JP2005211271A - ゴルフクラブヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】従来のゴルフクラブヘッドに比べて打ち出されたゴルフボールの飛距離および打感、さらには方向性を向上させることのできるゴルフクラブヘッドを提供する。
【解決手段】ゴルフクラブヘッド10は、打撃面16を有するフェース部18が、引張最大強度で350(MPa)以上の高強度マグネシウム合金からなる部材で構成されている。このため、フェース部18を薄肉化でき軽量化することができる。これによりゴルフクラブヘッドの設計自由度を広げることができ、ゴルフボールの飛距離と方向性、さらにはゴルフボールの打撃時の打感が良好なゴルフクラブを実現する。
【選択図】図1

Description

本発明は、アイアン系のゴルフクラブヘッド、例えば、ゴルフクラブヘッド本体に中空領域のない中実のゴルフクラブヘッド、あるいは、一部中空領域を有するゴルフクラブヘッドに関する。
アイアン系のゴルフクラブは、従来ゴルフボールを打撃するフェース面に例えばチタン合金(比重略4.5)を使用して、フェース面の軽量化を図る一方、高比重の金属重量体を重心調整錘(調整部材)として所望の位置に配置することにより、慣性モーメントの増大や低重心化を行ない、打ち出されたゴルフボールの飛距離の向上や方向性を向上させている。また、重心を打撃面から遠ざけるように重心深さを変えることもできる。しかし、重心調整錘を所望の位置に配置する方法は、重心位置を微妙に調整したり、慣性モーメントを微妙に調整する調整方法に過ぎず、重心高さや重心深さ等の重心位置を変化させる程度や上記慣性モーメントを増大させる程度には限界がある。
一方において、チタン合金よりも比重が小さいアルミニウム合金(比重略2.5)を打撃面に使用してゴルフクラブヘッド全体における軽量化を行ない、軽量化された分を重心調整錘の調整分に当てて、重心調整錘による調整自由度を高めることも行なわれている。しかし、例えば、7075アルミニウム合金の場合、この合金の物性強度(引張最大強度)は低いため、打撃面を形成するフェース部材として用いる場合、部材の肉厚を厚くしなければならない。このため、肉厚を厚くする分、比重が低いアルミニウム合金のメリットを有効に生かすことができず、ゴルフクラブヘッドの重心位置や慣性モーメントを変化させる程度には限界があった。
下記特許文献1には、ゴルフボールに対する反発性能を向上させる点から、ゴルフボールを打撃する打撃面(フェース面)に、マグネシウム又はマグネシウム合金をマトリクスとして強化材を分散したマグネシウム合金基複合材料からなる部材を、アイアン系のゴルフクラブヘッドに用いることが開示されている。ところで、マグネシウムまたはマグネシウム合金の比重は1.7〜1.9であるためゴルフクラブヘッドの軽量化に有効であるものの、引っ張り強度がせいぜい300MPa以下と低い。このため、フェース部材の肉厚を厚くしなければならず、ゴルフクラブヘッドの重心位置や慣性モーメントを変化させる程度にも限界があった。このため重心調整錘を用いてゴルフボールの飛距離の向上や方向性を向上させるように自在に調整することはできない。
特開平9−192275号公報
そこで、本発明は、従来のゴルフクラブヘッドに比べて打ち出されたゴルフボールの飛距離の向上や打感さらには方向性を向上させることのできるゴルフクラブヘッドを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ゴルフボールを打撃する打撃面を有するゴルフクラブヘッドであって、前記打撃面を有するフェース部が、引張最大強度が350(MPa)以上のマグネシウム合金からなる部材で構成されたことを特徴とするゴルフクラブヘッドを提供する。
ここで、マグネシウム合金とは、マグネシウムの質量%が85%以上である合金をいう。
前記ゴルフクラブヘッドは、例えば、前記フェース部とともに、ゴルフクラブシャフトを挿入、固定するホーゼル部が前記部材により構成されたものである。前記引張最大強度は600(MPa)以下であるのが好ましい。
前記ゴルフクラブヘッドが設定されているライ角度およびロフト角度を成すように水平面にセットしたときの、前記ゴルフクラブヘッドの重心を通り、前記水平面に直交する鉛直線周りの慣性モーメントが2000(g・cm)以上であるのが好ましく、この慣性モーメントの範囲は2000〜4000(g・cm)であるのが好ましい。
また、ゴルフクラブヘッドの重心高さが23(mm)以下であるのが好ましく、重心高さの範囲は10〜23(mm)であるのが好ましい。また、ゴルフクラブヘッドの重心深さが2mm以上であるのが好ましい。この重心深さの範囲は2〜18(mm)であるのが好ましい。
さらに、ゴルフクラブヘッドのヘッド体積に対するゴルフクラブヘッドのヘッド質量の比率が3(g/cm)以上であるのが好ましく、この比率の範囲として3〜13(g/cm)であるのが好ましい。
また、比重が8以上の高比重金属からなる調整部材が接合されているのも好ましく、比重の範囲は8〜20であるのが好ましい。
本発明のゴルフクラブヘッドは、ゴルフクラブヘッドの打撃面を有するフェース部の引張最大強度が350(MPa)以上のマグネシウム合金からなる部材で構成されているので、ゴルフクラブヘッドの強度を確保するために必要な部材の肉厚を薄くすることができ、この部材の質量を従来に比べて軽くすることができる。このため、この部材の質量が軽減された分を重心調整錘等の調整部材に従来に比べて多く振り分けて重心位置および所望の慣性モーメントを調整することができる。この結果、打ち出されたゴルフボールの飛距離の向上、打感の向上、さらには方向性の向上を達成することができる。
以下、本発明のゴルフクラブヘッドについて、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
図1(a)は、本発明のゴルフクラブヘッドの一実施形態であるゴルフクラブヘッド10の正面図、(b)は、ゴルフクラブヘッド10の、図1(a)に示すA−A’矢視断面図である。
ゴルフクラブヘッド10は、ゴルフクラブヘッド本体部12と、ゴルフクラブシャフトを挿入してゴルフクラブヘッド本体部12に結合させるホーゼル部14とが1つの部材にて一体的に設けられたアイアン系のゴルフクラブヘッドである。
ゴルフクラブヘッド10は、ゴルフクラブヘッドのヘッド体積に対するゴルフクラブヘッドのヘッド質量の比率が3(g/cm)以上13(g/cm)以下であり、ゴルフボールを打撃する打撃面16を有するフェース部18およびホーゼル部14が、引張最大強度が350(MPa)以上の高強度マグネシウム合金(比重略1.9)からなる部材で構成されている。この引張最大強度は、実質的に600(MPa)を上限とする。
ここで、高強度マグネシウム合金は、例えばAM60に2質量%のSiOを含有するマグネシム合金で、反復式強制塑性加工法により製造されたものが例示される。また、押出加工されたMg−Al−Zn−Ca等の組成を有するマグネシウム合金も例示される。
本発明におけるマグネシウム合金は、マグネシウムの質量%が85%以上の合金をいう。
ゴルフクラブヘッド本体部12のソール部分には、図1(b)に示すように、比重が8以上20以下のタングステン合金からなる重心調整錘19(図1(b)中の黒領域)が接合されて慣性モーメントおよび重心位置が調整されている。
ここで、慣性モーメントは、具体的にはゴルフクラブヘッド10に設定されているライ角度およびロフト角度を成すようにゴルフクラブヘッド10を水平面Y(図1(b)参照)にセットしたときの、ゴルフクラブヘッド10の重心Gを通り、水平面に直交する鉛直線X(図1(b)参照)周りの慣性モーメントである。そして、重心調整錘19の調整に組より、慣性モーメントが2000(g・cm)以上4000(g・cm)以下に調整されている。この慣性モーメントは、打撃面16がトウ側またはヒール側に向きを変えて回転するときの慣性モーメントである。この慣性モーメントの規定により、後述するようにゴルフボールの飛弾方向のばらつきが小さくなる。
また、ゴルフクラブヘッド10の重心高さは、重心Gを通る打撃面16に垂直の垂線Mが打撃面16と交わる点g(図1(b)参照)の、水平面Yからの高さHであり、この高さHが10(mm)以上23(mm)以下に調整されている。重心深さLは、打撃面16のリーディングエッジから点gにいたる距離によって定義され、この重心深さLが2mm以上、好ましくは2mm以上18mm以下に調整されている。このゴルフクラブヘッド10の重心深さLは、挿入されるゴルフクラブシャフトの中心軸Sを基準として測定される重心後退量LおよびフェースプログレションLの和で求められる。
なお、重心高さは公知の測定器を用いて得ることができる。また、重心深さは、例えば公知の測定器を用いて求められる重心後退量およびフェースプログレションの和として求めることができる。
なお、上述の、ゴルフクラブヘッドがゴルフクラブヘッドに設定されているライ角度およびロフト角度を成すようにゴルフクラブを水平面にセットするとは、水平面上にゴルフクラブヘッドを通常のアドレスポジションに設置することと同等である。
このような設置は、図2に示すロフト角度を測定するロフト角度測定器80を用いて行なうことができる。具体的には、まず、ゴルフクラブヘッド10にゴルフクラブシャフトを差し込みゴルフクラブとしてロフト角度測定器80に取り付けた状態において、基準面82に対してライ角度通りに設置するようにライ角度調整部83において取り付け角度が調整される。次いで、ロフト角度測定器80に取り付けられたゴルフクラブは、ソール部15が基準面82に接するように、かつ、フェース角度調整具86の先端部86aに打撃面16が密着するように、すなわち、フェース角が0°になるように、ゴルフクラブがチャック部88で固定される。
ここで、ライ角度通りに設置とは、スコアライン17がフェース角度調整治具86の先端部86aと平行になるように設置することをいう。また、スコアラインが直線でない等、スコアラインによる判別が困難な場合、ソール部15が、図4のように、ソール部15のトウ側(T)とヒール側(H)の間で凸状に丸くなっている場合、基準面82とソール部15の間に生じる隙間がトウ側とヒール側で略等しくなるように設置することをいう。
さらに、ソール部15の凸状の部分が不明瞭であり、かつスコアラインが直線状でなく基準面82との平行が判別できない場合、上述したように、ライ角度は、100−ゴルフクラブ長さ(インチ)の値として設定されてライ角度通りに設置される。なお、ゴルフクラブ長さは、ゴルフクラブヘッドにおけるソール面とネック部の背部の接点からグリップエンド(キャップの丸みを含まない)までの長さである。例えば、36インチのゴルフクラブ長さの場合、ライ角度64度(=100−36)とする。ゴルフクラブ長さは、例えば株式会社鴨下精衡所製のクラブ・メジャーII等の測定器を用いて、社団法人日本ゴルフ用品協会が基準とするトラディショナル・スタンダード測定法により測定される。
なお、設定されているロフト角度は、図2および図3に示すロフト角度測定器80を用いて実際に測定して得ることができる。図5に示すように、基準面82に垂直に立てた分度器90を用いてロフト角度θが測定される。打撃面16が平面の場合、上記測定によってロフト角度θが得られるが、打撃面16が凸状に丸くなっている場合、図6に示すように、打撃面16の中点に分度器90の測定面が接するように当てて測定される。
ロフト角度θは、上述のように、ゴルフクラブシャフトをゴルフクラブヘッドに差し込んで測定する他、ゴルフクラブヘッド単体にシャフトピンを差し込んで測定することも可能である。ゴルフクラブヘッド単体で測定して得られるロフト角度θの数値は、上述のゴルフクラブによって測定して得られるロフト角度θと実質的に同じである。
このような測定器は、市販されている公知のものであればよく、例えば、高爾夫球頭測度台(昇峰企業社製)、ゴルフクラブアングル測定器(ゴルフギャレーヂ社製)およびゴルフクラブゲージ(Golfsmith社製)等が例示される。
このようにしてゴルフクラブヘッド10を水平面Yにセットしたときの、ゴルフクラブヘッド10の重心Gを通り、水平面に直交する鉛直線X周りの慣性モーメントが調整されている。
また、重心高さHは、図1(b)に示されるように、重心Gを通る打撃面16に垂直の垂線Lが打撃面16と交わる点gを定め、ゴルフクラブヘッドを水平面に、定義されるライ角度およびロフト角度になるようにゴルフクラブヘッド10をセットしたとき、すなわち通常のアドレスポジションに設置したとき、基準面から点gに至る高さをいう。
点gは、図7に示すような重心測定器141によって求められる。重心測定器141は、上部に重心測定対象物を支持する支持部142を備え、この支持部142が測定対象物を平衡に支持する測定対象物の位置を知ることができるものである。すなわち、重心の測定方法は、図8(a)に示すようにゴルフクラブヘッド10を、支持部142に載せ、手を放しても落ちない平衡な位置を探しだす。つまり、図8(a)に示すように、打撃面16と支持部142の接触部に点gを含んでいれば、ゴルフクラブヘッド10を支持部142に載せて手を放しても落ちないが、図8(b)に示すように、打撃面16と支持部142の接触部に点gを含んでいなければ、ゴルフクラブヘッド10は、支持部142に載せて手を放すと落ちる。このことを利用して点gを求める。
支持部142は平面または3点以上で支持する形態であることが好ましい。また、支持部142の面積は、15mm以下であることが好ましい。また、下限はゴルフクラブヘッドが支えられる限り特に限定されない。支持部142の面積は、平面であれば平面部分の面積、3点以上で支持する形態であれば各点を結んだ図形の面積によって示される。支持部の面積を上記の範囲に設定することによって、より正確に点gを求めることができる。
支持部142によって支持された平面は水平または概ね水平になることが好ましい。ここで、概ね水平とは、水平面に対する傾きが2度以内、好ましくは1度以内のことである。水平または概ね水平になっているか否かは、例えば図9に示すように、支持部142に平面板151を載せて支持させ、平面板151の上に水準器152を置き、確認し、調整することができる。上記範囲内に設定することによって、より正確に点gを求めることが可能になる。
一方、重心深さLは重心後退量LおよびフェースプログレションLの和として求められる。
重心後退量Lは、特開2003−111874号公報の図6に示されるような、支点を中心に揺動可能なシーソー型の天秤計によって測定される。この天秤計は、ゴルフクラブヘッドのホーゼル部の孔に対して隙間の無い嵌め合いを持つ鉛直方向に延びるシャフトピンを有し、ゴルフクラブヘッドや重量体を装着しない状態では、天秤計のアームが水平になるように釣り合っている。ここで、鉛直方向に延びるシャフトピンにゴルフクラブヘッドを嵌め込み、ゴルフクラブヘッドをシャフトピンの周りに回転させて重心後退量Lの長さがアーム長手方向に沿うように設定する。この状態でアーム長手方向に沿って所定の重量体を移動して天秤計のアームが釣り合うようにする。そして、釣り合い状態のときの上記重量体の位置を求める。その結果、重量体の位置の支点からの距離を求め、この距離を用いてモーメントの釣り合いの式から重心後退量Lを求める。このような測定器としては、株式会社鴨下精衡所製の重心測定器が例示される。
一方、フェースプログレションLは、図2に示すロフト角度測定器80によって、上述したライ角度通りにゴルフクラブヘッドを設置した状態で、打撃面16のリーディングエッジからゴルフクラブシャフトの中心軸Sに至る距離(図1(b)参照)を測定することで得られる。
このような重心位置(重心高さH、重心深さL)および慣性モーメントの調整は、打撃面16を有するゴルフクラブヘッド本体部12が、引張最大強度で350(MPa)以上の高強度マグネシウム合金で構成されているので、AZ91等の引っ張り強度が350MPa未満のマグネシウム合金を用いる場合に比べてフェース部中央の肉厚を薄くすることができ、例えば、肉厚を1mm以上薄くすることができ、ゴルフクラブヘッド本体部12の質量を軽減することができる。このため、後述する実施例に示すように、従来と同等の質量のゴルフクラブヘッドを作製する場合、タングステン合金等の高比重金属からなる重心調整錘19を従来に比べて多く用いることができ、重心調整錘19によって重心位置(重心深さL、重心高さH)および慣性モーメントを大きく調整することができる。
図10(a)は、本発明のゴルフクラブヘッドの他の実施形態であるゴルフクラブヘッド20の正面図、図10(b)は、ゴルフクラブヘッド20の、図10(a)に示すB−B’矢視断面図である。
ゴルフクラブヘッド20は、ゴルフクラブヘッド10と同様に、ゴルフクラブヘッド本体部22と、ゴルフクラブシャフトを挿入してゴルフクラブヘッド本体部22に結合させるホーゼル部24とが1つの部材で一体的に設けられたアイアン系のゴルフクラブヘッドである。ゴルフクラブヘッド20は、ゴルフクラブヘッドのヘッド体積に対するゴルフクラブヘッドのヘッド質量の比率が3(g/cm)以上であり、ゴルフボールを打撃する打撃面26を有するフェース部28およびホーゼル部24は、引張最大強度が350(MPa)以上の上述の高強度マグネシウム合金からなる部材で構成されている。
ゴルフクラブヘッド10と異なる点は、タングステン合金により構成された重心調整錘29が、ゴルフクラブヘッド本体部22のソール部分の他に、ゴルフクラブヘッド本体部22のトウ側およびヒール側にも接合されて、低重心化、重心深さの増大および慣性モーメントの増大が図られている。
図11(a)は、本発明のゴルフクラブヘッドの他の実施形態であるゴルフクラブヘッド30の正面図、図11(b)は、ゴルフクラブヘッド30の、図11(a)に示すC−C’矢視断面図である。
ゴルフクラブヘッド30は、ゴルフクラブヘッド本体部32とゴルフクラブシャフトを挿入してゴルフクラブヘッド本体部32に結合させるホーゼル部34とが1つの部材で一体的に設けられ、ゴルフクラブヘッド本体部32に打撃面を有するフェース部材36が接合されて設けられたアイアン系のゴルフクラブヘッドである。
ゴルフクラブヘッド30は、ゴルフクラブヘッドのヘッド体積に対するゴルフクラブヘッドのヘッド質量の比率が3(g/cm)以上であり、フェース部材36は、引張最大強度が350(MPa)以上の上述の高強度マグネシウム合金からなる部材で構成されている。一方、ゴルフクラブヘッド本体部32およびホーゼル部34は、比重が7.8のステンレス合金からなる部材(図11(a),(b)中の灰色領域)で構成されている。ゴルフクラブヘッド30は、タングステン合金により構成された重心調整錘39が、ゴルフクラブヘッド本体部32のソール部分に接合されて、低重心化、重心深さの増大および慣性モーメントの増大化が図られている。
図12(a)は、本発明のゴルフクラブヘッドの他の実施形態であるゴルフクラブヘッド40の正面図、図12(b)は、ゴルフクラブヘッド40の、図12(a)に示すD−D’矢視断面図である。
ゴルフクラブヘッド40は、ゴルフボールを打撃する打撃面46とゴルフクラブシャフトを挿入して結合させるホーゼル部44とが設けられたゴルフクラブヘッド本体部46を有し、ゴルフクラブヘッド本体部42には打撃面46の周りを囲むように部材47が設けられたアイアン系のゴルフクラブヘッドである。ゴルフクラブヘッド40は、ゴルフクラブヘッドのヘッド体積に対するゴルフクラブヘッドのヘッド質量の比率が3(g/cm)以上である。打撃面46の背面はゴルフクラブヘッド40の背面として露出した構成となっている。打撃面46を有するフェース部材は、引張最大強度が350(MPa)以上の上述の高強度マグネシウム合金からなる部材で構成されている。部材44および部材47は、ステンレスからなる部材によって構成されている(図12(a),(b)中の灰色領域)。また、ゴルフクラブヘッド40は、タングステン合金により構成された重心調整錘49が、部材47により形成されるソール部分に接合されて、低重心化、重心深さの増大および慣性モーメントの増大が図られている。
図13(a)は、本発明のゴルフクラブヘッドの他の実施形態であるゴルフクラブヘッド50の正面図、図13(b)は、ゴルフクラブヘッド50の、図13(a)に示すE−E’矢視断面図である。
ゴルフクラブヘッド50は、ゴルフクラブヘッド本体部52とゴルフクラブシャフトを挿入してゴルフクラブヘッド本体部52に結合させるホーゼル部54とが一体的に設けられ、ゴルフクラブヘッド本体部52に打撃面56を有するフェース部材58が設けられたアイアン系のゴルフクラブヘッドである。ゴルフクラブヘッド本体部52にフェース部材58が接合されることによってゴルフクラブヘッド50に中空領域が形成されている。ゴルフクラブヘッド50は、ゴルフクラブヘッドのヘッド体積に対するゴルフクラブヘッドのヘッド質量の比率が3(g/cm)以上に制限され、打撃面56を有するフェース部材58は、引張最大強度が350(MPa)以上の上述の高強度マグネシウム合金からなる部材で構成されている。一方、ゴルフクラブヘッド本体部52およびホーゼル部54は、比重が7.8のステンレス材で構成されている(図13(a),(b)中の灰色領域)。ゴルフクラブヘッド50は、タングステン合金により構成された重心調整錘59が、ゴルフクラブヘッド本体部52の中空領域内に接合されて設けられ、低重心化、重心深さの増大および慣性モーメントの増大が図られている。
このようにゴルフクラブヘッド10〜50は、ゴルフクラブヘッドのヘッド体積に対するゴルフクラブヘッドのヘッド質量の比率が3(g/cm)以上であり、かつ、打撃面を有するフェース部が、引張最大強度で350(MPa)以上のマグネシウム合金からなる部材で構成されており、以下に示す実施例からわかるように、従来のゴルフクラブヘッドに比べて質量調整錘を多く使用でき、打ち出されたゴルフボールの飛距離の向上および方向性を向上させることができる。さらに、打感も向上する。
ロフト角度が26度のアイアン系のゴルフクラブヘッドを12種(No1〜No.12)作製し、これらのゴルフクラブヘッドに同じゴルフクラブシャフトを装着してゴルフクラブを組み立て、実際にゴルフボールを試打して、打感、飛距離およびゴルフボールの方向性を調べた。トラディショナル・スタンダード測定法により測定されるゴルフクラブ長さを37.5インチとした。
下記表1に作製した各ゴルフクラブヘッドの構成内容を示す。
Figure 2005211271
作製したNo.1〜No.12のゴルフクラブヘッドのうち、No.1〜No.7が高強度マグネシウム合金(比重1.9)をフェース部中央に用いたゴルフクラブヘッドであり、本発明のゴルフクラブヘッドに該当する。No.1は図10(a),(b)に示すゴルフクラブヘッドの形態、No.2〜No.7,No.10,11は、図13(a),(b)に示すゴルフクラブヘッドの形態、No.8は図12(a),(b)に示すゴルフクラブヘッドの形態、No.9は図11(a),(b)に示すゴルフクラブヘッドの形態であり、No.7,9〜12は比重が8以上の高比重金属からなる重心調整錘が接合されていない。
No.8〜11は、引張最大強度が240(MPa)のマグネシウム合金(比重1.8)であるAZ91をフェース中央部に用いた。
No.1〜No.7は、引張最大強度が350(MPa)以上であるためフェース部中央の肉厚を薄肉化することができ、肉厚を4.2mmとしている。この肉厚は、AZ91マグネシウム合金をフェース部材に用いたNo.8〜11のゴルフクラブヘッドの肉厚5.6mmに比べて略25%薄い。また、ステンレス材を用いたNo.12のゴルフクラブヘッドの打撃面の肉厚は、No.1〜No.6の中で、2.2mmと最も薄いが、比重が7.7と大きい。
なお、作製されたゴルフクラブヘッドには、いずれも合計の質量が一定となるように重心調整錘が設けられた。
このようなゴルフクラブヘッドNo.1〜No.12を備えた12種のゴルフクラブを用いて、10球ずつ30人のゴルファにゴルフボールを試打してもらい、打感、ゴルフボールの飛距離および方向性を調べた。結果は、下記表2の通りである。結果は、それぞれ、No.12を基準(100)として指数化している。打感は、ゴルファの官能評価により点数化して数値化した。打感の指数が高くなるほど柔らかい打感を有し、アイアン系のゴルフクラブとして好ましものとなることを意味する。飛距離は、指数が高くなるほど大きな飛距離であることを意味する。方向性は、指数が高いほど10球試打したときのゴルフボールの飛弾方向の角度のばらつきが小さくなる(標準偏差が小さくなる)ことを意味する。また、打感、飛距離および方向性の指数を合計した合計点を算出して、総合評価を行なった。
Figure 2005211271
表2によると、打撃面を有するフェース部が、引張最大強度で350(MPa)以上のマグネシウム合金からなる部材で構成されたNo.1〜No.7は、基準とするNo.12およびNo.8〜11対比、総合評価で優れていることがわかる。特に、No.1〜No.7はフェース部の中央の薄肉化により、柔らかな打感となる。この中でも特に、No.1は、ホーゼル部も高強度マグネシウム合金を用いて構成されているので、打球時の振動の減衰が大きく、より柔らかな打感となって高い評価を得ている。
また、本発明のゴルフクラブヘッドに該当するNo.1〜7の中で、慣性モーメントが2000(g・cm)以上であるNo.1〜3は、No.4〜7に比べて飛距離および方向性がより一層向上し、総合評価でも一層優れた結果を示している。また、重心高さHを23mm以下とするNo.1〜4は、No.5〜7に比べて打感および飛距離がより一層向上し、総合評価でも優れた結果を示している。また、重心深さLを2mm以上とするNo.1〜5は、No.6,7に比べて飛距離がより一層向上し、総合評価でも優れた結果を示している。
以上、ゴルフクラブヘッドは、フェース部に引張最大強度で350(MPa)以上のマグネシウム合金を用いてフェース部を構成することが必要である。
このように、本発明のゴルフクラブヘッドは、打撃面を有するフェース部が、引張最大強度が350(MPa)以上のマグネシウム合金からなる部材で構成されているので、飛距離、打感および方向性において、アイアン系のゴルフクラブヘッドとして好ましい特性を有することは明らかである。
以上、本発明のゴルフクラブヘッドについて詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
(a)は本発明のゴルフクラブヘッドの一実施形態であるゴルフクラブヘッドの正面図、(b)は(a)に示すゴルフクラブヘッドのA−A’矢視断面図である。 ゴルフクラブヘッドのロフト角度の測定に用いるロフト角度測定器を説明する図である。 図2に示すロフト角度測定器を用いたゴルフクラブヘッドの設置方法を説明する図である。 図2に示すロフト角度測定器を用いたゴルフクラブヘッドの設置方法を説明する図である。 図2に示すロフト角度測定器を用いたロフト角度の測定方法の一例を説明する図である。 図2に示すロフト角度測定器を用いたロフト角度の測定方法の別の例を説明する図である。 重心位置を計る重心測定器を説明する図である。 (a)および(b)は、重心位置を計る方法を説明する図である。 重心位置を計る重心測定器を説明する図である。 (a)は本発明のゴルフクラブヘッドの他の実施形態であるゴルフクラブヘッドの正面図、(b)は、(a)に示すゴルフクラブヘッドのB−B’矢視断面図である。 (a)は本発明のゴルフクラブヘッドの他の実施形態であるゴルフクラブヘッドの正面図、(b)は、(a)に示すゴルフクラブヘッドのC−C’矢視断面図である。 (a)は本発明のゴルフクラブヘッドの他の実施形態であるゴルフクラブヘッドの正面図、(b)は、(a)に示すゴルフクラブヘッドのD−D’矢視断面図である。 (a)は本発明のゴルフクラブヘッドの他の実施形態であるゴルフクラブヘッドの正面図、(b)は、(a)に示すゴルフクラブヘッドのE−E’矢視断面図である。
符号の説明
10,20,30,40,50 ゴルフクラブヘッド
12,22,32,42,52 ゴルフクラブヘッド本体部
14,24,34,44,54 ホーゼル部
15 ソール部
16,26,46,56 打撃面
18,28,58 フェース部
19,29,39,49,59 重心調整錘
36 フェース部材
47 部材
80 ロフト角度測定器
82 基準面
83 ライ角度調整部
86 フェース角度調整具
86a 先端部
88 チャック部
141 重心測定器
142 支持部
151 平面板
152 水準器

Claims (7)

  1. ゴルフボールを打撃する打撃面を有するゴルフクラブヘッドであって、
    前記打撃面を有するフェース部が、引張最大強度が350(MPa)以上のマグネシウム合金からなる部材で構成されたことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  2. 前記フェース部とともに、ゴルフクラブシャフトを挿入、固定するホーゼル部が前記部材により構成されたものである請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
  3. 前記ゴルフクラブヘッドが設定されているライ角度およびロフト角度を成すように水平面にセットしたときの、前記ゴルフクラブヘッドの重心を通り、前記水平面に直交する鉛直線周りの慣性モーメントが2000(g・cm)以上である請求項1または2に記載のゴルフクラブヘッド。
  4. ゴルフクラブヘッドの重心高さが23(mm)以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
  5. ゴルフクラブヘッドの重心深さが2mm以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
  6. ゴルフクラブヘッドのヘッド体積に対するゴルフクラブヘッドのヘッド質量の比率が3(g/cm)以上である請求項1〜5のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
  7. 比重が8以上の高比重金属からなる調整部材が接合されている請求項1〜6のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
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