JP2014065885A - アリールアミンポリマー、その製造方法及びその用途 - Google Patents

アリールアミンポリマー、その製造方法及びその用途 Download PDF

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Abstract

【課題】励起三重項準位が高いアリールアミンポリマー、その製造方法、及び該アリールアミンポリマーを含有してなる有機電界発光素子を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)
Figure 2014065885

で表されるアリールアミンポリマーを用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、特定のアリールアミンポリマー、その製造方法及びその用途に関する。
一部のアリールアミンポリマーには優れた正孔輸送特性を示すものがあり、それらは、例えば、有機電界発光素子の正孔輸送材料等として用いることができる。なお、前記有機電界発光素子は、一般的に、発光層を主体に、正孔又は電子を輸送するキャリア輸送層、陰極及び陽極の2つの電極を基本構成とすることが多い。
発光層及びキャリア輸送層の材料としては、種々の低分子系及び高分子系材料が用いられており、低分子系材料を用いた有機電界発光素子については、既に携帯電話用表示装置等の用途で実用化が始まっている。ただし、低分子系材料からなる有機電界発光素子は、通常、蒸着による成膜が行われるため、材料の利用効率が低く、高コストであることが課題である。そのため、蒸着成膜から塗布成膜等への転換が求められており、塗布成膜等の製造プロセスに適した高分子系材料の開発が望まれている。
高分子系の正孔注入材料、正孔輸送材料、及び発光ホスト材料としては、例えば、PEDOT−PSS、ポリ−(N,N′−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N′−ビス(フェニル)ベンジジン)等に代表されるアリールアミンポリマー(例えば、特許文献1〜6参照)等が提案されている。
また、近年、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム錯体[Ir(ppy)]のような高い発光効率を示す燐光発光材料を用いた有機電界発光素子の開発が盛んになされている。このような発光材料と組み合わせるキャリア輸送材としては、高い励起三重項準位(2.5eV以上)を有するものが望まれている。しかしながら、従来公知のアリールアミンポリマーについては励起三重項準位が十分高くないため、高い励起三重項準位を有するアリールアミンポリマーの開発が望まれている。
特開平11−292829号公報 特開平13−98023号公報 特開2004−292782号公報 特表2001−527102号公報 特開昭56−135448号公報 特開昭59−046249号公報
本発明は上記背景技術に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来公知のものよりも励起三重項準位が高いアリールアミンポリマー、その製造方法、及び該アリールアミンポリマーを含有してなる有機電界発光素子を提供するものである。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、下記一般式(1)で表される構造を有するアリールアミンポリマーを見出だし、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表されるアリールアミンポリマー(以下、適宜「アリールアミンポリマー(1)」と称する)、その製造方法及び用途、その製造中間物の製造方法、並びにアリールアミンポリマー(1)を用いた有機電界発光素子に関する。
Figure 2014065885
[式中、Ar、Ar及びArは、各々独立して、o−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基、フルオレン−3,6−ジイル基、カルバゾール−3,6−ジイル基、ジベンゾチオフェン−2,8−ジイル基、ジベンゾチオフェン−2,6−ジイル基、又はジベンゾフラン−2,6−ジイル基(これらは、各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有していてもよい)を表し、且つAr、Ar及びArのうち少なくとも一つは、m−フェニレン基(各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有していてもよい)を表す。
Ar、Ar、Ar、Ar、Ar及びArは、各々独立して、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、又は炭素数4〜20のヘテロ芳香族基(これらは、各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有していてもよい)を表す。
nは2以上の整数を表す。
mは0または1を表す。]
アリールアミンポリマー(1)は、励起三重項準位が高いため、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム錯体[Ir(ppy)]などの燐光発光材料と組み合わせて用いることで、駆動電圧、発光効率、電流効率、耐久性、長寿命に優れる有機電界発光素子を提供することができる。
また、アリールアミンポリマー(1)は、その構造及び物性的特徴から、正孔注入材料、正孔輸送材料、発光ホスト材料等として極めて有効である。
また、アリールアミンポリマー(1)は塗布プロセスに適するため、蒸着プロセスに比べて、素子製造時の材料利用率を改善することができる。
更に、アリールアミンポリマー(1)は、その構造及び物性から、有機電界発光素子のみならず、電界効果トランジスタ、光機能素子、色素増感太陽電池等の電子素子に使用される導電性高分子材料として有用であると考えられるため、本発明は工業的に極めて有意義である。
N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−m−フェニレンジアミンとp−ジブロモベンゼンとの(実施例1の中間生成物)のFT−IR測定チャート。 実施例1で得られたアリールアミンポリマー(27)のFT−IR測定チャート。 実施例2で得られたアリールアミンポリマー(28)のFT−IR測定チャート。 実施例3で得られたアリールアミンポリマー(29)のFT−IR測定チャート。 実施例4で得られたアリールアミンポリマー(30)のFT−IR測定チャート。 実施例5で得られたアリールアミンポリマー(31)のFT−IR測定チャート。 実施例6で得られたアリールアミンポリマー(32)のFT−IR測定チャート。 実施例7で得られたアリールアミンポリマー(33)のFT−IR測定チャート。
本発明のアリールアミンポリマー(1)は上記一般式(1)で表される。
アリールアミンポリマー(1)において、Ar、Ar及びArは、各々独立して、o−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基、フルオレン−3,6−ジイル基、カルバゾール−3,6−ジイル基、ジベンゾチオフェン−2,8−ジイル基、ジベンゾチオフェン−2,6−ジイル基、又はジベンゾフラン−2,6−ジイル基(これらは、各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有してもよい)を表し、且つAr、Ar及びArのうち少なくとも一つは、m−フェニレン基(各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有してもよい)である。
上記のo−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基、フルオレン−3,6−ジイル基、カルバゾール−3,6−ジイル基、ジベンゾチオフェン−2,8−ジイル基、ジベンゾチオフェン−2,6−ジイル基、又はジベンゾフラン−2,6−ジイル基は、各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有してもよい。なお、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基の数としては、1〜4個の範囲が好ましく、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
前記炭素数1〜8のアルキル基としては、特に限定するものではないが、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロヘキサジエニル基、オクチル基、トリフルオロメチル基、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
前記炭素数1〜8のアルコキシ基としては、特に限定するものではないが、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、シクロヘキサジエニルオキシ基、オクチルオキシ基、テトラヒドロフラニルオキシ基、トリフルオロメトキシ基、ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基等が挙げられる。
前記炭素数6〜24の芳香族炭化水素基としては、特に限定するものではないが、例えば、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントレニル基、フルオレニル基等が挙げられる。等が挙げられる。
前記炭素数4〜20のヘテロ芳香族基としては、特に限定するものではないが、例えば、ピリジル基、カルバゾリル基、チエニル基、ビチエニル基、フリル基、ジベンゾフリル基、ジベンゾチエニル基等を挙げられる。
Ar、Ar及びArとしては、励起三重項準位が高い点で、各々独立して、m−フェニレン基、p−フェニレン基、又はカルバゾール−3,6−ジイル基(これらは、各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有してもよい)であることが好ましく、m−フェニレン基、2−メチル−m−フェニレン基、p−フェニレン基、又は9−フェニルカルバゾール−3,6−ジイル基であることが特に好ましい。
なお、Ar、Ar及びArのうち、少なくとも一つは、m−フェニレン基(各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有してもよい)であるが、このうち、励起三重項準位が高い点で、m−フェニレン基、または2−メチル−m−フェニレン基が好ましい。
Ar、Ar及びArとしては、励起三重項準位が高い点で、各々独立して、m−フェニレン基、p−フェニレン基、又はカルバゾール−3,6−ジイル基(これらは、各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有してもよい)であり、且つAr、Ar及びArのうち少なくとも一つが、m−フェニレン基(各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有してもよい)であることが好ましい。
また、励起三重項準位が高い点で、Ar、Ar及びArが、各々独立して、m−フェニレン基、p−フェニレン基、又はカルバゾール−3,6−ジイル基(これらは、各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有してもよい)であり、且つAr、Ar及びArのうち少なくとも一つが、m−フェニレン基、又は2−メチル−m−フェニレン基であることがより好ましい。
また、励起三重項準位が高い点で、Ar、Ar及びArが、各々独立して、m−フェニレン基、p−フェニレン基、又はカルバゾール−3,6−ジイル基であり、且つAr、Ar及びArのうち少なくとも一つが、m−フェニレン基、又は2−メチル−m−フェニレン基であることがさらに好ましい。
なお、Ar、Ar及びArは、各々独立して、同一であっても異なっていてもよい。
また、Ar、Ar及びArにおいては、正孔輸送特性に優れる点で、少なくとも一つが、p−フェニレン基、又はカルバゾール−3,6−ジイル基(これらは、各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有してもよい)であることが好ましく、p−フェニレン基、又は9−フェニルカルバゾール−3,6−ジイル基であることが特に好ましい。
本発明のアリールアミンポリマー(1)において、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar及びArは、各々独立して、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、又は炭素数4〜20のヘテロ芳香族基(これらは、各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有していてもよい)を表す。
Ar、Ar、Ar、Ar、Ar及びArで表される炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、又は炭素数4〜20のヘテロ芳香族基、及びこれらに置換してもよい、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基については、特に限定するものではないが、Ar、Ar及びArで示した置換基(炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、炭素数4〜20のヘテロ芳香族基、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基)と同じ基を例示できる。
なお、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar及びArで表される炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、又は炭素数4〜20のヘテロ芳香族基に結合しても良い、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基は、本願発明の効果を損なわない範囲で、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基又は炭素数4〜20のヘテロ芳香族基に複数結合していてもよい。このうち、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基の数としては、1〜3個の範囲が好ましく、置換基の種類は同一であっても異なっていてもよい。
ここで、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar及びArにおける炭素数6〜24の芳香族炭化水素基としては、正孔輸送特性に優れる点で、各々独立して、フェニル基(炭素数1〜8のアルキル基を置換基として有してもよい)、ビフェニリル基(炭素数1〜8のアルキル基を置換基として有してもよい)、又はフルオレニル基(炭素数1〜8のアルキル基を置換基として有してもよい)が好ましく、フェニル基(炭素数1〜8のアルキル基を置換基として有してもよい)が特に好ましい。
また、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar及びArにおける炭素数4〜20のヘテロ芳香族基としては、正孔輸送特性に優れる点で、各々独立して、カルバゾリル基(炭素数1〜8のアルキル基を置換基として有してもよい)又はジベンゾチエニル基(炭素数1〜8のアルキル基を置換基として有してもよい)が好ましく、ジベンゾチエニル基(炭素数1〜8のアルキル基を置換基として有してもよい)が特に好ましい。
Ar、Ar、Ar、Ar、Ar及びArとしては、正孔輸送特性に優れる点で、各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基を置換基として有してもよい炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、炭素数1〜8のアルキル基を置換基として有してもよい炭素数4〜20のヘテロ芳香族基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族炭化水素基から選ばれる1種以上の置換基を有するフェニル基、又は炭素数6〜24の芳香族炭化水素基及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族炭化水素基から選ばれる1種以上の置換基を有するカルバゾリル基であることが好ましい。
また、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar及びArとしては、正孔輸送特性に優れる点で、各々独立して、フェニル基、ビフェニリル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾチエニルフェニル基、又はN−ジベンゾチエニルカルバゾリル基(これらは、各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基を置換基として有してもよい)であることがより好ましい。
なお、Ar、Ar、及びArとしては、正孔輸送特性に優れる点で、各々独立して、4−メチルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾチエニルフェニル基、又はN−ジベンゾチエニルカルバゾリル基であることがさらに好ましい。
Ar、Ar及びArとしては、正孔輸送特性に優れる点で、フェニル基(各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基を置換基として有してもよい)であることがさらに好ましい。
本発明のアリールアミンポリマー(1)において、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar及びArは、それぞれ、同一であっても、異なっていてもよい。ただし、合成の容易さを勘案すると、Ar、Ar及びArは同一であることが好ましく、別途、Ar、Ar及びArは同一であることが好ましい。
アリールアミンポリマー(1)において、nは2以上の整数を表すが、正孔輸送特性の点で、3〜10000の整数が好ましく、4〜1000の整数が好ましい。
アリールアミンポリマー(1)において、mは0又は1を表す。
アリールアミンポリマー(1)の励起三重項準位は、その構造的特徴から、2.5eV以上を示すものが好ましい。なお、励起三重項準位の測定方法は、本願明細書の実施例8に記載している。
本発明のアリールアミンポリマー(1)としては、前述の定義に該当すれば特に限定するものではないが、有機電界発光素子の発光効率及び寿命等の物性の点で、下記一般式(11)〜(32)のいずれかに表される構造が好ましい。
なお、一般式(11)〜(32)において、R、R、R、R、R及びRは、各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、又は炭素数4〜20のヘテロ芳香族基を表す。nは2以上の整数を表す。
Figure 2014065885
Figure 2014065885
一般式(11)〜(32)で示したR〜Rにおおける炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基としては、特に限定するものではないが、例えば、Ar、Ar及びArで示した炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基と同じ基が挙げられる。
次にアリールアミンポリマー(1)の製造方法について説明する。
アリールアミンポリマー(1)は、特に限定するものではないが、例えば、下記(反応式1)、(反応式2)、又は(反応式3)で示される重合工程によって一般式(2)で表される化合物を製造した後、当該一般式(2)で表される化合物の末端の二級アミノ基及びハロゲン基を保護する保護化工程を経ることによって製造することができる。
Figure 2014065885
(上記式(2)、(4)〜(8)中、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、及びArは、各々独立して、一般式(1)と同じ定義である。X、X、X、X及びXは、各々独立して、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子を表す。nは2以上の整数を表す。mは0または1を表す。)
なお、重合工程から得られる、一般式(2)で表される化合物は、高いキャリア輸送特性を有するため、キャリア輸送材料等として好ましく用いることができる。
重合工程は、パラジウム触媒及び塩基の存在下、一般式(4)で表されるジアミン化合物と一般式(5)で表される芳香族ジハロゲン化合物との反応(反応式1)、一般式(6)で表されるジアミン化合物と一般式(7)で表される芳香族ジハロゲン化合物との反応(反応式2)、または一般式(8)で表される2級アミノ基とハロゲン原子とを共に有する化合物のホモカップリング反応(反応式3)によっておこなわれる。
上記の一般式(4)で表されるジアミン化合物および一般式(5)で表される芳香族ジハロゲン化合物としては、特に限定するものではないが、例えば、一般公知の方法に倣って合成したものを用いることができる。なお、合成の実例については、化合物(27)の合成例として詳細に後述している。
上記の一般式(6)で表されるジアミン化合物、一般式(7)で表される芳香族ジハロゲン化合物、一般式(8)で表される化合物としては、特に限定するものではないが、市販されているもの、又は一般公知の方法に倣って合成したものを用いることができる。
(反応式1)及び(反応式2)で示される重合工程において、ジアミン化合物と芳香族ジハロゲン化合物の混合比は、特に限定するものではないが、例えばジアミン化合物1モルに対して、ジハロゲン化合物が0.5〜2倍モルの範囲で行われる。このうち、重合物を得る点で、0.75〜1.5倍モルの範囲が好ましい。
重合工程より得られる一般式(2)で表される構造を有する化合物は、通常、末端が二級アミノ基又はハロゲン基、又は二級アミノ基とハロゲン基の両方である。
保護化工程は、パラジウム触媒及び塩基の存在下、重合工程で得られた一般式(2)で表される構造を有する化合物と下記一般式(9)で表される芳香族ハロゲン化合物又は下記一般式(10)で表される芳香族アミン化合物、又はその両方との反応によって行われる。
保護化工程の生成物として、一般式(1)で表される本発明のアリールアミンポリマーが得られる。
Figure 2014065885
(式中、Arは、一般式(1)と同じ定義であり、Xは、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子を表す。)
Figure 2014065885
(式中、Ar及びArは、一般式(1)と同じ定義である。)
なお、保護化工程は、重合工程に引き続きワンポットで行なってもよいし、一旦、重合工程の生成物である一般式(2)のアリールアミンポリマーを単離した後、別途、パラジウム触媒及び塩基の存在下行なってもよい。
保護化工程において、一般式(9)で表される芳香族ハロゲン化合物と一般式(10)で表される芳香族アミン化合物を同時に用いて反応を行うことも可能であるが、保護化工程の反応効率の点においては、芳香族ハロゲン化合物による反応と、芳香族アミン化合物による反応は、それぞれ別々に行うことが好ましい。また、別々に反応を行う場合、芳香族ハロゲン化合物を用いる反応と芳香族アミン化合物を用いる反応はどちらを先に行ってもよい。
なお、保護化工程において、芳香族ハロゲン化合物を用いる反応と芳香族アミン化合物を用いる反応は、ワンポットで連続的に行うこともできるし、一方の反応後、反応施生物を単離して別バッチで他方の反応を行うこともできる。
一般式(9)で表される芳香族ハロゲン化合物としては、特に限定するものではないが、例えば、置換基を有してもよいブロモベンゼン類[具体的には、ブロモベンゼン、2−ブロモトルエン、3−ブロモトルエン、4−ブロモトルエン、2−ブロモ−m−キシレン、2−ブロモ−p−キシレン、3−ブロモ−o−キシレン、4−ブロモ−o−キシレン、4−ブロモ−m−キシレン、5−ブロモ−m−キシレン、1−ブロモ−2−エチルベンゼン、1−ブロモ−4−エチルベンゼン、1−ブロモ−4−プロピルベンゼン、1−ブロモ−4−n−ブチルベンゼン、1−ブロモ−4−tert−ブチルベンゼン、1−ブロモ−5−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン、2−ブロモアニソール、3−ブロモアニソール、4−ブロモアニソール、1−ブロモナフタレン、2−ブロモナフタレン、2−ブロモビフェニル、3−ブロモビフェニル、4−ブロモビフェニル、9−ブロモアントラセン、9−ブロモフェナンスレン、N−メチル−3−ブロモカルバゾール、N−エチル−3−ブロモカルバゾール、N−プロピル−3−ブロモカルバゾール、N−ブチル−3−ブロモカルバゾール、2−ブロモフルオレン、2−ブロモ−9,9−ジメチル−フルオレン、2−ブロモ−9,9−ジエチル−フルオレン、2−ブロモ−9,9−ジイソプロピル−フルオレン、2−ブロモ−9,9−ジ−n−ブチル−フルオレン、2−ブロモ−9,9−ジ−tert−ブチル−フルオレン、2−ブロモ−9,9−ジ−sec−ブチル−フルオレン、2−ブロモ−9,9−ジ−n−ヘキシル−フルオレン、2−ブロモ−9,9−ジ−n−オクチル−フルオレン、2−ブロモジベンゾチオフェン、2−ブロモジベンゾフラン等]、置換基を有してもよいクロロベンゼン類[具体的には、クロロベンゼン、2−クロロトルエン、3−クロロトルエン、4−クロロトルエン、2−クロロ−m−キシレン、2−クロロ−p−キシレン、3−クロロ−o−キシレン、4−クロロ−o−キシレン、4−クロロ−m−キシレン、5−クロロ−m−キシレン、1−クロロ−2−エチルベンゼン、1−クロロ−4−エチルベンゼン、1−クロロ−4−プロピルベンゼン、1−クロロ−4−n−ブチルベンゼン、1−クロロ−4−tert−ブチルベンゼン、1−クロロ−5−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン、2−クロロアニソール、3−クロロアニソール、4−クロロアニソール、1−クロロナフタレン、2−クロロナフタレン、2−クロロビフェニル、3−クロロビフェニル、4−クロロビフェニル、9−クロロアントラセン、9−クロロフェナンスレン、N−メチル−3−クロロカルバゾール、N−エチル−3−クロロカルバゾール、N−プロピル−3−クロロカルバゾール、N−ブチル−3−クロロカルバゾール、2−クロロフルオレン、2−クロロ−9,9−ジメチル−フルオレン、2−クロロ−9,9−ジエチル−フルオレン、2−クロロ−9,9−ジイソプロピル−フルオレン、2−クロロ−9,9−ジ−n−ブチル−フルオレン、2−クロロ−9,9−ジ−tert−ブチル−フルオレン、2−クロロ−9,9−ジ−sec−ブチル−フルオレン、2−クロロ−9,9−ジ−n−ヘキシル−フルオレン、2−クロロ−9,9−ジ−n−オクチル−フルオレン、2−クロロジベンゾチオフェン、2−クロロジベンゾフラン等]、及び、置換基を有してもよいヨードベンゼン類[具体的には、ヨードベンゼン、2−ヨードトルエン、3−ヨードトルエン、4−ヨードトルエン、2−ヨード−m−キシレン、2−ヨード−p−キシレン、3−ヨード−o−キシレン、4−ヨード−o−キシレン、4−ヨード−m−キシレン、5−ヨード−m−キシレン、1−ヨード−2−エチルベンゼン、1−ヨード−4−エチルベンゼン、1−ヨード−4−プロピルベンゼン、1−ヨード−4−n−ブチルベンゼン、1−ヨード−4−tert−ブチルベンゼン、1−ヨード−5−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン、2−ヨードアニソール、3−ヨードアニソール、4−ヨードアニソール、1−ヨードナフタレン、2−ヨードナフタレン、2−ヨードビフェニル、3−ヨードビフェニル、4−ヨードビフェニル、9−ヨードアントラセン、9−ヨードフェナンスレン、N−メチル−3−ヨードカルバゾール、N−エチル−3−ヨードカルバゾール、N−プロピル−3−ヨードカルバゾール、N−ブチル−3−ヨードカルバゾール、2−ヨードフルオレン、2−ヨード−9,9−ジメチル−フルオレン、2−ヨード−9,9−ジエチル−フルオレン、2−ヨード−9,9−ジイソプロピル−フルオレン、2−ヨード−9,9−ジ−n−ブチル−フルオレン、2−ヨード−9,9−ジ−t−ブチル−フルオレン、2−ヨード−9,9−ジ−sec−ブチル−フルオレン、2−ヨード−9,9−ジ−n−ヘキシル−フルオレン、2−ヨード−9,9−ジ−n−オクチル−フルオレン、2−ヨードジベンゾチオフェン、2−ヨードジベンゾフラン等]が挙げられる。
上記一般式(10)で表される芳香族アミン化合物としては、特に限定するものではないが、例えば、ジフェニルアミン、ジ−p−トリルアミン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン等が挙げられる。
重合工程及び保護化工程は、いずれも、パラジウム触媒及び塩基存在下に行われることを特徴とし、それらの反応条件については、特に限定するものではないが、いずれも以下に示すものを用いることができる。なお、パラジウム触媒は、通常、パラジウム化合物及び配位子を含んでなる。
パラジウム触媒の構成成分であるパラジウム化合物としては、特に限定するものではないが、例えば、4価のパラジウム化合物類[具体的には、ヘキサクロロパラジウム(IV)酸ナトリウム四水和物、ヘキサクロロパラジウム(IV)酸カリウム等)、2価のパラジウム化合物類(例えば、塩化パラジウム(II)、臭化パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)、パラジウム(II)アセチルアセトナート、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム(II)、ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム(II)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ジクロロテトラアンミンパラジウム(II)、ジクロロ(シクロオクタ−1,5−ジエン)パラジウム(II)、パラジウム(II)トリフルオロアセテート等]、及び0価のパラジウム化合物類[具体的には、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)クロロホルム錯体、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)等]が挙げられる。
パラジウム触媒の構成成分である配位子としては、特に限定するものではないが、パラジウムに配位可能なものであればよく、例えば、トリアルキルホスフィン類、アリールホスフィン類、カルベン系配位子等が挙げられる。
トリアルキルホスフィン類としては、特に限定するものではないが、例えば、トリエチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン、トリイソブチルホスフィン、トリ−sec−ブチルホスフィン、トリ−tert−ブチルホスフィン等が挙げられる。これらのうち触媒として特に高い反応活性を有することから、トリ−tert−ブチルホスフィンを使用することが好ましい。
アリールホスフィン類としては、特に限定するものではないが、例えば、トリフェニルホスフィン、トリ(o−トリル)ホスフィン、トリ(m−トリル)ホスフィン、トリ(p−トリル)ホスフィン、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(BINAP)、トリメシチルホスフィン、ジフェニルホスフィノエタン、ジフェニルホスフィノプロパン、ジフェニルホスフィノフェロセン等が挙げられる。
カルベン系配位子としては、例えば、1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾール−2−イリデン塩酸塩等が挙げられる。
パラジウム触媒における配位子の使用量は、特に限定するものではないが、パラジウム化合物中のパラジウム原子1モルに対して通常0.01〜10000倍モルの範囲で使用すればよく、高価なトリアルキルホスフィン類、アリールホスフィン類、カルベン系配位子を使用することから、パラジウム化合物中のパラジウム原子1モルに対して0.1〜10倍モルの範囲が好ましい。
重合工程におけるパラジウム触媒の使用量は、特に限定されるものではないが、原料である一般式(5)で表される芳香族ジハロゲン化合物、一般式(7)で表されるジハロゲン化合物、または一般式(9)で表される化合物のハロゲン原子1モルに対し、パラジウム原子換算で通常0.0000001〜0.20倍モルの範囲であることが好ましい。このうち、触媒活性の点、及び高価なパラジウム化合物を使用する点から、通常0.00001〜0.05倍モルの範囲であることがより好ましい。
保護化工程におけるパラジウム触媒の使用量は、特に限定されるものではないが、一般式(9)で表される芳香族ハロゲン化合物、又は一般式(2)で表される重合物のハロゲン原子1モルに対し、パラジウム原子換算で通常0.0000001〜0.20倍モルの範囲であることが好ましい。このうち、触媒活性の点、及び高価なパラジウム化合物を使用する点から、通常0.00001〜0.10倍モルの範囲であることがより好ましい。
重合工程及び保護化工程におけるパラジウム触媒の添加方法としては、特に限定するものではないが、重合工程又は保護化工程の反応系にパラジウム化合物及び配位子、並びにその他成分をそれぞれ単独に加えても良いし、予めこれら触媒構成成分を混合してパラジウム錯体の形態に調製したものを添加してもよい。
重合工程及び保護化工程に用いる塩基としては、特に限定するものではないが、例えば、アルカリ金属(具体的には、ナトリウム、カリウム等)の水酸化物、炭酸塩、アルコキシド等の無機塩基、又は3級アミン等の有機塩基が挙げられる。これらのうち、好ましくはナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、リチウム−tert−ブトキシド、ナトリウム−tert−ブトキシド、カリウム−tert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシドであり、それらは反応系にそのまま加えることもできるし、アルカリ金属、水素化アルカリ金属又は水酸化アルカリ金属とアルコールを反応系に供して、その場で調製することもできる。より好ましくは、リチウム−tert−ブトキシド、ナトリウム−tert−ブトキシド、カリウム−tert−ブトキシド等のアルカリ金属3級アルコキシドを反応系にそのまま加える方法である。
重合工程における塩基の使用量は、特に限定するものではないが、通常、一般式(5)で表される芳香族ジハロゲン化合物、一般式(7)で表されるジハロゲン化合物、または一般式(9)で表される化合物のハロゲン原子1モルに対して1〜1000倍モルの範囲から選ばれる。このうち、反応終了後の後処理操作を考慮すれば、1〜20倍モルの範囲がより好ましい。
保護化工程における塩基の使用量は、特に限定するものではないが、通常、一般式(9)で表される芳香族ハロゲン化合物のハロゲン原子1モルに対して1〜1000倍モルの範囲、好ましくは1〜20倍モルの範囲、又は一般式(2)で表される構造を有する重合物のハロゲン原子1モルに対して1〜100000倍モルの範囲、好ましくは1〜1000倍モルの範囲から選ばれる。
重合工程及び保護化工程は、いずれも通常は不活性溶媒存在下で実施することが好ましい。使用する溶媒としては、本反応を著しく阻害しない溶媒であればよく、特に限定するものではないが、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル溶媒、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホトリアミド等を挙げることができる。これらのうち、好ましくはベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒である。
重合工程及び保護化工程は、いずれも好ましくは常圧下、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で実施するが、例え加圧条件であっても実施することは可能である。
重合工程及び保護化工程における反応温度は、いずれも経済的に許容できる速度で反応が進行する温度であれば特に限定するものではないが、通常20〜300℃、好ましくは50〜200℃、より好ましくは100〜150℃の範囲である。
重合工程及び保護化工程における反応時間は、いずれも製造するアリールアミンポリマー、パラジウム触媒、反応温度等により一定ではないため特に限定するものではないが、多くの場合、数分〜72時間の範囲から選択すればよい。好ましくは24時間未満である。
重合工程及び保護化工程によって製造されたアリールアミンポリマー(1)は、再沈殿等により未反応の低分子量化合物等から分離し、精製することができる。また、パラジウム触媒等の不純物の除去のためにシリカゲルや活性アルミナ等による吸着処理を行うことも可能である。
本発明においてアリールアミンポリマー(1)の重量平均分子量は、特に限定されるものではないが、発光特性に優れる点において、ポリスチレン換算で1,000〜1,000,000の範囲が好ましく、5,000〜100,000の範囲がより好ましい。
アリールアミンポリマー(1)及び一般式(2)で表される構造を有する重合物は、高いキャリア輸送性を示すため、電界効果トランジスタ、光機能素子、色素増感太陽電池、有機電界発光素子等の電子素子における導電性高分子材料(キャリア輸送材料)として使用される。アリールアミンポリマー(1)については、特に、その構造的特徴から、有機電界発光素子のキャリア輸送材料として有用であり、正孔注入材料、正孔輸送材料、発光材料、発光材ホスト材料、又はバッファー材料等として特に有用であり、正孔注入材料、正孔輸送材料、又は発光材ホスト材料として極めて有用である。
本発明の有機電界発光素子は、アリールアミンポリマー(1)を含有する有機層を備えていれば、素子構造は特に限定されない。アリールアミンポリマー(1)は、溶解性に優れることから、例えば、アリールアミンポリマー(1)そのもの、もしくはその溶液、混合液、又は溶融液等を使用して、スピンコーティング法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ロールコート法等の従来公知の塗布法によって、アリールアミンポリマー(1)を含有する有機層を備えた前記素子を作製することができる。また、インクジェット法、ラングミュア−ブロジェット法等によっても本発明のアリールアミンポリマー(1)を含有する有機層を備えた前記素子を作製することができる。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
ポリマー分子量:THF系GPC[HLC−8220(東ソー社製)。カラムはTSKgel−SuperH3000、TSKgel−SuperH2000、及びTSKgel−SuperH1000(いずれも東ソー社製)を連結した。]にて、合成したポリマーの分子量測定を行った。分子量は標準ポリスチレン換算で示した。
ガラス転位温度:DSC200F3(ネッチ社製)を用いて測定した。
HOMO準位:大気中光電子分光装置測定装置AC−3(理研計器株式会社製)を用いて測定した。
LUMO準位:UV−vis吸収スペクトルの吸収端からエネルギーギャップ(Eg)を算出し、HOMOから差し引くことで求めた。
元素分析:全自動元素分析装置2400II(パーキンエルマー社製)を用いて分析した。
実施例1 アリールアミンポリマー(27)の合成
冷却管、温度計を装着した500mL四つ口丸底フラスコに、室温下、m−ジブロモベンゼン 6.35g(26.9mmol)、4−n−ブチルアニリン 12.04g(80.7mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 7.76g(80.7mmol)及びo−キシレン 200gを仕込んだ。
この混合液に、予め窒素雰囲気下で調製した酢酸パラジウム(II) 120.8mg(0.538mmol)及びトリ−tert−ブチルホスフィン 0.435g(2.15mmol)のo−キシレン(1.74g)溶液を添加した。その後、窒素雰囲気下、温度を120℃まで昇温し、120℃で加熱攪拌しながら20時間熟成した。
反応終了後、80℃まで放冷したところで、反応液に純水 100gを加えた後、攪拌しながら室温まで放冷した。得られた反応混合物にトルエン 200mLを加えて抽出し、得られた有機層を飽和食塩水 200mLで洗浄した。有機層をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通液後、減圧蒸留によりトルエンを留去し、残渣を得た。残渣をヘキサンを溶媒とした再結晶操作により精製し、8.76gの化合物(27−a)を取得した。
Figure 2014065885
化合物(27−a) 4.00g(10.7mmol)、p−ジブロモベンゼン 2.53g(10.7mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 20.64g(214.8mmol)及びo−キシレン 24.0gを仕込んだ。この混合液に、予め窒素雰囲気下で調製したトリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0) 98.3mg(0.107mmol)及びトリ−tert−ブチルホスフィン 0.174g(0.859mmol)のo−キシレン(0.695g)溶液を添加した。その後、窒素雰囲気下、温度を120℃まで昇温し、120℃で加熱攪拌しながら20時間熟成した。
その後、ブロモベンゼン 0.84g(5.37mmol)を添加し、さらに120℃で3時間反応を行った。その後、ジフェニルアミン 2.72g(16.1mmol)を添加し、さらに120℃で3時間反応を行なった。
反応終了後、約80℃まで放冷した反応混合物を、90%エタノール水溶液(1000mL)の攪拌溶液中へゆっくり加え、固体を析出させた。ろ過により固体をろ別回収し、エタノール、水、エタノールの順番で洗浄した後、減圧乾燥してアリールアミンポリマー(27)の白色固体を1.58g得た(収率33%)。
Figure 2014065885
得られたアリールアミンポリマー(27)は、ポリスチレン換算で重量平均分子量3,300及び数平均分子量1,600(分散度2.1)であった。
ガラス転移温度は100℃であった。
HOMO準位は5.29eV、LUMO準位は2.01eVであった。
元素分析の測定結果を表1に示す。
理論値は、理論的にすべての原料が反応して得られるポリマー構造に基づいて算出した。
Figure 2014065885
実施例2 アリールアミンポリマー(28)の合成
冷却管、温度計を装着した300mL四つ口丸底フラスコに、室温下、N,N−ジフェニル−2−ジベンゾチエニルアミン 3.29g(9.36mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと略す) 130gとを仕込み、0℃に冷却した。
この混合液にN−ブロモスクシンイミド 3.33g(18.72mmol)を溶解したDMF 30gを10分間かけてゆっくり滴下した。
0℃で1時間攪拌した後、徐々に室温まで昇温させ、さらに2時間攪拌した。
反応終了後、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液 100gを加え、30分間攪拌し、次いでトルエン 400mLを加えて抽出した。有機層を純水 100mLで3回洗浄し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに通液後、減圧蒸留によりトルエンを留去し、残渣を得た。エタノールを溶媒とした再結晶操作により精製し、4.00gの化合物(28−b)を取得した。
Figure 2014065885
化合物(27−a) 0.37g(0.98mmol)、化合物(28−b) 0.50g(0.98mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 1.88g(19.6mmol)及びo−キシレン 24.0gを仕込んだ。この混合液に、予め窒素雰囲気下で調製したトリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0) 9.0mg(0.0098mmol)及びトリ−tert−ブチルホスフィン 15.9mg(0.078mmol)のo−キシレン(0.063g)溶液を添加した。その後、窒素雰囲気下、温度を120℃まで昇温し、120℃で加熱攪拌しながら7時間熟成した。
その後、ブロモベンゼン 76.9mg(0.49mmol)を添加し、さらに120℃で3時間反応を行った。その後、ジフェニルアミン 0.25g(1.48mmol)を添加し、さらに120℃で3時間反応を行なった。
反応終了後、約80℃まで放冷した反応混合物を、90%エタノール水溶液(500mL)の攪拌溶液中へゆっくり加え、固体を析出させた。ろ過により固体をろ別回収し、エタノール、水、エタノールの順番で洗浄した後、減圧乾燥してアリールアミンポリマー(28)の淡黄色固体を0.27g得た(収率38%)。
Figure 2014065885
得られたアリールアミンポリマー(28)は、ポリスチレン換算で重量平均分子量8,100及び数平均分子量3,300(分散度3.2)であった。
ガラス転移温度は140℃であった。
HOMO準位は5.09eV、LUMO準位は1.87eVであった。
元素分析の測定結果を表2に示す。
理論値は、理論的にすべての原料が反応して得られるポリマー構造に基づいて算出した。
Figure 2014065885
実施例3 アリールアミンポリマー(29)の合成
冷却管、温度計を装着した500mL四つ口丸底フラスコに、室温下、p−ジブロモベンゼン 10.0g(42.4mmol)、p−トルイジン 11.4g(106mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 9.80g(102mmol)及びo−キシレン 120gを仕込んだ。
この混合液に、予め窒素雰囲気下で調製した酢酸パラジウム(II) 0.19g(0.85mmol)及びトリ−tert−ブチルホスフィン 0.69g(3.40mmol)のo−キシレン(2.75g)溶液を添加した。その後、窒素雰囲気下、温度を120℃まで昇温し、120℃で加熱攪拌しながら4時間熟成した。
反応終了後、80℃まで放冷したところで、反応液に純水 100gを加えた後、攪拌しながら室温まで放冷した。得られた反応混合物にトルエン 200mL、テトラヒドロフラン 50mLを加えて抽出した。有機層をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通液後、減圧蒸留によりトルエンを留去し、残渣を得た。トルエンを溶媒とした再結晶操作により精製し、8.97gの化合物(29−a)を取得した。
Figure 2014065885
化合物(29−a) 2.00g(6.93mmol)、m−ジブロモベンゼン 1.63g(6.93mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 2.66g(27.7mmol)及びo−キシレン 50gを仕込んだ。この混合液に、予め窒素雰囲気下で調製したトリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0) 63.5mg(0.0693mmol)及びトリ−tert−ブチルホスフィン 112mg(0.554mmol)のo−キシレン(0.448g)溶液を添加した。その後、窒素雰囲気下、温度を120℃まで昇温し、120℃で加熱攪拌しながら20時間熟成した。
その後、ブロモベンゼン 0.43g(2.77mmol)を添加し、さらに120℃で3時間反応を行った。その後、ジフェニルアミン 0.94g(5.54mmol)を添加し、さらに120℃で3時間反応を行なった。
反応終了後、約80℃まで放冷した反応混合物を、90%エタノール水溶液(500mL)の攪拌溶液中へゆっくり加え、固体を析出させた。ろ過により固体をろ別回収し、エタノール、水、エタノールの順番で洗浄した後、減圧乾燥してアリールアミンポリマー(29)の白色固体を1.13g得た(収率45%)。
Figure 2014065885
得られたアリールアミンポリマー(29)は、ポリスチレン換算で重量平均分子量7,200及び数平均分子量5,100(分散度1.4)であった。
ガラス転移温度は155℃であった。
HOMO準位は5.26eV、LUMO準位は1.88eVであった。
元素分析の測定結果を表3に示す。
理論値は、理論的にすべての原料が反応して得られるポリマー構造に基づいて算出した。
Figure 2014065885
実施例4 アリールアミンポリマー(30)の合成
実施例1において、p−ジブロモベンゼンの代わりに、3,6−ジブロモ−9−フェニルカルバゾール 4.29g(10.7mmol)を使用した以外は同様の操作を行ない、
アリールアミンポリマー(30)の淡黄色固体を得た(収率52%)。
Figure 2014065885
得られたアリールアミンポリマー(30)は、ポリスチレン換算で重量平均分子量7,400及び数平均分子量5,200(分散度1.4)であった。
ガラス転移温度は142℃であった。
HOMO準位は5.45eV、LUMO準位は2.05eVであった。
元素分析の測定結果を表4に示す。
理論値は、理論的にすべての原料が反応して得られるポリマー構造に基づいて算出した。
Figure 2014065885
実施例5 アリールアミンポリマー(31)の合成
実施例3において、m−ジブロモベンゼンの代わりに、2−メチル−m−ジブロモベンゼン 1.73g(6.93mmol)を使用した以外は同様の操作を行ない、アリールアミンポリマー(31)の淡黄色固体を得た(収率33%)。
Figure 2014065885
得られたアリールアミンポリマー(31)は、ポリスチレン換算で重量平均分子量11,500及び数平均分子量7,700(分散度1.5)であった。
ガラス転移温度は149℃であった。
HOMO準位は5.27eV、LUMO準位は1.90eVであった。
元素分析の測定結果を表5に示す。
理論値は、理論的にすべての原料が反応して得られるポリマー構造に基づいて算出した。
Figure 2014065885
実施例6 アリールアミンポリマー(32)の合成
冷却管、温度計を装着した1L四つ口丸底フラスコに、室温下、2−ブロモジベンゾチオフェン 8.91g(57.0mmol)、m−クロロフェニルボロン酸 15.0g(57.0mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) 0.79g(0.68mmol)、炭酸ナトリウム 36.7g(346mmol)、水 170g及びトルエン 300gを仕込んだ。その後、窒素雰囲気下、温度を110℃まで昇温し、110℃で加熱攪拌しながら20時間熟成した。
反応終了後、80℃まで放冷したところで、反応液に純水 200gを加えた後、攪拌しながら室温まで放冷した。得られた反応混合物にトルエン 200mLを加えて抽出した。有機層をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通液後、減圧蒸留によりトルエンを留去し、残渣を得た。トルエンを溶媒とした再結晶操作により精製し、15.3gの化合物(32−a)を取得した。
Figure 2014065885
冷却管、温度計を装着した1L四つ口丸底フラスコに、室温下、化合物(32−a) 13.4g(45.5mmol)、ベンジルアミン 14.6g(136mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 13.1g(136mmol)及びo−キシレン 327gを仕込んだ。
この混合液に、予め窒素雰囲気下で調製した酢酸パラジウム(II) 0.10g(0.45mmol)及びトリ−tert−ブチルホスフィン 0.37g(1.82mmol)のo−キシレン(1.47g)溶液を添加した。その後、窒素雰囲気下、温度を120℃まで昇温し、120℃で加熱攪拌しながら3時間熟成した。
反応終了後、80℃まで放冷したところで、反応液に純水 150gを加えた後、攪拌しながら室温まで放冷した。得られた反応混合物にトルエン 300mLを加えて抽出した。有機層をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通液後、減圧蒸留によりトルエンを留去し、残渣を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、12.4gの化合物(32−b)を取得した。
Figure 2014065885
500mLのナスフラスコに、室温下、化合物(32−b) 7.81g(21.4mmol)、5%パラジウムカーボン 13.5g(6.42mmol)、テトラヒドロフラン 230gを仕込み、水素雰囲気下、室温で24時間攪拌した。
反応終了後、ろ過操作を行い、ろ液を減圧蒸留によりテトラヒドロフランを留去し、残渣を得た。トルエンを溶媒とした再結晶操作により精製し、5.03gの化合物(32−c)を取得した。
Figure 2014065885
冷却管、温度計を装着した500mL四つ口丸底フラスコに、室温下、p−ブロモクロロベンゼン 5.44g(28.4mmol)、化合物(32−c) 3.80g(13.8mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 6.83g(71.1mmol)及びo−キシレン 120gを仕込んだ。
この混合液に、予め窒素雰囲気下で調製した酢酸パラジウム(II) 0.12g(0.55mmol)及びトリ−tert−ブチルホスフィン 0.45g(2.21mmol)のo−キシレン(1.79g)溶液を添加した。その後、窒素雰囲気下、温度を100℃まで昇温し、100℃で加熱攪拌しながら20時間熟成した。
その後、p−トルイジン 6.09gを添加し、120℃で20時間反応を行った。
反応終了後、80℃まで放冷したところで、反応液に純水 100gを加えた後、攪拌しながら室温まで放冷した。得られた反応混合物にトルエン 200mLを加えて抽出した。有機層をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通液後、減圧蒸留によりトルエンを留去し、残渣を得た。トルエンを溶媒とした再結晶操作により精製し、6.25gの化合物(32−d)を取得した。
Figure 2014065885
実施例3において、化合物(29−a)の代わりに、化合物(32−d) 4.42g(6.93mmol)を使用した以外は同様の操作を行ない、アリールアミンポリマー(32)の淡黄色固体を得た(収率40%)。
Figure 2014065885
得られたアリールアミンポリマー(32)は、ポリスチレン換算で重量平均分子量8,700及び数平均分子量5,600(分散度1.6)であった。
ガラス転移温度は179℃であった。
HOMO準位は5.22eV、LUMO準位は1.98eVであった。
元素分析の測定結果を表6に示す。
理論値は、理論的にすべての原料が反応して得られるポリマー構造に基づいて算出した。
Figure 2014065885
実施例7 アリールアミンポリマー(33)の合成
冷却管、温度計を装着した500mL四つ口丸底フラスコに、室温下、m−ジブロモベンゼン 10.0g(42.4mmol)、p−トルイジン 11.4g(106mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 9.80g(102mmol)及びo−キシレン 120gを仕込んだ。
この混合液に、予め窒素雰囲気下で調製した酢酸パラジウム(II) 0.19g(0.85mmol)及びトリ−tert−ブチルホスフィン 0.69g(3.40mmol)のo−キシレン(2.75g)溶液を添加した。その後、窒素雰囲気下、温度を120℃まで昇温し、120℃で加熱攪拌しながら3時間熟成した。
反応終了後、80℃まで放冷したところで、反応液に純水 100gを加えた後、攪拌しながら室温まで放冷した。得られた反応混合物にトルエン 300mLを加えて抽出した。有機層をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通液後、減圧蒸留によりトルエンを留去し、残渣を得た。トルエンを溶媒とした再結晶操作により精製し、6.25gの化合物(33−a)を取得した。
Figure 2014065885
化合物(33−a) 0.28g(0.98mmol)、化合物(28−b) 0.50g(0.98mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 1.88g(19.6mmol)及びo−キシレン 24.0gを仕込んだ。この混合液に、予め窒素雰囲気下で調製したトリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0) 9.0mg(0.0098mmol)及びトリ−tert−ブチルホスフィン 15.9mg(0.078mmol)のo−キシレン(0.063g)溶液を添加した。その後、窒素雰囲気下、温度を120℃まで昇温し、120℃で加熱攪拌しながら7時間熟成した。
その後、ブロモベンゼン 76.9mg(0.49mmol)を添加し、さらに120℃で3時間反応を行った。その後、ジフェニルアミン 0.25g(1.48mmol)を添加し、さらに120℃で3時間反応を行なった。
反応終了後、約80℃まで放冷した反応混合物を、90%エタノール水溶液(500mL)の攪拌溶液中へゆっくり加え、固体を析出させた。ろ過により固体をろ別回収し、エタノール、水、エタノールの順番で洗浄した後、減圧乾燥してアリールアミンポリマー(33)の淡黄色固体を0.32g得た(収率52%)。
Figure 2014065885
得られたアリールアミンポリマー(33)は、ポリスチレン換算で重量平均分子量33,000及び数平均分子量14,400(分散度2.3)であった。
ガラス転移温度は193℃であった。
HOMO準位は5.14eV、LUMO準位は1.93eVであった。
元素分析の測定結果を表7に示す。
理論値は、理論的にすべての原料が反応して得られるポリマー構造に基づいて算出した。
Figure 2014065885
実施例8 アリールアミンポリマー(27)の励起三重項準位の測定
UV−Visスペクトル測定用サンプルチューブ内でアリールアミンポリマー(27) 1mgと2−メチルテトラヒドロフラン 1mLとをよく混合し、均一な溶液を調製した。この溶液を窒素ガスで10分間バブリングすることによって脱気した後、このサンプルチューブを密栓し、燐光スペクトルを測定した。燐光スペクトルから算出されたアリールアミンポリマー(27)の励起三重項準位は、2.69eVであった。
実施例9 アリールアミンポリマー(28)の励起三重項準位の測定
実施例8においてアリールアミンポリマー(27)の代わりにアリールアミンポリマー(28)を用いた以外は実施例8と同様の操作を行なって燐光スペクトルを測定したところ、アリールアミンポリマー(28)の励起三重項準位は、2.63eVであった。
実施例10 アリールアミンポリマー(29)の励起三重項準位の測定
実施例8においてアリールアミンポリマー(27)の代わりにアリールアミンポリマー(29)を用いた以外は実施例8と同様の操作を行なって燐光スペクトルを測定したところ、アリールアミンポリマー(29)の励起三重項準位は、2.69eVであった。
実施例11 アリールアミンポリマー(30)の励起三重項準位の測定
実施例8においてアリールアミンポリマー(27)の代わりにアリールアミンポリマー(30)を用いた以外は実施例8と同様の操作を行なって燐光スペクトルを測定したところ、アリールアミンポリマー(30)の励起三重項準位は、2.52eVであった。
実施例12 アリールアミンポリマー(31)の励起三重項準位の測定
実施例8においてアリールアミンポリマー(27)の代わりにアリールアミンポリマー(31)を用いた以外は実施例8と同様の操作を行なって燐光スペクトルを測定したところ、アリールアミンポリマー(31)の励起三重項準位は、2.69eVであった。
実施例13 アリールアミンポリマー(32)の励起三重項準位の測定
実施例8においてアリールアミンポリマー(27)の代わりにアリールアミンポリマー(32)を用いた以外は実施例8と同様の操作を行なって燐光スペクトルを測定したところ、アリールアミンポリマー(32)の励起三重項準位は、2.63eVであった。
実施例14 アリールアミンポリマー(33)の励起三重項準位の測定
実施例8においてアリールアミンポリマー(27)の代わりにアリールアミンポリマー(33)を用いた以外は実施例8と同様の操作を行なって燐光スペクトルを測定したところ、アリールアミンポリマー(33)の励起三重項準位は、2.63eVであった
参考例1 ポリ−(N,N′−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N′−ビス(フェニル)ベンジジン)(ADS254BE:アメリカン・ダイ・ソース社製)の励起三重項準位の測定
実施例8においてアリールアミンポリマー(27)の代わりに、市販のポリ−(N,N′−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N′−ビス(フェニル)ベンジジン)を用いた以外は実施例8と同様の操作を行なって燐光スペクトルを測定したところ、ポリ−(N,N′−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N′−ビス(フェニル)ベンジジン)の励起三重項準位は、2.35eVであった。
実施例15(有機電解発光素子の作製と評価)
厚さ200nmのITO透明電極を有するガラス基板をアセトン、イソプロピルアルコールで順次超音波洗浄し、次いで、イソプロピルアルコールで煮沸洗浄した後、乾燥した。更に、UV/オゾン処理した。
この基板上に、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリスチレンスルホン酸(Bayer製、Baytron P CH8000)の懸濁液を、スピンコート法により80nmの厚みで成膜(正孔注入層)した後、200℃にて1時間乾燥した。
次に、アリールアミンポリマー(27)の0.5wt%クロロベンゼン溶液を20nmの厚みで成膜(正孔輸送層)した後、160℃で3時間乾燥した。
さらに、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq、50nm)を蒸着した(発光層)。なお、上記蒸着は、真空度1.0×10−4Pa、成膜速度0.3nm/秒の条件で行った。さらに、真空度1.0×10−4Pa、成膜速度0.3nm/秒の条件で、フッ化リチウム(0.8nm)、アルミニウム(150nm)の順に蒸着した(電子輸送層兼負極)。更に、窒素雰囲気下、保護用ガラス基板を重ね、有機EL用シール剤を用いて接着、封止した(80℃、3時間)。
以上の様にして作製した素子に、ITO透明電極を正極、LiF−Al電極を負極にして、20mA/cmの定電流密度条件下で駆動させた。その際の駆動電圧、発光効率、及び電流効率を表8に示した。
また、初期輝度を2000cd/mとした際の輝度半減時間を表8に示した。
実施例16(有機電解発光素子の作製と評価)
実施例15において、アリールアミンポリマー(27)の0.5wt%クロロベンゼン溶液の代わりにアリールアミンポリマー(28)の0.5wt%クロロベンゼン溶液を使用した他は、実施例15と同様に素子を作製し、実施例15と同様に素子の駆動電圧、発光効率、電流効率、及び輝度半減時間を調べた。発光特性を表8に示した。
実施例17(有機電解発光素子の作製と評価)
実施例15において、アリールアミンポリマー(27)の0.5wt%クロロベンゼン溶液の代わりにアリールアミンポリマー(29)の0.5wt%クロロベンゼン溶液を使用した他は、実施例15と同様に素子を作製し、実施例15と同様に素子の駆動電圧、発光効率、電流効率、及び輝度半減時間を調べた。発光特性を表8に示した。
実施例18(有機電解発光素子の作製と評価)
実施例15において、アリールアミンポリマー(27)の0.5wt%クロロベンゼン溶液の代わりにアリールアミンポリマー(30)の0.5wt%クロロベンゼン溶液を使用した他は、実施例15と同様に素子を作製し、実施例15と同様に素子の駆動電圧、発光効率、電流効率、及び輝度半減時間を調べた。発光特性を表8に示した。
実施例19(有機電解発光素子の作製と評価)
実施例15において、アリールアミンポリマー(27)の0.5wt%クロロベンゼン溶液の代わりにアリールアミンポリマー(31)の0.5wt%クロロベンゼン溶液を使用した他は、実施例15と同様に素子を作製し、実施例15と同様に素子の駆動電圧、発光効率、電流効率、及び輝度半減時間を調べた。発光特性を表8に示した。
実施例20(有機電解発光素子の作製と評価)
実施例15において、アリールアミンポリマー(27)の0.5wt%クロロベンゼン溶液の代わりにアリールアミンポリマー(32)の0.5wt%クロロベンゼン溶液を使用した他は、実施例15と同様に素子を作製し、実施例15と同様に素子の駆動電圧、発光効率、電流効率、及び輝度半減時間を調べた。発光特性を表8に示した。
実施例21(有機電解発光素子の作製と評価)
実施例15において、アリールアミンポリマー(27)の0.5wt%クロロベンゼン溶液の代わりにアリールアミンポリマー(33)の0.5wt%クロロベンゼン溶液を使用した他は、実施例15と同様に素子を作製し、実施例15と同様に素子の駆動電圧、発光効率、電流効率、及び輝度半減時間を調べた。発光特性を表8に示した。
比較例1
実施例15において、アリールアミンポリマー(27)の0.5wt%クロロベンゼン溶液の代わりに、市販のポリ−(N,N′−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N′−ビス(フェニル)ベンジジン)(ADS254BE:アメリカン・ダイ・ソース社製)の0.5wt%クロロベンゼン溶液を使用した他は、実施例15と同様に素子を作製し、実施例15と同様に素子の駆動電圧、発光効率、電流効率、及び輝度半減時間を調べた。発光特性を表8に示した。
なお表8には、実施例15〜実施例21の結果を、比較例1の駆動電圧、発光効率、電流効率、及び輝度半減時間の測定値を100とした相対値で示した。
Figure 2014065885

Claims (13)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 2014065885
    [式中、Ar、Ar及びArは、各々独立して、o−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基、フルオレン−3,6−ジイル基、カルバゾール−3,6−ジイル基、ジベンゾチオフェン−2,8−ジイル基、ジベンゾチオフェン−2,6−ジイル基、又はジベンゾフラン−2,6−ジイル基(これらは、各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有していてもよい)を表し、且つAr、Ar及びArのうち少なくとも一つは、m−フェニレン基(各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有していてもよい)を表す。
    Ar、Ar、Ar、Ar、Ar及びArは、各々独立して、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、又は炭素数4〜20のヘテロ芳香族基(これらは、各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有していてもよい)を表す。
    nは2以上の整数を表す。
    mは0又は1を表す。]
    で表されるアリールアミンポリマー。
  2. Ar、Ar及びArが、各々独立して、m−フェニレン基、p−フェニレン基、又はカルバゾール−3,6−ジイル基(これらは、各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有してもよい)であり、且つAr、Ar及びArのうち少なくとも一つが、m−フェニレン基(各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有してもよい)であることを特徴とする請求項1に記載のアリールアミンポリマー。
  3. Ar、Ar及びArが、各々独立して、m−フェニレン基、p−フェニレン基、又はカルバゾール−3,6−ジイル基(これらは、各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有してもよい)であり、且つAr、Ar及びArのうち少なくとも一つが、m−フェニレン基、又は2−メチル−m−フェニレン基であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアリールアミンポリマー。
  4. Ar、Ar、Ar、Ar、Ar及びArが、各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基を置換基として有してもよい炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、炭素数1〜8のアルキル基を置換基として有してもよい炭素数4〜20のヘテロ芳香族基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族炭化水素基から選ばれる1種以上の置換基を有するフェニル基、又は炭素数6〜24の芳香族炭化水素基及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族炭化水素基から選ばれる1種以上の置換基を有するカルバゾリル基であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれ一項に記載のアリールアミンポリマー。
  5. Ar、Ar、Ar、Ar、Ar及びArが、各々独立して、フェニル基、ビフェニリル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾチエニルフェニル基、又はN−ジベンゾチエニルカルバゾリル基(これらは、各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基を置換基として有してもよい)であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれ一項に記載のアリールアミンポリマー。
  6. Ar、Ar及びArがフェニル基(各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基を置換基として有してもよい)であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれ一項に記載のアリールアミンポリマー。
  7. Ar、Ar、及びArが、各々独立して、4−メチルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、ビフェニリル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾチエニルフェニル基、又はN−ジベンゾチエニルカルバゾリル基であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれ一項に記載のアリールアミンポリマー。
  8. 重量平均分子量が、ポリスチレン換算で1,000〜1,000,000の範囲であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載のアリールアミンポリマー。
  9. パラジウム触媒及び塩基存在下、一般式(2)
    Figure 2014065885
    [式中、Ar、Ar及びArは、各々独立してo−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基、フルオレン−3,6−ジイル基、カルバゾール−3,6−ジイル基、ジベンゾチオフェン−2,8−ジイル基、ジベンゾチオフェン−2,6−ジイル基、又はジベンゾフラン−2,6−ジイル基(これらは、各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有していてもよい)を表し、且つAr、Ar及びArのうち少なくとも一つは、m−フェニレン基(各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有していてもよい)を表す。
    Ar、Ar及びArは、各々独立して、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、又は炭素数4〜20のヘテロ芳香族基(これらは、各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有していてもよい)を表す。
    nは2以上の整数を表す。
    mは0又は1を表す。]
    で表される化合物と、一般式(9)
    Figure 2014065885
    (式中、Arは、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、又は炭素数4〜20のヘテロ芳香族基を表し、これらは、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜18のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有していてもよい。Xは、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子を表す。)
    で表される芳香族ハロゲン化合物、又は一般式(10)
    Figure 2014065885
    (式中、Ar及びArは、各々独立して、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、又は炭素数4〜20のヘテロ芳香族基(これらは、各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有していてもよい)を表す。)で表される芳香族二級アミン化合物、又は前記一般式(9)で表される芳香族ハロゲン化合物及び前記一般式(10)で表される芳香族二級アミン化合物の両方を反応させることを特徴とする、下記一般式(1)
    Figure 2014065885
    [式中、Ar、Ar及びArは、各々独立して、o−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基、フルオレン−3,6−ジイル基、カルバゾール−3,6−ジイル基、ジベンゾチオフェン−2,8−ジイル基、ジベンゾチオフェン−2,6−ジイル基、又はジベンゾフラン−2,6−ジイル基(これらは、各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有していてもよい)を表し、且つAr、Ar及びArのうち少なくとも一つは、m−フェニレン基(各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有していてもよい)を表す。
    Ar、Ar、Ar、Ar、Ar及びArは、各々独立して、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、又は炭素数4〜20のヘテロ芳香族基(これらは、各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有していてもよい)を表す。
    nは2以上の整数を表す。
    mは0または1を表す。]
    で表されるアリールアミンポリマーの製造方法。
  10. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載のアリールアミンポリマーを含むキャリア輸送材料。
  11. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載のアリールアミンポリマーを含む正孔注入材料、正孔輸送材料、発光材料、発光材ホスト材料、又はバッファー材料。
  12. 下記一般式(1)
    Figure 2014065885
    [式中、Ar、Ar及びArは、各々独立して、o−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基、フルオレン−3,6−ジイル基、カルバゾール−3,6−ジイル基、ジベンゾチオフェン−2,8−ジイル基、ジベンゾチオフェン−2,6−ジイル基、又はジベンゾフラン−2,6−ジイル基(これらは、各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有していてもよい)を表し、且つAr、Ar及びArのうち少なくとも一つは、m−フェニレン基(各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有していてもよい)を表す。
    Ar、Ar、Ar、Ar、Ar及びArは、各々独立して、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、又は炭素数4〜20のヘテロ芳香族基(これらは、各々独立して、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、及び炭素数4〜20のヘテロ芳香族基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有していてもよい)を表す。
    nは2以上の整数を表す。
    mは0または1を表す。]
    で表されるアリールアミンポリマーを含む有機電界発光素子。
  13. 一般式(1)で表されるアリールアミンポリマーを正孔輸送層、正孔注入層、又は発光層のいずれか1層又は2層以上に含むことを特徴とする請求項12に記載の有機電界発光素子。
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