JP2701426B2 - 3環式エチレングリコール誘導体 - Google Patents
3環式エチレングリコール誘導体Info
- Publication number
- JP2701426B2 JP2701426B2 JP4665689A JP4665689A JP2701426B2 JP 2701426 B2 JP2701426 B2 JP 2701426B2 JP 4665689 A JP4665689 A JP 4665689A JP 4665689 A JP4665689 A JP 4665689A JP 2701426 B2 JP2701426 B2 JP 2701426B2
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- Japan
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- liquid crystal
- compound
- pretilt angle
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- Liquid Crystal Substances (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電気光学的表示材料として有用な3環式エ
チレングリコール誘導体、これらの化合物を含有する液
晶組成物及び液晶表示装置に関する。
チレングリコール誘導体、これらの化合物を含有する液
晶組成物及び液晶表示装置に関する。
液晶表示セルの代表的なものにTN−LCD(ツイステッ
ド、ネマチック液晶表示装置)があり、時計、電卓、電
子手帳、ポケットコンピュータ、ワードプロセッサ、パ
ーソナルコンピュータなどに使用されている。近年OA機
器の処理情報の増加に伴い、一画面に表示される情報量
が増大しており、従来のTN−LCDではコントラスト及び
視野角等の表示品位面から特にワードプロセッサ、パー
ソナルコンピュータなどの高時分割駆動の要求に応えら
れなくなっている。
ド、ネマチック液晶表示装置)があり、時計、電卓、電
子手帳、ポケットコンピュータ、ワードプロセッサ、パ
ーソナルコンピュータなどに使用されている。近年OA機
器の処理情報の増加に伴い、一画面に表示される情報量
が増大しており、従来のTN−LCDではコントラスト及び
視野角等の表示品位面から特にワードプロセッサ、パー
ソナルコンピュータなどの高時分割駆動の要求に応えら
れなくなっている。
このような状況の中で、シェファー(Scheffer)等
〔SID ′85 Digest.P120(1985)〕あるいは衣川等〔SI
D ′86 Digest P122(1986)〕によってSTN(スーパー
・ツイステッド・ネマチック)−LCDが開発され、ワー
ドプロセッサ、パーソナルコンピュータなどの高情報処
理用の表示に広く普及しはじめている。
〔SID ′85 Digest.P120(1985)〕あるいは衣川等〔SI
D ′86 Digest P122(1986)〕によってSTN(スーパー
・ツイステッド・ネマチック)−LCDが開発され、ワー
ドプロセッサ、パーソナルコンピュータなどの高情報処
理用の表示に広く普及しはじめている。
STN−LCDにおいて、配向面と液晶分子のなす角度、す
なわちプレチルト角の制御は、液晶表示セルの作製にあ
たって、歩止まり等に大きな影響を与える重要な因子と
なる。
なわちプレチルト角の制御は、液晶表示セルの作製にあ
たって、歩止まり等に大きな影響を与える重要な因子と
なる。
配向法には、SiOXの斜方蒸着によってプレチルト角を
約20゜の高チルト角に制御する方法が知られているが、
さらに実用的には、例えば、日産化学社製の「サンエバ
ー150」の如き有機膜をラビングすることによって約5
゜のプレチルト角に制御する方法が知られている。その
他にも、各種の有機膜が開発されており、ラビング法に
よって、5〜10゜にプレチルト角を制御して使われてい
る。プレチルト角が高いほどストライプ、ドメインが発
生しにくくなり、液晶表示セルの作製時の歩止まりが良
くなることが知られているが、ラビング法を使って、プ
レチルト角が5゜〜10゜で一定の安定した配向膜をつく
ることは極めて難しいというのが現状である。
約20゜の高チルト角に制御する方法が知られているが、
さらに実用的には、例えば、日産化学社製の「サンエバ
ー150」の如き有機膜をラビングすることによって約5
゜のプレチルト角に制御する方法が知られている。その
他にも、各種の有機膜が開発されており、ラビング法に
よって、5〜10゜にプレチルト角を制御して使われてい
る。プレチルト角が高いほどストライプ、ドメインが発
生しにくくなり、液晶表示セルの作製時の歩止まりが良
くなることが知られているが、ラビング法を使って、プ
レチルト角が5゜〜10゜で一定の安定した配向膜をつく
ることは極めて難しいというのが現状である。
本発明が解決しようとする課題は、新規な垂直配向性
の液晶化合物を提供し、これらの化合物を含有するネマ
チック液晶組成物を品質面からラビング法により実用的
に安定な配向膜をつくることのできる約5゜のプレチル
ト角の液晶表示セルに封入することによって、5゜より
高いプレチルト角を形成することができるSTN−LCDを作
製することにある。
の液晶化合物を提供し、これらの化合物を含有するネマ
チック液晶組成物を品質面からラビング法により実用的
に安定な配向膜をつくることのできる約5゜のプレチル
ト角の液晶表示セルに封入することによって、5゜より
高いプレチルト角を形成することができるSTN−LCDを作
製することにある。
本発明は、上記課題を解決するために 一般式 (式中、R1及びR2は各々独立的に炭素原子数1〜10の直
鎖状アルキル基を表わし、 はトランス配置のシクロヘキサン環を表わす。) で表わされる化合物を提供する。
鎖状アルキル基を表わし、 はトランス配置のシクロヘキサン環を表わす。) で表わされる化合物を提供する。
本発明に係わる式(I)の化合物は、次の製造方法に
従って製造することができる。
従って製造することができる。
(上記反応式中のR1、R2及び それぞれ、式(I)のものと同じものを表わす。) 式(II)の化合物をジメチルスルホキサイドの如き極
性溶媒中で、カリウム−t−ブトキサイドの如き強塩基
の存在下に、式(III)の化合物と反応させて式(I)
の化合物を製造する。
性溶媒中で、カリウム−t−ブトキサイドの如き強塩基
の存在下に、式(III)の化合物と反応させて式(I)
の化合物を製造する。
斯くして製造された本発明に係わる式(I)の化合物
の代表的なものの転移温度を第1表に掲げる。
の代表的なものの転移温度を第1表に掲げる。
(表中、Cは結晶相、Sはスメクチック相、Nはネマチ
ック相、Iは等方性液体相を夫々表わす。) 式(I)の化合物と混合して使用することのできる液
晶化合物の好ましい代表例としては、例えば4−置換安
息香酸4′−置換フェニルエステル、4−置換シクロヘ
キサンカルボン酸4′−置換フェニルエステル、4−置
換シクロヘキサンカルボン酸4′−置換ビフェニルエス
テル、4−(4−置換シクロヘキサンカルボニルオキ
シ)安息香酸4′−置換フェニルエステル、4−(4−
置換シクロヘキシル)安息香酸4′−置換フェニルエス
テル、4−(4−置換シクロヘキシル)安息香酸4′−
置換シクロヘキシルエステル、4−置換4′−置換ビフ
ェニル、4−置換フェニル−4′−置換シクロヘキサ
ン、4−置換4″−置換ターフェニル、4−置換ビフェ
ニル4′−置換シクロヘキサン、2−(4−置換フェニ
ル)−5−置換ピリミジンなどを挙げることができる。
ック相、Iは等方性液体相を夫々表わす。) 式(I)の化合物と混合して使用することのできる液
晶化合物の好ましい代表例としては、例えば4−置換安
息香酸4′−置換フェニルエステル、4−置換シクロヘ
キサンカルボン酸4′−置換フェニルエステル、4−置
換シクロヘキサンカルボン酸4′−置換ビフェニルエス
テル、4−(4−置換シクロヘキサンカルボニルオキ
シ)安息香酸4′−置換フェニルエステル、4−(4−
置換シクロヘキシル)安息香酸4′−置換フェニルエス
テル、4−(4−置換シクロヘキシル)安息香酸4′−
置換シクロヘキシルエステル、4−置換4′−置換ビフ
ェニル、4−置換フェニル−4′−置換シクロヘキサ
ン、4−置換4″−置換ターフェニル、4−置換ビフェ
ニル4′−置換シクロヘキサン、2−(4−置換フェニ
ル)−5−置換ピリミジンなどを挙げることができる。
第2表はネマチック液晶材料として現在汎用されてい
る混合液晶(A)の80重量%と式(I)のNo.1、No.2、
No.3、No.4の各々20重量%から成る混合液晶をそれぞれ
約5゜のプレチルト角を形成するとされている日産化学
製「サンエバー150」の有機膜をラビングして作製した
配向膜を上下反平行にして組合せた液晶表示セルに封入
し、磁界電位法によって測定したプレチルト角を掲示
し、比較のために混合液晶(A)自体と混合液晶(A)
の80重量%と式(I)の化合物と類似構造を有しSTN−L
CDに優れた特性を有する化合物(a)の20重量%から成
る混合液晶を同様にして封入したもののプレチルト角を
掲示したものである。
る混合液晶(A)の80重量%と式(I)のNo.1、No.2、
No.3、No.4の各々20重量%から成る混合液晶をそれぞれ
約5゜のプレチルト角を形成するとされている日産化学
製「サンエバー150」の有機膜をラビングして作製した
配向膜を上下反平行にして組合せた液晶表示セルに封入
し、磁界電位法によって測定したプレチルト角を掲示
し、比較のために混合液晶(A)自体と混合液晶(A)
の80重量%と式(I)の化合物と類似構造を有しSTN−L
CDに優れた特性を有する化合物(a)の20重量%から成
る混合液晶を同様にして封入したもののプレチルト角を
掲示したものである。
尚、混合液晶(A)は から成るものであり、その物性は次の通りである。
N−I転移温度 54.5℃ 粘度(20℃) 21.0c.p. 屈折率の異方性(Δn) 0.0917 しきい値電圧 1.60V さらに化合物(a)は である。
第2表に掲示したデータから、式(I)の化合物は混
合液晶のプレチルト角を1゜以上上昇させ、式(I)の
化合物含有混合液晶はSTN−LCDに有用な構造類似の化合
物(a)含有混合液晶より1゜以上高いプレチルト角を
形成することが理解できる。プレチルト角1゜の差によ
ってストライプ・ドメインが顕著に発生しにくくなり、
液晶表示セルの作製時の歩止まりが良くなる。さらに式
(I)の化合物はネマチック状態でガラス面上で均一な
垂直配向性を有することが確認された。
合液晶のプレチルト角を1゜以上上昇させ、式(I)の
化合物含有混合液晶はSTN−LCDに有用な構造類似の化合
物(a)含有混合液晶より1゜以上高いプレチルト角を
形成することが理解できる。プレチルト角1゜の差によ
ってストライプ・ドメインが顕著に発生しにくくなり、
液晶表示セルの作製時の歩止まりが良くなる。さらに式
(I)の化合物はネマチック状態でガラス面上で均一な
垂直配向性を有することが確認された。
本発明の化合物は通常の液晶を封入した時のプレチル
ト角を高くすることを特徴とするものであって、約5゜
のプレチルト角の液晶表示セルに限定されるものではな
い。さらに本発明のごとき垂直配向性の液晶化合物は、
例えばECB(複屈折制御)方式の表示装置において必要
とされる垂直配向時にも極めて有用である。
ト角を高くすることを特徴とするものであって、約5゜
のプレチルト角の液晶表示セルに限定されるものではな
い。さらに本発明のごとき垂直配向性の液晶化合物は、
例えばECB(複屈折制御)方式の表示装置において必要
とされる垂直配向時にも極めて有用である。
実施例1 の化合物6g(0.020モル)をジメチルスルホキサイド50m
lとテトラヒドロフラン15mlの混合溶媒に溶解し、室温
で撹拌しながら、カリウム−t−ブトキサイド2.5g(0.
022モル)を加え、30分撹拌を続けた。次いで、式ClCH2
CH2OCH3の化合物2.4g(0.025モル)を加え、50℃で3時
間反応させた。
lとテトラヒドロフラン15mlの混合溶媒に溶解し、室温
で撹拌しながら、カリウム−t−ブトキサイド2.5g(0.
022モル)を加え、30分撹拌を続けた。次いで、式ClCH2
CH2OCH3の化合物2.4g(0.025モル)を加え、50℃で3時
間反応させた。
反応終了後、9%塩酸50mlを加えた後、酢酸エチル80
mlで3回抽出した。有機層を水洗し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥させた後、溶媒を減圧留去して得られた残渣を
エタノール150mlから再結晶させて精製して、下記化合
物6.1g(0.017モル)を得た。
mlで3回抽出した。有機層を水洗し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥させた後、溶媒を減圧留去して得られた残渣を
エタノール150mlから再結晶させて精製して、下記化合
物6.1g(0.017モル)を得た。
転移温度 65℃(C→S) 169℃(SN) 196℃(NI) 実施例2 実施例1と同様にして下記化合物を得た。
転移温度 95℃(C→S) 188℃(SN) 197℃(NI) 実施例3 実施例1と同様にして下記化合物を得た。
転移温度 36℃(C→S) 166℃(SN) 176℃(NI) 実施例4 実施例1と同様にして下記化合物を得た。
転移温度 85℃(C→S) 155℃(SN) 163℃(NI) 実施例5 から成る混合液晶を作製し、物性を測定した結果、次の
通りであった。
通りであった。
N−I転移温度 79.5℃ 粘度(20℃) 25.1c.p. 屈折率の異方性(Δn) 0.101 誘電異方性(Δε) 6.1 しきい値電圧 2.01V この混合液晶を「サイエバー150」を用いてラビング
して作製した反平行液晶表示セル中でプレチルト角を測
定した結果、6.2℃であった。
して作製した反平行液晶表示セル中でプレチルト角を測
定した結果、6.2℃であった。
実施例6 実施例5において、 の化合物に代えて、 の化合物を用いた以外は実施例5と同様にして混合液晶
を作製し、その物性を測定した結果、次の通りであっ
た。
を作製し、その物性を測定した結果、次の通りであっ
た。
N−I転移温度 79.6℃ 粘度(20℃) 26.3c.p. 屈折率の異方性(Δn) 0.101 誘電異方性(Δε) 5.9 しきい値電圧 2.02V 実施例5と同様にして、プレチルト角を測定した結果
6.3℃であった。
6.3℃であった。
本発明に係わる式(I)の化合物は、それ自体で垂直
配向性を有するものであり、それを含有するネマチック
液晶組成物を、通常のネマチック液晶組成物と混合して
用いると、約5゜のプレチルト角を形成する配向膜を有
する液晶表示セルに封入することによって、そのプレチ
ルト角を上昇させることができるものである。
配向性を有するものであり、それを含有するネマチック
液晶組成物を、通常のネマチック液晶組成物と混合して
用いると、約5゜のプレチルト角を形成する配向膜を有
する液晶表示セルに封入することによって、そのプレチ
ルト角を上昇させることができるものである。
従って、本発明に係わる式(I)の化合物は、STN−L
CDの作製に極めて有用である。
CDの作製に極めて有用である。
Claims (4)
- 【請求項1】一般式 (式中、R1及びR2は各々独立的に炭素原子数1〜10の直
鎖状アルキル基を表わし、 はトランス配置のシクロヘキサン環を表わす。) で表わされる化合物。 - 【請求項2】請求項1記載の化合物を含有するネマチッ
ク液晶組成物。 - 【請求項3】請求項2記載のネマチック液晶組成物を用
いたスーパー・ツイステッド・ネマチック液晶表示装
置。 - 【請求項4】請求項2記載のネマチック液晶組成物を垂
直配向させることを特徴とする液晶表示装置。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4665689A JP2701426B2 (ja) | 1989-03-01 | 1989-03-01 | 3環式エチレングリコール誘導体 |
US07/484,328 US5178794A (en) | 1989-03-01 | 1990-02-26 | Alkylene glycol derivative and liquid crystal mixture containing the same |
DE90104012T DE69002775T2 (de) | 1989-03-01 | 1990-03-01 | Alkylenglykolderivate und diese enthaltende Flüssigkristallmischung. |
EP90104012A EP0385471B1 (en) | 1989-03-01 | 1990-03-01 | Alkylene glycol derivative and liquid crystal mixture containing the same |
HK98104423A HK1005313A1 (en) | 1989-03-01 | 1998-05-22 | Alkylene glycol derivative and liquid crystal mixture containing the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4665689A JP2701426B2 (ja) | 1989-03-01 | 1989-03-01 | 3環式エチレングリコール誘導体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02229127A JPH02229127A (ja) | 1990-09-11 |
JP2701426B2 true JP2701426B2 (ja) | 1998-01-21 |
Family
ID=12753369
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4665689A Expired - Lifetime JP2701426B2 (ja) | 1989-03-01 | 1989-03-01 | 3環式エチレングリコール誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2701426B2 (ja) |
-
1989
- 1989-03-01 JP JP4665689A patent/JP2701426B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02229127A (ja) | 1990-09-11 |
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