JP2001316336A - 電子製品材料の製造方法 - Google Patents
電子製品材料の製造方法Info
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- JP2001316336A JP2001316336A JP2001049695A JP2001049695A JP2001316336A JP 2001316336 A JP2001316336 A JP 2001316336A JP 2001049695 A JP2001049695 A JP 2001049695A JP 2001049695 A JP2001049695 A JP 2001049695A JP 2001316336 A JP2001316336 A JP 2001316336A
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- triphenylamine
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 優れた正孔輸送能力を有し、電気的・化
学的に安定な環境安定性の電子製品材料を、安価にしか
も容易に提供する製造方法を提供すること。 【解決手段】 天然ゴム、合成ゴムおよびプラスチック
の老化防止剤、酸化防止剤、安定剤等の添加剤として工
業的に大量に生産販売されている有機化合物の中からビ
スアリールアミン誘導体を選択して出発原料に使用し、
ハロゲン化アリールとのわずか1工程または2工程の安
価な製造を行う。
学的に安定な環境安定性の電子製品材料を、安価にしか
も容易に提供する製造方法を提供すること。 【解決手段】 天然ゴム、合成ゴムおよびプラスチック
の老化防止剤、酸化防止剤、安定剤等の添加剤として工
業的に大量に生産販売されている有機化合物の中からビ
スアリールアミン誘導体を選択して出発原料に使用し、
ハロゲン化アリールとのわずか1工程または2工程の安
価な製造を行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子製品材料および
その電子製品材料を用いた電荷輸送材料、有機電界発光
素子材料の製造方法に関するものである。
その電子製品材料を用いた電荷輸送材料、有機電界発光
素子材料の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電荷輸送材料や有機電界発光素子材料な
どの電子製品の化合物材料として、トリフェニルアミン
の多量体が多用されている(特開平8-48656号公報)。
それはこれらの化合物が優れた正孔輸送能力を有し、薄
膜形成性に優れ、電気的・化学的に安定であるからであ
る(特開平7-126226号公報、特開平7-126615号公報)。
どの電子製品の化合物材料として、トリフェニルアミン
の多量体が多用されている(特開平8-48656号公報)。
それはこれらの化合物が優れた正孔輸送能力を有し、薄
膜形成性に優れ、電気的・化学的に安定であるからであ
る(特開平7-126226号公報、特開平7-126615号公報)。
【0003】電子製品材料は高温環境下や発熱環境下に
おいて使用される場合、電子製品を構成する機能性膜が
劣化して電子製品の寿命が短くなるという問題点があ
り、特に正孔輸送材料を含む電子製品においては環境安
定性が求められている。有機電界発光素子の輝度半減期
については、ガラス転移点の高さと相関するという報告
(IEEE TRANSACTIONS ON ELECTRON DEVICES,1239-1244,
VOL.44,NO.8,AUGUST 1997)がなされており、アモルフ
ァス性が高く、ガラス転移点の高いキャリア輸送材料が
求められている。
おいて使用される場合、電子製品を構成する機能性膜が
劣化して電子製品の寿命が短くなるという問題点があ
り、特に正孔輸送材料を含む電子製品においては環境安
定性が求められている。有機電界発光素子の輝度半減期
については、ガラス転移点の高さと相関するという報告
(IEEE TRANSACTIONS ON ELECTRON DEVICES,1239-1244,
VOL.44,NO.8,AUGUST 1997)がなされており、アモルフ
ァス性が高く、ガラス転移点の高いキャリア輸送材料が
求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしアモルファス性
が高くガラス転移点の高い化合物は、一般的に分子量が
大きく構造の複雑な化合物であって、しかも優れた正孔
輸送能力を付与する必要性からトリフェニルアミン構造
単位を有することが多いため、多段階の反応工程を経由
して合成されていた。例えば特開平7-126615号公報に記
載されている合成例では、置換基の少ない化合物であっ
ても3段階を経て合成されており、必然的に高価なもの
となっていた。
が高くガラス転移点の高い化合物は、一般的に分子量が
大きく構造の複雑な化合物であって、しかも優れた正孔
輸送能力を付与する必要性からトリフェニルアミン構造
単位を有することが多いため、多段階の反応工程を経由
して合成されていた。例えば特開平7-126615号公報に記
載されている合成例では、置換基の少ない化合物であっ
ても3段階を経て合成されており、必然的に高価なもの
となっていた。
【0005】一方、天然ゴム、合成ゴムおよびプラスチ
ックの産業分野では、老化防止剤、酸化防止剤、安定
剤、加硫促進剤等の添加剤として工業的に大量に生産、
販売されている有機化合物類がある。タイヤやベルトな
どの自動車部品、電線ケ−ブルやライニング、スポンジ
などの工業用ゴム製品には耐熱性付与、熱劣化防止、老
化防止の目的で0.1〜5%添加されている。これらの
有機化合物は、例えば「便覧ゴム・プラスチック配合薬
品(ラバーダイジェスト社)」に掲載されており、広範
な需要を有する消費量の大きな化学品であるため、容易
にしかも安価に入手することが可能である。
ックの産業分野では、老化防止剤、酸化防止剤、安定
剤、加硫促進剤等の添加剤として工業的に大量に生産、
販売されている有機化合物類がある。タイヤやベルトな
どの自動車部品、電線ケ−ブルやライニング、スポンジ
などの工業用ゴム製品には耐熱性付与、熱劣化防止、老
化防止の目的で0.1〜5%添加されている。これらの
有機化合物は、例えば「便覧ゴム・プラスチック配合薬
品(ラバーダイジェスト社)」に掲載されており、広範
な需要を有する消費量の大きな化学品であるため、容易
にしかも安価に入手することが可能である。
【0006】本発明は、天然ゴム、合成ゴムおよびプラ
スチックの老化防止剤、酸化防止剤、安定剤等の添加剤
として工業的に大量に生産、販売されている有機化合物
を電子製品材料の合成の出発原料として選択して使用
し、わずか1工程または2工程の反応工程によって、ト
リフェニルアミンの構造単位を有する、環境安定性に優
れた電子製品材料を安価に製造する方法を提供すること
を目的としている。
スチックの老化防止剤、酸化防止剤、安定剤等の添加剤
として工業的に大量に生産、販売されている有機化合物
を電子製品材料の合成の出発原料として選択して使用
し、わずか1工程または2工程の反応工程によって、ト
リフェニルアミンの構造単位を有する、環境安定性に優
れた電子製品材料を安価に製造する方法を提供すること
を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは一般工業薬
品では無く、技術分野の異なるゴム・プラスチック添加
剤に着目し、これらの添加剤を出発原料に用いる電子製
品材料の合成検討を行い、これらの中でも老化防止剤と
して使用されているビスアリールアミン誘導体が本発明
の目的に適合することをつきとめて本発明を完成するに
至った。すなわち本発明は、ゴム・プラスチック添加剤
であるビスアリールアミン誘導体を出発原料とし、トリ
フェニルアミン2量体またはトリフェニルアミン3量体
を骨格とする環境安定性の電子製品材料を、ハロゲン化
アリールと反応させる1工程で安価に合成し、トリフェ
ニルアミン4量体を骨格とする環境安定性の電子製品材
料を、ハロゲン化アリールと反応させる2工程で安価に
合成することを特徴とする電子製品材料の製造方法であ
る。そして、本発明の電子製品材料はキャリア輸送材
料、正孔注入材料、正孔輸送材料、電荷輸送材料として
使用されるものである。
品では無く、技術分野の異なるゴム・プラスチック添加
剤に着目し、これらの添加剤を出発原料に用いる電子製
品材料の合成検討を行い、これらの中でも老化防止剤と
して使用されているビスアリールアミン誘導体が本発明
の目的に適合することをつきとめて本発明を完成するに
至った。すなわち本発明は、ゴム・プラスチック添加剤
であるビスアリールアミン誘導体を出発原料とし、トリ
フェニルアミン2量体またはトリフェニルアミン3量体
を骨格とする環境安定性の電子製品材料を、ハロゲン化
アリールと反応させる1工程で安価に合成し、トリフェ
ニルアミン4量体を骨格とする環境安定性の電子製品材
料を、ハロゲン化アリールと反応させる2工程で安価に
合成することを特徴とする電子製品材料の製造方法であ
る。そして、本発明の電子製品材料はキャリア輸送材
料、正孔注入材料、正孔輸送材料、電荷輸送材料として
使用されるものである。
【0008】トリフェニルアミン構造単位を導入するた
めの典型的な反応である、ウルマン反応や2価のパラジ
ウム化合物とトリ(ターシャリーブチル)ホスフィンを
用いる反応では、数あるゴム・プラスチック添加剤の中
でも主に老化防止剤として使用されている芳香族2級ア
ミン類を原料に選択するのが最適である。これら大量に
製造されている芳香族2級アミン類で代表的なものに
は、ビスアリールアミン誘導体であるビス(4-ターシ
ャリーブチルフェニル)アミン、4,4'-ビス(α,α-
ジメチルベンジル)ジフェニルアミンがある。これらの
ビスアリールアミン誘導体は、ジフェニルアミンをプロ
ペンやブテン、イソブチレン、オクテン、スチレンなど
のアルケンを付加することによって合成されており、前
記したビス(4-ターシャリーブチルフェニル)アミン
などが豊富に供給されている。このアルケンの付加反応
においては、種々の置換数の異なるジフェニルアミンや
置換位置の異なる異性体が副生する。その副生物を精留
することによって、無置換フェニルと置換フェニルを有
する非対称なジフェニルアミン、例えば(4-ターシャ
リーブチルフェニル)フェニルアミンなども製造するこ
とができる。これら種々の置換基が導入されたことによ
って、ビスアリールアミン誘導体を出発原料にして製造
された本発明の電子製品材料は、従来同一用途に使用さ
れていた[化1]式の化合物に比べて環境安定性の向上
が期待できるものである。
めの典型的な反応である、ウルマン反応や2価のパラジ
ウム化合物とトリ(ターシャリーブチル)ホスフィンを
用いる反応では、数あるゴム・プラスチック添加剤の中
でも主に老化防止剤として使用されている芳香族2級ア
ミン類を原料に選択するのが最適である。これら大量に
製造されている芳香族2級アミン類で代表的なものに
は、ビスアリールアミン誘導体であるビス(4-ターシ
ャリーブチルフェニル)アミン、4,4'-ビス(α,α-
ジメチルベンジル)ジフェニルアミンがある。これらの
ビスアリールアミン誘導体は、ジフェニルアミンをプロ
ペンやブテン、イソブチレン、オクテン、スチレンなど
のアルケンを付加することによって合成されており、前
記したビス(4-ターシャリーブチルフェニル)アミン
などが豊富に供給されている。このアルケンの付加反応
においては、種々の置換数の異なるジフェニルアミンや
置換位置の異なる異性体が副生する。その副生物を精留
することによって、無置換フェニルと置換フェニルを有
する非対称なジフェニルアミン、例えば(4-ターシャ
リーブチルフェニル)フェニルアミンなども製造するこ
とができる。これら種々の置換基が導入されたことによ
って、ビスアリールアミン誘導体を出発原料にして製造
された本発明の電子製品材料は、従来同一用途に使用さ
れていた[化1]式の化合物に比べて環境安定性の向上
が期待できるものである。
【0009】
【化1】
【0010】本発明の製造方法により製造された電子製
品材料を精製し、その電子特性を調べたところ、これら
の化合物の構造から予測される通り、これらの化合物は
電荷輸送材料あるいは有機電界発光素子として充分に使
用できる物性を有していた。
品材料を精製し、その電子特性を調べたところ、これら
の化合物の構造から予測される通り、これらの化合物は
電荷輸送材料あるいは有機電界発光素子として充分に使
用できる物性を有していた。
【0011】本発明の電子製品材料はウルマン反応また
は2価のパラジウム化合物とトリ(ターシャリーブチ
ル)ホスフィンを用いる反応等によって合成される。さ
らに晶析や吸着、またはカラムクロマトグラフィーを行
うことによって精製でき、電子製品材料として必要とさ
れる電子特性を有する高純度品を得ることができる。
は2価のパラジウム化合物とトリ(ターシャリーブチ
ル)ホスフィンを用いる反応等によって合成される。さ
らに晶析や吸着、またはカラムクロマトグラフィーを行
うことによって精製でき、電子製品材料として必要とさ
れる電子特性を有する高純度品を得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の電子製品材料はキャリア
輸送材料、正孔注入材料、正孔輸送材料、電荷輸送材料
等として電子写真感光体や有機電界発光素子の材料に使
用される。これらの材料の分子量として好ましい範囲
は、分子量400〜2000である。
輸送材料、正孔注入材料、正孔輸送材料、電荷輸送材料
等として電子写真感光体や有機電界発光素子の材料に使
用される。これらの材料の分子量として好ましい範囲
は、分子量400〜2000である。
【0013】ゴム・プラスチック添加剤の中で本発明に
使用されるビスアリールアミン誘導体としては、ビス
(4-ターシャリーブチルフェニル)アミン、(4-タ
ーシャリーブチルフェニル)フェニルアミン、ビス
(4-オクチルフェニル)アミン、(4-オクチルフェ
ニル)フェニルアミン、ビス(4-プロピルフェニ
ル)アミン、(4-プロピルフェニル)フェニルアミ
ン、4,4'-ビス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェ
ニルアミン、フェニル-1-ナフチルアミン等が挙げら
れる。
使用されるビスアリールアミン誘導体としては、ビス
(4-ターシャリーブチルフェニル)アミン、(4-タ
ーシャリーブチルフェニル)フェニルアミン、ビス
(4-オクチルフェニル)アミン、(4-オクチルフェ
ニル)フェニルアミン、ビス(4-プロピルフェニ
ル)アミン、(4-プロピルフェニル)フェニルアミ
ン、4,4'-ビス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェ
ニルアミン、フェニル-1-ナフチルアミン等が挙げら
れる。
【0014】前記した〜の出発原料を使用して製造
される本発明の電子製品材料としては、次のようなもの
が挙げられる。N,N,N',N'-テトラキス(4-ター
シャリーブチルフェニル)ベンジジン、4,4',4"-ト
リス〔N,N-ビス(p-ターシャリーブチルフェニル)ア
ミノ〕トリフェニルアミン、N,N'-ビス〔4-ビス(p
-ターシャリーブチルフェニル)アミノ-4'-ビフェニリ
ル〕-N,N'-ジフェニルベンジジン、N,N'-ビス
(4-ターシャリーブチルフェニル)-N,N'-ジフェニ
ルベンジジン、4,4',4"-トリス〔N-(p-ターシャリ
ーブチルフェニル)-N-フェニルアミノ〕トリフェニル
アミン、N,N'-ビス〔4-((p-ターシャリーブチル
フェニル)フェニル)アミノ-4'-ビフェニリル〕-N,
N'-ジフェニルベンジジン、N,N,N',N'-テトラキ
ス(4-オクチルフェニル)ベンジジン、4,4',4"-ト
リス〔N,N-ビス(p-オクチルフェニル)アミノ〕トリ
フェニルアミン、N,N'-ビス〔4-ビス(p-オクチル
フェニル)アミノ-4'-ビフェニリル〕-N,N'-ジフェ
ニルベンジジン、N,N'-ビス(4-オクチルフェニ
ル)-N,N'-ジフェニルベンジジン、4,4',4"-トリ
ス〔N-(p-オクチルフェニル)-N-フェニルアミノ〕
トリフェニルアミン、N,N'-ビス〔4-((p-オクチ
ルフェニル)フェニル)アミノ-4'-ビフェニリル〕-
N,N'-ジフェニルベンジジン、N,N,N',N'-テト
ラキス(4-プロピルフェニル)ベンジジン、4,4',
4"-トリス〔N,N-ビス(p-プロピルフェニル)アミ
ノ〕トリフェニルアミン、N,N'-ビス〔4-ビス(p-
プロピルフェニル)アミノ-4'-ビフェニリル〕-N,N'
-ジフェニルベンジジン、N,N'-ビス(4-プロピル
フェニル)-N,N'-ジフェニルベンジジン、4,4',4"
-トリス〔N-(p-プロピルフェニル)-N-フェニルアミ
ノ〕トリフェニルアミン、N,N'-ビス〔4-((p-プ
ロピルフェニル)フェニル)アミノ-4'-ビフェニリ
ル〕-N,N'-ジフェニルベンジジン、N,N,N',N'-
テトラキス(α,α-ジメチルベンジル)ベンジジン、
4,4',4"-トリス〔N,N-ビス(α,α-ジメチルベンジ
ル)アミノ〕トリフェニルアミン、N,N'-ビス(1-
ナフチル)-N,N'-ジフェニルベンジジン、4,4',4"
-トリス〔N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ〕トリ
フェニルアミン、N,N'-ビス〔4-((1-ナフチル)
フェニル)アミノ-4'-ビフェニリル〕-N,N'-ジフェ
ニルベンジジン。
される本発明の電子製品材料としては、次のようなもの
が挙げられる。N,N,N',N'-テトラキス(4-ター
シャリーブチルフェニル)ベンジジン、4,4',4"-ト
リス〔N,N-ビス(p-ターシャリーブチルフェニル)ア
ミノ〕トリフェニルアミン、N,N'-ビス〔4-ビス(p
-ターシャリーブチルフェニル)アミノ-4'-ビフェニリ
ル〕-N,N'-ジフェニルベンジジン、N,N'-ビス
(4-ターシャリーブチルフェニル)-N,N'-ジフェニ
ルベンジジン、4,4',4"-トリス〔N-(p-ターシャリ
ーブチルフェニル)-N-フェニルアミノ〕トリフェニル
アミン、N,N'-ビス〔4-((p-ターシャリーブチル
フェニル)フェニル)アミノ-4'-ビフェニリル〕-N,
N'-ジフェニルベンジジン、N,N,N',N'-テトラキ
ス(4-オクチルフェニル)ベンジジン、4,4',4"-ト
リス〔N,N-ビス(p-オクチルフェニル)アミノ〕トリ
フェニルアミン、N,N'-ビス〔4-ビス(p-オクチル
フェニル)アミノ-4'-ビフェニリル〕-N,N'-ジフェ
ニルベンジジン、N,N'-ビス(4-オクチルフェニ
ル)-N,N'-ジフェニルベンジジン、4,4',4"-トリ
ス〔N-(p-オクチルフェニル)-N-フェニルアミノ〕
トリフェニルアミン、N,N'-ビス〔4-((p-オクチ
ルフェニル)フェニル)アミノ-4'-ビフェニリル〕-
N,N'-ジフェニルベンジジン、N,N,N',N'-テト
ラキス(4-プロピルフェニル)ベンジジン、4,4',
4"-トリス〔N,N-ビス(p-プロピルフェニル)アミ
ノ〕トリフェニルアミン、N,N'-ビス〔4-ビス(p-
プロピルフェニル)アミノ-4'-ビフェニリル〕-N,N'
-ジフェニルベンジジン、N,N'-ビス(4-プロピル
フェニル)-N,N'-ジフェニルベンジジン、4,4',4"
-トリス〔N-(p-プロピルフェニル)-N-フェニルアミ
ノ〕トリフェニルアミン、N,N'-ビス〔4-((p-プ
ロピルフェニル)フェニル)アミノ-4'-ビフェニリ
ル〕-N,N'-ジフェニルベンジジン、N,N,N',N'-
テトラキス(α,α-ジメチルベンジル)ベンジジン、
4,4',4"-トリス〔N,N-ビス(α,α-ジメチルベンジ
ル)アミノ〕トリフェニルアミン、N,N'-ビス(1-
ナフチル)-N,N'-ジフェニルベンジジン、4,4',4"
-トリス〔N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ〕トリ
フェニルアミン、N,N'-ビス〔4-((1-ナフチル)
フェニル)アミノ-4'-ビフェニリル〕-N,N'-ジフェ
ニルベンジジン。
【0015】
【実施例】以下本発明の化合物の製造方法および物性に
ついて、実施例により具体的に説明する。 〔実施例1〕ゴム用添加剤ステアラーSTAR(精工化
学株式会社製)ビス(p-ターシャリーブチルフェニ
ル)アミン28.2gに、4,4'-ジヨードビフェニル
16.3g、無水炭酸カリウム16.3g、銅粉1.1
g、ニトロベンゼン30mlを混合し、窒素雰囲気下で
還流して5時間反応させた。反応生成物をテトラヒドロ
フラン1200mlで抽出し不溶分を濾別した。濾液を
乾固して得られた黒色物をシリカゲルを用いたカラムク
ロマトグラフィーによって精製した。精製によって、
N,N,N',N'-テトラキス(p-ターシャリーブチルフ
ェニル)ベンジジン[化2]式が4.5g得られた。融
点は300℃以上であった。
ついて、実施例により具体的に説明する。 〔実施例1〕ゴム用添加剤ステアラーSTAR(精工化
学株式会社製)ビス(p-ターシャリーブチルフェニ
ル)アミン28.2gに、4,4'-ジヨードビフェニル
16.3g、無水炭酸カリウム16.3g、銅粉1.1
g、ニトロベンゼン30mlを混合し、窒素雰囲気下で
還流して5時間反応させた。反応生成物をテトラヒドロ
フラン1200mlで抽出し不溶分を濾別した。濾液を
乾固して得られた黒色物をシリカゲルを用いたカラムク
ロマトグラフィーによって精製した。精製によって、
N,N,N',N'-テトラキス(p-ターシャリーブチルフ
ェニル)ベンジジン[化2]式が4.5g得られた。融
点は300℃以上であった。
【0016】
【化2】
【0017】得られた白色粉体について、NMRで化学
構造を同定した。測定結果は[図1](13C−NM
R)、[図2](プロトンNMR)の通りであった。
構造を同定した。測定結果は[図1](13C−NM
R)、[図2](プロトンNMR)の通りであった。
【0018】13C−NMRより、化合物を構成する5
2個の炭素に相当する10ピークのうち、1個の脂肪族
1級炭素(31.5ppm)と1個の脂肪族4級炭素
(34.3ppm)、4個の芳香族3級炭素(124.
0、124.7、126.5、127.6ppm)、4
個の芳香族4級炭素(135.0、145.9、14
6.0、147.7ppm)を検出した。
2個の炭素に相当する10ピークのうち、1個の脂肪族
1級炭素(31.5ppm)と1個の脂肪族4級炭素
(34.3ppm)、4個の芳香族3級炭素(124.
0、124.7、126.5、127.6ppm)、4
個の芳香族4級炭素(135.0、145.9、14
6.0、147.7ppm)を検出した。
【0019】また、プロトンNMRの積分値より、芳香
族水素と脂肪族水素の比率が24.0:34.8(理論
値24:36)であることを確認した。
族水素と脂肪族水素の比率が24.0:34.8(理論
値24:36)であることを確認した。
【0020】さらに、元素分析をおこなった。測定結果
は[表1]の通りであった。
は[表1]の通りであった。
【0021】 [表1]元素分析結果 元素名 炭素 水素 窒素 理論値(%) 87.6 8.5 3.9 実測値(%) 87.4 8.5 3.6
【0022】以上の13C−NMR、プロトンNMRお
よび元素分析の結果を総合して、本反応生成物が[化
2]式の構造であると同定した。
よび元素分析の結果を総合して、本反応生成物が[化
2]式の構造であると同定した。
【0023】〔実施例2〕ゴム用添加剤ステアラーST
AR(精工化学株式会社製)ビス(4-ターシャリーブ
チルフェニル)アミン46.7gに、トリス(4-ヨー
ドフェニル)アミン24.9g、水酸化カリウム21.
7g、銅粉22.9g、デカヒドロナフタレン60ml
を混合し、窒素雰囲気下で還流して10時間反応させ
た。得られた反応生成物をトルエン500mlで抽出し
不溶分を濾別した後、濾液を乾固して得られた黒色物を
シリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィーによって
精製した。精製によって、4,4',4"-トリス〔N,N-
ビス(pーターシャリーブチルフェニル)アミノ〕トリフ
ェニルアミン[化3]式が5.2g得られた。融点は3
00℃以上であった。
AR(精工化学株式会社製)ビス(4-ターシャリーブ
チルフェニル)アミン46.7gに、トリス(4-ヨー
ドフェニル)アミン24.9g、水酸化カリウム21.
7g、銅粉22.9g、デカヒドロナフタレン60ml
を混合し、窒素雰囲気下で還流して10時間反応させ
た。得られた反応生成物をトルエン500mlで抽出し
不溶分を濾別した後、濾液を乾固して得られた黒色物を
シリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィーによって
精製した。精製によって、4,4',4"-トリス〔N,N-
ビス(pーターシャリーブチルフェニル)アミノ〕トリフ
ェニルアミン[化3]式が5.2g得られた。融点は3
00℃以上であった。
【0024】
【化3】
【0025】得られた乳白色粉体について、NMRで化
学構造を同定した。測定結果は図3(13C−NMR)
の通りであった。
学構造を同定した。測定結果は図3(13C−NMR)
の通りであった。
【0026】13C−NMRより、1個の脂肪族1級炭
素(31.6ppm)と1個の脂肪族4級炭素(34.
3ppm)、8個の芳香族3級炭素(124.1、12
4.4、125.2、125.5、126.4、12
8.0、128.2、128.5ppm)、4個の芳香
族4級炭素(143.4、143.6、145.5、1
46.2ppm)を検出した。
素(31.6ppm)と1個の脂肪族4級炭素(34.
3ppm)、8個の芳香族3級炭素(124.1、12
4.4、125.2、125.5、126.4、12
8.0、128.2、128.5ppm)、4個の芳香
族4級炭素(143.4、143.6、145.5、1
46.2ppm)を検出した。
【0027】以上の13C−NMRの結果により、本反
応生成物が[化3]式の構造であると同定した。
応生成物が[化3]式の構造であると同定した。
【0028】〔実施例3〕ゴム用酸化防止剤ノンフレッ
クスDCD(精工化学株式会社製)4,4'-ビス(α,α
-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン81.1gに、
トリス(4-ヨードフェニル)アミン24.9g、水酸
化カリウム21.7g、銅粉22.9g、デカヒドロナ
フタレン60mlを混合し、窒素雰囲気下で還流して1
0時間反応させた。得られた反応生成物をトルエン50
0mlで抽出し不溶分を濾別した後、濾液を乾固して得
られた黒色物をシリカゲルを用いたカラムクロマトグラ
フィーによって精製した。精製によって、4,4',4"-
トリス〔N,N-ビス(4-(α,α-ジメチルベンジル)フ
ェニル)アミノ〕トリフェニルアミン[化4]式が5.
3g得られた。融点は264〜265℃であった。
クスDCD(精工化学株式会社製)4,4'-ビス(α,α
-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン81.1gに、
トリス(4-ヨードフェニル)アミン24.9g、水酸
化カリウム21.7g、銅粉22.9g、デカヒドロナ
フタレン60mlを混合し、窒素雰囲気下で還流して1
0時間反応させた。得られた反応生成物をトルエン50
0mlで抽出し不溶分を濾別した後、濾液を乾固して得
られた黒色物をシリカゲルを用いたカラムクロマトグラ
フィーによって精製した。精製によって、4,4',4"-
トリス〔N,N-ビス(4-(α,α-ジメチルベンジル)フ
ェニル)アミノ〕トリフェニルアミン[化4]式が5.
3g得られた。融点は264〜265℃であった。
【0029】
【化4】
【0030】得られた黄白色粉体について、NMRで化
学構造を分析した。測定結果は[図4](13C−NM
R)、[図5](プロトンNMR)の通りであった。
学構造を分析した。測定結果は[図4](13C−NM
R)、[図5](プロトンNMR)の通りであった。
【0031】13C−NMRより、1個の脂肪族1級炭
素(31.2ppm)と1個の脂肪族4級炭素(43.
2ppm)、7個の芳香族3級炭素(124.0、12
5.5、126.2、127.5、128.3、12
8.7、151.6ppm)、4個の芳香族4級炭素
(143.7、144.0、144.1、145.6、
146.6ppm)を検出した。
素(31.2ppm)と1個の脂肪族4級炭素(43.
2ppm)、7個の芳香族3級炭素(124.0、12
5.5、126.2、127.5、128.3、12
8.7、151.6ppm)、4個の芳香族4級炭素
(143.7、144.0、144.1、145.6、
146.6ppm)を検出した。
【0032】また、プロトンNMRの積分値より、芳香
族水素と脂肪族水素の比率が66.0:36.9(理論
値66:36)であることを確認した。
族水素と脂肪族水素の比率が66.0:36.9(理論
値66:36)であることを確認した。
【0033】さらに、元素分析の測定結果は[表2]の
通りであった
通りであった
【0034】 [表2]元素分析結果 元素名 炭素 水素 窒素 理論値(%) 89.1 7.1 3.8 実測値(%) 89.1 7.1 3.4
【0035】以上の13C−NMR、プロトンNMRお
よび元素分析の結果を総合して、本反応生成物が[化
4]式の構造であると同定した。
よび元素分析の結果を総合して、本反応生成物が[化
4]式の構造であると同定した。
【0036】〔実施例4〕ゴム用添加剤ステアラーST
AR(精工化学株式会社製)ビス(p-ターシャリーブ
チルフェニル)アミン8.2gに、N-(4'-ヨード-4
-ビフェニリル)アセトアニリド16.6g、無水炭酸
カリウム5.5g、銅粉0.51g、トリデカン70m
lを混合し、窒素雰囲気下で還流して10時間反応させ
た。反応生成物をトルエン120mlで抽出し、イソア
ミルアルコール60mlと水酸化カリウム2.7gを加
え、80℃で2時間攪拌した。不溶分を濾別した後、濾
液を乾固して得られた黒色物をシリカゲルを用いたカラ
ムクロマトグラフィーによって精製した。精製によっ
て、N-フェニル-N'-ビス(4-t-ブチルフェニル)ベ
ンジジン9.8gが得られた。
AR(精工化学株式会社製)ビス(p-ターシャリーブ
チルフェニル)アミン8.2gに、N-(4'-ヨード-4
-ビフェニリル)アセトアニリド16.6g、無水炭酸
カリウム5.5g、銅粉0.51g、トリデカン70m
lを混合し、窒素雰囲気下で還流して10時間反応させ
た。反応生成物をトルエン120mlで抽出し、イソア
ミルアルコール60mlと水酸化カリウム2.7gを加
え、80℃で2時間攪拌した。不溶分を濾別した後、濾
液を乾固して得られた黒色物をシリカゲルを用いたカラ
ムクロマトグラフィーによって精製した。精製によっ
て、N-フェニル-N'-ビス(4-t-ブチルフェニル)ベ
ンジジン9.8gが得られた。
【0037】N-フェニル-N'-ビス(4-t-ブチルフェ
ニル)ベンジジン9.2gに、4,4'-ジヨードビフェ
ニル3.2g、無水炭酸カリウム2.5g、銅粉0.2
6g、トリデカン30mlを混合し、窒素雰囲気下で還
流して72時間反応させた。反応生成物をトルエン10
0mlで抽出し不溶分を濾別した。濾液を乾固して得ら
れた黒色物をシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフ
ィーによって精製した。精製によって、N,N'-ビス〔4
-ビス(p-ターシャリーブチルフェニル)アミノ-4'-
ビフェニリル〕-N,N'-ジフェニルベンジジン[化5]
式が5.7g得られた。融点は300℃以上であった。
ニル)ベンジジン9.2gに、4,4'-ジヨードビフェ
ニル3.2g、無水炭酸カリウム2.5g、銅粉0.2
6g、トリデカン30mlを混合し、窒素雰囲気下で還
流して72時間反応させた。反応生成物をトルエン10
0mlで抽出し不溶分を濾別した。濾液を乾固して得ら
れた黒色物をシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフ
ィーによって精製した。精製によって、N,N'-ビス〔4
-ビス(p-ターシャリーブチルフェニル)アミノ-4'-
ビフェニリル〕-N,N'-ジフェニルベンジジン[化5]
式が5.7g得られた。融点は300℃以上であった。
【0038】
【化5】
【0039】得られた白色粉体について、13C−NM
Rで化学構造を解析した。測定結果は[図5]の通りで
あった。
Rで化学構造を解析した。測定結果は[図5]の通りで
あった。
【0040】13C−NMRより、化合物を構成する8
8個の炭素に相当する22ピークのうち1個の脂肪族1
級炭素(31.5ppm)と1個の脂肪族4級炭素(3
4.3ppm)、11個の芳香族3級炭素(122.
9、123.3、124.0、124.2、124.
4、124.5、126.0、127.2、127.
3、127.4、129.3ppm)、9個の芳香族4
級炭素(133.9、134.9、135.2、14
5.1、145.7、146.5、146.7、14
7.2、147.7ppm)を検出した。
8個の炭素に相当する22ピークのうち1個の脂肪族1
級炭素(31.5ppm)と1個の脂肪族4級炭素(3
4.3ppm)、11個の芳香族3級炭素(122.
9、123.3、124.0、124.2、124.
4、124.5、126.0、127.2、127.
3、127.4、129.3ppm)、9個の芳香族4
級炭素(133.9、134.9、135.2、14
5.1、145.7、146.5、146.7、14
7.2、147.7ppm)を検出した。
【0041】以上の13C−NMRの結果により、本反
応生成物が[化5]式の構造であると同定した。
応生成物が[化5]式の構造であると同定した。
【0042】〔実施例5〕実施例4でゴム用添加剤ステ
アラーSTARの代わりに、ステアラーSTARの副生
物を精留して得られた(4-ターシャリーブチルフェニ
ル)フェニルアミン(精工化学株式会社製)8.0gを
用いて、実施例4と同様の合成方法とカラムクロマトグ
ラフィー精製を行って、N,N'-ビス〔4-((p-ター
シャリーブチルフェニル)フェニル)アミノ-4'-ビフ
ェニリル〕-N,N'-ジフェニルベンジジン[化6]式が
5.5g得られた。融点は184〜192℃であった。
アラーSTARの代わりに、ステアラーSTARの副生
物を精留して得られた(4-ターシャリーブチルフェニ
ル)フェニルアミン(精工化学株式会社製)8.0gを
用いて、実施例4と同様の合成方法とカラムクロマトグ
ラフィー精製を行って、N,N'-ビス〔4-((p-ター
シャリーブチルフェニル)フェニル)アミノ-4'-ビフ
ェニリル〕-N,N'-ジフェニルベンジジン[化6]式が
5.5g得られた。融点は184〜192℃であった。
【0043】
【化6】
【0044】13C−NMRより、1個の脂肪族1級炭
素(31.5ppm)と1個の脂肪族4級炭素(34.
4ppm)、24個の芳香族炭素(122.4、12
2.8、123.6、123.9、124.0、12
4.1、124.2、124.3、126.0、12
7.1、127.2、128.9、129.1、12
9.2、134.2、134.7、134.9、14
4.7、145.8、146.3、146.5、14
6.8、147.4、147.7ppm)を検出した。
素(31.5ppm)と1個の脂肪族4級炭素(34.
4ppm)、24個の芳香族炭素(122.4、12
2.8、123.6、123.9、124.0、12
4.1、124.2、124.3、126.0、12
7.1、127.2、128.9、129.1、12
9.2、134.2、134.7、134.9、14
4.7、145.8、146.3、146.5、14
6.8、147.4、147.7ppm)を検出した。
【0045】[実施例6]本発明の化合物が電子材料と
して使用するのに十分な電子特性を有しているか否か
を、代表的なキャリア輸送材料と比較した仕事関数の測
定によって評価した。 本発明の化合物について表面分
析計AC1(理研計器製)を用いて、代表的なキャリア
輸送材料とともに仕事関数を測定した。比較するキャリ
ア輸送材の代表としては、電荷輸送材料としてN,N'-
ジメタトリル-N,N'-ジフェニルベンジジン[化1]式
を、
して使用するのに十分な電子特性を有しているか否か
を、代表的なキャリア輸送材料と比較した仕事関数の測
定によって評価した。 本発明の化合物について表面分
析計AC1(理研計器製)を用いて、代表的なキャリア
輸送材料とともに仕事関数を測定した。比較するキャリ
ア輸送材の代表としては、電荷輸送材料としてN,N'-
ジメタトリル-N,N'-ジフェニルベンジジン[化1]式
を、
【0046】発光材として用いられる有機電界発光素子
材料として、トリス(8-ヒドロキシキノリナト)アル
ミニウム[化7]式を、
材料として、トリス(8-ヒドロキシキノリナト)アル
ミニウム[化7]式を、
【0047】
【化7】
【0048】正孔輸送材料として用いられる有機電界発
光素子材料として、特開平7-126615号公報に記載されて
いるN,N'-ビス(4'-ジフェニルアミノ-4-ビフェニ
リル)-N,N'-ジフェニルベンジジン[化8]式を、
光素子材料として、特開平7-126615号公報に記載されて
いるN,N'-ビス(4'-ジフェニルアミノ-4-ビフェニ
リル)-N,N'-ジフェニルベンジジン[化8]式を、
【0049】
【化8】
【0050】正孔注入材料として用いられる有機電界発
光素子材料として、4,4',4"-トリス〔N-(3-メチル
フェニル)-N-フェニルアミノ〕トリフェニルアミン
[化9]式を用いた。
光素子材料として、4,4',4"-トリス〔N-(3-メチル
フェニル)-N-フェニルアミノ〕トリフェニルアミン
[化9]式を用いた。
【0051】
【化9】
【0052】測定結果を[表3]に、光照射で励起した
時のキャリア放出の開始エネルギ−準位を仕事関数とし
て示す。 [表3] 本発明の[化2]式の化合物 仕事関数 : 5.4eV 本発明の[化3]式の化合物 仕事関数 : 5.1eV 本発明の[化4]式の化合物 仕事関数 : 5.1eV 本発明の[化5]式の化合物 仕事関数 : 5.2eV [化1]式の電荷輸送材料 仕事関数 : 5.4eV [化7]式の有機電界発光素子材料 仕事関数 : 5.8eV [化8]式の有機電界発光素子材料 仕事関数 : 5.2eV [化9]式の有機電界発光素子材料 仕事関数 : 5.1eV
時のキャリア放出の開始エネルギ−準位を仕事関数とし
て示す。 [表3] 本発明の[化2]式の化合物 仕事関数 : 5.4eV 本発明の[化3]式の化合物 仕事関数 : 5.1eV 本発明の[化4]式の化合物 仕事関数 : 5.1eV 本発明の[化5]式の化合物 仕事関数 : 5.2eV [化1]式の電荷輸送材料 仕事関数 : 5.4eV [化7]式の有機電界発光素子材料 仕事関数 : 5.8eV [化8]式の有機電界発光素子材料 仕事関数 : 5.2eV [化9]式の有機電界発光素子材料 仕事関数 : 5.1eV
【0053】この結果から、本発明の製造方法で合成さ
れた化合物は、代表的なキャリア輸送材料と同程度の電
子特性を有しており、電子製品材料として適性であると
いえる。
れた化合物は、代表的なキャリア輸送材料と同程度の電
子特性を有しており、電子製品材料として適性であると
いえる。
【0054】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、天然ゴム、
合成ゴムおよびプラスチックの老化防止剤、酸化防止
剤、安定剤等の添加剤として工業的に大量に生産、販売
されている有機化合物を電子製品材料の合成の出発原料
に選択して使用し、わずか1工程または2工程で製造で
きるので、優れたキャリア輸送特性を有する電荷輸送材
料や有機電界発光素子材料などの環境安定性に優れた電
子製品材料を安価にかつ容易に提供することができる。
合成ゴムおよびプラスチックの老化防止剤、酸化防止
剤、安定剤等の添加剤として工業的に大量に生産、販売
されている有機化合物を電子製品材料の合成の出発原料
に選択して使用し、わずか1工程または2工程で製造で
きるので、優れたキャリア輸送特性を有する電荷輸送材
料や有機電界発光素子材料などの環境安定性に優れた電
子製品材料を安価にかつ容易に提供することができる。
【図1】本発明の[化2]式の化合物を測定した13C
−NMRスペクトル図である。
−NMRスペクトル図である。
【図2】本発明の[化2]式の化合物を測定したプロト
ンNMRスペクトル図である。
ンNMRスペクトル図である。
【図3】本発明の[化3]式の化合物を測定した13C
−NMRスペクトル図である。
−NMRスペクトル図である。
【図4】本発明の[化4]式の化合物を測定した13C
−NMRスペクトル図である。
−NMRスペクトル図である。
【図5】本発明の[化4]式の化合物を測定したプロト
ンNMRスペクトル図である。
ンNMRスペクトル図である。
【図6】本発明の[化5]式の化合物を測定した13C
−NMRスペクトル図である。
−NMRスペクトル図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 33/14 H05B 33/14 B 33/22 33/22 D // C09K 11/06 690 C09K 11/06 690 G03G 5/00 101 G03G 5/00 101 5/06 312 5/06 312 (72)発明者 小松 志保子 茨城県つくば市御幸が丘45番地 保土谷化 学工業株式会社筑波研究所内
Claims (6)
- 【請求項1】 ゴム・プラスチック添加剤であるビスア
リールアミン誘導体を出発原料とし、トリフェニルアミ
ン2量体またはトリフェニルアミン3量体を骨格とする
環境安定性の電子製品材料を、ハロゲン化アリールと反
応させる1工程で安価に合成し、トリフェニルアミン4
量体を骨格とする環境安定性の電子製品材料を、ハロゲ
ン化アリールと反応させる2工程で安価に合成すること
を特徴とする電子製品材料の製造方法。 - 【請求項2】 前記したゴム・プラスチック添加剤であ
るビスアリールアミン誘導体が、ジフェニルアミンにア
ルケンを付加する反応によって合成されたビスアリール
アミン誘導体であることを特徴とする請求項1記載の電
子製品材料の製造方法。 - 【請求項3】 前記した電子製品材料が、分子量400
〜2000のキャリア輸送材料であることを特徴とする
請求項1または請求項2記載の電子製品材料の製造方
法。 - 【請求項4】 前記した電子製品材料が、分子量400
〜2000の正孔注入材料または正孔輸送材料であるこ
とを特徴とする請求項1または請求項2記載の電子製品
材料の製造方法。 - 【請求項5】 前記した電子製品材料が、電子写真感光
体用の電荷輸送材料であることを特徴とする請求項1〜
請求項3記載の電子製品材料の製造方法。 - 【請求項6】 前記した電子製品材料が、有機電界発光
素子材料であることを特徴とする請求項1、2または請
求項4記載の電子製品材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001049695A JP2001316336A (ja) | 2000-02-25 | 2001-02-26 | 電子製品材料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000-48519 | 2000-02-25 | ||
JP2000048519 | 2000-02-25 | ||
JP2001049695A JP2001316336A (ja) | 2000-02-25 | 2001-02-26 | 電子製品材料の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001316336A true JP2001316336A (ja) | 2001-11-13 |
Family
ID=26586058
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---|---|---|---|
JP2001049695A Pending JP2001316336A (ja) | 2000-02-25 | 2001-02-26 | 電子製品材料の製造方法 |
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---|---|
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- 2001-02-26 JP JP2001049695A patent/JP2001316336A/ja active Pending
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