JP2877145B2 - 乗員保護装置の制御装置 - Google Patents

乗員保護装置の制御装置

Info

Publication number
JP2877145B2
JP2877145B2 JP10023214A JP2321498A JP2877145B2 JP 2877145 B2 JP2877145 B2 JP 2877145B2 JP 10023214 A JP10023214 A JP 10023214A JP 2321498 A JP2321498 A JP 2321498A JP 2877145 B2 JP2877145 B2 JP 2877145B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
occupant protection
collision
protection device
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10023214A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10287203A (ja
Inventor
正英 澤田
真 浜田
昭博 小山内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP10023214A priority Critical patent/JP2877145B2/ja
Publication of JPH10287203A publication Critical patent/JPH10287203A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2877145B2 publication Critical patent/JP2877145B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両衝突時に乗
員を保護する乗員保護装置の作動を制御する乗員保護装
置の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両衝突時に乗員を保護するため
に車両にエアバッグ装置が搭載されている。このエアバ
ッグ装置においては、バッグの内圧の急激な立ち上がり
を防止するために2つのインフレータを備え、エアバッ
グ作動時に2つのインフレータを一定の時間差をおいて
作動させるものが存在する(特開平2−310143号
公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
エアバッグ装置は、衝突の衝撃の大きさにかかわらず、
エアバッグ装置の作動時には2つのインフレータを作動
させるためエアバッグの展開制御に関して最適な制御を
行っているとはいえなかった。
【0004】この発明の課題は、乗員保護装置の作動時
に乗員を効果的に保護すべく乗員保護装置の作動を制御
する乗員保護装置の制御装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の乗員保護
装置の制御装置は、車両が衝突対象物に衝突した際に、
この車両に搭載された乗員保護装置の作動を制御するた
めの乗員保護装置の制御装置であって、前記車両に所定
の基準値以上の衝撃が加わったか否かを検出するサテラ
イトセンサと、このサテライトセンサにより車両に所定
の基準値以上の衝撃が加わったことが検出されてから前
記乗員保護装置に対して起動信号を出力するまでの時間
を計測する計測手段と、この計測手段により計測された
時間が所定時間よりも短い場合には、前記計測された時
間が前記所定時間よりも長い場合に比較して前記乗員保
護装置を作動させる作動手段の出力を大きいものとする
出力制御手段とを備えることを特徴とする。
【0006】この請求項1記載の乗員保護装置の制御装
置によれば、衝突の衝撃が大きい場合には計測手段によ
り計測された時間が所定時間よりも短くなることから、
出力制御手段により乗員保護装置を作動させる作動手段
の出力が大きいものとされる。従って、高出力で乗員保
護装置が作動することから瞬時にバッグが膨らみ乗員を
確実に拘束することができる。
【0007】また、請求項2記載の乗員保護装置の制御
装置は、請求項1記載の乗員保護装置の制御装置の前記
計測手段が、前記サテライトセンサが複数ある場合に
は、この複数のサテライトセンサの何れかにより車両に
所定の基準値以上の衝撃が加わったことが検出されてか
ら乗員保護装置に対して起動信号を出力するまでの時間
を計測することを特徴とする。
【0008】この請求項2記載の乗員保護装置の制御装
置によれば、サテライトセンサが複数ある場合において
も衝突の衝撃の大きさを的確に判断することができ、衝
突の衝撃が大きい場合には、出力制御手段により乗員保
護装置を作動させる作動手段の出力が大きいものとされ
る。従って、高出力で乗員保護装置が作動することから
瞬時にバッグが膨らみ乗員を確実に拘束することができ
る。
【0009】また、請求項3記載の乗員保護装置の制御
装置は、請求項1又は請求項2記載の乗員保護装置の制
御装置に、更に前記車両が前記衝突対象物に対して不規
則に衝突したことを検出する不規則衝突検出手段と、こ
の不規則衝突検出手段により前記車両の不規則衝突が検
出された場合には、前記車両の不規則衝突が検出されな
い場合に比較して前記所定時間を長いものとする所定時
間変更手段とを備えることを特徴とする。
【0010】この請求項3記載の乗員保護装置の制御装
置によれば、不規則衝突の場合は正面衝突の場合ほど過
敏に乗員保護装置を作動させる作動手段の出力を大きく
することは必要とされないことから、不規則衝突検出手
段により不規則衝突を検出した場合には、正面衝突に比
べて所定時間を長くすることにより、過敏に乗員保護装
置を作動させる作動手段の出力を大きくすることを防止
することができる。なお、不規則衝突とは、車両が衝突
対象物に対して斜めに衝突する場合及びオフセットして
衝突する場合等を含む概念である。
【0011】また、請求項4記載の乗員保護装置の制御
装置は、請求項3記載の乗員保護装置の制御装置の前記
サテライトセンサは少なくとも二つ存在し、前記不規則
衝突検出手段は、前記サテライトセンサの内、一のサテ
ライトセンサにより車両に所定の基準値以上の衝撃が加
わったことが検出されてから他のサテライトセンサによ
り車両に所定の基準値以上の衝撃が加わったことが検出
されるまでの時間が基準時間より長い場合に、前記車両
の不規則衝突を検出することを特徴とする。
【0012】この請求項4記載の乗員保護装置の制御装
置によれば、一のサテライトセンサにより車両に所定の
基準値以上の衝撃が加わったことが検出されてから他の
サテライトセンサにより車両に所定の基準値以上の衝撃
が加わったことが検出されるまでの時間が基準時間より
長い場合に、車両の衝突が不規則衝突であると判断し
て、この場合には正面衝突に比べて所定時間を長くする
ことにより、過敏に乗員保護装置を作動させる作動手段
の出力を大きくすることを防止することができる。
【0013】また、請求項5記載の乗員保護装置の制御
装置は、車両が衝突対象物に衝突した際に、この車両に
搭載された複数の乗員保護装置の作動を制御するための
乗員保護装置の制御装置であって、前記車両に所定の基
準値以上の衝撃が加わったか否かを検出する少なくとも
二つのサテライトセンサと、前記複数の乗員保護装置の
それぞれを作動させるための複数の作動手段と、前記サ
テライトセンサにより車両に所定の基準値以上の衝撃が
加わったことが検出されてから前記複数の乗員保護装置
に対して起動信号を出力するまでの時間を計測する計測
手段と、前記サテライトセンサの一つにより車両に所定
の基準値以上の衝撃が加わったことが検出された後、他
のサテライトセンサにより車両に所定の基準値以上の衝
撃が加わったことが検出された場合の時間差及び前記計
測手段により計測された前記時間に応じて、前記複数の
乗員保護装置を作動させる作動手段の内、前記車両の衝
突した側に設置された乗員保護装置を作動させる作動手
段の出力を前記車両の衝突していない側に設置されれた
乗員保護装置を作動させる作動手段の出力よりも小いも
のとする出力制御手段とを備えることを特徴とする。
【0014】この請求項5記載の乗員保護装置の制御装
置によれば、サテライトセンサの一つからオン信号が出
力された後、他のサテライトセンサからオン信号が出力
された場合の時間差及び計測手段により計測された時間
に応じて、車両の衝突が発生した側の判断を行い、衝突
された側に設置されている乗員保護装置の作動手段の出
力を小さくするため、作動手段の出力をエアバッグの膨
張するスペースに応じた最適な出力とすることができ
る。
【0015】また、請求項6記載の乗員保護装置の制御
装置は、車両が衝突対象物に衝突した際に、この車両に
搭載された乗員保護装置の作動を制御するための乗員保
護装置の制御装置であって、前記車両に所定の基準値以
上の衝撃が加わったか否かを検出するサテライトセンサ
と、このサテライトセンサにより前記車両に所定の基準
値以上の衝撃が加わったことが検出されていない場合に
おいて前記車両の衝突が判定された場合に、前記車両の
衝突開始から前記乗員保護装置の作動までの時間を判別
する判別手段と、前記判別手段により前記車両の衝突開
始から前記乗員保護装置の作動までの時間が長いと判別
された場合には、短いと判別された場合に比較して前記
乗員保護装置を作動させる作動手段の出力を小さいもの
とする出力制御手段とを備えることを特徴とする。
【0016】この請求項6記載の乗員保護装置の制御装
置によれば、判別手段により車両の衝突開始から乗員保
護装置の作動までの時間が長いと判別された場合には、
短いと判別された場合に比較して、出力制御手段により
乗員保護装置を作動させる作動手段の出力を小さいもの
とするため、衝突の形態に応じて乗員保護装置を作動さ
せる作動手段の出力を適切なものとすることができる。
【0017】また、請求項7記載の乗員保護装置の制御
装置は、請求項6記載の乗員保護装置の制御装置の前記
サテライトセンサにより、前記車両に所定の基準値以上
の衝撃が加わったことが検出された場合には、前記出力
制御手段が前記乗員保護装置を作動させる前記作動手段
の出力を小さいものとすることを特徴とする。
【0018】この請求項7記載の乗員保護装置の制御装
置によれば、サテライトセンサにより、車両に所定の基
準値以上の衝撃が加わったことが検出された場合には、
出力制御手段が乗員保護装置を作動させる作動手段の出
力を小さいものとするため、衝突の形態に応じて乗員保
護装置を作動させる作動手段の出力をさらに適切なもの
とすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図8を参照して、こ
の発明の第1の実施の形態にかかる乗員保護装置の制御
装置について説明する。
【0020】図1に示すように、エアバッグ装置の制御
装置2は、エアバッグ装置36の作動を制御する装置で
あって、主として、制御回路20、サテライトセンサ3
0A,30B、フロアセンサ32、駆動回路34とを備
えている。
【0021】このうち、サテライトセンサ30A,30
Bは、一般には車両の前部に設けられているものであ
り、車両に所定の基準値以上の衝撃が加わったか否かを
検出するためのセンサであって、具体的には、車両に所
定基準値以上の減速度が加わった場合に内部のスイッチ
がオンして、オン信号を出力する。また、フロアセンサ
32は、車両に加わり車体を介して伝達する衝撃を測定
するためのいわゆる加速度センサであって、具体的に
は、車両に対して前後方向に加わる減速度を随時測定し
て、その測定値を信号として出力する。
【0022】制御回路20は、中央処理装置(CPU)
22、入出力回路(I/O回路)24、リード・オンリ
・メモリ(ROM)26及びランダム・アクセス・メモ
リ28などを備えており、各構成要素はバスで接続され
ている。このうち、CPU22はROM26に記憶され
たプログラムなどにしたがってエアバッグ装置36の作
動制御の各種処理動作を行なう。また、RAM28はサ
テライトセンサ30A,30B,フロアセンサ32から
の信号により得られたデータや、それに基づいてCPU
22が演算した結果などを格納しておくためのメモリで
ある。更に、I/O回路24はサテライトセンサ30
A,30B,フロアセンサ32からの信号の入力、駆動
回路34に対する作動信号の出力等を行うための回路で
ある。
【0023】また、CPU22は、上記したプログラム
などにしたがって、後述するように、フロアセンサ32
の検出結果を基にして得られる値と所定の閾値とを比較
し、その比較結果に基づいてエアバッグ装置36の作動
を制御する作動制御部40と、サテライトセンサ30
A,30Bによって所定の基準値以上の衝撃が加わった
ことが検出された場合に上記閾値の変化パターンを別の
変化パターンに変更する閾値変化パターン変更部42と
して機能する。
【0024】また、駆動回路34は、制御回路20から
の作動信号によってエアバッグ装置36内のインフレー
タ36A,36Bのスクイブ38A,38Bに通電し点
火させる回路である。
【0025】更に、エアバッグ装置36は、点火装置で
あるスクイブ38A,38Bの他、スクイブ38A,3
8Bにより点火されるガス発生剤(図示せず)や、発生
したガスによって膨張するバッグ36a(図3参照)な
どを備えている。
【0026】これら構成要素のうち、制御回路20と、
フロアセンサ32と、駆動回路34は、図2及び図3に
示すECU(電子制御装置)44に収納されて、車両4
6内のほぼ中央にあるフロアトンネル48上に取り付け
られている。また、サテライトセンサ30Aは、ECU
44内のフロアセンサ32に対して、右斜め前方の車両
46の前部に配設され、サテライトセンサ30Bは、フ
ロアセンサ32に対して左斜め前方の車両46の前部に
配設されている。
【0027】次に、CPU22において行われるエアバ
ッグ装置の作動制御について説明する。図4に示すよう
にCPU22内の作動制御部40は、演算部58と衝突
判定部60とを備えている。フロアセンサ32は、前述
したように、車両46に対して前後方向に加わる減速度
Gを随時測定して、その測定値Gを信号として出力す
る。作動制御部40の演算部58は、フロアセンサ32
から出力された測定値Gに所定の演算を施して演算値f
(G)を求める。
【0028】なお、演算値f(G)としては、速度(即
ち、減速度Gを時間について1回積分して得られる値)
や、移動距離(即ち、減速度Gを時間について2回積分
して得られる値)や、移動平均(即ち、減速度Gを一定
時間積分して得られる値)や、減速度Gの特定周波数の
強度や、車両の前後方向、左右方向の減速度G等を表す
ベクトルの合成成分などのうち、何れかを用いる。ま
た、演算値f(G)としては減速度Gそのもの(即ち、
測定値Gそのもの)を用いても良い。この場合、測定値
Gに係数として「1」を乗算する演算を行なうものと考
えることができる。
【0029】次に、作動制御部40の衝突判定部60
は、演算部58で求められた演算値f(G)を閾値Tと
大小比較する。この時、閾値Tとしては、一定の値では
なく、車両46内の固定されていないと措定された物体
(例えば、乗員など)の速度vにしたがって変化する値
を用いる。
【0030】ここで、車両46内の固定されていないと
措定された物体(以下、非固定物体という)の速度vと
は、減速度Gを時間tについて1回積分して得られる値
である。即ち、前進している車両に減速度Gが加わった
場合、車両内の非固定物体は、慣性力によって前方に引
っ張られ、車両に対し前方に向かって加速する。この時
の非固定物体の車両に対する相対的な速度vは、前述し
た演算部58によって、減速度Gから、演算値f(G)
を求める際に、併せて求められる。
【0031】図5は減速度Gと非固定物体の速度vのそ
れぞれ時間tに対する変化の一例と、演算値f(G)の
速度vに対する変化の一例を示す特性図である。図5に
おいて、(a)は減速度Gの変化を、(b)は速度vの
変化を、(c)は演算値f(G)の変化をそれぞれ示し
ている。図5(a),(b)において、縦軸はそれぞれ
減速度G,速度vを示し、横軸は時間tを示している。
また、図5(c)において、縦軸は演算値f(G)を示
し、横軸は速度vを示している。
【0032】図5に示す例では、減速度Gは時間変化に
伴って激しく変化しているが、減速度Gを1回積分して
得られる速度vは時間変化に伴って単調に増加してい
る。また、減速度Gから所定の演算によって求められる
演算値f(G)は、図5(b)に示す速度vの変化に対
して、図5(c)に示すごとく変化している。
【0033】図6はこの第1の実施の形態において用い
られる閾値Tの、上記非固定物体の速度vに対する変化
パターンの一例を示す特性図である。図6において、縦
軸は演算部58において求められる演算値f(G)であ
り、横軸は車両内の非固定物体の速度vである。図6
(a),(b)に示すように、閾値Tは車両内の非固定
物体の速度vに応じて変化している。なお、図6(a)
と(b)の違いについては後述する。
【0034】衝突判定部60では、予め、図6(a),
(b)に示すような閾値Tの速度vに対する変化パター
ンを備えている。そして、衝突判定部60は、その変化
パターンより、演算部58で求められた速度vに対応す
る閾値Tを得て、その閾値Tを同じく演算部58で求め
られた演算値f(G)と大小比較する。大小比較した結
果、演算値f(G)が閾値Tを超えていれば、衝突判定
部60は衝突が発生したことを判定する。
【0035】一方、サテライトセンサ30A,30B
は、前述したように、車両46に所定の基準値以上の減
速度が車両に加わった場合に内部スイッチがオンして、
オン信号を出力する。ここで、上記基準値は、正面衝突
によってエアバッグ装置36を起動するに及ばない程度
の衝撃が車両46に加わった際、即ち、時速10km〜
20kmの低速における正面衝突の際や、車両46が悪
路を走行している際に、サテライトセンサ30A,30
Bの配設場所において検出される衝撃の値よりも、大き
な値に設定されている。このため、サテライトセンサ3
0は、正面衝突が起きてもエアバッグ装置36を起動す
るに及ばない程度の衝撃しか車両46に加わらない場合
や、車両46が悪路走行している場合には、内部スイッ
チがオンすることはない。
【0036】しかし、それ以外の場合(例えば、低速の
正面衝突以外の中速あるいは高速の斜突、オフセット衝
突を含む不規則衝突が起きた場合など)には、上記低速
の正面衝突よりも大きな衝撃がサテライトセンサ30
A,30Bに及ぼされることとなるので、内部スイッチ
がオンして、サテライトセンサ30A,30Bは、オン
信号を出力し得る。一方、当然ながら、エアバッグを起
動するには及ばない低速での不規則衝突の際には、サテ
ライトセンサ30A,30Bは、オン信号を出力しな
い。
【0037】次に、サテライトセンサ30A,30Bか
ら出力されるオン信号に基づき行われる閾値変化パター
ンの変更について説明する。サテライトセンサ30A,
30Bから出力されたオン信号は図3に示すように閾値
変化パターン変更部42に入力される。閾値変化パター
ン変更部42では、サテライトセンサ30A,30Bか
らのオン信号に応じて、速度vに対する閾値Tの変化パ
ターンを別の変化パターンに変更する。具体的には、閾
値変化パターン変更部42は、サテライトセンサ30A
又はサテライトセンサ30Bよりオン信号が入力された
ことを検出すると、衝突判定部60が備える閾値Tの変
化パターンを図6(a)に示す変化パターンから図6
(b)に示す変化パターンに変更する。
【0038】図6(a),(b)において、C1〜C4
はそれぞれ演算値f(G)の、非固定物体の速度vに対
する変化を示す曲線である。このうち、C1は低速の正
面衝突によってエアバッグ装置36を起動するに及ばな
い程度の衝撃が車両46に加わった場合の演算値f
(G)の変化の一例を示す曲線であり、C2は低速の不
規則衝突によってエアバッグ装置36を起動するに及ば
ない程度の衝撃が車両46に加わった場合の演算値f
(G)の変化の一例を示す曲線であり、また、C3,C
4はそれぞれ悪路走行中に得られる演算値f(G)の変
化の一例を示す曲線である。ここで車両46が悪路走行
している際は、当然のことながらエアバッグ装置36を
駆動するに及ばないので、C1〜C4のいずれの曲線
も、エアバッグ装置36を起動するに及ばない場合の演
算値f(G)の速度vに対する変化を示していることに
なる。
【0039】従って、上記したエアバッグ装置36の作
動判定(即ち、演算値f(G)との大小比較)に用いる
閾値Tとしては、これらC1〜C4のいずれの曲線より
も大きな値に設定する必要がある。しかし、これら曲線
よりも大きな値に設定するといっても、エアバッグ装置
36の作動判定を早期に行なうためには、できる限り小
さな値に設定したほうが良い。このため、図6(a)に
おける閾値Tの変化パターンを得る場合は、まず、上記
のようなエアバッグ装置36を起動するに及ばない場合
の演算値f(G)の変化を示す曲線を複数描いて、次
に、値としてはこれら曲線よりも大きいが、できる限り
これら曲線に近接するようなパターンを得るようにす
る。具体的には、これら複数の曲線の包路線を得て、そ
れを閾値Tの変化パターンとして得るようにする。
【0040】一方、前述したように、サテライトセンサ
30A,30Bは、低速の正面衝突によってエアバッグ
装置36を作動するに及ばない程度の衝撃が車両46に
加わった場合や、車両46が悪路走行している場合に
は、オン信号を出力することはないので、サテライトセ
ンサ30A,30Bがオン信号を出力したということ
は、それら以外の場合に該当するといえる。
【0041】従って、サテライトセンサ30がオン信号
を出力した後は、これら2つの場合をすべて考慮から外
すことができる。そこで、図6(b)に示す閾値Tの変
化パターンを得る場合は、曲線C1のような低速の正面
衝突によってエアバッグ装置36を起動するに及ばない
程度の衝撃が加わった場合や、曲線C3,C4に示すよ
うな車両46が悪路走行している場合をすべて除外し
て、変化パターンを得るようにする。具体的には、ま
ず、曲線C2のような低速の不規則衝突によってエアバ
ッグ装置を起動するに及ばない程度の衝撃が加わった場
合の演算値f(G)の変化を示す曲線を複数描いた後、
図6(a)の場合と同様に、値としてはこれら曲線より
も大きいが、できる限りこれら曲線に近接するようなパ
ターンを得るようにする。具体的には、これら複数の曲
線の包絡線を得て、それを閾値Tの変化パターンとす
る。
【0042】フロアセンサ32は、一般に、衝突後の所
定時間内(即ち、衝突初期の段階)において、正面衝突
の場合に、それ以外の衝突の場合に比較して、衝撃(即
ち、減速度G)を検出しやすい。また、悪路走行中も比
較的衝撃を検出しやすい。このため、正面衝突以外の衝
突の場合、フロアセンサ32の検出結果より得られる演
算値(即ち、曲線C2)は、正面衝突の場合や悪路走行
中の場合の演算値(即ち、曲線C1,C3,C4)に比
べて、全体的に値が小さくなる。従って、閾値Tの変化
パターンとしても、図6(b)に示す変化パターンの方
が図6(a)に示す変化パターンに比べて全体的に値が
小さくなる。
【0043】従って、作動制御部40の衝突判定部60
は、サテライトセンサ30A又は30Bがオン信号を出
力するまでは、図6(a)に示す閾値Tの変化パターン
から得られた閾値Tに基づいて演算値f(G)と大小比
較を行なうことになるが、サテライトセンサ30A又は
30Bがオン信号を出力した後は、図6(b)に示す閾
値Tの変化パターンから得られた閾値に基づいて演算値
f(G)と大小比較を行なうことになる。
【0044】図7は車両衝突によってエアバッグ装置3
6を起動する必要がある衝撃が加わった場合の演算値f
(G)の速度vに対する変化を図6に示す閾値Tの変化
パターンと比較の上で示した特性図である。図7におい
て、縦軸は演算部58において求められる演算値f
(G)であり、横軸は車両内の非固定物体の速度vであ
る。
【0045】図7(a),(b)において、dは共に同
じ衝撃が加わった場合の演算値f(G)の変化を示す曲
線であり、図7(a)では図6(a)に示す閾値Tの変
化パターンとの比較の上で曲線dを示しており、図7
(b)では図6(b)に示す閾値Tの変化パターンとの
比較の上で曲線dを示している。
【0046】閾値Tとして図6(a)に示す変化パター
ンを用いた場合は、図7(a)に示すように、曲線d
は、非固定物体の速度vがv1の時に、演算値f(G)
が閾値Tを超えてエアバッグ装置が起動されることにな
るが、図6(b)に示す変化パターンを用いた場合は、
閾値Tが図6(a)の場合に比べて全体的に小さくなる
ため、図7(b)に示すように、曲線dは、非固定物体
の速度vが速度v1よりも小さいv2の時に、演算値f
(G)が閾値Tを超えてエアバッグ装置が起動されるこ
とになる。
【0047】次に、図8に示すフローチャートにしたが
ってエアバッグ装置の作動制御について説明する。
【0048】まず、サテライトセンサ30A又はサテラ
イトセンサ30Bがオンしたか否かの判断を行う(ステ
ップ10)。即ちCPU22は、サテライトセンサ30
A,30Bの何れかがオンしたことによりオン信号がI
/O回路24を介して入力されたか否かの判断を行う。
ここでYESと判断された場合には、タイマの起動を行
う(ステップ11)。即ち、フロアセンサ32からの加
速度信号に基づき演算部58において演算された値が衝
突判定部60において衝突と判定され、I/O回路24
を通じて駆動回路34に駆動信号が出力されるまで(以
下、衝突判定部60により駆動信号が出力されるまで、
という)の時間を測定するためにタイマの起動を行う。
また、上述のように閾値パターン変更部42において、
閾値パターンを図6(a)の閾値パターンから図6
(b)の閾値パターンに変更する(ステップ12)。
【0049】次に、衝突判定部60により車両46に衝
突が発生したか否かの判定を行う(ステップ13)。即
ち、上述のように、衝突判定部60において、演算部5
8で求められた速度vに対応する閾値Tを得て、その閾
値Tを同じく演算部58で求められた演算値f(G)と
大小比較する。大小比較した結果、演算値f(G)が閾
値Tを超えていなければ、衝突判定部60は車両に衝突
が発生していないと判定し(ステップ14)、エアバッ
グ装置36の作動は行わない(ステップ15)。
【0050】一方、演算値f(G)が閾値Tを超えてい
れば、衝突判定部60は車両に衝突が発生したと判定し
(ステップ14)、タイマを参照することによりサテラ
イトセンサ30A又は30B(先にオンしたサテライト
センサ)がオンしてから、衝突判定部60により駆動信
号が出力されるまでの時間が所定時間(例えば、20m
s)以上であるか否かの判断を行う(ステップ16)。
ここでサテライトセンサ30A又は30Bがオンしてか
ら、衝突判定部60により駆動信号が出力されるまでの
時間が所定時間以上である場合には、衝突の衝撃が車両
前部の変形により吸収され、吸収により小さくなった衝
撃が乗員に及ぼされることからエアバッグ装置36を低
出力で作動させる(ステップ17)。即ち駆動回路34
はエアバッグ装置36を起動すべく、インフレータ36
Aのスクイブ38Aにのみ通電し、スクイブ38Aでガ
ス発生剤(図示せず)を点火させ、少ないガスでエアバ
ッグ36aを膨張させる。
【0051】一方、サテライトセンサ30A又は30B
がオンしてから、衝突判定部60により駆動信号が出力
されるまでの時間が所定時間以下である場合には、衝突
の衝撃が大きい場合であることからエアバッグ装置36
を高出力で作動させる(ステップ18)。即ち駆動回路
34はエアバッグ装置36を起動すべく、インフレータ
36Aのスクイブ38A及びインフレータ36Bのスク
イブ38Bに通電し、スクイブ38A及び38Bでガス
発生剤(図示せず)を点火させ、多量のガスでエアバッ
グ36aを膨張させる。
【0052】なお、サテライトセンサ30A及び30B
がいずれもオンしていない状態で、衝突判定部60によ
り駆動信号が出力された場合には、タイマは起動してい
ないが、ポール衝突等の衝突であるとしてエアバッグ装
置36を低出力で作動させる(ステップ18)。
【0053】従って、この第1の実施の形態にかかるエ
アバッグ装置の制御装置によれば、車両衝突時の衝撃の
大きさに応じてエアバッグ装置の出力を変えるため、適
切に乗員を拘束することができる。
【0054】次に、図9〜図11を参照して、この発明
の第2の実施の形態にかかるエアバッグ装置の制御装置
について説明する。なお、この第2の実施の形態にかか
るエアバッグ装置の制御装置は、第1の実施の形態にか
かるエアバッグ装置の制御装置とほぼ同一の構成を有す
るものであることから第1の実施の形態にかかるエアバ
ッグ装置の制御装置20の各構成に付した符号を用いて
説明する(図1参照)。
【0055】次に、図9に示すフローチャートにしたが
ってエアバッグ装置の作動制御について説明する。
【0056】まず、サテライトセンサ30A又はサテラ
イトセンサ30Bがオンしたか否かの判断を行う(ステ
ップ20)。即ちCPU22は、サテライトセンサ30
A,30Bの何れかがオンしたことによりオン信号がI
/O回路24を介して入力されたか否かの判断を行う。
【0057】ここでYESと判断された場合には、タイ
マの起動を行う(ステップ21)。即ち、衝突判定部6
0により駆動信号が出力されるまでの時間及びサテライ
トセンサ30B又はサテライトセンサ30A(後にオン
するサテライトセンサ)がオンするまでの時間を測定す
るためにタイマの起動を行う。また、上述のように閾値
パターン変更部42において、閾値パターンを図6
(a)の閾値パターンから図6(b)の閾値パターンに
変更する(ステップ22)。
【0058】次に、衝突判定部60により車両46に衝
突が発生したか否かの判定を行う(ステップ23)。即
ち、上述のように、衝突判定部60において、演算部5
8で求められた速度vに対応する閾値Tを得て、その閾
値Tを同じく演算部58で求められた演算値f(G)と
大小比較する。大小比較した結果、演算値f(G)が閾
値Tを超えていなければ、衝突判定部60は車両に衝突
が発生していないと判定し(ステップ24)、エアバッ
グ装置36の作動は行わない。一方、演算値f(G)が
閾値Tを超えていれば、衝突判定部60は車両に衝突が
発生したと判定し(ステップ24)ステップ26に進
む。
【0059】次に、車両46の衝突が、図10に示すよ
うに衝突対象物70に車両46の前部全体が平行にぶつ
かる正面衝突なのか、図11に示すように衝突対象物7
0に車両46の前部が不規則にぶつかる不規則衝突(衝
突対象物に対して車両の前部が斜めに衝突する斜突、衝
突対象物に対して車両の前部の左右の何れかの側が衝突
するオフセット衝突を含む)なのかの判断を行う。即
ち、サテライトセンサB又はサテライトセンサAがオン
しているか否かの判断を行う(ステップ26)。ここで
NOと判断された場合には、サテライトセンサ30A、
30Bの一方のみがオンした状態で衝突判定部60によ
り駆動信号が出力された場合であるため、車両46に不
規則衝突(斜突、オフセット衝突等)が発生した判断し
てステップ29に進む。
【0060】一方、ステップ26においてYESと判断
された場合には、サテライトセンサ30B又は30Aが
オンしているため、タイマを参照することによりサテラ
イトセンサ30A又は30Bがオンしてから、サテライ
トセンサ30B又は30Aがオンするまでの時間が所定
時間(例えば、10ms)以下か否かの判断を行う(ス
テップ27)。ここで所定時間以上であると判断された
場合には、車両46に不規則衝突が発生した判断してス
テップ29に進む。
【0061】また、ステップ27においてYESと判断
された場合には、車両46に正面衝突が発生したとして
エアバッグの出力を変更する際の基準となる所定時間を
短縮する(ステップ28)。即ち、不規則衝突の場合に
エアバッグを高出力で作動させるための基準となる所定
時間(例えば、30ms)を正面衝突の場合にエアバッ
グを高出力で作動させるための基準となる所定時間(例
えば、20ms)に短縮する。
【0062】次に、タイマを参照することにより、サテ
ライトセンサ30A又は30Bがオンしてから、衝突判
定部60により駆動信号が出力されるまでの時間が所定
時間以上であるか否かの判断を行う(ステップ29)。
ここでサテライトセンサ30A又は30Bがオンしてか
ら、衝突判定部60により駆動信号が出力されるまでの
時間が所定時間以上である場合には、車両46の衝突に
よる衝撃が車両前部の変形により吸収され、吸収により
小さくなった衝撃が乗員に及ぼされることからエアバッ
グ装置36を低出力で作動させる(ステップ30)。即
ち駆動回路34はエアバッグ装置36を起動すべく、イ
ンフレータ36Aのスクイブ38Aにのみ通電し、スク
イブ38Aでガス発生剤(図示せず)を点火させ、少な
いガスによりエアバッグ36aを膨張させる。
【0063】一方、サテライトセンサ30A又は30B
がオンしてから、衝突判定部60により駆動信号が出力
されるまでの時間が所定時間以下である場合には、衝突
の衝撃が大きい場合であることからエアバッグ装置36
を高出力で作動させる(ステップ31)。即ち駆動回路
34はエアバッグ装置36を起動すべく、インフレータ
36Aのスクイブ38A及びインフレータ36Bのスク
イブ38Bに通電し、スクイブ38A及び38Bでガス
発生剤(図示せず)を点火させ、多量のガスによりエア
バッグ36aを膨張させる。
【0064】なお、サテライトセンサ30A及び30B
がいずれもオンしていない状態で、衝突判定部60によ
り駆動信号が出力された場合には、タイマは起動してい
ないが、ポール衝突等の衝突であるとしてエアバッグ装
置36を低出力で作動させる(ステップ31)。
【0065】従って、この第2の実施の形態にかかるエ
アバッグ装置の制御装置によれば、車両に生じた衝突が
不規則衝突の場合には、正面衝突の場合ほど敏感にイン
フレータの出力を大きくすることは必要とされないた
め、正面衝突か不規則衝突かに応じてエアバッグ装置の
出力を変えることにより適切に乗員を拘束することがで
きる。
【0066】次に、図12〜図13を参照して、この発
明の第3の実施の形態にかかるエアバッグ装置の制御装
置について説明する。図12は、第3の実施の形態にか
かるエアバッグ装置の制御装置4のブロック構成図であ
る。このエアバッグ装置の制御装置4は、運転席側のエ
アバッグ装置36及び助手席側のエアバッグ装置37の
作動を制御するものである。なお、その他の点において
は、第1の実施の形態にかかるエアバッグ装置の制御装
置2と同一の構成を有するものであることから第1の実
施の形態にかかるエアバッグ装置の制御装置2の各構成
に付した符号を付して詳細な説明は省略する。
【0067】次に、図13に示すフローチャートにした
がってエアバッグ装置の作動制御について説明する。ま
ず、サテライトセンサ30A又はサテライトセンサ30
B(先にオンしたサテライトセンサ)がオンしたか否か
の判断を行う(ステップ40)。即ちCPU22は、サ
テライトセンサ30A,30Bの何れかがオンしたこと
によりオン信号がI/O回路24を介して入力されたか
否かの判断を行う。
【0068】ここでYESと判断された場合には、タイ
マの起動を行う(ステップ41)。即ち、衝突判定部6
0により駆動信号が出力されるまでの時間及びサテライ
トセンサ30B又はサテライトセンサ30A(後にオン
するサテライトセンサ)がオンするまでの時間を測定す
るためにタイマの起動を行う。また、上述のように閾値
パターン変更部42において、閾値パターンを図6
(a)の閾値パターンから図6(b)の閾値パターンに
変更する(ステップ42)。
【0069】次に、衝突判定部60により車両46に衝
突が発生したか否かの判定を行う(ステップ43)。即
ち、上述のように、衝突判定部60において、演算部5
8で求められた速度vに対応する閾値Tを得て、その閾
値Tを同じく演算部58で求められた演算値f(G)と
大小比較する。大小比較した結果、演算値f(G)が閾
値Tを超えていなければ、衝突判定部60は車両に衝突
が発生していないと判定し(ステップ44)、エアバッ
グ装置36の作動は行わない(ステップ45)。一方、
演算値f(G)が閾値Tを超えていれば、衝突判定部6
0は車両に衝突が発生したと判定し(ステップ44)ス
テップ46に進む。
【0070】次に、タイマを参照することにより、サテ
ライトセンサA又はサテライトセンサBがオンしてから
衝突判定部60により駆動信号が出力されるまでの時間
が所定時間(例えば、30ms)以上であるか否かの判
断を行う(ステップ46)。ここで所定時間以上と判断
した場合には、車両46の衝突による衝撃が車両前部の
変形により吸収され、吸収により小さくなった衝撃が乗
員に及ぼされる場合であることからエアバッグ装置36
及びエアバッグ装置37を低出力で作動させる(ステッ
プ47)。即ち駆動回路34はエアバッグ装置36,3
7を起動すべく、インフレータ36Aのスクイブ38A
及びインフレータ37Aのスクイブ39Aにのみ通電
し、スクイブ38A,39Aでガス発生剤(図示せず)
を点火させる。
【0071】一方、ステップ46において、サテライト
センサA又はサテライトセンサBがオンしてから衝突判
定部60により駆動信号が出力されるまでの時間が所定
時間以下と判断した場合には、運転席側のエアバッグ装
置36、助手席側のエアバッグ装置37の少なくとも1
つを高出力で作動させる場合であると判断してステップ
48に進む。
【0072】なお、サテライトセンサ30A及び30B
がいずれもオンしていない状態で、衝突判定部60によ
る駆動信号が出力された場合には、タイマは起動してい
ないが、ポール衝突等の衝突であるとして、運転席側の
エアバッグ装置36及び助手席側のエアバッグ装置37
を低出力で作動させる。。
【0073】次に、サテライトセンサB又はサテライト
センサAがオンしているか否かの判断を行う。即ち、ス
テップ40において、オンしていると判断されたサテラ
イトセンサ以外のサテライトセンサがオンしているか否
かの判断を行う(ステップ48)。ここでオンしている
と判断した場合には、タイマを参照することによりサテ
ライトセンサ30A又は30Bがオンしてから、サテラ
イトセンサ30B又は30Aがオン間での時間が所定時
間(例えば、10ms)以下か否かの判断を行う(ステ
ップ49)。ここで所定時間以下であると判断された場
合には、車両46に正面衝突が発生したとして、エアバ
ッグ装置36及びエアバッグ装置37を高出力で作動さ
せる(ステップ50)。即ち駆動回路34はエアバッグ
装置36,37を起動すべく、インフレータ36A,3
6Bのスクイブ38A,38B、インフレータ37A,
37Bのスクイブ39A,39Bに通電し、スクイブ3
8A,38B,39A,39Bでガス発生剤(図示せ
ず)を点火させる。
【0074】一方、上述のステップ48においてサテラ
イトセンサB又はサテライトセンサAがオンしていない
と判断された場合及びステップ49において所定時間以
上であると判断された場合には、遅れてオンとなったサ
テライトセンサ30B又は30Aを取り付けた側のエア
バッグ装置37又はエアバッグ装置36のみを高出力で
作動させる。即ち、この場合には車両46に不規則衝突
が発生したと判断して衝突した側のエアバッグ装置36
又はエアバッグ装置37を低出力で作動させると共に衝
突していない側のエアバッグ装置37又はエアバッグ装
置36を高出力で作動させる。
【0075】これは、車両46に不規則衝突が発生した
場合には、衝突側の車体の変形が大きく車室まで変形が
及ぶことが考えられ乗員とエアバッグ装置の取り付け部
との距離が短くなるため、エアバッグ装置を高出力で作
動させなくても乗員を確実の保護することができ、確実
に乗員を拘束することができるためである。
【0076】一方、衝突側と反対側においては、車体の
変形が少ないため乗員とエアバッグ装置の取り付け部と
の距離は十分にあるため衝突の激しい場合にはエアバッ
グ装置を高出力で作動せせることによって確実に乗員を
保護することができるためである。
【0077】従って、この第3の実施の形態にかかるエ
アバッグ装置の制御装置によれば、エアバッグ装置と乗
員の間のスペースに応じた出力でエアバッグ装置を作動
させることができる。
【0078】なお、上述の第1の実施の形態において
は、サテライトセンサを車両前部の左右にそれぞれ設
け、その何れかがオンした時点でタイマーを起動してい
るが、サテライトセンサを車両前部の中央に1つ設け、
それがオンした時点でタイマーを起動するようにしても
良い。また、上述の各実施の形態において車両に3つ以
上のサテライトセンサを備えるようにしても良い。
【0079】また、上述の第2の実施の形態において
は、車両の不規則衝突をサテライトセンサのオンした時
間差で検出していたが、これに限らず車両に横方向の加
速度を検出する横Gセンサを設置し、この横Gセンサの
検出値に基づき車両の不規則衝突を検出するようにして
も良い。
【0080】また、上述の第1及び第2の実施の形態に
おいては、エアバッグ装置のインフレータの出力の大小
を可変としたが、これに限らず、シートベルトを巻き取
るためのシートベルトプリテンショナの巻き取りの速さ
等を可変としても良い。即ち本発明は、衝突形態に基づ
き、乗員保護装置を起動させる手段の出力を可変とする
意味を有するものである。
【0081】次に、図14〜図15を参照して、この発
明の第4の実施の形態にかかるエアバッグ装置の制御装
置について説明する。この第4の実施の形態にかかるエ
アバッグ装置の制御装置は、第1の実施の形態にかかる
エアバッグ装置の制御装置2と同一の構成を有するもの
であることから第1の実施の形態にかかるエアバッグ装
置の制御装置2(図1、図4参照)を参照して説明を行
う。
【0082】この第4の実施の形態にかかるエアバッグ
装置の制御装置2においては、図14に示すフローチャ
ートにしたがってエアバッグ装置の作動制御が行われ
る。まず、サテライトセンサ30A又はサテライトセン
サ30Bがオンしたか否かの判断を行う(ステップ6
0)。即ちCPU22は、サテライトセンサ30A,3
0Bの何れかがオンしたことによりオン信号がI/O回
路24を介して入力されたか否かの判断を行う。
【0083】ここでYESと判断された場合には、衝突
判定で用いる閾値を図15に示す高閾値と低閾値の中か
ら低閾値を選択する(ステップ61)。ここで図15に
示すマップ(V10−V90マップ)は、縦軸にフロア
センサ32により検出された加速度の10ms間の積分
値をとり、横軸にフロアセンサ32により検出された加
速度の90ms間の積分値をとったものであり、サテラ
イトセンサ30A及びサテライトセンサ30Bがオフの
場合に用いられる高閾値とサテライトセンサ30A又は
サテライトセンサ30Bがオンした場合に用いられる低
閾値により構成されている。
【0084】次に、衝突判定部60により車両46に衝
突が発生したか否かの判定を行う(ステップ62)。即
ち、衝突判定部60において、演算部58で求められた
V10の値(加速度の10ms間の積分値)及びV90
の値(加速度の90ms間の積分値)に基づいて求めら
れた演算値がV10−V90マップのどこに位置するか
により車両46に衝突が発生したか否かの判定を行う。
なお、この衝突判定においては、上述のようにサテライ
トセンサ30A及びサテライトセンサ30Bがオフして
いる場合には高閾値を用い、サテライトセンサ30A又
はサテライトセンサ30Bがオンしている場合には低閾
値を用いる。
【0085】ここでV10の値及びV90の値に基づい
て求められた演算値がV10−V90マップのD領域に
位置する場合には、衝突判定部60は車両に衝突が発生
していないと判定し(ステップ63)、エアバッグ装置
36の作動は行わない(ステップ64)。なお、V10
−V90マップのD領域とは、高閾値を用いている場合
には高閾値で示される位置よりも下側の領域をいい、低
閾値を用いている場合には低閾値で示される位置よりも
下側の領域をいう。
【0086】一方、V10の値及びV90の値に基づい
て求められた演算値がV10−V90マップのA領域、
B領域及びC領域に位置する場合には、衝突判定部60
は車両に衝突が発生したと判定し(ステップ63)ステ
ップ65に進む。なお、V10−V90マップのA領域
とは衝突初期における高閾値で示される位置よりも上側
の領域をいい、B領域とは衝突中期における高閾値で示
される位置よりも上側の領域をいい、C領域とは衝突後
半における高閾値で示される位置よりも上側の領域及び
高閾値と低閾値により挟まれている領域をいう。
【0087】ステップ65においては、V10の値及び
V90の値に基づいて求められた演算値がV10−V9
0マップのA領域に位置するか否かの判断が行われる。
即ち、V90の値がA領域を満足するような値であり、
またV10の値がA領域を満足するような高閾値を超え
るような値であるか否かの判定が行われる。ここで演算
値がA領域を満足する値であると判断された場合には、
エアバッグ装置36を高出力で作動させる(ステップ6
6)。即ち駆動回路34はエアバッグ装置36を起動す
べく、インフレータ36Aのスクイブ38A及びインフ
レータ36Bのスクイブ38Bに通電し、スクイブ38
A及び38Bでガス発生剤(図示せず)を点火させ、多
量のガスでエアバッグ36aを膨張させる。
【0088】また、ステップ65においてV10の値及
びV90の値に基づいて求められた点がV10−V90
マップのA領域に位置しないと判断された場合には、ス
テップ67に進み、V10の値及びV90の値に基づい
て求められた演算値がV10−V90マップのB領域に
位置するか否かの判断が行われる。即ち、V90の値が
B領域を満足するような値であり、またV10の値がB
領域を満足するような高閾値を超えるような値であるか
否かの判定が行われる。ここで演算値がB領域を満足す
る値であると判断された場合には、エアバッグ装置36
を時間差作動させる(ステップ68)。即ち駆動回路3
4はエアバッグ装置36を起動すべく、まずインフレー
タ36Aのスクイブ38Aに通電し、その後インフレー
タ36Bのスクイブ38Bに通電して、スクイブ38A
及び38Bでガス発生剤(図示せず)を点火させエアバ
ッグ36aを膨張させる。
【0089】また、ステップ67においてV10の値及
びV90の値に基づいて求められた演算値がV10−V
90マップのB領域に位置しないと判断された場合に
は、演算値がC領域に位置することになるため、エアバ
ッグ装置36を低出力で作動させる(ステップ69)。
即ち駆動回路34はエアバッグ装置36を起動すべく、
インフレータ36Aのスクイブ38Aにのみ通電し、ス
クイブ38Aでガス発生剤(図示せず)を点火させ、少
ないガスでエアバッグ36aを膨張させる。
【0090】図15のV10−V90マップには、車両
が50km/hの速度で正突した場合のV10の値及び
V90の値に基づいて求められた演算値の遷移、30k
m/hの速度で正突した場合のV10の値及びV90の
値に基づいて求められた演算値の遷移及び斜突した場合
のV10の値及びV90の値に基づいて求められた演算
値の遷移がそれぞれ表示されている。
【0091】車両が50km/hの速度で正突した場合
においては、サテライトセンサ30A及びサテライトセ
ンサ30Bはオンせず衝突判定に高閾値が用いられる。
この場合においては、V10の値及びV90の値に基づ
いて求められた演算値は、衝突の初期においてV10−
V90マップのA領域を満足する値となるため、エアバ
ッグ装置36を高出力で作動させる。
【0092】また、車両が30km/hの速度で正突し
た場合においてもサテライトセンサ30A及びサテライ
トセンサ30Bはオンせず衝突判定に高閾値が用いられ
る。この場合においては、V10の値及びV90の値に
基づいて求められた演算値は、衝突の中期においてV1
0−V90マップのB領域を満足する値となるため、エ
アバッグ装置36を時間差作動させる。
【0093】また、車両が斜突した場合には、サテライ
トセンサ30A及びサテライトセンサ30Bはオンする
ため衝突判定に低閾値が用いられる。この場合において
は、V10の値及びV90の値に基づいて求められた演
算値は、衝突の中期においてV10−V90マップのC
領域に入るためエアバッグ装置36を低出力で作動させ
る。
【0094】なお、図15におけるV90の値は、衝突
開始からエアバッグ装置36の作動までの速度変化を意
味していることから、V90の値が小さい時にエアバッ
グ装置36が作動している状態、即ちV10の値及びV
90の値に基づいて求められた演算値がA領域を満足す
る状態は、衝突開始からあまり速度変化がない段階(衝
突初期)にエアバッグ装置36が作動していることを意
味する。また、V10の値及びV90の値に基づいて求
められた演算値がB領域を満足する場合は、衝突開始か
らある程度速度変化が起こった段階(衝突からある程度
の時間が経過したとき)にエアバッグ装置36が作動し
ていることを意味する。従って、V90の値を参照する
ことにより衝突開始からエアバッグ装置36を作動させ
るまでの時間を判別することができる(判別手段に相
当)。このエアバッグ装置の制御装置は、V90の値を
参照することにより衝突開始からエアバッグ装置の作動
までの時間が長い場合には、エアバッグ装置36を低出
力で作動させている。
【0095】従って、この第4の実施の形態にかかるエ
アバッグ装置の制御装置によれば、車両衝突時の衝突の
形態応じてエアバッグ装置の出力を変えるため、適切に
乗員を拘束することができる。
【0096】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、衝突の衝
撃が大きい場合には計測手段により計測された時間が所
定時間よりも短くなることから、出力制御手段により乗
員保護装置を作動させる作動手段の出力が大きくされ
る。従って、瞬時にバッグが膨らみ乗員を確実に拘束す
ることができる。
【0097】また、請求項2記載の発明によれば、サテ
ライトセンサが複数ある場合においても衝突の衝撃の大
きさを的確に判断することができ、衝突の衝撃が大きい
場合には、出力制御手段により乗員保護装置を作動させ
る作動手段の出力が大きくされる。従って、瞬時にバッ
グが膨らみ乗員を確実に拘束することができる。
【0098】また、請求項3記載の発明によれば、不規
則衝突検出手段により不規則衝突を検出した場合には、
正面衝突に比べて所定時間を長くすることにより、過敏
に乗員保護装置を作動させる作動手段の出力を大きくす
ることを防止することができる。
【0099】また、請求項4記載の発明によれば、一の
サテライトセンサにより車両に所定の基準値以上の衝撃
が加わったことが検出されてから他のサテライトセンサ
により車両に所定の基準値以上の衝撃が加わったことが
検出されるまでの時間差に基づいて、車両の不規則衝突
を判断して、この場合には正面衝突に比べて所定時間を
長くすることにより、過敏に乗員保護装置を作動させる
作動手段の出力を大きくすることを防止することができ
る。
【0100】また、請求項5記載の発明によれば、車両
の衝突が発生した側の判断を行い、衝突された側に設置
されている乗員保護装置を作動させる作動手段の出力を
小さくするため、作動手段の出力を乗員保護装置の膨張
するスペースに応じた最適な出力とすることができる。
【0101】また、請求項6記載の発明によれば、判別
手段により車両の衝突開始から乗員保護装置の作動まで
の時間が長いと判別された場合には、短いと判別された
場合に比較して、出力制御手段により乗員保護装置を作
動させる作動手段の出力を小さいものとするため、衝突
の形態に応じて乗員保護装置を作動させる作動手段の出
力を適切なものとすることができる。
【0102】また、請求項7記載の発明によれば、サテ
ライトセンサにより、車両に所定の基準値以上の衝撃が
加わったことが検出された場合には、出力制御手段が乗
員保護装置を作動させる作動手段の出力を小さいものと
するため、衝突の形態に応じて乗員保護装置を作動させ
る作動手段の出力をさらに適切なものとすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態にかかるエアバッグ装置の制
御装置のブロック構成図である。
【図2】第1の実施の形態にかかるエアバッグ装置の制
御装置の車両搭載状態を説明するための図である。
【図3】第1の実施の形態にかかるエアバッグ装置の制
御装置の車両搭載状態を説明するための図である。
【図4】第1の実施の形態にかかるエアバッグ装置の制
御装置の作動制御部の詳細なブロック図である。
【図5】減速度Gと非固定物体の速度vのそれぞれ時間
tに対する変化の一例と、演算値f(G)の速度vに対
する変化の一例を示す特性図である。
【図6】第1の実施の形態で用いられる閾値Tの非固定
物体の速度vに対する変化パターンの一例を示す特性図
である。
【図7】車両衝突によってエアバッグ装置を起動する必
要のある衝撃が加わった場合の演算値f(G)の速度v
に対する変化を図6に示す閾値Tの変化パターンと比較
の上で示した特性図である。
【図8】第1の実施の形態にかかるエアバッグ装置の作
動制御を説明するためのフローチャートである。
【図9】第2の実施の形態にかかるエアバッグ装置の作
動制御を説明するためのフローチャートである。
【図10】車両が正面衝突した状態を示す図である。
【図11】車両が不規則衝突した状態を示す図である。
【図12】第3の実施の形態にかかるエアバッグ装置の
制御装置のブロック構成図である。
【図13】第3の実施の形態にかかるエアバッグ装置の
作動制御を説明するためのフローチャートである。
【図14】第4の実施の形態にかかるエアバッグ装置の
作動制御を説明するためのフローチャートである。
【図15】第4の実施の形態にかかるエアバッグ装置の
作動制御に用いられるマップである。
【符号の説明】
2,4…エアバッグ装置の制御装置、20…制御回路、
22…中央処理装置、24…入出力回路、26…RO
M、28…RAM、30A,30B…サテライトセン
サ、32…フロアセンサ、34…駆動回路、36,37
…エアバッグ装置、40…作動制御部、42…閾値変化
パターン変更部、44…ECU、46…車両、70…衝
突対象物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60R 21/32 B60R 22/46

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両が衝突対象物に衝突した際に、この
    車両に搭載された乗員保護装置の作動を制御するための
    乗員保護装置の制御装置であって、 前記車両に所定の基準値以上の衝撃が加わったか否かを
    検出するサテライトセンサと、 このサテライトセンサにより車両に所定の基準値以上の
    衝撃が加わったことが検出されてから前記乗員保護装置
    に対して起動信号を出力するまでの時間を計測する計測
    手段と、 この計測手段により計測された時間が所定時間よりも短
    い場合には、前記計測された時間が前記所定時間よりも
    長い場合に比較して前記乗員保護装置を作動させる作動
    手段の出力を大きいものとする出力制御手段と、 を備えることを特徴とする乗員保護装置の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記計測手段は、前記サテライトセンサ
    が複数ある場合には、この複数のサテライトセンサの何
    れかにより車両に所定の基準値以上の衝撃が加わったこ
    とが検出されてから乗員保護装置に対して起動信号を出
    力するまでの時間を計測することを特徴とする請求項1
    記載の乗員保護装置の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記車両が前記衝突対象物に対して不規
    則に衝突したことを検出する不規則衝突検出手段と、 この不規則衝突検出手段により前記車両の不規則衝突が
    検出された場合には、前記車両の不規則衝突が検出され
    ない場合に比較して前記所定時間を長いものとする所定
    時間変更手段と、 を更に備えることを特徴とする請求項1又は請求項2記
    載の乗員保護装置の制御装置。
  4. 【請求項4】 前記サテライトセンサは少なくとも二つ
    存在し、前記不規則衝突検出手段は、前記サテライトセ
    ンサの内、一のサテライトセンサにより車両に所定の基
    準値以上の衝撃が加わったことが検出されてから他のサ
    テライトセンサにより車両に所定の基準値以上の衝撃が
    加わったことが検出されるまでの時間が基準時間より長
    い場合に、前記車両の不規則衝突を検出することを特徴
    とする請求項3記載の乗員保護装置の制御装置。
  5. 【請求項5】 車両が衝突対象物に衝突した際に、この
    車両に搭載された複数の乗員保護装置の作動を制御する
    ための乗員保護装置の制御装置であって、 前記車両に所定の基準値以上の衝撃が加わったか否かを
    検出する少なくとも二つのサテライトセンサと、 前記複数の乗員保護装置のそれぞれを作動させるための
    複数の作動手段と、 前記サテライトセンサにより車両に所定の基準値以上の
    衝撃が加わったことが検出されてから前記複数の乗員保
    護装置に対して起動信号を出力するまでの時間を計測す
    る計測手段と、 前記サテライトセンサの一つにより車両に所定の基準値
    以上の衝撃が加わったことが検出された後、他のサテラ
    イトセンサにより車両に所定の基準値以上の衝撃が加わ
    ったことが検出された場合の時間差及び前記計測手段に
    より計測された前記時間に応じて、前記複数の乗員保護
    装置を作動させる作動手段の内、前記車両の衝突した側
    に設置された乗員保護装置を作動させる作動手段の出力
    を前記車両の衝突していない側に設置されれた乗員保護
    装置を作動させる作動手段の出力よりも小いものとする
    出力制御手段と、 を備えることを特徴とする乗員保護装置の制御装置。
  6. 【請求項6】 車両が衝突対象物に衝突した際に、この
    車両に搭載された乗員保護装置の作動を制御するための
    乗員保護装置の制御装置であって、 前記車両に所定の基準値以上の衝撃が加わったか否かを
    検出するサテライトセンサと、 このサテライトセンサにより前記車両に所定の基準値以
    上の衝撃が加わったことが検出されていない場合におい
    て前記車両の衝突が判定された場合に、前記車両の衝突
    開始から前記乗員保護装置の作動までの時間を判別する
    判別手段と、 前記判別手段により前記車両の衝突開始から前記乗員保
    護装置の作動までの時間が長いと判別された場合には、
    短いと判別された場合に比較して前記乗員保護装置を作
    動させる作動手段の出力を小さいものとする出力制御手
    段と、 を備えることを特徴とする乗員保護装置の制御装置。
  7. 【請求項7】 前記サテライトセンサにより、前記車両
    に所定の基準値以上の衝撃が加わったことが検出された
    場合には、前記出力制御手段が前記乗員保護装置を作動
    させる前記作動手段の出力を小さいものとすることを特
    徴とする請求項6記載の乗員保護装置の制御装置。
JP10023214A 1997-02-13 1998-02-04 乗員保護装置の制御装置 Expired - Fee Related JP2877145B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10023214A JP2877145B2 (ja) 1997-02-13 1998-02-04 乗員保護装置の制御装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2922797 1997-02-13
JP9-29227 1997-02-13
JP10023214A JP2877145B2 (ja) 1997-02-13 1998-02-04 乗員保護装置の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10287203A JPH10287203A (ja) 1998-10-27
JP2877145B2 true JP2877145B2 (ja) 1999-03-31

Family

ID=26360535

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10023214A Expired - Fee Related JP2877145B2 (ja) 1997-02-13 1998-02-04 乗員保護装置の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2877145B2 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3346472B2 (ja) 1999-02-01 2002-11-18 トヨタ自動車株式会社 乗員保護装置の起動制御装置
JP3436185B2 (ja) 1999-02-09 2003-08-11 トヨタ自動車株式会社 乗員保護装置の起動制御装置
US7848885B2 (en) 2004-09-24 2010-12-07 Keihin Corporation Collision determining apparatus for a vehicle
JP4331080B2 (ja) 2004-09-24 2009-09-16 株式会社ケーヒン 車両用衝突判定装置
JP4896389B2 (ja) * 2004-11-02 2012-03-14 カルソニックカンセイ株式会社 エアバッグの展開制御装置
JP4704480B2 (ja) * 2009-04-13 2011-06-15 株式会社ケーヒン 車両用衝突判定装置
JP5518655B2 (ja) 2010-09-17 2014-06-11 株式会社ケーヒン 車両衝突判定装置
JP2012176723A (ja) * 2011-02-28 2012-09-13 Keihin Corp 車両衝突判定装置
JP5816533B2 (ja) 2011-11-16 2015-11-18 株式会社ケーヒン 車両衝突判定装置
JP5856835B2 (ja) * 2011-12-15 2016-02-10 株式会社ケーヒン 車両衝突判定装置
JP2013124020A (ja) * 2011-12-15 2013-06-24 Keihin Corp 車両衝突判定装置
JP5856833B2 (ja) * 2011-12-15 2016-02-10 株式会社ケーヒン 車両衝突判定装置
JP5856834B2 (ja) * 2011-12-15 2016-02-10 株式会社ケーヒン 車両衝突判定装置
JP6455721B2 (ja) * 2015-05-26 2019-01-23 株式会社デンソー 衝突検知装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10287203A (ja) 1998-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3436185B2 (ja) 乗員保護装置の起動制御装置
EP0987151B1 (en) Control apparatus of safety device for crew
JP3333813B2 (ja) 乗員保護装置の起動制御装置
US7484756B2 (en) Vehicle side impact crash detection for deployment of curtain and side airbags
EP1637405B1 (en) Object struck discrimination system and protection system
US7422086B2 (en) Vehicle impact sensor using both accelerometer and pressure sensing for side impact detection
US7890263B2 (en) System and method for sensing and deployment control supervision of a safety device
JP3783925B2 (ja) 自動車の乗員保護装置
JP2877145B2 (ja) 乗員保護装置の制御装置
JP3346472B2 (ja) 乗員保護装置の起動制御装置
JP3044709B2 (ja) 乗員保護装置の起動制御装置
JP3444344B2 (ja) 車両のエアバッグ装置
US20080172158A1 (en) Air-bag deployment system
JP3858870B2 (ja) 乗員保護装置の起動制御装置
US6047985A (en) Occupant protective device
JP3632619B2 (ja) 乗員保護装置の起動装置
JP2001030873A (ja) 乗員保護装置の起動制御装置
JP3364920B2 (ja) 乗員保護装置の起動制御装置
JPH11208413A (ja) 衝突規模検知方法、シートベルト装置及びエアバッグ装置
JP3452014B2 (ja) 乗員保護装置の起動制御装置
JP3452012B2 (ja) 乗員保護装置の起動制御装置
EP0829398A1 (en) Passenger protection device
JP3452013B2 (ja) 乗員保護装置の起動制御装置
KR0155093B1 (ko) 자동차의 에어백시스템
JP7362200B2 (ja) 乗員保護装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19981222

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080122

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090122

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090122

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100122

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees