応じて拘束手段１４の展開に影響させ ることができる。このセンサ４８によって発生される信号は拘束手段の展開に影 響させるようにＥＣＵ２８内で使用される更に他の車両パラメータ信号となる。 膨張機手段１４の他の実施例は２段あるいは多段膨張機である。このような膨 張機においては、１つ以上の膨張機モジュールが設けられ、共に動作すると拘束 手段への膨張ガスの全体の強力な展開を行なう。膨張機１４が２段膨張機の場合 には、ＥＣＵ２８が極めて隠やかな展開を要求すると決定したために、第１の段 のみが点火されてもよい。第１の段が展開された後に、第２の段が展開されるこ とにより損傷した車両で「生きている」膨張機をそのままにしておかないように する。穏やかな展開だけが要求される場合に、乗員が完全な展開のための適切な 位置に着き終わるまでシステムが第２の段の点火を所定時間の間遅延することが 見積もられる。勿論、穏やかあるいは適度の展開が指示されなければ、膨張機の 両方あるいは全ての段の同時あるいは実質的に同時の点火によって完全な強力展 開が行なわれる。 膨張機手段１４の他の実施例は電子制御ユニットからの点火信号に応じる無限 に可変の膨張機ユニットである。このような膨張機は種々の実行スロープに沿っ て膨張機ガスの放出を制御するように構成されることができる。このような膨張 により可変量の膨張ガスが拘束手段から乗員への衝突力を制御するために拘束手 段に供給される。 展開の程度を決定するために、前に説明したように第１および第２のセンサ２ ０、２２がそれらの機能で使用される。ＥＣＵは膨張機１４の逐次的、同時、部 分的あるいは非点火を制御する。自動車の全ての衝突が拘束手段の展開を必要と するとは限らないことを理解されたい。 膨張機手段１４を起動するためにＥＣＵ２８によって発生される点火信号もま た乗員の前方への移動を抑制するために座席ベルト制御手段２６の動作に影響を 及ぼすように使用されてもよい。このような動作は乗員の周りの座席あるいは肩 ベルトの展開を効果的に短縮するようにしてもよい。典型的には全体の乗員拘束 システムの主動の部分であるこのような肩あるいは座席ベルトはいっそ展開され なくともよく、この制御の作用は無視され得る。点火信号の他の使用は、衝突時 の間の車の座席での乗員のどのような移動も抑制するように機能させるために座 席ベルト制御器２６から座席／肩ベルトテンショナを有効化することである。こ のような座席／肩ベルトテンショナもまた乗員の前方および側方の移動を抑制す るように動作する。 乗員感知および衝撃挙動システムの他の実施例において、典型的には反射容量 センサである他の第１のセンサ５０（図３）は乗員の存在を感知するために典型 的には座席後部上あるいはその中で車の座席３１に位置決めされている。このセ ンサは乗員が人間であるかあるいはただ単に棒の袋に過ぎないものであるかどう かを決定することを援助するだけではなく、それは車両の座席に対する乗員の位 置状態を識別するためにその信号によってＥＣＵ２８に情報を発生することも行 なう。 更に他の実施例においては、他の第１のセンサは乗員が車のドアに寄りかかっ ているかあるいはそれに密に近付いているかどうかを決定するように機能させる ために車のドアに配置されてもよい。 なお更に他の実施例においては、人間の乗員を監視するために座席、ダッシュ ボードまたは座席の頭部支え区域にレーダーセンサが装着されてもよい。これは 典型的には危険な側部衝突において必要となる。このようなセンサは心臓の脈拍 あるいは運動、胸郭内の器官の運動または肺の運動に応じる。このセンサによっ て集められた情報から、乗員室の状況のより良好な見通しが決定される。 好適実施例において、第２のセンサ２２はエアバッグを有する自動車での乗員 の存在および位置状態を感知する赤外線センサ３４となる。このセンサは複数の 赤外線放射部５２を有し、各放射部から赤外線光ビームを発生する。赤外線放射 部の数に等しい等数の赤外線検出器５４はそれぞれ各放射部に応じる。各検出器 はただ１つだけの放射部からの光ビーム５６に応じる。この制御は後に説明され る。光学的レンズ手段５８は自動車３０内で乗員３８の周りの所定位置に赤外線 光ビームを集束するため放射部５２と検出器５４の対に近接して位置決めされる 。前に説明したように、これは乗員の実際の位置状態を決定することにある。小 型の専用電子手段６０が典型的にはセンサのハウジング内に配置されており、放 射部および検出器のそれぞれに電気的に接続されている。電子手段６０は、その ア ルゴリズム６２により、放射部および検出器の対を選択的に有効化し次いでＥＣ Ｕ２８に供給されるような電気信号を発生するように動作可能である。この電気 信号は放射部５２から光ビームが遮断される場所までの距離に応じる。次いで、 この距離は所定場所からの距離寸法に変換される（それがセンサ３４それ自体か あるいは典型的にはその赤外線センサの場所とは別の位置決めされているエアバ ッグ１４にされる場合）。この距離は三角測量理論あるいは飛行時間法のいずれ かにより決定されることができる。 赤外線センサ３４の好適実施例において、このセンサは放射部５２と検出器５ ４の８つの組からなり、各放射部と検出器の組は乗員を囲む空間の定められた部 分に焦点を合わせられる。放射部と検出器の１つの組は１つあるいはそれ以上の 放射部５２および／または１つあるいはそれ以上の検出器５４を備えてもよい。 特に、乗員感知および衝撃挙動システムのための定められた部分はヘッドレスト の中心、胸部位置、座席およびエアバッグの縁部である。これら３つの部分は当 該センサの８つのビームによって網羅される。更に他の実施例においては、放射 部と検出器の組の数は少なくとも５であり、これは赤および黄ゾーンに対応し、 ヘッドレストおよび胸部区域を感知しない。 図５および６に示されるように、ヘッドレストの中心に向けられるビームはＨ １として表される。このビームの目的は乗員の頭部がその適切な位置にあるかど うかを決定することである。Ｓ１およびＳ２で表された次の２つのビームは典型 的には乗員の肩あるいは胸部位置またはより上方の身体の位置を標的にされる。 このシステムにおいて、これらの位置はヘッドレストの下方であり、座席の側部 の縁の内側あるいはベンチ座席構成では乗員の通常の位置である。Ｙ１、Ｙ２お よびＹ３として表された次の３つのビームは車の座席の縁部の前方でエアバッグ 位置に近い場所すなわち黄ゾーン４４を標的にされる。最後の２つのビームＲ１ およびＲ２はエアバッグに極めて近い区域すなわち赤ゾーン４２に向けられる。 電子手段６０は放射部と検出器の対５２、５３に接続され、各個別の対を選択 的にオンおよびオフにしかつそのアルゴリズム６２により放射部からその区域の 妨害物までのビームの進行および検出器によって受けられる反射ビームの進行の 経過時間をパルス変調信号に変換するように機能する。各パルス変調信号はその 通りの信号すなわちＨ１、Ｙ１あるいはＳ１として表され、単一の信号線に沿っ てＥＣＵ２８に供給される。内部クロック手段に電子手段内で信号が供給されて もよく、ＥＣＵはこのようなクロック信号を供給してもよい。 自動車で使用するための乗員感知および衝撃挙動システムが以上に記載されか つ図示された。このシステムはエアバッグあるいは膨張肩および座席ベルトのよ うな補足拘束装置を含み、幾つかのセンサは当該システムを適応的あるいは知能 的車両システムにするように機能する多ビーム赤外線センサおよび電子制御ユニ ットを含んでいる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アドルフ，ユードラ，エフ. アメリカ合衆国 ミシガン，コマース タ ウンシップ，コマース ショアーズ ドラ イブ 1531 (72)発明者 ウィット，ポール，エイ. アメリカ合衆国 ミシガン，ファーミント ン ヒルズ，ミドルベルト ロード 23050，アパートメント 104 (72)発明者 ガルシア，エマニュエル アメリカ合衆国 ミシガン，ブルームフィ ールド，ウェザースフィールド 5800，ア パートメント イー (72)発明者 ミュージョル，ジョン，エイ. アメリカ合衆国 ミシガン，サウスフィー ルド，フォレストビュー ドライブ 25744 (72)発明者 ビバックア，レイモンド，ジェイ. アメリカ合衆国 ミシガン，ノースビル, エヌ．センター ストリート 760 (72)発明者 ロシト，ジェームズ，シー. アメリカ合衆国 ミシガン，ウォーレン, サースフィールド アベニュー 13494 (72)発明者 ルイス，ロバート，オルデン アメリカ合衆国 カリフォルニア，サニー ベール，コーラル アベニュー 1172

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．自動車の乗員感知および衝撃挙動システムにおいて、 車の衝撃状態の存在を決定して衝撃信号を発生する衝撃センサと、 点火信号に応じて膨張ガスを開放するように動作可能な膨張機手段と、 上記膨張ガスに応じて衝撃の結果としての乗員の移動を拘束するように動作可 能な拘束手段と、 車の座席でのチャイルドシートの存在および正面に面する向きを決定し、チャ イルドシートの存在および向きの両方を表すチャイルドシート電気信号を発生す るように動作可能なチャイルドシートセンサ手段と、 車の座席での重量に応じて複数の車両パラメータ信号の１つとして重量感知信 号を発生する重量感知手段と、 車の座席での乗員の存在と存在および位置状態センサに対する乗員の位置状態 とを表す電気信号を発生し、この存在および位置状態信号を上記車両パラメータ 信号の他のものとして電子制御手段に供給する存在および位置状態センサと、 上記衝撃信号、チャイルドシート電気信号および上記他の車両パラメータ信号 に応じて上記膨張機手段への電気的点火信号を発生し、それにより上記拘束手段 を制御可能に膨張させるように上記膨張ガスを開放する電気制御ユニットと、 を具備する乗員感知および衝撃挙動システム。 ２．請求の範囲第１項記載の乗員感知および衝撃挙動システムにおいて、上記 重量感知手段は座席での複数の重量範囲の１つに従って所定の重量感知信号を発 生するようにした乗員感知および衝撃挙動システム。 ３．請求の範囲第２項記載の乗員感知および衝撃挙動システムにおいて、上記 重量感知手段は車の座席に近接して配置されるようにしたことを特徴とする乗員 感知および衝撃挙動システム。 ４．請求の範囲第１項記載の乗員感知および衝撃挙動システムにおいて、上記 存在および位置状態センサは上記膨張機手段の位置に関する存在および位置状態 信号を発生するようにした乗員感知および衝撃挙動システム。 ５．請求の範囲第１項記載の乗員感知および衝撃挙動システムにおいて、上記 存在および位置状態センサは乗員の上方で正面区域に配置された赤外線センサで あり、この赤外線センサは乗員の位置および上記センサに対する乗員の位置状態 を決定するために複数の赤外線ビームを発生するようにした乗員感知および衝撃 挙動システム。 ６．請求の範囲第５項記載の乗員感知および衝撃挙動システムにおいて、上記 赤外線センサは自動車のＡピラーに配置されるようにした乗員感知および衝撃挙 動システム。 ７．請求の範囲第１項記載の乗員感知および衝撃挙動システムにおいて、上記 拘束手段はエアバッグであり、上記エアバッグに対する乗員の存在および位置状 態を感知する第１のセンサ手段を追加して含んでおり、このセンサは乗員の誘電 特性によるこのセンサによって放射される電界の変化に応じ、電界が所定の値以 外である時に上記車両パラメータ信号の他のものとして上記電子制御ユニットに 電気信号を発生するようにした乗員感知および衝撃挙動システム。 ８．請求の範囲第７項記載の乗員感知および衝撃挙動システムにおいて、車の 座席での乗員の存在と上記第２の存在および位置状態センサに対する乗員の位置 状態とを表す電気信号を発生し、この存在および位置状態信号を上記車両パラメ ータ信号の他のものとして上記電子制御手段に供給する第２の存在および位置状 態センサを追加して含んでいる乗員感知および衝撃挙動システム。 ９．請求の範囲第８項記載の乗員感知および衝撃挙動システムにおいて、上記 第２の存在および位置状態センサは乗員の上方でその正面区域に配置された赤外 線センサであり、この赤外線センサはそのセンサに対する乗員の位置および乗員 の位置状態を決定するために複数の赤外線ビームを発生するようにした乗員感知 および衝撃挙動システム。 １０．請求の範囲第９項記載の乗員感知および衝撃挙動システムにおいて、上 記赤外線センサは自動車のＡピラーに配置されるようにした乗員感知および衝撃 挙動システム。 １１．請求の範囲第１項記載の乗員感知および衝撃挙動システムにおいて、自 動車の予期される衝撃を感知して上記電子制御ユニットへの衝撃予期電気信号を 発生する手段を追加して含んでいる乗員感知および衝撃挙動システム。 １２．請求の範囲第１項記載の乗員感知および衝撃挙動システムにおいて、自 動車の衝撃の激しさを感知して上記電子制御ユニットへの衝撃激しさ電気信号を 発生する手段を追加して含んでいる乗員感知および衝撃挙動システム。 １３．請求の範囲第９項記載の乗員感知および衝撃挙動システムにおいて、自 動車の予期される衝撃を感知して上記電気制御ユニットへの衝撃予期電気信号を 発生する手段を追加して含んでいる乗員感知および衝撃挙動システム。 １４．請求の範囲第９項記載の乗員感知および衝撃挙動システムにおいて、自 動車の衝撃の激しさを感知して上記電子制御ユニットへの衝撃激しさ電気信号を 発生する手段を追加して含んでいる乗員感知および衝撃挙動システム。 １５．請求の範囲第９項記載の乗員感知および衝撃挙動システムにおいて、上 記膨張機手段は少なくとも２つの膨張機を有しかつ上記電子制御ユニットからの 上記点火信号に応じる可変膨張機であり、上記第１および第２のセンサからの上 記存在および位置状態信号に応じて、上記点火信号は１つの膨張機の選択的な有 効化が上記拘束手段を部分的に膨張させるように動作可能な量の膨張ガスを上記 拘束手段へ開放しあるいは両膨張機の選択的な有効化が全量の膨張ガスを上記拘 束手段へ開放するようにした乗員感知および衝撃挙動システム。 １６．請求の範囲第１項記載の乗員感知および衝撃挙動システムにおいて、上 記点火信号に応じて乗員の前方移動を拘束するように動作可能な座席ベルトリト ラクタ手段を追加して含んでいる乗員感知および衝撃挙動システム。 １７．請求の範囲第１項記載の乗員感知および衝撃挙動システムにおいて、上 記点火信号に応じて乗員の前方向移動を拘束するように動作可能な座席ベルトテ ンショナを追加して含んでいる乗員感知および衝撃挙動システム。 １８．請求の範囲第７項記載の乗員感知および衝撃挙動システムにおいて、車 の座席に配置され、車の座席に対する乗員の存在および位置状態を感知する他の 第１のセンサを追加して含んでいる乗員感知および衝撃挙動システム。 １９．請求の範囲第１８項記載の乗員感知および衝撃挙動システムにおいて、 上記他の第１のセンサは車の座席の後方に配置されるようにした乗員感知および 衝撃挙動システム。 ２０．請求の範囲第７項記載の乗員感知および衝撃挙動システムにおいて、車 の座席に隣接した車のドアに配置されそのドアに対する乗員の存在および位置状 態を感知する他の第１のセンサを追加して含んでいる乗員感知および衝撃挙動シ ステム。 ２１．請求の範囲第９項記載の乗員感知および衝撃挙動システムにおいて、上 記膨張機手段は上記第１および第２のセンサからの上記存在および位置状態信号 に応答する上記電子制御ユニットからの上記点火信号に応じる無限可変膨張機手 段であり、上記点火信号により上記拘束手段への可変量の膨張ガスが上記拘束手 段の乗員に対する衝撃を制御するようにした乗員感知および衝撃挙動システム。 ２２．エアバッグを有する自動車で拘束手段に対する乗員の存在および位置状 態を感知する赤外線センサにおいて、 各エミッタから扇形の赤外線光ビームを発生する複数の赤外線放射部と、 赤外線放射部の数に等しく、それぞれが上記放射部の１つだけからの上記光ビ ームに応じる多数の赤外線検出器と、 拘束手段に対する乗員の位置状態を決定するために乗員の周りの自動車内の所 定位置へ上記赤外線光ビームを集束するレンズ手段と、 上記放射部および検出器のそれぞれに電気的に接続され、放射部および検出器 の対を選択的に活性化して光ビームが遮断される放射部からの距離に応じて電気 信号を発生するように動作する電子手段と、 を具備する赤外線センサ。 ２３．請求の範囲第２２項記載の赤外線センサにおいて、上記センサは放射部 と検出器の少なくとも５つの組を具備しており、放射部と検出器の各組は乗員の 位置状態および移動を決定するために乗員の周りの空間の定められた部分に焦点 決めされる赤外線センサ。 ２４．請求の範囲第２３項記載の赤外線センサにおいて、上記空間の２つの定 められた部分はエアバッグの位置から所定の距離内にあり、上記空間の３つの定 められた部分は上記所定の距離と乗員の座席の後部との間にあるようにした赤外 線センサ。 ２５．請求の範囲第１項記載の乗員感知および衝撃挙動システムにおいて、乗 員の周りの座席ベルトの起動を指示する手段を追加して含んでいる乗員感知およ び衝撃挙動システム。 ２６．請求の範囲第２２項記載の赤外線センサにおいて、上記センサは放射部 と検出器の８つの組を具備しており、放射部と検出器の各組は乗員の位置状態お よび移動を決定するために乗員の周りの空間の定められた部分に焦点決めされる 赤外線センサ。 ２７．請求の範囲第２６項記載の赤外線センサにおいて、上記空間の２つの定 められた部分はエアバッグの位置から所定の距離内にあり、上記空間の３つの定 められた部分は上記所定の距離と乗員の座席の後部との間にあり、上記空間の第 ２の３つの定められた部分は乗員の上方の身体および頭部に対応するようにした 赤外線センサ。