JP2001316354A - 新規なターフェニル骨格含有硫黄化合物 - Google Patents

新規なターフェニル骨格含有硫黄化合物

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JP2001316354A JP2001041833A JP2001041833A JP2001316354A JP 2001316354 A JP2001316354 A JP 2001316354A JP 2001041833 A JP2001041833 A JP 2001041833A JP 2001041833 A JP2001041833 A JP 2001041833A JP 2001316354 A JP2001316354 A JP 2001316354A
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    • C07C323/11Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups containing thio groups and singly-bound oxygen atoms bound to the same carbon skeleton having the sulfur atoms of the thio groups bound to acyclic carbon atoms of the carbon skeleton
    • C07C323/12Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups containing thio groups and singly-bound oxygen atoms bound to the same carbon skeleton having the sulfur atoms of the thio groups bound to acyclic carbon atoms of the carbon skeleton the carbon skeleton being acyclic and saturated

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い誘電異方性を有する液晶性硫黄化合物を
提供すること。 【解決手段】 下記〔化1〕の一般式(I)で表される
新規なターフェニル骨格含有硫黄化合物を提供する。上
記一般式(I)において、mが1であり、nが5〜18
であり、Rが炭素原子数がnと同じか又はnより小さ
いアルキル基である化合物が好ましい。また、メトキシ
ターフェニル誘導体、ヒドロキシターフェニル誘導体及
びターフェニルアルキロキシブロマイド誘導体の合成過
程を経て、該ブロマイド誘導体とチオ尿素とを反応させ
る等により、前記ターフェニル骨格含有硫黄化合物を製
造する方法を提供する。また、前記ターフェニル骨格含
有硫黄化合物を用いてなる自己組織化単分子膜を提供す
る。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なターフェニル
骨格含有硫黄化合物に関する。より詳しくは、電界等の
外的刺激を印加して、自己組織化単分子膜を構成する分
子及び分子集合体を動的に変化させ、膜表面全体の表面
物性を可逆的に制御できる新規な機能薄膜として有用
な、高い誘電異方性を有する液晶性ターフェニル骨格含
有硫黄化合物及びその製造方法並びにそれを用いてなる
自己組織化単分子膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、金属等の基板を目的分子の溶液に浸すだけで自発的
に分子が集合、秩序化されて形成される自己組織化単分
子膜(Self-Assembled Monolayer;以下、「SAM」
ともいう。)は、広い分野で開発が進められている。最
も広く研究されているSAMは、アルカンチオールSA
M等の有機硫黄SAMやシランカップリング剤を用いた
有機シランSAMがある。特に、アルカンチオールは、
そのエタノール溶液中にAu基板(金基板)を浸すとS
AMが自発的に構築するもので、これまで最も精力的に
研究されている。また、金薄膜とチオール分子との組み
合わせによるシステムは、その安定な化学吸着性、高密
度な分子膜配列を形成できることから、SAM研究の中
心的役割を果たしている。
【0003】例えば、Sabatani, E et al, Langmuir(1
993), 9,2974-2981、Himmel,H-J et al, J. Am. Chem.
Soc.(1998)120,12069-12074、及びIshida, T et al,
J.Phys. Chem. B(1999)103,1686-1690の各文献にお
いて、SAMに使用されるターフェニル骨格を有するチオ
ール誘導体が提案されている。
【0004】しかし、これらのチオール化合物は、分子
膜のパッキングが芳香族特有の分子間相互作用によって
ヘリングボーン構造(入れ子状配列)を取り易い。その
場合、分子パッキングが強くなるため、2次元単分子膜
の結晶性も強くなる。この強い結晶性は、分子のもつ高
い誘電異方性を利用して電界印加下、SAMを動作させ
るのに大きな阻害要因となる。このため、誘電特性を保
持しつつ、結晶性のないSAM、特に結晶性がなく且つ
液晶性を有する(流動的で柔軟性のある)SAMを形成
できる化合物の開発が望まれていた。
【0005】ところで、特開平9−255621号公報
には、誘電異方性が大きく、液晶表示素子に使用できる
高分子分散型液晶材料として、ターフェニル骨格を有す
る特定の化合物が提案されている。しかし、これまでに
高い誘電異方性を有する液晶性硫黄化合物の合成例は未
だ報告されていなかった。
【0006】従って、本発明の目的は、高い誘電異方性
を有する液晶性硫黄化合物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々検討
を重ねた結果、特定の構造を有するターフェニル骨格含
有硫黄化合物が、上記目的を達成し得るものであること
を見出し、本発明に到達した。
【0008】即ち、本発明は、下記〔化2〕(前記〔化
1〕と同じ)の一般式(I)で表されるターフェニル骨
格含有硫黄化合物を提供するものである。
【0009】
【化2】
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のターフェニル骨
格含有硫黄化合物について詳細に説明する。本発明のタ
ーフェニル骨格含有硫黄化合物は、上記一般式(I)で
表される新規なスルフィド化合物又はジスルフィド化合
物である。即ち、本発明のターフェニル骨格含有硫黄化
合物は、1つ又は2つの硫黄原子の両側に位置する2つ
の基が非対称な構造の化合物である。ここで、「非対
称」とは、SAMを形成したときに、上記の2つの基に
よって自由空間ができ、この自由空間に向けてスムーズ
に分子動作が誘起し得る関係にあることをいう。
【0011】本発明のターフェニル骨格含有硫黄化合物
は、上記のように非対称な構造であるため、これにより
形成されるSAMが高密度な2次元単分子結晶にはなら
ず、分子に自由度が生じて自由空間を生じる。このた
め、SAMはアモルファス状となり、外部より電界が印
加されたとき、誘電異方性のある分子部分が電界ベクト
ル方向へ動作する。このとき、その自由空間が存在する
ことでスムーズに分子動作が誘起される効果を生じる。
【0012】尚、従来のターフェニル系SAMでは結晶
性が非常に強いため、分子膜は安定で外部力による経時
変化が起こりにくいものであったが、本発明の化合物
は、このような欠点を解消したものである。
【0013】上記一般式(I)中、R及びRで示さ
れるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭
素原子、沃素原子等が挙げられ、これらの中でもフッ素
原子が好ましい。また、Rで示される炭素原子数1〜
20のアルキル基のうち、好ましくは炭素原子数が5〜
18、特に8〜14のアルキル基である。更に、このア
ルキル基の炭素原子数は、nの数と同じか又はnより小
さいことが好ましい。また、nは1〜20の数で、ター
フェニル骨格とエーテル結合しているアルキレン基の炭
素数と同じであり、好ましくは5〜18、更に好ましく
は8〜14、最も好ましくは12である。また、−O
(CH−S−S−R基のベンゼン環に対する置
換位置は限定されず、オルト体、メタ体、パラ体の何れ
であってもよい。
【0014】本発明のターフェニル骨格含有硫黄化合物
の例としては、上記一般式(I)において、mが0であ
り、nが1〜20であり、Rが上記基(A)である化
合物や、上記一般式(I)において、mが1であり、n
が1〜20であり、Rが上記基(A)である化合物
や、上記一般式(I)において、mが1であり、nが1
〜20であり、Rが炭素原子数がnと同じか又はnよ
り小さいアルキル基である化合物等が挙げられる。特
に、上記一般式(I)におけるnが5〜18である化合
物、とりわけnが8〜14である化合物が好ましい。
【0015】このようなターフェニル骨格含有硫黄化合
物の好ましい具体例は、下記の化合物LC−(1)〜
(3)等である。
【0016】
【化3】
【0017】
【化4】
【0018】
【化5】
【0019】これらの化合物の中でも、上記一般式
(I)において、mが1であり、nが5〜18、特に8
〜14であり、Rが炭素原子数がnと同じか又はnよ
り小さいアルキル基である化合物〔特に、化合物LC−
(3)〕は有用であり、次の点で特に好適である。即
ち、上記の化合物は、これをSAMに形成したときに、
ターフェニルに隣接する空間にちょうどアルキル鎖断面
積分(約20平方オングストローム)だけ自由度が生ま
れる。そして、このSAMは、外部より電界が印加され
たとき、誘電異方性の大きい分子部分(ターフェニル
部)が電界ベクトル方向へ動作する。このため、より一
層分子動作の誘起効果を生じる。
【0020】本発明のターフェニル骨格含有硫黄化合物
は、前述した通り、高い誘電異方性を有し且つ液晶性を
有しているため、例えば、Au基板上に設けられる電界
応答性SAMの形成分子材料として使用することができ
る。ここで、SAMの電界に対する応答性等の電界動作
機能を検証するには、例えば、原子間顕微鏡(AFM)
により行うことができる。具体的には、外部から電界を
印加する前と後のSAMのAFMのイメージによる分子
状態により、上記機能を検証することができる。即ち、
SAMを形成する分子がパッキング状態にあるものは、
電界印加前後の何れのAFMイメージにも規則的な状態
が現れる。これに対し、SAMを形成する分子状態に自
由空間のある緩い構造のものは、電界印加前にはAFM
イメージにランダムな状態が現れ、電界印加後にはAF
Mイメージに規則的な状態が現れる。このようにして、
SAMを形成する分子がパッキング状態にあるものは、
電界動作機能が低いと判断でき、逆に、SAMを形成す
る分子状態に自由空間のある緩い構造のものは、電界動
作機能が高いと判断できる。
【0021】その他、SAMの電界動作機能の検証に
は、動的表面計測装置(表面プラズモン共鳴装置;SP
R等)等によっても行うことでができる。
【0022】更に、本発明のターフェニル骨格含有硫黄
化合物は、濡れ性等の表面物性をコントロールできるた
め、電界応答型SAMをはじめ、これらの特性を発揮し
得る種々の用途に利用できる。
【0023】次に、本発明のターフェニル骨格含有硫黄
化合物の製造方法について説明すると、該製造方法は、
前述の新規なターフェニル骨格含有硫黄化合物を製造す
るための好ましい方法であり、具体的には以下に示す通
りである。
【0024】即ち、ブロモビフェニル誘導体とメトキシ
ベンゼンボロン酸とからメトキシターフェニル誘導体を
得、次いでこれとトリブロモボランとからヒドロキシタ
ーフェニル誘導体を得、その後これとジブロモアルカン
とからターフェニルアルキロキシブロマイド誘導体を
得、然る後該ブロマイド誘導体とチオ尿素とを反応させ
るか又は該ブロマイド誘導体とチオ硫酸ナトリウム五水
和物及びアルカンチオールとを反応させることで、前記
ターフェニル骨格含有硫黄化合物を製造することができ
る。ここで、ターフェニルアルキロキシブロマイド誘導
体とチオ尿素とを反応させることで、上記一般式(I)
におけるmが0で、nが1〜20で、Rが前記基
(A)である化合物が製造でき、また、ターフェニルア
ルキロキシブロマイド誘導体とチオ硫酸ナトリウム五水
和物及びアルカンチオールとを反応させることで、上記
一般式(I)におけるmが1で、nが1〜20で、R
が前記基(A)である化合物、又は上記一般式(I)に
おけるmが1で、nが1〜20で、Rが炭素原子数が
nと同じか若しくはnより小さいアルキル基である化合
物が製造できる。
【0025】次に、本発明の自己組織化単分子膜につい
て説明すると、本発明の自己組織化単分子膜は、前述し
た高い誘電異方性を有する液晶性ターフェニル骨格含有
硫黄化合物を用いてなる新規な機能薄膜である。このた
め、電界等の外的刺激を印加して、自己組織化単分子膜
を構成する分子及び分子集合体を動的に変化させ、膜表
面全体の表面物性を可逆的に制御できるものである。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例により何等制限される
ものではない。
【0027】 〔実施例1〕(化合物LC−(1)の合成) 化合物LC−(1)を合成するにあたって、先ず、下記
〔化6〕に示す合成ルートにより、順次化合物P−(1)、
化合物P−(2)の合成及び化合物LC−Brの合成を合成す
る。
【0028】
【化6】
【0029】化合物P−(1)の合成 2−フルオロ−4−ブロモ−4’−シアノビフェニル1
0.2g及びベンゼン63mlを窒素雰囲気下、フラスコに入れ
て攪拌、溶解させる。そのフラスコ中に、テトラキス
(トリフェニルフォスフィン)パラジウム(0)0.4g及
び2Mの炭酸ナトリウム水溶液48mlを加えて室温にて攪
拌する。その後、反応混合物中にエタノール45mlに溶か
したp−メトキシベンゼンボロン酸5.6gを滴下する。滴
下終了後さらに還流下、半日攪拌させる。冷却後、反応
混合物に30%過酸化水素水2mlを加えて室温下攪拌させた
後、クロロホルム抽出する。硫酸マグネシウムで乾燥さ
せて溶媒を留去した後、アセトン、メタノール混合溶媒
で再結晶する。さらにシリカゲルでクロロホルム溶媒下
精製させた後、アセトンで再結晶し、無色針状結晶を得
た。(収量7.5g) 得られた結晶の分析結果を以下に示す。1 H-NMR (CDCl3);δ=3.87(3H,t,Ar-O-CH3),7.00(2H,d,A
r-H),7.38-7.58(5H,m,Ar-H),7.72(4H,q,Ar-H) 、mp112-
115℃(液晶性消失温度:255-258℃)
【0030】〔2〕化合物P−(2)の合成 4−シアノ−2’−フルオロ−4”−メトキシターフェ
ニル2g及びジクロロメタン50mlをフラスコ中に入れて溶
液とした後、BBr3(1M;ジクロロメタン溶液)16mlを滴
下する。滴下終了後、反応混合物をさらに室温にて2日
ほど攪拌させる。その後、反応液を冷水に注ぎ、よく攪
拌した後固形物をろ過して、乾燥させる。この黄色固形
物をアセトン−水混合溶媒で再結晶させて白色結晶を得
た。(収量1.34g) 得られた結晶の分析結果を以下に示す。1 H-NMR (CDCl3);δ=6.97(2H,d,Ar-H),7.49-7.67(5H,m,
Ar-H),7.87(4H,q,Ar-H),8.66(1H,s,Ar-OH)、 mp224-225
℃(液晶性消失温度:282-284℃)
【0031】〔3〕化合物LC−Brの合成 1,12−ジブロモドデカン4.26g、炭酸カリウム1.26g
及びアセトン30mlをフラスコに入れ攪拌下、4−シアノ
−2’−フルオロ−4”−メトキシターフェニル1.5gを
アセトン40mlに溶かした溶液をゆっくり滴下する。滴下
終了後、反応混合物をさらに2日攪拌、還流させる。T
LCにて出発物質がすべて反応したことを確認後、反応
混合物を冷水に注ぎよく攪拌する。析出した固形物をろ
過し、水及びエタノール(未反応1,12−ジブロモド
デカンを除去するため)でよく洗浄した。乾燥後、固形
物をシリカゲルカラムクロマログラフィにて精製した
(クロロホルム/ヘキサン=4/1)。得られた白色結
晶をさらにエタノールでよく洗浄した後、真空乾燥させ
て目的化合物(白色結晶)を得た。(収量2.06g) 得られた結晶の分析結果を以下に示す。1 H-NMR(CDCl3):δ=1.2-1.4(18H,m,-CH2-),1.84(2H,m,Ar
-O-CH2-CH2-),3.48(2H,t,Br-CH2-),4.01(2H,t,Ar-O-CH2
-),6.99(2H,d,Ar-H).7.36-7.56(5H,m,Ar-H),7.75(4H,q,
Ar-H)、 mp105-108℃(液晶性消失温度:128-130℃)
【0032】〔4〕化合物LC−(1)の合成
【0033】
【化7】
【0034】4−シアノ−2’−フルオロ−ターフェニ
ル−4”−ドデシロキシルブロマイド0.4g、チオ尿素0.
09g及び脱酸素させたエタノール50mlをフラスコ内に入
れて攪拌下、加熱還流させる。完全に溶解した時点で1
日還流を行う。反応物を室温まで冷却すると、白色結晶
が析出する。この固形物をろ過して、さらにクロロフォ
ルムで良く洗浄し、未反応臭化物を除去する。乾燥後、
約0.34gのチオ尿素塩の化合物が得られた。引き続き、
この塩を脱酸素させたエタノール50mlに再び加熱化溶解
させて、さらに0.3gのLC−Brの50mlエタノール溶液加え
て加熱攪拌下、10mlの蒸留水に溶かした50mg水酸化ナト
リウム溶液を滴下させた。反応混合物は80℃で6時間還
流させた後、室温に戻し析出した固形物をろ過しエタノ
ールで再度洗浄し、乾燥させる。この固形物をクロロフ
ォルム−エタノールで再結晶した後、シリカゲルクロマ
トグラフィによって精製(クロロフォルム/メタノール
=32/1)した。目的物である白色結晶が得られた。
(収量0.14g) 得られた結晶の分析結果を以下に示す。1 H-NMR(CDCl3);δ=1.2-1.4(36H,m,-CH2-),1.82(4H,m,Ar
-O-CH2-CH2-),2.50(4H,t,-S-CH2-),4.00(4H,t,Ar-O-CH2
-),6.99(4H,d,Ar-H),7.37-7.55(10H,m,Ar-H),7.72(8H,
q,Ar-H)、mp127-128℃(液晶性消失温度:208-209℃)
【0035】〔実施例2及び3〕(化合物LC−(2)
及び化合物LC−(3)の合成)
【0036】
【化8】
【0037】4−シアノ−2’−フルオロターフェニル
−4”−ドデシロキシブロマイド0.6gを40mlのジメチル
ホルムアミド(DMF)に60℃で溶解させ、水5mlに溶
かしたチオ硫酸ナトリウム五水和物0.3gの溶液をゆっく
り滴下させた。混合物は65℃にて4時間攪拌させた後20
0mlの冷水に注いでよく攪拌させた。チオ硫酸塩化合物
の細かいコロイド状固形物が生成し、これを約1日かけ
てろ過した。残った固形物をクロロフォルムに懸濁させ
て未反応臭化物を取り除きもう一度ろ過、クロロフォル
ム−アセトンで洗浄、乾燥させ、Bunte塩を得た。引き
続き、反応フラスコに1−ドデカンチオール0.23gとそ
れぞれ脱気させたTHF/MeOHの混合溶媒(12ml/6ml)を入
れて窒素下攪拌させる。そこに2mlの蒸留水に溶かした
水酸化ナトリウム0.4gを滴下させ、室温にて約1時間攪
拌させた。その反応溶液に、ジメチルアセトアミド(DM
A)/MeOHの混合溶媒(20ml/10ml)に溶かしたBunte塩0.
45gを窒素気流下ゆっくりと滴下させ、12時間室温にて
攪拌させた。その後、反応混合物を冷水に注ぎ、析出し
た白色固形物をろ過した。さらにろ過物を蒸留水、アセ
トンでよく洗浄した後乾燥させ粗結晶を得た。この粗結
晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィにて精製単離さ
せた(クロロフォルム/ヘキサン=4/1)。この精製過程
にてLC−(2)を副生成物として得た(収量0.08
g)。また、カラムより得られた主生成物をヘキサン/
クロロフォルム混合溶媒で再度、再結晶させLC−
(3)(白色結晶)を得た(収量0.13g)。得られた副
生成物〔LC−(2)〕の分析結果を以下に示す。1 H-NMR(CDCl3);δ=1.2-1.4(32H,m,-CH2-),1.65(4H,m,-S
-S-CH2-CH2-),1.80(4H,m,Ar-O-CH2-CH2-),2.66(4H,t,-S
-S-CH2-),3.99(4H,t,Ar-O-CH2-),6.97(4H,d,Ar-H),7.37
-7.55(10H,m,Ar-H),7.70(8H,q,Ar-H):、 mp85-87℃(液
晶性消失温度:115-117℃) また、得られた主生成物〔LC−(3)〕の分析結果を
以下に示す。1 H-NMR(CDCl3);δ=0.86(3H,t,-CH3),1.2-1.4(34H,m,-CH
2-),1.65(4H,m,-S-S-CH2-CH2-),1.80(2H,m,Ar-O-CH2-CH
2-),2.66(4H,t,-S-S-CH2-),3.99(2H,t,Ar-O-CH 2-),6.97
(2H,d,Ar-H),7.37-7.55(5H,m,Ar-H),7.70(4H,q,Ar-H)
、mp115-118℃(液晶性消失温度:194-196℃)
【0038】 〔試験例1〕(電圧を交流印加させた場合) 本発明に係る実施例3のターフェニル骨格含有硫黄化合
物〔LC−(3)〕のエタノール溶液中にAu基板を浸
し、該基板上に化合物LC−(3)のSAMを形成し
た。このSAMの電界下での動作について調べる。一般
的に、SAMの電界下での動作については、直接測定が
かなり難しい。そこで、本発明に係る上記化合物LC−
(3)により形成されたSAMの電界による動的変化
を、液晶の動きに増幅させて間接的に測定する方法で観
察した。その観察手法を図1〜4を参照しつつ説明す
る。図1は、化合物LC−(3)により形成されたSA
M(以下、「LC−SAM」という。)を含む液晶セル
に電界をかけた状態を示す模式図である。図1に示すよ
うに、液晶セルの電極は、LC−SAMを設けた金電極
(厚さ50nm)と、対抗電極として水平配向膜化処理
されたITO基板とを用いて構成され、セルギャップは
約5μmである。内部に注入される液晶材料は誘電異方
性が最も小さくなる組成で構成され、普通の液晶セル中
では電界をかけても液晶は全く動作しない。このセル
中、電圧が加わると液晶自体は動作しないのでLC−S
AMの部分が変化しない限り、液晶相の動的変化が現れ
ないはずである。LC−SAMが電極に応答して動作し
たとすると、SAMに直接接する液晶分子相、特に金電
極界面から厚さ0.1μmあたりまで液晶相はSAMの
動作に応答して変化する。その変化が次々と液晶相の中
で伝達され、5ミクロンギャップ中に存在する液晶全体
の動きとして伝播、増幅される結果、LC−SAM膜厚
によるわずか2nmの動的変化が直接裸眼で観察可能に
なる。
【0039】この観察手法により、前記LC−SAMの
電界下での動的変化を観察した。メルク社の液晶TL2
13及びMX961210の2種類を50%ずつ混合し
て構成された液晶組成物を用いた。この液晶組成物から
なる液晶セル中に電圧を加える前の状態は、図2に示す
ような光透過性をもっているが、交流電圧を50V(6
0Hz)加えると図3に示すような光透過性の変化をも
たらす。また、液晶セル中の半分に電圧を加え、残り半
分には電圧を加えない状態は図4に示される。図4から
明らかなように、液晶セルに電圧がオンの状態とオフの
状態とで液晶相に変化が生じていることが判る。電圧を
オフにすると図2示す状態に戻り、電圧を再びかけると
同じ変化が観察され、電圧による可逆変化が確認され
た。なお、液晶相のみの電圧依存性測定より、同じ電圧
で液晶は動作しないことが確認されている。
【0040】なお、液晶のみの電圧印加実験より、LC
−SAM膜付きの液晶セルにて、液晶が動作を引き起こ
す電圧領域においては、液晶相中何ら動作変化は観察さ
れなかった。このLC−SAMの電界下での状態は、図
5に示す模式図のような状態となっていると推察され
る。
【0041】また、LC−SAMの非電界下での状態
は、AFMイメージにランダムな状態が現れることが確
認されている(図示せず)。これに対し、比較化合物と
してF(CF10(CHSHを用い、上記化
合物LC−(3)と同様にして形成したSAMの非電界
下での状態は、図6に示すようにAFMイメージに規則
的な状態が現れる。更に、参考までに、Ishida, T et a
l, J. Phys. Chem. B(1999)103,1687には、本発明の
化合物と同様のターフェニル骨格を有するチオール化合
物から形成されたSAMの走査型トンネル顕微鏡(ST
M)イメージが規則的な状態で現れていることが示され
ている。
【0042】 〔試験例2〕(液晶セル表面解析用SPR) 金基板を含む液晶セルにおいて、金薄膜基板側をプリズ
ム上に密着固定させ、P偏光の光をプリズムより導入し
て、金薄膜上にて選られる反射光変化から、金表面上に
設けた自己組織化単分子膜と液晶バルクの界面近傍での
動的変化をリアルタイムで計測できる表面プラズモン共
鳴装置(SPR)を使用して、電界印加による自己組織
化単分子膜の動作を確認した。
【0043】具体的な測定装置の基本構成要素は、図7
に示す模式図の通りである。液晶セルは、6ミクロンギ
ャップ中に、誘電異方性が非常に小さく且つ屈折率異方
性が比較的大きい液晶組成物、例えば、MX96及びT
L213(メルク社製)の等量混合物を封入する。セル
は2種類の異なる電極表面から構成される。一方は、厚
さ約500オングストロームの金電極表面にチオールを
含む自己組織化単分子膜が形成され、もう一方は、IT
O透明電極と垂直配向膜で形成される。この液晶セルの
金薄膜基板の裏側をSPRのプリズム表面に固定化させ
る。その際、基板とプリズムの屈折率が同じになるよう
に材質が選定される。屈折率は1.50〜2.00の範
囲で選定され、望ましくは1.70〜1.85の範囲に
収まる材料を基板とプリズムに使用する。本試験例にお
いては、屈折率が1.73の基板とプリズムを使用し、
さらに基板とプリズムの密着性を向上させるために、同
様の屈折率を有するマッチングオイルをプリズム表面に
展開した後、液晶セル基板をプリズム表面に固定化す
る。液晶セルには交流電源をつなぎ、10Hz交流周波
数にて0〜15Vppの範囲で電界を印加させる。電界
を液晶セルにオンオフさせる間、SPRの測定モードを
時間−SPR吸収角度変化のプロットで固定させて、1
秒に1回のサンプリングで電界印加下、SPR吸収角度
変化をモニターする。SPR用光源は670nmの半導
体レーザーを使用した。金薄膜と自己組織化単分子膜と
の境界を伝播する表面プラズモンの波数Kpの分散関係
は、下記の式に示されるごとき方程式を解くことによっ
て求めることが可能である。当該式において、εmは自
己組織化単分子膜の誘電率、εsは金薄膜の誘電率、c
は光の速度、θは光の入射角度である。
【0044】
【数1】
【0045】本試験例においては、3種類の異なる金表
面基板を使用して、それぞれ液晶セルを作成した。表面
を特異的に修飾するために、液晶性のテイルグループを
もつチオール化合物(1)〔前記LC−(3)〕を使用
し、また比較試験例として単純な直鎖メチレン構造をも
つヘキサデカンチオール(2)を使用して金薄膜上にそ
れぞれ自己組織化単分子膜を形成させた。それぞれ、ジ
クロロメタン中、0.5mMの溶液を作成し、金基板を
約1時間浸せきさせた後、ジクロロメタンで洗浄して窒
素気流下、乾燥させる。また、残りの金基板表面には、
何も吸着させずに、そのままで液晶セルの作成を行っ
た。液晶性のチオール化合物(1)から形成される自己
組織化単分子膜は、図5に示した模式図のようになる。
図8は、各液晶セルのSPR吸収角度変化を時間変化で
プロットさせたグラフを示す。印加電圧7Vppにおい
て、化合物(1)を金表面に吸着させた液晶セルは、電
界を印加させた状態でSPR吸収角度が0.015程減
少するのに対し、ヘキサデカンチオール(2)を吸着さ
せた液晶セルでは、電界印加状態で、非常に小さな変化
しか認識できない。また、金薄膜のみ(3)で作成した
液晶セルでは、同様に電界印加状態と非印加状態とでほ
とんど差はなく、金表面近傍の液晶分子層は電界印加に
おいて、動的変化を起こしていないことを示す。
【0046】また、印加電圧をさらに上げてSPR吸収
角度変化をモニターした(図9参照)が、同様に化合物
(1)の液晶セルが、大きなSPR吸収角度変化を示す
のに対して、ヘキサデカンチオール(2)及び金薄膜の
み(3)の液晶セルの場合は、電界のオンオフでほとん
ど差がない。これらの測定結果をもとにして、金表面近
傍の液晶分子がどの程度の範囲で電界による動的変化を
起こしているのか、特に基板からの厚さ方向変化、屈折
率変化の程度を把握するために、シミュレーションによ
ってそれらの変化を見積もった。まず、化合物(1)を
含む液晶セルにて観察されたSPR吸収角度変化の最大
量は、印加電圧12.5Vppでは、約0.09であ
る。この変化量をもとにして実際の屈折率変化を見積も
ると約0.0015の変化に相当し、また厚さ変化では
約60オングストロームに相当する。つまり、化合物
(1)の自己組織化単分子膜の厚さが約30オングスト
ロームなので、そのSAM膜の上にさらに液晶分子1層
分に相当する厚さ(仮に液晶分子が基板に対してほぼ垂
直に配向しているとして)になる。よって、この化合物
(1)の分子膜を含む液晶セル中では、電界印加下、セ
ル中の液晶バルクは動的変化を起こしていないが、金薄
膜上、分子膜を含む界面近傍の液晶層のみが動的変化を
起こしていることがわかった。実際に、光学顕微鏡にて
セル中の液晶バルクが同じ電界で変化するかどうかを調
べたが、マクロレベルでは視覚的な変化は認識できなか
った。このような基板界面で起こるミクロレベルでの、
電界による自己組織化単分子膜の動的変化は、本試験例
で使用した表面プラズモン共鳴装置(SPR)によって
のみ観察することができた。また、同様の解析により、
ヘキサデカンチオールを含む液晶セル及び金薄膜のみの
液晶セルでは、電界印加下、基板表面近傍、及び液晶バ
ルク両方とも動的変化は起きていないことがわかった。
【0047】 〔試験例3〕(電圧を直流印加させた場合) LC−SAMを使用した電界に応答する自己組織化単分
子膜を含む液晶セル中に直流電圧を10〜20Vの範囲
で印加させると、10V、15V及び20Vの各電圧と
も同様に表面プラズモン(SPR)共鳴が起こり、電圧
強度が大きくなると、SPR共鳴角度変化も増大するこ
とが観測された(図10参照)。さらに、電圧印加時の
SPR共鳴角度の立ち上がり変化をリアルタイムにて観
察するために、測定サンプリング回数を0.1ms/1
samplingという高速モードにて、SPR共鳴角度の電圧
による変化を測定した。その結果、電圧印加直後からS
PR共鳴角度変化が立ち上がって飽和するまでに、約1
00−150msの時間が必要であることが判明した。
本測定では、試験例1の交流印加実験の場合と同様に、
液晶組成物の誘電異方性はゼロに近いもの(同じもの)
である。よって、電界印加時に応答するのは、電極表面
上に設けられた自己組織化単分子膜のみであり、このS
PR共鳴角度の時系列変化は、電界応答型分子膜の動的
変化を捉えた結果であると説明できる。一方、電界に無
応答なアルカンチオール(ヘキサデカンチオール;HD
T)を分子膜として電極上に設けた液晶セルの場合、同
様な直流電圧印加によるSPR共鳴角度の変化は観察さ
れなかった(図11参照)。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、新規なターフェニル骨
格含有硫黄化合物が提供される。本発明のターフェニル
骨格含有硫黄化合物は、高い誘電異方性を有し且つ液晶
性を有するものである。また、本発明によれば、上記の
新規なターフェニル骨格含有硫黄化合物の製造方法が提
供される。更に、本発明によれば、上記の新規なターフ
ェニル骨格含有硫黄化合物を用いてなる自己組織化単分
子膜が提供される。この自己組織化単分子膜は、電界等
の外的刺激を印加して、自己組織化単分子膜を構成する
分子及び分子集合体を動的に変化させ、膜表面全体の表
面物性を可逆的に制御できる新規な機能薄膜である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るターフェニル骨格含有硫黄化合物
により形成されたSAMを含む液晶セルに電界をかけた
状態を示す模式図である。
【図2】液晶セル中に電圧を加える前の状態の光透過性
を示す図である
【図3】液晶セル中に交流電圧を50V(60Hz)加
えたときの状態の光透過性を示す図である
【図4】液晶セル中に半分電圧を加えたときの状態の光
透過性を示す図である。
【図5】本発明に係るターフェニル骨格含有硫黄化合物
により形成されたSAMの電界下での状態を模式図であ
る。
【図6】比較化合物としてのF(CF10(C
SHにより形成されたSAMの非電界下でのA
FMイメージである。
【図7】試験例で使用するSPR測定システム(装置)
の基本構成要素を示す概略図である。
【図8】各液晶セルの経時的なSPR吸収角度変化を示
すグラフである。
【図9】各液晶セルの経時的なSPR吸収角度変化を示
すグラフである。
【図10】本発明に係るターフェニル骨格含有硫黄化合
物により形成されたSAM(LC−SAM)を含む液晶
セルの、10V、15V及び20Vそれぞれの直流電圧
印加下での経時的なSPR共鳴角度変化を示すグラフで
ある。
【図11】ヘキサデカンチオール(HDT)を分子膜と
して電極上に設けた液晶セルの直流電圧(20V)印加
下での経時的なSPR共鳴角度変化を示すグラフであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 玉置 敬 茨城県つくば市東1丁目1番地 経済産業 省産業技術総合研究所物質工学工業技術研 究所内 Fターム(参考) 4H006 AA01 AA02 AA03 AB64 AC23 AC24 AC42 AC43 AC63 BA05 BA25 BA32 BA53 BB12 BB14 BB16 TA04 TB32 4H027 BD09 CA04 CA05 CG04 CG05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記〔化1〕の一般式(I)で表される
    ターフェニル骨格含有硫黄化合物。 【化1】
  2. 【請求項2】 上記一般式(I)におけるnが、5〜1
    8である請求項1記載のターフェニル骨格含有硫黄化合
    物。
  3. 【請求項3】 上記一般式(I)におけるnが、8〜1
    4である請求項1記載のターフェニル骨格含有硫黄化合
    物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかに記載のターフェ
    ニル骨格含有硫黄化合物を製造する方法であって、ブロ
    モビフェニル誘導体とメトキシベンゼンボロン酸とから
    メトキシターフェニル誘導体を得、次いでこれとトリブ
    ロモボランとからヒドロキシターフェニル誘導体を得、
    その後これとジブロモアルカンとからターフェニルアル
    キロキシブロマイド誘導体を得、然る後該ブロマイド誘
    導体とチオ尿素とを反応させるか又は該ブロマイド誘導
    体とチオ硫酸ナトリウム五水和物及びアルカンチオール
    とを反応させる、ターフェニル骨格含有硫黄化合物の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3の何れかに記載のターフェ
    ニル骨格含有硫黄化合物を用いてなる自己組織化単分子
    膜。
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