JP2001299971A - インパクト効率が改善された打撃フェースを有するゴルフクラブヘッド - Google Patents
インパクト効率が改善された打撃フェースを有するゴルフクラブヘッドInfo
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Abstract
更に効果的なインパクトを可能とする、たわみやすいゴ
ルフクラブヘッドを提供すること。 【解決手段】 ゴルフクラブヘッドの打撃プレートの材
料及び幾何的な拘束は、ゴルフボールの大きなひずみ及
びひずみ速度によって生じるエネルギー損失を低減する
ことができ、打撃プレートのこれらの拘束によって、ゴ
ルフクラブヘッドのインパクト効率の範囲が生じる。打
撃プレートの所望の固有周波数の範囲を設計することに
よって、ゴルフボールとゴルフクラブヘッドとの間のイ
ンパクト効率が改善される。
Description
ドに関する。更に詳細には、本発明は、ゴルフボールと
のインパクト時のエネルギー損失を低減するためのゴル
フクラブヘッドのフェース部位に関する。
における技術的革新は、新たな生産物の変化をもたら
す。構造の材料としての金属の出現は、ウッドタイプの
ゴルフクラブに対しての天然のウッドを大きく取って代
わるものであったが、ゴルフ産業における大きな変化を
もたらすこの技術的革新の一例である。そのような大き
な変化と連係しながら、スケールのより小さい改善は、
ゴルフクラブの性能において同様に劇的な変化を実現し
てきた。例えば、ゴルフクラブのヘッドの構造部材を構
成する金属は、ゴルフクラブのヘッドの場所によって明
瞭な要求を有する。ゴルフクラブのヘッドのソール又は
ボトム部位は、地面との接触に対しての高い摩擦に抗す
ることができるべきである。クラウン又はトップ部位
は、重力の中心を下方に維持するために軽量であるべき
である。ゴルフクラブのヘッドの前部又はフェースは、
繰り返されるゴルフボールとのインパクトに抗するため
の高い強度及び耐久性を示すべきである。フェースに使
用するための多様な材料及び構成が知られているが、既
存の材料の使用することによっていくつかの問題点が浮
上する。
クラブのフェースは、所望の高い強度及び耐久性を示す
が、ゴルフボールとのインパクトの間、ボールの大きな
変形の結果として大きなエネルギー損失をこうむる。適
切なゴルフボールの打ち上げのパラメータと共同したイ
ンパクトエネルギーの保存の改善が、ゴルフクラブ製造
の設計目標である。ゴルフボールとのインパクトの間の
インパクトエネルギーの保存の改善を示す材料特性の組
み合わせを特定することにいまだ問題が残っている。
は、ゴルフクラブヘッド及びゴルフボールとの間のイン
パクト効率を改善することである。
撃プレートの静的なたわみ性を増加させるため、さもな
ければ、曲げ剛性を減少させるための材料特性の範囲を
示すことである。剛性及び強度の不可欠な制限を有する
どんな数の材料であっても、ゴルフボールとのインパク
ト中により服従的で又は柔軟なたわみの性能を生成する
ために、本発明のゴルフクラブの製造において利用され
うる。
撃プレートの動的なたわみ性を増加させるため、さもな
ければ、曲げ固有周波数を増加させるための材料特性の
範囲を示すことでである。剛性及び強度の不可欠な制限
を有するどんな数の材料であっても、ゴルフボールとの
インパクト中により服従的で又は柔軟なたわみの性能を
生成するために、本発明のゴルフクラブの製造において
利用されうる。
1の材料を、ボディーは第2の材料を有するウッドタイ
プゴルフクラブヘッドである。
ス部位を有するウッドタイプゴルフクラブヘッドであ
る。
ース部位を有するウッドタイプゴルフクラブヘッドであ
る。
ルフボールを打撃するとき、ゴルフクラブヘッドの打撃
プレートとも呼ばれるフェース部位に負荷される大きな
インパクト力が発生する。エネルギーの大部分は、ゴル
フクラブヘッドからゴルフボールに移動するが、インパ
クトの結果によっていくらかの損失がある。本発明は、
ゴルフボールとのインパクト中のエネルギー効率の改善
のためのゴルフクラブの打撃プレートの材料、及び、独
特の材料特性の組み合わせを有する幾何的な要素からな
る。
うなコアを囲うアイオノマーのようなポリマーカバー材
料を含む、核と殻の配置である。ゴルフボール材料は、
ひずみ(又は、荷重)、ひずみ速度(又は、荷重の速
度)、入力される固有周波数、及び、温度に依存する蓄
積及び損失の圧縮弾性係数(E’ball,E’’ball)、
及び、蓄積及び損失の横弾性係数(G’ball,
G’’ball)として定義される剛性特性をもつ。蓄積係
数に対する損失係数の比として定義される体積損失因子
(η E)及びせん断損失因子(ηG)(緩衝、又は、エ
ネルギー損失メカニズム)もまた、ひずみ、ひずみ速
度、入力固有周波数、及び、温度に依存する。ゴルフボ
ールの損失因子又は緩衝レベルは、金属のゴルフクラブ
の打撃プレートの緩衝レベルに対して10から100倍
のオーダーで大きい。このように、インパクト中、エネ
ルギーのほとんどは、ゴルフクラブヘッドの金属の打撃
プレートの典型的には0.025から0.050インチ
の小さな変形とは対照的に、典型的には0.05から
0.5インチの大きな変形、及び、ゴルフボールの変形
速度の結果として失われる。
り、ゴルフボールを“揺らす”ことが許容されることに
よって、ゴルフボールとゴルフクラブヘッドの打撃プレ
ートとの間の接触面積と同様に接触時間が増加し、ゴル
フボールの内部ひずみの絶対値だけでなくひずみ進行速
度を減少させる。これは、ゴルフボールのより小さな変
形及び少ない変形速度をもたらし、それら双方によっ
て、インパクト中のゴルフボールにおいてより低レベル
のエネルギー損失をもたらす。静的なたわみ性は、打撃
プレートの剛性に反比例し、動的なたわみ性は、打撃プ
レートの曲げ固有周波数の2乗に反比例する。換言する
と、プレートの剛性が減少することによって、静的なた
わみ性が増加し、プレートの曲げ固有周波数を2倍する
と動的なたわみ性が元の打撃プレートの1/4のレベル
まで減少する。静的又は動的なたわみ性を増加させるこ
とは、ゴルフクラブヘッドに対するいくつかの異なる構
成によって成し遂げられうる。すなわち、フェース部位
を幾何的に変更する、クラブヘッドのボディーへの打撃
プレートの取り付けを変更する、打撃プレートの板厚を
変更する、又は、材料の剛性が低減され、及び/又は、
材料の密度が増加された新たな構造用材料を革新的に用
いることである。ゴルフボールとの接触からのインパク
ト荷重と関係するゴルフクラブヘッドの打撃プレートの
材料強度によって、フェース部位の最小必要板厚が決定
される。より大きな材料強度を得ることができれば、打
撃プレートはより薄くすることができ、従って、たわみ
性がより大きくなる。従って、静的及び動的なたわみ性
を支配する材料特性は、圧縮剛性を減少させ、密度を増
加させ、強度を増加させる。本発明は、どのフェースの
材料及び静的/動的なたわみ性が、ゴルフクラブヘッド
及びゴルフボールとのインパクト中の改善されたエネル
ギー保存を提供するかを特定する。ゴルフクラブヘッド
のフェース部位に使用された材料は、反発係数(CO
R)、打ち上げ角度、回転速度、及び、耐久性の特性を
決定するときの重要な追加的な要因を構成する。
が、上述の及び更なる目的、特徴、及び、効果は、一連
の図面と連係させて後述する本発明の詳細な説明に基づ
いて、当業者によって認識されるであろう。
ドの対応する部品を示すため詳細な説明で通して使用さ
れる。
クラブヘッド10は、フェース部位12、後方部位1
4、トップ部位16、ボトム部位18、つま先部位2
0、かかと部位22、及び、ゴルフシャフト(図示せ
ず)を受け入れるホーゼル24を含む。ゴルフクラブヘ
ッド10は、ゴルフクラブヘッド10を形成するため共
に結合された2又はそれ以上の部材を含む統合的な構造
である。打撃プレートとも呼ばれるフェース部位12
は、ゴルフボール(図示せず)との接触のためのインパ
クトフェースである。ゴルフクラブヘッド10の構造材
料は、金属及び非金属ものから選択され、フェースの剛
性及び固有周波数に対して最大の限界を示すフェース材
料が好ましい実施例である。
ルギーが損失され、従って、ゴルフボールへのエネルギ
ーの移動が増加するように打撃プレートのたわみ性を増
加させるための材料が使用された打撃プレート12を有
するゴルフクラブヘッド10に向けられる。この増加さ
れたエネルギーのゴルフボールへの移動は、より大きな
インパクトの効率をもたらす。打撃プレート12は、一
般的には、単一の金属片又は非金属材料からなり、その
上には複数のスコアライン13を有しても良い。打撃プ
レート12は、ボディー26と共に鋳造され、又は、ボ
ディー26にボンド又は溶接によって取り付けられる。
図1及び2を参照。
において“t”で示された一定の板厚を有する長円形の
形状の断面として扱い、打撃プレート12の中心で小さ
な円形の領域上に負荷された荷重にさらされている。図
3及び図4を参照。当業者であれば、他の形状、一定で
ない板厚の分布、及び、荷重点を有する打撃プレート
は、本発明の観点及び精神の範囲内であることが認識で
きるであろう。(W=2a)によって与えられる断面幅
の全体量、断面高さの全体量(H=2b)、及び打撃プ
レートのアスペクト比は(α=b/a)として定義され
る。ゴルフボールとゴルフクラブヘッド10とのインパ
クトによるインパクト荷重は、全体力(F)として扱わ
れ、長円形の板の中心における半径(r0)の円形の領
域上に圧力(q)で作用する。
レート12は、トップ部位16及びボトム部位18に間
に位置する。ゴルフボールとのインパクト中に、打撃プ
レート12は、図5a−fのように、トップ部位16及
びボトム部位18の結合に依存し偏向するであろう。全
ての可能な取り付けの境界条件に対する2つの極端な限
界のケースは、図5c、5bに示された、打撃プレート
の長円形の端部の移動が拘束されるが、回転自由である
“単純支持”、及び、図5e、5fに示された、打撃プ
レートの長円形の端部の移動、及び、回転が共に拘束さ
れる“固定”又は“クランプ”として定義される。トッ
プ部位16及びボトム部位18が打撃プレート12に剛
性を付与するため、クラブヘッド10のボディー26へ
の打撃プレート12の取り付けの境界は、2つの限界の
ケースの間の状態であるが、一般的には、単純支持条件
に近似する。荷重の適用の結果、打撃プレートにおける
最大の応力の計算値は、
3の応力集中因子含む最大荷重、(t)は、プレートの
板厚、(ν)は、材料のポアソン比であり、及び(R)
は、プレートの幾何的要素(a,b)、荷重半径、材料
ポアソン比、及び端部支持条件に依存する。ゴルフクラ
ブに対して、トップ部位16及びボトム部位18が打撃
プレート12の端部に剛性を付与するため、(R)は、
単純支持及び固定支持の間の状態であるが、本発明で
は、単純支持条件に非常に近似する。
大応力を材料の許容降伏応力(σyield)に設定し、解
くと、
撃プレートの最小必要板厚は、インパクト力、プレート
の幾何的要素(W,H)、および、端部境界条件が略同
一であると想定する場合、式4を用いて直接的に比較す
ることができる。2個の異なる材料に対する最小必要板
厚の比は、
たプレートに対するそれぞれの最小必要板厚、及び、
(σyield-A,νA)、(σyield-B,νB)は、それ
ぞれA及びBの材料特性である。2つの最小板厚の打撃
プレートの重量比の比較は、
の密度であり、これらのプレートは、同一の幾何的要素
(W,H)、及び、境界の拘束を有し、同一の荷重(F
*)に耐えるように設計されている。
トの静的なたわみ性(S)は、プレートの剛性の逆数で
あり、打撃プレートへの入力(F*)で除された打撃プ
レート12の計算による中心変位として定義され、
(E)は、ヤング率であり、(P)は、長円形のプレー
トの幾何的要素及び支持条件に依存する。ゴルフヘッド
では、(P)は、単純支持と固定端の条件の間でおさま
るが、本発明では、単純支持の条件に非常に近似する。
レート高さ(b)の増加、ヤング率(E)さらに、上述
の材料剛性の減少によって、又は、プレートの板厚
(t)の減少によって達成される。しかし、プレートの
板厚は、式4より最小許容板厚までしか低減できない。
式4を式7に代入すると、プレートの最小許容板厚を有
する静的なたわみ性が得られる。
第2の括弧の項は、フェースの幾何的要素(a,b,
α)、取り付けの端部拘束(P,R)、及び、インパク
ト荷重の定義(F*)に依存する。プレートの幾何的要
素、取り付け端部、及び、インパクト荷重が、2つの異
なる設計(式9の第2の括弧の項)に対して同一である
と想定すると、静的たわみ性を最大化するためには、式
10でもっとも大きい比を有する材料を選択する必要が
ある。
によって、与えられたプレートの幾何的要素、取り付け
端部、及び、適用荷重に対して、比較することができ、
その比は、
る最小板厚を有するプレートのそれぞれの静的なたわみ
性、(EA)及び(EB)は、材料A及びBに対するそ
れぞれの材料の剛性である。
れる曲げ固有周波数(ω)の計算値は、サイクルを秒で
除した(Hz)の単位を有し、長円形の打撃プレートに
対しては、次式のように与えられる。
2の高さの1/2、(ρ)は、材料の密度、(g)は、
重力加速度32.2ft/sec2(9.8m/sec2)であり、
(λ)は、所望の振動モードと同様に幾何的要素及び長
円形のプレートの支持条件に依存する。ゴルフクラブヘ
ッドに対しては、(λ)は、2個の限界の端部支持の
値、すなわち、単純支持及び完全固定の間であるが、本
発明においては、単純支持条件に非常に近似する。
はアスペクト比(α)を増加させること、材料の密度
(ρ)を増加させること、材料の剛性(E)を減少させ
ること、又は、プレートの板厚(t)を減少させること
によって最小化されうる。しかし、プレートの板厚は、
式4より最小許容板厚までしか減少できない。式4を式
12に代入すると、最小許容板厚を有する固有周波数が
得られる。
第2の括弧の項は、フェースの幾何的要素(a,b,
α)、取り付けの端部拘束(R)、及び、インパクト荷
重の定義(F*)に依存する。プレートの幾何的要素、
取り付け端部、及び、インパクト荷重が固定値(式9の
第2の括弧の項)であると仮定すると、固有周波数を最
小化するためには、式15を最小にする材料を選択する
必要がある。
よって、与えられたプレートの幾何的要素、取り付け端
部、及び、適用荷重に対して比較することでき、その比
は、
Bに対して最小板厚を有する打撃プレートの固有周波数
である。
を有し、打撃プレートを特徴とする振動動作を伴うも
の、トッププレート及びボトムプレートを特徴とする動
作を伴うもの、及び、打撃プレートとクラブヘッドの他
の部品との組み合わせの動作を伴うものがある。本発明
において問題となる固有周波数は、打撃プレートの全体
的又は部分的な振動動作を伴う。このように、これらの
周波数を実験的に計測するためには、その応答を記録す
るだけでなく、打撃プレートを振動させる必要がある。
非接触な発振及び応答システムは、負荷された質量又は
剛性の影響によって、結果が人為的に変更されていない
ことを確認する場合に好ましい。我々の実験的なスタデ
ィにおいて、打撃プレートは、インパクトハンマー(PC
B Inc. ofBuffalo, NY, model 068,series 291;又は Ki
stler Instrument Corp. of Amherst, NY, model 9722A
500)又は、1000−10,000Hzの間のランダムノイズであ
るブロードバンド“白”の状態で運転される音響じょう
ご円錐スピーカーのいずれかを用いて振動させられる。
速度時間履歴(応答)は、レザー速度計(Polytec PIGm
bH of Waldbronn, Germany, model OFV-303 又は PSV-3
00; 又は Ometron Inc. of London, England, model VP
I-4000)を使用して測定される。記録された発振及び応
答の時間履歴は、発振の信号によって除された応答信号
の周波数の内容を決定するため、2チャンネルのスペク
トルアナライザー(Hewlett Packardof Palo Alto, Cal
ifornia)を用いて処理される。スペクトルアナライザ
ーは、処理エラーを排除するため、入力/出力ウィンド
ウィングフィーチャー及び非同調フィルタを有する。試
験は最低10回、繰り返され、データは、相関性のない
ノイズの影響を最小化するために、平均化される。この
ように、コーヒレンスは、全ての測定された固有周波数
において、0.98以上であることがわかった。試験は、打
撃プレートを支配するもっとも低い周波数が記録された
ことを確認するため、打撃プレートの多数の発振及び応
答の位置において繰り返される。
動的なたわみ性は、次式によって与えられる。
(me)は、インパクト中に動的な応答に寄与するフェ
ースの実効質量であり、
定義され、(0)は、動的応答に寄与するフェースの質
量が0であることを意味し、(1)は、すべてのフェー
ス質量が応答に寄与する。ゴルフクラブでは、(0.1
5<β<0.35)である。式14、及び、式18を式1
7に代入し、動的たわみ性を示すと、
(b)又はアスペクト比(α)を拡大すること、材料の
剛性(F)を減少させること、又は、プレートの板厚
(t)を減少させることによって、増加させることがで
きる。(D)の最大の増加は、明らかに板厚(t)の変
化によって見出され、次はフェースの高さ(2b)の変
化によって見出される。しかし、プレートの板厚は、式
4の許容値までしか減少できない。従って、与えられた
プレートの幾何的要素及び適用荷重に対する最大の動的
なたわみ性(D)は、最小許容板厚の式4を式19に代
入して計算され、
料特性に依存し、第2の括弧の項は、フェースの幾何的
要素(a,b,α)、取り付けの端部拘束(λ,R)、
及び、インパクト荷重の定義(F*)に依存する。プレ
ートの幾何的要素、取り付け端部、及び、インパクト荷
重が一定である(式20の第2の括弧の項)と仮定する
と、動的なたわみ性(D)を最大にするためには、式2
1において最大の比を得る材料を選択する必要がある。
0によって、与えられた幾何的要素、取り付け端部、及
び、適用荷重に対して、比較することでき、その比は、
て最小板厚を有するプレートのそれぞれの最大の動的な
たわみ性である。
記の幾何的要素及び入力特性が典型であり(a=1.4−
1.65インチ,b=0.7−1.0インチ,c=0.14−0.25イン
チ,F*=2000−15,000lbs)、ここで1インチ=2.54m
m,1lbs(ポンド)=453.5924gである。テーブル1で
は、現在の金属ゴルフクラブヘッドの材料特性がゴルフ
クラブヘッドの5つの異なる特性の比と共に与えられて
いる。これらの5個の異なる比は、打撃プレートの最小
要求板厚(式5)、打撃プレートの重量(式6)、静的
たわみ性(式11)、曲げ固有周波数(式16)、及び
動的たわみ性(式22)の結果を含み、基準線(B)の
材料は、ステンレス鋼(17−4)とする。これらの比
は、同一の長円形の幾何的要素、取り付け端部、及び荷
重の能力を有するが、異なる材料を含み、従って、異な
る最小板厚を有する打撃プレートの比較を提供するだろ
う。フェース重量に対する静的なたわみ性及び動的なた
わみ性の標準化された比較が図6に表され、この表での
全ての結果は、ステンレス鋼(17−4)の打撃プレー
トと同等に標準化されている。図6では、非晶質合金の
打撃プレート及びマルエージング打撃プレートは、ステ
ンレス鋼と比較して(4.8)及び(2.5)倍のたわ
み性を有し、高強度ゆえにより軽量なフェース重量であ
り、一方、チタン合金の打撃プレートは、著しくより小
さい弾性係数ゆえに50%大きいたわみ性及びより軽量
なフェース重量であり、アルミニウム合金の打撃プレー
トは、低強度ゆえにより低いたわみ性となることがわか
る。たわみ性の増加によって、インパクトエネルギーの
損失が減少され、従って、ゴルフボールの飛ぶ速度がよ
り大きくなる。図7では、静的なたわみ性に対する標準
化されたフェースの固有周波数の比較が表され、固有周
波数と静的なたわみ性との間に相関性が存在し、従っ
て、固有周波数は、静的及び動的なたわみ性の絶対値を
評価するための単純な非破壊測定技術として用いられう
る。非晶質合金及びマルエージング鋼の打撃プレート
は、高い強度及び密度によって、図7の他の材料に比べ
より低い固有周波数及びより高いたわみ性を有すること
がわかる。チタン合金の打撃プレート及びアルミニウム
合金の打撃プレートは、低い密度によって、図7の他の
全ての材料よりも高い固有周波数を有する。
ジング280鋼又は非晶質合金を含む打撃プレートは、こ
れらの材料のより高い強度の直接的な結果として、ステ
ンレス鋼(17−4)の打撃プレートより23%薄いこ
とがわかる。好ましい実施例では、ステンレス鋼の打撃
プレートは、0.130インチよりも小さい最大の板厚、更
に好ましくは、0.130と0.070インチの間である板厚を有
するが、マルエージング鋼及び非晶質合金の双方は、0.
100インチより小さい板厚、更に好ましくは、0.100と0.
070インチの間の板厚の打撃プレートを有する。アルミ
ニウム7075-T6の打撃プレートは、低強度ゆえにもっと
も厚く、しかし、低い密度ゆえに最も軽い。好ましい実
施例では、アルミニウム合金は、0.200インチより小さ
い最大の板厚、更に好ましくは0.200と0.070インチの間
の板厚を有する。非晶質合金、マルエージング280鋼、
及び、チタン6-4を含む打撃プレートのすべては、ステ
ンレス鋼17-4の打撃プレートよりもはるかに大きい静的
(480%,240%,及び,150%)及び動的なたわみ性を
有するが、アルミニウム合金の打撃プレートは、大きな
板厚の結果、12%小さいたわみ性を有する。最後に、
非晶質合金、及び、マルエージング鋼を含む打撃プレー
トは、それぞれ、ステンレス鋼17-4の打撃プレートより
41%及び27%小さい曲げ固有周波数を有し、一方、
チタン合金の打撃プレートは、ステンレス鋼と略同一で
あり、アルミニウム合金の打撃プレートは、増加された
板厚及び低い密度の結果、ステンレス鋼と比較して50
%より大きい。
レートのサイズをさらに増加させ(すなわち、チタンド
ライバーを大型化させる)、故に、静的及び動的たわみ
性を更に増加させるために打撃プレートの重量の節減を
用いることを更に指摘しておく必要がある。
り大きなオーバーサイズのドライバーヘッドを考慮す
る。幾何的要素の値は次のように定義される(a=1.65
インチ,b=0.875インチ,α=0.530)。現在のどんな
クラブヘッドにおいて見いだすことができるたわみ性よ
りも高いたわみ性のレベルである打撃プレートを製造す
るためには、以下のようにする。
さない。従って、(F*=2500lbs)半径が(r0=0.50イ
ンチ)。
ある。従って、(P=0.664,λ=0.1538)。チタン(Ti
6-4)から打撃プレートを構成すると、(R=1.792)及
びフェースの最小要求板厚(t=0.143インチ)が導か
れる。スコアラインの応力集中因子を含めると、単純に
(F*)が増加し、従って、フェースの最小要求板厚
(t)及び曲げ固有周波数が増加し、たわみ性が減少す
る。(β=0.25)と仮定した計算によると、重量は、
(W=0.103lb)、静的なたわみ性は、(S=1.10×10
-5in/lb)、固有周波数は、(ω=5920Hz)、及び、動
的たわみ特性は(D=1.08×10 -5in/ib)である。ヘッ
ドの固有周波数の計算値である5920Hzは、実際の実験的
なハイブリッドヘッドでの実験測定値である6040Hzの2
%以内である。打撃プレートの最大の変位は、静的なた
わみ性及び実効力(F*)を乗することによって決定さ
れ、従って(Δ=00275インチ)となる。異なる材料の
打撃プレートを有するハイブリッドゴルフクラブヘッド
は、テーブル2において表され、打撃プレートは許容最
小板厚を有する。図8及び図9において、打撃プレート
の板厚による静的なたわみ性及び固有周波数の変化が、
5つの異なる金属に対して表され、記号(o)は、仮想
的に適用された荷重(F*=2500lbs)に対する最小許容
板厚を表す。適用された荷重が増加すると、明らかに最
小許容板厚が増加し、記号は、固有のカーブに沿って右
のほうにただ移動するであろう。さらに、より強度のあ
る合金の種が使用された場合、記号はカーブに従って左
に向かい、たわみ性が増加し、より低い固有周波数にな
る。もっとも大きいたわみ性は、マルエージング鋼及び
非晶質合金に対して生じ、もっとも薄い打撃プレート及
び最も低い固有周波数を有する。
ライバーゴルフクラブヘッドは、4,500Hz以上の打撃フ
ェースの固有周波数を有することが知られている。さら
に、商業的にのみ入手できる非晶質合金の打撃プレート
を有するゴルフクラブヘッド(商品名:Liquid Meta
lTM)は、5,800Hzの基本的な打撃プレートの固有周波数
を有する。従って、これらのクラブヘッドの打撃プレー
トは、最大たわみ性に対して最適化されていない。それ
らは、最小板厚の打撃プレート、大きなアスペクト比、
又は、単純支持拘束をシミュレートした端部支持を有さ
ない。式17から、動的なたわみ性は、固有周波数の2
乗に反比例し、従って、これらのヘッドは、前の例で示
された最適化された値に比べ、はるかに低いたわみ性、
及び、はるかに大きなフェースの板厚を有している(す
なわち、図8及び図9でのそれらの値は、最小許容板厚
の更に右にあるであろう)。本発明の好ましい実施例で
は、打撃プレート12の材料は、4,500Hz以下の固有周
波数を有し、更に好ましい実施例では、打撃プレート1
2の固有周波数は、4,500Hzと2,800Hzの間である。アル
ミニウム合金の打撃プレート12に対しては、固有周波
数は、8,500Hz以下であり、更に好ましい実施例では、
固有周波数は、8,500Hzと2,800Hzの間である。チタン合
金の打撃プレート12に対しては、固有周波数は、5,90
0Hz以下であり、更に好ましい実施例では、固有周波数
は、5,900Hzと2,800Hzの間である。ステンレス鋼の打撃
プレート12に対しては、固有周波数は、5,400Hz以下
であり、更に好ましい実施例では、固有周波数は、5,40
0Hzと2,800Hzの間である。マルエージング鋼の打撃プレ
ート12に対しては、固有周波数は、6,000Hz以下であ
り、更に好ましい実施例では、固有周波数は、6,000Hz
と2,800Hzの間である。非晶質合金の打撃プレート12
に対しては、固有周波数は、5,500Hz以下であり、更に
好ましい実施例では、固有周波数は、5,500Hzと2,800Hz
の間である。
ゴルフクラブヘッドに対してなされたが、本発明は、そ
のような実施例に限定されない。鉄タイプのゴルフクラ
ブヘッド及びαの値が1に近づくゴルフクラブヘッドも
本発明の範囲内に含まれる。
ある効果が認識されるであろうこと、及び、本発明は好
ましい実施例及び一連の図面に示された他の実施例と関
連して説明されたが、多くの変更、修正、及び、均等物
への代替は、請求項の記載以外の説明によって制限され
ないことを意図された本発明の精神及び観点から逸脱せ
ずに、簡単になされうることは容易に理解されるだろ
う。それゆえに、独占的な特性又は特権が要求された本
発明の実施例は、請求の範囲において定義される。
である。
の断面寸法高さ(H)を有する打撃プレートを示すゴル
フクラブヘッドの正面図である。
小さいほうの断面寸法がそれぞれ(W)、(H)の長円
形の形状を有する打撃プレートを示す。
のプレートを示す。
施例のクラブヘッドのフェース部位を示す。
施例のゴルフクラブヘッドの打撃プレートの変形を示
す。
端部拘束の長円形の打撃プレートを示す。
円形の打撃プレートの変形を示す。
束の長円形の打撃プレートを示す。
円形の打撃プレートを示す。
標準化された静的及び動的なたわみ性のプロット図であ
る。
打撃プレートの曲げ固有周波数のプロット図である。
なる材料を使用した大きなクラブヘッドの打撃プレート
の板厚に対する静的なたわみ性のプロット図である。
料を使用した大きなクラブヘッドの打撃プレートの板厚
に対する固有周波数のプロット図である。
Claims (16)
- 【請求項1】 ボディー(26)と、 上記ボディー(26)に結合された、第1の材料を含み
固有周波数が4500Hz以下である打撃プレート(12)と
を含む、ゴルフクラブヘッド(10)。 - 【請求項2】 上記打撃プレート(12)の上記固有周
波数は、2800Hz以上4500Hz以下である、請求項1記載の
ゴルフクラブヘッド(10)。 - 【請求項3】 上記打撃プレート(12)の上記固有周
波数は、2800Hz以上4000Hz以下である、請求項2記載の
ゴルフクラブヘッド(10)。 - 【請求項4】 上記打撃プレート(12)の上記固有周
波数は、2800Hz以上3300Hz以下である、請求項1記載の
ゴルフクラブヘッド(10)。 - 【請求項5】 上記打撃プレート(12)の上記第1材
料は、ステンレス鋼、マルエージング鋼、非晶質合金、
チタン合金、又は、アルミニウム合金である、請求項1
記載のゴルフクラブヘッド(10)。 - 【請求項6】 第1の材料を含み、上部領域(16)、
底部領域(18)、後方領域(14)、及び開口した前
部を有するボディー(26)と、 上記ボディーの上記開口前部に配置され、第2の材料を
含み、固有周波数が2800Hz以上8500Hz以下である打撃プ
レート(12)とを含む、ゴルフクラブヘッド(1
0)。 - 【請求項7】 上記第2の材料は、アルミニウム合金で
ある、請求項6記載のゴルフクラブヘッド(10)。 - 【請求項8】 上記打撃プレート(12)は、0.200×2
5.4mm以下の最大の板厚である、請求項7記載のゴルフ
クラブヘッド(10)。 - 【請求項9】 上記打撃プレート(12)の最大板厚
は、0.070×25.4mm以上0.200×25.4mm以下である、請求
項8記載のゴルフクラブヘッド(10)。 - 【請求項10】 上記第2の材料は、チタン合金であ
り、上記打撃プレート(12)は、2800Hz以上5900Hz以
下の固有周波数を有する、請求項6記載のゴルフクラブ
ヘッド(10)。 - 【請求項11】 上記第2の材料は、ステンレス鋼であ
り、上記打撃プレート(12)は、2800Hz以上5400Hz以
下の固有周波数を有する、請求項6記載のゴルフクラブ
ヘッド(10)。 - 【請求項12】 上記打撃プレート(12)は、0.130
×25.4mm以下の最大の板厚である、請求項11記載のゴ
ルフクラブヘッド(10)。 - 【請求項13】 上記第2の材料は、マルエージング鋼
であり、上記打撃プレート(12)は、2800Hz以上6000
Hz以下の固有周波数を有する、請求項6記載のゴルフク
ラブヘッド(10)。 - 【請求項14】 上記打撃プレート(12)の最大板厚
は、0.070×25.4mm以上0.100×25.4mm以下である、請求
項13記載のゴルフクラブヘッド(10)。 - 【請求項15】 上記第2の材料は、非晶質合金であ
り、上記打撃プレート(12)は、2800Hz以上5500Hz以
下の固有周波数を有する、請求項6記載のゴルフクラブ
ヘッド(10)。 - 【請求項16】 第1の材料を含み、上部領域(1
6)、底部領域(18)、後方領域(14)、及び開口
した前部を有するボディー(26)と、 上記ボディーの上記開口前部に配置され、金属材料を含
み、固有周波数が2800Hz以上4500Hz以下であり、最大板
厚が0.070×25.4mm以上0.100×25.4mm以下である打撃プ
レート(12)とを含む、ゴルフクラブヘッド(10)
であって、上記打撃プレート(12)の上記金属材料
は、アルミニウム合金、チタン合金、ステンレス鋼、マ
ルエージング鋼、又は、非晶質合金である、ゴルフクラ
ブヘッド(10)。
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