JP2001332828A - 両面回路基板およびそれを用いた多層配線基板 - Google Patents

両面回路基板およびそれを用いた多層配線基板

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JP2001332828A
JP2001332828A JP2000155102A JP2000155102A JP2001332828A JP 2001332828 A JP2001332828 A JP 2001332828A JP 2000155102 A JP2000155102 A JP 2000155102A JP 2000155102 A JP2000155102 A JP 2000155102A JP 2001332828 A JP2001332828 A JP 2001332828A
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sided circuit
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insulating layer
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Shinya Ota
真也 大田
Masayuki Kaneto
正行 金戸
Takuji Okeyui
卓司 桶結
Kei Nakamura
圭 中村
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Original Assignee
Nitto Denko Corp
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  • Printing Elements For Providing Electric Connections Between Printed Circuits (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い接続信頼性を確保することができ、かつ、
芯材としてメタルコアを配設した両面回路基板より軽量
である両面回路基板を提供する。 【解決手段】炭素系繊維とそのバインダ用の有機高分子
樹脂とからなる芯材層1の両面に絶縁層2が積層され、
この絶縁層2の両面に配線導体3aが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子等を搭
載するのに適した両面回路基板およびそれを用いた多層
配線基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の小型化,高性能化に伴
い、電子機器を構成する半導体装置およびこれを実装す
る多層プリント配線基板には、小型薄型化,高性能化,
高信頼性が要求されている。これらの要求を受けて、実
装方法はピン挿入型パッケージから表面実装型パッケー
ジへと移行してきており、最近では半導体素子を直接プ
リント基板に実装するベアチップ実装と呼ばれる実装方
法が研究されている。また、半導体素子の多ピン化に伴
い、これを搭載する基板の多層化の必要性が増してい
る。この多層化の方法として、基体の片面もしくは両面
に、感光性樹脂を用いた絶縁層と、めっきや蒸着により
形成した導体層を交互に積み重ねたビルドアップ方式の
多層配線基板が提案されている。ところが、このもので
は、製造工程が複雑でかつ工程数が多いこと、しかも歩
留りが低いことや納期がかかること等の問題があった。
また、ガラスエポキシ片面銅張り積層板の片面(銅張り
面)に電導性ペーストをディスペンサー等により突起と
して形成し、接着シートと銅箔を重ねて加圧し、それを
繰り返すことにより多層化する方法も提案されている
(特開平8−288649号公報)。しかしながら、こ
のものでは、接続の信頼性,接続抵抗等の面に問題があ
るうえ、ファイン回路への応用が困難であり、しかも多
層化するために層数の分だけプレスを繰り返す必要があ
り、製造に時間がかかる等の種々の問題があった。
【0003】一方、ベアチップ実装では、熱膨張係数:
3〜4ppm/℃のシリコンチップを熱膨張係数:10
〜20ppm/℃のプリント基板上に直接接着剤を介し
て接着するため、両者の熱膨張の差により応力がかか
り、接続信頼性が低下するという問題が生じている。ま
た、上記応力は接着剤にクラックを生じさせて耐湿性を
低下させる等の問題をも引き起こしている。
【0004】上記のような応力を緩和するために、接着
剤の弾性率を下げて応力の拡散効果を図る方法等も実施
されている。また、プリント基板自体にも応力を緩和さ
せるために、層間にせん断ひずみを吸収する吸収層を設
け、厚み方向に段階的に熱膨張係数の勾配を持たせた多
層プリント基板等も提案されている(特開平7−297
560号公報)。ところが、このような基板によって
も、接続信頼性は充分ではなく、さらに高い接続信頼性
を確保するには、基体自体の熱膨張係数を下げることが
必要不可欠である。そこで、これを解決するためのもの
として、絶縁層の両面に導体層を有する両面回路基板に
おいて、上記絶縁層中に芯材としてNi−Fe系合金か
らなるメタルコアを配設することにより、極めて熱膨張
の小さい基板を提案している(特開平11−16352
2号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
基板においては、絶縁層中に芯材としてNi−Fe系合
金を配設していることから、従来の有機基板よりも基板
自体の重量が増加するため、小型電子機器等携帯性を必
要とする用途には適さないという問題がある。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、高い接続信頼性を確保することができ、かつ、
芯材としてメタルコアを配設した両面回路基板より軽量
である両面回路基板およびそれを用いた多層配線基板の
提供をその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、炭素系繊維とそのバインダ用の有機高分
子樹脂とからなる芯材層の両面に絶縁層が積層され、こ
の絶縁層の両面に配線導体が設けられている両面回路基
板を第1の要旨とし、上記の複数の両面回路基板が接着
剤層を介して積層一体化され、上記接着剤層には、これ
を挟む2つの両面回路基板の配線導体に当接する部分の
所定位置に孔が穿設され、上記穿孔部に半田製導電体が
設けられ、上記半田製導電体により上記2つの両面回路
基板の配線導体が電気的に接続されている多層配線基板
を第2の要旨とする。
【0008】すなわち、本発明の両面回路基板は、メタ
ルコアの代わりに、炭素系繊維とそのバインダ用の有機
高分子樹脂とからなる芯材層を用いている。このよう
に、炭素系繊維を有機高分子樹脂に含有させることによ
り、得られる両面回路基板は、それ自体の熱膨張率が極
めて低くなり、ベアチップ実装においても、極めて高い
接続信頼性を確保することができると同時に、芯材とし
てメタルコアを用いた両面回路基板よりも軽量化するこ
とができる。また、本発明の多層配線基板は、上記優れ
た効果を奏する両面回路基板により、作製されたもので
ある。
【0009】つぎに、本発明を詳しく説明する。
【0010】本発明の両面回路基板は、両面に配線導体
を有する絶縁層中に、炭素系繊維とそのバインダ用の有
機高分子樹脂とからなる芯材層を備えている。
【0011】上記両面回路基板を、例えば、つぎのよう
にして製造することができる。すなわち、まず、層内ス
ルーホール用の孔1aを開けた複合材料シート(炭素系
繊維と有機高分子樹脂とからなる芯材層)1の両面に導
体層3を接着剤シート(のちに絶縁層2となる)2aを
用いて貼り合わせる(図1および図2参照)。ついで、
上記孔1aに対応する部分に、上記孔1aよりも小さい
貫通孔4を開け(図3参照)、この貫通孔4の内周面に
銅スルーホールめっきを行うと、両面の導体層3をスル
ーホールめっき部5でつなぐことができる(図4参
照)。そののち、通常のエッチング法により回路(配線
導体)3aを形成する(図5参照)。
【0012】また、上記両面回路基板を、つぎのように
して製造することもできる。すなわち、まず、層内ビア
ホール用の孔1aを開けた複合材料シート1の表裏両面
に接着剤シート2aを加圧加熱接着する(図6および図
7参照)。ついで、上記孔1aに対応する部分に、上記
孔1aよりも小さい貫通孔4を開ける(図8参照)。つ
ぎに、金属粉末と半田粉末とを混合したのちアルコール
系溶剤に分散させたペースト状材料を上記貫通孔4の上
部にスクリーン印刷する。つぎに、乾燥により溶剤を除
去したのちプレスにより圧入し、過度量の粉末を取り除
く。そして、加圧下において半田粉末を溶融させること
により、金属粉末が分散された半田製導電体6(図9参
照)からなるビアホールを設ける。つぎに、上記絶縁層
2の表裏両面に導体層3を接着し(図9参照)、リフロ
ーを行う。そののち、従来のエッチング法により回路3
aを形成する(図10参照)。
【0013】上記芯材層1を構成する炭素系繊維バイン
ダ用の有機高分子樹脂としては、耐熱性の良いポリイミ
ド系樹脂,エポキシ系樹脂,液晶ポリマーもしくは混合
系等が好適に用いられるが、これに限定するものではな
く、ポリエーテルイミド,ポリエーテルサルフォン等、
耐熱性,誘電率等の各種特性を考慮し選択すればよい。
【0014】上記芯材層1に含有(もしくは充填)され
る炭素系繊維は、基板全体の低熱膨張化を行うために用
いられる。また、炭素系繊維は、それ自体の熱膨張係数
が負の値を示し、非常に小さく、さらに、温度に対して
安定かつ高弾性率であることから、導体層3および絶縁
層2の熱膨張を抑制するのに好適である。このような炭
素系繊維としては、炭素繊維の短繊維(長さ6mm,径
5〜7μm),クロス,不織布等が用いられるが、炭素
繊維以外の繊維等が混入していてもよい。また、このよ
うな炭素系繊維を含有(もしくは充填)させる態様とし
ては(すなわち、芯材層1を作製する方法としては)、
炭素繊維のクロスもしくは不織布にバインダ樹脂を含浸
させる方法や、炭素繊維の短繊維を層状に配設したのち
上下からシート状バインダ樹脂で挟持する方法等があ
る。
【0015】上記芯材層1の厚みは、芯材層1と絶縁層
2との総厚みの10〜98%の範囲に設定され、好適に
は、30〜50%の範囲に設定される。10%より薄い
と、基板全体の熱膨張率を抑制することができない。ま
た、98%を超えると、芯材層1の炭素系繊維と絶縁層
2両面の導体層3とが接触し、絶縁不良が生じる場合が
ある。また、芯材層1の孔1aに充分に樹脂を埋めるこ
とができない。特に、30〜50%の範囲内にあると、
充分に孔1aに樹脂が埋まり、絶縁不良を起こさないと
いう効果がある。
【0016】上記芯材層1における炭素系繊維の含有
(もしくは充填)量は、芯材層1の10〜75体積%の
範囲に設定される。10体積%よりも少ないと、基板自
体の熱膨張率を抑制することができない。また、75体
積%を超えると、芯材層1の炭素系繊維と絶縁層2両面
の導体層3が接触し、絶縁不良が生じる場合がある。
【0017】上記芯材層1として、熱膨張係数の範囲は
1.0〜20ppm/℃であることが好ましい。この範
囲よりも大きいと、基板自体の熱膨張率を抑制すること
ができない。
【0018】上記接着剤シート2aは、積層一体後に絶
縁層2となるため、これを構成する接着剤としては、耐
熱性,電気的特性等から、ポリイミド系接着剤またはそ
の混合系接着剤等が好ましいが、エポキシ系,ポリエー
テルイミド,液晶ポリマー,フェノール系等を用いても
よい。上記接着剤シート2aの厚みとしては、1〜10
0μmの範囲に設定するのがよい。この範囲より小さい
と、導体層3を構成する銅のマイグレーションを防止す
ることが難しくなる。また、接着剤シート2aが薄いた
め、カールして作業性が悪く、配線導体3a(図5参
照)間の凹凸や孔1aを埋めることができない。この範
囲以上であると、金属粉末,半田粉末をうまく貫通孔4
に充填することが難しく、接続信頼性を低下させる原因
となる。
【0019】上記導体層3を構成する金属材料として
は、銅が好適に用いられるが、これに限定するものでは
なく、金,銀等を用いてもよい。また、導体層3として
の銅の厚みは、通常40μm以下であるが、50μm以
下の回路幅で微細配線が必要な場合には、20μm以下
とするのが好ましい。
【0020】上記貫通孔4を開ける手段としては、貫通
孔4の大きさにより適切な方法を選択すればよいが、例
えば、ドリル,パンチ,レーザー等が挙げられる。レー
ザーとしては、炭酸ガス,エキシマ,YAG等が好適に
用いられる。
【0021】上記貫通孔4に充填する半田粉末(のちに
半田製導電体6となる)としては、Sn−Pb系,Sn
−Ag系,Sn−Ag−Bi系,Sn−Zn系,Sn−
Cu系,Sn−Sb系等半田組成に限定されず、基板に
求められる耐熱性に応じて最適であるものを選択すれば
よい。半田粒子の粒径は50μm以下、好ましくは10
μm以下の大きさのものを用いればよい。
【0022】上記金属粉末には、Ag,Cu,Au,N
i,C,Pd等が好適に用いられ、その粒径は、50μ
m以下、好ましくは10μm以下が好適に用いられる。
【0023】上記金属粉末が分散された半田製導電体6
からなるビアホールを形成するにあたり、上記ビアホー
ルへの充填法としては、例えば、金属粉末,半田粉末,
有機溶剤を所定量で混合したペースト状材料を上記貫通
孔4上部に過度量印刷し、乾燥により有機溶剤を除去し
たのち、上面から貫通孔4内部にプレスにより圧入す
る。過剰粉末を除去したのち、絶縁層2全体を加圧下で
融点以上に加熱加圧して半田粉末を溶融させることによ
り、金属粉末が分散された半田製導電体6からなるビア
ホールを形成する。
【0024】上記半田粉末に対する金属粉末の混合比
は、0.1〜60重量%が好ましい。この範囲より小さ
いと、温度サイクル試験時、ビアホール形状を抑制する
効果が得られない。一方、この範囲以上であると、半田
製導電体により金属粉末を結合させることができないた
めに、脆性材料となり、ビアホール自身にクラックが生
じる。
【0025】上記金属粉末,半田粉末に対する有機溶剤
の混合比は、粉末の分散状態に応じて決定すればよい
が、10〜70体積%が好ましく、アルコール系溶剤等
が好適に用いられる。また、予め金属粉末に半田めっき
を行ったのち、有機溶剤と混合し、ペースト状材料とし
て使用することも可能である。
【0026】上記両面基板における回路形成を行うにあ
たり、上記接着剤シート2aの表裏両面に銅箔等の導体
層3を貼り合わせたのち、加圧下で半田製導電体6の融
点以上に加温し溶融させることにより、導体層3との電
気的接続を確実なものにすることができる。そののち、
通常のエッチング法により回路形成を行う。
【0027】上記両面回路基板を多層化するには、上記
両面回路基板の必要な場所に対応する部分に開孔部7a
を穿設した接着剤シート7を、上記両面回路基板の両面
もしくは片面に位置合わせして仮接着し(図11参
照)、上記開孔部7aに印刷で半田ペーストを入れ、加
熱溶融させて半田バンプ8を形成した上記半田バンプ付
き両面回路基板(図12参照)を位置合わせして複数枚
重ね、加熱加圧し一体化させることにより実現できる
(図13参照)。ここで、上記開孔部7aは、両面回路
基板の表裏両面の配線導体3aを電気的に接続している
ビアホール(半田製導電体6からなる)上の回路部にお
いても適用できる。
【0028】上記半田バンプ8を形成するにあたり、半
田ペーストは一般に市販されているものが用いられる
が、半田粒子の大きさは100μm以下、好ましくは5
0μm以下、さらに好ましくは10μm以下である。ま
た、半田組成は、特に限定されず、基板に求められる耐
熱性に応じて選択すればよい。積層一体後の半田バンプ
8は対局電極に接触して導通されるが、必要であれば半
田の融点以上に基板を加熱して金属接合させてもよい。
この金属接合させる方法は、加熱加圧による基板の一体
化と同時に行うか、もしくは一体化したのちに再度加熱
してもよい。
【0029】上記方法より製造された両面回路基板は、
従来のプリント基板に比べて熱膨張係数が極めて小さ
く、半導体チップと両面回路基板との熱膨張差により発
生する応力が少なく、接続信頼性の高い実装が行える。
また、絶縁層2にメタルコアを配設した両面回路基板と
比較して、軽量である。
【0030】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を図
面にもとづいて説明する。
【0031】図13は本発明の多層配線基板の一実施の
形態を示している。図において、10は、複合材料シー
ト1を基体としたポリイミド樹脂からなる絶縁層2の表
裏両面に、銅箔からなる回路(配線導体)3aが形成さ
れた両面回路基板であり、上記複合材料シート1は、エ
ポキシ系樹脂に炭素系繊維を含有させたもので構成され
ている。この実施の形態では、2枚の両面回路基板10
が用いられており、これにより、多層配線基板として4
層配線基板が作製されている。6は上記両面回路基板1
0に穿設した貫通孔4に充填された半田製導電体であ
り、金属粉末が分散されている。この半田製導電体6
は、各両面回路基板10の表裏両面の回路3aを電気的
に接続している。7bは上記各両面回路基板10同士を
接着するポリイミド系接着剤層である。8aは上下に隣
り合う2つの両面回路基板10の回路3aを電気的に接
続する半田製導電体である。
【0032】上記の4層配線基板を、つぎのようにして
製造することができる。すなわち、まず、上記複合材料
シート1を基体としたポリイミド樹脂からなる絶縁層2
の表裏両面に、銅箔からなる回路(配線導体)3aが形
成された2枚の両面回路基板10(図10参照)と、ポ
リイミド系接着剤からなる1枚の接着剤シート7(図1
1参照)とを準備する。ついで、上記接着剤シート7を
1枚の両面回路基板10の上面に、接着剤シート7の開
孔部7aを両面回路基板10の回路3aの所定位置(図
13の半田製導電体8aを設ける位置)に位置合わせし
て仮接着する。つぎに、上記接着剤シート7の開孔部7
aにスクリーン印刷により半田ペーストを入れ、加熱溶
融させて両面回路基板10の回路3a上に半田バンプ8
(図12参照)を形成する。つぎに、半田バンプ8を設
けた1枚の両面回路基板10と、回路3aを形成しただ
けの1枚の両面回路基板10をそれぞれ位置合わせして
重ねたのち、加熱加圧し一体化させる。この状態では、
上記接着剤シート7は接着剤層7bとなり、上記半田バ
ンプ8は半田製導電体8aとなる。これにより、2枚の
両面回路基板10が積層一体化された4層配線基板を得
ることができる。
【0033】上記のように、この実施の形態では、炭素
系繊維を充填した複合材料シート1を基体として用いて
いるため、熱膨張係数が極めて小さく、ベアチップ実装
において、極めて高い接続信頼性を確保することができ
る。また、絶縁層2にメタルコアを配設した両面回路基
板と比較して、軽量である。しかも、一回の加熱加圧に
より2枚の両面回路基板10の一体化が行えると同時
に、4層の回路3a間の電気的接続(4層間の電気的接
続)も行える。
【0034】
【実施例1】炭素繊維の充填された厚み100μmのエ
ポキシ系複合材料シート1(東邦レーヨン社製♯13
5)の所定位置に直径0.3mmφのパンチで孔1aを
開けた。ついで、複合材料シート1の表裏両面に、厚み
18μmの銅箔(導体層)3を厚み50μmのポリイミ
ド系接着剤シート2a(新日鐡化学社製,SPB−05
0A)を用いて、加圧加熱接着(3.92×106
a,200℃で1時間)により積層し(図1参照)、両
面基材を作製した(図2参照)。つぎに、両面基材の所
定位置に直径0.2mmφのパンチで貫通孔4を開け
(図3参照)、めっきの厚み20μmの銅スルーホール
めっきを行ってスルーホールめっき部5を形成した(図
4参照)。そののち、従来のエッチング法により、表裏
両面の銅箔3に回路3aを形成し、両面回路基板を作製
した(図5参照)。
【0035】
【実施例2】炭素繊維の充填された厚み100μmのエ
ポキシ系複合材料シート1(東邦レーヨン社製♯13
5)の所定位置に直径0.3mmφのパンチで孔1aを
開けた。ついで、複合材料シート1の表裏両面に厚み5
0μmのポリイミド系接着剤シート2a(新日鐡化学社
製,SPB−050A)を加圧加熱接着(3.92×1
6 Pa,200℃で1時間)した(図6および図7参
照)。つぎに、複合材料シート1の孔1aと同じ位置
に、直径0.2mmφのパンチを用いて貫通孔4を開け
た(図8参照)。つぎに、Ni粉末(平均粒径10μ
m)およびSn/Pb系半田粉末(平均粒径10μm)
を30重量%:70重量%の割合で混合したのちアルコ
ール系溶剤に体積比50%となるように分散させたペー
スト状材料を上記貫通孔4の上部にメタルマスク(直径
0.2mmφ,厚み100μm)を用いてスクリーン印
刷した。つぎに、乾燥により溶剤を除去したのち、プレ
ス(9.8×106 Pa,30℃で5分)により圧入
し、過度量の粉末をバフ研磨により取り除いた。加圧下
において、200℃まで加温し半田粉末を溶融させるこ
とにより、Ni粉末が分散された半田製導電体6からな
るビアホールを設けた(図9参照)。つぎに、接着剤シ
ート2aの表裏両面に厚み18μmの銅箔3を175
℃,60分の条件下で貼り合わせたのち(図9参照)、
200℃,1.96×106 Paの条件下で5分リフロ
ーを行った。そののち、従来のエッチング法により、表
裏両面の銅箔3に回路3aを形成し、両面回路基板を作
製した(図10参照)。
【0036】
【比較例1】ポリイミド系樹脂からなる厚み50μmの
絶縁層の表裏両面に厚み18μmの銅箔を設けてなる両
面銅張ポリイミド基材(三井東圧社製:NEOFLEX
−231R)の所定の位置に直径0.2mmφのパンチ
で孔を開け、これを実施例1と同様の方法で銅スルーホ
ールめっきを行い、回路形成をし、両面回路基板を作製
した。
【0037】
【比較例2】芯材として、Ni−Fe合金(Ni:36
重量%,Fe:64重量%)を用いた以外は、実施例1
と同様にして、両面回路基板を作製した。
【0038】このようにして作製した実施例1〜3品お
よび比較例1,2品の両面回路基板(3cm□)の総重
量を下記の表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】上記の表1から明らかなように、芯材とし
て炭素繊維の短繊維を配設している実施例1,2品は、
芯材としてNi−Fe合金を配設している比較例2品と
比べて、軽量化されている。
【0041】また、実施例1,2品および比較例1,2
品の両面回路基板(3cm□)について、熱膨張係数の
測定をつぎのようにして行った。すなわち、熱板上に置
いた両面回路基板に約5cmの間隔で2点マーキング
し、2点間の距離をCCDカメラで正確に測定した。つ
ぎに、熱板を200℃まで昇温したときの2点間の距離
を再度正確に測定して伸び量を求め、室温から200℃
までの平均熱膨張係数を算出した。その結果を下記の表
2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】上記の表2から明らかなように、実施例
1,2品および比較例2品は極めて低い熱膨張率を示し
た。このように、実施例1,2品は、低熱膨張率を有し
ていながら、軽量であり、ベアチップ実装に適した軽量
化基板であるといえる。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明の両面回路基板で
は、炭素系繊維とそのバインダ用の有機高分子樹脂とか
らなる芯材層が絶縁層に設けられているため、配線導体
2層に対して1層の割合で芯材層が含まれることにな
り、配線導体として銅を用いた場合にも、両面回路基板
全体の熱膨張率をシリコンに限りなく近付けることが可
能であり、しかも、軽量である。このように、絶縁層に
炭素系繊維を有する場合には、従来品と比べて、軽量化
を達成することができるとともに、熱膨張率が極めて低
いため、ベアチップ実装に適した両面回路基板である。
また、本発明の多層配線基板は、上記優れた効果を奏す
る両面回路基板により、作製されたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の両面回路基板の製造方法を示す断面図
である。
【図2】上記製造方法を示す断面図である。
【図3】上記製造方法を示す断面図である。
【図4】上記製造方法を示す断面図である。
【図5】上記製造方法により製造された両面回路基板を
示す断面図である。
【図6】本発明の両面回路基板の別の製造方法を示す断
面図である。
【図7】上記別の製造方法を示す断面図である。
【図8】上記別の製造方法を示す断面図である。
【図9】上記別の製造方法を示す断面図である。
【図10】上記別の製造方法により製造された両面回路
基板を示す断面図である。
【図11】本発明の多層配線基板の製造方法を示す断面
図である。
【図12】上記製造方法を示す断面図である。
【図13】上記製造方法により製造された多層配線基板
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 芯材層 2 絶縁層 3a 配線導体
フロントページの続き (72)発明者 桶結 卓司 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 中村 圭 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 5E317 AA21 AA24 BB11 BB12 BB18 BB19 CC22 CC25 CC31 CD27 CD32 5E346 AA02 AA06 AA12 AA15 AA29 AA32 AA43 CC05 CC09 CC10 CC32 CC37 CC38 CC39 CC40 CC41 DD02 EE12 EE13 EE18 FF01 FF04 FF07 FF14 FF18 FF27 GG15 GG19 GG25 GG28 HH16 HH23

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素系繊維とそのバインダ用の有機高分
    子樹脂とからなる芯材層の両面に絶縁層が積層され、こ
    の絶縁層の両面に配線導体が設けられていること特徴と
    する両面回路基板。
  2. 【請求項2】 上記芯材層の厚みが、芯材層と絶縁層と
    の総厚みの10〜98%の範囲に設定されている請求項
    1記載の両面回路基板。
  3. 【請求項3】 上記芯材層を構成する炭素系繊維の含有
    量が、芯材層の10〜75体積%の範囲に設定されてい
    る請求項1または2記載の両面回路基板。
  4. 【請求項4】 予め所定の位置に貫通孔が形成された芯
    材層に絶縁層が積層され、この絶縁層で上記芯材層の貫
    通孔内周面が被覆されて絶縁され、上記貫通孔内周面を
    被覆するように形成された絶縁層の内周面に金属層が形
    成され、この金属層が絶縁層両面の配線導体間の厚み方
    向の電気導通路となっている請求項1〜3のいずれか一
    項に記載の両面回路基板。
  5. 【請求項5】 上記芯材層の貫通孔内周面を絶縁するよ
    うに形成された絶縁層の内部全体が金属で充填されてい
    る請求項4記載の両面回路基板。
  6. 【請求項6】 上記芯材層の熱膨張係数が1.0〜20
    ppm/℃の範囲に設定されている請求項1〜5のいず
    れか一項に記載の両面回路基板。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか一項に記載の複
    数の両面回路基板が接着剤層を介して積層一体化され、
    上記接着剤層には、これを挟む2つの両面回路基板の配
    線導体に当接する部分の所定位置に孔が穿設され、上記
    穿孔部に半田製導電体が設けられ、上記半田製導電体に
    より上記2つの両面回路基板の配線導体が電気的に接続
    されていること特徴とする多層配線基板。
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