JP4003242B2 - 新規液晶化合物、ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置 - Google Patents
新規液晶化合物、ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4003242B2 JP4003242B2 JP31617096A JP31617096A JP4003242B2 JP 4003242 B2 JP4003242 B2 JP 4003242B2 JP 31617096 A JP31617096 A JP 31617096A JP 31617096 A JP31617096 A JP 31617096A JP 4003242 B2 JP4003242 B2 JP 4003242B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid crystal
- group
- nematic
- compound
- independently
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気光学的表示材料として有用な液晶化合物、ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示素子の代表的なものにTN-LCD(ツイスティッド・ネマチック液晶表示素子)があり、時計、電卓、電子手帳、ポケットコンピュータ、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータなどに使用されている。一方、OA機器の処理情報の増加に伴い、一画面に表示される情報量が増大しており、シェファー(Scheffer)等[SID '85 Digest, 120頁(1985年)]、あるいは衣川等[SID '86 Digest, 122頁(1986年)]によって、STN(スーパー・ツイスティッド・ネマチック)−LCDが開発され、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータなどの高情報処理用の表示に広く普及しはじめている。
【0003】
最近、STN-LCDでの応答特性を改善する目的でアクティブアドレッシング駆動方式が提案されている。(Proc.12th International Display Research Conference p.503 1992年)この様な液晶材料として、弾性定数比K33/K11が1.5前後、誘電率異方性△εや粘性が比較的小さいことと併せて、特に複屈折率△nが大きいものが要求されている。また、カラーフィルター層を用いないでカラー表示ができる方法として、液晶と位相差板の複屈折性を利用した新規反射型カラー液晶表示方式が提案されている。(テレビジョン学会技術報告 vol.14 No10.p.51 1990年)この様な液晶材料として、光の波長の違いによってより大きな位相差が現れるものがよいことから、特に複屈折率△nが大きいものが要求されており、現在も新しい液晶化合物あるいは液晶組成物の提案がなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようなTN-LCDやSTN-LCDの電気光学特性を改善するには、粘性が小さく弾性定数が大きい粘弾性に優れることあるいは複屈折率△nの大きい液晶材料が必要である。また、電気光学特性がより改善され、液晶材料のより高い化学的安定性、液晶表示の高速応答性及び駆動温度範囲のより広い特性についても必要である。しかし、依然として問題が残されたままである。より具体的には、スメクチック相や結晶相が出現しやすい傾向を有するため、電気光学特性に優れ、且つ広い温度範囲で駆動可能な液晶表示装置を作製することに問題があり、暗い画質を補う目的で付加されたバックライト等に対する耐熱性等に優れることが必要とされている。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、上記の問題を解決あるいはより改善することにあり、粘弾性が優れあるいは複屈折率△nが大きく、駆動可能な温度範囲が広く、応答性に優れたネマチック液晶組成物を提供することにあり、この液晶組成物を構成材料として用いた、電気光学特性の改善された液晶表示装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、
1.一般式(I-0)
【0007】
【化5】
【0008】
(式中、R10は炭素原子数1〜10の直鎖状アルキル基を表わす。)で表わされる化合物。
2.(1)一般式(I-1)及び(I-2)
【0009】
【化6】
【0010】
(式中、R11及びR12はそれぞれ独立的に炭素原子数1〜5の直鎖状アルキル基、アルコキシ基又はアルケニル基を表わし、R13は炭素原子数1〜5の直鎖状アルキル基又はアルコキシ基を表わす。)で表わされる化合物からなる第1群から選ばれる1種又は2種以上の化合物からなる液晶成分Aを2〜40重量%の範囲で含有し、+2以上の誘電率異方性(Δε)の化合物を少なくとも2種以上含む液晶成分Bを20〜90重量%の範囲で含有してなる液晶組成物であって、且つ該組成物の誘電率異方性(Δε)が3以上であり、ネマチック相−等方性液体相転移温度(TN-I)が70℃以上であり、結晶相又はスメクチック相−ネマチック相転移温度(T→N)が−10℃以下であることを特徴とするネマチック液晶組成物。
3.液晶成分Bとして、(2)一般式(II-1)〜(II-3)
【0011】
【化7】
【0012】
(式中、R21〜R23はそれぞれ独立的に炭素原子数2〜7の直鎖状アルキル基、アルケニル基又はCsH2s+1-O-CtH2tを表わし、s及びtはそれぞれ独立的に1〜5の整数を表わし、X21〜X23はそれぞれ独立的にフッ素原子、塩素原子、−OCF3、−OCHF2、−CF3又は−CNを表わし、Y21〜Y28はそれぞれ独立的に水素原子又はフッ素原子を表わし、Z21〜Z23はそれぞれ独立的に単結合、−COO−、−C2H4−又は−C4H8−を表わし、Z24、Z25はそれぞれ独立的に単結合、−COO−又は−C≡C−を表わし、k及びlはそれぞれ独立的に0又は1の整数を表わし、各化合物におけるシクロヘキサン環の水素原子(H)は重水素原子(D)で置換されていても良い。)で表わされる化合物からなる第2群から選ばれる化合物を含有することを特徴とする上記2記載のネマチック液晶組成物。
4.液晶成分A及び液晶成分Bの他に、加えることができる液晶成分Cとして、(3)一般式(III-1)〜(III-3)
【0013】
【化8】
【0014】
(式中、R31〜R33はそれぞれ独立的に炭素原子数2〜7の直鎖状アルキル基又はアルケニル基を表わし、R34〜R36はそれぞれ独立的に炭素原子数1〜7の直鎖状アルキル基、アルコキシ基、アルケニル基又はアルケニルオキシ基を表わし、Y31は水素原子、フッ素原子又は−CH3を表わし、Y32、Y33はそれぞれ独立的に水素原子又はフッ素原子を表わし、Z31〜Z34はそれぞれ独立的に単結合、−COO−、−C2H4−又は−C4H8−を表わし、Z35は単結合、−C≡C−又は−COO−を表わし、環Aはシクロヘキサン環又はシクロヘキセン環を表わし、m、n及びpはそれぞれ独立的に0又は1の整数を表わす。)で表わされる化合物からなる第3群から選ばれる化合物を含有することを特徴とする上記2又は3記載のネマチック液晶組成物。
5.上記2、3又は4記載のネマチック液晶組成物を用いたアクティブ・マトリクス形液晶表示装置。
6.上記2、3又は4記載のネマチック液晶組成物を用いたツイスティッド・ネマチック又はスーパー・ツイスティッド・ネマチック液晶表示装置。
7.液晶層の厚さが1〜5μmであることを特徴とする上記5又は6記載の液晶表示装置。
を前記課題の解決手段として見出した。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の新規液晶化合物、ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置の一例について説明する。
【0016】
一般式(I-0)
【0017】
【化9】
【0018】
(式中、R10は炭素原子数1〜10の直鎖状アルキル基を表わす。)で表される4−(3−ブテニル)−4’−アルキルビフェニルはこれまで具体的報告例のない新規化合物である。液晶材料として有用であり、一般式(I-0)において好ましくは炭素原子数1〜5の直鎖状アルキル基である。
【0019】
以下に、新規化合物である一般式(I-0)について更に説明をする。
4−アルケニル−4’−アルキルビフェニル誘導体としては既に報告例がある。
(J.J.Mallon et al., Mol. Cryst. Liq. Cryst. Inc. Nonlin. Opt., 157 25 (1988)に記載。)しかしながら、そこに示される4−アルケニル−4’−アルキルビフェニル誘導体は、式(R−1)あるいは式(R−2)
【0020】
【化10】
【0021】
で表わされるように、そのアルケニル基の炭素原子数が6〜8と大きく、またその二重結合の位置がビフェニル骨格から離れすぎているため、優れた効果を示し難い。
【0022】
また、本発明の一般式(I-0)の化合物は、例えば以下のようにして製造することができる。
一般式(A)
【0023】
【化11】
【0024】
(式中、R10は一般式(I-0)におけると同じ意味を表わす。)で表わされるベンズアルデヒド誘導体に、式(B)
【0025】
【化12】
【0026】
で表されるウィッティヒ反応剤を反応させ、次いで酸処理することにより、一般式(C)
【0027】
【化13】
【0028】
(式中、R10は一般式(I-0)におけると同じ意味を表わす。)で表わされるビフェニルエタナール誘導体を得ることができる。
次に、これに同様の操作を繰り返すことにより、一般式(D)
【0029】
【化14】
【0030】
(式中、R10は一般式(I-0)におけると同じ意味を表わす。)で表わされるビフェニルプロパナール誘導体を得ることができ、これに式(E)
【0031】
【化15】
【0032】
で表されるウィッティヒ反応剤を反応させることにより、本発明の一般式(I-0)の化合物を得ることができる。
ここで原料として用いた一般式(A)のベンズアルデヒド誘導体は、
【0033】
【化16】
【0034】
(式中、R10は一般式(I-0)におけると同じ意味を表わす。)に示されるように、対応するベンゾニトリルを水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL−H)で還元するか、あるいは、
【0035】
【化17】
【0036】
(式中、R10は一般式(I-0)におけると同じ意味を表わし、Xはハロゲン原子を表わす。)に示されるように、対応するハロゲン化ビフェニルから調製したグリニヤール反応剤をジメチルホルムアミド(DMF)等のホルミル化剤と反応させるか、あるいは、
【0037】
【化18】
【0038】
(式中、R10は一般式(I-0)におけると同じ意味を表わす。)に示されるように、対応するベンジルアルコール誘導体をCr(VI)系の酸化剤を用いて酸化すること等により得ることができる。
【0039】
また、本発明に関わる一般式(I-2)の化合物も同様の方法により製造することができる。
ところで、前述の式(R−1)あるいは式(R−2)の化合物は、対応するω−ブロモアルキルビフェニル誘導体をトリメチルアミンで4級アンモニウム塩とし、次いで酸化銀(I)で処理してから加熱することにより得られている。この方法では出発原料のω−ブロモアルキルビフェニル誘導体は、対応するハロゲン化ビフェニル誘導体から調製したグリニヤール反応剤を1,6−ジブロモヘキサンや1,8−ジブロモオクタンと反応させることにより得ているが、この反応はジブロモアルカンにおいて2個の臭素原子が充分離れている場合には問題ないが、比較的近接している場合には副反応が生じやすい。本発明の一般式(I-0)の化合物を合成する場合に原料を得るためには、グリニヤール反応剤を1,4−ジブロモブタンと反応させる必要があるが、この反応により4−ブロモビフェニル誘導体を得ることはかなり困難である。従って、式(R−1)や式(R−2)の化合物と同様の合成方法により本発明の一般式(I-0)の化合物を製造することは容易ではないことが明らかである。
【0040】
斯くして得た本発明の一般式(I-0)で表わされる化合物の代表例を以下に示す。
No.(1−2−1) 4−(3−ブテニル)−4’−メチルビフェニル
No.(1−2−2) 4−(3−ブテニル)−4’−エチルビフェニル
No.(1−2−3) 4−(3−ブテニル)−4’−プロピルビフェニル
相転移温度: Sm 70 I
No.(1−2−4) 4−(3−ブテニル)−4’−ブチルビフェニル
No.(1−2−5) 4−(3−ブテニル)−4’−ペンチルビフェニル
No.(1−2−6) 4−(3−ブテニル)−4’−ヘプチルビフェニル
ここでSmは帰属不明のスメクチック相を、Iは等方性液体相をそれぞれ示す。
【0041】
例えば、側鎖の炭素原子数が上記したNo.(1−2−3)の化合物と等しいが、両側鎖がともにアルキル基を有する公知の化合物である下記
【0042】
【化19】
【0043】
の4−ブチル−4’−プロピルビフェニルの液晶相上限温度は約40℃である。No.(1−2−3)の化合物の相転移温度と比較すると、本発明に関わるNo.(1−2−3)の化合物の液晶相上限温度のほうが約30゜も高いことがわかる。
【0044】
また、本発明は、(1)一般式(I-1)及び(I-2)
【0045】
【化20】
【0046】
(式中、R11及びR12はそれぞれ独立的に炭素原子数1〜5の直鎖状アルキル基、アルコキシ基又はアルケニル基を表わし、R13は炭素原子数1〜5の直鎖状アルキル基又はアルコキシ基を表わす。)で表わされる化合物からなる第1群から選ばれる1種又は2種以上の化合物からなる液晶成分Aを2〜40重量%の範囲で含有し、+2以上の誘電率異方性(Δε)の化合物を少なくとも2種以上含む液晶成分Bを20〜90重量%の範囲で含有してなる液晶組成物であって、且つ該組成物の誘電率異方性(Δε)が3以上であり、ネマチック相−等方性液体相転移温度(TN-I)が70℃以上であり、結晶相又はスメクチック相−ネマチック相転移温度(T→N)が−10℃以下であることを特徴とするネマチック液晶組成物を提供する。
【0047】
本発明の液晶組成物は、(1)一般式(I-1)及び(I-2)で表わされる化合物からなる第1群から選ばれる1種又は2種以上の化合物からなる液晶成分A、及び誘電率異方性が+2以上の化合物を少なくとも2種以上からなる液晶成分Bを含有するものであり、これによって、液晶層の光学異方性を高め、あるいは粘弾性を優位にすることができ、駆動可能な温度範囲特に低温側で広くさせることができる。液晶成分Aとしては、上記の第1群より選ばれる化合物の少なくとも1種以上を必要とし、1〜8種の範囲が好ましく、1〜4種の範囲がより好ましい。液晶成分Bにおいては、誘電率異方性が+2以上の化合物は、少なくとも2種以上を必要とし、3〜15種の範囲が好ましい。また、誘電率異方性が+8〜+13の化合物、+14〜+18の化合物、+18以上の化合物から適時選んで含有させることが好ましく、所定の駆動電圧や応答特性を得ることができる。この場合、+8〜+13の誘電率異方性の化合物は1〜10種の範囲で混合することが好ましく、+14〜+18の化合物は1〜8種の範囲で混合することが好ましく、+18以上の化合物は1〜10種の範囲で混合することが好ましい。この効果は、液晶成分Aを5〜30重量%の範囲で、液晶成分Bを20〜90重量%の範囲で、好ましくは20〜70重量%の範囲で含有させることによって、更に特段のものとなる。
【0048】
また、本発明のネマチック液晶組成物の結晶相又はスメクチック相−ネマチック相転移温度T→Nは−10℃以下であるが、好ましくは−20℃以下、更に好ましくは−30℃以下である。また、ネマチック相−等方性液体相転移温度TN-Iは70℃以上であるが、好ましくは80℃以上、更に好ましくは90℃以上である。本発明の液晶組成物は、誘電率異方性Δεが3以上であるが、5以上が好ましく、6〜16あるいは17〜28の範囲が好ましい。また、複屈折率△nは、0.08〜0.28の範囲が特に好ましい。
【0049】
尚、本発明で述べる2より大きい誘電異方性を有する液晶化合物の好ましいものとしては、以下に示すものである。即ち、液晶化合物の化学構造は棒状であり、中央部分が1個から4個の六員環を有したコア構造を有し、中央部分長軸方向の両端に位置する六員環が、液晶分子長軸方向に相当する位置で置換された末端基を有し、両端に存在する末端基の少なくとも一方が極性基であること、即ち例えば−CN、−OCN、−NCS、−F、−Cl、−NO2、−CF3、−OCF3、−OCHF2である化合物である。
【0050】
液晶成分Aにおける一般式(I-1)の化合物は、R11及びR12がそれぞれ独立的に炭素原子数1〜5の直鎖状アルキル基、アルコキシ基又はアルケニル基であることがことが好ましく、一般式(I-1)ではR11とR12の一方がメチル基、一般式(I-2)ではR13がメチル基であることがより好ましい。複屈折率Δnが大きく、粘度が小さいことを目的とする場合、アルケニル基を有する化合物を多用することが好ましく、特にCH2=CH2-(CH2)u(u=0、2)の化合物が好ましい。このことは、液晶成分B、Cについても同様である。この様にして、本発明の液晶組成物は、(1)一般式(I-1)及び(I-2)の化合物からなる第1群から選ばれる化合物を含有することで、複屈折率Δnが大きく、粘度が小さく、比抵抗や電圧保持率が高いという特徴を有する。
【0051】
更に、液晶成分Bとしては、(2)一般式(II-1)〜(II-3)
【0052】
【化21】
【0053】
(式中、R21〜R23はそれぞれ独立的に炭素原子数2〜7の直鎖状アルキル基、アルケニル基又はCsH2s+1-O-CtH2tを表わし、s及びtはそれぞれ独立的に1〜5の整数を表わし、X21〜X23はそれぞれ独立的にフッ素原子、塩素原子、−OCF3、−OCHF2、−CF3又は−CNを表わし、Y21〜Y28はそれぞれ独立的に水素原子又はフッ素原子を表わし、Z21〜Z23はそれぞれ独立的に単結合、−COO−、−C2H4−又は−C4H8−を表わし、Z24、Z25はそれぞれ独立的に単結合、−COO−又は−C≡C−を表わし、k及びlはそれぞれ独立的に0又は1の整数を表わし、各化合物におけるシクロヘキサン環の水素原子(H)は重水素原子(D)で置換されていても良い。)で表わされる化合物からなる第2群から選ばれる化合物を含有することが好ましい。
【0054】
本発明に係わる一般式(II-1)〜(II-3)で表わされる化合物は、より具体的には一般式(II-4)〜(II-21)
【0055】
【化22】
【0056】
【化23】
【0057】
(式中、R21〜R23、X21〜X23、Y21〜Y28は前記におけると同じ意味を表わす。)で表わされる化合物であり、これらの誘電率異方性は+2以上である。第1表は、その代表的な化合物例(No.2-1〜2-16)であり、その相転移温度を示したものである。
【0058】
尚、下記表中、m.p.は結晶相から液晶相又は等方性液体相に相転移する温度を、c.p.は液晶相から等方性液体相に相転移する温度をそれぞれ表わし、いずれも「℃」を表わす。また、各化合物は、蒸留、カラム精製、再結晶等の方法を用いて不純物を除去し、充分精製したものを使用した。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
本発明の液晶組成物は、(2)一般式(II-1)〜(II-3)の化合物からなる第2群から選ばれる化合物を含有することで、駆動電圧を低減させることができ、粘度が比較的小さく、比抵抗や電圧保持率が比較的高いという特徴を有する。特に、一般式(II-4)〜(II-10)、一般式(II-12)〜(II-16)の化合物はこの効果に優れている。また、一般式(II-13)、(II-15)、(II-17)〜(II-21)の化合物は、0.5〜30%と少量の添加によってこの効果を得ることができ、優れている。
【0062】
より具体的には、R21は炭素原子数が2〜5のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、特にアルケニル基を有する化合物を少なくとも1種以上含有させることが好ましい。R22は炭素原子数2〜5のアルキル基、アルケニル基又はアルコキシ基の化合物が好ましい。
【0063】
本発明は更に上記ネマチック液晶組成物において、液晶成分A及び液晶成分Bの他に加えることができる液晶成分Cとして、(3)一般式(III-1)〜(III-3)
【0064】
【化24】
【0065】
(式中、R31〜R33はそれぞれ独立的に炭素原子数2〜7の直鎖状アルキル基又はアルケニル基を表わし、R34〜R36はそれぞれ独立的に炭素原子数1〜7の直鎖状アルキル基、アルコキシ基、アルケニル基又はアルケニルオキシ基を表わし、Y31は水素原子、フッ素原子又は−CH3を表わし、Y32、Y33はそれぞれ独立的に水素原子又はフッ素原子を表わし、Z31〜Z34はそれぞれ独立的に単結合、−COO−、−C2H4−又は−C4H8−を表わし、Z35は単結合、−C≡C−又は−COO−を表わし、環Aはシクロヘキサン環又はシクロヘキセン環を表わし、m、n及びpはそれぞれ独立的に0又は1の整数を表わす。)で表わされる化合物からなる第3群から選ばれる化合物を含有することができる。
【0066】
一般式(III-1)〜(III-3)で表わされる化合物の代表的なものの例(No.3-1〜3-5)とその相転移温度を下記第2表に示す。
尚、表中、Cは結晶相、Sはスメクチック相、Nはネマチック相、Iは等方性液体相を意味し、相転移温度は「℃」を表わす。
【0067】
【表3】
【0068】
一般式(III-1)〜(III-3)で表わされる特に好ましい化合物として、以下に一般式(III-4)〜(III-17)を示す。
【0069】
【化25】
【0070】
(式中、R31〜R33、R34〜R36は前記におけると同じ意味を表わす。)
これらの化合物は、必須成分である(1)一般式(I-1)及び(I-2)で表わされる化合物からなる第1群から選ばれる1種又は2種以上の化合物からなる液晶成分Aの化合物と良く混合する特徴を有し、低温でのネマチック相を改善させるのに有用である。
【0071】
液晶成分Cとして、(3)一般式(III-1)〜(III-3)で表わされる化合物からなる第3群から選ばれる化合物を含有することで、粘度を低減させることができ、比抵抗や電圧保持率が比較的高いという特徴を有する。特に、一般式(III-4)〜(III-10)、(III-12)、(III-13)、(III-15)〜(III-17)で表わされる化合物が好ましく、R31〜R33が炭素原子数2〜5の直鎖状アルキル基又はCH2=CH2-(CH2)u(u=0、2)のアルケニル基である化合物を少なくとも1種以上含有させることにより好ましい効果が得られる。更に、特に一般式(III-7)〜(III-9)、(III-13)及びY31が水素原子である一般式(III-15)〜(III-17)の化合物は、3〜30%と少量の添加によってこの効果を得ることができる。
【0072】
本発明のネマチック液晶組成物は、一般式(III-4)〜(III-12)で表わされる化合物群から選ばれる化合物及び/又は一般式(III-13)〜(III-17)で表わされる化合物群から選ばれる化合物を含有することによって液晶組成物の複屈折率Δnを用途に応じて容易に最適化することができ、一般式(III-4)〜(III-12)の化合物を多用することによって液晶表示装置の色むらの低減、視角特性の向上、コントラスト比の増加を容易に達成することができる。また、一般式(III-13)〜(III-17)の化合物を多用することで、液晶層の厚さが1〜5μmの薄い液晶表示素子の作製を可能とすることができ、低い駆動電圧、高速応答性を有する素子用の液晶材料として有用である。
【0073】
本発明の液晶組成物は、上記一般式(I-1)〜(III-3)で表わされる化合物以外にも、液晶組成物の特性を改善するために、液晶化合物として認識される通常のネマチック液晶、スメクチック液晶、コレステリック液晶などを含有していてもよい。しかしながら、これらの化合物を多量に用いることはネマチック液晶組成物の特性が低減することになるので、添加量は得られるネマチック液晶組成物の要求特性に応じて制限されるものである。
【0074】
上記した本発明のネマチック液晶組成物は、高速応答性のTN-LCDやSTN-LCDに有用であり、またカラーフィルター層を用いなくても、液晶層と位相差板の複屈折性でカラー表示をすることができる液晶表示素子に有用なものであり、透過型あるいは反射型の液晶表示素子に用いることができる。この液晶表示素子は、透明性電極層を有する少なくとも一方が透明である基板を有し、この基板間に前記ネマチック液晶組成物の分子をねじれた配向にさせ、目的に応じて30°〜360°の範囲で選択することができ、90°〜270°の範囲で選択することが好ましく、45°〜135°の範囲又は180°〜260°の範囲で選択することが特に好ましい。この場合、透明性電極基板に設けられる配向膜によって得られるプレチルト角は、1°〜20°の範囲で選択することが好ましく、ねじれ角が30°〜100°では1°〜4°のプレチルト角が好ましく、ねじれ角が100°〜180°では2°〜6°のプレチルト角が好ましく、ねじれ角が180°〜260°では3°〜12°のプレチルト角が好ましく、ねじれ角が260°〜360°では6°〜20°のプレチルト角が好ましい。このように、本発明は、上記したようなネマチック液晶組成物を用いたアクティブ・マトリクス形、ツイスティッド・ネマチックあるいはスーパー・ツイスティッド・ネマチック液晶表示装置をも提供するものである。
【0075】
更に、より低いしきい値電圧、より低い粘性、より高いネマチック相−当方性液体相転移温度を得るために、液晶成分A、液晶成分B及び液晶成分Cの各々の化合物から以下のようにして組成物を調製した。より低いしきい値電圧を有する液晶組成物を得るには、例えば液晶成分Aから一般式(I-2)の化合物、液晶成分Bとして先に示した一般式(II-4)、一般式(II-13)、一般式(II-17)の化合物、液晶成分Cとして先に示した一般式(III-7)、一般式(III-8)、一般式(III-13)、一般式(III-16)の化合物を組み合わせるから選ばれることが好ましい。また、より低粘性を有する液晶組成物を得るには、例えば液晶成分Aから一般式(I-2)の化合物、液晶成分Bとして先に示した一般式(II-7)、一般式(II-14)、一般式(II-18)の化合物、液晶成分Cとして先に示した一般式(III-7)、一般式(III-13)、一般式(III-16)、一般式(III-17)の化合物を組み合わせるから選ばれることが好ましい。また、より高いネマチック相−等方性液体相転移温度を有する液晶組成物を得るには、例えば液晶成分Aから一般式(I-1)、一般式(I-2)の化合物、液晶成分Bとして先に示した一般式(II-18)、一般式(II-21)の化合物、液晶成分Cとして先に示した一般式(III-8)、一般式(III-16)、一般式(III-17)の化合物を組み合わせるから選ばれることが好ましい。
【0076】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例の組成物における「%」は「重量%」を意味する。
【0077】
組成物の化学的安定性は、液晶組成物2gをアンプル管に入れ、真空脱気後窒素置換の処理をして封入し、150℃、1時間の加熱促進テストを行い、この液晶組成物の電圧保持率を測定した。実施例中、測定した特性は以下の通りである。
【0078】
TN-I: ネマチック相−等方性液体相転移温度(℃)
T→N : 固体相又はスメクチック相−ネマチック相転移温度(℃)
Vth : セル厚6μmのTN-LCDを構成した時のしきい値電圧(V)
γ : 飽和電圧(Vsat)とVthの比
△ε : 誘電異方性
△n : 複屈折率
η : 20℃での粘度(c.p.)
【0079】
(実施例1) 4−(3−ブテニル)−4’−プロピルビフェニル(一般式(I-0)、R10=プロピルの化合物)の合成
【0080】
【化26】
【0081】
(1−イ) 4−(4−プロピルフェニル)ベンズアルデヒドの合成
4−(4−プロピルフェニル)ベンゾニトリル21gをトルエン120mLに溶解し、−20℃に冷却した。攪拌下に水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL−H,1.5Mトルエン溶液)75.3mLを15分間で滴下し、さらに同温度で2.5時間攪拌した。水、次いで10%塩酸を加え水層を弱酸性とした後、室温に戻した。有機層を分離後、水、次いで飽和食塩水で洗滌し、無水硫酸ナトリウムで脱水乾燥させた。溶媒を溜去して、4−(4−プロピルフェニル)ベンズアルデヒド21.1gを得た。
(1−ロ) 4’−プロピルビフェニル−4−エタナールの合成
塩化メトキシメチルトリフェニルホスホニウム37.2gをトルエン120mL及びテトラヒドロフラン(THF)40mL中に懸濁させ、0℃に冷却した。t−ブトキシカリウム12.2gを内温が10℃を越えないように注意しながら加え、さらに5℃で1時間攪拌してウィッティヒ反応剤を調製した。これに上記(1−イ)で得た4−(4−プロピルフェニル)ベンズアルデヒド21.1gの90mLトルエン溶液を1時間かけて滴下した。さらに30分間攪拌した後、室温に戻し、水150mLを加え、有機層を分離した。有機層を濃縮し、ヘキサン300mLを加え、不溶のトリフェニルホスフィンオキシドを濾別した。ヘキサン層をメタノール/水=2/1の混合溶媒で洗滌した後、濃縮して、油状の粗生成物約24gを得た。これをTHF75mLに溶解し、10%塩酸50mLを加え、1時間加熱攪拌した。放冷後、酢酸エチル100mLで抽出し、有機層は水で洗滌後無水硫酸ナトリウムで脱水乾燥させた。溶媒を溜去して4’−プロピルビフェニル−4−エタナール22gを得た。このものの純度は約50%と高くなかったが、そのまま次の反応に用いた。
(1−ハ) 4’−プロピルビフェニル−4−プロパナールの合成
上記(1−ロ)で得た4‘−プロピルビフェニル−4−エタナール22gを(1−ロ)と同様にして、塩化メトキシメチルトリフェニルホスホニウムとt−ブトキシカリウムから調製したウィッティヒ反応剤と反応させ、粗生成物約24gを得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=9/1)を用いて精製して4’−プロピルビフェニル−4−プロパナール9.6gを得た。
(1−ニ) 4−(3−ブテニル)−4’−プロピルビフェニルの合成
ヨウ化メチルトリフェニルホスホニウム19.9gをトルエン60mL及びTHF20mL中に懸濁させ、0℃に冷却した。t−ブトキシカリウム5.6gを内温が10℃を越えないように注意しながら加え、さらに5℃で1時間攪拌してウィッティヒ反応剤を調製した。これに上記(1−ハ)で得た4’−プロピルビフェニル−4−プロパナール9.6gの50mLトルエン溶液を1時間かけて滴下した。さらに30分間攪拌した後、室温に戻し、水100mLを加え、有機層を分離した。有機層を濃縮し、ヘキサン200mLを加え、不溶のトリフェニルホスフィンオキシドを濾別した。ヘキサン層をメタノール/水=2/1の混合溶媒で洗滌した後、濃縮して粗生成物8.5gを得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)を用いて精製して、4−(3−ブテニル)−4’−プロピルビフェニル7.0gを得た。この化合物は室温ではスメクチック液晶相であり、加熱時70℃で等方性液体相となった。
【0082】
同様にして以下の化合物を得た。
4−(3−ブテニル)−4’−メチルビフェニル
4−(3−ブテニル)−4’−エチルビフェニル
4−(3−ブテニル)−4’−ブチルビフェニル
4−(3−ブテニル)−4’−ペンチルビフェニル
4−(3−ブテニル)−4’−ヘキシルビフェニル
4−(3−ブテニル)−4’−ヘプチルビフェニル
4−(3−ブテニル)−4’−オクチルビフェニル
4−(3−ブテニル)−4’−ノニルビフェニル
4−(3−ブテニル)−4’−デシルビフェニル
(実施例2)
【0083】
【化27】
【0084】
からなるネマチック液晶組成物No.3−1を調製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通りであった。
TN-I: 79.2 ℃
T→N : −40. ℃
Vth : 1.59 V
△ε : 7.4
△n : 0.175
η : 18.7 c.p.
【0085】
このネマチック液晶組成物にカイラル物質「S−811」(メルク社製)を添加して混合液晶を調製した。一方、対向する平面透明電極上に「サンエバー610」(日産化学社製)の有機膜をラビングして配向膜を形成し、ツイスト角220度のSTN-LCD表示用セルを作製した。上記の混合液晶をこのセルに注入して液晶表示装置を構成し、表示特性を測定した。その結果、しきい値電圧が低く、高時分割特性に優れ、速応答性が改善されたSTN-LCD表示特性を示す液晶表示装置が得られた。一般式(I-2)のアルケニル基をアルキル基に換えた従来の化合物と比べ、速応答性が特段に改善され66msecを得た。これは本発明の液晶組成物が粘弾性に優れることによるものと思われる。
【0086】
なお、カイラル物質はカイラル物質の添加による混合液晶の固有らせんピッチPと表示用セルのセル厚dが、Δn・d=0.85、d/P=0.53となるように添加した。
【0087】
(実施例3)
【0088】
【化28】
【0089】
からなるネマチック液晶組成物No.3−2を調製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通りであった。
TN-I: 86.2 ℃
T→N : −45. ℃
Vth : 2.20 V
△ε : 4.8
△n : 0.198
η : 17.3 c.p.
テスト前の電圧保持率 : 99.1%
加熱促進テスト後電圧保持率 : 98.3%
【0090】
このネマチック液晶組成物は加熱促進テスト後の電圧保持率が高いことから、熱に安定であることが理解できる。またこの組成物を構成材料とするアクティブ・マトリクス液晶表示装置を作製したところ、漏れ電流が小さくフリッカの発生しない優れたものであることが確認できた。
【0091】
また、このネマチック液晶組成物にカイラル物質「S−811」(メルク社製)を添加して混合液晶を調製した。一方、対向する平面透明電極上に「サンエバー610」(日産化学社製)の有機膜をラビングして配向膜を形成し、ツイスト角220度のSTN-LCD表示用セルを作製した。上記の混合液晶をこのセルに注入して液晶表示装置を構成し、表示特性を測定した。その結果、しきい値電圧が低く、高時分割特性に優れ、速応答性が改善されたSTN-LCD表示特性を示す液晶表示装置が得られた。
【0092】
なお、カイラル物質はカイラル物質の添加による混合液晶の固有らせんピッチPと表示用セルのセル厚dが、Δn・d=0.85、d/P=0.53となるように添加した。
【0093】
(実施例4)
【0094】
【化29】
【0095】
からなるネマチック液晶組成物No.3−3を調製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通りであった。
TN-I: 96.4 ℃
T→N : −30. ℃
Vth : 2.01 V
γ : 1.12
△ε : 7.1
△n : 0.223
η : 23.3 c.p.
テスト前の電圧保持率 : 99.2%
加熱促進テスト後電圧保持率 : 98.0%
【0096】
このネマチック液晶組成物は加熱促進テスト後の電圧保持率が高いことから、熱に安定であることが理解できる。またこの組成物を構成材料とするアクティブ・マトリクス液晶表示装置を作製したところ、漏れ電流が小さくフリッカの発生しない優れたものであることが確認できた。
【0097】
本発明のネマチック液晶組成物は、しきい値電圧が低く、急峻性も文献『高速液晶技術』(63頁、(株)シーエムシー社出版)中に示された液晶表示の光学的急峻性の限界値である1.12と同じ値を示している。従って、このNo.3−1の液晶組成物は高時分割駆動に有用であることが理解できる。
【0098】
更にまた、本発明の液晶組成物を用いて、セル厚dが2.2μmのTN-LCDを構成してその表示特性を測定したところ、しきい値電圧が1.75V、応答速度が1.2msecを示す液晶表示装置が得られた。
【0099】
このネマチック液晶組成物の複屈折率の波長分散を測定したところ、光の波長650nmに対する400nmでの比が1.15以上であった。この液晶材料は、光の波長の違いによってより大きな位相差が現れていることから、カラーフィルター層を用いないでカラー表示を行う、液晶と位相差板の複屈折性を利用した新規反射型カラー液晶表示方式に有用なものである。
【0100】
【発明の効果】
本発明の液晶化合物は液晶材料として有用である。また、本発明のネマチック液晶組成物は、粘弾性に優れる、あるいは複屈折率Δnが大きく、広い温度範囲でネマチック相を示し、また、電圧保持率が高く、化学的安定性が高いことが明らかである。従って、本発明のネマチック液晶組成物は、アクティブ・マトリクス形、ツイスティッド・ネマチックあるいはスーパー・ツイスティッド・ネマチック液晶表示装置に用いることができる。
【0101】
また、液晶層と位相差板の複屈折性でカラー表示をする液晶表示素子を提供することができる。特に、大きな複屈折率により液晶層の厚みdを低減でき応答特性を改善でき、特に情報量の多い表示特性を提供できる。
Claims (7)
- 一般式( I-0 )においてR 10 が炭素原子数3又は5の直鎖状アルキル基を表す請求項1記載の化合物。
- (1)一般式( I-2 )
- 一般式( I-2 )においてR 13 が炭素原子数3又は5の直鎖状アルキル基を表す請求項2記載のネマチック液晶組成物。
- 請求項3又は4記載のネマチック液晶組成物を用いたアクティブ・マトリクス形液晶表示装置。
- 請求項3又は4記載のネマチック液晶組成物を用いたツイスティッド・ネマチック又はスーパー・ツイスティッド・ネマチック液晶表示装置。
- 液晶層の厚さが1〜5μmであることを特徴とする請求項5又は6記載の液晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31617096A JP4003242B2 (ja) | 1995-11-29 | 1996-11-27 | 新規液晶化合物、ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7-310675 | 1995-11-29 | ||
JP31067595 | 1995-11-29 | ||
JP31617096A JP4003242B2 (ja) | 1995-11-29 | 1996-11-27 | 新規液晶化合物、ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09208503A JPH09208503A (ja) | 1997-08-12 |
JP4003242B2 true JP4003242B2 (ja) | 2007-11-07 |
Family
ID=26566421
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31617096A Expired - Fee Related JP4003242B2 (ja) | 1995-11-29 | 1996-11-27 | 新規液晶化合物、ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4003242B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4186133B2 (ja) * | 1997-09-29 | 2008-11-26 | Dic株式会社 | ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置 |
DE10218975B4 (de) | 2001-06-12 | 2019-01-31 | Merck Patent Gmbh | 4-Alk-3-enyl-biphenyl-Derivate |
DE10224046B4 (de) * | 2001-06-26 | 2013-02-07 | Merck Patent Gmbh | Flüssigkristallines Medium und seine Verwendung |
DE10229828B4 (de) * | 2001-07-31 | 2011-12-01 | Merck Patent Gmbh | Flüssigkristallines Medium und seine Verwendung |
DE10204607A1 (de) * | 2002-02-05 | 2003-08-07 | Merck Patent Gmbh | Flüssigkristallines Medium mit hoher Doppelbrechung und verbesserter UV-Stabilität |
EP2208774B2 (de) | 2004-07-02 | 2016-07-06 | Merck Patent GmbH | Flüssigkristallines Medium |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3580711D1 (de) * | 1984-07-16 | 1991-01-10 | Hoffmann La Roche | Fluessigkristalle mit alkenyl- oder alkenyloxygruppen. |
WO1987005015A1 (en) * | 1986-02-17 | 1987-08-27 | MERCK Patent Gesellschaft mit beschränkter Haftung | Chiral compounds |
EP0268198B1 (de) * | 1986-11-20 | 1993-09-01 | F. Hoffmann-La Roche Ag | Ferroelektrische Flüssigkristalle |
KR960009679B1 (ko) * | 1987-09-09 | 1996-07-23 | 나우만, 호이만 | 플루오르화 올리고페닐 및 이들의 액정 물질에의 용도 |
JP2525224B2 (ja) * | 1988-06-03 | 1996-08-14 | チッソ株式会社 | 液晶性化合物 |
US5171473A (en) * | 1989-10-18 | 1992-12-15 | Hoffmann-La Roche Inc. | Liquid crystal compounds having a terminal 1-alkynyl residue |
CH683522A5 (de) * | 1992-03-13 | 1994-03-31 | Hoffmann La Roche | Verfahren zur Herstellung von Diarylen. |
JPH07199233A (ja) * | 1993-12-28 | 1995-08-04 | Dainippon Ink & Chem Inc | 液晶表示素子及びこれを用いた表示装置 |
-
1996
- 1996-11-27 JP JP31617096A patent/JP4003242B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09208503A (ja) | 1997-08-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2672147B2 (ja) | ナフタレン化合物および該化合物を含む液晶組成物 | |
EP0825176B1 (en) | Azine derivative, process for the preparation thereof, nematic liquid crystal composition and liquid crystal display system comprising same | |
JP3904094B2 (ja) | ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置 | |
KR19990045693A (ko) | 불소 치환 4-알케닐벤조산과 이의 유도체 및 벤조산시아노페닐에스테르 유도체를 함유하는 네마틱 액정 조성물과 이를 사용하는 액정 표시 장치 | |
JP2001123171A (ja) | 液晶組成物 | |
JP4003242B2 (ja) | 新規液晶化合物、ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置 | |
JPH01126394A (ja) | 液晶組成物 | |
JP3864442B2 (ja) | ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置 | |
JP2004307810A (ja) | 超高速応答特性を有する液晶組成物及びこれを利用した液晶表示装置 | |
JPH1045642A (ja) | 誘電率異方性の極めて大きい液晶性化合物 | |
JPH0662458B2 (ja) | 1−(4−アルキルフェニルエチニル)−4−(アルキルフェニルエチニル)ベンゼン | |
JPH09151373A (ja) | ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置 | |
JP3899560B2 (ja) | ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置 | |
JP4092596B2 (ja) | ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置 | |
JP4013084B2 (ja) | ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置 | |
JP4193075B2 (ja) | アルケニルテルフェニル誘導体 | |
JP4788014B2 (ja) | 液晶媒体 | |
JPH09157653A (ja) | ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置 | |
JP4099843B2 (ja) | ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置 | |
JP3608061B2 (ja) | テルシクロヘキサン化合物、液晶性化合物およびそれを含む液晶組成物 | |
JP3944611B2 (ja) | ジアルケニルビフェニル誘導体 | |
JPH0931460A (ja) | 液晶組成物および液晶表示素子 | |
JP3858283B2 (ja) | ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置 | |
JP3902834B2 (ja) | トラン誘導体化合物、液晶組成物、および液晶電気光学素子 | |
JP2000129260A (ja) | ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20050620 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070522 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070706 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070731 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070813 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100831 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100831 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110831 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110831 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120831 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120831 Year of fee payment: 5 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120831 Year of fee payment: 5 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120831 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120831 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130831 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |