JP2001326564A - 半導体集積回路 - Google Patents

半導体集積回路

Info

Publication number
JP2001326564A
JP2001326564A JP2000144569A JP2000144569A JP2001326564A JP 2001326564 A JP2001326564 A JP 2001326564A JP 2000144569 A JP2000144569 A JP 2000144569A JP 2000144569 A JP2000144569 A JP 2000144569A JP 2001326564 A JP2001326564 A JP 2001326564A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
output
clock signal
duty
logic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000144569A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3753925B2 (ja
Inventor
Yoichi Uehara
陽一 上原
Katsumi Yamamoto
克己 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2000144569A priority Critical patent/JP3753925B2/ja
Priority to US09/840,115 priority patent/US6380778B2/en
Priority to KR1020010023973A priority patent/KR20010104218A/ko
Publication of JP2001326564A publication Critical patent/JP2001326564A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3753925B2 publication Critical patent/JP3753925B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K5/00Manipulating of pulses not covered by one of the other main groups of this subclass
    • H03K5/15Arrangements in which pulses are delivered at different times at several outputs, i.e. pulse distributors
    • H03K5/151Arrangements in which pulses are delivered at different times at several outputs, i.e. pulse distributors with two complementary outputs
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K5/00Manipulating of pulses not covered by one of the other main groups of this subclass
    • H03K5/156Arrangements in which a continuous pulse train is transformed into a train having a desired pattern
    • H03K5/1565Arrangements in which a continuous pulse train is transformed into a train having a desired pattern the output pulses having a constant duty cycle
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03LAUTOMATIC CONTROL, STARTING, SYNCHRONISATION, OR STABILISATION OF GENERATORS OF ELECTRONIC OSCILLATIONS OR PULSES
    • H03L7/00Automatic control of frequency or phase; Synchronisation
    • H03L7/06Automatic control of frequency or phase; Synchronisation using a reference signal applied to a frequency- or phase-locked loop
    • H03L7/08Details of the phase-locked loop
    • H03L7/081Details of the phase-locked loop provided with an additional controlled phase shifter
    • H03L7/0812Details of the phase-locked loop provided with an additional controlled phase shifter and where no voltage or current controlled oscillator is used
    • H03L7/0814Details of the phase-locked loop provided with an additional controlled phase shifter and where no voltage or current controlled oscillator is used the phase shifting device being digitally controlled
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03LAUTOMATIC CONTROL, STARTING, SYNCHRONISATION, OR STABILISATION OF GENERATORS OF ELECTRONIC OSCILLATIONS OR PULSES
    • H03L7/00Automatic control of frequency or phase; Synchronisation
    • H03L7/06Automatic control of frequency or phase; Synchronisation using a reference signal applied to a frequency- or phase-locked loop
    • H03L7/08Details of the phase-locked loop
    • H03L7/099Details of the phase-locked loop concerning mainly the controlled oscillator of the loop
    • H03L7/0995Details of the phase-locked loop concerning mainly the controlled oscillator of the loop the oscillator comprising a ring oscillator
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03LAUTOMATIC CONTROL, STARTING, SYNCHRONISATION, OR STABILISATION OF GENERATORS OF ELECTRONIC OSCILLATIONS OR PULSES
    • H03L7/00Automatic control of frequency or phase; Synchronisation
    • H03L7/06Automatic control of frequency or phase; Synchronisation using a reference signal applied to a frequency- or phase-locked loop
    • H03L7/08Details of the phase-locked loop
    • H03L7/099Details of the phase-locked loop concerning mainly the controlled oscillator of the loop
    • H03L7/0995Details of the phase-locked loop concerning mainly the controlled oscillator of the loop the oscillator comprising a ring oscillator
    • H03L7/0996Selecting a signal among the plurality of phase-shifted signals produced by the ring oscillator

Abstract

(57)【要約】 【課題】 “H”期間が長い状態或いは“L”期間が長
い状態の何れの状態にデューティーがずれてもデューテ
ィーを大凡50%に回復する。 【解決手段】 デューティー補正回路は、位相差が大凡
半周期でデューティー比が大凡50%のアナログ相補周
期信号を論理レベルに変換するとき生ずるデューティー
ずれを、例えば直列2段のナンドゲートスタティックラ
ッチを用いて補正する。ナンドゲートスタティックラッ
チは、相補クロック信号の“H”期間が長いときラッチ
動作で大凡デューティー50%補正を行い、相補クロッ
ク信号の“L”期間が長いときインバート動作を行い、
これによって、内部の小さい遅延による微分波形相当の
細いパルスを出すことなく、入力相補クロック信号のレ
ベルとタイミングからの論理動作だけで、“H”期間が
長い状態或いは“L”期間が長い状態の何れの状態に対
しても、デューティーを大凡50%に回復する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クロック信号に同
期動作される論理回路部においてクロック信号のデュー
ティーを望ましいデューティーに再生する技術に関し、
半導体集積回路に適用して有効な技術に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】順序回路と組合せ回路から成る論理回路
では、一般的に順序回路をクロック信号に同期させてラ
ッチ動作させる。論理回路の多くの用途において、前記
クロック信号にはデューティー比50%(ハイレベル及
びローレベル期間に対するハイレベル期間の割合)が望
ましいとされる。例えば、高速動作ロジックICにおい
て、PLLあるいは周波数プログラマブル等の発振回路
を内部に持ちそこからクロックが供給されるもので、V
CO/ICO等の発振回路が差動形式の回路を用いるこ
とにより、位相差/デューティ比ともに50%の相補ク
ロック信号を発生させることができる。しかしながら、
その後段の、ロジックレベル変換回路や、ロジック部内
でのクロック選択回路等の組合せ論理において、クロッ
ク信号の立ち上がり伝播遅延時間tpLHと立ち下がり
伝播遅延時間tpHLとの差に起因するデューティずれ
が生ずる。
【0003】上記デューティーずれは論理回路の動作速
度に影響を与える。すなわち、一般に、高速動作論理回
路における高速化の限界は、第1に、フリップフロップ
のクロック信号入力端子から、フリップフロップのデー
タ出力、後段の組合せ論理、及び次段フリップフロップ
のデータ入力端子までの遅延時間と、次段側フリップフ
ロップのデータ入力のセットアップ時間と、クロックス
キューと、を加算(加減算)した値が論理回路内におい
て最大となるパス(いわゆるクリティカルパス)に対
し、その遅延時間等の合計で決まる。この値はクロック
パルスの周期に対して最小値(動作周波数としては最大
値)が決まる。
【0004】それに加えて第2に、各フリップフロップ
のクロック入力波形の“H(ハイレベル)”幅、“L
(ローレベル)”幅にそれぞれ動作可能な最小値があ
り、クロックのデューティ比が50%からずれている場
合は、クロック幅の観点で先に高速動作限界が決まるこ
ともある。この値はクロックパルスの周期ではなく、
“H”幅、“L”幅それぞれに対して最小値が決まって
いる。
【0005】クロック信号のデューティ比は、クロック
発生回路の構成、およびクロック発生回路後段の論理回
路内におけるtpLHとtpHLのずれの両方で決ま
る。
【0006】高速動作マージンを採る、もしくは最高動
作周波数を上げるためには、クロックのデューティ比は
50%に近いことが望ましい。また、あるノードでデュ
ーティ比50%になっていた場合、その後段ではtpL
HとtpHLの差ができるだけないことが望ましく、換
言すれば、できるだけ後段すなわちフリップフロップの
クロック入力端子に近いノードでデューティ比50%を
達成できることが望ましい、という点が本発明者によっ
て明らかにされた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】デューティー比50%
を極力達成するには、例えば発振周波数を2倍とし、こ
れを後段のロジック回路で2分周することも考えられる
が、HDD(ハード・ディスク・ドライブ)やDVD
(ディジタル・ビデオ・ディスク)などのリードチャン
ネルLSIのような高速動作される応用では、発振周波
数を更に2倍にするのは、現実的に困難であり、また、
消費電力やEMI(電磁波妨害)の観点からも望ましく
ない。
【0008】本発明者は本願発明を完成させた後、第1
乃至第3の公開公報の存在を認識した。第1の公開公報
である特開平7−30380号公報には2相クロック信
号で制御されるマスタラッチとスレーブラッチ間でデー
タを誤って伝送されないようにするラッチ技術が記載さ
れる。第2の公開公報である特開平8−88545号公
報にはバッファに入ったパルス信号をデューティー比を
崩さずに後段に伝送する技術が記載され、エッジ検出回
路とラッチ回路の直列接続回路によってデューティー比
補正回路を構成している。第3の公開公報である特開平
7−212224号公報にはデューティー比50%の出
力を形成する電圧制御発振器について記載されている。
【0009】特に、第3の公開公報には、差動のアナロ
グ入力端子に結合された容量素子の充放電によって得ら
れる差動の周波数信号をコンパレートして相補アナログ
信号を形成し、これを、一対のナンドゲートを交差結合
させたラッチ回路を直列2段用いて波形整形する。波形
整形された相補クロック信号の間にはゲート1段分の遅
延がある。波形整形した相補クロック信号は2入力ナン
ドゲートに入力され、前記2入力ナンドゲートの出力
に、前記入力された相補クロック信号相互間のゲート遅
延に相当する幅の狭いクロックを形成し、これを2分周
して、デューティー比50%のクロック信号を形成する
ものである。更に、直列2段の前記ラッチ回路の終段か
らの相補出力は、前記容量素子を充放電させるためのス
イッチ回路を相補的に動作させるために帰還されてい
る。この構成において、直列2段で配置されたナンドゲ
ートによるラッチ回路は、コンパレータのアナログ出力
を受け、このアナログ出力に対する波形整形を目的と
し、さらに、波形整形された相補出力はコンパレータの
入力側に配置された容量素子の充放電用電流スイッチ回
路の相補スイッチ制御信号として帰還されるから、この
直列2段のランドラッチ回路は、前記帰還系から分離し
て把握できる構成要素にはなり得ない。
【0010】以下の説明から明らかなように、本願発明
は上記公開公報に記載の発明とは技術的思想を異にし、
また、それらの記載に基づいて容易に考えられるもので
もないと、確信する。
【0011】本発明の目的は、相補クロック信号を入力
して論理動作を行う論理回路部においてクロック信号の
デューティー比が崩れても順序回路の近傍でクロック信
号のデューティー比を望ましい状態であるデューティー
比大凡50%に回復することが容易なデューティー回復
技術、そしてこれを適用した半導体集積回路を提供する
ことにある。
【0012】本発明の目的は、クロック信号のデューテ
ィー比が大凡50%から大きくなっても小さくなっても
そのデューティー比を望ましい大凡50%の状態に回復
することが容易なデューティー回復技術、そしてこれを
適用した半導体集積回路を提供することにある。
【0013】本発明の前記並びにその他の目的と新規な
特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるで
あろう。
【0014】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記
の通りである。
【0015】〔1〕本発明の第1の観点はデューティー
補正に直列2段のスタティックラッチを用いる。即ち、
半導体集積回路は、位相差が大凡半周期でデューティー
比が大凡50%の相補周期信号を発生する発振回路
(2)と、前記発振回路から出力される相補周期信号を
所定の論理レベルに変換して位相差が大凡半周期の相補
クロック信号を出力する出力変換回路(3)と、前記出
力変換回路から出力される相補クロック信号を入力して
論理動作を行う論理回路部(4)とを有する。前記論理
回路部は、少なくとも出力変換回路で生ずる相補クロッ
ク信号のデューティーずれを補正して大凡50%に回復
するデューティー補正回路(5)を含む。デューティー
補正回路は、前記出力変換回路を経た相補クロック信号
を入力する第1論理段(44,54)と、前記第1論理
段の出力を入力する第2論理段(45,55)を有す
る。第1論理段は、第1の論理値の期間が大凡50%の
デューティー比における第1の論理値の期間よりも短く
されるデューティー比の相補クロック信号に対しては大
凡50%のデューティー比へ補正し、前記第1の論理値
の期間が大凡50%のデューティー比における第1の論
理値の期間よりも長くされるデューティー比の相補クロ
ック信号に対しては大凡50%のデューティー比より第
1の論理値の期間を短く補正する論理動作を行う。第2
論理段は、前記第1論理段から出力される相補クロック
信号を入力し、第1の論理値の期間が大凡50%のデュ
ーティー比における第1の論理値の期間よりも短くされ
るデューティー比の相補クロック信号に対しては大凡5
0%のデューティー比へ補正し、デューティー比が大凡
50%の相補クロック信号に対しては論理値反転を行な
って出力する。
【0016】ナンドゲートを利用する場合、図1に例示
されるように、第1論理段は、相互に一方のナンドゲー
トの出力が他方のナンドゲートの入力に帰還接続され夫
々のナンドゲートの他方の入力に前記位相差が大凡半周
期の相補クロック信号が供給される第1のナンドラッチ
回路(44)として構成し、第2論理段は、相互に一方
のナンドゲートの出力が他方のナンドゲートの入力に帰
還接続され夫々のナンドゲートの他方の入力に前記第1
のナンドラッチ回路の夫々のナンドゲートの出力が供給
される第2のナンドラッチ回路(45)として構成して
よい。この構成によれば、図13に例示されるように、
“H”期間が長い相補クロック信号に対して、第1のナ
ンドラッチ回路はラッチ動作を行なうことによって、相
補入力クロック信号のデューティー比を大凡50%に回
復する。大凡デューティー比50%に回復された相補ク
ロック信号に対して第2のナンドラッチ回路はインバー
タとして作用し、第2のナンドラッチ回路から、デュー
ティー50%に回復された相補クロック信号が得られ
る。一方、図14に例示されるように“L”期間が長い
相補クロック信号に対して第1のナンドラッチ回路は、
インバータ動作を行なうことになり、これによって入力
相補クロック信号の極性が反転される。第1のナンドラ
ッチ回路で極性反転された相補クロック信号を入力する
第2のナンドラッチ回路は、“H”期間の長い相補クロ
ック信号に対するラッチ動作を行なうことにより、前述
と同様に、相補クロック信号のデューティーを大凡50
%に回復する。このように、“H”期間が長い状態或い
は“L”期間が長い状態の何れの状態にデューティーが
ずれてもデューティーを大凡50%に回復することがで
きる。しかも組合せ回路による論理動作だけで比較的簡
単にデューティーを回復させることができる。
【0017】ノアゲートを利用する場合、図15に例示
されるように、第1論理段は、相互に一方のノアゲート
の出力が他方のノアゲートの入力に帰還接続され夫々の
ノアゲートの他方の入力に前記位相差が大凡半周期の相
補クロック信号が供給される第1のノアラッチ回路(5
4)として構成し、第2論理段は、相互に一方のノアゲ
ートの出力が他方のノアゲートの入力に帰還接続され夫
々のノアゲートの他方の入力に前記第1のノアラッチ回
路の夫々のノアゲートの出力が供給される第2のノアラ
ッチ回路(55)として構成してよい。この構成によれ
ば、ノアラッチ回路は、“L”期間が長い相補クロック
信号に対してラッチ動作を行ない、“H”期間が長い相
補クロック信号に対してインバータ動作を行ない、ナン
ドラッチ回路の場合とは極性が逆になるが、結果とし
て、相補入力クロック信号のデューティーを大凡50%
に回復する。
【0018】前記ナンドラッチ回路又はノアラッチ回路
はスタティックラッチ形態を有しているからゲート1段
分の遅延に相当するデューティーずれを生ずることにな
る。このデューティーずれを極力小さくする手段とし
て、前記第2のラッチ回路(第2のナンドラッチ回路、
第2のノアラッチ回路)の夫々の出力に、ナンドラッチ
回路の場合は論理閾値電圧が電源電圧の中間レベルより
も高く設定されたインバータを接続し、ノアラッチ回路
の場合は論理閾値電圧が電源電圧の中間レベルよりも低
く設定されたインバータを接続するとよい。或いは、前
記第1及び第2のラッチ回路(44,45)のナンドゲ
ートの論理閾値電圧を電源電圧の中間レベルよりも高く
設定すればよい。また、前記第1及び第2のラッチ回路
(54,55)のノアゲートの論理閾値電圧を電源電圧
の中間レベルよりも低く設定すればよい。
【0019】デューティーずれはクロック選択やクロッ
ク供給停止などを制御するクロック制御論理回路でも生
ずる。これによるデューティーずれも回復対象とする場
合には、前記第1のラッチ回路(44,54)の入力に
は夫々クロック制御論理回路(56A,56B)を介し
て前記位相差が大凡半周期の相補クロック信号が供給さ
れるようにすればよい。要するに、論理回路部のフリッ
プフロップに近付けてデューティー補正回路を配置す
る。
【0020】〔2〕本発明の第2の観点は相補クロック
信号における短い方の“H”期間の抽出又は短い方の
“L”期間の抽出及び反転を行なって、或いはその逆に
短い方の“L”の抽出又は短い方の“H”期間の抽出及
び反転を行なって、大凡デューティー50%の回復を図
ろうとするものである。即ち、半導体集積回路は、位相
差が大凡半周期でデューティー比が大凡50%の相補周
期信号を発生する発振回路と、前記発振回路から出力さ
れる相補周期信号を所定の論理レベルに変換して位相差
が大凡半周期の相補クロック信号を出力する出力変換回
路と、前記出力変換回路から出力される相補クロック信
号を入力して論理動作を行う論理回路部とを有する。前
記論理回路部は、前記出力変換回路で生ずる相補クロッ
ク信号のデューティーずれを補正して大凡50%に回復
するデューティー補正回路を含む。前記デューティー補
正回路は、図27に例示されるように、前記相補クロッ
ク信号のデューティー比を判定し、第1の論理値の期間
が大凡50%のデューティー比における第1の論理値の
期間よりも短くされるデューティー比の相補クロック信
号に対しては大凡50%のデューティー比より第1の論
理値の期間を短く維持し、前記第1の論理値の期間が大
凡50%のデューティー比における第1の論理値の期間
よりも長くされるデューティー比の相補クロック信号に
対しては大凡50%のデューティー比より第1の論理値
の期間を短く補正する論理動作を行う第1論理段(11
0)と、前記第1論理段から出力される相補クロック信
号を入力しデューティー比を大凡50%とする補正を行
って出力する第2論理段(111)とを含む。
【0021】前記デューティー補正回路の具体的な態様
によれば、位相差が大凡半周期の相補クロック信号の一
方と他方の反転信号とを入力する第1のナンドゲート
(70)と、前記位相差が大凡半周期の相補クロック信
号の前記他方と前記一方の反転信号とを入力する第2の
ナンドゲート(71)と、によって第1の論理段を構成
する。前記第1のナンドゲートの出力によってスイッチ
制御され電源電圧と出力端子に接続された第1導電型の
第1のトランジスタ(72)と、前記第2のナンドゲー
トの出力の反転信号によってスイッチ制御され回路の接
地電圧と前記出力端子に接続された第2導電型の第2の
トランジスタ(73)とによって第2の論理段を構成す
る。前記出力端子には容量(74)が接続される。容量
(74)は、寄生容量のみを用いて半導体集積回路のレ
イアウト上で明示的に素子をレイアウトしないこともあ
るが、明示的に容量を設けた場合と動作は同じである。
【0022】前記第2の論理段には、図30に例示され
るように、相互に一方のナンドゲート(78)の出力が
他方のナンドゲート(79)の入力に帰還接続され夫々
のナンドゲートの他方の入力に前記第及び第2のナンド
ゲートの出力信号が供給されるナンドラッチ回路を採用
してもよい。このとき、容量は必須ではない。
【0023】〔3〕本発明による第3の観点の半導体集
積回路は、位相差が大凡半周期でデューティー比が大凡
50%の相補周期信号を発生する発振回路と、前記発振
回路から出力される相補周期信号を所定の論理レベルに
変換して位相差が大凡半周期の相補クロック信号を出力
する出力変換回路と、前記出力変換回路から出力される
相補クロック信号を入力して論理動作を行う論理回路部
とを有する。前記論理回路部は、前記出力変換回路で生
ずる相補クロック信号のデューティーずれを補正して大
凡50%に回復するデューティー補正回路を含む。前記
デューティー補正回路は、図32に例示されるように、
位相差が大凡半周期の相補クロック信号をそれぞれ2分
周するフリップフロップ(80,81)と、前記フリッ
プフロップの出力を2入力とし、2入力の一致、不一致
毎にクロック信号を状態変化させて出力する論理ゲート
回路(82)とを含んで成る。前記発振回路は例えばP
LL回路の電圧制御発振器である。
【0024】〔4〕前記第1及び第2の観点を共に含む
上位概念的に把握した発明によれば、半導体集積回路
は、位相差が大凡半周期でデューティー比が大凡50%
の相補周期信号を発生する発振回路と、前記発振回路か
ら出力される相補周期信号を所定の論理レベルに変換し
て位相差が大凡半周期の相補クロック信号を出力する出
力変換回路と、前記出力変換回路から出力される相補ク
ロック信号を入力して論理動作を行う論理回路部とを有
する。前記論理回路部は、前記出力変換回路で生ずる相
補クロック信号のデューティーずれを補正して大凡50
%に回復するデューティー補正回路を含む。前記デュー
ティー補正回路は、前記出力変換回路を経た相補クロッ
ク信号を入力する第1論理段と、前記第1論理段の出力
を入力する第2論理段を有する。前記第1論理段は、前
記相補クロック信号のデューティー比を判定し、第1の
論理値の期間が大凡50%のデューティー比における第
1の論理値の期間よりも短くされるデューティー比の相
補クロック信号に対しては大凡50%のデューティー比
へ補正し或いは大凡50%のデューティー比より第1の
論理値の期間を短く維持し、前記第1の論理値の期間が
大凡50%のデューティー比における第1の論理値の期
間よりも長くされるデューティー比の相補クロック信号
に対しては大凡50%のデューティー比より第1の論理
値の期間を短く補正する論理動作を行う。前記第2論理
段は、前記第1論理段から出力される相補クロック信号
を入力しデューティー比を大凡50%にして出力する。
【0025】
【発明の実施の形態】図1には本発明に係る半導体集積
回路におけるクロック系が例示される。半導体集積回路
1は、発振回路2、出力変換回路3、及び論理回路4を
有する。発振回路2は、位相差が大凡半周期(単に位相
差180°とも称する)でデューティー比が大凡50%
の相補周期信号(単に差動信号とも称する)を発生す
る。相補周期信号はアナログ信号である。出力変換回路
3は前記発振回路2から出力される差動信号を所定の論
理レベルに変換して位相差180°の相補クロック信号
を出力する。論理回路4は、前記出力変換回路3から出
力される相補クロック信号を入力して論理動作を行う。
前記論理回路4は出力変換回路3から出力される位相差
180°の相補クロック信号のデューティー比が大凡5
0%からずれていてもこれを大凡50%に回復するデュ
ーティー補正回路5と、代表的に示されたDラッチのよ
うなフリップフロップ6及び組合せ回路7とを有する。
デューティー補正回路5から出力されるクロック信号は
例えばフリップフロップ6のクロック端子CKに供給さ
れる。デューティー補正回路5の詳細は後述する。
【0026】前記発振回路2は例えば周波数可変の電圧
制御発振器(VCO)又は電流制御発振器(ICO)で
ある。このような発振回路2及び出力変換回路3は例え
ばPLL回路10に含まれる。PLL回路10は図2に
例示されるように、発振回路2の発振出力が位相比較回
路11に帰還され、帰還された発振出力と入力信号との
位相が比較され、位相差の情報がループフィルタ12を
通して発振回路2に与えられる。位相比較器11への帰
還信号は図2の発振回路2から直接でなくても良く、図
3のように出力変換回路3の出力、或いは更に後段の論
理回路部4から帰還させてもよい。また、発振回路2の
発振周波数は入力信号周波数と等倍に限らず、図3のよ
うに、帰還経路に分周比nの分周器13を入れて発振回
路2の発振周波数を入力信号周波数のn逓倍にすること
も可能である。
【0027】図4には発振回路2の一例が示される。同
図に示される発振回路2は、帰還接続した3段の差動回
路15を用いてリングオシレータとして構成される。各
差動回路15は、電源電圧Vccからの電流I0の電流
源16に差動入力MOSトランジスタ17,18のソー
スが共通接続され、夫々のMOSトランジスタ17,1
8のドレインには電流I0/2の電流源19,20を介
して回路の接地電位GNDに接続される。夫々のMOS
トランジスタ17,18のドレインには、遅延成分とし
ての容量成分21,22が結合され、また、ハイ側クラ
ンプ電圧VHとロー側クランプ電圧VLが印加される。
【0028】差動回路15を更に多段にすることによ
り、クランプ電圧VH、VLでとどまる時間が長くなり
発振動作の安定性は改善される。その段数の短い3段は
最高発振周波数が最も高くなる。図4では差動入力MO
Sトランジスタ17,18にpチャンネル型MOSトラ
ンジスタを用いた構成としたが、nチャンネル型MOS
トランジスタを用いる構成、バイポーラトランジスタ
(NPN、PNP)を用いる構成にしてもよい。前記容
量成分21,22は、寄生容量のみを用いて半導体集積
回路のレイアウト上で明示的に素子をレイアウトしない
こともあるが、明示的に容量を設けた場合と動作は同じ
である。
【0029】前記電流源19,20をnチャンネル型M
OSトランジスタによるカレントミラー回路で構成する
と、その各nチャンネル型MOSトランジスタのドレイ
ン電流がゼロのときのVDS(ドレイン・ソース間電
圧)がほぼゼロ電圧になり、ペア性も良いから、これに
着目すれば、ロウ側クランプ電圧VLの生成回路を省略
しても、同様に動作する。図4の構成に対しMOSトラ
ンジスタの導電型と電源の極性を入換えた場合には、ハ
イ側クランプ電圧VHの生成回路を省略してよい。
【0030】図4の構成において、電流源16の電流I
0と電流源19,20の電流I0/2とを連動して変化
させることにより発振回路2を可変周波数発振回路(I
CO)として構成することができる。また、図4の構成
において、ハイ側クランプ電圧VH或いはロー側クラン
プ電圧VL、又はその両方を変化させれば発振回路2を
VCOとして動作させることができるが、この回路構成
では電流を変化させた方が動作レンジが広くなる。
【0031】図5には図4の発振回路2の動作波形が例
示される。図4の回路構成において動作レンジは、通
常、電流を変化させた場合の方が広い。この回路では、
各差動段15の左右に示されている素子17,21,1
9と素子18,22,20とのペア性が確保されること
により、ノードNa,Nbに得られる相補クロック信号
は大凡50%のデューティ比になっている。デューティ
ー比の崩れは前記素子のペア性のずれに起因する僅かな
分だけである。発振回路2のノードNa,Nbに得られ
る相補クロック信号の位相差は180°にされる。
【0032】図6には前記出力変換回路3の一例が示さ
れる。出力変換回路3は、定電流源25にソースが結合
されたpチャンネル型差動入力MOSトランジスタ2
6,27のゲートに前記発振回路2のノードNa,Nb
から相補クック信号が供給される。差動入力MOSトラ
ンジスタ26,27のドレインはnチャンネル型差動入
力MOSトランジスタ28,29のゲートに接続され、
当該差動入力MOSトランジスタ28,29にはpチャ
ンネル型カレントミラー負荷MOSトランジスタ30,
31が設けられる。同様に、前記差動入力MOSトラン
ジスタ26,27のドレインはnチャンネル型差動入力
MOSトランジスタ32,33のゲートに接続され、当
該差動入力MOSトランジスタ32,33にはpチャン
ネル型カレントミラー負荷MOSトランジスタ34,3
5が設けられる。負荷MOSトランジスタ31、35に
流されるミラー電流の作用により、Na電位がNb電位
より高い時刻においては前段の負荷MOSトランジスタ
31のドレイン電圧は次段の負荷MOSトランジスタ3
5のドレイン電圧に比べて高くされ、またNa電位がN
b電位より低い時刻においてはその逆に負荷MOSトラ
ンジスタ31のドレイン電圧は次段の負荷MOSトラン
ジスタ35のドレイン電圧に比べて低くされ、その結果
負荷MOSトランジスタ31、35のドレイン電圧を入
力とするCMOSインバータ36,37によって、ノー
ドNg,NhにCMOSレベルの相補クロック信号が出
力される。CMOSインバータ36,37の動作電源は
電源電圧Vdd,回路の接地電圧Vssである。尚、3
8,39で示されるトランジスタは前記差動入力MOS
トランジスタ26,27のドレインに結合されたnチャ
ンネル型のダイオード接続MOSトランジスタである。
【0033】この出力変換回路3により、発振回路の発
振振幅の相補クロック信号のレベルがCMOSロジック
レベルに変換される。ここで、相補クロック信号が出力
変換回路3を通るとき、tpLHとtpHLに相違を生
じ、ノードNg,Nhに得られる相補クロック信号のデ
ューティー比が大凡50%からずれることが多くなる。
tpLHとtpHLの相違は、信号がハイレベルからロ
ーレベルに変化するときと、ローレベルからハイレベル
に変化するときの各電流経路における電流比が相違して
いたり、CMOSインバータの論理閾値電圧が中心から
ずれているようなことに起因して生ずる。図7には例え
ば前者の要因によってデューティー比が50%からずれ
るときに様子が示される。(A)はデューティー比50
%であるが、(B)はtpLHとtpHLの差によりデ
ューティー比は50%からずれている。
【0034】《ナンドラッチ直列2段のデューティー補
正回路》図1にはデューティー補正回路5の第1の例が
示される。同図に示されるデューティー補正回路5はナ
ンドゲート40,41から成る第1のナンドラッチ回路
44と、ナンドゲート42,43から成る第2のナンド
ラッチ回路45との直列回路によって構成される。第1
のナンドラッチ回路44は相互に一方のナンドゲート4
0,41の出力が他方のナンドゲート41,40の第1
入力に帰還接続され夫々のナンドゲート40,41の第
2入力に前記出力変換回路3からの位相差180°の相
補クロック信号が供給される。第2のナンドラッチ回路
45は、相互に一方のナンドゲート42,43の出力が
他方のナンドゲート43,42の第1入力に帰還接続さ
れ夫々のナンドゲート42,43の第2入力に前記第1
のラッチ回路の夫々のナンドゲート40,41の出力が
供給される。
【0035】図1のデューティー補正回路の作用を理解
し易くするために、先ず、ナンドラッチ回路の機能説明
を行なう。図8にはナンドラッチ回路とその真理値表が
示される。図8の真理値表の*部分に示されるように、
(入力1,入力2)=(“L”,“L”)については、
出力1、出力2がHとなるが、この後、入力1,2が
“H”変化される時刻の順序によって出力が変わり、双
方に入力が同時に“H”に変化しようとする場合には出
力は不定になるから、ラッチとして動作させたい場合
は、(入力1,入力2)=(“L”,“L”)の状態に
入ることは一般に推奨されていない。またこのため通常
は使用されていない。
【0036】従ってラッチとして動作する場合は、図9
に例示されるように、(入力1,入力2)=(“H”,
“H”)をベース状態とし、動作中にどちらか一方の入
力のみが(比較的短い時間だけ)Lになるような入力の
組合せに対して動作する。
【0037】一方、(入力1,入力2)=(“L”,
“L”)をベースとしたの場合はどのような動作をする
かは、入力信号の順序やそもそもの入力信号“H”/
“L”や出力信号“H”/“L”にアプリケーション上
どのような意味を与えるかによって変わってくるが、動
作の一例として比較的意味が単純な、一方の入力を
“L”に固定した場合の動作が図10に示される。図1
0において、入力2=“L”固定されているので、出力
2は“H”固定となり、出力1は入力1のインバート動
作となる。
【0038】上記の点をタイミング的に考えてみると、
図9のラッチ動作の場合は、たとえば入力2が“H”→
“L”(時刻ti)の場合で見ると、(入力1,入力
2,それまでの出力1,それまでの出力2)=
(“H”,“H”(→“L”),“H”,“L”)の組
合せの場合に限り、入力2のタイミングエッジ信号が出
力1、出力2の両方に伝達されていることがわかる。同
様に、入力1が“H”→“L”(時刻tj)の場合で見
ると、(入力1,入力2,それまでの出力1,それまで
の出力2)=(“H” (→“L”),“H”,
“L”,“H”)の組合せの場合に限り、入力1のタイ
ミングエッジ信号が出力1、出力2の両方に伝達されて
いることがわかる。
【0039】一方で、図10のインバート動作の場合
は、入力1のタイミングエッジ信号は“H”→“L”、
“L”→“H”、ともに出力1に伝達されていることが
わかる。
【0040】VCO(ICO)は差動形式のアナログ動
作をしているので、発振回路2においては、2つのノー
ドNa,Nbには、相互間の位相差が180度の関係を
満たし、デューティー比も大凡50%の相補クロック信
号が得られる。すなわち、一方のノードNaの出力の
“H”→“L”のタイミングと、もう一方のノードNb
の出力の“H”→“L”のタイミングの関係は位相差の
180度で大凡デューティ50%関係を満たしている。
デューティー比が大凡50%とは、例えば、デューティ
ー50%に対してデューティー補正回路5におけるゲー
ト1段分の遅延による誤差が含まれているような状態を
意味する。
【0041】デューティー比を大凡50%とする相補ク
ロック信号が、VCO2から出力変換回路3及び論理回
路部4のロジック回路に入力されて伝播されると、
“L”→“H”と“H”→“L”の遷移において回路内
の各デバイスの動作が違うため、tpLHとtpHLが
相違することによってデューティー比が大凡50%のク
ロック信号に更にデューティずれを生ずる。デューティ
ー補正回路5は、そのようにデューティーずれを生じて
いても実質的に180°の位相差を有する相補クロック
信号の夫々の信号の入力の“H”→“L”のタイミング
を一つの信号に合成して、大凡50%のデューティ比を
回復するものである。“L”→“H”のタイミングを一
つの信号に合成しても同じである。
【0042】ここで上記の、図9のラッチ動作と図10
のインバート動作を組合せることにより、前記合成結果
を出力とした場合、図11に例示されるように、出力1
の“H”→“L”のタイミングを入力2の“H”→
“L”で得て、同じく出力1の今度は“L”→“H”の
タイミングを入力1の“H”→“L”から得れば、合成
後の出力1には大凡デューティ比50%が回復可能であ
る。出力2に関しては、出力2の“H”→“L”のタイ
ミングを入力1の“H”→“L”で得て、同じく出力2
の今度は“L”→“H”のタイミングを入力2の“H”
→“L”から得られる。
【0043】図11の動作は、入力される相補信号の位
相差が大凡180度(デューティ50%が得られる関
係)にあって、2つの信号それぞれがデューティ比とし
て“H”の期間が“L”の期間よりも長い場合に成り立
つ。この入出力条件だけの組合せであればラッチと同様
の動作であるが、入力としての相補クロック信号は常に
“H”に期間が長いように制御されている必要がある。
これに対して“L”の期間の方が長い場合の動作例が図
12に示される。”L”が長い場合は、例えば入力1→
出力1に着目すると、入力2が”L”のとき、入力1→
出力1がインバータとして動作する部分が50%を超え
(入力”L”が長いため)、かつ残りの期間は今度は入
力1が”L”になっている(従って出力1=H)ので、
結局入力1→出力1は全期間でインバータとして動作す
る。入力2→出力2も同様であり、このような入力条件
では入力1/入力2→出力1/出力2はインバータと同
様な波形にされる。
【0044】ナンドラッチ1段の作用を基礎として、今
度は直列2段のナンドラッチ回路44,45によるデュ
ーティー補正作用を図13及び図14に基づいて説明す
る。出力変換回路3からデューティー補正回路5に入る
クロック信号は、差動クロック信号(相補クロック信
号)であって、2つの信号間は位相差180°にある
が、デューティー比は大凡50%からずれれば、差動関
係にある相補クロック信号の一方で“H”期間が長けれ
ば、相補クロック信号の他方でも同様に“H”期間が長
くなっている。図13に例示されるように、“H”期間
が長い場合は、IN1/IN2→ND1/ND2で図1
1と同様に大凡デューティ比50%が回復できる。一旦
デューティ50%になればND1/ND2→OUT1/
OUT2のような第2段目のナンドラッチ回路45を通
しても、インバータとして動作して極性が反転するのみ
で大凡デューティ比50%の関係は維持される。
【0045】一方、図14に例示されるように、“L”
期間が長い場合は、図12の動作と同様に、IN1/I
N2→ND1/ND2においてたとえばIN1→ND1
に着目すると、IN2が“L”でIN1→ND1がイン
バータとして動作する部分が50%を超え(入力“L”
が長いため)、かつ残りの期間は今度はIN1が”L”
になっている(従ってND1=“H”)ので、結局IN
1→ND1は全期間でインバータとして動作する。IN
2→ND2も同様であり、このような入力条件ではIN
1/IN2→ND1/NDA2はインバータと同様な波
形がND1/ND2に出力される。ND1/ND2では
極性が逆になり、今度は”H”が長い波形になり、かつ
差動の2つの信号間は位相差180度にある。従って、
“L”期間が短くなるような入力条件でも、図14に例
示される如く、大凡デューティ比50%が回復できる。
【0046】図13の出力OUT1,OUT2と図14
の出力OUT1,OUT2は入力IN1,IN2のエッ
ジ変化に対して逆エッジになっている。逆エッジであっ
ても、ここで再生若しくは補正されるクロック信号が論
理回路部における基準クロックのような用い方をされる
から何ら支障ない。また、図3のように発振回路2がP
LL回路を構成するとき、デューティー補正回路5の出
力OUT1をPLL回路の位相比較回路11に帰還し、
かつそれと同相または反転の一定のクロック信号を後段
の論理回路部に送ることにより、デューティー補正回路
5の出力の位相が基準信号と一定の位相関係で固定する
ようなクロック信号を論理回路部に供給可能になる。
【0047】発振回路2から供給される相補クロック信
号のデューティ比が元々ほとんど50%近くにされてい
て、ジッタやノイズで図13と図14の動作が途中で切
替るような場合を想定しても、位相差が180°である
からどちらでも出力波形は同等になり、従って出力のデ
ューティ比はこの場合でも発振回路2からのジッタやノ
イズによる位相差の僅かなずれ分以上には劣化しない。
【0048】《ノアラッチ直列2段のデューティー補正
回路》図15にはデューティー補正回路5の第2の例が
示される。デューティー補正回路5はノアゲートラッチ
で構成することも可能である。同図に示されるデューテ
ィー補正回路5はノアゲート50,51から成る第1の
ノアラッチ回路54と、ノアゲート52,53から成る
第2のノアラッチ回路55との直列回路によって構成さ
れる。第1のノアラッチ回路54は相互に一方のノアゲ
ート50,51の出力が他方のノアゲート51,50の
第1入力に帰還接続され夫々のノアゲート50,51の
第2入力に前記出力変換回路3からの位相差180°の
相補クロック信号が供給される。第2のノアラッチ回路
55は、相互に一方のノアゲート52,53の出力が他
方のノアゲート53,52の第1入力に帰還接続され夫
々のノアゲート52,53の第2入力に前記第1のノア
ラッチ回路の夫々のノアゲート50,51の出力が供給
される。
【0049】夫々のノアラッチ回路54,55の作用
は、ナンドラッチ回路の説明から容易に類推され得るよ
うに、差動入力信号のデューティの”L”期間が長い場
合には、図16に例示されるようなラッチ動作(図11
の説明に類似)とされる。逆に、差動入力信号のデュー
ティの“H”期間が長い場合には、特に図示はしない
が、図12の説明と同様にインバータとして機能され
る。これより、図15のデューティー補正回路は、特に
図示はしないが、“L”期間が長い相補クロック信号に
対して、図13で説明したのと同様に、第1段目のノア
ラッチ回路54で大凡デューティー比50%に、次段ノ
アラッチ回路55で反転され、位相差180°が保たれ
た大凡デューティー比50%の相補クロック信号が再生
される。また、図15のデューティー補正回路5は、特
に図示はしないが、“H”期間が長い相補クロック信号
に対して、図14で説明したのと同様に、第1段目のノ
アラッチ回路54で相補クロック信号を反転し、次段ノ
アラッチ回路55で大凡デューティー比50%の相補ク
ロック信号が再生する。
【0050】デューティー補正回路5をノアラッチ回路
で構成しても、ナンドラッチ回路を用いた回路に比べて
対応する極性が逆になる点が相違するだけであるから、
それと同様のデューティー補正機能を実現することがで
きる。
【0051】《クロック制御論理の前置》通常、半導体
集積回路においては、クロック信号は後段の論理回路部
の各フリップフロップのクロック入力端子に供給される
前に適宜の組合せ回路を通る場合が多い。例えば、クロ
ック信号の選択や停止/印加の制御、或いは分周比を変
える選択制御、また、通常クロック信号とテスト時のテ
ストクロック信号の選択、内部発振クロック信号と外部
入力クロック信号の選択、などを行なう組合せ回路が介
在される。クロック信号がそのような組合せ回路を通る
とき、tpLHとtpHLの値が異なると、後段の論理
回路に伝達されるクロック信号はその分だけ更にデュー
ティ比がずれる。
【0052】図17にはクロック制御論理がデューティ
ー補正回路に前置される例が示される。図17の例で
は、出力変換回路3から出力される相補クロック信号の
各信号経路に、クロック制御論理回路56A,56Bを
差動化すなわちデュアル化して夫々介在させ、一対のク
ロック制御論理回路56A,56Bから得られる相補ク
ロック信号を前記デューティー補正回路5に供給する。
【0053】ここでクロック制御論理回路56Aにおい
て、出力変換回路3からの入力クロック信号とデューテ
ィー補正回路5への出力クロック信号との間におけるt
pLH1とtpHL1とのずれはデューティ補正回路5
により補正可能である。同様に他方のクロック信号に関
するtpLH2とtpHL2とのずれも補正可能であ
る。これらのずれは、回路内において動作する素子の特
性や動作条件の相違、例えば、一方の信号遷移ではpチ
ャンネル型MOSトランジスタがオンなら、他方の信号
遷移ではnチャンネル型MOSトランジスタがオン、あ
るいはその逆、又は、電圧条件も一方の信号遷移が
“H”側なら、他方の信号遷移では“L”側、あるいは
その逆、などによる相違に起因するから、回路の設計段
階において中心値を合わせるときに工夫が必要であり、
またばらつきも大きくなる。従ってデューティ補正回路
5のデューティ補正の効果は大きい。
【0054】tpLH1とtpLH2のずれは補正でき
ず出力のデューティずれになる。tpHL1とtpHL
2のずれも補正できず出力のデューティずれになる。但
し、これらはいわゆるtpdの回路による差であり、た
とえば回路を同等にしてレイアウトで同じ形状で近接配
置するなど配線を含めてペア性が満たされるような設計
を行なえば、IC内素子のペア性によりこれらの差は十
分小さくすることができる。
【0055】図17の例では×1倍クロックと×1/2
分周クロックから後段へ出力するクロックを選択する組
合せ論理のtpLHとtpHLの差によるデューティず
れを補正する回路の例が示される。クロック制御論理回
路56A,56Bにおいて、アンドゲート57,58、
オアゲート59、及びインバータ60は2入力セレクタ
を構成する。フリップフロップ61は分周回路を構成す
る。図17の回路では、クロック制御論理回路56A,
56Bの中にフリップフロップ61が入っているが、発
振回路2からデューティ補正回路5までの×1倍のメイ
ンのパス(図中太線で表示される経路)にはフリップフ
ロップはなく、この×1倍のメインのパスのクロック信
号に関しては組合せ論理のtpLHとtpHLの差によ
るデューティずれの補正が可能である。
【0056】図18に例示されるようにデューティー補
正回路5の後段にクロック制御論理回路56を配置する
と、このクロック制御論理回路56によりtpLHとt
pHLの値が異なってクロック信号にデューティずれが
残ってしまう。
【0057】図19には通常クロック信号とテストクロ
ック信号と択一的に選択するセレクタの一例が示され
る。このセレクタは前記クロック制御論理回路56A,
56B,56の別の例である。
【0058】《ゲート遅延によるデューティーずれ対
策》以上説明したナンドラッチやノアラッチ形態のデュ
ーティー補正回路5では、ゲートの帰還接続に起因し
て、実際には1ゲートの遅延分だけデューティ比50%
からのずれがある。
【0059】図20には、図1の回路において“H”が
長いような位相差180度の相補クロック信号を入力し
たとき、ゲート遅延も考慮したときの信号波形が示され
る。ここではtpLH、tpHLをほぼ同じ、VLT
(ロジックスレッショルド電圧)を回路内ではVHとV
Lの中央付近(VLT=(VH+VL)/2)とし、さ
らにこの出力を受け取る後段のロジックの入力ノードの
VLTもVLT=(VH+VL)/2とした場合につい
て示す。同図に示されるデューティずれ分はデューティ
ー50%に対して1ゲート分の遅延時間に相当する。
【0060】図21には図1の回路において“L”の期
間が長いような位相差180度の差動クロックを入力し
た場合の例であり、ここでも同様に1ゲート分の遅延時
間に相当するデューティずれを生ずる。
【0061】このずれ分による性能劣化は、相補クロッ
ク信号周波数がある程度以上に高くなる場合に顕在化さ
れる。デューティ比50%をできるだけ確保するには、
VCO/ICOを2倍の周波数で発振させ、その発振出
力を2分周することも考えられるが、実際には2分周回
路も同様に1ゲートの遅延分だけデューティずれがある
から、実質的な意味はないと考えられる。また、回路構
成や回路方式、回路定数設計、(ロジックの)レイアウ
ト、で工夫して、デューティーずれを小さくすることも
可能であるが、限界がある。また、そのようなデューテ
ィーずれを検出して対処しようとする場合には、何らか
の検出手段が必要であり、その場合の問題点は、その検
出手段の中央値がデューティ比50%ちょうどに対応し
ているか、或いはずれている場合にはどの程度かを認識
しなければならない。
【0062】図22にはデューティー補正回路に1ゲー
ト遅延分のデューティずれ対策を施した回路の第1の例
が示される。この例に示される1ゲート遅延分のデュー
ティずれ対策は、1ゲートのtpdの設計中心値がデュ
ーティずれ分の設計中心値であり、1ゲートのtpdの
ばらつき最大値(と各差動部分のペア性)がデューティ
ずれの最大値を決めるファクタになるという点に着目し
ている。ここで閾値の異なるラッチ45とインバータ6
5を接続することにより、デューティずれ分の設計中心
値をよりゼロに近づけ、ひいてはそのばらつきの最大値
に対しても50%からのずれがより小さくされる。即
ち、前記デューティ補正回路5の次段に、VLT(論理
閾値電圧)を高めに設定したインバータ65を設ける。
図22の例で前記インバータ65の出力をCMOSイン
バータ66で増幅してから相補クロック信号として後段
に供給するようになっている。図23にはこのときの波
形図が例示され、インバータ65の論理閾値電圧が高め
に設定されることにより、例えば時刻tiにNE2がナ
ンドゲート43の論理閾値電圧を超えてNE1の変化が
開始されるが、NE2がNF2へ接続されるインバータ
65の論理閾値電圧を超えるのはそれよりも後の時刻で
あり、その後、時刻tjでNE1がNF1へ接続される
インバータ65の論理閾値電圧を超え、時刻tiからt
jまでの時間が今までよりも短くされ、かつNE2がN
F2へ接続されるインバータ65の論理閾値電圧を超え
る時刻がほぼtjに一致するようにインバータ65(2
ヶ)の論理閾値電圧を設定することにより、デューティ
比50%からのずれが小さくされる。
【0063】論理閾値電圧を標準的な値から高めにする
には、pチャンネル型MOSトランジスタとnチャンネ
ル型MOSトランジスタの夫々の閾値電圧を変更し、あ
るいは複数の閾値電圧のデバイスを予め用意しておき後
から何れかを選択できるようにしてもよい。あるいはデ
バイス特性を同じとしてもpチャンネル型MOSトラン
ジスタとnチャンネル型MOSトランジスタのサイズ比
を変えることによっても実現できる。例えば、図24の
(A)において、接続はCMOSインバータと同じであ
るが、通常のインバータにおけるpチャンネル型MOS
トランジスタとnチャンネル型MOSトランジスタのサ
イズ比よりも、○で囲んだpチャンネル型MOSトラン
ジスタをより大きく構成する。また、図24の(B)に
例示されるように、多入力ナンドゲートたとえば3入力
ナンドゲートの入力を短絡させて実効的にトランジスタ
サイズ比を変えたと同様の効果を得ることも可能であ
る。
【0064】前記論理閾値電圧の変更は、図のインバー
タ65に対してだけ実施すればよく、どの程度の変更が
良いかは個別の製造プロセス等に依存する。また、こう
いった意識的にトランジスタサイズ比を変えた論理ゲー
トはtpLHとtpHLの差が変わってきて、かつ負荷
によりその遅延あるいは遅延時間差の変動が大きくなる
傾向にある。したがって、このような追加をする場合
は、図22に例示されるように、そのゲート65の次段
に、近接してたとえばインバータ66を1ヶのみ接続
し、後段への出力OUT1,OUT2はその後から取り
出すようにすれば、ゲート65の負荷が小さくかつ回路
/レイアウトが変わっても、OUT1,OUT2に遅延
時間差の変化がないようにすることが可能になる。
【0065】図25にはデューティー補正回路に1ゲー
ト遅延分のデューティずれ対策を施した回路の第2の例
が示される。この例に示される1ゲート遅延分のデュー
ティずれ対策は、ナンドランチ回路44,45を構成す
るナンドゲート40A〜43Aの論理閾値電圧を低めに
して実現するものである。論理閾値電圧を低めにするに
は、前述の高めにする場合に対して特性的に反対のこと
を実施すればよい。但し、ナンドゲートは図24の
(B)から類推できるように論理閾値電圧は本来高めに
なりがちなので、注意が必要である。
【0066】図25の例でも、論理閾値電圧をずらした
ナンドゲートはtpLHとtpHLの差が変わり、特に
負荷に依存して大きくなる傾向があるので、前の例と同
様に、ナンドゲート42A,43Aの出力NE1,NE
2をCMOSインバータ66で受けてそこから後段に送
るというようにするとよい。図26にはこのときの波形
図が例示され、ナンドゲート40A〜43Aの論理閾値
電圧が高めに設定されることにより、デューティーずれ
が小さくされる。
【0067】以上ではナンドゲートによるデューティ補
正回路5について、1ゲートの遅延時間分のデューティ
ずれの補正方法を説明したが、たとえば図15に示され
るようなノアゲートによるデューティ補正回路5につい
ても、極性および論理閾値電圧の高低をそれぞれ逆にす
ることにより、同様の効果が得られることは明らかであ
る。
【0068】《短い方のパルス期間抽出を用いたデュー
ティー補正回路》図27にはトランスファゲートを用い
たデューティー補正回路が例示される。同図に示される
デューティー補正回路5は、位相差180°の相補クロ
ック信号の一方IN1と他方IN2の反転信号とを入力
する第1のナンドゲート70と、前記位相差180°の
相補クロック信号の他方IN2と一方IN1の反転信号
とを入力する第2のナンドゲート71と、前記第1のナ
ンドゲート70の出力によってスイッチ制御され電源電
圧Vddと出力端子OUT1に接続されたpチャンネル
型のMOSトランジスタ72と、前記第2のナンドゲー
ト71の出力の反転信号によってスイッチ制御され回路
の接地電圧Vssと前記出力端子OUT1に接続された
第2導電型の第2のトランジスタ73とを有する。前記
出力端子OUT1には容量74が接続される。容量74
は、配線の寄生容量或いは次段インバータ75の入力ゲ
ートであってよい。出力端子OUT1の信号はインバー
タ75で増幅されて反転信号OUT2とされる。76〜
78はインバータである。
【0069】図27のデューティー補正回路は第1の論
理段110と第2の論理段111として把握することが
できる。第1の論理段110は、前記相補クロック信号
IN1,IN2のデューティー比を判定し、“L”期間
が大凡50%のデューティー比における“L”期間より
も短くされるデューティー比の相補クロック信号に対し
ては大凡50%のデューティー比より“L”期間を短く
維持し、前記“L”期間が大凡50%のデューティー比
における“L”期間よりも長くされるデューティー比の
相補クロック信号に対しては大凡50%のデューティー
比より“L”期間を短く補正する論理動作を行う。第2
論理段111は、前記第1論理段110から出力される
相補クロック信号を入力しデューティー比を大凡50%
とする補正を行って出力する。
【0070】図28には図27のデューティー補正回路
5に“H”期間の長い相補クロック信号が供給されたと
きの動作波形が示される。図29には図27のデューテ
ィー補正回路5に“L”期間の長い相補クロック信号が
供給されたときの動作波形が示される。それら動作波形
からも明らかなように、同図に示されるデューティー補
正回路5は、ナンドゲート70,71により、相補クロ
ック信号IN1,IN2の短い方の期間を“L”期間と
する信号をノードND1,ND2に出力する。これによ
って、オン動作期間が重なることなくトランジスタ7
2,73が交互にスイッチ制御される。2個のトランジ
スタ72,73がいずれもオフの期間があるが、容量
(寄生を含む)74で出力状態の保持が可能であり、こ
れによって、大凡デューティー比50%のクロック信号
OUT2が得られる。特に、この例では、次段の負荷を
考慮して、出力OUT1をインバータ75で増幅してい
る。
【0071】図30には短い方のパルス期間抽出でデュ
ーティー補正を行なう別の回路が示される。同図に示さ
れるデューティー補正回路は、図27のMOSトランジ
スタ72,73をナンドラッチ回路に置き換えて構成さ
れる。ナンドゲートラッチ回路は、2入力ナンドゲート
78,79の相互に一方の入力を他方の出力に交差結合
して構成される。この構成においても、ナンドゲート7
0,71により、相補クロック信号IN1,IN2の短
い方の期間を“L”期間とする信号をノードND1,N
D2に出力する。この出力はナンドゲート78,79に
よるナンドラッチ回路でラッチされて、出力OUT1,
OUT2が形成される。出力波形は図28及び図29と
同じである。
【0072】尚、図27及び図30の構成は、図1、図
15のデューティー補正回路と比較すると、回路規模が
やや大きく、また入力段にあるインバータ76,77の
分だけND1,ND2のパルス幅が細くなる。よって、
最大動作周波数という点では、図1、図15のデューテ
ィー補正回路の方が優れていると考えられる。
【0073】《その他のデューティー補正回路》以上説
明したデューティー補正回路5は図31の概念的な構成
に含まれる具体例として位置づけることができる。即
ち、発振回路は、差動構成により、位相差大凡180
°、デューティ比大凡50%となっている。出力変換回
路の出力波形IN1,IN2はディジタル信号である。
IN1,IN2の波形は差動出力でディジタルであり、
位相差は大凡180°が保たれているが、デューティ比
は出力変換回路3により大凡50%からずれていること
がある。デューティ補正回路5は、位相差180°の差
動信号IN1,IN2の同一遷移方向エッジから、1本
の出力OUT1にデューティ大凡50%信号を出する。
出力の態様は、(1)IN1の立上りエッジでOUT1
が立上り、かつ、IN2の同じ立上りエッジでOUT1
が立下る。(2)IN1の立下りエッジでOUT1が立
上り、かつ、IN2の同じ立下りエッジでOUT1が立
下る。(3)IN1の立上りエッジでOUT1が立下
り、かつ、IN2の同じ立上りエッジでOUT1が立上
る。(4)IN1の立下りエッジでOUT1が立下り、
かつ、IN2の同じ立下りエッジでOUT1が立上る。
この何れかの態様でデューティー補正動作を行なう。そ
して、IN1,IN2のデューティが50%以上であっ
ても以下であってもデューティー補正動作を行なう。こ
のとき、IN1,IN2のエッジで内部の小さい遅延に
よる微分波形相当の細いパルスを出すことなく、IN
1,IN2入力からのレベル、タイミングからの論理動
作のみでデューティー補正動作を行なう。第1論理段L
OG1は、デューティが長いかどうかを判定し、長い場
合にそれを50%またはそれ以下に変換する。第2論理
段は、50%以下の波形からデューティ50%を出力す
る。
【0074】ここでIN1,IN2のデューティが“長
い”かどうかは、後段の第2論理段LOG2が、図1の
ようにナンドゲート主体の構成のように“L”への遷移
で動作が始まる場合は「“L”が長い」かどうかを意味
する。後段の第2論理段LOG2が図15のようにノア
ゲート主体の構成のように“H”への遷移で動作が始ま
る場合は「“H”が長い」かどうかを意味する。トラン
スファーゲートを用いる構成についても、“L”でアク
ティブとなるpチャンネル型MOSトランジスタに対し
ては「“L”が長い」かどうかを意味し、“H”でアク
ティブとなるnチャンネル型MOSトランジスタに対し
ては「“H”が長い」かどうかを意味する。
【0075】この第1論理段LOG1及び第2論理段L
OG2によって構成されるデューティー補正回路5は、
前記ナンドラッチ回路の直列2段構成に代表される前述
の構成以外によっても実現可能であることは言うまでも
ない。
【0076】図32には更に別のデューティー補正回路
の例が示される。同図に示されるデューイー補正回路5
は、D型のフリップフロップ回路80,81と排他的オ
ア・ノアゲート(排他的論理和・負論理和)82によっ
て構成される。ラッチ回路80,81のクロック端子C
Kに相補クロック信号IN1,IN2が供給され、立ち
下がりエッジに同期して、入力IN1,IN2の2分周
信号をデータ端子Q、QからノードND1,ND2に出
力する。ノードND1,ND2の信号は排他的オア・ノ
アゲート82で一致・不一致が判定され、出力OUT1
には不一致で“H”、一致で“L”を出力し、出力OU
T2には不一致で“L”、一致で“H”を出力する。図
33には図32のデューティー補正回路の動作波形が例
示される。この波形図からも明らかなように、デューテ
ィーずれのある入力IN1,IN2に対して大凡デュー
ティー比50%の出力OUT1,OUT2を得ることが
できる。但し、2個のフリップフロップ80,81を用
いるので、図1で説明した直列2段のナンドラッチ回路
を用いる構成に比べるて回路規模も大きく、一対のフリ
ップフロップの内部動作遅延の差によってデューティず
れが比較的大きく残る虞も高い。
【0077】《デューティー補正回路の適用システム》
図34には光ディスク装置のブロック図が概略的に示さ
れる。ディスク85の記録情報はピックアップ86で読
取られ、読取られた信号はリード・ライトアンプ87で
増幅され、高周波信号としてリードチャネル88に供給
される。リードチャネル88で復号されたデータはコン
トローラ89を介してホストシステムに与えられる。ま
た書込み可能な光ディスク装置においては、ホストシス
テムからコントローラ89に与えられた書込みデータは
リードチャネル88で符号化され、リード・ライトアン
プ87でピックアップ86を駆動してディスク85に書
き込まれる。コントローラ89は、ホストシステムから
与えられるリードコマンドに応答して読み出し動作を制
御し、ホストシステムから与えられるライトコマンドに
応答して書込み動作を制御する。モータドライバ90は
ディスク85の回転駆動、ピックアップ86のトラッキ
ング駆動を行なう。
【0078】図35にはリードチャンネル88の一例が
示される。リード・ライトアンプ87からの高周波信号
はオートゲインコントローラ(AGC)93でゲイン調
整されイコライザ96で等化され、判定回路97でデー
タの"1"、"0"判定が行われる。判定回路97の1/0
検出方式には、応用により、レベル検出、ピーク検出、
ビタビ復号、などいくつかの方式がある。その判定結果
に対してデコーダ98で記録情報の復号が行なわれる。
復号されたデータはホストシステムに供給される。ホス
トシステムから供給された書込みデータはエンコーダ9
9で所定のフォーマットに符号化され、リード・ライト
アンプ87に供給される。リードチャンネル88は例え
ば1個の半導体基板に形成されて半導体集積回路化され
ている。リードチャネル88の内部動作はクロック信号
に同期され、そのクロック信号を生成するPLL回路1
0が設けられている。PLL回路10はLPF94の出
力又はイコライザ96の出力を入力して同期クロック信
号を再生する。このPLL回路10は例えば図9に例示
される構成を有し、PLL回路10の終段には前記出力
変換回路3が配置され、それによるデューティーずれを
補正するために前記デューティー補正回路5が配置さ
れ、このデューティー補正回路5から出力されるクロッ
ク信号を基準クロック信号としてリードチャンネル88
が動作される。
【0079】PLL回路10における帰還信号は図2等
で説明したように、回路構成に応じてVCOの出力、或
いは出力変換回路3の出力などにされるが、本発明のデ
ューティ補正回路5を適用した半導体集積回路において
は、図36に例示されるように、デューティー補正回路
5の出力を位相比較回路11に帰還させる構成とするの
が通常である。あるいはデューティ補正回路5の後段で
論理処理を行なった後で位相比較回路11に帰還させる
ことも可能である。
【0080】光ディスク装置はDVD(ディジタル・ビ
デオ・ディスク)装置、CD−ROM(コンパクト・デ
ィスク−ROM)装置等であってよい。更に、HDD
(ハードディスクドライブ)装置のような磁気ディスク
装置にも図34乃至図36の構成を採用することができ
る。HDD装置では近年ピーク検出に代えてビタビ復号
処理で"1"、"0"判定を行なう、いわゆるPRML方式
が主流であり、ここでイコライザ96の前段にAD変換
回路(図示せず)を配置し、イコライザ96をディジタ
ル回路にて実施することが多い。高速LAN(ローカル
ネットワーク)等のデータ通信でも同様に適用可能であ
る。また、デューティー補正回路はリードチャンネルだ
けに限らず、CPU(中央処理装置)、MPU(マイク
ロプロセッサユニット)、DSP(ディジタルシグナル
プロセッサ)にも適用可能である。
【0081】光ディスク装置や磁気ディスク装置ではデ
ータ読取り速度の高速化のために信号周波数若しくは動
作周波数が高く、そのような適用分野では相補クロック
信号の50%からのデューティーずれを小さくできるこ
とは、データ再生動作などの動作の信頼性を向上させ、
また、一層の高速化への対応を可能にするという効果を
得ることができる。
【0082】VCOのような発振回路2は図4のような
構成に限定されない。図37に例示されるように、発振
器101へ直接には帰還系を持たない回路構成によって
実現することも可能である。図37の発振回路2は、発
振器101、多相化回路102、及び位相セレクタ10
3によって構成される。多相化回路102が8相の場
合、各相(0)(1)・・・(7)の位相差は、相数が
n相の場合、1相あたり360/n°となり、図38に
例示される多相クロック信号を生成する。図38の例で
は、位相(7)の次は位相(0)になる。また、位相
(4)(5)(6)(7)は、回路が差動構成になって
いる場合は、位相(0)(1)(2)(3)の逆相を出
力すればよい。たとえば図38の(A)に例示されるよ
うに、位相(0)の信号を出し続ければ、周波数はf0
のままである。他の(1)〜(7)の各相でも、同じ位
相を出し続ければ周波数は同じくf0のままになる。ま
た、図38の(B)に例示されるように、位相が、
(0)(0),(1)(1),・・・(7)(7),
(0)(0)・・・の順序になるようにクロック信号を
出力し続けた場合、周波数はf0/(1+1/(2*
n))[n=8]となる。記号*は乗算器号である。出
し続ける順序が定常的であれば周波数も一定である。但
し、360/n°のピーク・ツーピークのジッタを持
つ。位相の量子化に起因するものである。
【0083】図37の構成は、位相選択をリアルタイム
で制御することにより、VCOとしての機能を持つ。ジ
ッタはどの場合でも量子化に起因する360/n°のピ
ーク・ツー・ピークのジッタ成分があり、その他にPL
Lループ特性に起因するジッタ成分がある。逆に発振回
路の制御電圧入力に対する過渡応答は定常時はほとんど
ないという利点を有する。図1等で説明される発振回路
2(VCOを含む)を図37のような構成とした場合で
あっても図1等で説明されるデューテイ補正回路5は同
様に有効である。
【0084】以上説明したデューティー補正回路を適用
したHDD、DVDにおける高速リードチャネルLSI
等で、2倍周波数でのVCO発振が難しい場合、デュー
ティー補正回路は、発振回路2のアナログ出力をディジ
タルへレベル変換する回路出力変換回路3におけるデュ
ーティ比大凡50%からのずれをディジタルにに入った
ところ、或いは順序回路に入る直前でデューティ比大凡
50%に回復でき、その後のtpLH、tpHLによる
デューティずれに対するマージンを広げることができ、
ひいてはより高速な動作を可能にすることができる。
【0085】また、PLL回路を用い、その出力クロッ
ク信号がデューティ比大凡50%となるようにVCO発
振周波数を2倍としてディジタルに入ったところで2分
周している高速のロジックLSIに対し、VCO発振周
波数を1倍にして前記デューティー補正回路を追加する
ことにより、VCO発振周波数を下げることができ、そ
の分、より高速、より低消費電力、より低EMI輻射、
等を可能にすることができる。
【0086】以上本発明者によってなされた発明を実施
形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限
定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲にお
いて種々変更可能であることは言うまでもない。
【0087】例えば、デューティー補正回路を構成する
スタティックラッチ形態のナンドゲートやノアゲートは
2入力に限定されず、3入力以上であってもよく、クロ
ックイネーブル信号等を入力してクロック制御ゲートを
兼ねるようにしてもよい。
【0088】また、PLL回路などのクロック源を半導
体集積回路内のブロック毎に配置する構成にも適用する
ことができる。また、本発明は、HDDやDVDなどの
ストレージメディア用途のリードチャネルだけでなく、
通信用或いはLAN用の受信LSI、マイクロコンピュ
ータやDSPなどのデータ処理LSIにも広く適用可能
である。
【0089】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記
の通りである。
【0090】本発明に係るデューティー補正の手段によ
り、相補クロック信号を入力して論理動作を行う論理回
路部においてクロック信号のデューティー比が崩れても
順序回路の近傍でクロック信号のデューティー比を望ま
しい状態であるデューティー比大凡50%に回復するこ
とが容易になる。また、クロック信号のデューティー比
が大凡50%から大きくなっても小さくなってもそのデ
ューティー比を望ましい大凡50%の状態に回復するこ
とが容易になる。
【0091】デューティー補正回路を適用したHDD、
DVDにおける高速リードチャネルLSI等で、2倍周
波数でのVCO発振が難しい場合、デューティー補正回
路は、アナログ発振回路のアナログ出力をディジタル信
号に変換する回路出力変換回路で生ずるデューティ比大
凡50%からのずれを、順序回路に入る直前等の後段部
分でデューティ比大凡50%に回復でき、その後のtp
LH、tpHLによるデューティずれに対するマージン
を広げることができ、ひいてはより高速な動作を可能に
することができる。また、PLL回路などにおいてVC
O発振周波数を2倍とし後段で2分周するような手段を
用いる必要はなく、VCO発振周波数を1倍にして前記
デューティー補正回路を追加することにより、VCO発
振周波数を下げることができ、その分、より高速、より
低消費電力、より低EMI輻射、等を可能にすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体集積回路におけるクロック
系を代表的に例示した説明図である。
【図2】PLL回路の一例を示すブロック図である。
【図3】PLL回路の別の例を示すブロック図である。
【図4】発振回路の一例を示す回路図である。
【図5】図4の発振回路の動作波形を例示する波形図で
ある。
【図6】出力変換回路の一例を示す回路図である。
【図7】tpLH,tpHLによるデューティーずれの
様子を例示する波形図である。
【図8】ナンドラッチ回路の機能説明図である。
【図9】ナンドラッチ回路のラッチ動作タイミングを例
示する波形図である。
【図10】ナンドラッチ回路のインバータ動作タイミン
グを例示する波形図である。
【図11】ナンドラッチ回路にデューティ比として
“H”の期間が“L”の期間よりも長い相補クロック信
号が入力されたときの動作波形図である。
【図12】ナンドラッチ回路にデューティ比として
“L”の期間が“H”の期間よりも長い相補クロック信
号が入力されたときの動作波形図である。
【図13】ナンドラッチ回路2段によるデューティー補
正作用を“H”期間が長い場合について示す波形図であ
る。
【図14】ナンドラッチ回路2段によるデューティー補
正作用を“L”期間が長い場合について示す波形図であ
る。
【図15】直列2段のノアラッチ回路でデューティー補
正回路を構成した例を示す論理回路図である。
【図16】図15のデューティー補正回路におけるデュ
ーティの”L”期間が長い場合の動作波形図である。
【図17】クロック制御論理回路がデューティー補正回
路に前置される例を示す論理回路図である。
【図18】デューティー補正回路の後段にクロック制御
論理回路を配置したときの状態を示す論理回路図であ
る。
【図19】クロック制御論理の一例であるセレクタを示
す論理回路図である。
【図20】図1の回路において“H”が長いような位相
差180度の相補クロック信号を入力したとき、ゲート
遅延も考慮したときのデューティー補正回路の動作信号
波形図である。
【図21】図1の回路において“L”が長いような位相
差180度の相補クロック信号を入力したとき、ゲート
遅延も考慮したときのデューティー補正回路の動作信号
波形図である。
【図22】デューティー補正回路に1ゲート遅延分のデ
ューティずれ対策を施した回路の第1の例を示す論理回
路図である。
【図23】図22の回路の動作波形図である。
【図24】論理閾値電圧を標準的な値から高めに設定し
たインバータを例示する回路図である。
【図25】デューティー補正回路に1ゲート遅延分のデ
ューティずれ対策を施した回路の第2の例を示す論理回
路図である。
【図26】図25の回路の動作波形図である。
【図27】トランスファゲートを用いたデューティー補
正回路を例示する回路図である。
【図28】図27のデューティー補正回路に“H”期間
の長い相補クロック信号が供給されたときの動作波形図
である。
【図29】図27のデューティー補正回路に“L”期間
の長い相補クロック信号が供給されたときの動作波形図
である。
【図30】図22のトランスファゲートに代えてナンド
ラッチ回路を採用したデューティー補正回路の論理回路
図である。
【図31】デューティー補正回路の構成を上位概念的に
示すブロック図である。
【図32】デューティー補正回路の更に別の回路を示す
論理回路図である。
【図33】図32のデューティー補正回路の動作波形図
である。
【図34】光ディスク装置のブロック図である。
【図35】リードチャンネルの一例を示すブロック図で
ある。
【図36】デューティー補正回路の出力を位相比較回路
に帰還させる形式のPLL回路を示すブロック図であ
る。
【図37】多相クロック信号を選択的に出力する機能に
よってVCOに代替し得る発振回路を例示するブロック
図である。
【図38】多相クロック信号を例示する波形図である。
【符号の説明】
1 半導体集積回路 2 発振回路 3 出力変換回路 4 論理回路部 5 デューティー補正回路 6 フリップフロップ 7 組合せ論理 10 PLL回路 11 位相比較回路 12 ループフィルタ 15 差動回路 17,18 差動入力MOSトランジスタ 16,19,20 電流源 26,27 差動入力トランジスタ 28,29 差動入力トランジスタ 30,31 カレントミラー負荷トランジスタ 32,33 差動入力トランジスタ 34,35 カレントミラー負荷トランジスタ 40〜43 ナンドゲート 44,45 ナンドラッチ回路 50〜53 ノアゲート 54,55 ノアラッチ回路 56A,56B クロック制御論理回路 65 論理閾値電圧が高くされたインバータ 40A〜43A 論理閾値電圧が低くされたナンドゲー
ト 70,71 ナンドゲート 72 pチャンネル型MOSトランジスタ 73 nチャンネル型MOSトランジスタ 74 容量成分 75 インバータ 78,79 ナンドゲート LOG1 第1論理段 LOG2 第2論理段 80,81 D型フリップフロップ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年5月28日(2001.5.2
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】特に、第3の公開公報には、差動のアナロ
グ入力端子に結合された容量素子の充放電によって得ら
れる差動の周波数信号をコンパレートして相補アナログ
信号を形成し、これを、一対のナンドゲートを交差結合
させたラッチ回路を直列2段用いて波形整形する。波形
整形された相補クロック信号の間にはゲート1段分の遅
延がある。波形整形した相補クロック信号は2入力ナン
ドゲートに入力され、前記2入力ナンドゲートの出力
に、前記入力された相補クロック信号相互間のゲート遅
延に相当する幅の狭いクロックを形成し、これを2分周
して、デューティー比50%のクロック信号を形成する
ものである。更に、直列2段の前記ラッチ回路の終段か
らの相補出力は、前記容量素子を充放電させるためのス
イッチ回路を相補的に動作させるために帰還されてい
る。この構成において、直列2段で配置されたナンドゲ
ートによるラッチ回路は、コンパレータのアナログ出力
を受け、このアナログ出力に対する波形整形を目的と
し、さらに、波形整形された相補出力はコンパレータの
入力側に配置された容量素子の充放電用電流スイッチ回
路の相補スイッチ制御信号として帰還されるから、この
直列2段のンドラッチ回路は、前記帰還系から分離し
て把握できる構成要素にはなり得ない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】ナンドゲートを利用する場合、図1に例示
されるように、第1論理段は、相互に一方のナンドゲー
トの出力が他方のナンドゲートの入力に帰還接続され夫
々のナンドゲートの他方の入力に前記位相差が大凡半周
期の相補クロック信号が供給される第1のナンドラッチ
回路(44)として構成し、第2論理段は、相互に一方
のナンドゲートの出力が他方のナンドゲートの入力に帰
還接続され夫々のナンドゲートの他方の入力に前記第1
のナンドラッチ回路の夫々のナンドゲートの出力が供給
される第2のナンドラッチ回路(45)として構成して
よい。この構成によれば、図13に例示されるように、
“H”期間が長い相補クロック信号に対して、第1のナ
ンドラッチ回路はラッチ動作を行なうことによって、相
補入力クロック信号のデューティー比を大凡50%に回
復する。大凡デューティー比50%に回復された相補ク
ロック信号に対して第2のナンドラッチ回路はインバー
タとして作用し、第2のナンドラッチ回路から、デュー
ティー50%に回復された相補クロック信号が得られ
る。一方、図14に例示されるように“L”期間が長い
相補クロック信号に対して第1のナンドラッチ回路は、
インバータ動作を行なうことになり、これによって入力
相補クロック信号の極性が反転される。第1のナンドラ
ッチ回路で極性反転された相補クロック信号を入力する
第2のナンドラッチ回路は、“H”期間の長い相補クロ
ック信号に対するラッチ動作を行なうことにより、前述
と同様に、相補クロック信号のデューティーを大凡50
%に回復する。このように、“H”期間が長い状態或い
は“L”期間が長い状態の何れの状態にデューティーが
ずれてもデューティーを大凡50%に回復することがで
きる。しかも内部の小さい遅延による微分波形相当の細
いパルスを出すことなく、入力相補クロック信号のレベ
ルとタイミングからの組合せ回路による論理動作だけで
比較的簡単にデューティーを回復させることができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】前記ナンドラッチ回路又はノアラッチ回路
はスタティックラッチ形態を有しているからゲート1段
分の遅延に相当するデューティーずれを生ずることにな
る。このデューティーずれを極力小さくする手段とし
て、前記第2のラッチ回路(第2のナンドラッチ回路、
第2のノアラッチ回路)の夫々の出力に、ナンドラッチ
回路の場合は論理閾値電圧が電源電圧の中間レベルより
も高く設定されたインバータを接続し、ノアラッチ回路
の場合は論理閾値電圧が電源電圧の中間レベルよりも低
く設定されたインバータを接続するとよい。或いは、前
記第1及び第2のラッチ回路(44,45)のナンドゲ
ートの論理閾値電圧を電源電圧の中間レベルよりも低く
設定すればよい。また、前記第1及び第2のラッチ回路
(54,55)のノアゲートの論理閾値電圧を電源電圧
の中間レベルよりも高く設定すればよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】図6には前記出力変換回路3の一例が示さ
れる。出力変換回路3は、定電流源25にソースが結合
されたpチャンネル型差動入力MOSトランジスタ2
6,27のゲートに前記発振回路2のノードNa,Nb
から相補クロック信号が供給される。差動入力MOSト
ランジスタ26,27のドレインはnチャンネル型差動
入力MOSトランジスタ28,29のゲートに接続さ
れ、当該差動入力MOSトランジスタ28,29にはp
チャンネル型カレントミラー負荷MOSトランジスタ3
0,31が設けられる。同様に、前記差動入力MOSト
ランジスタ26,27のドレインはnチャンネル型差動
入力MOSトランジスタ32,33のゲートに接続さ
れ、当該差動入力MOSトランジスタ32,33にはp
チャンネル型カレントミラー負荷MOSトランジスタ3
4,35が設けられる。負荷MOSトランジスタ31、
35に流されるミラー電流の作用により、Na電位がN
b電位より高い時刻においては前段の負荷MOSトラン
ジスタ31のドレイン電圧は次段の負荷MOSトランジ
スタ35のドレイン電圧に比べて高くされ、またNa電
位がNb電位より低い時刻においてはその逆に負荷MO
Sトランジスタ31のドレイン電圧は次段の負荷MOS
トランジスタ35のドレイン電圧に比べて低くされ、そ
の結果負荷MOSトランジスタ31、35のドレイン電
圧を入力とするCMOSインバータ36,37によっ
て、ノードNg,NhにCMOSレベルの相補クロック
信号が出力される。CMOSインバータ36,37の動
作電源は電源電圧Vdd,回路の接地電圧Vssであ
る。尚、38,39で示されるトランジスタは前記差動
入力MOSトランジスタ26,27のドレインに結合さ
れたnチャンネル型のダイオード接続MOSトランジス
タである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正内容】
【0062】図22にはデューティー補正回路に1ゲー
ト遅延分のデューティずれ対策を施した回路の第1の例
が示される。この例に示される1ゲート遅延分のデュー
ティずれ対策は、1ゲートのtpdの設計中心値がデュ
ーティずれ分の設計中心値であり、1ゲートのtpdの
ばらつき最大値(と各差動部分のペア性)がデューティ
ずれの最大値を決めるファクタになるという点に着目し
ている。ここで閾値の異なるラッチ45とインバータ6
5を接続することにより、デューティずれ分の設計中心
値をよりゼロに近づけ、ひいてはそのばらつきの最大値
に対しても50%からのずれがより小さくされる。即
ち、前記デューティ補正回路5の次段に、VLT(論理
閾値電圧)を高めに設定したインバータ65を設ける。
図22の例で前記インバータ65の出力をCMOSイン
バータ66で増幅してから相補クロック信号として後段
に供給するようになっている。図23にはこのときの波
形図が例示され、インバータ65の論理閾値電圧が高め
に設定されることにより、例えば時刻tiにNE2がナ
ンドゲートの論理閾値電圧を超えてNE1の変化が開始
されるが、NE2がNF2へ接続されるインバータ65
の論理閾値電圧を超えるのはそれよりも後の時刻であ
り、その後、時刻tjでNE1がNF1へ接続されるイ
ンバータ65の論理閾値電圧を超え、かつNE2がNF
2へ接続されるインバータ65の論理閾値電圧を超える
時刻がほぼtjに一致するようにインバータ65(2
ヶ)の論理閾値電圧を設定することにより、デューティ
比50%からのずれが小さくされる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0068
【補正方法】変更
【補正内容】
【0068】《短い方のパルス期間抽出を用いたデュー
ティー補正回路》図27にはトランスファゲートを用い
たデューティー補正回路が例示される。同図に示される
デューティー補正回路5は、位相差180°の相補クロ
ック信号の一方IN1と他方IN2の反転信号とを入力
する第1のナンドゲート70と、前記位相差180°の
相補クロック信号の他方IN2と一方IN1の反転信号
とを入力する第2のナンドゲート71と、前記第1のナ
ンドゲート70の出力によってスイッチ制御され電源電
圧Vddと出力端子OUT1に接続されたpチャンネル
型のMOSトランジスタ72と、前記第2のナンドゲー
ト71の出力の反転信号によってスイッチ制御され回路
の接地電圧Vssと前記出力端子OUT1に接続された
第2導電型の第2のトランジスタ73とを有する。前記
出力端子OUT1には容量74が接続される。容量74
は、配線の寄生容量或いは次段インバータ75の入力ゲ
ートであってよい。出力端子OUT1の信号はインバー
タ75で増幅されて反転信号OUT2とされる。76
77,83はインバータである。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0078
【補正方法】変更
【補正内容】
【0078】図35にはリードチャンネル88の一例が
示される。リード・ライトアンプ87からの高周波信号
はオートゲインコントローラ(AGC)93でゲイン調
整されイコライザ96で等化され、判定回路97でデー
タの"1"、"0"判定が行われる。判定回路97の1/0
検出方式には、応用により、レベル検出、ピーク検出、
ビタビ復号、などいくつかの方式がある。その判定結果
に対してデコーダ98で記録情報の復号が行なわれる。
復号されたデータはホストシステムに供給される。ホス
トシステムから供給された書込みデータはエンコーダ9
9で所定のフォーマットに符号化され、リード・ライト
アンプ87に供給される。リードチャンネル88は例え
ば1個の半導体基板に形成されて半導体集積回路化され
ている。リードチャネル88の内部動作はクロック信号
に同期され、そのクロック信号を生成するPLL回路1
0が設けられている。PLL回路10はイコライザ96
の出力を入力して同期クロック信号を再生する。このP
LL回路10は例えば図36に例示される構成を有し、
PLL回路10の終段には前記出力変換回路3が配置さ
れ、それによるデューティーずれを補正するために前記
デューティー補正回路5が配置され、このデューティー
補正回路5から出力されるクロック信号を基準クロック
信号としてリードチャンネル88が動作される。
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図27
【補正方法】変更
【補正内容】
【図27】

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位相差が大凡半周期でデューティー比が
    大凡50%の相補周期信号を発生する発振回路と、前記
    発振回路から出力される相補周期信号を所定の論理レベ
    ルに変換して位相差が大凡半周期の相補クロック信号を
    出力する出力変換回路と、前記出力変換回路から出力さ
    れる相補クロック信号を入力して論理動作を行う論理回
    路部とを有し、 前記論理回路部は、少なくとも前記出力変換回路で生ず
    る相補クロック信号のデューティーずれを補正して大凡
    50%に回復するデューティー補正回路を含み、 前記デューティー補正回路は、前記出力変換回路を経た
    相補クロック信号を入力する第1論理段と、前記第1論
    理段の出力を入力する第2論理段とを有し、 前記第1論理段は、第1の論理値の期間が大凡50%の
    デューティー比におけるその期間よりも短くされるデュ
    ーティー比の相補クロック信号に対しては大凡50%の
    デューティー比へ補正し、前記第1の論理値の期間が大
    凡50%のデューティー比におけるその期間よりも長く
    されるデューティー比の相補クロック信号に対しては大
    凡50%のデューティー比より第1の論理値の期間を短
    く補正する論理動作を行い、 前記第2論理段は、前記第1論理段から出力される相補
    クロック信号を入力し、第1の論理値の期間が大凡50
    %のデューティー比におけるその期間よりも短くされる
    デューティー比の相補クロック信号に対しては大凡50
    %のデューティー比へ補正し、デューティー比が大凡5
    0%の相補クロック信号に対しては論理値反転を行なっ
    て出力するものである、ことを特徴とする半導体集積回
    路。
  2. 【請求項2】 位相差が大凡半周期でデューティー比が
    大凡50%の相補周期信号を発生する発振回路と、前記
    発振回路から出力される相補周期信号を所定の論理レベ
    ルに変換して位相差が大凡半周期の相補クロック信号を
    出力する出力変換回路と、前記出力変換回路から出力さ
    れる相補クロック信号を入力して論理動作を行う論理回
    路部とを有し、 前記論理回路部は、少なくとも前記出力変換回路で生ず
    る相補クロック信号のデューティーずれを補正して大凡
    50%に回復するデューティー補正回路を含み、 前記デューティー補正回路は、相互に一方のナンドゲー
    トの出力が他方のナンドゲートの入力に帰還接続され夫
    々のナンドゲートの他方の入力に前記位相差が大凡半周
    期の相補クロック信号が供給される第1のラッチ回路
    と、相互に一方のナンドゲートの出力が他方のナンドゲ
    ートの入力に帰還接続され夫々のナンドゲートの他方の
    入力に前記第1のラッチ回路の夫々のナンドゲートの出
    力が供給される第2のラッチ回路とを有して成るもので
    あることを特徴とする半導体集積回路。
  3. 【請求項3】 位相差が大凡半周期でデューティー比が
    大凡50%の相補周期信号を発生する発振回路と、前記
    発振回路から出力される相補周期信号を所定の論理レベ
    ルに変換して位相差が大凡半周期の相補クロック信号を
    出力する出力変換回路と、前記出力変換回路から出力さ
    れる相補クロック信号を入力して論理動作を行う論理回
    路部とを有し、 前記論理回路部は、少なくとも前記出力変換回路で生ず
    る相補クロック信号のデューティーずれを補正して大凡
    50%に回復するデューティー補正回路を含み、 前記デューティー補正回路は、相互に一方のノアゲート
    の出力が他方のノアゲートの入力に帰還接続され夫々の
    ノアゲートの他方の入力に前記位相差が大凡半周期の相
    補クロック信号が供給される第1のラッチ回路と、相互
    に一方のノアゲートの出力が他方のノアゲートの入力に
    帰還接続され夫々のノアゲートの他方の入力に前記第1
    のラッチ回路の夫々のノアゲートの出力が供給される第
    2のラッチ回路とを有して成るものであることを特徴と
    する半導体集積回路。
  4. 【請求項4】 前記第2のラッチ回路の夫々の出力に論
    理閾値電圧が電源電圧の中間レベルよりも高く設定され
    たインバータを接続して成るものであることを特徴とす
    る請求項2記載の半導体集積回路。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2のラッチ回路のナンド
    ゲートは論理閾値電圧が電源電圧の中間レベルよりも低
    く設定されて成るものであることを特徴とする請求項2
    記載の半導体集積回路。
  6. 【請求項6】 前記第1及び第2のラッチ回路のノアゲ
    ートは論理閾値電圧が電源電圧の中間レベルよりも高く
    設定されて成るものであることを特徴とする請求項3記
    載の半導体集積回路。
  7. 【請求項7】 前記第1のラッチ回路の入力には夫々ク
    ロック制御論理回路を介して前記位相差が大凡半周期の
    相補クロック信号が供給されるものであることを特徴と
    する請求項2又は3記載の半導体集積回路。
  8. 【請求項8】 位相差が大凡半周期でデューティー比が
    大凡50%の相補周期信号を発生する発振回路と、前記
    発振回路から出力される相補周期信号を所定の論理レベ
    ルに変換して位相差が大凡半周期の相補クロック信号を
    出力する出力変換回路と、前記出力変換回路から出力さ
    れる相補クロック信号を入力して論理動作を行う論理回
    路部とを有し、 前記論理回路部は、少なくとも前記出力変換回路で生ず
    る相補クロック信号のデューティーずれを補正して大凡
    50%に回復するデューティー補正回路を含み、 前記デューティー補正回路は、前記相補クロック信号の
    デューティー比を判定し、第1の論理値の期間が大凡5
    0%のデューティー比におけるその期間よりも短くされ
    るデューティー比の相補クロック信号に対してはおよそ
    50%のデューティー比より第1の論理値の期間を短く
    維持し、前記第1の論理値の期間が大凡50%のデュー
    ティー比におけるその期間よりも長くされるデューティ
    ー比の相補クロック信号に対しては大凡50%のデュー
    ティー比より第1の論理値の期間を短く補正する論理動
    作を行う第1論理段と、前記第1論理段から出力される
    相補クロック信号を入力しデューティー比を大凡50%
    とする補正を行って出力する第2論理段とを含んで成る
    ものであることを特徴とする半導体集積回路。
  9. 【請求項9】 位相差が大凡半周期でデューティー比が
    大凡50%の相補周期信号を発生する発振回路と、前記
    発振回路から出力される相補周期信号を所定の論理レベ
    ルに変換して位相差が大凡半周期の相補クロック信号を
    出力する出力変換回路と、前記出力変換回路から出力さ
    れる相補クロック信号を入力して論理動作を行う論理回
    路部とを有し、 前記論理回路部は、少なくとも前記出力変換回路で生ず
    る相補クロック信号のデューティーずれを補正して大凡
    50%に回復するデューティー補正回路を含み、 前記デューティー補正回路は、位相差が大凡半周期の相
    補クロック信号の一方と他方の反転信号とを入力する第
    1のナンドゲートと、前記位相差が大凡半周期の相補ク
    ロック信号の前記他方と前記一方の反転信号とを入力す
    る第2のナンドゲートと、前記第1のナンドゲートの出
    力によってスイッチ制御され電源電圧と出力端子に接続
    された第1導電型の第1のトランジスタと、前記第2の
    ナンドゲートの出力の反転信号によってスイッチ制御さ
    れ回路の接地電圧と前記出力端子に接続された第2導電
    型の第2のトランジスタとを有し、前記出力端子に容量
    が接続されて成るものであることを特徴とする半導体集
    積回路。
  10. 【請求項10】 位相差が大凡半周期でデューティー比
    が大凡50%の相補周期信号を発生する発振回路と、前
    記発振回路から出力される相補周期信号を所定の論理レ
    ベルに変換して位相差が大凡半周期の相補クロック信号
    を出力する出力変換回路と、前記出力変換回路から出力
    される相補クロック信号を入力して論理動作を行う論理
    回路部とを有し、 前記論理回路部は、少なくとも前記出力変換回路で生ず
    る相補クロック信号のデューティーずれを補正して大凡
    50%に回復するデューティー補正回路を含み、 前記デューティー補正回路は、位相差が大凡半周期の相
    補クロック信号の一方と他方の反転信号とを入力する第
    1のナンドゲートと、前記位相差が大凡半周期の相補ク
    ロック信号の前記他方と前記一方の反転信号とを入力す
    る第2のナンドゲートと、相互に一方のナンドゲートの
    出力が他方のナンドゲートの入力に帰還接続され夫々の
    ナンドゲートの他方の入力に前記第1及び第2のナンド
    ゲートの出力信号が供給されるラッチ回路と、を有して
    成るものであることを特徴とする半導体集積回路。
  11. 【請求項11】 位相差が大凡半周期でデューティー比
    が大凡50%の相補周期信号を発生する発振回路と、前
    記発振回路から出力される相補周期信号を所定の論理レ
    ベルに変換して位相差が大凡半周期の相補クロック信号
    を出力する出力変換回路と、前記出力変換回路から出力
    される相補クロック信号を入力して論理動作を行う論理
    回路部とを有し、 前記論理回路部は、少なくとも前記出力変換回路で生ず
    る相補クロック信号のデューティーずれを補正して大凡
    50%に回復するデューティー補正回路を含み、 前記デューティー補正回路は、位相差が大凡半周期の相
    補クロック信号をそれぞれ2分周するフリップフロップ
    と、前記フリップフロップの出力を2入力とし、2入力
    の一致、不一致毎にクロック信号を状態変化させて出力
    する論理ゲート回路とを含んで成るものであることを特
    徴とする半導体集積回路。
  12. 【請求項12】 前記発振回路はPLL回路の電圧制御
    発振器であることを特徴とする請求項1乃至11の何れ
    か1項記載の半導体集積回路。
  13. 【請求項13】 位相差が大凡半周期でデューティー比
    が大凡50%の相補周期信号を発生する発振回路と、前
    記発振回路から出力される相補周期信号を所定の論理レ
    ベルに変換して位相差が大凡半周期の相補クロック信号
    を出力する出力変換回路と、前記出力変換回路から出力
    される相補クロック信号を入力して論理動作を行う論理
    回路部とを有し、 前記論理回路部は、少なくとも前記出力変換回路で生ず
    る相補クロック信号のデューティーずれを補正して大凡
    50%に回復するデューティー補正回路を含み、 前記デューティー補正回路は、前記出力変換回路を経た
    相補クロック信号を入力する第1論理段と、前記第1論
    理段の出力を入力する第2論理段を有し、 前記第1論理段は、前記相補クロック信号のデューティ
    ー比を判定し、第1の論理値の期間が大凡50%のデュ
    ーティー比におけるその期間よりも短くされるデューテ
    ィー比の相補クロック信号に対しては大凡50%のデュ
    ーティー比へ補正し或いは大凡50%のデューティー比
    より第1の論理値の期間を短く維持し、前記第1の論理
    値の期間が大凡50%のデューティー比におけるその期
    間よりも長くされるデューティー比の相補クロック信号
    に対しては大凡50%のデューティー比より第1の論理
    値の期間を短く補正する論理動作を行い、 前記第2論理段は、前記第1論理段から出力される相補
    クロック信号を入力しデューティー比を大凡50%にし
    て出力するものである、ことを特徴とする半導体集積回
    路。
  14. 【請求項14】 前記第2のラッチ回路の夫々の出力に
    論理閾値電圧が電源電圧の中間レベルよりも低く設定さ
    れたインバータを接続して成るものであることを特徴と
    する請求項3記載の半導体集積回路。
JP2000144569A 2000-05-12 2000-05-12 半導体集積回路 Expired - Fee Related JP3753925B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000144569A JP3753925B2 (ja) 2000-05-12 2000-05-12 半導体集積回路
US09/840,115 US6380778B2 (en) 2000-05-12 2001-04-24 Semiconductor integrated circuit
KR1020010023973A KR20010104218A (ko) 2000-05-12 2001-05-03 반도체 집적회로

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000144569A JP3753925B2 (ja) 2000-05-12 2000-05-12 半導体集積回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001326564A true JP2001326564A (ja) 2001-11-22
JP3753925B2 JP3753925B2 (ja) 2006-03-08

Family

ID=18651212

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000144569A Expired - Fee Related JP3753925B2 (ja) 2000-05-12 2000-05-12 半導体集積回路

Country Status (3)

Country Link
US (1) US6380778B2 (ja)
JP (1) JP3753925B2 (ja)
KR (1) KR20010104218A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7078949B2 (en) 2003-01-10 2006-07-18 Hynix Semiconductor Inc. Analog delay locked loop having duty cycle correction circuit
US7142028B2 (en) 2004-02-23 2006-11-28 Hynix Semiconductor Inc. Clock duty ratio correction circuit
JP2006339973A (ja) * 2005-06-01 2006-12-14 Nec Electronics Corp 信号変換回路
US7417479B2 (en) 2005-04-15 2008-08-26 Elpida Memory, Inc. Duty detection circuit and method for controlling the same
JP2011160318A (ja) * 2010-02-03 2011-08-18 Sony Corp デューティ補正回路、遅延同期ループ回路、カラムa/d変換器、固体撮像素子およびカメラシステム
JP2013517711A (ja) * 2010-01-19 2013-05-16 アルテラ コーポレイション 集積回路のメモリインターフェースのためのデューティサイクル補正器回路
JP2019129436A (ja) * 2018-01-25 2019-08-01 株式会社デンソー 通信装置
JP2020182060A (ja) * 2019-04-24 2020-11-05 株式会社デンソー 通信装置
JP2021044784A (ja) * 2019-09-13 2021-03-18 株式会社リコー デューティー補正回路、受信回路およびデューティー補正方法

Families Citing this family (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6316100B1 (en) * 1997-02-24 2001-11-13 Superior Micropowders Llc Nickel powders, methods for producing powders and devices fabricated from same
US20060159838A1 (en) * 2005-01-14 2006-07-20 Cabot Corporation Controlling ink migration during the formation of printable electronic features
US6737927B2 (en) * 2001-12-04 2004-05-18 Via Technologies, Inc. Duty cycle correction circuit for use with frequency synthesizer
JP4328487B2 (ja) * 2002-01-28 2009-09-09 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション 組合せ回路、暗号回路、その生成方法及びプログラム
JP2005020471A (ja) * 2003-06-27 2005-01-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd 調歩同期式通信回路
KR100526350B1 (ko) * 2003-08-23 2005-11-08 삼성전자주식회사 다상 클록신호 발생회로 및 방법
KR100653403B1 (ko) * 2004-11-23 2006-12-04 에이디반도체(주) 정전용량변화 검출방법 및 검출집적회로
US7230465B2 (en) * 2005-01-10 2007-06-12 Infineon Technologies Ag Duty cycle corrector
RU2405679C2 (ru) * 2005-01-14 2010-12-10 Кабот Корпорейшн Защитный признак, его использование и способы изготовления
US7824466B2 (en) 2005-01-14 2010-11-02 Cabot Corporation Production of metal nanoparticles
WO2006076603A2 (en) * 2005-01-14 2006-07-20 Cabot Corporation Printable electrical conductors
US7533361B2 (en) * 2005-01-14 2009-05-12 Cabot Corporation System and process for manufacturing custom electronics by combining traditional electronics with printable electronics
WO2006076606A2 (en) * 2005-01-14 2006-07-20 Cabot Corporation Optimized multi-layer printing of electronics and displays
US20060189113A1 (en) * 2005-01-14 2006-08-24 Cabot Corporation Metal nanoparticle compositions
US20060190917A1 (en) * 2005-01-14 2006-08-24 Cabot Corporation System and process for manufacturing application specific printable circuits (ASPC'S) and other custom electronic devices
WO2006076615A1 (en) * 2005-01-14 2006-07-20 Cabot Corporation Ink-jet printing of compositionally no-uniform features
US8167393B2 (en) * 2005-01-14 2012-05-01 Cabot Corporation Printable electronic features on non-uniform substrate and processes for making same
US8383014B2 (en) 2010-06-15 2013-02-26 Cabot Corporation Metal nanoparticle compositions
JP4560819B2 (ja) * 2005-09-21 2010-10-13 エルピーダメモリ株式会社 半導体装置
JP5059767B2 (ja) * 2005-09-21 2012-10-31 アール・ジェイ・エス・テクノロジー・インコーポレイテッド 高ダイナミックレンジ感度センサ素子またはアレイのためのシステムおよび方法
KR100672030B1 (ko) * 2005-10-07 2007-01-19 삼성전자주식회사 신호발생장치, 주파수변환장치, 및 수신기
CN102664608B (zh) * 2010-12-28 2015-03-11 博通集成电路(上海)有限公司 频率倍增器及频率倍增的方法
JP5712890B2 (ja) * 2011-10-07 2015-05-07 富士通株式会社 ラッチ回路
JP6008273B2 (ja) * 2012-04-25 2016-10-19 パナソニックIpマネジメント株式会社 インバータ装置
US8527723B1 (en) * 2012-05-10 2013-09-03 Hitachi, Ltd. Storage system and control method for storage system
US8922150B1 (en) 2012-07-18 2014-12-30 The Johns Hopkins University Differential serial driver
KR20170014118A (ko) 2015-07-29 2017-02-08 삼성전자주식회사 펄스 폭 확장기 및 이를 포함하는 메모리 시스템
JP6753740B2 (ja) * 2016-09-05 2020-09-09 ローム株式会社 半導体集積回路
JP2019169208A (ja) * 2018-03-22 2019-10-03 東芝メモリ株式会社 半導体装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5194831A (en) * 1992-02-18 1993-03-16 Motorola, Inc. Fully-differential relaxation-type voltage controlled oscillator and method therefor
JPH0730380A (ja) 1993-07-07 1995-01-31 Hitachi Ltd ラッチ回路およびそれを用いた論理回路
US5426384A (en) 1993-12-27 1995-06-20 Motorola, Inc. Voltage controlled oscillator (VCO) with symmetrical output and logic gate for use in same
JPH0888545A (ja) 1994-09-19 1996-04-02 Fujitsu Ltd デューティ比補正方法および装置

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7078949B2 (en) 2003-01-10 2006-07-18 Hynix Semiconductor Inc. Analog delay locked loop having duty cycle correction circuit
US7142028B2 (en) 2004-02-23 2006-11-28 Hynix Semiconductor Inc. Clock duty ratio correction circuit
US7417479B2 (en) 2005-04-15 2008-08-26 Elpida Memory, Inc. Duty detection circuit and method for controlling the same
JP2006339973A (ja) * 2005-06-01 2006-12-14 Nec Electronics Corp 信号変換回路
JP4668690B2 (ja) * 2005-06-01 2011-04-13 ルネサスエレクトロニクス株式会社 信号変換回路
JP2013517711A (ja) * 2010-01-19 2013-05-16 アルテラ コーポレイション 集積回路のメモリインターフェースのためのデューティサイクル補正器回路
US8284285B2 (en) 2010-02-03 2012-10-09 Sony Corporation Duty correction circuit, delay locked loop circuit, column A/D converter, solid-state imaging device and camera system
JP2011160318A (ja) * 2010-02-03 2011-08-18 Sony Corp デューティ補正回路、遅延同期ループ回路、カラムa/d変換器、固体撮像素子およびカメラシステム
JP2019129436A (ja) * 2018-01-25 2019-08-01 株式会社デンソー 通信装置
JP7059651B2 (ja) 2018-01-25 2022-04-26 株式会社デンソー 通信装置
JP2020182060A (ja) * 2019-04-24 2020-11-05 株式会社デンソー 通信装置
JP7156161B2 (ja) 2019-04-24 2022-10-19 株式会社デンソー 通信装置
JP2021044784A (ja) * 2019-09-13 2021-03-18 株式会社リコー デューティー補正回路、受信回路およびデューティー補正方法
JP7434770B2 (ja) 2019-09-13 2024-02-21 株式会社リコー デューティー補正回路、受信回路およびデューティー補正方法

Also Published As

Publication number Publication date
US6380778B2 (en) 2002-04-30
KR20010104218A (ko) 2001-11-24
US20010043103A1 (en) 2001-11-22
JP3753925B2 (ja) 2006-03-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001326564A (ja) 半導体集積回路
US6737927B2 (en) Duty cycle correction circuit for use with frequency synthesizer
JP4807909B2 (ja) 位相同期回路および位相同期化方法
JP4544780B2 (ja) クロック制御回路
JP4680448B2 (ja) 高速サンプリングレシーバー
US9608801B2 (en) Programmable frequency divider providing a fifty-percent duty-cycle output over a range of divide factors
JP2005318607A (ja) 差動電流モード位相周波数検出器回路
US20040017237A1 (en) Single-event upset immune flip-flop circuit
US20230421343A1 (en) Reset synchronizing circuit and glitchless clock buffer circuit for preventing start-up failure, and iq divider circuit
JP2005318609A (ja) 差動マスタ/スレーブcmlラッチ
CN113315510A (zh) 时钟生成电路和使用时钟生成电路的半导体装置
US8362817B2 (en) Phase comparator and clock data recovery circuit
JP3048495B2 (ja) クロック回路
JPWO2002099971A1 (ja) 半導体集積回路
JP2007267034A (ja) 高速動的周波数分周器
US7760030B2 (en) Phase detection circuit and method thereof and clock recovery circuit and method thereof
JP2007188395A (ja) クロック信号発生回路
JP2005318608A (ja) 差動電流モード位相周波数検出器回路
US10135431B2 (en) Fast-response reference-less frequency detector
JP4750842B2 (ja) パラメータ制御回路
JP5286414B2 (ja) 半導体記憶回路
JP2006521745A (ja) 周波数検出器または位相検出器で使用するための回路
US6628145B1 (en) High-speed logic gate
JP4772885B2 (ja) 信号レベル変換回路および位相同期回路
KR100452948B1 (ko) 상보적 클럭킹을 이용한 플립플롭 및 그를 이용한프리스케일러

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040304

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050902

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050913

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051213

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051214

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081222

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091222

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101222

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101222

Year of fee payment: 5

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101222

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101222

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111222

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121222

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121222

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131222

Year of fee payment: 8

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees